FANUC 30i-B, 31i-B, 32i-B Maintenance Manual

追加資料
旋盤系/マシニングセンタ系共通 取扱説明書
1.適用される技術資料の種類
FANUC Series 30i–MODEL B
FANUC Series 31i–MODEL B
FANUC Series 32i–MODEL B
名 称
仕様番号/版数
2.変更内容
分 類 名称/概説
ベイシック機能 USB メモリファイル一覧画面の最大表示可能ファイル数
FANUC Series 30i–MODEL B FANUC Series 31i–MODEL B FANUC Series 32i–MODEL B 旋盤系/マシニングセンタ系共通 取扱説明書
B-64484JA/01
の記述を修正しました。パラメータ No.11376 を追加しま
した。
メモリカード上のプログラムの複数選択入力に関する記
述を追加しました。
新 規・追 加
修 正・削 除
追加、
修正
追加
適用
時期
即時
プログラム入力時およびファイル出力時の上書き確認に
関する記述を追加しました。
フォルダ一括削除に関する記述を追加しました。
フォルダ管理の改良に関する記述を追加しました。
消費電力モニタ画面に関する記述を追加しました。
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
旋盤系/マシニングセンタ系共通 取扱説明書
図 番

B-64484JA/01-01

追加
追加、
修正
追加
追加、
修正
ページ
年月日 担当
作成
2010.06.18
変更内容
承認担当
オプション機能 レート送りに関する記述を追加しました。
平面変換機能に関する記述を追加しました。
記憶形ピッチ誤差補正に関する記述を追加・修正しまし
た。
高速スムーズ TCP に関する記述を追加・修正しました
手動ハンドルによるリジッドタッピングに関する記述を
追加しました。
3 次元回転誤差補正に関する記述を追加・修正しました。
5 軸機械構成選択機能に関する記述を追加しました。
追加
追加
追加・
修正
追加・
修正
追加
追加
新規
即時
ユニット
保守部品
注意事項 下記のCNCコントロールソフトの系列・版数から適用さ
れます。
G301,G311,G321,G331, G401,G411,G421,G431,G50101.0 版より対応
誤記訂正
その他
年月日 担当
作成
2010.06.18
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
旋盤系/マシニングセンタ系共通 取扱説明書
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の「8 データの入出力」の注を以下の記述と差し替えて下さい。
1
外部入出力機器がデータサーバインタフェース、組込みイーサネットインタフェース以外である場合に扱う ことができるファイル名は、最大12文字となっています。 での任意ファイル名を付けることができますが、外部入出力機器との入出力では、12文字までに制限されま す。
2
外部入出力機器がデータサーバインタフェース、組込みイーサネットインタフェース、または インタフェースである場合に扱うことができるファイル名は最大32文字となります。
3
外部入出力機器がメモリカードの場合に扱うことができるファイル数は最大
CNC
のメモリのNCプログラムでは、32文字ま
USB
512
個となります。
メモリ
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
USB メモリファイル一覧画面
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の 11.1.3USB メモリのデバイス選択」の「制限事項」を以下の記述と差し替えて下
さい。
制限事項
USB メモリには以下の制限があります。
(1) 認識可能な USB メモリは 1 つです。(USB ハブは認識することはできません。) (2) 利用可能なファイル名、およびフォルダ名の長さは、最大 32 文字までです。 名称が 32 文字を越えているファイル/フォルダは、32 文字目が「~(チルダ)」に置き換えられ、それ以降が省略さ
れて表示されます。「~(チルダ)」で省略されたファイル/フォルダは、管理操作、入出力などの全ての操作ができ ません。
(3) 最大フォルダ階層は、6 階層(ルートは除く)までです。 (4) ファイル名でソートして表示する設定の場合(パラメータ SOR(No.3107#4)=1)、表示可能な 1 フォルダあたりの最
大ファイル、フォルダ数は、512 個です。512 個以上のファイルを USB メモリに入れないで下さい。
(5) ファイル名、およびフォルダ名が ASCII 文字(英数字)でない場合、正しく表示できません。
USB メモリについての詳しい仕様と制限事項は、USB 機能の項目をご覧下さい。
1 USB
2 USB
メモリの状態表示が「取り外し可」以外の場合に、
損される可能性があります。
メモリの空き容量が少ない場合や、極端にファイル数が多い場合に、 る場合があります。初期設定では30秒が経過すると、ワーニング“タイムアウトしました”となり、 メモリの操作が中断されます。タイムアウトの時間を変更する場合には、タイムアウトの時間をパラメータ
No.11376
に設定してください。
・プログラムの作成/編集/管理操作
プログラムの作成/編集/管理の操作は、USB メモリデバイスを選択した状態では、表 11.1.3 (a)の通りとなります。
操作内容 使用の可/否
プログラムの作成 × 編集禁止属性 × ワードの挿入、変更、削除 × ブロックの削除 × プログラムサーチ ○ シーケンス番号サーチ × プログラムの削除 ○ カスタムマクロの編集 × パスワード機能 × プログラムキャラクタ編集 × プログラムコピー機能 × 鍵とプログラムの暗号化 × デバイス選択 ○ フォルダの作成 ○ フォルダ名の変更 ○ フォルダの属性の変更 × フォルダの削除 ○ デフォルトフォルダの選択 × ファイル名の変更
USB
メモリを取り外さないで下さい。データが破
11.1.3 (a)
USB
メモリの操作に時間がかか
USB
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
USB メモリファイル一覧画面
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
操作内容 使用の可/否
ファイルの削除 ○ ファイル属性の変更 × メインプログラムの選択 × プログラムの整理の実行 × プログラムの入出力
○ :使用可 ×:使用不可
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
USB メモリファイル一覧画面
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
付録の「A.1 パラメータ」に以下の記述を追加して下さい。
11376
[入力区分] パラメータ入力 [データ形式] ワード形 [データ単位] 秒 [データ範囲] 0~32767 USB メモリを操作する処理が、タイムアウトしたと判断するまでの時間を設定します。ご使用の USB メモ
リに合わせて調整してください。
0
が設定されている場合は、30と見なされます。
USB メモリのタイムアウト時間
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
USB メモリファイル一覧画面
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の 11.5.1「フォルダの一括削除」として以下の記述を追加して下さい。

11.5.1 フォルダの一括削除

本機能より、フォルダ内にプログラム・フォルダが入っている場合でも、フォルダを削除することができるようになります。
解説
フォルダを削除すると、フォルダ内のプログラム/フォルダを含めて全て削除します。 FDR(No.11364#3)が 1 の時、本機能は有効になります。 プログラム一覧画面(CNC 内蔵メモリ)で本機能は有効です。
手順
1. プログラム一覧画面を表示します。
2. フォルダにカーソルを合せます。
3. ソフトキー[削除]を押します。
4. ソフトキー[実行]を押します。
5. カーソルを合せたフォルダ・およびフォルダ内のプログラム・フォルダが全て削除されます。
以下のプログラムやフォルダ、およびそれらを含むフォルダは削除できません。
- 運転中のプログラム
- フォアグラウンドで選択中のプログラム
- カレントフォルダ
また、以下の機能によりプロテクトされているプログラムやフォルダ、およびそれらを含むフォルダも削除されま
せん。
- 鍵とプログラムの暗号化
- パラメータ NE8/NE9
- 8 レベルデータ保護
- 読み取り専用属性
これらのプログラム・フォルダが残った場合、ワーニング「フォルダ内に削除できないプログラムがあります」を
表示します。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
フォルダ一括削除
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
付録の A.パラメータに以下のパラメータ FDR(No.11364#3)を追加して下さい。
#7 #6 #5 #4 #3 #2 #1 #0
11364 FDR
[入力区分] パラメータ入力 [データ形式] ビット形
#3 FDR フォルダを指定して削除操作をするとき、フォルダ内にプログラムまたはフォルダが存在すると、
0: そのフォルダは削除されません。 1: そのフォルダと、フォルダ内のプログラム・フォルダは削除されます。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
フォルダ一括削除
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の 11.13「フォルダ操作の管理」として以下の記述を追加して下さい。

11.13 フォルダ操作の管理

本機能により、プログラム管理におけるフォルダ操作を制限することができます。オペレータは複雑なフォルダ操作をせず にプログラムの管理ができます。パラメータにより以下の 2 つの制限方法が選択できます。
① 系統別フォルダの下のみでフォルダを使用してプログラムを管理 ② 系統別フォルダのみでプログラムを管理
系統別フォルダとは初期フォルダのひとつで、//CNC_MEM/USER/の下の PATH1~PATHn を示します。詳細については、取 扱説明書(B-63944JA, II.12 プログラムの管理)を参照して下さい。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
フォルダ操作の管理
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
//CNC_MEM
/
SYSTEM/
MTB1/
MTB2/
USER/
PATH1/
PATH2/
LIBRARY/
11.13 (a) 各設定で使用できるフォルダ
CYLINDER/
PISTON/
GEAR1/
GEAR2/
ユーザ作成フォルダを示す
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
フォルダ操作の管理
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
11.13.1 系統別フォルダの下のみでフォルダを使用してプログラム管理
パラメータ FPF(No.11302#6)1 に設定すると、プログラム一覧画面での操作が、以下の表のように制限されます。この時、 パラメータ CFP(No.11304#7)0 に設定する必要があります。
11.13.1 (a) 操作制限
操作 動作
フォルダ移動
フォアグラウンドフォルダ変更 変更可能 バックグラウンドフォルダ変更 変更可能
プログラムの一覧情報表示
初期フォルダの系統別フォルダとその下のフォルダに対してのみ、一覧情報を表示できます。 系統別フォルダから上への移動操作を行うと、“フォルダを移動出来ません”とワーニングメッセージが表示され、移動で きません。
フォア、バックグラウンドフォルダの表示、設定
系統別フォルダとその下のフォルダのみ設定できます。
系統別フォルダ以下での移動 移動可能
系統別フォルダから上のフォルダへの移動 移動不可
ユーザフォルダ作成 作成可能
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
フォルダ操作の管理
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
11.13.2 系統別フォルダのみのプログラム管理
パラメータ CFP(No.11304#7)1 に設定すると、FPF(No.11302#6)の設定値に関わらず、プログラム一覧画面での表示内容、 操作が、以下の表のように制限されます。
フォルダ移動
フォアグラウンドフォルダ変更 変更不可 バックグラウンドフォルダ変更 変更不可
プログラムの一覧情報表示
初期フォルダの系統別フォルダのみ、一覧情報を表示できます。 “上のフォルダに戻る”は、表示されません。(図11.13.2 (a) と図11.13.2 (b)の①参照) パラメータ CFP(No.11304#7)を有効にする前にすでに系統別フォルダにサブフォルダが作成されている場合、そのフォルダ は表示されますが、そのフォルダに移動できません。
11.13.2 (a) 操作制限
操作 動作
系統別フォルダ以下での移動 移動不可
系統別フォルダから上のフォルダへの移動 移動不可
ユーザフォルダ作成 作成不可
11.13.2 (a) プログラム一覧画面(パラメータ CFP(No.11304#7)=0
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
フォルダ操作の管理
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
11.13.2 (b) プログラム一覧画面(パラメータ CFP(No.11304#7)=1
デバイス名、カレントフォルダ名
デバイス名は従来どおり表示されますが、カレントフォルダ名は表示されません。 (図11.13.2 (a) と図11.13.2 (b)の②参照)
フォア、バックグラウンドフォルダの表示、設定
フォア、バックグラウンドフォルダは表示されません。(図11.13.2 (a) と図11.13.2 (b)の③参照) また、フォア、バックグラウンドフォルダの設定もできなくなります。
注意
パラメータ 設定してください。
CFP(No.11304#7)
を有効にする前に、フォア、バックグラウンドフォルダを各系統用フォルダに
ソフトキーについて
以下の操作のソフトキーは表示されず、操作もできなくなります。
・ フォルダ作成 ① ・ フォア変更 ② ・ バック変更
年月日 担当
作成
2010.06.17
②③
11.13.2 (c) CNC_MEM デバイスのソフトキー表示
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
フォルダ操作の管理
B-64484JA/01-01
変更内容
図 番
承認担当
ページ
11.13.3 サブプログラム、マクロプログラムの呼出し先のフォルダ
以下のサブプログラム呼出し/マクロ呼出しにおいては、メインプログラムのあるフォルダより、/USER/LIBRARY、/MTB1 /MTB2/SYSTEM フォルダが先に検索されます。
本機能が有効の場合、上記フォルダは、表示、移動が制限されますが、もしサブプログラムが登録されていると、オペレー タが意図しないサブプログラムが実行される可能性があります。
- M コードによるサブプログラム呼出し
- 特定アドレスによるサブプログラム呼出し
- 第 2 補助機能コードによるサブプログラム呼出し
- S コードによるマクロ呼出し
- T コードによるマクロ呼出し
- G コードによるマクロ呼出し
- M コードによるマクロ呼出し
- ワンタッチマクロ呼出し
ここで、パラメータ SCC(No.3457#6)に 1 を設定すると、メインプログラムのあるフォルダを検索順序の先頭にすることが できます。
パラメータ SCC=1 の場合の検索順序
1. メインプログラムのあるフォルダ(←追加される検索フォルダ)
2. 初期フォルダの共通プログラムフォルダ
3. 初期フォルダの MTB 専用フォルダ 2
4. 初期フォルダの MTB 専用フォルダ 1
5. 初期フォルダのシステムフォルダ
なお、2~5 のフォルダについては、パラメータ LIB (No.3457#0), MC2 (No.3457#1), MC1 (No.3457#2), SYS (No.3457#3)の設定 により検索フォルダから除外できます。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
フォルダ操作の管理
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の 12.4.15「消費電力モニタ画面」として以下の記述を挿入して下さい。

12.4.15 消費電力モニタ画面

サーボ軸およびスピンドル軸の消費/回生する電力データを表示できます。
消費電力モニタの表示手順
1.
機能キー
を押します。
ソフトキー[電力モニタ]が表示されるまで、継続メニューキー
2.
章選択用ソフトキー[電力モニタ]を押します。
3.
8.4 インチ表示器での表示手順
を数回押します。
12.4.15 10.4 インチ消費電力モニタ画面
機能キー
1.
[POW
2.
3.
4. バーグラフを表示する場合、ソフトキー[グラフ]を押します。
年月日 担当
作成
モニタ]が表示されるまで、継続メニューキー
ソフトキー 積算値を表示する場合、ソフトキー[積算値]を押します。
を押します。
[POW
モニタ]を押します。
2010.06.17
変更内容
承認担当
を数回押します。
名 称
図 番
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
消費電力モニタ画面
B-64484JA/01-01
ページ
消費電力モニタ画面の操作
図12.4.15 (a) 8.4 インチ消費電力モニタ画面(積算値)
図12.4.15 (b) 8.4 インチ消費電力モニタ画面(バーグラフ)
表示軸情報の切替え
軸情報が複数ページにある場合、MDI キー<PageUp><PageDown>で軸情報のページを切替えます。
解説
1. 積算時間 消費電力の積算時間を表示します。
2. 軸名称 サーボ、スピンドルの軸名称を表示します。消費電力の総計には「全体」と表示します。
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
消費電力モニタ画面
B-64484JA/01-01
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
図 番
承認担当
ページ
3. (積算値) 消費 累積の消費電力を表示します。
4. (積算値) 回生 累積の回生電力を表示します。
5. (積算値) 実消費 累積の実消費電力を表示します。実消費電力=消費電力-回生電力です。
6. 現在値 現在の実消費電力を表示します。軸の減速中など電力の回生中は負の値で表示します。
7. バーグラフ 現在の実消費電力をバーグラフで表示します。
軸毎、全体のバーグラフに表示される目盛りは、パラメータ(サーボの場合 No.2281#0,#1、スピンドルの場合
No.4541#1, #2)によって自動で切り替わります。 全体の消費電力バーグラフの目盛りは、パラメータ (No.11371)で変更できます。 電力の消費中、バーは中心から右方向に伸びます。電力の回生中は中心から左方向に伸びます。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
消費電力モニタ画面
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の 12.4.30「消費電力モニタ画面(15/19”表示器の場合)」として以下の記述を追加して
下さい。

12.4.30 消費電力モニタ画面(15/19”表示器の場合)

サーボ軸およびスピンドル軸の消費/回生する電力データを表示できます。
消費電力モニタの表示手順
1.
機能キー
を押します。
ソフトキー[電力モニタ]が表示されるまで、継続メニューキー
2.
ソフトキー[電力モニタ]を押します。
3.
消費電力モニタ画面の操作
を数回押します。
12.4.30 15 インチ消費電力モニタ画面
表示軸情報の切替え
軸情報が複数ページにある場合、MDI キー<PageUp><PageDown>で軸情報のページを切替えます。
解説
1. 積算時間 消費電力の積算時間を表示します。
2. 軸名称 サーボ、スピンドルの軸名称を表示します。消費電力の総計には「全体」と表示します。
3. (積算値) 消費 累積の消費電力を表示します。
4. (積算値) 回生
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
消費電力モニタ画面
B-64484JA/01-01
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
図 番
承認担当
ページ
累積の回生電力を表示します。
5. (積算値) 実消費 累積の実消費電力を表示します。実消費電力=消費電力-回生電力です。
6. 現在値 現在の実消費電力を表示します。軸の減速中など電力の回生中は負の値で表示します。
7. バーグラフ
現在の実消費電力をバーグラフで表示します。
軸毎、全体のバーグラフに表示される目盛りは、パラメータ(サーボの場合 No.2281#0,#1、スピンドルの場合
No.4541#1, #2)によって自動で切り替わります。 全体の消費電力バーグラフの目盛りは、パラメータ (No.11371)で変更できます。 電力の消費中、バーは中心から右方向に伸びます。電力の回生中は中心から左方向に伸びます。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
消費電力モニタ画面
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅱプログラミング 7.5「平面変換機能」として以下の記述を追加して下さい。

7.5 平面変換機能

概要
平面変換機能では、右手系の直交座標系の G17 平面で作成した加工プログラムを、G17.1Px 指令により指定された方向から 見た形状が同じになるように変換し、加工を行います。G17.1Px 指令により指定される方向は、図 7.5 (a)に示す機械座標平面 上の矢印方向です。
Z
G17.1P4 G17.1P1(G17)
Y
G17.1P2
図 7.5 (a) アドレス P により指定される平面
G17.1P3 G17.1P5
X
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
平面変換機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
フォーマット
G17.1 P_ ;
P_ 1~5 平面変換指定
G17.1P1 は、G17 と同様の動作をします。
解説
7.5 (b)に示す G17 平面で書かれたプログラムに対し、平面変換を行うと、図 7.5 (c)、図 7.5 (d)、図 7.5 (e)、図 7.5 (f)、図
7.5 (g) に示すようになります。
Y
X
Z
○印は紙面(XY 平面)に対して垂直な軸(Z 軸)は手前方向が正であることを表します。
Y
Z
G17
平面
7.5 (b) G17
G17
平面
7.5 (c) G17.1P1
X
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
平面変換機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Z
X
Y
G18
平面
7.5 (d) G17.1P2
×印は紙面(XZ 平面)に対して垂直な軸(Y 軸)は手前方向が負であることを表します。
Z
X
Z
G19
平面
7.5 (e) G17.1P3
Y
年月日 担当
作成
2010.06.17
X
変更内容
Y
承認担当
G18
平面
7.5 (f) G17.1P4
名 称
図 番
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
平面変換機能
B-64484JA/01-01
ページ
Y
Z
X
G19
平面
7.5 (g) G17.1P5
G17 平面上のプログラム指令は、平面変換を行うと表 7.5 (a)に示す機械軸の移動および指令に変換されます。
7.5 (a) 平面変換による指令の変換
プログラム指令
X X X Y -X -Y Y Y Z Z Z Z
Z Z -Y -X Y -X G02 G02 G03 G02 G02 G03 G03 G03 G02 G03 G03 G02
I I I J -I -J
J J K K K K
K K -J I J -I G41 G41 G42 G41 G41 G42 G42 G42 G41 G42 G42 G41
工具長補正 座標回転方向 穴あけ軸方向
平面
平面変換機能有効時に画面に表示されるモーダル情報は表 7.5 (b)のようになります。
G17.1P1 G17.1P2 G17.1P3 G17.1P4 G17.1P5
+ - + + ­+ - + + ­+ - + + -
G17 G18 G19 G18 G19
7.5 (b) 平面変換時のモーダル情報の表示
指令 モーダル表示
G17.1P1 G17 G17.1P2 G17.1 G17.1P3 G17.1 G17.1P4 G17.1 G17.1P5 G17.1
平面変換
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
平面変換機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
例題
右手系直交座標系の G17 平面で作成した加工プログラムを、G17.1P2 指令により指定された方向から見た形状が同じになる よう変換し、加工を行います。
Z
Y
Y
Y
X
G17
X
Y
Z
Y
-Z X
G17.1P2
O1000 (MAIN PROGRAM) N10 G91 G28 X0 Y0 Z0 N20 G54 N30 G17 N40 M98 P2000 N50 G55 N60 G17.1 P2 N70 M98 P2000 N80 G91 G28 X0 Y0 Z0 N90 M30
G54
機械座標系
Z
機械座標系
Y
G54
-Z
O2000(SUB PROGRAM) N2010 G90 G00 Z0 N2020 G00 X0 Y0 N2030 G00 X30.0 Y20.0 N2040 G01 Z-50.0 F200 N2050 Y90.0 F500 N2060 X60.0 Y70.0 N2070 G02 Y20.0 J-25.0 N2080 G01 X30.0 N2090 G00 Z0 N2100 M99
X
X
X
X
制限事項
1 平面変換による指令の変換は X,Y,Z 軸の指令に対してのみ行います。 2 手動運転に対して平面変換はかかりません。 3 下記のような特定の機械位置への移動指令、機械座標系に関連する指令及び座標系設定に対して平面変換はかかりません。
(1) 自動レファレンス点復帰(G28,G30) (2) フローティングレファレンス点復帰(G30.1)
年月日 担当
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2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
平面変換機能
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B-64484JA/01-01
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(3) レファレンス点からの復帰(G29) (4) 機械座標系選択(G53) (5) ストアードストロークチェック(G22) (6) 座標系設定(G54~G59, G92) (7) ワーク座標系プリセット(G92.1) (8) プログラマブルデータ入力(G10)
4 現在位置表示には平面変換がかかった後の座標値を表示します。(表 7.5
7.5 (c) 平面変換機能有効時に表示される座標値
プログラム指令
X Y Z
G90 G00 X0 Y0 Z0 0.0 0.0 0.0 G17.1 P3 0.0 0.0 0.0 G00 X10.0 Y20.0 0.0 10.0 20.0 G01 Z-50.0 F200 -50.0 10.0 20.0 G02 X50.0 Y60.0 I40.0 -50.0 50.0 60.0
5 軸切り替え機能との併用は出来ません。 6 以下のモードのキャンセル時に平面変換指令を行ってください。
(1) 工具径補正 (2) 工具長補正 (3) 固定サイクル (4) 3 次元座標変換 (5) 座標回転 (6) スケーリング (7) プログラマブルミラーイメージ
7 次のような X 軸、Y 軸および Z 軸のいずれかと回転軸を同時に制御する機能に対して平面変換指令を行うことは出来ませ
ん。
(1) 極座標補間 (2) 円筒補間 (3) 法線方向制御 (4) 指数関数補間 (5) 円弧ねじ切り B
8 平面変換中に G17,G18,G19 指令を行うと平面変換は解除され、指令された平面が選択されます。
(c)
絶対座標
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平面変換機能
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Ⅱプログラミング 3.1「マシニングセンタ系の G コード一覧」に以下の記述を追加して下
さい。
コード グループ 意味
G17.1 02
平面変換機能
Ⅱプログラミング 3.2「旋盤系の G コード一覧」に以下の記述を追加して下さい。
G
コード体系
A B C
G17.1 G17.1 G17.1 16
グループ 機能
平面変換機能
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平面変換機能
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Ⅱ.プログラミング 18 章「プログラマブルパラメータ入力(G10)」として以下の記述を修正し
て下さい。

18 プログラマブルパラメータ入力(G10)

概要
パラメータおよびピッチ誤差補正データの値をプログラムして入力することができます。アタッチメント交換時のピッチ誤 差補正データの設定や、加工条件変更による最大切削速度、切削時定数の変更などに用いられます。 ピッチ誤差補正データの入力フォーマットはパラメータ APE(No.3602#0)の設定に依存して変化します。
フォーマット
・パラメータ入力モード
G10L52 ; パラメータ入力モード設定
N_(Q_)R_ ;
N_P_(Q_)R_ ;
:
:
G11 ;
N_ : パラメータ番号 R_ : パラメータの設定値(リーディングゼロ省略可能) (Q_) : ビット番号 0~7(ビット形パラメータを入力する時に設定)
(パラメータ G1B(No.3454#4)=”1”のとき有効)
P_ : 軸番号 1~最大制御軸番号(軸形またはスピンドル形のパラメータを入力する時に指定)
G10L52
・ピッチ誤差補正データ入力モード
G10L50 ; ピッチ誤差補正データ入力モード設定 N_(L1)R_ ; ピッチ誤差補正データ
:
: G11 ; ピッチ誤差補正データ
N_ : ピッチ誤差補正の補正点番号+10,000 L1 : ピッチ誤差補正データの入力フォーマット(アブソリュートタイプ) R_ : ピッチ誤差補正データ
G10L50
解説
・パラメータ番号(N_)
プログラマブルパラメータ入力(G10L52)では指令するパラメータ番号(N_)に系統番号を付加することによって、指定した系 統のパラメータに書込むことが可能です。パラメータ番号のフォーマットは以下の通りです。
軸形、またはスピンドル形でないパラメータ入力 軸形、またはスピンドル形パラメータ入力
パラメータ入力モードキャンセル
は、ピッチ誤差補正データの入力には使用できません。
入力
入力モードキャンセル
は、パラメータの入力には使用できません。
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FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
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Nppxxxxxxx : パラメータ番号の上位 8, 9 桁目に系統番号を付加します。
ppには系統番号、xxxxxxx にはパラメータ番号を設定します。系統番号を省略した、 または 0 とした場合は、通常通り自系統へのパラメータ書込みとなります。
1
範囲外の系統番号を指定した場合は、
2 10
系統目のデータを読み書きする場合、パラメータ パラメータ るときに、 られないことがあります。
3
ピッチ誤差補正データの入力では系統の選択はできません。
F16=1
の場合、演算精度は8桁までとなります。したがって、10系統目のデータを読み書きす
#100= PRM[100000000 +#1]
PS0115
アラームとなります。
F16(No.6008#0) =0
のように演算でパラメータ番号を求める場合は、正しい番号が求め
にしてください。
・設定値(R_)
パラメータまたはピッチ誤差補正データの設定値(R_)には小数点を使用しないで下さい。パラメータ G1B(No.3454#4)=”1”の 場合にビット形パラメータを変更するときは、0 または 1 を指令して下さい。0 または 1 以外の場合、PS1144 アラーム"G10 フォーマット誤り"となります。
また、R の値としてカスタムマクロ変数を使用することもできます。 実数形のパラメータでは、(R_)にそのパラメータの設定単位での整数値を設定します。
・ビット番号(Q_)
ビット番号(Q_)は、パラメータ G1B(No.3454#4)=”1”の場合に有効です。ビット形のパラメータを設定するときに、0~7 の範 囲で設定します。 また、Q の値としてカスタムマクロ変数を使用することもできます。
・軸番号(P_)
軸番号(P_)として、軸形パラメータで制御軸が CNC の表示画面に表示される順番を指令します。 例えば 2 番目に表示される制御軸は P2 と指令します。 スピンドル形の場合も、CNC の表示画面に表示される順番を指令します。 また、P の値としてカスタムマクロ変数を使用することもできます。
・ピッチ誤差補正データの入力フォーマット(L1)
ピッチ誤差補正データの入力フォーマットがインクレメンタルタイプ(パラメータ APE(No.3602#0)=0)の場合、L1 は付け ません。 ピッチ誤差補正データの入力フォーマットがアブソリュートタイプ(パラメータ APE(No.3602#0)=1)の場合、L1 を付けま す。 パラメータ APE(No.3602#0)=0 ときに L1 を含んだプログラムを実行した場合、またはパラメータ APE(No.3602#0)=1 のとき に L1 を含まないプログラムを実行した場合はアラーム(PS1300)”アドレス不正”となります。
警告
1
ピッチ誤差データやバックラッシ補正データを変更すると機械位置がずれることがあります。変更後は必 ず、手動レファレンス点復帰を行って下さい。
2
ピッチ誤差補正データの入力フォーマットがアブソリュートタイプ(パラメータ 合に補正データの書換えを行った場合は、軸移動の前に必ず電源断をして下さい。
3
固定サイクルモードは、必ずキャンセルしておいて下さい。 キャンセルされていないと穴あけ動作をしてしまう場合があります。
注意
Series16i/18i/21
本機種と は、本機種のパラメータ説明書
パラメータ入力モード中は、他のNC文は指令できません。
i
との互換性について
Series16i/18i/21i
では、互換性のないパラメータがあります。したがって、本機能を使用する際に
(B-64490JA)
にて確認してから指令して下さい。
APE(No.3602#0)=1
)の場
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記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
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・他系統のパラメータへの書込み
プログラマブルパラメータ入力(G10L52)では、以下の方法で系統番号を指定することにより他系統のパラメータへ書込むこ とが可能です。
・ パラメータ番号に系統番号を付加して指令する方法(例題 3) ・ システム変数#3018 で系統番号を指定する方法(例題 4)
注意
本機能を使用して他系統のパラメータを変更する場合、パラメータを変更する軸が停止している状態で実行され るように、系統間待ち合せと組み合せるなどの対策を必ずとってください。
[例] M100
(A):
(B):
系統1プログラム
O0100;
:
:
M100P12
G10L52;
N200xxxxxP_R_ (A)
G11;
M101P12
G10L52;
NxxxxxP_R_ (B)
G11;
:
M30;
他系統のパラメータ変更 ⇒ 変更される系統の軸停止を確認して
から実行する必要があります。
自系統のパラメータ変更
および
M101
を待ち合わせMコードとして、1系統から2系統のパラメータを変更する例を示します。
・・・・・・・・・①
・・・・・・・・・②
系統2プログラム
O0200; : M100P12 M101P12 : : M30;
・・・① ・・・②
: 1
系統目からのパラメータ
書き込み開始待ち
: 1
系統目からのパラメータ
書き込み終了待ち
(
以降、
パラメータで動作
(A)
で書き込まれた
)
例題
1. ビット形パラメータ SBP(No.3404#2)の設定(パラメータ G1B=”0”の場合)
G10L52 ; パラメータ入力モード N3404 R 00000100 ; SBP の設定 G11 ; パラメータ入力モードキャンセル
2. ビット形パラメータ SBP(No.3404#2)の設定(パラメータ G1B=”1”の場合)
G10L52 ; パラメータ入力モード N3404 Q2 R 1 ; SBP の設定 G11 ; パラメータ入力モードキャンセル
3. 軸形パラメータ(No.1322)(各軸のストアードストロークリミット 2 の+方向座標値)の Z 軸( 第 3 軸)と A 軸( 第 4 軸) の値を変更 (第 3, 4 軸の設定単位をそれぞれ IS-B、ミリ機械とした場合)
G10L52 ; パラメータ入力モード N1322P3R4500 ; Z 軸を 4.500 に変更 N1322P4R12000 ; A 軸を 12.000 に変更 G11 ; パラメータ入力モードキャンセル
4. 2 系統目の軸形パラメータ(No.01322)のうち 3 軸目と 4 軸目の値を変更 (3, 4 軸の設定単位はそれぞれ IS-B、ミリ入力とした場合)
G10L52; パラメータ入力モード N20001322P3R4500; 2 系統目の 3 軸目を 4.500 に変更 N20001322P4R12000; 2 系統目の 4 軸目を 12.000 に変更 G11; パラメータ入力モードキャンセル
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記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
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5. 2 系統目のパラメータ(No.01322) 4 軸目への書込み
#3018=2; パラメータ書込みを行う系統を 2 系統目に設定 G10L52; パラメータ入力モード N1322P4R12000; 2 系統目の 4 軸目を 12.000 に変更 G11; パラメータ入力モードキャンセル #3018= 0 ; 自系統に戻す
6. ピッチ誤差補正の補正点番号 10 と 20 の値を変更(パラメータ APE(No.3602#0)=0 の場合)
G10L50 ; ピッチ誤差補正データ入力モード N10010R1 ; 補正点番号 10 を 1 に変更 N10020R5 ; 補正点番号 20 を 5 に変更 G11 ; ピッチ誤差補正データ入力モードキャンセル
7. ピッチ誤差補正の補正点番号 10 と 20 の値を変更(パラメータ APE(No.3602#0)=1 の場合)
G10L50 ; ピッチ誤差補正データ入力モード N10010L1R1 ; 補正点番号 10 を 1 に変更 N10020L1R5 ; 補正点番号 20 を 5 に変更 G11 ; ピッチ誤差補正データ入力モードキャンセル
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記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
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Ⅲ.操作 8.2.4.3「ピッチ誤差補正データの入出力フォーマット」として以下の記述を修正して
下さい。
8.2.4.3 ピッチ誤差補正データの入出力フォーマット
ピッチ誤差補正データの入出力フォーマットは、以下の書式で入出力されます。
・キーワード
次のアルファベットがキーワードとして使用されます。 キーワードに続く数値は次の意味を持ちます。
0 (a)
キーワード 続く数値の意味
N Q
L
P
・フォーマット
ピッチ誤差補正データの入出力フォーマットはパラメータ APE(No.3602#0)の設定に依存して変化します。
インクレメンタルタイプ(パラメータ APE(No.3602#0)=0)の場合
アブソリュートタイプ(パラメータ APE(No.3602#0)=1)の場合
N に続く 5 桁の数値はピッチ誤差補正データ番号に 10000 を加えたものを表します。 両方向ピッチ誤差補正が有効な場合、N に続く 5 桁の数値はピッチ誤差補正データ番号に 20000 を加えたものを表します。
Q0 はピッチ誤差補正データであることを表します。 L1 はピッチ誤差補正データの入出力フォーマットがアブソリュートタイプであることを表します。インクレメンタルタイプ
(パラメータ APE(No.3602#0)=0)の場合は L1 を付けません。パラメータ APE(No.3602#0)=0 のときに L1 を含んだフォーマ ットを入力した場合、またはパラメータ APE(No.3602#0)=1 のときに L1 を含まないフォーマットを入力した場合はアラーム
(SR1300)”アドレス不正”となります。 P に続く数値はピッチ誤差補正データの値(整数値)を表し、-128127 の範囲の数値です。 ; はエンドオブブロックです。(ISO コードでは LF、EIA コードでは CR
例1(パラメータ
N10001Q0P100;
ピッチ誤差補正データ番号 ピッチ誤差補正データ値
例2(パラメータ
N10001Q0L1P100;
ピッチ誤差補正データ番号 ピッチ誤差補正データ値
・レコードの初めと終わり
ピッチ誤差補正データのレコードは "%" で始まり "%" で終わります。
ピッチ誤差補正データ番号+10000 データの識別(1:パラメータデータ、0:ピッチ誤差補正データ) ピッチ誤差補正データの入出力フォーマット(L なし:インクレメンタルタイプ、L1:アブソ リュートタイプ) ピッチ誤差補正データの値
N ***** Q0 P **** ;
N ***** Q0 L1 P **** ;
APE(No.3602#0)=0
1
100
APE(No.3602#0)=1
1
100
の場合)
の場合)
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% ;
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レコードの始まり
N10000Q0P10; N10001Q0P100;
N11279Q0P0; %
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レコードの終わり
パラメータとピッチ誤差補正データを 1 つのファイルにまとめる場合、全体の初めと終わりに "%" が付きます。
警告
1
ピッチ誤差データを変更すると機械位置がずれることがあります。変更後は必ず、手動レファレンス点復帰 を行って下さい。
2
ピッチ誤差補正データの入力フォーマットがアブソリュートタイプ(パラメータ 合に補正データの書換えを行った場合は、軸移動の前に必ず電源断をして下さい。
APE(No.3602#0)=1
)の場
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Ⅲ.操作 12.4.2「ピッチ誤差補正データの表示と設定」として「両方向ピッチ誤差補正」の説
明の後に以下の記述を追加して下さい。
記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
パラメータ APE(No.3602#0)=1 に設定すると、補正量をアブソリュート値で入力することができます。 詳細は結合説明書(機能編)「記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能」をご確認下さい。
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記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
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Ⅲ.操作 12.4.16「ピッチ誤差補正データの表示と設定(15/19”表示器の場合)」として「両方
向ピッチ誤差補正」の説明の後に以下の記述を追加して下さい。
記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
パラメータ APE(No.3602#0)=1 に設定すると、補正量をアブソリュート値で入力することができます。 詳細は結合説明書(機能編)「記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能」をご確認下さい。
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名 称
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記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
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付録 A.1「パラメータの説明」に以下のパラメータを追加して下さい。
#7 #6 #5 #4 #3 #2 #1 #0
3602 APE
[入力区分] パラメータ入力 [データ形式] ビット形
このパラメータを設定した場合には一旦電源を切断する必要があります。
# 0 APE 記憶形ピッチ誤差補正データの入力タイプは
0: インクレメンタル値です。 1: アブソリュート値です。
本機能は、下記の機能に有効です。 ・記憶形ピッチ誤差補正 ・両方向ピッチ誤差補正 ・補間形ピッチ誤差補正 ・周期形第 2 ピッチ誤差補正 ・補間形真直度補正 ・主軸簡易同期制御独立型ピッチ誤差補正
本パラメータを切換えた場合、記憶形ピッチ誤差補正データは次回の電源投入時に自動的に クリアされます。
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変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
図 番
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付録 H「アラーム一覧表」に以下のアラームを追加して下さい。
番号 メッセージ
PS0527
ピッチ誤差補正データの入力不正 ILLEGAL DATA IN PITCH ERROR
内容
パラメータの設定により、チェックが必要と判断され たピッチ誤差補正点において、隣接する補正点との差 が-128+127 の範囲を越えるデータがあります。ピッ チ誤差補正データを修正するか、パラメータを変更し て下さい。
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2010.06.17
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FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
記憶形ピッチ誤差補正点アブソリュート入力機能
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Ⅱ. プログラミングの 22.2「スムーズ TCP」を「高速スムーズ TCP」として以下の内容に置
き換えて下さい。

22.2 高速スムーズTCP

22.2.1 高速スムーズTCP
概要
工具先端点制御(以下、TCP(Tool Center Point control))は、加工物に対する工具の姿勢が変わっても、工具の先端が指令 された経路に沿って動く 5 軸加工機能です。 高速スムーズ TCP は、この TCP において、工具先端と工具側面の滑らかな動作を実現します。 高速スムーズ TCP は、以下の二つの機能を備えています。 ・回転軸補正 (G43.4L1) :回転軸指令を補正して、指令のぶれを小さくすることで、機械の動作を滑らかにします。 ・スムーズ制御 (G43.4 P3) :工具先端点と工具姿勢を、滑らかな経路で補間します。 本機能はオプション機能です。
・回転軸補正(G43.4 L1
加工プログラムによっては、ブロックごとの工具姿勢にぶれがある場合があります。その場合、工具先端点の位置に対して 制御点の位置が変動するため、加減速が頻繁に発生し、制御点が滑らかに動作しません。その結果、加工時間の増大や加工 面品位の劣化(スジができてしまうなど)が生じてしまいます。 高速スムーズ TCP は、TCP 用加工プログラムに対して、工具先端軌跡に対する工具姿勢のぶれが小さくなるように回転軸 を補正し、回転軸の動作を滑らかにします。 これにより、ブロックごとの工具姿勢にぶれがある場合に、加工時間短縮や加工面品位の向上の効果があります。
制御点軌跡
指令を
補正
工具姿勢
工具先端点軌跡
1
回転軸補正(
が必要です。
2
もともと工具姿勢にぶれが無いプログラムなどに対しては、本機能は効果を発揮しない場合があります。
3
工具姿勢ベクトルが補正されるため、指令の工具姿勢を遵守すべき工具側面加工には適さない場合がありま
す。
4
各回転軸は、オリジナルの指令値から補正許容値(以下、トレランス)の範囲内で補正されます。トレラン
スはパラメータ
G43.4 L1
Series 30i/31i -B, 31i -B5
回転軸が補正された指令
補正前 補正後
22.2.1 (a) 高速スムーズ TCP による補正
)を使用するには、「スムーズ
で使用できます。
(No.10486, 10487)
またはGコード
TCP
」または、「高速スムーズ
(G10.8L1)
により指定します。
TCP
」のオプション
・スムーズ制御(G43.4 P3
工具姿勢制御は、ブロック始点・終点における工具姿勢(工具長補正ベクトル)が構成する平面上を、時々刻々動作するよ うに制御する機能です(図 22.2.1 (b))。
年月日 担当
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2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
高速スムーズ TCP
図 番
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1/24
承認担当
工具姿勢制御は、工具先端点制御を使用しながら工具側面によって平面や円錐曲面を加工する場合などに適しています。
プログラム指令経路
高速スムーズ TCP では、指令された工具先端点と工具姿勢の点列から滑らかな曲面を生成することで、この工具姿勢制御を スムージングします。 従来、工具姿勢制御により自由曲面を加工する場合には微小線分で多面体近似されていました(図 22.2.1 (c))が、本機能に よりさらに加工品位を向上できます(図 22.2.1 (d))。 本機能は、工具先端点制御を使用しながら工具姿勢を滑らかに動作させる加工に適しています。
工具姿勢制御
ブロック始点における
工具長補正ベクトル Vs
22.2.1 (b) 工具姿勢制御
Vs,Ve が構成する平面
ブロック終点における
工具長補正ベクトル Ve
図22.2.1 (c) 自由曲面の微小線分近似 図22.2.1 (d) 本機能による滑らかな自由曲面
スムーズ制御
Series 30i -B/31i -B5
(G43.4 P3)
で使用できます。
を使用するには、「高速スムーズ
TCP
」のオプションが必要です。
詳細
本機能は TCP タイプ 1(G43.4)に対応します。(TCP タイプ 2(G43.5)は対応予定です) G43.4P3 の指令により AI 輪郭制御も同時にオンになります。AI 輪郭制御の自動速度制御により機械系へのショックを低減し ます。
ページ
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
高速スムーズ TCP
図 番
承認担当
B-64484JA/01-01
2/24
フォーマット
G43.4 L_ P_ IP_ α_ β_ H_ ; (マシニングセンタ系) TCP モードオン G43.4 L_ P_ IP_ α_ β_ D_ ; (旋盤系) TCP モードオン G49 ; TCP モードオフ
L : 0:回転軸補正を無効
1:回転軸補正を有効
ただしセッティングパラメータ STC(No.10485#0)により、アドレス"L"指令が無い場合の状態を選択 可能。(注 1)
P : 工具姿勢制御モードの選択。
0:工具姿勢制御を無効 1:工具姿勢制御を有効 3:スムーズ制御を有効
ただしセッティングパラメータ TP2(No.11775#0)および TPC(No.19604#0)により、アドレス"P"指令 が省略された場合の状態を選択可能。(注 2)
IP : アブソリュート指令の時、工具先端の移動の終点座標値
インクレメンタル指令の時、工具先端の移動量
α, β: アブソリュート指令の時、回転軸の終点の座標値
インクレメンタル指令の時、回転軸の移動量
H : 工具オフセット番号(M ) D : 工具オフセット番号(T )
1
アドレス
2
アドレス
パラメータ
3
旋盤系で高速スムーズ にして下さい。工具長オフセット番号にはDを使用してください。その他の制限はマシニングセンタ系に準 じます。
4
アドレス ます。
5
回転軸補正をスムーズ制御と併用した場合、本機能は補正のかかった工具姿勢に対してスムージングを行い ます。そのため、側面加工を行った場合、加工形状は回転軸補正無効の場合とは異なります。
”L”
省略時の
パラメータ
”P”
省略時の
TPC(No.19604#0)
0 -
1
"L"に0, 1
G43.4
の動作は、パラメータ
STC(No.10485#0)
0 1
G43.4
の動作は、パラメータ
パラメータ
TCP
を使用するためには、拡張工具選択機能を有効(パラメータ
以外の値を指令した場合、アラーム
STC(No.10485#0)
アドレス
通常の
TPC(No.19604#0)、TP2(No.11775#0)
TP2(No.11775#0)
0 1
”L”
TCP(G43.4L0)
回転軸補正
(PS0515)"
省略時の
(G43.4L1)
スムーズ
の設定に従います。
G43.4
の動作
として起動
として起動
アドレス
通常の 工具姿勢制御 スムーズ制御
”P”
TCP(G43.4P0)
TCP(G43.4L1)
省略時の
(G43.4P1) (G43.4P3)
の設定に従います。
G43.4
として起動
として起動 として起動
TCT(No.5040#3)=1
のフォーマット不正"になり
の動作
例題
既存の工具姿勢制御(G43.4P1)用加工プログラムへの、スムーズ制御(G43.4P3)の適用例を示します。 もとの工具姿勢制御のプログラムで、次のように指令されていたとします。
N040 G43.4 H1 P1 X0.0 Y-100.0 Z0.0; 工具姿勢制御モードオン
スムーズ制御の実行方法
上記プログラムをスムーズ制御で実行するには、工具姿勢制御起動ブロックにおいて、下記のように P3 を指令します。
N040 G43.4 H1 P3 X0.0 Y-100.0 Z0.0; スムーズ制御モードオン
あるいは、パラメータ TPC(No.19604#0)=1, TP2(No.11775#0)=1 と設定した上で、下記のようにアドレス P の指令を省略しま す。
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N040 G43.4 H1 X0.0 Y-100.0 Z0.0; スムーズ制御モードオン
22.2.1.1 回転軸補正(G43.4L1)
回転軸の補正について
高速スムーズ TCP は、工具姿勢の変化を平滑化し、回転軸の動作を滑らかにします。 工具姿勢にぶれがあると、工具先端点の位置に対して制御点の位置が変動するため、制御点が滑らかに動作せずに加減速が 頻繁に発生し、加工時間の増大や加工面品位の劣化(スジができてしまうなど)が生じてしまいます。
高速スムーズ TCP では、工具先端点位置は変えずに、工具姿勢(回転軸位置)のみを補正して、工具姿勢のぶれを小さくし ます。
工具姿勢
工具先端点軌跡
制御点軌跡
22.2.1.1 (a) 工具姿勢にぶれのある指令例
回転軸が補正された指令
22.2.1.1 (b) 補正後の指令
補正のトレランスについて
高速スムーズ TCP は、TCP モード中の各ブロックの回転軸位置を補正します。 加工プログラムによっては、本機能の補正計算の結果、大きな補正が必要と判断されることがあります。その場合、本来干 渉が発生しないプログラムであっても、工具とワークとの間に予期せぬ干渉が生じる可能性があります。また、工具姿勢が 変わることにより、直線軸・回転軸のオーバトラベルが発生する可能性もあります。 このような大きな補正を回避するために、高速スムーズ TCP では、回転軸位置の補正に制限をかけることができます。
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補正前の工具姿勢 補正後の工具姿勢
回転軸の補正を
指定の範囲以内に制限
回転軸の
干渉回避
補正制限範囲
加工中のワーク
22.2.1.1 (c) 補正に制限をかけた場合
各回転軸の補正トレランスは、パラメータ(No. 10486, 10487)により指定します。
設定例)
パラメータ No.10486 = 1.0 (第一回転軸の補正トレランス 1.0 ) パラメータ No.10487 = 0.5 (第二回転軸の補正トレランス 0.5 )
上記設定例では、第一回転軸の補正量が最大 1.0 度、第二回転軸の補正量が最大 0.5 度で制限されます。 例として工具ヘッド回転形の 5 軸加工機の場合、第一回転軸がマスタ軸(ワーク寄り回転軸)・第二回転軸がスレーブ軸(工 具寄り回転軸)のため、図 22.2.1.1 (d)の扇形状の範囲で各回転軸の補正が制限されます。
±No. 10487
±No. 10486
22.2.1.1 (d) 工具回転形の場合の補正制限範囲
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22.2.1.1 (e)
図 最中に高速スムーズ する可能性があります。このような箇所では、工具姿勢が変化しすぎないように、各回転軸の補正トレラン スを小さく設定してください。
のようなRのついたコーナ部分の加工などにおいて、工具先端でコーナ部分を加工している
TCP
の補正により工具姿勢が変化すると、コーナ部分で仕上げしろの切り残しが発生
色付部:切り残しの発生
点線:補正前の工具姿勢
実線:補正後の工具姿勢
補正
ワークの仕上げしろ
斜線部:ワーク
22.2.1.1 (e)
回転軸補正の有効条件
高速スムーズ TCP では、以下の条件全てを満たした場合において回転軸補正が有効になります。 ・ 直線補間(G01)であること ・ 5軸のいずれかに軸指令があるブロック ・ ワンショット G コードが無いブロック ・ O, N, F, G コードグループ 01, 03 を除くモーダル情報に変化が無いこと
それ以外のブロックでは回転軸補正は一旦キャンセルされ、次ブロックから新たに回転軸補正を行うかどうかの判断が行わ れます。
例えば次のようなブロックが指令された場合、回転軸補正は一旦キャンセルされます。
例) 直線軸 3 軸(X, Y, Z)回転軸 2 軸(B, C)の 5 軸加工機の場合 M55; (軸指令が無い) G91 G01; (軸指令が無い) G00 X10.0; (G01 でない) G04 X1.0; (ワンショット G コードである) G51.1 X1.0; (アドレス X は軸移動指令ではない)
また、高速スムーズ TCP 起動ブロックでの位置および終了位置は補正されません。 高速スムーズ TCP の再開ブロック、および高速スムーズ TCP がキャンセルされる直前の 1 ブロックも補正されません。 高速スムーズ TCP 開始ブロック(G43.4L1)の直後の 1 ブロックも補正されません。 高速スムーズ TCP 起動後、どのブロックが補正されるか、例を示します。 ブロック右の括弧で囲まれたコメントは、補正されない理由を示します。 それ以外の枠内のブロックが補正されます。
例) 直線軸 3 軸(X, Y, Z)、回転軸 2 軸(B, C) の 5 軸加工機の場合
G90 G01 G43.4 L1 H1 Z0 F500 ; 回転軸補正開始 G00 X_ Y_ Z_ B_ C_ ; (回転軸補正開始直後ブロック) G01 X_ Y_ Z_ ; (回転軸補正再開ブロック) Y_ Z_ ; X_ Z_ C_ ;
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X_ Y_ ; (キャンセル直前ブロック) M55 ; (軸指令が無い) X_ Y_ B_ ; (回転軸補正再開ブロック) G91 X1.0 ; X_ ; (キャンセル直前ブロック) G02 X_ Y_ R_ ; (G01 でない) G90 G01 X_ Z_ ; (キャンセル直前ブロック) G04 X2.0 ; (ワンショット G コード) C_ ; (回転軸補正再開ブロック) X_ B_ ; B_ C_ ; X_ Y_ Z_ C_ ; (終了位置は補正前と同じ) M55 ; (軸指令が無い) G49 回転軸補正終了
回転軸補正有効ブロックへの回転軸指令の挿入
回転軸補正有効ブロックは、元の指令に回転軸のアドレスが無い場合でも、補正によって回転軸の移動指令が発生すること があります。発生した指令は実行中プログラム表示にも表示されます。
例) 直線軸 3 軸(X, Y, Z)、回転軸 2 軸(B, C) の 5 軸加工機の場合 補正前 補正後 X_ Y_ ; X_ Y_ B_ C_ ; X_ B_ ; X_ B_ C_ ; B_ ; B_ C_ ;
ボールエンドミルで加工する場合
ボールエンドミルで TCP 加工する場合、プログラム中の工具先端点指令値が、工具先端中心の座標値として指令されている 場合と、工具先端点の座標値として指令されている場合があります。 現状高速スムーズ TCP でのボールエンドミルによる加工は、プログラムが工具先端中心を指令している場合を想定していま す。工具先端中心でない場合、切り込み過ぎとなることがあります。
工具先端中心
工具先端点
22.2.1.1 (f) ボールエンドミルの先端
その他諸注意事項
実行中プログラムの表示について
回転軸補正モード中は、補正されたプログラムが表示されます。
元のプログラムについて
回転軸補正は、元となるプログラムを直接編集する機能ではありません。 したがって、回転軸補正では、元となる NC プログラムの内容は変更されません。
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適用可能な機械構成
回転軸補正は、ヘッド回転形 / テーブル回転形 / 混合形の 5 軸加工機械において使用可能です。また、マシニングセンタ系 / 旋盤系のいずれにおいても使用可能です。
回転軸補正は、回転軸が1軸しかない場合、および仮想軸を使用している場合でも使用可能です。
工具姿勢制御との併用
回転軸補正においては、補正トレランス以内で工具姿勢が変わります。回転軸補正と工具姿勢制御を同時に使用した場合、 補正トレランス以内で補正された工具姿勢に対して工具姿勢制御が行われます。
例題
既存の TCP 用加工プログラムへの、高速スムーズ TCP(回転軸補正)の適用例を示します。
元のプログラム
下記のような TCP(タイプ 1)用加工プログラムがあったとします。 機械構成は直線軸 3 軸(X, Y, Z)回転軸 2 軸(第一回転軸 B, 第二回転軸 C)でミリ入力であるとします。
例題) O200 N010 G49; 工具長補正キャンセル N020 G54 G90 G00 X0 Y0 Z0 B0 C0; プログラミング座標系指定 N030 G5.1 Q1; AI 輪郭制御オン N040 G43.4 H1 Z0; TCP モードオン N050 G01 X1.0 Y1.0 Z-0.5 B10.0 C90.0
N060 X2.0 Y0.9 B10.5 C89.5; …(微小点列の連続指令) N880 X1.5 B9.8 C89.0; N890 X1.0 B10.0 C90.0; N900 G49; TCP モードオフ N910 G5.1 Q0; AI 輪郭制御オフ N920 M30; 終了
回転軸補正の起動方法
上記プログラムを回転軸補正モードで実行するには、枠内(TCP 起動ブロック)において、下記のように L1 を指令します。
N040 G43.4 L1 H1 Z0; 回転軸補正モードオン
L0 が指令された場合は、通常の TCP が起動します。
N040 G43.4 L0 H1 Z0; 通常の TCP モードオン
アドレス”L”の指令が省略された場合は、パラメータ STC(No. 10485#0)の設定により回転軸補正のオン/オフが決定されます。
回転軸補正を行う場合
回転軸補正を行う場合は、下記のパラメータを設定します。
設定例)
パラメータ No.10486 = 1.0 (第一回転軸の補正トレランス 1.0 ) パラメータ No.10487 = 0.5 (第二回転軸の補正トレランス 0.5 )
F1000;
22.2.1.1 (a)
パラメータ STC(No.10485#0)の値 アドレス”L”省略時の G43.4 の動作
0 通常の TCP(G43.4L0)として起動 1 回転軸補正(G43.4L1)として起動
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上記の設定例では、第一回転軸は補正トレランス 1.0 度、第二回転軸は補正トレランス 0.5 度で回転軸が補正されます。 パラメータ(No.10486)に 0 が設定された場合、第一回転軸は補正されません。 パラメータ(No.10487)に 0 が設定された場合、第二回転軸は補正されません。
22.2.1.2 スムーズ制御(G43.4P3)
工具先端点・工具姿勢の補間について
スムーズ制御は、指令された工具先端点と工具姿勢の点列を通る滑らかな曲面を生成し補間する機能です。 以下、次の加工プログラムを例として説明します。
例) ヘッド回転型 直線軸 3 軸(X, Y, Z)回転軸 2 軸(B, C)
マスタ回転軸 C 軸(Z 軸回り) スレーブ回転軸 B 軸(Y 軸回り)の 5 軸加工機の場合
G90 G01 F1000 ;
N1 G43.4 P3 X0.0 Y-100.0 Z0.0 B15.0 C90.0 ; N2 X35.3554 Y-70.7107 C135.0 ; N3 X50.0 Y0.0 C180.0 ; N4 X35.3554 Y70.7107 C225.0 ; N5 X0.0 Y100.0 C270.0 ; G49 ;
指令された工具先端点・工具姿勢の点列を図 22.2.1.2 (a)に示します。
工具姿勢
工具姿勢
N1
N1
Z
Z
Y
Y
N5
N5
N2
N2
N3
N3
X
X
22.2.1.2 (a) 工具先端点と工具姿勢の指令点列
工具姿勢制御(G43.4P1)により加工した場合、加工面は図 22.2.1.2 (b)のように多面体状になります。 スムーズ制御(G43.4P3)により加工した場合、加工面は図 22.2.1.2 (c)のように滑らかな曲面になります。
Z
Z
Y
N1
N1
N2
N2
N4
N3
N3
X
X
22.2.1.2 (b) 工具姿勢制御(G43.4P1) 22.2.1.2 (c) スムーズ制御(G43.4P3)
スムーズ制御のトレランスについて
本機能は、指令された工具先端点・工具姿勢それぞれに対し、指令点間をスムージングします。
N4
N5
N5
Y
N1
N1
N2
N2
N4
N4
先端点
先端点
N3
N3
X
X
Z
Z
N4
N4
N5
N5
Y
Y
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その際に生成された自由曲面は、従来の工具姿勢制御における加工面に対してトレランス以内に収まるようにします。
(工具先端点) 上記例の場合、工具先端点の経路は、従来の工具姿勢制御による直線経路との距離がトレランス(パラメータ No.11776、も しくは G10.8 L2 Q_)以内となる経路となります。
Z
Z
Z
Z
従来の工具姿勢制御による経路
従来の工具姿勢制御による経路
Y
Y
Y
N1
N1
N1
N1
N2
N2
N2
N2
N4
N4
N4
N3
N3
N3
本機能による
本機能による 工具先端点経路
工具先端点経路
(工具姿勢) 工具姿勢は、工具姿勢制御が計算する工具姿勢経路からのズレ角がトレランス(パラメータ No.11777、もしくは G10.8L2R_) 以内に収まるような経路になります。 本トレランスが 0 に近いほど、経路は工具姿勢制御の生成する平面に近づきます。 パラメータ No.11777 に 0 を設定した場合、0.02 度として扱われます。 通常、このトレランスは 0.02 度のままでも滑らかな加工が可能なため、変更する必要はありませんが、より滑らかな工具姿 勢を許容したい場合に、適宜値(1.0 度等)を指定してください。
N3
X
X
X
X
22.2.1.2 (d) 工具先端点経路
N4
従来の工具姿勢制御との距離が許容値
従来の工具姿勢制御との距離が許容値
従来の工具姿勢制御との距離が許容値
従来の工具姿勢制御との距離が許容値 (パラメータ
(パラメータ
(パラメータ
(パラメータ なる経路
なる経路
Y
N5
N5
N5
N5
No.11776
No.11776
No.11776
No.11776
、もしくは
、もしくは
、もしくは
、もしくは
G10.8 L2 Q_
G10.8 L2 Q_
G10.8 L2 Q_
G10.8 L2 Q_
)以内と
)以内と
)以内と
)以内と
太線:スムーズ制御が計算する
工具姿勢経路
破線:工具姿勢制御が計算する
工具姿勢経路
始点の工具姿勢ベクトル 終点の工具姿勢ベクトル
22.2.1.2 (e) 工具姿勢経路
スムーズ制御の有効条件について
スムーズ制御は、工具先端点制御の有効条件を満たしており、かつ、以下の条件を満たす場合に有効になります。 有効条件を満たさないブロックでは、スムーズ制御は一旦キャンセルされ、次ブロックから新たにスムーズ制御を行うかど うかの判断が行われます。
太線の曲面と破線の平面のなす角度がパ ラメータ No.11777 以内に収められる。
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N
N
N
N
N
スムーズ制御の有効条件
① 以下に示すモードである。
切削モード 直線補間(G01) 毎分送り(G94、ただし T 系で G コード体系 A の場合 G98) 極座標補間キャンセル(G13.1) 極座標指令キャンセル(G15) 固定サイクルキャンセル(G80) スケーリングキャンセル(G50) マクロモーダル呼出しキャンセル(G67) 座標回転・3次元座標変換キャンセル(G69 (M 系)、G69.1 (T 系)) 工具径補正キャンセル(G40) プログラマブルミラーイメージキャンセル(G50.1)
② 1ショット G コードの指令がないブロックである。 ③ 先読み(バッファリング)が抑制されないブロックである。 ④ 工具先端点制御を行う軸のみの移動指令があるブロックである。
工具先端点経路のブロック長がパラメータ No.11778 以下である。(ブロック長が十分長い(パラメータ
No.11778 より大きい)場合は、スムージング不要とみなし、一旦キャンセルします。)
<工具先端点経路>
ブロック長がパラメータ
o.11778 より大
=スムージング行わない
⑥ 工具先端点経路のブロック間の角度差がパラメータ No.11779 より小である。(ブロック間の工具先端点経路
の角度差が十分鋭角(図 22.2.1.2 (g)のθ3 がパラメータ No. 11779 より大)の場合、コーナであるとみなし、 一旦キャンセルします。)
<工具先端点経路>
ブロック間角度差(θ1,θ2)がパラメータ
o.11779 以下
=スムージング行う
特異点を越えない動作である。
ブロック長がパラメータ
o.11778 以下
=スムージング行う
22.2.1.2 (f) ブロック長とスムージング
θ3
θ1
θ2
ブロック間角度差(θ3)がパラメータ
o.11779 より大
=スムージング行わない
22.2.1.2 (g) ブロック間角度差とスムージング
ブロック長がパラメータ
o.11778 より大
=スムージング行わない
特異点を越える動作について
「工具寄り回転軸」と「ワーク寄り回転軸」
後述する特異点・特異点姿勢についての説明で使われる「工具寄り回転軸」「ワーク寄り回転軸」について説明します。 回転軸 2 軸を持つ 5 軸機械では、一方の回転軸はワークに対して工具を傾斜させる働きを持ちます。この回転軸を「工具寄 り回転軸」と呼びます。 またもう一方の回転軸を「ワーク寄り回転軸」と呼びます。 機構部のタイプに従って表 22.2.1.2 (a)のようになります。
名 称
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22.2.1.2 (a) 「工具寄り回転軸」と「ワーク寄り回転軸」
機構部のタイプ(No.19680) 工具寄り回転軸 ワーク寄り回転軸
工具回転形 (2) スレーブ軸 マスタ軸
テーブル回転形 マスタ軸 スレーブ軸
混合形 (21) 工具回転軸 テーブル回転軸
ワーク寄り回転軸
工具回転形
22.2.1.2 (h) 「工具寄り回転軸」と「ワーク寄り回転軸」
特異点・特異点姿勢
工具姿勢は回転軸 2 軸の角度が決まると一意に決まりますが、ある工具姿勢を実現するための回転軸 2 軸の角度の組み合わ せは、通常は一意には定まりません。 特にワーク寄り回転軸の角度が任意となるような工具姿勢を「特異点姿勢」と呼び、工具姿勢が特異点姿勢となるような 工 具寄り回転軸の角度を「特異点(または特異点角度)」と呼びます。工具寄り回転軸の角度が特異点であるとき、ワーク寄 り回転軸の中心と工具姿勢(工具の向き)は平行となります。
例: 工具回転形の機械で、マスタ軸が C 軸(Z 軸周り)、スレーブ軸が B 軸(Y 軸周り)、基準工具軸方向が Z 軸方向
の場合、特異点は B= …, 0 度, 180 度, …となり、このとき任意の C 軸角度で特異点姿勢(Z 軸と同じ向きまたは逆向 き)となります。 例えば図 22.2.1.2 (i)のように、B 軸角度が B=0(特異点)のとき、任意の C 軸角度で同じ工具姿勢(特異点姿勢)となり ます。
C=0 C=60
テーブル回転形
工具寄り回転軸
混合形
B=0
特異点
(
)
X
特異点姿勢
特異点を越える動作
ブロックにおける始点と終点で工具寄り回転軸の指令位置が特異点をはさんで反対側である場合、つまり特異点を越える動 作が指令された場合、指令された始点と終点を含むスムーズ制御が不可能であるため、スムーズ制御モードは、直前のブロ ックで一時キャンセルされ工具先端点制御のみの動作となります。
例: 以下の場合、スムーズ制御モードは、直前の 1 ブロックで一時キャンセル(直線化)されます。 ・機械構成
22.2.1.2 (i) 特異点と特異点姿勢
Z
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B=0
特異点
(
)
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Y
:工具回転形、マスタ軸が C 軸(Z 軸周り)、スレーブ軸が B 軸(Y 軸周り)、 基準工具軸方向が Z 軸方向、基準工具軸方向や回転軸の傾斜が無し ・指令 :ブロック始点の回転角度:(B,C)=(90 , 0 度)(工具姿勢は X 軸正方向) :ブロック終点の回転角度:(B,C)=(-90 , -90 ) (工具姿勢は Y 軸正方向)
この場合、工具寄り回転軸は B 軸であり、特異点は B=0 度です。 始点で B=90 度、終点で B=-90 度であるため、工具寄り回転軸(B)の指令位置が特異点をはさんで反対側です。 この指令では、指令された始点と終点を含む工具姿勢の平面は XY 平面ですが、工具姿勢を XY 平面上で動作させるこ とができません。
ただし、ブロック終点で同じ Y 軸正方向の工具姿勢をあらわす(B,C)=(90 度, 90 度) を指定した場合は、スムーズ制御が 可能です。
O0020
G43.4 H1 P1;
N10 X_ Y_ Z_ B90.0 C0.0;
N20 X_ Y_ Z_ B-90.0 C-90.0;
G49;
M30;
プログラム O0020, O0021 の N20 終点で は、工具姿勢はともに Y 軸正方向となり ますが、N10 終点 B=90.0, C=0.0 から O0020 の N20 終点の B=-90.0, C=-90.0 へは姿勢制御では到達できないので、 O0020 では高速スムーズTCP(G43.4P3)モ ードは、直前の 1 ブロック(N10)で一時 キャンセルされ、工具先端点制御のみの 動作となります。。一方 O0021 の N20 の 終点 B=90.0, C-90.0 へは姿勢制御可能 です。
O0021
G43.4 H1 P1;
N10 X_ Y_ Z_ B90.0 C0.0;
N20 X_ Y_ Z_ B90.0 C90.0;
G49;
M30;
B=90.0, C=90.0
or B=-90.0, C=-90.0
X
B=90.0, C=0.0
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22.2.1.2 (j) スムーズ制御が不可能な場合の例
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22.2.2 高速スムーズTCPモード中のトレランス変更
22.2.2.1 回転軸補正(G43.4L1)のトレランス変更
本機能は、回転軸補正(G43.4L1)モード中において、各回転軸の補正許容値(トレランス)を変更する機能です。これにより、 加工プログラム中の一部分で、状況に応じて補正トレランスを変更できます。 トレランスの変更は、値を直接指定する方法と、パラメータに設定された値を使用する方法の 2 通りがあります。いずれの 方法でも、トレランスを 0 に変更した場合は、該当する軸の補正が一時的に中断されます。トレランスとして 0 以外の値を 指定することで、補正を再開できます。
フォーマット
G10.8 L1 α_ β_ ; 各回転軸の補正トレランスを直接指定 G10.8 L1 Pn ; 使用する回転軸補正トレランスをパラメータから選択
α : 第一回転軸の補正トレランス β : 第二回転軸の補正トレランス
Pn:
n : 01
1
回転軸補正 のオプションが必要です。
2 G10.8 3
回転軸補正
4 G10.8L1
上記指令以外(
-
α, βとPを同時に指令した場合
-
α, βに負の値を指定した場合
- n
-
同時に他のGコードを指令した場合
-
回転軸補正
5
下記条件において
-
高速スムーズ
-
直線補間
6 G43.4L1 7
連続運転中において、
8
シングルブロック運転中の場合、
9
トレランスを直接指定する方法
10
回転軸補正トレランスの各パラメータは、パラメータ ます。
11
トレランスを直接指定した場合も、パラメータ
12
回転軸補正 されます。
13
トレランスを0に変更した場合は、該当する軸の補正が一時的に中断されます。トレランスとして0以外の 値を指定することで、補正を再開できます。
使用中の回転軸補正トレランスの確認
実行中のブロックにおいて使用中の回転軸補正トレランスは下記診断データで確認できます。トレランスは各回転軸の設定 単位で表示されます。
・第一回転軸の補正トレランス:診断データ(No.6501) ・第二回転軸の補正トレランス:診断データ(No.6502)
各回転軸の補正トレランスの指定コード
0
(各回転軸の補正トレランスとして 0 を使用 = 補正の一時中断)
1
(パラメータ(No.10486,10487)を使用)
(G43.4 L1)
はワンショットGコードです。
(G43.4L1)
のブロックで下記指令を行った場合、アラーム
に0~1以外の値を指定した場合
(G43.4L1)
(G01)
のブロックで
(G43.4L1)
のトレランス変更を使用するには、「スムーズ
Series 30i/31i -B, 31i -B5
はこのGコードの指令前後で一時キャンセルされます。
O, N
指令を除く)を指令した場合
G10.8
中に
G10.8L1
TCP
モード
でない場合
G10.8
G10.8L1
の起動時は、パラメータ
を指令したが、Lが指令されていない、あるいはLの値が1でない場合
を指令した場合、アラーム
(G43.4L1)
を指令すると、アラーム
中でない場合
のブロックでは減速停止しません。
G10.8L1
(G10.8L1α_β_)
TCP
」または、「高速スムーズ
で使用できます。
(PS0520)”G10.8L1
(PS0521)”G10.8L1
PS0515
のブロックではシングルブロック停止します。
の場合、パラメータ
(No.10490,10491)
(No.10490,10491)
(No.10486,10487)
の値が各回転軸の補正トレランスとして使用
でフォーマット不正”になります。
の不正使用”になります。
になります。
(No.10486,10487)
の設定値を上限としてクランプされます。
は変更されません。
の設定値を上限としてクランプされ
TCP
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例題
回転軸補正が一時中断/再開される例を示します。 ブロック右の括弧で囲まれたコメントは、そのブロックが補正されない理由を示します。 それ以外のブロックが補正されます。
例 1) 補正の中断
直線軸 3 軸(X, Y, Z)、回転軸 2 軸(B, C) の 5 軸加工機(マシニングセンタ系)の場合 G90 G01 G43.4 L1 H1 Z0 F500 ; (回転軸補正開始) X_ Y_ Z_ B_ C_; (回転軸補正開始直後ブロック) X_ Y_ Z_ X_ Y_ B_ B_ C_; (キャンセル直前ブロック) G10.8 L1 P0; (ワンショット G コード / B 軸・C 軸の X_ C_; (回転軸補正の一時中断中) X_ Y_ ; (回転軸補正の一時中断中) Z_ B_ C_; (回転軸補正の一時中断中) B_ C_; (回転軸補正の一時中断中) X_; (回転軸補正の一時中断中) G10.8 L1 B0.5 C1.0; (ワンショット G コード / B 軸に 0.5 度, C 軸に 1.0 度の
定) X_ Z_ C_; (回転軸補正再開ブロック) X_ Y_ ; X_ Z_ B_ C_; X_ B_ C_; X_ Y_ C_; (回転軸補正終了位置) G49 (回転軸補正終了)
例2) 指定した軸の補正の中断
直線軸 3 軸(X, Y, Z)、回転軸 2 軸(B, C) の 5 軸加工機(マシニングセンタ系)の場合 G90 G01 G43.4 L1 H1 Z0 F500 ; (回転軸補正開始) X_ Y_ Z_ B_ C_; (回転軸補正開始直後ブロック) X_ Y_ Z_ X_ Y_ B_ B_ C_; (キャンセル直前ブロック) G10.8 L1 B0.0; (ワンショット G コード / B 軸の補正を中断) X_ C_; (回転軸補正再開ブロック) X_ Y_ ; Z_ B_ C_; B_ C_; X_; (キャンセル直前ブロック) G10.8 L1 C0.0; (ワンショット G コード / C 軸の補正も中断) X_ Z_ C_; (回転軸補正再開ブロック) X_ Y_ ; X_ Z_ B_ C_; X_ B_ C_; X_ Y_ C_; (回転軸補正終了位置) G49 (回転軸補正終了)
例3) 補正トレランスの変更
直線軸 3 軸(X, Y, Z)、回転軸 2 軸(B, C) の 5 軸加工機(マシニングセンタ系)の場合 G90 G01 G43.4 L1 H1 Z0 F500 ; (回転軸補正開始) G10.8 L1 P1; (ワンショット G コード / パラメータ(No.10486,10487)の値を
X_ Y_ Z_ B_ C_; (回転軸補正再開ブロック) X_ Y_ Z_ X_ Y_ B_
B 軸のみ補正中断中
B 軸・C 軸共に補正中断中
として設定)
補正トレランスを 0 度に設定)
補正トレランスを設
補正トレラン
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B_ C_; (キャンセル直前ブロック) G10.8 L1 B1.0 C0.5; (ワンショット G コード / B 軸に 1.0 度, C 軸に 0.5 度の
定) X_ C_; (回転軸補正再開ブロック) X_ Y_ ; Z_ B_ C_; B_ C_; X_; (キャンセル直前ブロック) G10.8 L1 P1; (ワンショット G コード / パラメータ(No.10486,10487)の値を
として設定) X_ Z_ C_; (回転軸補正再開ブロック) X_ Y_ ; X_ Z_ B_ C_; X_ B_ C_; X_ Y_ C_; (回転軸補正終了位置) G49 (回転軸補正終了)
補正トレランスを設
補正トレラン
22.2.2.2 スムーズ制御(G43.4P3)のトレランス変更
スムーズ制御モード中において、工具先端点経路のトレランス(パラメータ No.11776 相当)、工具姿勢変化のトレランス(パ ラメータ No.11777 相当)を変更できます。 これにより、加工プログラム中の一部分で、状況に応じてトレランスを変更できます。
フォーマット
G10.8 L2 Q_ R_ ; トレランスを直接指定 G10.8 L2 Pn ; 使用するトレランスをパラメータから選択
Q : 工具先端点経路のトレランス R : 工具姿勢変化のトレランス
Pn:
n : 01
1
スムーズ制御
Series 30i -B/31i -B5
2 G10.8 3
スムーズ制御は、このGコード指令直前の1ブロックで一時キャンセル(直線化)されます。
4
いずれの指令を行っても、パラメータ
5 G10.8L2
- Q, R
- Q, R
- n
- P, Q, R
スムーズ制御モード中のトレランスの指定コード
0
(トレランスを 0 として使用)
1
(パラメータ No.11776, 11777 を使用)
(G43.4 P3)
はワンショットGコードです。
のブロックで下記指令を行った場合、アラーム とPを同時に指令した場合 に負の値を指定した場合
に0~1以外の値を指定した場合
いずれも指令されていない場合
のトレランス変更を使用するには、「高速スムーズ
で使用できます。
No.11776, 11777
は変更されません。
(PS0523)"
高速スムーズ
TCP
」のオプションが必要です。
TCP
で不正コマンド"になります。
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22.2.3 高速スムーズTCPの情報表示
高速スムーズ TCP 中は、下記の二種類の情報が表示されます。 ・高速スムーズ TCP モード中のステータス表示 ・回転軸補正の最大補正量
高速スムーズ
G43.4L1 又は G43.4P3 が指令されてから、G49 が指令されるまでの間、高速スムーズ TCP モードで運転中の状態を示す文
図 22.2.3 (a)の①に表示)します。 ただし、回転軸補正(G43.4L1)の一時中断中(G10.8L1P0 又は G10.8Lα0β0 が指令されて補正が一時中断されている間や、 回転軸補正の有効条件に当てはまらない場合)は、文字列”TCP”が点滅表示されます。
回転軸補正の最大補正量
回転軸補正では、指定したトレランスが大きいほど指令にかかる補正量も大きくなり、トレランスを考慮しない場合に補正 量が最大になります。 本機能は、実行中のプログラムに対して、トレランスを考慮しない場合の回転軸補正の最大補正量を表示します。また、指 定されたトレランスに基づいて回転軸補正で実際に適用された補正量の最大値も表示します。 これらの情報は、高速スムーズ TCP が回転軸補正開始後(G43.4L1 の指令後)から先読みの完了したブロックまでに行った 補正の計算結果に基づいて表示されます。 各回転軸の値は、下記診断データで確認できます。値は、各回転軸の設定単位で表示されます。
本データは、回転軸補正(G43.4L1)のプログラムが開始される度に 0 にリセットされ、次回回転軸補正(G43.4L1)のプログラ ムが開始されるまで診断画面に表示され続けます。また、本データは電源の ON/OFF 0 にリセットされます。
注 ・ 実際に適用される補正量は、回転軸を滑らかに動作させるために、トレランスを考慮しない場合の最大補正
・ 最大補正量は絶対値で表示されます。
TCP
モード中のステータス表示
22.2.3 (a) 高速スムーズ TCP 実行中のステータス表示
・トレランスを考慮しない場合の第 1 回転軸の最大補正量 :診断データ No.6503 ・トレランスを考慮しない場合の第 2 回転軸の最大補正量 :診断データ No.6504 ・第 1 回転軸に実際に適用された補正量の最大値 :診断データ No.6505 ・第 2 回転軸に実際に適用された補正量の最大値 :診断データ No.6506
量よりも小さくなります。
診断画面
6501 実行中ブロックにおいて使用中の第一回転軸補正トレランス
[データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度(第一回転軸の設定単位) [意味] 現在実行中のブロックにおいて、高速スムーズ TCP(回転軸補正)が補正に使用している第一回転軸の補正ト
レランスを表示します。
6502 実行中ブロックにおいて使用中の第二回転軸補正トレランス
[データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度(第二回転軸の設定単位)
”S-TCP”をステータスバーに点滅表示(
字列
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[意味] 現在実行中のブロックにおいて、高速スムーズ TCP(回転軸補正)が補正に使用している第二回転軸の補正ト
レランスを表示します。
6503
[データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 第 1 回転軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
6504
[データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 第 2 回転軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
6505
[データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 第 1 回転軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
6506
[データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 第 2 回転軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 高速スムーズ TCP(回転軸補正)が G43.4L1 の指令後から先読みの完了したブロックまでに計算した、トレ ランスを考慮しない場合の第 1 回転軸の最大補正量が絶対値で表示されます。
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 高速スムーズ TCP(回転軸補正)が G43.4L1 の指令後から先読みの完了したブロックまでに計算した、トレ ランスを考慮しない場合の第 2 回転軸の最大補正量が絶対値で表示されます。
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 高速スムーズ TCP(回転軸補正)が G43.4L1 の指令後から先読みの完了したブロックまでに、指定されたト レランスに基づいて実際に適用した第 1 回転軸の最大実補正量が絶対値で表示されます。
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 高速スムーズ TCP(回転軸補正)が G43.4L1 の指令後から先読みの完了したブロックまでに、指定されたト レランスに基づいて実際に適用した第 2 回転軸の最大実補正量が絶対値で表示されます。
高速スムーズ TCP(回転軸補正)が第 1 回転軸に適用した実補正量の最大値
高速スムーズ TCP(回転軸補正)が第 2 回転軸に適用した実補正量の最大値
トレランスを考慮しない場合の第 1 回転軸の最大補正量
トレランスを考慮しない場合の第 2 回転軸の最大補正量
その他諸注意事項
その他の注意事項については、工具先端点制御に準じます。
制限事項
高速スムーズ
リセット / M02 / M30 により、高速スムーズ TCP は解除されます。 リセットにより TCP が解除されない設定の場合、リセットすると高速スムーズ TCP モードは解除され、通常の TCP モード に戻ります。 リセットにより TCP が解除されない設定とは、下記のパラメータ設定 1,2 のいずれかの場合を指します。
TCP
の解除について
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高速スムーズ TCP
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パラメータ
設定 1 設定 2
TCP
タイプ
現在、高速スムーズ TCP は TCP タイプ 2 での使用をサポートしていません。 また、下記パラメータも、TCP タイプ 2 に対しては無効です。 ・パラメータ STC(No.10485#0)
・パラメータ TP2(No.11775#0)
シングルブロック停止中の
高速スムーズ TCP モードのシングルブロック停止中に、MDI 指令で介入しないでください。 MDI 指令で介入すると、アラーム(PS5421)になります。
手動介入
スムーズ制御(G43.4P3)中に手動介入はできません。手動介入を行った場合、運転再開時にアラーム(PS0523) "高速スムーズ TCP で不正コマンド"が発生します。
その他の制限事項
その他の制限事項は、工具先端点制御(タイプ 1)に準じます。
2
TCP タイプ 2 指令の場合、本パラメータに 1 が設定されていても、TCP 起動ブロックのアドレス”L”を省略した際の回
-
転軸補正は起動されません。
TCP タイプ 2 指令の場合、本パラメータに 1 が設定されていても、セッティングパラメータ TPC(No.19604#0)=1 の設
-
定で TCP 起動ブロックにおいてアドレス”P”を省略した時スムーズ制御は起動されません。
MDI
CLR(No.3402#6) C08(No.3407#0) LVK(No.5003#6)
1 1 1 0
指令による介入
1
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付録 A.1「パラメータの説明」に以下のパラメータを修正、追加して下さい。
#7 #6 #5 #4 #3 #2 #1 #0
10485 STC
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] ビット系統形
#0 STC TCP の開始ブロック(G43.4)において、アドレス”L”が省略された場合、
0: 通常の TCP として起動する 1: 高速スムーズ TCP(回転軸補正)として起動する
10486
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
10487
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
10490
[入力区分] パラメータ入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 回転軸補正(G43.4L1)において第一回転軸の補正を行う際、補正前の指令値からの最大変化量は、この設定 値で制限されます。 第一回転軸は、パラメータ(No.19681)で指定された軸です。 このパラメータに 0 が設定された場合、第一回転軸は補正されません。 パラメータ(No.10490)に 0 以外の値が設定されている場合、本パラメータはパラメータ(No.10490)の値を上 限としてクランプされます。
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 回転軸補正(G43.4L1)において第二回転軸の補正を行う際、補正前の指令値からの最大変化量は、この設定 値で制限されます。 第二回転軸は、パラメータ(No.19686)で指定された軸です。 このパラメータに 0 が設定された場合、第二回転軸は補正されません。 パラメータ(No.10491)に 0 以外の値が設定されている場合、本パラメータはパラメータ(No.10491)の値を上 限としてクランプされます。
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 本パラメータに 0 以外の値が設定され、パラメータ(No.10486)の設定値が本パラメータの設定値以上の場合 は、本パラメータの設定値をパラメータ(No.10486)の設定値と見なします。 このパラメータに 0 が設定された場合、パラメータ(No.10486)は制限されません。
高速スムーズ TCP の回転軸補正(G43.4L1)における第一回転軸補正トレランス
高速スムーズ TCP の回転軸補正(G43.4L1)における第二回転軸補正トレランス
高速スムーズ TCP の回転軸補正(G43.4L1)における第一回転軸補正トレランス最大値
年月日 担当
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2010.06.17
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名 称
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10491
[入力区分] パラメータ入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度 [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0 または正の最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
#7 #6 #5 #4 #3 #2 #1 #0
11775 TP2
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] ビット系統形
#0 TP2 TCP の開始ブロック(G43.4)において、アドレス”P”が省略された場合、パラメータ TPC(No.19604#0)の設
11776
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] mm, inch(入力単位) [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照) (IS-B の場合、-999999.999~+999999.999)
11777
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度(入力単位) [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照) (IS-B の場合、-999999.999~+999999.999)
11778
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] mm, inch(入力単位) [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 最小設定単位の 9 桁分(標準パラメータ設定表(A)参照)
(IS-B の場合、0.0~+999999.999) 本パラメータに 0 以外の値が設定され、パラメータ(No.10487)の設定値が本パラメータの設定値以上の場合 は、本パラメータの設定値をパラメータ(No.10487)の設定値と見なします。 このパラメータに 0 が設定された場合、パラメータ(No.10487)は制限されません。
定に従い、
0: 工具先端点制御または工具姿勢制御(G43.4P1)として起動する 1: 工具先端点制御またはスムーズ制御(G43.4P3)として起動する
スムーズ制御(G43.4P3)において、工具先端点経路は指令プログラム経路(直線経路)からの距離が本トレ ランス以内となる経路となります。 このパラメータに 0 が設定されている場合、0.02 が設定されているものとして経路を計算します。
スムーズ制御(G43.4P3)において、工具姿勢経路は従来の工具姿勢制御による工具姿勢(ブロック始点工具 姿勢とブロック終点工具姿勢を結ぶ平面)との角度が本トレランス以内となる経路となります。 このパラメータに 0 が設定されている場合、0.02 が設定されているものとして経路を計算します。
高速スムーズ TCP の回転軸補正(G43.4L1)における第二回転軸補正トレランス最大値
高速スムーズ TCP のスムーズ制御(G43.4P3)における工具先端点経路のトレランス
高速スムーズ TCP のスムーズ制御(G43.4P3)における工具姿勢変化のトレランス
高速スムーズ TCP のスムーズ制御(G43.4P3)によるスムージングを行うブロックの最大移動距離
年月日 担当
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2010.06.17
変更内容
名 称
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高速スムーズ TCP
図 番
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承認担当
(IS-B の場合、-999999.999~+999999.999)
スムーズ制御(G43.4P3)のスムージングを有効にする工具先端点経路のブロックの最大移動距離(最大ブロ ック長)を設定します。このパラメータよりも長いブロックにおいてはスムーズ制御による経路のスムー ジングを一旦キャンセルします。 このパラメータに 0 が設定されている場合、移動距離によるスムージングキャンセルの判定を行いません。
11779
[入力区分] セッティング入力 [データ形式] 実数系統形 [データ単位] 度(入力単位) [データ最小単位] 基準軸の設定単位に従います。 [データ範囲] 0~180
高速スムーズ TCP のスムーズ制御(G43.4P3)によるスムージングを行うブロック間の最大角度差
スムーズ制御(G43.4P3)のスムージングを有効にする工具先端点経路のブロック間の最大角度差を設定しま す。ブロック間角度差がこのパラメータよりも大きいブロックにおいてはスムーズ制御による経路のスム ージングを一旦キャンセルします。 このパラメータに 0 が設定されている場合、90 が設定されているものとしてブロック間の角度差によるス ムージングキャンセルの判定が行われます。
年月日 担当
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2010.06.17
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名 称
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高速スムーズ TCP
図 番
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付録 H「アラーム一覧表」に以下のアラームを修正、追加して下さい。
番号 メッセージ 内容
PS0515
PS0516
スムーズ TCP(G43.4L1)のフォーマット不正
ILLEGAL FORMAT IN SMOOTH TCP(G43.4L1)
スムーズ TCP(G43.4L1)でパラメータ不正
ILLEGAL PARAMETER IN SMOOTH TCP(G43.4L1)
回転軸補正(G43.4L1)で不正な指令をしました。 ・ 回転軸補正開始ブロックで不正な指令をしました。
-
アドレス”L”に無効な値が指令されました。 アドレス”L”に 0, 1 以外の値が指令されました。
-
同時に G10.8 を指令しました。
回転軸補正(G43.4L1)関係のパラメータが正しくありません。
PS0520
PS0521
PS0523
G10.8L1 G10.8L1 FORMAT IN G10.8L1
G10.8L1 ILLEGAL USAGE OF G10.8L1
高速スムーズ TCP で不正コマンド
ILL. COMMAND IN HIGH-SPEED S-TCP
でフォーマット不正 でフォーマット不正 ILLEGAL
の不正使用
回転軸補正(G43.4L1)のトレランス変更で不正な指令をしまし た。 ・ トレランスに負の値が指令されました。
-
アドレスα”,”βには正の値を指令してください。
・ 無効な P の値が指令されました。
-
アドレス”P”には 01 のいずれかを指令してください。
アドレスα”, ”βとアドレス P が同時に指令されました。
- アドレス”P”もしくはアドレスα”, “βのいずれかのみ
指令してください。
・ 無効なアドレスが指令されました。
- G10.8L1
同時に他の G コードが指令されました。
- G10.8L1
・ 回転軸補正(G43.4L1)中に G10.8 が指令されましたが、アド
”L”が指令されていないか、アドレス”L”の値が 1 ではあ
レス りません。
-
回転軸補正(G43.4L1)中は G10.8L1 のみ指令可能です。
G10.8L1 を指令する際のモーダル情報に誤りがあります
・ 回転軸補正(G43.4L1)中ではありません。
- G10.8L1
回転軸補正(G43.4L1)中ですが、直線補間(G01)ではありま
せん。
- G10.8L1
スムーズ制御(G43.4P3)で不正な指令をしました。 ・高速スムーズ TCP のオプションなしで、G43.4P3 の指令を
行ないました。
では、L, P, α, β, O, N, M のみ指令可能です。
は単独で指令してください。
は回転軸補正(G43.4L1)中のみ指令可能です。
は直線補間(G01)中のみ指令可能です。
PS0533
年月日 担当
作成
高速スムーズ TCP でパラメータ不正
ILL. PARAM IN HIGH-SPEED S-TCP
変更内容
2010.06.17
スムーズ制御(G43.4P3)関係のパラメータが正しくありませ
ん。
・以下が設定されている場合に、スムーズ制御(G43.4P3)を指
令しました。
-
回転軸に仮想軸(パラメータ IA1,IA2(No.19696#0,1)
-
傾斜角度(パラメータ No.19683,19688
-
基準角度 RA,RB(パラメータ No.19698,19699
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
高速スムーズ TCP
図 番
承認担当
B-64484JA/01-01
ページ
23/24
PS5421
G43.4/G43.5 で不正コマンド ILLEGAL COMMAND IN G43.4/G43.5
工具先端点制御で不正な指令をしました。 ・ 工具先端点制御(タイプ 2)モード中に回転軸の指令をしまし
た。
・ 「テーブル回転形」または「混合形」の機械において、工
具先端点制御 ました。
G02/G03 モード中にワークに対して工具先端点が動かない
(回転軸のみが動く指令)をしました。
指令
・ ワーク座標系をプログラミング座標系としている設定(パラ
メータ でない状態で
・ 工具先端点制御モード中に指令できない G コードが指令さ
れました。
・ 工具先端点制御を指令する際のモーダルに誤りがありま
す。
・ 工具先端点制御モード中、次のいずれかの条件を満たして
いる時に、工具先端点制御と関係のない軸
)が指令されました。
(1)
工具先端点制御指令軸拡張のオプションがない
(2)
5 軸加工制御軸が、指令できる最大軸数を越えて指令 された
(3)
ナノスムージングまたは NURBS 補間を行っている
・ 工具方向の補正を行わない設定(パラメータ
RCM(No.11200#0)=0)の時、ワーク設置誤差補正/傾斜面加
工指令モード中に工具先端点制御を指令しました。
・ 工具先端点制御(タイプ 2)で工具姿勢制御が有効のとき、特
異点近傍工具姿勢となる指令がされました。
NPC(No.19696#3)でアラームとしないこともできます。)
械構成および指令を見直してください。
・ 工具先端点制御(タイプ 1)で工具姿勢制御が有効のとき、工
具姿勢制御が不可能な回転軸角度が指令されました。機械 構成および指令を見直してください。
・ 工具先端点制御(タイプ 2)または工具姿勢制御中に、ナノス
ムージングまたは 見直してください。
・ 工具先端点制御(タイプ 1)中のナノスムージングで、ナノ
スムージングを行う軸として直線軸のみが指令されまし た。回転軸も指令してください。
・ ミラーイメージのシフト量が残っている状態で、工具先端
点制御または工具姿勢制御または切削点指令が指令されま した。
・ 高速スムーズ TCP モードのシングルブロック停止中に、
MDI 指令で介入しました。
(タイプ 2)指令(G43.5)ブロックに IJK 指令をし
WKP(No.19696#5)=1)の時に、回転軸が平面に垂直
G02/G03 を指令しました。
(5 軸加工制御
(パラメータ
NURBS 補間が指令されました。指令を
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
高速スムーズ TCP
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
24/24
承認担当
Ⅲ.操作 3.7「手動ハンドルによるリジッドタッピング」の制限事項として以下の記述を修正し
て下さい。
・フィードフォワード
パラメータ RFF(No.5203#2)=1(リジッドタッピングにフィードフォワード有効)の場合でも、手動ハンドルによるリジッド タッピング中は、フィードフォワード無効です。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
名 称
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
手動ハンドルによるリジッドタップ
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の 8.2.63 次元回転誤差補正の入出力操作」として以下の記述を挿入して下さい。

8.2.6 3 次元回転誤差補正データの入出力操作

8.2.6.1 3 次元回転誤差補正データの入力操作
3 次元回転誤差補正データを外部入出力機器から CNC のメモリに入力します。入力フォーマットは出力フォーマットと同じ です。メモリに登録されている 3 次元回転誤差補正データと対応するデータ番号の 3 次元回転誤差補正データが登録される と、先に登録されているデータは新データに置替ります。
3 次元回転誤差補正データの入力操作(8.4/10.4"表示器の場合)
手順
1 入出力機器を読込み可能な状態にします。
2
機能キー
3
ソフトキー[セッティング]が表示されるまで、継続メニューキー ソフトキー[セッティング]を押します。
4 機械操作盤上の MDI スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 5 セッティングデータの「パラメータ書込み」に 1 をキー入力します。
この時、アラーム(SW0100)が表示されます。
6
機能キー
7
ソフトキー[3次元回転]が表示されるまで、継続メニューキー ソフトキー[3次元回転]を押します。
8 機械操作盤上の EDIT スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 9 ソフトキー[(操作)]を押します。
10
ソフトキー[リード]が表示されるまで、継続メニューキー ソフトキー[リード]を押します。
11 入力対象となるファイル名を指定するために、ファイル名をキー入力します。
入力対象ファイル名を設定しない場合はデフォルトのファイル名「CMP3DROT.TXT」が採用されます。
12 ソフトキー[実行]を押します。
ここで 3 次元回転誤差補正データが読込まれ、画面右下に"INPUT"が点滅します。読込みが終了すると"INPUT"の表示が 消えます。 入力をキャンセルする時はソフトキー[取消]を押して下さい。
13
機能キー
14 ソフトキー[セッティング]を押します。 15 機械操作盤上の MDI スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 16 セッティングデータの「パラメータ書込み」に 0 をキー入力します。 17 CNC の電源を入れ直します。
を押します。
を押します。
を押します。
を押します。
を押します。
を押します。
3 次元回転誤差補正データの入力操作(15/19"表示器の場合)
手順
1 入出力機器を読込み可能な状態にします。
2
機能キー
3 縦ソフトキー[セッティング]が表示されるまで、縦ソフトキー[次ページ]を押します。
縦ソフトキー[セッティング]を押します。
4 機械操作盤上の MDI スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 5 セッティングの「パラメータ書込み」に 1 をキー入力します。
この時、アラーム(SW0100)が表示されます。
年月日 担当
作成
を押します。
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
図 番
承認担当
3 次元回転誤差補正
B-64484JA/01-01
ページ
6
機能キー
7 縦ソフトキー[3 次元回転]が表示されるまで、縦ソフトキー[次ページ]を押します。
縦ソフトキー[3 次元回転]を押します。
8 機械操作盤上の EDIT スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 9 横ソフトキー[リード]を押します。 10 入力対象となるファイル名を指定するために、ファイル名をキー入力します。
入力対象ファイル名を設定しない場合はデフォルトのファイル名「CMP3DROT.TXT」が採用されます。
11 横ソフトキー[実行]を押します。
ここで 3 次元回転誤差補正データが読込まれ、画面右下に"INPUT"が点滅します。読込みが終了すると"INPUT"の表示が 消えます。 入力をキャンセルする時は横ソフトキー[取消]を押して下さい。
12
機能キー
13 縦ソフトキー[セッティング]を押します。 14 機械操作盤上の MDI スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 15 セッティングの「パラメータ書込み」に 0 をキー入力します。 16 CNC の電源を入れ直します。
を押します。
を押します。
8.2.6.2 3 次元回転誤差補正データの出力操作
CNC のメモリから外部入出力機器に全 3 次元回転誤差補正データが規定のフォーマットで出力されます。
3 次元回転誤差補正データの出力操作(8.4/10.4"表示器の場合)
手順
1 入出力機器を出力可能な状態にします。
2
機能キー
3
ソフトキー[3次元回転]が表示されるまで、継続メニューキー ソフトキー[3次元回転]を押します。
4 機械操作盤上の EDIT スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 5 ソフトキー[(操作)]を押します。
6
ソフトキー[パンチ]が表示されるまで、継続メニューキー ソフトキー[パンチ]を押します。
7 出力するファイル名を指定するためにファイル名をキー入力します。
ファイル名を設定しない場合はデフォルトのファイル名「CMP3DROT.TXT」となります。
8 ソフトキー[実行]を押します。
ここで 3 次元回転誤差補正データが出力され、画面右下に"OUTPUT"が点滅します。書込みが終了すると"OUTPUT"の表 示が消えます。 出力をキャンセルする時はソフトキー[取消]を押して下さい。
を押します。
を押します。
を押します。
3 次元回転誤差補正データの出力操作(15/19"表示器の場合)
手順
1 入出力機器を出力可能な状態にします。
2
機能キー
3 縦ソフトキー[3 次元回転]が表示されるまで、縦ソフトキー[次ページ]を押します。
縦ソフトキー[3 次元回転]を押します。
4 機械操作盤上の EDIT スイッチを押すか、または非常停止状態にします。 5 横ソフトキー[パンチ]を押します。 6 出力するファイル名を指定するために、ファイル名をキー入力します。
ファイル名を設定しない場合はデフォルトのファイル名「CMP3DROT.TXT」となります。
を押します。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
3 次元回転誤差補正
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
7 横ソフトキー[実行]を押します。
ここで 3 次元回転誤差補正データが出力され、画面右下に"OUTPUT"が点滅します。書込みが終了すると"OUTPUT"の表 示が消えます。 出力をキャンセルする時は横ソフトキー[取消]を押して下さい。
3 次元回転誤差補正データの入出力フォーマット
3 次元回転誤差補正データの入出力フォーマットは以下の書式で入出力されます。
・キーワード
次のアルファベットがキーワードとして使用されます。 キーワードに続く数値は次の意味を持ちます。
キーワード 続く数値の意味
N A1 A2 A3 A4 A5 A6
P
・フォーマット
3 次元回転誤差補正データは次のようなフォーマットで出力されます。
N ***** A1 P **** A2 P **** A3 P **** A4 P **** A5 P **** A6 P **** ;
N に続く 6 桁の数値は 3 次元回転誤差補正データ番号に 200000 を加えたものを表します。 P に続く数値は 3 次元回転誤差補正データの値(整数値)を表し、-128127 の範囲の数値です。 ; はエンドオブブロックです。(ISO コードでは LF、EIA コードでは CR
N200001A1P1A2P2A3P3A4P4A5P5A6P-1;
3
次元回転誤差補正データ番号 並進誤差補正データ値 並進誤差補正データ値 並進誤差補正データ値 回転誤差補正データ値 回転誤差補正データ値 回転誤差補正データ値
・レコードの初めと終わり
3 次元回転誤差補正データのレコードは "%" で始まり "%" で終わります。
データ番号(補正点番号+200000)を 6 桁で表現したもの 並進誤差補正量 (Cnx) 並進誤差補正量 (Cny) 並進誤差補正量 (Cnz)
α
回転誤差補正量 (Cn 回転誤差補正量 (Cn 回転誤差補正量 (Cn 補正データ(‐128127
(Cnx) 1 (Cny) 2 (Cnx) 3 (C
n
α
(C
n
β
(C
n
γ
)
β
)
γ
)
1
) 4 ) 5
) -1
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
3 次元回転誤差補正
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
% ;
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レコードの始まり
N200001 A1 P1 A2 P2 A3 P3 A4 P2 A5 P3 A6 P-1 ; 直線軸の補正空間用補正データ N200002 A1 P0 A2 P0 A3 P-3 A4 P2 A5 P3 A6 P-1; ・ ・ ・ N207001 A1 P1 A2 P2 A3 P3 A4 P2 A5 P1 A6 P-1 ; 回転軸の補正空間用補正データ(第 1 回転軸) N207002 A1 P1 A2 P2 A3 P3 A4 P2 A5 P3 A6 P-11 ; ・ ・ N207812 A1 P1 A2 P2 A3 P3 A4 P2 A15 P3 A6 P-1 ;
%
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レコードの終わり
G10 によるデータ入力
プログラマブルパラメータ入力機能を使用して、3 次元回転誤差補正データを加工プログラムから変更することが可能です。
指令フォーマットは以下です。
%
G10 L53 ; N___ P_ R__ ; N___ P_ R__ ; ・・・ G11 ; %
G10 L53:3 次元回転誤差補正データ入力モード G113 次元回転誤差補正データ入力モードキャンセル N :補正点番号(17812 P1 :並進誤差補正量(Cnx) P2 :並進誤差補正量(Cny) P3 :並進誤差補正量(Cnz) P4 :回転誤差補正量(Cn P5 :回転誤差補正量(Cn P6 :回転誤差補正量(Cn R :補正データ(-128127
1 3
次元回転誤差補正データ入力モード中には他のNC文の指令はできません。
2
アドレス
N,P,R
に小数点は使用できません。
α
)
β
)
γ
)
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
3 次元回転誤差補正
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅲ操作の 12.4.4「3 次元回転誤差補正データの表示と設定」として以下の記述を挿入して下さ
い。(以後の項目番号を一つずつずらしてください。)

12.4.4 3 次元回転誤差補正データ表示と設定

5 軸加工中は、工具や工具ヘッド、あるいはワークやテーブルの自重によるたわみ、回転軸の回転にともなう偏心や機械の 取り付け誤差などの影響により、通常の位置にともなう誤差である並進誤差に加え、各軸回りの回転誤差の影響が増大しま す。 補正空間内の各補正点(機械座標値)での並進誤差補正量、および回転誤差補正量を設定し、機械の移動中に各機械座標値 での補正量を算出し、工具先端点の位置が誤差の無い位置になるように誤差を補正します。
3 次元回転誤差補正データの表示と設定(10.4inch 表示器の場合)
手順
1 MDI 2
パラメータ
モードを選択します。
PWE(No.8900#0)を1
にします。
3
機能キー
4
継続メニューキー
を押します。
を数回押し、章選択のソフトキー[3次元回転]を押します。次の画面が表示されます。
12.4.4 (a) 3 次元回転誤差補正画面(10.4”表示器)
5 設定したい補正点番号の位置へ以下のいずれかの方法でカーソルを移動します。
補正点番号を入力し、ソフトキー[No.サーチ]を押します。
ページ切換キー
正量のところへカーソルを移動します。(選択された補正点番号は黄色で表示されます)
、カーソル移動キー
名 称
図 番
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
承認担当
を用いて設定したい補正点番号、補
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
3 次元回転誤差補正
B-64484JA/01-01
ページ
6 補正データを入力します。並進誤差補正量のデータ単位は検出単位で設定します。回転誤差補正量のデータ単位は
0.001°です(例えば 10 を設定すると 0.01°に相当)。設定範囲は-128~127 です。(並進誤差補正量、および回転誤
差補正量に対して、必要に応じて、パラメータ No.10785No.10788 の設定により補正倍率を掛けることが可能です。) 7 ソフトキー[入力]、または MDI キー<入力>を押します。 8 カーソルのある補正量データに入力したデータが設定されます。
3 次元回転誤差補正データの表示と設定(8.4inch 表示器の場合)
手順
1
機能キー
2
継続メニューキー (再度[3 次元]のキーを押すと、5 軸目の機械座標値が表示されます。)
を押します。
を数回押し、章選択のソフトキー[3次元]を押します。次の画面が表示されます。
12.4.4 (b) 3 次元回転誤差補正画面(8.4”表示器)
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
3 次元回転誤差補正
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
承認担当
3 次元回転誤差補正データの表示と設定(15/19inch 表示器の場合)
手順
1
機能キー
2 縦ソフトキー[次ページ]を数回押し、縦ソフトキー[3 次元回転]を押します。次の画面が表示されます。
を押します。
12.4.4 (c) 3 次元回転誤差補正画面(15”表示器)
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
3 次元回転誤差補正
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
付録 H「アラーム一覧表」に以下のアラームを追加して下さい。
番号 メッセージ
PW1105
パラメータ設定誤り(3DR 誤差補正) ILLEGAL PARAMETER (3DR-COMP)
内容
3 次元回転誤差補正関係のパラメータの設定に誤りが あります。以下の原因が考えられます。 ・回転軸の指定が誤っています。 ・補正点数が 7812 点を超えています。 ・補正軸の指定が誤っています。 ・機械タイプの指定が誤っています。 ・レファレンス点補正番号の設定が誤っています。 ・補正間隔の設定が誤っています。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
3 次元回転誤差補正
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
Ⅱ. プログラミングの 22.105 軸機械構成選択機能」として以下の記述を追加して下さい。

22.10 5 軸機械構成選択機能

概要
5 軸機械構成選択機能は、多軸機械で簡単に 5 軸機械構成を切り換えられる機能です。5 軸機械構成用パラメータを 10 セッ ト保存しておき、G10.8L3 指令によりその内の 1 つを選択し、現在のパラメータに反映させることで 5 軸機械構成を切り換 えます。これにより加工中に工具ヘッドや回転テーブルの位置を切り換える 5 軸加工機において、1 回の指令で 5 軸機械構 成用のパラメータ変更が可能となります。 この 10 セットの 5 軸機械構成用パラメータは、5 軸機械構成選択画面から設定することができます。
22.10.1 5 軸機械構成 5 軸機械構成選択画面
10 セットの 5 軸機械構成用パラメータを 5 軸機械構成データと呼びます。 5 軸機械構成データは、系統毎に独立したデータです。5 軸構成選択画面には、系統の 5 軸機械構成データが表示されます。
各系統に表示するデータ数は、パラメータ No. 11266 で設定します。全系統で合計 10 セットまで使用できます。
22.10.1 (a)5 軸機械構成設定画面
画面構成
① パラメータ :表示系統で現在設定されている NC パラメータ値を表示します。 ② 選択中の 5 軸機械構成 :現在選択している 5 軸機械構成データのセット番号と名称を表示します。 ③ セット番号 :5 軸機械構成データのセット番号を表示します。 ④ 5 軸機械構成名称 :設定された 5 軸機械構成データの名称を表示します。 ⑤ 5 軸機械構成データ :設定された 5 軸機械構成データのパラメータ値を表示します。
② ③
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
②の「選択中の5軸機械構成」には、5軸機械構成選択指令で最後に選択されたセット番号と名称が表示さ れます。そのため、NCパラメータを書換えた場合や、5軸機械構成データを変更した場合は、5軸機械構成 データと現在設定されているNCパラメータが一致しない場合があります。 現在のNCパラメータと選択中の5軸機械構成データのパラメータが異なる場合、5軸機械構成データのパ ラメータ値を赤字で表示します。また、画面上部「選択中の5軸機械構成」のセット番号と名称も赤字で表 示します。
ソフトキー[(操作)]を押すことにより、次のソフトキーが使用できます。
22.10.1 (b)ソフトキー
・[No.サーチ] :設定したいパラメータ番号を入力後に押すと、目的のパラメータにカーソルが移動します。 ・[オン:1] :選択中のビット形のパラメータに 1 を設定します。 ・[オフ:0] :選択中のビット形のパラメータに 0 を設定します。 ・[+入力] :数値を入力後に押すと、その数値が選択中の実数形パラメータに加算されます。 ・[入力] :数値を入力後に押すと、その数値が選択中の実数形パラメータに設定されます。 ・[リード] :5 軸機械構成データを外部機器からリードします。 ・[パンチ] :5 軸機械構成データを外部機器へパンチします。
22.10.2 5 軸機械構成の選択
5 軸機械構成選択指令を指令すると、各系統で指定したセット番号の 5 軸機械構成データが指令系統の NC パラメータに反映 されます。これにより、簡単に 5 軸機械構成が変更できます。 下記指令をプログラムで実行することにより、選択したセット番号の 5 軸機械構成データを NC パラメータに反映します。
フォーマット
5 軸機械構成選択
G10.8 L3 P_;
P_ 5 軸機械構成の組番号 No.110
例題
5 軸機械構成を変更するプログラム例
N010 G10.8 L3 P7; 5 軸機械構成の 7 組目に変更 N020 G54 G90 G00 X0 Y0 Z0 B0 C0;
下記の 5 軸加工機能モード中の場合は、モードをキャンセルしてから G10.8 L3 を指令してください。
・ 工具先端点制御 ・ 高速スムーズ TCP ・ 工具姿勢制御 ・ 切削点指令 ・ 傾斜面加工指令 ・ 3 次元工具径補正 ・ ワーク設置誤差補正
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
下記のモード中に G10.8 L3 を指令すると下記の各アラームが発生します。
工具先端点制御 :PS5421“G43.4/G43.5 で不正コマンド” 高速スムーズ TCP :PS5421G43.4/G43.5 で不正コマンド” 工具姿勢制御 :PS5421“G43.4/G43.5 で不正コマンド” 切削点指令 :PS5464“G43.8/G43.9 で不正コマンド” 傾斜面加工指令 :PS5462“指令に誤りがあります(G68.2/G69)” ・ 3 次元工具径補正 PS54603 次元工具径補正の使い方誤り”ワーク設置誤差補正 :PS0437“ワーク設置誤差補正の指令不正”
5 軸機械構成データ
5 軸機械構成データには下記パラメータに対応する値を設定します。
22.10.2 (a) 設定可能なパラメータ
パラメータ No. 内容 データ形式
1022 19665#4 19665#5
19666 19667 19680 19681 19682 19683 19684 19685 19686 19687 19688 19689
19690 19696#0 19696#1
19697
19698
19699
19700
19701
19702
19703
19704
19705
19709
19710
19711
19712
各軸が基本座標系のどの軸になるかの設定 バイト軸形 制御点シフト自動計算 ビット系統形 制御点シフト ビット系統形 ツールホルダオフセット量 実数系統形 制御点シフトベクトル 実数軸形 機構部のタイプ バイト系統形 第 1 回転軸の制御軸番号 バイト系統形 第 1 回転軸の軸の方向 バイト系統形 第 1 回転軸が傾斜軸であるときの傾角 実数系統形 第 1 回転軸の回転方向 バイト系統形 第 1 回転軸が仮想軸であるときの回転角度 実数系統形 第 2 回転軸の制御軸番号 バイト系統形 第 2 回転軸の軸の方向 バイト系統形 第 2 回転軸が傾斜軸であるときの傾角 実数系統形 第 2 回転軸の回転方向 バイト系統形 第 2 回転軸が仮想軸であるときの回転角度 実数系統形 第 1 回転軸は通常の回転軸 ビット系統形 第 2 回転軸は通常の回転軸 ビット系統形 基準工具軸の方向 バイト系統形 基準工具軸方向が傾いているときの角度(基準角度 RA) 実数系統形 基準工具軸方向が傾いているときの角度(基準角度 RB) 実数系統形 回転テーブルの位置(X 軸) 実数系統形 回転テーブルの位置(Y 軸) 実数系統形 回転テーブルの位置(Z 軸) 実数系統形 テーブル第 1 回転軸とテーブル第 2 回転軸の交叉オフセットベクトル
(基本 3 軸の X 軸) テーブル第 1 回転軸とテーブル第 2 回転軸の交叉オフセットベクトル
(基本 3 軸の Y 軸) テーブル第 1 回転軸とテーブル第 2 回転軸の交叉オフセットベクトル
(基本 3 軸の Z 軸) 工具軸と工具回転軸の交叉オフセットベクトル
(基本 3 軸の X 軸) 工具軸と工具回転軸の交叉オフセットベクトル
(基本 3 軸の Y 軸) 工具軸と工具回転軸の交叉オフセットベクトル
(基本 3 軸の Z 軸) 工具第 2 回転軸と工具第 1 回転軸の交叉オフセットベクトル
(基本 3 軸の X 軸)
実数系統形
実数系統形
実数系統形
実数系統形
実数系統形
実数系統形
実数系統形
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
パラメータ No. 内容 データ形式
19713
19714
19741
19742
19743
19744
工具第 2 回転軸と工具第 1 回転軸の交叉オフセットベクトル (基本 3 軸の Y 軸)
工具第 2 回転軸と工具第 1 回転軸の交叉オフセットベクトル (基本 3 軸の Z 軸)
第 1 回転軸の動作範囲の上限値 実数系統形 第 1 回転軸の動作範囲の下限値 実数系統形 第 2 回転軸の動作範囲の上限値 実数系統形 第 2 回転軸の動作範囲の下限値 実数系統形
実数系統形
実数系統形
22.10.3 5 軸機械構成データの設定
5 軸機械構成データは、次の 3 つの方法で設定が可能です。 (1) 5 軸機械構成設定画面からの設定 (2) G10 を使用する方法 (3) 外部機器からの入力(「5 軸機械構成の入出力」を参照下さい。)
設定方法を、以下に説明します。
5 軸機械構成設定画面による設定(MDI キー入力による設定)
1
機能キー
を押します。
2
ソフトキー[セッティング]が表示されるまで、継続メニューキー ソフトキー[セッティング]を押します。
3
機械操作盤上の
4
セッティングデータの「パラメータ書き込み」に1 をキー入力します。
5
ソフトキー
6
ソフトキー[5軸機械構成]が表示されるまで、継続メニューキー ソフトキー[5軸機械構成]を押します。
MDI
[<]
を押します。
スイッチを押すか、または非常停止状態にします。
を押します。
を押します。
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
7
カーソル移動キー
、またはページ切換キー で、設定したい5軸機械構成データ
のパラメータにカーソルを移動します。パラメータ番号は、画面左端の番号を参照します。
8
数値キーで、パラメータに設定する数値を入力します。
9
設定した数値をそのまま入力する場合は、 キーもしくは、ソフトキー[入力]を押し、入力します。
設定した数値をインクリメンタル入力する場合は、ソフトキー[+入力]を押し、入力します。
G10 指令による設定
G10 を指令することで、機械構成データおよび機械構成名称を設定することができます。
フォーマット
G10 L25 ; データ入力モード I_ P_ N_ R_ ; 機械構成データ:軸形でない場合(実数形、バイト形) I_ P_ N_ Q_ R_ ; 機械構成データ:軸形でない場合(ビット形) I_ P_ N_ A_ R_ ; 機械構成データ:軸形の場合(実数形、バイト形) I_ P_ <************>; 機械構成データ:名称の設定(ASCII コード最大半角 12 文字) G11 ; データ入力モードキャンセル
機械構成データ I_ :5 軸機械構成を使用する系統番号 P_ 5 軸機械構成の組番号 No.110 N_ 5 軸機械構成データの該当パラメータ番号 R_ : 設定値 Q_ ビット番号 A_ 軸番号 *_ : 5軸機械構成名称(ASCII コードで最大 12 文字まで)
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
図 番
B-64484JA/01-01
ページ
承認担当
例題
(1)機械構成データの設定:バイト系統形(No.19680
G10 L25 ; I2 P1 N19680 R21 ; 系統 2 のセット 1 の No.19680 = 21(機構部タイプは混合形) G11 ;
(2) 機械構成データの設定:ビット系統形(No.19665#4#5
G10 L25 ; I2 P2 N19665 Q4 R0 ; 系統 2 のセット 2 の No.19665#4 = 0(制御点シフト自動計算を行わない) I2 P2 N19665 Q5 R1 ; 系統 2 のセット 2 の No.19665#5 = 1(制御点シフトを行う) G11 ;
(3) 機械構成データの設定:実数軸形(No.19667
1, 2, 3 軸の設定単位はそれぞれ IS-B、ミリ入力とした場合 G10 L25 ; I1 P1 N19667 A1 R4.500 ; 系統 1 のセット 1 の No.19667(1 軸目)= 4.500 (制御点シフトベクトル 1 軸目 = 4.500 I1 P1 N19667 A2 R12.000 ; 系統 1 のセット 1 の No.19667(2 軸目)= 12.000(制御点シフトベクトル 2 軸目 = 12.000 I1 P1 N19667 A3 R0 ; 系統 1 のセット 1 の No.19667(3 軸目)= 0.000 (制御点シフトベクトル 3 軸目 = G11 ;
実数型データのRの値において、小数点なし指令は、パラメータ なります。
0 1:mm,inch,
(4) 機械構成名称の設定:
G10 L25 ; I2 P3 <MILLING_CON3> ; 系統 2 のセット 3 の名称 = ”MILLING_CON3” I2 P4 <TURNING_CON1>; 系統 2 のセット 4 の名称 = ”TURNING_CON1” G11 ;
:最小設定単位とみなします。
度の単位とみなします。
DPI(No.3401#0)
の値により下記の通りと
0.000
22.10.4 5 軸機械構成データの入出力操作
5 軸機械構成データは、5 軸機械構成設定画面から入出力できます。 操作手順を以下に示します。
5 軸機械構成設定データの入力操作
1
入出力機器を読込み可能な状態にします。
2
機能キー
3
ソフトキー[5軸機械構成]が表示されるまで、継続メニューキー
4
ソフトキー[5軸機械構成]を押します。
5
機械操作盤上の
6
ソフトキー[操作]を押します。
7
ソフトキー[リード]を押します。
8
入力対象となるファイル名を指定するために、ファイル名をキー入力します。
を押します。
EDIT
スイッチを押すか、非常停止状態にします。
を押します。
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
図 番
B-64484JA/01-01
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承認担当
ここで、入力対象ファイル名を設定しない場合、デフォルトのファイル名「
9
ソフトキー[実行]を押します。
ここで5軸機械構成データが入力され、画面右下に
す。 入力をキャンセルする時は、ソフトキー[取消]を押して下さい。
5 軸機械構成設定データの出力操作
”INPUT”
5AXISCON.TXT
が点滅します。読込みが終了すると、
」が採用されます
”INPUT”
が消えま
1
入出力機器を書込み可能な状態にします。
2
機能キー
3
ソフトキー[5軸機械構成]が表示されるまで、継続メニューキー
4
ソフトキー[5軸機械構成]を押します。
5
機械操作盤上の
6
ソフトキー[操作]を押します。
7
ソフトキー[パンチ]を押します。
8
出力対象となるファイル名を指定するために、ファイル名をキー入力します。
ここで、出力対象ファイル名を設定しない場合、デフォルトのファイル名「
9
ソフトキー[実行]を押します。
ここで5軸機械構成データが出力され、画面右下に えます。 出力をキャンセルする時は、ソフトキー[取消]を押して下さい。
を押します。
EDIT
スイッチを押すか、非常停止状態にします。
を押します。
”OUTPUT”
が点滅します。書込みが終了すると、
5AXISCON.TXT
」が採用されます。
フォーマット
入出力するファイルのフォーマットは、G10 指令による 5 軸機械構成データのフォーマットと基本的に同じです。 実数型パラメータの値は、小数点付きデータで入出力を行います。
”OUTPUT”
が消
年月日 担当
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2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
図 番
B-64484JA/01-01
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承認担当
付録 A「パラメータ」に以下のパラメータを追加して下さい。
11266
[入力区分] パラメータ入力 [データ形式] バイト系統形 [データ範囲] 0~10
このパラメータを設定した場合には一旦電源を切断する必要があります。
使用できる 5 軸機械構成セット数は全系統合わせて 10 セットです。 10 セットを超える設定の場合、系統番号の小さい順で優先的に割り振られます。
例)系統 1:6 セット、系統 2:8 セット、系統 3:4 セットと設定した場合。 実際に使用できるのは、系統 1:6 セット、系統 2:4 セット、系統 3:0 セットとなります。 すべての系統が 0 の場合、1 系統目で 10 セット使用します。
本パラメータを変更した場合、保存されている5軸機械構成データはクリアされます。変更 前に外部機器へのバックアップを推奨します。
使用する 5 軸機械構成セット数
年月日 担当
作成
2010.06.17
変更内容
FANUC Series 30i / 31i / 32i-MODEL B
名 称
5 軸機械構成選択機能
図 番
B-64484JA/01-01
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承認担当
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