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リモート・コントロール
取扱説明書
V-1600HD は MIDI(-VLINK) 機器および RS-422 機器のリモート・コントロールに対
応しています。本書では MIDI(V-LINK)および RS-422 経由でリモート・コントロー
ルを行う場合の各種設定について解説します。
2010 ローランド株式会社 本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
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1PS
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目次
MIDI によるリモート・コントロール .........................................................3
V-1600HD の MIDI コントロール・モード .........................................................3
標準 MIDI モードで使う ..............................................................................................4
V-LINK マスター・モードで使う...............................................................................5
V-LINK スレーブ・モードで使う...............................................................................5
MIDI インプリメンテーション .....................................................................6
標準 MIDI モードでの送受信データ.........................................................................6
V-LINK マスター・モードでの送信データ.............................................................8
V-LINK スレーブ・モードでの受信データ..........................................................10
参考資料...................................................................................................................14
V-1600HD コマンド・リファレンス .....................................................15
コマンドの概要 .......................................................................................................15
受信コマンド ...........................................................................................................15
送信コマンド ...........................................................................................................17
RS-422 端子の仕様 ..............................................................................................17
2
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MIDI によるリモート・コントロール
V-1600HD の MIDI コントロール・モード
V-1600HD には、以下の 3 つの MIDIコントロール・モードがあります。接続する機器や用途に応じて MIDIコント
ロール・モードを選んでください。
標準 MIDI モード
キーボードなどの外部 MIDI 機器から V-1600HD をリモート・コントロールしたり、2 台の V-1600HD を連動させ
るときに使うモードです。
V-LINK マスター・モード
V-1600HD がマスター機器となり、V-LINK 対応の外部機器をリモート・コントロールするモードです。V-LINK 対
応のオーディオ・ミキサーやビデオ・プレゼンタ−をコントロールするときに使います。
V-LINK スレーブ・モード
V-1600HD がスレーブ機器となり、外部の V-LINK 機器からリモート・コントロールを受けるモードです。V-LINK
対応の楽器などと接続し、映像演出を行う場合などに使います。
V-1600HD の MIDI メニュー
V-1600HD の MIDI 設定は SYSTEM メニューで行います。MIDIに関わる設定項目は以下のとおりです。
fig.MIDImenu.eps
MIDI
Master Switch
Input Through
V-LINK Master
Device ID
Channel
MIDIに関する設定を行います。
V-1600HDのMIDI入出力をオン/オフします。
MIDI入力をスルー・アウトする/しないを設定します。
V-LINKマスター機器として動作させる/させないを選びます。
V-1600HDのMIDIデバイスIDを設定します。
送受信するMIDIチャンネルを設定します。
初期値
OFF
OFF
OFF
17(0x10)
1
設定値
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
1(0x00)-32(0x1F)
1-16
Control Assign
PGM Switch
PST/EFFECT Switch
DSK Source Channel
Transition Time
Wipe Pattern
Output Fade
PinP Switch
Key Switch
Take Switch
DSK Take Switch
Video Fader
PGMボタンのコントロール設定をオン/オフします。
PST/EFFECTボタンのコントロール設定をオン/オフします。
DSKソース・チャンネルのコントロール設定をオン/オフします。
TRANSITIONTIMEダイヤルのコントロール設定をオン/オフします。
WIPEPATTERNボタンのコントロール設定をオン/オフします。
OUTPUTFADEボタンのコントロール設定をオン/オフします。
PinPの[ON]ボタンのコントロール設定をオン/オフします。
Keyの[ON]ボタンのコントロール設定をオン/オフします。
TAKEボタンのコントロール設定をオン/オフします。
DSKボタンのコントロール設定をオン/オフします。
ビデオ・フェーダーのコントロール設定をオン/オフします。
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
OFF/ON
MIDI によるリモート・コントロールを行う場合は、V-1600HD の S YSTEM メニューで [MIDI Master Switch] を選び、[On] に
してください。
SYSTEM メニューの [MIDI] で [Input Through] が [On] になっている場合、V-1600HD の MIDI IN に入力された信号は、そのま
ま MIDI OUT から出力されます。 V-1600HD 固有のメッセージ出力はありません。
3
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MIDI によるリモート・コントロール
標準 MIDI モードで使う
標準 MIDI モードで使う場合は、V-1600HD の MIDI 設定を以下のようにしてください。
MIDI Master Switch On
•
V-LINK Master Off
•
また、外部 MIDI 機器からリモート・コントロールしたい機能の [Control Assign] を [On] にしておきます。
外部 MIDI 機器から以下の機能をリモート・コントロールすることができます。詳細については「MIDI インプリメン
テーション」(P.6)をご参照ください。
PGM、PST/EFFECT のチャンネルを選ぶ。
•
[TAKE] ボタンの操作。
•
DSK のソース・チャンネルを選ぶ。
•
[DSK] ボタンの操作。
•
トランジション・タイムを変える。
•
トランジション・タイプを変える。
•
アウトプット・フェードをかける。
•
アウトプット・フェードの時間を変える。
•
PinP と KEY のオン/オフ。
•
ビデオ・フェーダーの内部位置を操作する。
•
MEMORY ボタンへの設定の読み込み。
•
外部 MIDI 機器からリモート・コントロールする
MIDI キーボードなどからリモート・コントロールする場合、以下のように接続してください。外部 MIDI 機器の操作に
ついては、「MIDI インプリメンテーション」(P.6)をご参照ください。
fig.connect-keyboard.eps
MIDI OUT MIDI IN
他の V-1600HD をリモート・コントロールする
1
台目の V-1600HD からリモート・コントロールを行い、2 台目の V-1600HD を連動させる場合、以下のように接続し
てください。1 台目の V-1600HD を操作すると、2 台目が同調して動作します。2 台目に対する操作が不要になります。
fig.connect-2nd-unit.eps
1台目 2台目
MIDI OUT MIDI IN
4
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MIDI によるリモート・コントロール
V-LINK マスター・モードで使う
V-LINK マスター・モードで使う場合は、MIDI 接続を行ったあとに、V-1600HD の MIDI 設定を以下のようにしてく
ださい。
•
•
※V-1600HD を V-LINK マスター・モードで使う場合、V-1600HD の MIDI OUT を外部機器の MIDI IN に接続してください。
また、外部 V-LINK 機器と V-1600HD の MIDI デバイス ID および MIDI チャンネルを一致させてください。
V-LINK マスター・モードでは、V-1600HD から以下のコントロールができます。
オーディオ・ミキサーに対して
M-300 など、ローランド(RSS)の V-Mixer をリモート・コントロールすることができます。V-1600HD のビデ
オ・チャンネルに対応するオーディオ・チャンネルのレベルを自動的に上げ下げします。
ビデオ・ミキサーに対して
V-4/V-8 など、ローランド(Edirol)のビデオ・ミキサーをリモート・コントロールすることができます。
PST/EFFECT 側でスレーブ機器からの出力が接続されたチャンネルのボタンを押しながら、PGM 側のチャンネルを
押します。この操作で、接続したビデオ・ミキサーのチャンネル選択をリモート・コントロールすることができます。
MIDI Master Switch On
V-LINK Master On
ビデオ・プレゼンタ−に対して
PR-50/PR-80 など、ローランド(Edirol)のビデオ・プレゼンタ−をリモート・コントロールすることができます。
PST/EFFECT 側でスレーブ機器からの出力が接続されたチャンネルのボタンを押しながら、PGM 側のチャンネルを
押します。この操作で、接続したビデオ・プレゼンタ−のクリップ選択をリモート・コントロールすることができます。
同じ操作の繰り返しで、一時停止/再生を行うことができます。また、一時停止中に [TAKE] ボタンまたはビデオ・
フェーダ−の操作で、再生を始めることができます。
MVS-12 に対して
ローランド MVS-12 を接続すると、MVS-12 の M ATRIX OUT 1 のソース・チャンネルを V-1600HD からのリ
モート・コントロールで切り替えることができます。詳しくは MVS-12 の取扱説明書をご参照ください。
V-LINK スレーブ・モードで使う
V-LINK スレーブ・モードで使う場合は、V-1600HD の MIDI 設定を以下のようにしてください。
MIDI Master Switch On
•
V-LINK Master Off
•
※V-1600HD を V-LINK スレーブ・モードで使う場合、外部機器の MIDI OUT を V -1600HD の MIDI IN に接続してください。
また、外部 V-LINK 機器と V-1600HD の MIDI デバイス ID および MIDI チャンネルを一致させてください。
V-LINK スレーブ・モードで操作できる機能については「パラメーター・アドレス・マップ」(P.12)をご参照ください。
5
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MIDI インプリメンテーション
Model: V-1600HD Version: 1.00 Date: June 14. 2010
記号 意味 設定範囲
-----------------------------------------------------------------------------------------n: MIDI チャンネル 0H-FH(ch.1 - ch.16)
------------------------------------------------------------------------------------------
標準 MIDI モードでの送受信データ
※ SYSTEM メニューの MIDI Master Switch が ON になっており、Control Assign が O N になっている項目についてのみ送受信します。
※ V-LINK Master 機能が ON になっている場合は送受信しません。
コントロール・チェンジ
PGM チャンネル選択
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 0cH kkH
kk=PGM チャンネル・ナンバー :00H-0dH (ch.1 - ch.14)
PST/EFFECT チャンネル選択
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 0dH kkH
kk=PST/EFFECT チャンネル・ナンバー :00H-0dH (ch.1 - ch.14)
DSK ソース・チャンネル選択
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 10H kkH
kk=DSK ソース・チャンネル・ナンバー:00H-0dH (ch.1 - ch.14)
トランジション・タイム設定
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 11H vvH
vv= トランジション・タイム(100ms):00H-64H (0ms. - 10000ms)
ワイプ・パターン選択
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 12H wwH
ww= ワイプ・パターン :00H-07H (0:WIPE1, 1:WIPE2, 2:WIPE3, 3:WIPE4, 4:FAM, 5:NAM, 6:CUT, 7:MIX)
アウトプット・フェード ( タイム指定&フェード開始 )
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 13H vvH
vv= アウトプット・フェード・タイム (100ms) :00H-64H (0ms. - 10000ms.) でフェード・イン(アウト)を開始
ピクチャー・イン・ピクチャー ON/OFF
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 40H xxH
xx= ピクチャー・イン・ピクチャー ON/OFF:00H-7FH (ON/OFF のトグル動作 )
キー合成 ON/OFF
ステータス 第 2 バイト 第 3 バイト
BnH 41H xxH
xx= キー合成 ON/OFF:00H-7FH (ON/OFF のトグル動作 )
6