
取扱説明書
EUROPOWER
EP2000/EP4000
ATR(加速一時対応)技術を
備えたプロ用2,000ワットおよび
4,000ワットのステレオ・
パワーアンプ
ありがとう
BEHRINGER EUROPOWERのアンプをお選び頂き、誠に有難うご
ざいます。最高品質を誇る本機器は、生演奏でプロが使用するた
め開発されました。多機能が備わり、お持ちのサウンド・システム
に役に立ち頼れる部分となります。
EUROPOWERのアンプは各チャネルの入力フィルターが呼び物
で、必要であれば信号の低周波を取り除けます。さらにラウドスピ
ーカーを保護するリミッターがあります。パラレルまたは単一ブリッ
ジの様々な操作モードが、お使いの音響機器のその他の部分と、
殆どあらゆるアプリケーションに向け、いろいろと効果的な適用の
幅が広がります。
本取扱説明書は制御と接続点について最初に説明するの
で、EUROPOWERのアンプおよび機能の理解が十分にできます。
そしてEUROPOWERのアンプを使用できる場面で、数々の適用方
法を探究します。
新しいアンプをお楽しみください。
目次
ありがとう ............................................................................................. 1
安全にお使いいただくために ................................................... 2
1. 概要 .................................................................................................. 3
1.1 ご使用の前に .................................................................................. 3
2. 操作部 ............................................................................................. 4
2.1 フロント部 ........................................................................................... 4
2.2 リ ヤ部 ................................................................................................. 4
2.3 設定スイッチ (MODE SWITCHES) ........................................5
3. 使用方法 ....................................................................................... 6
3.1 2チャンネル、パラレル、モノブリッジドモードの違い 6
3.2 バイ・アンピング.............................................................................. 9
4. 設置方法 .....................................................................................10
4.1 接続 .....................................................................................................10
4.2 オーディオ接続 .............................................................................11
5. テクニカ4ルデータ ..................................................................12
法的放棄 ............................................................................................13
本取扱説明書は英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、
ロシア語、ポーランド語、オランダ語、フィンランド語、スウェーデン語、
デンマーク語、ポルトガル語、ギリシャ語、日本語、中国語でご用意して
います。 尚、本文書の改訂版がある場合もあります。 該当製品を:
www.behringer.com
で調べ、ダウンロードしてください。
A50-A3830-19001

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
2
安全にお使いいただくために
*
このマークが表示されている箇所には、内部に高圧電流が
通じています。手を触れると感電の恐れがあります。
取り扱いとお手入れの方法についての重要な説明が付属
の取扱説明書に記載されています。ご使用の前に良くお読
みください。
感電の恐れがありますので、カバーやその他の部品を取り外したり、開け
◊
たりしないでください。製品内部には手を触れず、故障の際は当社指定の
サービス技術者にお問い合わせください。
火事および感電の危険を防ぐため、本装置を水分や湿気のあるところに
◊
は設置しないで下さい。装置には決して水分がかからないように注意し、
花瓶など水分を含んだものは、装置の上には置かないようにしてください。
これらの指示は、資格のあるサービス技術者に向けたものです。感電の
◊
危険を防ぐため、有資格者以外は、装置の操作方法に記載された内容以
外の整備は、行わないようにしてください。修理は、資格のあるサービス技
術者のみが行うようにして下さい。
大きな音量は、耳又はスピーカーに損害を及ぼす事がありますので、当ア
◊
ンプの入電時には事前に両ゲイン・コントローラを左いっぱいに回しておい
て下さい。また、常に適度な音量をご使用ください。
通気: スピーカーボックスは、通気のための十分なスペースのある場所に
◊
設置してください。ベッドやソファなど通気孔が塞がるような場所には置か
ないでください。また、通気が妨げられるようなシェルフやキャビネットには
取り付けないでください。
注意
注意
!
注意
!
取扱説明書を通してご覧ください。
{1}.
取扱説明書を大切に保管してください。
{2}.
警告に従ってください。
{3}.
指示に従ってください。
{4}.
本機を水の近くで使用しないでください。
{5}.
お手入れの際は常に乾燥した布巾を使ってください。
{6}.
本機は、取扱説明書の指示に従い、適切な換気を妨げない場所に設置し
{7}.
てください。取扱説明書に従って設置してください。
本機は、電気ヒーターや温風機器、ストーブ、調理台やアンプといった熱源
{8}.
から離して設置してください。
ニ極式プラグおよびアースタイプ (三芯)プラグの安全ピンは取り外さない
{9}.
でください。ニ極式プラグにはピンが二本ついており、そのうち一本はもう
一方よりも幅が広くなっています。アースタイプの三芯プラグにはニ本のピ
ンに加えてアース用のピンが一本ついています。これらの幅の広いピン、
およびアースピンは、安全のためのものです。備え付けのプラグが、お使
いのコンセントの形状と異なる場合は、電器技師に相談してコンセントの交
換をして下さい。
電源コードを踏みつけたり、挟んだりしないようご注意ください。電源コード
[10].
やプラグ、コンセント及び製品との接続には十分にご注意ください。
付属品は本機製造元が指定したもののみをお使いください。
[11].
ート、スタンド、三脚、ブラケット、テーブルなどは、本
[12].
機製造元が指定したもの、もしくは本機の付属品と
なるもののみをお使いください。カートを使用しての
運搬の際は、器具の落下による怪我に十分ご注意
ください。
雷雨の場合、もしくは長期間ご使用にならない場合
[13].
は、電源プラグをコンセントから抜いてください。
故障の際は当社指定のサービス技術者にお問い合わせください。電源コ
[14].
ードもしくはプラグの損傷、液体の装置内への浸入、装置の上に物が落下
した場合、雨や湿気に装置が晒されてしまった場合、正常に作動しない場
合、もしくは装置を地面に落下させてしまった場合など、いかなる形であれ
装置に損傷が加わった場合は、装置の修理・点検を受けてください。
すべての装置の接地(アース)が確保されていることを確認して下さい。
[15].
電源タップや電源プラグは電源遮断機として利用されている場合には、こ
[16].
れが直ぐに手に届く場所に設置して下さい。
注意
!

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
3
概要1.
正直なところ、取扱説明書を読むのが大好きな人はいません。すぐに
使い始めたいというお気持ちは良く分かりますが、本取扱説明書を注
意深く読んで、これからの参考用に保管してください。EUROPOWERの
アンプにある機能全ては、説明を読んで初めて十分に理解でき利用で
きます。
ご使用の前に1.1
本製品の発送について1.1.1
EUROPOWER は安全な輸送のために工場出荷時に充分な注意を払っ
て梱包されていますが、万が一、包装材に損傷が見うけられる場合に
は装置外部の損傷についても確認をおこなってください。
装置が万一故障した場合には、保証請求権が無効となる恐れがあります
◊
ので当社へは直接返送せず、必ず販売店および運送会社へご連絡下さ
い。
本製品をお使いになる際の注意点1.1.2
充分な換気の確保にご注意ください。 またオーバーヒートを防ぐため本
機器を、他の機器や暖房器具などのそばに設置しないで下さい。
電源への接続には付属の標準型 IEC コネクター付きコードを使用しま
す。このアダプターは該当安全基準に準拠しています。
必ず全装置にアース処理をおこなうようご注意ください。装置および電源
◊
線のアースを除去、無効力状態にすることは大変危険ですので、絶対に
おこなわないでください。
電波の強い放送局や高周波音源の範囲内では、音質が減退する可能性
◊
があります。その場合は、送信機と機器の距離を離し、すべての接続にシ
ールドケーブルを使用してください。

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
4
操作部2.
フロント部2.1
図 2.1: フロントの操作部
両アンプEP2000とEP4000の操作部は全く同じですので、ここでは簡略
のためにEP2000を用いて説明します。
電源スイッチでアンプの電源をオン/オフします。
[1]
本装置の POWER スイッチをオフにしても主電源が完全に切れたわけで
◊
はありませんので、本体を長期間使用しない場合は電源ケーブルをコンセ
ントから抜いて下さい。
空冷後の熱気がラック内に流入して他の機器を加熱しないよう、
[2]
当機器のフロント部に排気口があります。
Clip-LED は、アンプがオーバーロードすると点灯しますので、そ
[3]
れが点灯しなくなるまで入力レベルを適度に減少して下さい。
SIGNAL-LED は、入力側に信号が入ると点灯します。
[4]
Gain・コントローラ (チャンネル1と2) は、信号レベルを調整しま
[5]
す。
POWER-LED は、アンプの電源がオンのときだけ点灯します。
[6]
リ ヤ部2.2
図 2.2: リアの操作部とコネクター
バランス型 XLR 入力コネクター (チャンネル1と2)
[7]
ステレオフォンジャックコネクター (チャンネル1と2)。アンバランス
[8]
型にも適応可能です。
MODE SWITCHES。 アンプの作動内容、リミッターやハイパスフィ
[9]
ルターの設定が出来ます (2.3 章を参照)。
空冷装置。空冷速度は自動調整で、当機器の円滑な作動を保証
[10]
します。
EUROPOWER の加熱防止のため、他の機器や熱発生器具から十分離し
◊
て設置して下さい。
対応出力コネクター (チャンネル1と2)。モノブリッジドモード (2.3.5
[11]
章を参照) 時にはチャンネル1の出力コネクターだけをご使用下さ
い。なお、コネクターについての詳細は 4.1章をご覧下さい。
出力クランプコネクト (チャンネル1と2)。モノブリッジドモード時に
[12]
は両スピーカーを稼動させるために、中間の両コネクトをご使用
下さい。
BREAKER (自動安全装置)。問題が発生してブレーカーが自動遮
[13]
断したら、まず問題を取り除き、その後このボタンを押してアンプ
を再び作動させることが出来ます。従来のヒューズの代わりを果
たすものです。

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
5
注意
!
ご注意: ブレーカーのボタンを押す前に、システム機器は基本的にすべて
◊
電源をきっておいて下さい。(電源スイッチはオフ状態)!
電源接続には、付属の標準型 IEC コネクター付きコードをご使用
[14]
下さい。
EUROPOWER のシリアルナンバー。
[15]
ここには MODE SWITCHES の機能に関する詳細が記載されてい
[16]
ます (
{9}
を参照)。
設定スイッチ (MODE SWITCHES)2.3
入力フィルター2.3.2
LF フィルターあるいはハイパスフィルターは、30ヘルツあるいは50ヘ
ルツ以下の周波数をカットします。これを通して妨害超低周波は除去さ
れ、ベース再生が最適となり、望みの周波数帯の再生へより多くのパワ
ーが与えられます。スイッチ3 (チャンネル1用) とスイッチ8 (チャンネル2
用) で、このフィルターをオン/オフ出来ます。スイッチ2 (チャンネル1用)
とスイッチ9 (チャンネル2用)で限界周波数を決めます。フィルターのオフ
時には、5ヘルツ以下の周波数はカットされ、スピーカーを超低周波音
域と直流電圧から保護します
スピーカーによっては (例えばベースリフレックススピーカー)、規定周波
数以下の周波によるメンブランの振動に非常に敏感ですので、スピーカ
ーボックスの規定入力周波数にあわせてフィルターを設定して下さい。
50ヘルツフィルターは追加的に僅かに100ヘルツ帯の増強も示し、より
深みのあるサウンドを生み出しますので、全ての広域周波数スピーカ
ーに使用されます。30ヘルツフィルターは、サブウーファモードと大きな
広域周波数キャビネットに最適です。「オフ」設定は例えば、ワウリング
をミックスの中に認め、除去しなければならないスタジオサウンド等の
特別なケースのときにだけ使用されます。
図 2.3: EUROPOWER の DIP スイッチ
クリップリミッター2.3.1
入力信号がアンプをオーバーロードすると、出力信号にはゆがみが発
生します。当アンプの両チャンネルはこのような事態のために、切り替
え可能なクリップリミッターが装備されています。これは、アンプのオー
バーロードを自動的に感知して、ゆがみが許容値内になるまで増幅を
下げます。僅かのオーバーロードの時クリップリミッターは信号のダイナ
ミックを保持するために、より控えめな抑制をします。スイッチ1はチャン
ネル1用、スイッチ10はチャンネル2用です。
クリップリミッターは広域スピーカーシステムに於いて、オーバーロード
時の高周波ゆがみを減少しますので、システム内機器での、発生し得
るダメージを抑制します。

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
6
2チャンネルモード(ステレオ作動)2.3.3
このモードでは、アンプの2つのチャンネルがそれぞれ個別の入力信号
を増幅し、出力コネクターにもそれぞれ個別のスピーカーが接続されま
す。このモードを作動するには、MODE SWITCHES 4と5を「STEREO」に
セットして下さい。
2チャンネルモードでは、モノブリッジドモードのスイッチはオフになっていな
◊
ければなりません (Dip スイッチ6と7は左側の位置へ)。
パラレルモード2.3.4
入力パラレルインプット機能は、信号が一方の入力からだけ供給され、
両出力から取り出されるパラレルモードを可能にします。この際、各チ
ャンネルはそれぞれ独自に各スピーカーへの増幅、フィルター機能及
び音量リミットを受け持ちます。パラレルモードを作動するには、MODE
SWITCHES 4と5を 「PARALLEL INPUTS」側にセットして、入力を内部連
結します。
パラレルモードでは、モノブリッジドモード用スイッチはオフになっていなけ
◊
ればなりません。
パラレルモードでは、もう一方の (未使用の) 入力コネクターを、他のア
ンプに接続する事が出来ます。これは、入力コネクター (例えばチャン
ネル2の) を出力コネクターとして機能させて信号を他の機器に分配可
能であることを意味します。
パラレルモードは、2 個のスピーカーで同じ信号を使用し、しかし左右で
それぞれ別の増幅率、フィルター機能及び音量リミットを使用したいとき
に最適です。
モノブリッジドモードは、アンプとスピーカーに高出力を強います。オーバー
◊
ロードはアンプのミュート機能の自動作動やスピーカーの破壊を招く事が
あります。スピーカーシステム (最低4オーム) と接続コードが高出力に十
分耐える事を必ず確認して下さい。
使用方法3.
EUROPOWER には、最適安全利用のために許容出力 2 x 400W (EP2000)
◊
または 2 x 750W (EP4000) の8オームスピーカーの使用をお勧めします。
2チャンネル、パラレル、モノブリッジド3.1
モードの違い
2チャンネルモードはパワーアンプの最も一般的な利用方法で、各チャ
ンネルはそれぞれ個別の入力/出力信号を受け持ち、お互い無関係に
働きます。
モノブリッジドモード2.3.5
このモードでは、両チャンネルの電圧が合計されて、ひとつのスピーカ
ーへ送られます。これによって2倍の電圧、4倍の最大出力と約3倍の継
続出力が、たった一つのチャンネルから送り出されます。ここでは、チャ
ンネル1が入力と出力コネクト、ゲインコントローラ、入力フィルターそし
てリミターに使用され、チャンネル2に関しては一切使用されません。内
部での位相転換による妨害を避けるために、チャンネル2のゲインコント
ローラは左側の端まで回されていなければなりません!
唯一の8または4オーム負荷に両チャンネルの出力を必要とするような
場合に、このモードをご使用下さい。モードを作動するには、スイッチ6と
7を 「BRIDGE MODE ON」側に設定して下さい。出力にクランプコネクト
を選ぶときは、中間の2 個のコネクターをご使用下さい。

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
7
例:
2 チャンネル (ステレオ) 再生•
楽器信号やモニターミックス等の、2つの個別なモノ信号•
バイアンプモード、低音はチャンネル1、高音はチャ •
ンネル2 (3.2章「バイアンピング」参照)
パラレルモードは、入力が内部で連結される以外は2チャンネルモード
と同じです。入力信号が両チャンネルにパラレルに導入され、各チャン
ネル毎にフィルター等が調整可能です。
例:
ひとつのモノ信号がアンプの各チャンネルに供給され、2つのスピー•
カーシステムで個別に増幅調整が必要な場合
パラレルモード (上記) で、未使用の入力コネクターを出力コネクター•
として他のアンプを接続するケース。ここで取り出された信号は、あら
ゆる用途に使用出来ます
バランス型の入力信号を延長接続する場合は、必ずバランス型の接続コ
◊
ードのみをご使用ください。ひとつでもアンバランス型の接続コードが使用
されると、全信号がアンバランス型に変わってしまいます。
図 3.1: 2チャンネルモード
図 3.3: パラレルモード
図 3.2: 2チャンネルモード時のDIPスイッチ設定

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
8
図 3.4: パラレルモード時のDIPスイッチ設定
モノブリッジドモードでは、両チャンネルの信号レベルがアンプ内で互い
に加算され、唯一のスピーカーシステムに送り出されます。各チャンネ
ルに入力/出力信号がありますが、ここではチャンネル1の機能だけが
使用されます。
モノブリッジドモードで、DIPスイッチ4と5を「PARALLEL INPUTS」に切り替
◊
えると、未使用の入力コネクター(入力チャンネル2)から入力信号を取り出
すことが出来、さらに別のアンプに接続出来ます。
例:
唯一の8オームスピーカー使用の場合•
唯一の4オームスピーカー使用の場合.•
図 3.6: モノブリッジドモード時のDIPスイッチ設定
アンプが長時間オーバーロード状態の場合、自動ミュートが作動して数秒
◊
間アンプの全機能が止まります。時には、自動安全器が作動してアンプの
電源が遮断される事もあります。オーバーロードを避けるため、常に適格
な信号レベルになるよう留意して下さい。
2オームの負荷は、モノブリッジドモードでは使用しないで下さい。
◊
バランス型の入力信号を延長接続する場合は、必ずバランス型の接続コ
◊
ードのみをご使用ください。ひとつでもアンバランス型の接続コードが使用
されると、全信号がアンバランス型に変わってしまいます。
モノブリッジドモードでの注意事項
モノブリッジドモードではオーバーロードになりやすく、自動遮断機能が作
◊
動することがあります。最悪の場合は、スピーカーの破損につながるおそ
れがあるので、ご使用のスピーカーが高出力に適応する事を必ずご確認
下さい。
EP4000 の出力コネクターの間には、100ボルト RMS までの出力電圧が発
◊
生しますので、ご使用になるスピーカーの接続時には、必ず全ての注意事
項をご確認下さい。
注意
!
図 3.5: モノブリッジドモード

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
9
バイ・アンピング3.2
周波数帯は、アクティブな周波数分割器を通して個々の周波数帯に分
割されます。例えばモノ信号は、高音帯と低音帯に分割されます。この
2つの信号は、アンプの各入力コネクターにそれぞれ接続され、例えば
チャンネル1は低周波数帯を、そしてチャンネル2は高周波数帯を増幅
します(2チャンネルモード)。アンプの出力には、ひとつの2ウェイスピー
カーボックスが接続され、出力信号1は低音スピーカーへ、そして出力
信号2は高音スピーカーへ導かれます。1個の2ウェイスピーカーの代わ
りに勿論2個の別個のスピーカーボックスも使用出来ます。
ステレオ信号は、同じ要領で分割されますが、そのためには2個の2ウ
ェイスピーカー (又は44の別個なスピーカー)、2台の EUROPOWER ア
ンプそして1台のアクティブな2ウェイステレオ周波数分割装置が必要
です。BEHRINGER SUPER-X PRO CX2310 は、この用途に最適で、
さらに1個のモノ・サブウーファー出力が装着されています。3台目の
EP2000 アンプ (モノブリッジドモードで特に好まれる) と1個のサブウー
ファスピーカーを使用して、ステレオバイアンプモードでの低周波数帯
の完璧な補足演出が可能です (3.7図を参照)。 この場合、アンプの高
周波帯及び中周波数帯用入力フィルターはオン状態で、50ヘルツの
設定でご使用下さい。妨害的な超低周波をサウンドから取り除くには、
サブウーファ信号には同様に30ヘルツの入力フィルターを使用して下
さい。
ご使用の PA装備への完璧な補足として、各周波数帯と使用目的にぴ
ったり合ったモデルの揃った BEHRINGER EUROLIVE SERIES が最適
です。
バイアンプモードでのクリップリミッター使用は、強い抑制をした場合に音
◊
調バランスのくずれをおこすことがあります。
図 3.7: 個別のサブウーファを使用したステレオ・バイアンプモード

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
10
設置方法4.
EUROPOWERは、19インチのラックにおさまり、2段分の高さを必要とし
ます。4個の固定ネジと、フロント部のための支え金具をご使用下さい。
特に移動用の場合は、アンプのリア部も支えて下さい。他の機器が空
冷後の熱気をラック内に放出する時は特に、ラック内への外気流通が
十分である事をお確かめ下さ。EUROPOWER EP2000 と EP4000では
ラック内が過熱しないように、空冷後の熱気はフロント部から排気され
ます。
空冷ファンの回転は自動調整され、安全作動が保証されています。空冷
◊
流入口及び排気口は絶対にふさがないで下さい。内部が加熱しすぎる前
に、アンプの自動過熱保護スイッチが作動します。
図 4.1: プロフェッショナルコネクター
接続4.1
入力
各チャンネルは、バランス型 XLR 及び 6.3 mm のステレオフォンジャッ
ク入力コネクターを備えており、これらの入力インピーダンスはバランス
型で20 kΩ、アンバランス型で10kΩです。バランス型信号は、アンバラン
ス型信号よりもブーミングの発生が少ないです。
バランス型入力信号にはバランス型 XLR 及び 6.3 mm のステレオフォ
ンジャック入力コネクターをご使用下さい。アンバランス型入力信号に
は、XLRジャックの未使用ピンをアースに繋いでご使用下さい。モノ・フ
ォンジャックの場合は、変更は必要ありません。
異音や雑音が聞こえる場合、アンプ入力を接続機器から切り離してみて下
◊
さい。他の機器からかまたはアンプ自体から発生しているのかが判断出
来ます。アンプの両チャンネルのゲインコントローラは、使用開始前はいつ
も左側いっぱいに回してある事をご確認下さい。場合によってはスピーカ
ーが損傷を受ける事があります。
出力
EUROPOWERは、数種類の出力コネクターを装備:2個のジャック2対の
耐接触性のネジクランプ。コネクターは、高出力スピーカー用に特別に
開発されました。このコネクターはカチっとはまり、電気ショックや極性
間違いを防ぎます。上部のコネクターは、選択により1チャンネルまたは
両チャンネルに使用され、同様にモノブリッジドモードに適応します
(1+/2+)。下部のコネクターは、チャンネル2の信号だけを導きます。
パワーの損失をおさえるために、出来るだけ太く、短いスピーカーコードを
◊
ご使用下さい。また出力コードを入力コードの近くに配線しないで下さい。
接続端子の使い方4.1.1
スピーカーケーブルをパワーアンプコネクターと接続する際は、以下の
点にご注意ください:
パワーアンプの電源を切り、主電源からコンセントを抜いてくだ 1)
さい。
接続コネクターについているプラスチック保護カバーを、右側にある 2)
2 本のネジを緩めて取り外し、そのまま上に上げてください。
スピーカーケーブルの末端を接続先のコネクターに固定してくださ3)
い。
プラスチック保護カバーを接続コネクターに再び垂直に戻し、緩め4)
たねじを締めてこれを固定させてください。
プラスチック保護カバーを緩めた状態では決してパワーアンプを起動させ
◊
ないで下さい!
図 4.2: 接続コネクターにあるプラスチック保護カバー

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
11
クランプコネクターを使用する場合、コードの末端の皮を必要以上に剥
き過ぎない様、また完全に挿入し、銅線が見えたままの状態にならない
様にご注意下さい。コー ドのクランプカバーは、電気ショックから保護す
るために絶縁されたものでなければなりません。モノブリッジドモードで
は、中間の2つのクランプコネクターをご使用下さい。また極性にご注
意下さい。
*
ご注意!クランプコネクターのコードの銅線が見えているときは、電気ショ
◊
ックの危険がありますのでアンプを作動させないで下さい。
注意
図 4.4: 6,3-mm モノ・フォンジャック
電源コネクター4.1.2
EUROPOWER には、機器上に記載された正しい電源電圧だけを接続
して下さい。規定以外の電源に接続場合、アンプが故障する事があり
ます。
当機器の電源スイッチを入れる前に、全てのコード接続と、ゲインコント
ローラの0位置状態をご確認下さい。
オーディオ接続4.2
用途に応じて各種のコードが必要となりますが、どのようなコードでな
ければならないのか、次の図にまとめました。 いつも良質のコードをご
使用下さい。
バランス型の入力信号を延長接続する場合は、必ずバランス型の接続コ
◊
ードのみをご使用ください。ひとつでもアンバランス型の接続コードが使用
されると、全信号がアンバランス型に変わってしまいます。
図 4.5: 6,3-mm ステレオ・フォンジャック
図 4.3: XLR コネクター

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
12
テクニカ4ルデータ5.
定格出力
RMS @ 1% THD (sine wave)、両チャネル駆動
EP2000
8 Ω 各チャンネル 350 W
4 Ω 各チャンネル 500 W
2 Ω 各チャンネル 650 W
EP4000
8 Ω 各チャンネル 550 W
4 Ω 各チャンネル 950 W
2 Ω 各チャンネル 1250 W
RMS @ 1% THD (sine wave)、ブリッジ化モード
EP2000
8 Ω 1000 W
4 Ω 1300 W
EP4000
8 Ω 1750 W
4 Ω 2400 W
最大出力、両チャネル駆動
EP2000
8 Ω 各チャンネル 400 W
4 Ω 各チャンネル 750 W
2 Ω 各チャンネル 1000 W
EP4000
8 Ω 各チャンネル 750 W
4 Ω 各チャンネル 1400 W
2 Ω 各チャンネル 2000 W
最大出力、ブリッジ化モード
EP2000
8 Ω 1500 W
4 Ω 2000 W
EP4000
8 Ω 2800 W
4 Ω 4000 W
雑音要因
EP2000 < 0.01%
EP4000 < 0.02%
有効周波数帯
10 dB での最適操作時 20Hz-20kHz, +0/-1dB
-3dBポイントで 5Hz-50kHz
制御要因
EP2000/EP4000 > 300 @ 8 Ω
スーパーノイズ
20 Hz - 20 kHz 間均一 -100 dB
増幅率
EP2000 40倍 (32dB)
EP4000 50倍 (34dB)
入力感度
RMS 電圧 (@ 8 Ω) EP2000 1.15V (+3.4dBu)
EP4000 1.23V (+4.0dBu)
入力インピーダンス
EP2000/EP4000 10 kΩ (アンバランス), 20 kΩ (バランス)
機能コントローラ/機能スイッチ
フロント Power/メインスイッチ、
GAIN コントローラ (チャンネル1と2)
リア DIPスイッチ (10倍)
LED 表示
POWER 緑色 LED
CLIP 赤色 LED, チャンネル毎 1
SIGNAL 黄色 LED, チャンネル毎 1
接続コネクター
入力 バランス型 XLR 及び
6.3-mm ステレオ・フォンジャック
出力 「タッチ・プルーフ」式ねじ止め、及び
SPEAKON 対応コネクター
空冷装置
EP2000/EP4000 温度差連動式 回転自動調整、
「back-to-front」空気対流
保護回路
EP2000/EP4000 ショート保護、出力開放保護、加熱とHF
保護更に: 重複負荷での安定作動回路
スピーカー保護
EP2000/EP4000 ミュートのオン/オフ、
直流電圧/電流保護
スイッチ形式
EP2000 Class AB 前後切替式
EP4000 Class H 前後切替式
電源供給
電源電圧 / 安全スイッチ (復元可能)
100 - 120 V~, 50/60 Hz 15 A
220 - 230 V~, 50/60 Hz 8 A
最大消費電流
EP2000 1600 W
EP4000 2600 W
電源接続 標準 IECコネクターつき電源コード

EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
13
外形寸法/重量
法的放棄
寸法 (高さ x 幅 x 奥行き)
EP2000/EP4000 約 88 x 482.6 x 402 mm
重量
EP2000 約 15.7 kg
EP4000 約 16.6 kg
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EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
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EUROPOWER EP2000/EP4000 取扱説明書
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ロシア語、ポーランド語、オランダ語、フィンランド語、スウェーデン語、
デンマーク語、ポルトガル語、ギリシャ語、日本語、中国語でご用意して
います。 尚、本文書の改訂版がある場合もあります。 該当製品を:
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