この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」(取扱説
明書 P.2)と「使用上のご注意」(取扱説明書 P.4)をよくお読みください。また、
この機器の優れた機能を十分ご理解いただくためにも、ユーザー・ガイドと取扱説
明書をよくお読みください。ユーザー・ガイドと取扱説明書は必要なときにすぐに
見ることができるよう、手元に置いてください。
取扱説明書
fig.frontpanel
1999 ローランド
©
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
ローランド・ホームページ http://www.roland.co.jp/
安全上のご注意
マークについて この機器に表示されているマークには、次のような意味があります。
注意:
注意
感電の恐れあり
キャビネットをあけるな
感電防止のため、パネルやカバーを外さないでください。
この機器の内部には、お客様が修理/交換できる部品
はありません。
修理は、お買い上げ店またはローランド・サービスに
依頼してください。
火災・感電・傷害を防止するには
注意の意味について警告と
取扱いを誤った場合に、使用者が
警告
注意
死亡または重傷を負う可能性が想
定される内容を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が
傷害を負う危険が想定される場合
および物的損害のみの発生が想定
される内容を表わしています。
※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大
損害を表わしています。
このマークは、機器の内部に絶縁されていない「危
険な電圧」が存在し、感電の危険があることを警
告しています。
このマークは、注意喚起シンボルです。取扱説明書
などに、一般的な注意、警告、危険の説明が記載さ
れていることを表わしています。
図記号の例
は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま
す。
具体的な注意内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を
表わしています。
は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい
ます。
具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
●は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、●の中に描かれています。
左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜
くこと」を表わしています。
以下の指示を必ず守ってください
警告
001
● この機器を使用する前に、以下の指示と取扱説明
書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002b
● この機器を分解したり(ユーザー・ガイドに記載
されている指示(P.6、P.7)を除く)、改造したり
しないでください。
..............................................................................................................
003
● 修理/部品の交換などで、取扱説明書に書かれて
いないことは、絶対にしないでください。必ずお
買い上げ店またはローランド・サービスに相談し
てください。
..............................................................................................................
004
● 次のような場所での使用や保存はしないでくださ
い。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所
○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
005
● この機器の設置には、ローランドが推奨するラッ
ク(型番 :SYR-4200, SYR-600)を使用してくだ
さい。
..............................................................................................................
006
● この機器の設置にラック(型番 :SYR-4200,
SYR-600)を使用する場合、ぐらついた所や傾
いた所にラック(型番 :SYR-4200, SYR-600)
を設置しないでください。安定した水平な所に設
置してください。機器を単独で設置する場合も、同様に安
定した水平な所に設置してください。
..............................................................................................................
008a
● 電源プラグは、必ず AC100V の電源コンセントに
差し込んでください。
..............................................................................................................
009
● 電源コードを無理に曲げたり、電源コードの上に
重いものを載せたりしないでください。電源コー
ドに傷がつき、ショートや断線の結果、火災や感
電の恐れがあります。
..............................................................................................................
2
10
●この機器を単独で、あるいはヘッドホン、アン
プ、スピーカーと組み合わせて使用した場合、設
定によっては永久的な難聴になる程度の音量に
なります。大音量で、長時間使用しないでくだ
さい。万一、聴力低下や耳鳴りを感じたら、直
ちに使用をやめて専門の医師に相談してくださ
い。
..............................................................................................................
011
●この機器に、異物(燃えやすいもの、硬貨、針
金など)や液体(水、ジュースなど)を絶対に
入れないでください。
..............................................................................................................
012a
● 次のような場合は、直ちに電源を切って電源
コードをコンセントから外し、お買い上げ店ま
たはローランド・サービスに修理を依頼してく
ださい。
○ 電源コードやプラグが破損したとき
○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき
○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
013
●お子様のいるご家庭で使用する場合、お子様の
取り扱いやいたずらに注意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
●この機器を落としたり、この機器に強い衝撃を
与えないでください。
..............................................................................................................
015
●電源は、タコ足配線などの無理な配線をしない
でください。特に、電源タップを使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を
超えると発熱し、コードの被覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または
ローランド・サービスに相談してください。
101a
●この機器は、風通しのよい、正常な通気が保た
れている場所に設置して、使用してください。
..............................................................................................................
102b
●電源コードを機器本体やコンセントに抜き差し
するときは、必ずプラグを持ってください。
..............................................................................................................
103a
●長時間使用しないときは、電源プラグをコンセ
ントから外してください。
..............................................................................................................
104
●接続したコードやケーブル類は、繁雑にならな
いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様の手が届かないように配慮し
てください。
..............................................................................................................
106
●この機器の上に乗ったり、機器の上に重いもの
を置かないでください。
..............................................................................................................
107b
●濡れた手で電源コードのプラグを持って、機器
本体やコンセントに抜き差ししないでくださ
い。
..............................................................................................................
108a
●この機器を移動するときは、電源プラグをコン
セントから外し、外部機器との接続を外してく
ださい。
..............................................................................................................
109a
●お手入れをするときには、電源を切って電源プ
ラグをコンセントから外してください(ユー
ザー・ガイド P.13)。
..............................................................................................................
110a
●落雷の恐れがあるときは、早めに電源プラグを
コンセントから外してください。
安全上のご注意
..............................................................................................................
022a
● ハード・ディスク(型番 :HDP88 シリーズ)お
よび基板(型番 :VS8F-2)を取り付ける前に、機
器本体の電源を切って電源プラグをコンセント
から外してください(ユーザー・ガイド P.13)。
..............................................................................................................
023
● CD-ROM を、一般のオーディオ CD プレーヤー
で再生しないで下さい。大音量によって耳を痛
めたり、スピーカーを破損する恐れがあります。
..............................................................................................................
..............................................................................................................
115a
● 指定のハード・ディスク(型番 :HDP88 シリー
ズ)、および基板(型番 :VS8F-2)だけを取り付
け、指定されたネジだけを外してください(ユー
ザー・ガイド P.6、P.7)。
..............................................................................................................
118
●光デジタル・コネクターのキャップを外した場
合は、小さなお子様が誤って飲み込んだりする
ことのないようお子様の手の届かないところへ
保管してください。
..............................................................................................................
3
使用上のご注意
291a
2 ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 雑音を発生する装置(モーター、調光器など)や消費電
力の大きな機器とは、別のコンセントを使用してくださ
い。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐ
ため、必ずすべての機器の電源を切ってください。
308
● 完全に電源を切る必要があるときは、この機器の電源ス
イッチを切った後、コンセントからプラグを抜いてくだ
さい。そのため、電源コードのプラグを差し込むコンセ
ントは、この機器にできるだけ近い、すぐ手の届くとこ
ろのものを使用してください。
設置について
351
● この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを
持つ機器があると、ハム(うなり)を誘導することがあ
ります。この場合は、この機器との間隔や方向を変えて
ください。
352
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレ
ビ画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることが
あります。この場合は、この機器を遠ざけて使用してく
ださい。
354a
● 直射日光の当たる場所や、発熱する機器の近く、閉め
切った車内などに放置しないでください。変形、変色す
ることがあります。
355
● 故障の原因になりますので、雨や水に濡れる場所で使用
しないでください。
お手入れについて
401a
● 通常のお手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く
絞った布で汚れを拭き取ってください。汚れが激しいと
きは、中性洗剤を含んだ布で汚れを拭き取ってから、柔
らかい布で乾拭きしてください。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル
コール類は、使用しないでください。
453
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維
持するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有し
ています。この部品保有期間を修理可能の期間とさせて
いただきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇
所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上
げ店、または最寄りのローランド・サービスにご相談く
ださい。
その他の注意について
552(*** は、複数になる場合もあります)
● ハード・ディスク/ Zipディスクなどの失われた記憶内
容の修復に関しましては、補償を含めご容赦願います。
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端
子などに過度の力を加えないでください。
554
● ディスプレイを強く押したり、叩いたりしないでくださ
い。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プ
ラグを持ってください。
557
● この機器は多少発熱することがありますが、故障ではあ
りません。
558a
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからない
ように、特に夜間は、音量に十分注意してください。
ヘッドホンを使用すれば、気がねなくお楽しみいただけ
ます。
559a
● 輸送や引っ越しをするときは、この機器が入っていたダ
ンボール箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
562
● 接続には、当社ケーブル(PCS シリーズなど)をご使用
ください。他社製の接続ケーブルをご使用になる場合は、
次の点にご注意ください。
○ 接続ケーブルには抵抗が入ったものがあります。本
機との接続には、抵抗入りのケーブルを使用しない
でください。音が極端に小さくなったり、全く聞こ
えなくなる場合があります。ケーブルの仕様につき
ましては、ケーブルのメーカーにお問い合わせくだ
さい。
修理について
451b
● お客様がこの機器を分解(ユーザー・ガイドに記載され
ている指示(P.6、P.7)を除く)、改造された場合、以
後の性能について保証できなくなります。また、修理を
お断りする場合もあります。
4
目次
安全上のご注意.........................................................................................2
使用上のご注意.........................................................................................4
目次...........................................................................................................5
主な特長..................................................................................................11
最先端のホーム・スタジオ環境を凝縮........................................................................................11
簡単な操作方法..................................................................................................................................11
さまざまな接続端子.........................................................................................................................12
各部の名称と働き ...................................................................................13
フロント・パネル(左側)...........................................................................................................................13
表示部..............................................................................................................................................................14
フロント・パネル(右側)...........................................................................................................................15
リア・パネル..................................................................................................................................................16
はじめに..................................................................................................18
データの保存と管理.....................................................................................................................................18
管理できるディスク容量
(パーティション)..............................................................................................................................18
録音/再生の対象となるディスクを
指定する(ドライブ・セレクト)...................................................................................................18
演奏を録音する場所(ソング).......................................................................................................19
ソース、トラック、チャンネルの違い............................................................................................19
イベントについて..............................................................................................................................19
ミキサー部 20
信号の流れについて(バス)20
インプット・ミキサー 21
トラック・ミキサー 22
エフェクト・リターン・ミキサー 22
マスターブロック 23
レコーダー部 23
テープ式マルチトラック・レコーダーとの違い 23
トラック・ミニッツと録音時間 24
各トラックに備えられている補助トラック 25
目次
互換性について.......................................................................................26
ディスクの互換性.........................................................................................................................................26
他機種のディスクを VSR-880 で使う.........................................................................................26
VSR-880 のディスクを他機種で使う..........................................................................................27
ソングの互換性.............................................................................................................................................28
他機種の演奏データを VSR-880 で読み込む(ソング・インポート).................................28
VSR-880 の演奏データを他機種用に変換する(ソング・エクスポート).........................30
基本的な操作 ..........................................................................................32
再生時刻を移動する.....................................................................................................................................32
フレーム単位で移動したいとき.....................................................................................................32
小節/拍単位で移動したいとき.....................................................................................................32
演奏の先頭/最後へ移動したいとき............................................................................................32
時刻を登録する.............................................................................................................................................33
ロケーターの使いかた.....................................................................................................................33
マーカーの使いかた.........................................................................................................................34
頭出しのテクニック
(プレビュー)..................................................................................................................................................36
[TO][THRU][FROM]を使う.................................................................................................36
[SCRUB]を使う .............................................................................................................................37
5
現在のミキサーの状態を登録する(シーン)..........................................................................................38
シーンを登録する..............................................................................................................................38
シーンを呼び出す..............................................................................................................................38
シーンを削除する..............................................................................................................................39
ピッチを変えながら再生する
(バリ・ピッチ).............................................................................................................................................39
録音したソングの容量を確認する............................................................................................................40
メトロノームを鳴らす.................................................................................................................................40
外部 MIDI音源でメトロノームを鳴らす......................................................................................41
一部分を録音しなおす
(パンチ・イン/アウト).............................................................................................................................43
フット・スイッチを使う.................................................................................................................43
あらかじめ指定したところへ録音する(オート・パンチ・イン)........................................43
同じところの録音を繰り返す
(ループ・レコーディング).............................................................................................................45
録音/編集内容を取り消す
(アンドゥ)......................................................................................................................................................47
取り消しのできる録音/編集内容
(アンドゥ)..........................................................................................................................................47
最後に行ったアンドゥを取り消す
(リドゥ)..............................................................................................................................................48
直前の操作だけを取り消したいとき............................................................................................48
目的にあった内部接続の呼び出し(EZ ルーティング)..........................49
ひな形を呼び出す(テンプレート)50
録音時の設定(レコーディング)50
トラック・バウンシングの設定(バウンシング)51
ミックス・ダウンの設定(ミックス・ダウン)52
ラック型レコーダーの設定(ラック・レコーダー)54
マスタリングの設定(マスタリング)55
内部接続を順序よく変更する
(ステップ・エディット).............................................................................................................................56
録音時の設定を変更(レコーディング)......................................................................................56
トラック・バウンシングの設定を変更(バウンシング).........................................................59
ミックス・ダウンの設定を変更
(ミックス・ダウン).........................................................................................................................62
ラック型レコーダーの設定を変更(ラック・レコーダー).....................................................64
マスタリングの設定を変更
(マスタリング)..................................................................................................................................65
現在のルーティングを保存する
(ユーザー・ルーティング).............................................................................................................67
ユーザー・ルーティングを呼び出す............................................................................................67
ユーザー・ルーティングを削除する............................................................................................67
ミキサーの設定を記録/再生する(オートミックス)...........................68
ミキサーの設定を記録する1
(スナップショット).....................................................................................................................................68
ミキサーの設定を記録する2
(グラデーション).........................................................................................................................................69
マスター・レベルを記録したくないとき(マスク・マスター・レベル)........................................70
オートミックスを再生する.........................................................................................................................70
すべてのチャンネルの
オートミックスを削除する.........................................................................................................................71
ソング・コンディション ........................................................................72
ソングをコピーする(コピー)..................................................................................................................72
Zip ドライブをお使いになる前に..................................................................................................72
ソング・コピーの種類について.....................................................................................................73
1 枚のディスクに保存するとき
(プレイヤブル)..................................................................................................................................74
1 枚のディスクに保存できないとき(アーカイブ)..................................................................76
6
チャンネル・コンディション .................................................................79
各チャンネルに関する設定.........................................................................................................................79
トラック・チャンネルに入力ソースを割り当てる...................................................................79
インプット・ミキサーに入力する
ソースを選ぶ......................................................................................................................................80
チャンネルへの入力レベルを調整する(アッテネーター).....................................................80
位相を逆にする(フェイズ)...........................................................................................................81
MIX バスへの出力を調整する ........................................................................................................81
V トラックを切り替える(TR MIX)............................................................................................81
イコライザーを調整する(EQ).....................................................................................................81
補助出力を使う(AUX)...................................................................................................................82
ステレオ・ソースを同時に調整する(チャンネル・リンク).................................................82
ミックス・レベルだけをリンクする(レベル・リンク).........................................................83
エフェクトを使う..............................................................................................................................83
特定のチャンネルだけを聴く(ソロ)......................................................................................................84
マスター・コンディション.....................................................................85
マスターブロックの設定.............................................................................................................................85
MASTER ジャックの出力を決める..............................................................................................85
AUX ジャックの出力を決める .......................................................................................................85
エフェクトをインサートする.........................................................................................................86
エフェクト・センドの全体的な送り量を調整する...................................................................86
イコライザーの 2バンド/ 3 バンドを切り替える ..................................................................86
デジタル・アウト・コネクターの出力を決める........................................................................86
ヘッドホンの出力を決める.............................................................................................................87
各トラックを別々に出力する
(ダイレクト・アウト).....................................................................................................................87
リターン・ミキサーの設定.........................................................................................................................87
ステレオ・ソースとミキシングする(ステレオ・イン).........................................................87
エフェクト・リターン・レベルを調整する................................................................................88
目次
トラック・コンディション.....................................................................89
編集作業について.........................................................................................................................................89
トラック・エディットの範囲.........................................................................................................89
バー・ディスプレイの表示.............................................................................................................89
演奏データを繰り返す(コピー)..............................................................................................................90
演奏データを移動する(ムーブ)..............................................................................................................92
演奏データを入れ換える
(エクスチェンジ).........................................................................................................................................93
演奏データに空白を入れる
(インサート)..................................................................................................................................................94
演奏データを削除する(カット)..............................................................................................................95
演奏データを消去する(イレース)..........................................................................................................96
演奏データを縮める/引き伸ばす(タイム・コンプレッション/
エクスパンション).......................................................................................................................................97
エフェクト・コンディション .................................................................99
エフェクトの構成.........................................................................................................................................99
エフェクトを接続する.................................................................................................................................99
原音そのものを変化させたいとき
(インサート)......................................................................................................................................99
チャンネルにインサートする.........................................................................................................99
マスターブロックにインサートする.........................................................................................100
原音にエフェクト音を付加するとき(センド/リターン)..................................................101
エフェクトを選ぶ(パッチ)....................................................................................................................103
新しいエフェクト音を作る......................................................................................................................103
ユーザー・パッチへ保存するとき.............................................................................................104
シーンへ登録するとき..................................................................................................................104
CD-RW マスタリング・コンディション..............................................105
CD-RW ドライブをお使いになる前に..................................................................................................105
CD-RW ドライブの取り扱い.......................................................................................................105
7
CD-R/CD-RW ディスクの取り扱い ..........................................................................................105
CD-RW ドライブを接続する...................................................................................................................105
CD-RW ドライブと組み合わせたときの機能......................................................................................106
システム・コンディション...................................................................107
システム全体の設定(システム)...........................................................................................................107
マスター・クロックを選ぶ..........................................................................................................108
外部 MIDI機器とタイミングを合わせる...................................................................................108
自動的に停止させる......................................................................................................................108
常に入力ソースをモニターする..................................................................................................108
ピッチを変えながら再生する......................................................................................................108
フット・スイッチを使う..............................................................................................................109
つなぎ目のノイズが気になるとき.............................................................................................109
スクラブ・レングスを変更する..................................................................................................109
プレビューの長さを変更する......................................................................................................109
メトロノームを鳴らす..................................................................................................................109
直前の操作だけを取り消したいとき.........................................................................................109
表示の濃さを調整する..................................................................................................................110
ディスクの残容量を確認する......................................................................................................110
小節/拍を表示する......................................................................................................................110
デジタル・コピーを禁止する......................................................................................................110
[SHIFT]の働きを保持する........................................................................................................110
レベル・メーターのピークをホールドする.............................................................................111
システムの設定を引き継いだソングをつくる.........................................................................111
V トラック・バンクを切り替える..............................................................................................111
ボタンの感度を調整する..............................................................................................................112
ミキサーとシステムの設定を初期状態に戻す.........................................................................112
CD プレーヤーとデジタル接続する........................................................................................... 112
SCSI ターミネーターをオン / オフする...................................................................................112
MIDIに関する設定(MIDI)......................................................................................................................112
外部機器と MIDI情報をやりとりする.......................................................................................112
メトロノームを MIDI音源で鳴らす...........................................................................................113
シーンを切り換える......................................................................................................................113
エフェクトを切り換える..............................................................................................................113
エフェクトを調整する..................................................................................................................114
モデル ID を切り替える ................................................................................................................114
ドライブに関する設定(ディスク).......................................................................................................114
ハード・ディスクを内蔵しないとき.........................................................................................114
VSR-880 の SCSI ID ナンバーを
変更する...........................................................................................................................................114
同期運転に関する設定
(シンク/テンポ)......................................................................................................................................114
MTC に関する設定........................................................................................................................115
テンポ・マップを作成する..........................................................................................................115
シンク・トラック/テンポ・マップの開始時刻を遅らせる(オフセット).....................115
MIDI クロックを記録する.............................................................................................................115
同期運転に関するさまざまな操作.............................................................................................116
ミキサー部に関する設定
(シーン/オートミックス)......................................................................................................................116
マスター・レベルの設定値を変えずにシーンを呼び出す....................................................116
オートミックスをオン/オフする.............................................................................................116
スナップショットでマスター・レベルを記録したくないとき............................................116
オートミックスを削除する..........................................................................................................116
MIDI 機器と組み合わせる.....................................................................117
MIDIについて.............................................................................................................................................117
MIDI とは..........................................................................................................................................117
MIDI コネクター.............................................................................................................................117
MIDI チャンネル.............................................................................................................................117
VSR-880 で扱う MIDI メッセージ.............................................................................................117
MIDI インプリメンテーション・チャートについて...............................................................117
MIDIシーケンサーと同期運転する........................................................................................................118
同期運転に必要なもの..................................................................................................................118
8
マスターとスレーブ......................................................................................................................118
MTC を使う.....................................................................................................................................118
シンク・トラックを使う(マスター).......................................................................................121
テンポ・マップを使う(マスター)...........................................................................................123
同期運転に関するさまざまな操作.............................................................................................125
シンク・トラック/テンポ・マップの開始時刻を遅らせる(オフセット).....................127
MIDIコントローラーと組み合わせる....................................................................................................128
MIDI チャンネルとコントローラー・ナンバーの対応...........................................................128
トラックの状態を切り換える......................................................................................................129
使いこなしのアイデア..........................................................................130
VS-880EX と同期運転する 130
VS-880EX(マスター)を設定する 130
VSR-880(スレーブ)を設定する 131
Cakewalk ProAudio と同期運転する(MMC / MTC)134
VSR-880 の設定をする 134
Cakewalk Pro Audio の設定をする 136
Calkwalk とデジタル接続する 136
Cakewalk へ録音するとき 137
VSR-880 へ録音するとき 138
ビデオ機器と同期運転する 139
複数台のVSR-880 を同期運転する 141
故障かなと思ったら..............................................................................143
録音/再生.......................................................................................................................................143
ディスク・ドライブ......................................................................................................................144
内蔵エフェクト...............................................................................................................................144
CD-RW ドライブ............................................................................................................................144
MIDI 機器..........................................................................................................................................144
その他...............................................................................................................................................145
エラー・メッセージ一覧 ......................................................................146
用語解説................................................................................................149
目次
ショート・カット一覧..........................................................................152
STATUS/LOCATOR/SCENE/CH EDIT 152
EDIT CONDITION ボタン 152
トランスポート・コントロール・ボタン 152
LOCATOR ボタン 152
AUTOMIX ボタン 153
その他 153
パラメーター一覧 .................................................................................154
インプット・ミキサー [SHIFT]+[IN MIX(LEVEL/BALANCE)]...........................154
トラック・ミキサー [SHIFT]+[TR MIX(EXT SYNC)]...........................................154
ステレオ・イン/エフェクト・リターン [SHIFT]+[RTN MIX(AUTOMIX)].....155
マスターブロック [LEVEL/BALANCE]..............................................................................155
システム・パラメーター [SHIFT]+[SYSTEM]
→SYSTEM PRM?→[ENT/YES]........................................................................156
MIDI パラメーター [SHIFT]+[SYSTEM]
→MIDI PRM?→[ENT/YES]................................................................................156
ディスク・パラメーター [SHIFT]+[SYSTEM]
→DISK PRM?→[ENT/YES]...............................................................................156
シンク/テンポ・パラメーター [SHIFT]+[SYSTEM]
→Sync/Tempo?→[ENT/YES]...........................................................................157
シンク・トラック・コンバート ................................................................................................157
テンポ・マップ .............................................................................................................................157
シーン/オート・ミックス [SHIFT]+[SYSTEM]
→Scene/Auto Mix?→[ENT/YES]......................................................................157
ドライブ・イニシャライズ [SHIFT]+[SYSTEM]
→DriveInitialize?→[ENT/YES]............................................................................157
9
エフェクト・プリセット・パッチ一覧.................................................158
リバーブ(18 プリセット).........................................................................................................158
ゲート・リバーブ(4 プリセット)........................................................................................... 158
ディレイ(9 プリセット)...........................................................................................................158
ボーカル(10 プリセット).........................................................................................................158
ギター(11 プリセット).............................................................................................................158
ギター・アンプ・シミュレーター(9 プリセット).............................................................159
ベース(5 プリセット)............................................................................................................... 159
ステレオ・マルチ(5 プリセット)........................................................................................... 159
コーラス/フランジャー/フェイザー/ピッチ・シフター(9 プリセット)................159
アルゴリズム(20 プリセット)................................................................................................159
リバーブ 2(20 プリセット).....................................................................................................160
マイク・シミュレーター(22 プリセット)...........................................................................160
パラメトリック・イコライザー(26 プリセット)...............................................................160
グラフィック・イコライザー(3 プリセット)......................................................................161
スペース・コーラス(3 プリセット)...................................................................................... 161
スペシャル・エフェクツ(16 プリセット)...........................................................................161
アルゴリズム(14 プリセット)................................................................................................161
テープ・エコー 201(4プリセット)......................................................................................162
アナログ・フランジャー(1 プリセット)..............................................................................162
アナログ・フェーザー(1 プリセット)..................................................................................162
マスタリング・ツール・キット(19 プリセット)...............................................................162
スピーカー・モデリング(11 プリセット)...........................................................................162
アルゴリズム一覧 .................................................................................163
ミキサー・セクション・ブロック・ダイヤグラム...............................218
インプット/トラック・ミキサー.........................................................................................................218
マスターブロック......................................................................................................................................219
トラック・シート .................................................................................220
MIDI インプリメンテーション..............................................................221
主な仕様................................................................................................267
索引.......................................................................................................270
10
主な特長
VSR-880 は以下のような特長を備えた、高音質・多機能の
モジュラー・デジタル・マルチトラック・レコーダー
(Moduler Digital Multitrack Recorder:MDM)です。
最先端のホーム・スタジオ環境を凝縮
ホーム・スタジオの革命となったローランド VS-880EX の
すべての機能を継承し、ディスク・レコーダー、デジタル・
ミキサー、マルチ・エフェクトを有機的に統合しています。
録音時のマイク選びから実際のレコーディング、ミックス・
ダウン、エフェクト処理、PA 機器への出力や CD などのマ
スター・データ作りにいたるまでのホーム・スタジオでのプ
ロセスを、VSR-880 ですべて手に入れることができます。
ディスク・レコーダー
同時再生できる 8 トラックを備え、8 トラックまでの同時録
音ができます。各トラックはそれぞれ 8 トラックの補助ト
ラック(V トラック)を持ち、それら 64 トラック(8 ト
ラック× 8V トラック)の組み合わせを 1 ソングで 2 種類
(バンク)まで持つことができます。そのため、合計で 128
トラック構成(64V トラック× 2 バンク)となり、複数テ
イクの録音や、編集のための一時保管場所(テンポラリー)
など、多くのトラックが必要なときでも、余裕のあるソング
作りをすることができます。
録音やトラック・バウンシング、ミックスダウンのときなど
の状況に応じて、最適なミキサーの設定を簡単に選ぶことが
できます(イージー・ルーティング)。
エフェクト
別売のエフェクト・エクスパンション・ボード(VS8F-2)が
用意されています。VS8F-2 を内蔵すると、最大で 2 系統ま
でのステレオ・エフェクトを VSR-880 単体で使用できます。
リバーブやディレイなどの定番エフェクトに加え、ボーカル
やギターに最適なエフェクト(ギター・アンプ・シミュレー
ターなど)や、RSS のような特殊なエフェクト、マスタリ
ングに最適なエフェクト(マスタリング・ツール・キットや
スピーカー・シミュレーターなど)も内蔵しています。これ
らのエフェクトの組み合わせは、36 種類のアルゴリズム
(接続順序)で整理されているため、簡単な操作で音作りを
することができます。
さまざまな用途に応じて最適に設定された、読み出し専用の
エフェクトの設定(プリセット・パッチ)を 240 個持って
います。さらに、その内容を変更して保存するための読み書
きできるエフェクトの設定(ユーザー・パッチ)も 100 個
用意されています。これらのパッチを選ぶだけで、エフェク
トを瞬時に切り換えることができます。
主な特長
聴きなおしたいところや録音しなおしたいところなどを登録
しておいたり(ロケーター)、ちょっとした印を付けておい
たりすることができます(マーカー)。それらの時刻は簡単
な操作で呼び出すことができ、しかも巻き戻しや早送りの時
間もほとんどかかりません。
非破壊編集(ノン・ディストラクティブ・エディット)を採
用しています。今までの録音や編集を 999 段階までさかの
ぼって元に戻すことができます(アンドゥ/リドゥ)。
デジタル・ミキサー
レベルやパン、エフェクトなども含めたミキサーのすべての
設定を登録しておくことができます(シーン)。登録した設
定は簡単な操作で呼び出すことができますから、ミックスダ
ウンのときのバランスを調整したり、エフェクトを聴き比べ
たりしたいときに便利です。
各チャンネルのレベルやパンなどの設定をマーカーに記憶
し、その時間的な動きを再生できます(オートミックス:ス
ナップショット)。VSR-880単体で、フェード・イン/
フェード・アウトなどのミキシングを実現できます。
簡単な操作方法
従来のマルチトラック・レコーダー感覚で操作できる簡単設
計になっています。お買い上げになったその日から、ホー
ム・スタジオの魅力に触れることができます。
カスタム液晶ディスプレイの採用により、いろいろな設定を
一度に確認できます。特にバー・ディスプレイでは、レベ
ル・メーター、パンやフェーダーのセッティング、トラック
の録音状態などをグラフィックで確認できます。ディスプレ
イはバックライトも備えており、`ステージなどでの視認性
も高くなっています。
11
主な特長
さまざまな接続端子
バランス・タイプの入力として、2 系統の標準ジャック
(INPUT A/B)を装備しています。ライン・レベル
(+4dBu)からマイク・レベル(-50dBu)までの幅広い入
力感度に対応しています。
アンバランス・タイプの入力として、8 系統の RCA ピン・
ジャック(INPUT 1 〜 8)を装備しています。
出力として、8 系統の RCA ピン・ジャックを(OUTPUT 1
〜8)装備しています。
コアキシャル・タイプとオプティカル・タイプのデジタル・
イン/アウト・コネクターを装備しています。あらゆる民生
機器用デジタル機器(CD プレーヤー、DAT レコーダー、
MD レコーダーなど)とのデジタル接続ができます。
R-BUS(RMDB2)コネクターを装備しています。R-BUS
コネクターを備えたローランド・V・ミキシング・システム
(VM-3100Pro、VM-7200 など)と直接接続すれば、8 イ
ン/ 8 アウトの 24 ビット・デジタル・オーディオ信号をや
りとりできます。また、ローランド DIF-AT を介せば、
Alesis ADAT や TASCAM DAシリーズなどとの接続もでき
ます。
SCSI コネクター(25 ピン D-Sub タイプ)を装備していま
す。CD-RW ドライブ(CDR-88RW-2)を接続し、オー
ディオ CD を作成したり、CD-R/RWディスクへソングを
バックアップしたりできます。
MIDI コネクター(IN、OUT/THRU)を装備しています。外
部 MIDI シーケンサーとの同期運転の他、VSR-880のミキ
サーを MIDI シーケンサー側からコントロールしたり、メト
ロノームを外部 MIDI 音源で鳴らしたりすることもできま
す。
12
各部の名称と働き
フロント・パネル(左側)
fig.01-01
1 6
2
3
4
7, 8, 9, 10,11
INPUT(TRS)つまみ
1
INPUT A、B ジャックの入力感度を調整します。つまみを右
いっぱいに回すとマイク・レベル(-50dBu)に、左いっぱ
いに回すとライン・レベル(+4dBu)になります。
INPUT A、B の入力感度を別々に設定することはできませ
ん。INPUT MIXER の各チャンネルのレベルで音量のバラン
スを設定してください。
2
PHONES(フォーンズ)つまみ
ヘッドホンの音量を調整します。
3
INPUT(TRS)ジャック(A、B)
アナログ・オーディオ信号の入力ジャックです。バランス・
タイプの標準ジャックで、入力感度はフロント・パネルの
INPUT(TRS)つまみで調整します。
4
PHONES(フォーンズ)ジャック
5
12
13
[LOCATOR]:
ロケーターを登録/呼び出し/削除するときに押します。
[CLEAR]:
ロケーター/マーカー/シーンを削除するときに押します。
EZ ROUTING(イージー・ルーティング)ボタン
6
イージー・ルーティングの設定画面を開きます(P.49)。
[SHIFT]と組み合わせたときはソロ機能をオン/オフしま
す(P.84)。
SCRUB(スクラブ)ボタン
7
スクラブ機能をオン/オフします(P.37)。トランスポー
ト・コントロール・ボタンと組み合わせたときは、現在位置
の前後の指定した範囲を再生します(プレビュー機能:
P.36)。
8
バリ・ピッチ機能をオン/オフします(P.39)。
9
マーカーを登録します。
10
ループ・レコーディングをオン/オフします(P.45)。
[LOCATOR]+[1]〜[8]と組み合わせたときは、ルー
プ・レコーディングの範囲を指定します。
11
オート・パンチ・イン・レコーディングをオン/オフします
(P.43)。[LOCATOR]+[1]〜[8]と組み合わせたとき
は、オート・パンチ・イン・レコーディングの範囲を指定し
ます。
V.PITCH(バリ・ピッチ)ボタン
TAP(タップ)ボタン
LOOP(ループ)ボタン
A.PUNCH(オート・パンチ)ボタン
各部の名称と働き
別売のヘッドホンを接続します。PHONES ジャックからは
OUTPUT ジャック(MASTER)と同じ音が出力されます。
STATUS/LOCATOR/SCENE/CH EDIT
5
(ステータス/ロケーター/シーン/チャンネル・エディット)ボタン
各トラックの状態を切り換えたり、ロケーターを登録/呼び
出したり(P.33)、シーン(ミキサーのセッティング)を登
録/呼び出したり(P.38)します。
[1]〜[8]:
トラックの状態 ( ソース/録音/再生/ミュート )や、ロ
ケーター、シーンを選びます。
[SHIFT]+[1]〜[8]:
各設定を変更するチャンネルを選びます。
[SCENE]:
シーンを登録/呼び出し/削除するときに押します。
[ZERO]:現在時刻を先頭へ戻します(ゼロ・リターン)。
[REW]: ボタンを押している間だけ現在時刻を戻します。
[FF]: ボタンを押している間だけ現在時刻を進めます。
[STOP]:ソングの録音/再生を停止します。
[PLAY]: 現在時刻からソングを再生します。
[REC]: ソングを録音するときに押します。
AUTOMIX(オートミックス)ボタン
12
オートミックスをオン/オフします。オートミックスをオン
にすると、AUTOMIX インジケーターが点灯します。
トランスポート・コントロール・ボタン
13
レコーダーを操作します。
13
各部の名称と働き
表示部
fig.01-03
(表示例)
1 2 3
4 5
6
7
2
MARKER #(マーカー・ナンバー)
現在時刻のマーカー・ナンバーを表示します。現在時刻に
マーカーが登録されていないときは、現在時刻の手前にあ
る、最も近いマーカー・ナンバーが表示されます。
3
TIME(タイム)
ソングの現在時刻を SMPTE タイム・コードで表示します。
SMPTE タイム・コード(P.150)
4
MEASURE(メジャー)
ソングの現在時刻の小節を表示します。
5
BEAT(ビート)
ソングの現在時刻の拍を表示します。
8
9
CONDITION(コンディション)
1
現在の操作状態を表示します。
PLY: 通常の状態(プレイ・コンディション)です。
INn: インプット・ミキサーの設定を変更します
(n=1 〜 8、a 〜 d)。
TRn: トラック・ミキサーの設定を変更します
(n=1 〜 8、a 〜 d)。
RTN: リターン・ミキサーの設定を変更します。
MST: マスターブロックの設定を変更します。
SNG: ソング・エディット
LOC: ロケーター・エディット
TRK: トラック・エディット
FX: エフェクト・エディット
SYS: システム・エディット
CDR: CD-RW マスタリング
6
SYNC MODE(シンク・モード)
現在のシンク・モード(同期のしかた)を表示します。
7
SCENE(シーン)
現在使っているシーン・ナンバー(ミキサーの状態)を表示
します。シーン・ナンバーの頭に*が付いているとき
は、現在のミキサーの状態が、シーンを呼び出してから変更
されていることを示します。
REMAINING TIME(リメイニング・タイム)
8
録音できる残り時間を表示します(P.110)。
バー・ディスプレイ
9
通常状態では[SHIFT]+[DISPLAY(PLAY)]で選択し
た項目をグラフィック表示します。なんらかの設定を変更し
ているときは、設定項目に応じた情報がグラフィック表示さ
れます。
ソング・プロテクト(P.49)がオンになっているときは、
プレイ・コンディションの表示はPlyとなります。また、
インプット/トラック・ミキサーの表示は、チャンネル・リ
ンク(P.82)をオフにしているチャンネルでは 1 〜 8、オ
ンにしているチャンネルでは a 〜 d と表示されます。
14
フロント・パネル(右側)
)fig.01-02
1
34567
2
11
各部の名称と働き
7
MIDI/DISK(ミディ/ディスク)インジケーター
MIDI メッセージを受信しているときは緑色に、ディスク・
ドライブとの間でデータを読み書きしているときは赤色に点
灯します。両方の動作をしているときは橙色に点灯します。
8
PARAMETER(パラメーター)ボタン
設定項目の表示を切り換えます。
12
8910
PLAY(プレイ)ボタン
1
電源を入れたときの表示(通常の再生状態)に戻します。
[SHIFT]と組み合わせたときは、バー・ディスプレイの表
示項目を切り換えます。
2
SHIFT(シフト)ボタン
他のボタンと組み合わせて、そのボタンの働きを切り換えま
す。[SHIFT]と組み合わせたときのボタンの働きは、フロ
ント・パネル上では青の文字で表されています。
3
MASTER(マスター)
TIME/VALUE ダイヤル:
通常は、再生時刻を移動します。設定変更時は、各パラメー
ターの設定値(バリュー)を変更します。
[LEVEL/BALANCE]:
マスターブロックの設定変更画面を開きます(P.85)。
9
EXIT/NO(エグジット/ノー)ボタン
操作を中止したり、画面を抜けたりするときに押します。表
示部に設定項目(パラメーター)が複数表示されているとき
は、カーソルを左へ移動し、設定変更の対象となる項目を選
びます。
10
操作を実行したり、画面を選んだりするときに押します。表
示部に設定項目(パラメーター)が複数表示されているとき
は、カーソルを右へ移動し、設定変更の対象となる項目を選
びます。
11
VSR-880 の電源をオン/オフします。
12
内蔵ハード・ディスク(HDP88 シリーズ)を取り付けるた
めのスペースです。
ENT/YES(エンター/イエス)ボタン
POWER(パワー)スイッチ
フロント・カバー
各部の名称と働き
4
EXT SYNC(エクスターナル・シンク)ボタン
VSR-880 を基準として動作させる(マスター)か、外部
MIDI 機器を基準として動作させる(スレーブ)かを切り替
えます(P.115)。
5
UNDO(アンドゥ)ボタン
録音や編集操作を取り消したいときに押します(アンドゥ機
能:P.47)。[SHIFT]と組み合わせたときは、最後に行っ
たアンドゥ機能を取り消します(リドゥ機能:P.48)。
6
CD-RW(シーディー・アールダブリュー)ボタン
マスタリング・ルームや CD-R ライトの操作画面を開きます
(P.105)。
15
各部の名称と働き
リア・パネル
fig.01-04
12
34567
AC IN(エーシー・イン)
1
付属の電源コードを接続します。
故障の原因となりますので、付属以外の電源
コードを接続することはおやめください。
2
SCSI(CD-R)(スカジー)コネクター
25 ピン D-Sub タイプのSCSIコネクターです。別売の
CDR-88RW-2(CD-RW ドライブ)などを接続します。
SCSI(CD-R)コネクターには取扱説明書に記載されている
SCSI 機器(CD-RW ドライブ、Zip ドライブ)だけを接続し
てください。故障の原因になりますので、たとえ端子の形状
が同じでも、RS-232C 接続タイプやパラレル接続タイプの
機器を接続することは絶対におやめください。
3
FOOT SWITCH(フット・スイッチ)ジャック
別売のフット・スイッチ(DP-2、BOSS FS-5U など)を接
続します。レコーダーの操作やマーカーの設定、パンチ・イ
ン/パンチ・アウトの切り換えなどを、フット・スイッチで
操作したいときに使用します。お買い上げ時は、レコーダー
のスタート/ストップができるように設定されています。
メッセージを送信するように設定されています。
DIGITAL(デジタル)コネクター
5
デジタル・オーディオ信号(マルチトラック、またはステレ
オ)を入出力します。
R-BUS(RMDB2):
8 イン/ 8 アウトの 24 ビット・デジタル・オーディオ・コ
ネクターです。ローランド VM-3100Pro や DIF-ATなどと
接続します。
COAXIAL:
コアキシャル・タイプのデジタル・イン/アウト・コネク
ターです。
OPTICAL:
オプティカル・タイプのデジタル・イン/アウト・コネク
ターです。
R-BUS(RMDB2)コネクターには取扱説明書に記載されて
いる R-BUS 搭載機器だけを接続してください。故障の原因
になりますので、たとえ端子の形状が同じでも、SCSI 接続
タイプや RS-232C 接続タイプ、パラレル接続タイプの機器
を接続することは絶対におやめください。接続には専用の
R-BUS(RMDB2)ケーブルをお使いください。
4
MIDI(ミディ)コネクター(IN、OUT/THRU)
外部 MIDI 機器(SI-80SP やMIDIシーケンサーなど)を接
続します。
IN:
MIDI メッセージを受信します。外部 MIDI 機器の MIDI OUT
コネクターと接続します。
OUT/THRU:
MIDI OUT または MIDI THRUのコネクターとして使用しま
す。お買い上げ時は MIDI OUT コネクターとして、MIDI
16
デジタル・オーディオ信号は、DIGITAL IN コネクターにデ
ジタル・オーディオ機器を接続しただけでは入力できませ
ん。デジタル・オーディオ信号をモニター/録音したいとき
は、「デジタル接続で録音する」(ユーザー・ガイド P.36)
をお読みください。また、コアキシャル・タイプのコネク
ターには、アナログ・オーディオ信号を入出力することはで
きません。
コアキシャル・タイプとオプティカル・タイプのデジタル・
コネクターは、S/P DIFと EIAJ CP-1201 に準拠しています。
RMDB II、RMDB2 および R-BUS は、ローランドの同一規
格です。
6
アナログ・オーディオ信号の出力ジャック(RCA ピン・タ
イプ)です。出力のしかたはミキサーのマスターブロックと
各チャンネルの設定で決まります。
MASTER: ミックス・バスの信号を出力します。
AUX: AUXバスの信号を出力します。
FX1: FX1バスの信号を出力します。
FX2: FX2バスの信号を出力します。
OUTPUT(アウトプット)ジャック(1〜 8)
各部の名称と働き
各部の名称と働き
7
INPUT(インプット)ジャック(1 〜 8)
アナログ・オーディオ信号の入力ジャック(RCA ピン・タ
イプ)です。各ジャックの入力感度はインプット・ミキサー
で調整します。
17
はじめに
ここでは、VSR-880 の基本概念や内部構成、操作方法など
について説明しています。VSR-880 をより理解するために
お読みください。
データの保存と管理
管理できるディスク容量
(パーティション)
VSR-880 は、取り扱うデータ(演奏データやミキサーの設
定、システムの設定など)を、すべてディスク・ドライブへ
保存します。そのため、ハード・ディスクを内蔵しないと動
作できません。また、VSR-880 で使用しているハード・
ディスクは、他の機器ではお使いになれません。
VSR-880 で一度に管理できるディスクの容量は、500MB
/1000MB です。それ以上の容量のディスク・ドライブを
使うときは、500MB / 1000MB の容量に分割して使用す
ることになります。この分割された領域をパーティションと
呼びます。1 台のディスク・ドライブには、最大で 10 個ま
でパーティションを設定することができます。余裕のある作
品づくりをするために、パーティションはなるべく
1000MB に設定するようにしてください。
例1: ディスク・ドライブ= 3.2GB、
パーティション= 500MB のとき
fig.02-01j
パーティション0
(500MB)
パーティション2
(500MB)
パーティション4
(500MB)
パーティション6
(200MB)
ディスク・ドライブ
(3.2GB)
パーティション1
(500MB)
パーティション3
(500MB)
パーティション5
(500MB)
録音/再生の対象となるディスクを
指定する(ドライブ・セレクト)
VSR-880 はディスク・ドライブの各パーティションを独立
して扱い、それぞれのパーティションには自動的にパーティ
ション・ナンバー(0 〜 9)が付けられます。1 台のディス
ク・ドライブに複数のパーティションが設定されているとき
は、「どのディスク・ドライブ」の「どのパーティション」
を使用するかを指定してください。現在使用しているディス
ク・ドライブのパーティションをカレント・ドライブと呼び
ます。
SYS Drive Selectと表示されるまで、[SHIFT]+
1.
[SYSTEM( )]を何回か押します。
2.
[ENT/YES]を押します。
TIME/VALUE ダイヤルで切り換えたいディスク・ドライ
3.
ブを選びます。内蔵ハード・ディスクはIDE:*、外部
ディスク・ドライブはSC0:* 〜 SC7:*(数字は SCSI
ID ナンバー)と表示されます。それぞれのディスク・
ドライブ名の後ろに付いてる数字はパーティション・ナ
ンバーです。たとえば、内蔵ハード・ディスクのパー
ティション 1 に切り換えたいときはIDE:1を選んで
ください。
fig.02-02a
CONDITION MARKER#
[ENT/YES]を押します。確認メッセージが表示されます。
4.
[ENT/YES]を押します。STORE Current?(現在の
5.
ソングを保存しますか)と表示されます。
現在のソングを保存しておきたいときは[ENT/YES]
6.
を、そうでないときは[EXIT/NO]を押します。デモ・
ソングが選ばれているときは[EXIT/NO]を押してくだ
さい。
カレント・ドライブが切り換わると、プレイ・コンディ
7.
ションへ戻ります。
TIME
dB
例2: ディスク・ドライブ= 3.2GB、
パーティション= 1000MB のとき
fig.02-02j
ディスク・ドライブ
(3.2GB)
パーティション0
(1000MB)
パーティション2
(1000MB)
パーティション1
(1000MB)
パーティション3
(200MB)
18
VS-880 / 840 / 1680 / 880EXとVSR-880 との間で、
ハード・ディスクやソング・データを共有したいときは、
パーティション容量やトラック数の違いなどから、ある程度
の制約が出てくることがあります。詳しくは、「互換性につ
いて」(P.26)をお読みください。
VSR-880 は、ローランド HDP88 シリーズのハード・ディ
スク(ハード・ディスク・ドライブ・ユニット)を内蔵する
ことができます。同時録音/再生トラック数や記憶容量な
ど、VSR-880 の性能を最大限に発揮するために、特に
HDP88-2100 以上をお使いになることをおすすめします。
はじめに
演奏を録音する場所(ソング)
演奏データを録音する場所をソングと呼びます。これは、た
とえばテープ式マルチトラック・レコーダーなどではカセッ
ト・テープにあたるものです。各パーティションには、機種
(VS-880 / 1680 / 880EX / VSR-880)ごとにそれぞれ
200 曲までのソングを保存することができます。ただし、1
パーティションに保存することのできるソングの総数は 500
までです。
通常は、パーティションは 1000MB に設定してください。
たくさん(200 曲以上)のソングを同時に扱いたいときな
どは 500MB に設定するとよいでしょう。現在、録音/再生
/編集の対象になっているソングをカレント・ソングと呼び
ます。ソングには次のようなデータが含まれています。
•
すべての V トラックの録音データ
•
シンク・トラックに記録された MIDI クロック
登録した時刻(ロケーター、マーカー、パンチ・イン/
•
アウト・ポイント、ループ・イン/アウト・ポイント)
(P.33)
•
シーン(ミキサーの設定)(P.38)
•
バリ・ピッチの設定(P.39)
システムの設定の一部(システム、MIDI、ディスク、シ
•
ンク、シーン)(P.107)
•
エフェクトの設定(VS8F-2 内蔵時)
オートミックスのデータ(P.68)
•
ソース、トラック、チャンネルの違い
VSR-880 では、ソース、トラック、チャンネルという言葉
を使用して、レコーダー部とミキサー部の説明をしていま
す。これらの言葉はお互い似ているようですが、違いを明ら
かにしておかないと混乱を起こすことになります。
ソース:
ミキサー部へ入力したり、レコーダー部へ録音したりする元
の信号を示します。VSR-880 では、特にアナログ・イン
プット・ジャック(INPUT A/B、1 〜 8)とデジタル・イ
ン・コネクター(OPTICAL、COAXIAL、R-BUS)へ入力
される信号に関して使われます。
イベントについて
ディスクへ録音結果を保存しておくために、VSR-880 が扱
うメモリーの最小単位をイベントと呼びます。新しく作られ
たばかりのソングには、1 ソングあたり約 10,000 個のイベ
ントが用意されます。
1 トラックあたり、1 回の録音で 2 イベントが消費されま
す。また、パンチ・イン・レコーディングやトラック・コ
ピーなどでもイベントは消費されます。この消費されるイベ
ント数は状況に応じて複雑に変化します。たとえば、オート
ミックス(P.68)では、マーカー1 つにつき 5 イベントを
消費します。
たとえディスクの空き容量に余裕があっても、1 ソングで使
用できるイベントをすべて消費してしまったときは、それ以
上の録音をすることはできなくなります。
イベントの残数は、次のような方法で節約できることがあり
ます。状況に応じて試してみてください。
ソング・ストアを実行する:(ユーザー・ガイド P.48)
アンドゥしているとき(UNDO インジケーターが点灯して
いるとき)は、ソング・ストアを実行してください。リドゥ
のために消費されているイベントを開放することができま
す。ただし、直前に実行したアンドゥを取り消すこと(リ
ドゥ)はできなくなります。
ソング・オプティマイズを実行する:
(ユーザー・ガイド P.47)
パンチ・イン・レコーディングを何度も繰り返しているとき
は、ソング・オプティマイズを実行してください。不要な音
声のデータに費やされているイベントを開放することができ
ます。ただし、アンドゥ・レベルは1段階しか選べなくなり
ます。
オートミックスのデータを削除する:(P.71)
オートミックスをレコーディングしているときは、不要な
データを削除してください。不要なオートミックスのデータ
に費やされているイベントを開放することができます。
はじめに
トラック:
レコーダー部へ入出力される信号のことを示します。また、
信号を録音/再生する場所そのものを示すこともあります。
チャンネル:
ミキサー部で個別に音を処理する単位、またはその信号のこ
とを示します。また、フロント・パネルでの特定のボタンを
示すこともあります。
19
はじめに
ミキサー部
レコーダー部に入出力される信号の流れを設定します。VSR-880 には、レコーダー
部の前段に配置されるインプット・ミキサーと、レコーダー部の後段に配置される
トラック・ミキサー、エフェクトのリターンとステレオ・イン(P.87)をコント
ロールするエフェクト・リターン・ミキサー、およびそれぞれのミキサーの信号を
どの接続端子から出力するかを決めるマスターブロックがあります。
■信号の流れについて(バス)
VSR-880 では、信号の流れにバスという概念を導入しています。これは、複数の
トラック/チャンネルへ、複数の信号を効率的に送るための、共通な線のことをい
います。水道管のようなものと考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば、上水道から家へ供給される水は、家の中のさまざまな場所(キッチンや
バス・ルーム、トイレなど)へ枝分かれします。また、枝分かれした先で使われた
水は、やがて下水管へ集まり、排出されることになります。
fig.02-03j
ミキサー部の詳細について
は、「ミキサー・セクショ
ン・ブロック・ダイアグラ
ム」(P.218)をご覧くだ
さい。
流し台
上水道からの給水
給湯器
家そのものを VSR-880と考えれば、上水道から供給される水は、エレクトリック・
ギターやマイクなどの入力にあたります。この入力の一部は、レコーディング・ト
ラックへ送られ、録音されます。また別の一部はエフェクトへ送られ、リバーブや
コーラスをかけた後、出力されることになります。
このように、共通な線のどこからとどこへを指定してやることにより、どの入力信
号を、どのトラックへ録音し、またはどのエフェクトへ送り、どこから出力するか
を決めるのが、VSR-880の基本的な考えかたとなっています。
VSR-880には、次のようなバスがあります。
家の中
給水の流れ
給湯の流れ
バスタブ
洗面台
トイレ
下水道へ排水
排水の流れ
20
レコーディング・バス:
レコーディング・バスに割り当てられた信号は、録音のためにレコーダー部へ送ら
れます。8系統(1〜 8)あり、インプット・ミキサーの出力とトラック・ミキサー
の出力、エフェクトの出力(リターン)を割り当てることができます。レコーディ
ング・バスに割り当てられた信号は、ミックス・バスへ割り当てることはできません。
ミックス・バス:
ミックス・バスに割り当てられた信号は、モニターのために MASTER ジャックへ
送られます。2 系統(L、R)あり、インプット・ミキサーの出力とトラック・ミキ
サーの出力、エフェクトの出力(リターン)を割り当てることができます。
エフェクト・バス:
エフェクト・バスに割り当てられた信号は、エフェクトをかけるためにエフェクト
へ送られます。2 系統(FX1、FX2)あり、インプット・ミキサーの出力とトラッ
ク・ミキサーの出力を割り当てることができます。レコーディング・バスまたは
ミックス・バスに割り当てられた信号は、エフェクト・バスへも割り当てることが
できます。
AUXバス:
AUXバスに割り当てられた信号は、補助的なモニターのためにAUX SEND ジャッ
クへ送られます。2 系統(AUX A、AUX B)あり、インプット・ミキサーの出力と
トラック・ミキサーの出力を割り当てることができます。レコーディング・バスま
たはミックス・バスに割り当てられた信号は、AUX バスへも割り当てることがで
きます。外部エフェクト機器を接続したいときや、MASTER ジャックとは別に信
号を出力したいとき(インディビジュアル・アウト)などに便利です。
はじめに
■インプット・ミキサー
レコーダー部の前段に配置されている、各外部入力(INPUT 1 〜 8、
INPUT A 〜 B、OPTICAL、COAXIAL、R-BUS)に対応したミキサーです。
fig.02-04
INPUT 1
INPUT 2
INPUT 3
INPUT 4
INPUT 5
INPUT 6
INPUT 7
INPUT 8
Input Mixer (Channel 1–8)
EQ 1 Level 1
EQ 2 Level 2
EQ 3 Level 3
EQ 4 Level4
EQ 5 Level 5
EQ 6 Level 6
EQ 7 Level 7
EQ 8 Level 8
Pan 1
Pan 2
Pan 3
Pan 4
Pan 5
Pan 6
Pan 7
Pan 8
はじめに
MIX L/R (MASTER)
REC 1 (Recorder)
REC 2 (Recorder)
REC 3 (Recorder)
REC 4 (Recorder)
REC 5 (Recorder)
REC 6 (Recorder)
REC 7 (Recorder)
REC 8 (Recorder)
各チャンネルの出力は、録音のためにトラックへ割り当てられます。トラックへ割
り当てられていないチャンネルは MIX バスへ出力されます。また、割り当てられた
トラックの状態が、入力ソース(STATUS インジケーターが橙色に点滅)または
録音待機状態(STATUS インジケーターが赤く点滅)ではないときも、MIX バス
へ出力されます。
21
はじめに
■トラック・ミキサー
レコーダー部の後段に配置されている、各トラック(1 〜 8)に対応したミキサー
です。
fig.02-05
Recorder Track Mixer (Track 1–8)
REC 1
REC 2
REC 3
REC 4
REC 5
REC 6
REC 7
REC 8
Track 1
Track 2
Track 3
Track 4
Track 5
Track 6
Track 7
Track 8
各トラックはミックス・バスに送られ、MASTER ジャックから出力されます。また、再録音のためにト
ラックの出力をレコーディング・バスへ割り当てることもできます。
■エフェクト・リターン・ミキサー
センド/リターン方式で接続しているエフェクトからのリターン・レベル/バラン
スと、ステレオ・インのレベル/バランスに対応したミキサーです。
fig.02-05a
EQ 1 Level 1
EQ 2 Level 2
EQ 3 Level 3
EQ 4 Level 4
EQ 5 Level 5
EQ 6 Level 6
EQ 7 Level 7
EQ 8 Level 8
Pan 1
Pan 2
Pan 3
Pan 4
Pan 5
Pan 6
Pan 7
Pan 8
MIX L/R (MASTER)
REC 1 (Recorder)
REC 2 (Recorder)
REC 3 (Recorder)
REC 4 (Recorder)
REC 5 (Recorder)
REC 6 (Recorder)
REC 7 (Recorder)
REC 8 (Recorder)
FX Return Mixer (Channel 6–8)
FX1 Return
FX2 Retuen
StIn
Level
FX1
RTNLev
FX2
RTNLev
StIn Bal
FX1 RTNBal
FX2 RTNBal
各チャンネルは MASTER ジャックから出力されます。また、録音のためにレコー
ディング・バスへ割り当てることもできます。このときの各チャンネル(STATUS
[6]〜[8])には次の信号が対応します。
チャンネル 6: ステレオ・インに割り当てられた INPUTジャック
チャンネル 7: FX1 のリターン
チャンネル 8: FX2 のリターン
MIX L/R (MASTER)Stereo In
REC 1 (Recorder)
REC 2 (Recorder)
REC 3 (Recorder)
REC 4 (Recorder)
REC 5 (Recorder)
REC 6 (Recorder)
REC 7 (Recorder)
REC 8 (Recorder)
22
■マスターブロック
各ミキサーの出力をどの外部接続端子から出力するかを選びます。
fig.02-06
はじめに
Masterblock
MIX bus L, R
AUX bus A, B
FX1 bus L, R
FX2 bus L, R
Track 1–8
REC bus 1–8
OUTPUT 1–2
(MASTER L, R)
OUTPUT 3–4
(AUX L, R)
OUTPUT 5–6
(FX1 L, R)
OUTPUT 7–8
(FX2 L, R)
PHONES L/R
COAXIAL OUT L, R
OPTICAL OUT L, R
レコーダー部
■テープ式マルチトラック・レコーダーとの違い
VSR-880では、DAT レコーダーのようなテープではなく、MD レコーダーのよう
なディスクに演奏(音)が録音されます。ディスクに録音されている演奏は、ディ
スクのどこに録音されていても瞬時に呼び出して再生できます。このことは、DAT
レコーダーとMDレコーダーで曲の頭出しをしたときの検索の速さの違いからもわ
かります。このように、録音した時刻や順番に関係なく、自由に呼び出しができる
ことをランダム・アクセスと呼びます。それに対し、テープのように録音した時刻
や順番にしたがって呼び出しすることをシーケンシャル・アクセスと呼びます。
fig.02-07j
はじめに
ランダム・アクセス シーケンシャル・アクセス
23
はじめに
■トラック・ミニッツと録音時間
テープ・レコーダーでは、使用するテープによってあらかじめ録音できる時間が決
まっています。また、録音されていない未使用部分は無駄になってしまいます。
fig.02-08j
録音可能時間
トラック1
トラック2
トラック3
トラック4
00h00m00s00 00h30m00s00
テープ・レコーダーの場合(30分テープ)
これに対し、ディスク・レコーダーでは、使用するディスクの容量によって録音で
きる合計の時間が決まりますが、実際に録音が行われただけディスクの容量が消費
され、未使用部分はディスクの空き容量に影響を与えません。このため、使用する
トラックやフレーズの使いかたによって、実際に録音できる時間が異なってくるこ
とがあります。そこで、通常は「1 トラックを使ってモノラルで連続録音できる総
時間」を基準として示します。これをトラック・ミニッツと呼びます。
fig.02-09j
時刻
録音可能時間
トラック1
トラック2
トラック3
トラック4
00h00m00s00 00h30m00s00 00h40m00s00
時刻
ディスク・レコーダーの場合
24
fig.02-10j
はじめに
たとえば、10 トラック・ミニッツとは、モノラルで 10 分間、ステレオで 5 分間、
4トラックで 2 分 30秒の録音ができることを示しています。
トラック1
00h00m00s00 00h10m00s0
時刻
トラック1
トラック2
00h00m00s00 00h05m00s00
トラック1
トラック2
トラック3
トラック4
00h00m00s00 00h02m30s00
■各トラックに備えられている補助トラック
同時再生できる 8 トラックを備え、8 トラックまでの同時録音ができます。各ト
ラックは 8 つの補助トラックから構成されていて、その中からどれか 1 つを選ん
で、録音/再生の対象とすることができます。この補助トラックを V トラックと呼
びます。
1ソングには、この 8 トラック× 8V トラック= 64V トラックの組み合わせを 2 種
類(バンク)まで持つことができます。つまり、最大で 8 トラック× 8V トラック
×2バンク= 128 トラックに演奏を録音することができることになります。実際
の録音/再生時には、どちらのバンクを使うかを指定した上で、それぞれの V ト
ラックから 1 トラックを選ぶことになります。異なるバンクのトラックを同時に再
生することはできません。
fig.02-11
Song
時刻
はじめに
時刻
V-Track Bank A, B
V-Track1
2
3
4
5
6
7
8
どのトラックへどんな演奏
を録音したかをメモしてお
くことのできる「トラッ
ク・シート」が用意されて
います(P.220)。コピー
してお使いください。
25
互換性について
VSR-880 は、ローランド・デジタル・スタジオ・ワークス
テーション(VS-880、VS-1680、VS-840EX、VS-880EX)
でお使いのディスク/ソング・データを読み込むこともでき
ます。しかし、ソング・データの構成に違いがあるため、そ
の読み込みと保存にはいくつかの注意点があります。
VSR-880 は DAT リカバー機能を備えていません。そのた
め、他機種で DAT バックアップされたソング・データは
VSR-880 で復元することはできません。
他機種で DAT バックアップされたソング・データを復元
(リカバー)したいときは、まず DATバックアップした機
種でソングを復元(DATリカバー)します。その後、CD-R
バックアップやアーカイブ・ストアなどの方法で、ソング・
データを VSR-880 で扱えるディスク(CD-R/RW ディス
ク、Zip ディスクなど)へ保存しなおしてください。
ディスクの互換性
他機種のディスクを VSR-880で使う
のときは、まずソング・アーカイブ・エクストラクト
(P.77)を実行します。その後、復元されたソング・データ
をVSR-880 用に変換してください(ソング・インポート:
P.28)。
VS-880EX → VSR-880
VS-880EX でお使いのディスク(内蔵ハード・ディスク、
プレイヤブル・タイプの Zip ディスクなど)は、イニシャラ
イズ済みのディスクとして認識されます。このときは、
VS-880EX で録音されたソングを再生したり、新しくソン
グを作ったりすることができます。ただし、VS-880EX で録
音されたソングを VSR-880 で編集したり、新たに保存しな
おしたりすることはできません。VS-880EX で作成したソ
ングを VSR-880 で編集したいときは、VSR-880 用に変換
してください(ソング・インポート:P.28)。
VS-880EX(Ver.1.0 または Ver.2.0)でCD-R バックアッ
プされたソング・データは、VSR-880 でリカバー(CD-R
リカバー)することができます。ただし、リカバーされたソ
ングを VSR-880 で編集したり、新たに保存しなおしたりす
ることはできません。このときは、まず CD-R リカバー
(ユーザー・ガイド P.97)を実行します。その後、復元され
たソング・データを VSR-880 用に変換してください(ソン
グ・インポート:P.28)。
VS-880 → VSR-880
VS-880 でお使いのディスク(内蔵ハード・ディスク、プレ
イヤブル・タイプの Zip ディスクなど)は、イニシャライズ
済みのディスクとして認識されます。このときは、VS-880
で録音されたソングを再生したり、新しくソングを作ったり
することができます。ただし、VS-880 で録音されたソング
をVSR-880 で編集したり、新たに保存しなおしたりするこ
とはできません。VS-880 で作成したソングを VSR-880 で
編集したいときは、VSR-880 用に変換してください(ソン
グ・インポート:P.28)。
VS-880(Ver.3.0以上)で CD-R バックアップされたソン
グ・データは、VSR-880 でリカバー(CD-R リカバー)す
ることができます。ただし、リカバーされたソングを
VSR-880 で編集したり、新たに保存しなおしたりすること
はできません。このときは、まず CD-R リカバー(ユー
ザー・ガイド P.97)を実行します。その後、復元されたソ
ング・データを VSR-880 用に変換してください(ソング・
インポート:P.28)。
VS-880 でアーカイブ・コピーされたソング・データは、
VSR-880 で復元(アーカイブ・エクストラクト)すること
ができます。ただし、復元されたソングを VSR-880 で編集
したり、新たに保存しなおしたりすることはできません。こ
VS-880EX(Ver.1.0 または Ver.2.0)でアーカイブ・コ
ピーされたソング・データは、VSR-880 で復元(アーカイ
ブ・エクストラクト)することができます。ただし、復元さ
れたソングを VSR-880 で編集したり、新たに保存しなおし
たりすることはできません。このときは、まずソング・アー
カイブ・エクストラクト(P.77)を実行します。その後、
復元されたソング・データを VSR-880 用に変換してくださ
い(ソング・インポート:P.28)。
VS-1680 → VSR-880
VS-1680 でお使いのディスク(内蔵ハード・ディスク、プ
レイヤブル・タイプの Zip ディスクなど)は、パーティショ
ンが 1GB のときに限り、イニシャライズ済みのディスクと
して認識されます。ただしこのときは、ソングを新しく作る
ことだけができます。VS-1680 で録音されたソングは VS-
880EX では直接再生できません(ソング・セレクト(ユー
ザー・ガイド P.24)のリストに表示されません)。このとき
は、VS-1680 のソング・データの 8 トラック分をVSR880 用に変換してください(ソング・インポート:P.28)。
Partitionを2000MBに設定してイニシャライズして
いても、実際のパーティション容量が 1GB 以下ならば認識
できます(Zip ディスクなど)。
26
互換性について
VS-1680(Ver.1.0 または Ver.2.0)で CD-R バックアップ
されたソング・データは、VSR-880 でリカバー(CD-R リ
カバー)することができます。ただし、リカバーされたソン
グを VSR-880 で再生したり、編集したり、新たに保存しな
おしたりすることはできません。このときは、まず CD-R リ
カバー(ユーザー・ガイド P.97)を実行します。その後、
復元されたソング・データの 8 トラック分を VSR-880 用に
変換してください(ソング・インポート:P.28)。
VS-1680(Ver.1.0 または Ver.2.0)でアーカイブ・コピー
されたソング・データは、VSR-880 で復元(アーカイブ・
エクストラクト)することができます。ただし、復元された
ソングを VSR-880 で再生したり、編集したり、新たに保存
しなおしたりすることはできません。このときは、まずソン
グ・アーカイブ・エクストラクト(P.77)を実行します。
その後、復元されたソング・データの 8 トラック分を VSR880 用に変換してください(ソング・インポート:P.28)。
VSR-880 で、CD-R リカバーまたはソング・アーカイブ・
エクストラクトした VS-1680 のソング名は、ソング・セレ
クト画面では表示されません(認識できません)。
VSR-880 で CD-R バックアップされたソング・データは、
VS-880 でリカバー(CD-R リカバー)することはできません。
VSR-880 でアーカイブ・コピーされたソング・データは、
VS-880 で復元(アーカイブ・エクストラクト)することは
できません。
VSR-880 → VS-880EX
VSR-880 でお使いのディスク(内蔵ハード・ディスク、プ
レイヤブル・タイプの Zip ディスクなど)は、パーティショ
ン0〜3に限り、イニシャライズ済みのディスクとして認
識されます。パーティション 4 〜 9 は認識できません。
このときは、VSR-880 で録音されたソングを再生したり、
新しくソングを作ったりすることができます。ただし、
VSR-880 で録音されたソングを VS-880EXで編集したり、
新たに保存しなおしたりすることはできません。VSR-880
で作成したソングを VS-880EX で編集したいときは、VS880EX 用に変換してください(ソング・エクスポート:
P.30)。
VS-840 → VSR-880
VS-840(Ver.1.0または EX)でお使いの Zipディスクを、
VSR-880 に接続した Zip ドライブへ入れたときは、イニ
シャライズされていないディスクとして認識されます。
VS-840 のソングを VSR-880 で再生/編集したいときは、
そのソング・データを VSR-880 用に変換します(ソング・
インポート:P.28)。ただしこのときは、Zip ディスクに録音
されている演奏データ(音声データ)と、その演奏データが
どのトラックへ録音されているかの情報だけが変換されます。
VSR-880 のディスクを他機種で使う
VSR-880 → VS-880
VSR-880 でお使いのディスク(内蔵ハード・ディスク、プ
レイヤブル・タイプの Zip ディスクなど)は、パーティショ
ン0〜3に限り、イニシャライズ済みのディスクとして認
識されます。パーティション 4 〜 9 は認識できません。
VSR-880 で CD-Rバックアップされたソング・データは、
VS-880EX でリカバー(CD-R リカバー)することはできま
せん。
VSR-880 でアーカイブ・コピーされたソング・データは、
VS-880EX で復元(アーカイブ・エクストラクト)するこ
とはできません。
互換性について
VSR-880 → VS-1680
VSR-880 でお使いのディスク(内蔵ハード・ディスク、プ
レイヤブル・タイプの Zip ディスクなど)は、パーティショ
ン0〜7に限り、イニシャライズ済みのディスクとして認
識されます。パーティション 8 〜 9 は認識できません。
このときは、VSR-880 で録音されたソングを再生したり、
新しくソングを作ったりすることができます。ただし、
VSR-880 で録音されたソングを VS-1680 で編集したり、新
たに保存しなおしたりすることはできません。VSR-880 で
作成したソングを VS-1680 で編集したいときは、VS-1680
用に変換してください(ソング・エクスポート:P.30)。
このときは、新しくソングを作ることだけができます。
VSR-880 で録音されたソングは VS-880 では認識(再生)で
きません。VSR-880 で作成したソングを VS-880 で編集し
たいときは、VS-880 用に変換してください(ソング・エク
スポート:P.30)。
VSR-880 で CD-Rバックアップされたソング・データは、
VS-1680 でリカバー(CD-R リカバー)することはできま
せん。
27
互換性について
VSR-880 でアーカイブ・コピーされたソング・データは、
VS-1680 で復元(アーカイブ・エクストラクト)すること
はできません。
VSR-880 → VS-840
VSR-880 に接続した Zip ドライブでお使いの Zip ディスク
を、VS-840(Ver.1.0または EX)へ入れたときは、イニ
シャライズされていないディスクとして認識されます。
VSR-880 のソングを VS-840 で再生/編集したいときは、
まず VSR-880 のソング・データを VS-880 用に変換し、
Zip ディスクに保存します(VSR-880 のソング・エクス
ポート:P.30)。その後、そのソング・データをさらに VS-
840 用に変換してください(VS-840 のソング・コンバー
ト)。ただしこのときは、Zipディスクに録音されている演
奏データ(音声データ)と、その演奏データがどのトラック
へ録音されているかの情報だけが変換されます。
ソングの互換性
他機種の演奏データを VSR-880 で
読み込む(ソング・インポート)
他機種で作成したソングを VSR-880 用に変換し、カレン
ト・ドライブに新しいソングとしてコピーすることができま
す。これをソング・インポートと呼びます。
•
イコライザーやステレオ・リンクなどのミキサーの設
定、シンク・トラックやテンポ・マップなどのシステム
の設定、ロケーターやマーカーの時刻、エフェクトの設
定など、すべてのソング・データがコピーされます。
•
新しく作られるソングのサンプル・レートとレコーディ
ング・モードは、それぞれ元のソングと同じになります。
レコーディング・モードがLIV2のソング
(VS-1680、VS-840)はインポートできません。
レコーディング・モードがMTPro(MTP)のソング
•
(VS-1680)は自動的にVSR(VSR-880)変換され
てインポートされます。しかし、EQ の設定は無視され
ます。
VS-1680 のソングをインポートするときは、トラック
•
1〜8またはトラック 9 〜 16のどちらかを選びます。
対象トラックの V トラック 1 〜 8 が VSR-880の V ト
ラック・バンク A へ、V トラック 9 〜 16 が VSR-880
のVトラック・バンク B へ、それぞれインポートされ
ます。
fig.03-18a
VS-1680 (Track 1–8)
Track
V-Track 1
8
9
16
Track
V-Track 1
カレント・ドライブに十分な空き容量がないときは、ソ
•
ング・インポートは実行できません。
1
8
Bank A Bank B
1
8
VSR-880
8, 9/10 15/16
Track
V-Track 1
1
8
8
28
ここでは、VSR-880 に接続された Zip ドライブから、Zip
ディスクにプレイヤブル・コピーされた他機種用のソングを
VSR-880 用に変換する手順について説明します。VSR-880
でソング・アーカイブ・エクストラクト、または CD-R リカ
バーされたソング(他機種用:内蔵ハード・ディスクに保存
されている)を変換するときは、手順 3 からお読みください。
以下のように接続します。
1.
fig.03-19
互換性について
VSR-880 のハード・ディスクに保存された他機種のソング
のときはIDE:0などを選びます。
PARAMETER[ ]を押します。
7.
8.
Sel=と表示されます。TIME/VALUE ダイヤルで変換
したいソングを選びます。
fig.03-21j
ソングの種類(例ではVS-880のソング)
ソング・ナンバー ソング・ネーム
CONDITION MARKER#
INPUT TRACK
TIME
AUX
MASTER
dB
0
4
12
24
48
サンプル・レート レコーディング・モード
異なる種類のソングはそれぞれ区別できるように表示さ
れます。
fig.03-22
VS-880EXのソング
2.
他機種用のソング・データが保存されたディスクを Zip
ドライブへ入れます。
3.
読み込み先にしたいドライブ(内蔵 IDE ハード・ディス
互換性について
VS-880のソング
クなど)をカレント・ドライブとして選びます。
Song Import ?と表示されるまで、
4.
[SHIFT]+[SONG]を何回か押します。
[ENT/YES]を押します。
5.
Source Drv=(読み込み元ドライブ)と表示されま
6.
す。TIME/VALUE ダイヤルで、変換したいソングが保存
VS-1680のソング
されているドライブを選びます。たとえば、読み込み元
が Zip ドライブのときはSC5:0などを選びます。
fig.03-20j
読み込み元ドライブ(例ではZipドライブ)
CONDITION MARKER#
TIME
dB
0
4
12
24
48
29
互換性について
[ENT/YES]を押します。確認メッセージが表示されます。
9.
VS-1680のソングをインポートするときは、
9-1.
Target Trk=と表示されます。
TIME/VALUEダイヤルで、インポート対象のト
9-2.
ラック(1〜 8、または 9 〜 16)を選び、
[ENT/YES]を押します。
[ENT/YES]を押します。STORE Current?(現在の
10.
ソングを保存しますか)と表示されます。
現在のソングを保存しておきたいときは[ENT/YES]
11.
を、そうでないときは[EXIT/NO]を押します。デモ・
ソングが選ばれているときは[EXIT/NO]を押します。
12.
ソング・インポートが終わるとプレイ・コンディション
へ戻ります。VSR-880 用に変換されたソングがカレン
ト・ソングとなります。
VSR-880 の演奏データを他機種用
に変換する(ソング・エクスポート)
カレント・ソングを他機種用に変換し、VSR-880 の SCSI
(CD-R)コネクターに接続した Zip ドライブへ、新しいソン
グとしてコピーすることができます。これをソング・エクス
ポートと呼びます。
VS-880 用に変換するときは、V トラック・バンク A のソ
ング・データ(トラック 1 〜 8、V トラック 1 〜 8)がエク
スポートされます。V トラック・バンク B のデータは、あ
らかじめトラック・エクスチェンジ(P.93)で、Vトラッ
ク・バンク A へコピーしておいてください。
fig.03-22a
VSR-880
V-Track 1
Track
1
8
Bank A Bank B
8
V-Track 1
Track
1
8
8
Track
イコライザーやステレオ・リンクなどのミキサーの設
•
V-Track 1
1
8
8
VS-880
定、シンク・トラックやテンポ・マップなどのシステム
の設定、ロケーターやマーカーの時刻、エフェクトの設
定など、すべてのソング・データがコピーされます。
新しく作られるソングのサンプル・レートとレコーディ
•
ング・モードは、それぞれ元のソングと同じになりま
す。レコーディング・モードがCDRのソングはエク
スポートできません。
レコーディング・モードがVSRのソングは、VS-880
•
とVS-880EX にはエクスポートできません。VS-1680 へ
エクスポートするときには、レコーディング・モードが
MTPのソングとしてエクスポートされます。
•
変換先のドライブに十分な空き容量がないときは、ソン
グ・エクスポートは実行できません。
30