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Brother PJ-600/700 シリーズ コマンドリファレンス
PJ-600/700 シリーズ
ラスターコマンドリファレンス
PJ-623/663/673/723/763/763MFi/773
2015 年 11 月 2 日 1.1 版
ブラザー工業株式会社
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Brother PJ-600/700 シリーズ コマンドリファレンス
目次
1. 始めに ............................................................................................................... 1
2. 概要 ................................................................................................................. 2
3. 印刷データ .......................................................................................................... 3
3.1. 印刷データ概要 .............................................................................................. 3
3.2. ページデータ詳細 ............................................................................................ 5
3.2.1. 解像度 ............................................................................................. 5
3.2.2. 用紙サイズ ........................................................................................ 6
3.2.3. ラスターライン ..................................................................................... 9
4. ステータス .......................................................................................................... 10
4.1. 概要 .......................................................................................................... 10
4.2. 各部定義 ..................................................................................................... 11
4.2.1. シリーズ・機種 ................................................................................... 11
4.2.2. エラー情報1/エラー情報2 .................................................................... 11
4.2.3. 用紙幅、長さ ..................................................................................... 12
4.2.4. 用紙種類 ......................................................................................... 12
4.2.5. ステータス種類 .................................................................................. 13
4.2.6. フェーズ種類、フェーズ番号 .................................................................... 13
4.2.7. 通知番号 ......................................................................................... 13
5. コマンド ............................................................................................................. 14
5.1. 概要 .......................................................................................................... 14
5.2. コマンド詳細 ................................................................................................. 14
6. 本体フロー ......................................................................................................... 22
6.1. USB/Bluetooth/赤外線/ネットワーク接続通常フロー ................................................ 23
7. USB 仕様 .......................................................................................................... 25
8. 互換性とサポート情報 ............................................................................................ 26
8.1. PocketBook 30i/30iB との互換性、およびそのサポート ............................................ 26
8.2. PJ-500 シリーズとの互換性 ............................................................................... 26
8.3. お問合せ ..................................................................................................... 27
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1. 始めに
本資料は、お客様が直接 PJ-600/700 シリーズ(以下、PJ 本体)を制御される場合に必要な情報を提供する
ものです。お使いの OS と開発環境での USB/Bluetooth/赤外線/ネットワークの基本的な制御は熟知されてい
るものと仮定しています。
USB IF に付きましては、本資料では、言及いたしません。USB IF をご使用される場合には、「7. USB 仕
様」を参照して、お客様で、IF 部分を用意していただく必要があります。
本資料の使用は、お客様の責任においてこれを行って頂くものとし、本資料に基づき、お客様が作成されたプ
ログラムによって発生するいかなるトラブル(ソフトウェア及びデータ、PJ 本体を含む機器、及び、それらから直接
または間接に発生するあらゆるトラブル)も保証いたしかねます。また、本資料は現状有姿のまま提供されるもの
であり、本資料の内容に関するいかなる責任等も負いかねます。その点をご承知の上で、本資料を参照してくだ
さい。
本資料の一部または全部の無断転載を禁止いたします。また、本資料を訴訟、係争などで弊社が不利になる
証拠として使用できません。
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2. 概要
印刷手順を説明します。詳細なフローは「6.本体フロー」を参照ください。個々のコマンドの詳細は、「5.コマンド」
を参照ください。
①USB/Bluetooth シリアル/赤外線/ネットワークポートのオープン
USB/Bluetooth シリアル/赤外線/ネットワークポートをオープンします。なお、ポートのオープン方法は本資料
では言及しませんので、お客様のご利用の環境で適切に対応ください。
②本体状態の確認
「ステータス情報リクエスト」コマンドを本体に送信し、本体から返されるステータスを解析して、本体の状況を把握
します。「ステータス情報リクエスト」コマンドと「ステータス」の定義については、コマンドリファレンスの「4.ステータ
ス」を参照ください。
解析結果が、
・ 本体に印字データに対応した用紙が装着されていて、かつ
・ エラーが発生していない状態
であれば印刷可能です。
このステップは、片方向通信の場合は不要です。
③印刷データの送信
印刷データを送信します。印刷データの構造は次節「3.印刷データ」で説明します。
④印字終了確認
印刷が終了しますと、本体からステータスが送られます。このステータスを解析して印刷終了ならば、1ページ分
の印刷が終了しました。ジョブが複数ページからなる場合には②から④を繰り返してください。
なお、片方向通信の場合は、ステータスは送られてきません。
⑤USB/Bluetooth シリアル/赤外線/ネットワークポートの終了
すべての印刷が終了したら、ポートをクローズします。
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PJ 本体に無効指令を送り、本体に残っているラスターデータ
をクリアします。
00 H, 00 H, 00 H, … ,00 H
本体のコマンドモードを切り替えます。
1B H , 69 H , 61 H , 00 H
複写紙の設定無効の場合
1B H , 7E H , 70 H , 00 H
印刷濃度を設定します。濃度が 5 の場合
1B H, 7E H, 64 H, 80 H
改ページコマンド受け取り時の動作を設定します。
9 番の用紙設定で設定された用紙に合わせてフィードを行う
場合
1B H, 7E H, 66 H, 01 H
用紙サイズを設定します。 A4で、300dpi 機種の場合
1B H, 7E H, 77 H, 2C H, 01 H
用紙サイズを設定します。 A4で、300dpi 機種の場合
1B H, 7E H, 68 H, E4 H, 0C H
3. 印刷データ
3.1. 印刷データ概要
印刷データは大きく分けて、①初期化データ、②印刷コマンド、③印字指令から構成されます。ジョブが複数ページか
らなる場合には、②、③を繰り返します。
①初期化データ
ドキュメントの先頭で 1 度だけ指定します。
※無定長またはカスタム用紙を選択している場合は、9 のステップで、用紙長設定を行います。
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ラスターラインデータを送信します。
300 バイトのデータを送信する場合
1B H, 7E H, 2A H, 2C H, 01 H, FF H, FF H….
左マージンからの X 方向のカーソル移動を行います。
1B H, 7E H, 24 H, {n1}, {n2}
1 ライン分のラスターラインデータを転送したら、改行コマンド
を送信します。
最後でないページ末に指定します。 1BH, 7EH, FFH
②印刷コマンド
ジョブに含まれるページ分繰り返します。
例)以下に示すラスターラインデータを送信は、次のようなコマンドで実現できます。
なお、左マージン設定は、空白が 16byte 以上続く際に利用することをお勧めします。
左マージン設定:1BH, 7EH, 24H, 10H, 00H
ラスターラインデータ転送: 1BH, 7EH, 2AH, 02H, 00H, 1FH, F8H
左マージン設定:1BH, 7EH, 24H, 30H, 00H
ラスターラインデータ転送: 1BH, 7EH, 2AH, 01H, 00H, 3CH
複数ライン改行:1BH, 7EH, 4AH, 01H
③印字指令
ページ末に指定します。
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主走査方向 300 dpi、副走査方向 300 dpi
3.2. ページデータ詳細
印刷用紙サイズの数値に関する情報です。
3.2.1. 解像度
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3.2.2. 用紙サイズ
B
G
A C
F H
D
E
A:長さ B:上余白
C:印字領域長さ D:下余白
E:幅 F:左余白
G:印字領域幅 H:右余白
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・固定長
※用紙の種類が「カット紙」の時
※用紙の種類が「ロール紙」の時
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※用紙の種類が「ミシン目入りロール紙」の時
※用紙の種類が「ミシン目入りロール紙/頭出し」の時
用紙の種類が「カット紙」のときと同じ。
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3.2.3. ラスターライン
ラスターがヘッドのピン上にどのように配置されるか説明します。
オフセットピン数は、”用紙幅設定”コマンドの指定することで、自動的に計算されます。
“左マージン設定”、”1 ラスターラインデータ転送”コマンドで指定するラスターデータは、印刷可能領域のピ
ンに反映されます。
なお、印刷可能領域を超えて指定された印字データは、本体で自動的に切られます。また、図中の用紙余
白(上下左右とも)はラスターラインには全く影響しません。
全ピン数(300dpi) 2592
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4. ステータス
4.1. 概要
ステータスは, 「ステータス情報リクエスト」コマンドに対する応答、及び、エラー発生などの場合に本体
からPCへ送られます。32バイトの固定サイズです。
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4.2. 各部定義
4.2.1. シリーズ・機種
4.2.2. エラー情報1/エラー情報2
エラー情報1
エラー情報2
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4.2.3. 用紙幅、長さ
用紙幅:
用紙無し: 0x00
用紙有り: 0xD2
用紙長さ:
常に 0x00
4.2.4. 用紙種類
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4.2.5. ステータス種類
4.2.6. フェーズ種類、フェーズ番号
フェーズ種類、フェーズ番号を使用しない場合は、ともに 00 Hex 固定。
受信状態
印字状態
4.2.7. 通知番号
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何もしません。
途中でデータ通信を止めたいときに、適当なバイト数の無効指令を送った後、
初期化コマンドを送付すると、バッファーがクリアされた受信状態に戻ります。
ESC + i + a + {n1}
1B H + 69 H + 61 H + {n1}
本体のコマンドモードを切り替えます。本コマンドを受信した本体は電源が切られるまで
指定したコマンドモードとして動作します。
{n1}の定義:
0:ESC/P・ラスター(初期設定)
1:工場出荷
3:P-touch Template
ESC + i + S
1B H + 69 H + 53 H
5. コマンド
5.1. 概要
本章では、PJ 本体が解釈可能なコマンドを記載します。
5.2. コマンド詳細
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ESC + ~ + e + D + {n1}
1B H + 7E H + 65 H + 44 H + {n1}
双方向を ON にした場合、印刷終了後にプリンター本体が印刷終了ステータスを返すようになります。
また、印刷途中でエラーが発生した場合は、そのページ分受信した印刷データをすべて破棄します。
{n1}の定義:
0:無効(片方向)(初期設定)
1:有効(双方向)
※双方向モードが OFF でもステータスリクエストコマンドには応答します。
ESC + ~ + p + {n1} + null
1B H + 7E H + 70 H + {n1} + 00 H
複写紙を使用時に、ストローブ時間をのばして印字濃度を補正するかどうかを設定します。
{n1}の定義:
0:無効(初期設定)
1:有効
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ESC + ~ + d + {n1} + null
1B H + 7E H + 64 H + {n1} + 00 H
※印刷用紙や印刷環境によって濃度の最適値が異なりますので、適宜調整をお願いします。
{n1}の定義:0~255
パラメーター値が低いほど濃度は低くなります。
パラメーター n1 濃度値
0 (00 H) ~ 23 (17 H) 0
24 (18 H) ~ 47 (2F H) 1
48 (30 H) ~ 71 (47 H) 2
72 (48 H) ~ 95 (5F H) 3
96 (60 H) ~ 119 (77 H) 4
120 (78 H) ~ 143 (8F H) 5
144 (90 H) ~ 167 (A7 H) 6
168 (A8 H) ~ 191 (BF H) 7
192 (C0 H) ~ 215 (D7 H) 8
216 (D8 H) ~ 239 (EF H) 9
240 (F0 H) ~ 255 (FF H) 10
印刷速度設定 ※PJ-723/763/763MFi/773 のみ
ESC + ~ + e + V + 01 + {n1}
1B H + 7E H + 65 H + 56H + 01 H + {n1}
※印刷用紙や印刷環境によって印刷速度の最適値が異なりますので、適宜調整をお願いします。
{n1}の定義:
0 : 快速
1 : 高速
2 : 中速
3 : 低速
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ロールプリンターケース設定 ※PJ-723/763/763MFi/773 のみ
ESC + ~ + e + R + 01 + {n1}
1B H + 7E H + 65 H + 52H + 01 H + {n1}
ロールプリンターケース利用時のプリンター動作設定します。
※オプションによって、フィード量が異なりますので、適宜調整をお願いします。
{n1}の定義:
0 : なし
1 : PA-RC-001 (アンチカールなし)
2 : PA-RC-001
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ESC + ~ + f + {n1}
1B H + 7E H + 66 H + {n1}
改ページコマンドを受け取ったときの動作を設定します。
{n1}の定義:
0:No Feed
1:Fixed Page(初期設定)
2:End of Page
3:End of Page Retract
【詳細】
No Feed:改ページコマンドを受け取っても改ページフィードを行いません。
Fixed Page:用紙設定 or 用紙長設定コマンドで設定されたライン数だけフィードを行います。
End of Page:用紙の終端を検出するまで紙送りを行います。但し、最大で 14 インチまでです。
End of Page Retract:用紙の終端を検出するまで紙送りを行い、その後、先頭位置あわせを
行います。
ESC + ~ + - + {n1}
1B H + 7E H + 2D H + {n1}
ユーザーが用紙種類でロール紙を選択しており、かつ紙排出モードで Fixed Page を
指定している場合に、各ページ間にミシン目を印字するかどうかを設定します。
{n1}の定義:
0:無効(初期設定)
1:有効
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ESC + ~ + h + {n1} + {n2}
1B H + 7E H + 68 H + {n1} + {n2}
用紙サイズを設定します。デフォルトは Letter サイズです。
{n1}、{n2}の値は用紙サイズに予め決められた 2 バイトデータが送られます。
本体側では値に応じた設定が、以下のようになされます。
Paper Size Letter A4 Legal
Value 3200 3300 4100
(n1, n2) (80 H, 0C H) (E4 H, 0CH) (04 H, 10 H)
ESC + ~ + w + {n1} + {n2}
1B H + 7E H + 77 H + {n1} + {n2}
※カスタム用紙とそれ以外で指定方法が異なります。
■カスタム用紙以外
データ単位はバイトとします。
例)A4 の場合、印刷可能領域のドット数は 2400 なので、300 を指定する。
1B H 7E H 77 H 2C H 01 H
→A4 設定(300)
■カスタム用紙
給紙位置によって幅を以下のように指定します。
[中央寄せ]の場合
印字領域の幅ドット数をバイト単位で指定します。
例)印字領域幅が 140mm の場合、印刷可能領域のドット数は 1654 なので、207 を指定する。
1BH 7EH 77H CFH 00H
[左寄せ]の場合
用紙幅に関係なく固定で以下のように指定します。
1BH 7EH 77H 34H 01H
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ESC + ~ + l + {n1} + {n2}
1B H + 7E H + 6C H + {n1} + {n2}
通常、ロール紙を使用するときに使用します。
設定範囲は 200~65535(raster lines)
Ex. 1B h 7E H 6C H E4 H 0C H
→印字領域長を 3300 に設定します。
ESC + ~ + $ + {n1} + {n2}
1B H + 7E H + 24 H + {n1} + {n2}
左マージンからの X 方向のカーソル移動を行います。
設定値は 2 バイトの値で、データの単位はビット。
バイト単位で設定されるため、送信データは 8 の倍数とします。
もし 8 の倍数でない場合は、最近似の 8 の倍数に設定されます。
Ex) 1B H 7E H 24 H 44 H 00 H
44 H = 68 となるが、バイト単位で扱うため、設定値は 64 となる。
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ESC + ~ + J + {n1}
1B H + 7E H + 4A H + {n1}
{n1}の定義:ライン数
本コマンドは、1 ラスターラインデータ転送コマンドに関連して使用されます。
ラスターラインデータを転送後、ラインバッファーデータを削除し、現在の X 方向の印字位置はそのま
まで{n1}で指定したライン数だけ Y 方向に移動します。
Ex) 1B H 7E H 4A H 03 H
3 ライン改行する
ESC + ~ + * + {n1} + {n2} + {d1} + ... + {dk}
1B H + 7E H + 2A H + {n1} + {n2} + {d1} + ... + {dk}
{n1}、{n2}の定義:送信するデータ量(バイト単位で設定する)
{d1} + ... + {dk}:ラスターラインデータ
本コマンドによるデータの印字位置は、現ラスターラインの現位置。
Ex) 1B H 7E H 2A H 2C H 01 H FF H FF H ...
300 バイト = 2400 dot のラスターラインデータ送信
ESC + ~ + FF
1B H + 7E H + 0C H
現ページから、Form Feed Mode に従い、改ページを行います。
カーソル位置は、自動的に左端にリセットされます。
現ページにおいてデータを受けていない場合は、本コマンドは無視します。
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6. 本体フロー
本章では、双方向通信を実現するための印刷フローを示します。
片方向の印刷であれば、3 章の印刷データ概要に示すとおりにデータを本体に送信することで印刷ができ
ます。
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②ステータス(ステータスリクエストへの応答ステータス)
本体の状態(メディアなど)
に問題が無ければ、デー
タを送信開始。
③印刷データ 1ページ目
(ページの末尾は、「改ページ」を送信)
1ページの印刷完了
④ステータス(印刷開始フェーズのフェーズステータス)
⑥ステータス(エディットフェーズのフェーズステータス)
③印刷データ 2ページ目
(ページの末尾は、「改ページ」を送信)
6.1. USB/Bluetooth/赤外線/ネットワーク接続通常フロー
説明
①初期化コマンド(ESC+ @) + ステータスリクエスト指令 (ESC + i + S)
②ステータス(ステータスリクエストへの応答ステータス)
「4.2.5.ステータス種類」を参照。
ただし、本体が既にエラー状態であるときは、本体はステータス種類が「エラー発生」のステータスを
返す。詳しくは「4.2.2エラー情報1/エラー情報2」を参照。
③印刷データ
1 ページ分の印刷コマンド。「3.1.印刷データ概要」を参照。
④ステータス(印刷開始フェーズのフェーズステータス)
印刷が開始されたことを示すステータス。
「ステータス種類」が「フェーズ変更」であるステータスで、「フェーズ種類」が「印字状態」で、「フェーズ番号」が
「印字中」を示す。
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⑤ステータス(印刷完了ステータス)
印刷完了を示すステータス。
「ステータス種類」が「印刷終了」であるステータスを受信した場合、印刷が正常に完了したことを示す。
エラーが発生した場合は、
「ステータス種類」が「エラー発生」であるステータスを受信し、
エラーの詳細は「エラー情報1、エラー情報2」から取得できる。
クーリングの場合は、
「ステータス種類」が「通知」であるステータスを受信し、
クーリングの開始および終了は「通知番号」から取得できる。
⑥ステータス(エディットフェーズのフェーズステータス)
プリンター本体がアイドル状態に戻ったことを示す。
「ステータス種類」が「フェーズ変更」であるステータスで、「フェーズ種類」が
「受信状態」で、フェーズ番号が「受信可能」を示す。
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Brother PJ-623:0x203E
Brother PJ-663:0x2040
Brother PJ-673:0x2052
Brother PJ-723:0x2076
Brother PJ-763:0x2078
Brother PJ-763MFi:0x2079
Brother PJ-773:0x207a
文字列ディスクリプター0x01
“Brother”
セルフパワー(Printer Class としては Bus パワーも ON)
“PJ-623” BrotherPJ-623421F
“PJ-663” BrotherPJ-663821D
“PJ-673” BrotherPJ-673101C
“PJ-723” BrotherPJ-723824E
“PJ-763” BrotherPJ-763424C
“PJ-763MFi” BrotherPJ-763MFi2E93
“PJ-773” BrotherPJ-773D04D
7. USB 仕様
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8. 互換性とサポート情報
8.1. PocketBook 30i/30iB との互換性、およびそのサポート
PocketBook 30i/30iB からの主な変更点
PocketBook 30i/30iB からの主な変更点は、以下のとおりです。
・USB に関する内容(VenderID、ProductID、デバイス ID、PnP ID、マニュファクチャーストリングディス
クリプター、プロダクトストリングディスクリプター)
・IrDA に関する内容(Device Nickname)
・Bluetooth に関する内容(Friendly name、クラス、バージョン)
(Bluetooth は、Ver.2.0 Class 2 のモジュールに変更されました)、クラス(Class 2)、Version (2.0)
旧機種対応ソフトウェアの PJ-600/700 シリーズへの移植について
PocketBook30i/30iB で提供していましたソフトウェアは、基本的に PJ-600/700 シリーズでは動作保証し
ておりません。ただし、印刷のコマンド体系自体には大きな変更はありませんので、同じコマンドで印刷できるも
のと推測しております。
PocketBook30i/30iB 向けに開発された既存の組み込みシステムで、PJ-600/700 シリーズを使われる際
は、事前に動作確認をおこなうことをお奨めします。もしデバイス名を認識して操作を行うフローがあれば、デバ
イス名を変更していただく必要がございます。
PocketBook 30i/30iB のサポート限界と縮小について
PocketBook 30i/30iB のハードウェアに関しても、新たに見つかった不具合を修正することができません
ので、ご了承ください。今後の PocketJet シリーズの中で反映させていく場合がございます。
8.2. PJ-500 シリーズとの互換性
PJ-500 シリーズからの主な変更点
PJ-500 シリーズからの主な変更点は、以下のとおりです。
・USB に関する内容(ProductID、デバイス ID、PnP ID、マニュファクチャーストリングディスクリプター、
プロダクトストリングディスクリプター)
・IrDA の通信距離の短縮
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PJ-500 シリーズから PJ-600/700 シリーズへの移植について
USB 接続の場合、インストールするドライバーが変わりますので、本体の入れ替えだけでは、ご利用できませ
ん。アプリケーションからドライバーを切り替える必要があります。
IrDA/Bluetooth 接続の場合は、そのままご利用可能です。ただし、PJ-500 シリーズ用の印刷システムが
FrindlyName や PIN コード(default)を想定したつくりになっている場合は PJ-600/700 シリーズに印刷でき
ません。
PJ-500 シリーズで印刷できるデータを PJ-600/700 シリーズに送ると印刷できますが、逆は成り立ちませ
ん。
8.3. お問合せ
開発者向け情報については、下記 URL の Web サイトにてご紹介しています。
MPrint&PocketJetSDK 開発者向けサイト : http://www.brother.co.jp/dev/mwprintersdk/
技術的な情報について不明な点があれば、上記 Web サイトの「お問合せ」頁にある窓口へご連絡ください。弊社
では、任意でサポートを行っております。
また、弊社コールセンターでは、技術的なお問合せを頂きましてもお答えできない場合があります。
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