Electronic Piano
P-70/P-70S
取扱説明書
JA
安全上のご注意
ご使用の前に、必ずこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、お客様や他の方々への危害や財産への損害
を未然に防止するためのものです。必ずお守りください。
お子様がご使用になる場合は、保護者の方が以下の内容をお子様にご徹底くださいますようお願いいたしま
す。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
記号表示について
■
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような意味があります。
「ご注意ください」という注意喚起を示します。
〜しない でくださいという「禁止」を示します。
「必ず実行」してくださいという強制を示します。
「警告」と「注意」について
■
以下、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示す
るために、「警告」と「注意」に区分して掲載しています。
この表示の欄は、「死亡す
る可能性または重傷を負
警告
この製品の内部には、お客様が修理 / 交換できる部品はありません。点検や修理は、必ずお買い上げの楽器
店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠点にご依頼ください。」
う可能性が想定される」
内容です。
注意
この表示の欄は、「傷害を
負う可能性または物的損
害が発生する可能性が想
定される」内容です。
2
P-70 取扱説明書
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警告
電源 / 電源アダプター
電源は必ず交流 100V を使用する。
エアコンの電源など交流 200V のものがあります。
誤って接続すると、感電や火災のおそれがあります。
必ず実行
電源アダプターは、必ず指定のもの (PA-5D) を使用
する。
必ず実行
必ず実行
禁止
(異なった電源アダプターを使用すると ) 故障、発熱、
火災などの原因になります。
電源プラグにほこりが付着している場合は、ほこり
をきれいに拭き取る。
感電やショートのおそれがあります。
電源アダプターコードをストーブなどの熱器具に近
づけたり、無理に曲げたり、傷つけたりしない。ま
た、電源コードに重いものをのせない。
電源アダプターコードが破損し、感電や火災の原因に
なります。
分解禁止
この製品の内部を開けたり、内部の部品を分解した
り改造したりしない。
感電や火災、けが、または故障の原因になります。異
禁止
常を感じた場合など、点検や修理は、必ずお買い上げ
の楽器店または巻末のヤマハ電 気音響製品サ ービス
拠点にご依頼ください。
水に注意
本体の上に花瓶や薬品など液体の入ったものを置か
ない。また、浴室や雨天時の屋外など湿気の多いと
ころで使用しない。
禁止
禁止
感電や火災、または故障の原因になります。
濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
火に注意
本体の上にろうそくなど火気のあるものを置かな
い。
ろうそくなどが倒れた りして、火災の原因 になりま
禁止
す。
異常に気づいたら
電源アダプターコード / プラグがいたんだ場合、ま
たは、使用中に音が出なくなったり異常なにおいや
煙が出たりした場合は、すぐに電源スイッチを切り、
必ず実行
電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、
お買い上げの楽器店または 巻末のヤマハ 電気音響製
品サービス拠点に点検をご依頼ください。
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P-70 取扱説明書
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電源 / 電源アダプター
電源プラグを抜くときは、電源アダプターコードを
持たずに、必ず電源プラグを持って引き抜く。
電源アダプターコードが破損して、感電や火災の原因
必ず実行
になることがあります。
注意
必ず実行
必ず実行
必ず実行
接続
本体を移動するときは、必ず電源アダプターコード
などの接続ケーブルをすべて外した上で行なう。
コードをいためたり、お客様や他の方々が転倒したり
するおそれがあります。
この機器を電源コンセントの近くに設置する。
電源プラグに容易に手の届く位置に設置し、異常を感
じた場合にはすぐに電源スイッチを切り、電源プラグ
をコンセントから抜いてください。
指定のスタンドを使用する。また、付属のネジがあ
る場合は必ずそれを使用する。
本体が転倒し破損したり、内部の部品を傷つけたりす
る原因になります。
必ず実行
禁止
設置
禁止
禁止
長期間使用しないときや落雷のおそれがあるとき
は、必ずコンセントから電源プラグを抜く。
感電や火災、故障の原因になることがあります。
たこ足配線をしない。
音質が劣化したり、コン
セント部が 異常発 熱し
て火災の原 因にな るこ
とがあります。
直射日光のあたる場所 ( 日中の車内など ) やストー
ブの近くなど極端に温度が高くなるところ、逆に温
度が極端に低いところ、また、ほこりや振動の多い
ところで使用しない。
本体のパネルが変形したり、内部の部品が故障したり
する原因になります。
テレビやラジオ、ステレオ、携帯電話など他の電気
製品の近くで使用しない。
楽器本体または
テレビやラジオ
などに雑音が生
じる場合があり
ます。
必ず実行
手入れ
禁止
他の機器と接続する場合は、すべての機器の電源を
切った上で行なう。また、電源を入れたり切ったり
する前に、必ず機器のボリュームを最小にする。さ
らに、演奏を始める場合も必ず両機器のボリューム
を最小にし、演奏しながら徐々にボリュームを上げ
ていき適切な音量にする。
感電または機器の損傷の原因になることがあります。
本体を手入れするときは、ベンジンやシンナー、洗
剤、化学ぞうきんなどは使用しない。
本体のパネルや鍵盤が変色 / 変質する原因になりま
す。お手入れには、乾いた柔らかい布、もしくは水を
固くしぼった柔らかい布をご使用ください。
禁止
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P-70 取扱説明書
不安定な場所に置かない。
本体が転倒して故障したり、お客様や他の方々がけが
をしたりする原因になります。
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使用時の注意
指などをはさまないように注意する。また、本体の
すき間に手や指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
禁止
パネル、鍵盤のすき間から金属や紙片などの異物を
入れない。
感電、ショート、火災や故障の原因になることがあり
禁止
禁止
ます。入った場合は、すぐに電源スイッチを切り、電
源プラグをコンセントから抜いた上で、お買い上げの
楽器店または巻末のヤマハ電気 音響製品サー ビス拠
点に点検をご依頼ください。
本体上にビニール製品やプラスチック製品、ゴム製
品などを置かない。
本体のパネルや鍵盤が変色 / 変質する原因になりま
す。
禁止
禁止
本体の上にのったり重い
ものをのせたりしない。ま
た、ボタンやスイッチ、入
出力端子などに無理な力
を加えない。
本体が破損したり、お客様
や他の方々がけがをした
りする原因になります。
大きな音量で長時間ヘッ
ドフォンを使用しない。
聴覚障害の 原因に なりま
す。
●データが破損したり失われたりした場合の補償はいたしかねますので、ご了承ください。
●不適切な使用や改造により故障した場合の保証はいたしかねます。
使用後は、必ず電源スイッチを切りましょう。
電源スイッチを切った状態でも微電流が流れています。スタンバイ時の消費電力は、最小限の値で設計されています。この製品を長時間使用しないときは
必ず電源アダプターのプラグをコンセントから抜いてください。
音楽を楽しむエチケット
楽しい音楽も時と場所によっては、大変気にな るものです。隣近所への配慮を充分にいたしまし ょう。静かな夜間には小さな音でもよく通り、特に
低音は床や壁などを伝わりやすく、思わぬところで迷惑をかけてしまうことがあります。夜間の演奏には特に気を配りましょう。窓を閉めたり、ヘッ
ドフォンをご使用になるのも一つの方法です。お互いに心を配り、快い生活環境を守りましょう。
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P-70 取扱説明書
5
準
備
編
準備編
このたびは、ヤマハ電子ピアノP-70/P-70Sを
お買い求めいただきまして、誠にありがとうございました。
P-70/P-70Sの優れた機能を十分に生かして
演奏をお楽しみいただくため、本書をお読みください。
また、お読みになったあとも、いつでもご覧になれるところに
大切に保管してください。
P-70の特長
自然な弾き心地を実現したGHS(グレードハンマースタンダード)鍵盤
グランドピアノを探求して開発されたGH(グレードハンマー )鍵盤の基本理念をそのま
まに低音部と高音部とでは微妙に違う鍵盤タッチを再現しました。豊かで自然な弾き心
地をつくりだしています。また、GHS鍵盤により楽器本体の軽量化を実現しました。
フルコンサートグランドピアノの音をデジタルで録音
(AWMステレオサンプリング)
P-70は、ヤマハ独自のサンプリング音源システム「AWMステレオサンプリング」に
よる豊かな音色を実現しています。
ピアノ音色のうち、グランドピアノ1、2の音色は、フルコンサートグランドピアノか
らサンプリングしました。エレクトリックピアノ1、2の音色は、鍵盤を弾く強さに応
じて複数の波形をサンプリングしています(ダイナミックサンプリング)。
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P-70 取扱説明書
取扱説明書(本書)について
取扱説明書(本書)は、「準備編」、「本編」、「付録」の3部構成になっています。
準備編
最初にお読みください。
9ページの「目的別目次」、10ページの「各部の名前と機能」では、ご自分に合った電子ピアノの使い方
と、その説明ページを見つけることができます。
本編
電子ピアノの機能の使い方と操作を詳しく説明しています。
実際に電子ピアノの操作をしながらご覧ください。
付録
音色一覧などの資料を掲載しています。
表記上の決まり
[]............パネル上にあるボタン類を示します。たとえば、マスターボリュームのスライダーは、 文章中で
[MASTER VOLUME]スライダーと表記します。
............操作するときに必ず実行していただきたい内容を説明しています。
............操作するときにしてはいけない事項を説明しています。
.........「用語」です。P-70に関する用語や、専門用語を説明しています。
*この取扱説明書に掲載されているイラストは、すべて操作説明のためのものです。したがって、実際の仕様と異なる
場合があります。
*本文中では、P-70を「電子ピアノ」と表記することがあります。また、P-70とP-70Sを代表してP-70と表記しま
す。
準
備
編
この製品は、ヤマハ(株)が著作権を有する著作物やヤマハ(株)が第三者から使用許諾を受けている著作物を内蔵または同梱していま
す。その著作物とは、すべてのコンピュータープログラムや、伴奏スタイルデータ、MIDIデータ、WAVEデータ、音声記録データ、
楽譜や楽譜データなどのコンテンツを含みます。ヤマハ(株)の許諾を受けることなく、個人的な使用の範囲を越えて上記プログラム
やコンテンツを使用することについては、著作権法等に基づき、許されていません。
● ヤマハ(株)および第三者から販売もしくは提供されている音楽/サウンドデータは、私的使用のための複製など著作権法上問題にな
らない場合を除いて、権利者に無断で複製または転用することは禁じられています。ご使用時には、著作権の専門家にご相談される
などのご配慮をお願いします。
● 「MIDI」は社団法人音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標です。
● その他、本書に記載されている会社名および商品名等は、各社の登録商標または商標です。
付属品(お確かめください)
□ 保証書
□ 取扱説明書(本書)
□ ピアノで弾く名曲50選(楽譜集)
□ クイックオペレーションガイド
□ 電源アダプター PA-5D
□ フットスイッチ FC5
□ 譜面立て
P-70 取扱説明書
7
目次
準備編
準
備
編
P-70の特長 ............................................................................................................................... 6
取扱説明書( 本書)について .......................................................................................................7
付属品( お確かめください) .......................................................................................................7
目的別目次...........................................................................................................................9
各部の名前と機能 ............................................................................................................ 10
ご使用前の準備................................................................................................................ 11
電源を入れる........................................................................................................................... 11
音量( ボリューム)を調節する ................................................................................................ 11
ペダルを接続する................................................................................................................... 12
ヘッドフォンを使う ...............................................................................................................12
譜面立てを使う....................................................................................................................... 12
本編
デモ曲を聞く.................................................................................................................... 13
ピアノ50曲( プリセットソング)を聞く ....................................................................... 14
音色を楽しむ.................................................................................................................... 15
音色を選ぶ...............................................................................................................................15
2つの音色を重ねる(デュアル) ............................................................................................. 16
音に残響を付ける( リバーブ) ................................................................................................ 17
キー (調)を変える( トランスポーズ) ....................................................................................18
音の高さの微調整( チューニング)......................................................................................... 18
タッチ感を変える................................................................................................................... 19
MIDI機器の接続 .............................................................................................................. 20
MIDI端子と接続する ..............................................................................................................20
MIDIでできること.................................................................................................................. 20
コンピューターと接続する....................................................................................................21
MIDIに関する設定をする ............................................................................................... 22
MIDI送信/受信チャンネルの設定......................................................................................... 22
ローカルコントロールオン/オフの設定.............................................................................. 22
プログラムチェンジ送受信オン/オフの設定 ......................................................................23
コントロールチェンジ送受信オン/オフの設定................................................................... 23
困ったときは.................................................................................................................... 24
付録
MIDIデータフォーマット ............................................................................................... 25
MIDIインプリメンテーションチャート ........................................................................ 28
P-70仕様 .........................................................................................................................29
別売品のご紹介................................................................................................................ 29
索引 ................................................................................................................................... 30
8
P-70 取扱説明書
目的別目次
目的に応じた説明ページを見つけるのにご利用ください
聞く
● 音色ごとのデモ曲が聞きたい ....................................................................................................「デモ曲を聞く」(13ページ)
●「ピアノで弾く名曲50選」の曲が聞きたい..................................「ピアノ50曲(プリセットソング)を聞く」(14ページ)
弾く
● ペダルを使いたい ................................................................................................................「ペダルを接続する」(12ページ)
● 一人一人のキーに合った伴奏をしたい ...............................................「キー ( 調)を変える(トランスポーズ)」(18ページ)
● 他の楽器やCDの音楽に合わせて演奏したい .........................................「音の高さの微調整(チューニング)」(18ページ)
● 音の強弱の付き方を変えたい .............................................................................................「タッチ感を変える」(19ページ)
音を変える
● どんな音に変えられるのか知りたい ............................................................................................「音色を選ぶ」(15ページ)
● コンサートホールで弾いているような音にしたい .......................................「音に残響を付ける(リバーブ)」(17ページ)
● 2つの音色を重ねたい ...................................................................................「2つの音色を重ねる(デュアル)」(16ページ)
他の機器と接続して使う
● MIDIって何?.............................................................................................................................「MIDIについて」(20ページ)
● コンピューターとつなぎたい .............................................................................「コンピューターと接続する」(21ページ)
準
備
編
P-70 取扱説明書
9
準
備
編
各部の名前と機能
1 2 3 4 576
8
9
1
2
3
4
5
スタンバイ / オン
[STANDBY/ON
スイッチを押して電源を入れます。
マスターボリューム
[MASTER VOLUME
音量を調節できます。
デモ/ ソング
[DEMO/SONG
音色ごとのデモ曲やピアノ50曲(プリセットソング)
を聞くことができます。
グランドピアノ / ボイス
[GRAND PIANO/VOICE
........................................ 15
グランドピアノをはじめとした10種類の音色からひ
とつの音色を選択できます。(15ページ)また、2つ
の音色を重ねて使ったり(16ページ)、リバーブの種
類を選んだり(17ページ)できます。
セレクト
SELECT
[
音色ごとのデモ曲やピアノ50曲から聞きたい一曲を
選択できます。
]ボタン .............. 13、14、15ページ
]スイッチ...............11ページ
]スライダー ....11ページ
]ボタン ............ 13
、14ページ
]ボタン
〜17、19ページ
ディーシーイン12 ボルト
6
[DC IN 12V
付属の電源アダプター PA-5Dを接続します。
ミディ
MIDI
7
8
9
[INイン][OUT
MIDI機器を接続する場合に使います。
ペダル
[PEDAL
付属のフットスイッチFC5を接続します。また、別
売のフットペダルFC3/フットスイッチFC4も接続で
きます。
フォーンズ
[PHONES
ヘッドフォンを接続します。
]端子 ...........................11ページ
アウト
]端子 ....................... 20ページ
]端子..................................12ページ
]端子 .............................. 12ページ
10
P-70 取扱説明書