![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg1.png)
取扱説明書
このたびは、Combo Keyboard VR-760 をお買い上げいただき、まことにありがとうご
ざいます。
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」(取扱説明書 P.2)と
「使用上のご注意」(取扱説明書 P.4)をよくお読みください。また、この機器の優れた機能を十
分ご理解いただくためにも、取扱説明書をよくお読みください。取扱説明書は必要なときにすぐ
に見ることができるよう、手元に置いてください。
987
※ MIDI は社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標です。
©
2003 ローランド株式会社
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg2.png)
安全上のご注意
安全上のご注意
火災・感電・傷害を防止するには
このマークは、注意喚起シンボルです。取扱説明書
などに、一般的な注意、警告、危険の説明が記載さ
れていることを表わしています。
このマークは、機器の内部に絶縁されていない「危
険な電圧」が存在し、感電の危険があることを警
告しています。
マークについて この機器に表示されているマークには、次のような意味があります。
以下の指示を必ず守ってください
図記号の例
取扱いを誤った場合に、使用者が
傷害を負う危険が想定される場合
および物的損害のみの発生が想定
される内容を表わしています。
※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大
損害を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が
死亡または重傷を負う可能性が想
定される内容を表わしています。
●は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、
●の中に描かれています。
左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜
くこと」を表わしています。
警告
注意
注意の意味について警告と
は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま
す。
具体的な注意内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を
表わしています。
は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい
ます。
具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
注意:
感電防止のため、パネルやカバーを外さないでください。
この機器の内部には、お客様が修理/交換できる部品
はありません。
修理は、お買い上げ店またはローランド・サービスに
依頼してください。
注意
感電の恐れがあります。
キャビネットをあけないでください。
001
● この機器を使用 する前に、以下 の指示と取扱説
明書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002b
● この機器を分解 したり(取扱説 明書に記載され
ている指示(P.82)を除く)、改造したりしない
でください。
..............................................................................................................
003
● 修理/部品の交 換などで、取扱 説明書に書かれ
ていないことは、絶 対にしな いでください。必
ずお買い上げ店 またはロー ランド・サービスに
相談してください。
..............................................................................................................
004
● 次のような場所で の使用や保 存はしないでくだ
さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所
○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
警告 警告
2
005
●この機器の設置には、ローランドが推奨 するス
タンド(型番 : KS-12/16)を使用してください
(P.4)。
..............................................................................................................
006
● この機器の設置にスタンド(型番 :KS-12/16)
を使用する場合、ぐ らつくよう な所や傾いた所
にスタンド(型番 :KS-12/16)を設置しないで
ください。安定した 水平な所に 設置してくださ
い。機器を単独で 設置する 場合も、同様に安定
した水平な所に設置してください。
..............................................................................................................
008a
● 電源プラグは、必ず AC100V の電源コンセント
に差し込んでください。
..............................................................................................................
008e
●電源コードは、必ず付属のものを使用し てくだ
さい。また、付属の電 源コード を他の製品に使
用しないでください。
..............................................................................................................
009
●電源コードを無理に曲げたり、電源コー ドの上
に重いものを載 せたりしな いでください。電源
コードに傷が つき、ショー トや断線の結果、火
災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg3.png)
警告
010
●この機器を単独で、あるいはヘッド ホン、アン
プ、スピーカーと組み合わせて使用した場合、設
定によっては永 久的な難聴に なる程度の音量に
なります。大音量 で、長時間使 用しないでくだ
さい。万一、聴力低 下や耳鳴 りを感じたら、直
ちに使用をやめ て専門の医師 に相談してくださ
い。
..............................................................................................................
011
●この機器に、異物(燃えやすいも の、硬貨、針
金など)や液体(水、ジ ュース など)を絶対に
入れないでください。
..............................................................................................................
012a
● 次のような場合は、直ちに電源を切って電源
コードをコンセ ントから 外し、お買い上げ店ま
たはローランド・サ ービスに 修理を依頼してく
ださい。
○ 電源コードやプラグが破損したとき
○ 煙が出たり、異臭がしたとき
○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき
○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
013
●お子様のいるご家庭で使用する場合、お 子様の
取り扱いやいた ずらに注 意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
●この機器を落としたり、この機器に強い 衝撃を
与えないでください。
..............................................................................................................
015
●電源は、タコ足配線などの無理な配線を しない
でください。特に、電 源タップ を使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を
超えると発熱し、コ ードの被 覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または
ローランド・サービスに相談してください。
..............................................................................................................
022a
● 基板(型番 :SRX シリーズ)を取り付ける前に、
機器本体の電源 を切って電源 プラグをコンセン
トから外してください(82 ページ)。
..............................................................................................................
024
●電源コードのアースを確実に取り付けて くださ
い。感電の恐れがあります(15 ページ)。
..............................................................................................................
026
● 本機の上に水の入った容器(花びんなど)、殺虫
剤、香水、アルコール類、マニキュア、スプレー
缶などを置か ないでく ださい。また、表面に付
着した液体は、すみ やかに乾 いた柔らかい布で
拭き取ってください。
..............................................................................................................
101a
●この機器は、風通しのよい、正常な通気 が保た
れている場所に設置して、使用してください。
..............................................................................................................
101c
●本製品は当社製 のス タンド(KS-12/16)との
み、組み合わせて 使用できる よう設計されてい
ます。他のスタン ドやカート と組み合わせて使
うと、不安定な状 態となって 落下や転倒を引き
起こし、けがをするおそれがあります。
..............................................................................................................
102b
●電源コードを機器本体やコンセントに 抜き差し
するときは、必ずプラグを持ってください。
..............................................................................................................
103a
●定期的に電源プラグを抜き、乾いた布で ゴミや
ほこりを拭 き取ってく ださい。また、長時間使
用しないとき は、電源プラグ をコンセントから
外してくださ い。電源プラグ とコンセントの間
にゴミやほこ りがたまる と、絶縁不良を起こし
て火災の原因になります。
..............................................................................................................
104
●接続したコードやケーブル類は、繁雑に ならな
いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様 の手が届か ないように配慮し
てください。
..............................................................................................................
106
●この機器の上に乗ったり、機器の上に重 いもの
を置かないでください。
..............................................................................................................
107b
●濡れた手で電源コードのプラグを持 って、機器
本体やコンセントに抜き差ししないでくださ
い。
..............................................................................................................
108a
●この機器を移動するときは、電源プラグ をコン
セントから外 し、外部機器と の接続を外してく
ださい。
..............................................................................................................
109a
●お手入れをするときには、電源を切って 電源プ
ラグをコンセントから外してください(18 ペー
ジ)。
..............................................................................................................
110a
●落雷の恐れがあるときは、早めに電源プ ラグを
コンセントから外してください。
..............................................................................................................
115a
● 指定の基板(型番 :SRX シリーズ)だけを取り付
け、指定されたネジだけを外してく ださい(82
ページ)。
..............................................................................................................
118
●基板カバーやカード・プロテクター、譜 面立て
のネジを外 した場合は、カ ード・プロテクター
やネジを小さな お子様が誤 って飲み込んだりす
ることのないよ うお子様の 手の届かないところ
へ保管してください。
..............................................................................................................
3
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg4.png)
使用上のご注意
291a
2〜4ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 本機を冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコンなどのイ
ンバーター制御の製品やモーターを使った電気製品が接
続されているコンセントと同じコンセントに接続しない
でください。電気製品の使用状況によっては、電源ノイ
ズにより本機が誤動作したり、雑音が発生する恐れがあ
ります。電源コンセントを分けることが難しい場合は、
電源ノイズ・フィルターを取り付けてください。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐ
ため、必ずすべての機器の電源を切ってください。
308
● 完全に電源を切る必要があるときは、この機器の電源ス
イッチを切った後、コンセントからプラグを抜いてくだ
さい。そのため、電源コードのプラグを差し込むコンセ
ントは、この機器にできるだけ近い、すぐ手の届くとこ
ろのものを使用してください。
308
● 電源スイッチを切った後、本機上の LCD や LED などは
消えますが、これは主電源から完全に遮断されているわ
けではありません。完全に電源を切る必要があるときは、
この機器の電源スイッチを切った後、コンセントからプ
ラグを抜いてください。そのため、電源コ−ドのプラグ
を差し込むコンセントは、この機器にできるだけ近い、
すぐ手の届くところのものを使用してください。
設置について
351
● この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを
持つ機器があると、ハム(うなり)を誘導することがあ
ります。この場合は、この機器との間隔や方向を変えて
ください。
352a
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレ
ビ画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることが
あります。この場合は、この機器を遠ざけて使用してく
ださい。
352b
● 携帯電話などの無線機器を本機の近くで使用すると、着
信時や発信時、通話時に本機から雑音が出ることがあり
ます。この場合は、それらの機器を本機から遠ざけるか、
もしくは電源を切ってください。
354b
● 直射日光の当たる場所や、発熱する機器の近く、閉め
切った車内などに放置しないでください。また、至近距
離から照らす照明器具(ピアノ・ライトなど)や強力な
スポット・ライトで長時間同じ位置を照射しないでくだ
さい。変形、変色することがあります。
355b
● 極端に温湿度の違う場所に移動すると、内部に水滴がつ
く(結露)ことがあります。そのまま使用すると故障の
原因になりますので、数時間放置し、結露がなくなって
から使用してください。
356
● 本機の上にゴム製品やビニール製品などを長時間放置し
ないでください。変形、変色することがあります。
358
● 鍵盤の上に物を置いたままにしないでください。発音し
なくなるなどの故障の原因になります。
359
● 本機にシールなどを貼らないでください。はがす際に外
装の仕上げを損なうことがあります。
● 本機をスタンド KS-16(別売)に設置するときは、スタ
ンドの高さを 860mm 付近で固定される位置以下に組み
立ててください。また、VR-760 をスタンドの中央に乗
せてお使いください。
お手入れについて
401b
● お手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く絞った布
で汚れを拭き取ってください。木目にそって全体を均一
の力で拭きます。同じ所ばかり強くこすると、仕上げを
損なう恐れがあります。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル
コール類は、使用しないでください。
修理について
451b
● お客様がこの機器を分解(取扱説明書に記載されている
指示(82 ページ)を除く)、改造された場合、以後の性
能について保証できなくなります。また、修理をお断り
する場合もあります。
453a
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維
持するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有し
ています。この部品保有期間を修理可能の期間とさせて
いただきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇
所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上
げ店、または最寄りのローランド・サービスにご相談く
ださい。
その他の注意について
551
● 記憶した内容は、機器の故障や誤った操作などにより、
失われることがあります。失っても困らないように、大
切な記憶内容はバックアップとして DATA カードや他の
MIDI 機器(シーケンサーなど)に保存しておいてくださ
い。
552
● DATA カードや他の MIDI 機器(シーケンサーなど)の
失われた記憶内容の修復に関しましては、補償を含めご
容赦願います。
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端
子などに過度の力を加えないでください。
554
● ディスプレイを強く押したり、叩いたりしないでくださ
い。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プ
ラグを持ってください。
557
● この機器は多少発熱することがありますが、故障ではあ
りません。
558a
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからない
ように、特に夜間は、音量に十分注意してください。
ヘッドホンを使用すれば、気がねなくお楽しみいただけ
ます。
559a
● 輸送や引っ越しをするときは、この機器が入っていたダ
ンボール箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
4
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg5.png)
561
● エクスプレッション・ペダルは、必ず指定のもの(別
売:EV-7 など)をお使いください。他社製品を接続す
ると、本体の故障の原因になる場合があります。
<付属のカード・プロテクターの装着方法>
VR-760 にはメモリー・カードの盗難防止用に、カード・プ
ロテクターが付属しています。カード・プロテクターは次の
ようにして装着します。
カードをお使いになる前に
DATA カードの取り扱い
707
● 本機のメモリー・カード・スロットはコンパクトフラッ
シュに対応しています。マイクロドライブには対応して
いません。
● CompactFlash(コンパクトフラッシュ)および は
米国 SanDisk 社の商標であり、CFA(CompactFlash
Association)にライセンスされています。
● ローランド株式会社は、CompactFlash TM および CF
ロゴ( )のライセンシーとして認定されています。
236
●
Fugue ©2003 Kyoto Software Research, Inc. All rights
reserved.
fig.d-upgopt.eps_50
708
● コンパクトフラッシュは精密な電子部品で作られていま
すので、取り扱いについては次の点に注意してください。
○ 静電気による破損を防ぐため、取り扱う前に身体に帯
電している静電気を放電しておく。
○ 端子部に手や金属で触れない。
○ 曲げたり、落としたり、強い衝撃を与えたりしない。
○ 直射日光の当たる場所や、閉め切った自動車の中に放
置しない。(保存温度:-25 度〜 85 度)
○ 水に濡らさない。
○ 分解や改造をしない。
930
● 本体の電源を入れたままコンパクトフラッシュの抜き差
しを行わないでください。
本体やコンパクトフラッシュ内のデータが失われる可能
性があります。
931
● コンパクトフラッシュは挿入方向や表裏に注意し、確実
に奥まで差し込んでください。また無理な挿入はしない
でください。
メモリー・カード・スロットの両端にあるネジを、2 本
1.
ともドライバーではずします。
メモリー・カード・スロットにメモリー・カードを差し
2.
込みます。
3.
下の図のようにカード・プロテクターをネジで固定しま
す。
カード・プロテクター
逆さにする
側面図
237
705
● DATA カードの端子の部分に触れたり、汚したりしない
でください。
5
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg6.png)
主な特長
ステージ・キーボードとしての基
本性能を重視
■ オルガン+ピアノ+シンセサイザー
をカバー
バンドでの演奏上重要な「オルガン」「ピアノ」「シンセ
サイザー」をきわめて高いクオリティーで、一台で実現
できるポータブルな 76 鍵キーボードです。これら 3 つ
のセクションはパネル上でもわかりやすく配置されてお
り、相互に重ね合わせて同時に使用できます。
■ オルガン部にバーチャル・トーンホ
イール音源を搭載
ビンテージ・オルガンの発音原理をそのままデジタルに
置き換えたバーチャル・トーンホイール音源を搭載して
います。発音が高速なため、特にグリッサンド演奏で効
果を発揮します。全鍵ポリフォニックなので音切れのな
い理想的な演奏が可能です。またクイック・ファイアリ
ング・キーボードの効果によりオルガンのさらなる高速
発音や鍵盤の跳ね返り感までも再現しています。
■ ピアノ部に専用音源を搭載
ピアノ部ではピアノならではの特性を再現した専用のモ
デリング音源を搭載。アコースティックピアノは高域ダ
ンパー・オフ領域のシミュレーションやハーフ・ダン
パーなど、エレクトリック・ピアノは構造上発生する離
鍵時ノイズや打鍵共鳴、アンプのシミュレーションなど
が忠実になされています。
■ シンセ部は高音質バッキング音色を
搭載
VR-760 のシンセ部は、アナログ・シンセサイザーなど
の電子楽器音やリアルなストリングスなどのアコース
ティック楽器音で構成されています。これらはバンドで
使いやすいアンサンブル音、パッド音、シンセサイザー
音を中心に、贅沢な音色を厳選し実装されています。ま
た SRX ウェーブ・エクスパンション・スロットを搭載
しているので、音色を拡張してより広いジャンルや奏法
に対応することができます。
■ シンプルで直感的な操作パネル
オルガン、ピアノ、シンセサイザーの 3 つのセクション
は個々に特化したパネルで操作しやすく、それらの組み
合わせや詳細設定をレジストレーションに記憶して簡単
に呼び出すことが可能です。また演奏中の様々な状態か
らもワンタッチ[ORGAN]ボタンや[PIANO]ボタ
ン、[SYNTH]ボタンを押すことで、すぐに、オルガ
ン、ピアノ、シンセサイザーの演奏に最適な状態になり
ます。
■ アクティブ・エクスプレッションで
表現力アップ
シンセ部のアクティブ・エクスプレッション機能を使う
と、レイヤーでの表現力や持続音の強弱表現を高めるこ
とができます。
■Dビームで迫力のパフォーマンスが
可能
D ビームを使って演奏者の感情表現をストレートに音に
反映できます。D ビームの機能にはオルガン、ピアノ、
シンセサイザーに特化した 3 つのファンクションが割り
当てられます。
■ 洗練された美しいデザイン
ステージ映えするメタリック・カラー・ボディと木製の
サイド・パネル構成です。サイド・パネルはリアル・
ウッド材なので一台一台模様が異なり、また使用を重ね
ることで入る傷も自然で貫禄のあるものです。世界に一
台というアイデンティティを楽しむことができます。
※ 木製サイド・パネルは木の性質上たいへん傷つきやすい
ため、取り扱いには充分注意してください。
その他の特長
■ リズム機能を搭載
シンプルで音楽的なリズム演奏が可能です。フレーズ・
ループ感覚で使用して練習や作曲のイマジネーション・
ツールとしてご利用いただけます。
■ 全鍵発音+ 128 ボイス
オルガン部が完全ポリフォニック(全鍵発音)なうえ、
ピアノ部とシンセサイザー部は最大同時発音数 128 音
を実現しました。レイヤーなどさまざまな演奏に効果を
発揮します。
※ 音色によっては複数のボイスを同時に使用しているた
め、128 音より少なく聴こえることがあります。
■ 大容量 96M バイト・ウェーブ・メ
モリー
ピアノ部とシンセ部、およびリズム部のわずか 30 ほど
の音色のために大容量 96M バイト(リニア換算時)の
ウェーブ・メモリーを搭載しており、きわめて高品質な
サウンドが得られます。
6
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目次
安全上のご注意 ............................................................................................................................................... 2
使用上のご注意 ............................................................................................................................................... 4
主な特長....................................................................................................6
各部の名称と働き ...................................................................................11
フロント・パネル .........................................................................................................................................11
リア・パネル..................................................................................................................................................14
演奏する前に ..........................................................................................15
電源コードを接続する.................................................................................................................................15
外部機器と接続する.....................................................................................................................................16
ペダルの接続......................................................................................................................................17
譜面立てを取り付ける.................................................................................................................................17
電源を入れる/切る.....................................................................................................................................18
電源を入れる......................................................................................................................................18
電源を切る..........................................................................................................................................18
音量を調節する .............................................................................................................................................19
工場出荷時の設定に戻す(ファクトリー・リセット).........................................................................19
表示の濃さを調節する(LCD コントラスト)........................................................................................20
他の楽器と音の高さを合わせる(マスター・チューニング).............................................................21
VR-760 の概要 ........................................................................................22
VR-760 の基本構成 .....................................................................................................................................22
鍵盤コントローラー部 .....................................................................................................................22
音源部 ..................................................................................................................................................22
ビンテージ・オルガンと VR-760 のオルガン音源の違い ..........................................22
VR-760 のピアノ音源について.........................................................................................22
VR-760 のシンセ音源について.........................................................................................22
エフェクト部......................................................................................................................................22
VR-760 のパート構成 .................................................................................................................................23
1. オルガン・パート.........................................................................................................................23
2. ピアノ・パート .............................................................................................................................23
3. シンセ・パート .............................................................................................................................23
4. リズム・パート .............................................................................................................................23
音色とメモリー .............................................................................................................................................23
システム・メモリー .........................................................................................................................23
レジストレーション・メモリー.....................................................................................................23
テンポラリー・エリア .....................................................................................................................23
VR-760 の基本操作 .....................................................................................................................................24
主な画面 ..............................................................................................................................................24
画面の基本ルール..............................................................................................................................24
コントローラー部について.............................................................................................................25
各パートの操作とレジストレーション ........................................................................................25
デモ曲を聴いてみよう ............................................................................26
鍵盤で演奏しよう ...................................................................................27
オルガン、ピアノ、シンセを単独で演奏する (ONE TOUCH)...........................................................27
いろいろなレジストレーションで演奏する(REGISTRATION)......................................................28
例:レジストレーションの 42 番を呼び出す ............................................................................28
各パートの音量を変える.............................................................................................................................29
残響の量を変える(リバーブ)..................................................................................................................29
全体の音質を変える(マスター EQ)........................................................................................................30
コントローラーを使う.................................................................................................................................30
ベンダー/モジュレーション・レバー ........................................................................................30
アフタータッチ..................................................................................................................................31
ダンパー・ペダル..............................................................................................................................31
7
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エクスプレッション・ペダル.........................................................................................................31
コントロール・ペダル .....................................................................................................................31
オルガンの基本的な使い方.........................................................................................................................32
オルガンの音色構成を変える「ハーモニック・バー」.............................................................32
ハーモニック・バー・マニュアル ................................................................................................34
オルガン・セクション .....................................................................................................................35
音の特性を変える「ホイール・タイプ」......................................................................................35
音に揺らぎをつける「ビブラート/コーラス」..........................................................................36
音にメリハリをつける「パーカッション」..................................................................................37
仮想アンプの特性を変える「アンプリファイヤー」.................................................................40
回転スピーカー風のうねりをつける「ロータリー・サウンド」.............................................41
ピアノの基本的な使い方.............................................................................................................................42
ピアノの音色を変える「トーン」...................................................................................................42
音の特性を変える「マイク/アンプ」..........................................................................................43
音に効果をつける「マルチエフェクト」......................................................................................44
シンセの基本的な使い方.............................................................................................................................45
シンセの音色を変える「トーン」...................................................................................................45
ウェーブ・エクスパンションのトーンを変える........................................................................45
音に変化を与える「トーン・モディファイ」..............................................................................46
音に効果をつける「マルチエフェクト」......................................................................................46
音に表現をつける「アクティブ・エクスプレッション」.........................................................47
高度な機能を使って演奏しよう..............................................................48
D ビームで効果をかける .............................................................................................................................48
D ビームの感度を自動調整する.....................................................................................................49
鍵盤をアッパーとロワーに分けて演奏する (SPLIT)...........................................................................50
リズムを鳴らす .............................................................................................................................................51
リズムのパターンやテンポを変える ............................................................................................52
設定をレジストレーションに記憶する....................................................................................................53
フット・コントローラーを使う ................................................................................................................54
メモリー・カードに保存する.....................................................................................................................55
メモリー・カードを VR-760 で使える状態にする(Format)...............................................56
設定をメモリー・カードに保存する(Save File).....................................................................57
メモリー・カードの設定を VR-760 に読み込む(Load File)...............................................58
メモリー・カードに保存したファイルの名前を変える(Rename File)..............................58
メモリー・カードに保存したファイルを消す(Delete File)..................................................59
映像機器をコントロールする(V-LINK 機能).......................................................................................60
接続例(DV-7PR と使う)...............................................................................................................60
V-LINK の使いかた ...........................................................................................................................61
各機能の詳細設定をする(EDIT)...........................................................62
エディット・モードのメニューについて................................................................................................62
基本の操作手順 .............................................................................................................................................64
VR-760 の全体に関わる設定(SYSTEM BASIC メニュー).............................................................64
他の楽器と音の高さを合わせる.........................................................................................64
鍵盤を移調する......................................................................................................................64
鍵盤のタッチ感を変更する .................................................................................................64
ダンパー・ペダルの極性を変える.....................................................................................64
オルガン・パートにダンパー効果をつける ....................................................................64
シンセ・パートのダンパー効果をオン/オフする........................................................64
ピアノ・パートにエクスプレッション効果をつける....................................................64
コントロール・ペダルの極性を変える ............................................................................64
コントロール・ペダルに機能を割り当てる ....................................................................65
オルガンのクイック・ファイヤリング鍵盤機能をオフする .......................................65
V-LINK 時の鍵盤での映像切り替えをオフする..............................................................65
クロック・ソースを変える .................................................................................................65
D ビームの感度を調整する .................................................................................................66
システム全体の MIDI に関する設定(SYSTEM MIDI メニュー)......................................................66
音源と鍵盤の接続/切断を設定する.................................................................................66
デバイス ID ナンバーを設定する .......................................................................................66
MIDI の送信情報を切り替える............................................................................................67
音色チェンジ情報の送受信スイッチを切り替える........................................................67
各パートの MIDI チャンネルを設定する..........................................................................67
8
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg9.png)
ロータリー効果のメッセージを切り替える ....................................................................67
トーンホイール・ブレーキのメッセージを切り替える ...............................................68
ペダル・ワウのメッセージを切り替える ........................................................................68
シンセ MFX コントロールのメッセージを切り替える.................................................68
ハーモニック・バーのメッセージを切り替える............................................................68
レジストレーションの設定(REGISTRATION COMMON メニュー)............................................68
レジストレーションの名前を変える.................................................................................68
スプリット演奏時に MIDI 出力する鍵域を決める.........................................................69
ピッチ・ベンダーに関する設定を変える ........................................................................69
アフタータッチのかかりぐあいを変える ........................................................................69
リバーブの深さを変える .....................................................................................................69
リズムに関する設定を変える .............................................................................................69
レジストレーションを切り替えたときに MIDI 音色情報を送信する........................69
レジストレーションのオルガンに関する設定(REGISTRATION ORGAN メニュー)................70
オルガン・パートの音量を変える.....................................................................................70
オルガン・パートのオクターブを変える ........................................................................70
オルガン・パートのピッチを微調整する ........................................................................70
リーケージ・ノイズの音量を設定する ............................................................................70
クリック音のレベルを設定する.........................................................................................70
パーカッションの音量を設定する.....................................................................................70
パーカッションの速さを設定する.....................................................................................70
パーカッション・チャージ時間を設定する ....................................................................70
パーカッション・ノーマルのハーモニック・バーの音量を調節する ......................70
オーバードライブのかかり具合を調節する ....................................................................71
スピーカーの広がりを設定する.........................................................................................71
スピーカーの音量を設定する .............................................................................................71
スピーカーの回転速度が変わるまでの時間を設定する ...............................................71
スピーカーの回転速度を設定する.....................................................................................71
スピーカーとマイクの距離を設定する ............................................................................71
オルガン・パートのリバーブ・センド・レベルを設定する .......................................71
レジストレーションのピアノに関する設定(REGISTRATION PIANO メニュー)......................72
ピアノ・パートの音量を変える.........................................................................................72
ピアノ・パートのオクターブを変える ............................................................................72
ピアノ・パートのピッチを微調整する ............................................................................72
ステレオ・ピアノの広がりを変える.................................................................................72
ピアノの和音の響きを微妙に変える.................................................................................72
ピアノの減衰を調節する .....................................................................................................72
マイク/アンプの機能を変える.........................................................................................72
ピアノ MFX(マルチ・エフェクト)の設定を変える..................................................72
ピアノ・パートのリバーブ・センドを変える ................................................................73
レジストレーションのシンセに関する設定(REGISTRATION SYNTH メニュー).....................73
シンセ・パートの音量を変える.........................................................................................73
シンセ・パートのオクターブを変える ............................................................................73
シンセ・パートのピッチを微調整する ............................................................................73
単音で発音させる..................................................................................................................73
ピッチをなめらかに変化させる(ポルタメント)..........................................................74
マルチエフェクト(MFX)の設定をする .......................................................................74
シンセ・パートのリバーブ・センドを変える ................................................................74
ファイル操作などの便利な機能(UTILITY メニュー)........................................................................75
ウェーブ・エクスパンション・ボードを確認する ...................................................................75
SRX info(SRX インフォ).................................................................................................75
本体の設定を外部 MIDI 機器に転送する「Bulk Dump(バルク・ダンプ)」.......................75
VR-760 とシーケンサーを接続する.................................................................................75
Bulk Dump Temp..................................................................................................................76
Bulk Dump All........................................................................................................................76
外部シーケンサーに保存したデータを VR-760 に戻す...............................................77
メモリー・カードを使う .................................................................................................................77
Format Card...........................................................................................................................77
Save File .................................................................................................................................77
Load File .................................................................................................................................77
Rename File............................................................................................................................77
Delete File ...............................................................................................................................77
Factory Reset ...................................................................................................................................77
9
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bga.png)
外部 MIDI 機器との接続 .........................................................................78
外部シーケンサーに演奏を録音する........................................................................................................78
外部シーケンサーと接続する.........................................................................................................78
録音するときの設定 .........................................................................................................................78
演奏を録音する..................................................................................................................................79
ローカル・コントロールについて ................................................................................................79
外部 MIDI 機器から VR-760 の内部音源を鳴らす................................................................................80
接続のしかた......................................................................................................................................80
チャンネルを設定する .....................................................................................................................80
外部 MIDI 機器から VR-760 の音色を切り替える....................................................................80
VR-760 で外部 MIDI 機器をコントロールする .....................................................................................81
接続のしかた......................................................................................................................................81
外部 MIDI 機器をコントロールするときの設定 .........................................................................81
ウェーブ・エクスパンション・ボードを取り付ける .............................82
ウェーブ・エクスパンション・ボードを取り付けるときの注意...........................................82
ウェーブ・エクスパンション・ボードの取り付けかた ...........................................................82
取り付けたウェーブ・エクスパンション・ボードを確認する...............................................83
資料 .........................................................................................................84
故障かな?と思ったら ............................................................................84
メッセージ/エラー・メッセージ一覧 ...................................................87
エフェクト/パラメーター一覧..............................................................88
トーン一覧 ..............................................................................................96
リズム・セット一覧................................................................................96
記憶できる設定一覧................................................................................97
ショートカット一覧................................................................................98
MIDI インプリメンテーション................................................................99
主な仕様................................................................................................111
索引 .......................................................................................................112
10
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bgb.png)
各部の名称と働き
フロント・パネル
fig.panelF
fig.panelF
A
B
DC
[MASTER VOLUME](マスター・ボリューム)つまみ
1.
全体の音量を調節します(P.19)。
2.
RHYTHM
RHYTHM[ON](リズム・オン)ボタン
リズムをオン/オフします(P.52)。
[RHYTHM VOLUME](リズム・ボリューム)つまみ
リズムの音量を調節します(P.52)。
D BEAM
3.
D BEAM(D ビーム)コントローラー
手をかざして音色を変化させます(P.48)。
つぎの3つのボタンのうちいずれかを選択します。
[ROTARY SPEED](ロータリー・スピード)ボタン
[OCTAVE](オクターブ)ボタン
[GLIDE](グライド)ボタン
ディスプレイ
4.
LED ディスプレイ
現在選んでいるレジストレーション番号を表示します(P.24)。
ディスプレイ
トーン名など、さまざまな設定を表示します(P.24)。
5.
カーソルなど
カーソル[ ]、[]、[]、[ ]ボタン
画面の切替や、カーソルを移動するときに押します(P.25)。
[DEC]、[INC]ボタン
値を変更します。
[ENTER]ボタン
値の確定や操作の実行をするときに押します。
また、[ENTER]ボタンと[EXIT]ボタンを同時に押すと、デ
モ・ソングを聴くことができます(P.26)。
[EXIT]ボタン
操作を途中で終了したり、エディット・モードを解除するとき
などに押します。
6.
ONE TOUCH
ボタンを押すと、押したボタンのパートだけを演奏できるよう
になります(P.27)。
[ORGAN](ワンタッチ・オルガン)ボタン
[PIANO](ワンタッチ・ピアノ)ボタン
[SYNTH](ワンタッチ・シンセ)ボタン
7.
[V-LINK](Vリンク)ボタン
V-LINK をオン/オフします(P.61)。
11
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bgc.png)
各部の名称と働き
ig.panelF
B
67
8
8.
REGISTRATION
[BANK](バンク)ボタン
レジストレーションのバンクを選択します(P.28、P.53)。
[1]〜[8]ボタン
レジストレーション番号を選択します(P.28、P.53)。
また、[EDIT]ボタンを押しながらいずれかのボタンを押すと、
さまざまな設定をすることができます(P.64)。
[WRITE](ライト)ボタン
現在の設定をレジストレーションに記憶します(P.53)。
[H-BAR MANUAL](ハーモニックバー・マニュアル)
9.
ボタン
このボタンを押すと、選ばれているレジストレーションのハー
モニック・バーの設定が、パネル上のハーモニック・バーの位
置(設定)に切り替わります(P.34)。
10.
[SPLIT](スプリット)ボタン
鍵域を分けてそれぞれの領域に別々の音色を割り当てます
(P.50)。
fig.panelF
91011 12 13
[EDIT](エディット)ボタン
11.
このボタンを押しながら REGISTRATION[1]〜[7]ボタン
を押して、さまざまな設定を変更します(P.64)。
12.
REVERB
REVERB[DEPTH](リバーブ・デプス)つまみ
リバーブ効果のかかりぐあいを調節します(P.29)。
[REVERB TYPE](リバーブ・タイプ)ボタン
リバーブ効果の種類を切り替えます(P.29)。
13.
MASTER EQ
下の 4 つのつまみで音質の特性を調節します(P.30)。
[LOW](ロー)つまみ
[FREQ](フリークエンシー)つまみ
[LEVEL](レベル)つまみ
[HIGH](ハイ)つまみ
14.
ハーモニック・バー
オルガン・パートの音色を作ります。演奏しながら、リアルタ
イムに音色を変化させることができます(P.32)。
オルガン・セクション
15.
[TONE WHEEL](トーン・ホイール)ボタン
トーンホイールの種類を選びます(P.35)。
16.
VIBRATO AND CHORUS
VIBRATO AND CHORUS[ON](ビブラート・コーラ
ス・オン)ボタン
ビブラートまたはコーラス効果をオン/オフします(P.36)。
[VIBRATO AND CHORUS TYPE](ビブラート・コーラ
ス・タイプ)つまみ
ビブラートまたはコーラス効果の種類を切り替えます(P.36)。
PERCUSSION
17.
[SECOND](セカンド)ボタン
オルガン・ボイスにセカンド・パーカッションを加えます
(P.37)。
[THIRD](サード)ボタン
オルガン・ボイスにサード・パーカッションを加えます
(P.37)。
12
[SOFT](ソフト)ボタン
パーカッションの音量を切り替えます(P.38)。
[SLOW](スロー)ボタン
パーカッションの減衰時間を切り替えます(P.39)。
18.
AMPLIFIER
[OVERDRIVE](オーバードライブ)つまみ
オーバードライブのかかり具合を調節します(P.40)。
[AMP TYPE SELECT](アンプ・タイプ・セレクト)ボ
タン
アンプの種類を切り替えます(P.40)。
ROTARY SOUND
19.
ROTARY[ON](ロータリー・オン)ボタン
ロータリー効果のオン/オフを切り替えます(P.41)。
[BRAKE](ブレーキ)ボタン
ロータリーの回転のオン/オフを切り替えます。オンにすると
回転は徐々に止まり、オフにすると回転が徐々に始まります
(P.41)。
[SLOW/FAST](スロー/ファスト)ボタン
ロータリーの回転の速度を切り替えます(P.41)。
20.
[ORGAN VOLUME](オルガン・ボリューム)つまみ
オルガン・パートの音量を調節します(P.29)。
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bgd.png)
ig.panelF
D
ピアノ・セクション
PIANO TONE
21.
PIANO[VARIATION](ピアノ・バリエーション)ボタ
ン
音色のバリエーションを変えます。Tone ボタンにそれぞれ搭
載されている 3 種類の音色を、インジケーターの消灯/赤点灯
/緑点灯で切り替えます(P.42)。
PIANO TONE(ピアノ・トーン)ボタン
22.
MIC/AMP
[DISTANCE/EQ](ディスタンス/イコライザ)つまみ
MIC/AMP モデリングの特性を調整します(P.43)。
MIC/AMP[TYPE](マイク/アンプ・タイプ)ボタン
MIC/AMP の種類を切り替えます(P.43)。
23.
PIANO MFX
[MFX TYPE](MFX タイプ)ボタン
マルチエフェクトの種類を切り替えます(P.44)。
PIANO MFX[DEPTH](ピアノ MFX デプス)つまみ
PIANO MFX[RATE](ピアノ MFX レート)つまみ
エフェクトのかかりぐあいを調節します(P.44)。
24.
[PIANO VOLUME](ピアノ・ボリューム)つまみ
ピアノ・パートの音量を調節します(P.29)。
シンセ・セクション
各部の名称と働き
TONE MODIFY
27.
[ATTACK](アタック)つまみ
音の立ち上がりの時間を調節します(P.46)。
[RELEASE](リリース)つまみ
鍵盤を離してから音が消えるまでの時間を調節します(P.46)。
[CUTOFF](カットオフ)つまみ
音の明るさを変えます(P.46)。
[RESO](レゾナンス)つまみ
音にクセをつけます(P.46)。
28.
SYNTH MFX
SYNTH MFX[ON](シンセ MFX・オン)ボタン
シンセ・パートのマルチ・エフェクトをオン/オフします
(P.46)。
[CONTROL](コントロール)つまみ
マルチ・エフェクトのパラメーターを調節します(P.46)。
29.
ACTIVE EXPRESSION
アクティブ・エクスプレッション機能を使うときに、次の 2 つ
のボタンのうちいずれかを押します(P.47)。
[FADE](フェード)ボタン
[TIMBRE](ティンバー)ボタン
30.
[SYNTH VOLUME](シンセ・ボリューム)つまみ
シンセ・パートの音量を調節します(P.29)。
fig.bender
3029282725 2624232221
SYNTH TONE
25.
SYNTH[VARIATION](シンセ・バリエーション)ボタ
ン
音色のバリエーションを変えます。Tone ボタンにそれぞれ搭
載されている 3 種類の音色を、インジケーターの消灯/赤点灯
/緑点灯で切り替えます(P.45)。
SYNTH TONE(シンセ・トーン)ボタン
26.
WAVE EXPANSION
[-]、[+]ボタン
SRX ウェーブ・エクスパンション・ボードのグローバル・
パッチのバリエーションを選びます(P.45)。
[SRX EXPANSION](SRX エクスパンション)ボタン
SRX ウェーブ・エクスパンション・ボードのグローバル・
パッチを選びます(P.45)。
ピッチ・ベンド/モジュレーション・レバー
ピッチを変化させたり、ビブラートをかけたりします(P.30)。
13
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bge.png)
各部の名称と働き
リア・パネル
fig.panelR
1 2 3 4 65 7 8
1.
[POWER](電源)スイッチ
VR-760 本体の電源をオン/オフします(P.18)。
AC インレット
2.
付属の電源コードを接続します(P.15)。
3.
MEMORY CARD(メモリー・カード)スロット
メモリー・カード(コンパクトフラッシュ)を挿入します
(P.5、P.55)。
4.
MIDI(ミディ)端子(IN、OUT、THRU)
外部 MIDI 機器と接続して、MIDI メッセージを送受信します
(P.75、P.78)。
LCD CONTRAST(LCD コントラスト)つまみ
5.
ディスプレイ表示の濃さを調節します(P.20)。
6.
PEDAL(ペダル)端子
(DAMPER、EXP、CONTROL)
DAMPER 端子にペダル・スイッチ(別売:DP シリーズ) を接
続すると、ダンパー・ペダルとして使用することができます
(P.17、P.31)。
EXP 端子にエクスプレッション・ペダル(別売:EV-7 など)
を接続すると、エクスプレッション・ペダルとして使用するこ
とができます(P.17、P.31)。
CONTROL 端子にペダル・スイッチ(別売:DP シリーズ)を
接続すると、さまざまな機能を割り当てることができます
(P.17、P.31)。
9
7.
OUTPUT R/L(MONO)(アウトプット R/L)端子
オーディオ信号の出力端子です。アンプなどと接続します。モ
ノラルで出力するときは、L(MONO)端子に接続してくださ
い(P.16)。
8.
OUTPUT BARANCED(R/L)(アウトプット・バ
ランス R/L)端子
オーディオ信号のバランス出力端子です。ミキサーなどと接続
します(P.16)。
PHONES(ヘッドホン)端子
9.
ヘッドホンを接続します(P.16)。
ヘッドホンを接続しても、OUTPUT からはオーディオ信号が
出力されます。
14
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bgf.png)
演奏する前に
または
電源コード
(付属)
2P-3P変換器
(付属)
リアパネル
2P-3P変換器
電源コードを接続する
演奏する前に
1.
接続をする前に、VR-760 の電源がオフになっていることを確
認します。
2.
付属の電源コードを本体の AC インレットに差し込み、もう片
方を電源コンセントに差し込みます。
fig.(E)
感電を防ぐために付属の電源コードを使用し、アースを確実に取り付けてください。
付属の電源コードには、感電と機器の損傷を防ぐためにアース用電極端子を加え
た3端子のプラグがついています。
○コンセントが接地コンセント(端子穴が 3 個)の場合
そのままコンセントにプラグを挿し込んでください。
○コンセントがアースターミナル付コンセント(端子穴が 2 個)の場合
プラグに 2P-3P 変換器をつけ、アース接続後コンセントに挿し込みます。
※ アース接続は必ず、電源プラグをコンセントに挿し込む前に行なってください。
※ アース接続を外す 場合は、必ず電 源プラグを コンセン トから抜い てから行
なってください。
コンセントにアース端子がない場合は、電気工事店に接地工事を依頼してください。
なお、接続方法がわからないときは、ローランド・サービスにご相談ください。
fig.connection80(電源コードのアース設置図)
15
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg10.png)
演奏する前に
ステレオ・
ヘッドホン
モニター・スピーカー
(アンプ内蔵)
パワー・アンプ
ミキサーなど
MIDIIN
MIDI音源など
MIDIOUT
MIDIシーケンサーなど
外部機器と接続する
VR-760 は、アンプやスピーカーを内蔵していません。音を出すにはモニ
ター・スピーカーやステレオ・セットなどのオーディオ機器、または、
ヘッドホンなどをご用意ください。
オーディオ・ケーブル、MIDI ケーブル、ヘッドホンは付属していません。
ご購入の際は、本機をお求めになった販売店にお問い合わせください。
fig.01-0275(外部機器との接続図)
は、誤動作やスピーカなど
の破損を防ぐため、必ずす
べての機器の音量を絞った
状態で電源を切ってくださ
い。
1.
接続をする前に、次のことを確認します。
本体および接続するアンプなどの音量が最小になっていますか?
本体および接続するアンプなどの電源がオフになっていますか?
2.
VR-760 と外部機器を接続します。
アンプやスピーカーなどのオーディオ機器を接続するには、オーディオ・
ケーブルを使います。MIDI 機器は MIDI ケーブルを使って接続します。
ヘッドホンを使う場合は、PHONES ジャックにプラグを差し込みます。
922b
※ VR-760 はバランス(XLR)タイプの入力ジャックを装備
しており、次のように配線 されています。接続する機器
の配線をご確認のうえ、接続してください。
fig.XLRJack(キャノン端子の GND、HOT、COLD の指示図)
16
イプのものをお使いくださ
い。
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg11.png)
■ ペダルの接続
別売のペダル(DP-8 など)を、PEDAL 端子のいずれかに接続します。
DAMPER 端子に接続すると、ダンパー・ペダルとして使用することがで
きます。
CONTROL 端子に接続すると、さまざまな機能を割り当てることができ
ます(P.65)。
fig.01-0375(ペダル接続図)
演奏する前に
ルは、必ず指定のもの(別
売:EV-7 など)をお使い
ください。他社製品を接続
すると、本体の故障の原因
になる場合があります。
オルガン・パートにダン
パー効果はかかりませ
。
ん
演奏する前に
ハーフ・ダンパー・ペダル
(DP-8)またはペダル・スイッチ
譜面立てを取り付ける
fig.01-01(譜面立て)
Roland
ペダル・スイッチ
(DP-2、DP-6など)
エクスプレッション・ペダル
(EV-7)またはペダル・スイッチ
ピアノ・パートにエクス
プレッション効果はかか
りません。
1.
2.
図のように、付属のネジで譜面立てを本体背面に固定します。
譜面立てを取り付けるネジは、必ず付属のものをお使いください。
ネジは右に回して締めます。
取り付ける際は、譜面立てを落とさないように手でしっかり支えてくださ
い。また、手を挟まないように注意してください。
取り外すときは、譜面立てを手で支えながらネジをゆるめま
す。
無理な力を加えないでく
ださい。
17
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg12.png)
演奏する前に
防ぐため、電源投入時には
ピッチ・ベンド・レバーに
触れないようにしてくださ
い。
電源を入れる/切る
正しく接続したら、必ず次の手順で電源を投入してください。手順を間違
えると、誤動作をしたりスピーカーなどが破損する恐れがあります。
■ 電源を入れる
1.
2.
電源を入れる前に、[MASTER VOLUME]つまみを回して、
音量を最小にします。
接続している外部オーディオ機器などの音量も最小にしてください。
fig.01-04(ボリュームの図:レベル0)
VR-760 の背面にある[POWER]スイッチの ON 側(上部)
を押します。
電源が入り、ディスプレイが点灯します。
fig.01-05(スイッチ図)
3.
4.
5.
接続している外部機器の電源を入れます。
接続している外部機器の音量を調節します。
VR-760 の音量を適当な音量に調節します。
■ 電源を切る
1.
2.
3.
電源を切る前に、[MASTER VOLUME]つまみを回して、音
量を最小にします。
接続している外部オーディオ機器などの音量も最小にしてください。
接続している外部機器の電源を切ります。
VR-760 の背面にある[POWER]スイッチを押します。
電源が切れます。
め、電源をオンしてからし
ばらくは動作しません。
18
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg13.png)
音量を調節する
この操作を行うと、レジス
トレーションの設定が失わ
れます。記憶させた内容を
残しておきたい場合は、
Dump SETUP)」で外部
シーケンサーに保存するか
に保存してください
ご注意
fig.(!)(!マーク)
ファクトリー・リセット中(「Executing...」表示中)は、絶対
に電源を切らないでください。
ファクトリー・リセット中に電源を切ると、本体内のデータが
破壊されたり電源が入らなくなる場合があります。本体内の
データが失われているなどの症状が確認された場合には、お買
い上げ店またはローランド・サービスにご相談ください。ただ
し、失われた記録内容の修復に関しましては、補償も含めご容
赦願います。
fig.01-06(ボリュームの図:レベル図)
音量が小さくなる 音量が大きくなる
演奏する前に
演奏する前に
1.
[MASTER VOLUME]つまみで音量を調節します。
上に動かすと音が大きくなり、下に動かすと音が小さくなります。
接続している機器も適当な音量に調節してください。
工場出荷時の設定に戻す
(ファクトリー・リセット)
VR-760 をはじめてお使いになるときは、取扱説明書の手順にそって正し
く動作させるために、最初に工場出荷時の設定に戻してください。
fig.01-07(パネル面の操作指示図)
2
3,4
1
19
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg14.png)
演奏する前に
1.
[EDIT]ボタンを押しながら REGISTRATION[7](UTILITY)
ボタンを押します。
エディットの UTILITY 画面が表示されます。
2.
CURSOR [ ]を押して、ファクトリー・リセット画面を
選びます。
fig.01-08(Factory Reset Y:Enter N:Exit の画面)
[EXIT]ボタンを押すと、基本画面に戻ります。
3.
[ENTER]ボタンを押します。
確認のメッセージが表示されます。
fig.01-09(Factory Reset Sure? の画面)
ファクトリー・リセットを中止するときは、[EXIT]ボタンを押します。
4.
もう一度[ENTER]ボタンを押すと、ファクトリー・リセッ
トが実行されます。
実行中は、ディスプレイに「Executing...Keep On Power!」と表示されま
す。
ファクトリー・リセットが終わると、ディスプレイに完了のメッセージが
表示され、基本画面に戻ります。
表示の濃さを調節する(LCD コントラスト)
電源を入れた直後や長時間使用した後、または設置条件などによって、
ディスプレイの文字が見づらくなることがあります。このようなときは、
リア・パネルにある LCD CONTRAST つまみを回して表示の濃さを調節
してください。
fig.01-10
20
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg15.png)
他の楽器と音の高さを合わせる
(マスター・チューニング)
他の楽器と一緒に演奏するときには、きれいな演奏にするために基準とな
る音の高さを合わせておきます。一般には、中央の A(中央のラ)の音の
高さが何ヘルツ(Hz)かを基準にして、他の楽器と音の高さを合わせま
す。
他の楽器と基準となる音の高さを合わせることを、「チューニング」とい
います。
fig.01-11(パネル面の操作指示図)
演奏する前に
演奏する前に
は、VR-760 全体(システ
ム)の設定です。電源を
切っても、設定は記憶され
ています。
1.
[EDIT]ボタンを押しながら REGISTRATION[1](SYSTEM
BASIC)ボタンを押します。
エディットの SYSTEM BASIC 画面が表示されます。
2.
CURSOR [ ]ボタンを押して、マスター・チューニング
画面を選びます。
fig.01-12(マスター・チューン画面)
3.
4.
[INC]ボタンまたは[DEC]ボタンを押して値(415.3 〜
440.0 〜 466.2)を設定します。
[EDIT]を押して、インジケーターを消灯させます。
基本画面に戻ります。
は、[INC]ボタンを押しな
がら[DEC]ボタンを押し
ます。逆に、[DEC]ボタ
ンを押しながら[INC]ボ
タンを押すと、値が速く小
さくなります。
タンを同時に押すと、設定
値が「440.0」になります。
21
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg16.png)
VR-760 の概要
VR-760 の基本構成
VR-760 は大きく分けて、鍵盤コントローラー部と音源部、
そしてエフェクト部で構成されており、これらの間は MIDI
で内部接続されています。
fig.02-01(構成図)
音源部
演奏
鍵盤コントローラー部
(鍵盤、ピッチ・ベンド・レバーなどのコントローラー)
■ 鍵盤コントローラー部
鍵盤、ピッチ・ベンド/モジュレーション・レバー、ア
フター・タッチ、パネル上のつまみ、およびリア・パネ
ルに接続したペダルなどが含まれます。キーを押す/離
す、ダンパー・ペダルを踏むなどの演奏情報を MIDI
メッセージに変換して音源部や外部 MIDI 機器に送信し
ます。
■ 音源部
音を発生させる部分です。鍵盤コントローラー部や外部
MIDI 機器からの MIDI メッセージを楽音信号に変換し
て、OUTPUT ジャックや PHONES ジャックからアナロ
グ信号として出力します。
VR-760 の鍵盤からコントロールできる音源は以下の 3
つです。
オルガン音源
ピアノ音源
シンセ音源
これらの音源は独立して鳴らすだけでなく、同時に重ね
て鳴らしたり、鍵域を分けて鳴らすことが可能です。
ビンテージ・オルガンと VR-760 のオルガン
音源の違い
ビンテージ・オルガンはトーン・ホイールとよばれる
91 個の歯車で音を作っています。トーン・ホイールに
はそれぞれの音の高さに応じた波が刻まれています。こ
のトーン・ホイールを一定の速度で回転させて電磁コイ
ルで音声信号を取り出し、ハーモニック・バーと押され
た鍵盤の状態に応じて出力される音声信号が選ばれ、オ
ルガン音が作り出されていました。
VR-760 のオルガン音源はビンテージ・オルガンの仕組
みをそのままデジタル技術で置き換えたものです。91
個の歯車のかわりに、バーチャル・トーン・ホイール
(電子的な発音機)を使って常に音声信号を作り出して
います。この音声信号のバランスを、ハーモニック・
バーと押された鍵盤の状態に応じてコントロールし、オ
ルガン音を作っています。
VR-760 のピアノ音源について
VR-760 の「ピアノ音源部」はアコースティックとエレ
クトリックのピアノ音を鳴らすことができます。高品質
なアコースティック・ピアノのほか、いくつかの重要な
ビンテージ・エレクトリック・ピアノの音を出すことが
できます。エレクトリック・ピアノの音を鳴らすとき
は、アンプ部のシミュレーションを使い分けることで
「ステージ」と呼ばれる再生系のないタイプと「スーツ
ケース」と呼ばれる再生系のあるタイプの両方の音を再
現することができます。また、エレクトリック・ピアノ
に多用されるいくつかのエフェクターも装備していま
す。
VR-760 のシンセ音源について
VR-760 の「シンセ音源部」は、ローランドの多くのデ
ジタル・シンセサイザーと同様の基本原理で構成されて
います。構造上はさまざまな音色を鳴らすことができま
すが、VR-760 ではアナログ・シンセサイザーなどの電
子音やストリングスなどのアコースティック楽器音、そ
のほかアンサンブルや鍵盤演奏に適した音が鳴らせるよ
うに、トーンを厳選しています。
VR-760 ではこの音源を「シンセ音源」あるいは「シン
セ」と呼び、本説明書中で「シンセ・パート」「シン
セ・セクション」などの呼称を使用しています。
22
■ エフェクト部
音源から発生された音に効果をつける部分です。エフェ
クトをかけることで音を多様に変化させることができま
す。VR-760 はオルガン、ピアノ、シンセ部それぞれに
最適なエフェクトを持っています。さらに、3つの音源
共通のリバーブやイコライザーを装備しています。
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg17.png)
VR-760 の概要
VR-760 のパート構成
VR-760 は以下のパートを持っています。
■1.オルガン・パート
オルガン音源をコントロールするパートです。VR-760
には 1 パートのオルガン・パートがあり、ハーモニッ
ク・バーで音色をコントロールできます(P.32)。
■2.ピアノ・パート
ピアノ音源をコントロールするパートです。VR-760 に
は1パートのピアノ・パートがあり、アコースティッ
ク・ピアノやエレクトリック・ピアノなどを切り替えて
鳴らすことができます(P.42)。
■3.シンセ・パート
シンセ音源をコントロールするパートです。VR-760 に
は1パートのシンセ・パートがあり、ストリングス、ブ
ラスなどのバッキング音やアナログ・シンセサイザーな
どのキーボード音を切り替えて鳴らすことができます
(P.45)。
■4.リズム・パート
シンプルなリズム・パターンを鳴らすことができるパー
トです。パネルの RHYTHM コントロール部から制御し
たり、外部 MIDI 機器を使って発音させることができま
す(P.51)。
音色とメモリー
■ システム・メモリー
VR-760 の操作環境を決める、エディット・モードの
SYSTEM BASIC メニューや SYSTEM MIDI メニューの
設定が入っています。この設定は、保存の操作をしなく
ても自動的に VR-760 に記憶されます。また、メモ
リー・カード(コンパクトフラッシュ)に保存すること
もできます。
■ レジストレーション・メモリー
パートごとの音色やエフェクトの状態、フロント・パネ
ルのボタンの状態や音色の組み合わせなどを記憶させて
おくことができるメモリーです。レジストレーション・
メモリーは 8 つのバンクに 8 個ずつ、合計 64 個の設定
を本体に記憶することができます。
記憶させた情報は、REGISTRATION[1]〜[8]ボタ
ンを使って瞬時に呼び出すことができます。また、変更
した設定をレジストレーションに保存すると、以前の設
定は上書きされます。
■ テンポラリー・エリア
音を鳴らしたり、設定を変えるためにレジストレーショ
ンを選ぶと、選んだレジストレーションの設定は、レジ
ストレーション・メモリーからテンポラリー・エリアと
いう一時的な記憶場所に呼び出されます。
レジストレーションの設定を変えたとき、レジストレー
ション・メモリーに記憶されている設定を変えているの
ではなく、テンポラリー・エリアに呼び出されたデータ
を変えています。ここで変更した設定は、保存するまで
テンポラリー・エリアに置かれます。
VR-760
の概要
テンポラリー・エリアの情報は、レジストレーションを切り
替えたり、電源を切るとすべて消えてしまいます。保存して
おきたい情報があるときは、レジストレーションを切り替え
る前や電源を切る前にレジストレーションへ保存してくださ
い。
23
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg18.png)
VR-760 の概要
VR-760 の基本操作
■ 主な画面
オルガン、ピアノ、シンセ、リズム各パートごとに基本画面
があり、CURSOR[ ][ ]ボタンでそれぞれのパー
トを行き来することができます。
オルガン・パート、ピアノ・パート、シンセ・パートは、1
行目にレジストレーション名を表示します。LED 画面には、
レジストレーション番号が表示されます。
オルガン画面
2 行目に、現在テンポラリー・エリアに呼び出しているオル
ガン音色の、ハーモニック・バーの設定値が表示されます。
fig.02-02(オルガン基本画面)
ピアノ画面
2 行目に、現在テンポラリー・エリアに呼び出しているピア
ノ・パートの音色名が表示されます。
fig.02-03(ピアノ基本画面)
■ 画面の基本ルール
シンセ・パートとピアノ・パートは、オフに 設定されて
•
いるとき、2 行目は「---」と表示されます。
fig.02-06(2 行目が --- の画面図)
ONE TOUCH ボタンを押すと、1 行目の表示が下の図の
•
ように変わります。
また、このとき LED ディスプレイは「--」と表示されます。
fig.02-07(OTP を押したときの画面図)
つまみに触れたり EDIT でパラメータを変えると、LED
•
画面にドット(エディット・マーク)が 点灯し、レジス
トレーションの設定が変更されたことを表します。
fig.02-08(7seg ドット付き画面図)
シンセ画面
2 行目に、現在テンポラリー・エリアに呼び出しているシン
セ・パートの音色名が表示されます。
fig.02-04(シンセ基本画面)
リズム&テンポ画面
現在テンポラリー・エリアにあるリズムのスタイル名が 1
行目に表示され、2 行目にテンポが表示されます。
fig.02-05(リズム名&テンポ基本画面)
現在表示している画面のパートとは別の セクションのボ
•
タンやつまみなどを操作すると、表示は操 作したセ ク
ションに当たるパートの基本画面に変わります。例えば、
ピアノ画面を表示しているときに、オ ルガン・パートの
ハーモニック・バーを操作すると、オルガ ン画面を表示
します。
24
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg19.png)
VR-760 の概要
オルガン・セクション
ピアノ・セクション
シンセ・セクション
■ コントローラー部について
VR-760 では、役割ごとにボタンやつまみを分かりやすく配
置しています。
カーソル・ボタン
CURSOR[ ][][][ ]ボタンは、画面の切
り替えや設定を変更したい項目の移動(カーソルの移動)を
するときに使います。
画面の切り替え
画面に が表示されているときは、矢印の方向に画
面があることを表しています。このとき CURSOR[ ]
[][][ ]ボタンで画面を切り替えることができ
ます。
fig.01-12(矢印付きの画面図)
fig.02-04(矢印付きの画面図)
■ 各パートの操作とレジストレーショ
ン
パネル下段にはオルガン、ピアノ、シンセという 3 つの
パートの制御パネルがあります。この取説では、それぞれ
「オルガン・セクション」、「ピアノ・セクション」、「シン
セ・セクション」と呼びます。
fig.02-12(パネル図)
VR-760
の概要
画面によっては、[INC][DEC]ボタンで表示内容を変更す
ることができます。
設定項目の移動
1 つの画面に複数の項目が表示されている場合、設定を変更
できる値の下に線が表示されます。この下線を「カーソル」
と言います。
カーソルは、CURSOR[ ][][][ ]ボタン
で移動したり、[INC][DEC]ボタンで値を変更することが
できます。
fig.02-11(カーソルのある画面図)
オルガン・パートは、9本のハーモニック・バーと、パネル
のオルガン・セクションで音作りをします。
オルガン・パートをオフにするためには 9 本のハーモニッ
ク・バーをすべて押し込み、パーカッションのセカンドと
サードをオフにしてください。
fig.02-13( オルガン・パートのパネル図 )
ピアノ・パートとシンセ・パートは、それぞれのセクション
のTONE パネルのカテゴリー・ボタンとバリエーション・
ボタンで音色を選択します。
バリエーションは各カテゴリーにつき 3 つずつ内蔵されて
います。それぞれボタンのランプを「消灯」「赤」「緑」の 3
つの状態で区別することができます。
ピアノ・パートやオルガン・パートをオフにするためには、
点灯しているカテゴリー・ボタンをもう一度押して消灯させ
てください。
レジストレーション
各パートの音色やオン/オフの状態、エフェクトやスプリッ
トなどの設定を一度に記憶することができます。
また、レジストレーション・ボタンを押すと記憶された各
パートの設定を簡単に呼び出すことができます。
レジストレーションへの書き込みは「
ションに記憶する
(P.53)」を参照してください。
設定をレジストレー
25
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg1a.png)
デモ曲を聴いてみよう
これらのデモ曲を個人で楽
しむ以外に権利者の許諾な
く使用することは、法律で
禁じられています。
デモ曲の演奏データは
MIDI OUT コネクター/端
子からは出力されません。
デモ曲を聴いてみましょう。
VR-760 には、特長を活かしたデモ曲が内蔵されています。
曲名 作曲者 著作権
Take it Home Scott Tibbs
RED 318 大高 清美
Dressing Up 平下政志&和子
Sonique Adrian Scott
Oh So Sweet Scott Tibbs
fig.03-01(操作指示のパネル図)
© 2002 Roland Corporation
© 2002 Roland Corporation
© 2002 Roland Corporation
© 2002 Roland Corporation
© 2002 Roland Corporation
1.
2.
3.
4.
5.
[ENTER]ボタンを押しながら[EXIT]ボタンを押します。
[INC]、[DEC]ボタンを押して、聴きたい曲を選びます。
[ENTER]ボタンを押して、デモ曲の再生を始めます。
曲の最後まで再生されると、次の曲を再生します。
曲の再生を止めるときは、[EXIT]ボタンを押します。
曲が止まっているときに[EXIT]ボタンを押すと、デモを終
わります。
画面が元に戻ります。
26
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg1b.png)
鍵盤で演奏しよう
オルガン、ピアノ、シンセを単独で演奏する
(ONE TOUCH)
VR-760 では、通常はオルガン、ピアノ、シンセの 3 パートを重ねて演奏
することができます(レイヤー)。
オルガン、ピアノ、シンセのいずれかの音源を単独で鳴らしたい場合、ほ
かのパートを消音する必要があります。また、鍵域を分けて演奏している
とき(スプリット演奏時 P.50)は、これをオフにする必要があります。
これらの操作を演奏中の短い時間に行なうことは困難です。
ONE TOUCH にある[ORGAN]、[PIANO]、[SYNTH]ボタンを押すと、
簡単にスプリットを解除し、目的以外のパートを消音することができま
す。
fig.04-01(パネル図 ONE TOUCH ボタン)
鍵盤で演奏しよう
1.
2.
ONE TOUCH[ORGAN]ボタンを押します。
オルガン・パートのみ演奏できるようになります。
同様に[PIANO]ボタンまたは[SYNTH]ボタンを押して、ピアノ・
パートのみ、シンセ・パートのみを演奏することができます。
ワンタッチをオフにするときは、点灯している ONE TOUCH
ボタンを押すか、いずれかのレジストレーションを呼び出し
てください(P.28)。
ONE TOUCH ボタンが押されたときに選ばれる音色は、以下のとおりで
す。
ボタン 音色
ORGAN
PIANO ConcertGrand
SYNTH Orch Strings
ハーモニック・バーの値が「88 8000 000」の状態で演
奏できます。
と、各種設定は電源投入時
の状態になります。残して
おきたい設定は、レジスト
レーションに記憶してくだ
さい(P.53)。
27
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg1c.png)
鍵盤で演奏しよう
いろいろなレジストレーションで演奏する
(REGISTRATION)
VR-760 では、オルガン、ピアノ、シンセの音色設定や、パートの組み合
わせなどの設定があらかじめレジストレーションに記憶されています。
レジストレーションは 64 種類記憶することができ、8 つのレジストレー
ションを 1 つのグループ(バンク)として 8 つのグループで構成されて
います。
レジストレーションを呼び出して、いろいろな音色で演奏してみましょ
う。
fig.04-02(パネル図操作番号対応図)
ての詳細は、P.53 をご覧
ください。
■ 例:レジストレーションの 42 番を呼び出す
1.
2.
[BANK]ボタンを押しながら、REGISTRATION[4]ボタン
を押します。
[BANK]ボタンを押すと、現在選ばれているバンクに当たるボタンのイ
ンジケーターが点灯します。
[BANK]ボタンを押しながら REGISTRATION ボタンのいずれかを押す
と、バンクは押したボタンになります。
この例では、バンクが「4」に確定されます。
fig.04-03(バンクとレジスト 4 に指)
[BANK]ボタンから指を離し、REGISTRATION[2]ボタン
を押します。
レジストレーション番号が確定されます。
基本画面、シンセ基本画面
のいずれかが表示されてい
るときに[INC]ボタンや
[DEC]ボタンを押すと、
レジストレーションを順番
に切り替えることができま
す。
ションを呼び出すとき
(例:41 番から 42 番にす
る場合)は、操作 1、操作
2 は必要ありません。
を記憶する場合は「設定を
レジストレーションに記憶
する (P.53)」を参照してく
ださい。
28
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg1d.png)
各パートの音量を変える
オルガン、ピアノ、シンセ、リズムのパート音量を変えることができま
す。
fig.04-04(各パートボリュームの図)
鍵盤で演奏しよう
鍵盤で演奏しよう
残響の量を変える(リバーブ)
音に「リバーブ効果」をかけて、コンサート・ホールで演奏しているよう
な残響をつけることができます。
リバーブ効果はすべてのパートにかかります。
fig.04-05(リバーブセクションの図)
1.
2.
[REVERB TYPE]ボタンでリバーブの種類を選びます。
リバーブは以下の 3 つから選びます。
種類
ROOM 室内での残響
HALL ホールでの残響
CHARCH 教会での残響
[DEPTH]つまみでリバーブのかかり具合を調節します。
つまみを右に回すとリバーブ効果が深くなり、左に回すと浅くなります。
説明
の音をどれだけ送るか(セ
ンド・レベル)を調節する
ことができます。この値が
小さいと、[DEPTH]つま
みの効果がわかりにくくな
ります。
・オルガンの残響(P.71)
・ピアノの残響(P.73)
・シンセの残響(P.74)
・リズムの残響(P.69)
29
![](/html/cf/cf93/cf93edb2e035b79bd2c1c7063e73b44a562ca451557a1ccfd715fdc5fda3688d/bg1e.png)
鍵盤で演奏しよう
マスター EQ の設定はレジ
ベンダー・レバーを使って
全体の音質を変える(マスター EQ)
fig.04-06(EQ の図)
マスター EQ はすべてのパートにかかるイコライザーです。[LOW]、
[MIDDLE]、[HIGH]のつまみを調節して、音質の特性を変えることがで
きます。
MIDDLE は FREQ と LEVEL で構成されており、中音域の変化量と変化点
の中心周波数が変えられます。
コントローラーを使う
さまざまなコントローラーを使って演奏に表現を加えることができます。
■ ベンダー/モジュレーション・レバー
鍵盤を弾きながらレバーを左に倒すとピッチ(音の高さ)が下がり、右に
倒すとピッチが上がります。これをピッチ・ベンド効果といいます。
また、レバーを向こう側に倒すとビブラートがかかります。これをモジュ
レーション効果といいます。
ピッチの変化幅(ピッチ・ベンド・レンジ)を変えることができます
(P.69)。
fig.04-07(レバーの使用図 2 つ)
モジュレーション効果ピッチ・ベンド効果
ストレーションやコンパク
トフラッシュに記憶できま
せん。常にパネルのつまみ
の状態になります。
オルガンのロータリー・ス
ピードを変えるように設定
することもできます
(P.69)。
※ モジュレーションは、トーンによって、レバーを動かしたときの効果が異
なることがあります。また、このレバーによる効果は、トーンごとに決
まっており、変更することはできません
※ モジュレーション効果は、オルガン・パートにはかかりません。
30