取扱説明書
このたびは、M-100FX をお買い上げいただきまして、ありがとうございます。
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」
(取扱説明書 P.2 〜 3)と「使用上のご注意」(取扱説明書 P.4)をよくお
読みください。また、この機器の優れた機能を十分ご理解いただくために
も、取扱説明書をよくお読みください。取扱説明書は必要なときにすぐに
見ることができるよう、手元に置いてください。
2003 ローランド株式会社
©
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます
安全上のご注意
安全上のご注意
火災・感電・傷害を防止するには
注意の意味について 警告と
取扱いを誤った場合に、使用者が
警告
注意
死亡または重傷を負う可能性が想
定される内容を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が
傷害を負う危険が想定される場合
および物的損害のみの発生が想定
される内容を表わしています。
※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大
損害を表わしています。
以下の指示を必ず守ってください
警告
001
● この 機器を使用する前に、以下の指示と 取扱説
明書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002c
● この機器および AC アダプターを分解したり、改
造したりしないでください。
..............................................................................................................
003
● 修理 /部品の交換などで、取扱説明書に 書かれ
ていないことは、絶対にし ないでく ださい。必
ずお買い上げ店またはロ ーランド・サー ビスに
相談してください。
..............................................................................................................
004
● 次の ような場所での使用や保存はしない でくだ
さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所
○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
007
● この 機器を、ぐらつく台の上や傾いた場 所に設
置しないでください。必ず安 定した水平 な場所
に設置してください。
..............................................................................................................
008c
● AC アダプターは、必ず付属のものを、AC 100
V の電源で使用してください。
..............................................................................................................
図記号の例
は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま
す。
具体的な注意内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を
表わしています。
は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい
ます。
具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
●は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、
左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜
くこと」を表わしています。
009
● 電 源コードを無理に曲げたり、電源コー ドの上
に重いものを載せたりし ないでくだ さい。電源
コードに傷がつき、ショー トや断線 の結果、火
災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
010
● こ の機器を単独で、あるいはヘッド ホン、アン
プ、スピーカーと組み合わせて使用した場合、設
定によっては永久的な難聴 になる程度 の音量に
なります。大音量で、長時間使 用しない でくだ
さい。万一、聴力低下や耳鳴 りを感 じたら、直
ちに使用をやめて専門の医 師に相談し てくださ
い。
..............................................................................................................
011
● こ の機器に、異物(燃えやすいも の、硬貨、針
金など)や液体(水、ジュー スなど)を絶 対に
入れないでください。
..............................................................................................................
012c
● 次のような場合は、直ちに電源を切って AC ア
ダプターをコンセントか ら外し、お買い 上げ店
またはローランド・サービス に修理を依 頼して
ください。
○ AC アダプター本体や電源コードが破損した
とき
○ 煙が出たり、異臭がしたとき
○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき
○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
●の中に描かれています。
2
警告
013
● お子 様のいるご家庭で使用する場合、お 子様の
取り扱いやいたずらに注 意してくだ さい。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
● この 機器を落としたり、この機器に強い 衝撃を
与えないでください。
..............................................................................................................
015
● 電源 は、タコ足配線などの無理な配線を しない
でください。特に、電源タップ を使用し ている
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を
超えると発熱し、コードの被 覆が溶ける ことが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または
ローランド・サービスに相談してください。
..............................................................................................................
023
● CD-ROM を、一般のオーディオ CD プレーヤー
で再生しないで下さい。大音 量によって 耳を痛
めたり、スピーカーを破損する恐れがあります。
..............................................................................................................
101b
● この機器と AC アダプターは、風通しのよい、正
常な通気が保たれている 場所に設置 して、使用
してください。
..............................................................................................................
102d
● AC アダプターをコンセントや機器本体に抜き
差しするときは、必ず AC アダプターの本体や
出力プラグを持ってください。
..............................................................................................................
103b
● AC アダプターとコンセントの間にゴミやほこ
りがたまると、絶縁不良を起 こして火災 の原因
になりますので、乾いた布で 定期的に拭 き取っ
てくださ い。また、長 時間 使用 しな いとき は、
AC アダ プターをコンセントから外して くださ
い。
..............................................................................................................
104
● 接 続したコードやケーブル類は、繁雑に ならな
いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様の手が届か ないように 配慮し
てください。
..............................................................................................................
106
● こ の機器の上に乗ったり、機器の上に重 いもの
を置かないでください。
..............................................................................................................
107d
● 濡れた手で AC アダプターの本体や出力プラグ
を持って、コンセントや機器 本体に抜き 差しし
ないでください。
..............................................................................................................
108b
● この機器を移動するときは、AC アダプターをコ
ンセントから外し、外部機器 との接続を 外して
ください。
..............................................................................................................
109b
● お手入れをするときには、電源を切って AC ア
ダプターをコンセントから外してください。
..............................................................................................................
110b
● 落雷の恐れがあるときは、早めに AC アダプター
をコンセントから外してください。
..............................................................................................................
118
● 接 地端子のネジを外した場合は、小さな お子様
が誤って飲み込んだりする ことのない ようお子
様の手の届かないところへ保管してください。
..............................................................................................................
120
● フ ァンタム電源供給の必要なコンデ ンサー・マ
イクロホンを接続したと き以外は、ファ ンタム
電源を必ずオフにしてください。ダイナミック・
マイクロホンやオーディオ 再生装置な どにファ
ンタム電源を供給すると故障の原因になりま
す。マイクロホンの仕様に ついては、お 使いの
マイクロホンの取扱説明書をお読みください。
(本機のファンタム電源:DC 48V、10mA Max)
..............................................................................................................
3
使用上のご注意
291a
2 〜 3 ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 雑音を発生する装置(モーター、調光器など)や消費電
力の大きな機器とは、別のコンセントを使用してくださ
い。
302
● AC アダプターを長時間使用すると AC アダプター本体
が多少発熱しますが、故障ではありません。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐ
ため、必ずすべての機器の電源を切ってください。
設置について
351
● この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを
持つ機器があると、ハム(うなり)を誘導することがあ
ります。この場合は、この機器との間隔や方向を変えて
ください。
352a
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレ
ビ画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることが
あります。この場合は、この機器を遠ざけて使用してく
ださい。
352b
● 携帯電話などの無線機器を本機の近くで使用すると、着
信時や発信時、通話時に本機から雑音が出ることがあり
ます。この場合は、それらの機器を本機から遠ざけるか、
もしくは電源を切ってください。
355b
● 極端に温湿度の違う場所に移動すると、内部に水滴がつ
く(結露)ことがあります。そのまま使用すると故障の
原因になりますので、数時間放置し、結露がなくなって
から使用してください。
その他の注意について
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端
子などに過度の力を加えないでください。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プ
ラグを持ってください。
558a
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからない
ように、特に夜間は、音量に十分注意してください。
ヘッドホンを使用すれば、気がねなくお楽しみいただけ
ます。
559a
● 輸送や引っ越しをするときは、この機器が入っていたダ
ンボール箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
562
● 接続には、当社ケーブル(PCS シリーズなど)をご使用
ください。他社製の接続ケーブルをご使用になる場合は、
次の点にご注意ください。
○ 接続ケーブルには抵抗が入ったものがあります。本
機との接続には、抵抗入りのケーブルを使用しない
でください。音が極端に小さくなったり、全く聞こ
えなくなる場合があります。ケーブルの仕様につき
ましては、ケーブルのメーカーにお問い合わせくだ
さい。
CD-ROM の取り扱い
801
● ディスクの裏面(信号面)に触れたり、傷をつけたりし
ないでください。データの読み出しがうまくいかないこ
とがあります。ディスクの汚れは、市販の CD 専用ク
リーナーでクリーニングしてください。
お手入れについて
401a
● 通常のお手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く
絞った布で汚れを拭き取ってください。汚れが激しいと
きは、中性洗剤を含んだ布で汚れを拭き取ってから、柔
らかい布で乾拭きしてください。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル
コール類は、使用しないでください。
修理について
451c
● お客様がこの機器や AC アダプターを分解、改造された
場合、以後の性能について保証できなくなります。また、
修理をお断りする場合もあります。
453a
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維
持するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有し
ています。この部品保有期間を修理可能の期間とさせて
いただきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇
所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上
げ店、または最寄りのローランド・サービスにご相談く
ださい。
著作権について
852
● 本機では、外部機器とデジタル接続でオーディオ信号を
やりとりする際、SCMS(Serial Copy Management
System)による制約を受けず録音を行うことができま
す。これは本機が専ら音楽制作を目的としており、他者
の著作権を侵害しない作品(自作曲など)の録音まで、
制約を受けることがないよう設計されているためです。
(SCMS とは、デジタル接続を介しての、第二世代以降
のコピー録音を制限する機能です。著作権保護の目的で、
MD レコーダーなどの民生用デジタル・オーディオ機器
に搭載されています。)
853
● 第三者の著作権を侵害する恐れのある用途に、本機を使
用しないでください。あなたが本機を用いて他者の著作
権を侵害しても、弊社は一切責任を負いません。
854
● 個人で楽しむこと(私的使用)を目的としていても、
SCMS 等の技術的保護手段を回避して第三者の著作物を
無断で複製することは、第三者の著作権を侵害する行為
となり、法律で禁じられています。
855
● 技術的保護手段が施されていないもの、及び SCMS に対
応しての複製に関しては、従来どおり私的使用の範囲で
行えます。
4
目次
安全上のご注意 .........................................................................................2
使用上のご注意 .........................................................................................4
M-100FX の特長 .......................................................................................7
パッケージ内容の確認 ..............................................................................8
基本編.............................................. 11
各部の名称とはたらき ............................................................................12
パネル..............................................................................................................................................................12
リア・パネル..................................................................................................................................................17
ブロック図......................................................................................................................................................18
基本的な使いかた ...................................................................................19
モニター・スピーカー、ヘッドホンを接続する ...................................................................................19
音量を調節する..................................................................................................................................19
マイクを接続する .........................................................................................................................................20
音声を入力するためにマイクを接続します................................................................................20
ゲイン、レベル(音量)を合わせます ........................................................................................22
オーディオ機器を接続する.........................................................................................................................23
ステレオ・セット、MD を接続する.............................................................................................23
録音用の機器を接続する .................................................................................................................23
入力レベル(音量)を合わせる.....................................................................................................23
パソコンを接続する.....................................................................................................................................25
入力レベル(音量)を合わせる.....................................................................................................26
外部入出力端子(AUX)を使って接続する ...........................................................................................28
デジタル出力端子に接続する.....................................................................................................................30
デジタル入力端子付きモニター・スピーカーを接続する.......................................................30
MD を接続する ..................................................................................................................................30
オーディオ/ボイス・エフェクト ..........................................................31
エフェクトのかけ方.....................................................................................................................................31
エフェクトの種類 .........................................................................................................................................32
エフェクトのパラメーター.............................................................................................................33
リバーブ..................................................................................................38
リバーブのかけかた.....................................................................................................................................38
デジタル・リバーブのしくみ.....................................................................................................................39
リバーブ・タイプ..............................................................................................................................39
リバーブ・タイム..............................................................................................................................40
5
目次
活用編.............................................. 41
ミキシングする .......................................................................................42
エフェクトをかける................................................................................44
リバーブをかける ...................................................................................46
ノイズをとる ..........................................................................................47
エフェクト活用例 ...................................................................................49
資料編.............................................. 59
パソコンと接続して使う ........................................................................60
Windows XP/2000 をお使いのとき .......................................................................................................61
Windows Me をお使いのとき ...................................................................................................................62
Windows 98 をお使いのとき ....................................................................................................................64
ドライバの設定 .............................................................................................................................................67
Macintosh をお使いのとき........................................................................................................................71
アドバンス・モードを使う .....................................................................75
専用ドライバのインストール(Windows).............................................................................................75
ドライバの設定 .............................................................................................................................................78
専用ドライバのインストール(Macintosh)..........................................................................................80
ソフトウェアの設定.....................................................................................................................................81
困ったときには .......................................................................................82
M-100FX に関するトラブル......................................................................................................................82
専用ドライバに関するトラブル ................................................................................................................85
専用ドライバの削除方法.............................................................................................................................87
主な仕様..................................................................................................88
索引 .........................................................................................................91
6
M-100FX の特長
M-100FX は、ビデオ編集に威力を発揮する音声加工用エフェ
クター内蔵の高音質 10ch ミキサーです。
マイク、カセット・テープ・レコーダー、CD プレーヤー、
MD に対応
M-100FX は 10ch のアナログ入力を装備し、マイク入力端子 1、2 はファンタ
ム電源対応 XLR タイプとバランス/アンバランス標準プラグに対応していま
す。また、プラグイン・パワード・マイク用の端子も備えています。
出力用には、標準タイプ、RCA ピン・タイプ、デジタル出力端子(COAXIAL/
OPTICAL)といった様々な端子を装備しています。
ボーカル素材を多様に音声加工
リバーブやディレイのほか、音声の加工に対応した 9 種類のエフェクトをかけ
ることができるオーディオ/ボイス・エフェクトの機能を搭載しています。ビ
デオ編集ユーザーには最適な機能です。
パソコンと簡単接続
M-100FX は、USB 端子を装備しています。パソコンとの接続による高品位
オーディオ・デバイスとして、ノンリニア・ビデオ編集ソフトのオーディオ素
材の取込みにも活用することができます。
※ Microsoft、Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標です。
206e
※ 本書では Microsoft Corporation のガイドラインに従って画面写真を使用しています。
206j
※ Windows ®の正式名称は、Microsoft ®Windows ®operating system です。
207
※ Apple、Macintosh は、米国 Apple Computer, Inc. の米国及びその他の国における登録商標です。
209
※ MacOS は、米国 Apple Computer, Inc. の登録商標です。
220
※ 文中記載の会社名及び製品名は、各社の商標または登録商標です。
7
パッケージ内容の確認
M-100FX のパッケージには、以下の内容物が含まれています。パッケージを開けたら、
すべての以下のものがあるかどうかを確認してください。不足している場合は、お買い上
げになった販売店へご相談ください。
■M-100FX(本体)
fig.M-100FX
■AC アダプター
専用の AC アダプターです。故障の原因となりますので、付属の AC アダプター以外は使
用しないでください。
■パソコンとの接続ケーブル(USB ケーブル)
パソコンの USB 端子と M-100FX の USB 端子を接続するときに使います。
■取扱説明書
本書です。M-100FX の機能の説明や接続方法、具体的な活用方法を説明しています。
■エフェクト部日本語シート
オーディオ/ボイス・エフェクト部を日本語の名称で表しています。
8
パッケージ内容の確認
■CD-ROM(専用ドライバ)
アドバンス・モードでパソコンと M-100FX を接続してお使いになるときに必要な専用ド
ライバが収録されています。アドバンス・モードをお使いにならない場合は、必要ありま
せん。(→『アドバンス・モードを使う』(P.75))
■CD(サウンド・ライブラリー)
ビデオ編集に必要なオーディオ(音声)素材がこの CD に収録されています。
※本製品に付属しているオーディオ・データを個人で楽しむ以外に権利者の許諾なく使用することは、法律
で禁じられています。権利者に無断でこれらのデータの複製を作ったり、二次的著作物で利用したりして
はいけません。
■CD-ROM
(音声取り込みソフトウェア サウンド・イット)
パソコンに音を取り込んだり、オーディオ・ファイル(.wav)を作ったりすることができ
るソフトウェアです。
■保証書
M-100FX 本体の保証書です。保証期間内に M-100FX の修理を受ける際に必要です。記
載事項をご確認の上、保証書の袋に記載されている「サービスの窓口」と共に大切に保管
してください。この保証書で保証されるものは、M-100FX 本体のみです。「サービスの窓
口」は、修理に関するお問い合わせ先です。M-100FX の取扱いについては「DTM ホット
ライン」(P.95)へお問い合わせください。
■ローランド ユーザー登録カード
M-100FX のユーザーとして登録していただくための登録カードです。ローランド ユー
ザー登録カードに記載されている登録方法をお読みになり、必ずユーザー登録をしてくだ
さい。
9
MEMO
10
基本編
11
各部の名称とはたらき
パネル
fig.panel1
1
7 68 9 1 0 1 1
24 3
1
.....マイク入力端子 1、2(INPUT 1、2)
5
アナログ・オーディオ信号の入力端子です。XLR タイプ と標準タイプ に対応しています。また、
バランス/アンバランスのどちらも接続することができます。
XLR タイプは、ファンタム電源 48V に対応しています。ファンタム電源対応のコンデンサー・
マイクを接続することができます。その場合は、ファンタム電源スイッチ をオン にしてください。
fig.jack-2
※ M-100FX は、バランス(XLR/TRS)タイプ
の入力ジャックを装備しており、次のように
配線されています。接続する機器の配線をご
確認のうえ、接続してください。
fig.jack-1
※ ファンタム電源供給の必要なコンデンサー・マイクロホンを接続したと
き以外は、ファンタム電源 を必ずオフ にしてください。ダイナミック・
マイクロホンやオーディオ再生装置などにファンタム電源を供給すると
故障の原因になります。マイクロホンの仕様については、お使いのマイ
クロホンの取扱説明書をお読みください。
(本機のファンタム電源:DC 48V、10mA Max)
1:GND
2:HOT
3:COLD
HOT(TIP)
GND(SLEEVE)
COLD(RING)
標準タイプ
(アン・バランス)
XLRタイプ
TRS標準
タイプ
(バランス)
12
.....入力レベルつまみ(GAIN)
2
マイク入力端子への入力レベルを調節します。
.....プラグイン・パワード・マイク端子(PLUG-IN POWERED INPUT)
3
電源の供給が必要なタイプの小型のコンデンサー・マイクを接続します。 プラグイン・パワード・
マイク端子からは、5V の電源が供給されます。必ず、プラグイン・パワード対応のマイクをお使
いください。プラグイン・パワード・マイク端子とマイク入力端子 1(XLR タイプ、標準タイプ)
に同時にマイクを接続した場合、マイク入力端子 1(XLR タイプ、標準タイプ)へ入力された音
は無視されます。
※ プラグイン・パワード・マイク端子にマイクを接続した場合は、入力レベルつまみ(GAIN)
で入力レベルを調節することはできません。
各部の名称とはたらき
4
.....ファンタム電源スイッチ(PHANTOM)
マイク入力端子 の XLR タイプ端子に供給するファンタム電源のオン/オフを切り換えます。
※ XLR タイプ端子にファンタム電源に対応していない機器を接続される場合、故障の原因にな
りますのでファンタム電源 をオフ にしてください。
5
.....ピーク・インジケーター(PEAK)
マイク入力端子 から入力される音の大きさを感知して反応します。入力レベルが大きすぎると、
赤く点灯します。ピーク・インジケーターが点灯しないように入力レベルつまみ(GAIN) で調
節してください。
6
.....ライン入力端子 3/4 〜 9/10(LINE INPUT)
標準タイプと RCA ピン・タイプの形状のケーブルを接続することができます。
ライン入力端子 3/4 〜 5/6 には、標準タイプと RCA ピン・タイプの両方があります。両方の端
子に同時に接続した場合には、標準タイプの音のみが入力され、RCA ピン・タイプへ入力され
た音は無視されます。
ライン入力端子 7/8 〜 9/10 は、RCA ピン・タイプのみになります。
標準タイプの端子へは、電子楽器やエフェクタなどを標準タイプのプラグがついたケーブルで接
続します。RCA ピン・タイプの端子へは、オーディオ・セットや CD プレーヤーなどのオー
ディオ機器を RCA ピン・タイプのプラグが付いたケーブルで接続します。
7
.....外部入力端子(AUX RETURN)
外部機器からの補助入力端子です。外部出力端子(AUX SEND) から出力された音を外部エフェ
クタなどで加工し、その音を再び M-100FX に戻したりするときに使います。また、ライン入力
と同じように外部機器を接続することもできます。
標準タイプのプラグが付いたケーブルを接続することができます。モノラルで接続する場合は、
L(MONO)に接続します。
8
.....外部出力端子(AUX SEND)
外部機器への補助出力端子です。この端子に外部エフェクタなどを接続します。M-100FX から
出力される音を外部のエフェクタなどで加工したいときには、この端子と外部エフェクタなどの
入力端子を接続します。
標準タイプのプラグが付いたケーブルを接続することができます。
この端子は、各チャンネルのリバーブ/ AUX センド・レベルつまみ で設定した音声が出力され
ます。出力される信号はモノラルです。
9
.....モニター出力端子(MONITOR)
外部モニター・スピーカーに接続します。M-100FX でミックス、加工された音が出力されま
す。モニター・ボリュームつまみ で音量を調整します。
10
...マスター出力端子(MASTER)
外部モニター・スピーカーやレコーダーと接続します。M-100FX でミックス、加工された音が
出力されます。マスター・ボリューム・フェーダー で音量を調整します。
...ヘッドホン端子(PHONES)
11
ヘッドホンを接続します。ヘッドホンを接続している場合でも、マスター出力端子 から音が出力
されます。ヘッドホン・ボリュームつまみ で音量を調整します。
13
各部の名称とはたらき
fig.panel2
12
13
14
15
16
12
...エフェクト・スイッチ(FX)
オーディオ/ボイス・エフェクト のオン(エフェクトをかける)、オフ(エフェクトをかけない)を
切り換えます。オンの状態でスイッチが赤く点灯します。CH1、2 両方のエフェクト・スイッチを
オンにするとステレオ・コントロール になります。(→『ステレオ・コントロール』(P.47))
エフェクトとは・・・
音そのものを変化、加工して、特殊に変化させたり、まったく違う音に変えたりする効果をエ
フェクトといいます。
...イコライザーつまみ(HI/LO)
13
音質を調整します。HI は高域(10kHz)、LO は低域(200Hz)を調整します。
...リバーブ/ AUX センド・レベルつまみ(REV/AUX SEND)
14
内蔵リバーブと外部出力端子 へ送られる信号のレベルを調整します。内蔵リバーブを使っている
場合には、リバーブ/ AUX センド・レベルつまみ を調節することによってリバーブのかかり具
合を変えることができます。
...パン/バランスつまみ(PAN/BALANCE)
15
マスター出力端子 に出力する音の左右のバランスを調整します。
CH1、2 では、パンを調整します。モノラルで入力された音声をステレオに変換するときに左右
のバランス(パン)を調整します。
14
CH3/4 〜 9/10 は、バランスを調整します。ステレオで入力された音声の左右のバランスを調
整します。
※ CH3/4 〜 9/10 では、L チャンネルだけに音を入力しているときにパン/バランスつまみ を
R 側(右)いっぱいに回してしまうと、入力された音が聴こえなくなります。
16
...入力レベル・フェーダー
各入力チャンネルの音量を調整します。
各部の名称とはたらき
fig.panel3
17
... オーディオ/ボイス・エフェクトつまみ
(AUDIO/VOICE FX)
17
エフェクトの種類を切り替えます。
18
... エフェクト調整つまみ(MODIFY)A、B
エフェクトのかかり具合を調整します。
詳しくは『オーディオ/ボイス・エフェクト』(P.31)
をお読みください。
18
19
... エフェクト・バランスつまみ(BALANCE)
19
オーディオ/ボイス・エフェクトは、マイク入力端子 1、2(CH 1、2)に入力された
音声のみに掛けることができます。
元の音とエフェクト音とのバランスを変えたり、エフェ
クトのかかり具合を調整します。DRY (左)に回すほ
ど元の音に近くなり、FX (右)へ回すほどエフェクト
の音が大きくなったり、効果が強くなったりします。
20
... リバーブ・タイプ切り替えつまみ
リバーブの種類を切り替えます。
21
... リバーブ・タイム調整つまみ
21 20
リバーブとは・・・
音に残響や余韻を与え、奥行きのある音像をつくり出すエフェクトです。ホールで音を鳴らして
いるような響きを与えます。
リバーブの残響音の持続時間を調整します。
15
各部の名称とはたらき
fig.panel4
22
23
28
22
.... USB インジケーター
パソコンと USB ケーブルを使って接続したときに、使
用可能な状態になっていることを表します。
使用可能な状態のときには青く点灯します。USB ケーブ
ルを接続していない状態のときには点灯しません。
24
23
.... パワー・インジケーター
25
電源スイッチをオンにすると赤く点灯します。
26
27
25
...AUX 入力レベルつまみ
外部入力端子(AUX RETURN)に入ってくるオーディオ信号の入力レベルを調整します。
26
...ヘッドホン・ボリュームつまみ
29
24
.... USB 入力レベルつまみ
パソコンから USB ケーブルを通して M-100FX に送ら
れてくるオーディオ信号の入力レベルを調整します。
ヘッドホン端子 から出力される音の大きさ(音量レベル)を調整します。
27
...モニター・ボリュームつまみ
モニター出力端子から出力される音の大きさ(音量レベル)を調整します。
28
...マスター・ボリューム・インジケーター
マスター出力端子 から出力される音の大きさ(音量レベル)に対応して緑から赤へと順に点灯し
ていきます。赤く点灯しないように、マスター・ボリューム・フェーダー 音量を調整します。
29
...マスター・ボリューム・フェーダー
マスター出力端子から出力される音の大きさ(音量レベル)を調整します。
16
リア・パネル
fig.rear
各部の名称とはたらき
31
32
33
35
36
37
30 34
30
...電源スイッチ
スイッチを押して、電源をオン/オフします。ボタンが押し込まれた状態がオンです。
31
...AC アダプター端子
電源端子です。付属の AC アダプターを接続します。
32
...ADVANCE(モード切替)スイッチ
パソコンと USB ケーブルで接続するときの動作モードを切り替えます。通常は、OFF に設定し
て使用します。
また、動作中にはスイッチを切り替えることはできません。
スイッチを切り替えたら、M-100FX の電源を入れ直してください。
※ 音楽制作や音声波形編集を行うソフトウェアでは、パソコンと周辺機器とのオーディオ・
データのやりとりに、WDM や ASIO といった高度な仕組みを要求するものがあります。そ
のような場合には、M-100FX をアドバンス・モードに設定し、専用ドライバをインストー
ルする必要があります。M-100FX の ADVANCE スイッチを ON にするとアドバンス・モー
ドになります。専用ドライバのインストールについては、『アドバンス・モードを使う』
(P.75)をお読みになりインストールと設定を行ってください。
33
...USB ミックス・ダウン・スイッチ
パソコンから M-100FX に、USB 端子経由で送ったオーディオ信号(音声)を、再びパソコン
に戻すかどうかを切り替えるスイッチです。通常は、OFF に設定して使用します。
※ ON のときには、マスター出力端子に出力される音と同じ音が USB 端子に送られます。OFF
のときには、マスター出力端子に出力される音から、USB 端子から入力された音だけをカッ
トして出力します。
34
...USB 端子
USB ケーブルでパソコンと M-100FX を接続します。
35
...デジタル出力端子
M-100FX からデジタル・オーディオ機器へデジタル信号を送ります。
M-100FX と MD/DAT などのデジタル・オーディオ機器をデジタルで接続するときに使用しま
す。また、デジタル入力端子を持ったアンプ内蔵スピーカーなどにも接続できます。
OPTICAL 光デジタル・ケーブルで接続
COAXIAL 同軸ケーブルで接続
※ デジタル出力端子からは、 マスター出力端子と同じ音が出力されます。
17
各部の名称とはたらき
M-100FX BLOCK DIAGRAM
DIGITAL OUT
PHONES
PHONES LEVEL
LEFT
RIGHT
MASTER OUT
LEFT
RIGHT
AUX SEND
AUX
LEFT
RIGHT
MONITOR OUT
LEFT
RIGHT
LEFT
RIGHT
MONITOR OUT LEVEL
USB AUDIO IN LEVEL
USB MIX DOWN SW
L / R
USB BUS
LINE5/6 LINE3/4
LEFT
RIGHT
STEREO INPUTS
EQ
EQ
BALANCE
SEND
MASTER OUT LEVEL
MASTER OUT LEVEL
LEFT
RIGHT
USB AUDIO
IN
OUT
STEREO AUX RETURN
LEFT
RIGHT
AUX RETURN LEVEL
LINE7/8 LINE9/10
LEFT
RIGHT
EQ
EQ
BALANCE
SEND
MIC2
FX SW
MONO INPUTS
GAIN
AUDIO/
VOICE
EFFECTS
EQ
EQ
FX SW
PAN
PAN
SEND
SEND
MIC1
GAIN
REVERB
(internal)
LEVEL
LEVEL
LEFT RIGHT
MASTER BUS
AUX
36
...接地端子(アース端子)
M-100FX は、設置条件によってパネル面がざらつくような感じになるときがあります。これは
人体に全く害のない極微量の帯電によるものですが、気になる方は、必要に応じ、接地端子を
使って外部のアースか大地に接地してご使用ください。接地した場合、設置条件によってはわず
かにハム(うなり)が混じる場合があります。なお接続方法がわからないときはローランド・
サービスにご相談ください。
●接続してはいけないところ
水道管(感電の原因になります)
•
ガス管(爆発や引火の原因になります)
•
•
電話線のアースや避雷針(落雷のとき危険です)
...盗難防止用ロック( SECURITY LOCK)
37
市販の盗難防止用セキュリティー・ワイヤーなどを接続することができます。盗難防止用ロック
は、キーケーブルロック等のセキュリティー・ワイヤーに対応しています。
日本国内総代理店は、以下のとおりです。
日本ポラデジタル株式会社 〒 104-0032 東京都中央区八丁堀 1 丁目 5 番 2 号はごろもビル
Tel: 03-3537-1070 Fax: 03-3537-1071
ブロック図
M-100FX の信号の流れは次のようになっています。
fig.block
18
基本的な使いかた
M-100FX は、さまざまな機器と接続するための端子が数多く用意されています。ここでは、M100FX とスピーカー、マイク、オーディオ機器、パソコンなどとの接続について説明します。
※ 他の機器と接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐため、必ずすべての機器の音
量を絞った状態で電源を切り、接続を行ってください。
※ 音量を絞ってから電源を入れてください。音量を絞っても、電源を入れるときに音がすることが
ありますが、故障ではありません。
※ F-100FX と接続できる機器の紹介と、その注意について説明しています。接続する機器との組
み合わせでどのようなことができるかについては、『活用編』(P.41)をご覧ください。
モニター・スピーカー、ヘッドホンを接続する
まず、音を聴くための機器を M-100FX に接続します。
ミキシングした音を聞くためにモニター・スピーカーやヘッドホンを接続します。モニター・ス
ピーカーはモニター出力端子 に、ヘッドホンはヘッドホン端子 に接続します。
fig.basic
モニター出力端子には、標準タイプと
RCA ピン・タイプの端子があります。
どちらも同じ信号が出力されます。お使
いのモニター・スピーカーに合った端子
をお使いください。標準タイプと RCA ピ
ン・タイプの両方にプラグを差した場合
は、標準タイプのみに出力されます。
■ 音量を調節する
fig.mic4
1.
2.
モニター・スピーカーを接続している
場合は、音量を適度に上げます。
モニター・ボリュームつまみ、ヘッド
ホン・ボリュームつまみを右に回して、
お好みの音量に調整します。
マイクを接続する .............................................................(P.20)
•
オーディオ機器を接続する ............................................(P.23)
•
•
パソコンを接続する.........................................................(P.25)
外部入出力端子(AUX)を使って接続する ...............(P.28)
•
デジタル出力端子に接続する ........................................(P.30)
•
※ モニター・スピーカーやヘッドホンを
接続するときは、回路保護のためにモ
ニター・ボリュームつまみ、 ヘッドホ
ン・ボリュームつまみ、そして接続し
たモニター・スピーカーのボリューム
を最小に絞ってから接続してください。
19
基本的な使いかた
マイクを接続する
■ 音声を入力するためにマイクを接続します
fig.mic
ビデオカメラ
マイク
映像信号
回路保護のために 入力レベ
ルつまみ(GAIN)を最小
に絞ってから接続してくだ
さい。
ビデオデッキ
ステレオ・ヘッドホン
マイク入力端子 1、2 (INPUT1、2)には、XLR タイプ/標準タイプのい
ずれかのタイプのマイクを接続することができます。XLR タイプは、コ
ンデンサー・マイクを接続するためのファンタム電源に対応しています。
標準プラグは、バランス/アン・バランスの両方に対応しています。
コンデンサー・マイクを使用する場合は、ファンタム電源スイッチ をオン
にします。
※ ファンタム電源供給の必要なコンデンサー・マイクロホンを接続したとき
以外は、ファンタム電源 を必ずオフ にしてください。ダイナミック・マイ
クロホンやオーディオ再生装置などにファンタム電源を供給すると故障の
原因になります。マイクロホンの仕様については、お使いのマイクロホン
の取扱説明書をお読みください。
(本機のファンタム電源:DC 48V、10mA Max)
コンデンサー・マイクなど
の電源をマイク・ケーブル
から供給する方法です。内
されたファンタム電源装
を使って、48V(直流)
を供給します。プラグの形
は、通常の XLR プラグ
と同じ形状です。
20
基本的な使いかた
バランス/アンバランスについて
fig.04-1a
fig.04-1b
GND(SLEEVE)
XLRタイプ
標準タイプ
(アンバランス)
TRS標準
タイプ
(バランス)
バランス入力とはホット、コールド、グランドの 3 本の信号線を使って信号を送る方式です。
プラグの形状は 3 つの部分に別れています。同じ形をしたプラグにステレオ信号のプラグがあ
り、同様に 3 つの部分からなっていますが、信号線の仕組みが違います。間違えて接続しない
でください。マイク入力端子 1、2 (INPUT1、2)にステレオ信号を入力することはできませ
ん。
また、アンバランス入力 とは信号線とグランドの 2 本の線で信号を送る一般的な方式です。プ
ラグの形状は 2 つの部分からなっています。
1:GND
2:HOT
3:COLD
HOT(TIP)
COLD(RING)
マ ママ マイ イイ イク クク クの のの の種 種種 種類 類
類 類
マイクにはダイナミック・マイクとコンデンサー・マイクがあり、M100FX ではどちらにも対応しています。また、パソコンのマイク端子や
MD(ミニディスク)の録音端子に接続する小型コンデンサー・マイクで
あるプラグイン・パワード・マイクにも対応しています。
プラグイン・パワード・マイクはモノラル/ステレオの両方に対応してい
ます。マイク入力端子 1 (INPUT1)にステレオ・プラグを接続したとき
は、チャンネル 1 だけで左右の信号をステレオ処理します。なお、プラグ
イン・パワード・マイクが接続されている状態で、XLR ジャックにマイ
クを接続しても XLR ジャックに接続されたマイクからの音声は入力され
ません。プラグイン・パワード・マイクの信号のみがミキサーへ送られま
す。
また、プラグイン・パワード・マイク端子をお使いのとき、入力レベルつ
まみ(GAIN)で入力レベルを調節することはできません。
イク端子へ接続するマイク
は必ずプラグイン・パワー
対応 のマイクをお使いくだ
さい。対応していないマイ
クや一般のステレオ・ミ
ニ・タイプの出力プラグを
接続すると回路を破損する
恐れがあります。
21
基本的な使いかた
ピーク・インジケーター
は、入力の信号レベル(音
量)がオーバーしていると
きに点灯し、入力信号が歪
んでしまっていることを意
味します。
入力レベルは、できるだけ
大きい方が良い音質で取り
込めます。そのため、ピー
ク・インジケーターが点灯
しないギリギリまでゲイン
を上げてみてください。
■ ゲイン、レベル(音量)を合わせます
接続後、適正な音量で音を鳴らすために次のように操作します。
1.
2.
3.
入力レベルつまみ (GAIN)、マスター・ボリューム・フェー
ダー、 モニター・ボリュームつまみ、 ヘッドホン・ボリュー
ムつまみを最小に絞ってください。
ゲインを調整します。
声や演奏などを集音しながら、マイクが接続されたチャンネルの入力レベ
ルつまみを右に回していきます。ピーク・インジケーターが点灯しない範
囲で、できるだけ大きめの入力音量になるように設定します。
fig.mic1
マスター・ボリューム・フェーダー をパネルの図の中央に合
わせます。
fig.mic2
4.
入力レベルを調整します。
入力レベル・フェーダーを操作して マスター・ボリューム・インジケー
ターの黄色のランプ(0dB)がときどき点灯するくらいに調整します。
複数のマイクで同時に録音するときは、入力するチャンネルすべての入力
レベル・フェーダーを少しずつ上げて調整していきます。
fig.mic3
この範囲に
合わせる
黄色が点滅
22
オーディオ機器を接続する
CD の演奏をバックに、歌を録音するような場合には図のように接続しま
す。
基本的な使いかた
※ 歌声を入力(録音)するためのマイクの接続については、 『マイクを接続
する』(P.20)をご覧ください。
fig.audio
CD/MDプレイヤー
ステレオ・セット
■ ステレオ・セット、MD を接続する
ライン入力端子 3/4 (LINE INPUT 3/4)、ライン入力端子 5/6 (LINE
INPUT 5/6)には、標準タイプと RCA ピン・タイプのどちらのタイプの
ケーブルも接続することができます。同時に両方の端子に接続したときに
は、標準タイプに接続した方の音のみがミキサー部に送られます。
/8 、9/10 (LINE INPUT
3/4、5/6、7/8、9/10)
の各入力は回路的には同等
です。接続する機器の順序
や機器の接地場所など、お
みに合わせてお使いくだ
さい。
プと RCA ピン・タイプは、
M-100FX の内部では同じ
回路に繋がっていますの
で、お使いのプラグの形状
が合う方に接続してくださ
い。
■ 録音用の機器を接続する
ミキシングした信号を録音するには、M-100FX のマスター出力端子 とカ
セットテープ・レコーダーや MD レコーダーの LINE IN あるいは録音用
(REC)端子とを接続します。
マスター出力端子 には、標準タイプと RCA ピン・タイプがあります。ど
ちらも同じ信号が出力されていますので、お使いの機器(レコーダーな
ど)に接続するケーブルに合わせてお使いください。同時に両方の端子に
接続したときには、標準タイプに接続した方の音のみが機器(レコーダー
など)に送られます。
■ 入力レベル(音量)を合わせる
接続後、適正な音量で音を鳴らすために次のように操作します。
入力レベル・フェーダー とマスター・ボリューム・フェーダー を最小にし
ます。さらに、モニター・スピーカーやヘッドホンが接続してある場合
は、モニター・ボリュームつまみ とヘッドホン・ボリュームつまみ を最小
に絞ります。
接続するときは、回路保護
のためマスター・ボリュー
ム・フェーダーと 入力レベ
ル・フェーダーは最小にし
ておいてください。
については、『マイクを接
続する』 (P.20)をご覧く
ださい。
23
基本的な使いかた
1.
2.
マスター・ボリューム・フェーダー をパネルの黒い領域の中
央に合わせます。
fig.mic2
この範囲に
合わせる
ライン入力端子に接続している機器を鳴らします。
入力レベル・フェーダーを少しずつ上にあげてレベルを大きくしていきま
す。マスター・ボリューム・インジケーター の黄色のランプ(0dB)が、
ときどき点灯するくらいのレベルに合わせます。複数のライン入力端子
(チャンネル)に機器を接続して録音するときは、入力するチャンネルす
べての入力レベル・フェーダーを上げて調整します。
fig.mic3-1
3.
4.
5.
録音用機器側に録音レベルを設定する機能がある場合には、
録音用機器のピーク・インジケーターが点灯しないレベル、
あるいはレベル・メーターの表示が適正録音レベル内に納ま
るように設定してください。
モニター・スピーカーを接続している場合には、モニター・
スピーカーの音量を適度に上げます。
モニター・ボリュームつまみ、 ヘッドホン・ボリュームつま
みを回してお好みの音量に調整します。
fig.mic4
24
パソコンを接続する
USB とは
USB とは、ユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus)の略で、パソコンにさまざ
まな周辺機器を接続するためのインターフェースです。USB を使えば、USB ケーブル 1 本でさ
まざまな機器に接続することができ、高速にデータを転送することができます。
また、電源を入れたままで周辺機器の接続と切断ができ、パソコンが自動的にそれを認識しま
M-100FX には、パソコンと接続するための USB 端子 が用意されていま
す。USB ケーブルを使ってパソコンと接続することで、パソコンから出
力されるオーディオ信号(音声)を M-100FX に入力してミックスした
り、M-100FX でミックスした信号(音声)をパソコンへ送ったりするこ
とができます。
M-100FX でエフェクトをかけたりしてミックスした音を、パソコンの音
楽制作ソフトや波形編集ソフトで録音して、オリジナルのオーディオ・
データを作ることもできます。
基本的な使いかた
楽 CD を再生した音を
M-100FX に USB 経由で
送る場合には、Windows
Medio Player 7 以上が必要
です。また、Mac OS 9 で
アドバンス・モードでお使
いの場合は音楽 CD を再生
した音を M-100FX へ送る
ことはできません。
す。周辺機器によっては、設定などの作業が必要な場合があります。
M-100FX は、パソコンとオーディオ信号をやりとりする機器として接続されます。
※ M-100FX は USB Ver1.1 に対応しています。
M-100FX で、USB 端子を使用するためにはドライバのインストールが必
要です。ドライバのインストールについては『パソコンと接続して使う』
(P.60)をご覧ください。
まず、『パソコンと接続して使う』(P.60)を参照してドライバのインス
トールを行ってください。
パソコンに音声を録音するような場合は図のように接続します。
M-100FX の背面にある USB 端子に USB ケーブルを接続します。モニ
ター・スピーカーやヘッドホンの接続については、『モニター・スピー
カー、ヘッドホンを接続する』 (P.19)を参照してください。
fig.pc1
USBケーブル
の接続は、 『マイクを接続
する』(P.20)をご覧くだ
さい。
パソコン
25
基本的な使いかた
■ 入力レベル(音量)を合わせる
接続後、適正な音量で音をレコーディングするためには以下のようにしま
す。
1.
2.
入力レベル・フェーダー、 マスター・ボリューム・フェーダー、 USB 入
力レベルつまみを最小にします。ヘッドホンを接続してある場合は、 ヘッ
ドホン・ボリュームつまみを最小に絞ります。
マスター・ボリューム・フェーダーをパネルの黒い領域の中
央に合わせます。
fig.mic2
この範囲に
合わせる
パソコンでオーディオを再生しながら USB 入力レベルつまみ
を少しずつ右に回してレベルを大きくしていきます。マス
については、『マイクを接
続する』 (P.20)をご覧く
ださい。
ター・ボリューム・インジケーター の黄色のランプ(0dB)
が時々点灯するくらいのレベルに合わせます。
fig.mic3a
複数のライン入力端子(チャンネル)に機器を接続して録音するときは、
入力するチャンネルすべての入力レベル・フェーダー を上げて調整しま
す。
3.
パソコンでオーディオ信号を録音する場合、お使いのソフト
ウェアで録音設定を適正録音レベル内に納まるように設定し
り込む場合(録音する)に
は、USB 入力レベルつま
黄色が点滅
み の設定した位置をメモし
ておくなどしておくと良い
でしょう。録音時に USB
入力レベルつまみ を絞らな
ければならない場合があり
ます。
ます。
M-100FX の USB 端子からパソコンに送られてくるオーディオ(音声)
の音量はマスター・ボリューム・フェーダー で調整します。
26
基本的な使いかた
※ 録音をするソフトウェアによっては、録音のために取り込んだ信号をそのまま USB オーディオ
に出力するものがあります。この場合、M-100FX の USB オーディオ入力との間でループして
しまい、ハウリングのようなノイズや歪みが発生する場合があります。これを防ぐためには録音
するソフトウェア側で USB への出力を停止するか、M-100FX の USB 入力レベルつまみ を左
いっぱいに回して入力レベルを 0 の状態にしてください。
※ USB にミキシングした信号を送るときのレベル(音量)とデジタル出力の音量は、マスター・
ボリューム・フェーダーで調整します。モニター・スピーカーの音量を、録音レベルとは別に設
定したい場合は、モニター・スピーカーを M-100FX のモニター出力端子 (アナログ)に接続し
て、モニター出力つまみ で音量を調整してください。
27
基本的な使いかた
外部入出力端子(AUX)を使って接続する
外部出力端子(AUX SEND)は、各チャンネルの リバーブ/ AUX セン
ド・レベルつまみで設定した音声が出力されます。 外部出力端子(AUX
SEND)がら出力される信号はモノラルです。
外部入力端子(AUX RETURN)は、外部機器からの補助入力端子です。
外部出力端子(AUX SEND)から出力された音を外部エフェクタなどで加
工し、その音を再び M-100FX に戻したりするときに使います。また、ラ
イン入力と同じように外部機器を接続することもできます。
AUX 入力レベルつまみ で、外部入力端子 (AUX RETURN)に入ってくる
オーディオ信号の音量を調整します。
※ 外部入出力端子 に機器を接続するときは、回路保護のために各チャンネル
のリバーブ/ AUX センド・レベルつまみ (REV/AUX SEND)と AUX 入
力レベルつまみ を左いっぱいに回しておきます(最小)。接続が完了して
から、少しずつに右に回していってください。
次のような場合に使用します。
レオの場合には、元の信号
に比べて極端に音量が変わ
ることがあります。これ
は、ステレオ信号がモノラ
ルに変換されるためで、故
障ではありません。
外部出力端子 (AUX SEND)の出力をエフェクト機器に送出して、エ
•
フェクト機器がエフェクトを付加した信号を M-100FX の外部入力端子
(AUX RETURN)に入力する。
fig.AUX1
•
CD プレーヤーなどの外部機器を M-100FX の外部入力端子 (AUX
RETURN)に入力する。
fig.AUX2
CD/MDプレイヤー
OUTPUT
28
各チャンネルの音を個別に確認する。
※ リバーブ・タイプ切り替えつまみ が OFF に設定されていないと外部出力端子 (AUX SEND)か
ら出力される信号と同じ信号が内蔵リバーブへも送られます。内蔵リバーブをかける必要がない
ときにはリバーブ・タイプ切替えつまみ を OFF に設定しておいてください。
※ CD プレーヤーなどの外部機器を外部入力端子 (AUX RETURN)に接続するときは、RCA ピ
ン・タイプから標準タイプに変換するプラグなどが必要になります。ライン入力端子が使われて
いない場合には、ライン入力端子に接続することをお薦めします。
•
聞きたいチャンネルのリバーブ/ AUX センド・レベルつまみ (REV/
AUX SEND)を右に回して、他のチャンネルのリバーブ/ AUX センド・
レベルつまみ (REV/AUX SEND)を左いっぱいに回しておきます。する
と、聞きたいチャンネルの音だけを確認することができます。
fig.AUX3
基本的な使いかた
マイク
CD/MDプレイヤー
モニター・スピーカー
29