Roland VP-9000 User Manual [ja]

リファレンス
このたびは、ローランド・バリフレーズ・プロセッサー VP-9000 をお買い上げいただき、 まことにありがとうございます。
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」(P.2 〜 3) と「使用上のご注意」(P.4 〜 5)をよくお読みください。また、この機器の優れた機 能を十分ご理解いただくためにも、ユーザー・ガイドとリファレンスをよくお読みく ださい。ユーザー・ガイドとリファレンスは必要なときにすぐに見ることができるよ う、手元に置いてください。
取扱説明書の読みかた
VP-9000 の取扱説明書は「ユーザー・ガイド」「リファレンス」の2 册構成になっています。
「ユーザー・ガイド」は VP-9000 の基本的な機能を具体例をあげて解説してあります。短
時間で基本的な使いかたを覚えることができます。
「リファレンス」は VP-9000 のすべての機能を解説してあります。細かな設定をしたり、
具体的な使用例を知りたいときにお読みください。目次、索引、画面別機能一覧で目的の 章を検索して、辞書のようにお使いください。
本製品は Zip ディスク・ドラ イブを使用しています。電源 を切る前には、必ず P. 21 の
「電源を切るには」の手順を
行ってください。これを実行 しないで電源を切ると、デー タ が失われ るだけで なく、 ZipディスクやZipディスク・ ドライブの損傷の原因にな ります。
文中の表記について
● [ ]で囲まれた英数字は、パネル上のボタンを表しています。 例:[PERFORM]は PERFORM ボタンを表しています。
● (P.**)は参照ページを表しています。
Microsoft、MS-DOS は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標です。 ※ Microsoft、Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標です。 ※ Windows ®3.1 の正式名称は、Microsoft ®Windows ®operating system Version 3.1 です。
Windows ®95 の正式名称は、Microsoft ®Windows ®95 operating system です。 ※ Windows ®98 の正式名称は、Microsoft ®Windows ®98 operating system です。 ※ Macintosh、Mac OS は、米国 Apple Computer, Inc.の米国及びその他の国における登録商標です。
文中記載の会社名及び製品名は、各社の商標または登録商標です。 ※ Zip は米国 Iomega Corporation の登録商標です。 ※ MIDI は社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標です。
©
 2000 ローランド株式会社
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
安全上のご注意
 
警告
マークについて この機器に表示されているマークには、次のような意味があります。
注意:
注意
感電の恐れあり
キャビネットをあけるな
感電防止のため、パネルやカバーを外さないでください。 この機器の内部には、お客様が修理/交換できる部品 はありません。 修理は、お買い上げ店またはローランド・サービスに 依頼してください。
火災・感電・傷害を防止するには
注意の意味について警告と
取扱いを誤った場合に、使用者が
警告
注意
死亡または重傷を負う可能性が想 定される内容を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が 傷害を負う危険が想定される場合 および物的損害のみの発生が想定 される内容を表わしています。  ※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大 損害を表わしています。
このマークは、機器の内部に絶縁されていない「危 険な電圧」が存在し、感電の危険があることを警 告しています。
このマークは、注意喚起シンボルです。取扱説明書 などに、一般的な注意、警告、危険の説明が記載さ れていることを表わしています。
図記号の例
 は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま す。 具体的な注意内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を 表わしています。
 は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい ます。 具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、の中に描かれています。 左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜 くこと」を表わしています。
以下の指示を必ず守ってください
警告
001
● この機器を使用する前に、以下の指示と取扱説 明書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002b
● この機器を分解したり(取扱説明書に記載され ている指示(ユーザー・ガイド P.4)を除く)、
改造したりしないでください。
..............................................................................................................
003
● 修理/部品の交換などで、取扱説明書に書かれ ていないことは、絶対にしないでください。必
ずお買い上げ店またはローランド・サービスに 相談してください。
..............................................................................................................
004
● 次のような場所での使用や保存はしないでくだ さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所 ○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
005
● この機器の設置には、ローランドが推奨する ラック(型番 : SYR-600)を使用してください。
..............................................................................................................
006
● この機器の設置にラック(型番 : SYR-600)を 使用する場合、ぐらついた所や傾いた所にラッ
ク(型番 : SYR-600)を設置しないでください。 安定した水平な所に設置してください。機器を
単独で設置する場合も、同様に安定した水平な所に設置し てください。
..............................................................................................................
2
警告
警告
注意
008a
● 電源プラグは、必ず AC100V の電源コンセント に差し込んでください。
..............................................................................................................
009
● 電源コードを無理に曲げたり、電源コードの上 に重いものを載せたりしないでください。電源
コードに傷がつき、ショートや断線の結果、火 災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
010
● この機器を単独で、あるいはヘッドホン、アン プ、スピーカーと組み合わせて使用した場合、設
定によっては永久的な難聴になる程度の音量に なります。大音量で、長時間使用しないでくだ
さい。万一、聴力低下や耳鳴りを感じたら、直 ちに使用をやめて専門の医師に相談してくださ
い。
..............................................................................................................
011
● この機器に、異物(燃えやすいもの、硬貨、針 金など)や液体(水、ジュースなど)を絶対に
入れないでください。
..............................................................................................................
012a
● 次のような場合は、直ちに電源を切って電源 コードをコンセントから外し、お買い上げ店ま
たはローランド・サービスに修理を依頼してく ださい。
023
● CD-ROM を、一般のオーディオ CD プレーヤー で再生しないで下さい。大音量によって耳を痛
めたり、スピーカーを破損する恐れがあります。
..............................................................................................................
101a
● この機器は、風通しのよい、正常な通気が保た れている場所に設置して、使用してください。
..............................................................................................................
102b
● 電源コードを機器本体やコンセントに抜き差し するときは、必ずプラグを持ってください。
..............................................................................................................
103a
● 長時間使用しないときは、電源プラグをコンセ ントから外してください。
..............................................................................................................
104
● 接続したコードやケーブル類は、繁雑にならな いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様の手が届かないように配慮し てください。
..............................................................................................................
106
● この機器の上に乗ったり、機器の上に重いもの を置かないでください。
○ 電源コードやプラグが破損したとき ○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき ○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
013
● お子様のいるご家庭で使用する場合、お子様の 取り扱いやいたずらに注意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
● この機器を落としたり、この機器に強い衝撃を 与えないでください。
..............................................................................................................
015
● 電源は、タコ足配線などの無理な配線をしない でください。特に、電源タップを使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を 超えると発熱し、コードの被覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または ローランド・サービスに相談してください。
..............................................................................................................
022a
● ウェーブ・メモリー(SIMM)を取り付ける前 に、機器本体の電源を切って電源プラグをコン
セントから外してください(ユーザー・ガイド P.5)。
..............................................................................................................
..............................................................................................................
107b
● 濡れた手で電源コードのプラグを持って、機器 本体やコンセントに抜き差ししないでくださ
い。
..............................................................................................................
108a
● この機器を移動するときは、電源プラグをコン セントから外し、外部機器との接続を外してく
ださい。
..............................................................................................................
109a
● お手入れをするときには、電源を切って電源プ ラグをコンセントから外してください。
..............................................................................................................
110a
● 落雷の恐れがあるときは、早めに電源プラグを コンセントから外してください。
..............................................................................................................
115a
● 指定のウェーブ・メモリー(SIMM)だけを取り 付け、指定されたネジだけを外してください
(ユーザー・ガイド P.5)。
..............................................................................................................
118
● 光デジタル・コネクターのキャップを外した場 合は、小さなお子様が誤って飲み込んだりする
ことのないようお子様の手の届かないところへ 保管してください。
..............................................................................................................
3

使用上のご注意

291a
2 〜 3 ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 雑音を発生する装置(モーター、調光器など)や消費電 力の大きな機器とは、別のコンセントを使用してくださ
い。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐ ため、必ずすべての機器の電源を切ってください。
設置について
351
● この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを 持つ機器があると、ハム(うなり)を誘導することがあ
ります。この場合は、この機器との間隔や方向を変えて ください。
352
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレ ビ画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることが
あります。この場合は、この機器を遠ざけて使用してく ださい。
353
● この機器は Zip ディスク・ドライブが搭載されています ので、次の点に注意してください。詳細は、「Zipディス
クをお使いになる前に」をご覧ください(P.4)。 ○ スピーカーなどの強い磁界の発生する場所には近づ
けない ○ この機器を極端に傾けない ○ Zip ディスク・ドライブ動作中は、振動を与えたり移
動したりしない
355
● 故障の原因になりますので、雨や水に濡れる場所で使用 しないでください。
お手入れについて
401a
● 通常のお手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く 絞った布で汚れを拭き取ってください。汚れが激しいと
きは、中性洗剤を含んだ布で汚れを拭き取ってから、柔 らかい布で乾拭きしてください。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル コール類は、使用しないでください。
修理について
451b
● お客様がこの機器を分解(取扱説明書に記載されている 指示(ユーザー・ガイド P.5)を除く)、改造された場
合、以後の性能について保証できなくなります。また、 修理をお断りする場合もあります。
453
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維 持するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有し
ています。この部品保有期間を修理可能の期間とさせて いただきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇
所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上 げ店、または最寄りのローランド・サービスにご相談く
ださい。
その他の注意について
551
● 記憶した内容は、機器の故障や誤った操作などにより、 失われることがあります。失っても困らないように、大
切な記憶内容はバックアップとして Zipディスク、また はハード・ディスクなどに保存しておいてください。
552(*** は、複数になる場合もあります)
● Zip ディスク、ハード・ディスクなどの失われた記憶内 容の修復に関しましては、補償を含めご容赦願います。
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端 子などに過度の力を加えないでください。
554
● ディスプレイを強く押したり、叩いたりしないでくださ い。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プ ラグを持ってください。
557
● この機器は多少発熱することがありますが、故障ではあ りません。
558a
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからない ように、特に夜間は、音量に十分注意してください。
ヘッドホンを使用すれば、気がねなくお楽しみいただけ ます。
559
● 輸送や引っ越しをするときは、この機器が入っていたダ ンボール箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
562
● 接続には、当社ケーブル(PCS シリーズなど)をご使用 ください。他社製の接続ケーブルをご使用になる場合は、
次の点にご注意ください。 ○ 接続ケーブルには抵抗が入ったものがあります。本
機との接続には、抵抗入りのケーブルを使用しない でください。音が極端に小さくなったり、全く聞こ えなくなる場合があります。ケーブルの仕様につき ましては、ケーブルのメーカーにお問い合わせくだ さい。
Zip ディスクをお使いになる前に
Zip ディスク・ドライブの取り扱い
602
● 外部からの振動を受けない、しっかりした水平な場所に 設置してください。極端に傾けると、ディスク・ドライ
ブの動作に悪影響を与えることがあります。
4
使用上のご注意
603
● 極端に湿度の違う場所に移動すると、ディスク・ドライ ブに水滴がつくことがあります。このまま使用すると故
障の原因になりますので、数時間放置してから使用して ください。
604
● ディスクを挿入するときは、確実に奥まで入れてくださ い。ディスクを取り出すときは、イジェクト・ボタンを
奥まで押してください。万一ディスクが引っ掛かった場 合は、無理に取り出さないでください。
605a
● ディスク・ドライブの動作中(ディスク・ドライブのイ ンジケーターが点灯)は、ディスクを取り出さないでく
ださい。ディスクの磁性面に傷がつき、使用できなくな ります。
606
● 電源を入れたり切ったりするときは、ディスクをディス ク・ドライブから抜いてください。
607
● ディスクはディスク・ドライブに対して水平になるよう にして、無理な力を加えずに挿入してください。無理に
挿入すると、ディスク・ドライブのヘッドが破損するこ とがあります。
608
● ディスク・ドライブに Zip ディスク以外のもの(針金、 硬貨、別の種類のディスクなど)を入れないでください。
ディスク・ドライブの故障の原因になります。
Zip ディスクの取り扱い
651
● ディスクはフィルムに磁性体を塗布した円盤状の記憶媒 体です。磁性面には非常に高密度でデータが記憶されま
すので、取り扱いについては次の点に注意してください。 ○ 磁性面に触れない ○ ホコリの多い場所で使用しない ○ 直射日光の当たる場所や、閉め切った自動車の中な
どに放置しない(保存温度 : -22 〜 51℃)
○ スピーカーなどの強い磁界を発生する場所やものに
近づけない
653
● ディスクのラベルは、しっかりと貼り付けてください。 ディスク・ドライブの中ではがれると、ディスクが取り
出せなくなります。
654
● ディスクは、傷めたり、チリ、ホコリなどが付かないよ う保管には十分注意してください。チリ、ホコリなどが
付いたディスクを使用すると、ディスクが破損したり、 ディスク・ドライブの故障の原因になります。
著作権について
851
● 第三者の著作物(音楽作品、映像作品、放送、公演、そ の他)の一部または全部を、権利者に無断で録音し、配
布、販売、貸与、公演、放送などを行うことは法律で禁 じられています。
852a
● 本機では、外部機器とデジタル接続でオーディオ信号を やりとりする際、SCMS(Serial Copy Management
System)による制約を受けず録音を行うことができま す。これは本機が専ら音楽制作を目的としており、他者
の著作権を侵害しない作品(自作曲など)の録音まで、 制約を受けることがないよう設計されているためです。
(SCMS とは、デジタル接続を介しての、第二世代以降
のコピー録音を制限する機能です。著作権保護の目的で、 MD レコーダーなどの民生用デジタル・オーディオ機器
に搭載されています。)
853
● 第三者の著作権を侵害する恐れのある用途に、本機を使 用しないでください。あなたが本機を用いて他者の著作
権を侵害しても、ローランドは一切責任を負いません。
854
● 個人で楽しむこと(私的使用)を目的としていても、 SCMS 等の技術的保護手段を回避して第三者の著作物を
無断で複製することは、第三者の著作権を侵害する行為 となり、法律で禁じられています。
855
● 技術的保護手段が施されていないもの、及び SCMS に対 応しての複製に関しては、従来どおり私的使用の範囲で
行えます。
補償について
● VP-9000 の故障、誤操作、その他の理由で、お客様の 制作物やデータが永久的に失われた場合については、制
作物の修復、直接的及び間接的な損害(利益を得る機会 を失うなど)の補償を含め、ご容赦願います。
● 電子機器の特性や仕様上の制約により、製品本体や接続 した機器が使用できない場合があり得ます。これに起因
するお客様の各種損害についても、補償を含めご容赦願 います。
○ 以上はローランドによる、個々の現象別の事前警告の有
無に関わらず適用されます。あらかじめご了承ください。
許諾条件について
CD-ROM の取り扱い
801
● ディスクの裏面(信号面)に触れたり、傷をつけたりし ないでください。データの読み出しがうまくいかないこ
とがあります。ディスクの汚れは、市販の CD 専用ク リーナーでクリーニングしてください。
● VP-9000、およびその CD-R ライト機能は、あなた自身 が著作権を保有している素材、あるいは著作権保有者か
ら複製を許可された素材を複製するために設計されてい ます。したがって、音楽 CD ソフトなど、第三者が権利
を有する素材を権利保有者の許可なく複製することは、 自分で楽しむことを目的とした使用(私的使用)時以外、
著作権法違反となり罰せられます。権利保有者の許諾を 得る方法などの詳細は、著作権専門家、専門機関にご相
談ください。
5
目次
安全上のご注意.........................................................................................2
使用上のご注意.........................................................................................4
VP-9000 でできること(主な特長)........................................................11
各部の名称と働き ...................................................................................12
第 1 章 お使いになる前に.....................................................................15
付属品を確認する.........................................................................................................................................15
ウェーブ・メモリーを増設する................................................................................................................15
ウェーブ・メモリーの容量を確認する........................................................................................15
ウェーブ・メモリーの読み書きテストをする(SIMM ダイアグノシス)............................15
SCSI(スカジー)機器を接続する...........................................................................................................16
使用できる SCSI機器......................................................................................................................16
接続の前に必要な知識.....................................................................................................................16
接続のしかた......................................................................................................................................17
その他の外部機器と接続する.....................................................................................................................18
オーディオ機器と接続する.............................................................................................................18
MIDI 機器やコンピューターと接続する.......................................................................................18
電源を入れる/切る.....................................................................................................................................21
電源を入れる......................................................................................................................................21
電源を切るには..................................................................................................................................21
第 2 章 VP-9000 の概要........................................................................22
VP-9000 の内部構成...................................................................................................................................22
画面と基本操作.............................................................................................................................................25
6 つのモード ......................................................................................................................................25
Play 画面の内容.................................................................................................................................25
設定値の変更のしかた.....................................................................................................................26
名前のつけかた..................................................................................................................................26
サンプル・リストの使いかた.........................................................................................................28
便利なショートカット.....................................................................................................................29
第 3 章 音を鳴らす ...............................................................................30
パフォーマンス/サンプル/システム設定を読み込む(ロード)....................................................30
パフォーマンス/システム設定を読み込む................................................................................30
サンプル/いろいろなウェーブを読み込む................................................................................31
複数のファイルを同時に読み込む................................................................................................33
読み込み後の名前について.............................................................................................................34
受信チャンネルを設定する.........................................................................................................................36
サンプルを選ぶ.............................................................................................................................................36
SAMPLE Play画面で選ぶ..............................................................................................................36
PERFORM/PART Sample Select 画面で選ぶ..........................................................................36
一覧から選ぶ......................................................................................................................................36
外部機器から MIDIメッセージで選ぶ..........................................................................................36
キーボードの状態を設定する(キーボード・マップ).........................................................................37
VP-9000 本体だけで音を鳴らす([PREVIEW]).................................................................................38
プレビューの鳴りかたを設定する................................................................................................38
プレビューの動作について.............................................................................................................38
第 4 章 サンプルの設定をする([SAMPLE])......................................41
サンプルの情報を確認する([F1(COMMON)])...............................................................................41
6
サンプルの設定手順.....................................................................................................................................42
名前とカテゴリーの変更([F1(COMMON)])........................................................................42
サンプルの鳴りかた(1)([F2(MODE)])..............................................................................42
サンプルの鳴りかた(2)([F3(SWITCH)])..........................................................................43
音量の設定([F4(AMP)])...........................................................................................................44
ピッチ/タイム/フォルマント/パン/ポルタメントの設定([F5(CTRL)])..............44
LFO の設定([F6(LFO)])...........................................................................................................47
第 5 章 パフォーマンスの設定をする([PERFORM])........................49
パフォーマンス全体の設定をする([F1(COMMON)])...................................................................49
名前を変える......................................................................................................................................49
テンポ/同期/メトロノームの設定............................................................................................49
チューニングの設定.........................................................................................................................50
各パートの設定をする([F2(PART)])................................................................................................50
キーボードの状態/発音数/同期/オクターブ・シフトの設定...........................................51
サンプルの選択..................................................................................................................................51
音量/パン/チューニングの設定................................................................................................52
発音域(キー・レンジ)の設定.....................................................................................................52
キーごとに違うサンプルを鳴らす(フレーズ・マップ)([F3(PHRASE)])..............................52
サンプルを鳴らすキーの位置を設定する....................................................................................52
各キーの設定をする.........................................................................................................................53
受信チャンネル/受信スイッチを設定する([F4(MIDI)]).............................................................56
コントローラーでリアルタイムに音色を変化させる([F4(MIDI)][F5(CTRL)])................57
つまみの MIDI関連の設定...............................................................................................................57
パラメーターの変化幅の設定.........................................................................................................58
音の高さを変化させる(ベンド・レンジ・アップ/ダウン).................................................60
ペダルで音色を変化させる.............................................................................................................60
グルーブの設定([GROOVE]).....................................................................................................62
エフェクトの設定をする([F6(EFFECT)]).......................................................................................63
目次
第 6 章 エフェクトの設定をする..........................................................64
エフェクトのオン/オフをする................................................................................................................64
エフェクトの構成と出力端子の設定をする............................................................................................64
マルチエフェクトを設定する.....................................................................................................................67
01: PARAMETRIC EQ(パラメトリック・イコライザー)....................................................68
02: GRAPHIC EQ(グラフィック・イコライザー).................................................................69
03: RESONANT FILTER(レゾナント・フィルター)............................................................69
04: ISOLATOR AND FILTER(アイソレーター・アンド・フィルター)...........................70
05: OVERDRIVE(ステレオ・オーバードライブ)...................................................................71
06: GUITAR AMP SIMULATOR(ギター・アンプ・シミュレーター).............................72
07: AUTO WAH(オート・ワウ).................................................................................................73
08: HUMANIZER(ヒューマナイザー).......................................................................................74
09: DYNAMIC PROCESSOR(ステレオ・ダイナミック・プロセッサー).......................75
10: TAPE ECHO SIMULATOR(テープ・エコー・シミュレーター)................................76
11: STEREO DELAY(ステレオ・ディレイ)...........................................................................77
12: MULTI TAP DELAY(マルチ・タップ・ディレイ).........................................................78
13: REVERSE DELAY(リバース・ディレイ).........................................................................79
14: VOCAL ECHO(ボーカル・エコー)....................................................................................80
15: BAND PASS DELAY(バンド・パス・ディレイ)...........................................................81
16: ANALOG DELAY->CHORUS(アナログ・ディレイ -> アナログ・コーラス).........82
17: DIGITAL CHORUS(デジタル・コーラス)........................................................................83
18: SPACE CHORUS(スペース・コーラス)..........................................................................84
19: HEXA CHORUS(ヘキサ・コーラス).................................................................................85
20: ANALOG FLANGER(アナログ・フランジャー)............................................................86
21: BOSS FLANGER(ボス・フランジャー)...........................................................................86
22: STEP FLANGER(ステップ・フランジャー)...................................................................87
23: ANALOG PHASER(アナログ・フェイザー)...................................................................88
7
目次
24: DIGITAL PHASER(デジタル・フェイザー)....................................................................89
25: ROTARY(ロータリー)..........................................................................................................89
26: TREMOLO(トレモロ)...........................................................................................................90
27: STEREO PITCH SHIFTER(ステレオ・ピッチ・シフター).........................................91
28: OD->CHO(オーバードライブ -> コーラス)......................................................................92
29: OD->DLY(オーバードライブ -> ディレイ).......................................................................94
30: CHO->DLY(コーラス -> ディレイ)....................................................................................95
31: ENH->CHO(エンハンサー -> コーラス)............................................................................96
32: ENH->DLY(エンハンサー・ディレイ)..............................................................................97
33: VOCAL MULTI(ボーカル・マルチ)...................................................................................98
34: GUITAR MULTI(ギター・マルチ)..................................................................................100
35: BASS MULTI(ベース・マルチ).......................................................................................101
36: RHODES MULTI(ローズ・マルチ).................................................................................103
37: KEYBOARD MULTI(キーボード・マルチ)...................................................................105
38: PHONOGRAPH(フォノグラフ).......................................................................................107
39: RADIO TUNING(ラジオ・チューニング)......................................................................108
40: BIT RATE CONVERTER(ビット・レート・コンバーター)..................................... 108
コーラスを設定する..................................................................................................................................109
コーラス・タイプ...........................................................................................................................110
リバーブを設定する..................................................................................................................................111
01: ROOM 1(ルーム 1).............................................................................................................111
02: ROOM 2(ルーム 2).............................................................................................................112
03: ROOM 3(ルーム 3).............................................................................................................113
04: HALL 1(ホール 1)...............................................................................................................114
05: HALL 2(ホール 2)...............................................................................................................115
06: HALL 3(ホール 3)...............................................................................................................115
07: GARAGE(ガレージ)...........................................................................................................115
08: PLATE(プレート)................................................................................................................115
09: NON-LINEAR(ノン・リニア)...........................................................................................115
第 7 章 ウェーブを作ってエディットする([SAMPLING])..............117
サンプリングをする..................................................................................................................................117
サンプリングする前の設定(テンプレートとは)...................................................................117
サンプリングのしかた..................................................................................................................118
リサンプリングのしかた..............................................................................................................121
セットアップの設定......................................................................................................................121
プリエフェクトの設定..................................................................................................................122
メトロノームの設定......................................................................................................................123
テンプレートの名前を変える......................................................................................................124
ウェーブをエディットする......................................................................................................................124
エディットするときの共通の操作.............................................................................................124
ループ区間の設定([F1(LOOP)]).........................................................................................126
オリジナル・テンポの設定([F2(TEMPO)]).....................................................................127
ウェーブの長さの調節([F3(CUT&P)]).............................................................................127
その他のエディット([F4(MODIFY)])................................................................................128
ウェーブの分割([F5(REGION)]).........................................................................................129
VP-9000 のデータに変換する(エンコード)....................................................................................130
エンコード・タイプの選択..........................................................................................................130
イベントを自動的に検出する......................................................................................................131
イベントの消去と追加..................................................................................................................131
連続して複数のウェーブをエンコードする(クイック・エンコード).............................132
サンプリングできる時間を増やす(デフラグ)..................................................................................132
第 8 章 本体のサンプルを整理する ....................................................133
サンプルをコピーする..............................................................................................................................133
サンプルを移動/交換する......................................................................................................................133
サンプルを削除する..................................................................................................................................134
8
第 9 章 VP-9000 全体の設定をする([SYSTEM])............................135
システムの設定手順..................................................................................................................................135
LCD コントラスト/バックライト・セーバーの設定([F1(LCD)]).............................135
出力レベル/マスター・チューン/デジタル・アウト周波数の設定([F2(SOUND)])....136
MIDI の設定([F3(MIDI)]).......................................................................................................136
トランスポーズ/オクターブ・シフトの設定([F4(TRSPSE)])..................................138
プレビューの設定([F5(PREVIW)])....................................................................................138
電源投入時に自動的にパフォーマンスをロードする設定([F6(AUTO)]).................. 139
SCSI 機器を認識するための設定(Menu2[F1(SCSI)])................................................139
第 10 章 設定を保存する ....................................................................140
Zip ディスク/ハードディスクをフォーマットする.........................................................................140
パフォーマンス/サンプル/システム設定を保存する....................................................................141
Zip ディスク/ハードディスクを整理する..........................................................................................143
ファイルのコピー...........................................................................................................................143
ファイルの移動(ムーブ)............................................................................................................144
ファイルの削除(デリート)........................................................................................................145
ファイルの名前を変える(リネーム).......................................................................................146
フォルダーに関する操作..............................................................................................................146
メディアの名前を変える(ラベル)...........................................................................................149
メディアの空き容量を確認する(インフォ)...........................................................................150
Zip ディスクを書き込み禁止にする(プロテクト)...............................................................150
目次
第 11 章 データのバックアップをとる...............................................151
CD-R/RWにデータのバックアップをとる.........................................................................................151
CD-R、CD-RW とは.....................................................................................................................151
データの書き込みかた..................................................................................................................151
書き込み済みの CD-RW をフォーマットする.........................................................................153
外部シーケンサーに設定を保存する(バルク・ダンプ)..................................................................154
バルク・ダンプのしかた..............................................................................................................154
保存した設定を VP-9000 に戻す..............................................................................................154
第 12 章 元の設定に戻す ....................................................................155
音色のパラメーターを電源投入時の設定にする(イニシャライズ).............................................155
サンプルのイニシャライズ..........................................................................................................155
パフォーマンスのイニシャライズ.............................................................................................155
製品出荷時の設定に戻す(ファクトリー・リセット)......................................................................155
第 13 章 具体的な使用例 ....................................................................156
サンプリングとウェーブ・エディットをするときのコツ................................................................156
音の素材の選びかた......................................................................................................................156
予定の長さより少し長めにサンプリングをする.....................................................................156
ノイズが入らないようにするには.............................................................................................156
足りないウェーブを追加するには.............................................................................................156
ループ再生をするようなサンプルを作るには.........................................................................156
複数のサンプルを同期させて鳴らす.....................................................................................................156
外部 MIDI機器に同期させるには...............................................................................................157
同期のずれを簡単に直すには......................................................................................................157
LFO やエフェクトのパラメーターを同期させる...............................................................................157
和音でレガート演奏をする......................................................................................................................157
72 個のサンプルを鍵盤に張り付ける...................................................................................................158
9
目次
資料
故障かな?と思ったら..........................................................................160
メッセージ一覧.....................................................................................164
ERROR 画面 ...............................................................................................................................................164
WARNING 画面..........................................................................................................................................166
MESSAGE 画面..........................................................................................................................................168
メッセージ・ボックス..............................................................................................................................168
設定項目一覧 ........................................................................................170
パフォーマンス([PERFORM])...........................................................................................................170
サンプル([SAMPLE])...........................................................................................................................174
システム([SYSTEM])...........................................................................................................................176
マルチエフェクト......................................................................................................................................178
コーラス.......................................................................................................................................................192
リバーブ.......................................................................................................................................................192
サンプリング([SAMPLING])..............................................................................................................195
サンプリング・テンプレートの製品出荷時の設定............................................................................196
MIDI インプリメンテーション..............................................................197
用語集 ...................................................................................................210
信号の流れ............................................................................................213
主な仕様................................................................................................214
画面別索引............................................................................................216
パフォーマンス([PERFORM])...........................................................................................................216
サンプル([SAMPLE])...........................................................................................................................217
システム([SYSTEM])...........................................................................................................................218
ユーティリティー([UTILITY])............................................................................................................219
ディスク([DISK])...................................................................................................................................220
サンプリング([SAMPLING])..............................................................................................................221
索引.......................................................................................................222
お問い合わせの窓口..............................................................................227
10

VP-9000 でできること(主な特長)

バリフレーズ・プロセッサー VP-9000 は、つまみや MIDI で オーディオ・フレーズの「ピッチ、再生の速さ(タイム)、
声の質(フォルマント)、ノリ(グルーブ)」をリアルタイム に、高音質(CD と同じ 44.1KHz)のまま自由自在に扱える
新しい音源です。
先進の音源
ローランド独自の VariPhrase 技術を使用した新しい音源です。
3 つのつまみによるリアルタイム制御
3 つのつまみによって、ピッチ、タイム、フォルマント、グ ルーブを始め、さまざまなパラメーターを独立に制御できま
す(P.57)。最大 6 つのサンプルを同時に制御できます。つ まみの動きは、任意のコントロール・チェンジで出力するこ
とができます。
MIDI メッセージによるリアルタイム制御
つまみと同じように、MIDI メッセージによって外部からさ まざまなパラメーターを独立に制御できます。
テンポやキーの異なるサンプルの同期
各パートのサンプルをテンポやキーが異なるサンプルに切り 替えても、自動的にパフォーマンス・テンポや弾いたキーに
合わせ込むことができます(P.51)。プログラム・チェンジ を受信して、サンプルをリアルタイムに切り替えることもで
きます(P.36)。
ステレオ対応
ステレオ・サンプリングができます。お買い上げの状態
(8M バイトのウェーブ・メモリー内蔵)で、ステレオ 25
秒、モノラル 50 秒のサンプリングをすることができます。 市販のウェーブ・メモリーを最大の 128M バイト(32M バ
イトの SIMM を 4枚)増設して、合計 136M バイトにする と、ステレオで合計約 7 分、モノラルで合計約 14分までサ
ンプリングすることができます。1 サンプルあたりの最大サ ンプリング時間は、ステレオ 25 秒、モノラル 50 秒です。
リサンプリング対応
VP-9000 で複数のサンプルを同時に鳴らし、再びサンプリ ングして 1 つのサンプルにすることができます(P.121)。
各種のファイル形式に対応
VP-9000 フォーマットの他に、バリフレーズ・サウンド・ ライブラリー、サウンド・ライブラリー(CD-ROM:付属
の CD-ROM、Roland L-CD シリーズ、Roland L-CDP シ リーズ、AKAI S1000 シリーズ、AKAI S3000 シリーズ)、
ウェーブ・データ(AIFF、WAV)を読み込むことができま す(P.30)。(読み込めるサンプリング周波数 : 48, 44.1, 32,
30, 24, 22.05, 16, 15, 11, 8 kHz、ビット数 : 8, 16)
Zip ドライブ内蔵
Zip ドライブを標準搭載しています。Zip ディスクは、 100M バイトと 250M バイトの両タイプが使えます。
1 つのサンプルでカバーできるキー範囲 が広い
1 つのサンプルで広い範囲のピッチを表現することができま す。従来のサンプラーのように、キーごとにサンプルを用意
する必要がありません。
洗練された 3 系統のエフェクター
高性能 DSP(Digital Signal Processor)により、リバーブ、 コーラスに加えて 40 種類のマルチエフェクトを搭載してい
ます(P.67)。
ロボット・ボイス機能
サンプルから音程を抜き去ることができます。フレーズのサ ンプルの場合、元のサンプルとは違うメロディーで鍵盤を弾
けば、1 つのサンプルをさまざまなメロディーで演奏するこ とができます(P.43)。
高度なウェーブ編集機能と簡単な操作
画面の指示にしたがって操作するだけで、サンプリング
(P.118)、ウェーブ編集(P.124)、エンコード(P.130)ま
でが簡単にできます。
2 種類の SCSI コネクターを装備
別売の Zip ドライブ、ハード・ディスク、CD ドライブなど を接続することができます。コネクターは、D-SUB 25 ピ
ン・タイプ(SCSI-A)とアンフェノール 50 ピン・タイプ
(SCSI-B)の 2種類を装備しています。
6 マルチ・アウトプット・ジャックを装備
ステレオ・アウトプットに加え、ステレオ・ダイレクト・ア ウトプット 2 系統の合計 6 マルチ・アウトプットを装備し
ています。全てのインプット、アウトプットはバランス/ア ンバランスに対応しています。
2 種類のデジタル・イン/アウト・コネ クターを装備
48, 44.1, 32kHz に対応しています。コネクターは、オプ ティカルとコアキシャルの 2 種類を装備しています。
11

各部の名称と働き

fig.front2
A
D
B
A
Zip ディスク・ドライブ
Zip ディスクを差し込みます。100M バイトと 250M バイト の Zip ディスクを使うことができます。
B
VOLUME(ボリューム)つまみ
MAIN OUT ジャックと PHONES ジャックから出力される全 体の音量を調節します(P.21)。
PHONES(フォーンズ)ジャック
ヘッドホンを接続します(P.18)。インピーダンスが 32 〜 600Ω のものをお使いください。
REC LEVEL(レコーディング・レベル)つまみ
AUDIO INジャックからサンプリングをするときのレベルを 調節します(P.120)。
AUDIO IN(オーディオ・イン)ジャック
サンプリングをするときに、マイクなどを接続します
(P.118)。マイクは、ダイナミック・タイプのものをお使い
ください。
C
C
UTILITY(ユーティリティー)ボタン
ユーティリティー・モードにします(P.25)。
SYSTEM(システム)ボタン
システム・モードにします(P.25)。
DISK(ディスク)ボタン
ディスク・モードにします(P.25)。UTILITY ボタンと DISK ボタンを同時に押すと、デモ演奏が聴ける状態になり
ます(ユーザー・ガイド P.20)。
E
D
ディスプレイ
操作に応じていろいろな情報を表示します。
E
F1 〜 F6(ファンクション 1 〜 6)ボタン
画面によって機能が変わります。機能名はディスプレイに表 示されます。
/PART、PART/ (パート)ボタン
パートを切り替えます。画面によっては、横方向に続きの ページがある場合、ページを切り替えるボタンになります。
このとき、インジケーターが点灯します。
PERFORM(パフォーマンス)ボタン
パフォーマンス・モードにします(P.25)。
SAMPLE(サンプル)ボタン
サンプル・モードにします(P.25)。
SAMPLING(サンプリング)ボタン
サンプリング・モードにします(P.25)。
12
MIDI MESSAGE(MIDIメッセージ)、 BACKLIGHT SAVER(バックライト・セーバー)
MIDI メッセージを受信時には緑色に点灯します。Backlight Saver で設定した時間以上パネル操作をしなかったり、MIDI
メッセージを受信しなければ、バックライト・セーバーが起 動します(P.135)。このときインジケーターは赤色に点滅
します。
各部の名称と働き
G (VARIPHRASE CONTROL)
F
G
HI
PITCH(C1)(ピッチ(C1))つまみ
ピッチを変化させます。
TIME(C2)(タイム(C2))つまみ
再生の速さ(タイム)を変化させます。
FORMANT/GROOVE(C3)(フォルマント/グルーブ
(C3))つまみ
声の質(フォルマント)とノリ(グルーブ)を変化させます。 ※ 変化させるパラメーターは、つまみごとに自由に設定す
ることができます(P.57)。上記は、電源投入直後の設 定です。
F
EXIT(イグジット)ボタン
1 つ前に表示されていた画面に戻します(P.26)。
SHIFT(シフト)ボタン
このボタンは他のボタンと組み合わせて使います。パネル上 のボタンの中には、灰色の文字で記されているものがありま
す。これは[SHIFT]を押したときのボタンの機能名を示し ています。
VALUE(バリュー)ダイヤル
値を変更します。VALUE ダイヤルを押しながら回したり、
[SHIFT]を押しながらVALUE ダイヤルを回すと、値が大
きく変わります(P.26)。
DEC/-(デクリメント)ボタン、 INC/+(インクリメント)ボタン
値を変更します。片方のボタンを押しながら、もう一方のボ タンを押すと値が速く変わります(P.26)。
、 、 (カーソル)ボタン
カーソルを移動します(P.26)。
H
PREVIEW(プレビュー)ボタン
サンプルを鳴らして確認するときに押します(P.38)。
KNOB(ノブ)ボタン
3 つのつまみを回したときの効果の効き具合を設定します
(P.60)。
GROOVE(グルーブ)ボタン
グルーブの設定をします(P.62)。
MULTI(マルチエフェクト)ボタン
マルチエフェクトのオン/オフを設定します(P.64)。
CHORUS(コーラス)ボタン
コーラスのオン/オフを設定します(P.64)。
REVERB(リバーブ)ボタン
リバーブのオン/オフを設定します(P.64)。
PERFORM Play 画面では、[] ]でシステム・オク ターブ・シフトの値を変更することができます(P.138)。
SAMPLE Play 画面では、[] ]で Loop Sw のオン /オフを設定することができます(P.43)。 サンプリング・モードのウェーブが表示されている画面で
は、ウェーブの拡大縮小の機能になります(P.125)。
I
POWER(パワー)スイッチ
電源のオン/オフをします(P.21)。
13
各部の名称と働き
fig.rear2
J
KL M
N
J
AC インレット
付属の電源コードを接続します。
K
STEREO INPUT(ステレオ・インプット)ジャック
サンプリングをするときに、キーボードや CD プレーヤーな どを接続します。
レベルが低すぎる場合は、GAIN スイッチを「-20dB」に設 定してください。レベルが高すぎる場合は、GAIN スイッチ を「+4dB」に設定してください。
L
OUTPUT(アウトプット)
アンプやミキサーを接続します(P.18)。出力の設定は、エ フェクトの信号の流れを設定する画面で設定します(P.64)。
DIRECT OUT1,2(ダイレクト・アウト 1, 2)ジャック
エフェクトのかかっていない音や、マルチエフェクト音のみ をステレオで出力します。
MAIN OUT(メイン・アウト)ジャック
音声信号をステレオで出力します。モノラルで出力するとき は L 側に接続します。
M
SCSI(スカジー)コネクター
SCSI 機器(Zipドライブ、CD-R/RW、ハードディスク)を 接続します。D-SUB 25ピン・タイプ(SCSI-A)とアンフェ ノール 50 ピン・タイプ(SCSI-B)の 2 種類あります。SCSI
チェーンの先頭または最終になる場合は、TERMINATORを ON に設定します。また、SCSI ID ナンバーが他の SCSI 機器 と重ならないように設定します(P.17)。
N
MIDI コネクター
外部 MIDI 機器を接続します。接続には MIDI ケーブル(別 売)を使います(P.18)。
O
IN(イン):
外部機器から MIDI メッセージを受信します。
OUT(アウト):
外部機器へ MIDI メッセージを送信します。
THRU(スルー):
MIDI IN で受信した MIDI メッセージを、そのまま外部機器 へ送信します。
O
DIGITAL AUDIO INTERFACE
デジタル・オーディオ機器を接続します。IN コネクターに は CD プレーヤーや MD プレーヤーなど、OUT コネクター
にはデジタル・ミキサーなどを接続します(P.18)。オプ ティカル・タイプとコアキシャル・タイプの 2 種類ありま
す。出力の設定は、エフェクトの信号の流れを設定する画面 で設定します(P.64)。
IN(イン)
デジタル・オーディオ信号(ステレオ)を入力します。2 種 類の IN コネクターを同時に使用することはできません。
OUT(アウト)
デジタル・オーディオ信号(ステレオ)を出力します。2 種 類の OUT コネクターを同時に使用することができ、それぞ
れ同じ音が出力されます。 ※ オプティカル・コネクター保護キャップ
保護キャップをはずしたら、なくさないように保管して ください。
オプティカル・コネクターを使わないときは、コネク ター保護のため、保護キャップをしておいてください。
オプティカル・コネクターを使う場合、はずした保護 キャップは、お子様の手の届かないところへ置いてくだ
さい。誤って保護キャップを飲み込んだときは、直ちに 医師と相談してください。
14

第 1 章 お使いになる前に

付属品を確認する

VP-9000 のパッケージには次のものが含まれています。す べてそろっているかを確認してください。
VP-9000 本体 電源コード
ユーザー・ガイド
リファレンス(本書) デモ Zip ディスク
サウンド・ライブラリー CD-ROM
保証書

ウェーブ・メモリーを増設する

ウェーブ・メモリーの増設のしかたはユーザー・ガイドの P.4、取り外しかたはユーザー・ガイドの P.6 をご覧ください。

ウェーブ・メモリーの容量を確認する

ウェーブ・メモリーの読み書きテスト をする(SIMM ダイアグノシス)

増設したウェーブ・メモリーを VP-9000 で使うことができ るかどうか、読み書きテストをします。増設直後や、ウェー
ブ・メモリーに関するエラー・メッセージが出た場合に行っ てください。
※ すでに作った大切なデータが VP-9000 本体内にある場
合、この操作を行うと、それらのデータがすべて失われ ます。データを残しておきたい場合は、別売の Zip ディ
スクなどに保存してください(P.141)。
[UTILITY]を押して、インジケーターを点灯させます。
1.
UTILITY Menu1 画面が表示された場合は、
2.
[PART/ ]を押します。
UTILITY Menu2 画面が表示されます。
[F2(DIAG)]を押します。
3.
UTILITY SIMM Diagnosis 画面が表示されます。
fig.R01-00270
1
ウェーブ・メモリーがスロットに正しく取り付けられていれ ば、各スロットに取り付けたウェーブ・メモリーの容量を
ディスプレイで確認することができます。
[UTILITY]を押して、インジケーターを点灯させます。
1.
UTILITY Menu1 画面が表示されます。 UTILITY Menu2 画面が表示された場合は、
/PART]を押します。 [F6(MEMORY)]を押します。
2.
UTILITY Memory Information 画面が表示されます。 増設したウェーブ・メモリーの容量が、ディスプレイの
左半分に表示されます。ウェーブ・メモリーを増設して いないスロットには「0 MB」と表示されます。
fig.R01-00170
3.
[EXIT]を2 回押して、PERFORM Play 画面に戻します。
※ ウェーブ・メモリーを増設したスロットに「0 MB」と
表示された場合は、ウェーブ・メモリーが正しく認識さ れていません。「電源を切るには」(P.21)を読んで、一
度電源を切り、「ウェーブ・メモリーを増設する」(ユー ザー・ガイド P.4)の手順にしたがって、ウェーブ・メ
モリーを正しく増設し直してください。
実行せずに SIMM Diagnosis 画面から抜けたいときは、
[EXIT]を押します。
4.
[F6(EXEC)]を押して、テストをします。
チェックが終わると、次のような結果画面が表示されます。 正しく読み書きができるウェーブ・メモリーには「OK」
と表示されます。ウェーブ・メモリーを増設していない スロットには「NG」と表示されます。
fig.R01-00370
[F6(ACCEPT)]を押します。
5.
PERFORM Play 画面に戻ります。
※ 「NG」と表示されたウェーブ・メモリーは、VP-9000
で使うことができません。「電源を切るには」(P.21)を 読んで、一度電源を切り、「ウェーブ・メモリーを取り
外すには」(ユーザー・ガイド P.6)の手順にしたがっ て、ウェーブ・メモリーを取り外してください。
15
第 1章 お使いになる前に

SCSI(スカジー)機器を接続する

サウンド・ライブラリー(音色やフレーズが記録された CD­ROM)のウェーブを VP-9000 に読み込んだり、データを
リムーバブル・ディスクやハード・ディスクなどに保存する には、別売の SCSI 機器を接続する必要があります。
SCSI 機器は精密機器です。接続のしかたや使いかたを誤る と、正しく動作しないばかりか、ディスクに記録されている
データを壊したり、最悪の場合は SCSI 機器を壊してしまう ことにもなります。お使いの SCSI 機器の取扱説明書と合わ
せてお読みください。
SCSI(スカジー)とはSmall Computer System Interfaceの略です。これは、高速に大量のデータを送
受信できるデータ転送の規格です。 リムーバブル・ディスクとは、Zipドライブのように、
ディスクを取り外すことができる記憶機器のことです。

使用できる SCSI 機器

VP-9000 で使用できる SCSI 機器は以下のとおりです。
Zip ドライブ
データの読み書きも速い上に、衝撃やほこりに強いリムーバ ブル・ディスク・ドライブです。
※ 1 台のハード・ディスクを VP-9000 とコンピューター
で共有しないでください。データが壊れたり、接続した 機器が壊れる可能性があります。コンピューターの中に
は自動で定期的にハード・ディスクにアクセスするもの があり、VP-9000 とコンピューターから同時にハード
ディスクにアクセスする可能性があるためです。
CD-ROM ドライブ
サウンド・ライブラリーのウェーブを読み込むための機器です。
CD-R/RW ドライブ
Zip ディスクやハード・ディスクに保存したデータを、CD­R や CD-RW に書き込んだり、書き込んだデータを読み込む
ための機器です。サウンド・ライブラリーのウェーブも読み 込むことができます。

接続の前に必要な知識

SCSI ケーブルと SCSI コネクターの形状
VP-9000 は、2 種類の SCSI コネクター(D-SUB 25 ピン・ タイプ(SCSI-A)とアンフェノール 50 ピン・タイプ
(SCSI-B)、共にメス型)を標準で装備しています。
fig.R01-004
VP-9000 で初めて使う Zip ディスクは、VP-9000 でフォー マット(初期化)する必要があります(P.140)。
※ 100Mバイトの Zip ディスクは、250M バイトのものに
比べて保存のときに約 2 倍の時間がかかりますので、 250Mバイトの Zip ディスクをお使いになることをお勧
めします。
ハード・ディスク
データの読み書きの速度が最も速い記憶機器です。大容量な ので、非常に多くのデータを保存することができます。ただ
し、ディスクを取り外すことができないので、データのやり とりや持ち運びには不便です。
※ 1 台のハード・ディスクを 2 台の VP-9000 で共有する
接続をした場合、2 台の VP-9000 から同時にハード ディスクの読み書きはしないでください。データが壊れ
たり、接続した機器が壊れる可能性があります。
VP-9000 と SCSI 機器を接続するには、SCSI ケーブルを使 います。接続する SCSI 機器のコネクターの形状やピン数を
確認し、ケーブルを購入してください。 ※ できるだけ短く、SCSI 規格に対応したインピーダンス
(110Ω ±10%)を持ち、完全にシールドされている
SCSI ケーブルをお使いください。
※ 各 SCSI 機器を接続した SCSI ケーブルの総延長が 6.5m
を超えないようにしてください。
SCSI チェーンについて
VP-9000 は、最大 7 台の SCSI 機器を接続することができ ます。SCSI 機器は、SCSI ケーブルを使って以下のように
接続してください。SCSI コネクターには入力と出力の区別 がないので、どちらに接続してもかまいません。このような
接続のしかたを SCSI チェーンまたはデイジー・チェーンと 呼びます。
16
第 1章 お使いになる前に
fig.R01-005(VS-1680 P.5チェーンの絵と VP がまん中に繋がってる絵)
(Hard Disk, etc)
VP-9000Disk Drive1
Disk Drive2
(Zip Drive, etc)
Disk Drive7
(CD-R/RW Drive, etc)
ターミネーターについて
折り返しノイズによる誤動作を防ぐために、SCSI チェーン の両端の機器には終端抵抗を付けなければいけません。これ
ターミネーターと呼びます。ターミネーターには、スイッ チでオン/オフを切り替えるもの(内蔵型)と、SCSI コネ
クターに取り付けるもの(外付け型)の 2 種類があります。 VP-9000 は内蔵型で、リア・パネルにオン/オフ・スイッ
チがあります。
fig.R01-006(ターミネーターON/OFF スイッチの絵)
外付け型のターミネーターは、アクティブ・ターミネーター をお使いになることをおすすめします。このとき、ターミ
ネーター・パワーをオン/オフできる SCSI 機器をお使いな らば、必ずオンに設定してください。アクティブ・ターミ
ネーターの取り付けかたについては、お使いの SCSI 機器の 取扱説明書をお読みください。
接続する SCSI 機器の SCSI ID ナンバーが「1」以外に設定 できない場合は、VP-9000 の SCSI ID ナンバーを変えてく
ださい。リア・パネルの ID つまみを回して設定します。

接続のしかた

「接続の前に必要な知識」を理解したら、接続例を参照して、
SCSI 機器を接続してみましょう。
以下の 3 つのことをするときは、必ず各機器の電源を切った 状態で行ってください。
SCSI ケーブルの抜き差し
ターミネーターのオン/オフ SCSI ID ナンバーの設定
※ 電源の入れかたは(P.21)をご覧ください。
接続例
1 台の SCSI 機器を接続する場合
fig.R01-008
Terminator ONTerminator ON
1
※ お使いの SCSI 機器によっては、ターミネーターのス
イッチがオンのまま(ターミネーターが常に有効)のも のがあります。このような機器は、SCSI チェーンの端
に取り付けてください。
※ ターミネーターを二重に取り付けないでください。例え
ば、内蔵型のターミネーターの SCSI 機器に、さらに外 付けのターミネーターを取り付けることなどはおやめく
ださい。
SCSI ID ナンバー
それぞれの SCSI 機器は、SCSI IDナンバー(0 〜 7)で区 別されます。したがって、複数の SCSI 機器を接続するとき
は、接続している SCSI 機器の SCSI ID ナンバーが重複しな いように設定する必要があります。SCSI ID ナンバーが重複
していると、VP-9000 は SCSI 機器を正しく認識しません。 お買い上げ時の VP-9000 は、SCSI ID ナンバーが「1」に
設定されています。接続する SCSI 機器の SCSI ID ナンバー は「1」以外に設定してください。
fig.R01-007(SCSI ID ナンバー設定つまみの絵)
VP-9000Disk Drive1
複数の SCSI 機器を接続する場合(1)
VP-9000 のターミネーターがオンの場合の接続例です。
fig.R01-009
Terminator OFF Terminator ONTerminator ON
VP-9000 Disk Drive1 Disk Drive2
複数の SCSI 機器を接続する場合(2)
VP-9000 のターミネーターがオフの場合の接続例です。
fig.R01-010
Terminator OFF Terminator ONTerminator ON
VP-9000Disk Drive1 Disk Drive2
17
第 1章 お使いになる前に
・

その他の外部機器と接続する

VP-9000 を使うには、オーディオ機器と MIDI 機器やコン ピューターを接続する必要があります。オーディオ機器の接
続方法と、MIDI 機器やコンピューターの接続方法を分けて 説明します。
※ 他の機器と接続するときは、誤動作やスピーカーなどの
破損を防ぐため、必ずすべての機器の音量を絞った状態 で電源を切ってください。

オーディオ機器と接続する

VP-9000 は、アンプやスピーカーを内蔵していません。音 を出すためにはモニター・スピーカーやステレオ・セットな
どのオーディオ機器、またはヘッドホンなどをご用意くださ い。
fig.R01-011
ステレオ・ヘッドホン
※ 外部 MIDI 音源を同時に使う場合は、ミキサーを使って、
VP-9000 と同じようにオーディオ機器に接続してください。
※ ファンタム電源のある機器(ミキサーなど)を 6 つの
OUTPUT ジャックのいずれかに接続した場合、ファン タム電源はオンにしないでください。VP-9000 が破損
する恐れがあります。

MIDI 機器やコンピューターと接続する

オーディオ機器が接続できたら、次は MIDI 機器やコン ピューターを接続しましょう。主な使用例の接続方法と必要
なパラメーター設定を紹介します。 ※ VP-9000 の各パートの受信チャンネルは、コントロー
ルチャンネル(P.136)とは違うチャンネルに設定して ください。コントロール・チャンネルは、VP-9000 の
全パートを同時にコントロールするためのチャンネル設 定です。各パートの MIDI 受信チャンネルとコントロー
ル・チャンネルを同じに設定すると、コントロール・ チャンネルの設定が優先されます。
電源コード
オーディオ ケーブル
電源コンセントへ
ミキサーなど
パワー・アンプ
1.
接続を始める前に、すべての機器の電源がオフになって いることを確認します。
付属の電源コードを VP-9000 に接続し、電源コンセン
2.
トに差し込みます。
モニター・ スピーカー
(アンプ内蔵)
オーディオ
セットなど
キーボードで鳴らす
キーボードで VP-9000 だけを鳴らす、最も基本的な接続の しかたです。
fig.R01-012
VP-9000
MIDI IN MIDI OUT
キーボード
接続を始める前に、すべての機器の電源がオフになって
1.
いることを確認します。 図のように、VP-9000と MIDI キーボードをMIDIケーブ
2.
ルで接続します。
「電源を入れる」(P.21)を読んで、各機器の電源を入れ
3.
ます。
4.
VP-9000 の各パートの受信チャンネル(P.56)と MIDI キーボードの送信チャンネルを合わせます。
※ MIDI キーボードの送信チャンネルの設定のしかたは、
MIDI キーボードの取扱説明書を参照してください。
図のように、VP-9000とオーディオ機器をオーディオ・
3.
ケーブルで接続します。 ヘッドホンを使う場合は、パネル正面の PHONES
ジャックにプラグを差し込みます。
18
第 1章 お使いになる前に
キーボードで VP-9000 と他の MIDI 音源 を鳴らす
キーボードで、VP-9000 と他の外部 MIDI 音源を鳴らす接 続のしかたです。
例えば、MIDI キーボードを特定のキーで高域と低域に分割 し、高域と低域の演奏データが、それぞれ異なるチャンネル
で送信できるように設定しておけば、1 つのキーボードで VP-9000 ともう 1 つの MIDI 音源を同時にコントロールす
ることができます。 また、MIDI キーボードに自動伴奏やアルペジエーター(和
音を弾くだけで自動的に演奏される機能)が付いていれば、 VP-9000 にサンプリングしたフレーズと合わせて幅広い演
奏をすることができます。
fig.R01-013
他のMIDI音源
MIDI IN MIDI THRU
VP-9000
MIDI IN MIDI OUT
キーボード
1.
接続を始める前に、すべての機器の電源がオフになって いることを確認します。
外部シーケンサーで鳴らす
VP-9000、MIDI キーボード、外部 MIDI 音源、外部シーケ ンサーを使って、複数のトラックに演奏を重ねて録音した
り、録音した演奏を鳴らすときの接続のしかたです。 録音のときは、外部シーケンサーのメトロノームを聴きなが
ら、ドラム、ベース、伴奏、メロディーの順に録音すると良 いでしょう。
外部シーケンサーを再生して、録音した演奏を鳴らしなが ら、キーボードでリアルタイムに演奏したり、コントロー
ラーを動かして、音を重ねてみるのも良いでしょう。
fig.R01-014
MIDI OUT
VP-9000
MIDI IN MIDI OUT
MIDIパッチャー
MIDI IN MIDI OUT
シーケンサー
MIDI IN1 MIDI IN2 MIDI OUT
キーボード
他のMIDI音源
MIDI IN MIDI OUT
1
2.
図のように、VP-9000、MIDIキーボード、外部 MIDI 音 源を MIDI ケーブルで接続します。
3.
「電源を入れる」(P.21)を読んで、各機器の電源を入れ
ます。 VP-9000 の各パートの受信チャンネル(P.56)と MIDI
4.
キーボードの送信チャンネルを合わせます。 外部 MIDI音源の各パートの受信チャンネルと MIDI キー
5.
ボードの送信チャンネルを合わせます。
※ 外部 MIDI 音源や MIDI キーボードの設定のしかたは、
それぞれの取扱説明書を参照してください。
※ MIDI THRU コネクターは、MIDI IN コネクターで受信し
た MIDI メッセージを、そのまま外部機器へ送信する仕 様になっています。
1.
接続を始める前に、すべての機器の電源がオフになって いることを確認します。
2.
図のように、VP-9000、MIDI キーボード、外部 MIDI 音 源、外部シーケンサーを MIDI ケーブルで接続します。
3.
「電源を入れる」(P.21)を読んで、各機器の電源を入れ
ます。 VP-9000 の設定をします。
4.
各パートの受信チャンネル(P.56)と外部シーケンサー の各トラックの送信チャンネルを合わせます。
C1 〜 C3 アウトプット・モードを「MIDI」に設定します
(P.57)。
3 つのつまみを動かしたときに送信される MIDI メッ セージが、MIDI OUT だけに出力されます。MIDI メッ
セージが、重複して音源に送信されないようにするため の設定です。
各受信スイッチをオンに設定します(P.56, 137)。
MIDI キーボードや外部シーケンサーから MIDI メッセー ジを受信して、音を鳴らしたり、いろいろなパラメー
ターを変化させたりします。
19
第 1章 お使いになる前に
各送信スイッチをオンに設定します(P.138)。
サンプルを切り替えたり、サンプルやパフォーマンスの 設定をエディットしたときに、MIDI メッセージが送信
されて、外部シーケンサーに録音されます。
クロック・ソースを「MIDI」に設定します(P.50)。 サンプルがシーケンサーのテンポに同期するようになり
ます。 外部 MIDI 音源の設定をします。
5.
各パートの受信チャンネルと外部シーケンサーの各ト
ラックの送信チャンネルを合わせます。
※ VP-9000 のコントロール・チャンネルや各パートの受
信チャンネルとは違うチャンネルに設定してください。 各受信スイッチをオンに設定します。
MIDI キーボードから MIDI メッセージを受信して、音を 鳴らしたり、いろいろなパラメーターを変化させたりし
ます。 外部シーケンサーの設定をします。
6.
各トラックの送信チャンネルを設定します。
VP-9000 や他の MIDI 音源の各パートの受信チャンネル と合わせます。
MIDI IN1で受信したMIDIメッセージがMIDI OUT から出 力されるように、スルー機能をオンに設定します。
外部シーケンサーの MIDI IN1 で受信した演奏データが そのまま MIDI OUT から出力されます。
録音しやすいテンポに設定します。
MC-307 と接続して使う
MC-307 のキーボード・パッドで VP-9000を鳴らすときの 接続のしかたです。このとき、MC-307 のパターンを一緒
に鳴らすと、MC-307 と VP-9000を組み合わせた演奏をす ることができます。
MC-307 のパターンを途中で切り替えても、キーボード・ パッドで VP-9000 をコントロールすることができます。
MC-307 の各パートの送受信チャンネルは固定されていま す。MC-307 のカレント・パートを選ぶことにより、キー
ボード・パッドの送信チャンネルが決まります。このチャン ネルと一致している VP-9000 のパートのサンプルを鳴らす
ことができます。 ここでは、MC-307 のパート 1で VP-9000のパート 1 を
鳴らすときの設定を紹介します。 例えば、パート 1 のキーボード・マップ(P.51)を
「PHRASE MAP」に設定しておけば、キーボード・パッド
で最大 12 個のサンプルを鳴らすことができます。
fig.R01-015
VP-9000
MIDI IN MIDI OUT
MC-307
接続を始める前に、すべての機器の電源がオフになって
1.
いることを確認します。 図のように、VP-9000、MC-307 を MIDI ケーブルで接
2.
続します。
7.
MIDI キーボードの送信チャンネルを設定します。 外部シーケンサーの各トラックの受信チャンネルと合わ
せます。
※ 外部シーケンサー、外部 MIDI 音源、MIDI キーボードの
設定のしかたは、それぞれの取扱説明書を参照してくだ さい。
※ 外部シーケンサーの録音のしかたや再生のしかたは、外
部シーケンサーの取扱説明書を参照してください。
「電源を入れる」(P.21)を読んで、各機器の電源を入れ
3.
ます。
4.
VP-9000 のパート 1 の受信チャンネル(P.56)を「1」 に設定します。
5.
MC-307 の設定をします。
パート 1 のローカル Tx スイッチを「EXT」に設定します。 キーボード・パッドを押したときに送信される MIDI
メッセージが、MIDI OUT だけに出力されます。 カレント・パートを 1 に設定します。
キーボード・パッドの送信チャンネルが 1 になります。
※ MC-307 の設定のしかたは、MC-307 の取扱説明書を
参照してください。
※ VP-9000 のサンプルを鳴らすための演奏データを MC-
307 に録音すれば、MC-307 の演奏に VP-9000 のサン プルを加えたパターンを作ることができます。
20
第 1章 お使いになる前に

電源を入れる/切る

電源を入れる

※ 正しく接続したら(P.16 〜 20)、必ず次の手順で電源
を投入してください。手順を間違えると、誤動作をした りスピーカーなどが破損する恐れがあります。
電源を入れる前に、次のことを確認します。
1.
周辺機器と正しく接続されている
VP-9000 および接続しているオーディオ機器のボ リュームが最小になっている
VP-9000 に電源コードが正しく接続されている 接続している SCSI 機器の電源を入れます。
2.
VP-9000 の電源スイッチを押して、電源を入れます。
3.
4.
接続しているオーディオ機器の電源を入れます。
※ この機器は回路保護のため、電源をオンしてからしばら
くは動作しません。

電源を切るには

電源を切る前に、次のことを確認します。
1.
VP-9000 や接続しているオーディオ機器のボリューム
が最小になっている 作った音色データ等は保存しましたか?(P.141)
接続しているオーディオ機器の電源をオフにします。
2.
3.
[PERFORM]を押して、インジケーターを点灯させます。
4.
[SHIFT]を押しながら[ ]を押します。
Zip ドライブにディスクが入っている場合は、ディスク が自動的にイジェクト(排出)されます。
SHUT DOWN 画面が表示されます。この画面が表示さ れると、安全に電源を切ることができます。
fig.R01-01670
VP-9000 の電源スイッチをオフにします。
5.
1
5.
VP-9000 や接続しているオーディオ機器のボリューム を適当な音量になるように調節します。
※ ボリュームを上げすぎないように注意してください。大
きな音量は周囲の迷惑となるばかりでなく、オーディオ 機器の破損や聴力障害の原因になることがあります。
※ データの読み書きなどで、ドライブを選択したときに、
接続した SCSI 機器を認識しない場合は、SCSI プロー ブ・タイムの値を大きく設定してください(P.139)。
そして次項の「電源を切るには」を読んで、一度電源を 切ってください。その後、電源を入れ直してください。
※ 電源を切るのを中止するときは、[F6(RESTRT)]を
押します。
21

第 2 章 VP-9000 の概要

VP-9000 の内部構成

「サンプル」と「パフォーマンス」
VP-9000 には、「サンプル」「パフォーマンス」という 2 つ の音の単位があります。
通常の演奏に使う音色を「サンプル」と呼びます。「サンプ ル」とは、ウェーブに VP-9000 のサンプル・パラメーター
が付いたものです。
「パフォーマンス」には、6つのパートがあります。「サンプ
ル」は、パフォーマンスのパートに割り当てて鳴らします
(P.36)。
パフォーマンスは、本体に 1 つだけ持つことができます。 サンプルは、本体に最大 1024 個(128× 8 バンク(A 〜
H))まで持つことができます。 各パートにサンプルを割り当て、パートごとに MIDI メッ
セージを受信すれば、複数のサンプルを同時に扱うことがで きます。また、プログラム・チェンジを受信して、サンプル
をリアルタイムに切り替えることもできます(P.36)。
音を鳴らすには
VP-9000 は、電源を入れただけでは音が鳴りません。サン プルを本体に読み込む必要があります。サンプルは、実際に
サンプリングをしたり(P.118)、サンプルをディスクから 読み込んだり、WAV や AIFF などのウェーブを読み込んで
(P.31)用意します。
サンプリングをしたり、ウェーブを読み込んだ場合は、さら に「エンコード」という作業をしてウェーブを変換する必要
があります(P.130)。ウェーブをエンコードすると、ピッ チ、タイム、フォルマント、グルーブをリアルタイムに変化
させることができるようになり、MIDI キーボードを弾いて 鳴らせるようになります。
名前が「NO WAVE DATA」のサンプルは、ウェーブがない ので音が鳴りません。
音色の保存
パフォーマンスを保存すると(P.141)、パフォーマンスの 設定だけでなく、そのとき本体上にある全てのサンプル
(ウェーブのないサンプル、保存できない名前のサンプルは
除く)が一緒に保存されます。すなわち、「パフォーマンス」 とは、1 曲演奏するのに必要なデータと考えられます。
パフォーマンスを本体に読み込むと(P.30)、一緒に保存さ れたサンプルも同時に本体に読み込まれます。
サンプルを 1 つずつ保存したり(P.141)、本体に読み込む こともできます(P.31)。
「キーボード・マップ」とは
VP-9000 には、キーボードの状態を表す「Keyboard Map」 というパラメーターがあります(P.51)。パートごとに設定
でき、3 つの状態があります。
「NORMAL」のときは、各パートに割り当てたサンプルを、
各キーのピッチで演奏することができます。
「EVENT」は、各パートに割り当てたサンプルをイベント (P.131)の位置で分割して、各キーに割り当てた状態です。
したがって、サンプルの途中の部分をランダムに鳴らすこと ができます。ループ・スイッチ(P.43)をオンに設定して
おくと、サンプルの途中の部分を繰り返し鳴らすこともでき ます。
「PHRASE MAP」にすると、最大 12 個のサンプルを各キー
に割り当てた状態になります。そのパートに割り当てたサン プルは無効になり、代わりにそのパートの Phrase No.1 〜
12 に割り当てたサンプルが有効になります。1 つのパート で複数のサンプルを鳴らすことができます。例えば、パー
カッションの音を各キーに割り当てて、ドラムセットのよう に使うことができます。
サンプルの再生について
サンプルは、通常ウェーブの先頭から鳴ります。任意の場所 から鳴らすことはできません。
最大サンプリング時間
1 サンプルあたりの最大サンプリング時間は、ステレオ 25 秒、モノラル 50 秒です。お買い上げの状態(8M バイトの
ウェーブ・メモリー内蔵)で、ステレオ 25 秒、モノラル 50 秒のサンプリングをすることができます。市販のウェー
ブ・メモリーを最大の 128M バイト(32Mバイトの SIMM を 4 枚)増設して、合計136M バイトにすると、ステレオ
で合計約 7 分、モノラルで合計約 14 分までサンプリングす ることができます。
22
途中から鳴らしたい場合は、前項で説明したように、キー ボード・マップを「EVENT」に設定します。または、プレ
イバック・モード(P.42)を「STEP」に設定すると、キー を弾くたびにイベントからイベントまでのウェーブが鳴りま
す。このように、途中からサンプルを再生する場合は、イベ ント(P.131)で区切られたウェーブ単位になります。
ウェーブ自体を逆向きにし(P.129)、再生すれば、逆再生 と同じことができます。
第 2 章 VP-9000 の概要
最大同時発音数
最大同時発音数は 6 音(ボイス)です。このボイス数を越えるデータを受けると、音が抜けてしまいます。VP-9000 では、ボ イス数が 6 を越えると後から鳴る音を優先し、すでに鳴っている音を古いものから順番に 1 つずつ消していきます。
なお、ステレオのサンプルは、1 音あたり 2 音(ボイス)消費します。
fig.R02-001(内部構造)
5
パフォーマンス ・セーブ
ディスク
パフォーマンス・ロード
Folder2
Folder1
PERFORMANCE A SAMPLE 1
PERFORMANCE A
本体メモリー
Sample Select
Part1: A005 Part2: A001 Part3: A003 Part4: A002 Part5: A002 Part6: A002 Part1 Phrase No.1: A002
No.2: A002 No.3: A002
No.12: A002
:
Part6 Phrase No.1: A002
No.12: A002
4
サンプル・セーブ
SAMPLE 10 SAMPLE 11
:
SAMPLE 2 SAMPLE 3
2
2
1
サンプル・ロード
Sample
No.(PC#)
A001 A002 A003 A004 A005
: A127 A128 B001
:
B128
:
H001
:
: H128
Name
SAMPLE 1 NO WAVE DATA SAMPLE 3 NO WAVE DATA SAMPLE 2
: NO WAVE DATA NO WAVE DATA
::
:: NO WAVE DATA
: NO WAVE DATA
サンプリング
3
23
第 2章 VP-9000 の概要
「タイム」と「テンポ」
サンプルの再生の速さを変えるには、2 通りの方法があります。
1 つまみ(またはコントローラー)でタイムを変化させる(P.57)。 2 パートのテンポ・シンクをオンに設定し(P.51)、マスター・テンポ(または外部クロック)の値を変化させる(P.50)。
1 2 には次のような違いがあります。 例:
1 小節分のフレーズのサンプルがパートに割り当てられていているときに、図のようなタイミングでシーケンサーからノート・ オン/オフを受信した場合
fig.R02-002
ノート ・オン
ノート ・オフ
ノート ・オン
ノート ・オフ
ノート ・オン
ノート ・オフ
ノート ・オフ
ノート ・オン
1 1
2
2
元の状態
タイムを 速くする
タイムを 遅くする
MEAS1
元の状態
テンポを 速くする
MEAS1
元の状態
テンポを 遅くする
MEAS1
コンニチハ!
コンニチ
コンニチハ! コンニ コンニコンニチハ!
コンニチハ!
コンニチ
234
コンニチハ! コンニ コンニコンニチハ!
コンニチハ! コンニ コンニコンニチハ!
234
コンニチハ! コンニ コンニコンニチハ!
コンニチハ! コンニ コンニコンニチハ!
234
コンニチハ
コン
コンニチハ
コン
コンニチハ!
1小節分のフレーズ↑
1 の場合は、ノート・オン/オフを受信するタイミングが変わりません。したがって、タイムを速くすると、速く再生が終わり、 次のノート・オンを受信するまでに空白ができます。タイムを遅くすると、フレーズの途中まで再生して、次のノート・オンを
受信すると、新たに再生し直します。 2 の場合は、ノート・オン/オフを受信するタイミングが変わります。したがって、1 のときのように空白ができることはあり
ません。 1 パートだけ、再生の速さを一瞬変えたいときはつまみ(またはコントローラー)で変化させると良いでしょう。
24
第 2 章 VP-9000 の概要
パフォーマンス・ネーム
現在選んでいるパート (カレント・パート)
システム・オクターブ・ シフト
画面名
カレント・パートに 割り当てられている サンプル
カレント・パートの 受信チャンネル
各パートの発音状態キーボード・マップ
サンプル・ナンバー
サンプル・ネーム
カテゴリー
エンコード・タイプ
バンク・セレクト ・ナンバー
プログラム・ナンバー
LoopSw,TQTZSw, RobotVoiceSw, VibKeepSwのON/OFF状態
カレント・パートの 受信チャンネル
現在選んでいるパート (カレント・パート)
サンプル・タイプ

画面と基本操作

6 つのモード

fig.R02-003(6 つのボタンの絵)
VP-9000 には、次の 6 つのモードがあります。
パフォーマンス・モード([PERFORM]ボタン点灯)
パフォーマンス・パラメーターを設定するモードです。パ フォーマンスで 1 つだけ設定できるものと、パートごとに
設定できるものがあります。第 5 章(P.49)と第 6 章
(P.64)で設定のしかたを説明しています。
サンプル・モード([SAMPLE]ボタン点灯)
サンプル・パラメーターを設定するモードです。名前とカテ ゴリーを変更したり、サンプルの鳴りかた、音量、ピッチ、
タイム、フォルマント、パン、LFO の設定をします。第 4 章(P.41)で設定のしかたを説明しています。

Play 画面の内容

パフォーマンス・モードとサンプル・モードのトップ画面
(Play 画面)には、さまざまな情報が表示されます。
PERFORM Play 画面
[PERFORM]を押すと表示されます。
fig.R02-004
SAMPLE Play 画面
[SAMPLE]を押すと表示されます。
fig.R02-005
2
サンプリング・モード([SAMPLING]ボタン点灯)
サンプリングをしたり、ウェーブをエディットするモードで す。第 7 章(P.117)で使いかたを説明しています。
ユーティリティー・モード([UTILITY]ボタン点灯)
本体のサンプルに対する動作(コピー、移動、削除)をした り(P.133)、イニシャライズ(P.155)、データ転送
(P.154)、ファクトリー・リセット(P.155)、ウェーブ・
メモリーの情報確認やテスト(P.15)をするモードです。
システム・モード([SYSTEM]ボタン点灯)
システム・パラメーターを設定するモードです。LCD コン トラストやプレビューなど、VP-9000 全体の設定をします。
第 9 章(P.135)で設定のしかたを説明しています。
ディスク・モード([DISK]ボタン点灯)
ディスクに対する動作(読み込み、保存、コピー、削除、 フォーマットなど)をするモードです。第 10 章(P.140)
と第 11 章(P.151)で使いかたを説明しています。
25
第 2章 VP-9000 の概要

設定値の変更のしかた

1.
[][][] ]を押して、カーソルを設
定値に合わせます。 VALUE ダイヤルを回すか、[DEC/-][INC/+]を押し
2.
て、値を設定します。
fig.R02-006
値を大きく変更するには
VALUE ダイヤル
10 ずつ変える: VALUE ダイヤルを押しながら回します。 100 ずつ変える:[SHIFT]を押しながら VALUEダイヤ
ルを回します。本体のサンプルを選ぶ画 面では、128 ずつ変わります。
1000 ずつ変える:[SHIFT]を押しながら、VALUE ダイヤ
ルも押しながら回します。
[DEC/-][INC/+]
値を大きくするには、[INC/+]を押しながら[DEC/-]を 押します。
値を小さくするには、[DEC/-]を押しながら[INC/+]を 押します。
1 つ前の画面に戻るには
[EXIT]
[EXIT]ボタンを押すと、1つ前に表示されていた画面に戻
ります。[EXIT]ボタンを何回か押すと、最終的には PERFORM Play 画面、SAMPLE Play 画面、SAMPLING
Menu画面のいずれかになります。

名前のつけかた

VP-9000 には、名前をつける場面がいくつかあります。ど の名前をつけるときも操作はほぼ同じです。
パフォーマンス: 16文字まで(P.49) サンプル: 名前 12文字、
カテゴリー 3 文字(P.42)
システム設定: 16文字まで(P.141) フォルダー: 16文字まで(P.146)
サンプリング・テンプレート: 6文字まで(P.124) ボリューム・ラベル: 11文字まで(P.149)
バックアップ・ネーム: 16文字まで(P.152)
サンプル以外の名前のつけかた
fig.R02-00770
名前をつける画面を表示した後、以下の手順で名前をつけます。
[] ]を押して、文字を入力したい位置に
1.
カーソルを動かします。
※ VALUE ダイヤルを押すと、カーソルが 1 つ右に移ります。
2.
VALUE ダイヤルを回すか、[DEC/-][INC/+]を押し て、文字を指定します。
使える文字/記号は次のとおりです。
パフォーマンス、システム設定、フォルダー、サンプリ ング・テンプレート、バックアップ・ネームのとき
A〜Za〜z0〜9!#$%&'()+-=@[]^{} スペース
ボリューム・ラベルのとき
A〜Z0〜9$%'-@!()˜ また[F2]〜[F5]と[ ][ ]を押すと、次のよ
うな便利な操作ができます。
パフォーマンス、システム設定、フォルダー、サンプリ ング・テンプレート、バックアップ・ネームのとき
[F2(JUMP)]: 押すたびに、A, a, 0, ! の順に文字を
表示します。
[F3(INSERT)]: カーソルの位置にスペースを挿入し
ます。
[F4(DELETE)]: カーソルの位置の文字を消し、文字
を左に詰めます。
[F5(SPACE)]: カーソルの位置にスペースを表示し
ます。
26
[] 小文字を大文字に変換します。 [] 大文字を小文字に変換します。
ボリューム・ラベルのとき
[F2(JUMP)]: 押すたびに、A, 0, $ の順に文字を
表示します。
[F3(INSERT)]: カーソルの位置に (アンダースコ
ア)を挿入します。
[F4(DELETE)]: カーソルの位置の文字を消し、文字
を左に詰めます。
[F6]を押します。
3.
これで名前をつけることができました。
第 2 章 VP-9000 の概要
3.
名前を入力できたら、[F1( CATG)]を押します。 カテゴリーをつける画面が表示されます。
fig.R02-00970(T10-035)
※ もう一度[F1( NAME)]を押すと、名前をつけ
る画面に戻ります。
[F5(PRESET)]を押します。
4.
あらかじめ用意されているカテゴリーの一覧が表示され ます。
VALUE ダイヤルを回すか、[DEC/-][INC/+]または
5.
2
サンプルの名前とカテゴリーのつけかた
fig.R02-00870
サンプルの名前をつける画面を表示した後、以下の手順で名 前とカテゴリーをつけます。
1.
[] ]を押して、文字を入力したい位置に
カーソルを動かします。
※ VALUE ダイヤルを押すと、カーソルが 1つ右に移ります。
VALUE ダイヤルを回すか、[DEC/-][INC/+]を押し
2.
て、文字を指定します。 名前で使える文字/記号は次のとおりです。
A〜Za〜z0〜9!#$%&'()+-=@[]^{} スペース
また[F2]〜[F5]と[ ][ ]を押すと、次のよ うな便利な操作ができます。
[F2(JUMP)]: 押すたびに、A,a, 0, ! の順に文字を
表示します。
[F3(INSERT)]: カーソルの位置にスペースを挿入し
ます。
[F4(DELETE)]: カーソルの位置の文字を消し、文字
を左に詰めます。
[F5(SPACE)]: カーソルの位置にスペースを表示し
ます。
[] ]を押して、カテゴリーを選びます。 [] ]を押すと、カテゴリーを 5 つずつ切り
替えることができます。
[F6(OK)]を押します。
6.
カテゴリーの一覧が閉じます。 もう一度[F6]を押します。
7.
これで名前とカテゴリーをつけることができました。
※ 手順 4 〜 6 の代わりに、名前を入力するときと同様の手
順で、カテゴリーの 3 文字を自由につけてもかまいませ ん。カテゴリーで使える文字/記号は次のとおりです。
A 〜 Z 0 〜 9 -  スペース また[F2]〜[F4]を押すと、次のような便利な操作
ができます。
[F2(JUMP)]: 押すたびに、A, 0, -の順に文字を表
示します。
[F3(INSERT)]: カーソルの位置にスペースを挿入し
ます。
[F4(DELETE)]: カーソルの位置の文字を消し、文字
を左に詰めます。
[] 小文字を大文字に変換します。 [] 大文字を小文字に変換します。
27
第 2章 VP-9000 の概要
あらかじめ用意されているカテゴリーは、次のとおりです。
カテゴリー 内容
---: NO ASSIGN カテゴリーに分類していないもの PNO: AC.PIANO アコースティック・ピアノ
EP : EL.PIANO エレクトリック・ピアノ KEY: KEYBOARDS その他のキーボード
(クラビ、ハープシコードなど)
BEL: BELL ベル、ベル・パッド MLT: MALLET マレット
ORG: ORGAN エレクトリック・オルガン、
チャーチ・オルガン
ACD: ACCORDION アコーディオン HRM: HARMONICA ハーモニカ、ブルース・ハープ
AGT: AC.GUITAR アコースティック・ギター EGT: EL.GUITAR エレクトリック・ギター
DGT: DIST.GUITAR ディストーション・ギター BS : BASS アコースティック・ベース、
エレクトリック・ベース
SBS: SYNTH BASS シンセ・ベース STR: STRINGS ストリングス
ORC: ORCHESTRA オーケストラ・アンサンブル HIT: HIT&STAB オーケストラ・ヒット、ヒット
WND: WIND 木管楽器
(オーボエ、クラリネットなど)
FLT: FLUTE フルート、ピッコロ BRS: AC.BRASS アコースティック・ブラス
SBR: SYNTH BRASS シンセ・ブラス SAX: SAX サックス
HLD: HARD LEAD シンセ・リード(ハードなもの) SLD: SOFT LEAD シンセ・リード(ソフトなもの)
TEK: TECHNO SYNTH テクノ・シンセ PLS: PULSATING 鼓動音
FX : SYNTH FX シンセ FX(ノイズなど) SYN: OTHER SYNTH ポリ・シンセ
BPD: BRIGHT PAD パッド・シンセ(明るいもの) SPD: SOFT PAD パッド・シンセ(ソフトなもの)
VOX: VOX ボックス(単音の人声) CHR: CHOIR クワイア(和音の人声)
PLK: PLUCKED 撥弦楽器
(ハープ、民族楽器など)
ETH: ETHNIC その他の民族楽器 FRT: FRETTED フレットのある撥弦楽器
(マンドリンなど)
PRC: PERCUSSION パーカッション類 SFX: SOUND FX サウンド・エフェクト
BTS: BEAT&GROOVE 複数の種類の楽器が入ったフレーズ DRM: DRUMS ドラム・セット

サンプル・リストの使いかた

本体上のサンプルを選択する場面では、サンプル・リストを 表示することができます。サンプル・リストを表示すると、
目的のサンプルを素早く見つけることができます。
「LIST」と表示されているファンクション・ボタンや VALUE
ダイヤルを押すと、サンプル・リストが表示されます。
fig.R02-01070
1.
[F3(SORT)]を押すたびに、本体上にあるサンプル
を、ネーム順、カテゴリー順、ナンバー順に並べ変える ことができます。
たくさんのサンプルを読み込んでいる場合に、非常に役 立ちます。
fig.R02-01170
2.
ナンバー順に並んでいるときに[F4( JUMP)]
[F5(JUMP )]を押すと、A 〜 H のバンクを切り替
えることができます。 ナンバーは、001 が選ばれます。
ネーム順とカテゴリー順のときは、名前およびカテゴ リーの先頭の文字が変わるところまでジャンプします。
3.
[SHIFT]を押しながらVALUE ダイヤルを回すと、ナン
バーを 128 ずつ切り替えることができます。
4.
VALUE ダイヤルを押しながら回すと、ナンバーを 10 ず つ切り替えることができます。
[] ]を押すと、ナンバーを 4 つずつ切り替え
5.
ることができます。
6.
[][][DEC/-][INC/+]を押す、またはVALUE
ダイヤルを回すと、ナンバーを 1 つずつ切り替えること ができます。
7.
手順 1 〜 6 のいずれかを使って、カーソルを目的のサン プルに合わせます。
8.
[F6(SELECT)](または[F6(OK)])を押します。
これで、サンプルが選ばれました。
28
第 2 章 VP-9000 の概要

便利なショートカット

VP-9000 には、便利なショートカットがいくつかあります。 ※ PERFORM/COMMON Name 画面と SAMPLE/
COMMON Name 画面では、どのショートカットも使え ません。
※ [SHIFT]+[**]とは、[SHIFT]を押しながら[**]
を押すことを表しています。
パフォーマンスの読み込み(P.30)
[SHIFT]+[F5(LOAD)]
パフォーマンス・モード([PERFORM]ボタン点灯)のと きに、[SHIFT]を押して、[F5(LOAD)]が表示される画
面で有効です。 読み込むパフォーマンスを選択する画面が表示されます。
※ PERFORM/PART Sample Select 画面と PERFORM/
PHRASE Sample Select 画面は除きます。
パフォーマンスの保存(P.141)
[SHIFT]+[F6(SAVE)]
パフォーマンス・モード([PERFORM]ボタン点灯)のと きに、[SHIFT]を押して、[F6(SAVE)]が表示される画
面で有効です。 保存するときの名前をつける画面が表示されます。
サンプルの読み込み(P.31)
[SHIFT]+[F5(LOAD)]
[PREVIEW]ボタンの動作のしかたの設定(P.38)
[SHIFT]+[PREVIEW]
[PREVIEW]ボタンのインジケーターが点灯しているときに
有効です。
[SHIFT]を押しながら[PREVIEW]を押すたびに、プレ
ビュー・トリガー・モードの設定値(MOMENTARY と LATCH)が交互に切り替わります。
MOMENTARY:[PREVIEW]を押している間、音が鳴ります。 LATCH: [PREVIEW]を押すと鳴り始め、もう一度
[PREVIEW]を押すと鳴り止みます。
2
カーソルをその画面の左上のパラメー ターに移動
[SHIFT]+[EXIT]
次の 3 つのモードのカーソルが出る画面で有効です。
パフォーマンス・モード([PERFORM]ボタン点灯)
サンプル・モード([SAMPLE]ボタン点灯) システム・モード([SYSTEM]ボタン点灯)
システム・オクターブ・シフトの設定(P.138)
]または[ ]を押す。
PERFORM Play 画面で有効です。
]を押すと+方向に、[ ]を押すと−方向にシステ
ム・オクターブ・シフトの値を設定することができます。 設定値は PERFORM Play 画面に表示されます(P.25)。
サンプル・モード([SAMPLE]ボタン点灯)のときに、
[SHIFT]を押して、[F5(LOAD)]が表示される画面で有
効です。 読み込むサンプルを選択する画面が表示されます。
次の 3 つの画面でも有効です。
SAMPLING Menu画面
PERFORM/PART Sample Select 画面
PERFORM/PHRASE Sample Select 画面
サンプルの保存(P.141)
[SHIFT]+[F6(SAVE)]
サンプル・モード([SAMPLE]ボタン点灯)のときに、[SHIFT] を押して、[F6(SAVE)]が表示される画面で有効です。
保存するときの名前をつける画面が表示されます。 次の画面でも有効です。
SAMPLING Menu画面
ループ・スイッチのオン/オフ設定(P.43)
オンにするときは[ ]を押す。オフにするときは[ ] を押す。
SAMPLE Play 画面で有効です。 ループ・スイッチをオンに設定すると、ウェーブの Loop
Start と Loop End に挟まれた部分が繰り返し再生されるよ うになります。
設定値は SAMPLE Play 画面に表示されます(P.25)。
クイック・エンコード(P.132)
[SHIFT]+[F4(Q-ENC)]
SAMPLING Menu 画面で有効です。 SAMPLING Menu 画面で直接エンコードすることができま
す。複数のウェーブを同じタイプとデプスでエンコードした いときに使います。直前にエンコードしたウェーブに設定し
たエンコード・タイプとエンコード・デプスでエンコードさ れます。
29

第 3 章 音を鳴らす

パフォーマンス/サンプル/ システム設定を読み込む(ロード)

VP-9000 では、保存したパフォーマンス、サンプル、シス テム設定の他に、以下のウェーブ・データやサウンド・ライ
ブラリー(CD-ROM)を読み込むことができます。(読み込 めるサンプリング周波数 : 48, 44.1, 32, 30, 24, 22.05, 16,
15, 11, 8 kHz、ビット数 : 8, 16)
ウェーブ・データ
WAV(Windows で標準の音声ファイル) AIFF(Macintoshで標準の音声ファイル)
バリフレーズ・サウンド・ライブラリー サウンド・ライブラリー(CD-ROM)
付属の CD-ROM
Roland L-CD シリーズ Roland L-CDP シリーズ
AKAI S1000 シリーズ
AKAI S3000シリーズ
[F1(DRIVE)]を押して、ドライブを選びます。
5.
fig.R03-001
※ ハードディスクがいくつかのパーティションに区切られ
ている場合は、アイコンの中央にパーティションの番号 が表示されます。
6.
[] ]や[F4( CLOSE)][F5(OPEN )]
を押して、カーソルを読み込むファイルに合わせます。
7.
[F6(LOAD)]を押して、ファイルを読み込みます。
読み込みが終わると、「Completed!」と表示され、 PERFORM Play 画面に戻ります。
※ 途中で読み込みを中止するときは、[F1(ABORT)]を
押します。
※ パフォーマンスを読み込むときは、時間がかかる場合が
あります。
※ [SHIFT]を押しながら[F1(DRIVE)]を押すと、1 つ
前のドライブを選択することができます。

パフォーマンス/システム設定を読み込む

パフォーマンスを読み込むと、パフォーマンスを保存したと きに一緒に保存されたサンプルも同時に読み込まれます。
※ パフォーマンスやシステム設定を読み込むと、それまで
本体にあったパフォーマンスやシステム設定は上書きさ れます。
1.
読み込むファイルが入っているメディアを準備します。
2.
[DISK]を押します。
DISK Menu1 画面が表示されます。 DISK Menu2 画面が表示された場合は、[ /PART]
を押します。
[F1(LOAD)]を押します。
3.
DISK Load Menu1 画面が表示されます。 DISK Load Menu2 画面が表示された場合は、
/PART]を押します。
パフォーマンスを読み込む場合は[F1(PERFRM)]、
4.
システム設定を読み込む場合は[F3(SYSTEM)]を押 します。
ファイルを選択する画面が表示されます。
※ ファイルを選択するときは、[ ]/[ ]が
[F4( CLOSE)]/[F5(OPEN )]と同じ働き
をします。
※ 手順 6 で[F3(INFO)]を押すと、選んでいるファイ
ルのフル・ネームと容量が表示されます。フォルダーを 選んでいる場合は、フォルダーのフル・ネームだけが表
示されます。元の画面に戻るには、[F6(OK)]を押し てください。
fig.R03-00270
※ パフォーマンスの読み込みには、[SHIFT]ボタンを押
しながら[F5(LOAD)]を押すと、読み込むパフォー マンスを選択する画面にジャンプするショートカットが
あります。詳しくは「便利なショートカット」(P.29) をご覧ください。
パフォーマンスを読み込むときにメッ セージが表示されたら
パフォーマンスを読み込むときに、メッセージが表示される 場合があります。このような場合は、以下の説明に従って、
操作をしてください。
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