Yokogawa IM 04L55B01-05JA User Manual

User ’s Manual
データアクイジションシステム GM
拡張セキュリティ機能 (/AS) ユーザーズマニュアル
IM 04L55B01-05JA
6版

はじめに

このたびは、SMARTDAC+ データアクイジションシステム GM(以下「GM」と呼びます) をお買い上げいただきましてありがとうございます。 このマニュアルは、GM の拡張セキュリティ機能 ( 付加仕様、/AS) の使い方について説明し たものです。標準のユーザーズマニュアル(IM 04L55B01-01JA)とともにご使用ください。
拡張セキュリティ機能有効時は、PID 制御モジュール、プログラム制御機能(付加仕様、/ PG)は使用できません。
ご使用前にこのマニュアルをよくお読みいただき、正しくお使いください。 なお、GM のマニュアルとして、下記のものがあります。
●紙マニュアル
マニュアル名 マニュアル No. 内容
データアクイジションシステム GM ファーストステップガイド
SMARTDAC+ ご使用上の注意事項 IM 04L51B01-91JA SMARTDAC+ シリーズに共通の注意事項を掲載しています。 ソフトウェア、マニュアル、ラベルのダウン
ロードおよびインストールについて、 オープンソースソフトウェアの使用について
IM 04L55B01-02JA GM の基本的な操作方法について説明しています。
IM 04L61B01-11JA SMARTDAC+ シリーズに共通のソフトウェア、電子マニュアルな
どのダウンロード先やインストールについて掲載しています。
●ダウンロードの電子マニュアル
最新版のマニュアルは、次のサイトからダウンロードできます。 www.smartdacplus.com/manual/ja/
マニュアル名 マニュアル No. 内容
データアクイジションシステム GM ファーストステップガイド
データアクイジションシステム GM ユーザーズマニュアル
データアクイジションシステム GM 拡張セキュリティ機能(/AS) ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 通信コマンド ユーザーズマニュアル
SMARTDAC+ スタンダード ユニバーサルビューア ユーザーズマニュアル
SMARTDAC+ スタンダード ハードウェア設定 ユーザーズマニュアル
SMARTDAC+ スタンダード IP アドレス設定 ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 マルチバッチ機能(/BT) ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 Log スケール(/LG) ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 EtherNet/IP(/E1) 通信インタフェース ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 WT 通信(/E2) ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 OPC-UA サーバ(/E3) ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 SLMP 通信(/E4) ユーザーズマニュアル
Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10 ループ制御機能、プログラム制御機能 ( 付加仕 様、/PG) ユーザーズマニュアル
データアクイジションシステム GM 積算バーグラフ表示機能(/WH)ユーザーズ マニュアル
Model GX20/GM10 920MHz 無線通信(/CM1、/CS1) ユーザーズマニュアル
Model GX70SM 無線入力ユニット ファーストステップガイド
(ご使用にあたって)
Model GX70SM 無線入力ユニット ユーザーズマニュアル
IM 04L55B01-02JA 紙マニュアルと同じものです。
IM 04L55B01-01JA GM の使い方について説明しています。通信制御コマンド、および、
IM 04L55B01-05JA 拡張セキュリティ機能 ( 付加仕様、/AS) の使い方について説明し
IM 04L51B01-17JA コマンド制御の通信機能の使い方について説明しています。
IM 04L61B01-01JA GM の測定データファイルを表示するソフトウェア(ユニバーサ
IM 04L61B01-02JA GM の各機能の設定データを作成するための PC ソフトウェアの
IM 04L61B01-03JA GM の IP アドレスを設定するためのソフトウェアの使い方につい
IM 04L51B01-03JA マルチバッチ機能(付加仕様、/BT)の使い方について説明して
IM 04L51B01-06JA Log スケール ( 付加仕様、/LG) の使い方について説明しています。
IM 04L51B01-18JA EtherNet/IP ( 付加仕様、/E1) インタフェースによる通信機能の使
IM 04L51B01-19JA WT 通信 ( 付加仕様、/E2) の使い方について説明しています。
IM 04L51B01-20JA OPC-UA サーバ機能(付加仕様、/E3)の使い方について説明して
IM 04L51B01-21JA SLMP 通信機能(付加仕様、/E4)の使い方について説明しています。
IM 04L51B01-31JA PID 制御機能、プログラム制御機能(付加仕様、/PG)の使い方
IM 04L55B01-07JA 積算バーグラフ表示機能(付加仕様、/WH)の使い方について説
IM 04L51B01-41JA 920MHz 無線通信(付加仕様、/CM1、/CS1)の使い方について
IM 04L57B01-02JA GX70SM 無線入力ユニットのご使用上の注意と、設置、配線など
IM 04L57B01-01JA GX70SM 無線入力ユニットの使い方について説明しています。
付加仕様の一部を除きます。
ています。
ルビューア)の使い方について説明したものです。
使い方について説明したものです。
て説明したものです。
います。
い方について説明しています。
います。
について説明しています。
明しています。
説明しています。
について説明しています。
6th Edition: April 2021 (YK) All Right Reserved, Copyright © 2015, Yokogawa Electric Corporation
i
ご注意
QR コード
商標
● 本書の内容は、性能・機能の向上などにより将来予告なしに変更することがあります。
● 本書の内容に関しては万全を期していますが、万一ご不審の点や誤りなどお気づきのこ とがありましたら、お手数ですが、当社支社・支店・営業所までご連絡ください。
● 本書の内容の全部または一部を無断で転載、複製することは禁止されています。
YOKOGAWA 製品は、機器保全・機器管理業務にお役立ていただくために、製品に QR コー ドを順次添付して出荷します。QR コードによって、購入製品の機器仕様の確認や、取扱説 明書の参照が可能です。詳細については次の URL をご参照ください。
https://www.yokogawa.co.jp/qr-code
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● SMARTDAC+、および SMARTDACPLUS は、当社の登録商標または商標です。
● Microsoft および Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国にお ける登録商標または商標です。
● Adobe および Acrobat は、Adobe Incorporated( アドビ社 ) の登録商標または商標です。
● Kerberos は Massachusetts Institute of Technology (MIT) の商標です。
● RC4 は RSA Security Inc. の米国およびその他の国における登録商標です。
● 本書に記載している製品名および会社名は、各社の登録商標または商標です。
● 本書では各社の登録商標または商標に、® および™マークを表示していません。
オープンソースソフトウェアの使用について
本製品では、オープンソフトウェアを使用しています。 オープンソフトウェアの使用については、IM 04L61B01-11JA「ソフトウェア、マニュアル、 ラベルのダウンロードおよびインストールについて / オープンソースソフトウェアの使用に ついて」を参照してください。
履歴
2015 年 8 月 初版発行 2015 年 12 月 2 版発行 2017 年 6 月 3 版発行 2018 年 6 月 4 版発行 2019 年 12 月 5 版発行 2021 年 4 月 6 版発行
ii

このマニュアルで使用している記号

単位
K 「1024」の意味です。使用例:768K バイト ( ファイル容量 ) k 「1000」の意味です。
注記
警告 取り扱いを誤った場合に、使用者が死亡または重傷を負う危険があ
注意 取り扱いを誤った場合に、使用者が軽傷を負うか、または物的損害
Note
参照項目の表記
GM で使用しているシンボルマークで、人体および GM に危険があ ることを示すとともに、 その内容についてユーザーズマニュアルを 参照する必要があることを示します。ユーザーズマニュアルでは、 その参照ページに目印として、「 警告」「注意」の用語といっしょに 使用しています。
るときに、 その危険を避けるための注意事項が記載されています。
のみが発生する危険があるときに、それを避けるための注意事項が 記載されています。
GM を取り扱ううえで重要な情報が記載されています。
関連する操作や説明の参照先をこのマークのあとに記述しています。 使用例: 4.1 節
操作説明ページで使用しているシンボル
[ ] 画面に表示される文字列を表します。
使用例:[ 電圧 ]
漢あ
a
#
A
1
使用できる文字種を表します。
A
アルファベット大文字、  数 字 、 カ タ カ ナ 、 
1
文字数の計算方法について GM では半角の英数字記号以外の文字 ( 半角カタカナを含む ) はすべ て 2 文字として計算されます。ただし、半角記号の "・", " ゚ ", "「", "」" は 2 文字として計算されます。
操作 数字で示す順序で各操作をしてください。ここでは、初めて操作を
解説
することを前提に、手順を説明しています。操作内容によっては、 すべての操作を必要としない場合があります。 解説では操作に関する限定事項などを説明しています。
パス
設定画面を示し、 設定内容について説明しています。
内容
a
アルファベット小文字、
漢あ
全角文字(漢字、かななど)
#
記号、
iii

このマニュアルで対応している本体バージョン

このマニュアルは、リリースナンバー 4(主銘板 STYLE のS欄を参照)、スタイルナンバー 1(主 銘板 STYLE の H 欄を参照)の GM10 に対応しています。

説明方法

拡張セキュリティ機能は、米国 FDA 21 CFR Part 11 に対応するための機能です。 このマニュアルでは、おもに拡張セキュリティ機能の、ログイン機能、オーディットトレ イル機能の操作方法について説明しています。 本機器では、拡張セキュリティ機能は使用する状態になっています。 また、セキュリティ機能の通信セキュリティが[ログイン]に設定されていることを前提 にしています。
Note
本機器では、拡張セキュリティ機能を使用しない設定にすることもできます。
設定:2-24 ページの「2.5 拡張セキュリティ機能を無効にする」 拡張セキュリティ機能を使用しない場合は、標準(/AS オプション未装着時)機能となります。そ の場合、米国 FDA 21 CFR Part 11 に対応することはできませんのでご注意ください。
拡張セキュリティ機能を使用しない場合の操作方法については「本体マニュアル」をご覧くだ さい。
そのほかの操作方法については「本体マニュアル」(IM04L55B01-01JA) も合わせてご覧くだ さい。また、通信機能(汎用通信、USB 通信、Bluetooth 通信)については「通信コマンド マニュアル」(IM04L51B01-17JA) をご覧ください。 サインインの操作については、「
ください。
ユニバーサルビューアマニュアル」(IM 04L61B01-01JA)をご覧
GM10 の標準タイプと大容量タイプを区別する場合、次の様に表記しています。 ・ 標準タイプ:GM10-1 ・ 大容量タイプ:GM10-2
参照先の記述では下記の表現を使用しています。
表記 説明
本体マニュアル データアクイジションシステム GM
ユーザーズマニュアル IM 04L55B01-01JA のことです。
ファーストステップガイド データアクイジションシステム GM
ファーストステップガイド IM 04L55B01-02JA のことです。
マルチバッチ機能マニュアル Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10
マルチバッチ機能(/BT) ユーザーズマニュアル IM 04L51B01-03JA のことです。
通信コマンドマニュアル Models GX10/GX20/GP10/GP20/GM10
ペーパレスレコーダ 通信コマンド ユーザーズマニュアル IM 04L51B01-17JA のことです。
ユニバーサルビューアマニュアル SMARTDAC+ スタンダード
ユニバーサルビューア ユーザーズマニュアル IM 04L61B01-01JA のことです。
iv

改版の履歴

製品 説明
1 GM10 リリースナンバー 2
( バージョン 2.03) スタイルナンバー 1
2 GM10 リリースナンバー 3
( バージョン 3.01) スタイルナンバー 1
3 GM10 リリースナンバー 4
( バージョン 4.01) スタイルナンバー 1
4 GM10 リリースナンバー 4
(バージョン4.02)
スタイルナンバー 1
5 GM10 リリースナンバー 4
(バージョン4.07)
スタイルナンバー 1
6 GM10 リリースナンバー 4
(バージョン4.09)
スタイルナンバー 1
新規発行
マルチバッチ対応 事象ログ追加
リリースナンバー 4 対応
通信チャネルの入力値補正対応
データインテグリティ対応
パスワードポリシーに履歴保持数追加 ユーザ制限 ( 時刻設定 ) の変更
v
目次
はじめに ............................................................................................................................................................................................................. i
このマニュアルで使用している記号 .................................................................................................................................................iii
このマニュアルで対応している本体バージョン ........................................................................................................................iv
説明方法 ...........................................................................................................................................................................................................iv
改版の履歴 ......................................................................................................................................................................................................... v
第 1 章 拡張セキュリティ機能の説明
1.1 拡張セキュリティ機能の使い方 ..............................................................................................................................1-1
1.1.1 操作の概要 ............................................................................................................................................................................... 1-1
1.1.2 GM での操作範囲 ................................................................................................................................................................. 1-2
1.1.3 PC ソフトウエア ................................................................................................................................................................... 1-2
1.1.4 用語の説明 ............................................................................................................................................................................... 1-3
1.2 データの記録と保存 .......................................................................................................................................................1-4
1.2.1 データの種類 .......................................................................................................................................................................... 1-4
1.2.2 データの記録と保存の流れ ............................................................................................................................................ 1-5
1.2.3 イベントデータファイル、表示データファイル、設定データファイルの暗号化 ........................ 1-6
1.2.4 イベントデータ、表示データの記録方法..............................................................................................................1-6
1.2.5 マニュアルサンプルデータ ............................................................................................................................................ 1-7
1.2.6 レポートデータ(付加仕様、/MT) ........................................................................................................................... 1-7
1.2.7 外部記憶メディアのディレクトリと保存ファイル .........................................................................................1-8
1.2.8 外部記憶メディアへの保存 ............................................................................................................................................ 1-9
1.2.9 その他の保存可能なデータ ..........................................................................................................................................1-13
1.2.10 イーサネットを介してのデータ保存 ......................................................................................................................1-13
1.3 ログイン機能 ................................................................................................................................................................... 1-14
1.3.1 Web アプリケーションのログイン、ログアウト ...........................................................................................1-14
1.3.2 通信経由のログイン、ログアウト ...........................................................................................................................1-15
1.3.3 FTP サーバへのログイン、ログアウト .................................................................................................................1-15
1.3.4 ユーザの種類 ........................................................................................................................................................................1-16
1.3.5 ログイン制限 ........................................................................................................................................................................1-21
1.3.6 ログイン機能を使用しないときの機能.................................................................................................................1-22
1.4 パスワード管理機能 ....................................................................................................................................................1-23
1.5 オーディットトレイル機能(監査証跡) .........................................................................................................1-24
1.5.1 測定データファイルに保存される情報.................................................................................................................1-24
1.5.2 事象ログ ..................................................................................................................................................................................1-25
1.5.3 ログイン情報 ........................................................................................................................................................................1-25
1.5.4 事象ログと設定ファイル ( 記録スタートしていないとき ) .......................................................................1-26
1.5.5 事象ログと設定ファイル ( 記録スタートしているとき ) ............................................................................1-27
1.5.6 SET0 ディレクトリの動作 .............................................................................................................................................1-29
1.6 サインイン機能 .............................................................................................................................................................. 1-30
1.6.1 対象ファイル ........................................................................................................................................................................1-30
1.6.2 サインイン権限とサインイン .....................................................................................................................................1-30
1.7 拡張セキュリティ機能の制限 ................................................................................................................................1-31
第 2 章 ログイン、ログアウト、サインイン
2.1 ユーザを登録する、サインインの方法を設定する ......................................................................................2-1
2.1.1 セキュリティ機能、ログアウト、パスワード管理機能などを設定する ............................................ 2-1
2.1.2 ユーザ登録をする ................................................................................................................................................................ 2-6
2.1.3 管理者制限条件を設定する(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降) ................................ 2-8
2.1.4 ユーザ制限条件を設定する ..........................................................................................................................................2-10
2.1.5 サインイン設定をする ....................................................................................................................................................2-12
2.1.6 サインイン制限条件を設定する ................................................................................................................................2-12
2.1.7 設定変更時コメント入力機能を設定する............................................................................................................2-13
vi
2.1.8 アラーム ACK 時コメント入力機能を設定する(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降)
2.1.9 モジュール有効化(モジュール挿抜時の対応) ...............................................................................................2-14
2.2 ログイン、ログアウトする .....................................................................................................................................2-15
2.2.1 ログインする ........................................................................................................................................................................2-15
2.2.2 ログアウトする ...................................................................................................................................................................2-20
2.3 事象ログを確認する ....................................................................................................................................................2-21
設定変更の差分表示(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降) ...................................................................2-21
2.4 Web 画面のモニタツリー表示のカスタマイズ ........................................................................................... 2-23
2.5 拡張セキュリティ機能を無効にする ................................................................................................................. 2-24
第 3 章 パスワード管理
3.1 パスワード管理機能を設定する ..............................................................................................................................3-1
3.1.1 GM KDC クライアント設定 ........................................................................................................................................ 3-2
3.1.2 KDC サーバ接続テストをする。 ................................................................................................................................. 3-3
3.1.3 GM パスワード管理機能の設定 ............................................................................................................................... 3-3
3.2 パスワード管理機能を使用する ..............................................................................................................................3-9
3.2.1 ログイン、ログアウトする ............................................................................................................................................ 3-9
3.2.2 「ユーザ無効」と対処方法 .............................................................................................................................................. 3-9
3.2.3 パスワードの有効期限 ...................................................................................................................................................... 3-9
付録
付録 1 事象ログの内容 ............................................................................................................................................................. 付 -1
付録 2 エラーメッセージと対処方法 ............................................................................................................................... 付 -6
2-13
目次
1
2
3
vii
Blank
イ ー サ ネ ット
PC
PC
Bluetooth
GM
変更時の設定ファイル
GM
 ログイン情報
GM

第1章 拡張セキュリティ機能の説明

1.1 拡張セキュリティ機能の使い方

拡張セキュリティ機能の使い方の要点を説明しています。

1.1.1 操作の概要

GM の操作
Web アプリケーション(Web ブラウザ)による設定、操作、モニタの他、汎用通信(Ethernet
通信、シリアル通信(/C3))、USB 通信、Bluetooth 通信(/C8)経由で専用コマンドによる
制御が可能です。
シリアル 通 信
PC
ユニバーサルビューア、
Webブラウザなど
ログイン
1
拡張セキュリティ機能の説明
USB 通信
機能の設定
最初に GM の機能を設定します。測定のための機能設定のほかに、GM を操作するユーザを
登録します。ユーザを登録すると、GM を操作するときには、ユーザ名、ユーザ ID(使用
設定時)、パスワードを入力してログインすることが必要になります。本体キーによる操作
はできません。
ユーザ名
登録されているユーザ
ユーザID
(使用設定時)
パス ワード
ユーザ登録
設定変更の履歴が事象ログに記録され、変更後の設定ファイルが SD メモリカードに保存さ
れます。設定変更時には SD メモリカードが挿入されている必要があります。
S D メモリカード
変更履歴
事象ログ
測定
測定データ ( イベントデータまたは表示データ、1-4 ページの「1.2 データの記録と保存」
を参照 ) は、GM の内部メモリに記録され、外部記憶メディアにファイルとして保存されます。
測定データファイルには、測定時の設定ファイルと、運転操作の履歴 ( 事象ログ )、ログイ
ン情報 (ユーザの情報 ) が格納されます。SD メモリカードが挿入されている必要があります。
S D メモリカード
測定データファイル  測定データ  設定ファイル  事象ログ
1-1
PC
パス / フェイル
1.1 拡張セキュリティ機能の使い方
サインイン
測定データや事象ログなどを確認して、「パス」または「フェイル」の情報を測定データファ
イルに追加します。このことを「サインイン」と呼びます。許可されたユーザだけがサイ
ンインできます。
測定データファイルへのサインインは、標準の PC ソフトウェア「ユニバーサルビューア」(以
降「ユニバーサルビューア」と呼びます)で行います。
GM で測定データファイルにサインインすることはできません。

1.1.2 GM での操作範囲

GM は内部メモリの測定データを管理します
・ GM の内部メモリに格納している測定データを変更することはできません。内部メモリ
GM の内部メモリの測定データファイルにサインインすることはできません。 ・ 内部メモリの測定データは、外部記憶メディアにファイルとして自動的に保存されます。
(通信セキュリティが[ログイン]のとき、メディア保存は自動保存に固定です。)このとき、
外部記憶メディアに保存された測定データファイルを GM で変更することはでき
ません
・ 外部記憶メディアに保存された測定データファイルは、変更したり削除したりすること
・ GM では外部記憶メディアをフォーマットできません。
GM
S Dメモリ
カード
FTP転送
ユニバーサルビューア
の初期化以外、測定データを削除することはできません。
外部記憶メディアに同名のファイルがあると、無条件で上書きします。
はできません。

1.1.3 PC ソフトウエア

ユニバーサルビューアで、GM の測定データファイルの表示 / サインインができます。
ユニバーサルビューアマニュアル
1-2
1.1 拡張セキュリティ機能の使い方

1.1.4 用語の説明

システム管理者(Admin)  1.3 節
GM に登録するユーザの種類です。すべての操作ができます。
準管理者(SecondAdmin)
GM に登録するユーザの種類です。管理者制限およびユーザ制限で、操作できる範囲を限定
することができます。
一般ユーザ(User)  1.3 節
GM に登録するユーザの種類です。ユーザ制限で、操作できる範囲を限定することができま
す。
モニタユーザ(Monitor)  1.3 節
GM に登録するユーザの種類です。モニタのみができます。
管理者制限(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降)  1.3 節
準管理者ユーザの設定および操作範囲の制限内容です。
ユーザ制限  1.3 節
準管理者および一般ユーザの操作範囲の制限内容です。
ログイン / ログアウト  1.3 節
ログインとは、GM に登録されているユーザが、Web アプリケーションまたは通信(Ethernet、
シリアル、USB 通信、Bluetooth 通信)経由で、ユーザ名、ユーザ ID(使用設定時)、パスワー
ドを入力して本機器を操作できる状態にすることです。ログアウトとは、ログインした状
態を終了することです。
オーディットトレイル機能  1.5 節
運転経過をさかのぼって確認するための情報を保存する機能です。
事象ログ  1.5 節
設定変更、操作の履歴を決められた形式で発生順に並べた記録です。
サインイン機能、サインイン  1.6 節
保存されたデータを確認して、その測定データファイルに「パス」または「フェイル」の
承認情報をユーザ名とともに付加する機能、または付加することです。
測定データファイルへのサインインはユニバーサルビューアで行います。
GM で測定データファイルにサインインすることはできません。
パスワード管理機能  1.4 節
ネットワーク上の KDC サーバにより、GM にアクセスできるユーザを管理する機能です。
自動保存  1.2 節
内部メモリのデータを自動的に SD メモリカードに保存する方式です。
通信セキュリティが[ログイン]のとき、メディア保存は自動保存に固定です。
メディア FIFO(FirstInFirstOut)  1.2 節
SD メモリカードへのデータセーブ時、新たなファイルを保存するための空き容量が確保で
きない場合、データの更新日時が古い順にファイルを削除してから、新たなファイルを保
存する方式です。
ログイン情報  1.5 節、ユニバーサルビューアマニュアル
ユーザのパスワードは、有効期限切れなどのために、運用中に変更されます。ログイン情報
は、測定データファイル作成時のユーザ名とパスワードの情報で、測定データファイルに
格納されます。ユニバーサルビューアで測定データファイルにサインインするときは、そ
の測定データファイル内のログイン情報に記録されているユーザでログインすることが必
要です。ログイン情報は参照できません。
パスワードポリシー(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降)  1.3 節
パスワードに、最小文字数、大文字、小文字、数字、記号の使用や、履歴保持数(バージョ
ン 4.09 以降)に関する条件を設定できます。
(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降)
1
拡張セキュリティ機能の説明
1.3 節
1-3

1.2 データの記録と保存

拡張セキュリティ機能(付加仕様、/AS)付きの GM で記録可能なデータとその保存方法に
ついて説明しています。

1.2.1 データの種類

GM がファイルとして生成するデータの種類は次のとおりです。
ファイルの拡張子については、1-12 ページをご覧ください。
データ種類 説明
イベントデータ ・指定の記録周期で記録した測定データです。記録モードは「フリー」のみです。
トリガによる記録の開始はできません。 ・ファイルにヘッダ文字列(他のファイルと共通)を書き込めます。 ・アラーム情報 / メッセージ情報 / 事象ログ / ログイン情報 / 設定データを持
ちます。 ・データ形式:バイナリ形式(非公開)。暗号化されています。
表示データ ・トレンド表示で表示する波形データです。指定のトレンド更新周期で測定デー
タを記録します。 ・ トレンド更新周期内の測定データのうち、最小値と最大値が保存されます。 ・ファイルにヘッダ文字列(他のファイルと共通)を書き込めます。 ・アラーム情報 / メッセージ情報 / 事象ログ / ログイン情報 / 設定データを持
ちます。 ・データ形式:バイナリ形式(非公開)。暗号化されています。
マニュアルサンプル データ
レポートデータ(付加 仕様、/MT)
設定データ ・GM の設定データです。
アラームサマリデータ
・マニュアルサンプル操作を実行したときの測定データの瞬時値です。 ・ファイルにヘッダ文字列(他のファイルと共通)を書き込めます。 ・データ形式:テキスト形式
・時報、日報、週報、月報、バッチ報、日報カスタムのデータです。レポートデー
タは、レポートの種類によって決められるインターバル(時報の場合は 1 時間、
日報の場合は 1 日など)ごとに作成されます。 ・ファイルにヘッダ文字列(他のファイルと共通)を書き込めます。 ・データ形式:テキスト形式 ・Excel 形式、PDF 形式に変換できます。
・データ形式:バイナリ形式(非公開)。暗号化されています。 ・内部メモリに保存されているアラームサマリ情報がテキスト形式で保存されます。
・SD メモリカードに保存できます。
1-4
イベントデータと表示データ
イベントデータは測定データを細かく記録したい場合に有効です。 表示データは従来の記録紙による記録に相当するもので、長時間の記録に有効です。
表示データ
記録周期ごとの最大値 記録周期ごとの最小値
イベントデータ
記録時の瞬時値
測定周期ごとの 測定データ
時間
測定周期
イベントデータの記 録周期
表示データの記録周期
1.2 データの記録と保存

1.2.2 データの記録と保存の流れ

測定データは内部メモリに記録され、外部記憶メディアに保存されます。
ネットワーク上の
FTPサーバ
入出力
チャネル
. . .
演算
チャネル通信チャネル
記録
データ保 存
. . .
内 部メモリ
. . .
1
拡張セキュリティ機能の説明
他の機器のデータ(通信経由)
設定 パラメータ表示(Webアプリケーション)
保存
読み込み
S D メモリカード
外部記憶メディア
内部メモリ
イベントデータ、表示データは内部メモリにファイル単位で保持されます。また、ファイ ル単位で外部記憶メディアに保存されます。
記録
内 部メモリ
マニュアル
サンプルデ ータ
レポートデータ
ネットワーク上の
FTPサーバ
イベントデータ、表示データ
ファイル
......
データ保 存
......
外部記憶メディアのディレクトリ
1-5
1.2 データの記録と保存

1.2.3 イベントデータファイル、表示データファイル、設定データファイルの暗号化

イベントデータファイル、表示データファイル、設定データファイルは暗号化されています。 データの修正や削除などの操作はできません。

1.2.4 イベントデータ、表示データの記録方法

設定:本体マニュアル「2.10 記録条件を設定する(記録モード、記録周期、ファイルセー
ブ周期)」、「2.9 測定条件を設定する(測定周期、A/D 積分時間など)」
操作:本体マニュアル「3.1.1 記録を開始する / 停止する」
記録するデータの種類
イベントデータまたは表示データから選択します。
・ 記録するデータを決める
ご使用目的に適したデータを記録してください。下記の例を参考にしてください。
例 1:常にできるだけ詳細なデータを記録する
記録周期を指定して、イベントデータを記録します。
例 2:今までの記録紙記録計のように常時波形データだけを記録する
表示データを記録します。
内部メモリ
記録された測定データは指定時間間隔で分割され、ファイルとして保持されます。内部メモ リがいっぱいになるか、「イベントデータファイル」+「表示データファイル」の数が 500
(GM10-1)、または 1000(GM10-2)を超えると、最も古いファイルから上書きされます。
イベントデータの記録条件
項目 説明
対象チャネル 測定チャネル、演算チャネル、通信チャネルから選択します。 記録周期 100ms 〜 30min の選択肢から選択します。ただし、測定周期より速
い周期は設定できません。
ファイルの作成 設定した「データ長」に達したときにファイルを作成します。
ファイルは以下のときも作成されます。 ・マニュアル操作でファイルを作成したとき ・記録ストップしたとき ・イベントアクション機能でファイル作成を実行したとき ・停電復帰したとき
モード フリー(常時記録する)
Web アプリケーションから記録をスタート、ストップできます。
START、STOP キーから記録のスタート、ストップはできません。
操作:本体マニュアル「3.1.1 記録を開始する / 停止する」
時間
ファイル ファイル ファイル データ追加中
1-6
1.2 データの記録と保存
表示データの記録条件
項目 説明
対象チャネル イベントデータと同じです。 記録周期 「トレンド更新周期」で指定します(下表を参照)。測定周期より速い
周期は設定できません。
ファイルの作成 設定した「ファイルセーブ周期」でファイルを作成します。
時間
ファイル ファイル ファイル データ追加中
ファイルは以下のときも作成されます。 ・マニュアル操作でファイルを作成したとき ・記録ストップしたとき ・イベントアクション機能でファイル作成を実行したとき ・停電復帰したとき
記録スタート / ストップ Web アプリケーションから記録をスタート、ストップできます。
START、STOP キーから記録のスタート、ストップはできません。
操作:本体マニュアル「3.1.1 記録を開始する / 停止する」
トレンド更新周期と表示データの記録周期
トレンド更新周期 記録周期 100ms 200ms 500ms 1s 2s トレンド更新周期 記録周期 4s 10s 20s 30s 40s トレンド更新周期 記録周期 1min 2min 4min 8min 20min
* 測定周期より早い記録周期は設定できません。
*
*
*
5s 10s 15s 30s 1min
2min 5min 10min 15min 20min
30min 1h 2h 4h 10h
1
拡張セキュリティ機能の説明
1.2.5 マニュアルサンプルデータ
マニュアルサンプルデータは内部メモリに記録されます。マニュアルサンプルデータの数 が 400 を超えると、最も古いデータから上書きされます。
操作:本体マニュアル「3.1.2 GM のデータをモニタする、モニタ画面から GM を操作する」
のマニュアルサンプルデータの一覧と保存操作

1.2.6 レポートデータ(付加仕様、/MT)

レポートデータは内部メモリに記録されます。レポートデータの数が 800 を超えると、最 も古いデータから上書きされます。
設定:本体マニュアル「2.17 レポート機能(付加仕様、/MT)を設定する」
時間

マニュアルサンプルデータ

時間
レポートデータ
1-7
レポートデータ
「3.1.2 GMのデータをモニタする、モニタ画面からGMを操作する」の 「内部メモリの測定データの一覧と保存操作」
1.2 データの記録と保存

1.2.7 外部記憶メディアのディレクトリと保存ファイル

外部記憶メディアの種類
・ SD メモリカード (1G バイト以上 )
SD メモリカードのディレクトリ
GM が SD メモリカードに自動的に作成するディレクトリと、保存ファイルを示します。
Note
・ SD メモリカードに「SET0」という名前のファイルを置かないでください。 ・ データを保存する記憶メディアにディレクトリ名 ( 初期値は「DATA0」) と同名のファイルを置
かないでください。
ル ー ト デ ィレ クトリ
設 定 データファイ ル
セーブ操作により保 存した設定 デー タファイル
操作:本体マニュアル
2.28.1 GMの設定データをセーブ、ロード、削除する
SET0ディレクトリ
・ 設定変更操作をしたときに、下記のファイルを保存します。
設定 デー タファイル
・ メディアFIFO動作ができます。
1.5節
データ保存先ディレクトリ
・ 下記のファイルを保存します。
イベントデータファイル 表示 デー タファイル マニュアル サンプル データファイル
レポートデータファイル(付加仕様、/MT) ・ ディレクトリ名の初期値は「DATA0」です。 ・ メディアFIFO動作ができます。
設定:本体マニュアル
2.15 データファイルの保存条件を設定する
Webアプリケーション操作によるデータ保存先ディレクトリ
Webアプリケーション操作によるデータ保存を実行したときに、
ディレクトリを作成して下記のファイルを保存します。
イベントデータ、表示データ、マニュアルサンプルデータ、
操作:本体マニュアル
保存ファイル
拡張セキュリティ機能付きの GM では、下記のファイルを生成します。
種類 拡張子 記事
イベントデータファイル GSE ­表示データファイル GSD ­設定データファイル GSL 1-12 ページ、1.5 節を参照。 マニュアルサンプルデータファイル GMN ­レポートデータファイル(付加仕様、/MT) GRE -
xlsx または xlsm
pdf
帳票テンプレート機能使用時。
1-8
1.2 データの記録と保存
時間
外部記憶メディアに保存

1.2.8 外部記憶メディアへの保存

自動保存
対象となるのは、イベントデータ、表示データ、マニュアルサンプルデータ、および、レポー トデータ(付加仕様、/MT)です。 SD メモリカードを常にドライブに挿入しておきます。内部メモリのデータが自動的に SD メモリカードに保存されます。(自動保存固定です。)
自動保存のタイミング
データ種類 説明
イベントデータ ファイルが作成されたとき、そのファイルが保存されます。
表示データ ファイルが作成されたとき、そのファイルが保存されます。
マニュアル サンプルデータ
レポートデータ 最初にレポートデータが生成されたとき、SD メモリカードにレポートデー
レポート種類 レポートファイル
時報+日報
日報+週報
日報+月報
最初にマニュアルサンプルが実行されたとき、SD メモリカードにマニュア ルサンプルデータのファイルが作成されます。マニュアルサンプル実行ご とにこのファイルにデータが追加されます。100 回分のマニュアルサンプ ルデータが収納されるとファイルが分割されます。
から GM を操作する」のマニュアルサンプルデータの一覧と保存操作をご 覧ください。
タのファイルが作成され、レポートデータが格納されます。レポート時刻 ごとに、このファイルにレポートデータが追加されます。
レポートファイルの分割
指定した時刻にファイルへのレポートデータの追加を終了し、次回から新 規ファイルに保存します。ファイルは、下表の単位で分割されます。また、 記録をストップすると、すべてのレポートファイルが分割されます。
帳票テンプレート機能
レポートファイルの分割のタイミングで、指定したテンプレートのフォー マットに従って、Excel 形式、PDF 形式、または直接印刷するなど、帳票ファ イルが作成されます。
をご覧ください。
[分割]の場合 [1 ファイル]の場合
1
拡張セキュリティ機能の説明
ファイル ファイ ル ファイル
時間
ファイル ファイ ル ファイル
外部記憶メディアに保存
操作は、本体マニュアル「3.1.2 GM のデータをモニタする、モニタ画面
設定は、本体マニュアル「2.17 レポート機能(付加仕様、/MT)を設定する」
日報ごとに 1 ファイル 1 日の時報と日報
1 日の時報
週報ごとに 1 ファイル 1 週間の日報と週報
1 週間の日報
月報ごとに 1 ファイル 1 ヵ月の日報と月報
1 ヵ月間の日報
次ページに続く
1-9
1.2 データの記録と保存
データ種類 説明
バッチ報
日報カスタム
記録スタート / ストップごとに 1ファイル。ただしデータ数が 200 個を超えると分割されます。
ファイル作成単位ごとに 1ファイルファイル作成単位ごとに 1 ファイ
記録スタート / ストップごとに1 ファイル。ただしデータ数が 200 個を 超えると分割されます。
イベントデータファイル、表示データファイルに保存される内容
イベントデータ / 表示データファイルには、下記の内容が保存されます。
イベントデータ / 表示データファイルの内容
・ ヘッダ文字列 ( 本体マニュアル「2.15.1 保存先ディレクトリ、ファイルヘッダ、ファイル名を設定
する」を参照 ) ・ バッチ情報 ( バッチ機能を使用時、 本体マニュアル「2.16 バッチ機能を設定する」を参照 ) ・ 測定 / 演算データ ・ 設定データ ・ ログイン情報 (1.1 節の「用語の説明」を参照 ) ・ 事象ログ (1.5 節の「オーディットトレイル機能(監査証跡)」を参照 ) ・ アラームサマリ
保存先
SD メモリカードです。
データ保存先ディレクトリ
データ保存先ディレクトリ名を設定できます ( 初期値は「DATA0」)。指定した名前のディ レクトリを SD メモリカード内に作成し、データを保存します。
設定:本体マニュアル「2.15 データファイルの保存条件を設定する」
Note
SD メモリカードにディレクトリ名 ( 初期値は「DATA0」) と同名のファイルを置かないでください。
保存動作(メディア FIFO を使用しない場合)
SD メモリカードに十分な空き容量がないと、内部メモリのデータを保存できません。内部 メモリのデータが上書きされてしまう前に、SD メモリカードを交換してデータを保存して ください。
1-10
1.2 データの記録と保存
保存動作(常に最新のデータファイルを保持する /メディア FIFO)
データファイルを自動保存する場合、常に最新のデータファイルを SD メモリカードに保持 するように保存できます。この方法では、SD メモリカードを交換しないで、GM を継続的 に使用できます。
設定:本体マニュアル「2.15 データファイルの保存条件を設定する」
動作
古い 新しい
削除 保存
ファイル 1 ファイル 2
メディア
SD メモリカードへのデータセーブ時、新たなファイルを保存するための空き容量が確保で きない場合、データの更新日時が古い順にファイルを削除してから、新たなファイルを保 存します。この動作を FIFO (First In First Out) と呼びます。
・ FIFO の動作は、下記のファイルを自動保存するときだけ実行されます。他の方法で保存
先ディレクトリにファイルを保存しても、FIFO 動作を行いません。 イベントデータファイル、表示データファイル、レポートデータファイル(付加仕様、
/MT)、マニュアルサンプルデータファイル
・ 削除対象となるファイル
保存先ディレクトリ内のすべてのファイルが削除対象になります。ただし、下記のファ
イルは除きます。
隠しファイル、読み取り専用ファイル、保存先ディレクトリ内のサブディレクトリ内に
あるファイル
・ ファイル保存後の SD メモリの空き容量が 1M バイト未満になるときは、保存先ディレク
トリ内の最も古いファイルから順番に削除してファイルを保存します。保存後は1M バ イト以上の空き容量を確保します。
・ 最大 1000 個の最新ファイルを保持します。保存先ディレクトリ内のファイル数が 1000
個を超えてしまう場合は、空き容量が十分あっても、古いファイルを削除してファイル 数を 1000 個以内に保持します。
・ 保存ディレクトリ内にすでに 1000 個以上のファイルが存在するときは、必ず 1 個以上の
ファイルを削除して、新しいファイルを保存します。ファイル数を 1000 個以内に保持す ることは行いません。
更新日付
ファイル 3
ファイル 4
1
拡張セキュリティ機能の説明
1-11
。000001から始まり、999999までの値をとります。999999まで使い切ると、000000
指定ディレクトリ内に同名のファイルが存在した場合、上書きを避けるため「区切り」文字を発生順に
1.2 データの記録と保存
構成
イベントデータ 表示データ マニュアルサンプルデータ
日付
アラー ムサマリデータ
ファイル名
測定データを SD メモリカードに保存するときのファイル名を、下記の3種類から選択でき ます
説明
連番
指定文字列
日付け
例:000123_AAAAAAAAAAA121231_174633.GSD
拡張子
.
レポートデータ
(付加仕様、/MT)
連番
例:000123_AAAAAAAAAAA121231_174633HD.GRE
指定文字列
イベントデータ
連番
バッチ 名
表示データ マニュアルサンプルデータ アラー ムサマリデータ
レポートデータ
イベントデータ 表示データ
レポートデータ
マニュアルサンプルデータ アラー ムサ マリデータ
連番
例:000123_AAAAAAAAAAA.GSD
連番
例:000123_AAAAAAAAAAAHD.GRE
連番
例:000123_BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB.GSD
連番
例:000123_121231_174633HD.GRE
連番
例:000123_121231_174633.GMN
指定文字列
指定文字列
日付け
日付け
.
種別
バッチ 名
種別
.
拡張子
項目
連番
数字6桁 区 切り1桁
数字6桁 *
発生順の番号です に 戻ります 。
'_'から始まり、A~Z、0~9の値をとります。
区切り1 桁
変えて保 存します。
で構 成されます。
説明
例: 「 000123_AAAAAAAAAAA.GSD」というファイルがすでに存在する場合、 000123AAAAAAAAAAAA.GSD」というファイル名で保存します。
日付
指定 文字列
バッチ 名
種別
拡張子
YYMMDD_hhmmss
AAAAAAAAAAAAA
BBBBBBBBBBBBBB・・・B
H_、D_、W_、M_、 HD、DW、DM、B_、C_
イベントデータ :GSE
表示データ :GSD マニュアルサンプルデータ :GMN
アラー ムサマリデータ :GA L
YY:年(西暦下2桁)、M M:月 、D D:日 h h:時 、m m:分 、s s:秒
最大16文字、半角英数字が使用可
最大41文字、半角英数字が使用可
レポートデータの種類
H _:時 報 、D _:日 報 、W _:週 報 、M _:月 報 、 H D:時 報 と日 報 、DW:日報と週 報、D M:日 報と月 報 、B _:バ ッチ 報 、C _:日 報 カス タム
レポートデータ :GRE レポートデータ :xlsxまたはxlsm (帳票テンプレート機能) レポートデータ :pdf (帳票テンプレート機能)
拡張子
日付け
拡張子
.
拡張子
.
種別
拡張子
.
.
拡張子
1-12
* マルチバッチ 機能(付加仕様、/BT)使用時は、[ バッチグループ識別 ]+[ 数字 ]+[ 区切り ] に
なります。詳細は、マルチバッチ機能マニュアルをご覧ください。
1.2 データの記録と保存

1.2.9 その他の保存可能なデータ

設定変更時の設定データ
機能説明:1.5 節
設定データ
GM の設定データを SD メモリカードに保存します。設定データは、ルートディレクトリに 保存されます。
設定データファイルのファイル名
操作:本体マニュアル「2.28 設定セーブ、設定ロードを行う」

1.2.10 イーサネットを介してのデータ保存

FTP クライアント機能により、イベントデータ、表示データ、レポートデータ(付加仕様、 /MT)、設定変更時の設定データを、イーサネットを介して FTP サーバに自動転送し、保存 することができます。また、逆に GM が FTP サーバになり、パーソナルコンピュータから GM にアクセス * し、GM の内部メモリまたは外部記憶メディアのデータファイルを取り出 して保存することも可能です。 * FTP サーバへの接続は、モニタユーザのみ可能です。
FTP プロトコルによる接続
ブラウザを使ったファイル取得例を説明します。URL 欄に、ftp://ユーザネーム @ホスト名 .ド メイン名 / を入力します。内部メモリのデータの取得は /MEM0/DATA フォルダの中から、 外部記憶メディアのデータは /DRV0 フォルダの中から、ファイルを選択して PC にダウン ロードします。ホスト名 . ドメイン名の代わりに IP アドレスを使用することができます。 アクセス時にユーザ名とパスワードを要求されます。GM でユーザ登録されているモニタ ユーザのユーザ名とパスワードを入力し、接続します。
指定
例:ABCD10005.GSL
1
拡張セキュリティ機能の説明
. GSL
・ [ 内部メモリ ] のリンク先は、ftp://username*@hostname/MEM0/DATA になっています。 ・ [ 外部記憶メディア:SD メモリカード ] リンクは、ftp://username*@hostname/DRV0/ に
なっています。 ・ 作成途中のデータファイルは取得できません。 ・ SSL による暗号化を行っているときは、「ftps://」でアクセスが必要です。
* username:ユーザ登録で設定した、モニタユーザのユーザ名
設定:本体マニュアル「2.22.2 FTP クライアント機能を設定する」 操作: 本体マニュアル「3.3 PC から GM の測定データファイルにアクセスする(FTP サー
バ機能)」
1-13

1.3 ログイン機能

電源ON
ユーザ識別情報(ユーザ名、ユーザ ID(使用設定時)、パスワード)を入力してログインす ることにより、登録したユーザだけが GM を操作できます。ログイン機能使用時は本体キー からの操作は制限されます *。 * STOP キーによるエラー表示消去、USER1 キーによる Bluetooth 機能 ON/OFF 以外の操作
は行えません。
設定:2.1 節 操作:2.2 節
ログイン操 作 ログアウト 操作
ログアウト状態
ユーザ名
ユーザID
(使用設定時)
パスワード
ログイン状 態
自動ログアウト

1.3.1 Web アプリケーションのログイン、ログアウト

ログイン
Web アプリケーションにアクセスすると、ログイン画面が表示されます。 ユーザ識別情報( ユーザ名、ユーザ ID(使用設定時)、パスワード)を入力してログインします。
ログアウト
Web アプリケーションのログアウト操作によりログアウトします。Web ページを終了する ことでもログアウトします。Web アプリケーションを一定時間操作しなかった場合に自動 的にログアウトするように設定することもできます。
Web 自動ログアウト
指定した時間、Web アプリケーションからの操作がなければ自動的にログアウトするよう に設定できます。
2-1 ページの「2.1.1 セキュリティ機能、ログアウト、パスワード管理機能などを設定す
る」
1-14
1.3 ログイン機能

1.3.2 通信経由のログイン、ログアウト

汎用通信(Ethernet 通信、シリアル通信(/C3))、USB 通信、Bluetooth 通信(/C8)、 DARWIN 互換通信(Ethernet 通信、シリアル通信(/C3))経由で GM にアクセスするためには、 登録したユーザでログインすることが必要です。
ログイン
専用コマンドにより、ユーザ識別情報(ユーザ名、ユーザ ID(使用設定時)、パスワード) を入力してログインします。
ログアウト
専用コマンドにより、ログアウトします。一定時間アクセスがななかった場合に自動的に ログアウトするように設定することができます。
自動ログアウト
・ Ethernet 通信による汎用通信および FTP サーバの場合、タイムアウト機能の設定で行い
ます。
本体マニュアルの「2.22.7 サーバ機能を設定する」を参照してください。
・ シリアル通信による汎用通信の場合、ログアウトの設定で行います。
本体マニュアルの「2.23.1 通信の基本条件を設定する」を参照してください。
・ USB 通信による汎用通信の場合、ログアウトの設定で行います。
本体マニュアルの「2.24.1 USB 通信機能オン / オフを設定する」を参照ください。
・ Bluetooth 通信による汎用通信の場合、通信タイムアウトの設定で行います。
本体マニュアルの「2.25.1 Bluetooth 通信機能オン / オフを設定する」を参照ください。
1
拡張セキュリティ機能の説明
通信経由のログインの詳細は、通信コマンドマニュアルを参照してください。

1.3.3 FTP サーバへのログイン、ログアウト

FTP サーバへのログインは、ユーザレベル「Monitor」のユーザのみ行えます。ユーザレベ ル「Admin」、「SecondAdmin」、「User」ではログインできません。 FTP サーバを使用する場合は、ユーザレベル「Monitor」のユーザを登録してください。
ログイン
ユーザ識別情報(ユーザ名、パスワード)を入力してログインします。
ログアウト
一定時間アクセスがなかった場合に自動的にログアウトするように設定することができま す。
自動ログアウト
FTP サーバの自動ログアウトは、タイムアウト機能の設定で行います。
本体マニュアルの「2.22.7 サーバ機能を設定する」を参照してください。
1-15
1.3 ログイン機能

1.3.4 ユーザの種類

ユーザには「システム管理者」、「準管理者」、「一般ユーザ」、および「モニタユーザ」があ ります。 ユーザ登録数: 100(GM10-1)または
200(GM10-2)(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降)
ユーザレベル 内容
システム管理者 Admin すべての操作ができます。 準管理者
(リリースナンバー
4(バージョン 4.07) 以降)
一般ユーザ User 操作範囲の制限(ユーザ制限)をかけることができます。
モニタユーザ Monitor モニタ機能のみのユーザです。設定、操作はできません。
SecondAdmin システム管理者ができるセキュリティ設定、操作範囲の制
限(管理者制限)、および操作範囲の制限(ユーザ制限)を かけることができます。 A/D 校正の実行、拡張セキュリティ設定、 暗号化 / 証明書 の暗号化機能設定と鍵作成、Bluetooth 機能設定(付加仕様、 /C8)の操作はできません。 マルチバッチ機能の有効 / 無効、マルチバッチ機能の有効 / 無効を含む設定ロードはできません。
セキュリティ設定に関する機能へのアクセスはできません。 また、A/D 校正の実行、拡張セキュリティ設定、暗号化 / 証明書の暗号化機能設定と鍵作成、I/O モジュールファーム のアップデートの操作もできません。 マルチバッチ機能の有効 / 無効、マルチバッチ機能の有効 / 無効を含む設定ロードはできません。 測定動作モードの設定はできません。
GM の FTP サーバにアクセスして、GM の内部メモリまた は外部記憶メディアのデータファイルを取り出して保存す ることができます。 パスワードリトライ回数によるユーザ無効機能はありませ ん。
システム管理者
項目 内容
ログインの種類 通信 Web アプリケーションおよび汎用通信(Ethernet 通信、
シリアル通信(/C3)、USB 通信、Bluetooth 通信(/C8)、 DARWIN 互換通信)経由でログインできます。
識別情報 ユーザ名 半角英数字、記号、20 文字以下。
(半角カナ、全角文字の設定不可)
ユーザ ID* 半角英数字、記号、20 文字以下。
(半角カナ、全角文字の設定不可)
パスワード * 半角英数字、記号、6 文字以上 20 文字以下。(半角カナ、
全角文字の設定不可)
・ パスワードポリシーの設定が可能です(リリースナンバー
4(バージョン 4.07)以降)。
パスワード有効期限 OFF、1 ヶ月、3 ヶ月、6 ヶ月、1 年から選択できます。
* パスワード、ユーザ ID に設定できない文字:「SP( 空白 )」、「'」、「;」、「DEL(7f)」
Note
ログイン機能を使用するときは、システム管理者が少なくとも一人登録されていることが必要で す。ユーザ番号1の登録ユーザのユーザレベルは、「Admin」のみです。変更することはできません。
1-16
1.3 ログイン機能
準管理者(リリースナンバー 4(バージョン 4.07)以降)
項目 内容
ログインの種類 通信 Web アプリケーションおよび汎用通信(Ethernet 通信、
シリアル通信(/C3)、USB 通信、Bluetooth 通信(/C8)、 DARWIN 互換通信)経由でログインできます。 操作の制限については「管理者制限」および「ユーザ制限」 を参照してください。
識別情報 システム管理者の識別情報と同じです。
一般ユーザ
システム管理者または権限を持つ準管理者が一般ユーザを登録します。
項目 内容
ログインの種類 通信 Web アプリケーションおよび汎用通信(Ethernet 通信、
シリアル通信(/C3)、USB 通信、Bluetooth 通信(/C8)、 DARWIN 互換通信)経由でログインできます。 操作範囲の制限については「ユーザ制限」を参照してくだ さい。
識別情報 システム管理者の識別情報と同じです。
モニタユーザ
システム管理者または権限を持つ準管理者がモニタユーザを登録します。
項目 内容
ログインの種類 通信 Web アプリケーション、汎用通信(Ethernet 通信、シリア
ル通信(/C3)、USB 通信、Bluetooth 通信(/C8)、DARWIN 互換通信)、および FTP サーバ経由でログインできます。 モニタのみできます。パスワード変更を除き、設定、操作 はできません。 また、パスワード有効期限の設定はできません。
識別情報 ユーザ名 半角英数字、記号、20 文字以下。
(半角カナ、全角文字の設定不可)
ユーザ ID * 半角英数字、記号、20 文字以下。
(半角カナ、全角文字の設定不可)
パスワード * 半角英数字、記号、6 文字以上 20 文字以下。(半角カナ、
全角文字の設定不可)
・ パスワードポリシーの設定が可能です(リリースナンバー
4(バージョン 4.07)以降)。
* パスワード、ユーザ ID に設定できない文字:「SP( 空白 )」、「'」、「;」、「DEL(7f)」
1
拡張セキュリティ機能の説明
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