xx
TDP1500 型
1.5 GHz 差動プローブ
ZZZ
クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
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保証 2
当社では、本製品において、出荷の日から 1 年間、材料およびその仕上がりについて欠陥がないことを保証します。この保証期
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製品を修理するか、あるいは当該欠陥製品の交換品を提供します。保証時に当社が使用する部品、モジュール、および交
換する製品は、新しいパフォーマンスに適応するために、新品の場合、または再生品の場合もあります。交換したすべての
部品、モジュール、および製品は当社で保有されます。
本保証に基づきサービスをお受けいただくため、お客様には、本保証期間の満了前に当該欠陥を当社に通知していただき、
サービス実施のための適切な措置を講じていただきます。お客様には、当該欠陥製品を梱包していただき、送料前払いにて当
社指定のサービス・センターに送付していただきます。本製品がお客様に返送される場合において、返送先が当該サービス・セ
ンターの設置されている国内の場所であるときは、当社は、返送費用を負担します。しかし、他の場所に返送される製品について
は、すべての送料、関税、税金その他の費用をお客様に負担していただきます。
本保証は、不適切な使用または不適切もしくは不十分な保守および取り扱いにより生じたいかなる欠陥、故障または損傷にも適
用されません。当社は、以下の事項については、本保証に基づきサービスを提供する義務を負いません。a)当社担当者以外の
者による本製品のインストール、修理またはサービスの試行から生じた損傷に対する修理。b)不適切な使用または互換性
のない機器への接続から生じた損傷に対する修理。c)当社製ではないサプライ用品の使用により生じた損傷または機能不
全に対する修理。d)本製品が改造または他の製品と統合された場合において、改造または統合の影響により当該本製品
のサービスの時間または難度が増加したときの当該本製品に対するサービス。
この保証は、明示的または黙示的な他のあらゆる保証の代わりに、製品に関して当社がお客様に対して提供するものです。当
社およびベンダは、商品性または特定目的に対する適合性についての一切の黙示保証を否認します。欠陥製品を修理ま
たは交換する当社の責任は、本保証の不履行についてお客様に提供される唯一の排他的な法的救済となります。間接損
害、特別損害、付随的損害または派生損害については、当社およびそのベンダは、損害の実現性を事前に通知されていた
か否に拘わらず、一切の責任を負いません。
目次
目次
安全にご使用いただくために.............................................................................. iii
環境条件について........................................................................................ vi
まえがき................................................................................................. viii
ドキュメンテーション ................................................................................. viii
このマニュアルで使用する表記規則.................................................................. viii
修理のためのプローブの返送......................................................................... ix
主な特長.................................................................................................. 1
動作条件.................................................................................................. 2
インストレーション................................................................................................. 3
ホスト機器への接続 ................................................................................... 3
プローブのコントロールとインジケータ .................................................................. 4
機能チェック............................................................................................... 7
必要な機器 ........................................................................................... 7
校正 ...................................................................................................... 9
必要条件 ............................................................................................. 9
必要な機器 ........................................................................................... 9
テスト手順............................................................................................ 10
基本操作................................................................................................. 13
プローブ・ヘッド・アセンブリ ........................................................................... 13
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル i
目次
プローブ入力 ........................................................................................ 14
プローブ・オフセット .................................................................................. 18
使用例................................................................................................... 21
アクセサリとオプション..................................................................................... 26
スタンダード・アクセサリの使用 ........................................................................ 27
オプショナル・アクセサリ .............................................................................. 37
オプション............................................................................................ 42
プロービングの原理....................................................................................... 43
プローブの接地 ...................................................................................... 43
入力インピーダンスとプローブの負荷.................................................................. 44
メンテナンス .............................................................................................. 46
ホスト機器のファームウェア ........................................................................... 46
エラー状態........................................................................................... 46
交換部品 ............................................................................................ 47
お手入れとクリーニング............................................................................... 47
索引
ii TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
安全にご使用いただくために
人体への損傷を避け、本製品や本製品に接続されている製品への損傷を防止するために、次の安全性に関す
る注意をよくお読みください。
安全にご使用いただくために、本製品の指示に従ってください。
資格のあるサービス担当者以外は、保守点検手順を実行しないでください。
本製品をご使用の際に、規模の大きなシステムの他の製品にアクセスしなければならない場合があります。
システムの操作に関する警告や注意事項については、他製品のコンポーネントのマニュアルにある安全
に関するセクションをお読みください。
火災や人体への損傷を避けるには
接続と切断は正しく行ってください。 プローブと検査リードは、電圧ソースに接続されている間は接続または
切断しないでください。
本製品を接地してください。 本製品は、メインフレームの電源コードのグランド線を使用して間接的に接地しま
す。 感電を避けるため、グランド線をアースに接続する必要があります。 本製品の入出力端子に接続する前に、
製品が正しく接地されていることを確認してください。
すべての端子の定格に従ってください。 火災や感電の危険を避けるために、本製品のすべての定格とマーキン
グに従ってください。 本製品に電源を接続する前に、定格の詳細について、製品マニュアルを参照してください。
プローブの基準リードは、グランドにのみ接続してください。
安全にご使用いただくために
共通端子を含むどの端子にも、その端子の最大定格を超える電位をかけないでください。
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル iii
安全にご使用いただくために
カバーを外した状態で動作させないでください。 カバーやパネルを外した状態で本製品を動作させない
でください。
障害の疑いがあるときは動作させないでください。 本製品に損傷の疑いがある場合、資格のあるサービ
ス担当者に検査してもらってください。
回路の露出を避けてください。 電源がオンのときに、露出した接続部分やコンポーネントに触れないでください。
湿気の多いところでは動作させないでください。
爆発しやすい環境では動作させないでください。
製品の表面を清潔で乾燥した状態に保ってください。
本マニュアル内の用語
本マニュアルでは、次の用語を使用します。
警告: 「警告」では、怪我や死亡の原因となる状態や行為を示します。
注意: 「注意」では、本製品やその他の資産に損害を与える状態や行為を示します。
本製品に関する記号と用語
本製品では、次の用語を使用します。
iv TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
安全にご使用いただくために
「危険」マークが表示されている場合、怪我をする危険が切迫していることを示します。
「警告」マークが表示されている場合、怪我をする可能性があることを示します。
「注意」マークが表示されている場合、本製品を含む資産に損害が生じる可能性があることを示します。
本製品では、次の記号を使用します。
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル v
環境条件について
環境条件について
このセクションでは、製品が環境に与える影響について説明します。
製品の廃棄方法
機器またはコンポーネントをリサイクルする際には、次のガイドラインを順守してください。
機器のリサイクル:この機器の製造には天然資源が使用されています。この製品には、環境または人体に有害
な可能性のある物質が含まれているため、製品を廃棄する際には適切に処理する必要があります。有害物
質が環境に放出されるのを防ぎ、天然資源の使用を減らすため、本製品を適切な方法でリサイクルして、大
部分の資材を正しく再利用またはリサイクルできるようにしてください。
この記号は、本製品が WEEE Directive 2002/96/EC(廃棄電気・電子機器に関する指令)に基づく EU の諸要件
に準拠していることを示しています。リサイクル方法については、Tektronix のホームページ(www.tektronix.com)
の Service & Support の 項目を参照 してくださ い。
vi TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
環境条件について
有害物質に関する規制
この製品は Monitoring and Control(監視および制御)装置に分類され、2002/95/EC RoHS Directive(電気・電子
機器含有特定危険物質使用制限指令)の適用範囲外です。
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル vii
まえがき
まえがき
このマニュアルでは、TDP1500 型差動プローブのインストレーションと操作について説明します。また、プ
ローブの基本的な操作と概念についても説明します。このマニュアルおよびその他の関連情報について
は、Tektronix のホームページでも参照できます。
ドキュメンテーション
参照する項目 参照するマニュアル
この機器を使い始めるときに必要なこと、機能チェック、基本操作
仕様、性能検査
オシロスコープの詳細な操作方法、ユーザ・インタフェース、GPIB コ
マンド
*
機器にインストールされているドキュメンテーションを参照するには、タスク・バーの Start をクリックして、Programs >
TekApplications の順に選択してください。
このマニュアル
テクニカル・リファレンス・マニュアル
オンライン・ヘルプ(ホスト機器の Help
メニューから参照)
*
このマニュアルで使用する表記規則
このマニュアルでは、手順番号を示すために次のアイコンを使用しています。
viii TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
修理のためのプローブの返送
プローブの修理が必要な場合は、プローブを当社に返送してください。元の梱包資材が使用に適していない
か使用できない場合は、次のガイドラインに従って梱包してください。
輸送の準備
1. 内寸がプローブの寸法より少なくとも
2.5 cm 大きい、輸送用の段ボール箱
を用意します。この箱は、少なくとも
90 kg の強度を持っていることがテス
トで確認されている必要があります。
2. プローブを湿気から防ぐために、帯
電防止バッグに入れるか、包装材
で包みます。
3. プローブをダンボール箱に入れて、
軽いパッキング材を使用して固定し
ます。
4. 輸送用テープを使用して段ボール
箱を密閉します。
5. 送付先の住所については、このマ
ニュアルの最初のページに記載さ
れている「Tektronix 連絡先」を参照
してください。
まえがき
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル ix
まえがき
x TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
主な特長
TAP1500 型差動プローブでは、新しい Tektronix TekVPI オシロスコープ・インタフェースを搭載したオシロスコー
プを使用して、DC ~ 1.5 GHz までの正確な差動測定が可能です。主な特長は次のとおりです。
DC ~ 1.5 GHz の帯域幅
850 mV ま た は 8.5 V
のレンジを選択可能
(1:1/1:10 のゲイン)
200 kΩの差動入力抵抗
<1 pF の差動入力キャパシタンス
>30dBCMRR、1GHz(1X)
>18 dB(10X)
オシロスコープ画面上での自動単
位スケーリング
主な特長
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 1
動作条件
動作条件
表 1: TDP1500 型
特性 説明
入力電圧
温度 動 作 時 : 0 ~ +40 ℃ ( +32 ~ +104 ゚ F )
湿度 動作時: 最大 +40 ℃(+104 ゚F)で 5 ~ 90% RH
高度
空気清浄度
差動:
±0.85 V ( DC + ピ ー ク AC ) 、 0.6 Vrms
±8.5 V(DC + ピーク AC)、6 Vrms
動作入力電圧範囲:
± 7 V(DC + ピーク AC)、(両方のレンジ:入力はグランドを基準とする)
非動作時: -40 ~ +71 ℃(-40 ~ +160 ゚F)
非動作時: 最大 +60 ℃(+140 ゚F)で 5 ~ 90% RH
動 作 時 : 3000 m ( 10,000 フ ィ ー ト ) 以 下
非動作時: 15230 m(50,000 フィート)以下
2、ただし、屋内使用のみ
2 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
インストレーション
ホスト機器への接続
注: お使いの TekVPI 機器で、TDP1500
型プローブの全機能を使用できるように
するには、ファームウェアのアップグレー
ドが必要になる場合があります。プロー
ブを接続する前に、必要なバージョンを
確認してください。 (46 ページ 「ホスト機
器のファームウェア」 参照)。
1. プローブを TekVPI コネクタに接続し
ます。完全に差し込まれると、カチッ
と音がします。
プローブを接続すると、プローブの
情報がホスト機器に読み込まれ、プ
ローブのタイプが特定されます。
2. プローブを取り外すには、ラッチ・ボ
タンを押して、機器からプローブを引
き抜きます。
インストレーション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 3
インストレーション
プローブのコントロールとインジケータ
Status LED
プローブの電源がオンになると、Status
LED が緑に点灯した後、いったん暗く
なってから、再び緑になり、その状態で点
灯し続けます。これは、プローブの動作
モードが正常であることを示しています。
ステータス LED が赤く点灯している場
合は、障害が発生している可能性があり
ます(46 ページ 「エラー状態」 参照)。
4 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
Range ボタンと LED
プローブの電源をオンにすると、パワー
オン・セルフ・テスト・ルーチンの実行中
に Range LED がしばらく点灯します。
これらの LED の 1 つは、点灯したまま
になります。
Range ボタンを押すと、選択するレンジ
を切り替えることができます。選択したレ
ンジに対応する LED が点灯します。
注: ホスト機器により、すべてのプロー
ブについて、プローブ/チャンネルの組
合せが最新の既知の状態に設定されま
す。どの Range LED も点灯していない
場合は、機器でエラー状態が検出され
た可能性があります。プローブを取り外
してから、もう一度取り付けて、エラー状
態を解消してください。
インストレーション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 5
インストレーション
Menu ボタン
1. プローブの Menu ボタンを押して、
オシロスコープに Probe Control 画
面を表示します。
注: プローブのメニュー画面は、どのシ
リーズのオシロスコープを使用している
かによって、多少の相違があります。こ
こでは、DPO7000 シリーズの例を示し
ています。
この画面には、プローブからはアクセス
できないプローブ機能のコントロールが
あります(Offset など)。その他の機能
は、どちらからも制御できます。
2. 機器のタッチ・スクリーン・ボタンを
使用して、プローブのパラメータを
設定します。
3. 再度 Menu ボタンを押して、Probe
Control 画面を閉じます。
注: プローブの Menu ボタンを使用して
オシロスコープ上のメニューを表示また
は非表示にできない場合は、オシロス
コープのファームウェアが最新のものか
どうか確認してください。
6 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
機能チェック
次の手順に従って、プローブが正常に動作していることを確認します。プローブが保証仕様を満たしている
かどうかを検査する場合は、『TDP1500 型プローブ・テクニカル・リファレンス・マニュアル』に記載されている
性能検査の手順を参照してください。
必要な機器
機能チェック
説明と数量 性能要件 推奨例
オシロスコープ
Y リード・アダプタ プローブ・チップ接続用の 0.25 イ
TekVPI インタフェース
当社 DPO7000 シリーズ
196-3434-XX
1
2
ンチのスクエア・ピン
MicroCKT テスト・チップ(2)
0.25 インチのスクエア・ピンからミ
206-0569-XX
2
ニ・クリップへの変換
1
9 桁の部品番号(xxx-xxxx-xx)は、当社の部品番号です。
2
スタンダード・プローブ・アクセサリ
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 7
機能チェック
信号
1. オシロスコープのいずれかのチャン
2. Yリード・アダプタと2つのMicroCKT
3. AUTOSET を押すか、オシロスコープ
ネル(1 ~ 4)にプローブを接続し、
そのチャンネルが表示されるようにオ
シロスコープを設定します。
テスト・チップを使用して、プローブ・
チップをオシロスコープの PROBE
COMP 端子に接続します。
を調整して、補正波形を表示します。
安定した波形が表示される場合は、
プローブが適切に動作しています。
8 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
校正
プローブ校正手順は、プローブとオシロスコープの組合せにおけるゲインとオフセットを最適化することで、測定
誤差を最小限に抑えます。使用するそれぞれのチャンネルについてプローブの校正を繰り返すことをお勧めしま
す。各チャンネルのそれぞれのプローブに対する個別の校正定数が保存されます。
注: プローブの校正機能は、一部のモデルのオシロスコープでは使用できません。
必要条件
機器は、20 分間ウォーム・アップする必要があります。また、ホスト機器の校正のステータスが Pass となっ
ている必要があります。
必要な機器
校正に必要な機器は、機能チェックの場合と同じです(7 ページ 「必要な機器」 参照)。
校正
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 9
校正
テスト手順
機器の校正のステータスを確認するには:
1. Utilities メニューの Instrument
Calibration を選択します。
2. Status ボックスに Pass と表示されて
いることを確認します。
3. 機器の校正のステータスが Pass でな
い場合は、Signal Path Compensation
ルーチンを実行します。すべてのプ
ローブと信号源をオシロスコープから
取り外して、Calibrate を選択します。
Status ボックスに Pass と表示された
ら、次のステップに進みます。
10 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
4. プローブをオシロスコープの PROBE
COMP コネクタに接続します。
5. Vertical メニューから、Probe Cal を
選択します。
校正
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 11
校正
6. Probe Setup 画面が表示されたら、
Clear ProbeCal を選択してから、
Calibrate Probe を選択します。
プローブ校正手順が開始されます。
手順が完了すると、Probe Status が
Running から Pass に変わります。画
面を閉じて、プローブの使用を開始
します。
Probe Status が Fail に変わった場合:
アダプタが、プローブ・チップ、お
よびオシロスコープ上の PROBE
COMP コネクタにしっかりと接続
されていることを確認します。
Probe Setup メニューの左側で
選択されているチャンネルが、
プローブが接続されているチャ
ンネルと一致していることを確認
します。
12 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
プローブから最高の性能を引き出すために、次の操作ガイドラインに従ってください。
プローブ・ヘッド・アセンブリ
プローブ・ヘッドは、簡単に使用できて
高性能が得られるように設計されていま
す。小型なので、狭い場所でも取り扱
いが簡単です。
1. プローブ・チップのソケットは、0.100
インチ離れた 2 本の 0.025 インチ・
ピンに押し当てることのできるような
サイズになっています。
2. グランド・ソケットは、グランド接続用
の短いグランド・パスを提供します。
ただし、ほとんどの差動測定では、グ
ランド接続が不要です。
グランド接続の詳細については、後半の
項で説明しています(43 ページ 「プロー
ブの接地」 参照)。
基本操作
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 13
基本操作
プローブ入力
プローブは、静電電圧に対して電気的に保護されています。ただし、設計上のリミットを超える電圧を加えると、プ
ローブ・チップ増幅器に損傷を与える可能性があります。このリミットについては、以降のページの 0.85 V および
8.5 V レンジのグラフに示されています(16 ページの 図 1 参照)。 (17 ページの 図 2 参照)。
動作入力電圧範囲
動作入力電圧範囲は、増幅器の線形入力範囲を逸脱しない範囲で、各入力ピンとグランドの間に印加できる最
大電圧です。この範囲に収まらない信号電圧をいずれかのプローブ入力に印加すると、その電圧が差動入力電
圧の範囲にあっても、出力波形には誤差が生じる可能性があります。
差動モード信号範囲
差動モード信号範囲は、信号に歪みが発生しない範囲でプローブの正(+)入力ピンと負(-)入力ピンの間に印
加できる最大電圧です。過大入力電圧による歪みがあると、測定に誤差が生じる可能性があります。
14 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
コモン・モード信号範囲
コモン・モード入力電圧とは、正(+)入力ピンとグランド間の電圧および負(-)入力ピンとグランド間の電圧の平均
値です。コモン・モード入力電圧範囲は、動作入力電圧範囲と印加する差動信号の振幅の両方で決まります。各
入力ピンには、動作入力電圧範囲を超えるピーク信号電圧を入力することはできません。したがって、コモン・
モード入力電圧範囲は、動作入力電圧範囲から差動入力信号振幅の 1/2 を差し引いた値に等しくなります。差
動入力信号の振幅が小さい場合、コモン・モード入力電圧範囲は動作入力電圧範囲とほぼ等しくなります。差動
電圧の振幅が大きくなるほど、コモン・モード入力電圧範囲は小さくなります。
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 15
基本操作
図 1: DC オフセットがない場合の入力電圧リミット、0.85 V レンジ
16 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
図 2: DC オフセットがない場合の入力電圧リミット、8.5 V レンジ
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 17
基本操作
プローブ・オフセット
プローブのオフセットは、プローブの線形範囲内での動作が許容されるように調整できます。より高電圧
の DC 測定におけるプローブの感度を上げるには、プローブの性能が最適化されるようにオフセットを調
整する必要があります。
オフセット
注: オフセット制御機能の詳しい使用
手順については、お使いのオシロスコー
プのマニュアルを参照してください。
1. プローブのオフセットを設定するに
は、垂直位置コントロールを使用し
て、オシロスコープの画面上でゼロ
基準レベルを設定します。
18 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
2. プローブを回路に接続します。
3. オフセットを調整して、トレースをオシ
ロスコープのゼロ基準に合わせます。
4. V/div の設定を変更する場合は、ゼ
ロ基準レベルが保たれるようにオフ
セットを調整します。
注: プローブの線形動作範囲には、±0.85 V と±8.5 V の 2 通りあります。どちらの動作範囲に対しても、
オフセット範囲は±7 V です。
基本操作
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 19
基本操作
20 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
使用例
次の図は、TDP1500 型プローブおよび DPO7000 シリーズ・オシロスコープを使用する AC/DC 回路の例を簡略
化して示したものです。オシロスコープには、電力測定用のソフトウェア・アプリケーションである DPOPWR が搭載
されており、テストに関する典型的な問題が解決されます。
スイッチング・ロスの測定
スイッチング・デバイスの電力損失を測定します。電力損失を最小限に抑えると、電源効率が向上します。
1. 差動プローブをスイッチング・デバイスに接続し、電流プローブをデバイスと直列に接続します(図 3 参照)。
使用例
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 21
使用例
図 3: 電源テスト・ポイント
2. DPOPWR アプリケーションを実行します。
3. Power Device タブを選択します。
4. Switching Loss オプションを選択 して、Configure ボタンを押します。
5. Source Configuration Panel で、I-Probe Settings オプションを適切に設定します。
6. Deskew ボタンを選択して、プローブとチャンネルをデスキューします。
7. 測定項目 Switching Loss を選択します。
8. Run を選択してデータを取得し、結果を表示します(23 ページの 図 4 参照)。
22 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
図 4: スイッチング・ロスの結果の表示
使用例
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 23
使用例
信号品質の測定
この例では、TDP1500 型プローブ使用して、USB2 デバイスの高速信号の品質をチェックします。測定ソフトウェ
ア TDSUSB を搭載した DPO7000 シリーズ・オシロスコープと TDSUSB テスト・フィクスチャを使用して、USB2 デ
バイスの性能を簡単に評価できます。
1. TDP1500 型プローブを、テスト・ポイントのペア(+ と –)のいずれか 1 つに接続します(図 5 参照)。
図 5: TDSUSB フィクスチャ・テスト・ポイント
24 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
2. テスト・フィクスチャに対して、必要な
USB 接続を行います(接続とセット
アップの詳細については、TDSUSB
のマニュアルおよびアプリケーション
を参照してください)。
3. テスト・システムで High Speed テスト
を初期化して、テスト・パケット・ルー
チンを実行します。
4. テスト・パケットが伝送されていること
をオシロスコープで確認します。
5. オシロスコープで TDSUSB アプリ
ケーションを開始します。
6. USB Application ダイアログ・ボックス
で、OK をクリックします。
7. Run を選択してデータを取得し、図
に示すような結果を表示します。
使用例
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 25
アクセサリとオプション
アクセサリとオプション
このセクションでは、スタンダード・アクセサリにはどのようなものがあり、それらのアクセサリをどのように使用したら
よいかについて説明しています。ニーズにもっとも適したアクセサリを選択できるように、必要に応じて仕様も記載
してあります。追加注文用キットの数量は、プローブに付属しているアクセサリの数と異なる場合があります。
26 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
スタンダード・アクセサリの使用
チップ・セーバ
プローブ・チップの接点の寿命を延ば
すために使用します。チップ・セーバを
使用すると、プローブ・チップだけの場
合と比べて、接続を繰り返した場合の磨
耗に対する耐久性が向上します。
1. チップ・セーバをプローブに接続し
ます。
2. 使用するプローブ・チップ・アクセサ
リを接続します。
プローブには、2 個のチップ・セーバが
付属しています。
注文用当社部品番号:
016-1781-XX、2 個
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 27
アクセサリとオプション
ストレート・ピン・チップ
100 ミル間隔のコンポーネントを手動で
プロービングするには、ストレート・ピン・
プローブ・チップを使用します。チップ
を、他のソケット・リードやアダプタととも
に使用することもできます。
警告: チップの先端は鋭くなっていま
す。けがを避けるため、チップの扱いに
は十分に注意してください。
1. チップを、ぴったりとはまるまでソケッ
トに押し込みます。チップのどちら
側の端部を使用しても構いません。
チップには、無理な力を加えないで
ください。
2. 回路をプロービングします。
プローブには、8 個のプローブ・チップ
が付属しています。
注文用当社部品番号:
016-1891-XX、8 個
28 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ロングホーン・アダプタ
このアクセサリには、回路基板の貫通穴
(バイアス)をプロービングするための調
整ピンが備わっています。ピンの間隔
は、0 ~ 0.35 インチに調整できます。
警告: ピンの先端は鋭くなっています。
けがを避けるため、アダプタの扱いには
十分に注意してください。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまでプ
ローブに押し込みます。アダプタに
無理な力を加えないでください。
2. 必要に応じてピンの間隔を調整し
ます。
3. 回路をブローブします。
プローブには、2 個のアダプタが付属し
ています。
注文用当社部品番号:
016-1780-XX、5 個
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 29
アクセサリとオプション
ソルダダウン・アダプタ
回路内の共通のテスト・ポイントをプロー
ビングするために使用します。1 インチと
3 インチの 2 つのタイプがあり、そのい
ずれかがプローブに付属しています。
アダプタには、高い信号忠実度を実現
するため、内蔵抵抗が組み込まれてい
ます。1 インチ・アダプタは、テスト・ポイ
ントの間隔が 1.5 インチまでの場合に
使用できます。3 インチ・アダプタは、テ
スト・ポイントの間隔が 5.5 インチまでの
場合に使用できます。
注: 3 インチ・アダプタは、500 MHz 以
下で最大限の性能を発揮します。1 イ
ンチ・アダプタは、1 GHz 以下で最大限
の性能を発揮します。
1. リードを 2 つのテスト・ポイントには
んだ付けします。
2. アダプタをプローブに接続します。
注文用当社部品番号:
1 インチ:196-3504-XX、1 個
3 インチ:196-3505-XX、1 個
30 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
Yリード・アダプタ
プローブの接続可能範囲を拡張し、1.5
インチ離れて配置された 0.025 インチの
スクエア・ピンへの接続を可能にします。
注: このアダプタは、250 MHz 以下で
最大限の性能を発揮します。
Yリード・アダプタは、あらゆるプローブ・
ピンまたはアダプタに対応しています。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまでプ
ローブに押し込みます。
2. 回路または他のアクセサリ
(MicroCKT テスト・チップなど)にア
ダプタを接続します。
プローブには、2 個のアダプタが付属し
ています。
注文用当社部品番号:
196-3434-XX、1 個
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 31
アクセサリとオプション
MicroCKT テスト・チップ
高密度配線回路および 10 ミル以下の
間隔のあいた IC リードに接続するため
に使用します。
注: このアダプタは、100 MHz 以下で
最大限の性能を発揮します。
1. YリードをMicroCKTテスト・チップ
のハンドルに押し当てます。
2. チップ本体の向きを変えて、プロー
ブが適切な向きになるようにします。
3. 必要に応じ、チップ・スリーブを少し
曲げることで、無理なく接続できるよ
うになります。
プローブには、3 個のチップが付属し
ています。
注文用当社部品番号:
206-0569-XX、1 個
32 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
3インチ・グランド・リード
一般的な低周波数のプロービングに使
用します。
1. リードのオス側をプローブのグランド・
ソケットに接続します。
2. リードのソケットが付いた側をいずれ
かのプローブ・チップまたはアダプ
タに接続します。回路の 0.025 イン
チ・スクエア・ピンに接続することも
できます。
グランド接続に使用する場合は、グラ
ンド・パスをできるだけ短くしてください
(43 ページ 「プローブの接地」 参照)。
プローブには、2 個のグランド・リードが
付属しています。
注文用当社部品番号:
196-3437-10、2 個
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 33
アクセサリとオプション
カラー・バンド・キット
マルチプローブ・アプリケーションでプ
ローブを識別できるようにするために使
用します。
1. 片方のバンドをプローブのケーブル
に装着し、もう 1 つの同じ色のバンド
をプローブの補正ボックスの近くに
装着します。
2. プローブを、バンドと同じ色のチャン
ネルに接続します。
プローブには、5 色のペアが付属して
います。
注文用当社部品番号:
016-1315-XX、5 色のペア
34 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ポーチ、中仕切り付きのナイロ
ン製キャリング・ケース
プローブ、アクセサリ、およびマニュアル
を収納するために使用します。
1. プローブ、アクセサリ、およびマニュア
ルをキャリング・ケースに収納します。
2. キャリング・ケースを閉じて、アクセ
サリを別の場所へ運ぶか、保存して
おきます。
注文用当社部品番号:
016-1952-XX
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 35
アクセサリとオプション
クイック・スタート・ユーザ・マ
ニュアルとドキュメンテーション
CD。
『TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・
マニュアル』には、プローブの操作手順
が記載されています。このマニュアル
は、下記の言語に翻訳され、印刷物とし
て提供されているほか、CD にも収めら
れています。マニュアルと CD は、簡単
に参照できるように、プローブのケース
に入れて保管しておいてください。
ドキュメンテーション CD には、『TDP1500
Technical Reference Manual』が収録され
ています。このマニュアルでは、プロー
ビングの方法、仕様、およびプローブの
性能検査の手順について説明していま
す。このマニュアルは、PDF 形式の英語
版のみが提供されています。
注文用当社部品番号:
020-2866-XX(英語)
020-2891-XX(日本語)
020-2892-XX(簡体字中国語)
36 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
オプショナル・アクセサリ
このセクションでは、プロービング作業に役立つ、購入可能なオプショナル・アクセサリについて説明します。
IC マイクロ・グラバ
表面実装された集積回路上のリードをプ
ロービングするために使用します。Y リー
ド・アダプタやグランド・ワイヤと併用する
場合も、非常に簡単に使用できます。
1. IC マイクロ・グラバをワイヤ・リードに
押し当てます。
2. レバーを押して接続部を開きます。
3. IC マイクロ・グラバを回路に接続し
ます。
注文用当社部品番号:
SMK4、4 個
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 37
アクセサリとオプション
ツイン・チップ・アダプタ
2 つの調整可能なチップを使用し、間
隔の狭い 2 本のピンに接続してプロー
ビングできます。ピンの間隔は、0 ~
0.31 インチに調整できます。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまで
プローブ・チップに押し込みます。
アダプタに無理な力を加えないで
ください。また、先端が鋭くなって
いますので、けがをしないように注
意してください。
2. 必要に応じてピンの間隔を調整し
ます。
3. 回路をブローブします。
注文用当社部品番号:
016-1786-XX、4 個
38 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ツイン・フット・アダプタ
表面実装された集積回路上の、2 本の
隣接したリードをプロービングするため
に使用します。突起部分は、リードの間
隔に合わせて柔軟に調整できます。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまでプ
ローブ・チップに押し込みます。
2. アダプタを集積回路のリードに接触
させます。アダプタのピンの片側は、
隣接するピンへの短絡を防ぐために
絶縁されています。
注文用当社部品番号:
016-1785-XX、4 個
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 39
アクセサリとオプション
バネ式グランド・ピン
接地点の近くのコンポーネントをプロー
ビングするときに使用します。
1. ピンをプローブのグランド・ソケットに
接続します。
2. 回路をブローブします。
注文用当社部品番号:
016-1782-XX、6 個
BNC - プローブ・チップ・アダプ
タ
性能検査に使用します。このアダプタを
使用すると、信号源、ターミネーション、
およびプローブ・テスト・ポイントに接続
できます。使用法は、性能検査の手順
に記載されています。
注文用当社部品番号:
067-1734-XX
40 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
TekVPI 校正アダプタ
プローブの性能を確認するには、校正
アダプタを使用する必要があります。こ
のアダプタは、内部プローブ測定用のプ
ローブ信号パスにおける SMA コネクタ
を提供します。使用法は、性能検査の
手順に記載されています。
注文用当社部品番号:
067-1701-XX
アクセサリとオプション
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 41
アクセサリとオプション
オプション
サービス・オプション
オプション CA1 型。1 回の校正作業を保証
オプション C3 型。3年間の校正サービス
オプション C5 型。5年間の校正サービス
オプション D1 型。校正データのレポート
オプション D3 型。3 年間の校正データ・レポート(オプション C3 型付き)
オプション D5 型。5 年間の校正データ・レポート(オプション C5 型付き)
オプション R3 型。3 年間の修理サービス
オプション R5 型。5 年間の修理サービス
マニュアルのオプション
オプション L0 型。取扱説明書(英語版)
オプション L5 型。取扱説明書(日本語版)
オプション L7 型。取扱説明書(簡体中国語版)
42 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
プロービングの原理
以降のページには、より簡単な方法で、ノイズを発生させずにプロービングを行うために役立つヒントが記
載されていますので、お読みください。
プローブの接地
プローブ・ヘッドには、(+)と(-)の入力
に加えて、グランド(コモン)入力もありま
す。グランドが接続されているかどうかに
かかわらず、プローブを使用して差動
測定ができます。
注意: 非測定回路の損傷を防ぐため、
プローブのグランド(コモン)は、グラン
ド基準ポイントのみに接続するようにし
てください。
詳細については、CD に収録されている
テクニカル・リファレンス・マニュアルを
参照してください。
プロービングの原理
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 43
プロービングの原理
入力インピーダンスとプローブの負荷
回路にプローブ入力を接続すると、新しい抵抗、キャパシタンス、およびインダクタンスが回路に組み込まれま
す。差動プローブの各入力は、1 pF 未満のコンデンサと並列の、グランドに対する 100 kΩの特性入力イン
ピーダンスを持ちます。
44 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
低いソース・インピーダンスと周波数を持
つ信号に対しては、それぞれの入力に
おける 100 kΩという入力インピーダンス
は、その入力が信号源に負荷をかけな
いために十分な大きさです。ソース・イン
ピーダンスが増加し、信号の周波数が
高くなるにしたがい、これらの要因につ
いて十分に考慮する必要があります。
入力における信号源のインピーダンス
が増加すると、プローブが信号源に与え
る負荷も大きくなり、信号の振幅が小さ
くなります。
信号の測定には、信号の周波数も影響
を与えます。信号の周波数が高くなるに
したがって、プローブの入力インピーダ
ンスが低下します。信号源のインピーダ
ンスに対するプローブのインピーダンス
の比率が低下すると、プローブが被測定
回路に与える負荷が大きくなり、信号の
振幅が減少します。
プロービングの原理
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 45
メンテナンス
メンテナンス
このセクションでは、プローブのメンテナンスおよびサポートに関する情報について説明します。
ホスト機器のファームウェア
一部の LED または機能が正常に動作していないと思われる場合は、まず、www.tektronix.com/probe-support に
アクセスし、プローブとオシロスコープの互換性を確認し、オシロスコープの最新のファームウェアをダウンロード
します。ファームウェアのアップグレードに関連するリリース・ノートなどの情報に目を通し、このバージョンのファー
ムウェアを使用する場合に、現在のプローブとオシロスコープの組合せで発生する可能性のある問題について
調べます。お使いの当社の機器の性能および機能を向上する新しいバージョンのファームウェアがないか、
Web サイトで定期的に確認することをお勧めします。
Windows ベースの機器でファームウェアのバージョンを確認するには、メニュー・バーから Help、About TekScop
の順にクリックします。Linux ベースの機器では、前面パネルの Utilities ボタンを押します。機器のファームウェア
をアップグレードする必要がある場合は、www.tektronix.com/software にアクセスして、最新のファームウェア
をダウンロードしてください。
エラー状態
プローブの接続後も Range LED の 1 つが点灯している場合は、内部プローブ診断でエラーが発生しています。
プローブを取り外して再度接続し、パワーオン診断の手順を再実行してください。この状況が改善されない場合
は、プローブに欠陥がありますので、修理のため当社サービス受付センターに返送していただく必要があります。
46 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
交換部品
プローブ内にはユーザが交換できる部品はありません。プローブ用の交換可能なアクセサリの一覧を参
照してください。
お手入れとクリーニング
プローブは、厳しい気候条件から保護する必要があります。このプローブは防水加工されていません。
注意: 噴霧、液体、または溶剤にプローブを触れさせないようにしてください。プローブが損傷する可能性があり
ます。外面をクリーニングしているときにプローブ内部が湿らないようにしてください。
化学薬品の洗浄剤を使用しないでください。プローブが損傷する恐れがあります。ベンジン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、アセトンまたはこれに類似する溶剤を含有する化学薬品を使用しないでください。
プローブの表面のクリーニングには、乾いた無塵布か柔らかい毛ブラシを使用してください。汚れが落ちない
場合は、75% のイソプロ ピル・アルコール溶剤をしみこませた柔らかい布または綿棒を使用してください。綿
棒はプローブの狭い場所のクリーニングに便利です。綿棒または布は、溶液で十分に湿らせてから使用して
ください。研磨剤は、プローブのどの部分にも使用しないでください。
メンテナンス
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 47
メンテナンス
48 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
索引
索引
English terms
AutoZero, 18
Probe コントロール
Range, 5
メニュー, 6
Range LED, 46
TekVPI, 3
あ
アクセサリ
オプショナル, 37
スタンダード, 27
アダプタ、固定
BNC - プローブ・チップ, 40
ストレート・ピン・チップ, 28
チップ・セーバ, 27
ツイン・フット, 39
アダプタ、数量不定
IC マイクロ・グラバ, 37
MicroCKT テスト・チップ, 32
Yリード, 31
ソルダダウン, 30
ツイン・チップ, 38
ロングホーン, 29
アダプタ、テスト
PV, 41
安全にご使用いただくために, iii
え
エラー状態, 46
お
オプション, 42
オフセット, 18
か
カラー・バンド・キット, 34
環境条件について, vi
関連ドキュメンテーション, viii
き
機器のファームウェア, 46
機能, 1
機能チェック, 7
く
グランド・リード
3インチ・リード, 33
インダクタンス, 44
スプリングロード・ピン, 40
長さの選択, 43
こ
交換部品, 47
校正, 9
し
周波数低下グラフ, 2
使用例, 21
信号パス補正, 10
せ
接続、プローブ, 3
と
動作条件, 2
TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 49
索引
ドキュメンテーション, viii, 36, 42
に
入力リミット, 14
ふ
ファームウェア, 46
プローブのクリーニング, 47
プローブのコントロールとインジ
ケータ, 4
プローブ・ヘッド, 13
へ
返品、プローブ, ix
め
メンテナンス, 46
50 TDP1500 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル