
STIHL BR 200
取扱説明書2 - 17

日本語
目次
1 はじめに......................................................2
2 使用上の注意および作業方法..................... 2
3 運転準備......................................................6
4 スロットルケーブルの調整.........................7
5 ハーネスの取付け....................................... 8
6 燃料.............................................................8
7 給油.............................................................9
8 始動前の注意事項..................................... 10
9 エンジンの始動と停止.............................. 10
10 作業中の注意事項..................................... 12
11 エアーフィルターの掃除.......................... 12
12 キャブレターの調整..................................12
13 触媒コンバータ.........................................13
14 スパーク プラグ........................................13
15 エンジンの動作.........................................13
16 機械の保管................................................ 13
17 整備表....................................................... 14
18 磨耗の低減と損傷の回避.......................... 14
19 主要構成部品............................................ 15
20 技術仕様....................................................16
21 整備と修理................................................ 16
22 廃棄...........................................................16
23 EC 適合証明書.......................................... 17
お客様各位
この度は STIHL 社の製品をお買上げいただきま
して誠に有難うございます。
この製品は、最新の製造技術と入念な品質保証処
置を施して製造されました。私共は、お客様がこ
の製品を支障なく使用され、その性能に満足して
いただくために最善の努力を尽くす所存でおり
ます。
本製品に関してご不明な点がありましたら、お買
上げの販売店または当社カスタマーサービスに
お問い合わせください。
敬具
Dr. Nikolas Stihl
1 はじめに
1.1 シンボル マークについて
機械に表示されているシンボル マークの意味は、
本取扱説明書に説明されています。
対象の機種によっては、以下のシンボル マークが
機械に表示されている場合があります。
燃料タンク、ガソリンとエンジン オイ
ルの混合燃料
手動燃料パージャーポンプの操作
1.2 段落の前に付いたシンボルや数
字
警告
人に及ぼす事故やケガ、更に重大な物的損傷に対
する警告。
注記
本機本体あるいは構成部位の損傷に対する警告。
1.3 技術改良
当社の信条として、常に自社製品の改良を心がけ
ております。この理由から、製品の設計、技術、
外観が定期的に改良される場合があります。
このため、変更、修正、改良の種類によっては、
本取扱説明書に記載されていない場合がありま
す。
2 使用上の注意および作業方
法
パワーツールを使用するときは、特別
な安全上の注意事項を遵守する必要
があります。
初めて使用するときは取扱説明書を
よく読んで理解し、必要なときに参照
できるよう安全な場所に保管してく
ださい。取扱説明書を遵守しないと、
重傷または致命傷さえも負うことが
あります。
現地で適用される安全規制 (業界団体、社会保険
機関、労働安全局等が定める規定) にすべて従っ
てください。
本機を初めて使用する場合:STIHL サービス店ま
たは他の経験豊富なユーザーに機械の安全な操
作法を教わるか、専門的な研修に参加してくださ
い。
未成年者には絶対に本機を使用させないでくだ
さい - ただし、監督下で訓練を受けた 16 歳以上
の若者は例外です。
子供、動物、見物人を機械に近付けないでくださ
い。
機械を使用しないときは、他人に危険が及ばない
場所に置いてください。無断で使用されないよ
う、機械を固定してください。
0000008699_004_J
元の取扱説明書
無塩素漂白紙使用
印刷インクには植物油が使用され、紙はリサイクル可能です。
© ANDREAS STIHL AG & Co. KG 2021
0458-455-4321-D. VA0.E21.
2 0458-455-4321-D

2 使用上の注意および作業方法 日本語
第三者の事故/負傷またはその所有物の損壊を防
止することは、使用者の責任です。
機械は、当該機種とその操作を熟知している人以
外には譲渡したり、貸与したりしないでくださ
い。機械には、必ず取扱説明書を付けてくださ
い。
騒音を発する機械の使用が、国や地域の規則によ
って特定の時間帯に制限されている場合があり
ます。
構成部品のいずれかが損傷している場合、機械を
使用しないでください。
本パワーツールの清掃に高圧洗浄機を使用しな
いでください。強力な水の噴流が、本機の部品を
損傷するおそれがあります。
2.1 アクセサリーおよび交換部品
STIHL 社が本パワーツールに使用することを明
確に承認したか、同等の仕様に基づいた部品とア
クセサリーだけを使用してください。ご不明な
点は、サービス店にお問い合わせください。高品
質のツールとアクセサリーだけをご使用くださ
い。事故と本機の損傷を防ぐためには、それが不
可欠です。
STIHL 社では、STIHL 純正の交換部品とアクセサ
リーの使用をお勧めしています。そうした純正
品は製品に適合し、お客様の性能要件を満たすよ
うに特別に設計されています。
いかなる方法であれ、絶対に本パワーツールを改
造しないでください。負傷する危険性が高まる
おそれがあります。STIHL 社は、承認されていな
いアタッチメントを使用した際のケガや物的損
害に対して一切法的責任を負いません。
2.2 身体的条件
パワーツールを操作する人は、十分に休息を取
り、身体的、精神的に健康でなければなりませ
ん。
激しい労働に耐えられない体調の方は、かかりつ
け医に相談してからパワーツールを使用してく
ださい。
ペースメーカー着用者向けの注意点:本機のイグ
ニッションシステムは微弱な電磁界を発生しま
す。その電磁界がペースメーカーに干渉する場
合があります。健康上のリスクを軽減するため
に、STIHL 社ではペースメーカー着用者にはかか
りつけ医とペースメーカーの製造元に相談して
から本機を使用することをお勧めしています。
視力を低下させたり、動作や判断を鈍らせたりす
るおそれがある物 (薬物、アルコール) を服用した
状態では、パワーツールを使用しないでくださ
い。
0458-455-4321-D 3
2.3 用途
ブロワーは、庭、スポーツスタジアム、駐車場、
道路等に散在する葉、草、紙等の異物を噴気で掃
除する目的用に設計されています。森林の小道
を掃除する目的にも適しています。
噴気で危険物を掃除しないでください。
事故が発生し、機械が損傷する危険が増すため、
本機を本来の目的以外には使用しないでくださ
い。いかなる方法であれ本製品を改造しないで
ください - 改造も事故や本機の損傷につながる
おそれがあります。
2.4 衣服と装備
適切な防護服と装備を身に付けてください。
丈夫な素材で、身体の動きを一切制限
しない衣服を着用してください。作
業用のコートではなく、身体にぴった
りしたオーバーオールと上着を組み
合わせた安全作業服を着用してくだ
さい。
スカーフ、ネクタイ、装身具など、空
気吸引部に入り込むようなものは、身
につけないでください。機械に吸い
込まれないよう、長髪は結び、肩の上
でまとめてください。
靴底が滑らず、頑強な作りの靴を履いてくださ
い。
警告
目を負傷する危険を低減するために、
European Standard(欧州基準) EN
166 に準拠した、確実にフィットする
保護メガネを着用してください。保
護メガネが適切にフィットしている
ことを確認してください。
「個人」用のイヤープロテクター (例えばイヤーマ
フ) を着用してください。
STIHL 社では、さまざまな防護服や防護装備を取
り揃えております。
2.5 機械の運搬
必ずエンジンを切ってください。
車両輸送:
転倒、損傷、燃料漏れが生じないよう機械を固
–
定してください。
2.6 給油
ガソリンは可燃性が極めて高い液体
です - 火気を近付けないでください 燃料をこぼさないでください - 喫煙
しないでください。
必ずエンジンを切ってから給油してください。

日本語
エンジンが高温のときは給油しないでください 燃料がこぼれ、火災が生じる危険があります。
必ずパワーツールを背中から地面に降ろしてか
ら給油してください。必ず本機を地面に立てた
状態で給油してください。
タンク内の高圧が徐々に抜け、燃料が噴き出さな
くなるよう、燃料キャップは慎重に開けてくださ
い。
必ず換気の良い場所で給油してください。本機
に燃料がこぼれた場合は、直ちに拭き取ってくだ
さい - 衣服に付いた場合は、速やかに着替えてく
ださい。
燃料が漏れていないか点検してくだ
さい!燃料がこぼれたり、漏れたりし
ている場合は、絶対にエンジンを始動
しないでください。致命的な火傷を
負う危険があります!
燃料タンクキャップ
スクリュー式燃料キャップは、絶対に工具を使用
して開閉しないでください。キャップが破損し、
燃料が漏れ出すおそれがあります。
給油後は、スクリュー式燃料キャップ
をできるだけしっかりと閉めてくだ
さい。
2.7 作業開始前
機械が正しく組み立てられ、良好な状態になって
いるか確認します - 本取扱説明書の関連項目を
参照してください:
燃料システム、特に燃料タンクキャップ、ホー
–
スコネクター、手動燃料ポンプ (手動燃料ポン
プ付きの機械のみ) 等の目視が可能な部品が漏
れていないか点検します。漏れや損傷が生じ
ている場合は、エンジンを始動しないでくださ
い。火災が起きる危険があります!サービス
店で機械を修理してから再使用してください。
スロットルトリガーはスムーズに作動し、放す
–
とアイドル位置に戻らなければなりません。
調整レバーは、容易に STOP または † に移動
–
できなければなりません
ブロワーチューブは、適切に組み立てる必要が
–
あります
ハンドルは乾いた清潔な状態 (オイルや汚れが
–
付着していない状態) に保ちます。この点は、
機械を安全に操作するために重要です。
スパークプラグターミナルがしっかりと差し
–
込まれているか点検します。緩んでいる場合
は火花が発生し、可燃性のガスに引火し、火災
が発生するおそれがあります!
絶対に操作部や安全装置を改造しないでくだ
–
さい。
ブロワーハウジングの状態を確認します
–
2 使用上の注意および作業方法
ハーネスストラップの状態を確認し、ストラッ
–
プに損傷または摩耗がある場合は交換してく
ださい
ブロワーハウジングに摩耗 (亀裂、傷、欠け) が生
じていると、異物が飛散してケガをする危険が高
まることがあります。ブロワーハウジングが損
傷したときは、サービス店にご相談ください。
STIHL 社では、STIHL サービス店にお問い合わせ
いただくことをお勧めしております
事故とケガの危険を低減するために、適切に組み
立てられていない機械や良好な状態でない機械
は使用しないでください!
緊急の場合:速やかに肩掛けベルトを緩めて本機
を背中から降ろす練習をします。
2.8 エンジンの始動
給油場所から 3 m 以上離れた場所でエンジンを
始動します。屋外に限ります。
本パワーツールは、一人で操作するように設計さ
れています。作業エリアには、始動時であっても
第三者を入れないでください。
エンジンの落としがけをしないでください。正
しい始動手順は、取扱説明書に記載されていま
す。
機械を平坦な地面に置き、足場が安定しているこ
とを確認し、機械をしっかりと保持します。
エンジンが始動するとすぐに噴気の強さが増し、
細かな異物 (石等) が作業者に吹き付けられるこ
とがあります。
2.9 作業時
差し迫った危険や緊急の場合、調整レバーを
STOP または † に動かして、速やかにエンジン
を停止します。
飛散物によりケガをしないよう、作業
者以外が半径 15m 以内に立ち入らな
いようにしてください。
この距離は、物体 (車両、窓ガラスなど) に対して
も維持する必要があります。物的損害が生じる
危険があります!
絶対にブロワーの吹き出し口を人や
動物に向けないでください。ブロワ
ーから小さな物体が高速で飛散する
危険があります。ケガをする危険が
あります。
ブロワーを使用した (空地や庭の) 清掃中は、小動
物に害を及ぼさないよう注意してください。
作動させたまま絶対に本機から離れないでくだ
さい。
滑りやすい表面、水、雪、氷、
斜面、凹凸のある地面 - 滑る危険性!
4 0458-455-4321-D

2 使用上の注意および作業方法 日本語
障害物に注意:廃棄物、切り株、根、溝等のつま
ずきそうな障害物に注意してください
はしご上や不安定な場所では作業を行わないで
ください。
イヤープロテクターを着用している場合は、危険
を告げる声 (叫び声、警笛等) が聞こえにくくなる
ため、通常よりもさらに注意が必要です。
冷静かつ慎重に作業を行ってください。日中の
視界が十分なとき以外は作業を行わないでくだ
さい。慎重に作業を進め、他者に危険が及ばない
よう配慮してください。
疲労を感じたときは休憩を取ってください。そ
うしないと事故が起こるおそれがあります!
触媒コンバータ付きマフラーは、特に高温になり
ます。
エンジンが始動するとすぐに、機械か
ら有毒な排気ガスが発生します。排
気ガスは無臭で目に見えない場合が
あり、未燃焼の炭化水素とベンゼンが
含まれているおそれがあります。屋
内や換気状態の悪い場所では、絶対に
エンジンをかけないでください。触
媒コンバータが装着されている機種
でも同様です。
有毒ガスを吸い込んで重症または致命傷を負う
危険を低減するために、溝、くぼ地、他の狭い場
所での作業時は、適切に換気してください。
吐き気、頭痛、視覚障害(視野狭窄等)、聴覚障害、
めまい、注意散漫が生じた場合は、直ちに作業を
中止してください。濃度が非常に高い排気ガス
を吸い込むと、そうした症状が現れる場合があり
ます。事故が生じるおそれがあります!
火災の危険を低減するために、作業中や機械の付
近では喫煙は避けてください。燃料システムか
ら可燃性の気化燃料が漏れ出すおそれがありま
す。
塵埃が発生する場合は、かならず防塵マスクを着
用してください。
機械は、騒音と排気ガスの発生が最小限になるよ
うに操作してください - 不必要にエンジンをふ
かさず、作業時のみエンジンを加速してくださ
い。
作業完了後は、可燃物のない平らな面に本機を置
きます。燃えやすい物 (木片、樹皮、枯草、燃料
等) の近くに本機を置かないでください。火災が
生じる危険があります!
機械に設計強度を超える負荷がかかった (例え
ば、強い衝撃が加わったか、落下した) 場合は、
必ず機械が正常かどうか確認してから作業を続
行してください - 「作業開始前」も参照してくだ
さい。特に燃料システムが漏れていないか点検
し、安全装置が完全に作動しているか確認してく
ださい。パワーツールが損傷している場合は、作
業を続けないでください。ご不明な場合は、販売
店にお問い合わせください。
2.10 ブロワーの使用法
本機械は背負い式です。コントロールハンドル
を右手で握ってブロワーチューブを保持し、操作
します。
前進しながらゆっくりと作業を進めます – ブロ
ワーチューブの吹き出し口を常に観察します –
後退はしないでください – つまずく危険があり
ます!
必ずエンジンを切ってから本機を背中から降ろ
してください。
2.11 作業方法
清掃時間を短縮するために、清掃作業を開始する
前に、熊手や箒でゴミを除去しやすくしておきま
す。
必要に応じて、掃除する範囲の表面に水を撒
–
き、埃が立ちすぎないようにします。
見物人 (特に子ども)、ペット、開いている窓、
–
洗車したばかりの自動車の方向にゴミを吹付
けないようにしてください。 それらの状況で
は、特に注意してください。
吹き寄せたゴミは、ゴミ箱に捨てます - 隣人の
–
敷地に吹き出したりしないでください。
本機は、他の人に迷惑がかかることのある早
–
朝、深夜、昼食休憩時間などを避け、道理にか
なった時間帯にご使用ください。 地域の休憩
間隔に関する規制を順守してください。
作業実施に必要な最低限度のエンジン回転数
–
で、ブロワーをご使用ください。
作業開始前にお使いのブロワーの状態を点検
–
します。 特にマフラー、エアー インテークお
よびエアー フィルターに注意してください。
2.12 振動
パワーツールを長時間使用した場合には、振動の
影響により手の血行不良が生じることがありま
す(「白ろう病」)。
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日本語 3 運転準備
以下をはじめ、多くの事柄が影響するため、一般
的な使用時間の設定は不可能です。
以下の対策をとると使用時間を延長できます:
常に手を温めておく
–
休憩を取りながら作業する
–
以下の場合には使用時間を短くします:
血行不良の特殊体質(症状:指がよく冷たくな
–
る、しびれ)。
低い外気温。
–
掴む力の強さ(強く握りしめると、血行が低下
–
します)。
機械を規則的に長時間使用したり、該当する症状
(指のしびれ等)が繰り返し発症する時は、医師に
よる診断をお薦めします。上記のいずれかの症
状が現れたら(指が疼くなど)、医師にご相談くだ
さい。
2.13 整備と修理
定期的に本機を整備してください。取扱説明書
に書かれている整備や修理だけを行ってくださ
い。その他すべての作業はスチール サービス店
に依頼してください。
当社では整備や修理を、認定を受けたスチール サ
ービス店のみに依頼されることをお勧めします。
スチール サービス店には定期的にトレーニング
を受ける機会が与えられ、必要な技術情報の提供
を受けています。
高品質の交換部品のみを使用して、事故および本
機の損傷を回避してください。これに関して、不
明な方はスチール サービス店へお問い合せくだ
さい。
当社ではスチール純正交換部品のご使用をお勧
めします。これらは、お客様の機種およびご使用
になる性能要件に合わせて、特別に設計されてい
ます。
ケガの危険を回避するために、本機の保守、修
理、または掃除を実行する前に、エンジンを必ず
切ってください。- 例外:キャブレター及びアイ
ドリング回転数の調整時は例外です。
スパークプラグターミナルまたはスパークプラ
グを外した状態で、スターターを作動しないでく
ださい。火花を抑制できずに火災が発生する可
能性があります。
火気の近くで、本機を整備したり、保管しないで
ください。
燃料フィラー キャップにもれがないか定期的に
点検してください。
当社で承認されたタイプで、支障なく作動するス
パーク プラグだけを使用してください (「技術仕
様」の項を参照)。
6 0458-455-4321-D
イグニッション ケーブルに異常がないこと(良好
な絶縁状態、接続の確実性)を確認してください。
マフラーに異常が無いことを確認してください。
火災の危険や聴覚障害を避けるために、破損した
マフラーを取付けたまま、あるいはマフラーがな
いまま作業しないでください。
高温のマフラーに触れて、火傷しないようにして
ください。
振動の強さは、防振部品の状況に左右されます 定期的に防振部品を点検してください。
問題を解消しようとする前に、エンジンを停止し
てください。
3 運転準備
3.1 蛇腹ホースのエルボーへの取り
付け
► ホースクランプ (1) を開き、蛇腹ホース (2)
に取り付けます。
► タブを溝にかみ合わせます
► 蛇腹ホース (2) をスリップリング (3) にかぶ
せ、止まるまで押し込みます
► ホースクランプ (1) とスリップリング (3) の位
置を合わせます (図を参照)