Roland V-4 User Manual [ja]

取扱説明書
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」( 取扱説明書 P.3、4) と「使用上のご注意」(取扱説明書 P5、6)をよくお読みください。また、この機器の優れた機能 を十分ご理解いただくためにも、取扱説明書をよくお読みください。取扱説明書は必要なときに すぐに見ることができるよう、手元に置いてください。
02
2002 ローランド株式会社
©
215a
※ MIDI は社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標です。
2
安全上のご注意
警告
火災・感電・傷害を防止するには
注意の意味について警告と
取扱いを誤った場合に、使用者が
警告
注意
死亡または重傷を負う可能性が想 定される内容を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が 傷害を負う危険が想定される場合 および物的損害のみの発生が想定 される内容を表わしています。  ※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大 損害を表わしています。
以下の指示を必ず守ってください

安全上のご注意

警告
001
● この機器を使用する前に、以下の指示と取扱説 明書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002d
● この機器および AC アダプターを分解したり、改 造したりしないでください。
..............................................................................................................
003
● 修理/部品の交換などで、取扱説明書に書かれ ていないことは、絶対にしないでください。必
ずお買い上げ店または保証書に記載のサービス ステーションに相談してください。
..............................................................................................................
004
● 次のような場所での使用や保存はしないでくだ さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所 ○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
007
● この機器を、ぐらつく台の上や傾いた場所に設 置しないでください。必ず安定した水平な場所
に設置してください。
..............................................................................................................
008c
● AC アダプターは、必ず付属のものを、AC 100 V の電源で使用してください。
..............................................................................................................
図記号の例
 は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま す。 具体的な注意内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を 表わしています。
 は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい ます。 具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、 左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜 くこと」を表わしています。
008e
● 電源コードは、必ず付属のものを使用してくだ さい。また、付属の電源コードを他の製品に使
用しないでください。
..............................................................................................................
009
● 電源コードを無理に曲げたり、電源コードの上 に重いものを載せたりしないでください。電源
コードに傷がつき、ショートや断線の結果、火 災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
011
● この機器に、異物(燃えやすいもの、硬貨、針 金など)や液体(水、ジュースなど)を絶対に
入れないでください。
..............................................................................................................
012b
● 次のような場合は、直ちに電源を切って AC ア ダプターをコンセントから外し、お買い上げ店
または保証書に記載のサービスステーションに 修理を依頼してください。
○ AC アダプター本体、電源コード、またはプ
ラグが破損したとき
○ 煙が出たり、異臭がしたとき ○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき ○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
013
● お子様のいるご家庭で使用する場合、お子様の 取り扱いやいたずらに注意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
の中に描かれています。
3
警告
注意
014
● この機器を落としたり、この機器に強い衝撃を 与えないでください。
..............................................................................................................
015
● 電源は、タコ足配線などの無理な配線をしない でください。特に、電源タップを使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を 超えると発熱し、コードの被覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または保 証書に記載のサービスステーションに相談して
ください。
..............................................................................................................
022b
● ビデオ・フェーダーの取り外し / 取り付けを行う 前に、機器本体の電源を切って AC アダプター
をコンセントから外してください。
..............................................................................................................
101b
● この機器と AC アダプターは、風通しのよい、正 常な通気が保たれている場所に設置して、使用
してください。
..............................................................................................................
102c
● AC アダプターを機器本体やコンセントに抜き 差しするときは、必ずプラグを持ってください。
..............................................................................................................
103b
● 定期的に AC アダプターを抜き、乾いた布でプ ラグ部分のゴミやほこりを拭き取ってくださ
い。また、長時間使用しないときは、AC アダプ ターをコンセントから外してください。AC アダ
プターとコンセントの間にゴミやほこりがたま ると、絶縁不良を起こして火災の原因になります。
..............................................................................................................
104
● 接続したコードやケーブル類は、繁雑にならな いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様の手が届かないように配慮し てください。
..............................................................................................................
106
● この機器の上に乗ったり、機器の上に重いもの を置かないでください。
..............................................................................................................
107c
● 濡れた手で AC アダプターのプラグを持って、機 器本体やコンセントに抜き差ししないでくださ
い。
..............................................................................................................
108b
● この機器を移動するときは、AC アダプターをコ ンセントから外し、外部機器との接続を外して
ください。
..............................................................................................................
109b
● お手入れをするときには、電源を切って AC ア ダプターをコンセントから外してください。
..............................................................................................................
110b
● 落雷の恐れがあるときは、早めに AC アダプター をコンセントから外してください。
..............................................................................................................
115a
● ビデオ・フェーダーの取り外し / 取り付けの際は 指定されたネジだけを外してください。
..............................................................................................................
118
● 取り外したネジは、小さなお子様が誤って飲み 込んだりすることのないようお子様の手の届か
ないところへ保管してください。
..............................................................................................................
4

使用上のご注意

3 〜 4 ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 本機を冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコンなどのイ ンバーター制御の製品やモーターを使った電気製品が接
続されているコンセントと同じコンセントに接続しない でください。電気製品の使用状況によっては、電源ノイ
ズにより本機が誤動作したり、雑音が発生する恐れがあ ります。電源コンセントを分けることが難しい場合は、
電源ノイズ・フィルターを取り付けてください。
302
● AC アダプターを長時間使用すると AC アダプター本体 が多少発熱しますが、故障ではありません。
307
● 接続するときは、誤動作を防ぐため、必ずすべての機器 の電源を切ってください。
設置について
351
● この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを 持つ機器があると、映像が乱れることがあります。この
場合は、この機器との間隔や方向を変えてください。
352a
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレ ビ画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることが
あります。この場合は、この機器を遠ざけて使用してく ださい。
352b
● 携帯電話などの無線機器を本機の近くで使用すると、着 信時や発信時、通話時に本機から雑音が出ることがあり
ます。この場合は、それらの機器を本機から遠ざけるか、 もしくは電源を切ってください。
355b
● 極端に温湿度の違う場所に移動すると、内部に水滴がつ く(結露)ことがあります。そのまま使用すると故障の
原因になりますので、数時間放置し、結露がなくなって から使用してください。
修理について
451d
● お客様がこの機器や AC アダプターを分解、改造された 場合、以後の性能について保証できなくなります。また、
修理をお断りする場合もあります。
453a
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維 持するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有し
ています。この部品保有期間を修理可能の期間とさせて いただきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇
所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上 げ店、または最寄りの保証書に記載のサービスステー
ションにご相談ください。
その他の注意について
553
● メモリー・ダイヤル (MEMORY) などに記憶した内容は、 機器の故障や誤った操作などにより、失われることがあ
ります。 失っても困らないように、大切な記憶内容は メモしておいてください。
  本体メモリーの失われた記憶内容の修復に関しましては、
補償を含めご容赦願います。
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端 子などに過度の力を加えないでください。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プ ラグを持ってください。
558b
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからない ように、特に夜間は、音量に十分注意してください。
559a
● 輸送や引っ越しをするときは、この機器が入っていたダ ンボール箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
559c
● この機器が入っていた梱包箱や緩衝材を廃棄する場合、 各市町村のゴミの分別基準に従って行ってください。
お手入れについて
401a
● 通常のお手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く 絞った布で汚れを拭き取ってください。汚れが激しいと
きは、中性洗剤を含んだ布で汚れを拭き取ってから、柔 らかい布で乾拭きしてください。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル コール類は、使用しないでください。
著作権について
851
● 第三者の著作物(映像作品、放送、公演、その他)の一 部または全部を、権利者に無断で録画し、配布、販売、
貸与、公演、放送などを行うことは法律で禁じられてい ます。
853
● 第三者の著作権を侵害する恐れのある用途に、本機を使 用しないでください。あなたが本機を用いて他者の著作
権を侵害しても、弊社は一切責任を負いません。
ビデオ・フェーダーの取り付け
911
● ビデオ・フェーダーのコネクター部や鋭利な部分、本体内 部には手を触れないでください。
913
● 取り付けを終えたら、正しく取り付けられていることを 再度確認してください。
5
設置に関する注意事項
927
● 本機は、設置条件によってパネル面がざらつくような感 じになるときがあります。これは人体に全く害のない極
微量の帯電によるものですが、気になる方は、必要に応 じ、アース・コネクター(P.17 の図参照)を使って外部
のアースか大地に接地してご使用ください。接地した場 合、設置条件によっては映像が乱れる場合があります。
なお接続方法がわからないときは、保証書に記載のサー ビスステーションにご相談ください。
接続してはいけないところ
・水道管(感電の原因になります) ・ガス管(爆発や引火の原因になります)
・電話線のアースや避雷針(落雷のとき危険です)
電源の投入について
941
● 正しく接続したら、必ず P.20 の手順で電源を投入して ください。手順を間違えると、誤動作をする恐れがあり
ます。
942
● この機器は回路保護のため、電源をオンしてからしばら くは動作しません。
その他の注意事項
● 本書では、画面を使用して機能説明をしていますが、工 場出荷時の設定(エフェクト名)と本文中の画面上の設
定は一致していません。あらかじめご了承ください。
987
● 取扱説明書の英語版(有料)をご希望の方は、販売店に お問い合わせください。
If you should require an English Owner’s Manual (at a modest fee), please contact an authorized Roland distribu­tor.
988
● 盗難防止用ロック ( SECURITY LOCK)
市販の盗難防止用セキュリティー・ワイヤーなどを接続 することができます。
http://www.kensington.com/
● 本機は正規の NTSC/PAL 信号にのみ対応しています。 規格外の信号が入力された場合、安定した動作ができな
い可能性があります。
● 本機を使用すると、極めて速いスピードでの映像切り替 えや映像効果のオン/オフが可能です。そのような映像
を見ると、体調によっては頭痛をもよおしたり気分が悪 くなったりする可能性があります。 本機を用いて、こ
のような健康を害する恐れのある映像を制作しないでく ださい。あなた自身もしくは他の視聴者の健康が害され
ても、弊社は一切の責任を負いません。
6
目次
安全上のご注意 .........................................................................................3
使用上のご注意 .........................................................................................5
目次 ...........................................................................................................7
はじめに..................................................................................................10
V-4 の特長...............................................................................................11
4 チャンネルの映像入力端子.....................................................................................................................11
2 系統独立のフレーム・シンクロナイザー............................................................................................11
高品位デジタル・エフェクト.....................................................................................................................11
シンプルな操作性 .........................................................................................................................................11
プレビュー機能 .............................................................................................................................................11
音楽に同期した切替 / エフェクト機能....................................................................................................11
外部 MIDI 機器からの制御 ..........................................................................................................................11
V-LINK とは ............................................................................................12
お使いになる前に ...................................................................................13
内容物を確認する .........................................................................................................................................13
各部の機能と名前 .........................................................................................................................................14
リアパネル..........................................................................................................................................15
フロントパネル..................................................................................................................................15
アース・コネクターについて.....................................................................................................................17
周辺機器との接続 ...................................................................................18
一般的な接続例 .............................................................................................................................................18
映像信号の流れ .............................................................................................................................................19
電源を入れる / 切る ................................................................................20
電源を入れる..................................................................................................................................................20
電源を切る......................................................................................................................................................20
入出力を確認する ...................................................................................21
最終出力を確認する.....................................................................................................................................21
プレビュー・モニターへの出力を確認する............................................................................................22
プレビュー画面の表示内容について........................................................................................................23
メモリー・ダイヤル(MEMORY)について..........................................24
2 つの映像を切り替える .........................................................................25
カットで切り替える.....................................................................................................................................25
オーバーラップで切り替える.....................................................................................................................26
ワイプで切り替える.....................................................................................................................................26
白フェード / 黒フェードをかける...........................................................28
2 つの映像を合成する.............................................................................29
ピクチャー・イン・ピクチャーで合成する............................................................................................29
クロマ・キーで合成する.............................................................................................................................30
ルミナンス・キーで合成する.....................................................................................................................32
映像の色を変える ...................................................................................34
ネガをかける..................................................................................................................................................34
カラライズをかける.....................................................................................................................................35
7
目次
映像の動きを変える................................................................................37
ストロボ・モーションをかける ................................................................................................................37
マルチ / ミラー・エフェクトをかける ...................................................38
マルチ画面にする .........................................................................................................................................38
ミラー・エフェクトをかける.....................................................................................................................39
音楽に合わせて映像を切り替える ..........................................................40
BPM シンクを使って切り替える ..............................................................................................................40
タップ(TAP)機能を使って切り替える ...............................................................................................40
音楽に合わせて映像にエフェクトをかける............................................42
BPM シンクを使ってエフェクトをかける .............................................................................................42
TAP(タップ)機能を使ってエフェクトをかける...............................................................................42
パネル面の状態を変更する .....................................................................43
ミックス・ボタン(MIX)の設定を変更する ........................................................................................45
ワイプ・ボタン(WIPE)の設定を変更する..........................................................................................46
EFX ボタン(EFX)の設定を変更する....................................................................................................48
アウトプット・フェード・ダイヤル(OUTPUT FADE)の設定を変更する ................................49
A チャンネル /B チャンネルのエフェクト・ボタン(EFFECTS)の設定を変更する................51
BPM シンク・ボタン(BPM SYNC)の設定を変更する...................................................................53
A チャンネル /B チャンネルの切替ボタン(TRANSFORMER)の設定を変更する...................55
メモリー・プロテクトをかける ................................................................................................................56
メモリーのコピー / 入れ替えを行なう....................................................................................................58
基本設定に戻す .............................................................................................................................................59
MIDI を使って外部機器から制御する .....................................................60
V-LINK を使って V-4 を制御する .............................................................................................................60
V-LINK とは........................................................................................................................................60
V-LINK の使い方 ...............................................................................................................................61
MIDI を使って V-4 を制御する ..................................................................................................................61
MIDI とは.............................................................................................................................................61
MIDI の設定 ........................................................................................................................................63
MIDI 送信チャンネル(MIDI Tx Channel)の設定...................................................................63
MIDI 受信チャンネル(MIDI Rx Channel)の設定...................................................................64
その他の MIDI 設定...........................................................................................................................65
各種設定を行なう ...................................................................................67
ビデオ・フェーダーを設定しなおす ......................................................69
プレゼンテーション・モードで使用する ...............................................71
プレゼンテーション・モードとは ............................................................................................................71
プレゼンテーション・モードへの切替....................................................................................................72
インプット・セレクターの機能 ................................................................................................................72
BPM・コントロール・ダイヤルの機能...................................................................................................72
ピクチャー・イン・ピクチャーで 2 画面を使ったプレゼンテーション .........................................72
NTSC と PAL との切替...........................................................................74
ビデオ・フェーダーを使いやすい向きに変える ....................................75
故障かな?と思ったら ............................................................................77
メニュー一覧 ..........................................................................................78
8
主な仕様..................................................................................................86
V-4 の使用例 ...........................................................................................88
イベントでの使用例.....................................................................................................................................88
コンサート、VJ パフォーマンスでの使用例.........................................................................................89
プレゼンテーションでの使用例 ................................................................................................................90
音楽演奏の BGV 出力の使用例(V-LINK 使用例)................................................................................91
MIDI インプリメンテーション................................................................92
切り替えエフェクト一覧 ......................................................................100
工場出荷時に割り当てられている切り替えエフェクト....................................................................100
工場出荷時に割り当てられるエフェクト............................................................................................. 100
ミックス・エフェクト.............................................................................................................................. 101
ワイプ・エフェクト.................................................................................................................................. 101
ハードエッジ・タイプ ..................................................................................................................101
ソフトエッジ・タイプ ..................................................................................................................102
マルチボーダー・タイプ ..............................................................................................................104
ルミナンス・キー ......................................................................................................................................105
スライド・エフェクト.............................................................................................................................. 106
ノーマル・タイプ........................................................................................................................... 106
シーケンス・タイプ ...................................................................................................................... 106
同時に使用できないエフェクト一覧..................................................................................................... 107
目次
索引 .......................................................................................................110
9

はじめに

このたびはエディロール『V-4』をお買い求めいただき、誠にありがとうござい ます。 この『V-4』は、業務用機器に匹敵する高画質と、4 チャンネルの映像 入力端子を備えたビデオ・ミキサー / エフェクターです。 映像を使ったパフォーマンスやプレゼンテーションなどで , 豊富な入力と簡単な 操作により、今まで以上に多彩な映像表現を実現できます。  また『V-4』は外部 MIDI 機器からの制御にも対応しております。 楽器を演奏す ると同時にステージの背景映像などをコントロールすることで、より印象に残る ステージ・パフォーマンスも可能になります。 さまざまなシーンで、『V-4』の多彩な映像演出をお楽しみください。
10

V-4 の特長

4 チャンネルの映像入力端子

映像入力端子は S- ビデオ 2 チャンネルとビデオ(コンポジット)4 チャンネルを装備しております。1 か ら 4 までの入力チャンネルのうち、S- ビデオによる入力は 1 と 2 のみになります。 1 チャンネル /2 チャ ンネルに S- ビデオとビデオ(コンポジット)の両方を入力した場合、S- ビデオ端子からの入力が優先され、 自動的に入力として選択されます。

2 系統独立のフレーム・シンクロナイザー

不安定な映像信号が入力された場合でも、V-4 内蔵のフレーム・シンクロナイザーにより同期信号を補正し ます。 さまざまな映像ソースを、同期信号の乱れによるノイズ等を気にすることなくご活用いただけます。

高品位デジタル・エフェクト

エフェクトはデジタル処理。 ピクチャー・イン・ピクチャーやミラー、マルチなど多彩かつ高品位なエ フェクトを A/B の各チャンネルに独立してかけることができます。
V-4 の特長

シンプルな操作性

映像のスイッチング / ミキシングなどを極めて簡単な操作で行なえます。 また T バー型のビデオ・フェー ダーは、好みにあわせ、横方向または縦方向に取り付けて使用することができます。

プレビュー機能

切替操作を行なう前に、どのチャンネルにどのような映像が入力されているのか出力映像に関係なく、プレ ビュー用の TV 画面で確認することができます。 またプレビュー画面にはエフェクトの選択状態や各種設 定メニューが表示されます。

音楽に同期した切替 / エフェクト機能

音楽にあわせて TAP ボタンを押すことにより、そのテンポ(BPM:Beat Per Minute)にあわせた映像の 切替やエフェクトの制御が可能です。 ビデオ・ジョッキーのパフォーマンスや音楽演奏の場面で音楽のテ ンポにあわせた映像表現が可能です。

外部 MIDI 機器からの制御

V-4 は M IDI 端子を装備しています。 外部 MIDI 機器から映像の切替やエフェクトを制御することができま す。特に V-LINK を備えたローランドまたはエディロールの製品を接続する場合は、コントロールする機器 側で V-LINK ボタンを押すだけで V-4 を制御するための基本設定を行なえます。
11

V-LINK とは

V-LINK とは
V-LINK ( ) は、音楽に合わせて映像演出を行なうための機能です。V-LINK 機能を使うことに より、演奏表現に連動したさまざまな映像演出を簡単に行なうことができます。 V-LINK を使用することにより、ローランド / エディロールの楽器および音楽制作機器は、本来の機能(音 を出す)を損なうことなく映像のコントロールができるようになります。
12

お使いになる前に

内容物を確認する

V-4 には以下の内容物が含まれています。 すべてが揃っているかご確認ください。
お使いになる前に
V-4 本体
1.
2.
AC アダプターおよび電源ケーブル
取扱説明書
3.
保証書
4.
5.
ビデオ・フェーダー取り付け用のネジ 4 本(予備用)
13
お使いになる前に

各部の機能と名前

14

■リアパネル

電源ボタン(POWER)
1.
V-4 本体の電源ボタンです。(P.20 参照)
2.
DC イン端子
AC アダプターからの電源ケーブル(DC 用)をここに接続します。
3.
電源ケーブル用フック
ケーブルが引っ張られたり、V-4 本体が動くなどして電源ケーブルが抜けるのを防ぎます。 ケーブルをこ こに引っ掛けてご使用ください。
MIDI アウト端子(MIDI OUT)
4.
外部機器から入力された MIDI 信号をそのまま出力(スルー・アウト)します。 V-LINK を使用して V-4 と DV-7PR の両方を制御する場合、この端子からの出力を DV-7PR へ入力するように接続します。
5.
MIDI イン端子(MIDI IN)
外部 MIDI 機器からの制御信号を V-4 本体に入力するための端子です。
お使いになる前に
6.
S- ビデオ出力端子(S-VIDEO OUTPUT)
S- ビデオ信号を出力するための端子です。
S- ビデオ入力端子(S-VIDEO INPUT)
7.
S- ビデオ信号を入力するための端子です。 

■フロントパネル

8.
ビデオ(コンポジット)入力端子 (INPUT)
ビデオ(コンポジット)信号を入力するための端子です。 ビデオ(コンポジット)信号と S- ビデオ信号 が同時に入力(1 チャンネルと 2 チャンネルのみ)された場合、S- ビデオ信号が優先となり、ビデオ(コン ポジット)信号はキャンセルされます。
9.
プレビュー・セレクト・ボタン (PREVIEW OUT SELECT) (P.22 参照 )
プレビュー・モニターにどの映像を出力するか、選択するためのボタンです。 1 から 4 チャンネルまでの 入力信号のいずれか、もしくはミックスされた後の出力信号を選択することができます。
プレビュー出力端子 (PREVIEW OUT)
10.
プレビュー・モニター信号を出力する端子です。 プレビュー・モニターには、各種設定用のメニューや MIDI、エフェクトのパラメーターも表示されます。
ビデオ(コンポジット)出力端子 (OUTPUT)
11.
ビデオ(コンポジット)信号を出力するための端子です。 S- ビデオ出力端子と合わせて、3 台の TV モニ ターまたはプロジェクターに対して同時出力することが可能です。
12.
パラメーター設定ボタン
各ボタン/ ダイヤルの機能設定や V-4のシステム設定を行なうためのボタンです。 設定情報はプレビュー・ モニターに表示されます。
BPM インジケーター(BPM)(P.40 参照)
13.
現在の BPM(Beat Per Minute)設定を表示します。 下のダイヤルを回すと、表示されている数値が変わ ります。
15
お使いになる前に
タップ・ボタン (TAP)(P.40 参照)
14.
BPM をコントロールするためのボタンです。 このボタンを叩いたタイミングで BPM が変わります。
15.
アウトプット・フェード・ダイヤル (OUTPUT FADE) (P.28 参照)
最終出力に白フェードもしくは黒フェードをかけるためのダイヤルです。 WHITE(白)側に回すと最終出 力に白フェードがかかります。 BLACK(黒)側に回すと最終出力に黒フェードがかかります。 
16.
A チャンネル用インプット・セレクター(INPUT SELECT)(P.21 参照)
入力 1 から 4 の中から、ビデオ・ミキサーの A チャンネル側に、どの映像を供給するのかを選択するボタ ンです。
BPM コントロール・ダイヤル(BPM CONTROL)(P.40 参照)
17.
BPM の数値を変更するためのダイヤルです。 V-4 では BPM に同期して映像の切替やエフェクトができま す。 
18.
メモリー・ダイヤル(MEMORY)(P.24 参照)
V-4 ではパネル上に配置されたボタンに機能を割り当てることができます。 このダイヤルを回すことによ り、8 種類の中から 1 つのパネル状態を選択します。 ワイプなどのエフェクト・パターンを記憶させ、そ の中から使用したいパターンを選択する時に回します。 1 番はプリセットで固定です。 2 番から 8 番は ユーザー設定が可能です。
19.
B チャンネル用インプット・セレクター(INPUT SELECT)(P.21 参照)
入力 1 から 4 の中から、ビデオ・ミキサーの B チャンネル側に、どの映像を供給するのかを選択するボタ ンです。
A チャンネル用エフェクト・ボタン(EFFECTS)
20.
ビデオ・ミキサーの A チャンネル側 の映像にエフェクトをかけるためのボタンです。 工場出荷の状態で は、上から STROBE(ストロボ)、NEGATIVE(ネガ)、COLORIZE(カラライズ)、MULTI(マルチ)のエ フェクトが割り当てられています。 パラメーターの変更により、上記以外のエフェクトを割り当てること も可能です。
A チャンネル用エフェクト・コントロール・ダイヤル(CONTROL) 
21.
A チャンネル側の映像にかけられているエフェクトのパラメーターを連 続的に変えるためのダイヤルです。 エフェクト・ボタンのうち、点滅しているボタンのエフェクト・パラメーターが変わります。
22.
A チャンネル用切替ボタン(TRANSFORMER)(P.25 参照)
ビデオ・フェーダーを使わずに A チャンネル /B チャンネルの切替を行なう際に使用します。 工場出荷状 態では、押した瞬間に A チャンネルの映像に切り替わります。パラメーターの変更により、徐々に切り替わ るように設定することも可能です。
ミックス・ボタン(MIX)(P.26 参照)
23.
ビデオ・フェーダーの機能をミックス(MIX)に切り替えます。 ビデオ・フェーダーの操作により、A チャ ンネル側で選択した映像と B チャ ンネル側で選択した映像を、重ねながら徐々に切り替えます(オーバー ラップ)。 A チャンネルと B チャンネルの映像をオーバーラップで切り替えたい場合、このボタンを押し ます。
16
ワイプ・ボタン(WIPE)(P.26 参照)
24.
ビデオ・フェーダーの機能をワイプ(WIPE)に切り替えます。 A チャンネルと B チャンネルの映像をワ イプで切り替えたい場合、このボタンを押します。 パラメーターの変更により、ワイプ以外の切替エフェ クトを割り当てることも可能です。
お使いになる前に
EFX ボタン(EFX)
25.
ビデオ・フェーダーの機能を特殊ワイプおよびスライドに切り替えます。 A チャンネルと B チャンネルの 映像を特殊ワイプやスライドで切り替えたい場合、このボタンを押します。 パラメーターの変更により、 これら以外の切替エフェクトを割り当てることも可能です。
26.
BPM シンク・ボタン(BPM SYNC)(P.40 参照)
BPM に同期して映像の切替やエフェクトのオン / オフを自動で行なう場合、このボタンをおして点灯状態 にします。
27.
ビデオ・フェーダー(T バー型)
T バー型のビデオ・フェーダーです。 A チャンネルと B チャンネルの切替のほか、キーの抜きのレベル調 整などに使用します。 また、取り付け方向を変えることができます。 工場出荷時には縦方向に取り付け られていますが、90°回転させて 横方向に取り付 けることもできま す。取り付け方向の 変え方については P.75 を参照してください。
B チャンネル用エフェクト・ボタン(EFFECTS)
28.
ビデオ・ミキサーの B チャンネル側 の映像にエフェクトをかけるためのボタンです。 工場出荷の状態で は、上から MIRROR(ミラー)、CHROMA KEY(クロマ・キー)、LUMINANCE KEY(ルミナンス・キー)、 P in P(ピクチャー・イン・ピクチャー)のエフェクトが割り当てられています。 パラメーターの変更に より、上記以外のエフェクトを割り当てることも可能です。
29.
B チャンネル用エフェクト・コントロール・ダイヤル(CONTROL)
B チャンネル側の映像にかけられているエフェクトのパラメーターを連 続的に変えるためのダイヤルです。 エフェクト・ボタンのうち、点滅しているボタンのエフェクト・パラメーターが変わります。
30.
B チャンネル用切替ボタン(TRANSFORMER)(P.25 参照)
ビデオ・フェーダーを使わずに A チャンネル /B チャンネルの切替を行なう際に使用します。 

アース・コネクターについて

本機に VTR やカメラなどを接続したとき、露出した金属部分がざらつくような感じになる場合があります。 これは人体に全く害のない極微量の帯電によるものですが、気になる方は、必要に応じてアース・コネク ターを使用し、外部のアースか大地に接地して使用してください。 接地した場合、わずかにノイズが混じ る場合があります。 なお、接続方法がわからないときは、保証書に記載のサービスステーションにご相談 ください。
なお、アース・コネクターを以下のような場所には接続しないでください。
水道管(感電の原因になります) ガス管(爆発や引火の原因になります)
電話線のアースや避雷針(落雷の時危険です)
17

周辺機器との接続

周辺機器との接続
V-4 を各種周辺機器と 接続しましょう。 映 像を再生する機 器(ソース機器)は 4 台まで接続 できます。 ビデオ・カメラ、VTR、DVD プレイヤー、DV-7PR などのソース機器を接続し、多彩な映像演出を行なっ てみましょう。 *他の機器と接続するときは誤動作を防ぐため、必ずすべての機器の音量を絞った状態で電源を  切ってください。

一般的な接続例

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映像信号の流れ

4 つの入力端子から入ってきた映像信号は、ビデオ・ミキサー部の A チャンネルか Bチャンネルに割り当て られます。(手動で選択) ビデオ・ミキサー部で A/B チャンネルの信号は処理され、アウトプット・フェー ダーに送られます。 アウトプット・フェーダーを通過して、出力端子に送られます。
周辺機器との接続
19

電源を入れる / 切る

電源を入れる / 切る

電源を入れる

電源ケーブルの確認
1.
AC アダプターからの電源ケーブルが V-4 本体にしっかりと差し込まれていることを確認します。
2.
本体背面の POWER ボタンを押す
本体背面の POWER ボタンを押します。 起動するまでに 5 秒程度かかります。
※ AC アダプターのコードは図のようにコード・フックに固定してください。 誤ってコードを引っ張ってし
まっても、プラグが抜けて電源が切れてしまうことや、AC アダプター・ジャックに無理な力が加わることを 防ぐことができます。

電源を切る

本体背面の POWER ボタンを押す
1.
本体背面の POWER ボタンを押します。 前面パネルの LED が全て消灯します。
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入出力を確認する

最終出力を確認する

接続が正しくできているかどうか、実際に V-4 に接続された各種ビデオ機器から映像を出力します。 V-4 の出力端子に接続された TV またはプロジェクターに正常に出力されているかどうかを確認します。
ビデオ機器の再生を行なう
1.
V-4 に接続されているビデオ機器(カメラ、VTR、DVD プレイヤー、DV-7PR など)から映像を出力します。 
2.
モニターへの出力を確認する
V-4 のビデオ出力端子に接続された TV モニターやプロジェクターの電源を入れ、V-4 から出力される映像 が正常に映っているかどうか確認します。
入力チャンネルを切り替える
3.
V-4 の入力チャンネルを切り替えてみます。 ビデオ・フェーダーを A チャンネルまたは B チャンネル側に 倒します。 A チャンネル側に倒した場合は左側、B チャンネル側に倒した場合は右側のインプット・セレ クター(INPUT SELECT)を押します。 1 から 4 までのボタンを順番に押して、入力を切り替えます。 TV モニターやプロジェクターに出力される映像が切り替わっていることを確認します。 
入出力を確認する
映像が出ない場合は
映像が出ない場合は
V-4 に接続されているビデオ機器の出力が正しく接続されているかどうか確認してください。
V-4 に接続されているビデオ機器の出力が正しく接続されているかどうか確認してください。
V-4 に接続されているビデオ機器から映像が出力されているかどうか確認してください。
V-4 に接続されているビデオ機器から映像が出力されているかどうか確認してください。
出力先であるプロジェクターや TV モニターの入力選択が正しく行なわれているかどうか確認してく
出力先であるプロジェクターや TV モニターの入力選択が正しく行なわれているかどうか確認してく ださい。
ださい。
入力が接続されていないチャンネルが選択された場合、ブルーバックが出力されます。 パラメーターの変 更により、ブルーバック出力のオン / オフが可能です。パラメーター設定に関しては、P.78 以降をご覧く ださい。
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入出力を確認する

プレビュー・モニターへの出力を確認する

プレビュー用の TV モニターに正常に出力されているかどうかを確認します。
1.
ビデオ機器の再生を行なう
V-4 に接続されているビデオ機器(カメラ、VTR、DVD プレイヤー、DV-7PR など)から出力を行ないます。
2.
プレビュー出力を確認する
V-4 のプレビュー出力端子に接続された TV モニターの電源を入れ、V-4 から出力される映像が正常に映っ ているかどうか確認します。
プレビューの出力チャンネルを切り替える
3.
V-4 のプレビュー・モニターへの出力チャンネルを切り替えてみます。 プレビュー・セレクト・ボタン(1 から4までとOUTPUT)を順番に押し、TVモニターに出力される映像も切り替わっていることを確認します。
入力が接続されていないチャンネルが選択された場合、「No Signal」と表示されます。 パラメーターの変 更により、無入力時の背景色の選択が可能です。 パラメーター設定に関しては、P.78 以降をご覧ください。
プレビュー出力の切替を行なった場合、プレビュー映像が一瞬乱れますが、最終出力には影響ありません。
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プレビュー画面の表示内容について

プレビュー画面には V-4 の設定に関するさまざまな情報が表示されます。 表示項目は以下のとおりです。
入出力を確認する
プレビュー画面への表示項目は、設定によって増やしたり減らしたりすることができます。 設定に関して は P.78 以降をごらんください。
23

メモリー・ダイヤル(MEMORY)について

メモリー・ダイヤル(MEMORY)について
V-4 には各種ボタンやダイヤルに割り当てられた機能を 8 つまで記憶し、保存しておくためのメモリー・ダ イヤルが搭載されています。 1 番は工場出荷時の設定のままで固定ですが、2 番から 8 番には、ユーザー 設定を記憶させることが可能です。 V-4 のパネル面上には各種エフェクトの名前(MIX、WIPE、MULTI、 PinP など)が印刷されています。 メモリー・ダイヤルの 1 番とパネル面に印刷されたエフェクト名が一 致するように設定されています。 まずは工場出荷時の状態で操作を習得するように、メモリー・ダイヤル を 1 番にあわせておいてください。 なお、各種設定に関しては、P.43 以降をご覧ください。
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2 つの映像を切り替える

A チャンネルに入力されている映像と B チャンネルに入力されている映像とを切り替えてみます。

カットで切り替える

メモリー・ダイヤル(MEMORY)を 1 番にあわせる
1.
工場出荷時の状態に戻すため、ダイヤルを左一杯に回し、1 番に合わせてください。
A/B への入力映像を選択する
2.
A チャンネルと B チャンネルに入力する映像を 1 から 4 の中から選びます。 AB 両チャンネルに同じ映像 を入力すると、切り替えたことがわかりません。 例えば 1 の映像を A チャンネルに入力した場合、B チャ ンネルへの入力は 2 から 4 の中から選んでください。
2 つの映像を切り替える
A チャンネル /B チャンネルのいずれかを出力する
3.
ビデオ・フェーダーを A チャンネル側か B チャンネル側のいずれかに一杯に倒します。 最終出力を TV モ ニター(またはプロジェクター)で確認します。
切替ボタン(TRANSFORMER)を押す
4.
ビデオ・フェーダーを A チャンネル側に倒している場合は B チャンネル側の、B チャンネル側に倒している 場合は A チャンネル側の切替ボタンを押します。 TV モニター(またはプロジェクター)への出力が切り 替わっていることを確認してください。
切替ボタン(TRANSFORMER)を離す
5.
先ほど押した切替ボタンから指を離します。 TV モニター(またはプロジェクター)への出力が元に戻る ことを確認してください。
25
2 つの映像を切り替える

オーバーラップで切り替える

映像が徐々に消えながら次の映像に切り替わる効果を「オーバーラップ」と呼びます。 2 つの映像をミッ クスしながら切り替えることで、この効果を得ることができます。 切替を途中で止めた場合は、A チャン ネルと B チャンネルの映像がミックスされた状態になります。
メモリー・ダイヤル(MEMORY)を 1 番にあわせる
1.
ダイヤルを左一杯に回し、1 番に合わせてください。
2.
A/B への入力映像を選択する
A チャンネルと B チャンネルに入力する映像を 1 から 4 の中から選びます。 AB 両チャンネルに同じ映像 を入力すると、切り替えたことがわかりません。 例えば 1 の映像を A チャンネルに入力した場合、B チャ ンネルへの入力は 2 から 4 の中から選んでください。
ミックス・ボタン(MIX)を押す
3.
ビデオ・フェーダーの上に装備されているミックス・ボタン(MIX)を押します。 ボタンが点灯します。
ビデオ・フェーダーを動かす
4.
A と B の映像がミックスされ、徐々に切り替わっていくのを TV モニター(またはプロジェクター)で確認 します。

ワイプで切り替える

映像を拭い去るようにして次の映像に切り替える効果を「ワイプ」と呼びます。 ワイプを途中で止めた場 合は、2 つの映像が切れた状態で同時に出力されます。
1.
メモリー・ダイヤル(MEMORY)を 1 番にあわせる
ダイヤルを左一杯に回し、1 番に合わせてください。
26
A/B への入力映像を選択する
2.
A チャンネルと B チャンネルに入力する映像を 1 から 4 の中から選びます。 AB 両チャンネルに同じ映像 を入力すると、切り替えたことがわかりません。 例えば 1 の映像を A チャンネルに入力した場合、B チャ ンネルへの入力は 2 から 4 の中から選んでください。
2 つの映像を切り替える
ワイプ・ボタン(WIPE)を押す
3.
ビデオ・フェーダ ーの上に 装備され ているワ イプ・ボタン(WIPE)を押します。 ボタンが点灯し、ビデ オ・フェーダーの切替エフェクトがワイプになります。
ビデオ・フェーダーを動かす
4.
ビデオ・フェーダーを動かします。 映像が拭い去られるように切り替わっていくのを TV モニター(また はプロジェクター)で確認します。
※ A、B チャンネルのインプット・セレクターによる映像の切り替えを行う場合、またはエフェクト・ボタン
を切り替えて、エフェクトの種類を変える場合は、操作を行う側とは異なるチャンネルにビデオ・フェー ダーを移動して操作すると切り替えノイズのないスムーズな映像の切り替えが行えます。例えば、A チャン ネルの映像をインプット・セレクターで切り替える場合、ビデオ・フェーダーを B チャンネル側に移動し、 B チャンネル側の映像が出力されている状態で切り替えます。
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白フェード / 黒フェードをかける

白フェード / 黒フェードをかける
V-4 では簡 単な ダイヤ ル操作 により 最終出 力映 像に白 フェー ド / 黒フェ ードを かける ことが でき ます。 フェードダイヤルを右にまわすとモニター出力の映像が徐々に白くなります。 左に回すと徐々に黒くなり ます。
メモリー・ダイヤル(MEMORY)を 1 番にあわせる
1.
ダイヤルを左一杯に回し、1 番に合わせてください。
2.
ソース機器から映像を出力する
オーバーラップやワイプの途中でビデオ・フェーダーを止めた状態でもかまいません。
アウトプット・フェード・ダイヤル(OUTPUT FADE)を回す
3.
「WHITE」(白)側に回すと白フェード、「BLACK」(黒)側に回すと黒フェードとなります。 徐々にフェー
ドさせたい場合は、ダイヤルをゆっくりと回してください。
アウトプット・フェード・ダイヤルには、動作状態を示すインジケーター(LED)がついています。 ダイ ヤルが中央にあるときは緑色で点灯、中央以外にある場合は赤色で点滅します。
28

2 つの映像を合成する

V-4 ではピクチャー・イン・ピクチャーやクロマ・キー / ルミナンス・キーを使用することにより、A チャ ンネルと B チャンネルの映像を合成することができます。 

ピクチャー・イン・ピクチャーで合成する

背景映像の上にサイズを小さくした映像をのせ、子画面として表示することができます。 このエフェクト をピクチャー・イン・ピクチャー(PinP)と呼びます。
メモリー・ダイヤル(MEMORY)を 1 番にあわせる
1.
ダイヤルを左一杯に回し、1 番に合わせてください。
2.
2 つの映像を再生する
2 つの映像を合成する
背景になる映像とサイズを小さくして上に重なる映像を再生します。
A チャンネルの入力を選択する
3.
背景になる映像を A チャンネルに入力します。 A チャンネル用のインプット・セレクターで選択してくだ さい。
B チャンネルの入力を選択する
4.
サイズを小さくして上に重ねる映像を B チャンネルに入力します。 B チャンネル用のインプット・セレク ターで選択してください。
5.
B チャンネル側のピクチャー・イン・ピクチャー(P in P)ボタンを押す
ボタンが点灯し、B チャンネル側の映像にピクチャー・イン・ピクチャーのエフェクトがかかる状態になり ます。 プレビュー画面上では PinP1 の文字が反転し、選択されていることを表示します。
ビデオ・フェーダーを動かす
6.
ビデオ・フェーダーを動かすことによって、B チャンネルの映像(子画面の映像)のレベルをコントロール することができます。 A チャンネル側に一杯に倒すと、B 側の映像レベルが 0%となります。 B チャン ネル側に一杯に倒すと、B 側の映像レベルが 100%となります。 A 側から、B 側にビデオ・フェーダーを 動かすことにより、子画面の映像をフェード・インさせることができます。 A 側に動かすとフェード・ア ウトとなります。
29
2 つの映像を合成する
PinP を解除する
7.
もう一度ボタンを押します。 ボタンが消灯し、エフェクトが解除されます。
V-4 ではエフェクトの種類によって、2 種類以上を同時に使用できない場合があります。
エフェクトの設定を変更し、上に重なる画面(子画面)の位置や大きさを調整することができます。 設定 に関しては、P.78 以降をご覧下さい。

クロマ・キーで合成する

映像の中の特定の色を指定し、その色の部分だけを抜き取ることによって、背景の映像と合成するのがクロ マ・キーです。 一般的には青色の部分を抜きます。 これは人間の顔の映像に青色の成分がほとんど含ま れていない(欧米人の場合は異なることがあります)からです。 
1.
メモリー・ダイヤル(MEMORY)を 1 番にあわせる
ダイヤルを左一杯に回し、1 番に合わせてください。
A チャンネルの入力を選択する
2.
A チャンネル側には背景となる映像を入力します。 背景にふさわしい映像を再生し、A チャンネル用のイ ンプット・セレクターを押して入力します。
3.
上に重なる映像を再生する
ソース機器にブルー・バック撮影した映像素材をセットし、再生を行ないます。 
4.
B チャンネルの入力を選択する
30
上の手順 3. で再生した映像を B チャンネル側に入力します。 B チャンネル用のインプット・セレクター で選択してください。
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