Roland VR-760 User Manual [ja]

取扱説明書
このたびは、Combo Keyboard VR-760 をお買い上げいただき、まことにありがとうご ざいます。
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」(取扱説明書 P.2)と
分ご理解いただくためにも、取扱説明書をよくお読みください。取扱説明書は必要なときにすぐ に見ることができるよう、手元に置いてください。
987
※ MIDI は社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標です。
©
 2003 ローランド株式会社 
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。

安全上のご注意

安全上のご注意
火災・感電・傷害を防止するには
このマークは、注意喚起シンボルです。取扱説明書 などに、一般的な注意、警告、危険の説明が記載さ れていることを表わしています。
このマークは、機器の内部に絶縁されていない「危 険な電圧」が存在し、感電の危険があることを警 告しています。
マークについて この機器に表示されているマークには、次のような意味があります。
以下の指示を必ず守ってください
図記号の例
取扱いを誤った場合に、使用者が 傷害を負う危険が想定される場合 および物的損害のみの発生が想定 される内容を表わしています。  ※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大 損害を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が 死亡または重傷を負う可能性が想 定される内容を表わしています。
は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、
の中に描かれています。
左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜 くこと」を表わしています。
警告
注意
注意の意味について警告と
 は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま す。 具体的な注意内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を 表わしています。
 は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい ます。 具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
注意:
感電防止のため、パネルやカバーを外さないでください。 この機器の内部には、お客様が修理/交換できる部品 はありません。 修理は、お買い上げ店またはローランド・サービスに 依頼してください。
注意
感電の恐れがあります。
キャビネットをあけないでください。
001
● この機器を使用 する前に、以下 の指示と取扱説 明書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002b
● この機器を分解 したり(取扱説 明書に記載され ている指示(P.82)を除く)、改造したりしない
でください。
..............................................................................................................
003
● 修理/部品の交 換などで、取扱 説明書に書かれ ていないことは、絶 対にしな いでください。必
ずお買い上げ店 またはロー ランド・サービスに 相談してください。
..............................................................................................................
004
● 次のような場所で の使用や保 存はしないでくだ さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所 ○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
警告 警告
2
005
●この機器の設置には、ローランドが推奨 するス タンド(型番 : KS-12/16)を使用してください
(P.4)。
..............................................................................................................
006
● この機器の設置にスタンド(型番 :KS-12/16) を使用する場合、ぐ らつくよう な所や傾いた所 にスタンド(型番 :KS-12/16)を設置しないで ください。安定した 水平な所に 設置してくださ
い。機器を単独で 設置する 場合も、同様に安定 した水平な所に設置してください。
..............................................................................................................
008a
● 電源プラグは、必ず AC100V の電源コンセント に差し込んでください。
..............................................................................................................
008e
●電源コードは、必ず付属のものを使用し てくだ さい。また、付属の電 源コード を他の製品に使
用しないでください。
..............................................................................................................
009
●電源コードを無理に曲げたり、電源コー ドの上 に重いものを載 せたりしな いでください。電源 コードに傷が つき、ショー トや断線の結果、火 災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
警告
注意
010
●この機器を単独で、あるいはヘッド ホン、アン プ、スピーカーと組み合わせて使用した場合、設
定によっては永 久的な難聴に なる程度の音量に なります。大音量 で、長時間使 用しないでくだ
さい。万一、聴力低 下や耳鳴 りを感じたら、直 ちに使用をやめ て専門の医師 に相談してくださ
い。
..............................................................................................................
011
●この機器に、異物(燃えやすいも の、硬貨、針 金など)や液体(水、ジ ュース など)を絶対に
入れないでください。
..............................................................................................................
012a
● 次のような場合は、直ちに電源を切って電源 コードをコンセ ントから 外し、お買い上げ店ま
たはローランド・サ ービスに 修理を依頼してく ださい。
○ 電源コードやプラグが破損したとき ○ 煙が出たり、異臭がしたとき
○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき ○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
013
●お子様のいるご家庭で使用する場合、お 子様の 取り扱いやいた ずらに注 意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
●この機器を落としたり、この機器に強い 衝撃を 与えないでください。
..............................................................................................................
015
●電源は、タコ足配線などの無理な配線を しない でください。特に、電 源タップ を使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を 超えると発熱し、コ ードの被 覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または ローランド・サービスに相談してください。
..............................................................................................................
022a
● 基板(型番 :SRX シリーズ)を取り付ける前に、 機器本体の電源 を切って電源 プラグをコンセン
トから外してください(82 ページ)。
..............................................................................................................
024
●電源コードのアースを確実に取り付けて くださ い。感電の恐れがあります(15 ページ)。
..............................................................................................................
026
● 本機の上に水の入った容器(花びんなど)、殺虫 剤、香水、アルコール類、マニキュア、スプレー
缶などを置か ないでく ださい。また、表面に付 着した液体は、すみ やかに乾 いた柔らかい布で
拭き取ってください。
..............................................................................................................
101a
●この機器は、風通しのよい、正常な通気 が保た れている場所に設置して、使用してください。
..............................................................................................................
101c
●本製品は当社製 のス タンド(KS-12/16)との み、組み合わせて 使用できる よう設計されてい
ます。他のスタン ドやカート と組み合わせて使 うと、不安定な状 態となって 落下や転倒を引き
起こし、けがをするおそれがあります。
..............................................................................................................
102b
●電源コードを機器本体やコンセントに 抜き差し するときは、必ずプラグを持ってください。
..............................................................................................................
103a
●定期的に電源プラグを抜き、乾いた布で ゴミや ほこりを拭 き取ってく ださい。また、長時間使 用しないとき は、電源プラグ をコンセントから 外してくださ い。電源プラグ とコンセントの間 にゴミやほこ りがたまる と、絶縁不良を起こし て火災の原因になります。
..............................................................................................................
104
●接続したコードやケーブル類は、繁雑に ならな いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様 の手が届か ないように配慮し てください。
..............................................................................................................
106
●この機器の上に乗ったり、機器の上に重 いもの を置かないでください。
..............................................................................................................
107b
●濡れた手で電源コードのプラグを持 って、機器 本体やコンセントに抜き差ししないでくださ
い。
..............................................................................................................
108a
●この機器を移動するときは、電源プラグ をコン セントから外 し、外部機器と の接続を外してく
ださい。
..............................................................................................................
109a
●お手入れをするときには、電源を切って 電源プ ラグをコンセントから外してください(18 ペー
ジ)。
..............................................................................................................
110a
●落雷の恐れがあるときは、早めに電源プ ラグを コンセントから外してください。
..............................................................................................................
115a
● 指定の基板(型番 :SRX シリーズ)だけを取り付 け、指定されたネジだけを外してく ださい(82
ページ)。
..............................................................................................................
118
●基板カバーやカード・プロテクター、譜 面立て のネジを外 した場合は、カ ード・プロテクター
やネジを小さな お子様が誤 って飲み込んだりす ることのないよ うお子様の 手の届かないところ
へ保管してください。
..............................................................................................................
3

使用上のご注意

291a
2〜4ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
本機を冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコンなどのイ
ンバーター制御の製品やモーターを使った電気製品が接 続されているコンセントと同じコンセントに接続しない
でください。電気製品の使用状況によっては、電源ノイ ズにより本機が誤動作したり、雑音が発生する恐れがあ
ります。電源コンセントを分けることが難しい場合は、 電源ノイズ・フィルターを取り付けてください。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐ ため、必ずすべての機器の電源を切ってください。
308
● 完全に電源を切る必要があるときは、この機器の電源ス イッチを切った後、コンセントからプラグを抜いてくだ
さい。そのため、電源コードのプラグを差し込むコンセ ントは、この機器にできるだけ近い、すぐ手の届くとこ
ろのものを使用してください。
308
● 電源スイッチを切った後、本機上の LCD や LED などは 消えますが、これは主電源から完全に遮断されているわ
けではありません。完全に電源を切る必要があるときは、 この機器の電源スイッチを切った後、コンセントからプ
ラグを抜いてください。そのため、電源コ−ドのプラグ を差し込むコンセントは、この機器にできるだけ近い、
すぐ手の届くところのものを使用してください。
設置について
351
● この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを 持つ機器があると、ハム(うなり)を誘導することがあ
ります。この場合は、この機器との間隔や方向を変えて ください。
352a
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレ ビ画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることが
あります。この場合は、この機器を遠ざけて使用してく ださい。
352b
● 携帯電話などの無線機器を本機の近くで使用すると、着 信時や発信時、通話時に本機から雑音が出ることがあり
ます。この場合は、それらの機器を本機から遠ざけるか、 もしくは電源を切ってください。
354b
● 直射日光の当たる場所や、発熱する機器の近く、閉め 切った車内などに放置しないでください。また、至近距
離から照らす照明器具(ピアノ・ライトなど)や強力な スポット・ライトで長時間同じ位置を照射しないでくだ
さい。変形、変色することがあります。
355b
● 極端に温湿度の違う場所に移動すると、内部に水滴がつ く(結露)ことがあります。そのまま使用すると故障の
原因になりますので、数時間放置し、結露がなくなって から使用してください。
356
● 本機の上にゴム製品やビニール製品などを長時間放置し ないでください。変形、変色することがあります。
358
● 鍵盤の上に物を置いたままにしないでください。発音し なくなるなどの故障の原因になります。
359
● 本機にシールなどを貼らないでください。はがす際に外 装の仕上げを損なうことがあります。
● 本機をスタンド KS-16(別売)に設置するときは、スタ ンドの高さを 860mm 付近で固定される位置以下に組み
立ててください。また、VR-760 をスタンドの中央に乗 せてお使いください。
お手入れについて
401b
● お手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く絞った布 で汚れを拭き取ってください。木目にそって全体を均一
の力で拭きます。同じ所ばかり強くこすると、仕上げを 損なう恐れがあります。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル コール類は、使用しないでください。
修理について
451b
● お客様がこの機器を分解(取扱説明書に記載されている 指示(82 ページ)を除く)、改造された場合、以後の性
能について保証できなくなります。また、修理をお断り する場合もあります。
453a
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維 持するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有し
ています。この部品保有期間を修理可能の期間とさせて いただきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇
所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上 げ店、または最寄りのローランド・サービスにご相談く
ださい。
その他の注意について
551
● 記憶した内容は、機器の故障や誤った操作などにより、 失われることがあります。失っても困らないように、大
切な記憶内容はバックアップとして DATA カードや他の MIDI 機器(シーケンサーなど)に保存しておいてくださ
い。
552
● DATA カードや他の MIDI 機器(シーケンサーなど)の 失われた記憶内容の修復に関しましては、補償を含めご
容赦願います。
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端 子などに過度の力を加えないでください。
554
● ディスプレイを強く押したり、叩いたりしないでくださ い。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プ ラグを持ってください。
557
● この機器は多少発熱することがありますが、故障ではあ りません。
558a
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからない ように、特に夜間は、音量に十分注意してください。
ヘッドホンを使用すれば、気がねなくお楽しみいただけ ます。
559a
● 輸送や引っ越しをするときは、この機器が入っていたダ ンボール箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
4
561
● エクスプレッション・ペダルは、必ず指定のもの(別 売:EV-7 など)をお使いください。他社製品を接続す
ると、本体の故障の原因になる場合があります。
<付属のカード・プロテクターの装着方法>
VR-760 にはメモリー・カードの盗難防止用に、カード・プ ロテクターが付属しています。カード・プロテクターは次の ようにして装着します。
カードをお使いになる前に
DATA カードの取り扱い
707
● 本機のメモリー・カード・スロットはコンパクトフラッ シュに対応しています。マイクロドライブには対応して
いません。
● CompactFlash(コンパクトフラッシュ)および は 米国 SanDisk 社の商標であり、CFA(CompactFlash
Association)にライセンスされています。
● ローランド株式会社は、CompactFlash TM および CF
ロゴ( )のライセンシーとして認定されています。
236
Fugue ©2003 Kyoto Software Research, Inc. All rights reserved.
fig.d-upgopt.eps_50
708
● コンパクトフラッシュは精密な電子部品で作られていま すので、取り扱いについては次の点に注意してください。
○ 静電気による破損を防ぐため、取り扱う前に身体に帯
電している静電気を放電しておく。
○ 端子部に手や金属で触れない。 ○ 曲げたり、落としたり、強い衝撃を与えたりしない。
○ 直射日光の当たる場所や、閉め切った自動車の中に放
置しない。(保存温度:-25 度〜 85 度) ○ 水に濡らさない。 ○ 分解や改造をしない。
930
● 本体の電源を入れたままコンパクトフラッシュの抜き差 しを行わないでください。
本体やコンパクトフラッシュ内のデータが失われる可能 性があります。
931
● コンパクトフラッシュは挿入方向や表裏に注意し、確実 に奥まで差し込んでください。また無理な挿入はしない
でください。
メモリー・カード・スロットの両端にあるネジを、2 本
1.
ともドライバーではずします。
メモリー・カード・スロットにメモリー・カードを差し
2.
込みます。
3.
下の図のようにカード・プロテクターをネジで固定しま す。
カード・プロテクター
逆さにする
側面図
237
705
● DATA カードの端子の部分に触れたり、汚したりしない でください。
5

主な特長

ステージ・キーボードとしての基
本性能を重視
■ オルガン+ピアノ+シンセサイザー
をカバー
バンドでの演奏上重要な「オルガン」「ピアノ」「シンセ サイザー」をきわめて高いクオリティーで、一台で実現 できるポータブルな 76 鍵キーボードです。これら 3 つ
のセクションはパネル上でもわかりやすく配置されてお り、相互に重ね合わせて同時に使用できます。
■ オルガン部にバーチャル・トーンホ
イール音源を搭載
ビンテージ・オルガンの発音原理をそのままデジタルに 置き換えたバーチャル・トーンホイール音源を搭載して
います。発音が高速なため、特にグリッサンド演奏で効 果を発揮します。全鍵ポリフォニックなので音切れのな
い理想的な演奏が可能です。またクイック・ファイアリ ング・キーボードの効果によりオルガンのさらなる高速
発音や鍵盤の跳ね返り感までも再現しています。

■ ピアノ部に専用音源を搭載

ピアノ部ではピアノならではの特性を再現した専用のモ デリング音源を搭載。アコースティックピアノは高域ダ
ンパー・オフ領域のシミュレーションやハーフ・ダン パーなど、エレクトリック・ピアノは構造上発生する離
鍵時ノイズや打鍵共鳴、アンプのシミュレーションなど が忠実になされています。
■ シンセ部は高音質バッキング音色を
搭載
VR-760 のシンセ部は、アナログ・シンセサイザーなど の電子楽器音やリアルなストリングスなどのアコース
ティック楽器音で構成されています。これらはバンドで 使いやすいアンサンブル音、パッド音、シンセサイザー
音を中心に、贅沢な音色を厳選し実装されています。ま た SRX ウェーブ・エクスパンション・スロットを搭載
しているので、音色を拡張してより広いジャンルや奏法 に対応することができます。

■ シンプルで直感的な操作パネル

オルガン、ピアノ、シンセサイザーの 3 つのセクション は個々に特化したパネルで操作しやすく、それらの組み
合わせや詳細設定をレジストレーションに記憶して簡単 に呼び出すことが可能です。また演奏中の様々な状態か
らもワンタッチ[ORGAN]ボタンや[PIANO]ボタ ン、[SYNTH]ボタンを押すことで、すぐに、オルガ
ン、ピアノ、シンセサイザーの演奏に最適な状態になり ます。

■ アクティブ・エクスプレッションで 表現力アップ

シンセ部のアクティブ・エクスプレッション機能を使う と、レイヤーでの表現力や持続音の強弱表現を高めるこ
とができます。

■Dビームで迫力のパフォーマンスが 可能

D ビームを使って演奏者の感情表現をストレートに音に 反映できます。D ビームの機能にはオルガン、ピアノ、
シンセサイザーに特化した 3 つのファンクションが割り 当てられます。

■ 洗練された美しいデザイン

ステージ映えするメタリック・カラー・ボディと木製の サイド・パネル構成です。サイド・パネルはリアル・
ウッド材なので一台一台模様が異なり、また使用を重ね ることで入る傷も自然で貫禄のあるものです。世界に一
台というアイデンティティを楽しむことができます。
※ 木製サイド・パネルは木の性質上たいへん傷つきやすい
ため、取り扱いには充分注意してください。

その他の特長

■ リズム機能を搭載

シンプルで音楽的なリズム演奏が可能です。フレーズ・ ループ感覚で使用して練習や作曲のイマジネーション・
ツールとしてご利用いただけます。

■ 全鍵発音+ 128 ボイス

オルガン部が完全ポリフォニック(全鍵発音)なうえ、 ピアノ部とシンセサイザー部は最大同時発音数 128 音
を実現しました。レイヤーなどさまざまな演奏に効果を 発揮します。
※ 音色によっては複数のボイスを同時に使用しているた
め、128 音より少なく聴こえることがあります。

■ 大容量 96M バイト・ウェーブ・メ モリー

ピアノ部とシンセ部、およびリズム部のわずか 30 ほど の音色のために大容量 96M バイト(リニア換算時)の
ウェーブ・メモリーを搭載しており、きわめて高品質な サウンドが得られます。
6
目次
安全上のご注意 ............................................................................................................................................... 2
使用上のご注意 ............................................................................................................................................... 4
主な特長....................................................................................................6
各部の名称と働き ...................................................................................11
フロント・パネル .........................................................................................................................................11
リア・パネル..................................................................................................................................................14
演奏する前に ..........................................................................................15
電源コードを接続する.................................................................................................................................15
外部機器と接続する.....................................................................................................................................16
ペダルの接続......................................................................................................................................17
譜面立てを取り付ける.................................................................................................................................17
電源を入れる/切る.....................................................................................................................................18
電源を入れる......................................................................................................................................18
電源を切る..........................................................................................................................................18
音量を調節する .............................................................................................................................................19
工場出荷時の設定に戻す(ファクトリー・リセット).........................................................................19
表示の濃さを調節する(LCD コントラスト)........................................................................................20
他の楽器と音の高さを合わせる(マスター・チューニング).............................................................21
VR-760 の概要 ........................................................................................22
VR-760 の基本構成 .....................................................................................................................................22
鍵盤コントローラー部 .....................................................................................................................22
音源部 ..................................................................................................................................................22
ビンテージ・オルガンと VR-760 のオルガン音源の違い ..........................................22
VR-760 のピアノ音源について.........................................................................................22
VR-760 のシンセ音源について.........................................................................................22
エフェクト部......................................................................................................................................22
VR-760 のパート構成 .................................................................................................................................23
1. オルガン・パート.........................................................................................................................23
2. ピアノ・パート .............................................................................................................................23
3. シンセ・パート .............................................................................................................................23
4. リズム・パート .............................................................................................................................23
音色とメモリー .............................................................................................................................................23
システム・メモリー .........................................................................................................................23
レジストレーション・メモリー.....................................................................................................23
テンポラリー・エリア .....................................................................................................................23
VR-760 の基本操作 .....................................................................................................................................24
主な画面 ..............................................................................................................................................24
画面の基本ルール..............................................................................................................................24
コントローラー部について.............................................................................................................25
各パートの操作とレジストレーション ........................................................................................25
デモ曲を聴いてみよう ............................................................................26
鍵盤で演奏しよう ...................................................................................27
オルガン、ピアノ、シンセを単独で演奏する (ONE TOUCH)...........................................................27
いろいろなレジストレーションで演奏する(REGISTRATION)......................................................28
例:レジストレーションの 42 番を呼び出す ............................................................................28
各パートの音量を変える.............................................................................................................................29
残響の量を変える(リバーブ)..................................................................................................................29
全体の音質を変える(マスター EQ)........................................................................................................30
コントローラーを使う.................................................................................................................................30
ベンダー/モジュレーション・レバー ........................................................................................30
アフタータッチ..................................................................................................................................31
ダンパー・ペダル..............................................................................................................................31
7
エクスプレッション・ペダル.........................................................................................................31
コントロール・ペダル .....................................................................................................................31
オルガンの基本的な使い方.........................................................................................................................32
オルガンの音色構成を変える「ハーモニック・バー」.............................................................32
ハーモニック・バー・マニュアル ................................................................................................34
オルガン・セクション .....................................................................................................................35
音の特性を変える「ホイール・タイプ」......................................................................................35
音に揺らぎをつける「ビブラート/コーラス」..........................................................................36
音にメリハリをつける「パーカッション」..................................................................................37
仮想アンプの特性を変える「アンプリファイヤー」.................................................................40
回転スピーカー風のうねりをつける「ロータリー・サウンド」.............................................41
ピアノの基本的な使い方.............................................................................................................................42
ピアノの音色を変える「トーン」...................................................................................................42
音の特性を変える「マイク/アンプ」..........................................................................................43
音に効果をつける「マルチエフェクト」......................................................................................44
シンセの基本的な使い方.............................................................................................................................45
シンセの音色を変える「トーン」...................................................................................................45
ウェーブ・エクスパンションのトーンを変える........................................................................45
音に変化を与える「トーン・モディファイ」..............................................................................46
音に効果をつける「マルチエフェクト」......................................................................................46
音に表現をつける「アクティブ・エクスプレッション」.........................................................47
高度な機能を使って演奏しよう..............................................................48
D ビームで効果をかける .............................................................................................................................48
D ビームの感度を自動調整する.....................................................................................................49
鍵盤をアッパーとロワーに分けて演奏する (SPLIT)...........................................................................50
リズムを鳴らす .............................................................................................................................................51
リズムのパターンやテンポを変える ............................................................................................52
設定をレジストレーションに記憶する....................................................................................................53
フット・コントローラーを使う ................................................................................................................54
メモリー・カードに保存する.....................................................................................................................55
メモリー・カードを VR-760 で使える状態にする(Format)...............................................56
設定をメモリー・カードに保存する(Save File).....................................................................57
メモリー・カードの設定を VR-760 に読み込む(Load File)...............................................58
メモリー・カードに保存したファイルの名前を変える(Rename File)..............................58
メモリー・カードに保存したファイルを消す(Delete File)..................................................59
映像機器をコントロールする(V-LINK 機能).......................................................................................60
接続例(DV-7PR と使う)...............................................................................................................60
V-LINK の使いかた ...........................................................................................................................61
各機能の詳細設定をする(EDIT)...........................................................62
エディット・モードのメニューについて................................................................................................62
基本の操作手順 .............................................................................................................................................64
VR-760 の全体に関わる設定(SYSTEM BASIC メニュー).............................................................64
他の楽器と音の高さを合わせる.........................................................................................64
鍵盤を移調する......................................................................................................................64
鍵盤のタッチ感を変更する .................................................................................................64
ダンパー・ペダルの極性を変える.....................................................................................64
オルガン・パートにダンパー効果をつける ....................................................................64
シンセ・パートのダンパー効果をオン/オフする........................................................64
ピアノ・パートにエクスプレッション効果をつける....................................................64
コントロール・ペダルの極性を変える ............................................................................64
コントロール・ペダルに機能を割り当てる ....................................................................65
オルガンのクイック・ファイヤリング鍵盤機能をオフする .......................................65
V-LINK 時の鍵盤での映像切り替えをオフする..............................................................65
クロック・ソースを変える .................................................................................................65
D ビームの感度を調整する .................................................................................................66
システム全体の MIDI に関する設定(SYSTEM MIDI メニュー)......................................................66
音源と鍵盤の接続/切断を設定する.................................................................................66
デバイス ID ナンバーを設定する .......................................................................................66
MIDI の送信情報を切り替える............................................................................................67
音色チェンジ情報の送受信スイッチを切り替える........................................................67
各パートの MIDI チャンネルを設定する..........................................................................67
8
ロータリー効果のメッセージを切り替える ....................................................................67
トーンホイール・ブレーキのメッセージを切り替える ...............................................68
ペダル・ワウのメッセージを切り替える ........................................................................68
シンセ MFX コントロールのメッセージを切り替える.................................................68
ハーモニック・バーのメッセージを切り替える............................................................68
レジストレーションの設定(REGISTRATION COMMON メニュー)............................................68
レジストレーションの名前を変える.................................................................................68
スプリット演奏時に MIDI 出力する鍵域を決める.........................................................69
ピッチ・ベンダーに関する設定を変える ........................................................................69
アフタータッチのかかりぐあいを変える ........................................................................69
リバーブの深さを変える .....................................................................................................69
リズムに関する設定を変える .............................................................................................69
レジストレーションを切り替えたときに MIDI 音色情報を送信する........................69
レジストレーションのオルガンに関する設定(REGISTRATION ORGAN メニュー)................70
オルガン・パートの音量を変える.....................................................................................70
オルガン・パートのオクターブを変える ........................................................................70
オルガン・パートのピッチを微調整する ........................................................................70
リーケージ・ノイズの音量を設定する ............................................................................70
クリック音のレベルを設定する.........................................................................................70
パーカッションの音量を設定する.....................................................................................70
パーカッションの速さを設定する.....................................................................................70
パーカッション・チャージ時間を設定する ....................................................................70
パーカッション・ノーマルのハーモニック・バーの音量を調節する ......................70
オーバードライブのかかり具合を調節する ....................................................................71
スピーカーの広がりを設定する.........................................................................................71
スピーカーの音量を設定する .............................................................................................71
スピーカーの回転速度が変わるまでの時間を設定する ...............................................71
スピーカーの回転速度を設定する.....................................................................................71
スピーカーとマイクの距離を設定する ............................................................................71
オルガン・パートのリバーブ・センド・レベルを設定する .......................................71
レジストレーションのピアノに関する設定(REGISTRATION PIANO メニュー)......................72
ピアノ・パートの音量を変える.........................................................................................72
ピアノ・パートのオクターブを変える ............................................................................72
ピアノ・パートのピッチを微調整する ............................................................................72
ステレオ・ピアノの広がりを変える.................................................................................72
ピアノの和音の響きを微妙に変える.................................................................................72
ピアノの減衰を調節する .....................................................................................................72
マイク/アンプの機能を変える.........................................................................................72
ピアノ MFX(マルチ・エフェクト)の設定を変える..................................................72
ピアノ・パートのリバーブ・センドを変える ................................................................73
レジストレーションのシンセに関する設定(REGISTRATION SYNTH メニュー).....................73
シンセ・パートの音量を変える.........................................................................................73
シンセ・パートのオクターブを変える ............................................................................73
シンセ・パートのピッチを微調整する ............................................................................73
単音で発音させる..................................................................................................................73
ピッチをなめらかに変化させる(ポルタメント)..........................................................74
マルチエフェクト(MFX)の設定をする .......................................................................74
シンセ・パートのリバーブ・センドを変える ................................................................74
ファイル操作などの便利な機能(UTILITY メニュー)........................................................................75
ウェーブ・エクスパンション・ボードを確認する ...................................................................75
SRX info(SRX インフォ).................................................................................................75
本体の設定を外部 MIDI 機器に転送する「Bulk Dump(バルク・ダンプ)」.......................75
VR-760 とシーケンサーを接続する.................................................................................75
Bulk Dump Temp..................................................................................................................76
Bulk Dump All........................................................................................................................76
外部シーケンサーに保存したデータを VR-760 に戻す...............................................77
メモリー・カードを使う .................................................................................................................77
Format Card...........................................................................................................................77
Save File .................................................................................................................................77
Load File .................................................................................................................................77
Rename File............................................................................................................................77
Delete File ...............................................................................................................................77
Factory Reset ...................................................................................................................................77
9
外部 MIDI 機器との接続 .........................................................................78
外部シーケンサーに演奏を録音する........................................................................................................78
外部シーケンサーと接続する.........................................................................................................78
録音するときの設定 .........................................................................................................................78
演奏を録音する..................................................................................................................................79
ローカル・コントロールについて ................................................................................................79
外部 MIDI 機器から VR-760 の内部音源を鳴らす................................................................................80
接続のしかた......................................................................................................................................80
チャンネルを設定する .....................................................................................................................80
外部 MIDI 機器から VR-760 の音色を切り替える....................................................................80
VR-760 で外部 MIDI 機器をコントロールする .....................................................................................81
接続のしかた......................................................................................................................................81
外部 MIDI 機器をコントロールするときの設定 .........................................................................81
ウェーブ・エクスパンション・ボードを取り付ける .............................82
ウェーブ・エクスパンション・ボードを取り付けるときの注意...........................................82
ウェーブ・エクスパンション・ボードの取り付けかた ...........................................................82
取り付けたウェーブ・エクスパンション・ボードを確認する...............................................83
資料 .........................................................................................................84
故障かな?と思ったら ............................................................................84
メッセージ/エラー・メッセージ一覧 ...................................................87
エフェクト/パラメーター一覧..............................................................88
トーン一覧 ..............................................................................................96
リズム・セット一覧................................................................................96
記憶できる設定一覧................................................................................97
ショートカット一覧................................................................................98
MIDI インプリメンテーション................................................................99
主な仕様................................................................................................111
索引 .......................................................................................................112
10

各部の名称と働き

67
A
34521

フロント・パネル

fig.panelF
fig.panelF
A
B
DC
[MASTER VOLUME](マスター・ボリューム)つまみ
1.
全体の音量を調節します(P.19)。
2.
RHYTHM
RHYTHM[ON](リズム・オン)ボタン
リズムをオン/オフします(P.52)。
[RHYTHM VOLUME](リズム・ボリューム)つまみ
リズムの音量を調節します(P.52)。
D BEAM
3.
D BEAM(D ビーム)コントローラー
手をかざして音色を変化させます(P.48)。 つぎの3つのボタンのうちいずれかを選択します。
[ROTARY SPEED](ロータリー・スピード)ボタン [OCTAVE](オクターブ)ボタン [GLIDE](グライド)ボタン
ディスプレイ
4.
LED ディスプレイ
現在選んでいるレジストレーション番号を表示します(P.24)。
ディスプレイ
トーン名など、さまざまな設定を表示します(P.24)。
5.
カーソルなど
カーソル[ ]、[]、[]、[ ]ボタン
画面の切替や、カーソルを移動するときに押します(P.25)。
[DEC]、[INC]ボタン
値を変更します。
[ENTER]ボタン
値の確定や操作の実行をするときに押します。 また、[ENTER]ボタンと[EXIT]ボタンを同時に押すと、デ モ・ソングを聴くことができます(P.26)。
[EXIT]ボタン
操作を途中で終了したり、エディット・モードを解除するとき などに押します。
6.
ONE TOUCH
ボタンを押すと、押したボタンのパートだけを演奏できるよう になります(P.27)。
[ORGAN](ワンタッチ・オルガン)ボタン [PIANO](ワンタッチ・ピアノ)ボタン [SYNTH](ワンタッチ・シンセ)ボタン
7.
[V-LINK](Vリンク)ボタン
V-LINK をオン/オフします(P.61)。
11
各部の名称と働き
20191817161514
C
ig.panelF
B
67
8
8.
REGISTRATION
[BANK](バンク)ボタン
レジストレーションのバンクを選択します(P.28、P.53)。
[1]〜[8]ボタン
レジストレーション番号を選択します(P.28、P.53)。 また、[EDIT]ボタンを押しながらいずれかのボタンを押すと、
さまざまな設定をすることができます(P.64)。
[WRITE](ライト)ボタン
現在の設定をレジストレーションに記憶します(P.53)。
[H-BAR MANUAL](ハーモニックバー・マニュアル)
9.
ボタン
このボタンを押すと、選ばれているレジストレーションのハー モニック・バーの設定が、パネル上のハーモニック・バーの位
置(設定)に切り替わります(P.34)。
10.
[SPLIT](スプリット)ボタン
鍵域を分けてそれぞれの領域に別々の音色を割り当てます
(P.50)。
fig.panelF
91011 12 13
[EDIT](エディット)ボタン
11.
このボタンを押しながら REGISTRATION[1]〜[7]ボタン を押して、さまざまな設定を変更します(P.64)。
12.
REVERB
REVERB[DEPTH](リバーブ・デプス)つまみ
リバーブ効果のかかりぐあいを調節します(P.29)。
[REVERB TYPE](リバーブ・タイプ)ボタン
リバーブ効果の種類を切り替えます(P.29)。
13.
MASTER EQ
下の 4 つのつまみで音質の特性を調節します(P.30)。
[LOW](ロー)つまみ [FREQ](フリークエンシー)つまみ
[LEVEL](レベル)つまみ [HIGH](ハイ)つまみ
14.
ハーモニック・バー
オルガン・パートの音色を作ります。演奏しながら、リアルタ イムに音色を変化させることができます(P.32)。
オルガン・セクション
15.
[TONE WHEEL](トーン・ホイール)ボタン
トーンホイールの種類を選びます(P.35)。
16.
VIBRATO AND CHORUS
VIBRATO AND CHORUS[ON](ビブラート・コーラ ス・オン)ボタン
ビブラートまたはコーラス効果をオン/オフします(P.36)。
[VIBRATO AND CHORUS TYPE](ビブラート・コーラ
ス・タイプ)つまみ
ビブラートまたはコーラス効果の種類を切り替えます(P.36)。
PERCUSSION
17.
[SECOND](セカンド)ボタン
オルガン・ボイスにセカンド・パーカッションを加えます
(P.37)。
[THIRD](サード)ボタン
オルガン・ボイスにサード・パーカッションを加えます
(P.37)。
12
[SOFT](ソフト)ボタン
パーカッションの音量を切り替えます(P.38)。
[SLOW](スロー)ボタン
パーカッションの減衰時間を切り替えます(P.39)。
18.
AMPLIFIER
[OVERDRIVE](オーバードライブ)つまみ
オーバードライブのかかり具合を調節します(P.40)。
[AMP TYPE SELECT](アンプ・タイプ・セレクト)ボ
タン
アンプの種類を切り替えます(P.40)。
ROTARY SOUND
19.
ROTARY[ON](ロータリー・オン)ボタン
ロータリー効果のオン/オフを切り替えます(P.41)。
[BRAKE](ブレーキ)ボタン
ロータリーの回転のオン/オフを切り替えます。オンにすると 回転は徐々に止まり、オフにすると回転が徐々に始まります
(P.41)。
[SLOW/FAST](スロー/ファスト)ボタン
ロータリーの回転の速度を切り替えます(P.41)。
20.
[ORGAN VOLUME](オルガン・ボリューム)つまみ
オルガン・パートの音量を調節します(P.29)。
ig.panelF
D
ピアノ・セクション
PIANO TONE
21.
PIANO[VARIATION](ピアノ・バリエーション)ボタ ン
音色のバリエーションを変えます。Tone ボタンにそれぞれ搭 載されている 3 種類の音色を、インジケーターの消灯/赤点灯 /緑点灯で切り替えます(P.42)。
PIANO TONE(ピアノ・トーン)ボタン
22.
MIC/AMP
[DISTANCE/EQ](ディスタンス/イコライザ)つまみ
MIC/AMP モデリングの特性を調整します(P.43)。
MIC/AMP[TYPE](マイク/アンプ・タイプ)ボタン
MIC/AMP の種類を切り替えます(P.43)。
23.
PIANO MFX
[MFX TYPE](MFX タイプ)ボタン
マルチエフェクトの種類を切り替えます(P.44)。
PIANO MFX[DEPTH](ピアノ MFX デプス)つまみ PIANO MFX[RATE](ピアノ MFX レート)つまみ
エフェクトのかかりぐあいを調節します(P.44)。
24.
[PIANO VOLUME](ピアノ・ボリューム)つまみ
ピアノ・パートの音量を調節します(P.29)。
シンセ・セクション
各部の名称と働き
TONE MODIFY
27.
[ATTACK](アタック)つまみ
音の立ち上がりの時間を調節します(P.46)。
[RELEASE](リリース)つまみ
鍵盤を離してから音が消えるまでの時間を調節します(P.46)。
[CUTOFF](カットオフ)つまみ
音の明るさを変えます(P.46)。
[RESO](レゾナンス)つまみ
音にクセをつけます(P.46)。
28.
SYNTH MFX
SYNTH MFX[ON](シンセ MFX・オン)ボタン
シンセ・パートのマルチ・エフェクトをオン/オフします
(P.46)。
[CONTROL](コントロール)つまみ
マルチ・エフェクトのパラメーターを調節します(P.46)。
29.
ACTIVE EXPRESSION
アクティブ・エクスプレッション機能を使うときに、次の 2 つ のボタンのうちいずれかを押します(P.47)。
[FADE](フェード)ボタン [TIMBRE](ティンバー)ボタン
30.
[SYNTH VOLUME](シンセ・ボリューム)つまみ
シンセ・パートの音量を調節します(P.29)。
fig.bender
3029282725 2624232221
SYNTH TONE
25.
SYNTH[VARIATION](シンセ・バリエーション)ボタ ン
音色のバリエーションを変えます。Tone ボタンにそれぞれ搭 載されている 3 種類の音色を、インジケーターの消灯/赤点灯 /緑点灯で切り替えます(P.45)。
SYNTH TONE(シンセ・トーン)ボタン
26.
WAVE EXPANSION
[-]、[+]ボタン
SRX ウェーブ・エクスパンション・ボードのグローバル・ パッチのバリエーションを選びます(P.45)。
[SRX EXPANSION](SRX エクスパンション)ボタン
SRX ウェーブ・エクスパンション・ボードのグローバル・ パッチを選びます(P.45)。
ピッチ・ベンド/モジュレーション・レバー
ピッチを変化させたり、ビブラートをかけたりします(P.30)。
13
各部の名称と働き

リア・パネル

fig.panelR
1 2 3 4 65 7 8
1.
[POWER](電源)スイッチ
VR-760 本体の電源をオン/オフします(P.18)。
AC インレット
2.
付属の電源コードを接続します(P.15)。
3.
MEMORY CARD(メモリー・カード)スロット
メモリー・カード(コンパクトフラッシュ)を挿入します
(P.5、P.55)。
4.
MIDI(ミディ)端子(IN、OUT、THRU)
外部 MIDI 機器と接続して、MIDI メッセージを送受信します
(P.75、P.78)。
LCD CONTRAST(LCD コントラスト)つまみ
5.
ディスプレイ表示の濃さを調節します(P.20)。
6.
PEDAL(ペダル)端子
(DAMPER、EXP、CONTROL)
DAMPER 端子にペダル・スイッチ(別売:DP シリーズ) を接 続すると、ダンパー・ペダルとして使用することができます
(P.17、P.31)。
EXP 端子にエクスプレッション・ペダル(別売:EV-7 など) を接続すると、エクスプレッション・ペダルとして使用するこ
とができます(P.17、P.31)。 CONTROL 端子にペダル・スイッチ(別売:DP シリーズ)を
接続すると、さまざまな機能を割り当てることができます
(P.17、P.31)。
9
7.
OUTPUT R/L(MONO)(アウトプット R/L)端子
オーディオ信号の出力端子です。アンプなどと接続します。モ ノラルで出力するときは、L(MONO)端子に接続してくださ い(P.16)。
8.
OUTPUT BARANCED(R/L)(アウトプット・バ ランス R/L)端子
オーディオ信号のバランス出力端子です。ミキサーなどと接続 します(P.16)。
PHONES(ヘッドホン)端子
9.
ヘッドホンを接続します(P.16)。 ヘッドホンを接続しても、OUTPUT からはオーディオ信号が 出力されます。
14

演奏する前に

または
電源コード  (付属)
2P-3P変換器  (付属)
リアパネル
2P-3P変換器

電源コードを接続する

演奏する前に
1.
接続をする前に、VR-760 の電源がオフになっていることを確 認します。
2.
付属の電源コードを本体の AC インレットに差し込み、もう片 方を電源コンセントに差し込みます。
fig.(E)
感電を防ぐために付属の電源コードを使用し、アースを確実に取り付けてください。
付属の電源コードには、感電と機器の損傷を防ぐためにアース用電極端子を加え た3端子のプラグがついています。
○コンセントが接地コンセント(端子穴が 3 個)の場合
そのままコンセントにプラグを挿し込んでください。
○コンセントがアースターミナル付コンセント(端子穴が 2 個)の場合
プラグに 2P-3P 変換器をつけ、アース接続後コンセントに挿し込みます。
※ アース接続は必ず、電源プラグをコンセントに挿し込む前に行なってください。 ※ アース接続を外す 場合は、必ず電 源プラグを コンセン トから抜い てから行
なってください。
コンセントにアース端子がない場合は、電気工事店に接地工事を依頼してください。 なお、接続方法がわからないときは、ローランド・サービスにご相談ください。
fig.connection80(電源コードのアース設置図)
15
演奏する前に
他の機器と接続するとき
ステレオ・ ヘッドホン
モニター・スピーカー
(アンプ内蔵)
パワー・アンプ
ミキサーなど
MIDIIN
MIDI音源など
MIDIOUT
MIDIシーケンサーなど
ヘッドホンはステレオ・タ

外部機器と接続する

VR-760 は、アンプやスピーカーを内蔵していません。音を出すにはモニ ター・スピーカーやステレオ・セットなどのオーディオ機器、または、 ヘッドホンなどをご用意ください。
オーディオ・ケーブル、MIDI ケーブル、ヘッドホンは付属していません。 ご購入の際は、本機をお求めになった販売店にお問い合わせください。
fig.01-0275(外部機器との接続図)
は、誤動作やスピーカなど の破損を防ぐため、必ずす べての機器の音量を絞った 状態で電源を切ってくださ い。
1.
接続をする前に、次のことを確認します。
本体および接続するアンプなどの音量が最小になっていますか?
本体および接続するアンプなどの電源がオフになっていますか?
2.
VR-760 と外部機器を接続します。
アンプやスピーカーなどのオーディオ機器を接続するには、オーディオ・ ケーブルを使います。MIDI 機器は MIDI ケーブルを使って接続します。
ヘッドホンを使う場合は、PHONES ジャックにプラグを差し込みます。
922b
VR-760 はバランス(XLR)タイプの入力ジャックを装備
しており、次のように配線 されています。接続する機器 の配線をご確認のうえ、接続してください。
fig.XLRJack(キャノン端子の GND、HOT、COLD の指示図)
16
イプのものをお使いくださ い。

■ ペダルの接続

エクスプレッション・ペダ
工場出荷時の設定では、
工場出荷時の設定では、 取り付けた譜面立てに、
別売のペダル(DP-8 など)を、PEDAL 端子のいずれかに接続します。
DAMPER 端子に接続すると、ダンパー・ペダルとして使用することがで きます。
CONTROL 端子に接続すると、さまざまな機能を割り当てることができ ます(P.65)。
fig.01-0375(ペダル接続図)
演奏する前に
ルは、必ず指定のもの(別 売:EV-7 など)をお使い ください。他社製品を接続 すると、本体の故障の原因 になる場合があります。
オルガン・パートにダン パー効果はかかりませ
演奏する前に
ハーフ・ダンパー・ペダル (DP-8)またはペダル・スイッチ

譜面立てを取り付ける

fig.01-01(譜面立て)
Roland
ペダル・スイッチ (DP-2、DP-6など)
エクスプレッション・ペダル (EV-7)またはペダル・スイッチ
ピアノ・パートにエクス プレッション効果はかか りません。
1.
2.
図のように、付属のネジで譜面立てを本体背面に固定します。
譜面立てを取り付けるネジは、必ず付属のものをお使いください。
ネジは右に回して締めます。
取り付ける際は、譜面立てを落とさないように手でしっかり支えてくださ
い。また、手を挟まないように注意してください。
取り外すときは、譜面立てを手で支えながらネジをゆるめま す。
無理な力を加えないでく ださい。
17
演奏する前に
ピッチ・ベンド・レバー
防ぐため、電源投入時には ピッチ・ベンド・レバーに 触れないようにしてくださ い。
この機器は回路保護のた

電源を入れる/切る

正しく接続したら、必ず次の手順で電源を投入してください。手順を間違 えると、誤動作をしたりスピーカーなどが破損する恐れがあります。

■ 電源を入れる

1.
2.
電源を入れる前に、[MASTER VOLUME]つまみを回して、 音量を最小にします。
接続している外部オーディオ機器などの音量も最小にしてください。
fig.01-04(ボリュームの図:レベル0)
VR-760 の背面にある[POWER]スイッチの ON 側(上部) を押します。
電源が入り、ディスプレイが点灯します。
fig.01-05(スイッチ図)
3.
4.
5.
接続している外部機器の電源を入れます。 接続している外部機器の音量を調節します。
VR-760 の音量を適当な音量に調節します。

■ 電源を切る

1.
2.
3.
電源を切る前に、[MASTER VOLUME]つまみを回して、音 量を最小にします。
接続している外部オーディオ機器などの音量も最小にしてください。
接続している外部機器の電源を切ります。
VR-760 の背面にある[POWER]スイッチを押します。
電源が切れます。
め、電源をオンしてからし ばらくは動作しません。
18

音量を調節する

この操作を行うと、レジス トレーションの設定が失わ れます。記憶させた内容を 残しておきたい場合は、
Dump SETUP)」で外部 シーケンサーに保存するか
に保存してください
ご注意
fig.(!)(!マーク)
ファクトリー・リセット中(「Executing...」表示中)は、絶対 に電源を切らないでください。 ファクトリー・リセット中に電源を切ると、本体内のデータが 破壊されたり電源が入らなくなる場合があります。本体内の データが失われているなどの症状が確認された場合には、お買 い上げ店またはローランド・サービスにご相談ください。ただ し、失われた記録内容の修復に関しましては、補償も含めご容 赦願います。
fig.01-06(ボリュームの図:レベル図)
音量が小さくなる 音量が大きくなる
演奏する前に
演奏する前に
1.
[MASTER VOLUME]つまみで音量を調節します。
上に動かすと音が大きくなり、下に動かすと音が小さくなります。
接続している機器も適当な音量に調節してください。
工場出荷時の設定に戻す
(ファクトリー・リセット)
VR-760 をはじめてお使いになるときは、取扱説明書の手順にそって正し く動作させるために、最初に工場出荷時の設定に戻してください。
fig.01-07(パネル面の操作指示図)
2
3,4
1
19
演奏する前に
1.
[EDIT]ボタンを押しながら REGISTRATION[7](UTILITY)
ボタンを押します。
エディットの UTILITY 画面が表示されます。
2.
CURSOR [ ]を押して、ファクトリー・リセット画面を 選びます。
fig.01-08(Factory Reset Y:Enter N:Exit の画面)
[EXIT]ボタンを押すと、基本画面に戻ります。
3.
[ENTER]ボタンを押します。
確認のメッセージが表示されます。
fig.01-09(Factory Reset Sure? の画面)
ファクトリー・リセットを中止するときは、[EXIT]ボタンを押します。
4.
もう一度[ENTER]ボタンを押すと、ファクトリー・リセッ トが実行されます。
実行中は、ディスプレイに「Executing...Keep On Power!」と表示されま す。
ファクトリー・リセットが終わると、ディスプレイに完了のメッセージが 表示され、基本画面に戻ります。

表示の濃さを調節する(LCD コントラスト)

電源を入れた直後や長時間使用した後、または設置条件などによって、 ディスプレイの文字が見づらくなることがあります。このようなときは、 リア・パネルにある LCD CONTRAST つまみを回して表示の濃さを調節 してください。
fig.01-10
20
他の楽器と音の高さを合わせる
マスター・チューニング
2
3
14
値を速く大きくしたいとき
(マスター・チューニング)
他の楽器と一緒に演奏するときには、きれいな演奏にするために基準とな る音の高さを合わせておきます。一般には、中央の A(中央のラ)の音の 高さが何ヘルツ(Hz)かを基準にして、他の楽器と音の高さを合わせま す。
他の楽器と基準となる音の高さを合わせることを、「チューニング」とい います。
fig.01-11(パネル面の操作指示図)
演奏する前に
演奏する前に
は、VR-760 全体(システ ム)の設定です。電源を 切っても、設定は記憶され ています。
1.
[EDIT]ボタンを押しながら REGISTRATION[1](SYSTEM
BASIC)ボタンを押します。
エディットの SYSTEM BASIC 画面が表示されます。
2.
CURSOR [ ]ボタンを押して、マスター・チューニング 画面を選びます。
fig.01-12(マスター・チューン画面)
3.
4.
[INC]ボタンまたは[DEC]ボタンを押して値(415.3 〜
440.0 〜 466.2)を設定します。
[EDIT]を押して、インジケーターを消灯させます。
基本画面に戻ります。
は、[INC]ボタンを押しな がら[DEC]ボタンを押し ます。逆に、[DEC]ボタ ンを押しながら[INC]ボ タンを押すと、値が速く小 さくなります。
タンを同時に押すと、設定 値が「440.0」になります。
21

VR-760 の概要

VR-760 の基本構成

VR-760 は大きく分けて、鍵盤コントローラー部と音源部、 そしてエフェクト部で構成されており、これらの間は MIDI で内部接続されています。
fig.02-01(構成図)
音源部
演奏
鍵盤コントローラー部
(鍵盤、ピッチ・ベンド・レバーなどのコントローラー)

■ 鍵盤コントローラー部

鍵盤、ピッチ・ベンド/モジュレーション・レバー、ア フター・タッチ、パネル上のつまみ、およびリア・パネ ルに接続したペダルなどが含まれます。キーを押す/離 す、ダンパー・ペダルを踏むなどの演奏情報を MIDI メッセージに変換して音源部や外部 MIDI 機器に送信し ます。

■ 音源部

音を発生させる部分です。鍵盤コントローラー部や外部 MIDI 機器からの MIDI メッセージを楽音信号に変換し て、OUTPUT ジャックや PHONES ジャックからアナロ グ信号として出力します。
VR-760 の鍵盤からコントロールできる音源は以下の 3 つです。
オルガン音源
ピアノ音源
シンセ音源
これらの音源は独立して鳴らすだけでなく、同時に重ね て鳴らしたり、鍵域を分けて鳴らすことが可能です。
ビンテージ・オルガンと VR-760 のオルガン 音源の違い
ビンテージ・オルガンはトーン・ホイールとよばれる 91 個の歯車で音を作っています。トーン・ホイールに はそれぞれの音の高さに応じた波が刻まれています。こ のトーン・ホイールを一定の速度で回転させて電磁コイ ルで音声信号を取り出し、ハーモニック・バーと押され た鍵盤の状態に応じて出力される音声信号が選ばれ、オ ルガン音が作り出されていました。
VR-760 のオルガン音源はビンテージ・オルガンの仕組 みをそのままデジタル技術で置き換えたものです。91 個の歯車のかわりに、バーチャル・トーン・ホイール
(電子的な発音機)を使って常に音声信号を作り出して
います。この音声信号のバランスを、ハーモニック・ バーと押された鍵盤の状態に応じてコントロールし、オ ルガン音を作っています。
VR-760 のピアノ音源について
VR-760 の「ピアノ音源部」はアコースティックとエレ クトリックのピアノ音を鳴らすことができます。高品質 なアコースティック・ピアノのほか、いくつかの重要な ビンテージ・エレクトリック・ピアノの音を出すことが できます。エレクトリック・ピアノの音を鳴らすとき は、アンプ部のシミュレーションを使い分けることで
「ステージ」と呼ばれる再生系のないタイプと「スーツ
ケース」と呼ばれる再生系のあるタイプの両方の音を再 現することができます。また、エレクトリック・ピアノ に多用されるいくつかのエフェクターも装備していま す。
VR-760 のシンセ音源について
VR-760 の「シンセ音源部」は、ローランドの多くのデ ジタル・シンセサイザーと同様の基本原理で構成されて います。構造上はさまざまな音色を鳴らすことができま すが、VR-760 ではアナログ・シンセサイザーなどの電 子音やストリングスなどのアコースティック楽器音、そ のほかアンサンブルや鍵盤演奏に適した音が鳴らせるよ うに、トーンを厳選しています。
VR-760 ではこの音源を「シンセ音源」あるいは「シン セ」と呼び、本説明書中で「シンセ・パート」「シン セ・セクション」などの呼称を使用しています。
22

■ エフェクト部

音源から発生された音に効果をつける部分です。エフェ クトをかけることで音を多様に変化させることができま す。VR-760 はオルガン、ピアノ、シンセ部それぞれに 最適なエフェクトを持っています。さらに、3つの音源 共通のリバーブやイコライザーを装備しています。
VR-760 の概要

VR-760 のパート構成

VR-760 は以下のパートを持っています。

■1.オルガン・パート

オルガン音源をコントロールするパートです。VR-760 には 1 パートのオルガン・パートがあり、ハーモニッ ク・バーで音色をコントロールできます(P.32)。

■2.ピアノ・パート

ピアノ音源をコントロールするパートです。VR-760 に は1パートのピアノ・パートがあり、アコースティッ ク・ピアノやエレクトリック・ピアノなどを切り替えて 鳴らすことができます(P.42)。

■3.シンセ・パート

シンセ音源をコントロールするパートです。VR-760 に は1パートのシンセ・パートがあり、ストリングス、ブ ラスなどのバッキング音やアナログ・シンセサイザーな どのキーボード音を切り替えて鳴らすことができます
(P.45)。

■4.リズム・パート

シンプルなリズム・パターンを鳴らすことができるパー トです。パネルの RHYTHM コントロール部から制御し たり、外部 MIDI 機器を使って発音させることができま す(P.51)。

音色とメモリー

■ システム・メモリー

VR-760 の操作環境を決める、エディット・モードの SYSTEM BASIC メニューや SYSTEM MIDI メニューの 設定が入っています。この設定は、保存の操作をしなく ても自動的に VR-760 に記憶されます。また、メモ リー・カード(コンパクトフラッシュ)に保存すること もできます。

■ レジストレーション・メモリー

パートごとの音色やエフェクトの状態、フロント・パネ ルのボタンの状態や音色の組み合わせなどを記憶させて おくことができるメモリーです。レジストレーション・ メモリーは 8 つのバンクに 8 個ずつ、合計 64 個の設定 を本体に記憶することができます。
記憶させた情報は、REGISTRATION[1]〜[8]ボタ ンを使って瞬時に呼び出すことができます。また、変更 した設定をレジストレーションに保存すると、以前の設 定は上書きされます。

■ テンポラリー・エリア

音を鳴らしたり、設定を変えるためにレジストレーショ ンを選ぶと、選んだレジストレーションの設定は、レジ ストレーション・メモリーからテンポラリー・エリアと いう一時的な記憶場所に呼び出されます。
レジストレーションの設定を変えたとき、レジストレー ション・メモリーに記憶されている設定を変えているの ではなく、テンポラリー・エリアに呼び出されたデータ を変えています。ここで変更した設定は、保存するまで テンポラリー・エリアに置かれます。
VR-760
の概要
テンポラリー・エリアの情報は、レジストレーションを切り 替えたり、電源を切るとすべて消えてしまいます。保存して
おきたい情報があるときは、レジストレーションを切り替え る前や電源を切る前にレジストレーションへ保存してくださ
い。
23
VR-760 の概要

VR-760 の基本操作

■ 主な画面

オルガン、ピアノ、シンセ、リズム各パートごとに基本画面 があり、CURSOR[ ][ ]ボタンでそれぞれのパー トを行き来することができます。
オルガン・パート、ピアノ・パート、シンセ・パートは、1 行目にレジストレーション名を表示します。LED 画面には、 レジストレーション番号が表示されます。
オルガン画面
2 行目に、現在テンポラリー・エリアに呼び出しているオル ガン音色の、ハーモニック・バーの設定値が表示されます。
fig.02-02(オルガン基本画面)
ピアノ画面
2 行目に、現在テンポラリー・エリアに呼び出しているピア ノ・パートの音色名が表示されます。
fig.02-03(ピアノ基本画面)

■ 画面の基本ルール

シンセ・パートとピアノ・パートは、オフに 設定されて
いるとき、2 行目は「---」と表示されます。
fig.02-06(2 行目が --- の画面図)
ONE TOUCH ボタンを押すと、1 行目の表示が下の図の
ように変わります。 また、このとき LED ディスプレイは「--」と表示されます。
fig.02-07(OTP を押したときの画面図)
つまみに触れたり EDIT でパラメータを変えると、LED
画面にドット(エディット・マーク)が 点灯し、レジス トレーションの設定が変更されたことを表します。
fig.02-08(7seg ドット付き画面図)
シンセ画面
2 行目に、現在テンポラリー・エリアに呼び出しているシン セ・パートの音色名が表示されます。
fig.02-04(シンセ基本画面)
リズム&テンポ画面
現在テンポラリー・エリアにあるリズムのスタイル名が 1 行目に表示され、2 行目にテンポが表示されます。
fig.02-05(リズム名&テンポ基本画面)
現在表示している画面のパートとは別の セクションのボ
タンやつまみなどを操作すると、表示は操 作したセ ク ションに当たるパートの基本画面に変わります。例えば、
ピアノ画面を表示しているときに、オ ルガン・パートの ハーモニック・バーを操作すると、オルガ ン画面を表示
します。
24
VR-760 の概要
オルガン・セクション
ピアノ・セクション
シンセ・セクション
ハーモニック・バー

■ コントローラー部について

VR-760 では、役割ごとにボタンやつまみを分かりやすく配 置しています。
カーソル・ボタン
CURSOR[ ][][] ]ボタンは、画面の切 り替えや設定を変更したい項目の移動(カーソルの移動)を
するときに使います。
画面の切り替え
画面に が表示されているときは、矢印の方向に画 面があることを表しています。このとき CURSOR[
[][] ]ボタンで画面を切り替えることができ
ます。
fig.01-12(矢印付きの画面図)
fig.02-04(矢印付きの画面図)

■ 各パートの操作とレジストレーショ ン

パネル下段にはオルガン、ピアノ、シンセという 3 つの パートの制御パネルがあります。この取説では、それぞれ
「オルガン・セクション」、「ピアノ・セクション」、「シン
セ・セクション」と呼びます。
fig.02-12(パネル図)
VR-760
の概要
画面によっては、[INC][DEC]ボタンで表示内容を変更す ることができます。
設定項目の移動
1 つの画面に複数の項目が表示されている場合、設定を変更 できる値の下に線が表示されます。この下線を「カーソル」 と言います。
カーソルは、CURSOR[ ][][] ]ボタン で移動したり、[INC][DEC]ボタンで値を変更することが できます。
fig.02-11(カーソルのある画面図)
オルガン・パートは、9本のハーモニック・バーと、パネル のオルガン・セクションで音作りをします。
オルガン・パートをオフにするためには 9 本のハーモニッ ク・バーをすべて押し込み、パーカッションのセカンドと サードをオフにしてください。
fig.02-13( オルガン・パートのパネル図 )
ピアノ・パートとシンセ・パートは、それぞれのセクション のTONE パネルのカテゴリー・ボタンとバリエーション・ ボタンで音色を選択します。 バリエーションは各カテゴリーにつき 3 つずつ内蔵されて います。それぞれボタンのランプを「消灯」「赤」「緑」の 3 つの状態で区別することができます。
ピアノ・パートやオルガン・パートをオフにするためには、 点灯しているカテゴリー・ボタンをもう一度押して消灯させ てください。
レジストレーション
各パートの音色やオン/オフの状態、エフェクトやスプリッ トなどの設定を一度に記憶することができます。
また、レジストレーション・ボタンを押すと記憶された各 パートの設定を簡単に呼び出すことができます。
レジストレーションへの書き込みは「
ションに記憶する
(P.53)」を参照してください。
設定をレジストレー
25

デモ曲を聴いてみよう

4, 5
23
1
これらのデモ曲を個人で楽 しむ以外に権利者の許諾な く使用することは、法律で 禁じられています。
デモ曲の演奏データは MIDI OUT コネクター/端 子からは出力されません。
デモ曲を聴いてみましょう。
VR-760 には、特長を活かしたデモ曲が内蔵されています。
曲名 作曲者 著作権
Take it Home Scott Tibbs RED 318 大高 清美 Dressing Up 平下政志&和子 Sonique Adrian Scott Oh So Sweet Scott Tibbs
fig.03-01(操作指示のパネル図)
© 2002 Roland Corporation © 2002 Roland Corporation © 2002 Roland Corporation © 2002 Roland Corporation © 2002 Roland Corporation
1.
2.
3.
4.
5.
[ENTER]ボタンを押しながら[EXIT]ボタンを押します。 [INC]、[DEC]ボタンを押して、聴きたい曲を選びます。
[ENTER]ボタンを押して、デモ曲の再生を始めます。
曲の最後まで再生されると、次の曲を再生します。
曲の再生を止めるときは、[EXIT]ボタンを押します。
曲が止まっているときに[EXIT]ボタンを押すと、デモを終 わります。
画面が元に戻ります。
26

鍵盤で演奏しよう

ONE TOUCH ボタンを押す
オルガン、ピアノ、シンセを単独で演奏する
(ONE TOUCH)
VR-760 では、通常はオルガン、ピアノ、シンセの 3 パートを重ねて演奏 することができます(レイヤー)。
オルガン、ピアノ、シンセのいずれかの音源を単独で鳴らしたい場合、ほ かのパートを消音する必要があります。また、鍵域を分けて演奏している とき(スプリット演奏時 P.50)は、これをオフにする必要があります。 これらの操作を演奏中の短い時間に行なうことは困難です。
ONE TOUCH にある[ORGAN]、[PIANO]、[SYNTH]ボタンを押すと、 簡単にスプリットを解除し、目的以外のパートを消音することができま す。
fig.04-01(パネル図 ONE TOUCH ボタン)
鍵盤で演奏しよう
1.
2.
ONE TOUCH[ORGAN]ボタンを押します。
オルガン・パートのみ演奏できるようになります。 同様に[PIANO]ボタンまたは[SYNTH]ボタンを押して、ピアノ・
パートのみ、シンセ・パートのみを演奏することができます。
ワンタッチをオフにするときは、点灯している ONE TOUCH ボタンを押すか、いずれかのレジストレーションを呼び出し てください(P.28)。
ONE TOUCH ボタンが押されたときに選ばれる音色は、以下のとおりで す。
ボタン 音色
ORGAN
PIANO ConcertGrand SYNTH Orch Strings
ハーモニック・バーの値が「88 8000 000」の状態で演 奏できます。
と、各種設定は電源投入時 の状態になります。残して おきたい設定は、レジスト レーションに記憶してくだ さい(P.53)。
27
鍵盤で演奏しよう
レジストレーションについ
オルガン基本画面、ピアノ
同じバンクのレジストレー
レジストレーションに設定
いろいろなレジストレーションで演奏する
(REGISTRATION)
VR-760 では、オルガン、ピアノ、シンセの音色設定や、パートの組み合 わせなどの設定があらかじめレジストレーションに記憶されています。
レジストレーションは 64 種類記憶することができ、8 つのレジストレー ションを 1 つのグループ(バンク)として 8 つのグループで構成されて います。
レジストレーションを呼び出して、いろいろな音色で演奏してみましょ う。
fig.04-02(パネル図操作番号対応図)
ての詳細は、P.53 をご覧 ください。

■ 例:レジストレーションの 42 番を呼び出す

1.
2.
[BANK]ボタンを押しながら、REGISTRATION[4]ボタン
を押します。
[BANK]ボタンを押すと、現在選ばれているバンクに当たるボタンのイ
ンジケーターが点灯します。
[BANK]ボタンを押しながら REGISTRATION ボタンのいずれかを押す
と、バンクは押したボタンになります。 この例では、バンクが「4」に確定されます。
fig.04-03(バンクとレジスト 4 に指)
[BANK]ボタンから指を離し、REGISTRATION[2]ボタン
を押します。
レジストレーション番号が確定されます。
基本画面、シンセ基本画面 のいずれかが表示されてい るときに[INC]ボタンや
[DEC]ボタンを押すと、
レジストレーションを順番 に切り替えることができま す。
ションを呼び出すとき
(例:41 番から 42 番にす
る場合)は、操作 1、操作 2 は必要ありません。
を記憶する場合は「設定を レジストレーションに記憶 する (P.53)」を参照してく ださい。
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各パートの音量を変える

リバーブに対して各パート
オルガン、ピアノ、シンセ、リズムのパート音量を変えることができま す。
fig.04-04(各パートボリュームの図)
鍵盤で演奏しよう
鍵盤で演奏しよう

残響の量を変える(リバーブ)

音に「リバーブ効果」をかけて、コンサート・ホールで演奏しているよう な残響をつけることができます。
リバーブ効果はすべてのパートにかかります。
fig.04-05(リバーブセクションの図)
1.
2.
[REVERB TYPE]ボタンでリバーブの種類を選びます。
リバーブは以下の 3 つから選びます。
種類
ROOM 室内での残響 HALL ホールでの残響 CHARCH 教会での残響
[DEPTH]つまみでリバーブのかかり具合を調節します。
つまみを右に回すとリバーブ効果が深くなり、左に回すと浅くなります。
説明
の音をどれだけ送るか(セ ンド・レベル)を調節する ことができます。この値が 小さいと、[DEPTH]つま みの効果がわかりにくくな ります。
・オルガンの残響(P.71) ・ピアノの残響(P.73) ・シンセの残響(P.74) ・リズムの残響(P.69)
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鍵盤で演奏しよう
マスター EQ の設定はレジ ベンダー・レバーを使って

全体の音質を変える(マスター EQ)

fig.04-06(EQ の図)
マスター EQ はすべてのパートにかかるイコライザーです。[LOW]、
[MIDDLE]、[HIGH]のつまみを調節して、音質の特性を変えることがで
きます。 MIDDLE は FREQ と LEVEL で構成されており、中音域の変化量と変化点
の中心周波数が変えられます。

コントローラーを使う

さまざまなコントローラーを使って演奏に表現を加えることができます。

■ ベンダー/モジュレーション・レバー

鍵盤を弾きながらレバーを左に倒すとピッチ(音の高さ)が下がり、右に 倒すとピッチが上がります。これをピッチ・ベンド効果といいます。
また、レバーを向こう側に倒すとビブラートがかかります。これをモジュ レーション効果といいます。
ピッチの変化幅(ピッチ・ベンド・レンジ)を変えることができます
(P.69)。
fig.04-07(レバーの使用図 2 つ)
モジュレーション効果ピッチ・ベンド効果
ストレーションやコンパク トフラッシュに記憶できま せん。常にパネルのつまみ の状態になります。
オルガンのロータリー・ス ピードを変えるように設定 することもできます
(P.69)。
※ モジュレーションは、トーンによって、レバーを動かしたときの効果が異
なることがあります。また、このレバーによる効果は、トーンごとに決 まっており、変更することはできません
※ モジュレーション効果は、オルガン・パートにはかかりません。
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