オペレーションマニュアル
© 株式会社 ズーム
本マニュアルの一部または全部を無断で複製/転載
することを禁じます。
安全上のご注意/使用上のご注意
安全上のご注意
この取扱説明書で は、誤った取り扱いによる事故 を未然に防ぐための
注意事項を、マークを付けて表示しています。マ ークの意味は次の通
りです。
この表示を無視して誤った取り扱いをすると、使用者が死
亡または重傷 を負う可能性が想 定される内容を示 してい
ます。
この表示を無視して誤った取り扱いをすると、使用者が傷
害を負う可能性、または物的損害のみの発生が想定される
内容を示しています。
本製品を安全にご使用いただくために、つぎの事項にご注意ください。
電源について
本製品は、消費電流が大きいため、ACアダプターのご使用をお
薦めしますが、電池でお使い になる 場合は、 アルカリ電池をご
使用ください。
● ACアダプターによる駆動
・ACアダプターは、必ずDC9Vセンターマイナス300mA
(ズームAD-0006)をご使用ください。指定外のACアダ
プターをお使いになりますと、故障や誤動作の原因となり
危険です。
・ACアダプターの定格入力 AC電圧と接続するコンセント
のAC電圧は必ず一致させてください。
・ACアダプターをコンセントから抜く時は、必ず AC アダ
プター本体を持って行ってください。
・長期間ご使用にならない場合や雷がなっている場合は、
ACアダプターをコンセントから抜いてください。
●乾電池による駆動
・ 市販の1.5V 単三乾電池× 4をお使いください。
・ RT-223 は充電機能を持っていません。乾電池の注意表示
をよくみてご使用ください。
・ 長期間ご使用にならない場合は、乾電池を RT-223から取
り出してください。
・ 万一、乾電池の液もれが発生した場合は、電池ケース内や
電池端子に付いた液をよく拭き取ってください。
・ ご使用の際は、 必ず電池ブタを閉めてください。
使用環境について
RT-223を つぎのような場所でご使用になり ますと、故障の原
因となりますのでお避けください。
● 温度が極端に高くなるところや低くなるところ
● 暖房器具など熱源の近く
● 湿度が極端に高いところや、水滴のかかるところ
● 砂やほこりの多いところ
● 振動の多いところ
取り扱いについて
・ RT-223の上に、花瓶など液体の入ったものを置かないでく
ださい。感電などの原因となることがあります。
・ RT-223の上に、ロウソクなど火気のあるものを置かないで
ください。火災の原因となることがあります。
・ RT-223は精密機器ですので、スイッチ類には無理な力を加
えないようにしてください。必要以上に力を加えたり、落と
したりぶつけるなどの衝撃は故障の原因となります。
接続ケーブルと入出力ジャックについて
ケーブルを接続する際は、各 機器の 電源スイッチを必ずオフに
してから行なってください。本製品を移動す るときは、必ずす
べての接続ケーブルとACアダプターを抜いてから行なってく
ださい。
改造について
ケースを開けたり、改造を加えることは、故障の原因となりま
すので絶対におやめください。改造が原因で故障が発生しても
当社では責任を負い兼ねますのでご了承ください。
音量について
RT-223を 大音量で長時間使用しないでくだ さい。難聴の原因
となることがあります。
使用上のご注意
他の電気機器への影響について
RT-223 は、安全性を考慮して本体からの電 波放出および外部からの
電波干渉を極力抑 えております。しかし、電波干 渉を非常に受けやす
い機器や極端に強い電 波を放出する機器の周囲に 設置すると影響が出
る場合があります。そのよ うな場合は、RT-223 と影響する機器とを
十分に距離を置いて設置してください。
デジタル制御の電子機 器では、RT-223 も含めて、電波障害による誤
動作やデータの破 損、消失など思わぬ事故が発生 しかねません。ご注
意ください。
お手入れについて
パネルが汚れたと きは、柔らかい布で乾拭きして ください。それでも
汚れが落ちない場合は、湿らせた布をよくしぼって拭いてください。ク
レンザー、ワックスお よびアルコール、ベンジン 、シンナーなどの溶
剤は絶対に使用しないでください。
故障について
故障したり異常が発生した場合は、すぐにACアダプターを抜いて電源
を切り、他の接続ケーブル類もはずしてください。
「製品の型番」「製造番号」「故障、異常の具体的な症状 」「お客様のお
名前、ご住所、お電話番号 」をお買い上げの販売店ま たはズームサー
ビスまでご連絡ください。
保証書の手続きとサービスについて
保証期間は、お買い上げいただいた日から1年間です。ご購入された店
舗で必ず保証書の手続きをしてください。
保証期間内の製造上の不備による故 障は無償で修 理いたします ので、
保証書を提示して修理をご依頼ください。
ただし、つぎの場合の修理は有償となります。
1. 保証書のご提示がない場合。
2. 保証書にご購入の年月日、販売店名の記述がない場合。
3. お客様の取り扱いが不適当なため生じた故障の場合。
4. 当社指定業者以外での修理、改造された部分の処理が不適当で
あった場合。
5. 故障の原因が本製品以外の、他の機器にある場合。
6. お買い上げ後に製品を落としたり、ぶつけるなど、過度の衝撃に
よる故障の場合。
7. 火災、公害、ガス、異常電圧、および天災(地震、落雷、津波な
ど)によって生じた故障の場合。
8. 消耗品(電池など)を交換する場合。
9. 日本国外でご使用になる場合。
保証期間が切れま すと修理は有償となります が、引き続き責任を持っ
て製品の修理を行ないます。
このマニュアルは将来 必要となることがあります ので必ず参照しやす
いところに保管してください。
*MIDIは社団法人音楽電子事業協会 (AMEI)の登録商標です。
* 文中のその他の商標および登録商標は、各所有者に属します。文
中のすべての商標および登録商標は、それらの識別のみを目的と
して記載されており、各所有者の著作権を侵害する意図はありま
せん。
2
ZOOM RT-223
目次
安全上のご注意/使用上のご注意 . . ..... 2
はじめに . ........................ 4
各部の名称 . . . . . . ................. 5
フロントパネル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5
リアパネル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . 5
接続 . ............................ 6
電池で使用する場合 ................. 7
演奏前の準備 . . . . . ................. 7
クイックガイド . . . ................. 8
クイックガイド 1
デモ曲を聴いてみよう . .. . . . . . . . . . . . . . . . 8
クイックガイド 2
パッドを叩いて音を鳴らしてみよう . . . . . .10
クイックガイド 3
パターンを演奏しよう . .. . . . . . . . . . . . . . . 12
クイックガイド 4
パッドを叩いて曲を組み立てよう . . . . . . . .14
クイックガイド 5
グルーブプレイを楽しもう . . . . . . . . . . . . .16
パッドを使って音を鳴らす
(マニュアル演奏) . ................18
パッドを使って演奏する . .. . . . . . . . . . . . . . . 18
キット/プログラムを切り替える . . . . . . . . . .19
パターンを演奏する
(パターンモード). . ................20
パターンを再生する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .20
パターン再生時のテンポを変える . . . . . . . . . .21
パターンをリアルタイム入力する . . ....22
ドラムトラックをリアルタイム入力する . . . . .22
ベーストラックをリアルタイム入力する . . . . .25
パターンをステップ入力する . ........27
ステップ入力について . . . . . . . . . . . . . . . . . .27
ドラムトラックをステップ入力する . . . . . . . .28
ベーストラックをステップ入力する . . . . . . . .29
パターンを編集する ................32
パターンをコピーする/工場出荷時の
パターンに戻す . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .32
パターンを削除する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .33
パターンに名前を付ける . .. . . . . . . . . . . . . . . 33
ソングを作る(ソングモード)........34
ソングについて . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .34
ソングをステップ入力する . . . . . . . . . . . . . . .34
ソングをリアルタイム入力する . . . . . . . . . . .36
ソングを FAST 入力する . . . . . . . . . . . . . . . . 39
イベントを入力する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .42
ソングを再生する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .44
ソングを編集する . ................45
特定範囲の小節をコピーする. . . . . .. . . . . . . 45
ソングをコピーする . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46
ソングを削除する . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . 47
ソングに名前を付ける . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47
パッドを使ってパターンを鳴らす
(グルーブプレイモード) . . .......... 48
ドラムキットの各種操作
(キットモード). ..................50
オリジナルのキットを作る . . . . . . . . . . . . . . . 50
ドラムキットをコピーする/
工場出荷時のドラムキットに戻す . . . . . . . . 52
ドラムキットに名前を付ける . . . . . . . . . . .. . 53
エフェクトを使う
(エフェクトモード). . ..............54
エフェクトについて . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54
パッチについて . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . 54
COMP EQ エフェクトを使用する . . . . . . . . . 55
REVERB エフェクトを使用する . . . . . . . . . . 55
エフェクトのパッチを編集する . . . . . . . . . . . 57
エフェクトパッチの保存(入れ替え)/
初期化を行う . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . 58
エフェクトのパッチに名前を付ける . . . . . . . . 59
メトロノーム機能を使う
(メトロノームモード). . . . .......... 60
RT-223 の各種設定を変更する . ...... 63
ファンクションの基本操作 . . . . . . . . . . . . . . . 63
ファンクションの各項目 . . . . . . . . . . . . . . . . 64
その他の機能 . . . .................. 68
ジャム機能を利用する . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68
外部 MIDI 機器と RT-223 を
同期させる . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 69
MIDI 機器から RT-223 の音を鳴らす . . . . . . 70
メモリーの残量を表示する . . . . . . . . . . . . . . . 71
バックライトを消灯する . . . . . . . . . . . . . . . . . 71
RT-223を工場出荷時の状態に戻す
(イニシャライズ) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71
故障かな?と思われる前に . .......... 72
RT-223 資料 . . .................. 73
RT-223製品仕様 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73
REVERB モジュール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 74
COMP EQ モジュール . . . . . . . . . . . . . . . . . 75
パッチリスト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 76
DRUM KIT リスト . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . 77
BASS PROGRAM リスト . . . . . . . . . . . . . . 78
DRUM PAD NOTE# 対応表 . . . . . . . . . . . . 78
MIDI NOTE# 対応表 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78
インストゥルメントリスト . . . . . . . . . . . . . . . 79
プリセットパターンリスト . . . . . . . . . . . . . . . 80
Preset Song PAD パラメーター . . . . . . .. . 85
MIDI インプリメンテーション. . . . . . . . . . . . . 86
MIDI インプリメンテーションチャート . . . . . . 87
ZOOM RT-223
3
はじめに
このたびは、ZOOMリズ ムト ラック RT-223(以下RT-223)をお買い 上げ いた だきまし て、あり が
とうござ いま す。RT-223は次のような特徴をそなえた製品です。
●コンパクトなサイズのドラム/ベースマシン
ギターケースのポ ケットに入るコ ンパクトなボ
ディながら、リアルなドラム/ベース音色を使っ
たリズム伴奏の再生が可能。電池駆動にも対応し
ており、個人練習 のメ トロ ノーム代 わり に、ある
いはライ ブ演奏や デモテープ制 作用のリ ズムセク
ションとして利用できます。
●シンプルな操作を徹底追求
ドラムマ シンやシ ーケンサーを 使った経 験のない
方でも、簡単 にお 使い いただけ ます。
●豊富なプリセットパターン
RT-223には合計511種 類の パターン(お客様ご
自身により作成されたパターンを含む)が保存可
能です。工場出荷 時に は、代表的な パタ ーンが多
数収録されていますので、すぐにご利用いただけ
ます。
●1曲分の伴奏をプログラム可能
複数のパターンを演奏順に並べて、1曲分のリズ
ム伴奏(ソ ン グ)を作成可能。ソングの入力には、
パターン 番号、音 量、テン ポなどの 要素 を1 つ 1
つ指定する ステップ入 力に加え、簡単 な数式を
使って1曲分のパターンを指定するZOOM独自の
FAST入力にも対応。
●DJ感覚でパターン演奏ができるグルーブプ
レイモードに対応
パネル 上の各 パッド にパ ターン を割り 当てて、
パッドを 叩いてパ ターンを切り 替えなが ら演奏す
るグルー ブプレイモードを搭載。ライブ演奏やDJ
プレイに最適です。
●オリジナルキットの作成が可能
さまざまなジャン ルに対応したド ラムキット/
ベースプログラムを搭載。内蔵されたドラム音色
を組み合わせて、オリジナルのドラムキットを作
成することも可能です。
●2系統のエフェクトを装備
ドラムキ ット /ベース プログラムの音色を2系統
のエフェクト(COMP EQエフェクトとREVERB
エフェクト)で加工することが可能。REVERB エ
フェクトでは、ドラム音色ごとの効果の深さを調
節できます。
●フットスイッチ操作でパターンを切り替える
ジャム機能を搭載
フットスイッチを使って、演奏の開始/停止やパ
ターンの切り替えを操作するジャム機能を搭載。
楽器を演奏しながらフィルイン やブレイ クの位置
を指定したり、任意の長さのインプロビゼーショ
ンが終わってから曲に戻ったりするなど、ジャム
セッションのような楽しみ方ができます。
●メトロノーム機能を搭載
スケール練習やリズム練習に便 利なメト ロノーム
機能を搭載。標準的な拍子に加え、5 拍子、7拍子
などの混合拍子も利用できます。
●外部音源を入力するライン入力端子を装備
ZOOM GFX-1などのマ ルチ エフ ェクター を通 し
た楽器音と、RT-223の演奏をミックスして出力
できます。
●フットスイッチによる各種操作の切り替えが
可能
フットスイッチを接続すれば、パターンのスター
ト/ストップやテンポ変更を足 元でコン トロール
できます。さらにフットスイッチを踏んだときに
バ スドラムの 音色を鳴ら したり、ハイハットの
オープン/クローズを切り替え たりする ことも可
能です。
●MIDIによる同期に対応
[MIDI IN] 端子 を装 備。MIDIキーボードなどの外
部機器からRT-223の音色を演奏できます。また、
外部MIDIシーケンサーからMIDIクロックを受信
し、同期 走行 が行 えます。
RT-223の機能を十分に理解し、末永くご愛用い
ただくために、このマニュアルをよくお読みくだ
さい。また、一通り読 み終 わっ た後も、保証 書と
共に大切に保管してください。
4
ZOOM RT-223
フロントパネル
[INSERT/COPY]キー
[DELETE/ERASE]キー
[BASSMUTE]キー
ディスプレイ
各部の名称
VALUE[+]/[−]キー
カーソルキー
[SONG]キー
[TEMPO]キー
[PATTERN]キー
[COMPEQ]キー
[REVERB]キー
[EXIT]キー
[METRONOME]キー
[EDIT]キー
REC[●]キー
PLAY[R]キー
STOP[■]キー
[BANK]キー
[BASS]キー
リアパネル
[VOLUME]コントロール
ZOOM RT-223
[KIT/PROG]キー
[DRUM]キー
[PHONES]端子
[REPEAT/STEP]キー
[ROUT]端子
[L/MONOOUT]端子
[LINEIN]端子
パッド
[DCIN]端子
[POWER]スイッチ
[FOOTSW]端子
[FUNCTION]キー
[MIDIIN]端子
5
モノラルで再 生 する場合は、
[L/MONO OUT]端子のみに
ケーブルを接続します。
接続
別売のFS01(フットスイッチ)を接続す
れば、足元の操作でバスドラムの音色を
鳴らしたり、ハイハットのオープン/クロ
ーズを切り替えたりできます。
ミキサ ー、オーディオシステム
などの再生装置
ヘッドフォン
[LINE IN]端子はステレオ入力となっており、
GFX-5などのステレオ出力のエフェクターを
介して 楽器を接続したり、CDプレーヤーなど
を接続すれば、RT-223本体の音とミックスし
た状態で[L/MONOOUT]端子/[ROUT]端
子から出力できます。
GFX-5などのエフェクター
ギター/ベースなど
FS01
ACアダプター
MIDIOUT
MIDIシーケンサー/コンピューターの
MIDIインターフェース
RT-223と外部シーケンサーなどを同
期させたり、外部MIDI機器からRT223の内蔵音色を鳴らしたりするには、
外部MIDI機器のMIDIOUT端子とRT223の[MIDIIN]端子を接続します。
6
ZOOM RT-223
電池で使用する場合
RT-223は、単3乾 電池 ×4本で駆動することも可能です。次の手順で電池を入れてください。
..
1111..
RT-223 を裏返しにして、電池ケースのフ
タを開けてください。
..
2222..
電池ケースに、新品の単 3 乾電池× 4 本を
入れてください。
ツメ
OPEN
BATTERY:R6(SUM-3)or"AA"SIZEx4
電池ケース
単3乾電池4本
乾電池の向きは、すべて同じ方向です。
演奏前の準備
接続が済んだら、次の要領で音量を調節します。
..
3333..
電池ケースのフタを閉めてください。
NOTE
RT-223を電池で駆動しているときに、ディスプ
レイ 上にBATTマークが点灯したら、乾電池
が消耗 してい ます。す ぐに乾 電池を 交換し てくだ
さい。
電池ブタ
RT-223裏面
..
1111..
オーディオシステムの電源を切り、音量を
完全に絞った状態で、各機器が正しく接続
されていることを確認してください。
..
2222..
ACアダプター (別売)でご使用になるとき
は、RT-223の[DC IN] 端子 にアダ プタ ー
を接続し、[VOLUME]コントロールを最小
レベルまで下げて下さい。
ZOOM RT-223
..
3333..
RT-223の [POWER]スイッチをオンにし
てから、オーディオシステムの電源を入れ
てください。
..
4444..
パッドを叩いて音を出しながら、RT-223
の[VOLUME] コントロールとオーディオ
システムの音量を適切な値に調節してくだ
さい。
7
クイックガイド
ここでは 、RT-223 をすぐに使ってみたいというお客様のために、RT-223 の 楽し み方 をいくつ か紹 介
します。また、RT-223 で使用する基本用語についても説明しておきます。
クイックガイド1 デモ曲を聴いてみよう
まずは、RT-223の内蔵音色を活かしたデモ曲を聴
いてみましょう。
RT-223をモニター用オーディ
q
オシステムに接続し、電源を入
れる
[FUNCTION]キーを押す
w
[FUNCTION]キーが点滅していることを
確認してください。
[SONG]キーを押す
e
デモ演奏が始まります。
まるで生の バンドを聴いているような、迫
力あるバッキング演奏ですね。さまざまな
ドラム音 色、パーカッション音色、ベース音
色が使われている点にも注目してください。
このようにドラム、パーカッション、ベース
によるリアルなバッキング演奏を1台でこ
なすマシン、これがRT-223です。
8
デモ演奏を止めたいときは
[PATTERN]キーまたは
r
[SONG]キーを押す
ZOOM RT-223
クイックガイド
ドラムキットと
ベースプログラム
について
RT-223のバッキング演奏は、ドラム キットとベー
スプログラムから構成さ れています。
ドラムキットとは、バスドラム、スネアドラム、タムなど
のド ラ ム セット、コンガ、ボンゴなどのパーカッション、
効果音などの音色を音楽ジャンルや用途に応じて組み
合わせたものです。RT-223には127種類のドラムキ
ット(うちプログラム済みは70種類)が内蔵されてい
ます(オリジナルのドラムキットを作成することも可能
です)。
また、ベースプログラムとは、エレクトリックベ ー ス、ア
コースティックベー ス 、シンセベー スなどのベース音色
のことで、12種類のベースプログラムのうちいずれか
1つを選択して演奏できます。
ベース
プログラム
[PATTERN]キーを押した場合
RT-223がパターンモード(パターンを
演奏したり記録したりするモード)になります。
ZOOM RT-223
ドラムキット
[SONG]キーを押した場合
RT-223がソングモード(パターンを並べて1曲
分のバッキング演奏を作るモード)になります。
9
クイックガイド
クイックガイド2 パッドを叩いて音を鳴らしてみよう
RT-223のフロントパネルにある13個のパッドを使って、ドラムキットやベースプログラムの
音を鳴らしてみましょう。
電源を入れる
q
[PATTERN]キーを押す
w
[PATTERN]キーが点灯し、RT-223がパター
ンモードとなります。
[DRUM]キーを押す
e
[DRUM]キーが点灯します。これでパッドを使
ってドラム キットを演奏できるようになります。
パッドを叩く
r
さあ、パッドを叩いてみましょう。パッドに応じて
異なるドラム音色が聞こえるはずです。RT223の13個のパッドには、現在選ばれているド
ラムキット/ベースプログラムに応じて、さまざ
まな音色が割り当てられています。例えば次の
図は、ドラムキットを選んだときに、各パッドに割
り当てられるドラム 音色の例です 。
10
Kick
Hi Tom
Snare
Mid Tom
Closed Hat
Low Tom
Open Hat
Crash Cymbal
Ride Cymbal
Extra Cymbal
SNARE
KICK
Cowbell
Rim Shot
試しにパッド0(KICK)とパッド2(SNARE)を上の図のように叩
けば、バスドラムとスネアドラムによるリズムが 演 奏 で きます。
Tambourine
ドン・タン・ド・ド・タン
ZOOM RT-223
クイックガイド
ベースプログラムをパッドで演奏したいときは
[BASS]キーを押す
t
[BASS]キーが点灯し、ベースプログラムをパッドで演奏できるようになります。パッドを
叩くと、パッドごとに音高(ピッチ)の異なるベース音が聞こえるはずです。
ベースプログラムは、同じベ ー ス音色 の 音 高の異なる音を
パッドに割り当てたもので、13個のパッドを鍵盤に見立てて
演奏できます。
次の図は、ベースプログラムを選んだときにパッドごとに割
り当てられた音高 の例です。
VALUE[+]/[−]キーの
u
いずれか一方を押す
VALUE[+]キー
VALUE[−]キー
ZOOM RT-223
ドラムキット/ベースプログラムを
変えたいときは
[DRUM]/[BASS]キーに続いて
y
[KIT/PROG]キーを押す
[KIT/PROG]キーを押すと、ディスプレ イに 現在選ばれ
ているドラムキット名またはベースプログラム名が表示
されます。
1つ上のキット/プログラム
番号が選ばれます。
1つ下のキット/プログラム
番号が選ばれます。
BASIC
[EXIT]キーを押す
i
変更したドラムキット/ベースプログラム
をパッドで演奏するには、[EXIT]キーを押
してパターンモードに戻ります。
0
11
クイックガイド
クイックガイド3 パターンを演奏しよう
RT-223には、ドラムキットとベースプログラムを使ったパターン(数小節単位のバッキング演奏)
が内蔵されています。ここではパターンの演奏を聴いてみましょう。
電源を入れる
q
[PATTERN]キーを押す
w
[PATTERN]キーが点灯し、RT-223がパター
ンモードになります。ディスプレイには、現在選
ばれているパターン名とそのパターン番号が表
示されます。
POPS1VA
パターン名 パターン番号
e
PLAY[R]キーを押す
現在選ばれているパターンの演奏が開始され
ます。
RT-223のパターンは、ドラムキットとベース
プログラムを使った演奏を記録したものです。
この演奏を記録する場所をトラック と呼び
ます。
RT-223のパターンにはド
ラムトラック、ベーストラッ
クという2本 のトラックがあ
り、ドラムトラックにはドラ
ムキットの演奏が、ベースト
ラックに ベ ースプログラ ム
の演奏が記録されています。
025
ドラム
トラック
ベース
トラック
パターン
パターンを変えたい
ときは
VALUE[+]/[−]キー
r
のいずれか一方を押す
12
ZOOM RT-223
テンポを変えたいときは
[TEMPO]キーを押しながら...
t
[TEMPO]キーを押している間、ディス プレ イに テ ン ポ
の値が表示されます。
VALUE[+]/[−]キーのいずれか一方を押す
VALUE[+]キー
テンポの値が
上がります。
VALUE[−]キー
テンポの値が下がります。
TEMPO
TEMPO
クイックガイド
120
テンポの値
125
VALUE[+]キー
1つ上のパターン番号が選ばれます。
VALUE[−]キー
1つ下のパターン番号が選ばれます。
HINT
希望するテンポに合わせて[TEMPO]キーを2
回以上叩き、テンポを指定することも可能です
(→P21)。
ベース音を消したいときは
[BASSMUTE]キーを押す
y
もう一度[BASS MUTE]キーを押すと、元の状態に
戻ります。
パターンの演奏を止めたいときは
STOP[■]キーを押す
u
POPS1VA
パターン名
026
パターン番号
ZOOM RT-223
13
クイックガイド
クイックガイド4 パッドを叩いて曲を組み立てよう
ソングモ ードで は、あら かじめパッドに好きなパターンを割り当てておき 、パッドを叩いてパターンを
切り替えることが できます。この機能を利用すれば、フィル インやブレ イクを交えながら、1曲分のパ
ターンをリアルタイムに組み立てることが可能です。
電源を入れる
q
w
[SONG]キーを押す
[SONG]キーが点灯し、RT-223がソングモ
ード に なり ま す 。ディスプレイに は 、現在選ばれ
ているソング名とそのソング番号が表示され
ます。
RCK TMP
ソング名 ソング番号
VALUE[+]/[−]キーで
e
00
ソングを選ぶ
ここで は、ソング番号0〜9の中から選んでみ
ましょう
VALUE[+]キー
1つ上のソング番号が選ばれます。
VALUE[−]キー
1つ下のソング番号が選ばれます。
これらのソングは、工場出荷時に、それぞれの
パッドに対してパターンが割り当てられていま
す。
14
パッド0を押す
r
パッド0(INTRO)を叩くと、イント
ロ用のパターンが演奏された後で、
自動的にパッド2(VERSE A)の
パターンに切り替わります
ZOOM RT-223
クイックガイド
パッド1〜9、[+]、[×] を 押 す
t
それぞれのパッドに割り当てられたパターンが演奏されます。
パッド4(FILLA)、パッド8(FILLB)、パッド[+](BREAK)を押したときは、フィル イン や ブ
レイクを演奏してから、自動的に別のパッドのパターンに切り替わります。これらのパッドを
押したときは、たとえ直前のパターンが演奏中でも、拍の変わり目でパターンが切り替わり
ます(その他のパッドでは、現在のパターンを最後まで演奏してから切り替わります)。
小節番号
321
4/4
VERSEA
ソング番号 0〜9の ほとんどのソングでは、それぞれのパッ
ドに次のようなパターンが割り当てられています。
VERSEA
FILLA VERSEB
4
パッド[()]を押す
y
パッド[()](ENDING)を押すと、エ
ンディング用のパターンが演奏され
た後で、自動的に演奏が停止します。
ZOOM RT-223
VERSEB
VERSEA
INTRO ENDING
のバリエーション
VERSEA
FILLA
このようにソングモードでは、パッドを使って1
曲分のバッキング演奏をリアルタイムに組み立
てることができます。
HINT
のバリエーション
VERSEB
パッドの操作をソングとし て 記 録する
ことも可能 です(→P36)。
パターンの割り当てや切り替え方法は
お客様ご自身が指定できます(→P37)。
FILLB
BRIDGE
BREAK
15
クイックガイド
クイックガイド5 グルーブプレイを楽しもう
グルーブプレイとは、パッドを押すだけでさまざまなパターンを切り替えて演奏できる、RT-223
ならではの機 能です 。DJ気分でさまざまなパターンをつなげて演奏してみましょう。
電源を入れる
q
[SONG]キーと[PATTERN]キー
w
を同時に押す
[SONG]キーと[PATTERN]キーが点灯し、
RT-223がグルーブプレイモードになります。
e
パッドを押す
パッドを押している間、そのパッドに割り当て
られたパターンが演奏されます。各パッドに
どんなパターンが割り当てられているのか
を試してみましょう。
HINT
パッドに
割り当てられた
パターン
パッドに割り当てられたパターンは
変更できます(→P48)
パッド パッド
16
押し続 ける
放す
ZOOM RT-223
クイックガイド
複数のパターンを同時に鳴らしたいときは
複数のパッドを同時に押す
t
グルーブプレイモードでは、同時に4つまでのパターンを演奏できます。ベーシックなドラム
パターンを鳴らしながら別のパッドを 押さえ、ベースパターンやスネアのフィルインを重ね
てみましょう。
また、パッドを押すタイミングをずらせば、より複 雑 なリズムが作れま す 。
グルーブプレイを止めたいときは
[SONG]キーまたは[PATTERN]キー
y
を押す
RT-223がパターンモードになります。
RT-223がソングモードになります。
パッドに
割り当てられた
パターン
ZOOM RT-223
パッド
パッドを放してもパターン演奏を続けたい
ときは
[REPEAT/STEP]キーを押したままパッドを
r
押す
こうす れ ば、パッドを放してもパターンはそのまま演奏を続け
ます。例えば、ベーシックなドラムパターンを常に鳴らしてお
きたいときに便利なテクニックです。
パターン演奏を止めたいときには、
パッド
もう一度同じパッドを
押します 。
放す
パッド
17
パッドを使って音を鳴らす (マニュアル演奏)
RT-223 は、パターンやソングを再生するだけでなく、パッドを叩いて音を鳴らすマニュアル演奏も楽
しめます 。ここで はマ ニュアル演奏の方法について説明します。
パッドを使って演奏する
RT-223のパッドには、現在選ばれているドラム
キット/ベースプログラムに応じて、それぞれ 異
なる音色や音高が割り当てられます。パッドを 叩
いてRT-223のリアルな音色を演奏してみましょ
う。
..
1111..
[PATTERN]キーを押してください。
[PATTERN]キーが点灯して、RT-223 がパタ ー
ンモードになります。
..
2222..
[DRUM]キーを押してください。
[DRUM] キ ーが 点 灯 し、パッ ドを 使 っ てド ラム
キットを演奏できるようになります。
マニュアル演奏 を行うときは、[DRUM] キー/
[BASS]キーを使って、ドラムキットまたはベー
スプログ ラム を選 びます(選ば れた キー が点灯し
ます)。
..
3333..
お好きなパッドを叩いてください。
HINT
手順 2で[BASS] キーを 押した ときは、ベ ースプ
ログラ ムの音 色を演 奏で きます。ド ラムキ ットで
はパ ッド を すぐ 放し て も音 が最 後ま で 鳴り ます
が、ベース プロ グラム の場合 はパッ ドを放 したと
きに音 が止ま ります。
..
4444..
[BANK]キーを押してください。
[BANK] キーを押すたびに、パッドに割り当てら
れた音色の設定( パッドバンク)が切り替わ りま
す。RT-223は3 つのパ ッド バン クを切り 替え て
演奏できます。
HINT
ベースプログ ラムが選ばれて いるときは、[BANK]
キーで ベース 音色の 音域 を切り 替えら れます。
..
5555..
あるパッドの音色を連打したいときは、
[REPEAT/STEP] キーを押し なが らパッ
ドを押してください。
パッド
パッドを押している間、その音色が連打されます。
連打の速さはテンポに応じて変化します。
パッド
パッドを叩くと、そのパッドが短い時間点灯し、
割り当てられたドラム音色が発音します。このと
き、パッドを 叩く強弱 に応 じて音量 が変化し ます。
18
HINT
連打の 間隔は クオン タイ ズ(→P65)で調節でき
ます。
ZOOM RT-223
キット/プログラムを切り替える
RT-223では、127 種類 のドラム キッ ト(うち プ
ログラム済み70種類)と12種類のベースプログ
ラムが利用できます。これらの 音色 を切 り替えて
みましょう。
..
1111..
[PATTERN]キーを押してください。
[PATTERN]キーが点灯して、RT-223 がパタ ー
ンモードになります。
..
2222..
[DRUM]キー/[BASS]キーに続き、[KIT/
PROG]キ ーを 押して くだ さい。
パッドを使って音を鳴らす(マニュアル演奏)
..
3333..
VALUE [ +] / [ − ] キーを使ってドラム
キット/ベースプログラム番号を選んでく
ださい。
ディスプレイに表示されたキッ ト/プロ グラム番
号が1つずつ上下し、キット/プログラムが切り
替わります。
ディスプレイには、現在選ばれているドラムキッ
ト( ま た は ベースプログラム)の名前/番号が表
示されます。
HINT
選択 可能な ドラム キット の種類 は、パネ ル上に 印
字さ れてい ます。
BASIC
0
ZOOM RT-223
REZROCK
HINT
・VALUE [ +]/ [ −] キーの一方を押し続けると、
値 を連続 的に可 変でき ます。
・VALUE [ + ] / [ −] キーの一方を押しながらも
う 一方を 押せば、数 値を素 早く 増減で きます。
..
4444..
[PATTERN] キーを押してパターンモード
に戻ってください。
新しいキット/プログラムの音色が、パッドで演
奏できます。
1
19
パターンを演奏する (パターンモード)
ここでは RT-223のパターンを再生する方法を説明します。
奏されます。この とき [TEMPO] キーは、テンポ
パターンを再生する
RT-223には、511 種類の伴 奏パ ター ンが含ま れ
ています。初期状態では、パターン番号0〜439
にパターンがプログラムされています。
..
1111..
[PATTERN]キーを押してください。
[PATTERN] キーが点灯し、RT-223 がパター
ンモードとなります。ディスプ レイ には 現在選ば
れている パターン 名とパターン 番号が表 示されま
す。
POPS1VA
パターン名 パターン番号
025
に合わせて点滅します。
また、ディスプレ イは パターン の現 在位 置(小節
/拍)の表示になります。
001-04
小節
HINT
・パ ターン 再生中で もパッ ドを使 ったマ ニュアル
演 奏が行 えます。
・再 生中に パターン 番号を 切り替 えるこ とも可能
です。
..
4444..
ベーストラックのみをミュート(消音)し
たいときは、[BASS MUTE]キーを押して
ください。
拍
025
パターン番
..
2222..
VALUE [ +] /[ −] キーを使って再生した
いパターン番号を選んでください。
..
3333..
PLAY [R]キーを押してください。
PLAY [R]キーが点灯してパターンが繰り返し演
20
[BASS MUTE] キーが点灯してベーストラックが
ミュートされます(ドラム トラ ックのみの演奏と
なります)。元 に戻すには、もう一度 [BASS
MUTE]キーを押してください。
HINT
ベース トラッ クのミ ュー ト操作 は、パター ンが停
止して いると きでも 行え ます。
..
5555..
パターンの再生を停止するには、STOP
[■]キーを 押し てく ださい。
ZOOM RT-223
STOP [ ■]キーの代わりにPLAY [R]キーを押す
とポーズ(一時停 止)状態となり、PLAY [R]キー
が点滅します。この 状態 でも う一 度 PLAY [R]
キーを押 すと、止めた 位置 から再生 を再開し ます。
パターン再生時のテンポを変え
る
パターン モードで パターンを演 奏すると きのテン
ポは、40 〜 250BPM(BPM =テ ンポ を表す単
位。1 分間に演奏される4 分音符の数を表す)の
範囲で調節できます。
..
1111..
[TEMPO]キーを押してください。
ディスプ レイ に現在の テン ポが約2秒間表示され
ます。
パターンを演奏する(パターンモード)
..
3333..
マニュアル操作でテンポを設定するには、
前記のようにTEMPOと表示されてい
る間に、[TEMPO] キーを2回叩いてくだ
さい(タップテンポ機能)。
続けて2回叩く
パターンの停止中または再生中に、[TEMPO]キー
を押してTEMPOと表示させ、さ らに[TEMPO]
キーを2回叩けば、その間隔を4 分音符としたテ
ンポが設定されます。ある曲にパターンのテンポ
を合わせるときは、その曲に 合わ せて [TEMPO]
キーを叩 くだけで簡単にテンポの設定ができ ます。
NOTE
パター ンモー ドのテ ンポ は、すべて のパタ ーンに
共通で す。
TEMPO
..
2222..
VALUE [ +] /[ −] キーを使ってテンポを
設定してください。
TEMPO
[EXIT]キ ーを押す か、しばらく待つと、[TEMPO]
キーを押す前の状態に戻ります。
120
テンポ
125
テンポの値
ZOOM RT-223
21
パターンをリアルタイム入力する
RT-223 では、お客様ご自身で伴奏パターンを作成できます。パターンの作成方法には、実際にパッド
を叩いた 演奏 をそ のまま記 録す るリア ルタイム 入力と、演 奏を 止めた状 態で 1 音 1 音入力していく
ステッ プ入 力の2 種類があります。ここでは、ドラムトラックとベーストラックのリアルタイム入力
を説明し ます。
[DRUM] / [BASS]の 各キ ーは、そ れぞれド ラム
ドラムトラックをリアルタイム
入力する
パッドを 使ってド ラムトラック をリアル タイム入
力する方法を説明します。
..
1111..
[PATTERN]キーを押してください。
トラック /ベーストラックを選ぶのに使用し ます。
..
4444..
[KIT/PROG]キーを押してください。
ディスプレイには、現在選ばれているドラムキッ
ト名/ドラムキット番号が表示されます。
PUNCH
9
[PATTERN]キーが点灯し、RT-223 がパター ン
モードに なり ます。ディス プレイに は、現在選ば
れている パターン 名とパターン 番号が表 示されま
す。
..
2222..
VALUE [ + ] / [ − ] キーを使って空のパ
ターンを選んでください。
空のパターンが選ばれると、ディスプレイに
EMPTYと表示されます。
EMPT
HINT
空の パター ンがな いとき は、不要 なパタ ーンを 削
除し てくだ さい(→P33)。
..
3333..
[DRUM]キーを押してください。
500
ドラムキット名
..
5555..
VALUE [+]/ [−]キーを使ってドラムキ
ットを選んでください。
HINT
・VALUE [ +]/ [ −] キーの一方を押し続けると、
値 を連続 的に可 変でき ます。
・VALUE [+]/ [−]キーの一方を押しながらもう
一 方を押 すと、数値 を素早 く増 減でき ます。
・ト ラック ごとのド ラムキ ット/ ベース プログラ
ムは、パ ターン を記録 した後 でも変 更でき ます。
・パ ターン のドラム キット /ベー スプロ グラムを
変 更する と、自動的 に新し いドラ ムキッ ト/ベ
ース プログラムがそ のパターンに保存 されます。
..
6666..
[EXIT]キーを押してパターンモードに戻っ
てください。
新 しく選んだ ドラムキッ トの音色が、パターン
モードで演奏できるようになります。
ドラムキット番号
22
..
7777..
[F UNCTION] キー→パッド 5
ZOOM RT-223
パターンをリアルタイム入力する
(QUANTIZE)の順に 押して くだ さい。
ディスプ レイに現 在のクオンタ イズの値 が表示さ
れます。
QNTIZE
クオンタイズの値
クオン タ イ ズとは、記 録する音符の最小単位
を決める 要素 です。これに よって、入力 時に多少
タイミングがずれても、設定した最小単位の音符
に自動的 にそ ろえ られます 。なお、クオンタイズ
の値を一番細かくすれば、リアルタイム入力なら
ではの人間的なノリを残して記録できます。
16
HINT
[FUNCTION]キーはRT-223の各種設定を行う た
めの キーで す。詳しく はP63 をご参 照くだ さい。
..
8888..
VALUE [ +] /[ −] キーを使って、クオン
タイズの値(記録する最小単位の音符)を
次の中から選んでください。
アド ラム を 4 分音符 単位 で入 力し た後 で、ハイ
ハット を16分 音符単 位で入 力で きます。
..
11110000..
REC [● ]キーを押しながらPLAY [R]キ
ーを押してください。
001-04
REC [ ●]キーとPLAY [R]キーが点灯し、カッ・
カッ・カッ・カッとメト ロノ ーム 音が鳴り 始め
ます。このと き、[TEMPO] キーは現在設定され
ているテンポに従って点滅します。
500
拍数小節数
HINT
空のパ ターン を呼び 出す と、直前に 操作し ていた
パターン と同じ拍 子、同じ 小節数に 設定され ます。
空のパタ ーンの拍子 /小節数 を変更す る方法につ
いては、P64、65 をご参 照くだ さい。
4...........4分音符 24 ........16分3連音符
8...........8分音符 32 ........32分音符
12........ 8分3連音符 48 ........32分3連音符
16........ 16分音符 Hi..........1チック(4分音符
の1/96)
..
9999..
もう一度 [FUNCTION] キーを押してくだ
さい。
クオンタイズの値が確定し、パターンモードに戻
ります。
HINT
一度 リアル タイム 入力を 行った 後、クオ ンタイ ズ
の値を 変更して 再び同じト ラックに 重ねて入力 を
行う ことも 可能で す。例え ば、バ スドラ ムとス ネ
ZOOM RT-223
..
11111111..
メトロノームに合わせてパッドを叩いてく
ださい。
パッド
叩いたパッドの音色が鳴り、クオンタイズの値に
従って演奏が記録されます。パターンの最後まで
到達すると自動的に先頭に戻り、何度でも追加入
力が行えます。なお、パターンの現在位置はディ
スプレイで確認できます(小節/拍単位)。
HINT
・パターンの入力中に [BANK]キーを使えば、パッ
ド に割り 当てられ たドラ ム音色 を切り 替えなが
ら 入力で きます。
23
パターンをリアルタイム入力する
・ リアル タイ ム入 力中に REC [ ● ] キーを 押す
と、キーが 点滅に 変わり、パター ンの記 録が一 時
的に解 除され ます。この 状態で パッド を叩い て
も音は 鳴りま すが、何も記 録され ません。フレ ー
ズや音 色の確 認に便 利です。記 録可能 な状態 に
戻すに は、もう 一度REC [ ●] キ ー を押し ます。
..
11112222..
特定のパッドの演奏を消去するには、
[DELETE/ERASE]キーを押しながら該当
するパッドを押してください。
[DELETE/ERASE]キーとパッドを押している間、
そのパッドの演奏 がパターンから 消去されます
(下図1 参照)。
ドラム トラッ ク全体 の演 奏を消 去する 場合は、
[DELETE/ERASE] キー を押しな がら 、[DRUM]
キーを押してください。両方のキーを押している
間、ドラムト ラッ クの すべての演奏が消去されま
図1 特定のパッドの演奏を消去する場合
ドラムトラック
スネアドラム
バスドラム
す(下図 2 参照)。
..
11113333..
連打音を入力するには、[REPEAT/STEP]
キーを押しながらパッドを押してくださ
い。
リアルタイム入力中に[REPEAT/STEP]キ ーを押
しながらパッドを押すと、連打音を入力できます。
パッド
..
11114444..
ドラムトラックのリアルタイム入力が終わ
ったら、STOP [■]キーを押してください。
スネアドラム
バスドラム
図2 ドラムトラックの演奏をすべて消去する場合
ドラムトラック
スネアドラム
バスドラム
スネアドラム
バスドラム
24
ZOOM RT-223
パターンをリアルタイム入力する
パターンが停止します。
NOTE
・MIDI クロック の受信 がオ ンにな ってい るとき
は、リアル タイム 入力 ができ ませ ん。詳しく は
P67を ご参照 くださ い。
ベーストラックをリアルタイム
入力する
「ドラム トラ ックをリアルタイム入力する」で記
録したド ラムのパ ターンにベー スを重ね る手順を
説明します。
..
1111..
[BASS]キーを押してください。
ベーストラックが選択されます。
..
2222..
[KIT/PROG]キーを押し、 次に VALUE
[+]/[−]キーを使っ てベース プログラ ム
を選んでください。
..
3333..
[EXIT]キーを押してパターンモードに戻っ
てください。
新しく選んだベースプログラムの音色が、パター
ンモードで演奏できるようになります。
..
4444..
[FUN CTION]キー→パッド0(BASS
KEY)の順に押 して くださ い。
BASSKE
ベーストラックが選ばれているとき、それぞれの
パッドは、例え ばC、C ♯、D、D ♯、…B、C の
ように、音高が半音ずつ高くなる配置になってい
ます。必要ならば、使用する音域に合わせて、一
番下のパッド(パッド 0)に割り当てる音名を変
更できます(下図参照)。
HINT
ここで最後に選択した音名が、そのパターン固有の
ルートとして記憶されます。ソングモードでルート
情報を指 定すると、ここで 選択した 音名を基 準に、
ベース トラッ クの演 奏が 上下に 移調さ れます。
E
BASSKEYを
Eにした場合の例
ZOOM RT-223
..
5555..
VALUE [+] /[ −] キーでパッド 0に割り
当てる音名を選んでください。
HINT
BASSKEY の設 定は パタ ーン ごと に保 存さ れま
す。
25
パターンをリアルタイム入力する
..
6666..
設定が終わったら、もう一度[FUNCTION]
キーを押してください。
[FUNCTION]キーが消灯 してパターン モードに戻
ります。
..
7777..
REC [●]キーを押したままPLAY [R]キ
ーを押してください。
REC [●] キーとPLAY [R] キーが点灯し、カッ・
カッ・カ ッ・カ ッ とメトロノーム音が鳴り始めま
す。すでにド ラム トラ ックに演奏が入力されてい
れば、繰り返 し再 生されます。このとき、[TEMPO]
キーが現在のテンポに従って点滅します。
..
8888..
メトロノーム音に合わせて、入力したいフ
レーズの音高に相当するパッドを押してく
ださい。
ドラムトラックとは異なり、ベ ーストラックにはパ
ッドを押さえている長さも記録されます。例えば
次の譜例を記録するには、A2の パッドとE2のパ
ッドをそれぞ れ4分音符の長さだけ押し続けます。
A2のパッド E2のパッド
そのパッドの演奏がパターンから消去されます。
ベーストラック全体の演奏を消去 する場 合は、
[DELETE/ERASE] キー を押 しながら [BASS]キ
ーを押してください。両方のキ ーを押し ている間 、
ベーストラックのすべての演奏が消去されます。
● 特定のパッドの演奏を消去する場合
B2のパッド
● ベーストラックの演奏をすべて消去する場合
押さえ続ける 押さえ続ける
HINT
・ パターンの入力中に[BANK]キーを使えば、パッ
ドに割 り当てら れたベ ースの 音域を切 り替え な
がら入 力でき ます。
・リアルタイム入力中にREC [●]キーを押す
と、キ ーが点 滅に変 わり、パタ ーンの 記録が 一
時的に 解除さ れます。こ の状態 でパッ ドを叩 く
と、音 は鳴り ますが 何も記 録され ません。フレ ー
ズや音 色の確 認に便 利です。記 録可能 な状態 に
戻すに は、もう一 度REC [ ●] キーを 押しま す。
..
9999..
特定のパッドの演奏を消去したい場合は、
[DELETE/ERASE]キーを押しながら該当
するパッドを押してください。
[DELETE/ERASE]キーとパッドを押している間、
26
..
11110000..
ベーストラックのリアルタイム入力が終わ
ったらSTOP [■ ]キーを押してください。
パターンが停止します。
HINT
必要な らば、入 力した ベース フレー ズに応 じてパ
ターン のルー トを指 定し てくだ さい。パタ ーンの
ルー ト 情報 は、BASS KEY(P64)で設定 しま
す。ただ し、ソン グで 利用し ないパ ターン や、ベー
ストラ ックが 空のパ ター ンでは、設 定を行 わなく
てもか まいま せん。
ZOOM RT-223
パターンをステップ入力する
ここでは 、パター ンを 入力する もう 1つの方法として、ステップ入力を説明します。
パターンの最後まで進んだら自 動的に先 頭に戻り
ステップ入力について
ステップ入力とは、RT-223を停止させた状態で
1音1音の演奏情 報を入力 していく 方法です 。パッ
ドを叩くのが苦手という方でも、ステップ入力を
使えば複 雑なドラ ムパターンや ベースパ ターンが
簡単に入力できます。
ドラムトラックのステップ入力では、まず最小 単
位となる音符(1 ステップの長さ)を選びます。
次に、パッドを叩いて入力するドラム楽器を指定
し、[REPEAT/STEP] キーを 押す と、音符が入力
されて1 ステップ進みます。また、パッドを押さ
ずに[REPEAT/STEP] キーを 押し た場 合は、休符
となります。
例えば次 のような パターンのバ スドラム をステッ
プ入力す る場 合は、最小単 位として 8 分音符を選
び、
[KICK]→[STEP]→[STEP]→[STEP]→[KICK]→
→[STEP] → [STEP] → [STEP] → [STEP] →
[KICK]→[STEP]
という順番で入力します。(下図1参照)。
ますので、同じよう にス ネア、ハイハット と個 別
に入力し、1 つのパターンを完成させます。また、
同時に2つのパッドを叩けば、2つの音色を同じ
位置に入力できます。
ベーストラックのステップ入力には、ドラムトラ
ックにはない音 高と音 の 長さという 要素 が
加わります。ドラムトラックではパッドごとに異
な る楽器が割 り当てられ ていますが、ベースト
ラックの場合はどのパッドを押 すかでベ ース音の
音高が決まります。
パッ ドを押したときに 最小単位の音符 が入力さ
れ、[REPEAT/STEP]キ ーを押し たと きに 1ステ
ップ進むのはドラムトラックと同じですが、音符
を入力するときにデュレーシ ョン と 呼ば れる
パラメーターを使って、実際に音が鳴る長さを指
定できる点が異なります。このパラメーターを使
え ば、ス テッ プ の長さ は同じで も、実際に音が
鳴っている長さを1音1音細かく指定できます。
例えば下図2のようなベースのフレーズを入力す
るときは、最小単位として8分音符を選び、デュ
レーションを切り替えながら下図2のように入力
します。
図1
図2
ZOOM RT-223
バスドラム
デュレー ション
[STEP] [STEP] [STEP] [STEP] [STEP]
[KICK]
[STEP]
1ステップ
8分音符 16分音符 4分音符
[STEP] [STEP] [STEP] [STEP] [STEP]
[A2]
[STEP]
[KICK]
[E2]
[STEP]
[STEP]
[E2]
[STEP]
[KICK]
[STEP]
27