このたびはヤマハプロフェッショナルマルチエフェクトプロ
セッサーSPX2000をお買い求めいただきまして、まことに
ありがとうございます。
SPX2000の優れた機能を十分に発揮させるとともに、末永
くご愛用いただくために、この取扱説明書をご使用の前に必
ず
お読みください。お読みになったあとは、保証書ととも
に
保管してください。
J
安全上のご注意
ご使用の前に、必ずこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、お客様や他の方々への危害や財産への損害
を未然に防止するためのものです。必ずお守りください。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
記号表示について
■
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような意味があります。
「ご注意ください」という注意喚起を示します。
〜しないでくださいという「禁止」を示します。
「必ず実行」してくださいという強制を示します。
■
「警告」と「注意」について
以下、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示す
るために、「警告」と「注意」に区分して掲載しています。
警告
電源 / 電源コード
電源は必ず交流100V を使用する。
エアコンの電源など交流 200V のものがあります。誤って
接続すると、感電や火災のおそれがあります。
必ず実行
電源コードは、必ず付属のものを使用する。
故障、発熱、火災などの原因になります。
必ず実行
この表示の欄は、「死亡す
る可能性または重傷を負
う可能性が想定される」
内容です。
警告
接続
必ず実行
この表示の欄は、「傷害を
負う可能性または物的損
注意
アース(接地)を確実に行なう。
付属の電源プラグ 変換アダプターに は、感電を防ぐた めの
アース線があります。電源プラグをコンセントに差し込む前
に、電源プラグ変換アダプ ターを電源プラグに接続し、必ず
アース線をアース接続してください。確実にアース接続しな
いと、感電の原因になります。また、アース線を外 す場合は、
必ず電源プラグをコンセント から抜いたあとで行なってく
ださい。
害が発生する可能性が想
定される」内容です。
2
禁止
SPX2000
電源コードをストーブなどの熱器具に近づけたり、無理に曲
げたり、傷つけたりしない。また、電源コードに重いものをの
せない。
電源コードが破損し、感電や火災の原因になります。
(5)-1
−取扱説明書
分解禁止
異常に気づいたら
この機器の 内部を開け たり、
内部の部品を分解したり改 造
したりしない。
禁止
感電や火災、けが、または故障
の原因になります。異常を感じ
た場合など、点検や修理は、必
ずお買い上げの販売店ま たは
巻末のヤマハ電気音響製品
サービス拠点にご依頼ください。
水に注意
この機器の上に花瓶や薬品など液 体の入ったものを置かな
い。また、浴室や雨天時の屋外など湿 気の多いところで使用
しない。
禁止
禁止
感電や火災、または故障の原因になります。
濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
必ず実行
必ず実行
注意
電源コードやプラグがいたんだ場合、または使用中に音が出
なくなったり異常なにおいや煙が出たりした場合は、すぐに
電源スイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い上
げの販売店または巻末のヤマ ハ電気音響製品サービス拠点
に点検をご依頼ください。
この機器を落とす などして破損した 場合は、すぐに電 源ス
イッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い上
げの販売店または巻末のヤマ ハ電気音響製品サービス拠点
に点検をご依頼ください。
電源 / 電源コード
長期間使用しないときや落雷のおそれがあるときは、必ずコ
ンセントから電源プラグを抜く。
感電や火災、故障の原因になることがあります。
必ず実行
電源プラグを 抜くときは、
電源コード を持たずに、必
ず電源プラグを持って引き
必ず実行
抜く。
電源コード が破損して、感
電や火災の原因になること
があります。
設置
この機器を移動するときは、必ず電源コードなどの接続ケー
ブルをすべて外した上で行なう。
コードをいためたり、お客様や他の方々が転倒したりするお
必ず実行
必ず実行
禁止
それがあります。
この機器を電源コンセントの近くに設置する。
電源プラグに容易に手が届く位置に設置し、異常なにおいや
煙が出たりした場合は、すぐ に電源スイッチを切り、電源 プ
ラグをコンセントから抜いてください。
直射日光のあたる場所(日中 の車内など)やストーブの近 く
など極端に温度が高くなるところ、逆に温度が極端に低いと
ころ、また、ほこりや振動の多いところで使用しない。
この機器のパネルが変形したり、内部の部品が故障したりす
る原因になります。
不安定な場所に置かない。
この機器が転倒して故障したり、お客様や他の方々がけがを
したりする原因になります。
禁止
テレビやラジオ、ステレオ、
携帯電話など他の電気製品
の近くで使用しない。
禁止
この機器またはテレビやラ
ジオなどに雑音が生じる場
合があります。
接続
他の機器と接続する場合は、すべての電源を切った上で行な
う。また、電源を入れたり切ったりする前に、必ず機器の音量
(ボリューム)を最小にする。
必ず実行
必ず実行
感電、聴力障害または機器の損傷になることがあります。
アース(接地)を確実に行なう。
この機器のリアパネルには、感電を防ぐためのアース端子が
あります。電源プラグをコンセントに差し込む前に、必ず
アース端子をアース接続してください。確実にアース接続し
ないと、感電の原因になります。
使用時の注意
この機器のパネルのすき間に手や指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
ご注意
ください
(5)-1
SPX2000
−取扱説明書
3
禁止
禁止
この機器のパネルのすき間から金 属や紙片などの異物を入
れない。
感電、ショート、火災や故障の原因になることがあります。
入った場合は、すぐに電源ス イッチを切り、電源プラグを コ
ンセントから抜いた上で、お買い上げの販売店または巻末の
ヤマハ電気音響製品サービス拠点に点検をご依頼ください。
この機器の上にのったり重いも のをのせたりしない。また、
ボタンやスイッチ、入出力端子などに無理な力を加えない。
この機器が破損したり、お客様や他の方々がけがをしたりす
る原因になります。
M
バックアップバッテリー
この機器はバックアップバッ テリーが内蔵されていますの
で、電源プラグがコンセン トから外されても、内部のデータ
は保持されます。ただし、バックアップバッ テリーが消耗す
必ず実行
ると内部のデータは消えてしまいます。バックアップバッテ
リーが消耗してくると、LCD に " Low Battery!" が表示さ
れます。その場合は、すぐにデータ をコンピューターなどの
外部機器に保存し、お買い上げの販売店または巻末のヤマハ
電気音響製品サービス拠点に バックアップバッテリーの交
換をご依頼ください。
音楽を楽しむエチケット
これは日本電子機械工
業会「音のエチケット」
キャンペーンのシンボ
ルマークです。
● ヘッドフォンをご使用になる場合は、耳をあまり刺激しないよう適度な音量でお楽しみください。
XLRタイプコネクターのピン配列は、以下のとおりです。
(IEC60268 規格に基づいています)
1: シールド(GND)、2: ホット(+)、3: コールド(−)
不適切な使用や改造により故障 した場合の保証はいたしかねま す。
また、データが破損したり失 われたりした場合の補償はいた しかね
ますので、ご了承ください。
楽しい音楽も時と場所によっては、大変気になるものです。隣近所への配慮を充
分にいたしましょう。静かな夜間には小さな音でもよくとおり、とくに低音は床
や壁などを伝わりやすく、思わぬところで迷惑をかけてしまうことがあります。
夜間の演奏にはとくに気を配りましょう。窓を閉めたり、ヘッドフォンをご使用
になるのも一つの方法です。お互いに心を配り、快い生活環境を守りましょう。
使用後は、必ず電源スイッチを切りましょう。
スイッチ、ボリュームコントロール、接続端子などの消耗部品は、使用時
間により劣化しやすいため、消耗に応じて部品の交換が必要になります。
消耗部品の交換は、お買い上げの販売店または巻末のヤマハ電気音響製品
サービス拠点にご相談ください。
(5)-1
4
SPX2000
−取扱説明書
目次
SPX2000 の特長 . . . ..................................... 6
各部の名称と機能 . . . . ..................................... 7
操作方法 . ..............................................10
エフェクト . . . . . . . . . ....................................25
フロントパネル .................................................................. 7
リアパネル ...................................................................... 9
基本操作 ....................................................................... 10
エフェクトのエディット ......................................................... 13
その他の機能 ................................................................... 17
リバーブ ....................................................................... 27
アーリーリフレクション ......................................................... 35
ディレイ、エコー ............................................................... 38
モジュレーション (変調 ) ........................................................ 47
ピッチチェンジ ................................................................. 61
複合エフェクト ................................................................. 66
フリーズ ....................................................................... 77
その他のエフェクト ............................................................. 82
MIDI. . . . ..............................................88
MIDI を使用するための準備 ...................................................... 88
MIDI でできること .............................................................. 88
MIDI データフォーマット ........................................................ 89
MIDI コントロールチェンジパラメーターアサイン表 ................................ 95
エラーメッセージリスト . . . . . . . . . ..........................97
トラブルシューティング . . . . . . . . . ..........................98
仕様 . .................................................99
索引 . ............................................... 104
・ この取扱説明書に記載されているイラストは、すべて操作説明のためのものです。したがって、実際の
仕様と異なる場合があります。
・ この取扱説明書に記載されている会社名および製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
・「MIDI」は社団法人音楽電子事業協会 (AMEI) の登録商標です。
SPX2000
−取扱説明書
5
SPX2000 の特長
●
高品位な音質
サンプリング周波数 96 kHz、24 ビットのデジタル処理によって高品位な音質を実現しています。
●
●
●
目的に柔軟に対応
音場、
122種類のエフェクトをあらかじめ用意しました。音場や目的に合ったエフェクトを容易にかけることがで
きます。
またこれらのエフェクトをエディットして、お好みの効果を創り出すこともできます。
エフェクトをリモートコントロール可能
SPX2000Editor(*) やMIDI メッセージを使うことによって、エフェクトをリモートコントロールできます。単
にエフェクトを切り替えるだけでなく、その場でエフェクトのパラメーターを変化させて効果を微調整した
り、MIDI キーボードなどの演奏に合わせてエフェクトに変化を与えたりすることができます。
* 下記の「コンピューターで SXP2000 を操作」をご参照ください。
エフェクトデータをコンピューターで管理
SPX2000Editor などを使って、オリジナルエフェクトやデータのバックアップなどを管理できます。ライブ
ごと、レコーディングごとに別々のライブラリを作成して、そのイベントのためだけのエフェクトを入れて
おけば、イベントごとにデータ (USER バンク ) を入れ替えて、エフェクトを目的に合わせて効率良く使用で
きます。
ハードウェアの特長
デジタル入出力対応
★
AES/EBU フォーマットに対応した機器と接続すれば、
デジタルで入出力可能です。
★
直感的な操作性
[STORE] ボタンでエフェクトをストア、[RECALL] ボタ
ンでエフェクトをリコール、[▲INC]/[ ▼ DEC] ボタン
でパラメーターを増減といったように直感的でわかり
やすい操作性を実現しています。
一目でわかるエフェクトタイプ
★
SPX2000 のディスプレイの背景色 ( デフォルト ) はエ
フェクトのタイプごとに異なっています。CYAN( 水色 )
はリバーブやアーリーリフレクション、WHITE ( 白 ) は
ディレイ、MAGENTA ( 赤紫 ) はモジュレーション、
GREEN ( 緑 ) は CLASSIC バンクのエフェクト、といっ
た感じでおおまかなエフェクトタイプを一目で識別で
きます。
コンピューターで SPX2000
SPX2000 Editorを使って、コンピューターから
SPX2000 をリモートコントロールできます。
SPX2000 Editorは下記のホームページからダウン
ロードできるようになる予定です。最新情報は、同
ページをご参照ください。
を操作
ソフトウェアの特長
新規アルゴリズムのリバーブ
★
新規アルゴリズムのリバーブプログラム「REV-X」を搭
載しました。REV-X は、高密度で豊かな残響の音質、な
めらかな減衰、原音を生かす広がりと奥行きを持ったリ
バーブです。
★ 従来の SPX
新しいアルゴリズムをベースにして、ゲートリバーブな
どの定番エフェクトやフリーズ、フランジャーといった
特徴的なエフェクトを従来の SPXシリーズから受け継
いでいます。
★
ステレオ入出力対応
2IN/2 OUT のステレオに対応しています。
テンポ同期
★
エフェクトによっては、設定したテンポと音符の長さに
効果を同期させることができます。テンポの設定にはフ
ロントパネルの [TAP] ボタンだけでなく、フットスイッ
チ(FC5など ) や MIDI メッセージなどを使うこともで
きます。
★ 充実した MIDI
MIDI を使ったエフェクトの切り替えやパラメーターの
変更、バルクデータの送受信などさまざまな機能を実現
しています。エフェクトの効果やテンポ同期を MIDI で
コントロールすることもできます。
シリーズを新しいアルゴリズムで継承
機能
ヤマハプロオーディオホームページ :
http://proaudio.yamaha.co.jp/
SPX2000 Editorについての詳細は、同ソフトに付属
する取扱説明書をご参照ください。
6
SPX2000
−取扱説明書
各部の名称と機能
フロントパネル
2 3 57 9 0 B E I J MFC G
1
[INPUT L R] コントロール
アナログ入力の信号レベルを調節します。内側のコン
トロールで L チャンネルを、外側のコントロールで R
チャンネルを個別にコントロールできます。
2
レベルメーター
エフェクト前または後の信号レベルを表示します (103
ページ参照 )。
[INPUT MODE] ボタン / インジケーター
3
モノラル入力 / ステレオ入力を選択します。現在選択さ
れている入力モードがインジケーターとして表示され
ます。
[METER] ボタン / インジケーター
4
レベルメーター(
たは後のどちらにするかを選択します。現在選択され
ている信号の位置がインジケーターとして表示されま
す。
5
[INPUT SOURCE] インジケーター
現在選択されているインプットソースを表示します。イ
ンプットソースは「INPUT SOURCE」機能 (19 ページ )
で選択できます。
2
) に表示する信号をエフェクト前ま
DA4681 LK
9
ディスプレイ
現在リコールされているエフェクトの情報や選択され
ているユーティリティ機能などを表示します。
0
エフェクト番号インジケーター
現在選択されているエフェクトのエフェクト番号を表
示します。選択されているエフェクトとリコールされ
ているエフェクトが異なる場合、番号は点滅します。エ
フェクトをストアまたはリコールすると、番号の点滅
が点灯に変わります。
[BANK] ボタン / インジケーター
A
エフェクトのバンクを選択します。選択されているバン
クのインジケーターが点灯します。バンクについての詳
細は「3 種類のバンク」(12 ページ ) をご参照ください。
B
[STORE] ボタン
選択されているエフェクトをストアします。
[▲]/[▼]ボタン
C
エフェクトを選択します。
D
[RECALL] ボタン
選択されているエフェクトをリコールします。
H N O
P
[CLOCK] インジケーター
6
現在選択されているワードクロックソースを表示しま
す。ワードクロックソースは「CLOCK SOURCE」機能
(18 ページ ) で選択できます。
7
[MIDI] インジケーター
MIDI データを受信したときに点灯します。
[kHz] インジケーター
8
現在動作しているワードクロック周波数を表示しま
す。
[UNDO] ボタン /LED
E
直前のストア、リコール、エフェクト消去の操作を取り
消します (16 ページ )。[UNDO] ボタンが使用可能なと
きに LEDが点灯します。
F
[BACK] ボタン
前のパラメーターを選択します。
[▲INC]/[ ▼ DEC] ボタン
G
パラメーターの値を変更します。
SPX2000
−取扱説明書
7
H
[NEXT] ボタン
次のパラメーターを選択します。
[COMPARE] ボタン /LED
I
エディット前 ( リコール直後 ) とエディット後のエ
フェクトを比較します。エフェクトをリコールした後、
パラメーターに何らかの変更が加えられると、LEDが
点灯します。エフェクトをストア / リコールすると、
LED は消灯します (16 ページ )。
J
[PARAMETER]ボタン /LED
エフェクトの基本パラメーターを選択します。基本パ
ラメーターが選択されているとき、LEDが点灯します。
[FINE PARAM] ボタン /LED
K
エフェクトの FINE パラメーターを選択します。FINE
パラメーターとは、基本パラメーターに対して補助的
な役割を果たすパラメーターのことです。FINE パラ
メーターが選択されているとき、LEDが点灯します。
L
[UTILITY] ボタン /LED
SPX2000 のユーティリティ機能を選択します。詳細に
ついては「その他の機能」(17 ページ)をご参照くださ
い。ユーティリティ機能が選択されているとき、LED が
点灯します。
M
[BYPASS] ボタン /LED
エフェクトの ON/OFF を切り替えます。[BYPASS] ボタ
ンが OFF(LED 消灯 ) のとき、入力信号にエフェクトが
かけられ、出力端子から出力されます。[BYPASS] ボタ
ンが ON (LED 点灯 ) のときは、入力信号がそのまま出
力端子から出力されます。
NOTE:
ンは OFF になります。
[TAP] ボタン /LED
N
エフェクトのテンポ値を設定します。このボタンが 2
回以上押されると、その平均値からテンポ値が算出さ
れます。エフェクトの SYNC パラメーターを ON にす
ると、テンポ値の周期で LED が点滅します。
O
[FOOT SW] 端子
オプションのフットスイッチ (FC5 など ) を接続しま
す。[TAP] ボタン (
て、テンポを設定できます (23 ページ )。
[POWER ON/OFF] ボタン
P
SPX2000 の電源を ON/OFF します。
エフェクトをリコールすると、[BYPASS] ボタ
N
)の代わりにフットスイッチを使っ
NOTE:
のボタンは無効になります。
・
・
・
・
・
・
ユーティリティ機能が選択されている間、以下
A
E
B
)
C
D
)
)
)
)
)
I
[BANK] ボ タン (
[STORE] ボタン (
[▲]/[▼ ]ボタン(
[RECALL] ボタン (
[UNDO] ボタン(
[COMPARE]ボタン (
8
SPX2000
−取扱説明書
リアパネル
R S T W XYU V
Q
アース用ネジ
安全にお使いいただくため、このネジで SPX2000 の
アースを確実に取ってください。
付属の電源コードは 3 芯プラグですので、コンセント
が接地されていれば SPX2000 は電源コードから適切に
アース接続されます。コンセントがアースされていな
い場合は、このネジから確実にアースを取ってくださ
い。また接地を正しく行なうと、ハムノイズ、干渉ノイ
ズなどを効果的に除去できます。
NOTE:
いない場合は、付属の電源プラグ変換アダプターを
使って 2 芯プラグとアース線に変換できます。
R
[AC IN] 端子
電源コードを接続します。
まず SPX2000 と電源コードを接続し、次に電源プラグ
をコンセントに差し込みます。
S
[MIDI OUT/THRU] 端子
MIDI 機器の MIDI IN 端子と接続します。MIDI を使っ
て SPX2000 の情報をバルクダンプしたり、[MIDIIN] 端
子(
りできます。この端子を「MIDI OUT」として使うか、
「MIDITHRU」として使うかは、「MIDI OUT SETUP」機
能(21 ページ ) で設定できます。
[MIDI IN] 端子
T
MIDI 機器の MIDI OUT 端子または MIDI THRU 端子と
接続します。MIDIを使って、この端子に接続した機器
から SPX2000 をリモートコントロールできます (88
ページ )。
U
[TO HOST USB] 端子
コンピューターの USB 端子と接続します。SPX2000
Editor や MIDI アプリケーションを使って、コンピュー
ターから SPX2000 をリモートコントロールできます
(6 ページ )。
お使いのコンセントが 3 芯プラグに対応して
電源コードは付属のものをご使用ください。そ
れ以外のものを使用すると、故障、発熱、火災な
どの原因になることがあります。
) に入ってきた MIDI データをそのまま出力した
T
[
ZQ \
V
[WORD CLOCK IN] 端子
ワードクロックを供給する機器と接続します。
この端子は 75Ω で終端されています。ワードクロック
を供給する機器とは 1対 1で接続してください。
[AES/EBU OUT] 端子
W
AES/EBU フォーマット対応機器の入力端子と接続し
ます。この端子から AES/EBU フォーマットの信号 ( デ
ジタル信号 ) が出力されます。XLR-3-32 端子です。
X
[AES/EBU IN] 端子
AES/EBU フォーマット対応機器の出力端子と接続し
ます。この端子から AES/EBU フォーマットの信号 ( デ
ジタル信号 ) が入力されます。XLR-3-31 端子です。
[OUTPUT] 端子
Y
ミキサーのエフェクトリターンやパワーアンプの入力
端子などを接続します。この端子からアナログ信号が
出力されます。接続する機器に合わせて、XLR-3-32 端
子と TRSフォーン端子のどちらかを使用できます。
Z
[OUTPUT -10dBu/+4dBu]スイッチ
[OUTPUT] 端子 (
わせて、10dBu または +4dBu のどちらかを選択しま
す。
[INPUT] 端子
[
ミキサーのエフェクトセンドや楽器の出力端子などを
接続します。この端子からアナログ信号が入力されま
す。接続する機器に合わせて、XLR-3-31 端子と TRS
フォーン端子のどちらかを使用できます。
この端子を有効にするためには、インプットソースの
設定を「ANALOG」にしておく必要があります (19 ペー
ジ)。
\
[INPUT -10dBu/+4dBu] スイッチ
[INPUT] 端子 (
せて、10dBu または +4dBu のどちらかを選択します。-
-
) に接続した機器の入力レベルに合
Y
) に接続した機器の出力レベルに合わ
[
SPX2000
−取扱説明書
9
操作方法
基本操作
ここでは、SPX2000 に信号を入力し、エフェクトをかけ、出力するまでの操作を簡単に説明します。
大まかな操作の流れは以下のとおりです。
外部機器と接続する
↓
電源を ON にする
↓
入力信号を選択する
↓
エフェクトを選択する
↓
エフェクトをリコールする
↓
エフェクトを ON/OFF する
外部機器と接続する
入出力信号がアナログかデジタルかによって、接続する端
子は以下のように異なります。
・ アナログ入力 :
機器を [INPUT]端子 (
・ デジタル入力 :
機器を [AES/EBUIN] 端子 (
[
) に接続します。
X
) に接続します。
・ アナログ出力 :
Y
機器を [OUTPUT]端子 (
・ デジタル出力 :
機器を [AES/EBUOUT] 端子 (
NOTE:
+4dBu] スイッチ (
チ(
必要があります。
その他関連事項
アナログ信号を入出力する場合、[INPUT -10dBu/
\
)と[OUTPUT -10dBu/+4dBu] スイッ
)を接続する機器の信号レベルに合わせて切り替える
Z
機器を接続する前に、接続するすべての機器の電源
を必ず OFF にしてください。
・ ワードクロックソースを選択する..............18 ページ
・ コンピューターでSPX2000 を操作する.......6 ページ
・MIDI メッセージで SPX2000 を操作する...88 ページ
) に接続します。
W
) に接続します。
電源を ON にする
SPX2000 を含むシステムの電源を ON にします。
1
モニターシステムを保護する
SPX2000 の電源を ON にする前に、モニターシステム
などを傷めないようにするため、まず [OUTPUT] 端子
Y
(
)や[AES/EBUOUT] 端子 ( W) に接続されている機
器の電源を OFFにします。また [INPUT L R]コント
1
ロール (
します ( 内側が L チャンネル、外側が R チャンネルの
コントロールです )。
2
SPX2000 の電源を ON にする
[POWER ON/OFF] ボタン (
します。
→ フロントパネルのディスプレイや LED が点灯しま
す。
3
外部機器の電源を ONにする
SPX2000 に接続されている機器の電源を ON にしま
す。
NOTE:
うにするため、音源に近い機器から順に電源を ON に
していってください。
電源を OFF にするときは、上記の逆の順序になりま
す。
) を使って、入力信号レベル (L/R) を最小に
P
) を押して、電源を ON に
スピーカーから大きなノイズが発生しないよ
例:音源→ミキサー→ SPX2000 →パワーアンプ
10
SPX2000
−取扱説明書
入力信号を選択する
入力信号に関するいくつかの操作をします。
モノラル入力 /ステレオ入力の選択
[INPUT MODE] ボタン ( 3) を使って、モノラル入力 / ステ
レオ入力のどちらかを選択します。[INPUTMODE] ボタン
を押すたびに、インジケーターが /MONO と交
互に切り替わります。
モノラル入力かステレオ入力か、リコールされているエ
フェクトの IN/OUT 数がいくつかによって、信号の流れは
以下のように異なります。
1IN 2OUTモノラル入力
IN L
(MONO)
C
FX
IN R OUT R
STEREO
OUT L
L
R
メーター表示する信号の選択
[METER] ボタン ( 4) を使って、レベルメーター( 2)で表
示する信号をエフェクトの前または後のどちらにするか
選択します。[METER]ボタンを押すたびに、インジケー
ターが /INPUT と交互に切り替わります。OUTPUT
入力信号の状態の確認
入力信号の状態によって、以下のインジケーターが点灯し
ます。
・ INPUT SOURCE(
入力されている信号が かANALOG かを表DIGITAL
示します。インプットソースを変更する場合には、
「INPUT SOURCE」機能(19 ページ ) を使って、インプッ
トソースを選択しなおしてください。
・ MIDI(
7
):
MIDI データを受信したときに点灯します。
・ CLOCK(
6
):
ワードクロックソースを表示します。ワードクロック
ソースは「CLOCK SOURCE」機能(18 ページ ) で選択で
きます。
5
):
操作方法
2IN 2OUTモノラル入力
IN L
(MONO)
L
FX
R
L
R
OUT L
IN R OUT R
1IN 2OUTステレオ入力
IN L
–3 dB
–3 dB
C
FX
L
R
OUT L
IN R OUT R
2IN 2OUTステレオ入力
IN L
L
FX
R
L
R
OUT L
SPX2000の内部クロック
このとき、SPX2000はクロックマスター
INT
AES/EBU
WC
・ kHz(
8
):
として動作します。
接続されている他の機器をクロックス
レーブに設定する必要があります。
[AES/EBU IN] 端子 ( X)で受信するク
ロック情報
このとき、SPX2000はクロックスレーブ
として動作します。
[WORDCLOCK IN] 端子 ( V)で受信す
るクロック
このとき、SPX2000はクロックスレーブ
として動作します。
ワードクロック周波数 (44.1/48/88.2/96 kHz) を表します。
SPX2000 の内部クロックを使用する場合、周波数は
「CLOCK SOURCE」機能(18 ページ ) で選択できます。
入力レベルを調節する
1
[INPUT L R] コントロール (
力の信号レベル (L/R) を調節します ( 内側が L チャンネ
ル、外側が R チャンネルのコントロールです )。
) を使って、アナログ入
IN R OUT R
SPX2000
−取扱説明書
11
3 種類のバンク
SPX2000 は PRESET、USER、CLASSIC の 3 種類の
エフェクトバンクを持っています。各バンクの特徴
は以下のとおりです。
PRESET バンク
新しいアルゴリズムをベースにした、定番のエフェ
クトや特徴的なエフェクトが 80 種類と、新しく開
発されたリバーブ「REV-X」(17 種類 ) の計 97 種類
のエフェクトが入っています。
このバンクに入っているエフェクトは読み出し専
用です。
CLASSICバンク
初期の SPX シリーズをイメージした、シンプルで
使いやすい 25 種類のエフェクトが入っています。
このバンクに入っているエフェクトは読み出し専
用です。
USERバンク
このバンクには最初はエフェクトが入っていませ
ん。PRESET バンクや CLASSIC バンクのエフェク
トをエディットして、オリジナルのエフェクトとし
てストアできます。一度ストアしたエフェクトは
PRESET バンクや CLASSIC バンクのエフェクトと
同じようにリコールして使えるようになります。
ストアできるエフェクトの数は最大 99 です。
NOTE:
できません。
・
・
・
・
・
・
NOTE:
ター点滅中 ) に以下のボタンのどれかを押すと、エフェク
ト選択がキャンセルされて、リコールされているエフェク
トがディスプレイに表示されます。
・
・
・
・
・
・
・
[UTILITY]LED (
[BANK] ボ タン (
[STORE] ボタン (
[▲]/[▼ ]ボタン(
[RECALL] ボタン (
[UNDO] ボタン(
[COMPARE] ボタン (
エフェクト選択中 ( エフェクト番号インジケー
[UNDO] ボタン(
[BACK] ボ タン (
[▲INC]/[ ▼DEC] ボタン (
[NEXT]ボタン (
[COMPARE] ボタン (
[PARAMETER]ボ タン (
[FINE PARAM] ボタン(
A
E
E
F
H
)点灯中は以下のボタンが使用
L
)
B
)
)
C
D
)
)
I
)
)
)
)
G
)
)
I
J
)
)
K
エフェクトをリコールする
[RECALL] ボタン ( D) を押して、エフェクトをリコールし
ます。
エフェクトを選択する
入力信号にかけるエフェクトを選択します。
バンクを選択する
1
[BANK] ボタン (
フェクトが入っているバンクを選択します。
→ 現在選択されているバンクが [BANK] インジケー
ター(
A
エフェクトを選択する
2
[▲]/[▼]ボタン (
フェクトを選択します。
→ 現在選択されているエフェクトの番号がエフェクト
番号インジケーター(
[▲] ボタンを
[▼] ボタンを
) を何度か押して、使用したいエ
A
) に表示されます。
) を何度か押して、使用するエ
C
) に点滅表示されます。
0
押す
押し続ける
押したまま
[▼] ボタン
を押す
押す
押し続ける
押したまま
[▲] ボタン
を押す
次のエフェクトに移動しま
す。
ボタンを押している間、次の
エフェクトに向かって移動
し続けます。
[▲] ボタンを押し続けてい
るときよりも、更に速く移動
します。
前のエフェクトに移動します。
[▲] ボタンを押している
間、前のエフェクトに向かっ
て移動し続けます。
[▼] ボタンを押し続けてい
るときよりも、更に速く移動
します。
→ 出力信号にリコールしたエフェクトがかかります。
NOTE:
を取り消すことができます。[UNDO] ボタンが使用可能なと
きは [UNDO]LED が点灯します。
[UNDO] ボタン (
)を押して、直前のリコール操作
E
エフェクトを ON/OFF する
[BYPASS] ボタン (
切り替えることができます。
→[BYPASS] ボタンを押すたびに、エフェクトの ON/OFF
が切り替わります。[BYPASS] ボタンを ON にすると、エ
フェクトが OFFになり、入力信号がそのまま出力され
ます。
M
) を使って、エフェクトの ON/OFF を
12
SPX2000
−取扱説明書
エフェクトのエディット
ここでは、選択したエフェクトをエディットし、ストアするまでの操作を簡単に説明します。
大まかな操作の流れは以下のとおりです。
エフェクトを選択する
↓
パラメーターを選択する
↓
パラメーターを変更する
↓
エフェクトの効果を確認する
↓
エフェクトをストアする
↓
( 直前のストア操作を取り消す )
操作方法
エフェクトを選択する
エディットするエフェクトを選択します。
1
バンクを選択する
[BANK] ボタン (
フェクトが入っているバンクを選択します。
→ 現在選択されているバンクが [BANK] インジケー
A
ター(
2
エフェクトを選択する (12 ページ )
[▲]/[▼]ボタン (
フェクトを選択します。
→ 現在選択されているエフェクトの番号がエフェクト
番号インジケーター(
NOTE:
ター点滅中 ) に以下のボタンのどれかを押すと、エフェク
ト選択がキャンセルされて、リコールされているエフェク
トがディスプレイに表示されます。
・
・
・
・
・
・
・
3
エフェクト選択中 ( エフェクト番号インジケー
[UNDO] ボタン(
[BACK] ボ タン (
[▲INC]/[ ▼DEC] ボタン (
[NEXT]ボタン (
[COMPARE]ボタン (
[PARAMETER]ボ タン (
[FINE PARAM]ボタン (
エフェクトをリコールする
[RECALL] ボタン (
ルします。
A
) を使って、エディットしたいエ
) に表示されます。
C
) を使って、エディットするエ
0
) に点滅で表示されます。
)
E
F
)
)
G
H
)
)
I
J
)
)
K
) を押して、エフェクトをリコー
D
A
E
L
) 点灯中は以下のボタンが使用
)
)
B
C
)
)
D
)
)
I
NOTE:
できません。
・
・
・
・
・
・
[UTILITY] LED (
[BANK] ボ タン (
[STORE] ボタン (
[▲]/[▼ ]ボタン(
[RECALL] ボタン (
[UNDO] ボタン(
[COMPARE] ボタン (
基本パラメーターと FINE パラメーター
SPX2000 のエフェクトは「基本パラメーター」と
「FINE パラメーター」の2種類のパラメーターで構
成されています。
エフェクト
基本パラメーター1
基本パラメーター2
基本パラメーター3
基本パラメーターn
エフェクトによっては、パラメーター数が多くなる
ため、変更頻度が高いと思われるもを「基本パラ
メーター」、その他の補助的なものを「FINE パラ
メーター」として分け、操作しやすくしてあります。
基本パラメーターと FINE パラメーターの種類や
数はエフェクトによって異なります。
FINEパラメーター1
FINEパラメーター2
FINEパラメーター3
FINEパラメーターm
→ エフェクト番号インジケーター(
ら点灯に変わります。
) の表示が点滅か
0
SPX2000
−取扱説明書
13
パラメーターを選択する
パラメーターを変更する
エディットするパラメーターを選択します。エディットで
きるパラメーターはエフェクトによって異なります。詳細
については「エフェクト」の各パラメーターの説明 (25 ペー
ジ以降 ) をご参照ください。
基本パラメーター/FINE パラメーターを選択する
1
[PARAMETER] ボタン (
(
) のどちらかを押して、変更したいパラメーターの
K
種類を選択します。
→ 押したボタンの LED が点灯します。
パラメーターを選択する
2
[BACK] ボタン (
するパラメーターを選択します。
→ 現在選択されているパラメーターがディスプレイ
(
) に表示されます。
9
F
)か[FINE PARAM] ボタン
J
)/[NEXT]ボタン ( H) を使って、変更
REV-X LARGE HALL
REV TIME= 3.20s
基本パラメーターの選択
[BACK]ボタンを押すと、
ひとつ前のパラメーターに移動します。
[BACK]ボタンを押し続けると、
ボタンを押している間、前のパラメーターに向かって移動
し続けます。
[NEXT] ボタンまたは [PARAMETER]ボタンを押すと、
次のパラメーターに移動します。
[NEXT] ボタンまたは [PARAMETER] ボタンを押し続
けると、
ボタンを押している間、次のパラメーターに向かって移動
し続けます。
FINE パラメーターの選択
[BACK]ボタンを押すと、
ひとつ前のパラメーターに移動します。
[BACK]ボタンを押し続けると、
ボタンを押している間、前のパラメーターに向かって移動
し続けます。
[NEXT] ボタンまたは [FINE PARAM] ボタンを押すと、
次のパラメーターに移動します。
[NEXT] ボタンまたは [FINE PARAM] ボタンを押し続
けると、
ボタンを押している間、次のパラメーターに向かって移動
し続けます。
NOTE:
「NO FINEPARAMETER」とディスプレイに表
示される場合、CLASSIC バンクのエフェクトがリコー
ルされています。
CLASSIC バンクのエフェクトには FINEパラメーター
がありません。[PARAMETER]ボタンを使って基本パラ
メーターを選択してください。
[▲INC]/[▼DEC] ボタン (
を変更します。
→ ディスプレイ (
が変わり、[COMPARE] LED(
[COMPARE] LED(
クトが、リコール後に変更されているかどうかを表してい
ます。
[▲INC]
ボタンを
[▼DEC]
ボタンを
) に表示されているパラメーターの値
9
)は、現在リコールされているエフェ
I
押す
押し続ける
押したまま
[▼DEC] ボ
タンを押す
押す
押し続ける
押したまま
[▲INC] ボタ
ンを押す
)を使って、パラメーターの値
G
) が点灯します。
I
パラメーターの値が増加します。
ボタンを押している間、パラメー
ターの値が増加し続けます。
[▲INC]ボタンを押し続けて
いるときよりも、更に速く増加
します。
パラメーターの値が減少します。
ボタンを押している間、パラメー
ターの値が減少し続けます。
[▼DEC] ボタンを押し続けて
いるときよりも、更に速く減少
します。
テンポの設定
一部のエフェクトには、TEMPOパラメーターがあ
ります。TEMPOパラメーターの変更方法には、以下
の5種類があります。
・[▲INC]/[ ▼ DEC] ボタン (
他のパラメーターを変更するのと同じ方法です。
・ [TAP]ボタン (
[TAP]ボタン (
平均値を TEMPO値として設定します。この方法で
設定するには、「TEMPOSOURCE」機能 (23ページ )
でテンポ同期のソースを「TAP」にしておく必要が
あります。
・ フットスイッチを使用する
フットスイッチを二回以上踏んで、その間隔の平
均値を TEMPO 値として設定します。この方法で
設定するには、以下の操作が必要です。
1. オプションのフットスイッチ (FC5 など ) を
[FOOT SW]端子 (
2.「TEMPO SOURCE」機能(23 ページ ) でテンポ
同期のソースを「TAP」にしておく
・ MIDIクロックを使用する
MIDIクロックの間隔を TEMPO値として設定し
ます。この方法で設定するには、「TEMPO
SOURCE」機能 (23 ページ ) でテンポ同期のソー
スを「MIDI」にしておく必要があります。
・ MIDIコントロールチェンジを使用する
MIDIコントロールチェンジメッセージで指定さ
れた値を TEMPO 値として設定します。この方法
を使用すれば、SPX2000 に接続した外部の MIDI
機器から TEMPO 値をリモートコントロールで
きます。
) を使用する
N
)を二回以上押して、その間隔の
N
) に接続する
O
) を使用する
G
14
SPX2000
−取扱説明書
エフェクトとテンポの同期
SPX2000 の一部のエフェクトでは、効果をテンポに同期させることができます。同期させることができるのは、ディレイ系、変調系の
2種類のエフェクトです。ディレイ系のエフェクトでは、テンポに合わせてディレイタイムが変化します。変調系のエフェクトでは、
テンポに合わせて変調信号の周波数が変化します。
・ テンポ同期に関するパラメーター
テンポ同期には、次の 5 つのパラメーターが関係します。
1) SYNC 2) NOTE3) TEMPO4) DELAY5) FREQ.
SYNC:..............................テンポ同期 ON/OFF のスイッチです。
NOTE と TEMPO: ..........テンポ同期の基準になるパラメーターです。
DELAY と FREQ.:..........DELAY はディレイタイムを表す値、FREQ. は変調信号の周波数を表す値です。エフェクト音の変化
に直接影響を与えます。DELAYはディレイ系エフェクトのときだけ、FREQ. は変調系エフェクトの
ときだけ関係します。
・ 各パラメーターの関係
テンポ同期は、TEMPO と NOTE からテンポの基準になる値を算出し、テンポの基準値と DELAY (または FREQ.) がほぼ同じ値
を保つように動作します。このため TEMPO、NOTE、DELAY ( または FREQ.) が同期している状態でどれかの値を変更すると、パ
ラメーター間の関係を保つために別のパラメーターが再設定されます。再設定されるパラメーターとその計算方法
おりです。
SYNC を ON にする → NOTE が設定される
DELAY ( または FREQ.) を変更する → NOTE が設定される
このとき、NOTE の値は次の式で計算されます。
NOTE = DELAY ( または FREQ.) /( 4 x (60/TEMPO))
NOTE を変更する → DELAY ( または FREQ.) が設定される
このとき、DELAY ( または FREQ.) の値は次の式で計算されます。
DELAY ( または FREQ.) = NOTEx 4x (60/TEMPO)
TEMPO を変更する → DELAY ( または FREQ.)が設定される
このとき、DELAY ( または FREQ.) の値は次の式で計算されます。
DELAY ( または FREQ.) = 元の DELAY (または FREQ.) x ( 変更前の TEMPO/ 変更後の TEMPO)
SYNC=ON、DELAY=250 ms、TEMPO=120 で、NOTE を 8 分音符から 4 分音符に変更した場合
例1
:
DELAY = 変更後の NOTE x 4 x (60/TEMPO)
=(1/4) x 4x (60/120)
=0.5 (sec)
= 500 ms
となり、DELAY は 250 ms から 500 ms に変化します。
SYNC=ON、DELAY=250 ms、NOTE=8 分音符で、TEMPO を 120 から 121 に変更した場合
例2
:
DELAY = 元のDELAY x ( 変更前の TEMPO/ 変更後の TEMPO)
= 250 x (120/121)
= 247.9 (ms)
となり、TEMPO は 250 ms から 247.9 ms に変化します。
*a 計算結果には近似値が適用されます。
*a
は次のと
操作方法
・ NOTE と TEMPO の値の範囲
NOTE と TEMPO の値の範囲は、DELAY または FREQ. の値の範囲によって制限されます。テンポ同期したときに DELAY や
FREQ. の最大値を超えてしまうような NOTE や TEMPO の値は設定できません。この制限は SYNC が OFF のときにも有効で
す。
・ TEMPO パラメーターの特徴
TEMPO パラメーターは他のパラメーターと違って、以下のような特徴があります。
・すべてのエフェクトで共通の値
・ストア/リコールされない ( 値が保存されない )
このため、エフェクトストア時とリコール時の TEMPO の値が異なる場合があります。たとえば次のような場合です。
エフェクトをストア:TEMPO=120→TEMPO を 60 に変更: T E M PO=60→エフェクトをリコール: T E M P O=60
通常 TEMPO を変更すると、それに伴って DELAY ( または FREQ.) が再設定されます。しかしここで DELAY ( または FREQ.) を
変更すると、エフェクトのストア時とリコール時で聴こえ方が変わってしまいます。ストア時とリコール時でエフェクトが変
わってしまわないようにするため、エフェクトのリコール時にストア時とTEMPO が変わってしまっていても、DELAY ( または
FREQ.) の値は更新しません。
= 1/48
= 3/16
= 1/24
= 1/4
= 1/16
= 3/8
= 1/12
= 1/2
= 3/32
= 3/4
= 1/8
= 1/1
SPX2000
−取扱説明書
= 1/6
= 2/1
15
エフェクトの効果を確認する
[COMPARE] ボタン ( I) を押して、エディット前とエ
ディット後のエフェクトを聴き比べます。
→ ボタンを押すたびに、[COMPARE] LEDが点灯 / 点滅を繰
り返します。エディット後のエフェクトが選択されてい
るときは LED が点灯し、エディット前のエフェクトが選
択されているときは LED が点滅します。
NOTE:
きません。
・
・
・
[COMPARE] LED 点滅中は以下のボタンが使用で
G
[▲INC]/[ ▼ DE C] ボタン (
N
)
L
)
[UTILITY] ボタン (
[TAP] ボ タン (
)
直前の操作を取り消す
直前 ( ひとつ前 ) のストア、リコール、エフェクト消去の操
作を取り消すことができます。この操作をアンドゥといい
ます。また、直前のアンドゥ操作を取り消すことができま
す。この操作をリドゥといいます。
アンドゥ
[UNDO] LED (
前のストア、リコール、エフェクト消去の操作を取り消し
ます。
→[UNDO] LED が点滅します。
リドゥ
[UNDO] LED (
前のアンドゥ操作を取り消します。
) が点灯中に [UNDO] ボタンを押して、直
E
) が点滅中に [UNDO] ボタンを押して、直
E
エフェクトをストアする
USER バンク内で場所を指定して、エディット後のエフェ
クトをストアします。
USERバンクを選択する
1
[BANK] ボタン (
択します。
→[BANK]インジケーター(
ます。
エフェクトのストア先を選択する
2
[▲]/[▼]ボタン (
フェクトをストアするエフェクト番号を指定します。
→ 現在選択されているエフェクトの番号がエフェクト
番号インジケーター(
エフェクトをストアする
3
[STORE] ボタン (
ます。
) を何度か押して、USER バンクを選
A
)に「USER」が表示され
A
) を使って、エディットしたエ
C
) に表示されます。
0
) を押して、エフェクトをストアし
B
→[UNDO] LED (
NOTE:
ができなくなります。
パラメーターを変更すると、アンドゥ/リドゥ操作
E
) が点灯します。
→[COMPARE] LED(
点灯します。
16
SPX2000
) が消灯し、[UNDO] LED( E)が
I
−取扱説明書
その他の機能
エフェクト名を変更する
リコールされているエフェクトの名前を変更します。名前
を変更できるのは USER バンクのエフェクトだけです。
1
USER バンクを選択する
[BANK] ボタン (
す。
2
エフェクトを選択する
名前を変更するエフェクトを選択して、リコールしま
す(12 ページ)。
3
「TITLE EDIT」機能を選択する
[UTILITY] ボタン (
を選択します。
A
) を使って、USER バンクを選択しま
L
) を何回か押して、「TITLE EDIT」
REV-X LARGE HALL
TITLE EDIT
4
エフェクト名を変更する
以下のボタンを使って、エフェクト名を変更します。
エフェクトにプロテクトをかける
リコールされているエフェクトのプロテクト ON/OFF を
設定します。プロテクトを設定できるのは USER バンクの
エフェクトだけです。重要なエフェクトのプロテクトを
ON にしておけば、誤って上書きしてしまわないように保
護できます。
1
USER バンクを選択する
[BANK] ボタン (
す。
2
エフェクトを選択する
プロテクトの設定を変更するエフェクトを選択して、
リコールします (12 ページ )。
A
) を使って、USER バンクを選択しま
操作方法
3
「USER PGM PROTECT」機能を選択する
[UTILITY] ボタン (
PROTECT」を選択します。
L
) を何回か押して、「USERPGM
USER PGM PROTECT
*OFF ON
REV-X LARGE HALL
TITLE EDIT
カーソル
[BACK] ボタン :
カーソルが左に移動します。
[NEXT] ボタン :
カーソルが右に移動します。
[▲INC]ボタン :
カーソル位置の文字が変化します (A → B → C)。
[▼DEC] ボタン :
カーソル位置の文字が変化します (C → B → A)。
エフェクト名の長さは最大 16 文字です。エフェクト名に
は以下の文字を使用できます。
!
0123456789 : ; <=>?
@
A
PQ
ab cd e f g
pqr s t uv
$%& ’ ("#
BC D EFG H I J K L M N O
R S T U V W X Y Z
)
+,–
[ ¥
hi jk l m n o
xy z
w
]
./
^ ` _
4
プロテクトの ON/OFF を選択する
[▲INC]/[ ▼ DEC] ボタン (
ON/OFF を選択します。
G
) を使って、プロテクトの
USER PGM PROTECT
*OFF ON
ON にすると、そのエフェクトに以下の操作ができなく
なります。
・ストア
・エフェクト名の変更
・消去
・背景色の変更
OFF にするとプロテクトが解除されて、再びストアな
どができるようになります。
SPX2000
−取扱説明書
17
ディスプレイの背景色を変更する
ワードクロックソースを選択する
リコールされているエフェクトの背景色を変更します。背景
色を変更できるのは USER バンクのエフェクトだけです。
USERバンクを選択する
1
[BANK] ボタン (
す。
エフェクトを選択する
2
背景色を変更するエフェクトを選択して、リコールし
ます (12 ページ )。
「LCD BACK」機能を選択する
3
[UTILITY] ボタン (
を選択します。
) を使って、USER バンクを選択しま
A
) を何回か押して、「LCD BACK」
L
REV-X LARGE HALL
LCD BACK=YELLOW
ディスプレイの背景色を選択する
4
[▲INC]/[ ▼ DEC]ボタン (
の背景色を選択します。
) を使って、ディスプレイ
G
REV-X LARGE HALL
LCD BACK=GREEN
以下の 5 色が選択できます。
WHITE ( 白 )
CYAN ( 水色 )
MAGENTA ( 赤紫 )
YELLOW ( 黄色 )
GREEN( 緑 )
ユーティリティ機能の選択
[BACK] ボタンを押すと、
ひとつ前の機能に移動します。
[BACK] ボタンを押し続けると、
ボタンを押している間、前の機能に向かって移動し続けま
す。
[NEXT] ボタンまたは [UTILITY] ボタンを押すと、
次の機能に移動します。
[UTILITY] ボタンを押し続けると、
ボタンを押している間、次の機能に向かって移動し続けま
す。
*[BACK] ボタンと [NEXT]ボタンは、機能によってカーソルの移
動に使用されます。
「CLOCK SOURCE」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
SOURCE」を選択します。
) を何回か押して、「CLOCK
L
CLOCK SOURCE
INT96kHz
ワードクロックソースを選択する
2
[▲INC]/[ ▼ DEC] ボタン (
クソースを選択します。
CLOCK SOURCE
INT96kHz
→ 選択した内容によって、[CLOCK] インジケーター
6
(
)と[kHz] インジケーター( 8) が点灯します。
NOTE:
「WRONG WORD CLOCK!」とディスプレイに表示さ
れる場合、外部からのワードクロック信号が途切れているか、
SPX2000 で同期可能な周波数ではありません。ワードクロッ
クを供給する機器との接続やワードクロックの設定に問題が
ないかご確認ください。
この場合、同期可能なワードクロックが外部から供給される
ようになるまでの間、ワードクロックソースが SPX2000 の
内部クロックのどれかに自動的に切り替わります。
選択できるワードクロックソースは、以下の 6 種類で
す。
・ WORD
・[AES/EBU IN] 端子 (AES/EBU:
・ 内部クロック ( 44.1 kHz)INT44.1kHz:
・ 内部クロック ( 48 kHz)INT48kHz:
・ INT88.2kHz 内部クロック ( 88.2 kHz):
・ INT96kHz 内部クロック ( 96 kHz):
NOTE:
・
SPX2000 ではワードクロックを元にサンプリング周波
数を決定しています。このため、ワードクロック周波数=
サンプリング周波数となります。
・
INT44.1kHz 〜INT96kHzを選択しているとき、ワードク
ロックと入力信号が正しく同期できていないとノイズが
混入したり、音が出なくなったりすることがあります。
CLOCK: V)で受
) を使って、ワードクロッ
G
[WORD CLOCK IN] 端子 (
信するクロック
X
るクロック情報
) で受信す
18
SPX2000
−取扱説明書
ワードクロックについて
デジタルオーディオ信号の処理を同期させるた
めの信号をワードクロックと呼びます。
複数のデジタル機器を接続して、デジタルオー
ディオ信号を送受信するためには、すべてのデジ
タル機器で信号を処理するタイミングを一致させ
なければなりません。たとえ、接続されているすべ
ての機器が同じクロック周波数に設定されていて
も、信号を処理するタイミングが同期していなけ
れば正常に信号の送受信ができなかったり、ノイ
ズが発生したりすることがあります。
デジタルオーディオ信号を同期させるには、1台
のデジタル機器がクロック ( 同期信号 ) を送信
し、他の機器がクロックを受信するように設定す
る必要があります。このとき、同期の基準になる
クロックを送信する機器を 、受
信する機器を
クロックマスター
と呼びます。クロックスレーブ
インプットソースを選択する
[INPUT] 端子 ( [) からの信号と [AES/EBU IN] 端子 ( X)
からの信号のどちらを入力するかを選択します。
「INPUT SOURCE」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
SOURCE」を選択します。
) を何回か押して、「INPUT
L
INPUT SOURCE
*ANALOG DIGITAL
インプットソースを選択する
2
[▲INC]ボタン (
IN] 端子 ) を選択するか、[▼DEC]ボタン (
て、ANALOG ([INPUT] 端子 ) を選択します。
) を押して、DIGITAL ([AES/EBU
G
G
) を押し
SPX2000 をクロックマスターとして設定する
場合
は、「CLOCK SOURCE」機能 (18 ページ ) で、
INT96kHz/INT88.2kHz/INT48kHz/INT44.1kHz の
どれかを選択します。
SPX2000 をクロックスレーブとして設定する
は、以下のどちらかの方法を選択します。場合
1
「CLOCK SOURCE」機能(18 ページ ) で、
AES/EBU を選択し、クロック情報を供給
する AES/EBUフォーマット対応機器を
[AES/EBU IN] 端子 (
2
「CLOCK SOURCE」機能(18 ページ ) で、
WORD CLOCK を選択し、クロックを供給
する機器を [WORDCLOCK IN] 端子 (
に接続します。このとき、クロックを供給
する機器とは 1対 1で接続してくださ
い。。
X
) に接続します。
V
INPUT SOURCE
操作方法
*ANALOG DIGITAL
→ 選択した内容によって、[INPUT SOURCE] インジ
5
ケーター(
NOTE:
「SyncError!」とディスプレイに表示されたり、
[DIGITAL] の [INPUTSOURCE] インジケーターが点滅した
りする場合、受信しているデジタル 入力信号と SPX2000 の
動作している CLOCK が違います。
ワードクロックを供給する機器の設定を変更してみてくださ
い。
)
SPX2000 の操作を制限する
誤操作による設定の変更を防ぐため、SPX2000 の操作を部
分的に制限します。
「OPERATION LOCK」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
LOCK」を選択します。
) が点灯します。
) を何回か押して、「OPERATION
L
OPERATION LOCK
*OFF 1 2 3
オペレーションロックのレベルを選択する
2
[▲INC]/[ ▼ DEC] ボタン (
ンロックのレベルを選択します。
) を使って、オペレーショ
G
OPERATION LOCK
*OFF 1 2 3
SPX2000
−取扱説明書
19
レベル オペレーションロックを除くユーティリ1:
レベル レベル 1 に加え、エフェクトのストア、スト2:
レベル レベル 2 に加え、エフェクトのリコール、編3:
ティ機能の変更を制限
ア操作のアンドゥを制限
集などを制限
エフェクトを消去する
リコールされているエフェクトを消去します。 消去できるの
はUSER バンクのエフェクトだけです。
PRESET バンク /CLASSIC バンクに入っているエフェクト
は消去できません。
NOTE:
オペレーションロックによって制限されている操
作をフロントパネルのボタンで行なった場合、ディスプレ
イに「OperationLocked!」が表示されます。ただしリモート
コントロールで同等の操作を行なった場合、メッセージは
表示されません。
各レベルで制限される操作については、以下の表をご
ください。
OPERATION LOCK
ボタン操作または同等のリモートコントロール
[INPUT MODE] ボタン (
[METER] ボタン (
[BANK] ボタン (
[STORE] ボタン(
[▲]/[▼]ボタン(C)
[RECALL] ボタン(
[UNDO]
ボタン (
[BACK] ボタン (
[▲INC]/
[▼DEC]
ボタン(G)
[PARAMETER] ボタン (
[FINE PARAM] ボタン (
[UTILITY] ボタン (
[COMPARE] ボタン (
[BYPASS] ボタン (
[TAP] ボタン (
[POWER ON/OFF] ボタン (
MIDI
)
3
)
4
)
A
)
B
)
D
ストア操作の
アンドゥ/ リドゥ
E
)
リコール操作の
アンドゥ/ リドゥ
)/[NEXT]ボタン (
F
基本パラメーター/FINE
パラメーターの変更
各ユーティリティの値の変更
J
)
K
)
L
)
I
)
M
)
N
)/フットスイッチ
P
ノート オン/ オフ
(Freezeの録音再生開始 /
終了)
: 操作可能
O
OFF
OOOX
OOOO
OOOX
OOX X
OOOX
OOOX
)
H
)
OOX X
OOOX
OOOO
OOOX
O
OOOO
OOOO
O
OOOX
OOOX
OOOX
OOOO
OOOO
:操作不可能
X
123
*1
*1
X
X
*2
*2
O
O
USER バンクを選択する
1
[BANK] ボタン (
す。
エフェクトを選択する
2
) を使って、USER バンクを選択しま
A
消去するエフェクトを選択して、リコールします (12
ページ )。
「U## CLEAR?」機能を選択する
3
[UTILITY] ボタン (
を選択します (## にはエフェクト番号が入ります )。
) を何回か押して、「U## CLEAR?」
L
U01 CLEAR?
PUSH INC
エフェクトを消去する
4
[▲INC]ボタン (
フェクトを消去します。
→ 消去が完了すると、ディスプレイに「Completed!」と
表示されます。
NOTE:
・
[▲INC] ボタンを押した時点で、エフェクトは消去され
ます。消去直後であれば、[UNDO] ボタン (
消去したエフェクトを復帰できます。
・
*1
X
「This Program is Protected!」とディスプレイに表示さ
れる場合、エフェクトにプロテクトがかかっていま
す。プロテクトを OFFにしてから、消去してください
(17 ページ )。
*2
O
) を押して、リコールされているエ
G
E
)を使って、
*1 オペレーションロックレベルだけは変更できます。
*2 オペレーションロックレベルが 1 以上のときは、オペレーションロッ
ク以外のユーティリティ機能が選択できません。
20
SPX2000
−取扱説明書
MIDI データの送受信に使うポートを選
択する
SPX2000 では MIDI データの送受信に 2 つのポートを使用
します。
ひとつは一般的な MIDI データの送受信用、もうひとつは
SPX2000 と SPX2000 Editor との通信用です。前者のポートは
「MIDI PORT GENERAL」で、後者のポートは「MIDI PORT
EDITOR」で設定します。この 2 つの設定で同じポートを使う
ことはできません。片方の設定で選択したポートは、もう片方
のポートを選択するとき、 ディスプレイに表示されません。
「MIDI PORT GENERAL」機能または
1
「MIDI PORT EDITOR」
[UTILITY] ボタン (
GENERAL」または「MIDI PORT EDITOR」を選択します。
機能を選択する
)を何回か押して、「MIDI PORT
L
MIDI OUT/THRU を切り替える
[MIDI OUT/THRU] 端子 ( S)をMIDI OUT と MIDI THRU
のどちらとして使うか選択します。
「MIDI OUT SETUP」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
SETUP」を選択します。
) を何回か押して、「MIDIOUT
L
MIDI OUT SETUP
2
「MIDI OUT」、「MIDI THRU」のどちらかを選択する
[▲INC]ボタン (
るか、[▼DEC]ボタン (
択します。
*OUT THRU
G
) を押して、「MIDI THRU」を選択す
G
) を押して、「MIDI OUT」を選
MIDI PORT
GENERAL = MIDI
MIDI データの送受信に使うポート選択する
2
[▲INC]/[ ▼ DEC]ボタン (
ます。
) を使って、ポート選択し
G
MIDI PORT
GENERAL = MIDI
「MIDI PORT GENERAL」機能
T
選択できるポートは、MIDI([MIDI IN] (
[MIDI OUT/THRU] (
HOST USB] 端子 (
OFF を選択すると、MIDI データの送受信ができなくな
ります。
「MIDI PORT EDITOR」機能
選択できるポートは、USB1 〜 USB 8 ([TO HOST USB]
U
端子 (
OFF を選択すると、MIDI データの送受信ができなくな
ります。
*[TO HOSTUSB] 端子は、ひとつの端子で 8 個のポートが使用で
きます。
) のポート 1 〜 8*) の 8 種類です。
S
)端子)、USB1 〜 USB 8 ([TO
U
) のポート 1 〜 8*) の 9 種類です。
) 端子と
MIDI OUT SETUP
*OUT THRU
・ MIDITHRU :
[MIDI IN]端子 (
のまま出力します。この設定のときは、SPX2000 から
MIDI データを出力できません。
・ MIDI OUT :
SPX2000 内部の情報をバルクダンプしたり、外部から
の要求に応じて、MIDI データを出力したりします。
T
) に入ってきた MIDI データをそ
MIDI データの送受信に使うチャンネル
を選択する
「MIDIPORT GENERAL」機能 (21 ページ ) で設定したポー
トで、MIDIデータの送受信に使うチャンネルを選択しま
す。
「MIDI CHANNEL」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
CHANNEL」を選択します。
) を何回か押して、「MIDI
L
MIDI CHANNEL
CH 1
操作方法
NOTE:
る場合は、コンピューターにヤマハ USB-MIDI ドライバをイ
ンストールする必要があります。
ヤマハ USB-MIDI ドライバは、下記のホームページからダウ
ンロードできます。
ヤマハプロオーディオホームページ :
http://proaudio.yamaha.co.jp/
NOTE:
されて、ポートが選択できない場合、[MIDI OUT/THRU] 端子
(
ポートを選択する場合は、先に「MIDI OUT SETUP」機能で
[MIDIOUT/THRU] 端子を「OUT」に設定してください。
SPX2000 とコンピューターを USB 接続して使用す
「MIDI OUT is NOT Selected!」とディスプレイに表示
S
)が「THRU」に設定されています。
2
チャンネルを選択する
[▲INC]/[ ▼ DEC] ボタン (
の送受信に使うチャンネルを選択します。
選択できるのは、CH 1〜 CH16( チャンネル 1 〜 16)、
OMNI ( 全チャンネル ) の 17 種類です。
G
) を使って、MIDI データ
MIDI CHANNEL
CH 1
SPX2000
−取扱説明書
21
SPX2000 Editor を識別するための
ID 番号選択する
MIDI プログラムチェンジテーブルを編
集する
SPX2000 Editorを識別するための ID番号を選択します。
SPX2000 Editorと正しく通信するために、この設定と
SPX2000 Editor側の設定で同じ ID番号を指定する必要が
あります。
「EDITOR ID」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
を選択します。
) を何回か押して、「EDITOR ID」
L
EDITOR ID
1
2
SPX2000 Editor 識別 ID 番号を選択する
[▲INC]/[ ▼ DEC]ボタン (
Editor を識別するための ID 番号を選択します。
選択できる ID 番号は、1 〜 8 の 8 種類です。
G
) を使って、SPX2000
EDITOR ID
1
MIDI プログラムチェンジテーブルを作成して、SPX2000 が
プログラムチェンジメッセージを受信したときにリコール
するエフェクトを指定します。
SPX2000 では、A〜Cの三種類のテーブルにそれぞれ 128
個(計384 個 ) のエフェクトを割り当てることができま
す。
「MIDI PGM CHANGE」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
CHANGE」を選択します。
) を何回か押して、「MIDI PGM
L
MIDI PGM CHANGE
TBL A:PGM 1=P01
カーソル
MIDI プログラムチェンジテーブルを編集する
2
以下のボタンを使って、テーブル (TBL A 〜 C)、プログ
ラムチェンジ番号 (PGM1 〜 128)、エフェクト (---、P01
〜U99*) の 3 項目を選択します。
MIDI PGM CHANGE
TBL A:PGM 1=P01
テーブル エフェクト
プログラムチェンジ番号
[BACK] ボタン :
カーソルが左に移動します。
[NEXT] ボタン :
カーソルが右に移動します。
[▲INC] ボタン :
カーソル位置の文字が変化します (A→ B → C、1→ 2
→3など)。
[▼DEC] ボタン :
カーソル位置の文字が変化します (C → B → A、3→ 2
→1など)。
NOTE:
ムチェンジメッセージを受信してもエフェクトはリ
コールされなくなります。
たとえばテーブル A を次のように設定しているとき
テーブル A:107 や 109のプログラムチェンジメッセー
ジを受信したときは、それぞれ設定されているエフェク
トがリコールされますが、テーブル A:108 のメッセージ
を受信したときは何もリコールされません。
エフェクトを「---」に設定すると、そのプログラ
TABLE A: PGM107=P02
TABLE A: PGM108=---
TABLE A: PGM109=U05
22
SPX2000
*P01はPRESETバンクのエフェクト番号01、C10はCLASSICバンク
のエフェクト番号10、U05はUSERバンクのエフェクト番号05と
いったように、バンクとエフェクト番号の組み合わせを省略し
て表しています。
−取扱説明書
SPX2000 の情報を他の機器に転送する
SPX2000 のシステム情報、MIDI プログラムチェンジテー
ブル、エフェクト情報をまとめて他の機器に転送します。
情報の転送には「MIDIPORT GENERAL」機能 (21 ページ )
で設定したポートが使用されます。
「BULK OUT(ALL)」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
OUT(ALL)」を選択します。
) を何回か押して、「BULK
L
BULK OUT(ALL)
PUSH INC
2
情報の転送を開始する
[▲INC]ボタン (
G
) を押して、転送を開始します。
MIDI メッセージ受信の許可 / 禁止を設
定する
一部の MIDIメッセージについて、個別に受信の許可 / 禁
止を設定します。受信の許可 / 禁止を設定できる MIDI
メッセージは以下のとおりです。
・ NOTEON/OFF( ノート オン / オフ )
・ PGM CHANGE( プログラムチェンジ )
・CTL CHANGE ( コントロールチェンジ )
・ SYSEX BLKDMP( バルクダンプ )
・ SYSEX PRMCHG ( パラメーターチェンジ )
「MIDI RECEIVE」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
RECEIVE」を選択します。
) を何回か押して、「MIDI
L
情報の転送中はディスプレイに「Transmitting..」の文字
が表示されます。
情報の転送が終了すると、ディスプレイに「Completed!」
の文字が約 1 秒間表示されます。
NOTE:
容に含まれません。
INPU T MODE、METER の情報は転送される内
テンポ同期のソースを選択する
「TEMPO SOURCE」機能を選択する
1
[UTILITY] ボタン (
SOURCE」を選択します。
) を何回か押して、「TEMPO
L
TEMPO SOURCE
TAP
テンポ同期のソースを選択する
2
[▲INC]/[ ▼ DEC]ボタン (
ソースを選択します。
) を使って、テンポ同期の
G
MIDI RECEIVE
NOTE ON/OFF= ON
2
MIDI メッセージを選択する
[BACK] ボタン (
を許可 /禁止する MIDIメッセージを選択します。
F
)/[NEXT] ボタン ( H) を使って、受信
MIDI RECEIVE
NOTE ON/OFF= ON
3
MIDI メッセージ受信の許可 / 禁止を選択する
[▲INC]ボタン (
か、[▼DEC]ボタン (
します。
G
) を押して、ON ( 許可 ) を選択する
G
) を押して、OFF ( 禁止 ) を選択
MIDI RECEIVE
NOTE ON/OFF= ON
操作方法
TEMPO SOURCE
TAP
選択できるテンポ同期のソースは、以下の 3 種類です。
TEMPO VALUE ONLY :
[▲INC]/[ ▼DEC] ボタンを使って設定した TEMPO 値
MIDI CLOCK :
[MIDIIN] 端子 (
に接続された機器からの MIDI CLOCK信号
TAP :
[TAP]ボタン (
DEC] ボタンのどれかを使って設定した TEMPO値
T
) または [TO HOST USB] 端子 ( U)
N
)、[FOOTSW] 端子 (
O
)、[▲INC]/[▼
SPX2000
−取扱説明書
23
SPX2000 を初期化する
SPX2000 を工場出荷時の状態に戻します。
以下の操作をすると、USER バンクのエフェク
トがすべて消去されます。初期化の前に必要に
応じて、「BULK OUT(ALL)」機能でバックアップ
を取るなどしてください。
電源を OFF にする
1
SPX2000 の電源が ON になっている場合は、一度電源
をOFF にします。
初期化の準備をする
2
[STORE] ボタン (
す。
→ 以下の画面が表示されます。
) を押したまま、電源を ON にしま
B
Factory Preset?
PUSH INC
初期化する
3
[▲INC]ボタン (
す。
初期化をキャンセルする場合には、[▲INC] 以外のボ
タンを押してください。
) を押して、SPX2000 を初期化しま
G
24
SPX2000
−取扱説明書
エフェクト
PRESET バンク
No. エフェクト名
1
REV-X LARGE HALL
2
REV-X MED HALL
3
REV-X SMALL HALL
4
REV-X TINY HALL
5
REV-X WARM HALL
6
REV-X BRITE HALL
7
REV-X HUGE HALL
8
AMBIENCE リバーブ 31
9
STEREO HALL
10
VOCAL CHAMBER
11
BRIGHT HALL
12
BREATHY REVERB
13
CONCERTHALL
14
REVERB FLANGE 複合エフェクト 69
15
REVERB STAGE リバーブ 31
16
REV-X VOCAL PLT
17
REV-X BRIGHT PLT
18
REV-X SNARE PLT
19
VOCAL PLATE
20
ECHO ROOM 1
21
ECHO ROOM 2
22
PRESENCE REVERB
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
ARENA
THIN PLATE ステレオリバーブ 30
OLD PLATE
DARK PLATE
REV-X CHAMBER
REV-X WOOD ROOM
REV-X WARM ROOM
REV-X LARGE ROOM
REV-X MED ROOM
REV-X SMALL ROOM
REV-X SLAP ROOM
FAT REFLECTIONS アーリーリフレクション
BIG SNARE ゲートリバーブ
BAMBOO ROOM リバーブ 31
REFLECTIONS アーリーリフレクション 35
STONE ROOM リバーブ 31
CONCRETE ROOM
REVERSE PURPLE
FULL METAL GATE
REVERSE GATE リバースゲート
DRUM MACH. AMB S ステレオリバーブ 30
DRUM MACH. AMB L リバーブ 31
ELECT.SNR PLATE リバースゲート 35
MONO DELAY
120 BPM MONO DDL
120 BPM X-DDL エコー 44
STEREO DELAY ステレオディレイ 40
DELAY L,C,R ディレイ L,C,R 43
KARAOKE ECHO エコー 44
GOOD OL P.CHANGE
VOCAL SHIFT
STEREO PITCH
PITCH SLAP
HALO COMB
GRUMPY FLUTTER
ROGER ON THE 12 ハイクオリティーピッチ 61
BOTTOM WHACKER
VOICE DOUBLER
エフェクトタイプ ページ 分類 ディスプレイ背景色
REV-X 27
ステレオリバーブ 30
リバーブ 31
REV-X 27
リバーブ 31
リバーブ 31
REV-X 27
ゲートリバーブ
モノディレイ 38
デュアルピッチ 62
デュアルピッチ 62
HALL
PLATE
CYAN ( 水色 )
エフェクト
ROOM
35
35
GATE REVERBS
DRUM MACHINE REVERBS
DELAYS WHITE( 白 )
PITCH EFFECTS MAGENTA( 赤紫 )
SPX2000
−取扱説明書
25
No. エフェクト名
61
SYMPHONIC シンフォニック 52
62
REV+SYMPHONIC 複合エフェクト 71
63
DETUNECHORUS コーラス 51
64
CHORUS & REVERB 複合エフェクト 68
65
BASSCHORUS デュアルピッチ 62
66
STEREOPHASING モジュレーションディレイ 41
67
CLASSYGLASSY コーラス 51
68
SILKY SWEEP モジュレーションディレイ 41
69
UPDOWN FLANGE フランジャー 47
70
TREMOLO トレモロ 53
71
ROTARY SPEAKER ロータリースピーカー 85
72
AUTO PAN オートパン 55
73
PHASER フェイザー 49
74
RING MODULATION リングモジュレーション 57
75
MOD FILTER モジュレーションフィルター 56
76
DYNA FLANGE ダイナミックフランジャー 59
77
DYNA PHASER ダイナミックフェイザー 60
78
DYNA FILTER ダイナミックフィルター 58
79
M.BAND DYNA マルチバンドダイナミックプロセッサー 83
80
MULTI FILTER マルチフィルター 82
81
FILTERED VOICE マルチバンドダイナミックプロセッサー 83
82
DISTORTION ディストーション 86
83
AMP SIMULATOR アンプシミュレーター 87
84
DIST->FLANGE
85
DIST->DELAY
86
REV->CHORUS 68
87
REV+FLANGE 69
88
REV->SYMPHONIC 71
89
REV->PAN 72
90
DELAY+ER1
91
DELAY+ER2
92
DELAY->ER 1
93
DELAY->ER 2
94
DELAY+REV
95
DELAY->REV
96
RESO DRONE
97
FREEZE フリーズ 77 SAMPLING
エフェクトタイプ ページ 分類 ディスプレイ背景色
66
複合エフェクト
73
75
MODULATION MAGENTA ( 赤紫)
FILTER
DISTORTION
MULTIPLE
YELLOW ( 黄 )
CLASSIC バンク
No. エフェクト名 エフェクトタイプ ページ
1
REV 1 HALL
2
REV 2 ROOM
3
REV 3 VOCAL
4
REV 4 PLATE
5
EARLY REF 1
6
EARLY REF 2
7
DELAY L,R ディレイ L,R
8
STEREOECHO ステレオエコー
9
STEREOFLANGE A
10
STEREOFLANGE B
11
CHORUS A
12
CHORUS B
13
STEREOPHASING ステレオフェイジング 50
14
TREMOLO トレモロ 54
15
SYMPHONIC シンフォニック 54
16
GATE REVERB ゲートリバーブ
17
REVERSE GATE リバースゲート
18
REVERB& GATE リバーブ &ゲート 33
19
PITCH CHANGE A ピッチチェンジ A, D 64
20
PITCH CHANGE B ピッチチェンジ B 65
21
PITCH CHANGE C ピッチチェンジ C 65
22
PITCH CHANGE D ピッチチェンジ A, D 64
23
FREEZEA フリーズ A 78
24
FREEZEB フリーズ B 79
25
PAN パン 56
リバーブ 29
アーリーリフレクション 37
ステレオフランジャー 50
コーラス 54
ディスプレイ背景色
46
37
GREEN ( 緑 )
26
SPX2000
−取扱説明書
リバーブ
原音
残響音
INI.DLY REV TIME
レベル
時間
残響を付加するエフェクトです。残響は部屋の大きさや、壁の材質などによって複雑に変化します。このエフェクトを使えば、
その変化をシミュレートして、さまざまな残響を創り出すことができます。
残響は初期反射音と残響音の 2 種類に分けられます。初期反射音は残響のうち、最初に一度だけ壁や天井に反射して耳に届く
音、残響音は初期反射音が他の壁や天井に反射を繰り返してから耳に届く音です。SPX2000 のリバーブには、初期反射音と残
響音を別々にコントロールできるものと、まとめてコントロールするものの 2 種類があります。
またゲート付きリバーブもあります。ゲートは信号の通過 / 遮断をコントロールする門で、ゲートが開いている間だけ残響を
付加します。これを利用すれば、一定レベル以上の残響だけを付加したり、緩やかに減衰する残響をゲートを閉じることによっ
て急激にカットするといった使い方もできます。
各リバーブの違いは以下のとおりです。
エフェクトタイプ バンク IN/OUT数 初期反射音と残響音 ゲート
REV-X PRESET 2IN/2OUT
リバーブ CLASSIC 1IN/2OUT
ステレオリバーブ
リバーブ
リバーブ&ゲート CLASSIC 一体 33
PRESET
2IN/2OUT
1IN/2OUT あり
一体
分離
なし
REV-X(PRESET バンク )
新しいアルゴリズムを使ったリバーブです。残響のエンベロープ形状
を変化させることができます。
このエフェクトのパラメーターは以下のように分類できます。
残響音のコントロール :
REV TIME、HI.RATIO、
エフェクト音全体のコントロール ROOMSIZE:
フィルター/ HPF、LPFイコライザー:
出力レベルのコントロール OUT LVL、MIXBAL.:
LO.RATIO、INI.DLY、DIFF.、LO.FREQ.、DECAY
エンベロープのコントロール
あり 27
なし
ページ
29
30
31
リバーブ
パラメーター詳細
■
基本パラメーター
パラメーター名 値の範囲 パラメーターの説明
REV TIME 0.10〜 46.92 s 残響音が減衰して消えるまでの時間です。
HI.RATIO 0.1〜 1.0 高域または低域の残響音の長さです。残響時間をREV TIME との比率で指定します。この値を 1.0 に
LO.RATIO 0.1 〜 1.4
INI.DLY 0.0〜 125.0 ms 原音に対する残響音の遅れです。
DIFF. 0 〜 10 残響音の密度と左右の広がりです。値を大きくするほど密度が増し、広がり感が強くなります。
ROOMSIZE 0 〜 28
すると REV TIMEと同じ長さになります。
この値を使って、壁や天井の吸音特性をシミュレートすることができます。このとき、HI.RATIOは高
域の減衰特性を、LO.RATIO は低域の減衰特性をそれぞれ表します。
空間の広さです。値を大きくするほど広い空間をシミュレートします。この値を使って、壁や天井の吸
音特性をシミュレートできます。この値を変更すると、REV TIME の値が変化します。
SPX2000
−取扱説明書
27
■
FINE パラメーター
パラメーター名 値の範囲 パラメーターの説明
MIX BAL. 0 〜 100%
OUT LVL 0 〜 100%
HPF Thru, 22.0 Hz 〜 8.00 kHz
LPF 1.00 〜18.0 kHz, Thru
LO.FREQ. 22.0 Hz 〜 18.0kHz
DECAY 0 〜 53 残響音のエンベロープ形状です。残響音の響き方に変化を与えます。
原音とエフェクト音のバランスです。この値を 0% にすると原音のみ、100% にするとエフェクト音の
みが出力されます。
原音とエフェクト音をミックスした後の出力レベルです。出力を絞りたいときは値を小さくします。
0% で出力されなくなります。
エフェクトの低域成分をカットするフィルターです。この値で指定した周波数以下の成分はカットさ
れます。Thru に設定するとこのフィルターの効果はなくなります。このフィルターは原音には影響を
与えません。
エフェクトの高域成分をカットするフィルターです。この値で指定した周波数以上の成分はカットさ
れます。Thru に設定するとこのフィルターの効果はなくなります。このフィルターは原音には影響を
与えません。
基本パラメーターである LO.RATIO の基準となる周波数です。指定した値以下の周波数が LO.RATIO
の影響を受けるようになります。
エフェクトリスト
REV-X(PRESET バンク ) に属するエフェクトとそのパラメーターの初期値は以下のとおりです。
基本パラメーター
■
No.
エフェクト名 REV TIME HI.RATIO LO.RATIO INI.DLY DIFF. ROOMSIZE
1
REV-X LARGE HALL 2.70 s 0.6 1.2 20.0ms 10 28
2
REV-X MED HALL 2.01 s 0.6 1.2 15.0ms 10 25
3
REV-X SMALLHALL 1.40 s 0.6 1.2 9.0 ms 9 23
4
REV-X TINYHALL 0.75 s 0.6 1.2 5.0ms 7 22
5
REV-X WARM HALL 2.70 s 0.6 1.2 32.0 ms 10 28
6
REV-X BRITE HALL 2.79 s 0.7 1.2 25.0 ms 10 28
7
REV-X HUGE HALL 6.98 s 0.9 1.1 0.1 ms 10 28
16
REV-X VOCAL PLT 2.44 s 0.3 1.1 30.0ms 10 18
17
REV-X BRIGHT PLT 2.44 s 0.5 1.0 30.0 ms 10 18
18
REV-X SNARE PLT 2.22 s 0.3 1.1 0.0 ms 10 18
27
REV-X CHAMBER 1.04 s 0.6 0.9 0.0ms 10 20
28
REV-X WOOD ROOM 1.66 s 0.8 0.7 0.0 ms 10 24
29
REV-X WARM ROOM 0.70 s 0.4 1.0 5.0ms 9 19
30
REV-X LARGE ROOM 1.66 s 0.8 0.9 0.0 ms 9 22
31
REV-X MED ROOM 1.04 s 0.7 0.9 0.0ms 9 20
32
REV-X SMALLROOM 0.68 s 0.7 0.8 0.0ms 9 18
33
REV-X SLAPROOM 1.33 s 0.5 0.9 100.0 ms 9 22
FINE パラメーター
■
No.
エフェクト名 MIX BAL. OUT LVL HPF LPF LO.FREQ. DECAY
1
REV-X LARGE HALL 100% 80% Thru 5.60 kHz 800 Hz 50
2
REV-X MED HALL 100% 90% Thru 5.00 kHz 800Hz 47
3
REV-X SMALLHALL 100% 100% Thru 5.60 kHz 800 Hz 10
4
REV-X TINYHALL 100% 100% Thru 5.60 kHz 800Hz 8
5
REV-X WARM HALL 100% 80% Thru 3.20 kHz 800 Hz 50
6
REV-X BRITE HALL 100% 70% Thru Thru 800Hz 53
7
REV-X HUGE HALL 100% 100% 160 Hz 2.80 kHz 800 Hz 53
16
REV-X VOCAL PLT 100% 80% 140 Hz 6.30 kHz 800 Hz 25
17
REV-X BRIGHT PLT 100% 75% 180 Hz 8.00 kHz 800 Hz 25
18
REV-X SNARE PLT 100% 80% 125 Hz 7.00 kHz 800 Hz 25
27
REV-X CHAMBER 100% 100% 80.0Hz Thru 800 Hz 10
28
REV-X WOOD ROOM 100% 100% 56.0 Hz 8.00 kHz 800 Hz 30
29
REV-X WARM ROOM 100% 100% Thru 6.30 kHz 800Hz 12
30
REV-X LARGE ROOM 100% 100% 80.0 Hz 10.0 kHz 800Hz 53
31
REV-X MED ROOM 100% 100% Thru 10.0 kHz 800Hz 35
32
REV-X SMALLROOM 100% 100% Thru 10.0 kHz 800Hz 20
33
REV-X SLAPROOM 100% 100% Thru 5.60 kHz 800Hz 26
28
SPX2000
−取扱説明書
リバーブ (CLASSIC バンク )
初期の SPX シリーズを踏襲したリバーブです。残響に初期反射音と
残響音の区別はありません。
このエフェクトのパラメーターは以下のように分類できます。
残響音のコントロール REV TIME、HI.RATIO、DELAY:
フィルター/ HPF、LPFイコライザー:
出力レベルのコントロール OUT LVL、MIXBAL.:
パラメーター詳細
基本パラメーター
■
パラメーター名 値の範囲 パラメーターの説明
REV TIME 0.3〜 99.0 s 残響音の長さです。1kHzの残響音が 60 dB 減衰するまでの時間を表しています。
高域の残響音の長さです。残響時間をREV TIME との比率で指定します。この値を 0.1 にするとREV
HI.RATIO 0.1〜 1.0
DELAY 0.0〜 500.0 ms 原音に対する残響音の遅れです。
HPF THRU, 32 Hz〜 1.0 kHz
LPF 1.0 〜 11 kHz, THRU
OUT LVL 0 〜 100%
MIX BAL. 0 〜 100%
TIME の 1/10 の長さ、1.0 にすると REV TIME と同じ長さになります。
この値を使って、壁や天井の吸音特性をシミュレートすることができます。このとき、HI.RATIOは高
域の減衰特性を表します。
エフェクトの低域成分をカットするフィルターです。この値で指定した周波数以下の成分はカットさ
れます。THRUに設定するとこのフィルターの効果はなくなります。このフィルターは原音には影響
を与えません。
エフェクトの高域成分をカットするフィルターです。この値で指定した周波数以上の成分はカットさ
れます。THRUに設定するとこのフィルターの効果はなくなります。このフィルターは原音には影響
を与えません。
原音とエフェクト音をミックスした後の出力レベルです。出力を絞りたいときは値を小さくします。
0% で出力されなくなります。
原音とエフェクト音のバランスです。この値を0% にすると原音のみ、100% にするとエフェクト音の
みが出力されます。
レベル
原音
DELAY REV TIME
残響音
時間
エフェクトリスト
リバーブ (CLASSIC バンク ) に属するエフェクトとそのパラメーターの初期値は以下のとおりです。
No.
エフェクト名 REV TIME HI.RATIO DELAY HPF LPF OUT LVL MIX BAL.
1
REV 1 HALL 2.6 s 0.2 0.0 ms 50 Hz 7.0 kHz 90% 100%
2
REV 2 ROOM 1.5 s 0.2 4.0 ms 90 Hz 8.0 kHz 90% 100%
3
REV 3 VOCAL 2.5 s 0.2 25.0 ms 90 Hz 8.0 kHz 100% 100%
4
REV 4 PLATE 1.8 s 0.2 10.0 ms 56 Hz 8.0 kHz 90% 100%
リバーブ
SPX2000
−取扱説明書
29
ステレオリバーブ (PRESET バンク )
ステレオリバーブです。2 チャンネル入力に対応しています。
このエフェクトのパラメーターは以下のように分類できます。
初期反射音のコントロール INI.DLY:
残響音のコントロール :
REV TIME、HI.RATIO、LO.RATIO、
DIFF.、DENSITY
エフェクト音全体のコントロール REV TYPE、E/R BAL.:
フィルター/ HPF、LPFイコライザー:
出力レベルのコントロール OUT LVL、MIX BAL.:
パラメーター詳細
基本パラメーター
■
パラメーター名 値の範囲 パラメーターの説明
REV TYPE Hall, Room, Stage, Plate
REV TIME 0.3〜 99.0 s 残響音の長さです。1kHz の残響音が 60 dB 減衰するまでの時間を表しています。
HI.RATIO 0.1 〜 1.0 高域または低域の残響音の長さです。残響時間を REV TIME との比率で指定します。この値を 0.1 に
LO.RATIO 0.1 〜 2.4
INI.DLY 0.0〜 100.0 ms 原音に対する初期反射音の遅れです。この値は残響音が発生するまでの遅れにも影響します。
DIFF. 0 〜 10 音の左右の広がりです。値を大きくするほど残響音の広がり感が強くなります。
DENSITY 0 〜 100%
リバーブのパターンで、このエフェクトの基本になるものです。タイプによって残響音の特性が異な
ります。
すると REVTIME の 1/10 の長さ、1.0にすると REV TIME と同じ長さになります。
この値を使って、壁や天井の吸音特性をシミュレートすることができます。このとき、HI.RATIO は高
域の減衰特性を、LO.RATIO は低域の減衰特性をそれぞれ表します。
残響音の密度です。値を大きくするほど残響音が滑らかになります。値を小さくして、特殊な効果を狙
うこともできます。
レベル
原音
INI. DLY REV TIME
初期反射音
残響音
時間
FINE パラメーター
■
パラメーター名 値の範囲 パラメーターの説明
MIX BAL. 0 〜 100%
OUT LVL 0 〜 100%
E/RBAL. 0 〜 100%
HPF Thru, 21.2 Hz 〜 8.00 kHz
LPF 50.0 Hz 〜 16.0kHz, Thru
原音とエフェクト音のバランスです。この値を 0% にすると原音のみ、100% にするとエフェクト音の
みが出力されます。
原音とエフェクト音をミックスした後の出力レベルです。出力を絞りたいときは値を小さくします。
0% で出力されなくなります。
初期反射音と残響音のバランスです。この値を 100% にすると初期反射音のみ、0% にすると残響音の
みが出力されます。
エフェクトの低域成分をカットするフィルターです。この値で指定した周波数以下の成分はカットさ
れます。Thru に設定するとこのフィルターの効果はなくなります。このフィルターは原音には影響を
与えません。
エフェクトの高域成分をカットするフィルターです。この値で指定した周波数以上の成分はカットさ
れます。Thru に設定するとこのフィルターの効果はなくなります。このフィルターは原音には影響を
与えません。
エフェクトリスト
ステレオリバーブ (PRESET バンク ) に属するエフェクトとそのパラメーターの初期値は以下のとおりです。
基本パラメーター
■
No.
エフェクト名 REV TYPE REV TIME HI.RATIO LO.RATIO INI.DLY DIFF. DENSITY
9
STEREO HALL Stage 2.2 s 0.3 1.1 15.5 ms 3 80%
10
VOCAL CHAMBER Stage 1.9 s 0.3 1.1 49.8 ms 3 94%
24
THIN PLATE Room 1.8 s 0.5 1.0 44.5 ms 3 96%
43
DRUM MACH. AMB S Room 1.2 s 0.3 0.8 9.1 ms 1 80%
FINE パラメーター
■
No
. エフェクト名 MIX BAL. OUT LVL E/R BAL. HPF LPF
9
STEREO HALL 100% 100% 45% Thru 9.50 kHz
10
VOCAL CHAMBER 100% 85% 30% Thru 7.50 kHz
24
THIN PLATE 100% 100% 54% 50.0 Hz 10.6kHz
43
DRUM MACH. AMB S 100% 100% 70% Thru 8.00 kHz
30
SPX2000
−取扱説明書