Q&A
このたびは、ローランド (FA-76)をお買い上げいただき、まことにありが
とうございます。
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」(取扱説明書
P.2 〜 3)と「使用上のご注意」(取扱説明書 P.4)をよくお読みください。また、こ
の機器の優れた機能を十分ご理解いただくためにも、クイック・スタートと取扱説明
書、音色/パラメーター一覧および Q&A をよくお読みください。クイック・スタート
と取扱説明書、音色/パラメーター一覧および Q&A は必要なときにすぐに見ることが
できるよう、手元に置いてください。
このQ&A には、Fantom をさらに快適にお使いいただくために、今まで弊社に寄せられた
お客様のご質問にお答えする形でさまざまな情報を掲載しております。この小冊子で、ご
質問の多い機能のおおまかな内容をご理解いただき、さらに各々の操作や設定方法につい
て詳しくは、取扱説明書をご覧いただくとよいでしょう。Fantom の機能を十分に引き出
し、末永くお使いいただきたいと考えております。
また、思ったように動作しないときは、「故障かな?と思ったら」(P.7)を読んで、設定に
誤りがないかを確認してください。
お客様のFantom ご活用の手助けとして、ぜひご利用ください。
※MIDI は社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標です。
2001 ローランド株式会社
©
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
目次
Fantom について......................................................................................3
データの互換性に関して...............................................................................................................................3
データの保存に関して................................................................................................................................... 3
フロッピー・ディスクについて.................................................................................................................. 3
パッチ/マルチティンバー/パフォーマンス 各モード共通............................................................... 4
パフォーマンス(モード)、マルチティンバー(モード)共通.......................................................... 4
マルチティンバー(モード)関連..............................................................................................................5
パッチ(モード)関連................................................................................................................................... 5
内蔵シーケンサーに関して........................................................................................................................... 5
エフェクトに関して....................................................................................................................................... 5
フェイバリット・サウンドに関して.......................................................................................................... 5
ウェーブ・エクスパンション・ボードに関して....................................................................................... 6
接続について.................................................................................................................................................... 6
DIGITAL OUT に関して................................................................................................................................ 6
その他................................................................................................................................................................ 6
故障かな?と思ったら..............................................................................7
全体に共通の内容...........................................................................................................................................7
音に関する内容............................................................................................................................................... 7
エフェクトに関する内容...............................................................................................................................9
データの保存に関する内容.........................................................................................................................10
シーケンサーに関する内容.........................................................................................................................11
MIDIや外部機器に関する内容...................................................................................................................12
Fantom を活用する ................................................................................14
本体や外部MIDI 機器からのコントロールに関して.............................................................................14
外部MIDI 機器のコントロールに関して.................................................................................................15
パッチ(モード)関連.................................................................................................................................15
エフェクト関連.............................................................................................................................................17
2
Fantom について
データの互換性に関して
JV、XP、XV シリーズとパッチ/リズム・セット
の互換性はありますか?
JV、XP、XV シリーズで作ったパッチ/リズム・セットの
データをバルク・ダンプで Fantom に送ることで、Fantom
のパッチとして使うことができます。また、XP-50/60/80 で作っ
たパッチ/リズム・セットのデータをフロッピー・ディスクに保存
して、Fantom で使うこともできます。ただし、音源の制御方式や
アナログ回路の構成等の違いにより、出音が微妙に異なることがあ
ります。
逆に、Fantom のパッチやリズム・セットのデータをバルク・デー
タとして転送するときは、次のようになります。
JV、XP シリーズへ:転送できません。
XV シリーズへ:転送できます。
JV、XP シリーズとパフォーマンス/マルチティ
ンバーの互換性はありますか?
パフォーマンス/マルチティンバーのデータの互換性はあり
ません。また、バルク・データ、フロッピー・ディスクに保
存したデータ等で JV、XP シリーズとのデータのやりとりはできま
せん。
XV シリーズとパフォーマンス/マルチティン
バーの互換性はありますか?
互換性は以下の通りです。
•
パフォーマンス
XV シリーズで作ったパフォーマンスのデータをバルク・ダンプで
Fantom に送ることで、Fantom のパフォーマンスとして使うこと
ができます。逆に、Fantom のパフォーマンスをバルク・データと
して転送することもできます。
ただし、データをフロッピー・ディスクに保存した場合は互換性が
ありません。
•
マルチティンバー
互換性はありません。
XP-50/60/80 でフロッピー・ディスクに保存した
データは使用できますか?
データの種類ごとに次のようになります。
•
サウンド・データ
パフォーマンスは使用できませんが、パッチやリズム・セットは使
用できます。ただし、音源の制御方式やアナログ回路の構成等の違
いにより、出音が微妙に異なることがあります。また、Fantom の
フロッピー・ディスクのデータを XP-50/60/80 で使用することは
できません。
•
ソング・データ
MRC-Pro と SMF 形式のみ、Fantom で使用できます。
逆に Fantom のソング・データを XP-50/60/80 で使用する場合
は、SMF 形式で保存してください。
他の JV、XP、XVシリーズとプログラム・チェ
ンジでの互換性はありますか?
Fantom と JV/XP/XV シリーズでは、音色配列が異なるた
め、プログラム・チェンジでの互換性はありません。
データの保存に関して
GM 音源として使用するための設定を保存できま
すか?
できません。Fantom は、外部 MIDI 機器から GM システム・
オン・メッセージを受信すると、自動的にマルチティン
バー・モードに切り替わり、プリセットの GM 音色用のマルチティ
ンバーが選択されます。
ユーザー・メモリー(本体内部にデータを記憶さ
せるメモリー)に保存できるパッチ/リズム・
セット/マルチティンバー/パフォーマンスの数は?
パッチは128 個、リズム・セットは 16 個、マルチティンバー
は16個、パフォーマンスは64 個をそれぞれ記憶できます。
フロッピー・ディスクについて
2DD /2HD どちらのフロッピー・ディスクも使
用できますか?
どちらも使用できます。
新しいフロッピー・ディスクを使用するときは、Fantom で
使える状態にしてください(取扱説明書 P.192)。
フロッピー・ディスクには何が保存できますか?
ディスクにはパッチ、マルチティンバー、パフォーマンス、
およびシステムの設定を 1 つのファイルとしてまとめて保存
できます。また、インターナル・メモリーに記録されている、録音
や編集したソングを保存することもできます。
テンポラリー・エリアからフロッピー・ディスク
に直接保存することはできますか?
できません。フロッピー・ディスクには Fantom のすべての
設定を 1 つのファイルとして、まとめて保存されます。テン
ポラリー・エリアでエディットしたパッチやパフォーマンス、マル
チティンバーは、いったんユーザー・メモリーに保存してから一括
してフロッピー・ディスクに保存してください(取扱説明書
P.189)。
フロッピー・ディスクに保存できる Fantomの設
定ファイル/ソングの数は?
2HD / 2DD のどちらも、最大で 99 ファイルです。
3
Fantom について
パッチ/マルチティンバー/パフォーマ
ンス 各モード共通
パッチ・モード/マルチティンバー・モード/パ
フォーマンス・モードの違いは何ですか?
Fantom には、さまざまな使用条件に最適な状況で対応する
ためパッチ・モード、マルチティンバー・モード、パフォー
マンス・モードの 3 つのモードを持っています。以下はそれぞれの
モードの特長です。
パッチ・モード: 単一の音色(パッチ/リズム・セット)を使って
鍵盤で演奏するためのモードです。リズム・セットを選んでいると
きは、鍵盤で打楽器を演奏することができます。鍵盤コントロー
ラー部と音源部は、単一の MIDI チャンネル(パッチの受信チャン
ネル)で接続されます。
マルチティンバー・モード: シーケンサーと組み合わせて曲作りを
したり、曲データを演奏するのに適したモードです。曲作りをする
ときや曲データを演奏するときは、各パートに使用するパッチを割
り当てて MIDI チャンネルを別々に設定します。鍵盤コントロー
ラー部と音源部は、単一の MIDI チャンネル(カレント・パートの
受信チャンネル)で接続されます。
パフォーマンス・モード: 複数の音色(パッチ/リズム・セット)
を組み合わせて複雑な音作りをしたり、マスター・キーボードとし
て活用するためのモードです。パッチを重ねて鳴らしたり(レイ
ヤー)、鍵盤を 2 つの音域に分けて別々のパッチを鳴らす(スプ
リット)といった演奏ができます。鍵盤コントローラー部と音源部
は、ゾーンの設定にしたがって接続されます。
ユーザー・エリアを購入時の状態に戻すことはで
きますか?
できます。取扱説明書(P.195)をご覧ください。またこの
操作を実行すると、お客さまが作られたユーザー・エリアの
パッチやパフォーマンス/マルチティンバーのデータは失われま
す。必要に応じてフロッピー・ディスク等に保存してください。
エディットした音色は電源を切るとどうなります
か? また、エディット途中で音色を切り替える
とどうなりますか?
本体のユーザー・エリアにライト操作を行わない場合は失わ
れます。エディットした音色を保存したい場合は、音色を切
り替える前や電源を切る前にライト操作を行ってください。
Fantom は演奏やエディットのために、本体内に持っているパッチ、
パフォーマンス(ゾーンを含む)、マルチティンバーなどのデータ
を別のエリアに移して使用しています。このエリアをテンポラ
リー・エリアと呼びます。このエリアがあるために、パッチ等のエ
ディットを行っても元の状態に戻したり、テンポラリー・エリアに
外部 MIDI 機器からシステム・エクスクルーシブなどでデータを
送って、本体内のユーザー・エリアのデータを壊すことなく楽曲を
演奏することができます。このテンポラリー・エリアのデータは、
音色を切り替えると新たな音色データが上書きされるので、エ
ディット中の音色は失われます。また、電源を切ってもテンポラ
リー・エリアにあるデータは失われてしまします。
エディットしたデータを、電源を切っても失われないユーザー・エ
リアに書き込む操作をライト操作といいます。
パフォーマンス(モード)、マルチティン
バー(モード)共通
パフォーマンス・コントロール・チャンネルとパ
フォーマンスのパートの受信チャンネルを同じに
したとき、またはマルチティンバー・コントロール・
チャンネルとマルチティンバーの受信チャンネルを同
じにしたときはどうなりますか?
プログラム・チェンジのみを受信したときは、パフォーマン
ス・コントロール・チャンネル/マルチティンバー・コント
ロール・チャンネルが優先され、パフォーマンス/マルチティン
バーが切り替わります。その他の MIDI メッセージは、パートのも
のとして取り扱われます。Fantom では、バンク・セレクトとプロ
グラム・チェンジの組み合わせで、同じ MIDI チャンネルでもパ
フォーマンス/マルチティンバーを切り替えるためのものか、パッ
チを切り替えるためのものかを区別することができます。
バンク・セレクト MSB/LSB と対応する音色のグループの関係
は、<音色とバンク・セレクト、プログラム・チェンジ対応表>
(音色/パラメーター一覧)をご覧ください。
パフォーマンス/マルチティンバーでリズム・
セットを 2 セット以上使うことはできますか?
Fantom では、パフォーマンス/マルチティンバーで使用で
きるリズム・セットに上限はありません。16 個すべてのパー
トを同時にリズム・セットにして使用することも可能です。設定方
法については、取扱説明書(P.100、P.115)をご覧ください。
ユーザー・メモリーやウェーブ・エクスパンショ
ン・ボードのパッチをパフォーマンス/マルチ
ティンバーで使う場合の注意点は何ですか?
パフォーマンス/マルチティンバーでは、各パートにどのよ
うなパッチが割り当てられているかを、どのグループの何番
といった形の番号で記憶しています。USER のパッチは同じ番号の
ものでもパッチ・データの書き替えができるため、パフォーマンス
/マルチティンバーで使っているパッチの番号は同じでも内容
(音)が違う場合があります。このような書き替えや移動が可能な
エリアのデータをパフォーマンス/マルチティンバーで使う場合は
注意が必要です。
4
Fantom について
マルチティンバー(モード)関連
マルチティンバーは、従来の JV/XP/XVシリーズ
のパフォーマンスとは何が違うのですか?
Fantom のパフォーマンス/マルチティンバーは、どちらも
従来の JV/XP/XV シリーズではパフォーマンスと呼ばれて
いたものです。Fantom では、鍵盤から 1 つのパートのみ鳴らせる
ものをマルチティンバー、鍵盤から複数のパートを同時に鳴らせる
ものをパフォーマンスと呼びます。
パッチ(モード)関連
リズム・セットで使用できるノート・ナンバーは
何番ですか?
MIDI ノート・ナンバーでは 21 番から 108 番、キー・ナン
バーでは A0 から C8 までの 88 Key です。
内蔵シーケンサーに関して
どのような種類のデータを再生できますか?
以下のソング・データを再生できます。
•
MRC Pro ソング(.SVQ)
Fantom、XP-50/60/80、MC-80 のソング・ファイル
•
S-MRC ソング(.SNG)
MC-50、MC-50mkII のソング・ファイル
•
スタンダード MIDI ファイル(.MID)
いろいろなソングを連続して再生することができ
ますか?
できます。取扱説明書(P.122)をご覧ください。
録音したソングを編集することはできますか?
できます。指定した範囲の演奏データを編集する方法(ト
ラック・エディット)と、演奏データを 1 つずつ編集する方
法(マイクロ・エディット)があります。
RPS 機能やアルペジエーター、リズム・パター
ンを使った演奏を録音することはできますか?
RPS:録音できます。
アルペジエーター:録音できます。
リズム・パターン:録音できます。
他の MIDI 機器からバルク・ダンプを受信する際
の注意事項はありますか?
Fantom は、1 パケットが 512 バイト以上のシステム・エク
スクルーシブ・メッセージを受信することができま せん。送
信するパケットのバイト数は、お使いの機器の MIDI インプリメン
テーションでご確認ください。
エフェクトに関して
マルチエフェクトは全部で何種類ありますか?
90 種類あります。
マルチエフェクトを同時に複数使うことはできま
すか?
パフォーマンス・モードとマルチティンバー・モードでは、
最大 3 つまで同時に使用することができます。
ただし、使用しているマルチエフェクトによっては、3 種類のマル
チエフェクトを同時に使うことができない場合があります。
詳しくは、取扱説明書(P.170)をご覧ください。
ソングの録音方法には、どのようなものがありま
すか?
以下の 2 つの録音方法があります。
•
リアルタイム・レコーディング
リアルタイム・レコーディングは、鍵盤での演奏やコントロー
ラーの操作をそのまま録音する方法です。
•
ステップ・レコーディング
ステップ・レコーディングは、音符や休符を 1 つずつ順番に打
ち込んでいく録音方法です。ドラムやベースのようにきっちりし
たタイミングで入力したいときに利用します。また、音符の他に
パターンを組み合わせてソングを作ることもできます。
フェイバリット・サウンドに関して
フェイバリット・サウンドを使う際の注意点は?
フェイバリット・サウンドには、どの音色グループの何番の
パッチといった情報が登録されます。USER や XP グループ
のパッチを登録すると、次のようになりますのでご注意ください。
•
登録した後にパッチが書き替えられると登録したときと違うパッ
チが呼び出されます。
•
ウェーブ・エクスパンション・ボードの種類が変わるとパッチは
呼び出されず、音は鳴りません。
また、エディット途中の音をユーザー・エリアに保存せずにフェイ
バリット・リストに登録しても、パッチ・データの内容は記録され
ません。
5
Fantom について
ウェーブ・エクスパンション・ボードに関
して
何種類のウェーブ・エクスパンション・ボードを
取り付けることができますか?
SRX シリーズ 2 枚、SR-JV80 シリーズ 1 枚の、計 3 枚を取
り付けることができます。
ウェーブ・エクスパンション・ボードを取り付け
るスロットを変えると、プログラム・チェンジ・
ナンバーやバンク・セレクト・ナンバーは変わります
か?
ウェーブ・エクスパンション・ボード自体に固有のバンク・セ
レクトが割り振られているため、取り付けるスロットの位置
によってバンク・セレクトのナンバーやプログラム・チェンジは変
わりません。
バンク・セレクト MSB/LSB と対応する音色のグループの関係
は、<音色とバンク・セレクト、プログラム・チェンジ対応表
>(音色/パラメーター一覧)をご覧ください。
同時に同じ種類のウェーブ・エクスパンション・
ボードを複数使用することはできますか?
できません。例えば、EXP Bスロットと EXP C スロットに、
同じ種類のウェーブ・エクスパンション・ボードを取り付け
た場合は、EXP Bスロットに取り付けたウェーブ・エクスパンショ
ン・ボードのデータのみ選ぶことができます。
L(MONO)の使用法と注意点は?
L (MONO) は OUTPUT A (MIX) ジャックのみにある特別な仕
様です。この L (MONO) ジャックだけを使った場合、ステレ
オで OUTPUT A (MIX) ジャックに出力された音はミックスされ、
モノラルの音として L (MONO) ジャックから出力されます。ステレ
オ効果を特に必要としない場合には、ケーブル 1 本で接続できるの
で便利です。また、注意点として、INDIVIDUAL 1/2を独立したパ
ラレル・アウトとして使いたいとき、INDIVIDUAL 1ジャックだけに
プラグがさされていると、L (MONO) の機能が働き、INDIVIDUAL
1 ジャックから両方の音が出力されます。この場合は、
INDIVIDUAL 2ジャックにもプラグをさして、L (MONO) の機能が
働かないようにしてください。
DIGITAL OUT に関して
出力のビット数、サンプリング・レートは?
24 ビット、44.1kHz です。
出力される信号は?
OUTPUT A(MIX)ジャックから出力される信号と同じにな
ります。
DIGITAL OUT を使う場合の注意点は何ですか?
本体の VOLUME は働きませんので、接続した機器の側で音
量調節してください。
接続について
本体リア面の OUTPUT A (MIX) ジャックと
OUTPUT B ジャックの違いは何ですか?
OUTPUT A ジャックのみに (MIX) の表示がありますが、これ
は製品出荷時の各音色のセンド系のコーラスとリバーブのエ
フェクトのリターン先が OUTPUT A ジャックに設定されているた
めです。このコーラスとリバーブのリターン先は、他のアウトプッ
ト・ジャックに設定することもできます。また、PHONES ジャック
はOUTPUT A (MIX) ジャックに接続されていますので、Mix/
Parallel パラメーター(SYSTEM/General)が「PARALLEL」のと
きには、OUTPUT B ジャックから出力される音はヘッドホンで聴
くことができません。すべての出力をヘッドホンでモニターしたい
場合は、Mix/Parallel パラメーターを「MIX」に設定してください。
その他
平均律以外のチューニングで使いたいのですが、
どうすればいいですか?
まず、各キーのスケール・チューンを設定します。スケー
ル・チューンの設定は、パッチ・モードではすべてのパッチ
に共通で 1 つです(取扱説明書 P.186)。パフォーマンス・モード
やマルチティンバー・モードでは、パフォーマンス/マルチティン
バーごとに設定できます(取扱説明書 P.104、P.120)。
次に、Scale Tune Switch パラメーター(SYSTEM/Scale Tune)
を「ON」に設定します(取扱説明書 P.186)。この設定は、すべて
のパッチ/パフォーマンス/マルチティンバーに有効です。
6
故障かな?と思ったら
思ったように動作しないときは、まず以下の点をチェックしてくだ
さい。チェックしても原因がわからないときは、お買い上げ店また
は最寄りのローランド・サービス・ステーションにお問い合わせく
ださい。
※ 操作中、何らかのメッセージが画面に表示されたときは、「エ
ラー・メッセージ一覧」 (音色/パラメーター一覧)をご覧くだ
さい。
全体に共通の内容
電源が入らないのですが ...
Fantom の AC コードがコンセントや本体に正しく接続され
ていることを確認してください(クイック・スタート P.3)。
フロッピー・ディスクが使えないのですが ...
フロッピー・ディスクはフォーマットされていますか?
フォーマットされていないフロッピー・ディスクは使えませ
ん。フォーマットの操作を行ってください(P.192)。
音に関する内容
音が鳴らないのですが ...
次の点を確認してください。
•
接続しているアンプやスピーカーの電源が入っていますか?音量
が下がっていませんか?
•
VOLUME スライダーで音量レベルを絞っていませんか?
正しく接続されていますか?
•
•
ヘッドホンを接続して音が聞こえますか?
ヘッドホンから音が出るようであれば、接続しているケーブルが
断線していたり、アンプやミキサーが故障している場合が考えら
れます。もう一度、接続ケーブルや機器を確認してください。
•
鍵盤を押さえて音が鳴らない場合、ローカル・スイッチがオフに
設定されていませんか?
Local Switchパラメーター(SYSTEM/General)でローカル・
スイッチをオンに設定してください(取扱説明書 P.179)。
•
パフォーマンス・モードのとき、MIDIの送受信チャンネルは
合っていますか?
ゾーンの MIDI送信チャンネル(Transmit Channel パラメーター
(PERFORMANCE/Zone))とパートのMIDI 受信チャンネル
(Receive Channel パラメーター(PERFORMANCE/MIDI))が一
致しているかを確認してください(取扱説明書 P.98、P.103)。
•
パッチのトーンがオフに設定されてませんか?
Patch Edit 画面で「Tone Switch」にチェック・マークを付けて
ください(取扱説明書 P.36)。
パートのレベルの設定が小さくなっていませんか? Level パラメー
•
ター(PERFORMANCE, MULTITIMBRE/Part)で、パートのレベ
ルをそれぞれ確認してください(取扱説明書 P.100、P.115)。
• エフェクトの設定は正しいですか?
エフェクトのオン/オフ(
ランスやレベルなどの設定を確認してください。
取扱説明書
P.165)、エフェクト・バ
•
出力先の設定は正しいですか?
各アウトプット・アサインの設定を確認してください(取扱説明
書P.165 〜 174)。
•
ウェーブ・エクスパンション・ボードが正しく取り付けられてい
ますか?
XP-A〜 C のウェーブ、パッチまたはリズム・セットを使用した
設定を選んでいるとき、指定のスロットに指定のウェーブ・エク
スパンション・ボードが正しく取り付けられていることを確認し
てください(取扱説明書 P.197)。
•
ペダルの操作や外部 MIDI 機器から受信した MIDIメッセージ(ボ
リューム・メッセージとエクスプレッション・メッセージ)に
よって、音量が下がっていませんか?
パフォーマンス・モード/マルチティンバー・モードの場合は、
Part Information ウィンドウでボリューム・メッセージ
(Volume)とエクスプレッション・メッセージ(Expression)の
値を確認することができます(取扱説明書 P.90、P.111)。
特定のパートの音が鳴らないのですが ...
次の点を確認してください。
パートの音量レベルが下がっていませんか?
•
音が出ないパートの Levelパラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE/Part)を設定して音量を上げてください(
説明書P.100、P.115
MIDIメッセージが受信できる状態になっていますか?
•
Receive Switch パラメーター(PERFORMANCE, MULTITIMBRE/
MIDI)を「ON」に設定してください(取扱説明書P.103、P.118)。
•
パートをミュートしていませんか?
Mute Switch パラメーター(PERFORMANCE, MULTITIMBRE/
MIDI)を「OFF」に設定してください(取扱説明書P.103、P.119)。
•
パートのMIDI 受信チャンネルと、接続している MIDI 機器の MIDI
送信チャンネルが合っていますか?
Receive Channel パラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE/MIDI)でパートのMIDI 受信チャンネルを設定
してください(取扱説明書 P.103、P.118)。
)。
取扱
ゾーンの MIDI チャンネルを変えたら、思った通
りのパートが鳴らなくなったのはなぜですか?
Fantom の本体内で、鍵盤コントローラー部(ゾーン)と音
源部(パフォーマンス・パート)は MIDIチャンネルで接続
されており、ゾーンで送信する MIDI チャンネルとパフォーマンス
のパートが受信する MIDI チャンネルとが一致したところで演奏情
報が伝えられます。例えば、ゾーン 1 の送信する MIDI チャンネル
を変更した場合、ゾーン 1 がパート 1 に必ず対応するとは限らなく
なり、ゾーン 1 がパート 2 やパート 3 に接続されたりします。ま
た、ゾーン 1 とパート 2 とパート 3 の MIDI チャンネルがすべて同
じ場合には、ゾーン 1 でパート 2 とパート 3 の両方が鳴ったり、ま
た、ゾーン 1 で設定した MIDI 送信チャンネルが、どのパートの
MIDI 受信チャンネルとも一致しない場合は、ゾーン 1 の演奏情報
は MIDI OUT から送信されますが、本体の音源部では鳴らなくなっ
たりします。
7
故障かな?と思ったら
特定の音域の音が出ないのですが ...
発音域が設定されていませんか?
特定の鍵域の音が鳴らないときは、パッチのトーンとパ
フォーマンス/マルチティンバーのパート、またはゾーンのキー・
レンジの設定を確認してください。
•
トーンのキー・レンジ
Key Range Lower/Upper パラメーター(PATCH/TMT)(取扱
説明書 P.58)
•
パートのキー・レンジ
Key Range Lower/Upper パラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE/Part)(取扱説明書 P.102、P.117)
•
ゾーンのキー・レンジ
Key Range Lower/Upper パラメーター(PERFORMANCE/
Zone)(取扱説明書 P.99)
キー・レンジを設定したが、発音域が設定値より
狭くなるのはなぜですか?
キー・レンジは、ゾーンとパフォーマンス・パートの両方に
あります。そのうち、ゾーン(鍵盤側)のキー・レンジは
MIDI OUT に対して有効で、パフォーマンス・パート(音源側)の
キー・レンジは MIDI INに対して有効となります。ただし、本体内
ではその 2 つのキー・レンジが両方とも有効となり、2 つのキー・
レンジが重なった鍵域しか鳴りません。さらに、(MIDI IN に対して
有効な)音源側のキー・レンジは、パッチの各トーンに対しても設
定できます。この機能で発音域を設定したパッチをパフォーマンス
で使うと、ゾーンやパフォーマンス・パートのキー・レンジとパッ
チのキー・レンジのすべてが有効となり、ゾーンやパフォーマン
ス・パートで設定したキー・レンジの設定値と実際に発音する鍵域
が異なる場合があります。
音が歪むのですが ...
次の点を確認してください。
•
音が歪むようなエフェクトをかけていませんか?
•
特定のパッチやパートの音が歪むときは、そのパッチやパートの
音量レベルを下げてください。
•
全体の音が歪むときは、VOLUME スライダーで音量レベルを下
げてください。
ピッチがずれているのですが ...
次の点を確認してください。
•
Fantom のチューニングがずれていませんか?
Master Tune パラメーター(SYSTEM/General)の設定を確認
してください(取扱説明書 P.179)。
•
ペダルの操作や外部 MIDI 機器から受信したピッチ・ベンド・
メッセージによって、ピッチがずれていませんか?
パフォーマンス・モード/マルチティンバー・モードの場合は、
Part Information ウィンドウでピッチ・ベンド・メッセージ
(Pitch Bend)の値を確認することができます(取扱説明書
P.90、P.111)。
特定のパートにコース・チューンやファイン・チューンを設定し
•
ていませんか?
Coarse Tune パラメーターや Fine Tune パラメーター
(PERFORMANCE, MULTITIMBRE/Part)の設定を確認してく
ださい(取扱説明書 P.100、P.115)。
音が途切れるのですが ...
同時に使用しているボイスの数が、64 を越えると音が途切れ
ます。
使用しているトーンの数を減らしてください。
•
音抜けさせたくないパートのボイス・リザーブを多めに設定して
•
ください。
鍵盤を押さえると音が鳴りっぱなしになるのです
が ...
ホールド・ペダルの極性(ペダル・ポラリティー)が逆に
なっていませんか?
Hold Pedal Polarity パラメーター(SYSTEM/Controller)の設定を
確認してください(取扱説明書 P.184)。
パッチ・モードでパッチを切り替えると音が消え
てしまうのですが ...
Fantom は、マルチエフェクトによってさまざまなエフェク
トをかけることができますが、パッチを切り替えると、パッ
チに設定されているマルチエフェクトのタイプも切り替わります。
このときに発音している音とマルチエフェクトのタイプの食い違い
が起こり、意図しない音が出るため、工場出荷時の設定では、パッ
チ切り替えのときに発音している音を消す設定になっています。音
に大きな影響を与えるマルチエフェクトを使っていない場合や、同
じタイプのマルチエフェクトに設定されているパッチどうしを切り
替える場合など、お客さまが意図してお使いになられる場合は、
Patch Remain パラメーター(SYSTEM/General)を「ON」にす
ると、音を消さずにパッチを切り替えることができます。
8
故障かな?と思ったら
パッチ・モードでパッチを切り替えると、コント
ロール・チェンジで設定したボリューム等がリ
セットされてしまうのですが ...
Patch Remain パラメーター(SYSTEM/General)を「ON」
に設定してください。受信したコントロール・チェンジ情報
はパッチを切り替えても引き継がれ、コントロール・チェンジのボ
リューム情報でレベルを絞ったままパッチを切り替えても、レベル
は変化しません。
パッチのトーンを内蔵ウェーブの 0887:DC に設
定したところ、音が出なくなったのですが ...
パッチのストラクチャーを確認してください。ウェーブ
0887:DC は直流成分のみで構成されたウェーブです。初期化
したパッチでこのウェーブを選択して鳴らすと最初にクリック音が
鳴り、その後、音は出ません。このウェーブをストラクチャーの 2
番(Type 2)以降で W2 に使った場合、W1 に設定したウェーブの
レベルが W2 により持ち上げられ、W1 の音がレベルの上限を越え
るために音が出なくなる場合があります。
トーン・ディレイのタイム値を音符に設定した場
合、テンポを遅くするとディレイ・タイムが一定
の長さ以上変わらなくなりますが ...
Delay Time パラメーター(PATCH/General)には上限値が
あり、タイム値を音符に設定してテンポを遅くすると、この
上限を越えてしまい、それ以上の値にはなりません。それぞれの上
限の時間は、音符以外の数値で設定できる最大値です。
高い鍵域を演奏すると鳴りかたがおかしくなるの
ですが ...
Fantom で高い方の鍵域を演奏すると、鳴らなくなったり、
ピッチが上がらなくなったり、弾く鍵によって聞こえかたの
変わるノイズ(ポヨンポヨン、ピュルピュル、シュルシュル、キュ
ルキュル、ボー、ポー、ピー、ビャー、ザーなど)が聞こえること
があります。これは主に、Fantom の発音できる音高の限界を越え
たことによるもので、通常は使うことのない鍵域で発生しますが、
故障ではありません。
同じパッチなのにパフォーマンス/マルチティン
バーで聴くと音が違って聞こえるのですが ...
パフォーマンス・モード/マルチティンバー・モードでは、
パッチで設定した音に対してさらにパフォーマンス/マルチ
ティンバーの各パートのパラメーターで、パンやオクターブの設
定、フィルターのカットオフなどで音色のモディファイができま
す。そのため、パッチ・モードで聴いたときと違う場合がありま
す。これらの設定を初期状態にするには、パフォーマンス/マルチ
ティンバーのイニシャライズ(初期化)を行った状態で、目的の
パッチを選んでみてください。
また、パッチではマルチエフェクトを使用して音作りをした音色が
ありますが、パフォーマンス/マルチティンバーで使用するマルチ
エフェクトとパッチで設定したマルチエフェクトの設定が異なる場
合があります。パフォーマンス/マルチティンバーのマルチエフェ
クトの設定を確認してください。コーラスやリバーブの設定に関し
ても同様です。
パッチのパンを片チャンネルいっぱいに振って
も、反対側のチャンネルからも音が出ているので
すが ...
Fantom の内蔵エフェクトはステレオ仕様のため、内蔵エ
フェクトをかけた場合は、エフェクト成分がパンを片チャン
ネルいっぱいに振っても、反対側のチャンネルから音が聞こえま
す。
レガート演奏中にピッチが上がらないことがある
のですが ...
Legato Switch パラメーター(PATCH/General)「ON」、
Legato Retrigger パラメーター(PATCH/General)「OFF」
で、低い鍵を押さえたまま、高い鍵を押さえてレガート発音させる
とき、ウェーブのピッチの上限を越えていると意図したピッチまで
上がりきらず、ピッチの上昇が一定のピッチで止まる場合がありま
す。また、複数のトーンを使っているパッチで、使用している
ウェーブのピッチの上限がそれぞれ異なる場合は、モノに聞こえな
くなることがあります。大きくピッチ変化をさせたい場合は、
Legato Retrigger パラメーターを「ON」にしてください。
エフェクトに関する内容
エフェクトがかからないのですが ...
次の点を確認してください。
•
PLAY画面上部にある、「MFX」、「CHO」、「REV」の各エフェク
ト・スイッチがオフになっていませんか?
オンに設定してください。
•
エフェクトの各設定は正しいですか?(取扱説明書P.165 〜 174)
•
各エフェクトへのセンド・レベルが 0 になっているとエフェ
クトはかかりません。各設定を確認してください。
•
各エフェクトへのセンド・レベルが 0 以外に設定されていて
も、マルチエフェクト・ドライ・センド・レベル、コーラ
ス・レベル、リバーブ・レベルが 0 になっているとエフェク
トはかかりません。各設定を確認してください。
•
アウトプット・アサインが「MFX」以外に設定されていると
きは、マルチエフェクトの音は出力されません。
•
パフォーマンス/マルチティンバーの各パートのアウトプッ
ト・アサインを「PATCH」に設定すると、そのパートに割り
当てられているパッチ(トーンごと)のアウトプット・アサ
インの設定にしたがって出力されます。したがって、パッチ
(トーンごと)のアウトプット・アサインが「MFX」以外に
設定されていると、マルチエフェクトの音は出力されません。
9
故障かな?と思ったら
モジュレーション等のコントローラーがかかりっ
ぱなしになるのですが ...
マトリックス・コントロールの設定を確認してください。
Fantom には、マトリックス・コントロールを利用してパッ
チをリアルタイムにコントロールする機能があります。マトリック
ス・コントロールは、受信した MIDI のコントロール・チェンジ等
の MIDI 情報をコントロールのソースとし、これによりパッチの各
パラメーターを変化させます。
この設定によって、外部 MIDI 機器から送られた MIDI 情報で
Fantom が反応し、パッチがお客さまの意図しない状態となってい
る場合があります。
マトリックス・コントロールについて詳しくは、取扱説明書
(P.54)をご覧ください。
パフォーマンス/マルチティンバーの各パートの
コーラスやリバーブのセンド・レベルを上げても
効果がかかりにくいのですが ...
パフォーマンス/マルチティンバーでは、各パートごとに
コーラスやリバーブへのセンド・レベルを設定できますが
(PERFORMANCE,
るパッチのコーラス、リバーブのセンド・レベルを上限として、ど
のくらいに設定するかといったものです。したがって、この値を最
大値の 127 にしても、使用しているパッチでセンド・レベルが下
がっている場合は効果があまりありません。効果を深くかけたい場
合は、パッチの設定を変更してください。また、パッチのコーラス
やリバーブへのセンド・レベルを、マルチエフェクトを使う場合と
使わない場合とで別々に設定できます。
MULTITIMBRE
/Effects)、この値は使用してい
マトリックス・コントロールなどで、LFO をコ
ントロール・ソースにし、パンを急激に変化させ
るとノイズが出るのですが ...
変化のスピード(LFO のレイト)を落としてください。
パンは特殊な処理により、左右のそれぞれの音のレベルを変
化させています。急激にパンを動かすと、これらのレベルを急速に
変化させるため音量の変化が大きくなり、結果としてノイズとして
聞こえてしまいます。
マルチエフェクトの 19: TRIPLE TAP DELAY な
どのディレイ・タイムの値を音符に設定した場
合、テンポを遅くするとディレイ・タイムが一定の長
さ以上変わらなくなりますが ...
ディレイ・タイムなどには上限値があり、タイム値を音符に
設定してテンポを遅くすると、この上限を越えてしまい、そ
れ以上の値にはなりません。それぞれの上限の時間は、音符以外の
数値で設定できる最大値です。
データの保存に関する内容
パフォーマンス/マルチティンバーの音が保存
(ライト)したときと違うのですが ...
パフォーマンス/マルチティンバーで使用しているパッチの
設定を変更したときや、外部 MIDI 機器からパフォーマンス
/マルチティンバーのテンポラリー・パッチが書き替えられた場合
は、これらのパッチも保存する必要があります。
Fantom では、パフォーマンス/マルチティンバーのライト操作時
にパフォーマンス/マルチティンバーで使われているパッチがエ
ディットされている場合は、これらのパッチを保存するかどうかの
確認メッセージが表示されます。保存する場合は、エディットされ
たパッチの Write ウィンドウが表示されますので、ライト操作を
行ってください(取扱説明書 P.93、P.114)。
パッチの音が保存(ライト)したときと違うので
すが ...
パッチ・モードで、外部 MIDI 機器からコントロール・チェ
ンジを使って音色を変えた場合は、ライト操作ではその状態
を保存することはできません。
Fantom が受信できるコントロール・チェンジについては、
「MIDI インプリメンテーション 」(音色/パラメーター一覧)を
ご覧ください。
Power Up Modeパラメーター(SYSTEM/
General)を「LAST SET」に設定していても、
パフォーマンス/マルチティンバー/パッチのセッ
ティングが電源を切ったときと違うのですが ...
Power Up Mode パラメーターを「LAST SET」に設定して
起動した場合、Fantom は電源を切ったときのモードと選ば
れていたパフォーマンス/マルチティンバー/パッチのナンバーを
記憶しており、その音色データをテンポラリー・エリアに呼び出し
て立ち上がります。したがって、エディット等で設定を変え、ライ
ト操作を行わずに電源を切った場合は、Power Up Mode パラメー
ターで「LAST SET」を選んでいてもパフォーマンス/マルチティ
ンバー/パッチの状態は記憶されません。
10
故障かな?と思ったら
アルペジエーターや D ビーム・コントローラーの
設定がパフォーマンスとパッチで異なるのですが ...
Fantom では、アルペジエーターや D ビーム・コントロー
ラーの設定をパフォーマンスやパッチごとに記憶できますの
で、それぞれに設定されたアルペジエーターや D ビーム・コント
ローラーの設定で動作します。
シーケンサーに関する内容
曲データが正しく再生できないのですが ...
次の点を確認してください。
•
レシーブ・GM/ GM2 システム・オン・スイッチはオンになって
いますか?
Rx GM System ON / Rx GM2 System ON パラメーター
(SYSTEM/MIDI)を「ON」に設定してください(取扱説明書
P.183)。
•
曲の途中から再生していませんか?
GM スコアの曲の頭には、GM/ GM2 システム・オン・メッ
セージが書き込まれています。このメッセージを受信しないと、
GM スコアが正しく再生できない場合があります。
•
GS フォーマットの曲データを再生していませんか?
Fantom は GS リセット・メッセージを受信すると、GS フォー
マットに対応できるようになります。これにより、GSマークが
付いたミュージックデータ(GSミュージックデータ)を再生す
ることができますが、当社のサウンド・キャンバス・シリーズ専
用に作成されたミュージックデータは、正しく再生できないこと
があります。
レコーディング後、ソングを再生しても鳴らない
のですが ...
トラックをミュートしていませんか?
ミュートを解除してください(取扱説明書 P.137)。
前回ソングを再生したときと、テンポが違うので
すが ...
Fantom は、テンポを変更して再生したあと、ディスクに保
存しないと、そのテンポが保存されません。逆に、ソングを
保存すると前回のテンポは消去されます。ソングを保存するとき
は、現在のテンポをよく確認してください。
ソングにつけたロケート・ポジションが消えてし
まったのですが ...
次の点を確認してください。
•
MRC-Pro形式以外の形式(SMF0 または 1)でディスクに保存し
ていませんか?ロケート・ポジションは MRC-Pro 形式で保存し
たときのみ一緒に保存されます。
•
クイック・プレイ中ではありませんか?ロケート・ポジションを
使用するには、Fantom にソングを読み込む必要があります。
勝手に音色が切り替わるのですが ...
マイクロスコープ(取扱説明書 P.153)で次の点を確認して
ください。
•
不要なプログラム・チェンジが入力されていませんか?または、
プログラム・チェンジが重複していませんか?
•
プログラム・チェンジを入力したときにデータの MIDI チャンネ
ルを間違えていませんか?
あるはずのデータがマイクロスコープに表示され
ないのですが ...
次の点を確認してください。
•
トラックの選択を間違えていませんか?
•
ビュー・セレクト(取扱説明書 P.155)で特定のデータを表示し
ない設定にしていませんか?
シーケンサーで曲を鳴らした後、音が鳴らなく
なった、またプログラム・チェンジを送っても音
が鳴らないのですが ...
曲データの中に、Fantom で規定されていないバンク・セレ
クトが含まれていたと考えられます。Fantom ではバンク・
セレクト MSB/LSB で指定された音色のグループがない場合は音は
鳴りません。また、バンク・セレクトを送らずにプログラム・チェ
ンジだけを送った場合は、現在選ばれているグループ内のプログラ
ム・チェンジで指定された番号の音色になります。パネルからの操
作で音色を選び直してください。また、外部 MIDI 機器から音色選
択を行う場合は、正確な再現性のため、バンク・セレクト MSB お
よび LSB とプログラム・チェンジを必ず 1 つのセットとして送信
してください。送信の順番は、バンク・セレクト MSB/LSB を送り
(MSB/LSB の順はどちらでもよい)、次にプログラム・チェンジを
送ります。
バンク・セレクト MSB/LSB と対応する音色のグループの関係
は、<音色とバンク・セレクト、プログラム・チェンジ対応表>
(音色/パラメーター一覧)をご覧ください。
最後にフェード・アウトする曲を鳴らした後に音が鳴らなくなるこ
とがあります。この場合は、ボリューム・メッセージとエクスプ
レッション・メッセージによって音量が下がっていると考えられま
す。それぞれの値を確認し、適当な値に設定してください。
11
故障かな?と思ったら
演奏がもたる、途切れることがあるのですが ...
演奏がもたったり、とぎれたりする現象は、シーケンサーや
音源に大きな負荷がかかっている状況で起こりやすくなりま
す。
主な原因とその回避策としては、以下のものが考えられます。
•
同時発音数が 64 を越えていませんか?
発音数を減らしてみてください。パッチの構成によっては 8 個
のウェーブを使ったものもあります。このようなパッチを使った
場合は、1 音発音させても実際には同時に 8 音を重ねて鳴らして
いることになります。また、リリースの長い持続音などは実際に
耳で聞こえなくなったときでも発音のための処理が行われている
ことがあり、この場合にも演奏データと実際に発音している発音
数は異なることがあります。
実際に発音処理を行っている音の数は、Part Information ウィ
ンドウで確認することができます(取扱説明書 P.90、P.111)。
LFO を多用したパッチを使っていませんか?
•
使用しているパッチを他のパッチに変更してみてください。LFO
の処理はどうしても負荷がかかるため、多用すると Fantom 全体
の処理が重くなり、発音自体にも影響が出ることがあります。
シーケンス・データの拍の頭のタイミングにデータが集中してい
•
ませんか?
データが同じタイミングに重ならないように、1 〜 2 クロックず
らしてみてください。ステップ・レコーディングで曲データを入
力した場合や、キーボードからリアルタイム入力を行った後に
クォンタイズをかけた場合などは、曲データの拍の頭にデータが
集中しやすくなります。そのため、一度に多くのデータが
Fantom に送られ、発音処理が遅れることもあります。
プログラム・チェンジが曲の演奏のもたる箇所にありませんか?
•
プログラム・チェンジのデータ位置を変更してみてください。プ
ログラム・チェンジを曲中に入れた場合、パッチの切り替えに処
理時間がかかり、演奏がもたることがあります。
システム・エクスクルーシブが演奏のもたる箇所にありません
•
か?
システム・エクスクルーシブのデータ位置を変更してみてくださ
い。システム・エクスクルーシブはデータ量が多いので、シーケ
ンサーや音源モジュールに大きな負荷がかかります。データの位
置を変更するか、コントロール・チェンジで代用できるものはコ
ントロール・チェンジに変更してください。
大量のアフタータッチ等のコントロール・チェンジが演奏のもた
•
る箇所にありませんか?
データの位置を変更してみてください。不要なデータの場合は、
そのデータを消去してください。アフタータッチ付きの鍵盤を利
用してデータ入力を行った場合、気付かないうちに大量のアフ
タータッチ・データが入っている場合があります。このような大
量のデータは、シーケンサーや音源モジュールに余分な負荷を与
える原因となります。
MIDI や外部機器に関する内容
接続している MIDI 機器の音が鳴らないのです
が ...
次の点を確認してください。
•
MIDIメッセージが送信できる状態になっていますか?
•
パッチ・モード
Patch/Rhythm Tx Ch パラメーター(SYSTEM/MIDI)
•
パフォーマンス・モード
Ext Switch パラメーター(PERFORMANCE/Zone)
•
Fantom の鍵盤コントローラー部の MIDI 送信チャンネルと、接続
している MIDI機器の MIDI 受信チャンネルが合っていますか?
•
パッチ・モード
Patch/Rhythm Tx Ch パラメーター(SYSTEM/MIDI)
•
パフォーマンス・モード
Transmit Channel パラメーター(PERFORMANCE/Zone)
エクスクルーシブ・メッセージを受信しないので
すが ...
次の点を確認してください。
•
エクスクルーシブ・メッセージが受信できる状態になっています
か?
Rx Exclusive パラメーター(SYSTEM/MIDI)を「ON」に設定
してください(取扱説明書 P.183)。
送信側のデバイスID ナンバーと、Fantom のデバイスID ナンバー
•
が合っていますか?
Device ID パラメーター(SYSTEM/MIDI)を確認してください
(取扱説明書 P.183)。
※ システム・エクスクルーシブ・メッセージでユーザー・メモ
リーの設定を書き替える場合は、Exclusive Protect パラメー
ター(SYSTEM/MIDI)を「OFF」に設定してください(取扱
説明書 P.183)。
外部シーケンサーや MIDI キーボードを MIDI IN
コネクターに接続して、Fantom のリズム・セッ
トを鳴らそうとしたのですが、まったく鳴らないのは
なぜですか?
外部 MIDI 機器の MIDI 送信チャンネルと Fantom の MIDI 受
信チャンネルが一致しているかを確認してください。Fantom
のパッチ・モードでの MIDI メッセージの受信チャンネルは、
Patch/Rhythm Rx Ch パラメーター(SYSTEM/MIDI)で設定しま
す。リズム・セットの演奏情報は MIDI チャンネル 10 で送受信され
ることが一般的ですが、Patch/Rhythm Rx Ch パラメーターの工場
出荷時の値は 1 に設定されています。
Track Edit の Data Thin で不要なメッセージを間引くことがで
きます。詳しくは、取扱説明書(P.151)をご覧ください。
12
シーケンス・ソフトウェア使用時につまみなどを
操作しても音に反映されないのですが ...
シーケンス・ソフトウェアによっては、システム・エクスク
ルーシブ・メッセージをソフト・スルーしていないものがあ
ります。このようなシーケンス・ソフトウェアを使って、システ
ム・エクスクルーシブ・メッセージを録音する場合は、以下のパラ
メーターをオンに設定してください。
•
パッチ・モードのとき
Local Switchパラメーター(SYSTEM/General)
(取扱説明書 P.179)
•
パフォーマンス・モードのとき
Int Switch パラメーター(PERFORMANCE/Zone)
(取扱説明書 P.98)
パッチのベンド・レンジを大きくする(48)と
MIDI からピッチ・ベンド・メッセージを受けて
もピッチが上がりきらないのですが ...
パッチのベンド・レンジは 0 〜 48 まで設定することができ
ますが、使用するウェーブによってはピッチが上がりきらず、
ピッチの上昇が一定のピッチで止まる場合があります。ピッチを上
げる上限は 12 までは保証しておりますが、それ以上のベンド・レ
ンジを設定される場合はご注意ください。
故障かな?と思ったら
13
Fantom を活用する
本体や外部 MIDI 機器からのコントロー
ルに関して
外部シーケンサーや他の MIDI キーボードなどか
ら音色を切り替えるにはどうすればいいですか?
(シーケンス・ソフトウェアに音色 LIST MAP がない
場合や、128 音色以上入っているエクスパンション・
ボードなど)
コントロール・チェンジの 0 番のバンク・セレクト MSB と
32 番のバンク・セレクト LSB、およびプログラム・チェン
ジの組み合わせで切り替えます。
Fantom にはプリセット音色として、896 音色(GM2 音色を含む)
を搭載しています。外部 MIDI 機器から音色を切り替える場合には
プログラム・チェンジを使用しますが、MIDI 規格で定められたプロ
グラム・チェンジでは最大 128 音色までしか切り替えることができ
ません。そのため、コントロール・チェンジの 0 番のバンク・セレ
クト MSB と 32 番のバンク・セレクト LSB で、まず目的のパッチ
やリズム・セットを 128 音色単位で分けた大きなグループを指定
し、プログラム・チェンジでその中の何番めのパッチ、といった方
法で音色を指定します。SR-JV80 や SRX シリーズ等のウェーブ・
エクスパンション・ボードの音色もバンク・セレクト MSB/LSB と
プログラム・チェンジの組み合わせで切り替えることができます。
バンク・セレクト MSB/LSB と対応する音色のグループの関係
は、<音色とバンク・セレクト、プログラム・チェンジ対応表>
(音色/パラメーター一覧)をご覧ください。
シーケンサーや他の MIDI キーボードなどから
パッチをリズム・セットに切り替えるにはどうす
ればいいですか?
バンク・セレクトとプログラム・チェンジの組み合わせを外
部 MIDI 機器から送信することで切り替えられます。パ
フォーマンス・モード/マルチティンバー・モードでも、各パート
に対してバンク・セレクトとプログラム・チェンジを送ることで、
任意のパートをパッチまたはリズム・セットに切り替えることがで
きます。
外部の MIDI 情報で Cutoff(カットオフ周波数)
やPan(パン)をコントロールしたいのですが ...
コントロール・チェンジを使うことで、コントロールできま
す。
Fantom は、コントロール・チェンジで定められているさまざまな
MIDI メッセージを受信してリアルタイムにコントロールできます。
Fantom が受信できるコントロール・チェンジについては、
「MIDI インプリメンテーション」 (音色/パラメーター一覧)を
ご覧ください。
ペダル・スイッチで音色を切り替えることはでき
ますか?
できます。ペダル・スイッチを CTL 1 / CTL 2 PEDAL
ジャックに接続し、Pedal 1, 2 Assign パラメーター
(SYSTEM/Controller)を「PROG-UP」に設定します。
外部 MIDI 機器から Fantom の音源を鳴らしたい
のですが、どうすればいいですか?
次の手順で接続/設定してください。
1.
FantomのMIDIINコネクターと、外部MIDI機器のMIDI OUTコネ
クターを MIDI ケーブルで接続します。
2.
Fantom の受信チャンネルと外部 MIDI機器の送信チャンネルを
合わせます。
Fantom の受信チャンネルは、以下のパラメーターで設定しま
す。
パッチ・モードのとき
•
Patch/Rhythm Rx Chパラメーター
(SYSTEM/MIDI)
パフォーマンス・モード/マルチティンバー・モードのとき
•
Receive Channel パラメーター
(PERFORMANCE, MULTITIMBRE/MIDI)
Receive Switch パラメーター
(PERFORMANCE, MULTITIMBRE/MIDI)=ON
バンク・セレクト MSB/LSB と対応する音色のグループの関係
は、<音色とバンク・セレクト、プログラム・チェンジ対応表>
(音色/パラメーター一覧)をご覧ください。
14
Remote Keyboard Sw(SYSTEM/MIDI)を「ON」にした場
合、外部 MIDI キーボードの送信チャンネルは何チャンネルでも
かまいません。
Fantom を活用する
外部 MIDI 機器からマルチエフェクトの設定をリ
アルタイムに変えることはできますか?
MFX コントロールを設定することで変えることができます。
ただし、コントロールできるパラメーターと使用する MIDI
メッセージはあらかじめ決まっており、変更できません。
次の手順で設定してください。
1.
使用するパフォーマンス/マルチティンバー/パッチを選びま
す。
2.
パフォーマンス/マルチティンバーを選んだときは、MFX
Control Channelパラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE/MFX Control
します。
3.
以下のパラメーター(PERFORMANCE,
PATCH/MFX Control
•
Source:どの MIDI メッセージでコントロールするかを設定
します。
•
Destination:どのパラメーターをコントロールするかを設
定します。
•
Sens:どれくらいコントロールするかを設定します。
)で、MIDI 受信チャンネルを設定
MULTITIMBRE,
)を設定します。
Fantom を外部シーケンサーに同期させたいので
すが、どうすればいいですか?
Sync Modeパラメーター(SYSTEM/Sequencer)を
「SLAVE MIDI」に設定してください。
外部 MIDI 機器のコントロールに関して
Fantom で外部MIDI 機器の音色を切り替えたい
のですが、どうすればいいですか?
Fantom の送信チャンネルと外部 MIDI 機器の受信チャンネル
を合わせます。Fantom の送信チャンネルは、以下のパラ
メーターで設定します。
パッチ・モードのとき
Patch/Rhythm Tx Ch パラメーター(SYSTEM/MIDI)
パフォーマンス・モードのとき
Transmit Channel パラメーター(PERFORMANCE/Zone)
複数の外部 MIDI 機器の音色を一度に切り替える
ことはできますか?
Fantom では、目的の外部 MIDI 機器の音色に合わせて、バン
ク・セレクトとプログラム・チェンジ・ナンバーをゾーンご
とに設定しておくことができます。これにより、パフォーマンスを
切り替えることで、一度に複数の MIDI 機器の音色を切り替えるこ
とができます。
次の手順で設定してください。
1.
使用するパフォーマンスを選びます。
2.
どのゾーンで、どの外部 MIDI 機器をコントロールするかを決め
ます。
3.
ゾーンごとに、以下のパラメーター(PERFORMANCE/Zone)
を設定します。
•
Transmit Channel パラメーター
•
Ext Switch パラメーター= ON
•
Ext Bank Select MSB パラメーター
•
Ext Bank Select LSB パラメーター
•
Ext Program Number パラメーター
4.
パフォーマンスを保存します。
パッチ(モード)関連
フィルターの特性を強化したいのですが、どうす
ればいいですか?
フィルターの特性を強化するには、ストラクチャー・タイプ
を2に設定して、トーン 1 と 2 の TVF を直列に接続します。
効果がわかりにくいときは、各エフェクト(マルチエフェクト、
コーラス、リバーブ)をオフにしてください。
つまみを回してリアルタイムにパンを変化させる
ことはできますか?
できます。リアルタイム・コントロールつまみの Assign パ
ラメーター(PATCH/Controller)を「PANPOT」に設定し
ます。
15
Fantom を活用する
ロータリーのスピードをペダルで切り替えること
はできますか?
できます。MIDI メッセージを使ってマルチエフェクトのパラ
メーターをリアルタイムに変化させる機能をマルチエフェク
ト・コントロールと呼びます。
次の手順で設定してください。
1.
マルチエフェクトに 08: ROTARYを使用しているパッチを選び
ます。
2.
Pedal 1/2Assign パラメーター(SYSTEM/Controller)を
「FOOT TYPE」に設定します。
3.
以下のパラメーター(PATCH/MFX Control)を設定します。
•
Source:FOOT TYPE
•
Destination:SPEED
•
Sens:+63
LFO の周期に合わせてロータリーのスピードを
変えたいのですが、どうすればいいですか?
マルチエフェクト・コントロールの代わりに、マトリック
ス・コントロールを使用します。
次の手順で設定してください。
1.
マルチエフェクトに 08: ROTARYを使用しているパッチを選び
ます。
2.
以下のパラメーター(PATCH/MFX Control)を設定します。
•
Source:OFF
•
Destination:SPEED
•
Sens:0
3.
以下のパラメーター(PATCH/Matrix Control)を設定します。
•
Source:LFO 1
Destination:MFX CTRL 1
•
Sns:+63
•
Tone:効果をかけたいトーンにチェック・マークを付ける
•
モジュレーション・レバーでトーンを鳴らし分け
ることはできますか?
できます。次の手順で、マトリックス・コントロールの設定
をしてください。
1.
パッチを選びます。
2.
鳴らし分けたい 2 つのトーン(トーン1 とトーン 2)の波形を選
びます。
3.
TMT Vel Control パラメーター(PATCH/TMT)を「OFF」に設
定します。
4.
Vel Range Lower/Upperパラメーターを次のように設定します。
トーン 1 トーン 2
•
Lower: 1 64
•
Upper: 63 127
トーンをなめらかに切り替えたいときは、Vel Fade Width
Lower または Upperパラメーター(PATCH/TMT)を設定し
ます。大きな値にするほど、なめらかに切り替わります。
以下のパラメーター(PATCH/Matrix Control)の設定をしま
5.
す。
TMT Control Swパラメーター:ON
•
Source:MODULATION
•
Destination:TMT
•
•
Sns:+63
•
Tone:トーン1 とトーン 2 にチェック・マークを付ける
6.
鍵盤を弾きながら、モジュレーション・レバーを向こう側に倒
していくと、トーン 1 からトーン 2 に切り替わります。
LFO の周期を内蔵シーケンサーのテンポに合わ
せたいのですが、どうすればいいですか?
次の手順で設定してください。
1.
Clock Sourceパラメーター(PATCH/General)を
「SEQUENCER」に設定します。
2.
トーンごとに、以下のパラメーター(PATCH/LFO)を設定しま
す。
•
1: Rate:同期させるテンポに対する音符の長さで設定しま
す
•
1: Pitch Depth
•
1: TVF Depth
•
1: TVA Depth
•
1: Pan Depth
16
3.
Sync Mode パラメーター(SYSTEM/Sequencer)を
「MASTER」に設定します。
Fantom を活用する
フレーズ・ループをシーケンサーのテンポに合わ
せて鳴らしたいのですが、どうすればいいです
か?
次の手順で設定してください。
1.
フレーズ・ループを使用しているパッチを選びます。
2.
Clock Sourceパラメーター(PATCH/General)を
「SEQUENCER」に設定します。
3.
フレーズ・ループを使用しているトーンを選びます。
ウェーブ・ネームにテンポが表示されているウェーブがフレー
ズ・ループです。
4.
Tempo Sync パラメーター(PATCH/Wave)を「ON」に設定し
ます。
5.
Delay Time パラメーター(PATCH/General)を「0」に設定し
ます。
「0」以外の値に設定すると、ディレイ効果がかかり、思った通
りの演奏ができません。
Sync Mode パラメーター(SYSTEM/Sequencer)を
6.
「MASTER」に設定します。
トーンが鳴り始める時間をシーケンサーのテンポ
に合わせることはできますか?
できます。トーン・ディレイ(トーンが鳴り始める時間を遅
らせること)の時間を、シーケンサーのテンポに同期させま
す。
以下の手順で設定してください。
1.
Clock Sourceパラメーター(PATCH/General)を
「SEQUENCER」に設定します。
2.
Delay Time パラメーター(PATCH/General)を同期させるテン
ポに対する音符の長さで設定します。
3.
Sync Mode パラメーター(SYSTEM/Sequencer)を
「MASTER」に設定します。
エフェクト関連
パフォーマンス/マルチティンバーのマルチエ
フェクトをコントロールする方法は?
マルチエフェクトはコントロール・チェンジ等の MIDI メッ
セージにより、リアルタイムにコントロールすることができ
ます(マルチエフェクト・コントロール)。これらのパラメーター
は各マルチエフェクトごとにコントロールできるパラメーターが決
まっており、以下のパラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE
•
Source パラメーター
コントロールを行う MIDI メッセージを選択します。
•
Destination パラメーター
変化させるパラメーターを選択します。
•
Sens パラメーター
変化量を設定します。
パフォーマンス・モード/マルチティンバー・
モードでマルチエフェクトをコントロールする
MIDI チャンネルは?
パフォーマンス/マルチティンバーのマルチエフェクトの
MFX-A Source パラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE/EFFECTS)が P 1 〜 16に設定されている場合は、
各パートの MIDI 受信チャンネルとなり、MFX-A Source パラメー
ターを PRF(Performance)または MLT(Multitimbre)に設定し
た場合は、MFX Control Channel パラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE/MFX Control)で設定した MIDI受信チャンネルの
MIDI メッセージでコントロールされます。
/MFX Control)で設定します。
リズム・セットで特定の楽器音にエフェクトをか
けたいのですが ...
各キーにアサインされているリズム・トーンのアウトプット
の設定で、マルチエフェクトを使うかどうかの設定と、コー
ラスやリバーブのセンド量を楽器音ごとに設定できます。取扱説明
書(P.165)をご覧ください。
また、4 個のアウトプット・ジャックのいずれかに外部エフェク
ターを接続し、特定の楽器音の出力をそのジャックに設定すること
で、特定の楽器音に外部エフェクターの効果をかけることもできま
す。
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Fantom を活用する
パッチのコーラスやリバーブへのセンド量を、マ
ルチエフェクトを使う場合と使わない場合とで
別々に設定できますか?
パッチのコーラスやリバーブのセンド・レベルは、マルチエ
フェクトを使う場合とそれ以外の場合の 2 つの値を設定する
ことができます。パフォーマンス/マルチティンバーでパッチを使
うときは、マルチエフェクトを通さない場合が多くあるので、マル
チエフェクトを通さない場合と通す場合の 2 つのコーラスやリバー
ブのセンド・レベルを持つことで、パッチとパフォーマンス/マル
チティンバーそれぞれのモードで最適になるように設定することが
可能です。Part Output Assign パラメーター(PERFORMANCE,
MULTITIMBRE
に切り替えると、Chorus(コーラス)や Reverb(リバーブ)のパ
ラメーターにそれぞれの設定値が表示されます。
/Effects)を MFX(マルチエフェクト)とそれ以外
パフォーマンス・モード/マルチティンバー・
モードで 3 系統のマルチエフェクトが使えます
が、これらを直列につないで使うことはできますか?
できません。
パフォーマンス・モード/マルチティンバー・モードでは、
各パートの出力が 3 系統のマルチエフェクトに並列に入力されま
す。例えば、パート 1 とパート 2 の出力を MFX-A に、パート3 と
4 の出力を MFX-B に、パート 5 の出力を MFX-Cに、その他の
パートはマルチエフェクトを通さずに直接アウトプットに出力する
といった設定ができます。
マルチエフェクトで、ディストーション等で歪ま
せた音にロータリーをかけることはできますか?
できます。マルチエフェクトの 72:ROTARY MULTI を使用
してください。
その他にも、いくつかのエフェクターを直列につないだマルチエ
フェクトがあります。
ロック系オルガン
72:ROTARY MULTI
Overdrive(Distortion)→ Amp Simulator→3-Band EQ → Rotary
キーボード
73:KEYBOARD MULTI
Ring Modulator→ 3-Band EQ →Pitch Shifter → Phaser → Delay
74:RHODES MULTI
Enhancer → Phaser → Chorus(Flanger)→ Tremoro(Auto Pan)
シンセサイザー
75:JD MULTI
Distortion
※ 各エフェクターの順番を入れ替え可能
ギター
81:GUITAR MULTI A
Compressor → Overdrive(Distortion)→ Amp Simulator → Delay
→Chorus(Flanger)
82:GUITAR MULTI B
Compressor → Overdrive(Distortion)→ Amp Simulator →
3-Band EQ → Chorus(Flanger)
83:GUITAR MULTI C
Overdrive(Distortion)→ Wah → Amp Simulator→ Delay →
Chorus(Flanger)
84:CLEAN GUITAR MULTI A
Compressor → 3-Band EQ →Delay → Chorus(Flanger)
85:CLEAN GUITAR MULTI B
Wah → 3-Band EQ → Delay→ Chorus(Flanger)
ベース
86:BASS MULTI
Compressor → Overdrive(Distortion)→ Amp Simulator →
3-Band EQ → Chorus(Flanger)
→Phaser → Spectrum → Enhancer
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Fantom を活用する
マルチエフェクトの変化をシーケンサーのテンポ
に合わせたいのですが、どうすればいいですか?
MFX Type パラメーター(PATCH/MFX)で、以下のタイプ
を選んでいるときは、シーケンサーのテンポに同期させてマ
ルチエフェクトのパラメーターを変えることができます。
マルチエフェクト・タイプ テンポに同期可能な
パラメーター
16:STEP FLANGER Step Rate
19:TRIPLE TAP DELAY Delay Center、Delay Left、
Delay Right
20:QUADRUPLE TAP DELAY Delay 1 〜 4
41:STEREO PHASER Rate、Step Rate
42:KEYSYNC FLANGER Rate、Step Rate
43:FORMANT FILTER Rate
45:MULTI TAP DELAY Delay 1 〜 4
46:REVERSE DELAY Delay 1 〜 4
47:SHUFFLE DELAY Delay
48:3D DELAY Delay Center、Left、Right
58:SLICER Rate
60:3D CHORUS Rate
61:3D FLANGER Rate、Step Rate
62:TREMOLO Rate
63:AUTO PAN Rate
64:STEREO PHASER Rate、Step Rate
65:STEREO AUTO WAH Rate
66:ST FORMANT FILTER Rate
67:MULTI TAP DELAY 2 Delay 1 〜 4
68:REVERSE DELAY 2 Delay 1 〜 4
69:SHUFFLE DELAY 2 Delay
70:3D DELAY 2 Delay Center、Delay Left、
Delay Right
71:ROTARY 2 Woofer Slow Rate、
Woofer Fast Rate、
Tweeter Slow Rate、
Tweeter Fast Rate
72:ROTARY MULTI Rot Woofer Slow Rate、
Rot Woofer Fast Rate、
Rot Tweeter Slow Rate、
Rot Tweeter Fast Rate
73:KEYBOARD MULTI Phaser Rate、Delay Left、
Delay Right
74:RODES MULTI Phaser Rate、Cho/Flg Rate、
Tre/Pan Rate
81:GUITAR MULTI A Delay Left、Delay Right、
Cho/Flg Rate
82:GUITAR MULTI B Cho/Flg Rate
83:GUITAR MULTI C Wah Rate、Delay Left、
Delay Right、Cho/Flg Rate
84:CLEAN GUITAR MULTI A Delay Left、Delay Right、
Cho/Flg Rate
85:CLEAN GUITAR MULTI B Wah Rate、Delay Left、
Delay Right、Cho/Flg Rate
86:BASS MULTI Cho/Flg Rate
89:3D AUTO SPIN Speed
設定手順
1.
Clock Sourceパラメーター(PATCH/General)を
「SEQUENCER」に設定します。
2.
同期させるパラメーターを、同期させるテンポに対する音符の
長さで設定します。
3.
Sync Mode パラメーター(SYSTEM/Sequencer)を
「MASTER」に設定します。
その他
パフォーマンスまたはパッチの設定を、システ
ム・エクスクルーシブ・メッセージで Fantomの
シーケンサーに録音したいのですが、どうすればいい
ですか?
データ・トランスファーの機能を使って、音色の設定を
Fantom のシーケンサーに転送します。
次の手順で操作してください。
1.
[REC]を押してRecording Standby ウィンドウを表示させ、録
音待機状態にします(取扱説明書 P.129)。
2.
Data Transfer ウィンドウを表示させ、以下のように設定します
(取扱説明書 P.194)。
•
Source:転送するデータを指定します。
•
Destination:「MIDI」に設定します。
3.
[STOP/PLAY]を押して録音を始めます。
4.
[8(Execute)]を押してデータ転送を実行します。
5.
「Complete !」と表示されたら転送完了です。[STOP/PLAY]を
押して録音を停止します。
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取扱説明書の英語版(有料)をご希望の方は、販売店にお問い合わせください。
If you should require an English Owner’s Manual (at a modest fee), please contact an authorized Roland distributor.
02780667 ’02-3-C2-31N