Yamaha DTXTREME IIS User Manual [ja]

安全上のご注意

ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、お客様や他の方々への危害や財産への損害 を未然に防止するためのものです。必ずお守りください。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
記号表示について
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような意味があります。
「ご注意く ださい」という注意喚起を示します。
 〜しないでくださいという「禁止」を示します。 
「必ず実行」してくださいとい う強制を示します。
「警告」と「注意」について
以下、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示す るために、「警告」と「注意」に区分して掲載しています。
この表示の欄は、「死亡す る可能性または重傷を負
警告
この製品の内部には、お客様が修理 / 交換できる部品はありません。点検や修理は、必ずお買い上げの楽器 店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠点にご依頼ください。」
う可能性が想定される」 内容です。
注意
この表示の欄は、「傷害を 負う可能性または物的損 害が発生する可能性が想 定される」内容です。
(3)-7
1/4
警告
電源 / 電源アダプター
電源は必ず交流 100V を使用する。
エアコンの電源など交流 200V のものがあります。 誤って接続すると、感電や火災のおそれがあります。
必ず実行
電源アダプターは、必ず指定のもの(PA-5Cまたは PA-5D)を使用する。
必ず実行
必ず実行
(異なった電源アダプターを使用すると)故障、発熱、
火災などの原因になります。
電源プラグにほこりが付着している場合は、ほこり をきれいに拭き取る。
感電やショートのおそれがあります。
電源アダプターコードをストーブなどの熱器具に近 づけたり、無理に曲げたり、傷つけたりしない。ま た、電源コードに重いものをのせない。
禁止
電源アダプターコードが破損し、感電や火災の原因に なります。
分解禁止
この製品の内部を開けたり、内部の部品を分解した り改造したりしない。
感電や火災、けが、または故障の原因になります。異
禁止
常を感じた場合など、点検や修理は、必ずお買い上げ の楽器店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス 拠点にご依頼ください。
水に注意
本体の上に花瓶や薬品など液体の入ったものを置か ない。また、浴室や雨天時の屋外など湿気の多いと ころで使用しない。
禁止
禁止
感電や火災、または故障の原因になります。
濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
火に注意
本体の上にろうそくなど火気のあるものを置かな い。
ろうそくなどが倒れたりして、火災の原因になりま
禁止
す。
異常に気づいたら
電源アダプターコード / プラグがいたんだ場合、ま たは、使用中に音が出なくなったり異常なにおいや 煙が出たりした場合は、すぐに電源スイッチを切り、
必ず実行
電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、 お買い上げの楽器店または巻末のヤマハ電気音響製 品サービス拠点に点検をご依頼ください。
電源 / 電源アダプター
電源プラグを抜くときは、電源アダプターコードを 持たずに、必ず電源プラグを持って引き抜く。
電源アダプターコードが破損して、感電や火災の原因
必ず実行
になることがあります。
注意
必ず実行
2/4
(3)-7
長期間使用しないときや落雷のおそれがあるとき は、必ずコンセントから電源プラグを抜く。
感電や火災、故障の原因になることがあります。
禁止
たこ足配線をしない。
音質が劣化したり、コンセント部が異常発熱して火災 の原因になることがあります。
接続
必ず実行
手入れ
他の機器と接続する場合は、すべての機器の電源を 切った上で行なう。また、電源を入れたり切ったり する前に、必ず機器のボリュームを最小にする。さ らに、演奏を始める場合も必ず両機器のボリューム を最小にし、演奏しながら徐々にボリュームを上げ ていき適切な音量にする。
感電または機器の損傷の原因になることがあります。
設置
禁止
禁止
禁止
必ず実行
必ず実行
直射日光のあたる場所(日中の車内など)やストー ブの近くなど極端に温度が高くなるところ、逆に温 度が極端に低いところ、また、ほこりや振動の多い ところで使用しない。
本体のパネルが変形したり、内部の部品が故障したり する原因になります。
テレビやラジオ、ステレオ、携帯電話など他の電気 製品の近くで使用しない。
楽器本体または 場合があります。
不安定な場所に置かない。
本体が転倒して故障したり、お客様や他の方々がけが をしたりする原因になります。
本体を移動するときは、必ず電源アダプターコード などの接続ケーブルをすべて外した上で行なう。
コードをいためたり、お客様や他の方々が転倒したり するおそれがあります。
指定のラックスタンド がある場合は必ずそれを使用する。
本体が転倒し破損したり、内部の部品を傷つけたりす る原因になります。
テレビやラジオなどに雑音が生じる
を使用する。また、付属のネジ
本体を手入れするときは、ベンジンやシンナー、洗 剤、化学ぞうきんなどは使用しない。
本体のパネルや鍵盤が変色 / 変質する原因になりま
禁止
す。お手入れは、柔らかい布で乾拭きしてください。
使用時の注意
本体のすき間に手や指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
ご注意
ください
パネル、鍵盤のすき間から金属や紙片などの異物を 入れない。
感電、ショート、火災や故障の原因になることがあ
禁止
禁止
禁止
ります。入った場合は、すぐに電源スイッチを切り、 電源プラグをコンセントから抜いた上で、お買い上 げの楽器店または巻末のヤマハ電気音響製品サービ ス拠点に点検をご依頼ください。
本体上にビニール製品やプラスチック製品、ゴム製 品などを置かない。
本体のパネルや鍵盤が変色 / 変質する原因になりま す。
本体の上にのったり重いものをのせたりしない。ま た、ボタンやスイッチ、入出力端子などに無理な力 を加えない。
本体が破損したり、お客様や他の方々がけがをしたり する原因になります。
大きな音量で長時間ヘッドフォンを使用しない。
聴覚障害の原因になります。
(3)-7
禁止
3/4
バックアップバッテリー
この製品はバックアップバッテリー( リチウム電池 ) が内蔵されていますので、電源プラグがコンセント から外されても、内部のデータ /SRAM のデータは
必ず実行
データの保存
作成したデータの保存とバックアップ
必ず実行
必ず実行
保持されます。ただし、バックアップバッテリーが 消耗すると内部のデータ /SRAM のデータは消えて しまいます。バックアップバッテリーが消耗してく ると、LCD に "WARNING : Battery voltage is low" が表示されます。その場合は、すぐにデータを メモリーカード(スマートメディア)/ ヤマハ MIDI データファイラー MDF3 などの外部メディアに保 存し、お買い上げの楽器店または巻末のヤマハ電気 音響製品サービス拠点にバックアップバッテリーの 交換をご依頼ください。
DRAM のデータは電源を切ると消えてしまいます。 保存しておきたいデータはメモリーカード(スマー トメディア)/ ヤマハ MIDI データファイラーMDF3
などの外部メディアに保存してください。
SRAM のデータは電源を切ってもバックアップバッ テリーが消耗しない限り保持されますが、故障や誤操 作などのために失われることがあります。大切なデー タは、メモリーカード(スマートメディア)/ ヤマハ MIDI データファイラー MDF3 などの外部メディア に保存してください。
音楽を楽しむエチケット
楽しい音楽も時と場所によっては、大変気になるもの です。隣近所への配慮を充分にいたしましょう。静か
な夜間には小さな音でもよく通り、特に低音は床や壁 などを伝わりやすく、思わぬところで迷惑をかけてし
まうことがあります。夜間の演奏には特に気を配りま しょう。窓を閉めたり、ヘッドフォンをご使用になる
のも一つの方法です。お互いに心を配り、快い生活環 境を守りましょう。
不適切な使用や改造により故障した場合の保証はいたしかねます。 また、データが破損したり失われたりした場合の補償はいたしかね
ますので、ご了承ください。
使用後は、必ず電源スイッチを切りましょう。 電源スイッチを切った状態(電源スイッチが「STANDBY」の状態)で
も微電流が流れています。スタンバイ時の消費電力は、最小限の値で設計 されています。この製品を長時間使用しないときは必ず電源アダプターの
プラグをコンセントから抜いてください。
* この装置は、情報処理装置等電波障害自主規制協議会 (VCCI) の基準に基
づくクラス B情報技術装置です。この装置は、家庭環境で使用することを 目的としていますが、この装置がラジオやテレビジョン受信機に近接して
使用されると、受信障害を引き起こすことがあります。取扱説明書に従っ て正しい取り扱いをしてください。
メモリーカード(スマートメディア)/ 外部メディ アのバックアップ
保存したメモリーカード(スマートメディア)/外部 メディアの万一の事故に備えて、大切なデータは予 備のメモリーカード(スマートメディア)/ 外部メ
必ず実行
ディアにバックアップとして保存されることをおす すめします。
(3)-7
4/4

はじめに

このたびはYAMAHA Drum Trigger Module DTXTREME IIsをお買い上げいただき、誠にありがとうござ います。DTXTREME IIsは高品質で定評のあるAWM2音源を搭載したドラムトリガーモジュールです。その
初代モデルをさらに洗練させたDTXTREME IIsは、新開発のドラムパッドを含む現行のヤマハ製ドラムパッ ドのフルサポートに加え、サンプリング機能やUSB端子の搭載など、ドラムキットを中心とする音楽システ
ムとしての完成度がいっそう高まりました。自宅やスタジオでのリハーサル、音楽制作やライブ演奏での活用 など、幅広いニーズにお応えします。DTXTREME IIsの優れた機能を使いこなしていただくため、この取扱
説明書を十分にご活用ください。また、不明な点が生じた場合に備えて、本書は大切に保管いただきますよう お願い申し上げます。

この取扱説明書の使い方

本書は、DTXTREME IIsの多彩な機能を演奏(P.22)・編集(P.32)・その他(P.73)に分けて構成しています。 巻頭の目次(P.9)は、各機能を目的別に調べるのにご利用ください。
パネルマップは(P.10)、本体パネルのボタンや端子の位置から名称や機能を調べるのに便利です。 巻末の索引(P.95)では、キーワードやパラメーター名などから説明個所を探すことができます。
また、知りたい項目をすぐに探し出せるように、本書中には適宜クロスリファレンスを設けています。 必要に応じてご覧ください。
本書では次に示すアイコンを使用しています。
その機能に関する補足説明です。
n
その操作を行なうことによって、データが消えたり本体にダメージを与える可能性があることを示し ています。

同梱品(お確かめください)

DTXTREME IIs 本体 電源アダプター(PA-5Cまたは PA-5D)
取扱説明書(本書) インストールガイド
データリスト USB ドライバー(CD-ROM)
保証書
6
■特長
DTXTREME IIsは、ドラムトリガー機能、高音質なサウンドを提供するGMシステムレベル1対応64音ポリ フォニック音源、サウンドの拡張に便利なサンプリング機能、単純なパターンから凝ったソングまで作成・編
集・再生できるシーケンサーなど、多彩な機能を搭載した、ドラマーのためのスーパーユニットです。ライブ 演奏、リハーサル、スタジオでの音楽制作からレコーディングまで幅広くお使いいただけます。
ドラムトリガー機能
●合計16のトリガー入力(端子数は12)とハイハットコントローラー端子、フットスイッチ端子を装備。 新開発のドラムパッドを始めとする現行のヤマハ製ドラムパッドやドラムトリガーを接続できます。
● 新開発の 3 ゾーンパッドやコントローラー付きパッドとの組み合わせにより、アコースティックドラムに 遜色ない演奏や操作性を実現。
● トリガー入力ごとに演奏や目的に合わせた細かい設定が可能。
● トリガー入力ごとに音色を指定してドラムキットを作成可能。作成したドラムキットは本体に 40 種類、 メモリーカードに 99 種類まで保存できます。また、本体内には実用的なドラムキットが 90 種類もプリ
セットされています。
● トリガー入力ごとに複数の MIDI ノートナンバーを割り当て可能。パッドを叩いた和音演奏や、叩くたびに 音程や音色が異なるサウンドの再生が可能です。
音源部
●GMシステムレベル1 に準拠した 64 音ポリフォニックのAWM2(PCM)音源を搭載しています。高品 位でバリエーション豊かなサウンドを提供します。
● 豊富なプリセットボイス。合計 2,174 種類のドラム〜パーカッション系ボイスに加え、メロディが演奏で きるキーボード系ボイスを 128 種類、本体に内蔵しています。ドラムボイスには、代表的なヤマハ製ア
コースティックドラムのほか、最新のサンプルやループなど、電子楽器ならでは得られるサウンドも多数 収録しています。
● 新たに搭載したサンプリング機能により、ドラムキットに自分で録音したオリジナルサウンドを追加した り、コンピュータと連携して市販のサウンドデータを利用することができます。
● ボイスの編集。各種エフェクトの適用、音量や音程の調節をドラムボイス単位で行なえます。
エフェクト機能
システムエフェクトとインサーションエフェクト。システム全体で共通に利用できる高音質なデジタルリ バーブとコーラスに加え、積極的な音作りに活用できる 44 種類のエフェクトタイプを持つインサーション
エフェクトを 2 系統搭載しています。
3D エフェクトのローカライザー。ヘッドフォンでの再生時に、頭の外から音が聞こえるような自然な音像 定位を実現します。
7
シーケンサー機能
● プリセットソングとユーザーソング。幅広い音楽ジャンルから厳選された多数のプリセットソングが本体 に内蔵されています。また、自分で作成したユーザーソングを本体に 32 曲まで保管しておけます。これ
らのソングをバックにドラムキットを演奏できます。
● ソングの再生。本体パネルや MIDI を使って演奏コントロールできるメインソング 1 曲に加え、ドラム キットごとにパッドを叩いて演奏コントロールする 4 曲までのパッドソングが利用できます。メインソン
グとパッドソングは、プリセットソングやユーザーソングから割り当てます。
● グルーブチェック機能。パッドを叩くタイミングの正確さを目で確認できるので、トレーニングなどに役 立ちます。
● クリック機能。トレーニングなどに不可欠なメトロノーム機能です。クリック音はドラムキットからは独 立して自由に割り当てられます。
● ユーザーソングの録音。1 つのソングは 2 トラックで構成され、各トラックには MIDI チャンネル1 〜 16の演奏情報を録音できます。パッド演奏や外部からのシーケンスデータをそのまま録音するリアルタイ
ムレコーディングと、画面を見ながら 1 ステップずつ入力・編集するステップレコーディングの 2 つの方 法で行なえます。リアルタイムレコーディングでは、DTXTREME IIsと外部シーケンサーと同期させるこ
とも可能です。
● 内蔵ミキサー機能。ソング再生時には、簡単にドラムパートや特定のパートをミュートできるほか、音量 やエフェクトのコントロールも個別に行なえます。
快適な操作感
● バックライト付き LCD と LED。2 つのディスプレイで視認性の高い操作を実現しています。
● データエントリーノブ。LCD 表示に対応する 5 つのノブを使って設定変更するパラメーターをダイレクト に操作できます。
● チェーン機能。ドラムキットやソングを使用する順番で切り替えられます。
● 内蔵ミキサー機能。楽器ごとの音量バランスを、本体パネル上のボリュームスライダーで簡単にコント ロールできます。また、演奏会場の残響などに合わせて、ドラムキット全体のリバーブリターン量、楽器
ごとのリバーブセンド量も本体パネル上のボリュームスライダーでコントロールできます。その他、ヘッ ドフォンやクリックにも専用のボリュームスライダーが用意されています。
インターフェースと拡張性
● MIDI端子と USB 端子。外部 MIDI 機器やコンピュータと接続することで、DTXTREME IIsを拡張するこ とができます。
● 豊富な音声出力。ステレオアウトに加え、6 つのインディビデュアル出力を装備しているので、スネアド ラム、バスドラム、タムタムなどの再生音を個別にミキサーへ送ることができます。また、デジタル出力
(S/P DIF)を利用すると、DTXTREME IIs の再生音をデジタル品質で外部機器に出力できます。
● 外部音声の入力。AUX IN端子に外部機器のライン出力を接続すれば、その音楽に合わせた演奏や、音声 のサンプリングが可能です。
● メモリーカードによる外部保存。スマートメディアを使って、ドラムキット、ソング、チェーン、サンプ ルの各データを読み書きできます。また、AIFFおよび WAVフォーマットの波形データを読み込んで、ボ
イスを拡張することもできます。
8
目次
パネルマップ
パネルマップ ................................................10
セットアップ ................................................14
パッドとトリガー............................................. 14
互換性のある製品..................................................14
周辺機器..................................................................17
MIDI 信号の入出力................................................18
電源 ................................................................19
電源の接続..............................................................19
電源を入れる..........................................................19
基本操作....................................................... 20
パッドとトリガー入力の対応...............................21
ドラムキットやソングの演奏 .......................... 22
基本項目の選択・設定....................................... 23
演奏時のコントロール....................................... 24
クリックの再生......................................................24
ソングの再生..........................................................24
スライダーの活用..................................................26
タップテンポ機能............................................. 27
コーラス.................................................................55
インサーションエフェクト 1、2........................55
ローカライザー......................................................55
ソングの録音と編集 .......................................60
2 トラックシーケンサーの特長...........................60
録音の準備 .............................................................60
録音操作.................................................................62
ソングジョブ機能..................................................65
ユーティリティ機能 .......................................73
ページ構成と操作..................................................73
サンプリング機能................................................. 82
メモリーカード機能..............................................84
資料編 ..........................................................89
メモリーカード ( スマートメディア ) の取り扱いについて
故障かな?と思ったら....................................... 90
エラーメッセージ一覧....................................... 93
DTXTREME IIs 仕様 ..................................... 95
索引 ................................................................ 96
..... 89
セットアップ
基本操作
ドラムキットや ソングの演奏
ドラムキットの 作成と編集
ソングの 録音と編集
ユーティリティ 機能
資料編
グルーブチェック機能....................................... 28
チェーン機能 ................................................... 29
チェーン画面の切り替え ......................................29
チェーンの作成・編集 ..........................................30
チェーンの再生......................................................31
ドラムキットの作成と編集 ............................. 32
ドラムシステムとしての DTXTREME IIs......... 32
トリガー入力から音声出力までの流れ ...............32
メモリーとバッファと保存操作.......................... 33
トリガーの設定 ................................................ 34
ページ構成と操作..................................................34
ボイスの設定 ................................................... 47
ページ構成と操作..................................................47
エフェクトの設定............................................. 55
リバーブ..................................................................55
●この取扱説明書に掲載されているイラストや画面は、すべて操作説明のためのもので す。したがって、実際の仕様と異なる場合があります。
9
基本操作
PHONES AUX IN AUX IN VOL
基本操作
基本操作
PANEL MAP
1SHIFTキー

パ ネ ル マ ッ プ

パネルマップ
パネルマップ
このキーを押しながら特定のコ ントロ ー ル(キー、ノブ、スライ ダ ー)を操作すると、その機能が 変わります。
2ページキー(▲/▼)
各機能の設定ページを先に進 めた り(▼)前に戻したり(▲)す るのに使用します。キーを押し たままにすると、ページをすば やく切り替えることができます。 SHIFTキーと同時に押すと、一 度に末尾(▼)または先頭(▲) のページに移動できます。
3デ ィスプレイ
DTXTREME IIsの操作に必要 なさまざまな情報を表示する LCD(液晶ディスプレイ)と、現 在選んでいるドラムキットの 番 号やテンポを見やすく表示する LEDディスプレイです。
[トップパ ネ ル ]
再生パートの選択
再生パートの選択
6RHYTHM/INSキー
ソング再生時にリズムパートの再生 をON/OFFします。 ステップレコーディング時はカーソ ル位置にデータを挿入します。 
7BASS/DELキー
ソング再生時にベー スパ ートの再 生をON/OFFします。
8OTHERSキー
ソング再生時にリズムおよびベース 以外のパートの再生をON/OFFし ます。 
9CLICKキー
クリックの再生をON/OFFします。 SHIFTキー1と同時に押すとタッ
プテンポ機能が使え ます(P.27)。 ステップレコーディング時はカーソ ル位置のデータを削除します。
トランスポートコントロール
トランスポートコントロール
)リセットキー( )
ソングの再生開始位置を先頭に戻し ます。ソングの再生中には機能しませ ん。SHIFTキー 1と同時に押すとグ ルーブ チ ェック機能が使えます (P.2 8)。 
!巻き戻しキー( )
ソングの再生開始位置を1小節単 位で戻 します。ソングの再生中には 機能しません。 
@開始/停止キー( )
ソングの再生や録音を開始/停止し
ます。ソングの再生中にこのボタン
を押すとソングは一時停止し、もう
一度押すと一時停止した位置から
ソングの再生が始まります。 
#早送りキー( )
ソングの再生開始位置を1小節単
位で進めます。ソングの再生中には
機能しません。
$録音キー( )
ソングを録音スタンバイの状態にし
ます。
STANDBY ON
+
L MONO
R
OUTPUT
DIGITAL
OUT
12
3
INDIVIDUAL OUTPUT
FOOT SWDC IN 12V
USB
3
2
1
SHIFT
78 ) !
6
RHYTHM
INS
BASS
DEL
OTHERS
9
CLICK
TAP
%^&* (º
MAIN OUT PHONES CLICK ACCOMP
REVERB
5
GROOVE CHECK
MAX
MIN
SNARE KICK
fi fl ‡
564
[フロントパネル]
PHONES端子
モニター用のヘッドフォンを接続します。 
AUXIN端子
外部のオーディオ機器のライン出力などを接続します。入力音声に合わせ てDTXTREMEIIsを演奏したり(P.17)、入力音声をDTXTREMEIIsで サンプ リングできます(P.82)。 
AUXINVOLコントロール
AUXIN端子につないだ音声の入力レベルを設定します。
10
DTXTREMEIIs全体のミキシング ドラムキッ
DTXTREMEIIs全体のミキシング
%MAINOUTスライダー
OUTPUT L&R端子から出力する ステレオミックスの音量を調節しま す。 
^PHONESスライダー
PHONES端子から出力するステレ オミックスの 音 量 を調節します。 MAIN OUTスライダーの設定とは 独立しています。
&CLICKスライダー
出力先に設定された端子(P.80) からのクリ ックの 音量を調節します。 
*
ACCOMP/REVERBスライダー
リズムパー ト(MIDIチャンネル10)
以外の伴奏の音量を調節します。
SHIFTキー1を押しながら動かす ことで、の全体的なリバーブリター ン量を調節できます。
[サイドパネル]
4オーディションキー
設定対象のボイスを試聴するこ とができます(設定中のパッドを 叩いた場合と 同様に発音しま す)。 SHIFTキーを押しながらこのキ ーを押すと、ループ音やパッドソ ングなどの発音を強制的に止め ることができます。 
L
116
H
IN OUT
$
INPUT ATTENUATION
MIDI
DRUM TRIGGER MODULE
PLAY
§
CHAIN
SONG
JOB
UTILITY
EXITNOEXIT
NO
THRU
4
HI-HAT
CONTROL
@
#
¡™£¢
TOM HI-HAT CYMBAL MISC
5データエントリーノブ
LCDに表示される各項目(最大 5つ)に対応し、それぞれの設定 値を決めるのに使 用します。 SHIFTキーを押しながら各ノブ を回すと、設定値をすばやく変 えるこ とができます。
°
CARD
3.3V
DRUMKIT
ª
TRIGGER
VOICE
EFFECT
¤
STORE
ENTER
YES
°
°カードスロット
市販のスマートメディア(3.3V仕様)を装着することで、メモリーカー ドと
して利用できます(P.84)。
機能モード
機能モード
PLAYキー
ドラムキットやソングを選択・演奏・
再生します(基本モード)。 
§CHAINキー
ドラムキットやソングを連続的に選択・
再生します。 
SONGJOBキー
ユーザーソングに関する設定が用 意されています。 
UTILITYキー
システム全体に関する設定や、さま ざまな便利な機能が用意されてい ます。
その他の操作
その他の操作
¤STOREキー
ドラムキットやチェーンの保存操作
を始めるときに使います。 
EXIT/NOキー
各モードから抜けたり、設定内容の
コピーや保存を中止する場合に使
います。
ªTRIGGERキー
ドラムキットのトリガー 入力に関す
る設定が用意されています。 
VOICEキー
ドラムキットのボイス(音色)に関す
る設定が用意されています。 
EFFECTキー
ドラムキットの エフェクトに関する
設定が用意されています。
ENTER/YESキー
設定内容のコピーや保存を実行す る場合に使います。
パ ネ ル マ ッ プ
ドラムキットの各楽器のミキシング
(SNAREスライダー
リズムパー トのスネアの音量を調
節します。  
ºKICKスライダー
リズムパー トのキック(バスドラム)
の音量を調節します。 
¡TOMスライダー
リズムパー トのタムタムの音量を
調節します。
HI-HATスライダー
リズムパー トのハイハッ トの音量を
調節します。 
£CYMBALスライダー
リズムパー トのシンバルの音量を
調節します。 
¢MISCスライダー
スネア、キック、タムタム、ハイハ ット、 シンバル以外のリズムパートの楽
器の音量を調節します。 
n (¢のスライダーのそれぞ
れをSHIFTキー1を押しなが ら動かすと、ドラムキットの 各楽器のリバーブセンド量、 またはINDIVIDUALOUTか らの出力レベルを調節できま す(P.26)。
11
PANEL MAP
パ ネ ル マ ッ プ
パネルマップ
パネルマップ
MIDI信号の入出力
MIDI信号の入出力
MIDIIN/OUT/THRU端子
DTXTREMEIIsとMIDI対応の音源やシーケン サーの間で演奏情報をやり取りさせることで、大 規模なMIDIシステムを作ることができます
(P.18)。
USB端子
コンピュータとDTXTREMEIIsを1本のUSBケ ーブルで直結すると 、DTXTREMEIIsのMIDI IN/OUT端子、2本のMIDIケーブル、MIDIインタ ーフ ェースを使った場合と同等の演奏情報のやり 取りが手軽に実現できます(P.18)。
[リアパネル]
THRU
MIDI
INOUT
INPUTATTENUATION スイッチ
トリガー出力信号の小さいパッ ドやドラムトリガー(ヤマハDTシ
リーズ)を接続する場合に、入力 信号を調節します。スイッチをH 側に設定すると入力信号は大き くなります。接続するパッドやト リガーセンサーの仕様に合わせ て設定 してください。
トリガー入力
トリガー入力
H
L
16
9/)KICK〜%/^端子
モノラル出力のパッドを2系統までつなぐことができます。これには、 Y字ケーブル(ステレオフォンプラグ⇔モノラルフォンプラグ×2)の モノラル側に2つのパッドをつないで、ステレオ側を トリガー入力に つなぎます。トリガー入力にモノラルフォンプラグをつないだ場合は、 奇数番号のトリガー入力(9!、#、%)のみが有効になります。トリ ガー入力とパ ッドの組み合わせについては「互換性のある製品」(P.14) をご覧ください。
9
INPUT ATTENUATION
18
12
音声出力
音声出力
INDIVIDUALOUTPUT1〜6端子
スネア、キック、タムタムなど、特定のボ イス(P.52)やクリック(P.80)を各端 子から個別に出力できます。ライブ演奏 やレコーディングで各楽器音をミキサー などに送るのに便利です。
DIGITALOUTPUT端子
同軸タイプのデジタル入力(S/PDIF)を持つ外部の 音声機器に接続します。OUTPUTL/MONO、R端子 から出力されるステレオ音声信号と同じものが出力さ れますが、MAINOUTスライダー%による出力音量は 効きません(常に最大音量で出力 されます)。
OUTPUTL/MONO、R端子
DTXTREMEIIsのステレオミックス音声を ライン出力します。 それぞ れの端子をモノラ ルフ ォンプラグを使って外部アンプやミキサ ーなどと接続します。モノラルで出力する場 合はL/MONO端子のみを使用します。
電源
電源
STANDBY/ONスイッチ
電源をON/OFFします。
パ ネ ル マ ッ プ
6
HI-HAT
CONTROL
54
INDIVIDUAL OUTPUT
FOOT SW
USB
HI-HATCONTROL端子
ハイハット用フットコン トローラ ー(ヤマハHHシリーズ)を接続
します。フットコントローラーを
MIDIコントロールに使うことも できます(P.43)。
3
DIGITAL OUT
12
FOOTSW端子
フッ トスイ ッチ(ヤマハFC4、FC5) を接続します。フッ トスイッチは、 さまざまな用途に使うことがで きます(P.44)。
R
OUTPUT
L MONO
STANDBY ON
DC IN 12V
+
1SNARE〜8HI-HAT端子
ステレオ出力のパッドに対応し ています。モノラル出力のパッド では打面側の音色のみトリガー できます。
コードフ ック
電源アダプターのコードが抜け ないように、このフックでプラグ 付近のコードを引っ掛けて固定
します。
DCIN端子
付属の電源アダプター(PA-5C
またはPA-5D)を接続します。
13

セットアップ

ラバーパッド(TP/PCY/KP/BP シリーズ)

パッドとトリガー

ッ ト ア ッ プ

互換性のある製品

DTXTREME IIsでは現行のヤマハ製パッド製品がすべて 利用できます。ただし、各パッドの機能や性能の違いによ
り、接続するパッドによっては、DTXTREME IIsの性能 を十分に引き出せない場合もあります。各パッドを追加用
に個別にお求めいただく際には、後述のパッドとトリガー 入力端子の対応表を参考に、用途に応じた適切なものをお
選びください。
各製品の詳細は、製品カタログや、ヤマハの DTXサイト
n
(www.yamaha.co.jp/product/drum/dtx/)でもご紹介してい
ます。
打面部にラバー素材を用いたスタンダードタイプのドラム パッドです。リムスイッチ付きのデュアルトリガーパッ
ド、リムスイッチなしのシングルトリガーパッドに加え て、3ゾーンで打点位置の検出が可能なパッドも新たに数
種類用意されています。DTXTREME IIsと併用する場合 には、パッドソングやチェーンの切り替えなどに利用して
も便利です。
ドラムパッド(TP100/TP120SD)
打面部に新開発のラバー素材を用いたパッドです。 スネアドラムやタムタム用として3ゾーンの打点位置検出
によってさらにリアルな音色変化に対応します。また、新 たに装備されたパッドコントローラーを使ってチューニン
グや音色変化を手元でコントロールできます。
リアルヘッドパッド(RHP/KPシリーズ)
シェル素材に7プライのバーチ&フィリピンマホガニーを 使用し、アコースティックドラムに用いるのと同じヘッド
を装着したパッドです。バスドラム、スネアドラム、口径 の異なる3種類のタムタムが用意されており、ヤマハシス
テムドラムとも違和感なく組み合わせられます。
ハイハットコントローラー(HH/RHH シリーズ)
DTXTREME IIs を使った繊細なハイハットワークには不 可欠です。お好みのHHシリーズとTPシリーズの組み合わ
せ、または市販のハイハットスタンド(ヤマハHSシリー ズなど)と2ゾーンの打点位置検出が可能なRHH130 の 組み合わせをご利用ください。
ドラムトリガー(DT シリーズ)
アコースティックドラムに取り付けるセンサー型ピック アップです。アコースティックドラム中心のセットを組ん
で、DTXTREME IIsのサウンドで味付けするような場合 に便利です。
14
ドラムトリガーの利用
ヤマハ製ドラムトリガーを利用する場合は、次の ようにドラムトリガーのセンサー部をシェルや
ヘッドに取り付けます。
● センサーを取り付けるヘッドやシェルの部分の 汚れや油分を、水やアルコール(有機溶剤は厳
禁)で湿らせた布などできれいに落としてか ら、センサーを取り付けてください。
● 振動による断線を防ぐため、テープでセンサー 部およびコードを覆ってください。
● ドラムの響きが長くなると不規則な振動がヘッ ドに残り、誤動作によるダブルトリガーを起こ
すことがあります。このような場合はヘッドの 余分な振動を抑えるためにミュートが必要で
す。ミュートにはヤマハリングミュートをお奨 めします。
バスドラムへの取り付け
バスドラム打面側ヘッドのリムに最も近い位置に 取り付けます。センサー部がリムに接触しないよ
うに注意してください。
布テープ
タムタムへの取り付け
タムタムのシェルの、打面側リムに最も近い位置 に取り付けます。センサー部がリムに接触しない
ように注意してください。また、他の打楽器(ス ネアやタムタムなど)の影響を受けない離れた位
置に取り付けてください。
ドラムトリガーの取り外し
ドラムヘッド交換時は、センサー部をナイフなど でゆっくり取り外してから、ヘッドをゆるめます。
また、センサー部を取り外す際はコードを引っ張 らないように注意してください。
n
取り外したセンサー部を再度貼り付ける場合は、残ってい るテープを完全に取り去り、新しいテープを使用してくだ
さい。古いテープが残っていると、感度不良やダブルトリ ガーなどの原因になります。
セ ッ ト ア ッ プ
スネアドラムへの取り付け
プレイヤーとは反対側になるスネアドラム打面側 ヘッドの、リムに最も近い位置に取り付けます。
センサー部がリムに接触しないように注意してく ださい。
布テープ
15
パッドとトリガー入力端子の対応
下表を参考に、各パッドを DTXTREME IIsのリアパネルにあるトリガー入力端子に接続します。それぞれの トリガー入力端子にはドラムキットのパーツの名称が記されています。各パッドの役割に合わせて、対応する
端子に適切に接続してください。
INPUT
セ ッ ト ア ッ プ
型番 品名 1 2, 3, 4, 5 6, 7 8 9/10 11/12 〜15/16
TP60 タムパッド (△ ) (△ ) TP65 タムパッド (◎ ) (△ ) TP65S タムパッド (◎ ) (△ ) TP80 タムパッド (△ ) (△ ) TP80S タムパッド (○ ) (△ )
TP100 タムパッド ( ◎ ) ( ◎ ) (△ ) △ ◎ TP120SD スネアパッド (◎ ) ( ◎) (△ )
RHP80 リアルヘッドパッド (△ ) (○ ) RHP100 リアルヘッドパッド (△ ) (○ ) RHP120 リアルヘッドパッド (△ ) (○ ) RHP120SD リアルヘッドパッド (△ ) (○ )
RHH130 ハイハットパッド ( ○ ) ( ○) (○ ) (△ ) ( △)
PCY10 シンバルカップパッド ( △ ) ( △) ( △ ) (△ ) PCY60 シンバルパッド ( △ ) ( △) ( △ ) (△ ) PCY65 シンバルパッド ( △ ) ( △) ( △ ) (△ ) PCY65S シンバルパッド ( ○ ) ( ○) ( ○ ) (△ ) PCY80 シンバルパッド ( △ ) ( △) ( △ ) (△ ) PCY80S シンバルパッド ( ○ ) ( ○) ( ○ ) (△ )
PCY130 シンバルパッド ( △ ) ( △) ( △ ) (△ ) △ ◎ PCY130S シンバルパッド ( ○ ) ( ○) ( ○ ) (△ ) △ ◎ PCY150S シンバルパッド ( ◎ ) ( ◎) ( ◎ ) (△ )
KP60 キックパッド ( △ ) ( △) ( △ ) ( △ ) (△ ) KP65 キックパッド ( △ ) ( △) ( △ ) ( △ ) KP80 キックパッド ( △ ) ( △) ( △ ) ( △ ) KP80S キックパッド ( △ ) ( △) (△ ) ( △) KP120 BP80 バーパッド ( △ ) ( △) (△ ) ( △) ( ○ ) DT10 ドラムトリガー DT20 ドラムトリガー DT30 ドラムトリガー HH80A HH60 HH65
リム側回路 スイッチ & ピエゾ
3zone検出 あり あり あり あり なし なし
パッドコントローラー
対応
リアルヘッドキックパッド
ハイハットコントローラー ハイハットコントローラー ハイハットコントローラー
1
snare
あり あり なし なし なし なし
(△) (△) (△)() △ △
2, 3, 4, 5
tom
スイッチ& 簡易ピエゾ
6, 7
cymbal
スイッチのみ スイッチのみ ピエゾのみ ピエゾのみ
HH
8
9/10
kick
11/12 〜15/16
cymbal その他
◎ パッド、リム1、リム 2 に設定した 3 音色が発音される ○ パッド、リムに設定した2 音色が発音される △ パッドに設定した1 音色のみ発音される ()プリセット音色と合わない組み合わせ
n
n
FOOT SW 端子にHH シリーズのハイハットコントローラーを接続すると、キックペダルとして利用することもできます(P.44)。 ドラムトリガーを接続したトリガー入力については、本体リアパネルにあるINPUT ATTENUATION スイッチを H 側に設定して感
度を上げ(ヤマハ製の各ドラムパッドを接続しているトリガー入力については、スイッチをL 側にしておきます)、トリガーセンス をドラムトリガー用に設定します。詳しくは「トリガーの設定」(P.34)をご覧ください。
16

周辺機器

DTXTREME IIs はトリガーシステムだけでなく、MIDI 音源、シーケンサー、ミキサー機能も内蔵していま す。このため、ドラムパッドを接続して電源を入れれば、すぐにも演奏を始めることができます。また一方
で、音声入出力を含む外部機器との接続にも優れているので、他の機器と組み合わせた使い方も可能です。こ こでは音声、MIDI について基本的な接続例を紹介しますので、お使いの環境に合わせて多彩なシステムを組
んでください。
音声信号の入出力
自宅スタジオなどで DTXTREME IIsの演奏を録音したり、ライブ演奏時に DTXTREME IIs の音声を PA ミ キサーに送り出すときは下図のように接続します(AW4416 をPA ミキサーとすることも可能です)。
AW4416
LINE IN
セ ッ ト ア ッ プ
INDIVIDUAL OUTPUT
AUX OUT
CDプレーヤー MDレコーダー
LINEOUT
AUX IN
DTXTREMEIIs
DRUMTRIGGERMODULE
DIGITAL OUT
DIGITAL IN
OUTPUT(L/MONO、R)と INDIVIDUAL OUTPUT(1〜 6)の各端子からは、ヘッドフォンの抜き差 しに関係なく常にラインレベルの音声信号が出力されます。これらの出力端子はすべて標準モノラルフォン
ジャックです。接続する機器の入力端子に合ったプラグを持つケーブルをお使いください。 2つのOUTPUT(L/MONO、R)を組み合わせるとステレオ出力できます。モノラル入力の機器と接続する
場合には L/MONO 端子だけを利用します。 PHONES にヘッドフォンを接続すると、OUTPUT(L/MONO、R)から出力される音声をモニターできま
す。INDIVIDUAL OUTPUT(1 〜 6)から出力される音声は、PHONES に接続したヘッドフォンでモニ ターすることはできません。
DIGITAL OUTPUT は、同軸タイプのデジタル入力(S/P DIF)を持つ外部機器に接続できます。ここから 出力されるデジタル音声は、基本的に OUTPUT(L/MONO、R)と同じものです。
AUX IN に入力した音声信号は、DTXTREME IIs 内部でミックスしてPHONES に接続したヘッドフォンで
モニターしたり(P.75)、DTXTREME IIsでサンプリングしてボイスとして利用できます(P.82)。入力レ ベルは AUX IN VOL で調節します。
17

MIDI信号の入出力

DTXTREME IIs には USB と MIDI(IN/OUT/THRU)の 2 種類の端子が用意されており、どちらを使って も外部機器と MIDI による演奏情報をやり取りできます。
USB
セ ッ ト ア ッ プ
コンピュータ
DTXTREMEIIs
USB 端子を利用するとケーブル 1 本でコンピュータと接続して MIDI データを入出力できます。 DTXTREME IIs の演奏をコンピュータ側のシーケンサーで録音したり、シーケンサーを再生して
DTXTREME IIs の内蔵音源を鳴らしたりできます。
DRUMTRIGGERMODULE
MIDI
MIDI
OUT
IN
SU200 AN200
MIDI
MIDI
OUT
IN
DTXTREMEIIs
MIDI THRU
DRUMTRIGGERMODULE
MIDI 端子を利用すると、MIDI OUT に接続した外部音源を DTXTREME IIs で鳴らしたり、MIDI IN に接続 したコントローラーから DTXTREME IIsの内部音源を鳴らしたりできます。MIDI THRU に接続した外部機
器は、MIDI IN につないだ機器からコントロールできます。またはマージ機能(P.79)を使用すると、MIDI OUT につないだ外部音源を MIDI IN に接続したコントローラーからも鳴らせるようになります。
n
USB 端子と MIDI 端子は併用できません。USB端子をコンピュータにつないだ状態では MIDI 端子が機能しなくなります。このた め、上図 2 つの接続を一度に行なった状態では MIDI 端子につないだ機器が動作しなくなるのでご注意ください(DTXTREME
IIs とMIDIケーブルで接続しておいても機器に影響はありません)。また、DTXTREME IIs には USB-MIDI 変換を行なうような 機能はありません。
18
電源

電源の接続

本体リアパネルの STANDBY/ON スイッチがSTANDBY の位置にあることを確認し、付属の電源アダプ ターを本体リアパネルの DC IN 端子に接続します。アダプターのコードが抜け落ちないようにコードフック
に巻き付けて固定してから、アダプターを家庭用コンセントに接続します。
コードフック
L MONO
R
OUTPUT
DC IN 12V
STANDBY ON
+
SNARETOM1TOM 2
123
電源アダプター
電源アダプターは必ず付属の PA-5C または PA-5D をお使いください。他の電源アダプターをご使用になりますと、誤動作、故障の 原因となります。また、長時間ご使用にならない時には、電源アダプターをコンセントから外してください。
家庭用コンセントへ
セ ッ ト ア ッ プ

電源を入れる

ドラムパッドやオーディオ機器の機器の接続が完了したら、DTXTREME IIs と外部オーディオ装置の音量レ ベルがゼロになっていることを確認してから、音声の入力側→出力側の順番に電源を入れます。
MIDI送信側の機器
オープニング画面の後、プレイモード画面に変わって演奏ができる状態になります。
それでは以降のページから、具体的に DTXTREME IIsの操作方法を見ていきましょう。
n
電源を切る場合は、最初に外部オーディオ装置のボリュームを下げ、電源投入時とは逆の順番で切ってください。
DRUMTRIGGERMODULE
DTXTREMEIIs
KIT=P1 SONG=P1 TEMPO BEAT CLICK Kit name Songname =107 4/4
外部オーディオ装置(ミキサー→アンプ)
19

基本操作

DTXTREME IIsのパネル面には、2 つのディスプレイを 始めとして多くのコントロールがあります。ここでは、
DTXTREME IIsを使っていく上で共通的な操作について 覚えましょう。
特定の操作を行なうとENTER/YESキーのランプが点
4
滅します。この場合、その操作を実行するときはENTER/ YESキーを、中止するときはEXIT/NOキーを押します。
ある内容を保存するのにSTOREキーを押すとENTER/ YESキーのランプが点滅します。この場合、保存の実行
基 本 操 作
2
7つのモードキーのいずれかを押すことで対応するラン
1
DRUMTRIGGERMODULE
3
1
4
にはENTER/YESキーを、中止するときはEXIT/NOキー を押します。
n
DTXTREME IIs で行なう設定は基本的に本体に記憶されるので、 特に断りがないかぎりは保存操作を行なう必要はありません。
プが点灯し、それぞれの動作状態になります。電源投入時 や他のモードから抜けたときには必ずプレイモードとな
り、PLAYキーのランプが点灯します。
2つのページキー(▲/▼)は、LCDに表示される各
2
モードの設定ページを切り替えるのに使用します。
5つのノブは、LCDに表示される各ページの設定項目に
3
対する値を決めるのに使います。ページキーの右側にある SHIFTキーを押しながら各ノブを回した場合は、設定値
をすばやく変更することができます。 ドラムキットに関わる設定では、複数の対象(トリガー入
力1〜16など)について同じ設定項目が用意されていま す。この場合、一番左側のノブを利用すると項目(ペー
ジ)を切り替えずに対象だけをすばやく切り替えられるの で便利です。
[TrgSens1] Type Gain Curve PadCtrl Input=1 RH 10 32 3 - pitch
20

パッドとトリガー入力の対応

DTXTREME IIs に接続した各パッドは種類ごとに異なる 特性を持つため、それぞれを最大限に活用するには、各
トリガー入力を接続したパッドに合わせて設定する必要 があります。あらかじめ用意されている 6 種類のトリ
ガーセットから、お使いのパッドの組み合わせに近いも のを選びます。
1.
UTILITY キーに続けてページキー(▼)を 5 回押し、 [UT 6] SYSTEMページを表示します。
2.
トリガーセット(TrgSet)を以下の 6 種類から選びま す。DTXTREME IIsをセットでお求めの場合は、
type1〜type6 のいずれかが当てはまります。
[UT 6] TrgLink TrgByps TrgSet EdgeAdj SYSTEM indiv off type1 +20
トリガーセット
設定が済んだら、EXIT/NOキーを押して基本画面に戻
3.
します。以上で演奏を始める準備ができました。演奏 編で実際に演奏を始めてみましょう。
n
上記のトリガーセット(type1〜 type6)はいずれもプリセット のドラムキット(P1〜 P60)に対してのみ有効です。
ユーザーキット(U1〜 U40、C1 〜C99)に対するトリガー セットは、上記をコピーして一部編集したものか、お使いのパッ ドに合わせて最初から作成したものを利用するようにします。詳 しくは「トリガーの設定」(P.35)をご覧ください。
基 本 操 作
トリガーセット
トリガー入力端子 type1 type2 type3 type4 type5 type6
SNARE
TOM1
TOM2
TOM3
TOM4
RIDE
CRASH1
HI-HAT
KICK
(予備)
CRASH2
(予備)
(予備)
(予備)
(予備)
(予備)
TP
1
120SDTP120SD
TP
2
100TP65S
TP
3
100TP65S
TP
4
100TP65S
TP
5
100TP65S PCY
6
150S
150S
PCY
7
シリーズ
シリーズ
RHH
8
130
KP
9
シリーズKPシリーズKP120KP120KPシリーズKPシリーズ
KP
10
シリーズKPシリーズKP120KP120KPシリーズKPシリーズ
PCY
11
シリーズ
シリーズ
12 TP シリーズ
13 PCY シリーズ
14 TP シリーズ
15 TP シリーズ
16 TP シリーズ
RHP
シリーズ
シリーズTPシリーズTPシリーズTPシリーズ
シリーズTPシリーズTPシリーズTPシリーズ
シリーズTPシリーズTPシリーズTPシリーズ
シリーズTPシリーズTPシリーズTPシリーズ
PCY
150S
PCY
シリーズ
RHH 130
PCY
シリーズ
RHP
シリーズTP65STPシリーズ
RHP
RHP
RHP
RHP
PCY
PCY
シリーズ
PCY
PCY
シリーズ
RHH 130TPシリーズTPシリーズTPシリーズ
PCY
PCY
シリーズ
PCY
シリーズ
PCY
シリーズ
PCY
シリーズ
PCY
シリーズ
PCY
シリーズ
PCY
シリーズ
" シリーズ " は指定シリーズのパッドを接続すれば音が出ることを
n
示しますが、全音色が利用できるとは限りません。詳しくは
「パッドとトリガー入力端子の対応」(P.16)をご覧ください。
21

ドラムキットやソングの演奏

DTXTREME IIs の電源を入れると常にプレイモードになります。プレイモードは DTXTREME IIs の基本 モードで、ドラムキットとソングを組み合わせて演奏が楽しめるほか、演奏に関わるさまざまなことができ
ます。 ドラムキットは、すぐに使える 90 種類のプリセットキット(P1 〜 P90)に加え、自分で作成・保存した
40 種類(U1〜 U40)のユーザーキットが本体だけで利用できます。 ソングは、多彩なプリセットソング(P1 〜、Q1 〜、R1 〜)のに加え、自分の曲や演奏を保存した 32 種
類(U1 〜U32)のユーザーソング(P.60)が利用できます。また、別売のメモリーカードを利用すると、 ユーザーキットを 99 種類(C1 〜 C99)まで保存でき、本体側のドラムキットやソングと合わせて利用で
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
きます。 これらのドラムキットとソングを自由に組み合わせてリハーサルやセッションをしたり、さらにはパッドを
使って最大 4 曲を再生コントロールする(パッドソング:P.25)ようなパフォーマンスも演じられます。
ここでは以下の内容について説明します。
・基本項目の選択・設定 .............................P.23
・演奏時のコントロール .............................P.24
 ・クリックの再生....................................P.24
 ・ソングの再生........................................P.24
 ・スライダーの活用................................P.26
・タップテンポ機能.......... ...........................P.27
・グルーブチェック機能 .............................P.28
・チェーン機能............................................P.29
22

基本項目の選択・設定

この基本画面で、ドラムキットやソングの選択、拍子やク リックの設定ができます。これらの内容は、ドラムキット
の演奏中、クリックやソングの再生中にも自由に選択・設 定できます。
KIT=P1 SONG=P1 TEMPO BEAT CLICK Kit name Songname =107 4/4
12345
KIT=
1
ドラムキットを選択します。ドラムキット番号とドラム キット名が表示されます。P1〜P60がプリセットキッ
ト、U1〜U40がユーザーキットです。C1〜C99はメモ リーカードに保存されているキットで、カードが装着され
ていない場合にはNo Cardが表示されて利用できませ ん。
□設定値: P1 〜 P60、U1 〜 U40、C1 〜 C99
2
SONG=
ソングを選択します。ソング番号とソング名が表示されま す。P、Q、Rがプリセットソングで、P1〜がデモソン
グ、Q1〜が多彩なジャンルの練習曲、R1〜がパットソン グに適した曲、U1〜U32がユーザーソングです。C1〜
C99はメモリーカードに保存されているソングで、カー ドが装着されていない場合にはNo Cardが表示されて
利用できません。
□設定値: P1 〜、Q1 〜、R1 〜、U1 〜 U32、C1 〜 C99
4
BEAT
ソングやクリックの拍子を設定します。
□設定値: 1/4 〜 16/4、1/8〜 16/8、1/16 〜 16/16
ソングに設定されているものと異なる拍子を設定した場合、ソン
n
グの再生時にCLICK5で設定したカウントがソングの小節の頭 と一致しないことがあります。これは、4/4拍子の曲を 1 拍半
(3/8)でカウントするようなもので誤動作ではありません。この
場合、ソングを先頭に戻したり、ソングの再生中に拍子が変更さ れると、カウントと拍子が一致するようになります。
CLICK
5
クリックの音符(カウントのタイミング)を設定します。
□設定値:
・BEAT4............3/8、6/8、9/8、12/8、15/8:符点 4
n
クリックの音色や出力先を設定することもできます(P.80)。
分音符、8 分音符、16 分音符 上記以外 :4 分音符、4 分 3 連符、8 分音符、
8分3連符、16 分音符、16 分 3 連符
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
3
TEMPO
ソングやクリックの再生テンポを設定します。
□設定値: 30 〜 300
n
DTXREME IIsが外部シンクで動作している場合は =extと 表示されて変更できません(P.81)。
n
ソングには再生テンポに関する情報が含まれるため、ソングを再 生したり、ソングを選んだり、ソングの再生位置を先頭に戻すと、
ここでのテンポ設定が変更されます。必要に応じて、ソングに設 定されているテンポ情報よりもテンポ設定を優先させることもで きます(P.81)。
23
ソングの停止中は、以下のトランスポートキーも使え

演奏時のコントロール

ソングやクリックの再生にはトランスポートコントロール を使います。
ます。
2
リセットキー
ソングの再生開始位置を先頭に戻します。
3
巻き戻しキー
ソングの再生開始位置を1小節単位で戻します。
CLICK
早送りキー
TAP
GROOVE CHECK
123456
5
ソングの再生開始位置を1小節単位で進めます。
n
録音キー6はソングの録音時に使います(P.60)。

クリックの再生

ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
クリック(メトロノーム)は単独でも、ソングと同期させ ても鳴らすことができます。
1.
CLICKキー1を押すとクリックの再生がスタートし、 現在のテンポに合わせて CLICK キーのランプが点滅
します。
CLICK
1拍目が赤く点滅 2拍目以降は緑色で点滅
TAP
ソング画面での設定
ソングの再生時に、基本画面からページキー(▼)を押し てソング画面に切り替えると、対応するノブを使って現在
のソングの再生方法を決めたり、再生中の小節を確認する ことができます。
ソング番号
SONG=P1 Songname M001-01 =107 4/4 |- | Tr1=play Tr2=none
ソング名
現在の小節-拍
テンポ
拍子
もう一度 CLICK キー1を押すとクリックは停止しま
2.
す。
n
ソングの再生中にCLICKキー1を押すと、ソングに同期して クリックを鳴らせます。クリックの再生中にソングの再生を
始めると、クリックがソングに同期します。

ソングの再生

ソングは単に再生・停止するだけでなく、再生方法や再生 するパートも細かく決めることができます。
再生コントロール
1.
トランスポートコントロールの開始/停止ボタン4を押 すと、選んでいるソングの再生が始まります(ランプ
が点灯)。 再生を止めるには、開始/停止ボタン4をもう一度押
2.
します(ランプが消灯)。そのまま開始/停止ボタン を押すと、停止していた位置から再生が続きます。
4
12
画面の上段は表示のみです。テンポと拍子はソングに含まれる情
n
報で、基本画面からも変更できます。
再生方法
1
ソングの再生方法を設定します。通常再生では、ソングの 終わりまで演奏すると自動的に止まります。リピート再生
では、ソングの先頭から末尾までが繰り返し演奏されます。
□設定値: (通常の再生)、 (リピート再生)
トラック1、トラック 2
2
それぞれのトラックを再生するかどうか指定します。play では再生が行なわれ、muteでは行なわれません。そのト
ラックが空の場合、"none"が表示されて変更できません。
□設定値: play、mute
24
ソングについて
DTXTREME IIs のソングは、2 つのシーケンス トラック(トラック 1、トラック 2)と、ヘッ
ダーデータで構成されています。ヘッダーデータ とは、ソングの先頭に書き込まれるテンポ、拍
子、MIDI チャンネルごとのプログラムチェンジ
(音色)や音量などの情報です。ソングを選択す
ると最初にこのデータが読み込まれます。各シー ケンストラックには、一般のシーケンサーのト
ラックと同様に MIDI チャンネル 1 〜 16 の演奏 データを記録できます。ソングの再生をスタート
すると、これらのデータが DTXTREME IIs の内 蔵音源に送られ、データに従って音が鳴るという
仕組みです。
演奏データ
(MIDIチャンネル1〜16)
TR1
(トラック1)
ヘッダーデータ
テンポ
プログラム
etc...
再生パートの選択
パート選択キーを利用すると、ソングに含まれるリズム
(ドラム&パーカッション)、ベース、その他の伴奏パート
の再生を個別にON/OFFすることができます。 たとえば、リズムパートをOFFにしてドラムを個人練習し
たり、ベースパートだけをONにしてバスドラムとの絡み を研究したり、その他の伴奏パートだけをONにして、実
際にベーシストとセッションしたりなど、さまざまな使い 方ができます。
各キーのランプが付いた状態でON(再生可能)、ランプが 消えた状態でOFF(消音)となります。キーを押すたびに
ON/OFFが切り替わります。
RHYTHM
INS
123
RHYTHM/INS キー
1
ソングのトラック1に含まれるリズムパート(MIDIチャン ネル10)の再生をON/OFFします。ただし、トラック2
に含まれるリズムパート(MIDIチャンネル10)は常に再 生されます。
BASS
DEL
OTHERS
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
TR2
(トラック2)
こうして作られたソングは、メインソングやパッ ドソングとして再生できます。メインソングは前
述のようにノブを使って選び、トランスポートコ ントロールの開始 / 停止キーを押して再生するソ
ングです。パッドソングは、トリガー入力(パッ ドを叩くこと)で再生コントロールするソングで、
音色プログラムとしてのドラムキットに設定の一 部として組み込んでおく(P.37)ものです。プリ
セットキットにもパッドソングを組み込んだもの があります。DTXTREME IIsではメインソング 1
曲とパッドソング 4 曲までを同時に再生すること ができるので、たとえばメインソングに合わせて
ドラムキットを演奏しながら、特定のパッドを叩 いてギターリフやブラスショットを鳴らして、演
奏に変化を付けることができます。
2
BASS/DELキー
ベースパート(MIDIチャンネル3)の再生をON/OFFし ます。
3
OTHERS キー
リズムパートとベースパート以外のパートの再生をON/ OFFします。
n
DTXTREME IIs では、リズムパートにMIDI チャンネル 10を、 ベースパートにMIDI チャンネル 3 を、その他のパートには
MIDIチャンネル 1、2、4 〜9、11〜 16 を使用しています。 パート選択キーをOFF にすると、それに対応するMIDI チャンネ ル(外部から入力されたものを含む)がDTXTREME IIsの内蔵 音源で受信されなくなります。
25
8

スライダーの活用

DTXTREME IIsは手軽で便利に使えるミキサー機能を内 蔵しています。トップパネルにある最大10本のスライ
ダーを利用して、音量バランス、リバーブのかかり具合、
HI-HATスライダー
ハイハットの音量を調節します。
9
CYMBAL スライダー
シンバルの音量を調節します。
INDIVIDUAL OUTPUTへの出力レベルを調節できます。
MISC スライダー
)
音量バランスの調節
以下のスライダーを操作することで、ドラムキットの各楽 器間の音量バランス、ドラムキットと伴奏その他の音量バ
ランスを簡単に取ることができます。また、ステレオミッ クスやヘッドフォンへの出力音量も調節できます。
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
MAIN OUT PHONES CLICK ACCOMP
1234 56789 )
MAX
MIN
SNARE KICK
TOM HI-HAT CYMBAL MISC
スネア、キック、タムタム、ハイハット、シンバル以外の リズムパートの音量を調節します。
トップパネルのスライダーはいずれも、マスターフェーダーとし
n
て機能します。個々の伴奏パートの音量バランスはソングデータ として設定(P.72)できますし、リズムパートの各音色について もドラムボイスの設定(P.48)で細かく音量バランスを取ること ができます。ACCOMPと MISCの 2 本のスライダーは、その音 量バランスを保ったまま全体的な音量を調節するのに使います。
リバーブエフェクトの調節
スライダー機能をリバーブ調節用に設定(P.75)してお くと、SHIFTキーを押しながら以下のスライダーを操作
したときに、システムエフェクトのリバーブのかかり具合 を調節できます。
1
MAIN OUT スライダー
DTXTREME IIsのステレオミックスの音量を調節しま す。出力先はOUTPUT L/MONO&RとDIGITAL
OUTの両方です。
2
PHONESスライダー
DTXTREME IIsのステレオミックスの音量を調節します。 出力先はヘッドフォンモニター用のPHONESです。
MAIN OUT1とは独立して設定できます。
3
CLICKスライダー
クリックの音量だけを調節して、指定されている端子
(P.80)から出力します。
4
ACCOMPスライダー
ソングの伴奏パート(MIDIチャンネル10以外)の音量を 調節します。ソングに合わせて演奏する場合、このスライ
ダーを調節してドラムキットとの音量バランスを取ること ができます。
SNARE スライダー
5
スネアの音量を調節します。
SHIFT
MAX
ACCOMP
MIN
SNARE KICK
TOM HI-HAT CYMBAL MISC
1234567
SHIFTキー+ACCOMP/REVERBスライダー
1
全体にかかるリバーブの量をコントロールします。
2
SHIFTキー+SNARE スライダー
スネアのリバーブセンド量を調節します。
3
SHIFTキー+KICK スライダー
キック(バスドラム)のリバーブセンド量を調節します。
4
SHIFTキー+TOM スライダー
タムタムのリバーブセンド量を調節します。
KICK スライダー
6
キック(バスドラム)の音量を調節します。
7
TOM スライダー
タムタムの音量を調節します。
SHIFTキー+HI-HAT スライダー
5
ハイハットのリバーブセンド量を調節します。
SHIFTキー+CYMBAL スライダー
6
シンバルのリバーブセンド量を調節します。
26
7
SHIFTキー+ MISC スライダー
スネア、キック、タムタム、ハイハット以外のリズムパー トのリバーブセンド量を調節します。
n
上記はいずれもマスターレベルを調節します。このため、ドラム ボイスのリバーブセンド量(P.52)や、リバーブユニット側のマ
スターセンド量(P.57)やマスターリターン量が少なめの場合は 思った効果が得られないことがあります。
INDIVIDUAL OUTPUT への出力調節
スライダー機能をINDIVIDUAL OUTPUT用に設定
(P.75)しておくと、SHIFTキーを押しながら以下のス
ライダーを操作したときに、ドラムボイスの INDIVIDUAL OUTPUTへの出力レベルを調節できます。
この機能を利用するには、ドラムボイスの出力先を INDIVIDUAL OUTPUTに指定しておく必要があります
(P.52)。
出力先に INDIVIDUAL OUTPUT を指定したドラムボイスは、ス
n
テレオミックス(PHONES、OUTPUT L/MONO&R、 DIGITAL OUT)からは出力されなくなります。
SHIFT

タップテンポ機能

パッドやオーディションキーを叩くタイミングで、テンポ を検出・設定することができます。クリックやソングを再
生しながら、感覚的にテンポを設定するのに便利です。
1.
SHIFT キーを押しながらTAP(CLICK)キーを押す と、タップテンポ画面が表示されます。タップテンポ
の設定時は、LED ディスプレイにも現在のテンポが表 示されます。
[TAP TEMPO] TEMPO BEAT =138 4/4
BEAT に対応するノブで拍子を設定します。ここで設
2.
定した拍子が、テンポ検出の基準の小節になります。
SHIFT
現在のテンポ BEAT(ビート:拍子)
CLICK
TAP
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
MAX
ACCOMP
MIN
SNARE KICK
TOM HI-HAT CYMBAL MISC
123456
1
SHIFTキー+ SNARE スライダー
INDIVIDUAL OUTPUT 1への出力レベルを調節します。
2
SHIFTキー+ KICK スライダー
INDIVIDUAL OUTPUT 2への出力レベルを調節します。
SHIFTキー+ TOM スライダー
3
INDIVIDUAL OUTPUT 3への出力レベルを調節します。
SHIFTキー+ HI-HATスライダー
4
INDIVIDUAL OUTPUT 4への出力レベルを調節します。
SHIFTキー+ CYMBAL スライダー
5
INDIVIDUAL OUTPUT 5への出力レベルを調節します。
□設定値: 1/4 〜 16/4、1/8〜 16/8、1/16 〜
パッドやオーディションキーを一定のテンポで、1 小
3.
16/16
節分叩きます。 たとえば、BEAT を 4/4拍子に設定した場合は、1、
2、3、4、1 と、4拍(1 小節)+次の小節の 1 拍の 5 回叩きます。同様に、3/4 拍子の場合なら 1、2、
3、1 の 4 回叩きます。 叩いたタイミングからテンポが自動的に検出され、
LED ディスプレイとLCD の TEMPO の値に、検出さ れたテンポが表示されます(LCD の TEMPO の値は
点滅表示します)。
[TAP TEMPO] TEMPO BEAT =115 4/4
□検出できる値:30 〜 300
6
SHIFTキー+ MISC スライダー
INDIVIDUAL OUTPUT 6への出力レベルを調節します。
INDIVIDUAL OUTPUTへはボイスの設定に従って出力されるの
n
で、1 本のスライダーで複数のドラムボイスの出力レベルを調節 できることになります。
27
テンポは2拍めから次の小節の1拍めまでで検出されるた め、2回め以降は、4/4拍子の場合なら4回叩くごとにテ
ンポが検出されます。
一定の間隔で叩く
1 2
(1)
3
(2)4(3)1(4)
2 3 4

グルーブチェック機能

ソングやクリックに合わせてドラムキットを演奏したり、 オーディションキーを叩く際に、叩くタイミングがジャス
トからどれくらいずれているかチェックできます。グルー ブチェックの基準にする音符の長さを指定して演奏するこ
とで、一打ごとのタイミングのズレが4分音符の1/96単 位で検出されます。
n
グルーブチェック機能は、ソングまたはクリックが鳴っていると きにだけ機能します。
テンポ検出開始
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
n
叩く間隔を一定時間以上あけると、途中まで叩いていたカウ ントがリセットされます。この場合は最初から(4/4 拍子の
場合は、最初に 5 回叩くところから)始めてください。
ENTER/YES キーを押すと、テンポ表示が点滅から点
4.
灯に変わり、検出されたテンポが設定されます。 手順 2〜 4を繰り返すと、テンポ設定をやり直すことが
5.
できます。 EXIT/NO キーを押すとタップテンポ設定を終了して、
6.
プレイモード画面に戻ります。
n
タップテンポ機能は、録音時や録音待機状態には利用できま せん。
テンポ検出終了
SHIFT キーを押しながらGROOVE CHECK(リセッ
1.
ト)キーを押すと、グルーブチェック画面が表示され ます。
SHIFT
[Groove]|------- -------| BEAT CLICK 0/ 0 Quant= =100 4/4 3
クオンタイズ
クオンタイズでグルーブチェックの基準とする音符を
2.
クリック(P.23)と同様に設定します。
n
クオンタイズにクリックとは別の音符を設定することで、複 雑な符割りのフレーズも正しくチェックできます。
必要に応じて、テンポ、拍子、クリックの音符を設定
3.
GROOVE CHECK
テンポ
拍子
クリック
します。これらはプレイモード画面での設定とまった く同じです(P.23)。
4.
クリックやソングの再生に合わせてドラムキットを演 奏したり、オーディションキーを叩くと、一打ごとに
タイミングのズレが検出され、ディスプレイ上に数値 とグラフで表示されます。
28
ジャスト
[Groove]|--- ---+-- ----| BEAT CLICK
- 9/+ 3 Quant= =100 4/4 3
アベレージ
1打ごとのズレ
早い遅い
一打ごとのズレ:
ドラムキットの一打ごとのズレの割合が− 48 〜 0 〜 +48(遅い〜ジャスト〜早い)で表示されます。叩
くタイミングがジャストより遅れている場合はマイナ スの値、早い場合はプラスの値になります。ジャスト
の場合はゼロが表示されます。これは、スネアやキッ クなどの叩き方のクセを見るのに便利です。
アベレージ:
グルーブチェックを開始されてからのズレの平均値が
−48〜0〜+48(遅い〜ジャスト〜早い)で表示
されます。叩くタイミングがジャストタイミングより 遅れている場合はマイナスの値、早い場合はプラスの
値になります。ジャストタイミングの場合はゼロが 表示されます。これは、ドラミング全体のグルーブ感
をチェックするのに便利です。 EXIT/NO キーを押すと、グルーブチェックを終了して
5.
プレイモード画面に戻ります。

チェーン機能

ドラムキットやソングを演奏・再生する順番に並べたも のをチェーンと呼びます。たとえば、演奏順にドラム
キットを並べたチェーンを作ってライブ演奏で利用した り、難易度順にソングを並べたチェーンを作ってリズム
練習で使うなど、さまざまに活用できます。 DTXTREME IIs本体には、このようにして作成した
チェーンを32種類まで保存しておき、いつでも自由に選 んで演奏に使うことができます。

チェーン画面の切り替え

CHAINキーを押して最初に表示されるチェーン再生画面 は、作成済みのチェーンの再生に使います。もう一度押す
とチェーン作成画面が表示され、チェーンを新たに作成し たり既にあるものを編集できます。CHAINキーを押すご
とに、この2つの画面が交互に切り替わり、必要な操作が 行なえます。チェーン機能を終了するときはEXIT/NO
キーを押して、基本画面に戻ります。
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
KIT=P1 SONG=P1 TEMPO BEAT CLICK Kit name Songname =107 4/4
再生画面
CHAIN=32 Step=01 Kit=U1 Kit Name ChainNam
作成画面
[CHAIN]"ChanName" Step Type Num=U1 <90abc> 32 kit kit name
KIT=P1 SONG=P1 TEMPO BEAT CLICK Kit name Songname =107 4/4
CHAIN
CHAIN
EXITNOEXIT
NO
29
4

チェーンの作成・編集

チェーン機能を利用するには、あらかじめチェーンを作成 しておく必要があります。また、作成済みのチェーンはい
つでも修正・編集できます。作成・編集したチェーンは保 存操作が必要です。
Num=
Type3でsongを選んでいる場合はソングを、kitを選ん でいる場合はドラムキットを選びます。上段にソングやド
ラムキットの番号が、下段にそれぞれの名前が表示されま す。Type3でjumpを選んでいる場合はリンクするチェー
ンを選びます。リンク先をこのチェーンに設定すれば、繰
作成・編集するチェーンはチェーン再生画面(P.31)で選びま
n
す。
り返し再生できるようになります。Type3でENDを選ん でいる場合は---が表示されて設定できません(設定は
チェーン作成画面
チェーン作成画面では、ドラムキットやソングを順番に並 べてチェーンを作成できます。1つのチェーンには最大
ド ラ ム キ ッ ト や ソ ン グ の 演 奏
32のステップを設定できます。ステップ数が32で足りな いような場合にはジャンプ機能で別のチェーンにリンクで
きるので、実質的には32以上のステップ数のチェーンが 作れます。
[CHAIN]"IniChain" Step Type Num=U1 <GHIJK> 1 kit Initkit
1234
必要ありません)。
□設定値:
・Type3設定= song...........ソング:P1 〜、Q1 〜、R1 〜、
・Type3設定= kit................ドラムキット:P1〜 P60、
・Type3設定= jump...........チェーン:1 〜 32
メモリーカードにあるソングやドラムキット(C1〜 C99)を指
n
定した場合、カードが装着されていないとNo Cardが表示さ れます。この設定でも保存はできますが、正しく再生するにはメ モリーカードに該当するソングやドラムキットが保存されている 必要があります。
操作手順
U1〜 U32、C1〜 C99
U1〜 U40、C1〜 C99
Chain Name
1
チェーンに最大8文字の名前を付けることができます。左 端のノブでカーソルを左右に移動して入力位置を選び、左
から2番目のノブで文字を選びます。この操作を繰り返し て、最大8文字までのチェーン名を付けます。
□設定値:
!"#$%& ’ ( ) * , . / 0123
456789 : ; < >?@ABCDEFG
HIJKLMNOPQRSTUV XYZ [
¥]^_` a bcde f gh i j k lmno pqr s t uvwxyz{|}→←
Step
2
+-
=
W
ドラムキットやソングを割り当てるステップ番号(1〜 32)を選びます。1つのチェーンごとに最大32ステップ
まで割り当てることができます。
3
Type
Step2で選んだステップに割り当てるタイプを、ソング
(song)やドラムキット(kit)で指定します。この
チェーンを別のチェーンにリンクする場合はjumpを選び ます。このステップで終わりにするときはENDを割り当
てます。
□設定値: song、kit、jump、END
あるステップに jump を設定した場合、それ以降のステップは設定
n
しても再生されません。 jump、END を設定していないチェーンは、再生時に 32 ステップ
n
まで進みます。チェーンをうまく活用するには、チェーンの最後 のステップで jump またはEND を設定してください。
上記の画面説明を参考に各ステップを設定して、チェーン を作成・編集します。
n
チェーン作成画面で何らかの編集操作を行なうとLEDディスプレ イの右から2 番目のドットが点灯します。このドット表示によっ て編集結果がまだ保存されていないことが確認できます。なお、 チェーンの編集中にチェーン再生画面に切り替えて別のチェーン を選んだ場合、ドットが消えて編集していたデータは失われてし まうのでご注意ください。
左側 2 つのノブを使って、チェーンの名前を付けます。
1.
2.
中央のノブを使ってステップを選び、それに対応する タイプとナンバーを右側 2 つのノブで選びます。
3.
手順 1〜 2を繰り返して、各ステップを設定します。
4.
このチェーンを保存するには、STORE キーを押し ます。
Store Current Chain to chain 10 My Chain
5.
右から2番目のノブで保存先のチェーン番号を1〜32 で選びます。
30
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