Yamaha MG4FX User Manual

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MIXING CONSOLE
MIXING CONSOLE
取扱説明書
取扱説明書
ステップアップガイド
−ミキ サ ーを 最大限に活用する− (P7〜P18)
JA
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水に注意
異常に気づいたら
ご使用の前に、必ずこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、お客様や他の方々への危害や財産への損害を未然 に防止するためのものです。必ずお守りください。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
記号表示について
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような意味があります。
「ご注意ください」という注意喚起を示します。
 〜しないでくださいという「禁止」を示します。 
「必ず実行」してくださいという強制を示します。
「警告」と「注意」について
以下、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示するため に、「警告」と「注意」に区分して掲載しています。
警告
電源 / 電源コード
電源は必ず交流 100V を使用する。
エアコンの電源など交流 200V のものがあります。誤って接続 すると、感電や火災のおそれがあります。
必ず実行
電源アダプターは、必ず指定のもの(PA-20)を使用する。
故障、発熱、火災などの原因になります。
必ず実行
電源コードをストーブなどの熱器具に近づけたり、無理に曲げた り、傷つけたりしない。また、電源コードに重いものをのせない。
電源コードが破損し、感電や火災の原因になります。
禁止
分解禁止
この 機器の内 部を 開けたり、内部 の部品を分解 したり改造したりし
ない。
禁止
感電や火災、けが、または故 障の原 因に なります。異常 を感じた 場合
など、点検や修理は、必ずお 買い上 げの販売店ま たは巻末のヤマハ電
気音響製品サ ービス拠点にご依頼 ください。
この表示の欄は、「死亡す る可能性または重傷を負 う可能性が想定される」 内容です。
警告
禁止
禁止
必ず実行
必ず実行
この表示の欄は、「傷害を 負う可能性または物的損
注意
害が発生する可能性が想 定される」内容です。
この機器の上に花瓶や薬品など液体の入ったものを置かない。ま た、浴室や雨天時の屋外など湿気の多いところで使用しない。
感電や火災、または故障の原因になります。
濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
電源コードやプラグがいたんだ場合、または使用中に音が出なく なったり 異常なにおい や煙が 出たりした場 合は、すぐに電 源ス
イッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い上げの 販売店または 巻末のヤマハ電気音響製品 サービス拠点 に点検を
ご依頼ください。
この機器や電源アダプターを落とすなどして破損した場合は、す ぐに電源スイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い上げの 販売店または 巻末のヤマハ電気音響製品 サービス拠点 に点検を
ご依頼ください。
MG12/4FX
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電源 / 電源コード
接続
使用時の注意
注意
必ず実行
必ず実行
必ず実行
禁止
設置
必ず実行
長期間使用しないときや落雷のおそれがあるときは、必ずコンセ ントから電源プラグを抜く。
感電や火災、故障の原因になることがあります。
電源プ ラグ を抜 くと きは、電源 コード を持 たず に、必ず電源プ
ラグを持って引き抜く。
電源コードが破損して、感電や火 災の原因になることがあります。
電源アダプターは、この機器から 50cm 以上離す。
この機器に雑音が生じる場合があります。
電源アダプターは、布や布団で包んだりしない。
熱がこも ってケ ースが 変形し、火災の原因に なるこ とがあ りま す。
この機器を移動するときは、必ず電源コードなどの接続ケーブル をすべて外した上で行なう。
コードをいためたり、お客様や他の方々が転倒したりするおそれ があります。
必ず実行
禁止
禁止
禁止
他の機器と接 続する場合は、すべての電源を切っ た上で行なう。 また、電源 を 入 れた り 切っ たりする前に、必ず機器の音量(ボ
リューム)を最小にする。
感電、聴力障害または機器の損傷になることがあります。
この機器のパネルのすき間に手や指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
この機器のパ ネルのすき間 から金属や紙 片などの異物 を入れな い。
感電、ショート、火災や故障の原因になることがあります。入った 場合は、すぐに電源ス イッチを切り、電源プラグをコンセ ントか
ら抜いた上で、お買い上げの販売店または巻末のヤマハ電気音響 製品サービス拠点に点検をご依頼ください。
大きな音量で長時間ヘッドフォンやスピーカーを使用しない。
聴覚障害の原因になります。
禁止
禁止
禁止
禁止
イコライザーやフェーダーをすべて最大には設定しない。
接続した機器によっては、発振したりスピーカーを破損したりす る原因になることがあります。
直射日光のあ たる場所(日中の車内など)やストーブの近 くなど 極端に温度が 高くなると ころ、逆に 温度が極端 に低いところ、ま
た、ほこりや振動の多いところで使用しない。
この機器のパネルが変形したり、内部の部品が故障したりする原 因になります。
不安定な場所に置かない。
この機器が転倒して故障したり、お客様や他の方々がけがをした りする原因になります。
テレ ビ やラ ジ オ、ステレオ、携 帯電 話な ど他 の電 気製 品 の近
くで使用しない。
この 機器 また はテ レビ や ラジ オな どに 雑音 が生 じる 場 合が
あります。
禁止
この機器の上 にのったり 重いものを のせたりしな い。また、ボタ ンやスイッチ、入出力端子などに無理な力を加えない。
この機器が破損したり、お客様や他の方々がけがをしたりする原 因になります。
MG12/4FX
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XLR タイプコネクターのピン配列は、以下のとおりです。(IEC60268 規格に基づいています) 1:シールド(GND)、2:ホット(+)、3:コールド(−)
INSERT I/O 端子のフォーンジャックのピン配列は以下のとおりです。 Tip:OUT、Ring:IN、Sleeve:GND
● 不適切な使用や改造により故障した場合の保証はいたしかねます。
使用後は、必ず電源スイッチを切りましょう。
電源スイッチを切った状態(電源スイッチが「STANDBY」の状態)でも 微電流が流れています。スタンバイ時の消費電力は、最小限の値で設計されています。こ の製品を長時間使用しないときは必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。 スイッチ、ボリュームコントロール、接続端子など の消耗部品は、使用時間により劣化しやすいため、消耗に応じて部品の交換が必要になります。消耗部品の交
換は、お買い上げの販売店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠点にご相談ください。
■ 音楽を楽しむエチケット
楽しい音楽も時と場所によっては、大変気になるものです。隣近所への配慮を十分にいたしましょう。静かな夜間には小さな音でもよくと おり、とくに低音は床 や壁などを伝わりや すく、思わぬところで迷 惑をかけてしまうこ とがあります。夜間の演 奏にはとくに気を配 りま しょう。窓を閉めたり、ヘッドフォンをご使用になるのも一つの方法です。お互いに心を配り、快い生活環境を守りましょう。
ヘッドフォンをご使用になる場合は、耳をあまり刺激しないよう適度な音量でお楽しみください。
* 本書に記載されている会社名および商品名は、各社の登録商標および商標です。
* この取扱説明書に掲載されているイラストは、すべて操作説明のためのものです。したがって実際の仕様と異なる場合があります。
市販の音楽 / サウンドデータは、私的使用のための複製など、著作権上問題にならない場合を除いて、権利者に無断で複製または転用することが禁じら れています。ご使用時には、著作権の専門家にご相談されるなどのご配慮をお願いいたします。
MG12/4FX 4
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はじめに

はじめに
このたびは、YAMAHA ミキシングコンソール、MG12/4FX をお買い求めいただきまして、まことにありがとうございます。 MG12/4FX は、多彩なインプットチャンネルを装備しているので、幅広 い音楽シーンに応用できます。また、高品位デジタ ルエフェクトを内蔵していますので、本格的な音作りが実現できます。
MG12/4FX の優れた機能を十分に発揮させるとともに、末永くご愛用い ただくために、この取扱説明書をご使用の前に必ず お読みください。お読みになったあとは、保証書とともに保管してください。
目次
はじめに 5
目次 ................................................................................................ 5
特長 ................................................................................................ 5
電源の準備 ....................................................................................6
電源を入れる ................................................................................6
ステップアップガイド 7
1. ミキサーの基礎知識.............................................................. 7
2. 入力された信号の流れ....................................................... 11
3. 「クリアなミックス」にするためのレベル調整 .............. 12
4. 外部エフェクト、モニターミックス、
グループについて............................................................... 14
5. より良いミックスのためのノウハウ................................ 16
6. MG12/4FX の内蔵エフェクターを使う ....................... 18
各部の名称と機能 19
チャンネルコントロール部 ......................................................19
マスターコントロール部 ..........................................................21
リア入出力部 ............................................................................. 23
セットアップ 25
セットアップにあたって ..........................................................25
セットアップ例 ......................................................................... 25
ラックマウント ......................................................................... 27
付録 28
仕様 ............................................................................................. 28
寸法図 ......................................................................................... 30
ブロック / レベルダイアグラム ............................................... 31
特長
インプットチャンネル ........................... 23 ページ
最大 6 つのマイク / ライン入力や、最大 4 つのステレオ入力に対 応しています。たとえば、マイク 4 本、ステレオ機器 4 台を接続 したり、マイク 6 本、ステレオ機器 2 台を接続したりするなど、 マイクからラインレベル機器、ステレオ出力のシンセサイザーま で幅広い機器を組み合わせて使用できます。
ファンタム電源 (+48 V) ...................... 21 ページ
PHANTOM スイッチをオンにすると、マイク入力端子に一括し てファンタム電源を供給することができます。外部電源の必要な コンデンサーマイクも手軽に接続できます。
高性能デジタルエフェクト ..................... 22 ページ
内蔵のエフェクトを使用すると、MG12/4FX だけでもバリエー ション豊かな音作りができます。EFFECT SEND 端 子も装備し ていますので、外部エフェクターも使用できます。
AUX センドとステレオ AUX リターン
.............19、21 ページ
AUX SEND 端子からフェーダー調節後の信号を外部のシグナル プロセッサーに送ったあと、外部で加工したステレオ信号を RETURN 端子を経由して戻すことができます。また、各チャン ネルの PRE スイッチをオンにすると、フェーダー調節前の信号 をAUX SEND 端子からモニター信号として出力できます。
ラックマウント..................................... 27 ページ
MG12/4FX にラックマウン ト金具が 付いて いるので、簡単に ラックにマウントできます。用途に応じて、いろいろなセットアッ プに対応できます。
MG12/4FX
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はじめに

電源の準備

本体の電源スイッチが切れている(スタンバイになっている)
1
ことを確認します。
電源 アダプタ ーをご使 用になる ときは、付属 のアダプ ター (PA-20) をご使用ください。 ほかの電源アダプターの使用は故障、発熱、発火などの原因 になります。このようなときは、保証期間内でも保証いたし かねる場合がございますので、十分にご注意ください。
電源アダプターのプラグをリアパネルの AC ADAPTOR IN
2
(電源アダプター接続)端子に差し込んだあと (1)、固定リン
グを時計回りにまわして固定します (
2
2
)

電源を入れる

電源スイッチを「ON」側に押すと、電源が入ります。
「STANDBY」側に押すと電源が切れます。
電源スイッチが「STANDBY」の状態でも微電流が流れてい ます。 本機を長時間使用しないときは、必ずコンセントから電源ア ダプターを抜いてください。
121
アダプターの電源プラグを家庭用 (AC100 V) コンセントに
3
しっかり差し込みます。
本機を使用しないときや落雷の恐れがあるときは、必ずコ
ンセントから電源アダプターを抜いてください。
電源アダプターは、本機から50cm 以上離してご使用くだ
さい。電源アダプターと本機を近づけた状態でご使用にな ると、ノイズが生じる場合があります。
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ステップアップガイド

■ミキサーを最大限に利用する
せっかく手に入れたミキサ ーをフル活用しな い手はない!ミキサーを触るの が初めてでも、読み終えれば「脱ビギナー」。このステップアップガイドでは、 ミキサーの基本的な知識か ら、本機を使ってより 良いパフォーマンスを得る ためのノウハウ、効果的なミックス方法について説明しています。
* ミキサーのセットアップ例について詳しくは、P25 の「セットアップ例」をご覧ください。

1. ミキサーの基礎知識

ステップアップガイド
ミキサーとは「入力された信 号をミックスし、レ ベル(音量)のバランスを調節して、信号 を送り出す装置」です。この章で は、ミキサーの基礎知識について説明していきます。
1-1. 信号レベルとデシベル (dB) について
人間の耳に聞こえる最も小さな音を1とすると、人間が聞くことのできる最も大きな音はおよそ 1,000,000 にもなります。これでは桁が多 すぎて、音量を表すのに不便です。そこで、デシベル(dB)という単位を使って「最小の音と最大の音の差は 120 dB」 と表現します。
dB とは、ある基準レベルを 0 dB としたときの相対的な値です。音響機器では、音声を電気信号として扱います。dB の仲間の dBu という単 位で表すのが一般的で、0.775 V を基準レベル(0 dBu) としています。マイクの出力は、とても微弱で数 mV( –60 dBu 〜 –30 dBu)程 度です。これに対してミキサーの最大出力は、12 V( +24 dBu)程度にもなります。
+ 20 dBu
ミキサーやパワーアンプなどのプロ用の音響機器には、規定(標準)レベル +4 dBu のライン入出力 端子があります。
0.775 V
0 dBu
-
20 dBu
-
40 dBu
-
60 dBu
キーボードなどには、規定(標準)レベル
マイクの信号レベルは、音源によってさまざまです。 一般のスピーチでは を間近で収音すると 0 dBu に達することもあります。
30 dBu 程度ですが、鳥のさえずりなどは –50 dBu 以下であったり、ドラム
10 dBu のライン入出力端子があります。
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ステップアップガイド
ミキサーで扱う信号にはさまざまなレベルがあります。 音響機器をつなぐときは、それぞれの規定(標準)出力レベルと規定(標準)入力レベルをできるだけ合わせます。ミキサーの多くの入力端子
には、GAIN(ゲイン)コントロールがあります。 ノイズの少ないクリアな音作りのために、接続する機器の出力レベルに合った入力端子を使いましょう。
小さすぎ
適正レベル
入力信号
大きすぎ
ゲインコントロール
出力信号
1-2. バランスとアンバランスの違いについて
音響機器間で信号の受け渡しを行なうときには、通常「シールドケーブル」が使われます。 シールドケーブルを使った信号の受け渡しには、バランスとアンバランスの方式があります。 バランスは外部からのノイズに強いので、小さな信号の受け渡しをする場合やケーブルが長くなる場合に適しています。アンバランスは主にラ
インレベルの信号の受け渡しに使われます。
マイク................................................バランスが適しています。
ラインレベルの短い配線.................アンバランスで OK です。
ラインレベルの長い配線.................バランスが適しています。
私たちは普段、ラジオやテレビ、送電線、モーター、電気器具、コンピューターなどの電磁放射線(ノイズ)に囲まれた生活をしています。こ れらのノイズの侵入を少なくするためには、ケーブルは必要最低限の長さで使いましょう。
■ シールドケーブルのしくみ
シールドケーブルは下図のようにホット(とコールド)を金属の網状のもの(シールド)で覆った構造をしています。信号を受け渡しするとき に、シールドがバリアとなって、外部ノイズから信号を保護します。
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バランス
ホット
コールド
シールド
(グラウンド)
外皮
アンバランス
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ステップアップガイド
■ バランス方式のしくみ
両端が XLR 端子のケーブルは、通常このバランス方式です。信号の受け渡しに「ホット(+)」「コールド(−)」「グラウンド(GND)」の 3 本のワイヤーを使用します。
送信側では、元の信号「ホット(+)」に対して位相を反転した信号を「コールド(−)」に送ります。受信側では、「コールド(−)」の信号を 位相反転し「ホット(+)」の信号と合成します。
ケーブルにノイズが侵入した場合、「ホット(+)」と「コールド(−)」それぞれのラインに均等にノイズが乗ります。受信側で「コールド
(−)」の信号を位相反転し、「ホット(+)」の信号と合成すると、ノイズだけが打ち消し合って、ノイズを取り除くことができます。
すなわちバランス方式は、外部ノイズに対して非常に強いということができます。
ノイズ
ホット (+)
コールド
位相反転
送信側 ケーブル 受信側
(−)
グラウンド
(GND)
位相 反転
ノイズだけが打ち消し合う
合成された信号
■ アンバランス方式のしくみ
バランスケーブルは、端子やケーブルがアンバランスのものと比べて高価になります。そこで、伝送する信号が大きくてノイズの影響を受けに くい場合や、音響機器間のケーブルが短い場合などは、アンバランスケーブルもよく使われます。
モノラルのフォーン端子や AV 機器に使われる RCA ピン端子のケーブルは、アンバランス方式です。 アンバランス方式は、バランス方式のグラウンド(GND)をコールド(−)と兼用にして、ホット(+)とグラウンド(GND)で信号の受け
渡しを行なう方式です。バランス方式のようにノイズを取り除くことはできませんが、通常この方式で使用される機器は、受け渡す信号レベル が高いためアンバランス方式で十分対応できます。DI(*)などで信号をバランスに変換することもできます。
ノイズ
送信側 ケーブル 受信側
*DI........ ダイレクトボックス(Direct Injection Box)と呼ばれる機器です。
ギターなどの楽器をミキサーに直接入力すると、音やせやノイズの原因になります。 DI を楽器とミキサーの間に挿入すると、信号がバランスに変換され、音やせやノイズを防ぐことができます。
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ステップアップガイド
1-3. 端子の種類
音響機器には、いろいろな端子があります。 はじめて音響機器をつないだとき、いろいろ疑問がわきませんでしたか? ここでは一般的な端子の種類を説明します。
■ XLR 端子
バランス方式に対応していること、頑丈で変形しにくいこと、端子にロック 機構がついていて引っ 張っても接続が外れないようになっていることから、信頼性の要求される プロの現場などで使用頻 度が高い端子です。
オス
メス
■ Phone(フォーン)端子
XLR 端子どうしを接続するときはグラウンド端 子が最初に接触する構造になって いるため、RCA ピン端子や Phone( フォーン ) 端子を接続するときに発生するようなノイズを防ぐことができるの も大きな特徴です。
機器との接続には「オス側出力、メス側入力」が一般的です。
ステレオタイプ
モノラルタイプ
■ RCA ピン端子
「Phone( フォーン )」は、もともとこの形の端子が電話 (telephone) 交換機に使われていたことか
らついた名前です。フォーン端子にはステレオタイプとモノラルタイプの2つの種類があります。 ステレオタ イプは TRS フォーン とも呼 ばれ、ヘッ ドフォンな どのス テレオ 信号を 扱う端子や、
INSERT I/O 端子などに使います。バランス方式にも使うことができます。 モノラルタイプはアンバランス方式専用で、エレクトリックギターなどの 楽器やアンプなどに使い
ます。
ピンプラグと呼ばれ、 AV 機器で一般的に使われているアンバランス方式専用の端子です。信号の 種類によって色分けされていて、白の端子がオーディオの左(L)チャンネル、赤が右(R)チャン ネルの信号を送るのに使います。
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ステップアップガイド
バスの流れ

2. 入力された信号の流れ

ミキサーを用いた音響システムの目的は、すべてのチャンネルの信号を 1 つに集めてバランスよくミックスすることです。入 力された信号が、ミキサーの中をどのような経路で流れていくかを理解しましょう。
2-1. ミキサー簡易ブロックダイアグラム
入力チャンネル マスターセクション
1235 6
■ 入力チャンネル
1
ヘッドアンプ
ミキサーに入力した信号が最初に通るアンプのことです。入力さ れた信号のレベルに合わせて、ゲインコントロールで信号の増幅 / 減衰率を調節できます。 入力された信号が小さい場合は増幅させ、信号が大きい場合は減 衰させて信号のレベルを調節します。
2
イコライザー
イコライザーは、ある特定の周波数帯域をブースト(増幅)した り、カット(減衰)したりして音色を変化させます。部屋の音響 特性に合わせて音色を補正したり、積極的な音作りに活用したり と用途はさまざまです。ある周波数より下をカット(減衰)する ハイパスフィルターなども、イコライザーの仲間に含まれます。
(P13 参照)
3
ピークインジケーター
信号の大きさがミキ サーのヘッ ドアンプと イコライザー で扱え るレベルを超えると、音は歪んでしまいます。そのレベルを超え ないように監視するのがピークインジケーターです。 ピークインジケーターが点灯し続けている場合は、イコライザー で無理な増幅をしていないかを確認し、必要に応じてヘッドアン プのゲインコントロールを調整してレベルを下げます。 ピークインジケータ ーがミキサ ー内のどこ の段階の信号 を検知 しているかを確認しておくことも大切です。本機のピークインジ ケーターは、ヘッドアンプとイコライザーを通過したあとの信号 を検知しています。
4
チャンネルフェーダー
チャンネルフェーダーは、各チャンネルの信号を各バスに送ると きの音量を調節します(プリフェーダー信号を除く)。演奏中に 最もよく使う操作子と言えます。
4
■ マスターセクション
5
バス
バスのしくみを理解することはとても重要です。ミキサーを流れ る信号は、「各チャンネルを上から下へ流れて、チャンネルフェー ダーでレベル調整されたあと、左から順番にまとめられて、右端 のマスターフェーダーで全体のレベルが調整される」とイメージ できます。この「左から順番にまとめる」のがバスの役割です。 本機は、ステレオバス(L、R)、グループバス(1、2)、AUX バス、エフェクトバスの 6 バスのミキサーということができま す。
6
マスターフェーダーとレベルメーター
マスターフェーダーは、各チャンネルから送られてくる信号全体 のレベルを調整する部分です。具体的には、ステレオフェーダー、 グループフ ェーダ ー、AUX センドコ ントロールな どがあ りま す。ミキサーの機種によっては、マスターフェーダーが複数ある ものもあります。レベルメーターは、選択された出力バスに流れ る信号のレベルを LED で表示します。
MG12/4FX
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ステップアップガイド
M

3.「クリアなミックス」にするためのレベル調整

外部エフェクタ−やミックスダウンについて考える前に、各チャンネルに入力されるさまざまな信号のレベルの調整方法を知っ ておきましょう。ここでは、ミキサーからベストパフォーマンスを引き出す調整手順の一例を紹介します。ただし、お使いにな るミキサー、接続機器のタイプや SR 環境によって、手順は異なります。
電源スイッチを含むすべての スイッチをオフに して、レベル
1
コントロールを最小に設定します。
(マスターフェーダー、チャンネルフェーダー、グルー プ
フェーダー、ゲインコントロールなど)
NOTE
イコライザーとパンは▼のある位置に設定します。
すべての外部機器の電源をオ フにして、各チャンネ ルにマイ
2
クや楽器、再生装置などを接続します。
NOTE
本機 のラベ ル欄に、パ ート名 を記し たドラ フティ ング テープなどを貼っておくと便利です。
外部機器の接続については、P25 、26 のセットアップ 例もご参照ください。
ギターやベースなどの楽器を接続する場合は、本機とこ れらの楽器の間に DI(P9 参照)やプリアンプ、アンプ シュミレーターなどを接続してください。本機とこれら の楽器を直接接続すると、音やせやノイズの原因となり ます。
スピーカー保護のために、周辺機器→本機→パワーアンプ(パ
3
ワードスピーカー)の順番で電源をオンにします。(電源をオ フにするときは、逆の手順で行ないます。)
NOTE
ファンタム電源を必要とする マイクを接続している場合に は、パワーアンプ(パワードス ピーカー)の電源をオンに する前に、本機のファンタム電源スイッチ(P21 参照)を オンにしてください。
ST スイッチ、GROUP スイッチ(P20 参照)などのアサイ
7
ンスイッチで出力したい信号を選びます。
NOTE
使わないアサインスイッチはオフにしておくと、ノイズ を減少させることができます。
ミキサーの機種によっては、アサインスイッチが省略さ れているものがあります。 その場合は、自動的にステレオバスに信号が出力されま す。
各チャンネルフェーダーを上下 させてすべてのチ ャンネルを
8
ミックスし、マスターフェーダ ーでミックス全体の レベルを 調整します。
NOTE
各チャンネルの PFL スイッチと 2TR IN スイッチがオ フの場合、ST-GROUP 切り替えスイッチで選んだ信号 をモニタースピーカー(ヘッドフォン)から聞くことが できます。(P22 参照)
レベルメーターのピーク LED が頻繁に点灯してしまう 場合は、各チャンネルのフェーダーを少しずつ下げ、信 号が歪まないように調整してください。
3-1.「クリアなミックス」の鍵を握るゲイン
コントロール
ミキサーの簡易ブロックダイアグラムを見直してみましょう。
各チャンネルに入力された信 号を確認し、レベルを 調整しま
4
す。 各パートの最大入力時にピーク インジケーターが 一瞬点灯す る程度に、ゲインコントロールを上げます。
NOTE
各チャンネルにある PFL スイッチ(P20 参照)をオンに すると、そのチャンネルに入力 された信号がフェーダーや スイ ッチの 状態 に関係 なくモ ニター スピ ーカー(ヘ ッド フォン)から出力されます。レベ ルメーターにも入力され た信号の状態が表示されます。
必要に応じて、各チャンネルのイコライザーを調整します。
5
マスターフェーダーを「0」の 位置まで上げま す。ミキサー
6
にグループフェーダーがある場合は、これも同様に上げます。
イコライザーを調整していて ピークインジケーターが頻繁
NOTE
に点灯してしまう場合は、最大 入力時に一瞬点灯する程度 にゲインコントロールでレベルを下げてください。
ミキサー内のヘッドアンプからマ スターフェーダーにい たる各段階 で、信号に多少ノイズが混入してし まいます。ノイズの少 ないクリ アな音質を作るために、入力された 信号をミキサー内の できるだけ 早い段階で増幅することがポ イントです。つまり、ヘッ ドアンプに 設けられたゲインコントロール で、信号のレベルをでき るだけ増幅 させることが大切です。ただし、レ ベルを増幅すると いっても、ク リッピングを起こして音が歪 んでしまっては台 なしです。あくまで
「クリッピング直前まで」増幅させることがコツです。
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ステップアップガイド
3-2. ベストパフォーマンスのための
イコライザー設定
各チャンネルをまとめてミック スするとき、あるチャン ネルの周波 数帯域とほかのチャンネルの周波 数帯域とがぶつかり合 っている部 分をなくし、全体をうまくまとめて いくのがイコライザ ーを使う目 的のひとつです。ミックスでは、あく までその信号を自 然に再現し てあげるのがポイントです。
MID ブースト
(増幅)
LOW ブースト
(増幅)
信 号
レ ベ ル
(dB)
LOW フラット
LOW カット
(減衰)
MID カット
(減衰)
周波数帯域 (Hz)
周波数について
人間の可聴範囲は 20 Hz 〜 2 0 kHz くらいとされ、私たちの会 話は 300 Hz から 3 kHz くらいの間で行なわれています。また、 ギターのチューニングな どに使われる 音叉の周波数は 440 Hz で、これを平均律音階の「ラ(A)」としています。それを基準 に、周波数が 2 倍(880 Hz)になると、音程は 1 オクターブ 上がり周波数が半分(220 Hz)になると、音程は 1 オクターブ 下がります。 本機は、より多くの楽器で大きな効果が得られるように、イ コライザーの基準周波数を LOW/MID/HIGH でそれぞれ 100 Hz /2 .5 kHz/1 0 kHz に設定 して います。
トロンボーン
トランペット
ギター
ベース
シンバル
スネアドラム
バスドラム
ピアノ
20 50 100
200 500 1k 2k 5k 10k 20k(Hz
代表的な楽器の基音 と倍音 のおおまかな分布
MID フラット
HIGH ブースト
(増幅)
HIGH フラット
HIGH カット
(減衰)
)
周波数
■ さらにクリアなミックスにするためのカット
たとえば、シンバルの音は低音域か ら中音域の範囲に基 音がある楽 器ですが、普段私たちが音楽 CD を聴くときなどはあまりこの基音 を意識することはありません。
ここで、イコライザーを使ってシン バルのチャンネルの 低音域を下 げてみましょう。シンバルの低音域 をカットしてミック スした音は よりすっきりとした感じになり、ほ かの楽器の低音域の 音がより鮮 明に聞こえてきます。同じようにピ アノも低音域から中 音域に基音 がある楽器なので、低音域を少しカ ットすることでほか の楽器の音
(特にドラムやベース)をより効果 的に引き立てること ができます。
もちろん、ピアノがソロ演奏をして いるときはこのよう なことはし たくはないものです。
■ ブーストは慎重に
特殊なミックスにしたい場合は、好 きなだけブーストし ても良いか もしれません。し かし、クリ アな音 でのミッ クスにしたい場 合は、 ブーストは慎重にかけていって ください。ブーストのか けすぎはノ イズを増幅させてしまう原因に もなります。バスドラム やベースな どは、基音となる低音域以外に中音 域から高音域にわた って幅広い 倍音があります。バスドラムやベー スのアタック感を強 調したい場 合は、それらの高音域を少しブー ストしてみると良い でしょう。同 じように、ボーカルも高音域を少 しブーストすると、臨 場感のある いきいきとしたミックスになります。
■ イコライザ−設定のコツ
ミックスされた音全体をよく聞 いてみましょう。もしそ の音が鮮明 に聞こえなければ、ブーストでミックスの透明感を出そうとせずに、 どのパートがクリアなミックス を邪魔しているのか を見極め、その パートで不自然に飛び出している 周波数帯域を少しだけ カットして みましょう。ミックス全体をよく 聞き、引き立てたい音 を邪魔して いるのは何かを考えながらイコラ イザーを使っていくと 良いでしょ う。イコライザーのかけすぎも禁 物です。常にイコライ ザーで調整 前の音と比較しながら音作りを進めていきましょう。
■ ハイパスフィルターの使い方
ハイパスフィルターとは、ある周波 数より下の周波数帯 域の信号を カットする機能です。本機は、ハイパ スフィルターをオ ンにすると 80 Hz 以下の超低音域がカットされます。ボーカルの息などがマイ クに吹きかかったときのボッと いったノイズや、マイ クを持つ ときのゴトゴトというハンドリ ングノイズのほか、マ イクスタ ンドを通して床から伝わってく る振動などを軽減し ます。マイクを 使って収音するときは、特殊な場 合を除き、オンにして おくことを おすすめします。
基音:各楽器の音程感を与える周波数の音 倍音:それ以外の周波数の音
MG12/4FX
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ステップアップガイド

4. 外部エフェクト、モニターミックス、グループについて

4-1. モニターセンドとエフェクターのため
の AUX バス
AUX バス(P11 参照)は、用途に応じて使い分けることができま す。通常は、ステージ上のプレーヤーのモニターとして使ったり、リ バーブやディレイなどのエフェク トをかけたりといった 用途に使い ます。各チャンネルの AUX コントロール部 には、ほとんどの場合 プリフェーダーかポストフェーダ ーを切り替えるスイッ チがついて います。ポイントは、AUX バス をモニタ ー用また は外部エフェク ター用として使用する場合に、それぞれプリ / ポストフェーダー信 号のどちらを使うのかということです。本機には AUX コントロール にPRE スイッチがついており、プリ / ポストフェーダー信号を切 り替えることができます。
■プリ/ポストの使い分け
プリ / ポスト使い分けの例
モニターミックス時のプリフェーダーセンド センド信号はモニター用パワーアン
プやスピーカーシステムに送られます。チャンネルフェーダーはセンドレベルに影 響を与えません。モニターミックスはメインミックスから完全に独立させることが できます。この場合はリターン信号は使いません。
プリフェーダー
チャンネルフェーダーを通る前の段階の信号です。信号のセンド(出 力)レベルは AUX センドコントロールで調整し、チャンネルフェー ダーの影響は受けません。プリフ ェーダーの信号は、プ レーヤーの モニター用として最適です。
ステージ上のプレーヤーにとっ て、モニターバランスは 常に一定で ある方が演奏しやすいものです。たとえば、ギターソロはギターチャ ンネルのフェーダーを上げてギタ ーをより目立たせるよ うに調整し ますが、ポストフェーダーの信号をモニターとして送っていると、同 時にステージ上のプレーヤーのモ ニターバランスまで変 わってしま うことになります。このようなこ とから、モニター用の 信号はプリ フェーダーで送ります。
ポストフェーダー
チャンネルフェーダーを通った あとの段階の信号で す。信号のセン ド(出力)レベルは AUX センドコントロールとチャンネルフェー ダーの両方で調整します。ポスト フェーダーの信号は 、チャンネル フェーダーの影響を受けるので、リバーブなど(P17 参照)残響音 を付加するようなエフェクターに送る信号に最適です。
フェーダーを上 げると原 音ととも にリバー ブの効果が大きく なり、 フェーダーを下げると原音ととも にリバーブの効果も小 さくなりま す。原音とエフェクターの効果音と の割合は常に一定の バランスで 音量調整ができます。
チャンネル フェーダー
AUX SEND レベル
AUX SEND レベル
外部エフェクト加工時のポストフェーダーセンド センド信号はリバーブなどの外 部エフェクタ−に送られ、そのエフェクタ−から AUX リターン端子などに送り返 され、各バスへミックスされます。センドレベルはチャンネルフェーダーの影響を 受けるので、エフェクターへ送られる信号のミックスバランスもそれにともなって 変化します。
マスター
フェーダー
AUXRETURN レベル
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MG12/4FX
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TO ST
グループバス
メイン(ST)バス
ステレオマスター
フェーダー
ステレオに割り当てられた
チャンネルフェーダー
(個々にコントロールされます。)
グループに割り当てられた
チャンネルフェーダー
(グループとしてコントロールされます。)
通常、グループバス信号だけでもグループアウトプットを通して出力で きますが、TO ST スイッチをオンにすると、メイン(ST)バスへミッ クスすることもできます。 ドラムミックス など、バランスを保持 する必要があるチ ャンネルをグ ループ化し、グループバスに割り当てることができます。チャンネル間 のミックスバランスをチャンネルフェーダーで確立し、いったんグルー プ化してしまえば、グル−プ全体のレベルはグループフェーダー 1 つ で調整できます。
グループ
フェーダー
4-2. 各チャンネルの信号を加工するための
INSERT I/O 端子
信号を外部エフェクターで加工するという点では AUX と同じです が、AUX が「複数のチ ャンネルの 信号をまと めて1つのエ フェク ターへ送る」のに対して、INSERT I/O は「チャンネルごとの信号 をエフェクターへ送る」ときに使います。
INSERT I/O 端子に送られる信号は、ミキサーのゲインコントロー ルで適切なレベルに増幅 / 減衰されています。この端子には、主に コンプレッサー、リミッター、イコラ イザーといった信 号全体をコ ントロールするエフェクターを接続します。
もちろん、リバーブなどのエフェ クターでも、そのチャ ンネルだけ にかけるのであれば、接続することができます。
チャンネル フェーダー
INSERT I/O 端子にエフェクターを接続す ると、ミキサ−内の信号の流れは中断さ れ、信号は INSERT SEND を通ってミキ サーの外に送られます。 エフェクターで加工された信号は、 INSERT RETURN からミキサー内の通常 の流れに戻ります。
4-3.グループ化
グループバスとグループフェー ダーをうまく利用す れば、ミックス を円滑に行なうことができま す。グループ化は、特にラ イブのとき に便利です。グループ化することに よって各チャンネル で設定した バランスを保ったまま、グループ全体の音量レベルを 1 つのフェー ダーで調節することができます。
INSERT I/O 端子は、TRS 型のフォーン端子を利用した双方向の接 続となっています。接続には下図の ような特殊インサー トケーブル が必要です。別売りのヤ マハ イン サートケ ーブ ル YIC025/050/070 などをご使用ください。
外部プロセッサーの入力端子へ
INSERT I/O 端子へ
リング
チップ
スリーブ
外部プロセッサーの出力端子へ
スリーブ チップ
グループバスのもう1つの使い 方として、ドラム全体に コンプレッ サーやフェーザーなどのエフェ クターをかける場合 に、グループ化 したドラムのチャンネルを GROUP OUT 端子からエフェクターへ 入力し、エフェクター出力から AUX リターン 端子やステレオチャ ンネルを使いメイン(ST)バスへミックスすることができます。
また、グループはステレオ信号な ので、各チャンネルで 設定した定 位(P16 参照)を保ったまま信号をエフェクターへ送ることができ ます。
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5. より良いミックスのためのノウハウ

ミックスにルールはありません。ミックスする人が一番やりやすい方法でシステムを作り上げていけばよいのです。ただし、「作 り上げていく」ということがポイントであり、決して偶然にできるということではありません。音源に適したシステム的なアプ ローチをすれば、より良いミックスを作り出すことができます。ここでは、ミックスの実践的なノウハウをいくつか紹介します。
5-1. フェーダーを下げた状態からの音量調整
単純なことですが、ミックスを始めるにあたって、チャンネルフェー ダーはすべて下げてしまうこと をおすすめします。すべ てのフェー ダーを標準の位置にしておいて 始めることもできま すが、この方法 では音のバランスの感覚がわか らなくなってしまい ます。したがっ て、フェーダーを全部下げた状態か ら一つ一つ上げてい くようにし ます。でも、どのチャンネルから始めれば良いのでしょうか?
ここでは 2 つの例を紹介します。
ex
ピアノトリオがバックのバラード
ボーカルが重要な鍵をにぎるバラード調の曲であれば、ボーカル を基準と して ミッ クス をしていく のが 良い でし ょう。つ まり、 ボーカルのチ ャンネル のフェー ダーを最 初にノミナルに持 って いき、それからほかの楽器を加えていきます。ボーカルの次にど のパート を追 加し てい くかは、演奏し てい る楽 器の タイ プや、 ミックスをする人の好みにもよりますが、このケースならば、次 にピアノを持ってくるのが良いでしょう。ボーカルとピアノの関 係を調整してから、ベースとドラムを全体のバランスに注意しな がら加えていけば良いでしょう。
ファンキーな R&B
ノリを重視したファンキーな R&B のナンバーをミックスすると きは、アプローチはまた違ってきます。この場合、ほとんどのエ ンジニアはドラムを基準とし、次にベースを追加していきます。ド ラムとベースの関係は「ドライブ感」やその曲のノリを出すのに 極めて重要なポイントです。特にバスドラムとベースとの連携に 注意してみてください。ほとんど 1 つの楽器のように聞こえるは ずです。バスドラムがパンチを与え、ベースがピッチを与えます。
このようにミックスにルールというものはありませんが、大まか なテクニックはあるのです。
5-2. バランスを取るためのパン
パン(PAN)は、「パノラマ(Panorama)」を語源として生まれた 言葉で、日本語では「定位」とも呼んでいます。
ステレオサウンドの場合に、L と R 間のレベルの差を調整するのに パンを使います。
私たちの耳は、音が L 側のスピーカーだけから出ていると、そのパー トが L 側で演奏しているように感じ、L と R のスピーカーから同じ 音量で音が出ていると、そのパート が2つのスピーカー の真ん中で 演奏しているように感じます。こ の人間の感覚を利用 して、お互い の音がぶつかり合わないように左 右に振り分けてスペー スを確保し てあげるのが、パンの役割です。
16
■ 分散させよう!
ミックスで各楽器の音作りが終 わったら、チャンネルご とに定位を 決め、全体のバランスをとってい きます。音どうしの関 係を強調す るために、意図的にそれぞれの音 を近づけて定位させ たり、重ね合 わせるよ うな 場合も あり ます。パンを使 った 定位の させ 方に も決 まったル ール はあり ませ んが、低音楽器 やそ の曲に とっ て大 切な パートの音を真ん中に定位させ、左 右に振ったそのほか の音はでき るだけ左右対称に振り分ける のがコツです。一般的に は、ボーカル やソロ楽器、ベース、バスドラムやス ネアなどは真ん中 に定位させ ます。 ただし、左右に極端に振り分けると、ライブ SR ではどちらか片方 のスピーカーの近くにいるリスナ ーにとってとてもアン バランスな ミックスに聞こえてしまいます。
定位のさせ方も、ライブ SR 用と録音用とでは若干違いますので注 意が必要です。
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5-3. 最終ミックス
ミキサーのAUXバスを通してリバーブやディレイといったエフェク ターを上手に使えば、ミックスをさらに磨き上げることができます。 しかし、使いすぎてしまうとせっか くミックスした音が 色あせてし まい、全体的に透明感がなくなってきてしまいます。リバーブやディ レイの設定によって、効果音と原音 が絡み合ったときの 音質に大き な違いが生まれます。
■ リバーブ / ディレイタイム
外部リバーブ / ディレイ機器の種類はさまざまですが、ほとんどの 場合、リバーブ / ディレイタイムを調整できるようになっています。 リバーブ / ディレイタイムをほんの少し工夫するだけで、音質に大 きな差が生まれます。ディレイタ イムは、得ようとして いる効果に 合わせて調整します。ボーカルに エコーを付加したい 場合は、曲の
テンポに合わせて付点八分 音符( )の長さなどに設 定すると、心 地よい効果が得られます。リバ ーブタイムは、デンシ ティ(残響密
度)の設定にもよりますが、ディレイと違って音が拡散されるので、 テンポにぴったり合わせる必 要はありません。基本的 には、テンポ の速い曲や動きのある曲には短 めの設定、バラードなど のテンポの ゆっくりした曲には長めの設定をします。
■ 最終ミックスにあたって
イコライザーは、音色を調整してパ ート間での音のぶつ かる周波数 帯域を調整できます。パンは、左右の 空間を調整してパ ートを分散 できます。リバーブやディレイは、パートの奥行感を表現できます。 すなわち、前後の空間を調整して、パートを分散できます。そして、 これらすべての音量バランスをフ ェーダーで整えてミッ クスができ あがります。
埋もれて しま ったパ ート を引き立て たい 場合 は、どの要 素が その パートを邪魔しているかを見極 め、どの方法で音を分離 させるのが 効果的かを考えていきましょう。
本機は内蔵エフェクターを搭載しております。外部エフェクター を使わなくて も各チャ ンネルに リバーブ やディレイを加え たり することができます。詳細は次ページをご覧ください。
■ リバーブトーン
いかに明るくて 低音がき いたリバ ーブを作 り出すかというこ とも、 最終ミックスをするうえで重要 なポイントです。自然に 生じる残響
(リバーブ)は、時間が経つにしたがって低音域より高音域が早く減
衰していく傾向があります。 したがって、高音域のトーンを上 げすぎると、単に不自 然に聞こえ
るばかりではなく、せっかくミック スで調節してきたほ かの高音域 を干渉してしまいます。逆に下げす ぎてもこもった音に なってしま います。
■ リバーブレベル
ミックスの作業を続けていると、普 段の音を聞く感覚が 徐々に麻痺 してくるものです。イコライザーや 外部エフェクターで 加工しすぎ てすっか り色あ せた ミック スを完璧な ミック スだ と思い 込ん でし まった経験はないでしょ うか?これは「ミックス の罠」です。こう した罠に陥らないためにも、リバー ブレベルを一度すべ て下げてみ ましょう。それから必要なだけ徐々 にリバーブレベルを 上げていく ようにすれば、本当に必要なレベルを知ることができます。
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6. MG12/4FX の内蔵エフェクターを使う

本機はデジタルエフェクターを内蔵していますので、各チャンネルにリバーブやディレイなどの効果音を手軽に加えることがで きます。
内蔵エフェクター
(DSP)部
■ リバーブやディレイをかける
ON スイッチを押してエフェクターをオンにします。
1
オンにすると、スイッチがオレ ンジ色に点灯し ます。別売の フットスイッチ FC5 を FOOT SWITCH 端子に接続すると、 内蔵エフェクトのオン / オフを足元で切り替えることができ ます。
NOTE
電源スイッチをオンにするたびに、ON スイッチが点灯し て内蔵エフェクトが有効になります。
PROGRAM 選択ダイアルでエフェクトプログ ラムを選びま
2
す。
EFFECT RTN フェーダーで効果音の量を調整します。
3
エフェクトをかけたいチャンネルのEFFECT コントロールで
4
効果音のかかり具合を調整します。
NOTE
PARAMETER コントロールでリバーブ / ディレイタイム を調整することもできます。
NOTE
EFFECT RTN フェーダーでは、全体の効果音の量を調整 します。 各チャンネルの効果音の設定は手順 4 で行ないます。
まず曲ありき
ミックスとは、「曲のためのミックス」でなくてはなりません。「ミックスするための曲」があるわけで はありません。その曲を理解し、そ れをミックスの作業へ活かしてください。その曲は何を表現しているのか、メッセージを伝えるのにどん な楽器やテクニックが使われてい るのかといったことです。ミックスには高度な技術が必要とされますが、ミックス自体もまた、楽器の演奏と同じように芸術的なものです。 アプローチ次第で、ミックスは曲の重要な要素となります。
MG12/4FX
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各部の名称と機能

チャンネルコントロール部

チャンネル
1〜4
(モノラル)
1
2
4
5
チャンネル 5/6、7/8
(ステレオ)
5
チャンネル
9/10、11/12
(ステレオ)
3
5
各部の名称と機能
GAIN コントロール
1
入力信号のレベルに応じて感度を調整します。 信号の最大入力時に PEAK インジケーター2が点灯する程度 に設定すると、S/N とダイナミックレンジのバランスがとれた 良好な状態になります。
60 〜 –16 は MIC 入力の調整レベルを表し、 –34 〜 +10 は
LINE 入力の調整レベルを表します。
PEAK インジケーター
2
EQ 後のピークレベルを検出し、クリッピングの手前 3 dB に達 すると赤く点灯します。 XLR が併設されたステレオインプットチャンネル(5/6、7/8) は、EQ 後および MIC アンプ後のピークレベルを検出し、どち らかの信号がクリッピングの手前 3 dB に達すると赤く点灯し ます。
3
(ハイパスフィルター)スイッチ
ハイパスフィルターのオン / オフを切り替えます。スイッチを 押す とハイパスフィルターがオンになり、80 Hz 以下の周 波数帯域を減衰させます。ただし ステレオインプッ トチャンネ ルのライン入力では、ハイパスフィルターがかかりません。
7
8
9
0
6
A
7
8
9
0
6
A
7
8
9
0
6
A
イコライザー(HIGH、MID、LOW)
4
3 バンドイコライザーで、各チャンネルの高域、中域、低域を 調整します。ツマミを▼の位置に するとフラット な特性と なります。ツマミを右に回すと その周波数帯域が 増幅され、左 に回すと減衰されます。 各帯域の EQ タイプ、基準周波数、最大可変幅は下記のとおり です。
バンド タイプ 基準周波数 最大可変幅
HIGH
MID
LOW
AUX コントロール
5
各チャンネルからAUXバスに送られる信号のレベルをそれぞれ 調整します。 ツマミの▼の位置を目安に調整してください。 ステレオチャンネルの場合は、INPUT L(奇数チャンネル)と INPUT R(偶数チ ャンネル)の 信号が ミックス されて、AUX バスへ送られます。
NOTE
シェルビング 10 kHz
ピーキング 2.5 kHz
シェルビング 100 Hz
ST スイッチ9の状態に関係なく、信号をバスへ出力でき ます。
±
15 dB
B
B
B
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各部の名称と機能
PRE スイッチ
6
AUX の 信号 取り 出 し位 置を、プリフ ェ ーダ ーま たはポス ト フェーダーに切り替えること ができます。このスイ ッチをオン
にすると、チャンネルフェーダーB調整前の信号が AUX
バスへ送られ、チャンネルフェーダーBの影響は受けません。 このスイッチをオフ にすると、チャンネルフェーダーB調 整後の信号が AUX バスへ送られます。
EFFECT コントロール
7
各チャンネルから EFFECT バスに送ら れる信号のレベルを調 整します。EFFECT バスに送られる信号は、チャンネルフェー ダーの影響を受けます。ステレオ チャンネル(CH5/6、7/8、 9/10、11/12)の場合は、L と R の信号が ミックス されて EFFECT バスに送られます。
PAN コントロール(CH 1 〜 4 )
8
PAN/BAL コントロール(CH 5/6、7/8) BAL コントロール(CH 9/10、11/12)
PAN コントロールは、各チャンネルの信号を、GROUP 1-2 バ スまたはステレオ L-R バスのどの位置に定位させるかを決めま す。 BALコントロールは左右チャンネルの音量バランスを決めます。 INPUT L(奇数チャンネル)に入力された信号は GROUP 1 バ スまたはステレオ L バスへ、INPUT R(偶数チャンネル)に入 力された信号はGROUP 2 バスまたはステレオ R バスへ振り分 けられます。
NOTE
PAN と B AL が併記されたコントロール (CH5/6、7/8) で、 MIC 入力端子または INPUT L (MONO) だけに信号を入力 した場合は PAN、INPUT L と R へ信号を入力した場合は BAL として利用します。
9
0
A
ST スイッチ
各チャンネルの信号をステレオ L-R バスに出力するスイッチで す。 スイッチをオン にすると、ステレオ L-R バスに信号が送ら れます。 オンの状態でスイッチがオレンジ色に点灯します。
PFL スイッチ
プリフェーダーリッスン(Pre-Fader Listen)の略です。 スイッチをオン にするとインジケーターが点灯し、選択した チャンネルのフェーダーB調整前の信号を PHONES 端子と C-R OUT 端子でモニターできます。
GROUP スイッチ
各チャンネルの信号をGROUP 1-2 バスに出力するスイッチで す。 スイッチをオン にすると、GROUP 1-2 バスに信号が送ら れます。
ST スイッチ9の状態に関係なく、バスに出力できます。
NOTE
20
チャンネルフェーダー
B
インプットチャンネルの信号 の出力レベルを調節 し、チャンネ ル間の音量バランスを調整します。
ノイズ減少のために、使用しないチャンネルのフェーダーは
NOTE
下げておきます。
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マスターコントロール部

各部の名称と機能
TO ST スイッチ
3
スイッチをオン にすると、GROUP 1-2 フェーダー2で レベル調整された信号が ステレオバス へ送られます。GROUP 1 →ステレオ L、GROUP 2 →ステレオ R に送られます。
B
7 6 A
0
5
4
9
8
3
SEND マスター
4
・ マスター AUX コントロール
AUX SEND 端 子に出力される信号のレ ベルをそれぞ れ調整 します。
・ マスター EFFECT コントロール
EFFECT SEND 端子に出力される EFFECT バスの信号のレ ベルを調整します。
NOTE
EFFECT バスから内蔵デジタルエフェクトに送られる信号 のレベルは、このマスタ ー EFFECT コ ントロールの設定の 影響は受けません。
RETURN
5
・ AUX コントロール
RETURN L(MONO)、R 端子から、AUX バスへ送られる (L、Rをミックスした ) 信号のレベルを調整します。
・STコントロール
RETURN L(MONO)、R 端子からステレオバスに送られる 信号のレベルを調整します。
NOTE
RETURN L(MONO)端子だけに信号が入力された場合は、 ステレオ L-R バスに同じ信号が送られます。
2TR IN コントロール
6
2TR IN 端子からステレオバスへ送られる信号 のレベルを調整 します。
PHANTOM +48 V スイッチ
7
ファンタム電源をオン / オフするスイッチです。XLR タイプの マイク入力端子のあるチャンネル(CH1 〜 4、5/6、7/8)の ファンタム電源がすべてオンになります。 コンデン サー マイ クを 使用すると きは、こ のス イッ チを オン
にしてください。
12C
ST マスターフェーダー
1
ST OUT 端子に出力される信号のレベルを調整します。
GROUP 1-2 フェーダー
2
GROUP OUT 1-2 端子に出力される信号のレベルを調整しま す。
NOTE
スイッチをオンにすると、MIC INPUT の XLR 端子の 2 番 および 3 番ピンに DC+48 V が供給されます。
ファンタム電源が不要なときは、必ずこのスイッチをオフ
にしておいてください。
ファンタム電源をオン にする場合は、コンデンサーマ
イク以外の機器が XLRタイプの入力端子 (CH1 から7/8) に接続されていないことを確認してください。外部機器の 故障の原因になります。ただし、バランス型ダイナミック マイクは接続されていても問題ありません。
スピーカー保護のために、パワーアンプ ( パワードスピー
カー ) の電源がオフの状態で、ファンタム電源をオン / オ フしてください。また、ST マスターフェーダー、GROUP 1-2 フェーダーなどの出力コントロールは、すべて最小に しておくことをおすすめします。大音量が出て、聴力障害 または機器の損傷になることがあります。
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21
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各部の名称と機能
レベルメーター信号切り替えスイッチ
8
(ST-GROUP 切り替えスイッチ、2TR IN スイッチ)
C-R OUT 端子、PHONES 端子およびレベルメーターに送られ る信号を選択します。 ST-GROUP 切り替えスイッチ、2TR IN スイッチおよび各イン プットチャンネルの PFL スイッチで信号を選択できます。 C-R OUT 端子、PHONES 端子およびレベルメーターに送られ る信号とスイッチの組み合せは下図のとおりです。
スイッチ *1
信号
PFL
2TR IN
GROUP
PFL
ON
OFF
*2
2TR IN
ON
ST-GROUP
ON
C-R OUT
PHONES
OFF
ST
*1 各チャンネルのPFL スイッチをオン にしているときは、
PFL の信号がほかの信号より優先されて出力されます。
*2 2TR IN スイッチをオン にしているときは、2TR IN 端
子から入力されたソース信号が ST-GROUP より優先され て出力されます。
C-R/PHONES コントロール
9
PHONES 端子および C-R(L、R)端子に出力される信号のレ ベルを調整します。
レベルメーター
0
メーター選択スイッチ8で選択された信号のレベルを LED で 表示します。
0の位置が規定出力レベルを示し、クリッピングレベルが近
づくと PEAK LED が赤く点灯します。
POWER インジケーター
A
本機の電源をオンにすると点灯します。
PHONES 端子
B
ヘッドフォンを接続する、ステレ オフォーンタイプ の出力端子 です。
NOTE
この端子でモニターする信号は、マスターコントロール部の ST-GROUP 切り替えスイッチ、2TR IN スイッチおよび各 インプットチャンネルの PFL スイッチで選択します。
OFF
DIGITAL EFFECT
C
・ PROGRAM 選択ダイアル
内蔵のデジタルエフェクトのプログラムを 下記の 16 種類か ら選択します。
No Program Parameter
1
2
3
4
55
55
66
66
77
77
88
88
9
0
&
A
B
CC
CC
DD
DD
EE
EE
FF
FF
・ PARAMETER コントロール
選択したエフェクトプログラムのパラメーター(エフェクトの 効き具合や変化の速さなど)を調整します。
NOTE
・ AUX PRE コントロール
内蔵デジタルエフェクト から AUX バスに出力される信号の レベルを調整します。
・ON スイッチ
スイッチをオンにすると、内蔵エフェクトが有効になります。 オンの状態でスイッチがオレンジ色に点灯します。 別売のフットスイッチ FC5 を FOOT SWITCH 端子に接続す ると、内蔵エフェクトのオン / オフを足元で切り替えることが できます。
NOTE
・ PFL スイッチ
内蔵デジタルエフェクトの信号を PFL バスへ出力するスイッ チです。
・ EFFECT RTN フェーダー
内蔵デジタルエフ ェクトからス テレオバス に出力され る信号 のレベルを調整します。
REVERB HALL 1 REVERB TIME
REVERB HALL 2 REVERB TIME
REVERB ROOM 1 REVERB TIME
REVERB ROOM 2 REVERB TIME
REVERB STAGE 1 REVERB TIME
REVERB STAGE 2 REVERB TIME
REVERB PLATE REVERB TIME
DRUM AMBIENCE REVERB TIME
KARAOKE ECHO DELAY TIME
VOCAL ECHO DELAY TIME
CHORUS 1 LFO FREQ
CHORUS 2 LFO FREQ
FLANGER LFO FREQ
PHASER LFO FREQ
AUTO WAH LFO FREQ
DISTORTION DRIVE
パラメーターの値は、エフェクトのタイプごとに保存されま す。 エフェクトのタイプを切り替えたときは、PARAMETER コ ントロールの位置に関係なく、前回そのエフェクトで設定し た値が有効になります。 電源を オフにし ても各エ フェクト のパラメ ーターの 値は保 存されています。
電源スイッチをオンにするたびに、ON スイッチが点灯し て内蔵エフェクトが有効になります。
22
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リア入出力部

各部の名称と機能
6B3
C
チャンネル INPUT 端子
1
・ MIC (CH1 〜 4、5/6、7/8)
XLR タイプのバランス型マイク入力端子です。(1:グラウン ド、2:ホット、3:コールド)
・ LINE (CH1 〜 4)
TRS フォーンタイプのバランス型ライン入力端子です。(T: ホット、R:コールド、S:グラウンド) アンバランス型フォーンプラグを接続することもできます。
NOTE
ひとつのインプットチャンネルで LINE INPUT 端子と MIC INPUT 端子を同時に使用することはできません。どちらか 一方の端子だけをご使用ください。
INSERT I/O 端子
2
各インプットチャンネル (CH1 〜 4) の、イコライザーとフェー ダーの間に設けられた入出力端子です。 お手持ちのグラフィックイコ ライザーやコンプレ ッサー、ノイ ズフィルターなどを各チャンネルごとに接続できます。 INSERT I/O 端子は、TRS(チップ、リング、スリーブ)型の フォーン端子を利用した双方向の接続となっています。
NOTE
接続に は下図の ような特 殊なイン サートケ ーブルが 必要で す。別売のヤマハインサートケーブル YIC025/050/070 などをご使用ください。
INSERT I/O 端子へ
スリーブ
リング
チップ
外部プロセッサーの出力端子へ
54
外部プロセッサーの入力端子へ
90
スリーブ チップ
278
A1
チャンネル INPUT 端子
3
フォーンタイプ (CH5/6 〜 11/12) と RCA ピンタ イ プ (CH9/10 〜 11/12) の、ステレオのアンバランス型ライン入 力端子です。
NOTE
ひとつのインプットチャンネルでフォーンタイプと RCA ピ ンタイプの両方を同時に使用することはできません。どちら か一方の端子だけをご使用ください。
GROUP OUT (1、2) 端子
4
GROUP 1-2 バスの信号を出力するフォーンタイプのインピー ダンスバランス型出力端子です。 MTR や外部ミキサーの入力端子などに接続します。
ST OUT(L、R)端子
5
ミックスされた信号をステレ オ出力する端子です 。マスターコ ントロールの ST フェーダーでレベル調整された信号が出力さ れます。メインスピーカーを駆動 するパワーアンプ などを接続 します。
・ XLR 端子
XLR タイプのバランス型出力端子です。
・ LINE 端子
TRS フォーンタイプのバランス型出力端子です。
C-R OUT 端子
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モニターシステムなどを接続す るステレオフォーン タイプの出 力端子です。
NOTE
この端子でモニターする信号は、マスターコントロール部の ST-GROUP 切り替えスイッチ、2TR IN スイッチおよび各
インプットチャンネルの PFL スイッチで選択します。
INSERT I/O 端子から出力される信号の位相は、逆相となり ます。エフェクターなどのように、INSERT I/O 端子で入出 力を行なう場合は問題ありません。この端子を使って外部機 器へ信号を出力する場合は、ほかの信号との位相にご注意く ださい。
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各部の名称と機能
SEND 端子
7
・ AUX
フォーンタイプのインピーダンスバランス型出力端子です。 AUX バスの信号が、出力されます。キューボックスといった モニターシステムやエフェクターなどを接続します。
・ EFFECT
フォーンタイプのインピーダンスバランス型出力端子です。 EFFECT バスの信号が出力されます。外部 エフェクターなど を接続します。
RETURN L(MONO)、R 端子
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フォーンタイプのアンバランス型ライン入力端子です。 この端子から入力された信号は、ステレオバスと AUX バスへ送 ることができます。 通常はリバーブやディレイなど 外部エフェクターか らのリター ン信号を受けるのに使用します。
NOTE
補助のステレオ入力としても利用できます。L(MONO)端 子だけに接続した場合は、R 端子にも L 端子と同じ信号が流 れ、モノラル入力となります。
REC OUT(L、R)端子
9
外部の DAT レコーダーやカ セットレ コーダー を接続し、ST OUT 端子と同じ信号を録音するための端子です。
NOTE
この端子から出力される信号は、ST マスターフェーダーの 設定の影響は受けません。 録音レベルの調整はレコーダー側で行なってください。
2TR IN 端子
0
ステレオの音源を入力する RCA ピン端子です。 お手持ちの CD デッキや DAT デッキをダイレクトに接続し、モ ニターする場合に使用します。
NOTE
マスターコントロール部の 2TR IN コントロールで信号レベ ルを調整します。
FOOT SWITCH 端子
A
フォーンタイプの入力端子です。フットスイッチを接続します。 別売のフットスイッチ FC5 をこの端子に接続すると、内蔵デジ タルエフェクトのオン/オフを 足元で切り替えるこ とができま す。
電源スイッチ
B
電源の ON/STANDBY を切り替えるスイッチです。
電源が STANDBY の状態でも微電流が流れています。長時 間使用しないときは、必ず電源アダプターをコンセントから 抜いてください。
AC ADAPTOR IN 端子
C
付属の電源アダプター(PA-20)を接続する端子です。(P6 参 照)
必ず付属の電源アダプター(PA-20)をご使用ください。そ れ以外のものを使用すると、火災や感電の原因となることが あります。
端子接続の極性
ピン 1:グラウンド
MIC INPUT、ST OUT
LINE INPUT(モノラルチャンネル)、 GROUP OUT、ST OUT、C-R OUT
AUX、EFFECT 
INSERT I/O
PHONES
RETURN LINE INPUT (ステレオチャンネル)
* これらの端子に、モノラルタイプのフォーン端子を使用することもできます。その場合は、アンバランスになります。
ピン 2:ホット( +) ピン 3:コールド( –)
チップ:ホット( +) リング:コールド( –)
スリーブ:グラウンド
チップ:Output リング:Input スリーブ:グラウンド
チップ:L リング:R スリーブ:グラウンド
チップ:ホット スリーブ:グラウンド
INPUT OUTPUT
スリーブ チップ
スリーブ チップ
リング
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セットアップ

セットアップにあたって

セットアップ
マイクや楽器を接続する前に、 すべての機器の電源 がオフに
1
なっていることを確認しま す。また、本機の各チャ ンネルの フェーダーとマスターコントロ ール部のフェーダ ーがすべて 下がっていることを確認してください。
マイクや楽器にケーブルを接 続し、ケーブルのもう 一端を本
2
機の入力端子にしっかりと差し込みます。

セットアップ例

■ ホームレコーディング用
エフェクター
エフェクター
音源 (CD・MD・DAT
カセット・ビデオなど)
リズムマシン
NOTE
ひとつのインプットチャンネルで LINE 入力 端子と MIC 入 力 端子を同時に使用することはできません。どちらか一方の 端子だけをご使用ください。
周辺機器→本機→パワーア ンプ(パワードスピ ーカー)の順
3
番で電源を入れます。
NOTE
電源を切るときはこの逆で、パワーアンプ(パワードスピー カー)→本機→周辺機器の順番でオフにします。
エフェクター
シンセサイザー
MTR
パワードモニター
スピーカー
マスターレコーダー
(MD・CD-R・DAT など )
ギター
マイクロフォン
フットスイッチ
(YAMAHA FC5)
ヘッドフォン
パソコン
MTR
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セットアップ
■ ライブ SR 用
モニタースピーカー
(内音)
パワーアンプ
ドラム
マイクロフォン
エフェクター
( )
CD・カセット・
DAT レコーダー
CD プレーヤー
シンセサイザー
DI
ベース
エフェクター
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パワーアンプ
メインスピーカー
(外音)
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フットスイッチ
(YAMAHA FC5)
ST
マイクロフォン
ヘッドフォン
スピーカー配置例
ステージ(内音)
AUX
(
PRE
観客席(外音)
ギター
)
ST
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ラックマウント

■ マウント方法
本体に取り付けられているラ ックマウント金具 のネジを、ド
1
ライバーでゆるめて取り外します。
セットアップ
ラックマウント金具を反転させて、 1で取り外したネジで本
2
体に固定します。
ラックにマウントし、固定します。
3
パワー アンプな ど熱を発 生する機 器の近く には本機 を設置 しないでください。
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付録
付録
仕様
■ 電気的特性
全高調波歪率 (MIC → ST OUT)
周波数特性 (MIC → ST OUT)
ハム & ノイズ (20 Hz 〜 20kHz)
Rs=150 ohms、Gain= 最大レベル、 感度 = –60 dBu、@12.7 kHz、
6dB/octaveのローパスフィルター で測定 (@20 kHz、 –∞ dB/octave フィルターに相当 )
最大電圧ゲイン
PAN/BAL:左か右に回し切る
クロストーク (1 kHz)
モノラル / ステレオ インプット GAIN コントロール
0 dBu = 0.775 V
条件 最小 標準 最大 単位
(THD+N) 20 Hz 〜 20 kHz @ +14 dBu 600 ohms (CH1 to
4)( 信号入力チャンネル ST スイッチ =ON、信号入力チャンネル フェーダー、ST Master フェーダー = ノミナルレベル )
20 Hz 〜 20 kHz @ +4 dBu 600 ohms (GAIN コントロール=最小レベル )
入力換算ノイズ (CH1 to 4) 残留ノイズ (ST OUT)
ST, GROUP マスター フェーダー=ノミナルレベル 全チャンネル Group スイッチ 、ST スイッチ =OFF (ST. GROUP OUT)
AUX マスターコントロール = ノミナルレベル 全チャンネルコントロール = 最小レベル (AUX SEND)
ST, GROUP マスター フェーダー &1 チャンネルフェーダー = ノミナルレベル (CH1 to 4) (ST. GROUP OUT)
CH MIC INPUT → CH INSERT OUT 60 dB CH MIC INPUT → GROUP OUT、ST OUT (CH to ST) 84 dB CH MIC INPUT → ST OUT (GROUP to ST) 94 dB CH MIC INPUT → REC OUT (CH to ST) 62.2 dB CH MIC INPUT → AUX SEND (PRE) 76 dB CH MIC INPUT → AUX SEND (POST)、EFFECT SEND 86 dB CH LINE INPUT → GROUP OUT、ST OUT (CH to ST) 58 dB ST CH MIC INPUT → GROUP OUT、ST OUT (CH to ST) 84 dB STCH LINE INPUT → GROUP OUT、ST OUT ( ST CH t o ST ) ST CH LINE INPUT → AUX SEND (PRE) 47 dB ST CH LINE INPUT → AUX SEND (POST)、EFFECT SEND 57 dB ST CH INPUT → GROUP OUT、ST OUT (ST CH to ST) 34 dB RETURN → ST OUT 16 dB RETURN → AUX SEND 9 dB 2TR INPUT → ST OUT 27.8 dB
入力チャンネル間 入出力チャンネル間
可変幅 44 dB
3
01dB
58 dB
0.1
128 dBu
100 dBu
88
(92 dB S/N)
81
(85 dB S/N)
64
(68 dB S/N)
70
70
dBu
dBu
dBu
dB dB
■ 一般仕様
モノラル、ステレオハイパスフィルター 80 Hz 12 dB/octave
モノラル、ステレオチャンネルイコライザー
シェルビングタイプのターンオーバー / ロールオフ周波数:最大可 変幅に対して 3 dB 下がったポイント
内蔵デジタルエフェクト
ファンタム電源 PHANTOM スイッチ= ON で DC+48 V 供給 (XLR タイプの入力端子 )
モノラル / ステレオ インプット PEAK インジケーター
レベルメーター
付属品 電源アダプター (PA-20) オプション フットスイッチ (FC5) 消費電力 36 W 最大外形寸法(W × H × D) 322 mm × 108 mm × 416.6 mm 質量 5 kg
0 dBu = 0.775 V
仕様および概観は改良のため予告なく変更することがあります。
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±15dB(最大可変幅 ) HIGH:10 kHz ( シェルビングタイプ ) MID:2.5 kHz ( ピーキングタイプ ) LOW:100 Hz ( シェルビングタイプ )
16 プログラム、Parameter コントロール フットスイッチ (ON/OFF)
各チャンネル:イコライザー後(ステレオチャンネルは、イコライザー後または MIC アンプ後)の 信号のレベルが、クリッピングの手前 3 dB に達すると赤く点灯
12- ポイント LED レベルメーター× 2 [ST(L、R)] ピーク時:赤色のインジケーター
5、 +3、 +1、0:黄色のインジケーター
+ –
1、 –3、 –5、 –7、 –10、 –15、 –20:緑色のインジケーター
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■ 入力仕様
付録
入力端子名称 ゲイン
MIC INPUT (CH1 〜 4)
LINE INPUT (CH1 〜 4)
ST CH MIC INPUT (CH5(L)/CH6(R)、 CH7(L)/CH8(R))
ST CH LINE INPUT (CH5(L)/CH6(R)、 CH7(L)/CH8(R))
ST CH INPUT (CH9(L)/CH10(R)、 CH11(L)/CH12(R))
CH INSERT IN (CH1 〜 4)
RETURN (L、R) 10 kΩ 600 Ω ライン
2TR IN (L、R) 10 kΩ 600 Ω ライン
60
16
34
10
+
60
16
34
10
+
入力イン
ピーダンス
3kΩ 50 〜 6 00 Ω マイク
10 kΩ 600 Ω ライン
3kΩ 50 〜 6 00 Ω マイク
10 kΩ 600 Ω ライン
10 kΩ 600 Ω ライン
10 kΩ 600 Ω ライン
適合インピーダンス 感度
*0dBu=0.775 V 、0 dBV=1 V とする
*1
入力感度:最大ゲイン測定時に定格出力が得られる最小レベル
*1
80 dBu
(0.078 mV)
36 dBu
(12.3 mV)
54 dBu
(1.55 mV)
10 dBu
(245 mV)
80 dBu
(0.078 mV)
36 dBu
(12.3 mV)
54 dBu
(1.55 mV)
10 dBu
(245 mV)
30 dBu
(24.5 mV)
20 dBu
(77.5 mV)
12 dBu
(195 mV)
26 dBV
(50.1 mV)
ノミナルレベル
60 dBu
(0.775 mV)
16 dBu
(123 mV)
34 dBu
(15.5 mV)
10 dBu
+
(2.45 V)
60 dBu
(0.775 mV)
16 dBu
(123 mV)
34 dBu
(15.5 mV)
10 dBu
+
(2.45 V)
10 dBu
(245 mV)
0 dBu
(0.775 V)
4 dBu
+
(1.23 V)
10 dBV
(316 mV)
(7.75 mV)
+
(1.23 V)
(155 mV)
+
(24.5 V)
(7.75 mV)
(245 mV)
(155 mV)
+
(24.5 V)
+
(2.45 V)
+
(7.75 V)
+
(12.3 V)
+
(3.16 V)
最大ノンク
リップレベル
40 dBu
4 dBu
14 dBu
30 dBu
40 dBu
10 dBu
14 dBu
30 dBu
10 dBu
20 dBu
24 dBu
10 dBV
端子仕様
XLR-3-31 タイプ
(バランス型)
フォーンジャック (TRS)(バランス型 [T:ホット、
R:コールド、
S:グラウンド])
XLR-3-31 タイプ (バランス型)
フォーンジャック (アンバランス型)
フォーンジャック (アンバランス型)、
RCA ピンジャック
フォーンジャック (TRS) (アンバランス型
[T:アウト、R: イン、
S:グラウンド])
フォーンジャック (アンバランス型)
RCA ピンジャック
■ 出力仕様
出力端子名称 出力インピーダンス 適合インピーダンス ノミナルレベル 最大ノンクリップレベル 端子仕様
XLR-3-32 タイプ(バランス型)
4 dBu(1.23 V)
ST OUT (L、R) 150 Ω 600 Ω ライン
GROUP OUT (1-2) AUX SEND EFFECT SEND
CH INSERT OUT (CH1 〜 4)
REC OUT (L、R) 600 Ω 10 kΩ ライン
C-R OUT (L、R) 150 Ω 10 kΩ ライン
PHONES 100 Ω 40 Ω フォーン 3mW 75 mW ステレオフォーンジャック
150 Ω 10 kΩ ライン
150 Ω 10 kΩ ライン 0 dBu(0.775 V)
+
4 dBu(1.23 V)
+
10 dBV(316 mV) +10 dBV(3.16 V) RCA ピンジャック
4 dBu(1.23 V)
+
+24 dBu(12.3 V)
+20 dBu(7.75 V)
20 dBu(7.75 V)
+
+20 dBu(7.75 V)
*0dBu=0.775 V 、0 dBV=1 V とする
フォーンジャック(TRS)
(バランス型[T:ホット、
R:コールド、S:グラウンド])
フォーンジャック(TRS) (インピーダンスバランス型 [T:ホット、R:コールド、
S:グラウンド])
フォーンジャック(TRS) (アンバランス型[T:アウト、
R:イン、S:グラウンド])
フォーンジャック(TRS) (インピーダンスバランス型 [T:ホット、R:コールド、
S:グラウンド])
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付録
寸法図
108
102.6
2
325.6
416.6
【ラック取り付け時】
322
317.4
30
322
480
単位:mm
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ブロック / レベルダイアグラム

付録
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サービスについて
■ 保証書
この商品には保証書がついています。販売店でお渡しして いますから、ご住所・お名前・お買上げ年月日・販売店名な ど所定事項の記入および記載内容をおたしかめの上、大切に 保管してください。
保証書は当社がお客様に保証期間内の無償サービスをお約 束するもので、この商品の保証期間はお買上げ日より 1 年で す。
保証期間内の転居 や、ご贈答用に 購入された場合などで、 記載事項の変更が必要なときは、事前・事後を問わずお買上 げ販売店 かお客 様ご相談窓 口、またはヤマ ハ電気 音響製品 サービス拠点へご連絡ください。継続してサービスできるよ うに手配いたします。
■ 損害に対する責任
この商品(搭載プログラムを含む)の使用または使用不能 により、お客様に生じた損害(事業利益の損失、事業の中断、 事業情報の損失、その他の特別損失や逸失利益)については、 当社は一切その責任を負わないものとします。また、如何な る場合でも、当社が負担する損害賠償額は、お客様がお支払 になったこの商品の代価相当額をもって、その上限とします。
■ 調整・故障の修理
「故障かな ?」と思われる症状のときは、この説明書をもう 一度よくお読みになり、電源・接続・操作などをおたしかめ ください。それでもなお改善されないときには、お買上げ販 売店へご連絡ください。調整・修理いたします。
調整・修理に際しては保証書をご用意ください。保証規定 により、調整・修理サービスをいたします。また、故障した 製品をお持ちいただくか、サービスにお伺いするのかも保証 書に書かれています。
修理サービ スは 保証期間が過 ぎた後も引 き続き おこなわ れ、そのための補修用性能部品が用意されています。性能部 品とは製品の機能を維持するために不可欠な部品のことをい い、PA 製品ではその最低保有期間は製造打切後 8 年です。 この期間は経済産業省の指導によるものです。
■ お客様ご相談窓口
ヤマハ PA 製品に関するご質問・ご相談はお客様ご相談窓 口へ、アフターサービスについてのお問合わせはヤマハ電気 音響製品サービス拠点へおよせください。
● お客様ご相談窓口:ヤマハプロオーディオ製品に対するお問合せ窓口
ヤマハ・プロオーディオ・インフォメーションセンター
Tel:03-5791-7678 Fax:03-5488-6663(電話受付=祝祭日を除く月〜金/11:00 〜 19:00) ONLINE support:http://proaudio.yamaha.co.jp/
● 営業窓口
国内楽器営業本部 EM 営業部 企画推進室 PA ・DMI 事業部 営業部 MP 営業課
03-5488-5430 〒 108-8568 東京都港区高輪 2-17-11
053-460-2432 〒 430-8650 浜松市中沢町 10-1
● ヤマハ電気音響製品サービス拠点:修理受付および修理品お預かり窓口
北海道サービスステーション ☎011-512-6108 〒 064-8543 札幌市中央区南十条西 1-1-50 ヤマハセンター内 仙台サービスステーション 首都圏サービスセンター 浜松サービスステーション 名古屋サービスセンター 大阪サービスセンター 四国サービスステーション 九州サービスステーション 本社 /CS センター
022-236-0249 〒 984-0015 仙台市若林区卸町 5-7 仙台卸商共同配送センター 3F
03-5762-2121 〒 143-0006
053-465-6711 〒 435-0016 浜松市和田町 200 ヤマハ(株)和田工場 6 号館 2 階
052-652-2230 〒 454-0058 名古屋市中川区玉川町 2-1-2 ヤマハ(株)名古屋倉庫 3F
06-6877-5262 〒 565-0803 吹田市新芦屋下 1-16 ヤマハ( 株)千里丘センター内
087-822-3045 〒 760-0029 高松市丸亀町 8-7 (株)ヤマハミュージック神戸 高松店内
092-472-2134 〒 812-8508 福岡市博多区博多駅前 2-11-4
053-465-1158 〒 430-8650 浜松市中沢町 10-1
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