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アブソリュートパルスコーダ用バッテリの定期保守について
1.適用される技術資料の種類
名 称 アブソリュートパルスコーダ用バッテリの定期保守について
仕様番号/版数 B-65285JA/03
2.変更内容
分類 名称/概説 新規・追加
修正・削除
ベイシック機能
オプション機能
ユニット
保守部品 アブソリュートパルスコーダ用バッテリの定期保守について
新規 2005.01.28
αi シリーズサーボアンプに使用している、アンプ内蔵タイプの
アブソリュートパルスコーダ用バッテリ(リチウム電池)につ
いて、従来仕様のバッテリが国連勧告により輸送時の規制対象
となったため、規制対象外のバッテリに仕様を変更しました。
これに併せて、本テクニカルレポートにて新仕様のバッテリ用
に保守説明書(B-65285JA/03)のバッテリの項を更新しました。
注意事項
誤記訂正
その他
3.変更点
(1)仕様変更
①バッテリ仕様 : A06B-6073-K001 → A06B-6114-K504
②バッテリケース仕様 : A06B-6114-K500 → A06B-6114-K505
③バッテリケース仕様 : A06B-6114-K501 → A06B-6114-K506
※上記③は SVM1-360i,SVM1-180HVi,SVM1-360HVi 用、②はその他の SVM 用バッテリケースです。
(2)寿命目安変更
αシリーズサーボモータの場合 : 1年/3軸 → 半年/3軸
αis/αi シリーズサーボモータの場合: 2年/3軸 → 1年/3軸
適用時期
変更内容設計 年月日 版
アブソリュートパルスコーダ用
名
バッテリの定期保守について
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番
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アブソリュートパルスコーダ用バッテリの定期保守について
1.1 アブソリュートパルスコーダ用バッテリ
アブソリュートパルスコーダ用バッテリには、以下の[接続方式 1]と [接続方式 2]の2種類の接続方法があ
ります。詳細については、FANUC SERVO AMPLIFIER αi series 仕様説明書 B-63282JA 9.3.2.6 項バッテリの接
続を参照下さい。
[接続方式 1] 1 台のバッテリから複数台の SVM へバッテリ電源を供給する方法
バッテリケース
A06B-6050-K060
PSM
CXA2A
SVM SVM
CXA2B CXA2B
CXA2A CXA2A
バッテリ
A06B-6050-K061
コネクタ
A06B-6110-K211
APC(アブソリュートパルスコーダ)アラームのバッテリ低下、または、バッテリ電圧 0 になった場合、
バッテリを交換して下さい。
なお、バッテリ電圧0となった場合、原点復帰作業が必要となります。
αis/αi シリーズサーボモータは、標準でアブソリュートパルスコーダ内部にバックアップキャパシタを内
蔵しています。それにより、10分程度の絶対位置検出動作が可能であるため、その時間内であれば、サ
ーボアンプの電源を切ってバッテリを交換しても、原点復帰作業は不要です。
一方、標準のαシリーズサーボモータの場合には、パルスコーダ内部にバックアップキャパシタを内蔵し
ていませんので、注意が必要です。詳細については、項末の[バッテリ交換時の注意事項 NO.1]をご覧下
さい。
バッテリの寿命は、サーボモータ 6 軸接続時で、αis/αi シリーズサーボモータの場合は約 2 年、αシリー
ズサーボモータの場合は約 1 年が目安です。
したがって、バッテリの寿命に応じて定期的にバッテリを交換をされることをお勧めします。
バッテリは、単1アルカリ乾電池(4 本)です。バッテリは、市販品を使用することが可能です。
A06B-6050-K061 はファナックからオプションとして供給しているバッテリです。
警告
1 複数のバッテリを、同一の BATL(B3)のラインに接続しないで下さい。異なるバッテリの出力電
圧同士がショートし、バッテリが高温になる可能性があり危険です。
2 バッテリ接続の際には、プラス・マイナスの極性にご注意下さい。極性を逆に接続した場合、
バッテリの発熱、破裂、発火の原因となります。
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[接続方式 2]
(1)内蔵バッテリを各 SVM に内蔵する方法
(SVM1-360i,SVM1-180HVi, SVM1-360HViを除く)
SVM
バッテリケース
A06B-6114-K505
バッテリ
A06B-6114-K504
CX5X CX5X
SVM
バッテリケース
A06B-6114-K505
バッテリ
A06B-6114-K504
(2)内蔵バッテリを各 SVM に内蔵する方法
(SVM1-360i,SVM1-180HVi, SVM1-360HViの場合)
SVM
バッテリケース
A06B-6114-K506
バッテリ
A06B-6114-K504
SVM
CX5X CX5X
バッテリケース
A06B-6114-K506
バッテリ
A06B-6114-K504
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APC(アブソリュートパルスコーダ)アラームのバッテリ低下、または、バッテリ電圧 0 になった場合、
バッテリ(A06B-6114-K0504)を交換して下さい。
なお、バッテリ電圧0となった場合、原点復帰作業が必要となります。
S/αi シリーズサーボモータは、標準でアブソリュートパルスコーダ内部にバックアップキャパシタを内
αi
蔵しています。それにより、10分程度の絶対位置検出動作が可能であるため、その時間内であれば、サ
ーボアンプの電源を切ってバッテリを交換しても、原点復帰作業は不要です。
一方、標準のαシリーズサーボモータの場合には、パルスコーダ内部にバックアップキャパシタを内蔵し
ていませんので、注意が必要です。詳細については、項末の[バッテリ交換時の注意事項 NO.1]をご覧下
さい。
バッテリの寿命は、3 軸 SVM で、αi
の場合は約半年が目安です。
したがって、バッテリの寿命に応じて定期的にバッテリを交換をされることをお勧めします。
内蔵バッテリは、市販品ではありませんので、必ず、弊社から購入頂く必要があります。したがいまして、
予備の内蔵バッテリをあらかじめ準備頂くことを推奨致します。
S/αi シリーズサーボモータの場合は約 1 年、αシリーズサーボモータ
警告
1 内蔵バッテリ(A06B-6114-K504)を使用する場合、コネクタ CXA2A/CXA2B の BATL(B3)は絶対
に接続しないで下さい。
異なる SVM のバッテリの出力電圧同士がショートし、バッテリが高温になる可能性があり危険
です。
2 複数のバッテリを、同一の BATL(B3)のラインに接続しないで下さい。異なるバッテリの出力電
圧同士がショートし、バッテリが高温になる可能性があり危険です。
3 バッテリ接続の際には、プラス・マイナスの極性にご注意下さい。極性を逆に接続した場合、バ
ッテリの発熱、破裂、発火の原因となります。
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【バッテリの取り付け方法】
1 SVM 付属のバッテリ用カバーを外す。
2 バッテリを下図のように SVM に取り付ける。
3 バッテリケースを取り付ける。
4 バッテリのコネクタを、SVM の CX5X に取り付ける。
SVM
挿入方向
ケーブル側
赤:+6V
CX5X
コネクタ
バッテリ
バッテリケース
+6V
0V
黒: 0V
注意
1 SVM にバッテリを取り付ける際に、ケーブルの引き出し口の方からバッテリを取り付けると、
ケーブルが張った状態となることがありますので、ケーブルの余長が出来る方向から取り付けて
下さい。バッテリケーブルが張った状態でバッテリを取り付けると、接触不良などを起こす可能
性があります。
2 コネクタの取扱については、注意が必要です。詳細については、項末の[バッテリ交換時の注意
事項 NO.2]をご覧下さい。
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【バッテリ交換時の注意事項 NO.1】
αシリーズサーボモータの場合、パルスコーダ内部にバックアップキャパシタを標準搭載していません。し
たがいまして、アブソリュートパルスコーダの絶対位置情報を失わないためには、制御用の電源が投入された
状態でバッテリの交換を行う必要があります。交換手順は以下の通りです。
[交換作業手順]
1 SVM の電源が入っている(SVM 正面の 7 セグメントが点灯している)ことを確認する。
2 システムの非常停止ボタンが押されていることを確認する。
3 モータが励磁状態でないことを確認する。
4 SVM の DC リンク充電用の LED が消灯していることを確認する。
5 古いバッテリを取り外し、新しいバッテリを取り付ける。
6 交換完了。システムの電源を落としても大丈夫です。
警告
1 バッテリ交換時には、盤内の裸体の金属部分に触れないようにして下さい。特に、高圧部に触れ
ると感電の恐れがありますのでご注意下さい。
2 サーボアンプ正面の DC リンク充電確認用の LED が消灯していることを確認してからバッテリ
の交換を行って下さい。LED が消灯していない場合、感電の恐れがありますのでご注意下さい。
3 バッテリ接続の際には、プラス・マイナスの極性にご注意下さい。極性を逆に接続した場合、バ
ッテリの発熱、破裂、発火の原因となります。
4 バッテリやケーブルの’+6V’と’0V’とをショートさせないよう、注意して下さい。バッテリをショ
ートすると、バッテリの発熱、破裂、発火の原因となります。
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【バッテリ交換時の注意事項 NO.2】
コネクタ挿抜時に、過剰なストレスが加えられると、接触不良などを起こす可能性があります。以下にした
がい、バッテリコネクタを挿抜するときには、過大なねじり力がコネクタに加わらないよう注意して下さい。
(1) コネクタの取り付け
①
②
⑤
③
取り付け位置を確認する。
ケーブル側を少し持ち上げ
気味に挿入する。
10
度以下
この際、水平方向について
は 5 度以下とする。
5
度以下
ロックのダボを越えたら、
後は真っ直ぐに押し込んで
下さい。
④
取り付け完了
アブソリュートパルスコーダ用
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(2) コネクタの取り外し
ケーブル側のインシュレー
①
タの横とケーブル両方を持
ち、水平に引っ張り離脱し
て下さい。
②
③
10
度以下
5
度以下
ケーブル側を少し持ち上げ
気味に引き抜く。
この際、水平方向について
は 5 度以下とする。
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