Sony HDSX5800 Operating manual

ROUTING SWITCHER PROCESSOR
HDS-X5800
33 INPUT BOARD SET
HKS-5810M HKS-5810SD
34 CASCADE INPUT BOARD SET
HKS-5811M HKS-5811SD
33 INPUT DISTRIBUTION BOARD
HKS-5820M
264x34 MATRIX BOARD
HKS-5830M HKS-5830SD
HKS-5860M HKS-5860SD
電気製品は、安全のための注意事項を守らないと、火災 や人身事故になることがあります。
このオペレーションマニュアルには、事故を防ぐための重要な注意事項と製 品の取り扱いかたを示してあります。このオペレーションマニュアルをよく お読みのうえ、製品を安全にお使いください。お読みになったあとは、いつ でも見られるところに必ず保管してください。
OPERATION MANUAL 1st Edition (Revised 1)
[Japanese/English]
日本語
安全のために
ソニー製品は安全に充分配慮して設計されています。しかし電気製品は、安 全のための注意事項を守らないと、火災や感電などにより死亡や大けがなど 人身事故につながることがあり、危険です。 事故を防ぐために次のことを必ずお守りください。
安全のための注意事項を守る
2(J)〜4(J)ページの注意事項をよくお読みください。
オプションユニットの装着について
危険を避けるために、オプションユニットの装着はサービストレーニングを 受けた技術者、もしくはソニーのサービス担当者または営業担当者にご依頼 ください。
定期点検を実施する
長期間安全に使用していただくために、定期点検を実施することをおすすめ します。点検の内容や費用については、ソニーのサービス担当者または営業 担当者にご相談ください。
故障したら使用を中止する
警告表示の意味
オペレーションマニュアルおよ び製品では、次のような表示を しています。表示の内容をよく 理解してから本文をお読みくだ さい。
この表示の注意事項を守らない と、火災や感電などにより死亡 や大けがなど人身事故につなが ることがあります。
この表示の注意事項を守らない と、感電やその他の事故により けがをしたり周辺の物品に損害 を与えたりすることがあります。
ソニーのサービス担当者、または営業担当者にご連絡ください。
万一、異常が起きたら
1 電源スイッチを4つとも切るか、電源コー
異常な音、におい、 煙が出たら
炎が出たら
,
コードを4 本とも抜くか、ブレーカーを OFFにする。
2 ソニーのサービス担当者、または営業担当
者に修理を依頼する。
電源スイッチを 4 つとも切るか、電源コー
,
コードを4本とも抜くか、ブレーカーをOFF にし、消火する。
注意を促す記号
行為を禁止する記号
行為を指示する記号
目次
警告 ....................................................................................................................
注意 ....................................................................................................................
ルーティングスイッチャーシステムのマニュアル構成.............................................
概要 .........................................................................................................................
HDS-X5800ルーティングスイッチャーシステムの特長 .......................................... 6(J)
HDS-X5800構成商品 ...................................................................................................... 7(J)
HDS-X5800ルーティングスイッチャーの制御システム .......................................... 8(J)
HDS-X5800ルーティングスイッチャーシステムの機能 .......................................... 8(J)
S-BUS制御システムの特長 ........................................................................................... 9(J)
システム接続例 ............................................................................................................ 10(J)
各部の名称と働き ..................................................................................................
ルーティングスイッチャープロセッサーHDS-X5800 ............................................ 12(J)
33インプットボードセットHKS-5810M ................................................................... 15(J)
34アウトプットボードセットHKS-5860M ............................................................... 15(J)
34カスケードインプットボードセットHKS-5811M ............................................... 15(J)
33インプットボードセットHKS-5810SD.................................................................. 16(J)
34アウトプットボードセットHKS-5860SD.............................................................. 16(J)
34カスケードインプットボードセットHKS-5811SD.............................................. 16(J)
エラー表示と対策 ..................................................................................................
主な仕様 ................................................................................................................
ルーティングスイッチャープロセッサーHDS-X5800 ............................................ 18(J)
33インプットボードセットHKS-5810M .................................................................... 19(J)
33インプットボードセットHKS-5810SD................................................................... 19(J)
33インプットディストリビューションボードHKS-5820M .................................... 20(J)
264×34マトリクスボードHKS-5830M ...................................................................... 20(J)
264×34マトリクスボードHKS-5830SD..................................................................... 20(J)
34アウトプットボードセットHKS-5860M ................................................................ 21(J)
34アウトプットボードセットHKS-5860SD............................................................... 21(J)
34カスケードインプットボードセットHKS-5811M ................................................ 22(J)
34カスケードインプットボードセットHKS-5811SD............................................... 22(J)
2(J) 4(J) 5(J) 6(J)
12(J)
17(J) 18(J)
日 本 語
1 (J)
下記の注意を守らないと、
火災感電により死亡大けがにつながることがあります。
分解や改造をしない
分解や改造をすると、火災やけがの原因となることがあります。 内部スイッチを設定するときは、必ずサービストレーニングを受けた技術者 にご依頼ください。点検および修理は、ソニーのサービス担当者または営業 担当者にご相談ください。
事故を防ぐために、サービストレーニングを受けた技術者以外 はサービスを行わない
機器内部に手を触れると、火災や感電の原因となることがあります。
内部に水や異物を入れない
水や異物が入ると火災や感電の原因となります。 万一、水や異物が入ったときは、すぐに電源を切り、電源コードや接続コー ドを抜いて、ソニーのサービス担当者または営業担当者にご相談ください。
指定の電源コードを使用する
指定以外の電源コードを使用すると、火災や感電の原因となります。 他の電源コードを使用する場合は、ソニーのサービス担当者または営業担当 者にご相談ください。
電源コードを傷つけない
電源コードを傷つけると、火災や感電の原因となります。
電源コードを加工したり、傷つけたりしない。重いものをのせたり、引っ張ったりしない。熱器具に近づけたり、加熱したりしない。電源コードを抜くときは、必ずプラグを持って抜く。ラックマウントするとき、レールにはさみ込まない。
万一、電源コードが傷んだら、ソニーのサービス担当者に交換をご依頼くだ さい。
電源コードのプラグおよびコネクターは突き当たるまで差し込む
電源プラグがACインレットに不完全にささっていると、発火や発熱の原因 となります。
2 (J)
油煙、湯気、湿気、ほこりの多い場所では設置•使用しない
上記のような場所で設置・使用すると、火災や感電の原因となります。
取っ手を持って運搬する
取っ手を持たないと、機器が落下してけがの原因となることがあります。
人以上で運搬する
4
本機は重量物ですので、1〜3 人で運搬すると、腰を痛めたり、けがをする ことがあります。
3 (J)
下記の注意を守らないと、
けがをしたり周辺の物品に損害を与えることがあります。
通風孔をふさがない
通風孔をふさぐと内部に熱がこもり、火災の原因となることがあります。
逆さまや横倒しにしない。
風通しの悪い、狭いところに押し込まない。
毛足の長いじゅうたんや布団の上に置かない。
布をかけない。
安定した場所に設置する
ぐらついた台の上や傾いたところなどに設置すると、製品が落下してけがの 原因となることがあります。
安全アースを接続する
安全アースを接続しないと、感電の原因となることがあります。次の方法で アースを接続してください。
電源コンセントが3極の場合
指定の電源コードを使用することで安全アースが接続されます。
電源コンセントが2極の場合
指定の3極→2極変換プラグを使 用し、変換プラグから出ている 緑色のアース線を建物に備えら れているアース端子に接続して ください。
安全アースを取り付けることができない場合は、ソニーのサービス担当者ま たは営業担当者にご相談ください。
変換プラグ
アース線
ファンが止まったままの状態で使用しない
ファンが止まると、FANランプが赤く点灯します。そのまま使用し続ける と、内部に熱がこもり火災の原因となることがあります。ソニーのサービス 担当者または営業担当者ににご連絡ください。
4 (J)
ルーティングスイッチャーシステムのマニュアル構成
ルーティングスイッチャーシステムには、以下のマニュアルが用意 されています 。目的に合わせて、または本書の指示にしたがって ご覧ください。
オペレーションマニュアル(本書、付属)
ルーティングスイッチャーの簡 単な概要、 接続例、各部の名称、仕 様などの情報を提供し ま す。
システムセットアップマニュアル(付属)
ルーティングスイッチャーシステムの初期設 定や 動作 確認について 説明したマニュアルです。本機だけでなく、ルーティングス イッ チャーシステムの主要構成機器に関する情報を提供します。
インストレーションマニュアル
本機の保守に関する情報と 、基板交換などの初期サ ービスに関す る情報を提供します。
メンテナンスマニュアル(別売り)
部品レベルまでのサービスを前提とした情報(調整要項、マウント 図、回路図、詳細 な パーツリス ト)を提供します。入手を希望される 方は、お買い上げいただいた機器の販売担当者にお問い合わせ ください。
プロトコルマニュアル(別売り)
本機を制御するためのプロトコルに関する情報を提供 します。 本機がサポート可 能なプロトコルに 対し、次 のようなマニュアル が 用意されています。必要なプロトコルマニュアルについては、お買 い上げいただいた機器の販売担当者にお問い合わせください。
S-BUSリモート用ターミナル制御プロトコル:S-BUSPROTOCOL
ANDCOMMANDSPECIFICATIONS
HDS-X5800
ルーティングスイッチャーシステム の 技術概要お よび各種アプリケー ション情報を提供 します。入手を希望さ れ る 方は、お買い上げいた だいた機器の販売担当者にお問い合わせください。
テクニカルマニュアル(別売り)
(付属)
5 (J)
概要
ルーティングスイッチャープロセッサーHDS-X5800は、従来SDTV SDIの信号レート(143Mbps〜270Mbps)に加え、360Mbps SDI、540MbpsSDI、さらにHDTVSDIの信号レート(1483.5/1485 Mbps)を扱 うマトリクススイッチャーです。 フレームモデルHDS-X5800に各種オプションボー ド(下記参照)を 組み合わて搭載することにより、最大マトリクスサイズ(入力264、 出力272)まで、33入力単位または 34出力単位で増設が可能で す。 また、 カスケー ド入力オプションボードおよび外部の信号分配器を 使 用 することにより、HDS-X5800を16台接続して、入出力を最大 1024×1024まで拡張することができます。
フレーム(本体外筐ユニット)
ルーティングスイッチャープロセッサーHDS-X5800:
最大マトリクスサイズ264×272
オプションボード
33インプットボードセ ットHKS-5810M/5810SD
33インプットディストリビュ ー ションボードHKS-5820M
264×34マトリクスボー ドHKS-5830M/5830SD
34アウトプッ トボ ードセ ットHKS-5860M/5860SD
34カスケー ドインプットボ ードセ ットHKS-5811M/5811SD
ご注意
HDTVSDI信号を扱う信号系には、入力から出力まで、すべてM タイプの基板(HKS-58xxM)を使用してください。 また、 DVB-ASI規格の270Mbpsシリアルビットストリーム 信 号 を 扱 う信号系には、マトリクス基板にHKS-5830Mを使用してください。
◆詳しくは、インストレーシ ョンマニュアルをご覧ください。
実際の信号切り換え操作は、別売りのコントロールユニットBKS-R シリーズなどの外部制御機器から行います。 また、本システムを動作させるためには、 あ らかじめPC のター ミナ
ルエミュレーターなどによる、各種の設定(テーブルデータ作成や システムの設定)が必要です。
HDS-X5800
ルーティングスイッチャー
システムの特長
マルチビットレートに対応
従来のSDTV SDI(143Mbps〜270Mbps)に加え、360Mbps SDIにも対応します。これらは1入出力単位で異なるレートに 対 応 でき ます。 また、マルチビットレート 対応のオプションボー ドを使用することに よって、540MbpsSDIおよび HDTVSDI(1483.5/1485Mbps) にも対応可能となります。
33入力/34
フレーム の最大 マトリクスサイズまで、 33入力単位/34出力単位で 増設が可能です。
リダンダント
信頼性 を重視する放送業務用機器として不可欠なバック アッ プ用 コン トロールボード、およびバックアップ用電源ユニットが標準で装 備されています。
系統のリファレンス信号に対応
4
リファレンスビデオ入力端子を4系統備え、17出力単位で選択して
使用できます。 例えば、放送局のハウスシンクと、それと異なる位相/周波数のリ ファレンスを1 つ の 筐 体 内 で 別 々 のマトリクス リファレンスとして使用 することが できます 。
系統の
4
本システムは、独立した 4 系 統のコントロールを持ち、それぞれに 1本の同軸ケーブルで動作をコントロールできるソニーS-BUSコン
トロー ル方式を採用 してい ま す 。日常の複雑な操作も同軸 ケーブル
1本で実現します。
新開発ソフト仕様に対応
本シス テム は、従来のソニールー ティングス イッチャー制御ソフトか
ら 制御マトリク スサイズや制御内容をグレードア ップ した新ソフトに対
応しています。主な拡充内容は下記の通りです。
1024×1024(8レベル)または1024×512(16レベル)に対応。
16文字の「デスクリプション(記述)名称」を最大2048まで登録
可能。
32種類の「タイプ名」を使用可能。
タイ ライ ン管理の各グループの要素数を255に拡張。
出力単位で増設が可能
リダンダント電源を標準装備
CPU/
S-BUS
コントロール
6 (J)
HDS-X5800
構成商品
インプットディストリビューションボード
33 HKS-5820M
ルーティングスイッチャープロセッサー
HDS-X5800
ルーティングスイッチャーの本体外筐ユニット(EIA22RUサイズ)
で、最大マトリクスサイズは264入力×272出力です。
基本構成は、電源ユニット4台、制御用CPU基板2枚で、下記の
別売り オプション基板が装着可能です。
オプション基板名 機能 最大装着台数
HKS-5810M HDTV/SDTVシリアル入力
コネクタ ー基板セット
HKS-5810SD SDTVシリアル入力コネクター
基板セット
HKS-5820M HDTV/SDTVシリアル入力信号
分配基板
HKS-5830M HDTV/SDTVシリアルマトリクス
基板 HKS-5830SD SDTVシリアルマトリクス基板 8 HKS-5860M HDTV/SDTVシリアル出力
コネクタ ー基板セット HKS-5860SD SDTVシリアル出力コネクター
基板セット HKS-5811M HDTV/SDTVシリアルカスケード
入力基板セット HKS-5811SD SDTVシリアルカスケード入力
基板セット
8
8
8
8
8
8
8
8
複数のマトリクス基板(HKS-5830M/5830SD)へ信号を分配する 基板です。本基板は33入力を担当し、各々を8分配出力します。 SDTVSDI(143〜270Mbps)に加え、360MbpsSDI、540Mbps SDI、HDTVSDI(1483.5/1485Mbps)に対応 します。
264x34
264入力×34出力のマトリクス基板です。 SDTVSDI(143Mbps、177Mbps、270Mbps)に加え、360Mbps SDI、540MbpsSDI、HDTVSDI(1483.5/1485Mbps)に対応し
ます。
ご注意
HKS-5830Mで上記の信号レート以 外を扱う場合 は、リクロック され ずに出力されます。
264x34
264入力×34出力のマトリクス基板です。 143Mbps、177Mbps、270Mbps、360MbpsSDIに対応します。
ご注意
HKS-5830SDは、上記の信号レート 以外は扱えません。
マトリクスボード
マトリクスボード
HKS-5830M
HKS-5830SD
インプットボードセット
33
33入力のコネクター基板セットで す。 16入力と17入力が1対となっ てお り、HKS-5820M(33入力)に対して、本基板セットを1 ペア装 着できます。 SDTVSDI(143〜270Mbps)に加え、360MbpsSDI、540Mbps SDI、HDTVSDI(1483.5/1485Mbps)に対応します。
インプットボードセット
33
33入力のコネクター基板セットで す。 16入力と17入力が1対となっ てお り、HKS-5820M(33入力)に対して、本基板セットを1 ペア装 着できます。 SDTVSDI(143〜270Mbps)および360MbpsSDIに対応します。
HKS-5810M
HKS-5810SD
アウトプットボードセット
34
34出力(17出力×2)のコネクタ ー基板セットです。 HKS-5830M(34 出力)1枚に対して、本基板セットを1ペア装着できます。 SDTVSDI(143〜270Mbps)に加え、360MbpsSDI、540Mbps SDI、HDTVSDI(1483.5/1485Mbps)に対応 します。
アウトプットボードセット
34
34出力(17出力×2)のコネクター基板セットで す。 HKS-5830SD
(34出力)1枚に対して、本基板セットを1 ペア装着できます。
SDTVSDI(143〜270Mbps)および360MbpsSDIに対応します。
HKS-5860M
HKS-5860SD
7 (J)
概要
カスケードインプットボードセット
34 HKS-5811M
入力拡張用の34入力のカスケード入力基板セットで す。 17入力のBNCケーブル付きコネクター基板×2と34入力のイコラ
イザー基 板 が 1 組とな って おり、HKS-5830M(34出力)に対して 、
本基板セットを1組装着できます。 SDTVSDI(143〜270Mbps)に加え、360MbpsSDI、540Mbps SDI、HDTVSDI(1483.5/1485Mbps)に対応します。
カスケードインプットボードセット
34 HKS-5811SD
入力拡張用の34入力のカスケード入力基板セットで す。 17入力のBNCケーブル付きコネクター基板×2と34入力のイコラ
イザー基 板 が 1 組となっており、HKS-5830SD(34出力)に対 し て 、
本基板セットを1組装着できます。 SDTVSDI(143〜270Mbps)および360MbpsSDIに対応します。
HDS-X5800
の制御システム
ルーティングスイッチャー
RS-422A
本シス テムでは、RS-422Aのコマンドを内部でS-BUSのコマンドに 変換して、REMOTE2端子からS-BUS制御することも可能です。 RS-422Aコマンドでそのま ま 制御するモードをダイ レクトモード、S­BUSコマンド に変換して制御するモードをS-BUS変換モードとよび
ます。 S-BUS変換モードでは、制御できる系統を拡張し最大1024
系統、8レベルの入出力を制御できますが、応答速度はダイレクト モードより遅く なります。制御できる内容は、RS-422A用プロトコル で行えるものに限定されます。 S-BUSリモートが1次局に設定されるとS-BUS変換モードに固定さ れ、2 次局にに設定され ると ダイレクトモードに固定されます。
レベル設定による複数信号の同時制御
多種類の信号を同時に扱う場合、それぞれの信号別にルーティン グスイッチャーが必要になり ます。たと えば、VTRで記録を行うため に必要な信号には、ビデオ、オーデ ィオ、タイムコー ド、リモー トコン
トロールがあ り 、それぞれビデオ、オーディオ、タイムコード、リモー トの各ルーティングスイッチャーで信号を切り換えます。これらの切
り換えを行う信号を総称してレベルと呼びます。本システ ムでは最
大16種類のレベルを設定し、レベルごとに異なる入力信号の番号 を設定して同時に制御することができます。
による制御
HDS-X5800では、システム設定にはPCのターミナルエミュレー
ターを使用し、信号 の切り換えにはコン トロールパネルなどの制御
装置を使用します。 制御システムには、BNC型のREMOTE1端子を使用するS-BUS、 D-sub9ピンのREMOTE2端子を使用するRS-422A、REMOTE3 端子を使用するRS-232C、およびDATA端子を使用するイーサ
1)
の4種類があります。
ネッ ト
4系統の制御を同時に使うこと もでき ます。
S-BUS
S-BUSは、ソニーがルーティングスイッチャーシステムの制御用に
開発したプロトコルです。複数のルーティングスイッチャーとコ ン ト ロールユニットを、1本の同軸ケ ーブルで接続し、通信することがで きます。 S-BUSにより制御できる機器の台数は、ルー ティングス イッ
チャー、 コ ントロールユニットなど合わせて254台です。
HDS-X5800ルーティングス イッチャーシステムでは、 RS-422Aのコ
マンドをS-BUSコマンドに変換することにより、D-sub9ピンの
REMOTE2端子を通したS-BUS制御も可能です。
による制御
HDS-X5800
ルーティングスイッチャー
システムの機能
HDS-X5800ルーティングスイッチャーシステムは 次のよう な機能を 備えています。
設定した入出力系統の保護機能
設定した出力系統を、他のパネルから 切り換 えられないようにする
プロテクト機 能と、 入力系統をすべてコントロールパネルから隠して
切り換えられないよう にするシークレット 機能を備えています。
クロスポイントを無効にする機能
出力系統ごとに、選択できる入力系統を制限し、特定の入力系統
を指定した出力系統にしか出力できないようにすることができま
す。
パスワード機能
パスワードを設定しておき、オペレーターを制限することができま す。
1)EthernetならびにイーサネットはXEROX社の登録商標です。
8 (J)
名称設定機能
入出力端子に名称を設定し、接続する信号を識別できます。名称 は2種類の設定方法があり、ひとつは「タイ プ名(VTR、カメ ラなど
の機器名)+番号」(例:VTR1)で、もうひとつは任意の16文字
の名前をつける「デスクリプション(記述)名称」です。
設定した名称は、別売りのディスプレイユニットBKS-R3280/R3281 およびコ ントロールユニットBKS-R1617/R3220に表示させることが
でき ます。
S-BUS
S-BUS制御システムでは、複数のルーティングス イッチャーとコント
ロールユニットを1本の同軸ケーブルで接続し、制御信号の通信を
行います。ひとつのS-BUS制御システム内の1台のスイッチャーを 1次局に設定し、この1次局がシステム全体の制御を行います。ほ
かのスイッチャーとコン トロールユニットは 2 次 局 になり、1次局の制
御により信号の通信を行います。
制御システムの特長
バーチャルマッピッング機能
仮想マトリックス上にクロス ポイ ントを配置することができます。
フリーアサイメント機能
1つの端子名称に、レベルごとに異なる端子番号を割り当てること ができます。
タイライン機能
2台または3台のルーティングスイッチャ ーを接続する信号線を自動
的に選択できます。
ファントム機能
複数のクロスポイントを同時に切 り換え るこ とができます。
自己診断機能
入出力の有無やエラーの発生を、前面パネルのステータス表示ラ ンプに表示したり 、一次局 に接続したコントロールター ミナ ルに 表 示 させるこ とができます。 また後面パネルのALARM出力端子にパラレルで出力することも
可能です。
S-BUS制御システムは次のような特長があります。
75Ω同軸ケーブル1本による、LAN(LocalAreaNetwork)形式 の制御信号の通信
同軸ケーブル(5C-2Vケーブル使用時)を500mまで延長可能
電源を切らずにシステムを動作状態のまま、S-BUSラインへの接
続、取り外しが 可能
1次局に設定 したルーティングスイッチャーは、 複数のS-BUSライ
ンを制御し、最大254台(1次局を含む)までのルーテ ィングスイッ
チャー とコ ントロールユニットを制御
1本のS-BUSラインには、最大128台のルーティングス イッチャー
とコン トロールユニットが接続可能
自己診断機能によって検出されたエラーの内容を、S-BUSライン 上の1次局に接続されたPC(ターミナルエミュレーター)に表 示
PC(タ ー ミ ナルエ ミ ュ レーター)で設定した内容(システ ムの設定 やテーブルデータ)およびク ロス ポイントデータを、付属のバック
アップソフ トウェアBZR-20を使用してコンピューターのハードデ ィ スクに保存し、必要に応じて復元可能
9 (J)
概要
システム接続例
主要構成機器
本システムは75Ω同軸ケーブルで接続されたS-BUSデータリンク
を核に形成されます。
S-BUSデータリンクの主要構成機器は以下のとおりです。
S-BUS
データリンク主要構成機器
ご注意
HDS-X3000シリーズ/HDS-X5800以外のスイッチャーを 1 次局に 設定することもできますが、機能が限定されます。
S-BUS
データリンク 上の種別 使用機器 台数 機能
1次局 ・マルチビットレー トルーティ ングスイッチャー HDS-X3700 1 S-BUSデータリンク全体の通信制御。
・ルーティングスイッチャープロセッサー HDS-X5800 同時に2次局として動作することも可能。
2次局 ・ビデオルーティングスイッチャー DVS-V6464B/M 最大253台 各機器ごとの通信制御。
・マルチビットレートルーティ ング HDS-X3600 1次局からの指示に従って通信を行う。
ス イ
スイッチャー HDS-X3400
ッ チ
・ルーティングスイッチャープロセッサー HDS-X5800
ャ ー
・オ ー ディオルーテ ィングスイッチャー DVS-A3232 ・RS-422Aルーティングスイッチャー DVS-RS1616 ・タイムコードルーテ ィングスイッチャー DVS-TC3232
・X-Yコントロー ル ユ ニット BKS-R3220
ターミナル ターミナル エミュレーター P C 一 般 1 システム の各 種 設定 。
リ モ ー
・32ボタン コ ントロール ユ ニッ ト BKS-R3219
ト コ
・ユニバーサルコントロー ル ユ ニッ ト BKS-R1617
ン ト
・16ボタン コ ントロール ユ ニッ ト BKS-R1618
ロ ー ル
・8 デスティネーションコントロールユニット BKS-R3216
ユ ニ
・シングルステータスディ スプレイユニット BKS-R3280
ッ ト
・シングルステータスディ スプレイユニット BKS-R3281
S-BUSラインで発生したエラーの表示と管理。
接続時のご注意
1次局に使用するルーティングスイッ チ ャーでは、内部CPUボー ドのP/Sスイッチを P に設定します。
2次局に使用するルーティングスイッ チ ャーでは、内部CPUボー ドのP/Sスイッチを S に設定します。
1本のS-BUSラインに接続できる2次局は最大128台です。
1本のS-BUSラインのケーブル長は最大500m(5C-2Vケーブル
使用時)。
S-BUSラインの最終 機に取り付けるT 型ブリ ッジ、および各ス イッ
チャーの使用しないREMOTE1端子は、必ず75Ω終端器で終 端してく ださい。
2次局のルーティングス イッチャーのREMOTE1端子は1個のみ
使用可能です。
10 (J)
型ブリッジ(Bタイプ)の使いかた
T
HDS-X5800には、BタイプのT型ブリッジが付属しています。使用 する と き は、50cm以下の同軸ケーブル(5C-2V)を用意し、次のよ
うに接続してください。
REMOTE 1 (BNC
5C-2V
端子
型、メス
)
同軸ケーブル
型ブリッジ
T
タイプ
(B
)
(50 cm以下)
接続例
HDS-X5800を1次局とするS-BUSデータリンクの接続例を示します。
ビデオ
最大4台
次局
1
次局
2
ターミナル
パーソナルコンピューター ターミナルエミュレーター
(
レベル
1
ルーティングスイッチャー
プロセッサー
HDS-X5800
(P)
REMOTE 1
REMOTE 1
REMOTE 1
レベル
2
オーディオ ルーティング スイッチャー
DVS-A3232
(S)
ターミナル
)
DATA
レベル
パーソナルコンピューター ターミナルエミュレーター
(
ビデオ
オーディオ
チャンネル
3
オーディオ ルーティング スイッチャー
DVS-A3232
(S)
イーサネット
Hub
1/2
レベル
タイムコード ルーティング スイッチャー
DVS-TC3232
)
オーディオ
チャンネル
4
(S)
3/4
: S-BUS
信号系ライン
:
イーサネット
:
型ブリッジ
: T
型ブリッジ
: T
Ω終端器
: 75
マトリクスの階層
:
デスティネーション
VTR
タイムコード
レベル
8
各種 ルーティング スイッチャー
(S)
(A) (B)
オーディオ
チャンネル
ソース
VTR
最大
128
リモート コントロールユニット
BKS-R1617
リモート
コントロールユニット
BKS-R1618
リモート コントロールユニット
1/2
オーディオ
チャンネル
3/4
タイムコード
サブネット コントローラー
BZR-IF310
サブネット コントローラー
BZR-IF310
BKS-R3219
リモート コントロールユニット
BKS-R3220
リモート コントロールユニット
BKS-R3220
2次局として使用する機器(S)のREMOTE1端子は、複数個のうち1個だけ使用できます。
1本のS-BUSラインには、最大128台の2次局を接続できます。
1次局(P)は、最大253台の2次局をコントロールすることができます。
ディスプレイ ユニット
BKS-R3280
ディスプレイ ユニット
BKS-R3281
リモート コントロールユニット
BKS-R3280
リモート コントロールユニット
BKS-R3281
11 (J)
各部の名称と働き
ルーティングスイッチャープロセッサー
前面パネル
1
POWER
2
POWER
3
ステータス表示ランプ
表示ランプ
スイッチ
POWER A1 POWER A2 POWER B1 POWER B2
A
B
A
B
HDS-X5800
FAN REFERENCE
DC
A
+12V
TEMP
B
CPU
BOARD
RUN
C
REMOTE
D
HDS-X5800
ROUTING SWITCHER PROCESSOR
1
POWER
(電源)表示ランプ
それぞれ対応するACパワーサプライユニットに通電されると点灯し ます。正常動作時は緑で点灯し、各ユニット内のファンが停止する と赤で点灯します。
2
POWER
(電源)スイッチ
本機の電源をON/OFFします。ACパワーサプラ イユニットA1と B1、A2とB2でそれぞれバックアップ動作を行っていますので、使 用するときは4個すべてをONにしてください。
12 (J)
3 ステータス表示ランプ
ランプの色や点灯によって、本機の状態を表示します。
本機の電源が入り、正常に動作しているときは消灯または緑で点 灯します。エラーが発生すると赤点灯で知らせます。
◆詳しくは 「エラー表示と対策」(17(J)ページ)をご覧ください。
後面パネル
1
入力基板用スロット
2
出力基板用スロット
B1
-AC IN
B2
-AC IN
232-264CH
239-272CH
199-231CH
205-238CH
166-198CH
171-204CH
133-165CH
137-170CH
100-132CH
103-136CH
67-99CH
69-102CH
34-66CH
35-68CH
IN 1
OUT 1
IN 1
OUT 1
IN 1
OUT 1
IN 1
OUT 1
IN 1
OUT 1
IN 1
IN 2 OUT 2 IN 2 OUT 2 IN 2 OUT 2 IN 2 OUT 2 IN 2 OUT 2 IN 2 OUT 2 IN 2 OUT 2 IN 2 OUT 2
1-33CH
OUT 1
IN 1
OUT 1
IN 1
4
A1
-AC IN
A2
-AC IN
U
1-34CH
OUT 1
5
6
REMOTE 1REF IN
A
A
B1
B
C
D
A
B
7
B2
C
D
8
REMOTE 3REMOTE 2
9
ALARM
0
端子
AC IN
U(アース)端子
REF IN
端子
REMOTE 1
REMOTE 2 REMOTE 3
ALARM
端子
端子
端子 端子
256-272CH 239-255CH 222-238CH 205-221CH 188-204CH 171-187CH 154-170CH137-153CH 120-136CH 103-119CH 86-102CH 69-85CH 52-68CH 35-51CH 18-34CH 1-17CH
3
カスケード入力基板用スロット
1 入力基板用スロット
別売りの入力コネクター基板セットHKS-5810M/SDを装着します。
2 出力基板用スロット
別売りの出力コネクター基板セットHKS-5860M/SDを装着します。
3 カスケード入力基板用スロット
別売りの入力基板セットHKS-5811M/SDのケーブル付きCI-29基 板を装着します。
CASCADE
IN
DATA
4
AC IN(AC
qa
電源入力)端子
DATA
端子
A1、A2、B1、B2の4 端子です。
AC電源コードを使用して、AC電源に接続します。ACパワーサプラ イユ ニットA1とB1、A2とB2でそれぞれバックアップ動作を行って いますので、使用するときは4つのインレットのすべてに接続してく ださい。
5 U(アース)端子
アースに接続(接地)してください。
13 (J)
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