Leica DMI 6000B, DMI4000 B User Manual

ライカ DMI4000B ライカ DMI6000B
イン テリジェント
倒立顕微鏡の完成!
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ワンタッチの
自動操作で
いつも最高に
インテリジェント 倒立顕微鏡の完成!
ライカ顕微鏡150年のノウハウと先端の人間工学設計が、このDMI 倒立顕 微鏡シリーズに結集しました。開発の成果は、前例のない鮮明な光学像だけ ではありません。デジタル 技術を集めたインテリジェント設計により、手間のか かる顕微鏡の微妙な調整手順が、すべてワンタッチ操 作に変身しました。特 殊な研究目的に対応できる柔軟なアクセサリーシステムも 完 ぺきです。作 業 性・経 済 性ともに 飛 躍 的 に 向 上しました。
ワンタッチボタンでインテリジェントイメージング
ライカ DMI倒立顕微鏡の頭の良さに、まず 驚かれるでしょう。 操 作 ボタン の ワンタッチだけ で、一瞬のうちに、コントラスト・明るさから色 温 度・熱 ひずみ 補 償まで自動補正が徹底して行われ、最高にシャープで鮮明な像がコンスタン トに得られます。
ライカ 伝統の光学技術から生まれた革新のコントラスト法
試しにライカ の落射蛍光像をご覧ください。蛍光像の明るさ・分 解 能・大 きな 被写界深度は、これまで の倒立顕微鏡には見られなかった強烈な印象です。 蛍光励起フィルターターレットは 超高速で切り替えられ、生体細胞の一瞬の 動きを多重蛍光で捕捉できます。また、透過光では、明視野対物レンズのま ま、モジュレーションコントラストも、位 相 差 も 観 察 できるようになりました!しか も、コントラストと分解能の調節範囲は広がり、像質がさらに向 上します。
チームプレーの 強 み
ライカの 強 みは、顕微鏡結像・画像記録に関連する装置のすべてが、自社で 開発・生産されていることです。インテリジェント顕微鏡から、各種の構成部 品、デジタルカメラ、画像管理・処理・解析ソフトウェアまで、すべてライカ製 品ですから、どの組 み 合わせでも完 全にバランスがとれ、スムーズに安心して 操作できます。
柔軟に組み合わせを変更してどのような特殊用途にも対応
ユーザーはそれぞれ独自の研究に取り組んでいますから、顕微鏡の組み合わ せも目的 に応じて自在に変更できなければなりません。ライカの顕微鏡システ ムには、どのような特 殊用 途にも対 応できる部 品 が豊富にそろっています。将 来研究テーマが変わっても、構成部品を組み替えて即座に対応できます。堅 牢性で知られるライカ製品への投資は、最高のコストパフォーマンスを約 束さ れているのです。
写真提供: 米オレゴン大学 ZFIN http://zfin.org
写真提供: IGBMC フランス・ストラスブール
作例写真を多数ご提供いただいたIGBMCフランス・ストラスブール に心からのお礼を申し上げます。
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クリストフ・アポテロースによるライカデザイン
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ユーザー特有の用途にぴったり適合!
顕微鏡作業の手順が多岐にわたる場合やまったく新しい実験にとりかかるときは 、DMI倒立顕微鏡がお薦めです。DMI生物研 究倒立顕微鏡シリーズには、DMI3000B/DMI4000B/DMI6000Bの3機 種 がそろっており、予算と自動化の必要度に応じ て選択できます。DMI3000 Bは、手動操作が基本の最も低価格のモデルで、蛍光法は含まれません(別冊カタログ参照)。 DMI6000Bは、最高度に自動化されたインテリジェントモデルで、作業効率が抜群です。
DMI倒立顕微鏡共通の特長
すべての D M I モデルは、ライカデジタル顕微鏡のインテリジェン ト自動 操 作を受 け 継 いでいます。完 全 自動 バ ージョンも、コーデ ィング式の半自動バージョンも選 べます。
全機種に標準装備できる透過光観察法(コントラスト法)は、 明視野・暗視野・位 相 差・微 分 干 渉 コントラスト(DIC)・偏 光 で、 新しい モジュレーションコントラスト(IMC)もオプションで 付加 で きます。
DMI4000B/DMI6000Bの落射蛍光も、ボタンのワンタッチ による全自動操 作 が基 本で、蛍 光キューブターレット・高速励起 フィル ター ターレット・励起光の5段階調節・励起光バランス機能 などが 瞬 時 に 組 み 合 わされ 、蛍光像が精細にコントロールされま す。蛍 光と 位 相 差 また は 蛍 光とDICのコンビネーションコントラス トも 共通仕様です。
顕微鏡の側面に2つ あ る 電 動 カメラ ポ ートおよび人間工学設 計のエルゴ双眼鏡筒も標準装備です。
DMI4000Bの特長
DMI4000 Bは、第1級の研究倒立顕微鏡です。焦点合わせや 対物レボルバー(コーディング 式)の操作は手動ですが、限られた 予算で高度な研究を始めたいユーザーに向いていますし、将来 は研究の発展につれてアップグレードできる設計です。例えば、 落射蛍光光路、横方向の各カメラポート、電 動 中 間 倍 率 チェン ジャーは、いつでも追加できます。もちろん、各 種 の ステージ、コ ンデンサー、ランプハウスも、必要に応じて選択できます。
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DMI6000Bの特長
DMI6000 Bは全自動倒立顕微鏡のトップ モ デ ル で、電動フォー カスと電動対物レボルバーも標準組み合わせに含まれています。 手持ちのPCから操作でき、DICプリズムの微調整にいたるまで 完全に制御できます。もちろん、DMI4000Bに使えるアクセサリ ーはすべてDMI 6000Bでも使え、研究の展開にともない拡張し ていけます。
各機種の機能構成:
DMI 3000 B DMI 4000 B DMI 6000 B
鏡基
フォー カ ス
(スタンド)
対物レボルバー 中間倍率チェンジャー 透過光照明支柱 各種コンデンサー
BF 明視野 PH 位相差
透過光 DF 暗視野
透過光コントラスト法 DIC 微分干渉コントラスト
POL 偏光 IMC モジュレーション
コントラスト
落射蛍光光路
落射蛍光 コンビネーション PH / FLUO
コントラスト DIC / FLUO
上方
カメラポートサ
ボトム
アップグレードオプション:
DMI 4000 B DMI 6000 B
鏡基 中間倍率チェンジャー
各種コンデンサー
BF 明視野 PH 位相差
透過光
DF 暗視野
透過光コントラスト法 DIC 微分干渉コントラスト
POL 偏光 IMC モジュレーション
コントラスト
蛍光
落射蛍光光路 上方
カメラポート
サイド ボトム
電動 コーディング 式 手動
インテリジェント顕 微 鏡は 、単純に個々の構成部品を電動化 しただ け ではありません。すべての機能 で完 ぺきにバランス のとれ た 結果が得られるよう、緻密な自動操作を設計しました 。 その結果、ユーザーは、顕微鏡の細かな操作を忘れて、試 料の研究に集中できます。
オリビエ・ヤー ゲマン、 ライカ マイクロシステムズ DMI顕微鏡プロジェクトリー ダー
写真提供: Dr. M・ファレッタ、Dr. M・ギャレ、イタリー・ミラノIFOM-IEOキャンパ ス
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ワンタッチボタンで インテリジェントイメージング
いつも最適な光を
対物レンズを切り替えるたびに、明るさを加減し、絞りを調節!
――あなたの実験室では、日に 何 回この 操作を繰り返しています か?ライカ DMI倒立顕微鏡では、まったく必 要 ありません!自動 照明コントロール 機 能(Illumination Manager)で、開口絞り・視 野 絞り・明 るさが 常 に 最 適 化されて いるからです。対 物レンズの 倍 率を変えたときも、コントラスト法を切り替えた 場 合も徹 底してコン トロールされています。設 定 値を変 更した いときは 、簡単にオーバ ーライトするだけで、あとの調整は顕微鏡が引き受けてくれます。
カラーバランス
顕微鏡撮影に最適な色温度 3200Kがコンスタントに保たれます。 色温度自動制御機能(ConstantColorIntensityControl=CCIC) が内蔵されているからです。ランプ の 電圧が低くなっても、赤みが かる心配はありません。
精密なステップ減光で蛍光実験の効率が向上
落射蛍光ではとりわ け 照 明 のコントロール が 重 要 で す。ライカ FIM機能(FluorescenceIntensityManager)は、蛍光励起光の強 度を精密な5段 階 ステップに 調 節 でき、各蛍光フィルターキューブ に最適な強度ステップを記憶させられます。
色相に中性な明るさ調節
電動透過光路には自動色温度制御機能(CCIC)を内蔵 。ブルーグラデーションフィル ターを 蒸着した1枚 の ガ ラスディスクが、電 圧に応じて回転し、透過光の色温度を正確に3200Kに 保ちます。
照明の変更
顕微鏡の左側に照明コントロール ボタンがあり、個 別 に 各 絞りや明るさを調節することができます。また、透過光と落 射蛍光の切り替えもワンタッチです。変更した結果は自動 記憶され、ディス プ レ イに 表 示され ま す。
INT: 明るさ、AP: 開口絞り、FD: 視野絞り、TL/IL: 透過光/
落射蛍光)
蛍光励起光の5段階調節(FIM機能)
FIMディスク は 、落射蛍光光路の開口絞りの位置に内蔵さ れてい ます。ディスク 上に減光スクリーンが並び、それぞれ 異なる透過率を持っていますが、各スクリーン の均質性が 高いため、励起光の明るさを厳 密に調 節できます。 透過率ステップは100%, 55%, 30%, 17%, 10%の5段階固定。
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研究者は、細胞内の動的なプロセスをより良く理解 するため 、 生体サンプルを長 時 間にわたって観察します。その 研究結果 が十分に活用され比較の対象になり得 るた めに は 、同 一 の 精度をいつまでも保たなければなりません 。ライカで は安定 化機能(StabilityManager)を完成しました 。熱による顕 微 鏡 のひずみを最少におさえ、状況に応じて自動 補 正します。当 然、すべての 顕微鏡像がシャープになりました 。
ベルナルト・クライネ、 ライカ マイクロシステムズ DMIシリーズ プ ロジェクトマネージャー
写真提供: Dr. M・ベイノン、ライカ マイクロシステムズ UK
ワンタッチボタンで インテリジェントイメージング
コントラスト法のワンタッチ切り替え
コンデンサーの面倒な操作が一掃され、操作エラーからも解放 されました。例えば 、位相差の場合、PHボタンを押 すだけで 位相差光路へ自動で切り替わります。顕微 鏡 は 、使用対物レン ズに必要な位 相リングを憶えていて、自動的に光路へ挿入します。 DIC(微分干渉コントラスト)の光学構成はもっと複 雑ですが 、や はりボタンのワンタッチ で 、使用対物レンズに対応する各DICプリ ズム、アナライザ ー、ポラライザー が 、自動で光路へ入ります。コン トラスト法 の選 択 は簡 単 そのもの で、透過光も、落射蛍光も、ボ タンひとつで 切り替えられます。
顕微鏡を熱ひずみから守る防波堤
顕微鏡の鏡基(スタンド)は堅牢なメタル 製 で す。 金属は熱で膨 張するという物 理 の 法 則 が あります。長時間測定は数時間から 数日かかることもあり、観察/撮影の結果が損なわれない対策が 必要です。重要なポイントは 、一度セットした 焦点面が実験の終 わりまで 変 わらず保 たれ ることで す が 、メタルハウジングがひずむ とこの 前 提を守 れ なくなります。ライカ DMI 6000Bには、温度変 化を補正する安定化機能(Stability Manager)を備えました 。ハ ウジングのX/Y/Z方向へのドリフトを自 動 補 正します。
新世代のコンデンサー
DMI 倒立顕微鏡では、新世代のコンデンサーが開発され ました 。手 動 のコーディング 式と電 動 式があります。
どちらも倒立顕微鏡の1.25×〜100×対物レンズが使えま す。コンデ ン サ ーは 、照明支柱にプラグ構造で直接接続で き、交換がきわめて簡単です。また、ケーラー照明 用 ロッキ ングレバーで、ユーザーはケーラー 照明の最適な設定条件 を保存しておけます。このロックはまた、マニピュレーターの 針の損傷を防ぐ役に立ちます。
コンデンサーはさまざまな 機 種 が用意されており、作動距 離1mm70mmの範囲で選択出来ます。S1〜S28コンデ ン サーベースは、作動距離が1mm28mmで、対物レンズ 倍 率1×〜100×をカバーします。高 倍率になると光路へスイ ング-イン するコン デ ン サ ー ヘッドもさまざまなタイプを選 べ ます。S70コン デ ン サーベースは、コンデ ン サ ー ヘッドが固 定式で、作動距離は70mmです。
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