Tektronix TDS1000B/TDS2000B シリーズ・ ユーザ・マニュアル User manual

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xx
TDS1000B/TDS2000B シリーズ・ デジタル・ストレージ・オシロスコープ
ユーザ・マニュアル
*P071182201*
071-1822-01
xx
ZZZ
TDS1000B/TDS2000B シリーズ
デジタル・ストレージ・オシロスコープ
ユーザ・マニュアル
www.tektronix.com
071-1822-01
Copyright © Tektronix. All rights re は、Tektronix またはその子会社や供給者が所有するもので、米国著作 権法および国際条約の規定によって保護されています。
Tektronix 製品は、登録済および出願中の米国その他の国の特許等によ り保護されています。 本書の内容は、既に発行されている他の資料の 内容に代わるものです。 また、本製品の仕様および価格は 変更させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
served. 使用許諾ソフトウェア製品
、予告なく
TEKTRONIX および TEK は Tektron
OpenChoice™ は Tektronix, Inc. の登録商標です。
PictBridge は、Standard of Camera & Imaging Products Association CIPA DC-001-2003 Digital Photo Solutions for Imaging Devices の登録商標で す。
ix, Inc. の登録商標です。
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Tektronix, Inc. 14200 SW Karl Braun Drive P.O. Box 500 Beaverton, OR 97077 USA
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TDS1000B/TDS2000B シリーズ・オシロスコープ
限定生涯保証
当社では、下記に列挙する本製品の本来のエンド・ユーザ購入者(以下 "本来 の購入者" といいます)に、本製品の耐用年数の間、材料およびその仕上がり について欠陥がないことを保証します。 本保証における「本製品の耐用年数」 の期間は、当社が本製品の製造を中止(当社が決定します)してから 5 年後に 終了するものとして定義されます。ただし、この保証期間は、本来の購入者が 当社または認定された当社代理店から本製品を購入した日付から 10 年間以上 とします。 本限定生涯保証は、本来の購入者のみに適用されるものであり、譲 渡はできません。 本限定生涯保証に基づいて保証請求を行う場合、購入者は当 社または認定された当社代理店から購入した日付、および請求人が本来の購入 者であることを示す明白な証拠を提示しなければなりません。 本来の購入者が 本製品を購入してから 3 年以内に第三者に本製品の転売または譲渡を行う場合 には、保証期間は本来の購入者が当社または認定された当社代理店から本製品 を購入した日付から 3 年間とします。 プローブとその他のアクセサリ類および バッテリとヒューズは、本保証の対象外です。
本適用保証期間中に本製品に欠陥があることが判明した場合、当社は、当社 の判断にて、部品および作業の費用を請求せずに当該欠陥製品を修理するか、 または相当する代替品(当社が決定します)を当該欠陥製品と交換に提供しま す。 保証時に当社が使用する部品、モジュール、および代替品は、新品の場合 もあれば、新品同様の性能を持つ再生品の場合もあります。 交換したすべての 部品、モジュール、および製品は当社の所有物となります。
以下で使用されている "お客様" とは、本保証に基づく権利を行使する者または 法的存在を意味します。 お客様が本保証に基づくサービスを受けるには、適用 保証期間が満了する前に、当該欠陥について当社に通知し、サービス実施に関 する適切な手配を行う必要があります。 お客様は、本来の購入者による購入で あることを示す証明書のコピーを当該欠陥製品に添付して梱包し、発送費用前 払いで当社指定のサービス・センターに発送する責任を負うものとします。 製 品をお客様に返送する際、返送先が Tektronix サービス・センターの所在国と 同一国内にある場合には、当社がその返送費用を負担するものとします。 上記 以外の場所に返送される製品については、すべての発送費用、関税、税、およ びその他の費用を支払う責任はお客様が負うものとします。
本保証は事故、機械部品の自然消耗、本製品仕様外での使用、不正な使用また は不正もしくは不適切な保守および手入れに起因するいかなる欠陥、故障、お よび損傷にも適用されないものとします。 当社は、次の事項については、本保 証に基づくサービスを提供する義務を負わないものとします。a)当社担当者 以外の者による本製品の設置、修理または整備の実施から生じた損傷に対する 修理。b)不適切な使用または互換性のない機器への接続から生じた損傷に対 する修理。c)当社製以外のサプライ用品の使用により生じた損傷または機能 不全に対する修理。d)本製品が改造または他の製品と統合された場合におい て、かかる改造または統合の影響により当該本製品の整備の時間または難易度 が増加した場合の当該本製品に対する整備。
本保証は、明示であるか黙示であるかを問わず他のあらゆる保証の代わりに、 本製品に関して当社がお客様に対して提供するものです。 当社およびそのベン ダは、商品性または特定目的に対する適合性のいかなる黙示の保証も拒否しま す。 欠陥製品を修理または交換するという当社の責任行為は、本保証の義務違
反に対してお客様に提供される唯一かつ排他的な救済手段です。 当社およびそ のベンダは、当社またはベンダにそうした損害の可能性が前もって通知されて いたかどうかにかかわらず、いかなる間接的損害、特別な損害、付随的損害、 または結果的損害に対しても責任を負いません。
[W18 – 25MAY06]
P2220 型プローブ
保証
当社では、本製品において、出荷の日から 1 年間、材料およびその仕上がりに ついて欠陥がないことを保証します。この保証期間中に製品 が判明した場合、当社では、当社の裁量に基づき、部品および作業の費用を請 求せずに当該欠陥製品を修理するか、あるいは当該欠陥製 ます。保証時に当社が使用する部品、モジュール、および交換する製品は、新 しいパフォーマンスに適応するために、新品の場合、 ります。交換したすべての部品、モジュール、および製品は当社で保有されま す。
本保証に基づきサービスをお受けいただくため、お客様には、本保証期間の満 了前に当該欠陥を当社に通知していただき、サービス実施のための適切な措置 を講じていただきます。お客様には、当該欠陥製品を梱包していただき、送料 前払いにて当社指定のサービス・センターに送付していただきます。本製品が お客様に返送される場合において、返送先が当該サービス・センターの設置さ れている国内の場所であるときは、当社は、返送費用を負担します。しかし、 他の場所に返送される製品については、すべての送料、関税、税金その他の費 用をお客様に負担していただきます。
本保証は、不適切な使用または不適切もしくは不十分な保守および取り扱いに より生じたいかなる欠陥、故障または損傷にも適用されません。当社は、以下 の事項については、本保証に基づきサービスを提供する義務を負いません。a) 当社担当者以外の者による本製品のインストール、修理またはサービスの試行 から生じた損傷に対する修理。b)不適切な使用または互換性のない機器への 接続から生じた損傷に対する修理。c)当社製ではないサプライ用品の使用に より生じた損傷または機能不全に対する修理。d)本製品が改造または他の製 品と統合された場合において、改造または統合の影響により当該本製品のサー ビスの時間または難度が増加したときの当該本製品に対するサービス。
この保証は、明示的または黙示的な他のあらゆる保証の代わりに、製品に関し て当社がお客 は特定目的に対する適合性についての一切の黙示保証を否認します。欠陥製品 を修理ま れる唯一の排他的な法的救済となります。間接損害、特別損害、付随的損害ま たは派 知されていたか否に拘わらず、一切の責任を負いません。
[W2 – 15AUG04]
様に対して提供するものです。当社およびベンダは、商品性また
たは交換する当社の責任は、本保証の不履行についてお客様に提供さ
生損害については、当社およびそのベンダは、損害の実現性を事前に通
に欠陥があること
品の交換品を提供し
または再生品の場合もあ
目次
安全にご使用いただくために ..... .... ..... .... .... ......... . iv
適合性に関する情報 . .... ..... .... .... ..... .... .... ..... .... . vii
EMC ........................................................... vii
安全性..................................................... ix
環境条件について .. ..... .... .... ..... .... .... ..... .... ... xi
まえがき...................................................... xiii
ヘルプ・システム .. ..... .... .... ..... .... .... ..... .... .. xiv
インターネット経由のファームウェア更新. ..... .... .. xv
表記規則 ................................................. xvi
はじめに....................................................... 1
機能の概要................................................ 1
設置 ....................................................... 4
機能チェック ....... .... ..... .... .... ..... .... .... ..... ... 5
プローブの安全性 .. ..... .... .... ..... .... .... ..... .... ... 6
電圧プローブ・チェック・ウィザード.. .... .... ..... ... 6
プローブの手動補正... .... .... ..... .... .... ..... .... .... . 8
プローブの減衰設定... .... .... ..... .... .... ..... .... .... . 9
電流プローブ・スケール.. ..... .... .... ..... .... .... .... 10
自己校正 ................................................. 10
基本操作...................................................... 11
表示領域 ................................................. 11
メニュー・システムの使用 .. .... ......... .... ......... . 16
垂直軸コントロール... .... .... ..... .... .... ..... .... .... 18
水平軸コントロール... .... .... ..... .... .... ..... .... .... 19
トリガ・コントロール .. .... ..... .... .... ..... .... .... .. 20
メニュー・ボタンとコントロール・ボタン. ..... .... .. 21
入力コネクタ ....... .... ..... .... .... ..... .... .... ..... .. 25
フロント・パネルのその他のコネクタ.. .... .... ..... .. 26
オシロスコープの基本機能. .... .... ..... .... .... ..... .... ... 27
オシロスコープのセットアップ .. .... .... ..... .... .... . 27
トリガ.................................................... 29
信号の取り込み... .... ......... .... ..... .... .... ..... .... 31
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル i
目次
波形のスケーリングと位置調整 .. .... .... ......... .... . 32
測定の実行............................................... 36
測定例 ........................................................ 39
基本的な測定例... .... ......... .... ......... .... ..... .... 40
オートレンジを使用した一連のテスト・ポイントの検査 45
カーソル測定の実行... .... .... ..... .... .... ......... .... 46
信号の詳細の解析 .. ..... .... .... ..... .... .... ..... .... .. 51
単発信号の取り込み... .... .... ..... .... .... ......... .... 54
伝搬遅延の測定... .... ......... .... ......... .... ..... .... 56
特定のパルス幅でのトリガ .. .... ......... .... ......... . 57
ビデオ信号でのトリガ .. .... ..... .... .... ..... .... .... .. 59
差動通信信号の解析... .... .... ..... .... .... ......... .... 65
ネットワーク内でのインピーダンス変化の観測例 . ... 68
FFT演算...................................................... 71
時間領域波形のセットアップ.. ......... .... .... ..... ... 71
FFT スペクトラムの表示... ..... .... .... ..... .... .... ... 73
FFT ウィンドウの選択 ... .... ..... .... ......... .... ..... 75
FFT スペクトラムの拡大と位置調整 .. ......... .... .... 78
カーソルを使用した FFT スペクトラムの測定 . .... ... 79
USB フラッシュ・ドライブ・ポートと USB デバイス・ポー
ト......................................................... 81
USB フラッシュ・ドライブ・ポート.. .... ..... .... .... 81
ファイル管理規則 .. ..... .... .... ..... .... .... ..... .... .. 84
USB フラッシュ・ドライブでのファイルの保存と呼び出
し .................................................... 85
PRINT フロント・パネル・ボタンの保存機能の使用 . 88
USB デバイス・ポート... .... ..... .... .... ..... .... .... . 92
PC への PC 通信ソフトウェアのインストール . ..... .. 92
PC への接続 ............................................. 93
GPIB システムへの接続 .... ..... .... .... ..... .... .... ... 96
コマンド入力 ............................................ 96
プリンタへの接続 .. ..... .... .... ..... .... .... ..... .... .. 97
スクリーン・イメージの印刷.. ......... .... .... ..... ... 98
リファレンス................................................ 101
取り込み ................................................ 101
ii TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
目次
オートレンジ ....... .... ..... .... .... ..... .... .... ..... . 105
オートセット ....... .... ..... .... .... ..... .... .... ..... . 107
カーソル ................................................ 111
デフォルト・セットアップ .. .... ......... .... ......... 112
表示 ..................................................... 113
ヘルプ................................................... 116
水平軸................................................... 116
演算 ..................................................... 119
測定 ..................................................... 121
印刷 ..................................................... 122
プローブ・チェック... .... .... ..... .... .... ..... .... ... 124
リファレンス・メニュー.. ..... .... .... ..... .... .... ... 124
保存と呼び出し... .... ......... .... ..... .... .... ..... ... 125
トリガ・コントロール .. .... ..... .... .... ..... .... .... . 132
ユーティリティ... .... ......... .... ..... .... .... ..... ... 140
垂直軸コントロール... .... .... ..... .... .... ..... .... ... 145
付録A: 仕様................................................. 149
オシロスコープの仕様 .. .... ..... .... .... ..... .... .... . 149
P2220 型プローブ仕様 .. .... ..... .... .... ..... .... .... . 163
付録B: アクセサリ.......................................... 167
付録 C: クリーニング .... .... .... ..... .... .... ..... .... .... . 171
一般的な注意事項 .. ..... .... .... ..... .... .... ..... .... . 171
クリーニング ....... .... ..... .... .... ..... .... .... ..... . 171
付録 D: デフォルト・セットアップ ... .... ..... .... .... .... 173
付録 E: フォントのライセンス . .... ......... .... ......... .. 177
索引
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル iii
安全にご使用いただくために
安全にご使用いただくために
人体への損傷を避け、本製品や本製品に接続されている製品 の損傷を防止するために、次の安全性に関する注意をよくお読 みください。
安全にご使用いただくために、本製品の指示に従ってくださ い。
資格のあるサービス担当者以外は、保守点検手順を実行しない でください。
火災や人体への損傷を避けるには
適切な電源コードを使用してください。 本製品用に指定され、使用さ
れる国で認定された電源コードのみを使用してください。
接続と切断は正しく行ってください。 プローブ出力を測定機器に接
続してから、プローブを被測定回路に接続してください。被測 定回路にプローブの基準リードを接続してから、プローブ入力 を接続してください。プローブ入力とプローブの基準リードを 被測定回路から取り外した後で、プローブを測定機器から取り 外してください。
本製品を接地してください。 本製品は、電源コードのグランド線を
使用して接地します。 感電を避けるため、グランド線をアース に接続する必要があります。 本製品の入出力端子に接続する前 に、製品が正しく接地されていることを確認してください。
すべての端子の定格に従ってください。 火災や感電の危険を避け
るために、本製品のすべての定格とマーキングに従ってくださ い。 本製品に電源を接続する前に、定格の詳細について、製品 マニュアルを参照してください。
プローブの基準リードは、グランドにのみ接続してください。
共通端子を含むどの端子にも、その端子の最大定格を超える電 位をかけないでください。
電源を切断してください。 電源スイッチにより、電源を切断しま
す。スイッチの位置については、取扱説明書を参照してくださ い。電源スイッチをさえぎらないでください。このスイッチは 常にアクセス可能であることが必要です。
iv TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
安全にご使用いただくために
カバーを外した状態で動作させないでください。 カバーやパネルを外
した状態で本製品を動作させないでください。
故障の疑いがあるときは動作させないでください。 本製品に故障の疑
いがある場合、資格のあるサービス担当者に検査してもらって ください。
露出した回路への接触は避けてください。 電源がオンのときに、露
出した接続部分やコンポーネントに触れないでください。
湿気の多いところでは動作させないでください。
爆発性のあるガスがある場所では使用しないでください。
製品の表面を清潔で乾燥した状態に保ってください。
適切に通気してください。
適切な通気が得られるような製品の設置 方法の詳細については、マニュアルの設置方法を参照してくだ さい。
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル v
安全にご使用いただくために
本マニュアル内の用語
本マニュアルでは、次の用語を使用します。
警告: 人体や生命に危害をおよぼすおそれのある状態や行為を示
します。
注意: 本製品やその他の接続機器に損害を与える状態や行為を示
します。
本製品に関する記号と用語
本製品では、次の用語を使用します。
DANGER: ただちに人体や生命に危険をおよぼす可能性があ ることを示します。
WARNING: 人体や生命に危険をおよぼす可能性があること を示します。
CAUTION: 本製品を含む周辺機器に損傷を与える可能性が あることを示します。
本製品では、次の記号を使用します。
vi TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
適合性に関する情報
このセクションでは、本機器が適合している EMC 基準、安全 基準、および環境基準について説明します。
EMC
EC 適合宣言 - EMC
指令 2004/108/EC 電磁環境両立性に適合します。『Official
nal of the European Communities』に記載の以下の仕様に
Jour 準拠します。
EN 61326-1:2006、EN 61326-2-1:2006: 測定、制御、および実験用
途の電子機器を対象とする EMC 基準。
CISPR 11:2003:グループ 1、クラス A、放射および伝導エ ミッション
IEC 61000-4-2:2001:静電気放電イミュニティ
IEC 61000-4-3:2002:RF 電磁界イミュニティ
IEC 61000-4-4:2004:ファスト・トランジェント/バース ト・イミュニティ
IEC 61000-4-5:2001:電源サージ・イミュニティ
IEC 61000-4-6:2003:伝導 RF イミュニティ
IEC 61000-4-11:2004:電圧低下と停電イミュニティ
EN 61000-3-2:2006: AC 電源高調波エミッション
EN 61000-3-3:1995: 電圧の変化、変動、およびフリッカ
欧州域内連絡先:
Tektronix UK, Ltd. Western Peninsula Western Road Bracknell, RG12 1RF United Kingdom
1234
5
6
7
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル vii
適合性に関する情報
1
本製品は住居区域以外での使用を目的としたものです。住居区域で使用 すると、電磁干渉の原因となることがあります。
2
本製品をテスト対象に接続した状態では、この規格が要求するレベルを超 えるエミッションが発生する可能性があります。
3
ここに挙げた各種 EMC 規格に確実に準拠するには、高品質なシールドを持 つインタフェース・ケーブルが必要です。
4
被測定装置が IEC61000-4-11 過渡イミュニティ・テストからの回復に 10 秒 以上かかると、機器がリブートする場合があります。
5
テスト電界下(周波数レンジ 80 MHz ~ 1 GHz および 1.4 GHz ~ 2.0 GHz で 3 V/m、1 kHz で 80% の振幅変調)および(周波数 で 1 V/m、1 kHz で 80% の振幅変動)におけるトレース・ノイズの増加は、 ピーク・ツー・ピークで 2 主目盛を超えることはありません。トリガ・スレッショ ルドに設定したオフセットがグランド基準から 1 主目盛以内であると、周囲の 電界による誘導でトリガが誤作動することがあります。
6
トレース・ノイズの増加は、テスト電界に影響されますが(周波数レンジ 150 kHz ~ 80 MHz で電界強度 3 V/m、1 kHz で 80% の振幅変調)ピーク・ツー・ ピークで 1 主目盛を超えません。トリガ・スレッショルドに設定したオフセット がグランド基準から 0.5 主目盛以内であると、周囲の電界による誘導でト リガが誤作動することがあります。
7
70%/25 サイクルの電圧低下および 0%/250 サイクル瞬断の各テスト・レベル において、性能基準 C を適用します(IEC 61000-4-11)。
オーストラリア/ニュージーランド適合宣言 -EMC
レンジ2.0 GHz ~ 2.7 GHz
ACMA に従い、次の規格に準拠することで Radiocommunications Act の EMC 条項に適合しています。
CISPR 11:2003:グループ 1、クラス A、放射および伝導エ ミッション(EN61326-1:2006 および EN61326-2-1:2006 に 準拠)
viii TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
安全性
EC 適合宣言 - 低電圧指令
『Official Journal of the European Communities』に記載の以下 の基準に準拠します。
低電圧指令 2006/95/EC。
米国の国家認定試験機関のリスト
カナダ規格
その他の基準に対する適合性
適合性に関する情報
EN 61010-1:2001:測定、制御および実験用途の電子装置に 対する安全基準。
UL 61010-1:2004 年第 2 版。電子計測機器および試験用機 器の標準規格。
CAN/CSA-C22.2 No.61010-1:2004:測定、制御、および研 究用途の電子装置に対する安全基準、第 1 部。
IEC 61010-1:2001:測定、制御、および実験用途の電子装 置に対する安全基準。
機器の種類
テスト機器および計測機器。
安全クラス
クラス 1 - アース付き製品。
汚染度
製品内部およびその周辺で発生する可能性がある汚染の尺度で す。通常、製品の内部環境は外部環境と同じとみなされます。 製品は、その製品に指定されている環境でのみ使用してくださ い。
汚染度 1。汚染なし、または乾燥した非導電性の汚染のみ が発生します。このカテゴリの製品は、通常、被包性、密 封性のあるものか、クリーン・ルームでの使用を想定した ものです。
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル ix
適合性に関する情報
汚染度 2。通常、乾燥した非導電性の汚染のみが発生しま す。ただし、結露によって一時的な導電性が発生すること もまれにあります。これは、標準的なオフィスや家庭内の 環境に相当します。一時的な結露は製品非動作時のみ発生 します。
汚染度 3。導電性のある汚染、または通常は乾燥して導電 性を持たないが結露時に導電性を帯びる汚染。これは、温 度、湿度のいずれも管理されていない屋内環境に相当しま す。日光や雨、風に対する直接の曝露からは保護されてい る領域です。
汚染度 4。導電性のある塵、雨、または雪により持続的な 導電性が生じる汚染。これは一般的な屋外環境に相当しま す。
測定カテゴリ/過電圧カテゴリの記述
本製品の各端子には、それぞれ異なる設置(過電圧)カテゴリ が指定されている場合があります。各測定カテゴリは次のよう に定義されています。
測定カテゴリ IV。低電圧電源を使用して実施する測定用。
測定カテゴリ III。建築物の屋内配線で実施する測定用。
測定カテゴリ II。低電圧電源に直接接続した回路で実施す る測定用。
測定カテゴリ I。AC 電源に直接接続していない回路で実施 する測定用。
過電圧カテゴリ
過電圧カテゴリ II(IEC 61010-1 の定義による)
x TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
環境条件について
このセクションでは本製品が環境に及ぼす影響について説明し ます。
使用済み製品の処理方法
機器またはコンポーネントをリサイクルする際には、次のガイ ドラインを順守してください。
機器のリサイクル: 本製品の製造には天然資源が使用されていま
す。この製品には、環境または人体に有害となる可能性のある 物質が含まれているため、製品を廃棄する際 る必要があります。有害物質の放出を防ぎ、天然資源の使用を 減らすため、機材の大部分を再利用またはリサイクルできる適 切な方法で処理してください。
この記号は、本製品が WEEE(廃棄電気・電子機器) およびバッ テリに 関する Directive 2002/96/EC お よ び 2006/66/EC に基づ き、EU の諸 要件に準拠して いることを示しています。リサイクル方法について は、Tektronix の Web サイ ト(www.tektronix.com) の 「Service & Support」を参照してください。
適合性に関する情報
には適切に処理す
水銀に関するお知らせ:
ライト・ランプには、水銀が含まれています。廃棄にあたって は、環境への配慮が必要です。廃棄およびリサイクルに関して は、お住まいの地域の所轄官庁にお尋ねください。
この製品に使用されている LCD バック
有害物質に関する規制
この製品は Monitoring and Control(監視および制御)装置に分 類され、2002/95/EC RoHS Directive(電気・電子機器含有特定 危険物質使用制限指令)の適用範囲外です。
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル xi
適合性に関する情報
xii TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
まえがき
このマニュアルでは、TDS1000B/TDS2000B シリーズ・デジタ ル・ストレージ・オシロスコープの操作方法について説明しま す。このマニュアルは次の章で構成されています。
「はじめに」では、オシロスコープの機能について簡単に 説明し、設置の方法を示します。
「基本操作」では、オシロスコープの基本的な操作方法に ついて説明します。
「オシロスコープの基本機能」では、オシロスコープのセッ トアップ、トリガ、データの取り込み、波形のスケーリン グと位置調整、測定の実行など、オシロスコープの基本的 な操作と機能について説明します。
「測定例」では、さまざまな測定の問題を解決する方法の 例を紹介します。
「FFT 演算」では、高速フーリエ変換(FFT)演算機能を 使用して、時間領域信号を周波数成分(スペクトラム)に 変換する方法について説明します。
まえがき
「USB フラッシュ・ドライブ・ポートと USB デバイス・ ポート」では、USB フラッシュ・ドライブ・ポートを使用 する方法と、オシロスコープを USB デバイス・ポートに よってプリンタやコンピュータに接続する方法について説 明します。
「リファレンス」では、各オプションで選択できる項目と 指定できる値の範囲について説明します。
「付録 A:仕様」では、規格と承認だけでなく、オシロス コープおよび P2220 型プローブの電気仕様、環境仕様、お よび物理仕様を示します。
「付録 B:アクセサリ」では、スタンダード・アクセサリ とオプショナル・アクセサリについて簡単に説明します。
「付録 C: クリーニング」では、オシロスコープのクリーニ ング方法について説明します。
「付録 D:デフォルト・セットアップ」には、メニューと コントロールのリストを、DEFAULT SETUP(工場出荷時
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル xiii
まえがき
設定)フロント・パネル・ボタンを押したときに呼び出さ れるデフォルト(出荷時)設定とともに示します。
「付録 E:フォントのライセンス」では、特定のアジア言 語のフォントを使用するためのライセンスを示します。
ヘルプ・システム
このオシロスコープには、オシロスコープのすべての機能を扱 うトピックが含まれるヘルプ・システムが用意されています。 ヘルプ・システムを使用すると、次のような情報を表示できま す。
「メニュー・システムの使用」など、オシロスコープを使 用する上での一般情報
特定のメニューや、垂直位置コントロールなどのコントロー ルについての情報
ノイズの低減など、オシロスコープの使用中に発生する可 能性のある問題への対処方法
ヘルプ・システムには、必要な情報を見つける方法として、コ ンテクスト・ヘルプ、ハイパーリンク、および索引が用意され ています。
コンテクスト・ヘルプ
フロント・パネルの HELP(ヘルプ)ボタンを押すと、オシロ スコープには、最後にスクリーンに表示されたメニューについ ての情報が表示されます。ヘルプ・トピックの表示中は、汎用 ノブの横の LED が点灯し、ノブが有効あることを示します。 トピックが複数のページになっている場合は、汎用ノブを回し て、トピック内のページ間を移動できます。
ハイパーリンク
大部分のヘルプ・トピックには、<オートセット> のように山 かっこでマークされている箇所があります。これらは、他のト ピックへのリンクです。汎用ノブを回すと、ハイライト箇所が リンク間を移動します。Show Topic(トピックを読む)オプ
xiv TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
まえがき
ション・ボタンを押すと、ハイライト表示されたリンクに対応 するトピックが表示されます。Back(戻る)オプション・ボタ ンを押すと、前のトピックに戻ります。
索引
フロント・パネルの HELP(ヘルプ)ボタンを押した後 (索引)オプション・ボタンを押します。Page Up(前ページ) または Page Down(次ページ)のオプション・ボタンを押し、 参照したいトピックが含まれる索引ページを探し ノブを回して、ヘルプ・トピックをハイライト表示にします。 Show Topic(トピックを読む)オプション・ボタンを押し、ト ピックを表示します。
注: スクリーンからヘルプ・テキストを消去
には、Exit(終了)オプション・ボタ タンを押します。
ンまたは任意のメニュー・ボ
し、波形表示に戻る
インターネット経由のファームウェア更新
新しいバージョンのファームウェアが使用可能になった場合 は、インターネットと USB フラッシュ・ドライブを使用して オシロスコープを更新することができます。インターネットに アクセスできない場合の更新手順については、当社営業所まで ご連絡ください。
、Index
ます。汎用
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル xv
まえがき
インターネットからファームウェアを更新するには、次の手順 を実行します。
1. UTILITY(ユーティリティ) ► System Status(システム・ ステータス)オプションを押し、オシロスコープのファー ムウェアのバージョン番号を書き留めます。
2. 自分のコンピュータから Web サイトの www.tektronix.com にアクセスし、より新しいバージョンのオシロスコープ・ ファームウェアが使用可能かどうかを確認します。
3. 新しいバージョンのファームウェアがある場合は、Web ペー ジからファームウェア・ファイルをダウンロードします。
必要に応じて、ダウンロードしたファイルを解凍します。
4. TDS1K2KB.TEK ファームウェア・ファイルを USB フラッ シュ・ドライブのルート・フォルダにコピーします。
5. オシロスコープの前面にある USB フラッシュ・ドライブ・ ポートに USB フラッシュ・ドライブを挿入します。
6. オシロスコープで、UTILITY(ユーティリティ) ► File Utilities(ユーティリティ) ► - more - page 2 of 2(- 次へ
- 2/2 ページ) ► Update Firmware(Firmware の更新)オプ ション・ボタンを押します。
ファームウェアを更新するのに数分間かかります。
ファームウェアの更新が完了すると、任意のボタンを押すよう 求められます。 ファームウェアの更新が完了するまでは、USB フラッシュ・ドライブを抜いたり、オシロスコープの電源をオ フにしたりしないでください。
表記規則
このマニュアルでは、次の表記規則が使用されています。
フロント・パネルのボタン、ノブ、およびコネクタは、 HELP(ヘルプ)や PRINT のように、すべて大文字で表記 されます。
メニュー・オプションは、Peak Detect(ピーク)や Window
Zone(範囲指定)のように、各単語の最初の文字が大文字 で表記されます。
xvi TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
フロント・パネルのボタンとノブ
汎用ノブ
オプション・ボタンはスクリーンに表示される各単語の最 初の文字が大文字
のラベルはすべて大文字
まえがき
注: オプション・ボタンは、スクリ
ボタン、ベゼル・ボタン、またはソ ります。
ーン・ボタン、サイドメニュー・
フトキーと呼ばれることもあ
デリミタの ► は、一連のボタンを押す操作を区切ります。 た とえば、UTILITY(
ユーティリティ) ► Options(オプショ ン) ► Set Date and Time(日時の設定) は、フロント・パ ネルの UTILITY(ユーティリティ)ボタンを押し、次にオ プション・ボタンの Op
tions(オプション)を押し、次にオ プション・ボタンの Set Date and Time(日時の設定)を押 すことを意味します。 目的のオプションを選択するには、 同じオプション・ボ
タンを複数回押さなければならないこ
とがあります。
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル xvii
まえがき
xviii TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
はじめに
TDS1000B/TDS2000B シリーズ・デジタル・ ロスコープは、グランド基準測定を行うことができる小型・軽 量のベンチトップ・オシロスコープです。
この章では次の作業を行う方法について説明します。
製品の設置
簡単な機能チェックの実行
プローブのチェックと補正
プローブ減衰定数の設定
自己校正ルーチンの使用
注: オシロスコープの電源をオンにする際、画面に表示される言語
を選択できます。また、UTILITY(ユーティリティ) ► Language (言語)オプションにアクセスすると、いつでも言語を選択でき ます。
機能の概要
次の表とリストに機能の概要を示します。
モデル TDS1001B型240MHz
チャン
ネル 帯域幅
ストレージ・オシ
サンプル・ レート 表示
500 MS/s
モノクロ
TDS1002B型260MHz
TDS1012B型2 100 MHz
TDS2002B型260MHz
TDS2004B型460MHz
TDS2012B型2 100 MHz
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル 1
1.0 GS/s
1.0 GS/s
1.0 GS/s
1.0 GS/s
1.0 GS/s
モノクロ
モノクロ
カラー
カラー
カラー
はじめに
チャン
モデル TDS2014B型4 100 MHz
TDS2022B型2 200 MHz
TDS2024B型4 200 MHz
ネル 帯域幅
サンプル・ レート 表示
1.0 GS/s
2.0 GS/s
2.0 GS/s
カラー
カラー
カラー
2 TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
はじめに
コンテクスト・ヘルプ・システム
カラーまたはモノクロ LCD ディスプレイ
選択可能な 20 MHz 帯域幅制限
チャンネルごとに 2,500 ポイントのレコード長
オートセット
オートレンジ
プローブ・チェック・ウィザード
設定と波形の保存
ファイル・ストレージ用の USB フラッシュ・ドライブ・ ポート
任意の PictBridge 互換プリンタへの直接印刷
OpenChoice PC 通信ソフトウェアを使用した USB デバイ ス・ポート経由の PC 通信
オプションの TEK-USB-488 型アダプタによる GPIB コント ローラとの接続
カーソルとリードアウト
トリガ周波数リードアウト
11 種類の自動測定
波形のアベレージングとピーク検出
2 つの時間軸
演算機能による +、-、および × の操作
高速フーリエ変換(FFT)演算
パルス幅トリガ機能
選択したラインでトリガ可能なビデオ・トリガ機能
外部トリガ
可変パーシスタンス表示
10 か国語でのユーザ・インタ
TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル 3
フェースとヘルプ・トピック
はじめに
設置
電源コード
オシロスコープに付属している電源コードだけを使用してくだ さい。「付録 B:アクセサリ」に、スタンダード・アクセサリ とオプショナル・アクセサリを示しています。
電源
90 ~ 264 VAC さい。400 Hz 電源の場合、電源は 90 ~ 132 VAC
、45 ~ 66 Hz を供給する電源を使用してくだ
RMS
、360 ~
RMS
440 Hz を出力する必要があります。
セキュリティ・ループ
保管場所からオシロスコープを持ち去られないようにするに は、通常のラップトップ・コンピュータ用の盗難防止ロックを 使用するか、本体に設けられているケーブル穴に盗難防止ケー ブルを通してください。
盗難防止ケーブル用 の穴
盗難防止ロック
用の穴
電源コード
通気
注: このオシロスコープは、空気の自然対流によって冷却されま
す。オシロスコープの両側面と上面に 2 インチ(約 5 cm)のス ペースを空けると、適切なエア・フローが確保されます。
4 TDS1000B/2000B シリーズ・オシロスコープ・ユーザ・マニュアル
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