取扱説明書
JA
安全上のご注意
ご使用の前に、必ずこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、お客様や他の方々への危害や財産への損
害を未然に防止するためのものです。必ずお守りください。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
記号表示について
■
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような意味があります。
「ご注意ください」という注意喚起を示します。
〜しない でくださいという「禁止」を示します。
「必ず実行」してくださいという強制を示します。
■
「警告」と「注意」について
以下、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示
するために、「警告」と「注意」に区分して掲載しています。
警告
電源 / 電源コード
電源は必ず交流100V を使用する。
誤って接続すると、感電や火災のおそれがあります。
必ず実行
電源アダプターは、必ず付属のもの(PA-300)を使用する。
故障、発熱、火災などの原因になります。
必ず実行
この表示の欄は、「死亡す
る可能性または重傷を負
う可能性が想定される」
内容です。
警告
分解禁止
禁止
この表示の欄は、「傷害を
負う可能性または物的損
注意
害が発生する可能性が想
定される」内容です。
この機器の内部を開けたり、内
部の部品を分解したり改造し
たりしない。
感電や火災、けが、または故障
の原因になります。異常を感じ
た場合など、点検や修理は、必
ずお買い上げの販売店または
巻末のヤマハ電気 音響 製品
サービス拠点にご依頼くださ
い。
禁止
AW1600 取扱説明書
2
電源コードをストーブなど の熱器具に近づけたり 、無理に曲げ
たり、傷つけたりしない。また、電源コードに重いものをのせな
い。
電源コードが破損し、感電や火災の原因になります。
(5)-6
1/3
水に注意
異常に気づいたら
この機器の上に花瓶や薬品など液体 の入ったものを置かな い。
また、浴室や雨天時の屋外など湿気の多いところで使用しな
い。
禁止
禁止
感電や火災、または故障の原因になります。
濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
電源 / 電源コード
長期間使用しないときや落雷のおそ れがあるときは、必ずコン
セントから電源プラグを抜く。
感電や火災、故障の原因になることがあります。
必ず実行
電源プラグを抜くときは、電源コードを持たずに、必ず電源プ
ラグを持って引き抜く。
電源コードが破損して、感電や火災の原因になることが ありま
必ず実行
す。
電源コードやプラ グがいたんだ場合、または使用中に音が出 な
くなったり異常な においや煙が出たりし た場合は、すぐに電源
スイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い上げ
の販売店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠点に点
検をご依頼ください。
この機器や電源ア ダプターを落とすなど して破損した場合は、
すぐに電源スイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜
く。
感電や火災、または故障のおそれがあります。至急、お買い上げ
の販売店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠点に点
検をご依頼ください。
注意
イコライザーやフェーダーをすべて最大には設定しない。
接続した機器によ っては、発振したり スピーカーを破損した り
する原因になることがあります。
直射日光のあたる場所(日中の車内な ど)やストーブの近くな
ど極端に温度が高くなるところ、逆に温度が極端に低いとこ
ろ、また、ほこりや振動の多いところで使用しない。
この機器のパネル が変形したり、内部の部品が故障したりす る
原因になります。
不安定な場所に置かない。
この機器が転倒し て故障したり、お客様や他の方々がけがを し
たりする原因になります。
必ず実行
禁止
設置
必ず実行
必ず実行
電源アダプターは、この機器から十分に離す。
この機器に雑音が生じる場合があります。
電源アダプターは、布や布団で包んだりしない。
熱がこもってケースが変形し、火災の原因になることがありま
す。
この機器を移動するときは、必ず電源コードなどの接続ケーブ
ルをすべて外した上で行なう。
コードをいためたり、お客様や他 の方々が転倒したりす るおそ
れがあります。
この機器を電源コンセントの近くに設置する。
電源プラグに容易に手の届く位置に 設置し、異常を感じ た場合
にはすぐに電源スイッチを切り、電源プラグをコンセン トから
抜いてください。
振動の多い場所では使用しない。
内蔵ハードディスクやCD-RW ドライブが故障する原因になり
ます。
この機器の通風孔をふさがない。
内部の温度上昇を 防ぐため、この機器のトップパネルには通 風
孔があります。特に、この機器をひっくり返したり、横倒しや前
後逆さまにしたりしない。機器内部に熱がこもり、故障や火災
の原因になることがあります。
テレビやラ ジオ、ステレ
オ、携帯電話など他の電
気製品の 近くで使用し な
い。
この機器 またはテレビ や
ラジオな どに雑音が生 じ
る場合があります。
(5)-6
2/3
AW1600 取扱説明書
3
接続
使用時の注意
必ず実行
必ず実行
他の機器と接続する場合は、すべての電源を切った上で行な
う。また、電源を入れたり切ったりする前に、必ず機器の音量
(ボリューム)を最小にする。
感電、聴力障害または機器の損傷になることがあります。
アース(接地)を確実に行なう。
この機器のリアパネルには 、感電を防ぐための アース用ネジが
あります。電源プラグをコンセントに差し込む前に、必ずアー
ス用ネジをアースしてください。確実にアースしないと、感電
の原因になります。
必ず実行
禁止
禁止
禁止
禁止
スピーカーの故障を防ぐために、電源を入れるときは、最後に
パワーアンプの電源を入れる。また、電源を切るときは、最初
にパワーアンプの電源を切る。
この機器の通風孔 /ディスクの挿入口 /パ ネルのすき間に手や
指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
この機器の通風孔 /ディスクの挿入口 /パ ネルのすき間から金
属や紙片などの異物を入れない。
感電、ショート、火災や故障の原因になることがありま す。入っ
た場合は、すぐに電源スイッチを切り、電源プラグをコンセン
トから抜いた上で、お買い上げの販売店または巻末 のヤマハ電
気音響製品サービス拠点に点検をご依頼ください。
大きな音量で長時間ヘッドフォ
ンを使用しない。
聴覚障害の原因になります。
この機器の上にのったり重いも
のをのせたりしない。また、ボタ
ンやスイッチ、入出力端子など
に無理な力を加えない。
この機器が破損したり、お客様
や他の方々がけがをしたりする
原因になります。
XLR タイプコネクターのピン配列は、以下のとおりです。(IEC60268規格に基づいています)
1: グラウンド(GND)、2: ホット(+)、3: コールド(−)
● データが破損したり失われたりした場合の補償はいたしかねますので、ご了承ください。
● 不適切な使用や改造により故障した場合の保証はいたしかねます。
使用後は、必ず電源スイッチを切りましょう。
電源スイッチを切った状態(電源スイッチが「STANDBY」の状態)でも微電流が流れています。スタンバイ時の消
費電力は、最小限の値で設計されています。この製品を長時間使用しないときは必ず電源プラグをコンセントから抜
いてください。
スイッチ、ボリュームコントロール、接続端子などの消耗部品は、使用時間により劣化しやすいため、消耗に応じて
部品の交換が必要になります。消耗部品の交換は、お買い上げの販売店または巻末のヤマハ電気音響製品サービス拠
点にご相談ください。
AW1600 取扱説明書
4
(5)-6
3/3
レーザーに関するご注意
この製品にはレーザーが使用されています。
この取扱説明書に記載されていない手順で操作すると、有害な放射を引き起こす可能性があります。カバー
を開けたり、ご自分で修理したりしないでください。修理については、販売店または巻末のヤマハ電気音響
製品サービス拠点にご依頼ください。
CD-RWドライブのレーザー特性
レーザークラス : クラス 1 (HHS、IEC 825-1)
波長 : 784 nm (CD)
662 nm (DVD)
以下のラベルがこの製品の底面にあります。
クラス 1レ ーザー製品
以下のラベルが内蔵CD-RW ドライブの上部にあります。
CAUTION
ATTENTION
VORSICHT
ADVARSEL
ADVARSEL
VARNING
VAR O!
注意 : ここを開けるとクラス3B の可視および不可視のレーザー光が出ます。
ビームを直接見たり、触れたりしないでください。
CLASS 3B VISIBLE AND INVISIBLE LASER RADIATION WHEN OPEN. AVOID EXPOSURE TO BEAM.
CLASSE 3B RAYONNEMENT LASER VISIBLE ET INVISIBLE EN CAS D’OUVERTURE.
EXPOSITION DANGEREUSE AU FAISCEAU.
KLASSE 3B SICHTBARE UND UNSICHTBARE LASERSTRAHLUNG, WENN ABDECKUNG GEÖFFNET.
NICHT DEM STRAHL AUSSETZEN.
KLASSE 3B SYNLIG OG USYNLIG LASERSTRÅLING VED ÅBNING. UNDGÅ UDS/ETTELSE FOR STRÅLING.
KLASSE 3B SYNLIG OG USYNLIG LASERSTRÅLING NÅR DEKSEL ÅPNES. UNNGÅ EKSPONERING FOR STRÅLEN.
KLASS 3B SYNLIG OCH OSYNLIG LASERSTRÅLNING NÄR DENNA DEL ÄR ÖPPNAD. STRÅLEN ÄR FARLIG.
KURSSI 3B NÄKYVÄ JA NÄKYMÄTÖN AVATTAESSA OLET ALTTIINA LASERSÄTEILYLLE, ÄLÄ KATSO SÄTEESEN.
CD-R/RWディスクの取り扱いについて
ディスクのお取り扱いに関して、以下の事項をお守りください。
データの書き込みが正常に行なわれない、記録データが損なわれる、ドライブが故障する、などの障害が発
生するおそれがあります。
●
ディスクを直射日光の当たる場所や高温の場所、湿度の高い場所に置かない。
●
ディスクの記録面に触らない。
ディスクを持つときは、ディスクのふちを持ってください。
●
ディスクの記録面のほこりや汚れを取り除く。
ほこりの除去にはエアダスターやクリーナーなどを使用してください。乾いた布などでディスクの記録面
を強くこするとディスクに傷がつくおそれがあります。
●
ディスクの記録面の汚れがひどい場合は、水を固くしぼった柔らかい布で内周から外周方向へ軽く拭き、
そのあと乾いた布で水気を拭き取る。
●
ディスクの指定の場所以外に文字を書いたり、ラベルを貼ったりしない。
●
ディスクを薬品や洗剤で拭かない。
●
ディスクを曲げたり、落としたりしない。
AW1600 取扱説明書
5
内蔵ハードディスクに関するご注意
●
内蔵ハードディスクの動作状態により、若干の振動が本体パネルに伝わったり、駆動音が聞こえたりする
場合がありますが、故障ではありません。
●
本体に強い衝撃を与えないでください。内蔵ハードディスクの故障の原因になります。
●
本体を移動させるときは、必ず電源を切った状態で移動してください。電源を入れたまま移動すると、
内蔵ハードディスク内のデータが破損する場合があります。
著作権に関するご注意
著作権法上、著作物またはその複製物の使用者(お客様)には、所定の条件の下に私的使用のための複製、複
製物の非営利利用などの権利が認められていますが、同法その他の法令を遵守する責任があります。この製
品の使用に関して法令違反があった場合、当社はその責任を負いかねますので、ご了解ください。
この製品は、音楽制作のために必要な多くの機能を備えていますが、その一部を使って音楽著作物の複製を
行なうこともできます。複製行為、複製品利用行為は、著作権者の許可のない場合、法令の許容する範囲を
超えますと、著作権法その他の法令の違反となることがあります。その結果刑事、民事の責任が生じること
もあります。ご不明の点につきましては、法律の専門家に相談されることをお勧めします。
この製品は、ヤマハ(株)が著作権を有する著作物やヤマハ( 株)が第三者から使用許諾を受けている著作物を
内蔵または同梱しています。その著作物とは、すべてのコンピュータープログラムや、伴奏スタイルデータ、
MIDIデータ、WAVE データ、音声記録データなどのコンテンツを含みます。ヤマハ(株) の許諾を受けること
なく、個人的な使用の範囲を越えて上記プログラムやコンテンツを使用することについては、著作権法等に
基づき、許されていません。
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association with the use of this product.
Although this product is designed for original music production, it can be utilized to make reproduction of copyrighted music and other sound products. While certain reproduction and use of reproduced materials are permitted under applicable laws, such reproduction and use without license
may constitute copyright infringement and other violation of laws. Since violation of such laws can
have serious consequences, you may wish to consult a legal expert about your planned use of this
product.
This product incorporates and bundles computer programs and contents in which Yamaha owns
copyrights or with respect to which it has license to use others’ copyrights. Such copyrighted materials include, without limitation, all computer software, styles files, MIDI files, WAVE data and sound
recordings. Any unauthorized use of such programs and contents outside of personal use is not permitted under relevant laws. Any violation of copyright has legal consequences. DON’T MAKE, DISTRIBUTE OR USE ILLEGAL COPIES.
AW1600 取扱説明書
6
この取扱説明書に掲載されているイラストや画面は、すべて操作説明のためのものです。したがって、
実際の仕様と異なる場合があります。
目次
第1章 ご使用になる前に 9
はじめに....................................................................................... 9
データバックアップのおすすめ ................................................ 9
内蔵CD-RWドライブについて .............................................. 10
内蔵CD-RWドライブの操作 ..................................................10
ACアダプターの接続.............................................................. 11
電源を入れる/ 切る .................................................................. 11
第2章 AW1600 の紹介 13
AW1600 の特長 ..................................................................... 13
AW1600 で使用する用語 ..................................................... 15
レコーダーセクション ....................................................... 15
ミキサーセクション........................................................... 15
クイックループサンプラーセクション ............................16
全般...................................................................................... 16
各部の名称と機能..................................................................... 17
トップパネル....................................................................... 17
リアパネル........................................................................... 21
フロントパネル................................................................... 23
AW1600 の基本操作 ............................................................. 24
ディスプレイの見方........................................................... 24
画面/ページ/チャンネルを呼び出す ............................... 24
ボタンのオン/オフを切り替える ..................................... 25
ディスプレイ内の設定値を変更する................................ 25
文字を入力する................................................................... 25
セレクテッドチャンネルセクションを使う..................... 26
第3章 デモソングを聴いてみよう 27
外部機器を接続して電源を入れる ......................................... 27
デモソングを読み出す............................................................. 28
デモソングを再生する............................................................. 29
デモソングをミックスしてみよう ......................................... 30
第4章 サウンドクリップに録音してみよう 33
楽器/ マイクを接続する .......................................................... 33
入力レベルを調節する............................................................. 34
サウンドクリップに録音/ 再生する ....................................... 35
第5章 トラック録音 39
新規ソングを作成する............................................................. 39
ダイレクト録音とバス録音について...................................... 40
入力信号をトラックに割り当てる
(ダイレクト録音の場合 ) ...................................................... 42
入力信号をトラックに割り当てる(バス録音の場合 ) .......... 45
メトロノームを有効にする ..................................................... 47
トラックに録音する................................................................. 48
インプットチャンネル/
トラックチャンネルをペアに設定する............................... 49
インプットライブラリーを利用する...................................... 50
EQライブラリーを利用する ...................................................52
ダイナミクスライブラリーを利用する.................................. 53
第6章 オーバーダビング 55
オーバーダビング(重ね録音 )について................................. 55
入力信号をトラックに割り当てる ......................................... 56
EQライブラリーをワンタッチで呼び出す............................ 56
ダイナミクスライブラリーをワンタッチで呼び出す........... 57
ミックスバランス/パンを決める ........................................... 57
トラックにオーバーダビングする ......................................... 58
パンチイン/アウト .................................................................. 59
マニュアルパンチイン/アウト ......................................... 59
オートパンチイン/アウト ................................................. 59
アンドゥリストを利用する..................................................... 61
バーチャルトラックを切り替える ......................................... 62
カレントソングを保存する..................................................... 63
既存のソングを読み出す......................................................... 64
第7章 さまざまな再生方法 65
ロケーターを使う..................................................................... 65
マーカーを使う ........................................................................ 67
ロケーター / マーカーの位置を調節する............................... 68
ロケーター / マーカーを消去する .......................................... 69
任意の範囲を繰り返し再生する(A-Bリピート機能 )........... 70
音を聞きながら頭出しをする(ナッジ機能 ).......................... 71
波形を見ながら頭出しをする ................................................. 72
第8章 ライブラリー /シーンメモリーを利用する 73
ライブラリーについて............................................................. 73
シーンメモリーについて......................................................... 73
ライブラリー / シーンメモリーの基本操作........................... 74
ライブラリー /シーンをストアする ................................. 74
ライブラリー /シーンをリコールする ............................. 75
ライブラリー /シーンを消去する..................................... 75
ライブラリー /シーンに名前を付ける ............................. 76
ライブラリー / シーンメモリーの詳細 .................................. 77
インプットライブラリー ................................................... 77
EQライブラリー................................................................. 77
ダイナミクスライブラリー................................................ 78
エフェクトライブラリー ................................................... 78
マスタリングライブラリー................................................ 78
サンプルライブラリー ....................................................... 78
チャンネルライブラリー ................................................... 79
シーンメモリー................................................................... 79
リコールセーフ機能を使う..................................................... 80
第9章 ミックスダウン/ バウンス操作 81
ミックスダウン/バウンスについて ....................................... 81
ミックスダウンの準備............................................................. 83
内蔵エフェクトをセンド/リターン経由で使う .................... 85
ステレオトラックへの録音..................................................... 87
バウンス(ピンポン録音 )の操作............................................. 88
ボーカルトラックを修正(ピッチフィックス )...................... 89
AW1600 取扱説明書
7
目次
ミックスダウン/バウンス操作時の便利な機能 ....................92
ミックスダウン時に入力信号やパッドの演奏を加える..92
チャンネルごとのレベルをメーターで確認する ............. 93
任意のチャンネルのパラメーターを一覧表示する ......... 93
チャンネルを初期化する.................................................... 94
EQのパラメーターをエディットする ..............................95
ダイナミクスのパラメーターをエディットする ............. 96
内蔵エフェクトのパラメーターをエディットする ......... 97
トラックチャンネルにエフェクトを挿入する .................99
第10章 オーディオCDの作成 101
オーディオCDの作成について ............................................101
CD-RWドライブで利用可能なメディアについて ............. 101
オーディオCDの書き込み方式について ............................ 102
CD-RWドライブの基本設定................................................ 103
オーディオデータを書き込む(トラックアットワンス )....104
オーディオデータを書き込む(ディスクアットワンス )....106
CD-R/RWメディアをファイナライズ処理する ................ 108
CD-RWメディアを消去する................................................ 109
オーディオCDの再生 ...........................................................110
第11章 クイックループサンプラー 111
クイックループサンプラーについて................................... 111
サンプルライブラリーを利用する....................................... 113
パッド演奏の記録/再生 ........................................................114
パッドのグリッド録音(ステップ録音 )...............................116
オーディオCD/WAVファイルを
パッドにインポートする.................................................... 117
オーディオトラック/ステレオトラックから
パッドにインポートする.................................................... 119
コンピューターからパッドにインポートする.................... 120
サンプルの名前を変更する................................................... 121
再生範囲をトリミングする................................................... 122
パッドごとの再生モードを切り替える ...............................123
スライス機能を利用する ...................................................... 124
不要なサンプルを削除する................................................... 126
第12章 トラックの編集 127
エディットコマンドを使ってできること ........................... 127
トラック編集の基本操作................................................. 128
エディットコマンド一覧 ...................................................... 130
ERASE(イレース) ..........................................................130
DELETE(デリート ) ........................................................ 131
INSERT( インサート) ..................................................... 131
COPY( コピー )................................................................ 132
MOVE(ムーブ ) ................................................................ 133
EXCHANGE( エクスチェンジ) ..................................... 134
TIME COMP/EXP
(タイムコンプレッション/エクスパンション) ........ 134
PITCH CHANGE(ピッチチェンジ).............................135
EXPORT( エクスポート)................................................ 135
MERGE(マージ)............................................................. 135
WAVファイルのエクスポート、
オーディオCD/WAV ファイルのインポート ................. 136
コンピューターとのインポート/ エクスポート............ 136
WAVファイルのエクスポート....................................... 136
コンピューターとのWAVファイルのやりとり............ 137
WAVファイルのインポート...........................................139
CD-RWドライブからのインポート...............................140
AW1600 取扱説明書
8
第13章 ソングの管理 143
ソングについて......................................................................143
ソングの名前を変更する ......................................................145
ソングの各種設定を変更する...............................................146
ソングをコピー /削除する ...................................................147
ソングをオプティマイズする...............................................148
テンポマップを作成する ......................................................149
既存のソングからデータを取り込む ...................................151
ソング/ サンプルライブラリーをバックアップする .........152
ソング/ サンプルライブラリーをリストアする .................154
他のAWシリーズとソングデータを交換する .................... 155
第14章 MIDI/ユーティリティー機能 157
MIDIを使ってできること.....................................................157
MIDIの基本設定 ....................................................................158
MIDIメッセージの設定.........................................................158
MIDIリモート機能を使う.....................................................163
MIDIリモート機能について............................................163
プリセットされたMIDIリモート機能を利用する.........163
ユーザー定義のリモート機能を利用する......................165
テストトーンオシレーターを利用する ...............................167
デジタル入力の設定/ 内蔵ハードディスクの初期化 .........168
AW1600 の動作環境を設定する .......................................169
第15章 外部機器と組み合わせる 171
AW1600 とシーケンサー内蔵シンセを組み合わせる.....171
AW1600とシーケンサーを同期走行させる............... 171
AW1600のミックス操作を
シーケンサーに記録/再生する...................................172
シーケンサー内蔵シンセから
AW1600のシーンを切り替える .............................. 173
外部音源モジュールをリモートコントロールする ............174
外部エフェクトを利用する...................................................175
MDやDATなどのデジタルレコーダーと接続する ...........177
デジタルレコーダーにミックスダウンする..................177
デジタルレコーダーから
オーディオデータを取り込む .....................................178
付録 179
インプット ライブラリー リスト ........................................179
マスタリング ライブラリー リスト ....................................180
EQ ライブラリー リスト ......................................................181
ダイナミクスパラメーター...................................................182
ダイナミクス ライブラリー リスト ....................................185
エフェクト ライブラリー リスト ........................................186
エフェクト パラメーター リスト ........................................188
サンプル ライブラリー リスト ............................................ 200
困ったときは..........................................................................202
ディスプレイ メッセージ リスト ........................................206
AW1600 同梱の CD-ROMについて ................................. 209
MIDI データ フォーマット ..................................................215
MIDI インプリメンテーション チャート ...........................219
仕様 .........................................................................................220
寸法図 .....................................................................................222
索引 .........................................................................................223
ブロック図..............................................................................227
第1章
■ ヤマハデジタル楽器・
DTM 製品ホームページ
ご使用になる前に
ここでは、AW1600を操作する前に知っておいていただきたいことがらについて説
明します。
はじめに
■
AW1600のパッケージに、 以下のものが同梱されているこ
とをご確認ください。万が一欠品があった場合は、お手数で
すがお買い上げの販売店までご連絡ください。
・ AW1600本体 :1台
・ ACアダプター (PA-300):1 個
・ 取扱説明書( 本書 ) :1冊
・ 保証書 :1 枚
・ CD-ROM :1枚
■ 著作権について
市販の音楽/サウンドデータは、私的使用のための複製など
著作権法上問題にならない場合を除いて、権利者に無断で複
製または転用することを禁じられています。ご使用時には、
著作権の専門家にご相談されるなどのご配慮をお願いします。
・ Macintoshは、米国Apple Computer, Inc. の米国および
その他の国における登録商標です。
・ Windowsは米国 Microsoft Corporation の米国およびそ
の他の国における登録商標です。
・ Cubase SX、Nuendoは、Steinberg Media
Technologies AG社の商標です。
・ Logicは、米国 Apple Computer, Inc. の米国およびその
他の国における登録商標です。
・ SONARは、Twelve Tone Systems. Inc 社の商標です。
・ ProToolsは、Avid Technology, Inc. またはその関連会
社の商標または登録商標です。
・「MIDI」は社団法人音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標で
す。
・ その他、掲載されている会社名、製品名は、それぞれ各社
の商標または登録商標です。
1
ご
使
用
に
な
る
前
に
データバックアップのおすすめ
■
作成したデータは故障や誤った操作などのため失ってしまう
ことがあります。大切なデータはコンピューターやCD-R/
RWディスクなどに保存されることをおすすめします。
について
http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/
http://www.yamaha.co.jp/manual/japan/
本製品の使用に伴い、ハードディスク、CD-RまたはCD-RW
メディアに書き込んだデータの消失、破損などお客様に生じ
た逸失利益、特別な事情から生じた損害(損害発生につき弊社
が予見、または予見し得た場合を含みます)及び第三者からお
客様に対してなされた損害賠償請求に基づく損害については、
一切責任を負いかねますのでご了承ください。
万一メディアが使用できなくなった場合に関しましても、メ
ディアの保証はいたしかねますのでご了承ください。
AW1600 取扱説明書
9
内蔵CD-RW ドライブについて・ 内蔵 CD-RWドライブの操作
1
内蔵CD-RWドライブについて
内蔵CD-RWドライブは、音楽CDの作成 / 再生、内蔵ハード
ご
ディスク上のデータのバックアップ/リストア、CD-ROM上
使
用
のデータの読み出しを行なうための機器です。
に
な
る
前
に
重要
・ CD-RW ドライブは正常に動作していても、500回に1回程度
書き込みや読み出しに失敗することがあります。
・ ヤマハ株式会社は、上記の CD-RWドライブを使用すること
によって生じる直接的、間接的損害については一切責任は負
えません。あらかじめご了承ください。
内蔵CD-RWドライブの操作
■ 取り扱い
対物レンズには絶対に触れないでください。
A
対物レンズにほこりや汚れが付かないように充分注意し
B
てください。
対物レンズにほこりが付いた場合はブロワーなどを使用
C
し、きれいな空気を吹き付けてほこりを取り去ってくだ
さい。
ドライブの内部には強力な磁気回路を有しているので、
D
磁性材料を近づけないでください。
(特に鉄片、ネジ、ピンなどが駆動部に入ると動作不良に
なります。)
CD-RWドライブにディスクを挿入するときは、イジェクト
スイッチを押してディスクトレイを排出させ、ディスクを置
いてからディスクトレイを軽く押し込んでください。
NOTE
・ ディスクトレイの排出は電気で動作しています。イジェクトス
イッチを押してもディスクトレイが排出されないときは、
AW1600の電源を入れてから、再度イジェクトスイッチを押して
ください。
イジェクトスイッチ イジェクトホール
■ 非常時の CDディスクの取り出し方法
イジェクトスイッチを押してもディスクを取り出せなくなっ
たときは、直径2mm未満の針金(まっすぐに伸ばしたゼムク
リップなど) をイジェクトホールに差し入れ、軽く押し込んで
ください。ただしAW1600が以下の状態のときはイジェク
トスイッチを押してもディスクが取り出せないようになって
いますので、この取り出し方法は使わないでください。
・ AW1600の電源が「STANDBY」
・ ディスクへのアクセス中
(データの読み出し、書き込み、消去など)
・CDPLAYモード中
・ この取り出し方法は、ディスクトレイのトラブルや停電な
どが原因でディスクを取り出せなくなったときの非常手段
です。CD-RWドライブの故障の原因となりますので、む
やみに使用しないでください。
AW1600 取扱説明書
10
・ 上記のシャットダウン操作を行なわずにAW1600の電源を切
ると、最後に保存操作を行なった後の変更内容が失われるだ
けでなく、ハードディスク上のデータや内蔵ハードディス
ク、内蔵CD-RWドライブが損傷したり、寿命を著しく縮め
てしまう恐れがあります。十分にご注意ください。
・ 電源がSTANDBY の状態でも微電流が流れています。
長時間使用しないときは必ずACアダプターをコンセ
ントから抜いてください。
ACアダプターの接続・電源を入れる/切る
ACアダプターの接続
付属のACアダプター (PA-300)は AW1600のDC IN端子、
コンセントの順で接続してください。AW1600にAC アダプ
ターを接続するときは、使用中にアダプターのケーブルが外
れてAW1600の電源が突然切れてしまわないようにするた
め、図のようにコードをフックに掛けてください。
電源を入れる /切る
AW1600の電源の ON/STANDBY を切り替えるときは、必
ず以下の説明に従って操作してください。これを怠ると、内
蔵ハードディスクや外部のモニターシステムが損傷を受ける
ことがあります。
■ 電源を入れる
AW1600を含むシステムは次の順番で電源を入れてくださ
い。
AW1600の入出力端子に接続された、音源やエフェク
1
ターなどの外部機器
AW1600本体
B
AW1600の出力端子に接続されたモニターシステム
C
トップパネル左上のワークナビゲートセクション
1
にある、[SONG] キーを繰り返し押し、次の
SHUTDWNページを呼び出します。
トップパネル右側の中ほどにある[ENTER]キーを
2
押します。
現在のソングを保存するかどうかを尋ねるポップアップ
ウィンドウが表示されます。
1
ご
使
用
に
な
る
前
に
・ 電源を入れる前に、ACアダプターのプラグが本体やコン
セントにしっかりと装着されていることを確認してくださ
い。AW1600の使用中に誤って電源が切れると、AW1600
本体やハードディスクなどが損傷を受ける恐れがありま
す。
AW1600の電源を入れると、 オープニング画面に続いて、
次の画面が表示されます。
■ 電源を切る ( シャットダウン )
AW1600を含むシステムは次の順番で電源を切ってくださ
い。
AW1600の出力端子に接続されたモニターシステム
1
AW1600本体
B
AW1600の入出力端子に接続された、音源やエフェク
C
ターなどの外部機器
トップパネル右上にあるCURSOR[ ]/[ ] キー
3
を使って、現在のソングを保存する場合はYESボ
タンに、保存しない場合はNOボタンにカーソル
(画面内の点滅部分)を移動し、[ENTER] キーを押
します。
Now safe to turn off...とメッセージが表示さ
4
れたら、リアパネルの[POWER]スイッチを切り
ます。
重要
なお、AW1600の電源を切るときは、 必ずシャットダウ
ンと呼ばれる次の操作を行なってください。
AW1600 取扱説明書
11
1
ご
使
用
に
な
る
前
に
AW1600 取扱説明書
12
第2章
AW1600の紹介
ここでは、AW1600の特長、各部の名称と機能、および AW1600で使用する用語
や基本操作について説明します。
AW1600の特長
AW1600 は、デジタルミキサー、マルチエフェクター、ハードディスクレコーダー、サンプラー、CD-RWドライ
ブを統合したオーディオワークステーションです。
次の図は、AW1600 内部の信号の流れを表したものです。
INPUT端子1〜8
DIGITAL
STEREOIN端子
ミキサー
×8
インプットチャンネル1〜8
トラックチャンネル1〜16
×2
リターンチャンネル1/2
パッドチャンネル1〜4
バスL/R
AUXバス1/2
エフェクトバス1/2
×8
ステレオバスL/R
×2
ステレオアウトプットチャンネル
×2
×2
×2
×2
×2
×2
メトロノーム
×2
×2
×2
×2
サウンドクリップ
Effect1
内蔵エフェクト
Effect2
STEREO/AUXOUT端子
DIGITALSTEREOOUT
MONITOROUT端子
PHONES端子
端子
2
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
レコーダー
インプットパッチ
×16 ×16 ×2
1 2 3 4
クイックループ
サンプラー
レコーダー
WAV File Import
以下、セクションごとにAW1600の特長を見ていきましょう。
■ ミキサーセクション
●
36 入力チャンネルの本格派ミキサー
アナログ入力×8、ステレオデジタル入力×1、レコーダー
のトラック×16、エフェクトリターン×2など、36系統の
入力チャンネルを備えたデジタルミキサーを搭載。AD/DA
は24ビット、内部処理32ビットの本格派です。エレクト
リックギター /ベースを直接入力する Hi-Z入力端子も用意さ
れています。
●
操作系を徹底的にブラッシュアップ
ギタリスト、ボーカリスト、ドラマーなど、プレイヤー自身
が操作することを想定し、操作系を徹底的にブラッシュアッ
プ。最小限の操作で、入力信号のトラックへの割り当て、モ
ニター信号の切り替え、エフェクト /EQ/ダイナミクスのか
け録りなどが行なえます。
●
ほとんどすべてのチャンネルに、4バンドのフルパラメト
リックEQとダイナミクスを搭載。ライブラリーから目的に
応じたプリセットを呼び出し、パネル上のノブやキーを操作
するだけで素早く設定が行なえます。
●
リバーブやディレイなどの空間系エフェクト、コーラス、フ
ランジャーなどのモジュレーション系エフェクト、ディス
トーション、アンプシミュレーターなどギター系エフェクト
を含む、2系統のマルチエフェクターを装備。センド/リター
ン経由で、または任意のチャンネルにインサートして利用で
きます。
CD Play
CD Write
Data Backup/
Restore
CD-RWドライブ
チャンネルに4バンドEQ、
ダイナミクスプロセッサーを搭載
高品位な2系統のマルチエフェクターを内蔵
AW1600 取扱説明書
13
AW1600の特長
■ レコーダーセクション ■ クイックループサンプラーセクション
●
8トラック同時録音 /16トラック同時再生に対応
(16ビットソング時 )
一つ一つの楽器の多重録音はもちろん、複数のマイクを立て
たドラム録音やバンド全体のライブ録音にも対応できます。
2
また、16トラックを直接ミックスダウンするためのステレオ
トラックを用意。マルチトラックと2トラックミックスの素
A
W
材を一元管理できます。
1
マルチトラック/ステレオトラックともに、8本のバーチャル
6
0
トラックを用意。パート録音時やミックスダウン時に、バー
0
チャルトラックを切り替えながら複数テイクを録音し、後か
の
紹
ら最良のテイクが選択できます。
介
トラックに録音されるオーディオデータの量子化ビット数は、
ソングごとに16ビットと24ビットを選択できます。16
ビットソングでは、8トラック同時録音/16トラック同時再
生ができます。24ビットソングでは、同時録音/再生トラッ
クの合計が最大8トラックになります(→P.143)。
パッドタイプのサンプラーを内蔵。4つのパッド×4つのサ
ンプルバンクに、16のステレオ波形をアサイン可能。ハード
ディスク上のオーディオトラック、コンピューターやCDROMディスク上のWAVファイルから取り込み可能です。
取り込んだ波形はパッドでそのまま再生するだけでなく、簡
単にソングのテンポに合わせて再生することが可能。あらか
じめサンプルライブラリーに用意されているドラムフレーズ
を使ってリズムマシンとしても利用できます。また、パッド
ごとの発音タイミングを専用のパッドトラックに記録し、後
からエディットすることも可能。オーディオトラックに録音
せずに効果音を加えることもできます。
最大同時発音はステレオ4音、最大発音時間はクイックルー
プサンプラー全体でステレオ約47秒(24ビットでは約29
秒)です。
■ CD-RWドライ
●
多彩な編集機能
トラックに記録されたオーディオデータは、コマンドを使っ
てコピー、移動、削除などの編集が行なえます。細かな修正
はもちろん、同じリフを繰り返したり、コーラスの回数を増
やすなど、曲の構成自体を変える積極的な編集操作にも利用
できます。
また、50%〜200%の範囲で時間圧縮/伸張が行なえるタ
イムコンプレッションや、上下1オクターブまでピッチを
変更できるピッチチェンジにも対応しています。編集操
作は、アンドゥ機能を使って、最大15回前までさかのぼる
ことができます。
専用CD-RWドライブを内蔵。ハードディスクに録音された
各ソングのステレオトラックを素材に、オフラインでオー
ディオCDを制作できます。ソングの途中に付けられたマー
カーをCDのトラック番号として利用することも可能。 1曲の
ソングに複数のトラック番号を付けるという上級テクニック
にも対応できます。
その他CD-RWドライブは、ソングのバックアップ/リスト
ア、オーディオCDの再生、CD-ROM からの WAV の取り込
みにも利用できます。
■コンピューターとの
●
さまざまなロケート方法やオートパンチイン/アウ
トに対応
ソング内の任意の位置に、7つのロケーター (スタート/エン
ド、リラティブゼロ、A/B、イン/アウト)と99のマーカー
を設定可能。ロケート操作をスピーディに行なえます。オー
トパンチイン/アウトや A-Bリピート再生機能にも対応。テ
ンポマップと連動するメトロノームも装備しています。
USB 端子でコンピューターと接続できます。オーディオト
ラックからコンピューターにWAVファイルを書き出したり、
コンピューター上の波形編集ソフトで編集したWAVファイ
ルを取り込んだりできます。また、ソングファイルをコン
ピューター上にバックアップしておくこともできます。
●
サウンドクリップ機能
レコーダーのトラックには影響を与えずに、ワンタッチで入
力信号の録音/再生が行なえるサウンドクリップ機能を搭載。
作曲やアレンジのアイディアを記録するスケッチとして利用
できます。
●
ピッチフィックス機能でボーカル編集
ボーカルのピッチ(音の高さ)の編集を行なうピッチフィック
ス機能を搭載。ボーカルトラックのピッチを修正したり、メ
インボーカルをもとにコーラスパートを作ったりできます。
また、声質を変化させることもできます。
AW1600 取扱説明書
14
AW1600で使用する用語
ミキサーセクション
レコーダーセクション
■ トラック
データを記録する場所をトラックと呼びます。
AW1600のレコーダーセクションで扱うトラックには、 次
のような種類があります。
●
オーディオトラック
オーディオデータの録音/ 再生を行なう物理的なトラックを
オーディオトラックまたは単にトラックと呼びます。
AW1600には 16 本のオーディオトラックがあり、8 トラッ
クの同時録音/16トラックの同時再生が可能です(16ビット
ソング時)。
●
ステレオトラック
AW1600には、オーディオトラック 1 〜 16からは独立し
て、ステレオのオーディオ信号を録音/ 再生するトラックが
搭載されています。これをステレオトラックと呼びます。
ステレオトラックは、最終ミックスを記録するためのミック
スダウン専用トラックとして主に利用します。
AW1600で使用する用語
オーディオトラック9/10〜15/16は、隣り合った 2 つのト
ラックをミキサーセクションでまとめて扱います。これらの
2トラックの組み合わせをペアトラックと呼びます。ペ
アトラックは、主にステレオソースを録音するときやツイン
ギターを録音するときなどに利用します。
オートパンチイン/アウト、A-B リピート再生などの機能を実
行するために、ソング内に指定された位置をロケーターと呼
びます。ロケーターにはイン/アウトポイント、 A/Bポイン
トなどの種類があり、ロケートセクションのキーを使って、
素早くその位置に移動できます。
また、特定の位置を検索するためにソング内に設定された印
を、マーカーと呼びます。AW1600では、1 〜 99の
マーカーを設定できます。これもロケートセクションのキー
を使って、前後のマーカーへと素早く移動できます。
2
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
●
バーチャルトラック
オーディオトラック1〜16およびステレオトラックの内部
は、8本のトラックに分かれています。これらのトラックを
バーチャルトラックと呼びます。オーディオトラック/ ス
テレオトラックとも、同時に録音/ 再生できるバーチャルト
ラックは1本だけです。ただし、バーチャルトラックを切り
替えることで、以前の録音内容は残したままで別のテイクに
録音していくことができます。
次の図は、バーチャルトラックの概念を示したものです。横
列がオーディオトラック1〜16、縦列がバーチャルトラック
1〜8に相当します。 網のかかった部分は、現在録音/ 再生の
対象として選ばれているバーチャルトラックを示します。
オーディオトラック
1
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
1
2
3
4
5
6
7
バーチャルトラック バーチャルトラック
8
ステレオトラック
1
2
3
4
5
6
7
8
ミキサー内部で単一の信号を加工し、さまざまなセクション
へと送り出すための信号経路をチャンネルと呼びます。
AW1600のミキサーセクションでは、次のようなチャンネ
ルが利用できます。
●
インプットチャンネル1〜8
MIC/LINE INPUT端子1〜8からの入力信号をEQ やダイナ
ミクスで加工し、レコーダーのトラックやSTEREO OUT端
子などへ送り出します。
●
トラックチャンネル1〜16
レコーダーのオーディオトラック1 〜16 の再生信号を EQや
ダイナミクスで加工し、ステレオトラックやSTEREO OUT
端子などへ送り出します。異なるトラックへ送りバウンスを
行なうこともできます。
●
リターンチャンネル1/2
内蔵エフェクトからのリターン信号をステレオトラックや
STEREO OUT端子などへ送り出します。
●
パッドチャンネル1〜4
クイックループサンプラーのパッド1 〜4 の再生音を EQや
ダイナミクスで加工し、ステレオトラックやSTEREO OUT
端子などへ送り出します。
●
ステレオアウトプットチャンネル
各チャンネルの信号がミックスされたステレオバスの信号を
EQやダイナミクスで加工して、ステレオトラックや
STEREO OUT端子に送り出すチャンネルです。同時に
MONITOR OUT 端子やPHONES端子からも出力されます。
AW1600 取扱説明書
15
AW1600で使用する用語
■ ペアチャンネル
トラックチャンネル9/10〜15/16、パッドチャンネル1 〜
4、リターンチャンネル1/2は、いずれも2チャンネル分の
パラメーターを持つステレオ仕様のチャンネルです。各チャ
ンネルの内部では2チャンネル分のパラメーターが常に連動
2
しています(ただし、パンとフェイズは除きます)。これらの
2チャンネルをペアチャンネルと呼びます。
A
また、インプットチャンネル1〜8、トラックチャンネル1
W
1
〜8のうち、番号が奇数/偶数の順に並んだチャンネル同士を
6
0
ペアチャンネルに切り替えることも可能です。ペアに設定し
0
たチャンネル同士は、片方のパラメーター ( パンとフェイズ
の
紹
を除く)を操作するだけで、もう一方も追従します。
介
■バス
複数のチャンネルからの信号をミックスして、出力端子やレ
コーダートラックの入力へと送り出す信号経路をバスと
呼びます。
単一の信号だけを扱うチャンネルとは異なり、バスでは複数
の信号を1〜2系統にまとめて目的地へと送り出します(バス
という言葉は、乗り合いバスと同じ語源から来ています)。
AW1600のミキサーセクションでは、次のバスが利用でき
ます。
●
ステレオバス
入力信号をステレオにミックスし、ステレオアウトプット
チャンネルを経由してレコーダーのステレオトラックの入力
やSTEREO OUT 端子へと送り出します。
●
AUXバス1/2
トラック、インプット、リターン、パッドの各チャンネルか
らの信号をまとめて、STEREO/AUX OUT 端子を経由して
外部に出力します。外部エフェクタを使用したり、プレー
ヤー用のモニターなどステレオチャンネルと異なるミックス
を同時に作りたい場合に使用します。
●
エフェクトバス1/2
トラック、インプット、リターン、パッドの各チャンネルか
らの信号をまとめて、内蔵エフェクト1/2に入力するための
バスです(ただし、リターンチャンネル1/2の信号を、同じ
エフェクトの入力に戻すことはできません)。
●
バスL/R
トラック、インプットの各チャンネルからの信号をまとめて、
レコーダートラックの入力に送るためのバスです。
クイックループサンプラーセクション
■サンプルバンクとサンプル
クイックループサンプラーセクションでは、4つのパッドに
ステレオ波形を割り当て、パッドを叩いて再生できます。こ
のステレオ波形をサンプルと呼びます。
サンプルの割り当て先となるメモリーをサンプルバンク
と呼び、1つのパッドにつきA〜D の4 つのサンプルバンク
が利用できます。
■パッドトラック
AW1600 では、パッドを叩く操作をリアルタイムに記録/ 再
生できます。パッドの操作を記録するメモリーをパッドト
ラックと呼びます。オーディオを記録するトラックとは異
なり、パッドトラックにはパッドを叩いたパッドを離し
たという情報だけが記録されます。
全般
■ソン
AW1600 で楽曲を管理する最小単位をソングと呼びま
す。ソングをハードディスクに保存すると、オーディオデー
タ以外にも、ミキサーの設定やクイックループサンプラーで
使用するサンプルなど、そのソングを再現するのに必要なす
べてのデータが一緒に保存されます。保存されたソングを読
み出せば、いつでも元の状態に戻せます。
■ シーンとシーンメモリー
ミキサーセクションの各種設定やエフェクトの設定などを記
憶したものを、シーンと呼びます。また、シーンを保存す
るメモリー領域をシーンメモリーと呼び、1曲のソング
につき96のシーンを記憶できます。シーンメモリーはソン
グの一部としてハードディスクに保存されます。
■ ライブラリー
EQ、ダイナミクスなどの設定を個別に記憶するメモリー領域
をライブラリーと呼びます。AW1600では、EQ、ダイ
ナミクス、エフェクト、チャンネル、インプット、マスタリ
ングなどのライブラリーが利用できます。各種ライブラリー
はソングの一部としてハードディスクに保存されます。
■テンポマッ
ソングごとのテンポや拍子の変化を記録したものをテンポ
マップと呼びます。テンポマップはソングの一部としてハー
ドディスクに保存されます。
AW1600 取扱説明書
16
■ システムデー
すべてのソングに共通するグローバルな各種設定を、システ
ムデータと呼びます。システムデータは、個々のソングか
らは独立したハードディスク上の領域に保存されます。
各部の名称と機能
各部の名称と機能
ここでは、AW1600のトップパネル、リアパネル、フロントパネルに含まれる各部の名称と機能について説明します。
トップパネル
ワークナビゲートセクション
(P.18)
入出力セクション
(P.17)
ディスプレイ(P.18)
セレクテッドチャンネル
セクション(P.19)
データエントリー / コントロール
セクション(P.20)
2
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
クイックナビゲート
セクション(P.18)
クイックループサンプラー
セクション(P.18)
■ 入出力セクション
1
2
1
[GAIN]ノブ1 〜8
リアパネルのMIC/LINE INPUT端子1〜8から入力される信
号の感度を調節します。
B
[INPUT SEL]キー 1〜 8
操作の対象となるミキサーのインプットチャンネルを選択し
ます。
HINT
・ このキーを2秒以上押すと、対応するインプットチャンネルの設
定を行なうINPUT SETTING ポップアップウィンドウが表示され
ます。
ミキサーセクション
(P.19)
C
[MONITOR/PHONES]ノブ
MONITOR OUT 端子、およびPHONES端子から出力される
信号のレベルを調節します。
トランスポート
セクション
(P.21)
ロケートセクション
(P.20)
AW1600 取扱説明書
3
17
各部の名称と機能
■ ワークナ
1
ートセクション
2
2
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
[SONG]キー
1
ソングの保存や読み出し、およびシャットダウン操作などを
行なうSONG画面を呼び出します。
[CD]キー
B
オーディオCDへの書き込みや再生、バックアップやリスト
アなどを行なうCD画面を呼び出します。
■ クイックナ
5
ートセクション
1
3
4
6
2
[TRACK]キー
C
トラックごとにデータの有無を表示したり、録音/ 再生する
バーチャルトラックを切り替えるTRACK 画面を呼び出しま
す。
[EDIT]キー
D
トラックのコピーや消去を行なうEDIT画面を呼び出します。
[REMOTE]キー
E
フロントパネル上のフェーダーや[TRACK SEL]キーを使っ
て、外部MIDI機器やコンピューターのシーケンスソフトをコ
ントロールするREMOTE画面を呼び出します。
[UTILITY]キー
F
MIDI/オシレーター /デジタル入力端子の設定、およびハー
ドディスクのフォーマットなどを行なうUTILITY 画面を呼び
出します。
[RECORD]キー
1
各トラックのインプットに録音信号を素早く割り当てたり、
録音に関する設定を行なうRECORD 画面を呼び出します。
[MONITOR]キー
B
モニターする信号を素早く選んだり、ステレオトラックの再
生のオン/オフを切り替える MONITOR画面を呼び出します。
■ディスプレ
1
2
現在の操作状況や各種パラメーターの設定値を表示するバッ
クライト付き液晶ディスプレイです。フロントパネル上の
キーやノブの操作に対応した画面を表示します。
■ クイックループサンプラーセクション
1 3 2
1
アクセスインジケーター
内蔵ハードディスクへのアクセス状況を表すインジケーター
です。ハードディスクの読み書きを行なっているときは、こ
のインジケーターが点灯します。
・ アクセスインジケーターが点灯しているときは、絶対に
AW1600の電源を切らないでください。内蔵ハードディス
ク上のデータを失うだけでなく、ハードディスク自体を破
損する恐れがあります。
AW1600の電源を切るときは、必ずシャットダウン操作
(→P.11)を行なってください。
B
コントラスト
ディスプレイの明るさを調節します。
1
[SELECT]キー
このキーを押しながらパッド1〜4を押し、操作の
対象となるパッドを選択します。
B
パッド1〜4
パッドに割り当てられているサンプルを再生します。
C
[SAMPLE EDIT]キー
クイックループサンプラーに関する設定や操作を行
なうSAMPLE画面を呼び出します。
AW1600 取扱説明書
18
■ ミキサーセクション
各部の名称と機能
12 3
2
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
45 6
[TRACK SEL] キー 1〜8
1
[TRACK SEL] キー 9/10〜15/16
B
[STEREO SEL]キー
C
操作の対象となるミキサーのトラックチャンネルやレコー
ダーのトラックを選択します。
■セレクテッドチャンネルセクション
1
2
3
4
5
1
[EQ]ノブ
このノブを回すと、現在選ばれているチャンネルのEQ( イコ
ライザー ) のゲインが変化します。また、ノブを押すと、EQ
の全設定を行なうEQ画面を呼び出します。
B
[DYN]ノブ
このノブを回すと、現在選ばれているチャンネルのダイナミ
クスの効き具合が変化します。また、ノブを押すと、ダイナ
ミクスの全設定を行なうDYN画面を呼び出します。
6
7
8
9
J
フェーダー 1〜 8
D
フェーダー 9/10〜 15/16
E
通常の操作では、レコーダーのトラックごとの再生レベルを
調節します。また、内部設定を切り替えることで、インプッ
トチャンネル1〜8、パッド1〜4の入力レベルを操作できま
す。
[STEREO]フェーダー
F
ステレオバスの出力レベルを調節します。
C
[EFFECT 1]ノブ
D
[EFFECT 2]ノブ
これらのノブを回すと、現在選ばれているチャンネルから内
蔵エフェクト1/2に送られる信号の量(エフェクトセンドレ
ベル1/2)が変化します。また、ノブを押すと、内蔵エフェク
トのパラメーターを調節するEFF1/EFF2画面を呼び出しま
す。
E
[PAN/BAL]ノブ
このノブを回すと、現在選ばれているチャンネルのパン( ステ
レオアウトプットチャンネルではバランス)が変化します。ま
た、ノブを押すと、複数のチャンネルのパンを一括して操作
するPAN画面を呼び出します。
F
[HIGH]キー
G
[HI-MID]キー
H
[LO-MID] キー
I
[LOW]キー
EQの4つのバンド(HIGH、HI-MID、LO-MID、LOW)から、
操作するバンドを選択します。
J
[VIEW]キー
チャンネルごとのレベルを確認したり、チャンネルごとの
フェーダーその他のミックスパラメーターを画面上で操作す
るVIEW画面を呼び出します。
AW1600 取扱説明書
19
各部の名称と機能
■データエントリー/ コントロールセクション
1
2
2
A
W
3
1
6
0
5
0
の
紹
介
6
[UNDO/REDO]キー
1
録音やトラック編集などの操作を取り消したり(アンドゥ )、
取り消した操作を再実行します(リドゥ )。
HINT
・ アンドゥが可能なときは、このキーが点灯します。
・ このキーを 2 秒以上押せばUNDO LIST 画面が開き、[DATA/JOG]
ダイアルを回すことで、最高 15回前の操作までさかのぼること
ができます (→P.61)。
4
[SCENE]キー
B
シーンメモリーの保存/呼び出しを行なう SCENE画面を呼び
出します。
[JOG ON]キー
C
[DATA/JOG]ダイアル( 5) を使ったナッジ機能( → P.71)の
オン/オフを切り替えます。オンのときには、キーが点灯し
ます。
[CURSOR]キー ([ ]/[ ]/[ ]/[ ]キー )
D
画面内のカーソル( 点滅する太枠部分 )を移動させ、特定の項
目を選択します。
[DATA/JOG]ダイアル
E
パラメーターの設定値を変更するときに使用します。また、
[JOG ON] キー ( 3)がオンのときは、ナッジ機能を操作しま
す。
[ENTER]キー
F
画面内に表示されるボタンを操作したり、特定の機能を実行
します。
■ ロケートセクション
4
1 7
2
3
6 5
[SOUND CLIP]キー
1
サウンドクリップの録音/再生を行なう CLIP画面を呼び出し
ます。
[AUTO PUNCH] キー
B
録音を自動化するオートパンチイン/アウト機能のオン / オフ
を切り替えます。
[REPEAT]キー
C
特定の区間を繰り返し再生するA-Bリピート機能のオン /オ
フを切り替えます。
MARK SEARCH[ ]/[ ] キー
D
ソング内に設定されたマーカーを検索します。
8
9
[IN]/[OUT]キー
E
オートパンチイン/アウトを行なうときの録音開始位置 (イン
ポイント) と録音終了位置( アウトポイント )を設定します。ま
た、インポイントまたはアウトポイントに直接移行するため
のロケートキーとしても利用できます。
[A]/[B]キー
F
リピートを利用するときの開始位置(Aポイント)と終了位置
(Bポイント)を設定します。また、AポイントまたはBポイン
トに直接移行するためのロケートキーとしても利用できます。
[MARK]キー
G
ソングの現在位置にマーカーを設定します。
[SET]キー
H
[IN]/[OUT] キーや [A]/[B]キーと組み合わせて、 現在位置を
ロケーターとして登録します。
[CANCEL]キー
I
[IN]/[OUT] キーや [A]/[B]キーと組み合わせて、 登録されて
いるロケーターを消去します。
AW1600 取扱説明書
20
■ トランスポートセクション
1
RTZ[ ]キー
1
相対時間ゼロの位置へと直接移行します。また、[SET]キー
と組み合わせて、現在位置を相対時間ゼロとして登録できま
す。
HINT
・ AW1600のカウンターに表示される時間には、大きく分けて絶対
時間(ABS)と相対時間(REL)の2種類があります。絶対時間ゼロ
の位置は固定されているのに対し、相対時間ゼロの位置は自由に
指定できます。
2 3
4
5 6
各部の名称と機能
REW[ ]キー
B
現在位置を逆方向に巻き戻します。このキーを押すたびに、
8倍速と16倍速が切り替わります。
FF[ ] キー
C
現在位置を正方向に早送りします。このキーを押すたびに、
8倍速と16倍速が切り替わります。
STOP[■ ]キー
D
再生、録音、早送り、巻き戻しを停止します。
PLAY[ ]キー
E
レコーダーが停止しているときにこのキーを押すと、再生を
開始します。
巻き戻し/早送り中にこのキーを押すと、通常速度の再生に
切り替わります。
録音中にこのキーを押すと、録音を中止して再生を続けます
( パンチアウト)。
REC[ ●]キー
F
レコーダーが停止しているときにこのキーを押しながら
PLAY[ ] キーを押すと、録音を開始します。
再生中、このキーを押しながらPLAY[ ]キーを押すと、再
生から録音に切り替わります(パンチイン)。
2
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
リアパネル
MIC/LINE INPUT端子1〜 8(XLR/TRSフォーン)
1
XLR-3-31 タイプと1/4" TRSフォーンタイプ兼用のバラン
ス入力端子です。定格入力レベルは − 46 〜+4dBu です。
マイク、ダイレクトボックス、バランス出力端子を備えたラ
インレベル機器を接続できます。TRSフォーンタイプにはシ
ンセサイザーやリズムマシンなどのアンバランス出力の機器
も接続できます。端子のピンの配置は次のとおりです。
オス XLRプラグ
1/4" TRS
フォーンプラグ
リング( コールド )
1(グランド)
3(コールド)
2(ホット)
チップ( ホット )
MIC/LINE INPUT 端子8(HI-Z)
B
ハイインピーダンスの1/4"フォーン入力端子 (アンバランス )
です。定格入力レベルは−46〜+4dBuです。パッシブタ
イプのピックアップを搭載したエレクトリックギター / ベー
スなど、出力インピーダンスの高い楽器を接続できます。
STEREO/AUX OUT端子
C
ステレオバスまたはAUXバス 1/2 の信号を出力する1/4"
フォーン出力端子(アンバランス) です。
MONITOR OUT 端子
D
オーディオシステムやパワードスピーカーなどのモニター装
置を接続する1/4"フォーン出力端子 (アンバランス ) です。
PHONES端子
E
モニター用のヘッドフォンを接続する1/4"TRSフォーン出
力端子です。
スリーブ (グランド )
AW1600 取扱説明書
21
各部の名称と機能
F
USB端子
USBケーブルを使ってコンピューターと接続するための端子
です(USB2.0対応 )。USB Storage モードにすると、
AW1600とコンピューターの間で WAVファイルのやりとり
やソングファイルなどのバックアップ/リストアができます。
通常のモードでは、MIDIメッセージの送受信もできます。
2
オーディオ信号は扱えません。
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
NOTE
・ 外部ハードディスクや CD-R/RWドライブなどの USB 機器を接続
することはできません。
・ コンピューター側は USB 1.1端子でもお使いいただけますが、そ
の場合は WAVファイルの転送速度が USB 1.1相当になります。
・ USB 2.0で接続する場合は、USB2.0認定のケーブルを使用してく
ださい。
・ MIDI メッセージを送受信するためには、同梱CD-ROM からUSB
MIDI ドライバーをインストールする必要があります。
・ USBケーブルで接続する場合は、USB ハブは経由せず、コン
ピューターと AW1600を USBケーブルで直接接続してください。
USB端子ご使用時の注意
USB端子でコンピューターと接続するときは、以下のことを行
なってください。
以下のことを行なわないと、コンピューターや本体が停止( ハン
グアップ) して、データが壊れたり、失われたりするおそれがあ
ります。
コンピューターや本体が停止したときは、電源を入れ直してくだ
さい。
・ USB端子でコンピューターと接続する前に、コンピューターの
省電力( サスペンド/スリープ / スタンバイ /休止) モードを解除
してください。
・ 本体の電源を入れる前に、USB端子とコンピューターを接続し
てください。
・ 本体の電源オン/ オフや USBケーブルの抜き差し、または
USB Storageモードをオン /オフにする前に、以下のことを
行なってください。
・すべての MIDIアプリケーションを終了させてください。
・USB Storageモードがオフの場合は、本体からMIDI データ
が送信されていないか確認してください。
・USB Storageモードの場合は、ファイルの読み書きを行なっ
ていないか確認してください。
・USB Storageモードの場合は、AW1600を開いたすべての
ウィンドウを閉じてから、コンピューターのタスクトレイか
ら本体を安全に取り外す (Windowsの場合 )、または本体のア
イコンをゴミ箱に入れてください (Macintoshの場合)。
・ 本体の電源オン/ オフや USBケーブルの抜き差しは、6秒以上
間隔を空けて行なってください。
G
DIGITAL STEREO IN/OUT 端子
外部機器とデジタルオーディオ信号をやり取りするRCAピン
端子です。IEC-60958民生フォーマットに対応しています。
通常はDATレコーダー、MDレコーダー、CDレコーダーの
デジタルステレオイン(民生フォーマット) に接続します。
H
FOOT SW 端子
別売のフットスイッチ(YAMAHA FC5)を接続し、再生/停
止などのトランスポートやパンチイン/ アウトを足元で操作
するための端子です。
NOTE
・ YAMAHAFC5(または同等品 )以外のフットスイッチでは、適切
に動作しない場合があります。
・ MTC MODEがSLAVE の場合や、REW[ ]/FF[ ]/[JOG ON]
キーを使用中は動作しません。
・ RECORD画面で録音トラックが割り当てられているときは、
PLAY[ ] →パンチイン→パンチアウト→ STOP[■]の順に切り
替わります。ただし、オートパンチイン/ アウトが有効のときは、
パンチイン→STOP[■ ] の順に切り替わります。
MIDI IN端子
I
MIDI OUT/THRU 端子
J
外部機器との間でMIDIメッセージをやり取りするための端子
です。
MIDI IN は受信専用の端子です。
MIDI OUT/THRUは、内部設定を切り替えることで、MIDI
OUT 端子(AW1600 内部で作られたメッセージを出力する )
またはMIDI THRU端子 (MIDI IN端子で受信したメッセージ
をそのまま出力する) として機能します。
[PHANTOM +48V] スイッチ
K
([CH1-4]スイッチ、[CH5-8]スイッチ)
MIC/LINE INPUT端子(XLRタイプ) の1〜4 と5 〜 8 にファ
ンタム電源を供給するスイッチです。
+48V 外部電源が必要なコンデンサーマイクを接続している
場合は、該当するチャンネルを含むスイッチ(CH1-4または
CH5-8)をオンにします。
・ ファンタム電源が不要なときは、必ずこのスイッチをオフ
にしておいてください。
・ ファンタム電源をオンにする場合は、コンデンサーマイク
以外の機器が該当するチャンネル(1〜4または5〜 8)の
XLRタイプの入力端子に接続されていないことを確認して
ください。外部機器の故障の原因になります。ただし、バ
ランス型ダイナミックマイクは接続されていても問題あり
ません。
・ スピーカー保護のために、パワーアンプ( パワードスピー
カー )の電源がオフの状態で、ファンタム電源をオン/オフ
してください。また、[STEREO]フェーダーなどの出力コ
ントロールは、すべて最小にしておくことをおすすめしま
す。大音量が出て、聴力障害または機器の損傷になること
があります。
L
アースねじ
安全にお使いいただくため、このネジでAW1600のアース
を確実に取ってください。また、接地を正しく行なうと、ハ
ムノイズ、干渉ノイズなどを効果的に除去できます。
M
POWERスイッチ
電源のON/STANDBY を切り替えるスイッチです。
NOTE
・ AW1600の電源のON/STANDBYを切り替えるときは、必ず「電
源を入れる/ 切る」(→P.11)の手順に従ってください。
AW1600 取扱説明書
22
DC IN 端子
N
付属のACアダプター (PA-300)を接続する端子です。
・ この機器には付属のAC アダプター (PA-300)をご使用くだ
さい。それ以外のものを使用すると、火災や感電の原因と
なることがあります。
フロントパネル
■ CD-RWドライ
1
イジェクトスイッチ
ディスクトレイを排出するスイッチです。
B
イジェクトホール
ディスクトレイを手動で排出するための穴です。
C
アクセスランプ
ドライブに挿入されたCDにアクセスしている間、このラン
プが点灯します。
各部の名称と機能
2
A
W
1
1 2 3
6
0
0
の
紹
介
AW1600 取扱説明書
23
AW1600の基本操作
AW1600の基本操作
ここでは、AW1600の基本操作について説明します。
2
ディスプレイの見方
A
AW1600のディスプレイには、次の各情報が表示されます。
W
1
6
0
0
の
紹
介
12 354
画面の名称
1
現在選ばれている画面の名称です。
セレクテッドチャンネル
B
操作の対象として選ばれているミキサーのチャンネルが表示
されます。表示の意味は、次のとおりです。
・ TRACK 1 〜8 ....... トラックチャンネル1〜8
・ TRACK 9/10 〜 15/16
............. トラックチャンネル 9/10〜15/16
・ INPUT 1 〜 8 ......... インプットチャンネル 1〜 8
・ STEREO .................ステレオアウトプットチャンネル
・ PAD 1 〜 4 ............. パッドチャンネル 1〜 4
●
ボタン
ディスプレイ内のボタンは、パラ
メーターのオン/オフを切り替えた
り、複数の選択肢から1つを選んだ
り、特定の機能を実行するときに使
用します。現在オンに設定されてい
るボタンは黒字に白ヌキ文字、オフ
に設定されているボタンは白地に黒
文字で表示されます。
●
ノブ/フェーダー / パラメーター表示欄
ディスプレイ内のノブ/フェーダー / パラメーター表示欄
は、対応するパラメーターの設定値を変更するときに使
用します。
ノブ フェーダー パラメーター表示欄
●
ページ表示欄
ほとんどの画面は、機能ごとに複数
のページに分かれています。
ページ表示欄では、その画面で選択
可能なページが一覧できます。現在
選ばれているページ名は、反転表示
されます。
セレクテッドチャンネルセクションのノブやキーを操作する
と、ここで選ばれたチャンネルのパラメーターが変化します。
カウンター (左側 )
C
ソングの現在位置が表示されます。AW1600が初期状態の
ときは絶対時間(ソングの録音を開始した位置を基準にした時
間)が時間 /分 / 秒/ ミリ秒単位で表示されます。数値の左側に
は、通過したロケーター /マーカーの中で、最も近いものが
表示されます。
カウンター (右側 )
D
ソング内の現在位置が小節/拍単位で表示されます。小節 / 拍
数はソングのテンポマップで設定したテンポと拍子を基準に
計算されます。数値の左側に、現在のテンポと拍子が表示さ
れます。
メイン画面
E
この位置に表示される情報は、最後に押されたキーによって
異なります。メイン画面には、次の各要素が表示されます。
●
カーソル
ディスプレイ内部で点滅する太い枠線を
カーソルと呼びます。画面上のある要
素がカーソルで囲まれているときは、そ
の要素が操作の対象として選ばれている
ことを表します。
画面/ページ/チャンネルを呼び出す
AW1600 の内部設定を変更するときや、画面上のフェー
ダーやノブから操作できないパラメーターを変更するときは、
まず目的の画面とページを呼び出します。
目的の画面に相当するキーやノブを押します。
1
次に挙げる各セクションのキーやノブには、それぞれ独
自の画面が用意されており、キーやノブを押すと対応す
る画面が呼び出されます。
・ ワークナビゲートセクションのすべてのキー
・ クイックナビゲートセクションのすべてのキー
・ セレクテッドチャンネルセクションの [VIEW]キー
・ セレクテッドチャンネルセクションのすべてのノブ
・ クイックループサンプラーセクションの [SAMPLE
EDIT]キー
HINT
・ 画面を切り替えたときは、その画面で最後に操作されたペー
ジが呼び出されます。
AW1600 取扱説明書
24
同じ画面内でページを切り替えるには、手順1 と同
文字を入力する
・ 文字数制限よりも少ない文字数の名前に文字を追加したい場合
は、INSボタンにカーソルを合わせて[ENTER]キーを押して
を挿入してから、名前を変更してください。
2
じキーを繰り返し押すか、手順1 と同じキーを押し
ながらCURSOR[ ]/[ ] キーを押してください。
ページ数が多くて1画面に表示し
きれないときは、ページ表示欄に
次のような矢印が現れます。この
矢印は、その方向にページが隠れ
ていることを表しています。
隠れているページを呼び出すには、
手順1と同じキーを押しながら、
矢印と同じ方向の[CURSOR]キーを押してください。
なお、複数のチャンネルのパラメーターを一覧表示する
ページの場合、1画面に表示しきれないために、イン
プットチャンネル/パッドチャンネルのページと、トラッ
クチャンネルのページに分かれていることがあります。
この場合は、[INPUT SEL]キー、パッド1〜4、
[TRACK SEL]キーで表示されるチャンネルを選んでく
ださい。
ボタンのオン/オフを切り替える
画面内に表示されるボタンのオン/ オフ状態を切り替えます。
[CURSOR]キーを使って、画
1
面内の目的のボタンにカーソ
ルを合わせます。
[ENTER]キーを押します。
2
ボタンのオン/オフが切り替わり
ます。
また、特定の機能を実行するタイ
プのボタンにカーソルを合わせて
[ENTER]キーを押すと、その機能
が実行されます。
ディスプレイ内の設定値を変更する
ディスプレイ内のフェーダー /ノブ /パラメーター表示欄の設
定値を変更します。
[CURSOR]キーを使っ
1
て、目的のフェーダー /ノ
ブ/ パラメーター表示欄に
カーソルを合わせます。
[DATA/JOG]ダイアルを
2
回して、値を変更します。
AW1600の基本操作
新規ソングを作成するとき、およびシーンメモリーや各種ラ
イブラリーに設定内容を保存するときは、ソングや設定内容
に名前を付けるTITLE EDITポップアップウィンドウが表示
されます。
ポップアップウィンドウの各部の機能と名称は、次のとおり
です。
文字入力ボックス
1
文字、数字、記号を入力するためのボックスです。初めて保
存を行なうときは、初期設定の名称が入力されています。
シーン/ライブラリー名、ソング名には 12文字まで使用でき
ます。
文字パレット
B
文字入力ボックスに入力される文字/数字 / 記号を表示しま
す。
CANCELボタン
C
このボタンにカーソルを合わせて[ENTER]キーを押すと、名
前は変更せず元の画面に戻ります。
OKボタン
D
このボタンにカーソルを合わせて[ENTER]キーを押すと、
シーン/ライブラリーの保存や新規ソングの作成が実行され
ます。
E
このボタンにカーソルを合わせて[ENTER]キーを押すと、現
在文字入力ボックスで選ばれている英文字の大文字と小文字
が切り替わります。
F
このボタンにカーソルを合わせ、[ENTER] キーを押すと、現
在選ばれている文字(下線の付いた文字) の位置にが挿入
され、それ以降の文字が1文字ずつ後ろに移動します。
G
このボタンにカーソルを合わせ、[ENTER] キーを押すと、現
在選ばれている文字(下線の付いた文字) が削除され、それ以
降の文字が1文字ずつ前に詰まります。
新しい名前を付けるには、[CURSOR]キーを使って文字パ
レット内の変更したい文字にカーソルを合わせ、[DATA/
JOG]ダイアルを回して文字を選びます。
名前が入力できたら、OKボタンにカーソルを合わせて
[ENTER] キーを押すと、新しい名前が有効となります。
ボタン
INSボタン
DELボタン
2
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
NOTE
AW1600 取扱説明書
25
AW1600の基本操作
セレクテッドチャンネルセクションを使う
セレクテッドチャンネルセクションのノブやキーを使えば、
現在選ばれているチャンネルのミックスパラメーター (EQ、
ダイナミクス、パンなど)を直接操作できます。
2
[TRACK SEL]キー、[INPUT SEL] キー、
1
A
W
1
6
0
0
の
紹
介
[STEREO SEL]キー、パッド1〜4を使って、操
作の対象となるチャンネルを選びます。
セレクテッドチャンネ
ルセクションを使うと
きは、まず対象となる
チャンネルを選択しま
す。現在選ばれている
チャンネルは、画面左上に表示されます。
それぞれのキー /パッドに対応するチャンネルは、次のと
おりです。
・ [TRACK SEL] キー 1〜 8
............. トラックチャンネル 1〜8
・ [TRACK SEL] キー 9/10〜15/16
............. トラックチャンネル 9/10〜15/16
・ [INPUT SEL] キー 1 〜8
............. インプットチャンネル 1〜8
・ [STEREO SEL] キー
............. ステレオアウトプットチャンネル
・ パッド1 〜 4 ..... パッドチャンネル1〜4
NOTE
・ セレクテッドチャンネルセクションのノブを回しただけで
は、画面は切り替わりません。
・ ダイナミクスの設定を含むプリセットのライブラリーを呼び
出した直後に [DYN]ノブを回すと、ダイナミクスの複数のパ
ラメーターが同時に変化して、ダイナミクスの効き具合が変
わります。この変化の具合は、呼び出したライブラリーに応
じて異なります。
各パラメーターの画面を呼び出し、より細かくエ
3
ディットしたいときは、5つのノブ、または
[VIEW]キーを押します。
それぞれのノブ/ボタンを押したときに、次の画面が呼び
出されます。
[EQ]ノブを押す
EQ画面が呼び出されます。
[DYN]ノブを押す
DYN画面が呼び出されます。
[EFFECT 1]ノブを押す
EFF1画面が呼び出されます。
[EFFECT 2]ノブを押す
EFF2画面が呼び出されます。
[PAN]ノブを押す
PAN画面が呼び出されます。
変更したいパラメーターに応じて、セレクテッド
2
チャンネルセクションの5つのノブを回します。
それぞれのノブを回したときに、次の各要素が変化しま
す。
[EQ]ノブを回す
EQの各バンドのブースト/カット量が変化します。
操作するバンドは、右側の[HIGH]キー、[HI-MID]
キー、[LO-MID]キー、[LOW]キーで選択します。
[DYN]ノブを回す
ダイナミクスの効き具合を
調節します。
[EFFECT 1]ノブを回す
そのチャンネルから内蔵エ
フェクト1 に送られる信号の
レベルを調節します(ステレ
オアウトプットチャンネル
が選ばれているときは、内
蔵エフェクト1 からのリター
ンレベルを調節します)。
[EFFECT 2]ノブを回す
そのチャンネルから内蔵エ
フェクト2 に送られる信号の
レベルを調節します(ステレ
オアウトプットチャンネル
が選ばれているときは、内
蔵エフェクト2 からのリター
ンレベルを調節します)。
[VIEW]キーを押す
VIEW画面が呼び出されます。
EQ画面EDITページ
●
画面内で目的のパラメーターにカーソルを合わせ、
4
[DATA/JOG]ダイアルや [ENTER]キーを使って
操作します。
NOTE
・ DYN画面で個々のパラメーターを変更すると、最後に操作
したパラメーターが [DYN]ノブに割り当てられます。
・ [DYN]ノブを回して複数のパラメーターを同時に操作する状
態に戻したいときは、DYN画面を操作する直前に呼び出し
たダイナミクスの設定を含むライブラリーをもう一度呼び出
してください。
[PAN/BAL]ノブを回す
そのチャンネルからステレオバスに送られる信号のパンを調
節します(ステレオアウトプットチャンネルが選ばれていると
きは、左右チャンネルのバランスを調節します)。
AW1600 取扱説明書
26
第3章
デモソングを聴いてみよう
AW1600の工場出荷時には、ハードディスク上にデモソングが保存されています。
ここでは、デモソングを再生しながら、パネル上のフェーダーやキーを操作してみま
しょう。
外部機器を接続して電源を入れる
次の図は、AW1600 の代表的な接続例を示したものです。この図を参考に、マイク、楽器、外部機器を接続してく
ださい。
リズムマシン
マイク
シンセサイザー
SONG SCENE
REC
MUSIC
SYNTHESIZER
PRODUCTION
Sequencer
Sampling
Integrated
Real-timeExternalControl
Surface
Modular
SynthesisPlug-in
System
3
デ
モ
ソ
ン
グ
を
聴
い
て
み
よ
う
INPUT 8
MONITOR OUT
モニターシステム
INPUT 1–8
VOL VOL
PHONES
(HI-Z)
DIGITAL
STEREO OUT
DIGITAL
STEREO IN
ヘッドフォン
接続が済んだら、次の順番で各機器の電源スイッチを入れてください。
1
AW1600の入出力端子に接続された、音源やエフェク
ターなどの外部機器
B
AW1600本体
C
AW1600の出力端子に接続されたモニターシステム
オープニング画面に続いて、次の画面が表示されます。
エレクトリックギター /
エレクトリックベース
DATレコーダー、
MDレコーダーなど
00.00.00.00
AW1600 の電源を入れると、最後に使っていたソングが自
動的に読み出されます。工場出荷時の状態でAW1600の電
源を入れたときには、空のソングが読み出され、いつでも録
音が行なえる状態になっています。
AW1600 取扱説明書
27
デモソングを読み出す
デモソングを読み出す
ハードディスク上からデモソングを読み出します。
3
デ
モ
ソ
ン
グ
を
聴
い
て
み
よ
う
ワークナビゲートセクションの[SONG]キーを押
1
します。
ソングの保存や読み出しを行なうSONG画面が表示され
ます。
[DATA/JOG]ダイアルを回して、
3
TheOnlyOneのソングを選びます。
画面内のLOAD ボタンにカーソルを合わせ、
4
[ENTER]キーを押します。
[SONG] キーを繰り返し押すか、[SONG]キーを
2
押しながらCURSOR[ ]/[ ] キーを押し、LIST
ページを呼び出します。
このページでは、ハードディスク上のソングを選択して
読み出しや削除を行ないます。
21
次のようなポップアップウィンドウが現れます。この
ウィンドウでは、カレントソングを保存するかどうかを
尋ねています。
1
リスト
ハードディスク上に保存されているソングのリストです。
リスト中央の点線で囲まれている列は、これから行なう
操作の対象として選ばれているソングを表しています。
また、反転表示されている列は、現在AW1600に読み
出されているソング(これをカレントソングと呼びま
す)を表しています。
NOTE
・ リストの各列には、ソング名、データサイズ、量子化ビット
数 (16/24ビット)が表示されます。
SORT欄
B
リスト内のソングをどのような順番で並べるかを、3つ
のボタンの中から選びます。NAMEボタン ( アルファベッ
ト順)、OLDボタン(保存順)、SIZE ボタン( サイズの大
きい順)が選べます。
YES(カレントソングを保存する場合 ) またはNO
5
(カレントソングを保存しない場合)にカーソルを
合わせ、[ENTER]キーを押します。
ソングデータが読み出され、TheOnlyOneがカレン
トソングとなります。
NOTE
・NOを選んだ場合、カレントソングを最後に保存した後の変
更箇所がすべて失われます。
“You’re the Only One”
Timothy Akers
©
AW1600 取扱説明書
28
デモソングを再生する
・ デモソングはシーン機能を使ってミキサーの設定状態を切り
替えています。このためフェーダーを操作しなくても、あら
かじめ設定されたバランスで再生されます。
読み出したデモソングを再生しながら、モニターレベルを調節します。
デモソングを再生する
[VIEW]キーを繰り返し押すか、[VIEW] キーを押
1
しながらCURSOR[ ]/[ ] キーを押して、
VIEW画面の METERページを呼び出します。
PLAY[ ] キーを押します。
3
デモソングの再生が始まり、トラックチャンネルごとの
レベルがVIEW画面の METER ページに表示されます。
適切なモニターレベルが得られるように、
4
AW1600 の[MONITOR PHONES]ノブとモニ
ターシステムのボリュームを設定します。
HINT
3
デ
モ
ソ
ン
グ
を
聴
い
て
み
よ
う
VIEW画面の METERページには、チャンネルごとの入力
レベルやステレオアウトプットチャンネルの出力レベル
がメーター表示されます。トラックごとのレベルを確認
したいときは、このページを表示させておくと便利です。
NOTE
・ METERページ左上のセレクテッドチャンネルの欄に、
TRACK 1〜8または TRACK 9/10 〜 15/16と表示されているこ
とを確認してください。もし表示されていない場合は、
[TRACK SEL]キー 1〜8、9/10〜15/16のいずれかを押してく
ださい。
AW1600の [STEREO]フェーダーを−∞の位置
2
まで下げます。また、AW1600の [MONITOR
PHONES]ノブとモニターシステムのボリューム
が下がっていることを確認します。
ソングを停止するには、STOP[■]キーを押しま
5
す。
AW1600 取扱説明書
29
デモソングをミックスしてみよう
デモソングをミックスしてみよう
ソング再生時には、レコーダーのトラック1〜 16の出力が、ミキサーのトラックチャンネル 1〜8、9/10〜15/
16に直結されています。トラックチャンネル 1〜 8、9/10〜15/16を通過した信号はステレオバスに送られ、ス
テレオアウトプットチャンネルを経由して、STEREO/AUX OUT 端子やMONITOR OUT 端子へと送られます。
3
●
ソング再生時の信号の流れ
デ
モ
ソ
ン
グ
を
聴
い
て
み
よ
う
レコーダー部
Tr ac k 1
Tr ac k 2
Tr ac k 3
Tr ac k 4
Tr ac k 5
Tr ac k 6
Tr ac k 7
Tr ac k 8
Tr ac k 9
Tr ac k 10
Tr ac k 11
Tr ac k 12
Tr ac k 13
Tr ac k 14
Tr ac k 15
Tr ac k 16
トラック
チャンネル
ステレオバス
ステレオ
アウトプット
チャンネル
ミキサー部
トラックチャンネル1〜 8、9/10〜 15/16 は、パネル上のフェーダーや[TRACK SEL]キーを使って直接操作で
きます。ここでは、ソングを再生しながらトラックチャンネルごとのミックスレベルやオン/オフを切り替えてみま
しょう。
AW1600 取扱説明書
30