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AACについて
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MPEG2-AAC( Advanced Audio Coding) は MPEG
(Moving Picture Experts Group)が開発したマルチチャ
ンネル音声フォーマットです。
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その特長は、高音質・高圧縮率を両立できることです。
特に低ビットレート(高圧縮率)の環境においてドルビー
デジタルやMP3(MPEG Layer-3)など、従来のフォーマ
ットに比べて高い音質を維持することができます。具体的
にはわずか96kbpsという低ビットレートで、CD並みとい
われる品質のステレオ音声を伝送することができます。
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その特長を生かしてポータブルオーディオなどへの応用が
増加している一方、多チャンネルに対応しても全体のビッ
トレートを低く抑えることができるため、日本のBSデジタ
ル放送における5.1chサラウンド放送をはじめとする、サ
ラウンドシステムへの応用が始まりました。
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MPEG2-AACは元々映像信号と音声信号の複合データであ
るMPEGデータの音声規格として開発されたため、その用
途に応じて求められるスペックは多岐に渡ります。映像と
組み合わせたトータルのビットレートを低く抑えるため低
ビットレートでの音質確保、また多チャンネル伝送時のデ
ータ量低減、業務用途のみに特化することなく使えるデー
タ処理の簡略化、それらは相反する要素を持ちますが、い
ずれの要求も満たせる様配慮され非常に柔軟性の高い規格
になっています。そのため音声信号の種類やそのデータ作
成環境に適合させるためにMAIN/LC/SSRプロファイルと
いう3種類のデータ構造を持っています。
DTS-96/24について
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現在音楽などのスタジオ録音に関して、ハイサンプリン
グ・ハイビット化、並びにマルチチャンネル化が進んでお
り、96kHz/24bit 5.1chなどの高品質な信号ソースが増加
しています。
例えば、DVD-Videoにおける高音質録音ソースとしては、
96kHz/24bitのステレオPCM音声トラックをもつものが
あります。しかし、それらは音声トラックのデータレート
が非常に高いため2chの収録が限界で、さらに映像の品質
を制限せざるを得なく静止画像のみの収録が一般的です。
また、DVD-Audioでは96kHz/24bitの5.1chサラウンドを
実現可能としていますが、この品質での再生にはDVDAudioプレーヤーが必要です。
DTS 96/24はこのような状況の中に登場した、デジタ
ル・シアターシステムズ社の開発した新しいマルチチャン
ネルデジタル信号フォーマットです。
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従来のサラウンドフォーマットではサンプリング周波数が
48kHzまたは44.1kHzであったため再生信号周波数の上限
は20kHz程度で留まっていたのに対して、DTS 96/24で
はサンプリング周波数を96kHzまたは88.2kHzに引き上げ
ることにより、40kHzを超える広い周波数帯域を実現して
います。また、24bitの分解能を持ち、96kHz/24bitの
PCMと同等の周波数帯域、ダイナミックレンジを実現し
ています。
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DTS96/24は、従来のDTSサラウンドと同様に最大5.1ch
まで対応しており、DTS 96/24を用いて録音されたソー
スはDVD-VideoやCDといった通常のメディアにおいてハ
イサンプリングマルチチャンネル音声の再生を可能としま
す。従って、DTS 96/24は従来のDVD-Videoプレーヤー
(※1)を使用して、DVD-Audioと同等の96kHz/24bitマ
ルチチャンネルサラウンドを、DVD-Videoの映像と共に楽
しむことができます。また、DTS 96/24対応CDメディア
の場合、一般的なCD/LDプレーヤー(
※5)を使用して
88.2kHz/24bitマルチチャンネルサラウンドを楽しむこと
ができます。
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このように高音質なマルチチャンネル信号を確保している
にも関わらず、収録時間は従来のDTSサラウンドソースと
変わりません。さらに、DTS 96/24は従来のDTSサラウ
ンドフォーマットと完全な互換性を持っています。DTS
96/24の信号ソースは、従来のDTSまたはDTS-ESサラウ
ンドデコーダーにおいても、48kHzまたは44.1kHzの周波
数帯域での再生が可能です(
※6)。
※5:DTSデジタル出力に対応したDVDプレーヤー(CD/LDプレー
ヤーの場合、従来のDTS-CD/LDメディアに対応したデジタル
出力を持つプレーヤー)と、DTS96/24にて収録されたメディ
アが必要です。
※6:分解能は、そのデコーダーによって24bitまたは20bitとなります。
◎ MPEG2-AACのスペック(概要)
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アルゴリズム:
MAINプロファイル
LC(LowComplexity)プロファイル
SSR(ScalableSamplingRate)プロファイル
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サンプリング周波数:
8kHzから96kHzまで対応
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チャンネル数:
最大48チャンネルのマルチチャンネル伝送に対応
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その他の機能:
LFE(LowFrequencyEffect)サポート
マルチリンガル(複数言語)サポート
この中で本機は、BSデジタル放送にて使用される32kHzか
ら48kHzまでのサンプリング周波数と、LCプロファイルの
再生に対応しております。またチャンネル数は最大5.1chの
データに対応します。
※ MPEGによる音声規格は他にLayer-1、2、3等がありま
すが、それらとAACの間に互換性はありません。本機は
その中でさきに述べたAACの再生に対応します。
◎ 以下がAACに関する米国パテントナンバーです。
08/937,950
5848391
5,291,557
5,451,954
5400433
5,222,189
5,357,594
5752225
5,394,473
5,583,962
5,274,740
5,633,981
5297236
4,914,701
5,235,671
07/640,550
5,579,430
08/678,666
98/03037
97/02875
97/02874
98/03036
5,227,788
5,285,498
5,490,170
5,264,846
5,268,685
5,375,189
5,581,654
05-183,988
5,548,574
08/506,729
08/576,495
5,717,821
08/392,756