入門マニュアル
本書の記載事項は、Steinberg Media Technologies GmbH社および株式会社スタインバーグ・
ジャパンによって予告なしに変更されることがあり、同社は記載内容に対する責任を負いませ
ん。
本書で取り扱われているソフトウェアは、ライセンス契約に基づいて供与されるもので、ソフ
トウェアの複製は、ライセンス契約の範囲内でのみ許可されます (バックアップ・コピー)。
Steinberg Media Technologies GmbH 社および株式会社スタインバーグ・ジャパンの書面に
よる承諾がない限り、目的や形式の如何に関わらず、本書のいかなる部分も記録、複製、翻訳
することは禁じられています。本書に記載されている製品名および会社名は、全て各社の商標
および登録商標です。
Steinberg Media Technologies GmbH, 2004.
all rights reserved.
Japanese Edition :
©
Steinberg Japan Inc., 2004.
All rights reserved.
目次
7 はじめに
8 ようこそ !
9 マニュアルとヘルプファイルにつ
いて
12 Steinberg 社の Web ページへのアク
セス方法
13 インストールと推奨環境
for Windows
14 この章について
14 推奨環境
18 ハードウェアのインストール
20 Cubase LEのインストール
23 インストールと推奨環境
for Macintosh
24 この章について
24 推奨環境
27 ハードウェアのインストール
28 Cubase LEのインストール
29 システムのセットアップ
30 オーディオのセットアップ
37 MIDI のセットアップ
40 シンクロナイザーの接続
40 ビデオのセットアップ
41 オーディオパフォーマンスを最適
化する
47 ガイドツアー
48 Cubase LEの主なウィンドウ
55 チュートリアル 1:
オーディオのレコーディン
グ
56 この章について
57 新しいプロジェクトを作成する
59 レコーディングの準備
63 レコーディング
63 レコーディングしたオーディオを
プレイバックする
64 複数のイベントをレコーディング
する
65 サイクルプレイバック
67 チュートリアル 2:
MIDI のレコーディングとプ
レイバック
68 この章について
69 MIDI レコーディングの設定
72 MIDI のレコーディング
72 レコーディングデータのプレイ
バック
73 サイクルモードでのプレイバック
74 MIDI トラックの移調
77 チュートリアル 3:
ミキシング
78 この章について
79 ミキサーを開く
80 レベルを設定する
80 " パン(Pan)" を設定する
81 " ミュート(Mute)"と"ソロ
(Solo)"
82 オーディオチャンネルに EQ を追加
する
83 エフェクトを加える
85 フェーダーをオートメーション化
する
87 チュートリアル 4:
プロジェクトウィンドウで
の編集
88 この章について
88 準備
89 概要
90 イベントの移動とコピー
92 イベントのミュートと削除
93 イベントの分割とサイズ変更
95 フェードの追加
97 チュートリアル 5:
VST インストゥルメントの
使用
98 この章について
98 準備
99 VST インストゥルメントのオン設
定
100 ルーティング
101 プレイバック
Cubase LE
4目次
102 他の VST インストゥルメントの追
加
104 リアルタイムでの VST インストゥ
ルメント演奏
106 レコーディング
107 オーディオの編集
108 この章について
108 サンプルエディタ
111 オーディオプロセッシング
113 MIDI の編集
114 この章について
114 キーエディタを開く
115 キーエディタでイベントを作図す
る
116 イベントを選択 / 移動する
117 クオンタイズについて
119 " コントローラーレーン(Controller
Lane)" でベロシティを編集する
121 Cubase LE の基本コンセプ
ト
122 この章について
122 プロジェクト
124 オーディオについて
126 MIDI について
126 ビデオについて
127 基本テクニック
128 この章について
128 メニューの使い方
130 各ツールの使い方
131 数値 / 設定などの変更
136 オブジェクトを選択する
137 ズームとビューのテクニック
140 ウィンドウについて
143 " 元に戻す(Undo)"
147 ショートカットとキーコマ
ンド
148 この章について
157 索引
Cubase LE
目次 5
Cubase LE
6目次
1
はじめに
ようこそ!
そしておめでとうございます! Cubase LE の導入によって、あなたはCubaseファミリー
の一員となりました。Cubase LEは、コンピューターベースの音楽製作環境の最初のス
テップとなるシステムです。また、スタジオに新しいハードウェ アシステムを設置し
たことと同じ意味を持ちます。そしてあなたは今、世界で最もポピュラーなミュージッ
クワークステーションシステムのひとつ - Cubaseの世界を探求しようとしています。
Steinberg CubaseLEを使って何ができるのか、体験してみましょう! たとえばMIDIキー
ボードをコントロールし、バーチャルソフトウェアインストゥルメントを演奏し、ボー
カルや生楽器のレコーディング、アレンジ、編集、マスタリン グを行い、楽曲を完成
させることができます。Cubase LEには、スタジオで使用する必要なすべてが用意され
ています。このクラスのシステムとしては、豊富な機能を提供しています。また、24bit/
96kHzオーディオの恩恵により、1000万円級のスタジオに匹敵する品質を保証します。
そして、数十ものプロ品質のエフェクトプラグイン、そして数百 ものサードパーティ
製のVSTプラグイン、およびバーチャルインストゥルメントを利用できます。
今後あなたの必要性と経験に応じて、システムを成長させる ことができます。たとえ
ば、Cubase LE を随時上位バージョンにアップグレードすることが可能です。さらに、
Cubase LEシステムとシームレスに統合する、Steinbergが誇るVSTインストゥルメント
を提供しています。何よりも、Cubase LE の使用で得られた知識は、そのままプロ用ハ
イエンドシステム - Cubase SX/Nuendo で活用できるのです。後日のアップグレードに
よって、または直ちにパワーユーザーとなることができるのです!
Steinbergシステムをアットホームに感じていただければ幸いです。
"www.steinberg.net"において、Steinberg製品情報を提供しております。また、世界中の
Cubaseユーザーとコンタクトを取ることもできます !
Steinberg Cubaseチーム一同
Cubase LE
1-8 はじめに
マニュアルとヘルプファイルについて
『入門マニュアル(Getting Started)』(本書)
『入門マニュアル』では、以下の事項について説明しています。
•
動作環境
•
インストール方法
•
オーディオ/MIDI/ビデオの設定
•
Cubase LEのメインウィンドウの概要
•
Cubase LEでの基本的なレコーディング、プレイバック、ミキシング、エディティング
操作
•
基本的なコンセプトと用語
•
一般的なCubase LEの使用方法について
入門マニュアルでは、Cubase LEの個々のウィンドウ、機能、操作方法に関する詳細は
説明しません。
『オペレーションマニュアル(Operation Manual)』
『オペレーションマニュアル』が、Cubase LEのメインマニュアルです。Cubase LEの操
作方法、パラメーター、機能、テクニックなど詳細 を説明しています。このマニュア
ルでは、入門マニュアルで説明しているCubase LEのコンセプトと基本的な操作方法に
ついて理解されていることを前提としています。
•
プログラムのヘルプメニューから『オペレーショ ンマニュアル』を開くことができま
す。
•
Windows環境下では、Windowsの"スタート" メニュー上にある Cubase LEのサブフォル
ダーから『オペレーションマニュアル』を開くことができます。
•
Macintosh環境下では、『オペレーションマニュアル』は"ライブラリ" → "Documentation"
→"Cubase LE" のフォルダ内にあります。
● Windows の場合 Cubase プログラムフォルダ内の "Documentation" フォルダ内、
Macintoshの場合 "ライブラリ"> "Documentation" >" Cubase LE"フォルダ内には、上
記以外のPDFファイルも確認することができます。
Cubase LE
はじめに 1-9
ヘルプシステム(英語)
Cubase LEには、操作手順や説明を簡単に見れるヘルプシステムが付属しています。基
本的には『オペレーションマニュアル』の内容と同じです。ヘ ルプシステムは、使用
するOSによって若干異なります。
HTMLヘルプ(Windows用)
ヘルプファイルを開くには、以下の方法を使用します。
•
"ヘルプ(Help)"メニューから "HTMLヘルプ(HTMLHelp)"を選びます。するとHTML
ヘルプブラウザ−が開き、目次、索引を見るか、テキストを入力 するかで探すことが
できます。
•
現在開いてい るウィ ンドウや ダイアログに 関する説 明を見 るには、コンピュー タの
キーボードの[F1]キー、または各ダイアログの "ヘルプ(Help)" ボタンをクリックしま
す。同じトピック内、または関連しているトピックでは、直接ク リックできる場合が
あります。
Appleヘルプ(Macintosh用)
ヘルプファイルを開くには、以下の方法を使用します。
•
"ヘルプ(Help)"メニューから"Cubase LEヘルプ" を選びます。するとAppleヘルプビュー
ワ−が開き、目次、索引を見るか、ウィンドウの上にある検索欄 にテキストを入力す
るかで探すことができます。
•
現在開いてい るウィ ンドウや ダイアログに 関する説 明を見 るには、コンピュー タの
キーボードの[F1]キー、または各ダイアログの "ヘルプ(Help)" ボタンをクリックしま
す。同じトピック内、または関連しているトピックでは、直接ク リックできる場合が
あります。
プログラムを開いていなくても"Cubase LEヘルプ"を開くことができます。
1. "Finder"にある"ヘルプ(Help)"メニューから"Mac"ヘルプを開きます。
2. Appleヘルプビューワ−でヘルプセンターを表示させます。
3. ヘルプセンターにある"Cubase LEヘルプ"をクリックします。
Cubase LE
1-10 はじめに
お使いのオペレーションシステムについて
ほかのいくつかの機能についてはWindows かMacintoshのいずれか 1 つのオペレーショ
ンシステムについてしか述べていないことが あります。そのような場合は、以下のと
おり記してあります。
•
もし特に何も記していない場合は、Windows および Macintosh 両方にあてはまります。
スクリーンショットについても両方のオペレーションシステム用に載せてあります。
キーコマンドの記述について
Cubase LEの多くのデフォルトキーコマンドは、コンピュータのオペレーションシステ
ムによって異なるモディファイヤキーを使用しています。例えば、"元に戻す(Undo)"
のデフォルトキ ーコマンド は、Windowsの場合は [Ctrl]+[Z] キー、Macintosh の場合は
[Command]+[Z]キーです。
このマニュアル では、モディファ イヤキーを 使用したキーコマンドを 記述する場合、
以下のとおり、初めにWindowsのモディファイヤキーを表記します。
Windowsの場合 [モディファイヤキー]+[キー ]、Macintoshの場合[モディファイヤキー ]+
[キー]をクリックして…
[Ctrl]/[Command]+[Z]と記述されている場合、Windowsの場合 [Ctrl]キーを、Macintoshの
場合[Command]キーを押しながら [Z]キーを押します。
同様に、[Alt]/[Option]+[X]と記述されている場合、Windowsの場合 [Alt]キーを、Macintosh
の場合[Option]キーを押しながら[Z] キーを押します。
Cubase LE
はじめに 1-11
Steinberg社のWebページへのアクセス方法
Cubase LEの"ヘルプ(Help)" メニューに、追加の情報やヘルプを入手するためのアイ
テムが用意されています。
•
"Steinberg Webサイト(Steinberg on the Web)"サブメニューから、Steinberg社の
Webページへアクセスすることができます。このメニューを選択すると、自動的にイ
ンターネットブラウザが起動し、Steinberg社のWeb ページを表示します。
Steinberg 社の Web ページでは、製品に関するサポートや対応表、最新ドライバのダウ
ンロード、FAQなどのサポートを使用することができます。 Web ページへアクセスす
るには、インターネットブラウザがインストールされている必要があります。
Cubase LE
1-12 はじめに
2
インストールと推奨環境
for Windows
この章について
この章は Windows 用 Cubase LE についてのインストールと推奨環境について書いてあ
ります。Macintosh用 Cubase LEについては、24 ページをご参照ください。
推奨環境
Cubase LEを使用するには、以下の動作環境が必要です。
•
Windows XP、またはWindows 2000が搭載されたコンピュータ
コンピュータの動作環境に関する詳細は、以下をご参照ください。
•
オーディオハードウェア
本書において「オーディオハードウェア」とは、ハードディスク を保存メディアとし
てデジタルオーディオのレコーディングやプレイバックを行う ことができるカードを
指します。適切な「ASIO ドライバ」(16 ページ参照)、あるいは「Windows マルチメ
ディアドライバ」が付属している必要があります。
MIDIを使用するために
•
MIDIインターフェイス
MIDI対応の機器(シンセサイザー、音源モジュール、エフェクターなど)
•
•
MIDI機器からのサウンドを再生するオーディオ機器(アンプ、ミキサーなど)
Cubase LE
2-14 インストールと推奨環境 for Windows
動作環境
コンピュータ
Cubase LEを使用するためには、以下の動作環境が必要です。
Pentium IIIまたはAMD 500 MHz搭載のDOS/V機(Pentium IIIまたはAthlonの1GHz
•
以上を推奨)、メモリ256 MB以上(512 MB以上推奨)
メモリ
オーディオ編集作業には、多くのメモリが必要 になります。実際、メモリと同時再生
できるオーディオチャ ンネル数の間には 直接的な関係があ ります。前記のとおり 256
MBは必要最低限のメモリですが、多ければより快適な動作が行えます。
ハードディスク
•
ハードディスクの容量によって、レコーディング できるオーディオの長さが決まりま
す。
CDクォリティのオーディオ(ステレオ16bit / 44.1kHz)を1分間レコーディングすると、
約10MBのファイルが作成されます。 すなわち、Cubase LEにおいて8つのステレオト
ラックでレコーディングする場合、1分間につき80 MB以上のディスク容量を消費する
計算になります。
ハードディスクスピード
ハードディスクのスピードによって、使用可能なオーディオトラック数が決まります。
ハードディスクのスピードは、ハードディスクが 時間当たりに読み取ることができる
情報量で、通常"Sustained TransferRate" と呼ばれています。スピードが高速なほど、よ
り快適に使用することができます。
ホイールマウス
Cubase LE を使う際、通 常のマウスでもまっ たく問題はありません が、Microsoft 社の
Intellimouse などのホイールマウスをお使いになることをお薦めします。設定値の編集
や画面スクロールがかなり高速化されます(131ページ、137ページ参照)。
インストールと推奨環境 for Windows 2-15
Cubase LE
オーディオハードウェア
Cubase LEは、以下の基本仕様を満たすオーディオハードウェアが必要です。
•
最低限1系統のステレオ入出力
•
16ビット以上
•
44.1kHz以上のサンプリングレートをサポート
•
専用のASIOドライバ、または DirectX、Windowsマルチメディアドライバ(下記参照)
ドライバについて
「ドライバ」は、プログラムとハードウェア間のデータ転送を行 うソフトウェアです。
この場合、ドライバによって、Cubase LE でオーディオハードウェアを使用することが
できるようになります。オーディオハードウェアには通常、以下の3通りの設定方法が
あります。
オーディオハードウェアに専用のASIOドライバが備わっている場合
プロフェッショナルオーディオカードには、カード専用のASIOドライバが備わってい
る場合があります。これにより、Cubase LE とオーディオカードの間で、直接音声情報
のやりとりを行えます。その結果、専用ASIO ドライバを持つカードは、Cubase LEや
VST インストゥルメントを介してオー ディオをモニタリングする際に重要となる「低
レイテンシー(=入出力ディレイ)」を実現します。また、ASIOドライバは複数のオー
ディオ入出力、ルーティング、同期などに対する特別なサポートも提供します。
オーディオカード専用 ASIO ドライバは、カードのメーカーから供給されるものです。
ドライバの最新バージョンについては、メーカーのWeb サイトなどで確認してくださ
い。
● オーディオハードウェアに専用ASIOドライバが付属している場合は、そのドライバを
お使いになることを強くお薦めいたします。
DirectXを介してオーディオカードを使用する場合
DirectXは、様々な種類のマルチメディアを Windowsで取り扱うために、Microsoft社が
開発したものです。Cubase LE はDirectXをサポートしています。もっと正確にいうと、
オーディオのプ レイバ ックやレ コーディングに用 いられる DirectX のパーツ である、
"DirectSound"をサポートしています。使用するには、2種類のドライバが必要となりま
す。
•
オーディオカードがDirectX とデータ転送するためのDirectXドライバ。オーディオカー
ドがDirectX をサポートする場合、このドライバはオーディオカードのメーカーより提
供されます。ドライバが オーディオカ ードと共に インストールされていな い場合は、
メーカーのWebサイトなどにて詳細を確認してください。
•
Cubase LEとDirectXがデータ転送するための"ASIO DirectX FullDuplex..." ドライバ。こ
のドライバはCubase LEに付属するため、特にインストールする必要はありません。
Cubase LE
2-16 インストールと推奨環境 for Windows
オーディオカードをWindowsマルチメディアシステムで使用する場合
Windowsで使用可能なオーディオハードウェアは、Cubase LEで使用できます。通常は
「Windows マルチメディア システム(MME)」で動作させるのですが、Cubase LEで使
用する場合においては、次の2つのドライバが必要です。
オーディオカード付属の Windows マルチメディアドライバ。これはカードの製造元に
•
より提供されます。普段はオーディオカードをイ ンストールする際に組み込まれるべ
きものです。
"ASIO Multimedia Driver"。これはCubase LEとWindows MMEがデータ転送ために必要
•
です。このドライバはCubase LEに付属するため、特にインストールする必要はありま
せん。
インストールと推奨環境 for Windows 2-17
Cubase LE
ハードウェアのインストール
オーディオハードウェアとそのドライバをインストールする
1. オーディオカードと関連機器(同期用オプションなど)を、カー ドのマニュアルにし
たがって、コンピュータに取り付けます。
2. カードのドライバをWindows上でインストールします。
使用可能なドライバは3種類あります - カード専用のASIOドライバ、DirectXドライバ、
そしてWindowsマルチメディアドライバです。
ハードウェア「専用」ASIOドライバ
オーディオカードに専用のASIO ドライバがある場合、ドライバはオーディオカードに
付属している場合がありますが、必ずオーディオカードのメーカーの Web サイトなど
にてドライバの最新版を確認してください。ドライバのインストール方法については、
メーカーの指示にしたがってください。
DirectXドライバ
オーディオカードがDirectX対応である場合、たいていはカードをインストールすると、
その DirectX ドライバも Windows マルチメディアドライバと共にインストールされま
す。オーディオカードに対する専用DirectXドライバをダウンロードした場合は、メー
カーのインストール指示にしたがってください。
Windowsマルチメディアドライバ
通常のオーディオカードには、どんな種類のものでも、このタイ プのドライバが付属
しています。WindowsのOS自体に組み込まれているものさえあります。そして、オー
ディオカードが「プラグアンドプレイ対応」かどうかによっ て、カードのインストー
ル方法が異なります。
「プラグアンドプレイ対応」のカードの場合は、カードをコンピュータにインストール
•
した上でWindowsを起動させると、このカードを検出し、必要なドライバディスクを
要求してきます。
検出しなかった場合は、コントロールパネルの" ハードウェアの追加 "を使って、カー
•
ドとドライバをインストールする必要があります。
手順についてはカードのマニュアルをご参照ください。
● オーディオカードはあるものの、ドライバ類がない場合は、メーカーの Web ページ、
音楽/ コンピュータなどの販売店、カードの輸入代理店などにご相談ください。
Cubase LE
2-18 インストールと推奨環境 for Windows
オーディオハードウェアをテストする
オーディオハードウェアが適切に動作することを確認するために、次の2つのテストを
行います。
•
オーディオハードウェアの付属ソフトウェアな どを使って、オーディオのレコーディ
ングとプレイバックが問題なく実行できるか、確認します。
•
標準の Windows ドライバを持つ場合は、"Windows Media Player"(Windows 付属)
などを使ってオーディオのプレイバックを行います。
MIDIインターフェイス/シンセサイザカードをインストールする
MIDIインターフェイスのインストール手順のマニュアルは、製品に付属していますの
で、そちらをご参照ください。ここでは必要な手順を概要だけ示します。
1. インターフェイス(あるいはMIDIシンセサイザカード)をコンピュータの内部に組み
込むか、コンピュータの「ポート」(コネクタ)に接続するかします。
手順は、インターフェイスの種類によって異なります。
2. インターフェイスの電源スイッチがあれば、オンにします。
3. インターフェイスのドライバを、インターフェイ ス付属のマニュアルにしたがってイ
ンストールします。
この時おそらく、MIDIインターフェイスのメーカーが提供するCD-ROM、またはディ
スクが必要となります。
インストールと推奨環境 for Windows 2-19
Cubase LE
Cubase LEのインストール
ハードディスクをデフラグする
ハードディスクにはすでに他のファイルが存在していて、この ディスクで新しくオー
ディオのレコーディングを行う場合、先に「デフラグ」を実行 しておきましょう。デ
フラグ(デフラグメンテーション)とは、パフォーマンスを最 適化するために、ハー
ドディスク上の領域の物理的な割当てを再編することです(フ ァイルとファイルの間
に不要な空き領域が存在することが多くあります)。作業はデフラグ専用のプログラム
を使って行 います。Windows XP では、システムツール 標準の ユーテ ィリティ "Disk
Defragmenter"を使います。
● オーディオのレコーディングパフォーマンスにとって、ハー ドディスクの最適化(デ
フラグ)は重要です。定期的にデフラグを実行しましょう。
CD-ROMからインストールする
インストーラによって、Cubase LE 用のファイルが全て自動的に正しい保存場所にイン
ストールされます。
1. Cubase LE CD-ROMをドライプに挿入します。
2. ダイアログが現われて、" インストール(Install)"、" 内容を見る(Browse this CD)"、
"終了(Exit)"の3つの項目が表示されます。
このダイアログが自動的に現われない場合は、デス クト ップ で CD-ROM を開 き、
"Autorun.EXE"アイコンをダブルクリックします。
3. インストールを開始するには、"インストール(Install)"ボタンをクリックします。
いくつかのダイアログが表示されます。
ユーザーの氏名とCubase LEのシリアルナンバーを入力し、"OK"ボタンをクリックし
•
ます。
シリアルナンバーは、Cubase LE CD-ROM のスリーブに記載されています。氏名と番
号をチェックして、正しければ"はい(Yes)" ボタンをクリックします。"いいえ(No)"
ボタンをクリックすると前のダイアログに戻ります。
4. Cubase LEのインストールが実際に開始されます。
いくつかのダイアログが現れ、プログラムのインストール先と するフォルダの選択な
どができます。次のステップに進むには、"次へ(Next)"ボタンをクリックします。" 戻
る(Previous)"ボタンをクリックすると、前のステップに戻ります。
5. 最後に、インストールの成功を確認するダイアログボックスが表示されます。
Cubase LEを起動する準備ができました。
CD-ROMを取り出して、安全な場所に保管しておきましょう。
これでCubase LEプログラムのインストールは完了しました。
Cubase LE
2-20 インストールと推奨環境 for Windows
ユーザー登録
ユーザー登録を行なうこ とで、製品のテクニカル サポートやアップデ ート / アップグ
レードサービスをお受けいただけます。
登録は必ず行なってください。
スタートメニューの項目
Windowsの " スタート" メニューを開くと、"プログラム " のサブメニューに"Cubase LE"
が存在しています。この中には以下の項目が入っています。
•
Documentation
ここから、英語PDFファイルにアクセスすることができます。
•
ASIO DirectX Full Duplex Setup
オーディオハードウェアがオーディオのプレイバック、およびレコーディングに
DirectXを用いる場合、 ここで設定を行います。
ASIO Multimedia Setup
•
これを選択すると、ASIO(Audio StreamInput Output)システムの設定ができるダイア
ログが開きます。ASIO MME ドライバを使用している場合は、このシステムが Cubase
LE でのオーディ オのレコーディングとプレイバックを扱います。このダイアログは、
Cubase LEからも開くことができます。本書『システムのセットアップ』の章をご参照
ください。
Cubase LE
•
これを選択するとプログラムそのものが起動します。
他にも"スタート"メニューで使用可能な項目があるかもしれません("Readme"ファイ
ルなど)。これらのファイルをすべて読んでから、Cubase LEを起動してください。
マニュアルなどにはない新しい情報が入っている場合があります。
インストールと推奨環境 for Windows 2-21
Cubase LE
Cubase LE
2-22 インストールと推奨環境 for Windows
3
インストールと推奨環境
for Macintosh
この章について
この章はMacintosh 用 Cubase LEについてのインストールと推奨環境について書いてあ
ります。Windows用Cubase LEにつきましては 14ページをご参照ください。
推奨環境
Cubase LEを使用するには、以下の動作環境が必要です。
•
Mac OS X(バージョン10.2かそれ以降)が搭載されたコンピュータ
コンピュータの動作環境に関する詳細は、以下をご参照ください。
•
オーディオハードウェア
Macintosh に付属さ れているオーディオハ ードウェア はプレイバ ック等の作業をほぼ
問題なく行えると思いますが、デジタルオーディオのレコーデ ィングやプレイバック
をより快適に行うことができるオーディオハードウェアを使用 されることを推奨しま
す。
MIDIを使用するために
•
MIDIインターフェイス
MIDI対応の機器(シンセサイザー、音源モジュール、エフェクターなど)
•
•
MIDI機器からのサウンドを再生するオーディオ機器(アンプ、ミキサーなど)
Cubase LE
3-24 インストールと推奨環境 for Macintosh
動作環境
コンピュータ
Cubase LEを使用するためには、以下の動作環境が必要です。
Power Macintosh G4以上、メモリ 256 MB以上(512 MB以上推奨)、Mac OS X(バー
•
ジョン10.2かそれ以降)が搭載されたMacintoshコンピュータ
メモリ
オーディオ編集作業には、多くのメモリが必要 になります。実際、メモリと同時再生
できるオーディオチャ ンネル数の間には 直接的な関係があ ります。前記のとおり 256
MBは必要最低限のメモリですが、多ければより快適な動作が行えます。
ハードディスク
•
ハードディスクの容量によって、レコーディング できるオーディオの長さが決まりま
す。
CDクォリティのオーディオ(ステレオ16bit / 44.1kHz)を1分間レコーディングすると、
約10MBのファイルが作成されます。 すなわち、Cubase LEにおいて8つのステレオト
ラックでレコーディングする場合、1分間につき80 MB以上のディスク容量を消費する
計算になります。
ハードディスクスピード
ハードディスクのスピードによって、使用可能なオーディオトラック数が決まります。
ハードディスクのスピードは、ハードディスクが 時間当たりに読み取ることができる
情報量で、通常"Sustained TransferRate" と呼ばれています。スピードが高速なほど、よ
り快適に使用することができます。
マウス
•
Cubase LEを使う際、通常のマウスでもまったく問題はありませんが、クリックボタン
が2つついたホイールマウス等をお使いになる ことをお薦めします。設定値の編集や
画面スクロールがかなり高速化されます。
マウスボタンが2つついたマウスをご使用でしたら、通常[Control]キーを押しながらク
•
リックしている動作を、右クリックで動作ができるように設定してください。右クリッ
クでオプションメニューを出せるようにします。詳細は129ページをご参照ください。
インストールと推奨環境 for Macintosh 3-25
Cubase LE
オーディオハードウェア
Cubase LEは、以下の基本仕様を満たすオーディオハードウェアが必要です。
•
最低限1系統のステレオ入出力
•
16ビット以上
•
44.1kHz以上のサンプリングレートをサポート
•
Mac OS X コアオーディオドライバ
基本的には、Mac OS Xで使用できるオーディオカードは、Cubase LEで使用できます。
Cubase LEは、Mac OS X対応の ASIOドライバを付属したオーディオハードウェアにも
•
対応しています。
ASIOドライバは、ルーティング、モニタリング、同期などの特別な機能を提供します。
ASIOドライバは、 Mac OS X用に開発されたバージョンが必要です。Max OS 9.X 用の
ASIOドライバは使用できませんので注意してください。
Macintosh内蔵のオーディオハードウェアを使用する
このマニュアルを作成している時点では、現行のすべてのMacintoshの機種に 16ビット
ステレオのオーディオハードウェアが内蔵されています。行 う作業によっては、この
内蔵オーディオハードウェアで十分な場合もあります(ただし、マルチ出力のオーディ
オハードウェアをご使用になることをお勧めします)。内蔵オーディオハードウェアは
Cubase LEから選択することができます。特別なドライバをインストールする必要はあ
りません。
● コンピュータの機種によっては、オーディオ出力しか搭載していないものもあります。
その場合、オーディオレコーディングのプレイバックはでき ますが、レコーディング
には別途オーディオハードウェアを追加する必要があります。
Cubase LE
3-26 インストールと推奨環境 for Macintosh
ハードウェアのインストール
オーディオハードウェアとそのドライバをインストールする
1. オーディオハードウェアのドライバが Mac OS X 対応の最新のバージョンであること
を確認します。
ドライバの最新バージョンについては各オーディオハードウェアメーカーの Web サイ
トを確認してください。
2. オーディオハードウェアのドライバをインストールします。
通常、インストーラーを使ってインストールします。
3. カードのマニュアルに従って、オーディオインターフェイスを接続します。
MIDIインターフェイスをインストールする
1. MIDI インターフェイスのドライバが Mac OS X対応の最新のバージョンであることを
確認します。
ドライバの最新バージョンについては各MIDIインターフェイスメーカーのWebサイト
を確認してください。
2. MIDI インターフェイスのドライバをインストールします。
通常、インストーラーを使ってインストールします。
3. MIDI インターフェイスのマニュアルに従って、MIDIインターフェイスを接続します。
インストールと推奨環境 for Macintosh 3-27
Cubase LE
Cubase LEのインストール
ハードディスクをデフラグする
ハードディスクにはすでに他のファイルが存在していて、この ディスクで新しくオー
ディオのレコーディングを行う場合、先に「デフラグ」を実行 しておきましょう。デ
フラグ(デフラグメンテーション)とは、パフォーマンスを最 適化するために、ハー
ドディスク上の領域の物理的な割当てを再編することです(フ ァイルとファイルの間
に不要な空き領域が存在することが多くあります)。作業はデフラグ専用のプログラム
を使って行います。
● オーディオのレコーディングパフォーマンスにとって、ハー ドディスクの最適化(デ
フラグ)は重要です。定期的にデフラグを実行しましょう。
CD-ROMからインストールする
インストーラによって、Cubase LE 用のファイルが全て自動的に正しい保存場所にイン
ストールされます。
1. Cubase LE CD-ROMをドライプに挿入します。
2. 次に進む前に、"Read Me First"ファイルを開いて内容を確認してください。
インストールに関する最新情報が掲載されていることがあります。
3. Cubase LEを起動します。
インストールを開始します。アプ リケーションフォ ルダに Cubase LEフォルダを作成
し、必要な各種ファイルをシステムに追加します。
インストールの途中で、名前とCubase LEのシリアル番号を入力する必要があります。
•
シリアル番号は、Cubase LECD-ROMのスリーブに記載されています。
インストールが無事に終了したことを知らせるダイアログが表示されます。
4. これでCubase LEを起動する準備ができました。
CD-ROMを取り出して、安全な場所に保管しておきましょう。
これでCubase LEプログラムのインストールは完了しました。
これで、プログラムをアプリケーションフォルダから起動することができます。Cubase
LEを初めて起動すると、 Cubase LEを Dockに追加するかどうかを尋ねるダイアログが
表示されます。
ユーザー登録
ユーザー登録を行なうことで、製品 のテクニカルサポー トやアップデート / アップグ
レードサービスをお受けいただけます。
登録は必ず行なってください。
Cubase LE
3-28 インストールと推奨環境 for Macintosh
4
システムのセットアップ
オーディオのセットアップ
● 機器間のケーブル接続は、必ずそれぞれの電源を切った上で作業してください。
オーディオの接続
システムをセットアップする方法は、場合により様々です。次の 接続は一例として参
考にしてください。
下記のオーディオ接続は、デジタルでもアナログでもかまいません。
ステレオ入力/出力 − 最もシンプルな接続例
Cubase LEからのステレオ入力/ 出力のみを使用する場合は、入力ソース(ミキサーな
ど)、出力先(アンプやスピーカー)とオーディオハードウェアを直接接続してしまう
のもひとつの方法です。
オーディオカード出力
LR
オーディオカード入力
LR
シンプルなステレオオーディオのセットアップ
Cubase LE
4-30 システムのセットアップ
レコーディングソース
オーディオ再生装置