Yamaha DM2000V2 operating instructions

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DM2000 V2.1 追補マニュアル
DM2000 システムソフトウェア V2.1 では、V2.0 から以下の変更がございます。
コントロールルームモニターにMIX C-R SOURCESパラメーターを追加 (160 ページ )
CONTROL ROOM SETUP ページに、「MIX C-R SOURCES」パラメーターが追加されました。V2.0 で はモニターソースに 2TR D1、D2、D3、A1、A2 の どれか一つと、その他 (STEREO、ASSIGN1、 ASSIGN2)を同時に選択できましたが、このパラメー ターをオフにすると同時には選択できなくなります。
サラウンドモニターにMIX MONITOR SOURCES パラメーターを追加 (161 ページ )
SURROUND MONITOR ページに、「MIX MONITOR SOURCES」パラメーターが追加されました。V2.0 で はモニターソースに BUS と同時に ASSIGN1 または ASSIGN2を選択できましたが、このパラメーターをオ フにすると同時には選択できなくなります。
サラウンドモニターにTHX プリセットを追加 (162 〜 164 ページ )
サラウンドモニター設定のベースマネージメントに、THX pm3モニターシステム用のプリセットが追加されま した。また、サラウンドモニター設定にいくつか補足がありますので、該当ページを以下のようにお読み替えく ださい。
サラウンドモニターの設定
スピーカーのセットアップ、モニターマトリクス、ベースマネジメント、モニターアラインメント等の サラウンドモニター設定は、SURROUND MONITOR SETUP ページで行います。
1 MONITOR[DISPLAY]キーでSURROUND MONITOR SETUPページを表示します。
2 カーソルキーでパラメーターを選択し、パラメーターホイール、[INC]/[DEC]キー、[ENTER]
キーで設定します。
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SPEAKER SETUP:サラウンドモニタースピーカーの音量バランスを調整するパラメーターです。
OSC(オシレーター)を選択し、PINK NOISE、500-2K(500Hz〜 2kHz BPF のピンクノイズ)、1K
(1kHz のサイン波)、50Hz(50Hz のサイン波)から選んで設定します。[ON]/[OFF]ボタンはオシ
レーターをオン/オフします。オンのとき、オシレーターは− 20dB の信号をアイコンが反転表示さ れているサラウンドチャンネルに出力します。オシレーターの出力はスピーカーごとにオン/オフで
きます。カーソルキーでスピーカーアイコンを選択します。LFE チャンネル信号の位相は[SW] フェーズボタンで反転できます。[ROTATE]ボタンがオンのとき、オシレーター信号は各スピーカー
から右回りの順序で次々に出力されます(5 秒間隔で各 3 秒の信号を出力します)。 SURR. MODE:SURROUNDMODE ページ(97ページ参照)で選択したサラウンドモードを表示
します。
ノート:システムソフトウェア V2.1 より前の DM2000で、サラウンドモードを 6.1、モニターマト リクスモードを 6.1 にしてモニターしていた場合、V2.1 では正しく再現できないことがあります。
MONITOR MATRIX:サラウンドモニターのマトリックスを選択します。
6.1 サラウンドモードでは、6.1、5.1、3-1、ST のいずれかのモードが選択できます。
5.1 サラウンドモードでは 5.1、3-1、ST のいずれかのモードが選択できます。 3-1サラウンドモードでは、3-1または STを選択します。
ダウンミックスのモニターマトリックスを選択すると、ATT パラメーターで信号をアッテネートでき ます。 ステレオモードでもサラウンドモニターは使用できますが、モニターマトリックスは ST に固定され ます。
ノート:モニターマトリクスモード =3-1 を選んだ場合は、次の 3 つのアッテネーション量を同じ 値に設定してください。  ・ サラウンドモード =3-1 のATT1  ・ サラウンドモード =5.1 の ATT4  ・ サラウンドモード =6.1 の ATT5 これらの ATT はダウンミックスのためのアッテネーターではなく、Ls、Rs、Ls2、Rs2 のスピーカー の再生ボリュームを下げるためのモニター調整用のアッテネーターとして利用します。
たとえば、サラウンドモード =6.1、モニターマトリクス =3-1を選んだ場合は、以下のような画面に なります。
・ BASS MANAGEMENT(ベースマネージメント)
サラウンドモニターのチャンネルごとのフィルター/アッテネーターの設定を、用途や環境に応じて 8 種類のプリセットから選びます。選択可能なプリセットは、次のとおりです。
プリセット パラメーター
No. タイトル HPF1/2/3 LPF1 LPF2 ATT1/2 AMP
1 DVD LFE80Hz 80-12 80-24 80-24 0 10 2 DVD LFE120Hz 80-12 120-42 80-24 0 10 3 Movie LFE80Hz 80-12 80-24 80-24 −3 10 4 Movie LFE120Hz 80-12 120-42 80-24 −3 10 5 Bypass THRU THRU MUTE 0 0
THXD THX DVD 80-12L 120-42 80-24L 0 10 THXF THX Movie 80-12L 120-42 80-24L − 3 10 THXM THX Music 80-12L 120-42 80-24L 0 10
ATT1:LRとLsRs間のレベル差を調整します。 ATT2:CとBs間のレベル差を調整します。
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AMP:LFEチャンネルのレベルを補正します。 HPF1 〜 3:各スピーカーの再生可能な周波数帯域がサブウーハーの信号と干渉しないように、低音域の信号 をカットします。 LPF1〜2:サブウーハーの再生可能周波数帯域が他のスピーカーと干渉しないように、必要に応じて高音域の 信号をカットします。
ノート: ・ プリセット THXD/THXF を選択した場合、各パラメーターは固定されていて変更できません。
プリセット THXM を選択した場合、AMP は 10dB と 0dB に切り替えられますが、その他のパラ
メーターは固定されていて変更できません。
ベースマネージメントの各パラメーターの可変範囲は、次のとおりです。
パラメーター 範囲
HPF1/2/3 THRU、80-12、80-12L、80-24、80-24L
LPF1 THRU、80-24、80-24L、120-42 LPF2 THRU、80-24、80-24L、MUTE
ATT1/2 0〜−12dB
AMP 0〜+12dB
HPF1/2/3、LPF1/2 の設定値は、カットオフ周波数/カットオフ特 性を表します。たとえば設定値80-12は カットオフ周波数=80Hz、カットオフ特性=−12dBを意味します。
Lの付いた設定値はLinkwitzフィルター、それ以外の設定値はButterworthフィルターです。
各プリセットの解説
【1】DVD LFE80Hz
DVD-Video 制作に適したプリセットです。LFE の再生帯域は、〜80Hz に設定されています。このプ リセットを使用した場合でも、LFE のマスターソースには外部機器で LPF(fc=80Hz、−24dB/
oct)をかけておくことをおすすめします。 DVD-Audio や SACDなどの音楽作品をモニターする場合は、LFE のレベル(AMP)やLPF(LPF1) を0dB や THRU などに適宜変更してください。 また、DVDプレーヤーやデコーダーによっては、LFEの出力ゲインがあらかじめ +10dB に設定さ れている場合があります。そのような機器からの出力をモニターする場合には、LFE のレベル(AMP)
を0dB に変更してください。
【2】DVD LFE120Hz
DVD-Video 制作に適したプリセットです。LFE の再生帯域が〜 120Hzに設定されている以外は、
【1】と同じです。DVD-Video に記録される一般的な LFE 信号の上限周波数(120Hz)までモニター
したい場合は、このプリセットをお使いください。
【3】Movie LFE80Hz
モニターマトリクスモードが 5.1 または 6.1 のときのサラウンドチャンネルの再生レベルが− 3dB に設定されている以外は、【1】と同じです。映画制作に適したプリセットです。 このプリセットを使用した場合でも、LFE のマスターソースには外部機器で LPF(fc=80Hz、
−24dB/oct)をかけておくことをおすすめします。
【4】Movie LFE120Hz
モニターマトリクスモードが 5.1 または 6.1 のときのサラウンドチャンネルの再生レベルが
−3dB に設定されている以外は、【2】と同じです。映画制作に適したプリセットです。
【5】Bypass
ベースマネージメントだけでなく、LFE のレベルおよび LPF、サラウンドチャンネルのレベルなどの すべての機能をバイパスしたいときにご使用ください。 ベースマネージメントだけをオフにしたい場合は、別のプリセットを選択してから、BASS MANAGEMENT のON/OFFボタンをオフにしてください。
■ THX プリセット
以下のプリセットは、THXTM社に承認されたTHX pm3TM認証スタジオ(*)用のプリセットです。こ れらのプリセットは、ベースマネージメントされたマルチチャンネルオーディオを正しく再生するた
めの専用パラメーターからなり、サブウーハーサテライト型のコンシューマーシステムと互換性を保 つように設計されています。
* THX プリセットは、THX pm3 認証スタジオの明示を許可するものではありません。THX pm3
スタジオ認証プログラムは、最適な音響と映像を表現するために測定されたモニター環境を構 築するためのプロセスと設計仕様からなります。詳しくは、THX pm3 のウェブサイトをご参照 ください(http://www.thxpm3.jp/)。
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【THXD】THX DVD
DVD-Video 制作のためのプリセットです。映画制作以外のオーディオコンテンツをミックス/モニ ターする場合にお使いください。各パラメーターの変更はできません。
【THXF】THX Movie
映画のプリプロダクションのためのプリセットです。映画制作のためのコンテンツ(映画のプリミッ クスなど)をミックス/モニターする場合にお使いください。各パラメーターの変更はできません。
【THXM】THX Music
DVD 音楽制作のためのプリセットです。マルチチャンネルのオーディオコンテンツ(DVD-Audio や SACD を含む)をミックス/モニターする場合にお使いください。
LFE ゲイン(AMP)は、+10dB(デフォルト)と0dB の 2 種類が選択できます。制作するメディアの 規格に合わせて選択してください。また、DVD プレーヤーやレシーバー、デコーダーによっては、LFE 出力ゲインがあらかじめ +10dB に設定されている場合があります。
目的のモニター環境(ホームシアターなど)のLFE ゲインが 0dB に設定されている場合のみ、0dB に設定してください。それ以外の場合は、デフォルト設定でお使いください。
・ MONITOR ALIGNMENT ATT & DLY ON/OFF
サラウンドスピーカーすべてのモニターアラインメントの アッテネーター/ディレイパラメーターをオン/オフします。
MONITOR ALIGNMENT の図とサラウンドチャンネルの アッテネーター/ディレイパラメーターは、どちらのボタンを
選択しても表示され、必要に応じてサラウンドチャンネルを アッテネート、ディレイさせることによって、サラウンドモニ
タースピーカーを調整します。アッテネーターパラメーターは
0.1dB 単位で−∞、−12dB 〜+ 12dB の範囲で設定しま す。ディレイパラメーターは 0.02ミリ秒ごとに 0 〜 30 ミリ秒の範囲で設定します。
ノート: ・ 上記の設定は、モニターする信号に対してだけ有効だということにご注意ください。通常のバス
アウトには影響しません。
サラウンドモード =6.1、モニターマトリクスモード =6.1 でモニターする場合は、他のモードの
場合とは別に、上記の設定をする必要があります。
ヒント:ここで設定した内容は、サラウンドモニターライブラリーにストアできます。
チャンネルモジュールディスプレイのパラメーター
値表示をキャンセル (276 ページ )
PREFERENCES1 ページに「Ch Numeric Disp OFF」 プリファレンスが追加されました。V2.0 では各チャンネ ルのフェーダーやエンコーダー (パン設定) を操作すると チャンネルモジュールディスプレイがパラメーター値の表 示に切り替わりましたが、このプリファレンスをオンにす るとパラメーター値表示に切り替わらなくなります。
MY16-C カードに対応 (70、352 ページ )
CobraNet インターフェースカード MY16-C に対応しました。ただし DM2000 のスロットに装着する場合 は、以下の制約があります。
・ 同時に使用できる MY16-C は 1 枚だけで、使用できるスロットは SLOT1 〜 3 だけです。 ・ オーディオ信号の送受信に対応していますが、制御信号には対応していません。
対応カードの最新情報、および他のカードと組み合わせて何枚まで挿入できるかは、ウェブサイトでご確認くだ さい。 http://proaudio.yamaha.co.jp
U.R.G., Pro Audio & Digital Musical Instrument Division, Yamaha Corporation
© 2004 Yamaha Corporation
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