Yamaha RM800 operating instructions

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RECORDING MIXER

目 次

ごあいさつ
RM800各部の名称と機能
インプットモジュール2
AUXコントロール
グループマスター5
モニターコントロール
ステレオマスター6
メーター類7
接続端子、スイッチ部8
RM800システム例12
RM800の使用例 13
はじめに 13
録音の準備 18
マルチトラック録音 22
インラインタイプでのモニタリング 27
ミックスダウン 28
付課。 30
一般仕様 30
入力仕様 31
出力仕様 31
寸法図 32
1 (Pet Keil
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ご使用上の注意

◆ 設置場所について

次のような場所での使用はノイズや故障の原因となりま す。

  • · 直射日光の当たる場所や、暖房器具のそばなど。
  • · 浴室など、湿度の特に高い場所。
  • 湿気やほこりの多い場所。
  • 振動の多い場所。
  • 放送電波などの電界強度が大きい場所。

◆ 放熱対策について

本機のリアおよびボトム面には放熱用のスリットがありま す。設置の際にはスリットをふさがないようにしてくださ い。

◆ 無理な力を加えない

スイッチやツマミ類に無理な力を加えることは避けてくだ さい。

◆ 電源について

本機は日本国内仕様です。必ず、AC100V (50Hzまたは 60Hz)の電源コンセントに接続してください。AC100V 以外の電源ではご使用にならないでください。

◆ 音響機器の取扱いルール

  • 本機と周辺の接続機器の電源を投入する際の順番は、 音源側(楽器類)を最初に入れ、スピーカーにもつとも 近く接続されている機器を最後に入れるようにしま す。また電源を落とすときはスピーカーに近い機器(通 常はパワーアンプ)の電源から先に落とします。これ は、スピーカーを不用意に損傷することを避ける方法 の一つです。
  • 音響ケーブルの接続は、各機器の電源をOFFにした状態で行うか、または各ボリュームを絞ってから行います。これも音響機器の保護につながります。

◆ XLRタイプコネクターのピン配置

本機のXLRタイプコネクターは、IEC 268にもとづき配線さ れており、ピン配置は以下のとおりです。 1:シールド(アース)2:ホット3:コールド

◆ 分解はやめてください。

ケースを開けたり改造することは、故障や感電につながる 場合がありますので、行わないでください。

◆ 外装のお手入れについて

外装をベンジンやシンナー系の液体で拭いたり、近くでエ アゾールタイプのスプレーを散布しないでください。 外装のお手入れの際は、柔らかな布で乾拭きしてください。

◆ 落雷に対する注意

落雷の恐れがあるときは、早めにコンセントから電源プラ グを抜いてください。

◆ 保証書の手続きを

お買い求めいただきました際、購入店で必ず保証書の手続 きをとってください。保証書に販売店印がない場合、保証 期間中であってもサービスが有償となることがあります。

◆ 保管してください

この取扱説明書は、保証書とともに大切に保管してください。

◆ 摩耗部品の交換

スイッチ・ボリューム・接続端子などの部品は、使用とと もに性能が劣化するために"摩耗部品"といわれています。 劣化の進行度合は、使用環境などによっても大きく異なり ますが、劣化そのものを避けることはできません。

劣化した摩耗部品の交換は、お買上げ店またはヤマハサー ビス拠点へご相談ください。

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ごあいさつ

このたびはヤマハレコーディングミキサーRM800をお買い上げいただきまして、誠 にありがとうございます。RM800は、マルチトラックレコーダーと使用するために 設計された高性能なレコーディングミキサーで、テープレコーダーにもハードディ スクレコーダーにも対応します。RM800には16インプットと24インプットという2 種類のパージョンがありますが、この2種類のパージョンの違いはインプット数が異 なる点だけですから、この取扱説明書では両方のパージョンを同等に説明していき ます。RM800のミックス機能を最大限にご活用いただくためにも、この取扱説明書 をよくお読みくださるようお願い致します。

RM800はスプリットタイプまたはインラインタイプのどちらの使用も可能なレコー ディングミキサーです。つまり通常は、スプリットタイプとして、入力信号 (マイク や楽器の信号) とテープレコーダーからのリターン信号をそれぞれミキサーのチャン ネルに立ち上げて、それぞれにEQやエフェクトをかけて録音やモニターができま す。もしミキサーのチャンネル数以上の入力が必要な場合には、インラインタイプ として、入力信号とテープレコーダーからのリターン信号の両方を処理することが できます。ただし、その際は片方にはEQがかけられなかったり、それぞれに使える エフェクト等のセンドの数は少なくなります。

RM800の特長

  • RM800-24では最大56の入力が、RM800-16では最大40の入力 がそれぞれ同時使用可能
  • バランスのXLRとフォンの入力端子を装備
  • コンデンサーマイク使用のために+48Vのファンタム電源を内蔵
  • 低ノイズのヘッドアンプ
  • 入力換算ノイズ:-128dB
  • 周波数特性: 20Hz~20kHz(+1,-2dB)
  • 全高調波歪率:0.1%以下(20Hz~20kHz @+14dB)
  • チャンネルセパレーション:70dB
  • 20dBの入力パッドを装備
  • SIGNALインジケーターとPEAKインジケーターを搭載
  • 3バンドEQ(中音域は周波数可変)
  • 4系統+1 STEREO (MONITORと兼用)のAUXセンド
  • レコーダーへのダイレクト録音用にダイレクトアウトを装備
  • インプットモジュール8チャンネル分にエフェクトパッチ用の インサート端子を装備
  • PFL/AFLによる多彩なモニターが可能
  • 11セグメントLEDを10系統装備
  • 4系統のステレオAUXリターン
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RM800各部の名称と機能

インプットモジュール

① M/L - TAPEスイッチ

インプットモジュールの信号ソースを選択するスイッチです。 MIC/LINE IN入力、またはTAPE IN入力を選択します。

(2) 20dBパッドスイッチ

MIC/LINE IN入力をコントロールする20dBの入力パッド (アッテネーター) ス イッチです。TAPE IN入力には、この20dBパッドスイッチはききません。

入力信号のレベルが高すぎてGAINコントロールだけでは適切な調整ができない 場合、パッドを使って信号を減衰させ、制御可能なレベルに落とします。この スイッチが押し込まれた状態でパッドがオンとなります。

③ GAINコントロール

MIC/LINE IN入力のプリアンプ部のゲインをコントロールします。最高44dBま でのゲインが可変できます。TAPE IN入力には、このGAINコントロールはきき ません。

GAINコントロールは、必ず④のSIGNALインジケーターとPEAKインジケー ターを確認しながら設定してください。。信号の入力時にSIGNALインジケー ターが常に点灯し、PEAKインジケーターがたまに点灯するようにGAINコント ロールを設定します。PEAKインジケーターが頻繁に点灯する場合は、GAINコ ントロールを下げて信号が歪まないようにしてください。

次の表は、標準的なGAINコントロールの設定です。

信号ソース GAINコント 20dBパッドスイッチ
ダイナミックマイクロフォン (低レベル) -60~-50 -16 GAIN -60 オフ
コンデンサーマイクロフォン (高レベル) -35 -16 GAIN -60 オフ
音響機器、電子楽器(低レベル) -20 -16 GAIN -60 オフ
音響機器、電子楽器(高レベル) +4 -16 GAIN -60 オン

④ SIGNALインジケーターとPEAKインジケーター

SIGNALインジケーターは、信号が入力されていることを表わします。ポスト EQ信号のレベル(定格レベル 0dB)が-10dBに達すると点灯します。

PEAKインジケーターは、信号がクリッピングレベルに近付いたことを表わし ます。ポストEQ信号のレベルがクリッピングレベルの手前3dBまで達すると点 灯します。設定方法は、③GAINコントロールの説明をご参照ください。

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⑤ EQコントロール (HIGH、MID FREQ、MID、LOW)

3バンドのイコライザーで基準周波数、最大可変幅、タイプは次のとおりです。

HIGH: 12kHz ±15dB シェルビングタイプ
MID: 250Hz~5kHz (可変) ±15dB ピーキングタイプ
LOW: 80Hz ±15dB シェルビングタイプ

ツマミ位置中央でフラットな特性となります。

EQスイッチ

EQのオン/オフを切り替えるスイッチです。スイッチが押し込まれた状態でオンになります。不要なときにEQをバイパスさせる用途のほかにも、EQをかけた信号とかけない信号を聴き比べるのに使用できます。

⑥ AUX 1/AUX 2/AUX 3コントロール

それぞれAUX SEND1、AUX SEND2、AUX SEND3の各出力に送られる信号レベルを調整します。これらの信号はポストフェーダーとなっています(フェーダーを通った信号がソースとなります)。時計の3時の位置の目盛りで、定格出力レベルが得られます。

⑦ AUX 4コントロール

AUX SEND 4出力に送られる信号レベルを調整します。コントロールする信号 ソースの種類は、⑨のM/L- TAPE スイッチの設定によって異なります。

• M/Lのときは

ポストフェーダーの信号をコントロールし、AUX1、2、3の各コントロールと 同様に機能します。

・TAPEのときは

TAPE INのAUX信号をコントロールし (ポストMONI/AUX5-6コントロール) として機能します。

時計の3時の位置の目盛りで、定格出力レベルが得られます。

⑧ MONI/AUX 5-6コントロール

MONI OUT/AUX SEND 5-6出力に送られる信号レベルを調整します。 コントロールする信号ソースの種類は、M/L-TAPEスイッチの設定によって異 なります。

9 M/L- TAPE スイッチ

MONI OUT/AUX SEND 5-6出力に送られる信号ソースを選択します。 M/Lのときは、MIC/LINE IN入力からの (プリEQ) 信号がソースとなります。 TAPE のときは、TAPE IN入力からの信号がソースとなります。

1 PANコントロール

MONIOUT/AUX SEND のLとR (5と6) 出力間の信号のステレオ定位を設定します。

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(1) アサインスイッチ(1-2、3-4、5-6、7-8、ST)

インプットモジュールの信号をグループ出力、ST出力に割り当てるスイッチで す。

12 PANコントロール

ステレオのL、R間の定位、および奇数/偶数グループ間の定位を調整します。 たとえばこのコントロールを左端まで回すと、①のアサインスイッチの押され たLおよび奇数 (ODD) グループにのみ信号が送られます。右端まで回すと、R および偶数 (EVEN) グループにのみ信号が送られます。中央に設定すると、ス テレオのL、R、奇数/偶数グループに同じ量の信号が送られます。

録音時には、このコントロールをGROUPモジュールのアサインスイッチと組み 合わせて、信号を特定のグループに送るのに使用します。ミックスダウン時に は、ステレオミックスでの信号の定位を調整するのに使用します。

(3) ONスイッチ

インプットモジュールのオン/オフを切り替えます。スイッチが押されるとオ ンになります。使用していないインプットモジュールは必ずオフに設定してく ださい。モジュールがオフになっていても、信号が入力されればSIGNALイン ジケーターとPEAKインジケーターは点灯します。また、モジュールがオフの ときにPFLスイッチを使って信号をモニターすることも可能です。ただし MONI/AUX5-6出力に送られる信号は、このスイッチに関係なく出力されます。

14 PFLスイッチ

プリ・フェーダー・リッスン (Pre-Fader Listen)の略です。このスイッチを押す と、フェーダーの位置やONスイッチの設定、グループ割り当て、AUX設定な どに関係なく、インプットモジュールのプリフェーダー (ポストEQ)の信号をモ ニターすることができます。モジュールを個別に、あるいは複数を同時にモニ ターすることができます。PFLスイッチが押されているときは、STEREOモ ジュールの上にあるPFL/AFLインジケーターが点灯します。

15 フェ ーダー

グループ、ポストフェーダーAUX、ステレオの各出力に送られる信号レベルを 調整します。フェーダーは単独で、あるいは他のインプットモジュールの フェーダーと組み合わせて、バランスの取れたミックスを作るのに使用しま す。0の位置の目盛りで、定格出力レベルが得られます。0より上の位置では、 さらに10dBまでのゲインが得られます。

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AUXコントロール

1) AUX RETURN 1~4

アサインスイッチ

AUXリターン信号を1-2、3-4、5-6、7-8グループ、ステレオ出力、MONI/ AUX5-6出力に割り当てます。

BAL/PANコントロール

ステレオAUXリターンの左右チャンネル間のレベルバランスを調整します。

AUX RETURNコントロール

AUXリターン信号のレベルを調整するコントロールです。時計の3時の位置の 目盛りで、定格出力レベルが得られる位置です。

② AUX SEND 1~4コントロール

AUX SEND信号レベルを調整します。時計の3時の位置の目盛りで、定格出力レベルの位置です。

③ MONITOR/AUX SEND 5-6コントロール

MONI OUT/AUX SEND 5-6出力のレベルを調整します。④のTO STスイッチに よってステレオ出力に送られるMONI/AUX 5-6信号には、このコントロールは 影響しません。

④ TO STスイッチ

MONI/AUX 5-6信号をステレオ出力に送ります。

グループマスター

(1) フェーダー

GROUP OUT出力のレベルをコントロールします。フェーダーが0の位置で、定格出力レベルが得られます。0の上の位置では、さらに10dBまでのゲインが得られます。

注意:GROUPOUTの出力レベルが低いときに、単純にGROUPフェーダーを上 げてしまうとSN比が悪くなることがあります。このようなときはインプットモ ジュールのゲインとフェーダーの設定を再調整してみてください。

② AFLスイッチ

アフター・フェーダー・リッスン(After-Fader Listen)の略です。このスイッチを 押すとGROUP OUT出力のポストフェーダーの信号をモニターすることができ ます。モニター信号のレベルはグループフェーダーの影響を受け、グループ フェーダーが上がっている場合にのみモニターが可能です。グループ出力を個 別に、あるいは複数を同時にモニターすることができます。AFLスイッチが押 されているときはSTEREOモジュールの上にあるPFL/AFLインジケーターが点 灯します。

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モニターコントロール

① POWERインジケーター RM800の電源がオンになると点灯します。

  • ⑦ PHANTOMインジケーター ファンタム電源がオンになると点灯します。
  • ③ PFL/AFLインジケーター PFLスイッチ、またはAFLスイッチを押すと点灯します。
  • (4) モニターセレクト (2TR IN、MONI/AUX5-6、ST) スイッチ CONTROL ROOM OUT およびPHONES (ヘッドフォン端子)に出力する信号を選 択します。どれか1つだけ選択できます。

2TR INスイッチ

2TR IN入力を選択します。このスイッチを押すと2TR IN端子に接続されたマス ターレコーダーからの入力をモニターすることができます。マスターレコー ダーの入力のモニターは、ミックスダウンの録音中の仕上がりや、あるいは録 音後のマスターの確認に有効です。

MONI/AUX 5-6スイッチ

MONI/AUX 5-6を選択します。このスイッチを押すとMONI/AUX 5-6出力をモニ ターできます。

STスイッチ

ステレオ出力をモニター用のソースとして選択します。

(5) CONTROL ROOMコントロール

CONTROL ROOM出力(コントロールルームのモニター音量)を調整します。

⑥ PHONES 端子

モニター用ステレオヘッドフォンを接続する端子です。ヘッドフォン出力には 堂にCONTROL ROOM出力と同じ信号が流れます。CONTROL ROOMレベルコ ントロールとは別に、⑦PHONESコントロールでレベルを調整できます。

⑦ PHONESコントロール

ヘッドフォンの音量を調整します。

-2

ステレオマスター

① ONスイッチ

ステレオ出力のオン/オフを切り替えます。スイッチを押すとオンになりま す。

クフェーダー

STEREO OUTのレベルをコントロールします。0の位置の目盛りで、定格出力レ ベルが得らわます

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メーター類

ak = 0 -0- AK-0 AK = () _
s — 0 — -6 -0-+6 - 0 -
4 -0- 0 + 4 —o— -0-+4 •-0 +4 -= -
2 0 — 2 -0 2 0 -
-0 -0 -0 -
2 2 -0 2 — 0 — -
•-0 -0- 0 - 4 0 -4 04 0- _
~ _0 7 -0 ~_ 0 -
O1 •—• 10—0—— •—• -
5-0 -0 15—0— -01 5-0 15 ()- -
•—• -0 20-0 -02 •—• -
GROUP 1 GROUP 2 GROUP 3 GROUP 4 GROUP 5 GROUP 6 GROUP 7 GROUP 8 ٦
AUX SEND 1 AUX SEND 2 AUX SEND 3 AUX SEND 4 MONITOR L/
AUX SEND 5
MONITOR R/
AUX SEND 6
PFL/AFL L STEREO R

RM800は、10系統の11セグメントLEDメーターを装備しており、すべての出力と PFLのレベルのメーター表示が可能です。STEREOメーターはステレオ出力専用の メーターなのに対し、GROUPメーターは、METER SELECTスイッチで表示する信 号を選びます。次の表は、スイッチとメーターの表示の関係を表したものです。

メーター スイッチが押されていない状態 スイッチが押された状態
1 GROUP 1 AUX SEND 1
2 GROUP 2 AUX SEND 2
3 GROUP 3 AUX SEND 3
4 GROUP 4 AUX SEND 4
5 GROUP 5 MONI L/AUX SEND 5
6 GROUP 6 MONI R/AUX SEND 6
7 GROUP 7
8 GROUP 8 PFL/AFL

目盛り"0"は、定格出力レベルを表します。

目盛り "PEAK"は、出力レベルがクリッピングレベルの手前3dBを表します。 ただしSTEREO L、RのPEAKは、バランス入力の機器に接続された場合のみ、ク リッピングレベルの手前7dBを表します。また、PFL/AFLのPEAKは、CONTROL ROOMコントロールおよびPHONESコントロールの信号レベルのクリッピングレベ ルの手前6dBを表します。

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接続端子、スイッチ部

① MIC/LINE IN端子

インプットモジュール1~8(16チャンネルモデル)/1~16(24チャンネルモデル) には、MIC/LINE IN入力が装備されています。端子はバランスのフォン端子 (TRS)で、定格入力レベルは-60dB~+4dBです。配線はスリーブがグラウン ド、ティップがホット(+)、リングがコールド(-)です。バランスまたはアン バランスのどちらのソースにも使用できます。

② TAPE IN 端子

インプットモジュール1~8(16チャンネルモデル)/1~16(24チャンネルモデル) には、TAPE IN入力が装備されています。端子はアンバランスのフォン端子 で、定格入力レベルは - 10dBVです。TAPE IN入力は、マルチトラックレコー ダーの出力に接続します。

③ TAPE SEND (GROUP OUT/DIRECT OUT) 端子、

⑦ GROUP-DIRECTスイッチ

③ TAPE SENDはグループ出力端子です。端子はアンバランスのフォン端子で、定格出力レベルは - 10dBVです。⑦ GROUP-DIRECTスイッチを使ってグループ出力/ダイレクト出力を切り替えることができ、グループ出力1~8またはインプットモジュール9~16(16チャンネルモデル)/17~24(24チャンネルモデル)のダイレクト出力として機能します。

GROUPに設定されているとき:

これらの端子は通常のGROUP OUT端子と並列に接続されています。実質的にはグ ループごとに2系統の-10dBV出力、+4dB GROUP OUT端子も含めれば3系統の出 力が得られます。16トラックのレコーダーを使用する場合、16のすべての入力に対し 同時に接続できるということです。たとえば通常のGROUP OUT1~8端子をレコー ダーの入力1~8に、このGROUP OUT端子をレコーダーの入力9~16に接続します。 この場合、トラック1と9、2と10、3と11というように入力信号が2つのトラックに送 られることになりますが、レコーダー側のトラックセレクトボタンを使ってどのト ラックで実際に信号を録音するかを決めることができます。トラック1と9、2と10、 あるいは5と13を同時に録音することがないように、トラック配分をよく考える必要 があるでしょう。しかし、レコーダーの16入力すべてに対し同時に接続できることの メリットの方がはるかに大きいと言えます。この機能により、RM800を実質的に16ト ラックレコーディングミキサーとして使用することができます。

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DIRECTに設定されているとき:

対応するインプットモジュールからのポストフェーダー信号が出力されます。この出 力を使えば、インプットモジュールの信号をミックスせずに録音することができま す。

  • これによって、インプットモジュールの信号を直接マルチトラックレコーダーに録音 することができます。このダイレクト録音には次の2つの利点があります。
  • GAINコントロールとフェーダーだけで信号レベルをコントロールできるので (フェーダーは使用しません)、レベル設定がかなり簡単にできます。
  • S/N比が向上。RM800はノイズが少ない静かなミキサーですが、普通のオーディオシステムと同じように信号経路を短くしてやると、S/N比も向上します。

また、この出力を使うことによって9トラック以上の同時録音が可能になります。例 えば16トラック録音の場合は⑧GROUP OUT -10dBV端子をマルチトラックレコー ダーの9~16トラック入力端子と接続し、1~8トラックにはダイレクト出力を録音 し、9~16トラックにはグループ出力を録音します。

④ INPUT CH INSERT I/O端子

インプットモジュール9~16(16チャンネルモデル)/17~24(24チャンネルモデ ル)には、インサート端子が装備されています。端子はTRSフォン端子で、定格 入出力レベルは0dBです。配線はスリーブがグラウンド、ティップがOUT、リ ングがINです。(別売のヤマハインサートI/Oケーブルをご使用ください。)コン プレッサー、ノイズゲート、その他のシグナルプロセッサーなど入力と直列に 接続して使用したいエフェクトをパッチするのに便利です。

⑤ MIC/LINE IN 端子

インプットモジュール9~16(16チャンネルモデル)/17~24(24チャンネルモデ ル)には、MIC/LINE IN入力が装備されています。端子はバランスのXLR-3-31タ イプで、定格入力レベルは-60dB~+4dBです。この端子の配線はIEC 268標準 に準拠しており、1番ピンがグラウンド、2番ピンがホット(+)、3番ピンが コールド(-)です。この端子にファンタム電源(+48V)の供給が可能です。 ファンタム電源はPHANTOMスイッチでオン/オフできます。

⑥ TAPE IN端子 (-10/+4スイッチ)

インプットモジュール9~16(16チャンネルモデル)/17~24(24チャンネルモデ ル)には、入力レベルが切り替えられるTAPEIN入力が装備されています。端子 はアンバランスのフォン端子で、定格入力レベルは - 10dBVまたは+4dBです。 レベルを切り替えるには、端子の手前のスイッチを使います。ソース機器の出 力に適合するようにスイッチを設定してください。

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⑧ GROUP OUT -10dBV端子

- 10dBVのGROUP出力です。端子はアンバランスのフォン端子で、- 10dBV入 力を持つマルチトラックレコーダーに使用します。

(9) GROUP OUT +4dB端子

+4dBのGROUP出力です。端子はアンバランスのフォン端子で、+4dB入力を 持つマルチトラックレコーダーに使用します。

① 2TR IN -10dBV端子

2トラックのマスターレコーダー等に接続する入力端子です。端子はアンバラン スのフォン端子で、定格入力レベルは - 10dBVです。

① ST SUB IN +4dB端子

外部のミキサーからのステレオサブミックスを直接RM800のバスに接続し、2台 をつないだ状態でミックスダウンを行なうなどのための端子です。端子はアン バランスのフォン端子で、定格入力レベルは+4dBです。

① AUX SEND +4dB端子

AUXセンド1~4の出力端子です。端子はアンバランスのフォン端子で、定格入 カレベルは+4dBです。

(13) AUX RETURN +4dB端子

ステレオのAUXリターン入力端子です。端子はアンバランスのフォン端子で、 定格入力レベルは+4dBです。お手持ちのエフェクトプロセッサーがステレオ 出力の場合は、L/MONO端子とR端子の両方に接続します。モノラル出力の場 合は、L/MONO端子のみに接続します。この場合、L/MONO端子の信号はR入 力にも送られますので、BAL/PANコントロールは有効です。

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(14) STEREO OUT端子

メインのステレオ出力です。2トラックのマスターレコーダー等に接続します。 フォン端子が2組用意されています。1組はアンバランス - 10dBVのレコーダー や音響機器への出力用で、もう1組はバランス+4dBのレコーダー用です。配線 は、スリーブがグラウンド、ティップがホット(+)、リングがコールド(-)で す。

(5) GROUP 7-8 INSERT I/O端子

グループ出力7と8のインサート端子です。端子はTRSフォン端子で、定格入出 カレベルは0dBです。配線はスリーブがグラウンド、ティップがOUT、リング がINです。(別売のヤマハインサートI/Oケーブルをご使用ください。)コンプ レッサー、ノイズゲート、その他のシグナルプロセッサーなどをパッチするの に便利です。

⑥ STEREO INSERT I/O端子

ステレオ出力のインサート端子です。端子はTRSフォン端子で、定格入出力レベルは0dBです。配線はスリーブがグラウンド、ティップがOUT、リングがINです。(別売のヤマハインサートI/Oケーブルをご使用ください。)コンプレッサー、ノイズゲート、その他のシグナルプロセッサーなどをパッチするのに便利です。

(7) MONI OUT/AUX SEND 5-6

MONITOR OUT端子またはAUX SEND 5-6出力端子として使用します。端子は アンバランスのフォン端子で、定格出力レベルは+4dBです。

(18) CONTROL ROOM OUT 端子

コントロールルーム用の出力端子です。端子はアンバランスのフォン端子で、 定格入力レベルは+4dBです。これらの端子は、コントロールルームのモニ タースピーカー用のパワーアンプ入力に接続します。

(19) PHANTOM電源スイッチ

このスイッチは、インプットモジュール9~16(16チャンネルモデル)/17~24 (24チャンネルモデル)のMIC/LINE IN端子の+48Vのファンタム電源のオン/ オフスイッチです。

ファンタム電源が不要なときは、必ず"OFF"にしておきます。

★ スイッチ "ON"の状態でバランス型ダイナミックマイクロフォンやラインレベルの機器を接続してもさしつかえありませんが、アンバランス型機器やトランスのセンターがアースされている機器を接続すると、ハムや故障の原因となります。

② POWERスイッチ

RM800の電源スイッチです。各機器の電源を入れる場合は、まず最初に信号 ソースとなる機器、次にRM800、最後にコントロールルームのモニタースピー カー用のパワーアンプの順で電源を入れていきます。電源を切る場合は、逆の 順番で切っていきます。

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RM800システム例

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RM800の使用例

RM800の使用方法を、実際の例を用いながら説明します。

はじめに

レコーディングミキサーの使用タイプ

レコーディングミキサーはスプリットタイプとインラインタイプに大きく分けられ ます。

これは、楽器やマイクの入力信号と、レコーダーからの出力信号のモニター(検聴、 音で確認すること)の方法の違いによるものです。

RM800では、いずれの方法でも使えるようになっていますので、状況に応じて使い分けてください。

本文ではスプリットタイプでの使用を基本に使用例を説明していきますが、インラ インタイプとしての使用方法については、27ページ「インラインタイプでのモニタリ ング」で説明します。

レコーダーの出力をモニターしよう

実際に録音された音により近い音を確認したり、録音レベルに影響を与えず、自由に聞き たいパランスのモニターをしなければなりません。そのためには、レコーダーの出力の信 号をモニター(検聴、音で確認すること)するようにしましょう。これはマルチトラックレ コーダーもステレオのマスターレコーダーでも同様です。

レコーダーへの送りレベルや、レコーダーの録音レベルの設定が不適切だと、録音された 音が小さすぎてクリアでなかったり、大きすぎて歪んだりすることもあるので、レコー ダーの出力信号の確認が重要になるからです。また、ミキサーの出力とレコーダーの間に イコライザーなどを接続する場合などは、ミキサーの出力をモニターしても実際の録音さ れた音とは異なるわけです。

また、レコーダーによって、入力信号をモニターするか録音後の信号をモニターするか選 択できる場合には、録音後の信号をモニターしてください。実際に録音されている状態が 確認できます。

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● スプリットタイプ

ミキサーのインプットモジュールを録音のための楽器やマイクの入力の録音 ミックス用のモジュールと、レコーダー出力のモニターミックス用のモジュー ルに分けて使う方法です。

RM800では、1~8(16チャンネルモデル) /1~16(24チャンネルモデル)のモジュールをレコーダー出力のモニター用のモジュールとして、9~16(16チャンネルモデル) /17~24(24チャンネルモデル)をマイクや楽器の入力の録音ミックス用のモジュールとして使用しやすいようになっています。

<メリット>

  • 楽器やマイクの入力の録音ミックス、モニターミッ クスともに各モジュールのEQを使用できます。エ フェクトも各モジュールのAUX SENDをすべて使用 できます。
  • ミックスダウン時の音を想定したモニターができます。また、モニターミックスのセッティングをそのままミックスダウンに応用できます。
  • ③ MONI/AUX5-6を利用して、歌手や演奏者用に別のモニターミックスをつくることができます。

<デメリット>

入力用、モニター用にそれぞれモジュールが必要に なります。従って、モジュールの数までの入力しか 同時にミックスできません。

● RM800をスプリットタイプとして使う場合の主な信号の流れ

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● インラインタイプ

ミキサーの一つのインプットモジュールを楽器やマイクの入力の録音ミックス と、レコーダー出力のモニターミックスに同時に使う方法です。

RM800では、MONI/AUX5-6の入力をMIC/LINE INとTAPE INのどちらからでも 選ぶことが可能になっていますので、モジュールをマイクや楽器の入力に使用 している時でも、そのモジュールのMONI/AUX5-6で同時にレコーダー出力のモ ニターミックスをつくったり、またはその逆をすることができます。

<メリット>

モジュールの数以上の入力のミックスを同時に作ることができます。

くデメリット>

  • ① マイクや楽器の入力の録音ミックスとモニターミックスのどちらかにEQがかけられません。
  • それぞれにかけられるエフェクト数が減ってしまいます。
  • ③ ミックスダウンの際には、また改めてミックスを作る必要があり ます。
  • ④ MONI/AUX5-6をレコーダー出力のモニターミックスに使ってしまうので、演奏者用に別のモニターミックスをつくることができません。

全モジュールをマイクや楽器の入力の録音ミックス用として使う。

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基本接続

12ページの「システム例」を参考に接続してください。

ここでは、マルチトラックレコーダー、およびエフェクターとの接続について詳し く説明します。

マルチトラックレコーダーとの接続

TAPE SEND端子(1~8)とマルチトラックレコーダーのトラック入力端子(1~ 8)をそれぞれ同じ番号同士接続します。

9トラック以上のマルチトラックレコーダーと接続する場合にはさらにGROUP OUT - 10dBV端子またはGROUPOUT + 4dB端子とレコーダーの入力端子を順に 接続します。例) GROUP OUT端子の1とレコーダーの入力端子の9を接続しま す。

  • 2) TAPE IN端子とマルチトラックレコーダーのトラック出力端子をそれぞれ同じ 番号同士接続します。スプリットタイプとして使用する場合は1~8(16チャンネ ルモデル)/1~16(24チャンネルモデル)トラックが、インラインタイプとして使 用する場合は1~16(16チャンネルモデル)/1~24(24チャンネルモデル)トラッ クが可能です。
  • 3) 入力端子の手前の[ML]-TAPEスイッチをTAPEの位置に設定します。

エフェクターとの接続

エフェクターとの接続方法は、その使用目的によって次のふたつがあります。

● 楽器やマイクの音を分岐して、残響効果などを付加する場合

AUX SEND 1~4のうちの任意の端子とエフェクターの入力端子を接続します。 AUX RETURN 1~4のうちのAUX SENDと同じ番号の端子とエフェクターの出 力端子を接続します。

エフェクターの出力がモノラルの場合はAUX RETURNのLMONO端子に接続し てください。

● 楽器やマイクの音を直接エフェクターに送って、コンプレッサー効果などを付加する場合

まず、楽器またはマイクを9~16 (16チャンネルモデル)/17~24 (24チャンネルモ デル) モジュールのうちの任意のMIC/LINE IN端子に接続します。 そのモジュールのINPUT CH INSERT I/O端子とエフェクターの入出力端子を別 売のインサートI/Oケーブル (ヤマハYIC025/YIC050/YIC070) で接続します。

16トラックレコーディングのしかた RM800は8バスミキサーですが16チャンネルモデルでは最大16トラック、24チャンネルモ デルでは最大24トラックまでのレコーディングが可能です。16トラックレコーディングの 方法としては、8ページ GROUP設定されているとき:および9ページ DIRECTに設定され ているとき:を参照ください。24トラックレコーディングもさらにGROUP OUT端子を使 うことによって同様に可能になります。

エフェクター

入力端子

出力端子

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EQ、エフェクト、録音

サウンドエンジニアがよくアドバイスするのは、最終ミックスダウンまではトラックにEQ をかけないようにする、ということです。録音した後で不要なEQを取り除くことは大変む ずかしく、同様のことがリバーブやディレイなどのエフェクトにも言えます。

一方、ミュージシャンの多くは、録音しながらエフェクトやEQをかけた音をききたがるものです。ご自分の録音方法を守りながらミュージシャンの意向も生かしていくには、EQやエフェクトをモニターミックスにかけ、生の信号をマルチトラックレコーダーに送ることです。

初期セッティング

次項以降の操作を始める前に、次のようにRM800の各機能を設定してください。

間違いのない作業や、よりクリアな録音を実現するために、使用していない機能 は、つねに初期状態にしておくように心がけましょう。

  • 1) PHANTOMスイッチをOFFに設定します。
  • 各インプットモジュールとステレオマスターのONスイッチをオフ(押し込まれていない状態)にします。
  • 3) 各インプットモジュールと各グループのPFL、AFLスイッチをオフ(押し込まれ ていない状態)にします。
  • 4) 各AUX RETURNの全てのアサインスイッチ (1-2, 3-4, 5-6, 7-8, ST) をオフ (押し 込まれていない状態) にします。

ゲインステージ調整

マルチトラックレコーディングでの重要なテクニックとして、ゲインステージ調整があり ます。これは、信号が通過する各増幅段階 (ステージ) ごとに、最適なレベルを設定するこ とです。

これを行う上での基本として、ゲインやフェーダーを極端な設定にしないことがあげられます。つまり高すぎたり低すぎたりしてはいけない、ということです。ミキサー内のメインの信号経路のバランスをとるために、モジュールのフェーダーは定格出力位置に、GAINコントロールはPEAKインジケーターが時たま点灯する程度に設定してください。

もう1つの基本は、できる限りゲインステージの数を少なくすることです。ゲインステージ が加わるごとに、信号が処理される時に少量のノイズが加わっていきます。RM800では、 モジュール (9~16 (16チャンネルモデル) /17~24 (24チャンネルモデル) )のGROUP DIRECTスイッチを使って、この目的を達成します。DIRECT設定を選ぶと、信号はミキ サー内の2つの増幅段階のみを経由し、その結果、優れたS/N比が得られます。

17

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録音の準備

楽器、マイクとの接続

録音する楽器またはマイクの端子がXLRタイプの場合は、9~16(16チャンネル モデル)/17~24(24チャンネルモデル)モジュールのうちの任意のMIC/LINE端子 に接続します。

入力端子の手前の[M/L]-TAPEスイッチをM/Lの位置に設定します。

コンデンサーマイクを使う場合には、PHANTOM電源スイッチをONにします。

録音する楽器の端子がフォンタイプの場合は、9~16(16チャンネルモデル)/17 ~24 (24チャンネルモデル)モジュールのうちの任意のTAPE INに接続します。 入力端子の手前の[MI]-TAPEスイッチをTAPEの位置に設定します。

  • 録音するマイクの端子がフォンタイプの場合は、1~8(16チャンネルモデル)/1 ~16(24チャンネルモデル)モジュールのMIC/LINE端子に接続します。 レコーダーの録音するトラックや再生するトラックと異なる番号のモジュール に接続します。

入力端子の手前の[M/L]-TAPEスイッチをM/Lの位置に設定します。

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グループアサインの設定

複数の楽器やマイクからの入力をミックスしたり、AUX SEND.AUX RETURN機能 を使ってエフェクト効果をミックスして録音する場合は、まずグループバス(乗り合 いの信号線)でそれらの入力をまとめてから、レコーダーに送ります。

ここではそのための準備をします。

  • ミックスしたい楽器やマイクやエフェクターを入力した各モジュールやAUX RETURNのアサインスイッチ(1-2, 3-4, 5-6, 7-8)のうち、アサインしたいグルー プ番号の含まれているものをオン(押されている状態)にします。
  • 2) アサインしたいグループ番号のほうヘモジュールのPANおよびAUX RETURNの BAL/PANコントロールを設定します。

例) グループ1にアサインする場合は、アサインスイッチの1-2を押し、PANまた はBAL/PANコントロールをL/ODDの方向に振り切ります。

PANコントロールをL/ODDとR/EVENの間に設定すると、入力信号は奇数グ ループと偶数グループの両方に送られます。

3) レコーダーの録音トラックに接続したTAPE SEND端子のTAPE SEND SELECT スイッチをGROUP (1~8)の位置に設定します。

ダイレクトアウトの設定

1つの楽器やマイクからの入力を他の入力とミックスせずに録音する場合は、できる かぎりクリーンな音で録音するために、9~16(16チャンネルモデル)/17~24(24 チャンネルモデル)のインプットモジュールからのダイレクト録音をします。そのた めの準備です。

録音する楽器またマイクを入力したモジュール(9~16(16チャンネルモデル)/17 ~24(24チャンネルモデル))のアサインスイッチ(1-2, 3-4, 5-6, 7-8, ST)は全て オフ(押し込まれていない状態)にします。

ignal O

ー「TAPE」に

2) レコーダーの録音トラックに接続したTAPE SEND端子のTAPE SEND SELECT スイッチをDIRECTの位置に設定します。

レコーダー出力のモニタリングの準備

マルチトラックレコーダーの出力を、インプットモジュールとステレオバスを経由 して、CONTROLROOM OUT端子に接続したスピーカーシステムやPHONES端子に 接続したヘッドフォンでモニターするための準備をします。

1) レコーダーの録音および再生するトラックの出力を入力したモジュールの入力 端子の手前の[M1]-TAPE INスイッチをTAPEの位置に設定します。

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プレイヤーへの別モニター送りの準備

演奏者に別のミックスでモニターさせる必要がある時は、次のように設定してくだ さい。

  • ただし、インラインタイプでの使用では、できません。
  • 1) MONI OUT/AUX SEND 5-6端子と、演奏者のモニター用のスピーカーシステム やヘッドフォンアンプを接続します。

  • MONITOR/AUX SEND 5-6マスターコントロールのTO STスイッチをオフ(押し込まれていない状態)にし、MONITOR/AUX SEND 5-6コントロールを3時方向または適当な位置に設定します。

  • 3) 演奏者にモニターさせたいレコーダーの出力を入力したモジュールのMONI OUT/AUX SEND 5-6のM/L- [TAPE] スイッチをTAPEに設定します。
  • レコーダーに録音しない音を加えたり、ミックス録音する前の特定の音を付け 加えて強調したい場合は、演奏者にモニターさせたい楽器やマイクを入力した モジュールのMONI OUT/AUX SEND 5-6のM/L- TAPE スイッチをM/L (TAPE IN 端子に入力した場合はTAPE) に設定します。
  • 5) モジュールのMONI/AUX 5-6コントロールをノミナル (基準) レベルを表す3時の 位置に設定します。
  • 録音はしないで、演奏者へのモニターにだけエフェクト処理をしたい場合は、 AUX SEND 4端子とエフェクターの入力端子を、AUX RETURN 4端子とエフェ クターの出力端子を接続します。AUX RETURN 4コントロールのMONI/AUX 5-6アサインスイッチをオン(押し込まれている状態)にします。
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マルチトラック録音

各トラックに順に録音していきます。

入力レベルの設定

上り良い音質でミキシングや録音をするために一最適なレベルの設定をします。

レコーダーに録音されるまでには、何ヶ所かでレベルの設定が必要ですが、その中 でも、特に入力レベルの最適な設定が重要です。入力レベルが低すぎると結果的 にノイズの多いミキシングや録音になってしまったり、入力レベルが高すぎると 歪んだミキシングや録音になってしまったりします。

MIC/LINF端子に楽器またはマイクを入力した場合。

  • 1) 録音する楽器またはマイクを入力したモジュールのEOのONスイッチをオフ(押 し込まれていない状態)にします。
  • アのモジュールのPFLスイッチをオン(押し込まれている状態)にします。
  • スピーカーで音を確認する場合はCONTROL ROOMコントロールを、ヘッド フォンで音を確認する場合はPHONESコントロールを3時方向または適当な位置 に設定します。 これらのコントロールは必要に応じて随時コントロールしてください。

  • 3) インプットモジュールに接続した楽器やマイクを使って、実際の演奏時の大き さで音を出したり、歌ったりしてください。
  • 4) 楽器の音を出したり歌いながら、適正な入力レベルになるように、GAINコント ロールを調整します。

スピーカーまたはヘッドフォンで聞いて、小さすぎたり、大きすぎて歪まない 様に、また、音の入っている時にSIGNALインジケーターが常に点灯し、大き めな音の入力時に時々PEAKインジケーターが点灯するくらいに設定してくだ まい

GAINコントロールを-16の位置まで下げてもレベルが高すぎる時は、20dB パッドスイッチをオン(押し込まれている状態)にして、さらにGAINコント ロールで調整してください。

  • 5) METER SELECTスイッチをPEL/AFL側(押し込まれている状態)にするとさら に、細かく入力レベルの状態をメーターで確認できます。
  • 6) 入力レベルの設定が終わったらPFLスイッチをオフ(押し込まれていない状態) にします。

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  • 録音する楽器を入力したモジュールのEQのONスイッチをオフ(押し込まれていない状態)にします。
  • 2) そのモジュールのPFLスイッチをオン(押し込まれている状態)にします。

スピーカーで音を確認する場合はCONTROL ROOMコントロールを、ヘッド フォンで音を確認する場合はPHONESコントロールを3時方向または適当な位置 に設定します。

これらのコントロールは必要に応じて随時コントロールしてください。

3) インプットモジュールに接続した楽器を使って、実際の演奏時の大きさで音を 出してください。

4) 楽器の音を出しながら、適正な入力レベルになるように、 - 10/+4スイッチや 楽器の出力レベルを調整します。

まず – 10/+4スイッチを切り換えて適切な方を選びます。それでも調整しきれ ないときは、楽器の出力レベルで調整します。

スピーカーまたはヘッドホーンで聞いて、小さすぎたり、大きすぎて歪まない 様に、また、音の入っている時にSIGNALインジケーターが常に点灯し、大き めな音の入力時に時々PEAKインジケーターが点灯するくらいに設定してくだ さい。

  • 5) METER SELECTスイッチをPFL/AFL側(押し込まれている状態)にするとさら に、細かく入力レベルの状態をメーターで確認できます。
  • 6) 入力レベルの設定が終わったらPFLスイッチをオフ(押し込まれていない状態) にします。

最初のトラックへの録音の準備

録音する楽器やマイクを入力したモジュールのフェーダーをノミナル(基準)レベルを表す0の位置に設定します。

録音するエフェクトを入力したAUX RETURNコントロールを3時方向に設定し ます。

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  • 録音トラックに対応するグループのフェーダーをノミナル(基準)レベルを表す 0の位置に設定します。ダイレクト録音の場合は、この操作は必要ありません。 録音するエフェクトを接続したAUX SENDコントロールを3時方向に設定します。
  • --------------------------------------
  • 3) METER SELECTスイッチをGROUP側(押し込まれていない状態)にします。ダ イレクト録音の場合は、DIRECT OUTの出力をメーターで確認できませんの で、METER SELECTスイッチはどの様な状態でもかまいません。

Eind

EVEN

↓ ------------------------------------

∽ GROUP側

4) レコーダーの録音トラックの出力を入力したモジュールのONスイッチをオン (押し込まれている状態)にします。

最初のトラックへの録音のリハーサル

実際の録音を始める前に、ミキシングを設定するためのリハーサルを行います。

  • 1) 実際に、録音する曲を演奏したり歌います。
  • 2) 演奏や歌をスピーカーまたはヘッドホーンで聞きながら、以下の作業をしま す。
  • 3) インプットモジュールに入力した楽器の音や歌を、順に聞きながら、音質調整 をしていきます。

聞きたいモジュールのONスイッチをオン(押し込まれている状態)にします。

4) EQコントロールで音質を調整します。

EQのONスイッチを使えば、EQのかかった音とかからない音の比較ができます。

INPUT CH INSERT端子にエフェクターを接続している場合は、そのエフェクターの設定もこの時します。

EQコントロールを使うと、その使い方によっては信号のレベルが大きく変わっ ベルを てしまうことがあります。インプットモジュールのPEAKインジケーターや、 整 音を確認してレベルが小さくなりすぎたり、大きくなりすぎたと感じたら、 GAINコントロールで調整してください。

5) 3、4を繰り返して録音する音をひとつづつ、または他の音とミックスしたりし て録音する楽器や歌の音質を調整します。

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6) 必要に応じて、各モジュールのAUXコントロールでAUX SEND端子と接続した エフェクターへの出力レベルを調整します。

  • 同じトラックに録音する(同じグループにアサインした)各モジュールのONス イッチを全てオン(押し込まれている状態)にします。
  • 演奏や歌をスピーカーまたはヘッドフォンで聞きながら、録音したいバランス になるように各インプットモジュールのフェーダーやAUXコントロールおよび AUX RETURNコントロールを調整します。

大きめな音の入力時に時々GROUPメーターのPEAKが点灯するくらいに、各モジュールのフェーダーやAUX RETURNコントロールを設定してください。

  • 10) この間、必要に応じてご自分や演奏者へのモニターのバランスやエフェクト処 理の設定を行います。
  • 11) 演奏者へのモニターの内容を確認したいときは、モニターセレクトスイッチの MONI/AUX 5-6をオン(押し込まれている状態)にします。

注意:ほとんどのマルチトラックレコーダーでは、レコーダーが止まっている 状態ではトラックの録音準備の如何にかかわらず、自動的に入力信号が出力さ れるようになっていますが、入力信号が出力されないレコーダーをお使いの場 合は、リハーサルの前に次頁の「マルチトラックレコーダーの録音準備」を行っ てください。

トラッキングシート

マルチトラックレコーディングの過程を詳細に記録するために、プロの録音エンジニアは トラッキングシートを使って、録音セッションの各ステップを書き留めておきます。

どのトラックにどの楽器をどんな設定で録音したかを思い出したい時に、これはとても便利です。パンチイン録音をする場合は、最初に録音した時とまったく同じ設定内容を再現することが重要です。さもないと、パンチインする前とした後での音の違いが、耳でわかってしまいます。

高インピーダンスの楽器について

エレキギターやベースなど高出力インピーダンスの楽器をRM800に接続すると、ノイズや 歪が増加することがあります。その場合は、ダイレクトポックスやエフェクターを楽器と RM800の間に接続して、インピーダンスを下げてください。

ー「ON」をオン

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マルチトラックレコーダーの録音準備

  • 1) 録音するトラックを録音準備モードにします。
  • ンコーダーの各トラックの録音レベルメーターを見たり、レコーダーの各ト ラックの出力を入力したインプットモジュールの音をモニターながら、録音レ ベルを調整します。

レベルが低すぎると、雑音が多かったりダイナミックレンジの狭い録音になっ てしまい、逆にレベルが高すぎると音が歪んでしまいます。歪が起きない範囲 でできるだけ高いレベルで録音することが理想です。

目安としては、アナログレコーダーの場合は、メーターが0dBの位置を時々越 す程度に設定してください。デジタルレコーダーの場合はメーターが0dBに決 して届かないように設定してください。アナログレコーダーの場合は0dBを越 えてもすぐには音が歪んだりしませんが、デジタルレコーダーの場合は0dBが クリッピングレベルになりますので、0dBを越えると音が歪んでしまいます。 適正な録音レベルについてはお持ちのレコーダーの取扱説明書をご確認ください。

最初のトラックへの録音の実行

  • 1) レコーダーの録音をスタートさせます。
  • 2) 演奏や歌を始めます。
  • 3) 必要に応じて各楽器やマイクを入力したインプットモジュールのEQやAUXの送 りレベル、PANコントロールの変更を行います。
  • 途中で個々の楽器や歌の録音バランスを変えたいときは、それらの楽器やマイクを入力しているインプットモジュールのフェーダーで調整してください。
  • 5) 途中でグループ全体の録音レベルを変えたいときは、グループマスターの フェーダーで調整してください。
  • 6) 途中で録音レベルに影響させずに、モニターのバランスを変えたいときは、レ コーダーのトラックの出力を入力したインプットモジュールのフェーダーで調 整してください。

また、同様に録音に影響させずに、これらのモジュールのEQやAUX SENDを設定、調整して、モニター用に使用することができます。

これらのモニターミックスはそのまま最終のミックスダウンにもいかせますの で、録音の段階からミックスダウンを想定したモニタリングが可能です。

7) 途中で録音レベルに影響させずに、演奏者へのモニターのバランスを変えたい ときは、各楽器やマイクまたはレコーダーのトラックの出力を入力したイン プットモジュールのMONI/AUX 5-6コントロールで調整してください。

このモニターの内容を確認したい時は、モニターセレクトスイッチのMONI/ AUX 5-6をオン(押し込まれている状態)にします。

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録音内容の確認

録音が終了したら録音内容を確認します。

  • 1) レコーダーをストップしたのち、録音開始箇所まで戻します。
  • 2) 録音したトラックを再生モードにします。
  • 3) レコーダーをスタートさせて、内容を確認します。
  • その際、レコーダーのトラックの出力を入力したインプットモジュールのEQス イッチと、モニター用に使用したエフェクターを接続したAUX RETURNのST アサインスイッチをオフ(押し込まれていない状態)にすれば、録音された状態 をそのまま確認することができます。

オーバーダビング

すでに録音されたトラックの再生音を聞きながら、新たに別のトラックに録音する ことを、オーバーダビングといいます。

  • 1) マルチトラックレコーダーの録音済みのトラックを再生モードにします。
  • 2) 最初のドラックへの録音と同様に、録音の準備やリハーサルを行います。
  • 3) レコーダーの録音するトラックを録音準備モードにします。
  • レコーダーをスタートさせて、すでに録音されているトラックの再生音をきき ながら、演奏したり歌ったりして、新しいトラックへの録音を実行します。

ピンポン録音

既にレコーダーの録音されている内容を、新たに他の楽器や歌とミックスして、他のトラックに録音しなおすことをピンポン録音といいます。

レコーダーのすでに録音されていて録音し直したいトラックを再生モードにします。

録音先のトラックを録音準備モードにします。

  • 2) 録音し直したいトラックの出力を入力したインプットモジュールを、録音先の トラックに対応したグループにアサインします。(19ページ「グループアサイン の設定」参照)
  • 3) ミックスして録音したい楽器やマイクを入力したインプットモジュールを、同 じグループにアサインします。
  • 4) 通常の録音の要領で録音をします。

インラインタイプでのモニタリング

録音時に、より多くの入力を同時に使用したい場合は、RM800をインラインタイプ にして使用します。

その際の、留意点を説明します。

● 1~16(16チャンネルモデル)/1~24(24チャンネルモデル)の任意のインプットチャンネルのMIC/LINE IN端子に楽器やマイクを接続して同時に使用が可能です。

全てのインプットモジュールの入力端子の手前の ML -TAPEスイッチをM/Lに 設定します。

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  • レコーダーの録音トラックの出力を入力したモジュールのMONI/AUX 5-6のM/ L- TAPE スイッチをTAPEに設定します。
  • MONITOR/AUX 5-6センドマスターのTO STスイッチをオフ(押されていない状態)にします。
  • モニターセレクトのMONI/AUX 5-6スイッチをオン(押し込まれている状態)に します。

ミックスダウン

必要な全ての演奏や歌の録音が終了したら、ステレオのマスターレコーダーにミッ クスダウンします。

ミックスダウンの準備

  • マルチトラックレコーダーのミックスダウンしたい録音済みのトラックを全て 再生モードにします。
  • 2) 再生トラックの出力を入力したインプットモジュールの入力端子の手前の ML-TAPEスイッチをTAPEに設定します。
  • 使用されていないインプットモジュールや各インプットモジュールのMONI/ AUX 5-6コントロールを使うことによって、レコーダーの各トラックの再生音 にさらに楽器や歌をミックスしながらミックスダウンすることもできます。
  • それらのインプットモジュールと使用するエフェクターを接続したAUX RE-TURNコントロールのSTアサインスイッチをオン(押し込まれている状態)にし ます。
  • それらのモジュールのフェーダーをノミナル(基準)レベルを表す0の位置に設定します。 使用するエフェクターを接続したAUX SENDコントロールとAUX RETURNコントロールを3時方向に設定します。
  • MONI/AUX 5-6を使用する場合は、MONITOR/AUX SEND 5-6マスターコント ロールのSTアサインスイッチをオン(押し込まれている状態)にし、コントロー ルつまみを3時の位置に設定します。
  • 7) モニターセレクトの2TR INスイッチをオン(押し込まれている状態)にします。
  • 8) ステレオマスターのフェーダーをノミナル(基準)レベルを表す0の位置に設定 します。

ミックスダウン用ミックスの作成

  • 1) マルチトラックレコーダーを再生します。
  • 聞きたいモジュールのONスイッチをオン(押し込まれている状態)にします。 ミックスしたいレコーダー出力を、順に聞きながら、EQコントロールで音質の 調整をしていきます。
  • 3) あらたにミックスする楽器やマイクがある場合は、演奏したり歌を歌って、同様にして順に音質の調整をしていきます。
  • ミックスする全てのモジュールのONスイッチをオン(押し込まれている状態) にします。
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  • 5) MONI/AUX 5-6を使用する場合はMONI/AUX 5-6コントロールを3時の位置に設 定します。
  • スピーカーまたはヘッドホーンで聞きながら、録音したいバランスになるよう に各インプットモジュールのフェーダー、MONI/AUX 5-6コントロール、AUX の送りレベル、AUX RETURNコントロールおよびPAN、BAL/PANコントロー ルを調整します。

大きめな音の入力時に時々STEREOメーターのPEAKが点灯するくらいに、各モジュールのフェーダーやAUX RETURNコントロールを設定してください。

マスターレコーダーの録音準備

マスターレコーダーに出力するバランスがとれたら、マスターレコーダーの録音準備をします。

  • 1) マスターレコーダーを録音準備モードにします。
  • マスターレコーダーの録音レベルメーターを見たり、音をモニターしながら、 録音レベルを調整します。

レベルが低すぎると、雑音が多かったりダイナミックレンジの狭い録音になっ てしまい、逆にレベルが高すぎると音が歪んでしまいます。歪が起きない範囲 でできるだけ高いレベルで録音することが理想です。

目安としては、アナログレコーダーの場合は、メーターが0dBの位置を時々越 す程度に設定してください。デジタルレコーダーの場合はメーターが0dBに決 して届かないように設定してください。アナログレコーダーの場合は0dBを越 えてもすぐには音が歪んだりしませんが、デジタルレコーダーの場合は0dBが クリッピングレベルになりますので、0dBを越えると音が歪んでしまいます。

適正な録音レベルについてはお持ちのレコーダーの取扱説明書をご確認ください。

ミックスダウンの実行

  • 1) マルチトラックレコーダーを再生開始位置まで戻します。
  • 2) マスターレコーダーの録音をスタートさせます。
  • 3) マルチトラックレコーダーの再生を始めます。

あらたに楽器の演奏や歌を加える場合は、演奏や歌を始めます。

  • 4) 必要に応じて各楽器やマイクを入力したインプットモジュールのEQやAUXの送 りレベル、PANコントロールの変更を行います。
  • 5) 途中で個々のトラックの再生音や楽器や歌の録音バランスを変えたいときは、 各インプットモジュールのフェーダーやMONI/AUX 5-6コントロールで調整し てください。
  • 6) 途中で全体の録音レベルを変えたいときは、ステレオマスターのフェーダーで 調整してください。

録音内容の確認

録音が終了したら録音内容を確認します。

  • 1) マスターレコーダーをストップしたのち、録音開始箇所まで戻します。
  • 2) マスターレコーダーをスタートさせて、内容を確認します。
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付録

一般仕様

周波数特性 20 Hz~20 kHz +1, -2dB (ST OUT L/R, GROUP, AUX, MONI/AUX SEND @ 600 Ω)
全高調波歪率 0.1%以下 (20 Hz~20 kHz @+14dB*)(ST OUT L/R, GROUP, AUX, MONI/AUX SEND
@ 600Ω)
クロストーク (@1kHz) ー70dB (隣接チャンネル間)
ー70dB (出力チャンネル間)
ハム&ノイズ (平均値。Rs= 150 Ω) ー128dB* 入力換算ノイズ (MIC/LINE IN)
(20 Hz~20 kHzのバンドパスフィルタ・ ーを使用して測定) ー96dB* 残留ノイズ (ST OUT, GROUP OUT +4, AUX, MONI/AUX SEND)
ー82dB* (STEREO OUT, GROUP OUT +4) マスターフェーダーは公称レベルの位置、
すべてのアサインスッチはオフの位置の状態にて測定
-64dB* (SN比=68dB) (STEREO OUT, GROUP OUT +4) マスターフェーダーと
インプットモジュール1系統が公称レベルの位置の状態にて測定
-80dB* (AUX, MONI/AUX SEND) AUX SENDマスターレベルコントロールと全モジュールのAUXコントロールが最小値の状態にて測定
ー64dB* (SN比=68dB) (AUX, MONI/AUX SEND) AUX SENDマスターレベルコントロー
ルと1系統のモジュールのAUXコントロールが公称レベルの位置の状態にて測定
最大電圧ゲイン 74dB MIC/LINE IN → STEREO OUT
22dB TAPE IN → STEREO OUT
84dB MIC/LINE IN → GROUP OUT (+4)
86dB MIC/LINE IN → AUX SEND 1~4
76dB MIC/LINE IN → MONI/AUX 5~6
62dB MIC/LINE IN (9~16/17~24) → TAPE SEND
6dB AUX RETURN 1~4 → STEREO OUT
18dB 2TR IN → CONTROL ROOM OUT
インブットモジュールEQ 最大可変幅±15dB
HIGH 12 kHz シュルビングタイプ
MID 250 Hz~5 kHz ピーキング
LOW 80 Hz シュルビングタイプ
インブットモジュールGAINコ コントロール 44dB可変
インブットモジュールパッド 0/20dBアッテネーション
メーター (0のLED=+4dB*出 カレベル) 11セグメントLED×10 (-20, -15, -10, -7, -4, -2, 0, +2, +4, +6, PEAK)
インブットモジュール PEAK ポストEQ信号がクリップより3dB下に到達したときに赤く点灯
インジケーター SIGNAL ポストEQ信号が-10 dB*に到達したときに緑に点灯
100V 50/60Hz
RM800-16 65W RM800-24 75W
RM800-16 24kg RM800-24 31kg
最大外形寸法(WXHXD) RM800-16 807×157×691mm RM800-24 1047×157×691mm

* 0dB = 0.775V R.M.S.

仕様および外観は、改良のため予告なく変更することがあります。

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入力仕様

入力端子 スイッチ ゲイン 入力 ノミナル 入力 入力レベル ,
コントロール インピーダンス インピーダンス 感度 *1 ノミナルレベル 最大ノンクリッ
フレベル
使用コインター
20dB OFF -60 50~600 0 マイク −70dB
(245µV)
—60dΒ
(775μV)
—40dB
(7.75mV)
MIC LINE IN
(CH1-8/1-16)
20dB OFF -16 4kΩ —26dB
(38.8mV)
—16dB
(123mV)
+4dB
(1.23V)
フォンジャック
(TRS) *2
20dB ON -16 00012 9 1 9 —6dB
(388mV)
+4dB
(1.23V)
+24dB
(12.3V)
20dB OFF -60 50~600 0 マイク −70dB
(245μV)
—60dΒ
(775μV)
—40dB
(7.75mV)
MIC LINE IN
(CH9-16/17-24)
20dB OFF -16 4kΩ —26dB
(38.8mV)
—16dB
(123mV)
+4dB
(1.23V)
XLR-3-31タイプ
*2
20dB ON -16 00012 9 7 9 —6dB
(388mV)
+4dB
(1.23V)
+24dB
(12.3V)
TAPE IN +4 10k O 6000 74 2 —6dB
(388mV)
+4dB
(1.23V)
+24dB
(12.3V)
フォンジャック *4
(CH9-16/17-24) -10 101/32 00032 9 1 9 -20dBV
(100mV)
—10dBV
(316mV)
+10dBV
(3.16V)
TAPE IN
(CH1-8/1-16)
10kΩ 600Ωライン -20dBV
(100mV)
10dBV
(316mV)
+10dBV
(3.16V)
フォンジャック *4
INSERT IN
(CH, ST,
GROUP 7/8)
10kΩ 600Ωライン 20dB
(77.5mV)
0dB
(0.775V)
+20dB
(7.75V)
フォンジャック
(TRS) *3
SUB IN
STEREO L/R
10kΩ 600Ωライン +4dB
(1.23V)
+4dB
(1.23V)
+24dB
(12.3V)
フォンジャック *4
RETURN 1-4
(ST/MONO)
10kΩ/5kΩ
*5
600Ωライン -2dB
(616mV)
+4dB
(1.23V)
_ フォンジャック *4
2TR IN 10kΩ 600Ωライン —16dBV
(158mV)
-10dBV
(316mV)
+10dBV
(3.16V)
フォンジャック *4

*1. 入力感度:最大ゲイン設定時に定格出力が得られる最少レベル

*2. XLRタイプ端子、フォンジャック (TRS) はバランス型 (T:ホット、R:コールド、S:GND)

*3. INSERTフォンジャック:アンパランス型(T:OUT、R:IN、S:GND)

*4. フォンジャック: アンバランス型

*5. RETURN入力実負荷インピーダンス: ステレオ10kΩ、モノラル5kΩ *0dB=0.775V RMS、0dBV=1V RMS

出力仕様

111-1
出力端子 出刀 ノミナル 出力レベル
インピーダンス インピーダンス ノミナルレベル 最大ノンクリップレベル 使用コネジター
STEREO OUT L/R (+4) 150Ω 600Ωライン +4dB (1.23V) +24dB(12.3V) フォンジャック (TRS) *1
STEREO OUT L/R (-10) 600Ω 10kΩライン -10dBV (316mV) +10dBV (3.16V) フォンジャック*3
CONTROL ROOM OUT 75Ω 600Ωライン +4dB(1.23V) +20dB (7.75V) フォンジャック*3
GROUP OUT (+4) 75Ω 600Ωライン +4dB (1.23V) +20dB (7.75V) フォンジャック*3
GROUP OUT (-10) 600Ω 10kΩライン -10dBV (316mV) +6dBV (2.00V) フォンジャック*3
AUX, MONI/AUX SEND 75Ω 600Ωライン +4dB(1.23V) +20dB (7.75V) フォンジャック*3
INSERT OUT
(CH, ST, GROUP 7/8)
600Ω 10kΩライン 0dB (775mV) +20dB (7.75V) フォンジャック (TRS) *2
TAPE SEND
(CH9-16/17/24)
600Ω 10kΩライン -10dBV (316mV) +6dBV (2.00V) フォンジャック*3
PHONES OUT 100Ω 40Ωphones 3mW 100mW ステレオフォンジャック

*1. フォンジャック (TRS) はバランス型 (T : ホット、R : コールド、S : GND) *2. INSERTフォンジャック : アンバランス型 (T : OUT、R : IN、S : GND)

*3. フォンジャック: アンバランス型

· 0dB=0.775V RMS、0dBV=1V RMS

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寸法図

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ブロック/レベルダイヤグラム

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サービスについて

■ お客様ご相談窓口

ヤマハPA製品にかんするご質問・ご相談・あるいはアフ ターサービスについてのお問合わせは下記のお客様ご相談窓口 へおよせください。

■ 保証書

本機には保証書がついています。販売店でお渡ししています から、ご住所・お名前・お買上げ年月日・販売店名など所定事 項の記入および記載内容をおたしかめのうえ、大切に保管して ください。

保証書は当社がお客様に保証期間内の無償サービスをお約束 するもので、本機の保証期間はお買上げ日より1年です。

保証期間内の転居や、ご贈答用に購入された場合などで、記載事項の変更が必要なときは、事前・事後を問わずお買上げ販売店かお客様ご相談窓口、またはヤマハ電気音響製品サービス拠点へご連絡ください。継続してサービスできるように手配いたします。

副調整・故障の修理

「故障かな?」と思われる症状のときは、この説明書をもう一度よくお読みになり、電源・接続・操作などをおたしかめください。それでもなお改善されないときには、お買上げ販売店へご連絡ください。調整・修理いたします。

調整・修理にさいしては保証書をご用意ください。保証規定 により、調整・修理サービスをいたします。また、故障した製 品をお持ちいただくか、サービスにお伺いするのかも保証書に 書かれています。

修理サービスは保証期間が過ぎた後も引き続きおこなわれ、 そのための補修用性能部品が用意されています。性能部品とは 製品の機能を維持するために不可欠な部品のことをいい、PA製 品ではその最低保有期間は製造打切後8年です。この期間は通商 産業省の指導によるものです。

●お客様ご相談窓口: PA製品に対するお問合せ窓口

<音響システム事業部 営業部>

🕿 03-5488-5480 〒108 東京都港区高輪2丁目17-11
Рſг 🕿 06-647-8359 ₹556 大阪市浪速区難波中1-13-17 なんば辻本ニッセイビル
名词 古屋 🕿 052-232-5744 ₹460 名古屋市中区第1-18-28 ,
्रे a 092-412-5556 ₹812 福岡市博多区博多駅前2-11-4
本社 国内 🕿 053-460-2455 ∓430 浜松市中沢町10-1

<国内営業統括本部>

北海道支店LM営業課 🕿 011-512-6113 ₹064 札幌市中央区南十条西1-1-50 ヤマハセンター内
仙 台 支 店 LM 営業課 🕿 022-222-6147 7980 仙台市青葉区大町2-2-10
広 島 支 店 LM 営業課 🕿 082-244-3749 ₹730 広島市中区紙屋町1-1-18 ヤ マハビル

●ヤマハ電気音響製品サービス拠点:修理受付および修理品お預かり窓口

北海道サービスセンター 🕿 011-513-5036 ₹064 札幌市中央区南十条西1-1-50 ヤマハセンター内
仙 台サービスセンター 🕿 022-236-0249 ₹983 仙台市若林区卸町5-7 仙台卸商共同配送センター 3F
首都圏サービスセンター 🕿 044-434-3100 7211 川崎市中原区木月1184
東京サービスステーション 🕿 03-5488-6625 〒108 東京都港区高輪2-17-11
(お持込み修理窓口)
浜 松サービスセンター a 053-465-6711 ₹435 浜松市上西町911 ヤマハ(株)宮竹工場内
名古屋サービスセンター 🕿 052-652-2230 ₹454 名古屋市中川区玉川町2-1-2 ヤマハ(株)名古屋流通センター3F
大 阪サービスセンター 🕿 06-877-5262 〒565 吹田市新芦屋下1-16 ヤマハ(株)千里丘センター内
四 国サービスセンター 🕿 0878-22-3045 ₹760 高松市丸亀町8-7 ヤマハ(株)高松店内
広 島サービスセンター 🕿 082-874-3787 〒731-01 広島市安佐南区西原6-14-14
九 州サービスセンター 🕿 092-472-2134 ₹812 福岡市博多区博多駅前2-11-4
本社/カスタマーサービス部 a 053-465-1158 ₹435 浜松市上西町911 ヤマハ(株)宮竹工場内

※ 1994年8月1日現在 ※ 所在地・電話番号などは変更されることがあります。

音ンステム事美部 宮美部 〒 053-460-2455 〒430 浜松市中沢町10-1 9007935000

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