取扱説明書
取扱説明書
安全上のご注意 ご使用の前に、必ずこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、あなたや他の人々への危害や損害を未然に防止するためのも
のです。
注意事項は、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示するために、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を
「警告」と「注意」に区分しています。いずれもお客様の安全や機器の保全に関する重要な内容ですので、必ずお守りください。
記号表示について
記号は、危険、警告または注意を示します。
記号は、禁止行為を示します。記号の中に具体的な内容が描かれているものもあります。
記号は、行為を強制したり指示したりすることを示します。記号の中に具体的な内容が描かれているものもあります。
*お読みになった後は、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
警告
この機器の内部を開けたり、内部の部品を分解したり
改造したりしない。
感電や火災、または故障な
どの原因になります。異常
を感じた場合など、機器の
点検修理は必ずお買い上げ
の楽器店または巻末のヤマ
ハ電気音響製品サービス拠
点にご依頼ください。
浴室や雨天時の屋外など湿気の多いところで使用しな
い。また、本体の上に花瓶や薬品など液体の入ったも
のを置かない。
感電や火災、または故障の原因になります。
電源アダプターコード /プラグがいたんだ場合、また
は、使用中に音が出なくなったり異常なにおいや煙が
出た場合は、すぐに電源スイッチを切り電源プラグを
コンセントから抜く。( 乾電池を使用している場合は、
乾電池を本体から抜く。)
この表示内容を無視した取り扱いをすると、死亡や重傷を負う可能性が想定されます。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、
お買い上げの楽器店または巻末のヤマハ電気音響製品
サービス拠点に点検をご依頼ください。
電源は必ず交流100V を使用する。
エアコンの電源など交流 200Vのものがあります。
誤って接続すると、感電や火災のおそれがあります。
電源アダプターを使用する場合は、指定の電源アダプ
ター (PA-5C) 以外は使用しない。
(異なった電源アダプターを使用すると)故障、発熱、
発火などの原因になります。
手入れをするときは、必ず電源プラグをコンセントか
ら抜く。
また、濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
電源プラグにほこりが付着している場合は、ほこりを
きれいに拭き取る。
感電やショートのおそれがあります。
注意
電源アダプターコードをストーブなどの熱器具に近づ
けたり、無理に曲げたり、傷つけたりしない。また、
電源アダプターコードに重いものをのせない。
電源アダプターコードが破損し、感電や火災の原因に
なります。
電源プラグを抜くときは、電源アダプターコードを持
たずに、必ず電源プラグを持って引き抜く。
電源アダプターコードが破損して、感電や火災が発生
するおそれがあります。
(4)-7
2
この表示内容を無視した取り扱いをすると、傷害を負う可能性または物的損害が発生する可能性が想定されます。
タコ足配線をしない。
音質が劣化したり、コンセント部が異常発熱して発火
したりすることがあります。
使用しないときや落雷のおそれがあるときは、必ずコ
ンセントから電源プラグを抜く。
感電、ショート、発火などの原因になります。
乾電池はすべて+ /−の極性表示通りに正しく入れる。
正しく入れていない場合、発熱、発火、液漏れのする
おそれがあります。
不安定な場所に置かない。
機器が転倒して故障したり、お客様がけがをしたりす
る原因になります。
乾電池は一度に全部を交換する。乾電池は新しいもの
と古いものを一緒に使用しない。また、種類の異なっ
たもの (アルカリとマンガン、メーカーの異なるもの、
メーカーは同じでも商品の異なるものなど )を一緒に使
用しない。
発熱、発火、液漏れの原因になります。
乾電池を分解したり、火の中に入れたりしない。
乾電池の中のものが目に入ると危険です。また、火の
中に入れると破裂するおそれがあります。
使い切りタイプの乾電池は、充電しない。
充電すると液漏れや破裂の原因になります。
長時間使用しない場合や乾電池を使い切った場合は、
乾電池を本体から抜いておく。
乾電池から液漏れが発生し、本体を損傷するおそれが
あります。
乾電池は子供の手の届くところに置かない。
お子様が誤って飲み込むおそれがあります。また、電
池の液漏れなどにより炎症を起こすおそれがあります。
乾電池が液漏れした場合は、漏れた液に触れない。万
一液が目や口に入ったり皮膚に付いたりした場合は、
すぐに水で洗い流し、医師に相談する。
失明や化学やけどなどのおそれがあります。
本体を移動するときは、必ず電源アダプターコードな
どの接続ケーブルをすべて外した上で行う。
コードをいためたり、お客様が転倒したりするおそれ
があります。
本体を手入れするときは、ベンジンやシンナー、洗剤、
化学ぞうきんなどは絶対に使用しない。また、本体上
にビニール製品やプラスチック / ゴム製品などを置か
ない。
本体のパネルや鍵盤が変色 / 変質する原因になります。
お手入れは、柔らかい布で乾拭きしてください。
本体の上に乗ったり重いものをのせたりしない。また、
ボタンやスイッチ、入出力端子などに無理な力を加え
ない。
本体が破損したり、お客様がけがをしたりする原因に
なります。
指定のスタンド以外は使用しない。また、取り付けに
は必ず付属のネジを使用する。
本体が転倒し破損したり、内部の部品を傷つけたりす
る原因になります。
大きな音量で長時間ヘッドフォンを使用しない。
聴覚障害の原因になります。
他の機器と接続する場合は、すべての機器の電源を
切った上で行う。また、電源を入れたり切ったりする
前に、必ず機器のボリュームを最小 (0) にする。さら
に、演奏を始める場合も必ず両機器のボリュームを最
小 (0)にし、演奏しながら徐々にボリュームを上げて
いき適切な音量にする。
感電または機器の損傷のおそれがあります。
直射日光のあたる場所 (日中の車内など) やストーブの
近くなど極端に温度が高くなるところ、逆に温度が極
端に低いところ、またほこりや振動の多いところで使
用しない。
本体のパネルが変形したり内部の部品が故障したりす
る原因になります。
テレビやラジオ、スピーカーなど他の電気製品の近く
で使用しない。
デジタル回路を多用しているため、テレビやラジオな
どに雑音が生じる場合があります。
作成したデータの保存について
作成したデータはこまめにヤマハ MIDIデータファイ
ラー MDF3 などの外部機器に保存する。
作成したデータは、故障や誤操作などのために失われ
ることがあります。大切なデータは、必ずヤマハ MIDI
データファイラー MDF3 などの外部機器に保存される
ことをおすすめします。
不適切な使用や改造により故障した場合の保証はいたし
かねます。また、データが破損したり失われたりした場
合の保証はいたしかねますので、ご了承ください。
使用後は、必ず電源を切りましょう。
また、使用済みの乾電池は、各自治体で決められたルールに
従って廃棄しましょう。
(4)-7
3
はじめに
このたびはヤマハ DJX-II をお買い求めいただき、まことにありがとうございます。
DJX-II の優れた機能を十分にご活用いただくために、この取扱説明書をよくお読みくださいます
ようご案内申し上げます。また、ご一読いただいた後も、不明な点が生じた場合に備えて、保証
書とともに大切に保管いただきますようお願いいたします。
同梱品 (お確かめください )
●本体 ● 取扱説明書
● 保証書
取扱説明書の使いかた
取扱説明書の使いかた
DJX-II とは ?............................................................................................ 5 ページ
そもそも DJX-IIとはどういう楽器なのか? このページでご紹介します!
パネル各部の名称と機能 .....................................................................8 ページ
パネルのボタン一覧です。各ボタンについて説明してあるページも合わせて載
せています。
電源の準備..............................................................................12 ページ
電源の接続方法やフットスイッチ ( ペダル ) との接続方法について説明
します。
DJ マスターへの 100 の Tips!..............................................14 ページ
100 tips(秘訣 ) をひとつひとつこなしていくことで DJ に近づいていく、
ゲームのステージをクリアしていくような感覚で DJX-II の機能を説明します。
資 料.............................................................................74 ページ
パターン、ボイス ( 音色)、アクティベーターのリストや MIDI
に関する情報を掲載しています。
故障かな?と思ったら..............................................................74 ページ
DJX-II がうまく機能しない場合にお読みください。ヤマハ電気音響製
品サービス拠点へご相談になる前にお読みください。
用語解説..........................................................................................78 ページ
DJX-IIやダンスミュージック全般に関連する大事な用語を説明します。
索 引 ........................................................................................................95 ページ
五十音順、アルファベット順の 2 つあります。
この取扱説明書に掲載されているイラストや画面は、すべて操作説明のためのものです。したがって、実際の仕様
と異なる場合があります。
4
DJX-II とは?
DJX-II とは?
DJX-II はデジタル DJ マシンである!
ダンスミュージックやカッコイイ音楽を自分で演奏 /創作してみたい、そして DJ になりたい…
DJX-II はそんなあなたにお届けするデジタル DJ マシンです。
デジタルならではのクールなフィーチャー、今までにない新しいコンセプトの楽器です。
DJX-II では音楽理論は必要無し!
音符やコードなどの難しい音楽理論の知識は必要ありません。むしろ、リズムセンスが必要です。
DJX-II を使いながらリズムセンスを磨きましょう。
DJX-II でテクニックを磨いて 1 人前の DJ になろう!
この取扱説明書は、100 tips( 秘訣) をひとつひとつこなしていくことでDJ に近づいていく、
ゲームのステージをクリアしていくような感覚でDJX-II の機能を説明します。100 tips をクリ
アして 1 人前の DJ になろう!
では、DJX-II の基本的な機能や特長を説明することで、DJX-IIとはどんな楽器かをご紹介しましょう。
● パターンプレイヤー (PATTERN PLAYER) ........................................14 ページ
リズムパターンを繰り返す鳴らす機能のことです。
DJX-II には、DJ パフォーマンスで使えるクールなリズムパターンが全部で 70 個ありま
す。各パターンには、さらに 10種類のバリエーションがあります。
● アクティベーター (ACTIVATOR) .......................................................18 ページ
DJX-II には、DJ パフォーマンスに効果的なフレーズやリズムがアクティベーターとして
全部で 52 種類あります。パターンを鳴らしながら、アクティベーターを鳴らしてパ
フォーマンスにアクセントをつけることができます。
● 多彩なエフェクト機能 ..........................................................................22 ページ
DJX-II では、パターンやアクティベーターなど鳴らしているサウンド全体にさまざ
まなエフェクト ( 効果 ) をかけることができます。 楽器中央にあるリボンコント
ローラーを指でこすり、 ノブを回すことで自由自在にサウンドメイキングできます。
● オーディオ BPM (AUDIO BPM) ........................................................67 ページ
DJX-II では、接続した外部オーディオ機器 (CD プレイヤーや MD プレイヤー ) の演奏か
ら BPM( テンポ )を検出して、DJX-II のリズムパターンの BPM と同期させることができ
ます。
● クオリティの高いユニークな音色 ( ボイス ) の数々 .................................28 ページ
高音質、バラエティ豊かな DJ ボイス 180 音色+ 23 ドラムキット+サンプリングボ
イス 1 音色。
最大同時発音数 32。
● サンプラー (SAMPLER) ....................................................................53 ページ
DJX-II では、マイクから入力した人の声や CD プレーヤーの音を録音 ( サンプリング )
し、鳴らすことができます。これをサンプラー機能といいます。サンプラーを使えばあ
なただけのオリジナルサウンドを作ることができます。
● パフォーマンスレコーダー (PERFORMANCE RECORDER) ..............56 ページ
DJX-II でのあなたのパフォーマンスをデジタルデータとして全部で 6 種類録音できます。
● DJ パフォーマンスの可能性を広げるMIDI 機能 ....................................68 ページ
MIDI ケーブルで他の MIDI 機器と接続してパフォーマンスしたり、DJX-II で作ったあな
たのオリジナルデータ ( サンプリングやパフォーマンスレコーダーのデータ ) を、外部
MIDI 機器に保存しておくことができます。
また、パーソナルコンピューターで制作したあなたのオリジナルパターンを、DJX-II に
MIDI 経由で取り込んで鳴らすこともできます。
5
目次
同梱品 (お確かめください )......................................... 4
取扱説明書の使いかた ................................................... 4
DJX-IIとは?................................................................. 5
目 次 .......................................................................................6
各部の名称と機能..................................................................8
フロントパネル...............................................................8
キーボードの機能 ........................................................10
リアパネルと接続 ........................................................11
電源の準備..........................................................................12
電源を入れる / 切る...........................................................13
バックアップ、初期化 ( イニシャライズ ) の方法.........13
DJマスターへの100のTips! 14
Chapter 1
パターンプレイヤー ( 基本操作 )....................14
Tip 1 パターンを鳴らそう! ...................................................14
Tip 2 メインパターンとフィルインパターン ........................15
Tip 3 パターンのアタマをキャッチしよう! ........................15
Tip 4 他のパターンも試してみよう........................................16
Tip 5 1 つ前のパターン、1 つ後のパターン ........................ 17
Tip 6 BPM は一定に................................................................ 17
Chapter 2
アクティベーター ( 基本操作 ).......................18
Tip 7 アクティベーターを鳴らそう!....................................18
Tip 8 ループとワンショット ...................................................18
Tip 9 他のアクティベーターキットも試してみよう.............19
Tip 10 パターンと一緒に鳴らしてみよう ................................20
Tip 11 アクティベーターを使ってのイントロ ........................20
Tip 12 アクティベーターのループの BPM .............................21
Chapter 3
ライブエフェクター ( 基本操作 )....................22
Tip 13 ライブエフェクターってなに?....................................22
Tip 14 ディストーション (DISTORTION)..............................23
Tip 15 オートパン (AUTO PAN).............................................23
Tip 16 リングモジュレーター (RING MOD)..........................23
Tip 17 フランジャー (FLANGER) ...........................................23
Tip 18 フェイザー (PHASER) ................................................. 24
Tip 19 スライス (SLICE)...........................................................24
Tip 20 ディレイ (DELAY).........................................................24
Tip 21 エコー (ECHO)...............................................................25
Tip 22 ローファイ (LO-FI).........................................................25
Tip 23 ワウ (WAH).....................................................................25
Chapter 4
アイソレーター ( 基本操作 )..........................26
Tip 24 ちょっとヒネって好きな音にしよう ............................26
Chapter 5
キーボードプレイ.........................................27
Tip 25 鍵盤を弾いてみよう! ................................................... 27
Tip 26 違う音色で鍵盤を弾いてみよう! ................................28
Chapter 6
パートミキサー (基本操作 )..........................29
Tip 27 パートってなんだ? .......................................................29
Tip 28 さあ、パートのリミックスをやってみよう!.............29
Tip 29 コンビネーションキー ................................................... 30
Tip 30 一発で全パートを鳴らす!............................................30
Tip 31 サウンドの構築テクニック............................................31
Chapter 7
パートセレクター.........................................32
Tip 32 パートを選んで音を触ろう............................................32
Tip 33 コンビネーションキーの場合は? ................................32
Tip 34 アクティベーターのサウンドも変えよう .................... 33
Tip 35 全部のパートまとめてサウンドを変えよう.................33
Chapter 8
パートコントローラー..................................34
Tip 36 カットオフとレゾナンス ............................................... 34
Tip 37 パートボリュームの調整 ............................................... 35
Tip 38 カットオフの使用例 .......................................................35
Chapter 9
キーシフター...............................................36
Tip 39 キーを変えてみよう .......................................................36
Tip 40 コードを変えながら演奏してみよう ............................37
Chapter 10
リボンコントローラー..................................38
Tip 41 スクラッチできるぞ! ................................................... 38
Tip 42 ターンテーブルのスローダウンも ................................38
Chapter 11
BPM とタップ( 基本操作) ..........................39
Tip 43 BPM をコントロールする.............................................39
Tip 44 元の BPM にリセットするには....................................39
Chapter 12
パターンプレイヤー (応用操作 )....................40
Tip 45 バリエーション No. を指定して
パターンをスタートする ............................................... 40
Tip 46 バリエーション No. を指定して
次の番号のパターンをスタートする ............................41
Tip 47 クールにエンディングを決める....................................41
Tip 48 フィルインの例:1 ........................................................42
Tip 49 フィルインの例:2 ........................................................42
Tip 50 次のバリエーションへスムーズに
入るためにアクティベーターを使う ............................42
6
目次
Chapter 13
ライブエフェクター ( 応用操作 )....................43
Tip 51 ディストーション (DISTORTION)..............................43
Tip 52 オートパン (AUTO PAN).............................................44
Tip 53 リングモジュレーター (RING MOD)..........................44
Tip 54 フランジャー (FLANGER) ...........................................44
Tip 55 フェイザー (PHASER) ................................................. 45
Tip 56 スライス (SLICE)...........................................................45
Tip 57 ディレイ (DELAY).........................................................45
Tip 58 エコー (ECHO)...............................................................46
Tip 59 ローファイ (LO-FI).........................................................46
Tip 60 ワウ (WAH).....................................................................46
Tip 61 エフェクトのコントロールは左手だけで.....................47
Tip 62 アイソレーターを極端に設定する ................................48
Chapter 14
パートミキサー ( 応用操作 )..........................49
Tip 63 パートミキサーのトグル................................................49
Tip 64 ミキサーでクールなイントロを....................................49
Tip 65 ワンアクションでソロプレイ........................................50
Tip 66 ダウンビートでヒットする............................................50
Tip 67 コンビネーションキーとのコンビネーション.............50
Chapter 15
パートコントローラー ( 応用操作 ) ................51
Tip 68 アクティベーターをフェードイン / アウト.................51
Tip 69 カットオフでディープなグルーブを ............................51
Tip 70 リセットの簡単な方法 ...................................................52
Tip 71 キーボードのボイスにピッチベンドをかける.............52
Chapter 16
サンプリング...............................................53
Tip 72 サンプリングしよう! ...................................................53
Tip 73 サンプルを消すには .......................................................54
Tip 74 ループとワンショット ...................................................54
Tip 75 キーボードのボイスとしてサンプルを使う.................55
Chapter 17
パフォーマンスレコーダー............................58
Tip 76 キミのパフォーマンスを録音しよう ............................58
Tip 77 録音したパフォーマンスとジャムろう ........................59
Chapter 20
DJパフォーマンス:マスタークラス ............64
Tip 84 フィルインの例:3 ........................................................64
Tip 85 ブレイク後にビートチェンジする ................................64
Tip 86 ドラムパターンの差し替え............................................65
Tip 87 ディレイでエンディング -ング-ング-ング ...................... 65
Tip 88 トリッキーなイントロの例............................................66
Tip 89 イントロからメインへのツナギのテクニック.............66
Tip 90 オリジナルサンプルにパターンを同期させよう.........67
Tip 91 パターンとパフォーマンスレコーダーの
データを切り替えて使う ............................................... 68
Tip 92 パフォーマンスレコーダーに
パネル設定を録音する ...................................................68
Tip 93 完全に同期させるには ................................................... 69
Tip 94 ソースの BPM を自動的に検出する ............................69
Tip 95 トグルを使ってリズムをミュート ................................70
Tip 96 外部機器との同期 (DJX-II がマスター )...................... 70
Tip 97 外部機器との同期 (DJX-II がスレーブ )...................... 71
Tip 98 パターンをもっと手に入れるには? ............................72
Tip 99 MIDI バルクセンド機能を使う......................................73
Tip 100 オリジナルパターンを作ろう!...................................74
資 料 76
故障かな?と思ったら.......................................................76
エラーメッセージリスト...................................................78
オプション商品のご紹介...................................................78
仕様一覧 ..............................................................................79
用語解説 ..............................................................................80
パターンリスト...................................................................84
アクティベーターリスト...................................................85
ボイスリスト.......................................................................86
ドラムキットリスト...........................................................88
MIDIデータフォーマット.................................................91
MIDIインプリメンテーションチャート..........................98
索 引..................................................................................95
Chapter 18
BPM とタップ ( 応用操作) ..........................60
Tip 78 ビートを DJX-II に教えよう..........................................60
Tip 79 [BPM/TAP] でカウントしてスタート........................60
Tip 80 ピッチを変えずに BPM を落とす................................61
Tip 81 BPM を確認するには..................................................... 61
Chapter 19
外部機器との接続.........................................62
Tip 82 DJ 装置を接続しよう.....................................................62
Tip 83 DJX-II のスピーカーをミュートするには ...................63
7
P01
r
@0
t
y
!3
!4
!5
!7
o
!6
!9
u
i
!0
!1
!2
各部の名称と機能
フロントパネル
q
電源のオン /オフ ( スタンバイ ) をします。スイッチを奥
に押し込むごとに電源のオン /オフ ( スタンバイ ) が切り
替わります。押し込んだ状態で電源がオンになります。
w
ボリュームを調節します。右に回すほど音が大きくなります。
e
DJX-II の魅力を満載したデモ演奏を聴くことができます。
[DEMO]( デモ) ボタンを押して演奏のスタート / ストップ
これがDJX-II だ!
これがDJX-II だ!
ができます。[DEMO]( デモ) ボタンを押しながらデータダ
イアルを回すと、デモ演奏を選んで聴くことができます。
r
DJX-II のサウンド全体にさまざまなエフェクト( 効果 ) を
かけることができます。[SELECT]( セレクト ) ボタンを押
して 10 個のエフェクトタイプから 1個を選び、2 つのノ
ブを使ってエフェクト増減をコントロールします。
t
DIX-II の鍵盤をボイスモードにするためのボタンです。
DJX-II は電源を入れた時はパターンモードですが、このボ
タンを押すことでボイスモードに切り替えることができま
8
す。
スタンバイ /オンスイッチ
(STANDBY/ON)..................................................13
マスターボリューム(MASTER VOLUME)......13
デモボタン(DEMO)
ライブエフェクター
(LIVE EFFECTOR).......................................22, 43
ボイス /キーボードボタン
(VOICE/KEYBOARD).................................10, 27
パターン/ エンターボタン
y
(PATTERN/ENTER)...................................10, 16
DIX-II の鍵盤をパターンモードにするためのボタンです。
DJX-IIは電源を入れた時はパターンモードで、このボタン
のランプが点灯しています。
u
アクティベーターボタン(ACTIVATOR)..........18
アクティベーターを選ぶ時に使います。
i
BPM/ タップボタン(BPM/TAP).............39, 58
パターンやアクティベーターの BPM(テンポ )の設定に使
います。DJX-IIの各パターンにはあらかじめ BPM( テン
ポ ) が決められているのですが、このボタンで 32〜 280
の範囲で変更することができます。また、外部 MIDI機器
と接続した場合に、どちらのクロックを使うかを設定する
機能もあります。
データダイアル.........................................................16
o
パターンナンバー、アクティベーターナンバー、BPM(テ
ンポ )、ボイスナンバーなど、さまざまな数値の設定に使
います。
e
!8
w
q
各部の名称と機能
サンプラーボタン(SAMPLER)..........................53
!3
DJX-IIでは、マイクから入力した人の声や CD プレーヤー
の音を録音 ( サンプリング )し、鳴らすことができます。
これをサンプラー機能といいます。
[SAMPLING/STOP](サンプリング / ストップ) ボタン
を使って録音 ( サンプリング )を行ない、[1] 〜[6] パッ
ドや鍵盤を押して録音したサンプルを鳴らします。
!4
インプットレベルノブ(INPUT LEVEL)... 53, 67
サンプリング ( → 53ページ ) をする時に、マイク ( また
はライン ) から入力する音声のレベルを調節するのに使い
ます。また、オーディオ BPM カウンター機能 ( → 67
ページ ) を使う時にライン入力する音声のレベルを調節す
るのにも使います。
!5
パートコントローラーノブ
(PART CONTROLLER)............................. 34, 51
パターンの各パートのボリューム、カットオフ、レゾナン
スを調節します。右に回すほど効果が大きくなります。
!6
リボンコントローラー
(RIBBON CONTROLLER).................................38
この面を指でこすることにより DJX-II にさまざまな効果
を与えます。[SELECT]( セレクト )ボタンを押して、4 個
の中から 1 個の効果を選び、リボンコントローラーを指で
こすります。
MIDI バルクセンドボタン
!0
(MIDI BULK SEND)............................................71
DJX-II では、パフォーマンスレコーダーやサンプラーで
作ったデータをバルクデータとして外部 MIDI機器に送り、
保存することができます。このボタンはバルクデータを送
信する時に押します。
オーディオ BPM カウンター
!1
(AUDIO BPM COUNTER).................................67
DJX-II には、外部オーディオ機器(CD や MDなど ) の音
楽から BPM(テンポ ) を検出する機能があります。
このボタンを押しながら、DJX-II と接続したCD プレー
ヤーや MD プレイヤーなどを再生させると、BPM( テン
ポ )を検出します。検出した BPM( テンポ ) 値はディスプ
レイに表示されます。
パターンストップボタン
!2
(PATTERN STOP)..............................................14
パターン演奏やアクティベーターのループ再生をストップ
するボタンです。
DJX-II のパターンは、[PATTERN PLAYER]( パターンプ
レイヤー )鍵盤を押してスタートさせ、[PATTERN
STOP]( パターンストップ ) ボタンでストップします。
!7
アイソレーターノブ(ISOLATOR).....................26
DJX-IIでは、周波数帯域 (LOW= 低音域、MID= 中域、
HIGH=高音域 ) ごとの音量をノブで調節することにより、
サウンドの印象を変えることができます。各ノブを右に回
すとその周波数帯域の音量が boost( ブースト = 強調 )さ
れ、左に回すと cut( カット) されます。
!8
パフォーマンスレコーダーボタン
(PERFORMANCE RECORDER)......................56
DJX-IIでは、パターンやアクティベーターを使ったパ
フォーマンス ( 演奏 )をデジタルデータとして録音するこ
とができます。
[RECORD] ボタンと [1] 〜 [6] ボタンを使って6 種類の
パフォーマンスを録音できます。録音したパフォーマンス
(演奏 ) は [1] 〜 [6] ボタンを押すことでワンタッチで再
生できます。
キーボード................................................................27
!9
DJX-IIのキーボード ( 鍵盤 ) にはさまざまな機能がありま
す。鍵盤の持つ機能と言えば「ドレミファソラシド」を鳴
らすことですが、DJX-IIの鍵盤ではそういった従来の機能
ではなくパターンを鳴らすための操作ボタンというイメー
ジでとらえていただいた方がよいでしょう。
ディスプレイ
@0
DJX-IIのパネル設定に関する情報が表示されます。
9
各部の名称と機能
キーボードの機能
キーボード (鍵盤 ) の持つ機能と言えば「ドレミファソラシド」を鳴らすことですが、DJX-II ではそ
ういった従来のイメージよりパターンを鳴らすための操作ボタンという感じで鍵盤をとらえていただ
いた方がよいでしょう。DJX-II のキーボード機能はパネルの状態( モード ) によって大きく以下の 2
つに分けることができます。
■ パターンモード ...................................................................................[PATTERN/ENTER]ボタンが点灯している場合
DJX-II の電源を入れた時の状態で、パターンを選んだり鳴らしたりするためのモードです。
このモードでは従来のキーボードのイメージを捨ててください!
DJX-II の音程を
シフト ( 移調 ) させる
KEY SHIFTER
( キーシフター )
パートコントローラー
ノブの効果のかかる
パートを決める PART
SELECTOR
( パートセレクター )
パターンの各パートの
オン /オフ ( 鳴らす /
鳴らさない ) を設定
する PART MIXER
( パートミキサー )
パターンをスタート
させたりパターンの
バリエーションを選
べる PATTERN
PLAYER( パターンプ
レイヤー )
DJパフォーマンスに
アクセントをつける
フレーズやリズムを
満載したアクティ
ベーター
■ キーボードモード............................................................................ [VOICE/KEYBOARD]ボタンが点灯している場合
このモードの時は、キーボードは従来の機能である「ドレミファソラシド」を鳴らすものと考えてく
ださい。
10
リアパネルと接続
・ 別売の電源アダプター PA-5C
を[DC IN 10-12V] 端子に
接続します。詳細は12 ペー
ジをご参照ください。
ヘッドフォンを使用する場合は、
[PHONES] 端子に接続します。接
続すると同時に、DJX-II のスピー
カーからは音が出なくなります。
各部の名称と機能
・ 大きな音量で長時間ヘッドフォンを
使用しないでください。聴覚障害の
原因になります。
DJX-II の音声信号を出力する端子です。
キーボードアンプ、ステレオ、ミキシ
ングコンソール、テープレコーダーな
どの入力端子と接続すれば、DJX-II の
演奏をオーディオ機器で鳴らすことが
できます。
ステレオ
CD MD
・ DJX-II を外部機器と接続する場合は、
すべての機器の電源を切った上で接
続してください。また、再生するス
ピーカーなどの損傷を防ぐため、外
部機器の音量を最小にしてから接続
してください。感電、または機器損
傷のおそれがあります。
MIDI IN 端子は外部の MIDI 機器から MIDI 信
号を受信します。MIDI OUT 端子はDJX-II か
ら MIDI 信号を他の MIDI 機器に送ります。
MIDI についての詳細は 68 ページをご参照く
ださい。
*「MIDI」は社団法人音楽電子事業協会
(AMEI) の登録商標です。
LINE 端子、MIC 端子はサンプリング
(→ 53 ページ)に使用する端子です
MIC 端子にマイクを接続すれば、
DJX に人の声などを録音することが
できます。また、LINE IN 端子に外部
機器を接続すれば、シンセサイザー
や CD プレイヤーなどの演奏を録音
することもできます。
音楽を楽しむエチケット
これは日本電子機械工業会
「音のエチケット」キャンペーンの
シンボルマークです。
● ヘッドフォンをご使用になる場合には、耳をあまり刺激しないよう適度な音量でお楽しみください。
楽しい音楽も時と場所によってはたいへん気になるものです。隣近所への配慮を充
分にいたしましょう。静かな夜間には小さな音でもよく通り、特に低音は床や壁な
どを伝わりやすく、思わぬところで迷惑をかけてしまうことがあります。適度な音
量を心がけ、窓を閉めたりヘッドフォンをご使用になるのも一つの方法です。音楽
はみんなで楽しむもの、お互いに心を配り快適な生活環境を守りましょう。
11
電源の準備
DJX-II は電源として電源アダプターか乾電池をご使用になれますが、基本的には別売の電源アダプ
ターをご使用になることをおすすめします。乾電池はデータのバックアップ (→ 13 ページ ) など補
助的なものとしてご使用いただくとよいでしょう。
■ 家庭用コンセントから電源をとるときは ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本体の電源スイッチが切れている(スタンバイ)になっているこ
1.
とを確認してください。
2. アダプターの DCプラグをリアパネルの DC IN 10-12V(電源
アダプター接続)端子にさし込みます。
3. アダプターの ACプラグを家庭用(AC100V)コンセントにさ
し込みます。
アダプターを抜くときは、逆の手順 (手順 3 →2) にしてください。
・ 電源アダプターをご使用になる場合は、必ず別売の専用アダプター PA-5C をご使
用ください。他の電源アダプターの使用は故障、発熱、発火などの原因になります。
このような場合は、保証期間内でも保証いたしかねる場合がございますので、充分
にご注意ください。
・使用しないときや落雷の恐れがあるときは、必ずコンセントから電源プラグを抜い
てください。
■ 乾電池を使うときは・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.
DJX-II を柔らかい布などの上で裏返し、電池ブタをはずします。
2. 市販の乾電池(単 1乾電池)を 6 本入れます。イラストに合わせて、
向きを間違えないように入れてください。
3. 電池ブタを閉めます。
乾電池はお早めにお取りかえいただくことをおすすめします。電池が少なくなると、音量が小さくなっ
たり、音質が劣化したりディスプレイの表示が消えたりします。このようなときは、以下のことに注意
して乾電池を交換してください。
・ 乾電池が入っていても、電源ア
ダプターが接続されると、自動
的に電源アダプターから電源が
供給されるようになります。
・ 乾電池が入っている状態で、電
源アダプターをさし込んだり抜
いたりすると、DJX-II は電源を
入れ直した状態になります。
・ マスターボリューム「MAX」に
すると、電池の消耗が早くなり
ます。
12
・乾電池はすべて+ / −の極性表示どおりに正しく入れてください。正しく入れていない場合、
発熱、発火、液漏れのおそれがあります。
・乾電池は一度に全部を交換してください。乾電池は新しいものと古いものを一緒に使用しない
でください。また、種類の異なったもの(アルカリとマンガン、メーカーの異なるもの、メー
カーは同じでも商品が異なるものなど)を一緒に使用しないでください。発熱、発火、液漏れ
の原因になります。
・長時間使用しない場合は、乾電池を本体から抜いてください。乾電池が消耗し、乾電池から液
漏れが発生し、本体を損傷するおそれがあります。
電源を入れる / 切る
必要な接続が完了したら、DJX-II の[STANDBY/ON]スイッチを押して電源を入れましょう。こ
のとき、マスターボリュームを左に回しきった状態 (音量 0) にしておいてください。DJX-IIに接続
した外部オーディオ装置の音量も 0 にしておきます。
0J'.
マスターボリュームを
左に回しきっておく。
・スイッチが「STANDBY」の状態でも微電流が流れています。DJX-II を長時間使用しないときは必ず電源アダ
プターを抜いてください。また、乾電池を使用している場合は、乾電池を本体から抜いてください。
押し込んで電源を入れる。
もう一度押すと電源が切れます。
バックアップ、初期化 ( イニシャライズ ) の方法
DJX-II のパネル上の設定は、電源を入れ直すとそれぞれの初期設定値に戻りますが、下記のデータは
[STANDBY/ON] スイッチをオフにしても、電源アダプターが接続されているか、乾電池がセット
されていればバックアップされています。
・ユーザーパターン.........................................................72 ページ
・サンプリングデータ.....................................................53 ページ
・パフォーマンスレコーダーデータ..............................56 ページ
DJX-II のすべての設定を初期設定(工場出荷時の状態)に戻すことを「初期化」と呼びます。初期化
は以下の方法で行ってください。
1. [STANDBY/ON]スイッチを押して電源を切ります。
2. 鍵盤の最高音を押しながら、[STANDBY/ON]スイッチを押して電源を入れると、初期化が
実行されます。初期化が完了するとディスプレイに「Clr:」が表示されます。
C|r'.
・初期化を実行すると、バックアップされていた設定は、初期設定値に戻りますのでご注意ください。
・DJX-II が、何らかの原因で操作不能になったり、誤動作した場合は、一旦電源を切り、初期化の操作を行って
ください。
13
さあ、ここからは普通の取扱説明書とはちょっと違うぞ。
さあ、ここからは普通の取扱説明書とはちょっと違うぞ。
DJX-II は従来の楽器とも DJ機器とも違う、まったく新しい発送で開発されたダンスミュー
DJX-II は従来の楽器とも DJ機器とも違う、まったく新しい発送で開発されたダンスミュー
ジック用のデバイスだ。操作方法の解説も新しいアプローチでいくよ。
ジック用のデバイスだ。操作方法の解説も新しいアプローチでいくよ。
ここでは、DJX-II の機能や操作方法を、100 個のTips( ティップス:秘訣 ) に分けて説明し
ここでは、DJX-II の機能や操作方法を、100個の Tips( ティップス:秘訣 )に分けて説明し
ていきます。基本操作から始まって、Tips が進むほど、少しずつ高度なテクニックの解説に
ていきます。基本操作から始まって、Tips が進むほど、少しずつ高度なテクニックの解説に
なっていきます。でも大丈夫、ゲームのステージをクリアしていくように、実際に DJX-II を
なっていきます。でも大丈夫、ゲームのステージをクリアしていくように、実際に DJX-II を
操作しながら Tips をひとつひとつ進んでいこう。そして Tip100をクリアしたとき、キミは
操作しながら Tipsをひとつひとつ進んでいこう。そして Tip100 をクリアしたとき、キミは
立派な DJX-II のマスターになっているはずだ。
立派な DJX-IIのマスターになっているはずだ。
もちろん DJ としてのセンスもグッとアップしている
もちろん DJ としてのセンスもグッとアップしている
こと間違いなし!
こと間違いなし!
さあ、それではさっそく Tip1から始めよう!
さあ、それではさっそく Tip1から始めよう!
◆ レベルマーク
その機能や操作のレベルを表しています。
.....................基本操作。まずマスターしよう!
................ひとつ上のテクニック!
...........高度なテクニックだ!
.....これを使いこなせば完璧だ!
Chapter 1
パターンプレイヤー ( 基本操作 )
パターンとは、DJX-II を使ってダンスミュージックを作るためのベース (Base:基礎、
ベースギターのベースじゃないぞ ) となるリズム&サウンドのことです。まずはそのパター
ンを鳴らしてみよう。
1
PATTERN PLAYERと印刷されている範囲の、1 〜10 の鍵盤のどれかひとつを押してみよ
う。ノリノリのリズムが鳴り出しただろう?それがパターンだ。音量は MASTER VOLUME ノ
ブで調整しよう。
別の鍵盤 (1 〜 10 のどれか )を押すと、別のパターン(正確には同じパターンの別バリエー
ションだけど、それは Tip 2 で)が鳴りだすから、鳴っているリズムに合わせてタイミングよく
いろいろな鍵盤を押さえてみよう。ノリのトレーニングにはこれが最適。
パターンをストップするときは、[PATTERN STOP] ボタンを押そう。
パターンを鳴らそう!
DJ マスターへの100 のTips!
DJ マスターへの100 のTips!
14
Chapter 1
パターンプレイヤー ( 基本操作 )
2
1 つのパターンには 10 種類のバリエーションが用意されている。右
のイラストのように、グレーの鍵盤 (1, 3, 5, 6, 8, 10) にはメインパ
ターン (6種類 ) が、黒い鍵盤 (2, 4, 7, 9)にはフィルインパターン (4
種類 )が割り当てられている。フィルインパターンは、ブレイクの時
やパターンを切り替えるときに鳴らすと効果的なパターンだ。
どのパターンも、鍵盤の数字(1 〜 10)が大きくなるほど音数や音の
種類が多くなっている。
それぞれの鍵盤に割り当てられているパターンをよく聴いて覚えたら、
鍵盤を次々に押し変えてパフォーマンス開始だ!
3
メインパターンとフィルインパターン
パターンのアタマをキャッチしよう!
ノリをくずさずにスマートにパターンを切り替えるには、パターンのアタマのダウンビートのタイミ
ング (4/4拍子の場合だと、リズムのカウント「ワン・ツー・スリー・フォー」の「ワン」のタイミ
ングのこと )をつかむことが最高に大切。
リズムのフラフラしたダンスミュージックなんて最悪だよね。
DJX-II では、ダウンビートのタイミングでBPM ディスプレイのランプ (BPM が表示されていない
場合は、[BPM/TAP] ボタンを押して) が点滅するから、パターンのアタマをキャッチしやすくなっ
ているぞ。
目と耳でしっかりビートをキャッチして、ジャストなタイミングでパターンを切り替えよう!
ワン ツー スリー フォー
ここでヒット!
別のバリエーションパターンに切り替え
るには、ここが最適なタイミング。
ループのアタマの部分がこの位置。早す
ぎても遅すぎてもダメ。ジャストなタイ
ミングでヒットしよう。
15
4
今度は別のパターンを試してみよう。
まず [PATTERN/ENTER]ボタンを押してからデータダイアルを回して、別のパターンを選ぼう。
ディスプレイの左 2 ケタの数字は、最初に選んでいた ( 今鳴っている ) パターンの番号、右 2 ケタの
数字は新しく選んだ (これから鳴る ) パターンの番号。
これで [PATTERN/ENTER]ボタンを押せば、新しく選んだパターンに切り替わる。でもちょっと
待った!今のパターンのループの終わりまで待って、パターンのアタマのダウンビートのタイミング
で [PATTERN/ENTER]ボタンを押そう (Tip 3 を覚えてるかな? )。
他のパターンも試してみよう
q
w
e
q
p01
● おすすめパターン集!
カテゴリー No. パターン名 コメント
TECHNO
DISCOMANIA
CLUB VIBES
DRUM'N'BASS
GANGSTA
FUNKY HIP HOP 59
OLD SKOOL
TRIP HOP
01
05
11
17
34
50
52
62
65
Japan Beatz
Detroit
Disco House
Hard House
Jazz D&B
Light
Female
Club Funk
Scratchin’
Deep
w e
01.03 p03
今鳴っている
パターンの番号
実験的なテクノミュージック
ハウスミュージックの原体験をしよう
ロンドンのクラブシーン
想像以上にハードだぜ!
スタイリッシュなロンドンの香りを
L.A. 発のヒップホップサウンド
スムース&シルキー、R&B スタイルのヒップホップ
ヒップホップフレーバーのファンクミュージック
ダーク&ハードなヒップホップ。バリエーション 10 にはイカしたメ
ロディも。
ダーク&へヴィなトリップホップ。空間的でドリーミーなサウンド。
点滅
次に鳴らしたい
パターンの番号
選んだパターンが
呼び出され、鳴る
16
Chapter 1
パターンプレイヤー ( 基本操作 )
5
PREV 鍵盤を押すと、今鳴っているパターンよりも 1少ないパターン番号が選ばれる。
NEXT 鍵盤を押すと、今鳴っているパターンよりも 1 多いパターン番号が選ばれる。
でも、そう、わかってるね。パターンのアタマのダウンビートのタイミングで PREV 鍵盤、
NEXT 鍵盤を押そう。
1 つ前のパターン、1 つ後のパターン
PREV 鍵盤/ NEXT 鍵盤
6
1 曲の中では、パターンが変わっても同じ BPM ( テンポ、スピード )をキープするのは基本だよね。
( もちろんわざとスピードを変えたりテンポチェンジする場合は別だけど。)
DJX-II では、曲の途中でパターンを切り替えても最初のBPM をずっとキープしてくれる。でも、停
止状態から新しいパターンをスタートした場合は、そのパターンに最適な BPMにリセットされて鳴
る。カシコイでしょ。
BPM は一定に
パターンが鳴っている状態では ... パターンが鳴っていない状態では ...
01.03 01.03
パターンを切り替えると...
パターンを切り替えると...
BPM は同じまま そのパターンに最適な BPM に
セットされて鳴る
17
Chapter 2
アクティベーター ( 基本操作 )
アクティベーター (Activator) とは、『活動的にするもの、活性化させるもの』と
いった意味。DJX-II にも、効果的なフレーズやリズムを集めたアクティベーターが用
意されているぞ。アクティベーターを効果的に使って、DJX-II サウンドの世界をグッ
と広げよう!
7
ACTIVATORと印刷されている範囲の、ONE SHOT 1 の鍵盤を押してみよう。アクティベー
ターの効果音が鳴っただろう?
次に LOOP 1 の鍵盤を押してみよう。アクティベーターのフレーズが鳴り始めたね。もう一度同じ
鍵盤を押せばアクティベーターのフレーズだけがストップするよ。
[PATTERN STOP] ボタンを押せばパターンも同時に止まる。
アクティベーターを鳴らそう!
鍵盤ごとに違うリズムや効果音が入っているから、パターンを鳴らしているときにこれらの鍵盤を押
して、感覚的にアレンジすることができるわけ。
DJX-II には、52 種類のアクティベーターキットが用意されている。それぞれのキットは 5 種類の
ループと 8 つの効果音を持っているから、いろんなサウンドが楽しめるぞ。
8
DJX-II のアクティベーターには、ループとワンショットの2 種類があるんだ。
ループは LOOP鍵盤 (1 〜 5) を押したときに鳴り、もう一度その鍵盤を押すまで鳴り続ける。ルー
プは同時にいくつも鳴らすことができる。
ワンショットは ONE SHOT 鍵盤 (1〜 8) を押したときに1 回だけ鳴る。鍵盤を押し続けても1 回
鳴るだけ。
[PATTERN STOP] ボタンを押すと、鳴っているすべてのループを止めることができる。
ループとワンショット、この 2 種類のアクティベーターがあなたのサウンドメイクの強力な味方にな
るハズ!
18
ループとワンショット
Chapter 2
ループ ワンショット
アクティベーター ( 基本操作 )
9
DJX-II にはたくさんのアクティベーターキットが用意されているから、いろいろ試してみよう。
[ACTIVATOR] ボタンを押すと、現在選ばれているアクティベーターキットの番号がディスプレイに
A 00のように表示される。データダイアルを回してキットの番号を選んで、そのサウンドを試し
てみよう。
キット番号 00 は、オートという名のスペシャルキット。このオートが選ばれている場合、パ
ターンを切り替えた際、そのパターンおよびバリエーションに最適なアクティベーターキットが自動
的に選ばれるんだ。
ところで、パターン番号 x はディスプレイ表示に合わせてP xと、アクティベーターキット番号
x はA x、バリエーション番号 x はV x、この後は省略して書かせていただきます。長いから。
他のアクティベーターキットも試してみよう
A00
AはACTIVATOR の A
現在選ばれているアクティ
ベーターキットの番号
19
10
パターンを鳴らしながら、リズムに合わせてワンショットの鍵盤を押してみよう。身体全体でビート
を感じながら、ワンショットをかぶせていこう!
パターンと一緒に鳴らしてみよう
11
断言しよう。ダンスミュージックは、まずイントロだ。イントロがカッコ悪いのはもうダメ。
ここでは、アクティベーターを使って、ドラムフィルからメインパターンに突入するイカしたイント
ロを作る例を紹介しよう。
まず、P 09 とA 05 を選ぶ。次にアクティベーターの LOOP 1 鍵盤を押す。アクティベーターの
ループが 2 小節分 (8拍 ) 鳴り終えたら、ループのストップ (LOOP 1 鍵盤を押す ) とパターンのス
タート (PATTERN PLAYER 1 鍵盤を押す )を同時に行う。
さあ、やってみよう!
20
アクティベーターを使ってのイントロ
q
w
e
Chapter 2
アクティベーター ( 基本操作 )
p09
A05
r
12
アクティベーターのループの BPMは、なにも設定しなくても自動的にパターンの BPM に同期する
ようになっている。ただし、BPM は自動的に同期されても、ループのスタートのタイミングは自動
的には調整されない。
パターンのアタマのタイミングに合わせて、ループの鍵盤を押そう。
アクティベーターのループの BPM
21
Chapter 3
ライブエフェクター ( 基本操作 )
DJX-II には強力な 10 タイプのエフェクトが搭載されている。サウンドを、リズム
を、あらゆる方向に引っ張ったりねじったりして自由に変形することができるぞ。エ
フェクトの使い方にセンスの違いがあらわれるから、バッチリマスターしよう!
13
元ネタ (ソース ) をそのまま使ってたんじゃ、つまらない。キミのセンスで色付けしてこそ、オリジ
ナルなサウンドだ。
ライブエフェクターは、DJX-II の扱うあらゆるサウンド−パターン、アクティベーター、サンプラー
(53 ページ参照 ) −に対してエフェクトをリアルタイムにかけることができる機能だ。
リズムに合わせてエフェクトをオン /オフしたり、エフェクトのパラメーター ( 効果を変える要素 )
や効果の深さをコントロールできるから、状況に合わせて感覚的にサウンドやリズムを変えれるぞ!
現在選ばれているエフェクト
のランプが常に点灯している。
エフェクトがオンになってい
るときは、パターンのリズム
でランプが点滅する。
ライブエフェクターってなに?
エフェクトをオンにロックするには:
エフェクト ON/OFF スイッチを
ONにしながら [SELECT]ボタ
ンを押す。
ON/OFF スイッチをON→
OFFにするとロックは解除され
る。
エフェクトの
オン / オフ切替
エフェクトの効果を変える
(エフェクトごとにコントロールされ
るパラメーターが決まっている )
エフェクトの深さ (効果のかかり具合 ) を変える。
dryに回しきるとエフェクトはかからない。
* エフェクトを ON にした状態で BALANCE ノブ
を回した際、ノイズが発生する場合があります。
このボタンでエフェクトのタイプを選ぶ
* エフェクトタイプが切り替わるのは、[SELECT]
ボタンを押した後、次に鳴る音(音符)からです。
( スライスエフェクトはすぐに切り替わります。)
● 同時にたくさんの処理は避けて
エフェクトを ON にした状態でパターンを鳴らしている
とき ( またはキーボードで演奏しているとき)、エフェク
トタイプを切り替えるのは、よくありません。DJX-II が
それらすべての処理をしきれず、設定したように音が変
わらない場合があります。
このようなことを避けるため、エフェクトタイプの切り
替えは、パターンの再生 ( またはキーボードの演奏) を
止めた状態で行ってください。さらに、エフェクトタイ
プの切り替えも、エフェクトをオフにした状態で行い、
必要なときにエフェクトスイッチでオンにして使うよう
にしましょう。
* エフェクトをオンにロックしている場合は、エフェク
トタイプを切り替えることができますが、ロックせず
にエフェクトスイッチを ON 側に倒している状態では
エフェクトタイプの切り替えはできません。
q
パターンまたはアクティベーターをスタートする。
w
エフェクトタイプを選び、エフェクトをオンにし、
CONTROL と BALANCE のノブで効果を調整する。
e
パターンまたはアクティベーターをストップする。
22
Chapter 3
ライブエフェクター ( 基本操作 )
14
サウンドを歪ませるエフェクト。
ソフトなグランジサウンドから激しく歪んだメタリックなハードディストーショ
ンサウンドまで、レンジは広い。
CONTROL ノブを右に回すほど、トガッて歪んでくるぞ。
15
サウンドが前後左右に空間を飛び回るエフェクト。
CONTROL ノブを右に回すほど、音の移動スピードが速くなってくる。うんと
速くすると、シンセサイザーでモジュレーションをかけたようなサウンドになる
ぞ。
ディストーション (DISTORTION)
オートパン (AUTO PAN)
16
今最高にクールなエフェクト!アナログシンセのあのリングモジュレーターサウ
ンドが得られる。
オシレーターをオーバードライブさせると、サウンドはまったく新しいピッチと
ハーモニクスに組み替えられ、非常にメタリックでダイナミックなサウンドにな
る。この効果を応用したのがリングモジュレーターだ。
CONTROL ノブではオシレーターの周波数を変える。効果のかかる音域をここ
で選ぶわけだ。
このエフェクトはむやみに使っちゃいけない。これほど強力な武器は、パフォー
マンスのクライマックスで「ガツッ!」と決めよう。ぶっ飛ぶぜ!
17
ジェット機が上昇 /下降するときのような効果 ( ジェットサウンド ) が得られる
エフェクト。
CONTROL ノブを右に回すほど、モジュレーションのスピード( シュワシュワ
という変化のスピード )が速くなるぞ。
リングモジュレーター (RING MOD)
フランジャー (FLANGER)
23
18
フランジャー (Tip 17)に似た効果が得られるエフェクト。でもフランジャーほ
どハデじゃなく、サウンドに緩やかな動きを与えるエフェクトといったカンジ
だ。
CONTROL ノブを右に回すほど、モジュレーションのスピードが速くなるぞ。
フェイザー (PHASER)
19
サウンドを一定の間隔でブツ切りにするエフェクト。リズムの感じが変わって聞
こえる。
CONTROL ノブを回すと、ブツ切りの間隔が変わってリズムの感じも変わるぞ。
20
ダンスミュージックにはかかせないリズミックなエフェクト。一定の周期で音が
繰り返し聞こえるあの効果だ。次のエコー (Tip 21)も似たエフェクトだからう
まく使い分けよう。
DJX-II では、パターンやアクティベーターなどのソースのBPM に自動的に同
期してディレイタイムが設定される。もちろん途中で BPMが変わっても自動的
に調整される。
ソースの BPMとは別のディレイタイムに設定したい場合は、CONTROL ノブ
で調整できる。DJX-II の同期機能は、1/16、1/8、1/4、3連などの音符単
位。
スライス (SLICE)
ディレイ (DELAY)
◆注意― ディレイタイムが変わったとき(CONTROL ノブを回したとき、BPM
が変わったとき )、ノイズが発生する場合があります。
24
Chapter 3
ライブエフェクター ( 基本操作 )
21
ディレイ (Tips 20)と同様、一定の周期で音が繰り返し聞こえる効果だ。だけ
ど、ディレイとは CONTROLノブの役目が違う。エコーでは、音の繰り返しの
数 (フィードバック ) をコントロールする。もちろんエコーの周期はソースの
BPM に自動的に同期される。
22
グランジサウンドが欲しいけど、ディストーション (Tip 14)だとハードすぎて
ちょっとイメージが違う。という場合はこのエフェクトをおすすめする。
サウンドの質をわざと落とすことで、グッとレトロなフレーバーが漂ってくる。
CONTROL ノブで、サウンドに振りかけるホコリの量(10 年分? 20年分? )
を調整しよう。
エコー (ECHO)
ローファイ (LO-FI)
23
ワウは、フィルターの周波数を変化させるエフェクト。
ファンキーなサウンドにはかかせないエッセンスだ。
CONTROL ノブを回して、フィルターの周波数の変化スピードを調整しよう。
ノブを maxにするとサウンド全体にビブラートがかかっているようになるよ。
ワウ (WAH)
25
Chapter 4
アイソレーター ( 基本操作 )
音をもっと触ってみよう。
アイソレーターは、サウンドをもっと細かくいじりたいあなたのためのコントロー
ラー群だ。丸く?平べったく?薄く?鋭く?太く?お好きなように、どうぞ!
24
低音をブンブン鳴らしたい ? 高音にエッジを効かせたい?この 3つのノブを回して、自分が欲しい
トーンを探しだそう!
たとえば、LOW と HIGH のノブを少し右に回してみよう。輪郭がハッキリしてパンチの効いたサウ
ンドになるぞ。
この 3 つのノブは、それぞれ低域 (LOW)、中域(MID)、高域 (HIGH) を、ブースト( 持ち上げる )
またはカット (抑える ) ようになっている。スペックでいうと± 12dB のレンジでコントロールでき
る。
◆ この点に注意! ― MASTER VOLUME を max 近くにした状態でISOLATOR ノブを右 (boost 側)
に回した場合、音が歪むことがあります。
◆ ヒント:トーンバランスの調整は、boost 側へ回すことで行わないことがコツ。たとえば高域と低
域を強調したい場合は、LOW とHIGH のノブを boost 側に回す代わりにMID ノブを CUT 側に回し
ます。
ちょっとヒネって好きな音にしよう
26
低音はブンブン、
高音はシャキッ
Low Mid High
ほとんど低音がない、
明るいというよりも高音が
キンキンしたサウンド
Low Mid High
アイソレーターが効いていない
状態。ノーマルなセッティング
Low Mid High
Chapter 5
キーボードプレイ
DJX-II の鍵盤。パターンやアクティベーターのスイッチだけじゃないぞ。もちろん鍵
盤だからこれを弾いて演奏だってできるんだ。キーボーディストにもチャレンジだ!
25
ここまでは、パターンをベースにしたプレイだけだったけど、DJX-II にはシンセサイザーと同じ標準
鍵盤が付いている。これを使ってキーボードプレイだってできるんだ。
キーボードプレイをするには [VOICE/KEYBOARD] ボタンを押すだけ。するとキーボードモードに
なって、鍵盤を弾けば演奏できるぞ。DJ モードに戻る ( パターンやアクティベーターを使う )には、
[PATTERN/ENTER]ボタンを押せばいい。
パターンやアクティベーターが鳴っている間に、キーボードモードと DJ モードのどちらにでも自由
に切り替えることができるよ。
鍵盤を弾いてみよう!
27
Chapter 5
キーボードプレイ
26
違う音色で鍵盤を弾いてみよう!
DJX-II にはピアノなどの楽器音からダンスミュージック向きのハデ目な音まで、バラエティに富んだ
音色 (一般的にボイスと呼んでます ) が内蔵されているんだ。ボイスをいろいろに変えて演奏してみ
よう!
[VOICE/KEYBOARD]ボタンを押すと、現在選ばれているボイスの番号がディスプレイに
V003のように表示される。データダイアルを回してボイスの番号を選んで、鍵盤を弾いてその
ボイスを試してみよう。
● おすすめのボイス!
カテゴリー No. ボイス名 コメント
HYPER MIX
SYNTH PAD
GUITAR
SQUARE LEAD
SAW LEAD
ANALOG BASS
DRUM LOOP
HYPER DRUM KIT 192 DJX Kit
000
015
036
054
056
065
092
094
177
DJX-II
Wave 2001
Dist. 5th
Square Lead 2
Break it
Saw Lead 2
Hyper
Dist-Syn
Drum Loop H2
世界中から集めた人間の声と、from U.S.A. のスクラッチ
トランスやチルアウトスタイルに最適な、シンセパッド
チェインソーのようなへヴィなコード。メタルなサウンドをキミのミック
スにも!
アナログシンセのウェーブ。低音を強調したベース。
ユーロやレイブにベスト!ファットなリードシンセサウンド
80 年代のアナログシンセサウンド
あらゆるスタイルに使えるベースサウンド
クセのあるファンキーなアシッドミュージックに向いたサウンド。
ガツン!と食らわせたいときにも。
ヒップホップのループをスライスして C3 〜 A3 の鍵盤に割り当ててある。
好きな順番、好きなリズムで自由に鳴らそう!
鍵盤ごとに違うドラムやパーカッション、効果音が割り当ててある。
イマジネーションにまかせて自分だけのビートを作ろう!
U003
現在選ばれている
ボイスの番号
28
Chapter 6
パートミキサー ( 基本操作 )
ここまでで、いくつかの DJ テクニックを覚えて、それなりのダンスミュージックが
演奏できるようになったハズ。それじゃあ、いよいよミキサーを使ってアレンジを
やってみよう。このチャプター 6 とその後のチャプター7 &8 では、アレンジやサ
ウンドの構築のためのワザをマスターしよう。
27
DJX-II のパターンは、8種類のパート ( 楽器 ) を使って演奏されているんだ。キック、スネア、ハイ
ハット、パーカッション、ベース、フレーズ 1 〜 3の合計 8種類。『パート』とは、演奏パートの意
味。パートごとに特有のサウンドや特長を持っている。
DJX-II には、この8 つのパートをそれぞれ鳴らしたりミュートしたり、アレンジできるパートミキ
サーがあるんだ。
ドラムのパート (キック、スネア、ハイハット、パーカッション ) は PART MIXER のグレーの鍵盤
に、ピッチ (音程 ) のあるパート ( ベースとフレーズ 1〜 3) は黒鍵に割り当てられている。
パートってなんだ?
28
さあ、それじゃあパートミキサーを使ってリミックスをやってみよう!
パートミキサーの各鍵盤は、それぞれに割り当てられているパートの
ミュートスイッチ (そのパートを鳴らす / 鳴らさないの切替 ) になって
いるんだ。
パターンが鳴っているとき、鳴っているパートの鍵盤上部のランプは点
滅する。そのパートをミュート (鍵盤を押す ) すると、そのパートの音
は鳴らなくなりランプも消える。
照明を落とした DJ ブースの中でも、どのパートが鳴っているか、ひと
めでわかるよ。
まず、それぞれのパートでどんな音が鳴っているのか聴いてみよう。そ
していくつかのパートを組み合わせて鳴らしてみよう。
さあ、パートのリミックスをやってみよう!
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同時にいくつかのパートをミュートまたは発音させたいことがあるよね。
コンビネーションキーは、2 つまたは 3 つのパートを同時にオン/ オフ
できる鍵盤だ。
コンビネーションキーの組み合わせは、ベース +キック、フレーズ
1+2+3、キック + ハイハットの 3 通り。たとえば、BASS+KICK の
コンビネーションキーを押すと、ベースとキックのパートがオン (発音 )
になり、それ以外のパートはオフ (ミュート ) になる。
コンビネーションキーを使えば、曲の途中でベース&キックだけにした
り、フレーズだけを鳴らすなど、ダイナミックなパフォーマンスが簡単
にできちゃう!
コンビネーションキー
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これは便利な機能。
3 つのコンビネーションキー (BASS+KICK、PHRASE1+2+3、
KICK+HI-HAT) を同時に押すと、全パートがオンになる。
一発で全パートを鳴らす!
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