Roland RC-20 User Manual [ja]

この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全 上のご注意」(P.29 〜 31)「使用上のご注意」(P.32〜 33)を よくお読みください。 また、この機器の優れた機能を十分ご理解いただくためにも、 取扱説明書をよくお読みください。取扱説明書は必要なとき にすぐに見ることができるよう、手元に置いてください。
※本体裏の「ミニ・ガイド」に、使いかたの簡単な説明があ
ります。操作方法を思い出すときのヒントとしてお使いく ださい。
主な使いかた
RC-20 の使いかた例です。この他にも自由なアイデアで演奏をお楽しみください。
■ 「サウンド・オン・サウンド」のパフォーマンス
ギターだけでなく、ボーカル、パーカッション、ドラム・パッドなどの
演奏を組み合わせた新しいサウンド・オン・サウンド ........................................  P.10
■ ループ・フレーズの作成
サンプリング CD や MD などからフレーズの素材を録音し、
その上にギターやボーカルなどをオーバーダビング ............................................  P.12
■ ループを切り替えながらのライブ演奏
R&B やテクノ系のループ・フレーズを複数記録しておき、
順番に切り替えて演奏(フレーズ・シフト)...........................................................  P.20
■ フレーズ・トレーナーとして
CD や MD からまるごと録音したフレーズを再生しながらのギター・プレイ
ピッチを変えずにテンポだけを変えて練習.............................................................  P.19
録音時にギター・ソロやボーカルを消すことによって、
練習用のマイナス・ワン・データの作成(センター・キャンセル).................  P.18
■ バッキング・マシンとして
フレーズのスタート/ストップや切り替えをペダルでコントロールする
フレーズ・プレーヤー(ワン・ショット再生).......................................................  P.16
■ ライブでのギミック・プレイに
録音したフレーズをリバース再生..............................................................................  P.21
.......  P.16

主な特長

■ 簡単、確実なループ・プレイ
新機能「ループ・クォンタイズ」によって、ループ・エンドのタイミングを自動調節 します。これにより、誰でも簡単に正確な長さのループ・フレーズを作ることができ ます。
■ 最長録音時間 5 分 30 秒の長時間フレーズ・レコーディング
最大 10 種類のループ・フレーズと 1 種類のワン・ショット・フレーズを、合わせて5 分 30 秒まで保存できます。
■ フレーズのテンポをリアルタイムでコントロール
フレーズのピッチ(音程)を変えることなく、テンポをリアルタイムにコントロール することができます。これにより、本体メモリーに保存したフレーズをライブ演奏の テンポに追従させることが可能となり、ライブ性が飛躍的に向上しました。 また、テンポをおとしたギター・フレーズの練習でも威力を発揮します。
■ マイク専用入力により、ボーカリストにも対応
INST ジャックと MIC ジャックは同時に使用できるため、ギターとボーカル、パーカッ ションなどを織り交ぜた全く新しいサウンド・オン・サウンドが可能です。
■ CD / MD からのオーディオ信号を簡単に録音
AUX IN ジャックに接続した CDや MDからのオーディオ信号を簡単に録音できます。 また、録音時にオーディオ信号からボーカルやギター・ソロなどを消すこともできる ので、マイナス・ワン・データも簡単に作成できます。
■ ペダル・タイプならではのハンズフリー操作
ギターから手を離すことなく、演奏のスタート/ストップ、フレーズの切り替え、テ ンポの設定などをペダルでコントロールできます。
2
目次
主な特長 .................................................................................................. 2
目次.......................................................................................................... 3
各部の名称と働き.................................................................................... 4
電池の入れかた........................................................................................ 7
接続のしかた ...........................................................................................8
電源を入れる/切る ..............................................................................................................9
重要 <電源を切るときの注意> ......................................................................... 9
ギターやボーカルの演奏を録音してフレーズ・ループを作る ............. 10
CD / MD などからフレーズを録音してフレーズ・ループを作る....... 12
保存したフレーズに合わせて演奏/オーバーダビングする ................. 16
練習に活用する〜フレーズ・トレーナー〜 .......................................... 18
マイナス・ワン・データを作る .......................................................................................18
テンポを変えて練習する....................................................................................................19
さまざまな再生のしかた....................................................................... 20
ペダルを使ってフレーズを切り替える(フレーズ・シフト)...................................20
フレーズを逆再生する(リバース再生).........................................................................21
フレーズを一度だけ再生する(ワン・ショット再生)................................................21
フレーズの保存と消去...........................................................................22
メモリーについて ................................................................................................................22
ライト・プロテクト・モード............................................................................... 22
フレーズを保存する ............................................................................................................23
保存したフレーズを消去する(デリート).....................................................................23
テンポと拍子について...........................................................................24
テンポを設定する ................................................................................................................24
拍子を設定する ....................................................................................................................25
ループ・クォンタイズとは................................................................................................25
ガイド音について.................................................................................. 26
故障と思う前に...................................................................................... 27
主な仕様 ................................................................................................ 28
安全上のご注意...................................................................................... 29
使用上のご注意...................................................................................... 32
索引........................................................................................................ 34
3

各部の名称と働き

フロント・パネル

fig.3-1
1
12 3 4
56 7 8 9
4
LEVEL つまみ
再生するフレーズの音量を調節します。 ※INST/ MIC / AUX IN ジャックからの入力
レベルやガイド音の音量は調節しません。
2
GUIDE つまみ
フレーズの録音/再生時に、テンポに従って 鳴るガイド音の音量を調節します。
LOOP QUANTIZE インジケーター
ループ・クォンタイズ機能(P.25)が有効な 場合に点灯します。
3
PHRASE SELECT つまみ
保存/再生するフレーズ・トラックを選びます。
PHRASE USED インジケーター
選択したトラックにフレーズが保存されてい るとき、点灯します。
MEMORY FULL インジケーター
本体メモリーの残り容量が少なくなると点灯 します(P.27)。 フレーズの保存時に、残り容量が足りない場 合は点滅します。
MIC つまみ
MIC ジャックからの入力レベルを調節します。
INST つまみ
INST ジャックからの入力レベルを調節します。
PEAK インジケーター
入力レベルが基準より大きくなった場合に点 灯します。
5
REVERSE ボタン
フレーズをリバース再生(P.21)するときは オン(インジケーター点灯)にします。
6
TAP TEMPO ボタン
テンポや拍子を設定します。 テンポ、拍子に合わせてインジケーターが点 灯します(1 拍めは赤色、その他の拍は緑色)。
テンポ
ボタンを押すタイミングでテンポを設定し ます(P.24)。
拍子
ボタンを 2 秒以上押すと、拍子設定モード に切り替わります。その後、ボタンを押し
た回数で拍子が決まります(P.25)。
4
各部の名称と働き
7
WRITE ボタン
録音したフレーズを本体メモリーに保存し ます(P.23)。
WRITEボタンとEXITボタンを使って、選択
しているフレーズ・トラックの内容を消去
(デリート)することができます(P.23)。
EXIT ボタン
フレーズの保存/消去を中止します。
10
POWER インジケーター
電源がオンのとき、点灯します。 ※電池が消耗してくると、POWER インジ
ケーターが暗くなります。その場合は新し い電池と交換してください。
11
REC インジケーター
録音時に点灯します。
PLAY インジケーター
フレーズの再生時に点灯します。
OVERDUB インジケーター
オーバーダビング時に点灯します。
8
AUTO START ボタン
演奏開始と同時に録音を始めるときはオン
(インジケーター点灯)にします。
9
MODE ボタン
録音の方法を選びます。
1011
12
12
左ペダル
フレーズの録音、再生、オーバーダビング を切り替えます。
フレーズが記録されていないフレーズ・ト ラック:録音→再生→オーバーダビング
フレーズが記録されているフレーズ・ト ラック:再生→オーバーダビング
2 秒以上ペダルを踏むと、保存前のフレー ズを消去します。
右ペダル
フレーズの録音、再生、オーバーダビング を停止します。
ペダルを踏むタイミングでテンポを設定で きます。
2 秒以上ペダルを踏むと、保存前のフレー ズを消去します(クリア;P.22)。
5
各部の名称と働き

リア・パネル

fig.3-3
13
13 14 15 16 17 18 19
18
INST ジャック
ギターなどの楽器を接続します。
14
MIC ジャック
マイクを接続します。 マイクを通して、ボーカルやその他の楽器の 演奏を録音するときに使います。
15
AUX IN ジャック
CD、MDなどのヘッドホン・ジャックと接続 します。
16
PHRASE SHIFT ジャック
フレーズ・トラックをペダルで切り替えると き、ペダル・スイッチ(別売:FS-5U、Roland DP-2 など)を接続します。
17
REVERSE ジャック
フレーズのリバース再生をペダルで行うと き、ペダル・スイッチ(別売:FS-5U、Roland DP-2 など)を接続します。
OUTPUT ジャック
ギター・アンプやスピーカーなどを接続します。 ※電池で使用する場合は、OUTPUT ジャック
にアンプやスピーカーなどの接続プラグを 差し込むと、電源がオンになります。
注意:OUTPUTジャックにヘッドホンを接続
してはいけません。ヘッドホンを破壊 する恐れがあります。
19
AC アダプター・ジャック
AC アダプター(別売:BOSS PSA-100)を 接続します。
6

電池の入れかた

図のように、電池の向きに注意して付属の電池を入れます。
fig.11-1
電池の+(プラス)と−(マイナス)を間違わないように入れてください。
電池が消耗してくると、POWER インジケーターが暗くなります。その場合は新し い電池と交換してください。
録音中やオーバーダビング中などに電源が切れると、保存していたデータがすべて
失われることがあります(P.9)。電池切れに備えて、AC アダプターとの併用をお 奨めします。
電池交換の際は、単 3 電池を 6 本使用してください。 電池は、新しい電池と一度使用した電池や種類の違う電池を混ぜて使用しないでく
ださい。液漏れの原因となります。
電池の種類によっては、使用時間が短くなる場合があります。
連続使用時の電池の寿命(使用状態によって異なります) マンガン電池 約 9 時間
アルカリ電池 約 25 時間
7

接続のしかた

fig.4-1
端子タイプ
AUXINジャック:ステレオ・ミニ その他のジャック:標準
ACアダプター
エレキ・ギター
マイク
ヘッドホン
ジャック
CD/MDプレーヤー
ペダル・スイッチ (別売:FS-5U、  RolandDP-2など)
※他の機器と接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐため、必ずすべ
ての機器の音量を絞った状態で電源を切ってください。
※AC アダプターを使用する場合でも電池を入れておくと、万一 AC アダプターの
コードが抜けても演奏が続けられます。
※電池で使用する場合は、OUTPUT ジャックにアンプやスピーカーなどの接続プラ
グを差し込むと、電源がオンになります。
※電池の入れかたは、「電池の入れかた」(P.7)をご覧ください。 ※PHRASE SHIFT ジャック、REVERSE ジャックに接続するペダル・スイッチにつ
いて詳しくは(P.20、21)をご覧ください。
※OUTPUT ジャックにヘッドホンを接続してはいけません。ヘッドホンを破壊する
恐れがあります。
※マイクとアンプの位置によっては、ハウリング音(キーンという音)がでることが
あります。その場合は、以下のように対処してください。
 1. マイクの向きを変える
 2. マイクをスピーカーから遠ざける
 3. 音量を下げる
※マイクとアンプが近づいていると、アンプからの再生音をマイクが拾うことがあり
ます。このような状態で録音やオーバーダビングを行うと、マイクが拾ったアンプ の再生音も記録されます。アンプとマイクを離すなどして、マイクがアンプからの 再生音を拾わないようにしてください。
PSA-100(別売)
ギター・アンプ
8

電源を入れる/切る

正しく接続したら、必ず以下の手順で電源を投入してください。手順を間違える と、誤動作をしたりスピーカーなどが破損する恐れがあります。 電源を入れるとき:アンプやミキサーなどの電源は最後に入れてください。 電源を切るとき :アンプやミキサーなどの電源を最初に切ってください。
接続のしかた
フレーズのあるトラック トラック) た後に PHRASE USED インジケーターがしばらく点滅します。
PHRASE USED インジケーターの点滅中に電源を切ると、保存してい るデータがすべて失われてしまいます。
PHRASE USED インジケーターの点滅中には、絶対に電源を切らない でください。
トラブル防止のため、空のフレーズ・トラックがある場合には、空の フレーズ・トラックが選ばれている状態で電源を入れるようにしてく ださい。
※音量を絞ってから電源を入れてください。音量を絞っても、電源を入れるときに音
がすることがありますが、故障ではありません。
※電池だけで使用する場合、電池が消耗してくるとインジケーターが暗くなります。
早めに電池を交換してください。
が選ばれている状態で電源を投入すると、LED 表示が流れ
(PHRASE USED インジケーターが点灯する
重要 <電源を切るときの注意>
電源を切るときは、以下の状態であることを必ず確認してください。不用意に 電源を切ると、保存しているデータがすべて失われます。
フレーズの再生/録音/オーバーダビングをしていない
(REC、PLAY、OVERDUB のインジケーターが消灯している)
WRITE インジケーターおよび EXIT インジケーターが消灯している
PHRASE USED インジケーターが点滅していない
トラブル防止のため、空のフレーズ・トラックがある場合には、空のフレー ズ・トラックが選ばれている状態で電源を切るようにしてください。 また、電池で使用する場合、OUTPUT ジャックからアンプやスピーカーなど の接続プラグを抜くと、自動的に電源が切れます。接続プラグを抜くときは、 上記の状態にあることを確認してください。
9

ギターやボーカルの演奏を録音してフレーズ・ ループを作る

本機では、録音したフレーズを再生しながら、それに合わせて別の演奏を 重ねて記録することをオーバーダビングと呼びます。
INST ジャックや MIC ジャックに接続した楽器やマイクを使った演奏を録音して、 フレーズ・ループを作ります。ギターとパーカッション、ドラム・パッドなどの演 奏を組み合わせた新たなサウンド・オン・サウンドが楽しめます。
fig.5-1
31 3
(4)
6, 7, 8
(10)
(5)
(4)
2
, 9
1. 空のフレーズ・トラックを選択
2. 録音方法の選択
3. 録音レベルを調節
4. (テンポ設定) ←テンポに合わせて録音する場合
(オート・スタートの設定)
5.
←演奏開始タイミングに合わせて録音開始する場合
6. 録音開始
7. 録音終了、再生開始
8. オーバーダビング開始/終了
9. 再生終了
10.(フレーズ保存) ←フレーズを保存しておく場合
10
ギターやボーカルの演奏を録音してフレーズ・ループを作る
PHRASE SELECT つまみを回して、空のフレーズ・トラック 1 〜 10(PHRASE
1.
USED インジケーターが消灯)を選びます。
空のフレーズ・トラックがないときや、MEMORY FULL インジケーターが点灯してこ れ以上フレーズを記録できないときは、不要なフレーズを消去してください(P.23)。
MODE ボタンを押して、INST & MIC インジケーターを点灯させます。
2.
3.
音を鳴らしながら MIC つまみまたは INST つまみを回して、録音レベルを調節します。
PEAK インジケーターが時々点灯するような音量にします。
録音するフレーズのテンポに合わせて、TAP TEMPO ボタン/右ペダルを数回押して
4.
テンポを設定します。
※テンポの設定に関する詳細は「テンポを設定する」(P.24)をご覧ください。 ※4/4 以外の拍子のフレーズを録音するときは、拍子も設定します(P.25)。
演奏を始めると同時に録音を開始するときは、AUTO START ボタンをオン(インジ
5.
ケーター点灯)にします。 左ペダルを踏んで、録音を開始します。
6.
オート・スタートがオンの時は、演奏が始まると同時に録音が始まります。 テンポを設定しているときは、左ペダルを踏んでから 1小節経過して録音が始まります。 テンポを設定していないときは、左ペダルを踏むと同時に録音が始まります。
※本体メモリー不足のため、録音やオーバーダビングが途中で終了してしまうことが
あります。このような場合は不要なフレーズを消去(P.23)してから、操作をし 直してください。
左ペダルを踏んで、録音を終えます。
7.
同時に録音したフレーズの再生が始まります。
※左ペダルを踏むタイミングに関わらず、正しいループ・フレーズを作るためにフ
レーズの長さを小節単位に自動的に補正します(ループ・クォンタイズ P.25)。 このため、左ペダルを踏んでから録音が終了するまでに多少時間がかかることがあ ります。
※極端に短いフレーズを録音した場合、自動的にフレーズの長さを調整してから録音
を終了します(P.27)。
8.
フレーズに合わせてオーバーダビングするときは、左ペダルを踏みます。
左ペダルを踏むたびに、再生とオーバーダビングの状態が切り替わります。
9.
再生やオーバーダビングを終えるときは、右ペダルを踏みます。 WRITE ボタンを押して、インジケーターを点滅させます。そのまま保存をしてよけ
10.
れば、もう一度 WRITE ボタンを押します。
別のフレーズ・トラックに保存するときは、WRITE ボタンを押してインジケーター を点滅させた後に PHRASE SELECT つまみで保存先を選び、その後もう一度 WRITE ボタンを押します。
※保存についての詳細は「フレーズを保存する」(P.23)をご覧ください。
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