Brother RJ-4250WB, RJ-4230B, RJ-3050, RJ-3150, RJ-2030 software developer manual Raster command reference

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ソフトウェア開発者マニュアル
ラスターコマンドリファレンス
RJ-4250WB/4230B/3050/3150/2030/2050/2140/2150
Version 1.03
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本書について
ご注意
本資料は、お客様が直接 RJ-XXXX プリンター(「XXXX」は、お客様がお持ちのモデル名)を制御される場合に必要 な情報を提供するものです。 お客様が以下の内容にご同意いただいた場合のみ、本資料のご利用が可能です。 もしご同意いただけない場合は、お客様は本資料をご利用いただけません。
ご利用条件
お客様は、お客様ご自身で RJ-XXXX プリンターをご利用いただくため(以下「本目的」といいます)に必要な範囲に
おいてのみ、本資料を使用し、複製することができるものとします。なお、お客様は次のことを行ってはならないもの とします。
(i) 本目的以外の目的で本資料を複製すること (ii) 本資料を改変し、翻案・翻訳し、または第三者に再頒布すること (iii) 本資料を第三者に貸与・提供すること (iv) 本資料に含まれるブラザーの権利に関する表示を削除・改変すること
無保証
a. 対応モデルおよび本資料のバージョンアップや修正等はブラザーが任意で行うものとし、お客様からの本資料の
内容に関するお問い合わせまたはご要望に対しては一切応じかねます。
b. ブラザーは本資料に関し、明示または黙示であるかを問わず、瑕疵がないこと、特定の目的に適合することを含
め、その他いかなる保証も行いません。
c. ブラザーは本資料および本資料に基づきお客様が作成したプログラムに起因して発生した直接的または間接的
損害について、お客様に対し、いかなる責任も負わないものとします。
ラスターコマンドリファレンス
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目次
1. はじめに ······································································································ 1
2. プリンターラスターデータとは ············································································ 2
3. ラスターデータの印刷手順 ··············································································· 3
4. 印刷データ ··································································································· 5
4.1 印刷データ概要 ··································································································· 5
4.2 サンプル (テストページの印刷データ解析) ······························································· 7
4.2.1 事前の準備 ............................................................................................................ 7
4.2.2 印刷データを確認する手順 ..................................................................................... 8
4.2.3 テストページの印刷データの解説 ................................ .......................................... 11
4.3 ページデータ詳細 ······························································································· 13
4.3.1 解像度 .................................................................................................................. 13
4.3.2 用紙サイズ ........................................................................................................... 13
4.3.3 フィード量................................................................................................ .............. 17
4.3.4 長さの最大・最小長............................................................................................... 17
4.3.5 ラスターライン ....................................................................................................... 18
5. ステータス ·································································································· 22
5.1 ステータス概要 ·································································································· 22
5.2 各部定義 ·········································································································· 23
5.2.1 シリーズ・機種....................................................................................................... 23
5.2.2 エラー情報 1 ......................................................................................................... 23
5.2.3 エラー情報 2 ......................................................................................................... 24
5.2.4 メディア幅、長さ .................................................................................................... 25
5.2.5 メディア種類.......................................................................................................... 26
5.2.6 ステータス種類 ..................................................................................................... 26
5.2.7 フェーズ種類、フェーズ番号 .................................................................................. 27
5.2.8 通知番号 .............................................................................................................. 27
5.2.9 電池残量 .............................................................................................................. 28
6. 印刷コマンド一覧 ························································································· 29
7. 印刷コマンド詳細 ························································································· 30
NULL 無効指令 ...................................................................................................... 30
ESC @ 初期化.......................................................................................................... 30
ESC i S ステータス情報リクエスト ............................................................................... 30
ESC i a 動的コマンドモード切替 ................................................................................. 31
ESC i ! ステータス自動通知モード切替 ..................................................................... 31
ESC i U w 媒体情報追加コマンド ................................................................................... 32
ESC i z 印刷情報指令 ............................................................................................... 34
ESC i d 余白量(フィード量)指定 ................................................................................ 35
M 圧縮モード選択............................................................................................. 36
g ラスターグラフィックス転送 ............................................................................ 38
Z ゼロラスターグラフィックス ............................................................................. 38
FF 印字指令 ...................................................................................................... 38
Control-Z 排出動作を伴う印字指令 .............................................................................. 38
ESC i CANキャンセル .................................................................................................... 39
8. 本体フロー ································································································· 40
8.1 USB 接続バッファーリング印刷通常フロー ······························································· 41
8.2 USB 接続バッファーリング印刷エラーフロー ····························································· 42
8.3 USB 接続バッファーリング印刷クーリングフロー ······················································· 43
8.4 USB 接続バッファーリング印刷剥離待ち/再開フロー ··············································· 44
8.5 USB 接続バッファーリング印刷キャンセルフロー ······················································· 45
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付録 A: USB 仕様 ·························································································· 46 付録 B: 開発者ツールサイト(Brother Developer Center)のご紹介 ························ 47
ラスターコマンドリファレンス
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1. はじめに
1. はじめに
本資料は、弊社が提供するプリンタードライバーを使用しないで RJ-XXXX(「XXXX」はモデル名)で印刷したいお客 様に、必要な情報を提供するものです。
お使いの OS と開発環境での USB/ネットワークの基本的な制御について、お客様が熟知されている前提で本書は 説明しています。
また、USB IF に付きましては、本資料では言及いたしません。USB IF をご使用される場合には、「付録 A: USB
」を参照して、お客様にて IF 部分を用意していただく必要があります。
本資料の使用は、お客様の責任においてこれを行って頂くものとし、本資料に基づき、お客様が作成されたプログラ ムによって発生するいかなるトラブル(ソフトウェア及びデータ、RJ-XXXX を含む機器、及び、それらから直接または 間接に発生するあらゆるトラブル)も保証いたしかねます。
また、本資料に記載の機能は現状有姿のまま提供されるものであり、本資料の内容に関するいかなる責任等も負い かねます。その点をご承知の上で、本資料を参照してください。
本資料の一部または全部の無断転載を禁止いたします。 また、本資料を訴訟、係争などで弊社が不利になる証拠として使用できません。
本資料の画面に登場するモデル名は、お使いのプリンターのモデルに置き換えてお読みください。
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2. プリンターラスターデータとは
2. プリンターラスターデータとは
弊社のプリンタードライバーを使用しないで RJ-XXXX (XXXX」はモデル名)を用いた印刷ができます。 そのため、以下のような場合に便利です。 Windows 以外の OS から印刷したい場合
(例: Linux PC、モバイル端末等から印刷する場合) 既存のシステムに印刷機能を追加したい場合 また、詳細な設定の印刷ができます。
本資料における「ラスター」は、2 値化されたビットマップデータ(ドットの集合)を示します。
本資料を参照し、ラスターデータに初期化コマンドや制御コードを付与してプリンター本体(以降、 「本体」)に送ると、 印刷が実現されます。 本書では、このコードを付与し、データを送信する方法について説明をします。
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3. ラスターデータの印刷手順
3. ラスターデータの印刷手順
以下に印刷手順を説明します。
詳細なフローは「8. 本体フロー」を参照してください。個々のコマンドの詳細は、「7. 印刷コマンド詳細」を参照してく ださい。
(2) ステータスを送付する (プリンタの状況を確認する)
(1) ポートをオープンする
(5) ステータスを送付する (印刷完了を確認する)
(6) ポートをクローズする
ポート
(4) 印刷する
At your side
(3) 印刷データを送付する
お使いのプリンター
PC、端末等
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3. ラスターデータの印刷手順
(1) USB / ネットワークポートをオープンする
ご利用の環境で USB / ネットワークポートをオープンします。ポートのオープン方法は本資料では言及しませ ん。
(2) プリンターから送付されたステータスを確認する
「ステータス情報リクエスト」コマンドをプリンターに送信し、プリンターから返されるステータスを解析して、本体の
状況を把握します。「ステータス情報リクエスト」コマンドと「ステータス」の定義については、「7. 印刷コマンド詳細」 の「ステータス情報リクエスト」を参照ください。
(3) 印刷データを送信する
ステータスの解析により、本体に印字データに対応した用紙が装着され、かつ、エラーが発生していないことを確 認したら、印刷データを送信します。印刷データの構造は「4. 印刷データ」で説明します。 注意: 印刷データを送信した後、印字終了を確認するまで、本体にいかなるコマンドも送信することはできません。 「ステータス情報リクエスト」コマンドも印刷中に送信できません。
(4) 印刷する
(5) 印字終了状況を確認する
印刷が終了すると、本体からステータスを受け取ります。このステータスを解析して印刷終了ならば、1 ページ分 の印刷が終了したことになります。ジョブが複数ページからなる場合には(2)(4)を繰り返してください。
(6) USB / ネットワークポートをクローズする
すべての印刷が終了したら、ポートをクローズします。
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4. 印刷データ
4. 印刷データ
4.1 印刷データ概要
印刷データは大きく分けて、(1) 初期化コマンド、(2) 制御コード、(3) ラスターデータ、(4) 印字指令から構成されま す。ジョブが複数ページからなる場合には、(2)(4)を繰り返します。
(1) 初期化コマンド
ジョブの先頭で1度だけ指定します。
順序
コマンド名称
説明/例
1
無効指令
RJ-4250WB/4230B, RJ-3050/3150 では 350 バイト分、 RJ-2030/2050/2140/2150 では 200 バイト分の無効指令を送り、プ
リンターのコマンド受信状態をリセットします。
2
初期化
印刷のための初期化をします。
1Bh, 40h (固定値)
(2) 制御コード
各ページの先頭に付けて毎ページ送ります。
順序
コマンド名称
説明/例
動的コマンドモード切替
本体のコマンドモードをラスターモードに切り替えます。
1Bh, 69h, 61h, 01h
2
ステータス自動通知モード 切替
RJ-4250WB/4230B のみ使用します。 動的に、印刷中にステータスを自動的に通知するか、通知しないか を切り替えます。 ステータスを自動的に通知する場合:
1Bh, 69h, 21h, 00h
3
媒体情報追加コマンド
1Bh, 69h, 55h, 77h, 01h [媒体情報の 127 バイト] 前回印刷時と同じ媒体情報であれば、媒体情報追加コマンドを送る 必要はありません。
4
印字情報指令
印字情報をセットします。
80mm 幅の長尺テープで、長さの設定が 100mm の場合: 1Bh, 69h, 7Ah, 00h, 0Ah, 50h, 64h, F0h, 02h, 00h, 00h, 00h, 00h
5
各種モード設定
ミラー印刷が ON のとき、
1Bh, 69h, 4Dh, 80h
6
余白量指定
余白量を指定します。 余白量が 3 mm の場合:
1Bh, 69h, 64h, 18h, 00h
7
圧縮モード選択
ラスターグラフィックの圧縮モードを選択します。
TIFF 圧縮されたデータを送信する場合: 4Dh, 02h
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4. 印刷データ
(3) ラスターデータ
ジョブに含まれるページ分繰り返します。
順序
コマンド名称
説明/例
ラスターグラフィック転送
ピクセルが ON であるデータを含むラスターラインを送ります。
ゼロラスターグラフィックス
すべてのピクセルが 0 であるラスターラインを送ります。
5Ah (固定値)
(4) 印字指令
ページの末尾に指定されます。
順序
コマンド名称
説明/例
印字指令
最後でないページの末尾に指定します。 0Ch(固定値)
排出を伴う印字指令
最後のページの末尾に指定します。 1Ah(固定値)
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4. 印刷データ
4.2 サンプル (テストページの印刷データ解析)
ここでは、プリンタードライバーが作成した印刷データについて解説します。 プリンタープロパティで [テストページ]を印刷した場合を例にして印刷データを確認します。
印刷データはプリンターの印刷設定によって異なりますので、様々な印刷設定で試し、印刷データを作成する際の参 考にしてください。
なお、説明は Windows
®
7 環境で行います。ご利用の環境が異なる場合は、同等の手順で行ってください。
テストページ
プリンタープロパティ
4.2.1 事前の準備
以下の 2 つをあらかじめインストールしてください。 ・ 弊社 RJ-XXXX プリンタードライバー
・ バイナリエディター サンプルで確認していただくデータは 2 進化されたファイル(バイナリファイル)です。
そのため、バイナリファイルの内容は、バイナリエディターを使って表示/確認してください。
*RJ-4250WB/4230B をお使いの場合は下記の手順でレジストリの設定をしてください。
1: [ファイル名を指定して実行](ショートカットキー「Win」+「R」)を開きます。
2: regedit」と入力し、[OK]をクリックします。UAC が表示された場合には、[はい]をクリックします。
ファイル名を指定して実行
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4. 印刷データ
3: レジストリエディターが起動されるので、画面左のツリービューより下記のパスを開きます。
RJ-4250WB の場合:
\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Brother Industries, Ltd.\P-touch\Driver\3.0\Brother RJ-4250WB
RJ-4230B の場合:
\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Brother Industries, Ltd.\P-touch\Driver\3.0\Brother RJ-4230B
4: 右側ウィンドウで右クリックし、[新規][DWORD32 ビット)値]を選択します。
5: 追加されたキーの名前を[TIFF Compression]に変更します。
6: 追加したキーを右クリックし、[修正]を選択します。
7: 編集ダイアログが表示されるので、[値のデータ]の値を「1」に変更します。
レジストリエディター(レジストリキー「TIFF Compression」追加後)
4.2.2 印刷データを確認する手順
印刷データを確認する手順は、以下のとおりです。
ステップ 1: 対象プリンターのポートを「FILE:」に変更します。 ステップ 2: お好きな印刷物 (ここでは「テストページ」)を印刷し、ファイル名を指定します。 ステップ 3: 作成したファイルをバイナリエディターで開き、確認します。
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4. 印刷データ
ステップ 1: 対象プリンターのポートを「FILE:」に変更します。
[デバイスとプリンター]フォルダーを開き、対象プリンターを右クリックして、プロパティ画面を表示します。プロ パティ画面の[ポート]タブを選択し、[FILE:]をクリックして[適用]ボタンをクリックします。
プリンタープロパティの[ポート]タブ
ステップ 2: 印刷物(テストページ)を印刷し、ファイル名を指定します。
今回は、印刷設定はドライバーインストール直後のデフォルト状態で、テストページを印刷してください。(下図 は RJ-3050
ドライバーインストール直後のデフォルト状態
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4. 印刷データ
テストページを対象プリンターで印刷すると、ファイル名入力用ダイアログが表示されます。(下図参照)
任意のファイル名を入力して[OK]をクリックすると、プリンタードライバーが印刷データを作成し、入力したファ イル名で保存します。
ファイル名入力用ダイアログ
ステップ 3: 印刷データをバイナリエディターで開きます。
保存したファイルをバイナリエディターで開きます。表示される数字の羅列が印刷データです。(下図参照)
印刷データは「4.1 印刷データ概要」で説明した (1) 初期化コマンド、(2) 制御コード、(3) ラスターデータ、
(4) 印字指令から構成されています。印刷データの詳細は、「4.2.3 テストページの印刷データの解説」を参 照してください。
(1) 初期化コマンド
(2) 制御コード (3) ラスターデータ
(4) 印字指令
印刷データ
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4. 印刷データ
4.2.3 テストページの印刷データの解説
前項で出力したテストページの印刷データについて解説していきます。 以下の図は、「4.2.1 事前の準備」で作成した印刷データをバイナリエディターで表示したものです。
印刷データ(左:RJ-3000 / 2000,右:RJ-4200
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