Roland VS-1680 User Manual [ja]

クイック・スタート
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」
(取扱説明書 P.2、3)と「使用上のご注意」(取扱説明書 P.4)をよくお読
みください。また、この機器の優れた機能を十分ご理解いただくためにも、
クイック・スタートと取扱説明書、および資料をよくお読みください。ク イック・スタートと取扱説明書、および資料は必要なときにすぐに見るこ とができるよう、手元に置いてください。
1998 ローランド
©
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
ローランド・ホームページ http://www.rolandcorp.com/japan/
はじめに
このたびはローランド・デジタル・スタジオ・ワークステーションVS-1680 をお買い 上げいただきまして、まことにありがとうございます。 VS-1680 の取扱説明書はクイック・スタートと取扱説明書、資料の 3 冊構成になって います。クイック・スタートは、VS-1680 に電源を入れるところから、録音、再生、 ミックス・ダウン、オリジナルのオーディオCD の作成、そして電源を切るまでの基本 操作を順に説明しています。VS-1680の機能をまず体験してみたいというかたはクイッ ク・スタートからお読みください。
■取扱説明書の表記について
この取扱説明書では、操作方法を簡潔に説明するために、次のように表記しています。
[ ]で囲まれたパネルの表記は、ある特定のボタンを表しています。
例:[SHIFT]はシフト・ボタンを表しています。
[]で囲まれていないパネルの表記は、ボタンや接続端子のグループを表しています。
例:STATUS ボタンはステータス・ボタンの[1]〜[15/16]までを表しています。 併記されているパネルの表記は、[SHIFT]を押したときや状態によって機能が変わ
るボタンを表しています。そのときのボタンの機能を最初に示します。 例1:[MASTER(SOLO)]はマスターブロックの設定のときに使用します。 例2:[SOLO(MASTER)]はソロ機能のときに使用します。
パネルの表記に付いている数字は、ある特定のチャンネルのボタンや接続端子などを
表しています。 例:INPUT 1 つまみはチャンネル 1 の入力感度調整つまみを表しています。
 で囲まれた英数字は、画面に表示されるメッセージを表しています。
例:電源を切るときにはSHUTDOWN/EJECT ?と表示されます。
(P.**)は本書の参照ページを示しています。
※で始まる説明は特に注意していただきたい事柄を表しています。クイック・スター
トでは と表しています。
で示されている単語は、「用語解説」(資料P.63)でその意味を説明しています。
クイック・スタートで紹介しているのは、VS-1680 が持っている機能のほんの一部
です。クイック・スタートの説明だけではわかりにくいときや、より高度な使いかた をしたいときなどは、 で示されている取扱説明書の参照ページをお読みくださ い。
2
目 次
お使いになる前に . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5
準備が必要なもの . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. 5
ハード・ディスクを内蔵する . .. . . . . .. . .. . .. . .. . .. . . . . . . . .. 5
エフェクト・エクスパンション・ボードを内蔵する . . . . . . . .. . .. 8
基本的な接続をする(電源とオーディオ機器、ヘッドホン). .. . .11
電源を入れる . . . . . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .12
内蔵時計の日付と時刻を合わせる. .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . 14
電源を切るときは . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .17
STORE Current?と表示されたら...............................18
ハード・ディスクを取り付けるときの注意 . . . ........................5
エフェクト・エクスパンション・ボードを取り付けるときの注意. .........8
表示の濃さを調整するには . . . ...................................13
画面や操作がわからなくなったら . . ...............................13
デモ演奏を聴く . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19
デモ演奏について . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .19
デモ演奏を再生する. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . .. . .. . .. . .. . . 19
レベル・メーターのみかた . . . ...................................21
全体の音量を調整するには . . . ...................................22
各トラックの音量を個別に調整する ...............................22
ヘッドホンの音量を調整する. . ...................................22
アレンジの異なるデモ演奏を聴く(シーン)..................23
他のデモ演奏を聴く(ソング・セレクト)....................24
多重録音をする . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27
新しいソングを作る(ソング・ニュー). . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . 27
マイクを接続する . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .31
マイクを接続するときの注意事項 . . ...............................32
入力感度を調整する. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . .. . .. . .. . .. . . 33
トラックへ録音する. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . .. . .. . .. . .. . . 36
録音した演奏を再生する . . . . . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . 38
録音を取り消す . . . . . . . . . .. . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . 38
録音可能時間を確認する(リメイニング・タイム). . . . ................38
録音結果を取り消す(アンドゥ/リドゥ)...........................40
一部分だけを録音しなおす(パンチ・イン/パンチ・アウト). . . ........43
録音結果の一部だけを消去する(トラック・イレース).................45
消去された録音結果をディスクから削除する(ソング・オプティマイズ)...48
V トラックへ録音する . . . . . . . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . . . . . . . .50
V トラックの録音結果を聴き比べる ...............................52
3
目 次
別トラックへ録音する. .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . .. . . . . .. . .54
複数トラックの演奏を再生する. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . .. . .57
各トラックの音量バランスを調整する. . . ...........................57
各トラックの定位を調整する. . ...................................58
各トラックの音質を調整する. . ...................................60
演奏を保存する(ソング・ストア).........................62
エフェクトを使う(VS8F-2 を内蔵したとき)...63
センド/リターン・タイプのエフェクトをかけながら再生する . . 64 モニター音だけにセンド/リターン・タイプ
のエフェクトをかけながら録音する . . . . . .. . .. . . . . . . . .. . .. . .68
エフェクトを切り換えながら再生する. . . ...........................73
センド/リターン・タイプのエフェクトをかけながら録音する . . 76
インサート・タイプのエフェクトをかけながら再生する. .. . .. . . 82
同じエフェクトを他のトラックへもインサートしたいとき . . ............85
同じエフェクトをセンド/リターンとインサートで使いたいとき. ........86
インサート・タイプのエフェクトをかけながら録音する. .. . .. . . 87
作品を仕上げる . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92
複数トラックの演奏をまとめる(トラック・バウンシング). .. . .92
不要な部分を削除する(トラック・カット)..................99
CD-R ディスクへ書き込みたい部分を選ぶ. . . . ......................100
後の不要部分を削除する . . . . . ..................................101
前の不要部分を削除する . . . . . ..................................104
トラック番号用マーカーを付ける. .. . .. . . . . . . . .. . .. . .. . .. . 106
トラック番号の付きかた . . . . . ..................................107
オリジナルのオーディオ CD を作成する . . . . . .108
CDR-88 / CDR-88RWを接続する. . . . . . . . . . . . .. . .. . .. . .. . 108
CD-R ディスクへソングを書き込む . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 108
書き込んだソングを試聴する . .. . . . . .. . .. . .. . .. . .. . . . . . . . 113
付録...............................116
4
不要な作品を削除する(ソング・イレース).................116
パーティションの容量を切り換える(イニシャライズ)........119
索引...............................122

お使いになる前に

準備が必要なもの

VS-1680 は、ハード・ディスクに多重録音ができるオーディオ・レコー ダーです。多重録音をするためには少なくとも以下のものが必要になりま
す。
VS-1680(1台)
電源コード(1 本:付属)
内蔵用IDE ハード・ディスク(HDP88 シリーズ:別売)
マスター・アウト用、またはモニター・アウト用オーディオ機器、また
はヘッドホン(別売) マイク、楽器(エレクトリック・ギターやシンセサイザー)、CDプレー
ヤーなどの録音用音源や機材(別売)
また、クイック・スタートでは、以下のような機材も使用して機能を説明 しています。必要に応じてお求めください。
VS8F-2(内蔵用エフェクト・エクスパンション・ボード:別売)
CDR-88(外付け CD-R ドライブ:別売)、または CDR-88RW(外付け
CD-RW ドライブ:別売)
本書では、ディスプレイ/画 面を使用して機能説明をし
ていますが、工場出荷時の設 定(音色名など)と本文中の
ディスプレイ/画面上の設 定は一致していません。あら
かじめご了承ください。
IDE(資料P.63)

ハード・ディスクを内蔵する

VS-1680 は、ローランド HDP88 シリーズのハード・ディスク(別売)を 内蔵することができます。同時録音/再生トラック数や記憶容量など、VS­1680の性能を最大限に発揮させるために、特に HDP88-2100 以上をお使 いになることをおすすめします。
■ハード・ディスクを取り付けるときの注意
●使用するプラス・ドライバーは、ネジの頭に合ったものを使ってくださ い(No.2 のドライバー)。ネジの頭に合っていないと、ネジの頭をつぶ してしまうことがあります。
●ネジを外すときは反時計方向にドライバーを回 してください。ネジを締めるときは時計方向に ドライバーを回してください。
●ハード・ディスクを取り付けるときは、指定されたネジだけを外してく ださい。
●外したネジはVS-1680 内部に落とさないように注意してください。
●外したフロント・パネルのカバーをそのまま放置しておくことはおやめ ください。ハード・ディスクの取り付けが終わったら、必ず元通りに取 り付けてください。
●回路部やコネクター部には手を触れないでください。
●取り付け開口部で手を切らないように注意してください。
●取り付けを終えたら、正しく取り付けられていることを再度確認してく ださい。
ゆるむ
VS-1680 は、動作するため の基本設定をハード・ディス
クに記憶します。そのため、 HDP-88シリーズのハード・
ディスクを内蔵しないと、 VS-1680 を動作させること
はできません。
締まる
5
お使いになる前に
1
2
fig.1-02
VS-1680 と接続機器の電源を切り、VS-1680 に接続されてい
るすべてのケーブルを外します。
VS-1680 のフロント・パネルのカバーを外します。
3
fig.1-03
ハード・ディスクの注意書きシールが貼ってある面を上に向 け、取り付け口にゆっくり差し込み、奥まで確実に差し込みま す。取り付け金具の溝を VS-1680 のシャーシの出っ張りに 引っかけるようにするとよいでしょう。
6
お使いになる前に
4
ハード・ディスクを差し込んだら、先ほど取り外したネジを
使ってハード・ディスクを固定します。
5
ハード・ディスク前面の取っ手を収めた後、フロント・パネル のカバーを元通りに取り付けます。これで、ハード・ディスク
の取り付けが終わりました。
6
「電源を入れる」(P.12)にしたがって電源を入れ、正常に起
動することを確認してください。
Not Found any Drivesと表示されたら
内蔵したハード・ディスクが正しく認識されていません。リア・パネルの電源 スイッチでいったん電源を切り、ハード・ディスクを正しく内蔵しなおしてく ださい。
fig.1-0480
輸送するときは、VS-1680 が入っていたダンボール箱
と緩衝材、または同等品で梱 包してください。内蔵 IDE
ハード・ディスク(HDP88 シリーズ)を取り付けている
ときは、取り付けたときと逆 の手順で VS-1680 から外
し、ハード・ディスクの梱包 箱に入れたうえで、VS-
1680のダンボール箱の所定 の位置にいっしょに入れて
輸送してください。ハード・
ディスクを内蔵したまま輸 送すると、ソング・データが
失われたり、ハード・ディス クそのものの故障の原因と
なったりすることがありま す
7
お使いになる前に

エフェクト・エクスパンション・ボードを 内蔵する

エフェクト・エクスパンション・ボードVS8F-2 が別売で用意されていま す。VS8F-2 を内蔵すると、1 枚あたり 2 系統までのステレオ・エフェク トをVS-1680 単体で使用できるようになります。VS-1680 では、このエ フェクト・エクスパンション・ボードを2 枚まで内蔵することができます。 VS-1680 の性能を最大限に発揮させるために、エフェクト・エクスパン ション・ボードを内蔵することをおすすめします。
■エフェクト・エクスパンション・ボードを取り付ける ときの注意
●この基板は、静電気により部品が破壊される恐れがあります。基板を取 り扱うときは、次の点に注意してください。 ○基板を持つときは、あらかじめ何らかの金属に触れて、体や衣類にた
まっている静電気を放電してください。
○基板を持つときは、基板の縁を持ち、部品やコネクターの部分に直接
手を触れないでください。
○基板を保管するとき、または輸送するときなどは、購入時に基板が
入っていた袋(導電袋)に入れてください。
●使用するプラス・ドライバーは、ネジの頭に合ったものを使ってくださ い(No.2 のドライバー)。ネジの頭に合っていないと、ネジの頭をつぶ してしまうことがあります。
●ネジを外すときは反時計方向にドライバーを回 してください。ネジを締めるときは時計方向に ドライバーを回してください。
●エフェクト・エクスパンション・ボードを取り付けるときは、指定され たネジだけを外してください。
●外したネジはVS-1680 内部に落とさないように注意してください。
●外した本体裏のカバーをそのまま放置しておくことはおやめください。 エフェクト・エクスパンション・ボードの取り付けが終わったら、必ず 元通りに取り付けてください。
●回路部やコネクター部には手を触れないでください。
●取り付け開口部で手を切らないように注意してください。
●基板を無理に押し込まないでください。装着しにくい場合、いったん基 板を外してやり直してください。
●取り付けを終えたら、正しく取り付けられていることを再度確認してく ださい。
ゆるむ
締まる
8
お使いになる前に
1
2 3
fig.1-05.j
VS8F-2 を取り付ける前に、VS-1680 と接続機器の電源を切
り、VS-1680 に接続しているケーブルをすべて外します。 VS-1680 を裏返し、次図で指定されたネジだけを外します。
内部には2つのコネクターと 6 つの樹脂ピンがあります。内部 のコネクターに VS8F-2のコネクターを差し込み、同時に樹脂 ピンを VS8F-2の穴にはめ込んで確実に固定してください。ま た、VS-1680 本体のリチウム電池には触らないようにしてく ださい。
エフェクト・エクスパンショ ン・ボードを 1 枚だけ内蔵
するときは、EFFECT A へ 取り付けるようにしてくだ
さい。
4
5
手順 2 で外した(指定された)ネジで、カバーを元通りに取り 付けます。これで、エフェクト・エクスパンション・ボードの
取り付けが終わりました。
外したケーブルを接続します。
9
お使いになる前に
6 7
fig.1-0680
「電源を入れる」(P.12)にしたがって電源を入れます。
VS-1680 が正しく起動したら、[SHIFT]を押しながら[F3
(EFFECT A)]を押し、エフェクト A メニューが表示されるこ
とを確認してください。
No Effect Boardと表示されたら
内蔵したエフェクト・エクスパンション・ボードが正しく認識されていませ ん。「電源を切るときは」(P.17)にしたがって電源を切り(シャットダウン 操作)、エフェクト・エクスパンション・ボードを正しく内蔵しなおしてくだ さい。
fig.1-0780
10
基本的な接続をする
(電源とオーディオ機器、ヘッドホン)
fig.1-08.j
お使いになる前に
他の機器と接続するときは、 誤動作やスピーカーなどの
破損を防ぐため、必ずすべて の機器の音量を絞った状態
で電源を切ってください。
ACコンセントへ
ヘッドホンを使用する場合は、リア・パネルの PHONES(フォーンズ) ジャックへ接続してください。PHONES(フォーンズ)ジャックからは MONITOR(モニター)ジャックと同じ音が出力されます。 お買い上げ時には、すべてのアナログ・オーディオ信号がMASTER(マス ター)ジャックから出力されるように設定されています。また、MONITOR
(モニター)ジャックからは MASTER(マスター)ジャックと同じ音が出
力されます。
ステレオ・ヘッドホン
(RH-20、RH-80、RH-120など)
ステレオ・セットなど
詳細は、「出力のしかたを決 める」(取扱説明書 P.175)
11
お使いになる前に

電源を入れる

1
fig.1-0980
2
リア・パネルの POWER(パワー)スイッチで VS-1680 の電源 を入れます。VS-1680 が正常に起動すると、次のような画面 が表示されます。
オーディオ機器の電源を入れます。
正しく接続したら(P.11 )、 必ず次の手順で電源を投入
してください。手順を間違え ると、誤動作をしたりスピー
カーなどが破損する恐れが あります。
音量を絞ってから電源を入 れてください。音量を絞って
も、電源を入れるときに音が することがありますが、故障
ではありません。
電源を入れたときには、ディ スク・ドライブの認識と必要
なデータの読み込みが行わ れます。そのため、起動する
までにはしばらく時間がか かります。
3
オーディオ機器のボリュームを適当なところまで上げます。
Not Found any Drivesと表示されたら
ハード・ディスクが内蔵されていません。このときは、VS-1680 を使用する ことはできません。 ハード・ディスクを内蔵しているにもかかわらずこのように表示されたとき は、ハード・ディスクが正しく認識されていません。リア・パネルの電源ス イッチでいったん電源を切り、ハード・ディスクを正しく内蔵しなおしてくだ さい(P.5 )。
fig.1-0480
12
■表示の濃さを調整するには
VS-1680 では、電源を入れた直後や長時間使用した後、または設置条件な どによって、ディスプレイ画面の文字やアイコンが見づらくなることがあ ります。このようなときは、ディスプレイ右脇の CONTRAST(コントラ スト)つまみを回してください。表示の濃さを調整することができます。
fig.1-10
■画面や操作がわからなくなったら
見慣れない画面が表示されたり、どの手順まで操作したのかわからなく なってしまったりしたときは、[PLAY(DISPLAY)]を押してください。 電源を入れたときの画面に戻ることができます。もう一度最初の手順から 操作をやりなおしてください。
fig.1-11
お使いになる前に
誤った操作をしたときや、操作したとおりの動作ができないときは、画
面にエラー・メッセージが表示されます。「エラー・メッセージ一覧」(資 料P.13)をお読みになり、指示にしたがって対処してください。
手順どおりの操作をしても、クイック・スタートや取扱説明書に記載さ
れている内容と違う動作をするときは、「故障かな ? と思ったら」(資料 P.6)をお読みください。
以上のことを確認してもまだ問題が解決できないときは、お客様相談セ
ンターか、お近くのローランド・サービス・ステーション、またはお買 い上げ店へご相談ください。
13
お使いになる前に

内蔵時計の日付と時刻を合わせる

VS-1680 には時計が内蔵されています。演奏を録音すると、何月何日何時 に録音を行ったかという情報(タイム・スタンプ)も自動的に書き込まれ
ます。演奏した日時や順序で録音内容を管理できますので便利です。お買 い上げ後、はじめて電源を入れたときには、以下の操作でまず内蔵時計の 日付と時刻を合わせてください。
fig.1-12
4 1
1 2
3
3
[PLAY(DISPLAY)]を押します。
[SHIFT]を押しながら[F5(SYSTEM)]を押します。シス
テム・メニュー・アイ コンが表示され ます。システム・メ ニュー・アイコンが表示されていないときは、[F6(EXIT)]
を押してください。
2
[F2(DATE)]を押します。[F2]にDATEと表示されて
いないときは、まずDATEが表示されるように[PAGE] を押し、続いて[F2(DATE)]を押してください。
14
fig.1-1380
お使いになる前に
4
[][][][]を押すとカーソルが移動します。TIME/
VALUEダイヤルでそれぞれの値を設定してください。表示さ れるカレンダーを参考にするとよいでしょう。
fig.1-1480
Date Edit(デート・エディット)
年月日を西暦で設定します。
Date Format(デート・フォーマット)
日付の表示のしかたを選びます(表示例は1998 年4 月 1日の場合)。
mm/dd/yyyy: 月/日/年(例:04 / 01/ 1998) dd/mm/yyyy: 日/月/年(例:01 / 04/ 1998) yyyy/mm/dd: 年/月/日(例:1998/ 04 / 01) MMM. dd, 'YY: 月/日/年(例:Apr. 01, '98) dd MMM 'YY: 日/月/年(例:01 Apl '98)
Time Edit(タイム・エディット)
現在時刻を24 時間表示で設定します。
15
お使いになる前に
fig.1-12a
6
5
5
日付と時刻を設定したら、時報に合わせて[F4(Set)]を押
します。その瞬間から設定した時刻が有効になります。
6
[PLAY(DISPLAY)]を押します。最初の表示に戻ります。
内蔵バッテリーの交換
内蔵バッテリーが消耗してくるとディスプレイに次のように表示されます。 バッテリーが消耗すると記憶した内容が失われますので、早めに交換してくだ さい。交換するときは、必ずローランド・サービスに相談してください。
fig.1-13a80
内蔵時計はバッテリーで動 作しています。次回以降 VS-
1680の電源を入れたときに は、特にこの操作をする必要
はありません。しかし、なん らかの理由で現在の時刻と
ずれてしまったときには、同 様の方法で時刻を合わせて
ください。
16

電源を切るときは

そのまま電源を切ってしまうと、録音した演奏内容が失われてしまうばか りか、故障の原因になることもあります。録音した演奏内容を確実に保存
し、安全に電源を切るために、作業を終わるときには必ずシャット・ダウ ンを行ってください。
fig.1-15
お使いになる前に
シャット・ダウン
P.64)
2 3
(資 料
1 2
fig.1-1680
3
[SHIFT]を押しながら[SHUT/EJECT(STOP)]を押します。
SHUTDOWN/EJECT ?(シャット・ダウン/イジェクトし
STORE Current?(カレント・ソングを保存しますか)と表
[YES]を押してください。保存しなくてもよいときは[NO]
1
ますか)と表示されます。[YES]を押してください。
示されます。現在選ばれているソングを保存したいときは
を押してください。ただし、デモ演奏やプロテクトがかけられ ているソング(編集から保護されているソング)が選ばれてい るときは、このメッセージは表示されません。
カレント・ソング
P.64)
詳しくは、「演奏を保護する
(ソング・プロテクト)」(取
(資 料
17
お使いになる前に
fig.1-15a
7
4
シャット・ダウンが正常に終了すると、PowerOFF/ RESTART(電源を切ってください/再起動してください)と 表示されます。
fig.1-1780
5 6 7
オーディオ機器のボリュームを下げます。 オーディオ機器の電源を切ります。
リア・パネルの POWER(パワー)スイッチで、VS-1680 の電 源を切ります。
■STORE Current?と表示されたら
シャット・ダウンをはじめとするさまざまな操作を実行するときに、
STORE Current?(カレント・ソングを保存しますか)と表示されるこ
とがあります。これは、現在選ばれているソングをディスクへ保存するか どうかの確認メッセージです。ソングを保存してから操作を実行したいと きは[YES]を押してください。保存しなくてもよいとき(それまでの録 音や編集内容を破棄して、前回最後に保存した状態に戻したいとき)は
[NO]を押してください。
fig.1-1880
ハード・ディスクは、電源を 切ってからしばらくは惰性
で回転を続けています。この ときに衝撃を与えるとディ
スクを壊してしまう恐れが あります。ハード・ディスク
を内蔵したVS-1680を持ち 運ぶときは、電源を切ってか
ら30秒くらい時間を置いて ください。
18

デモ演奏を聴く

HDP88シリーズのハード・ディスクには、あらかじめデモ演奏が録音され ています。まずはじめに、このデモ演奏を聴いてみましょう。

デモ演奏について

HDP88 シリーズのハード・ディスクには、デモ演奏が 2 曲録音されてい ます。それぞれは、VS-880 用のソングと VS-1680 用のソングです。VS­880用のソングは8 トラックまで、VS-1680 用のソングは16 トラックま でを使っており、VS-1680 では両方のソングを再生できます。お買い上げ 時にはVS-1680 用のソング(「Seems So Right」)が聴けるようになって います。
「Seems So Light」: VS-1680 用、約 417MB 「V-Studio」: VS-880 用、約 72MB

デモ演奏を再生する

fig.2-01
詳細は、「互換性について」
(取扱説明書 P.148)
2 1
これらのデモ演奏を個人で 楽しむ以外に権利者の許諾
なく使用することは、法律で 禁じられています。
デモ演 奏の 演奏 デー タは MIDI OUTコネクターからは
出力されません。
1
2
3 4
3 4
TR(トラック)側のインジケーターが点灯するように
[FADER]を押します。
MONITOR(モニター)つまみを 0dB 付近(三時方向)に合わ
せます。 すべてのチャンネル・フェーダーを 0dB付近に合わせます。
マスター・フェーダーを一番下まで下げます。
19
デモ演奏を聴く
fig.2-01a
6
6 7 5
5
[PLAY]を押します。デモ演奏が再生されます。
6
fig.2-0280
マスター・フェーダーをゆっくり上げ、音量を調整します。再 生時刻やレベル・メーター、各トラックの演奏状態(プレイリ スト)などが表示されます。ヘッドホンの音量を調整したいと きは、PHONES(フォーンズ)つまみを回してください。
7
20
演奏が終わったら[STOP]を押します。デモ演奏が停止しま す。
■レベル・メーターのみかた
fig.2-03a
デモ演奏を聴く
13
2
1 2
3
fig.2-0380
[PLAY(DISPLAY)]を押します。
表示部の中段が太枠で囲まれるように、[SHIFT]を押しなが
ら[ ]または[ ]を押します。
[F1(LMTrk)]を押します。[F1]にLMTrkと表示され
ていないときは、まずLMTrkと表示されるように[PAGE] を押し、[F1(LMTrk)]を押します。このとき、レベル・メー ターは再生トラックの音量レベルを表示します。
21
デモ演奏を聴く
fig.2-03b
4
4
[F4(PRE)]を押したときはプリ・レベル表示となります。こ
のときはミキサー部の ATT(アッテネーター)を通った直後 の音量レベルを表示しますので、イコライザーやチャンネル・ フェーダーを操作してもレベル・メーター表示は変わりませ ん。
[F4(POST)]を押したときはポスト・レベル表示となりま
す。このときはチャンネル・フェーダーを通った後の音量レベ ルを表示しますので、チャンネル・フェーダーを操作すると、 それに応じてレベル・メーター表示も変わります。現在の表示 がプリ・レベルなのかポスト・レベルなのかは、表示部中段の 左下に示されます。
■全体の音量を調整するには
演奏全体の音量を調整したいときは、MASTER(マスター)フェーダーと MONITOR(モニター)つまみを操作します。
■各トラックの音量を個別に調整する
各トラックの音量を個別に調整したいときは、TR(トラック)側のインジ ケーターが点灯するように[FADER]を押した後、各チャンネル・フェー ダーを操作します。
詳細は、「ミキサー・セクショ ン・ブロック・ダイアグラ
ム」(資料 P.60)
MONITOR(モニター)レベ ルと MASTER(マスター)
レベルは、常にポスト・レベ ル表示されます。
■ヘッドホンの音量を調整する
ヘッドホンの音量を調整したいときは、PHONES(フォーンズ)つまみを 操作します。
22

アレンジの異なるデモ演奏を聴く(シーン)

デモ演奏には、音量レベルやパン/再生トラック/エフェクトなどのまと まった設定が、あらかじめいくつか登録されています。このまとまった設
定をシーンと呼びます。シーンをそれぞれ呼び出し、切り換えながらデモ 演奏を再生させることによって、アレンジの異なるデモ演奏を聴くことが できます。次のように操作して、デモ演奏を聴き比べてみてください。
fig.2-04
デモ演奏を聴く
2
1 2 3
4
5 6
1,5 43
[STOP]を押します。 [SCENE]を押します。ボタンのインジケーターが点灯します。
LOCATORボタンのうち、インジケーターが点滅しているボタ
ンを選んで押します。
[PLAY]を押します。演奏が再生されます。アレンジの異な
るデモ演奏が聴こえることを確認してください。
[STOP]を押します。演奏が停止します。
手順2〜 5 を繰り返し、アレンジの異なるデモ演奏を聴き比べ
シーンの切り換えは、演奏が 停止しているときに行って
ください。
てみてください。
詳細は、「現在のミキサーの 状態を登録する(シーン)」
(取扱説明書 P.40)
23
デモ演奏を聴く

他のデモ演奏を聴く(ソング・セレクト)

HDP88 シリーズのハード・ディスクには、デモ演奏が 2 曲録音されてい ます。もう1 曲のデモ演奏も聴いてみましょう。
fig.2-05
3
5 1
4 6
7
1 2
3
fig.2-0680
2
[PLAY(DISPLAY)]を押します。
[SHIFT]を押しながら[F1(SONG)]を押します。ソング・
メニュー・アイコンが表示されます。
[F1(SEL)]を押します。[F1]にSELと表示されていな
いときは、まずSELが表示されるように[PAGE]を押し、 続いて[F1(SEL)]を押してください。
24
デモ演奏を聴く
4
TIME/VALUE ダイヤルで、切り換えたいソングへカーソルを 移動します。ここでは「V-Studio」を選んでください。
fig.2-0780
異なる種類のソング(VS-1680 用と VS-880 用、および VS-880EX 用)は、 それぞれ区別できるようなアイコンで表示されます。
5
6 7
:VS-1680 用
:VS-880 用
:VS-880EX 用
[F4(Exec)]を押します。Select Song, Sure?(このソン
グを選びますか)と表示されます。
[YES]を押します。
デモ演奏以外のソングが選ばれているときはSTORE Current?(カレント・ソングを保存しますか)と表示されま す。現在のソングを保存しておきたいときは[YES]を、そう でないときは[NO]を押してください。
デモ演奏の内容は変更でき ないように保護されていま
す(ソング・プロテクト(取 扱説明書 P.81))。録音や編
集、保存などの操作はできま せん。デモ演奏やソング・プ
ロテクトがかけられている ソングを選んでいるときに
は、STORE Current?の メッセージは表示されませ
んので、手順 7 の操作は必 要ありません。
25
デモ演奏を聴く
8
もう 1 曲のデモ演奏(「V-Studio」)が選ばれると、最初の表示 に戻ります。「デモ演奏を再生する」(P.19)、「アレンジの異 なるデモ演奏を聴く(シーン)」(P.23)にしたがって、デモ 演奏を聴き比べてみてください。
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多重録音をする

VS-1680 で録音をするために必要な基本操作について説明します。実際に ひととおりの操作を確認してみてください。
ハードディスクのパーティション容量について
お買い上げ時のハード・ディスク(HDP-88 シリーズ)は、1,000MB ずつに区 切られています(パーティション)。さらに長時間の録音したいときは、この パーティション容量を 2,000MB にすることができます。パーティション容量の 切り換えは、ハード・ディスクを初期化(イニシャライズ)することによって 有効になります(P.119)。 たとえば、この章の操作(多重録音)に入る前にパーティション容量を切り換 えると、より長時間の録音ができるようになります。しかし、ハード・ディス
クに保存されている内容(デモ・ソング)はすべて失われ、復帰することはで きなくなります。このときは、必要に応じて、Zip ディスクや CD-RW ディス
クなどにデモ・ソングをバックアップしてください(VS-1680 取扱説明書 P.111、P.120)。

新しいソングを作る(ソング・ニュー)

fig.3-01
1
1
[PLAY(DISPLAY)]を押します。
デモ演奏を選んでいるとき は録音操作ができません。こ
れは、デモ演奏の内容が変更 できないように保護されて
いるからです(ソング・プロ テクト(取扱説明書 P.81))。
録音をするために、以下の操 作で新しいソングを準備し
てください。これはテープ式 マルチトラック・レコーダー
では、カセット・テープを取 り換える操作にあたります。
27
多重録音をする
fig.3-01a
34 6 7
5 9
2
2
fig.3-0280
[SHIFT]を押しながら[F1(SONG)]を押します。ソング・
メニュー・アイコンが表示されます。
28
多重録音をする
3
fig.3-0380
[F2(NEW)]を押します。[F2]にNEWと表示されてい
ないときは、まずNEWが表示されるように[PAGE]を押 し、続いて[F2(NEW)]を押してください。ソング・ニュー 画面が表示されます。
4
[F1(Name)]を押します。ソング・ネーム画面が表示されます。
5
fig.3-0480
6 7
SampleRateへカーソルが移動するように[]を押します。
8
ソングに名前を付けます。[] ]で変更したい文字を反 転表示させ、TIME/VALUE ダイヤルを回してください。
名前を付けたら[F5(Write)]を押します。
TIME/VALUE ダイヤルでソングのサンプル・レート(32kHz、
9
44.1kHz、48kHz)を選びます。オリジナルのオーディオ CD
を作成したいときは44.1kHzを選んでください
[]を押します。Record Modeへカーソルが移動します。
29
多重録音をする
fig.3-01b
11
10 12
13
10
11
fig.3-0580
12
[F4(Exec)]を押します。Create New Song, Sure?(新
[YES]を押します。
13
fig.3-0680
TIME/VALUE ダイヤルで、レコーディング・モード(MTP、 MAS、MT1、MT2、LIV、LV2)を選びます。オリジナルの
オーディオ CD を作成したいときはMTPを選ぶとよいで
しょう
しいソングを作りますか)と表示されます。
デモ演奏以外のソングが選ばれているときはSTORE Current?(カレント・ソングを保存しますか)と表示されま す。現在のソングを保存しておきたいときは[YES]を、そう でないときは[NO]を押してください。
デモ演奏の内容は変更でき ないように保護されていま
す(ソング・プロテクト(取 扱説明書P.81))。録音や編
集、保存などの操作はでき ません。デモ演奏を選んで
いるときには、STORE Current?のメッセージは
表示されませんので、手順 13 の操作は必要ありませ
ん。
14
30
新しいソングが作られると、最初の表示に戻ります。
詳細は、「新しいソングを作 る(ソング・ニュー)」(取扱
説明書 P.58)
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