Roland S-1608, S-0816 User Manual [ja]

S-1608 STAGE UNIT
S-0816 FOH UNIT
S-4000R REMOTE CONTROLLER
本機を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」(取扱 説明書 P.2 〜 3)と「使用上のご注意」(取扱説明書 P.4)をよくお読みくだ さい。また、本機の優れた機能を十分ご理解いただくためにも、取扱説明書 をよくお読みください。取扱説明書は必要なときにすぐに見ることができる よう、手元に置いてください。
2007 ローランド株式会社
©
RSS 製品情報 http://www.roland.co.jp/solution/
取扱説明書

安全上のご注意

火災・感電・傷害を防止するには
このマークは、注意喚起シンボルです。取扱説明書 などに、一般的な注意、警告、危険の説明が記載さ れていることを表わしています。
このマークは、機器の内部に絶縁されていない「危 険な電圧」が存在し、感電の危険があることを警 告しています。
マークについて この機器に表示されているマークには、次のような意味があります。
以下の指示を必ず守ってください
図記号の例
取扱いを誤った場合に、使用者が 傷害を負う危険が想定される場合 および物的損害のみの発生が想定 される内容を表わしています。  ※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大 損害を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が 死亡または重傷を負う可能性が想 定される内容を表わしています。
は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、
の中に描かれています。
左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜 くこと」を表わしています。
警告
注意
注意の意味について警告と
 は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま す。 具体的な注意内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を 表わしています。
 は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい ます。 具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
注意:
感電防止のため、パネルやカバーを外さないでください。 この機器の内部には、お客様が修理/交換できる部品 はありません。 修理は、お買い上げ店またはローランド・サービスに 依頼してください。
注意
感電の恐れがあります。
キャビネットをあけないでください。
安全上のご注意
001
● 本機を使用する前に、以下の指示と取扱説明書
..............................................................................................................
002a
● 本機を分解したり、改造したりしないでくださ
..............................................................................................................
003
● 修理/部品の交換などで、取扱説明書に書かれ
..............................................................................................................
004
● 次のような場所での使用や保存はしないでくだ
..............................................................................................................
をよく読んでください。
い。
ていないことは、絶対にしないでください。必 ずお買い上げ店またはローランド・サービスに
相談してください。
さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所 ○ 雨に濡れる場所 ○ ホコリの多い場所 ○ 振動の多い場所
警告 警告
2
005
● 本機の設置には、ローランドが推奨するシステ ム・ラック(型番:SYR-4200/SYR-600)を使
用してください。
..............................................................................................................
006
● 本機の設置にシステム・ラック(型番:SYR­4200/SYR-600)を使用する場合、ぐらつくよ
うな所や傾いた所にラックを設置しないでくだ さい。安定した水平な所に設置してください。機
器を単独で設置する場合も、同様に安定した水 平な所に設置してください。
..............................................................................................................
008a
● 電源プラグは、必ず AC100V の電源コンセント に差し込んでください。
..............................................................................................................
008e
● 電源コードは、必ず付属のものを使用してくだ さい。また、付属の電源コードを他の製品に使
用しないでください。
..............................................................................................................
009
● 電源コードを無理に曲げたり、電源コードの上 に重いものを載せたりしないでください。電源
コードに傷がつき、ショートや断線の結果、火 災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
010
警告
● 本機を単独で、あるいはヘッドホン、アンプ、ス ピーカーと組み合わせて使用した場合、設定に
よっては永久的な難聴になる程度の音量になり ます。大音量で、長時間使用しないでください。
万一、聴力低下や耳鳴りを感じたら、直ちに使 用をやめて専門の医師に相談してください。
..............................................................................................................
011
● 本機に、異物(燃えやすいもの、硬貨、針金な ど)や液体(水、ジュースなど)を絶対に入れ
ないでください。
..............................................................................................................
012a
● 次のような場合は、直ちに電源を切って電源プ ラグをコンセントから外し、お買い上げ店また
はローランド・サービスに修理を依頼してくだ さい。
○ 電源コードやプラグが破損したとき ○ 煙が出たり、異臭がしたとき ○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき ○ 機器が(雨などで)濡れたとき ○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
013
● お子様のいるご家庭で使用する場合、お子様の 取り扱いやいたずらに注意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
● 本機を落としたり、本機に強い衝撃を与えない でください。
..............................................................................................................
015
● 電源は、タコ足配線などの無理な配線をしない でください。特に、電源タップを使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を 超えると発熱し、コードの被覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または ローランド・サービスに相談してください。
..............................................................................................................
024
● 電源コードのアースを確実に取り付けてくださ い。感電の恐れがあります(P.35)。
..............................................................................................................
026
● 本機の上に水の入った容器(花びんなど)、殺 虫 剤、香水、アルコール類、マニキュア、スプレー
缶などを置かないでください。また、表面に付 着した液体は、すみやかに乾いた柔らかい布で
拭き取ってください。
..............................................................................................................
101a
注意
● 本機は、風通しのよい、正常な通気が保たれて いる場所に設置して、使用してください。
..............................................................................................................
102b
● 電源コードを機器本体やコンセントに抜き差し するときは、必ずプラグを持ってください。
..............................................................................................................
103a
● 定期的に電源プラグを抜き、乾いた布でゴミや ほこりを拭き取ってください。また、長時間使
用しないときは、電源プラグをコンセントから 外してください。電源プラグとコンセントの間
にゴミやほこりがたまると、絶縁不良を起こし て火災の原因になります。
..............................................................................................................
104
● 接続したコードやケーブル類は、繁雑にならな いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様の手が届かないように配慮し てください。
..............................................................................................................
106
● 本機の上に乗ったり、機器の上に重いものを置 かないでください。
..............................................................................................................
107b
● 濡れた手で電源コードのプラグを持って、機器 本体やコンセントに抜き差ししないでくださ
い。
..............................................................................................................
108a
● 本機を移動するときは、電源プラグをコンセン トから外し、外部機器との接続を外してくださ
い。
..............................................................................................................
109a
● お手入れをするときには、電源プラグをコンセ ントから外してください。
..............................................................................................................
110a
● 落雷の恐れがあるときは、早めに電源プラグを コンセントから外してください。
..............................................................................................................
118c
● 下記のような小さな部品は、小さなお子様が誤っ て飲み込んだりすることのないようお子様の手
の届かないところへ保管してください。
○ 取り外した部品:
電源コード・クランプ ラック・マウント・アングル固定ネジ 電源コード・クランプ固定ネジ
○ 付属品:
フェライト・コア、ゴム足、REAC コネクター・カバー
..............................................................................................................
120
● ファンタム電源供給の必要なコンデンサー・マ イクロホンを接続したとき以外は、ファンタム
電源を必ずオフにしてください。ダイナミック・ マイクロホンやオーディオ再生装置などにファ
ンタム電源を供給すると故障の原因になりま す。マイクロホンの仕様については、お使いの
マイクロホンの取扱説明書をお読みください。
(本機のファンタム電源:DC 48V、14mA Max)
..............................................................................................................
3

使用上の注意

※ Microsoft、Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国およびそのほかの国における登録商標です。
2 〜 3 ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 本機を冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコンなどのイン バーター制御の製品やモーターを使った電気製品が接続 されているコンセントと同じコンセントに接続しないで ください。電気製品の使用状況によっては、電源ノイズに より本機が誤動作したり、雑音が発生する恐れがありま す。電源コンセントを分けることが難しい場合は、電源ノ イズ・フィルターを取り付けてください。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐた め、必ずすべての機器の電源を切ってください。
308
● 本機には、電源スイッチがありません。電源を切る必要が あるときは、コンセントから電源プラグを抜いてくださ い。そのため、電源コードのプラグを差し込むコンセント は、本機にできるだけ近い、すぐ手の届くところのものを 使用してください。
設置について
351
● 本機の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを持つ機 器があると、ハム(うなり)を誘導することがあります。 この場合は、本機との間隔や方向を変えてください。
352a
● テレビやラジオの近くで本機を動作させると、テレビ画面 に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることがありま す。この場合は、本機を遠ざけて使用してください。
352b
● 携帯電話などの無線機器を本機の近くで使用すると、着信 時や発信時、通話時に本機から雑音が出ることがありま す。この場合は、それらの機器を本機から遠ざけるか、も しくは電源を切ってください。
355b
● 極端に温湿度の違う場所に移動すると、内部に水滴がつく
(結露)ことがあります。そのまま使用すると故障の原因
になりますので、数時間放置し、結露がなくなってから使 用してください。
360
● 設置条件(設置面の材質、温度など)によっては本機のゴ ム足が、設置した台などの表面を変色または変質させるこ とがあります。 ゴム足の下にフェルトなどの布を敷くと、安心してお使い いただけます。この場合、本機が滑って動いたりしないこ とを確認してからお使いください。
お手入れについて
401a
● 通常のお手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く絞っ た布で汚れを拭き取ってください。汚れが激しいときは、 中性洗剤を含んだ布で汚れを拭き取ってから、柔らかい布 で乾拭きしてください。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル コール類は、使用しないでください。
修理について
451a
● お客様が本機を分解、改造された場合、以後の性能につい て保証できなくなります。また、修理をお断りする場合も あります。
453a
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維持 するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有して います。この部品保有期間を修理可能の期間とさせていた だきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇所に よっては修理可能の場合がありますので、お買い上げ店、 または最寄りのローランド・サービスにご相談ください。
そのほかの注意について
552(*** は、複数になる場合もあります)
● 本体メモリーの失われた記憶内容の修復に関しましては、 補償を含めご容赦願います。
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端子 などに過度の力を加えないでください。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プラ グを持ってください。
557
● 本機は多少発熱することがありますが、故障ではありませ ん。
558b
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからないよ うに、特に夜間は、音量に十分注意してください。
559a
● 輸送や引っ越しをするときは、本機が入っていたダンボー ル箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
559c
● 本機が入っていた梱包箱や緩衝材を廃棄する場合、各市町 村のゴミの分別基準に従って行ってください。
※ Windows ®の正式名称は、Microsoft ®Windows ®operation system です。 ※ Apple、Macintosh は、米国 Apple Computer, Inc. の米国およびそのほかの国における登録商標です。 ※ Mac OS は、米国 Apple Computer, Inc. の登録商標です。 ※ Neutrik および EtherCon は、ノイトリック社の登録商標です。 ※ 文中記載の会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。
4
目次
安全上のご注意.......................................................................................................................... 2
使用上の注意 ............................................................................................................................. 4
1 章 はじめに ................................................................................................8
ようこそ ....................................................................................................................................8
取扱説明書について ..................................................................................................................8
2 章 主な機能 .............................................................................................10
S-1608/S-0816 システム......................................................................................................... 10
システム構成ユニット............................................................................................................. 10
S-1608 ステージ・ユニット............................................................................................................................10
S-0816 FOH ユニット....................................................................................................................................... 10
S-4000R リモート・コントローラー ............................................................................................................11
3 章 ユニット/付属品/オプション ............................................................. 12
基本ユニット ........................................................................................................................... 12
S-1608 付属品 ......................................................................................................................... 12
S-0816 付属品 ......................................................................................................................... 12
S-4000R 付属品....................................................................................................................... 12
システム・オプション............................................................................................................. 13
4 章 各部の名称と働き ................................................................................ 14
S-1608 ステージ・ユニット/ S-0816 FHO ユニット............................................................ 14
S-1608 フロント・パネル................................................................................................................................ 14
S-0816 フロント・パネル................................................................................................................................ 14
S-1608 /S-0816 サイド・パネル .................................................................................................................. 17
S-4000R リモート・コントローラー ...................................................................................... 18
S-4000R トップ・パネル ................................................................................................................................. 18
S-4000R リア・パネル .....................................................................................................................................20
5 章 S-1608/S-0816 システムの概要..................................................... 21
コンセプト............................................................................................................................... 21
基礎知識 .................................................................................................................................. 22
REAC について....................................................................................................................................................22
ケーブルの種類と接続について.......................................................................................................................23
Cat5e イーサーネット・ケーブルの種類 ......................................................................................... 23
イーサーネット・コネクター.............................................................................................................. 23
スイッチング・ハブについて.............................................................................................................. 24
A/D-D/A 変換と信号の最適化について ........................................................................................................ 25
RS-232C シリアル・インターフェースについて ....................................................................................... 25
ユニットの概要........................................................................................................................26
S-1608 ステージ・ユニット............................................................................................................................26
S-0816 FOH ユニット....................................................................................................................................... 26
S-4000R リモート・コントローラー ............................................................................................................27
コンピューター制御について........................................................................................................................... 27
5
目次
6 章 S-1608/S-0816 システムを使う..................................................... 28
設置について ........................................................................................................................... 28
ラック・マウント・キットの取り付け ..........................................................................................................28
S-1608/S-0816 への取り付け .......................................................................................................... 28
S-4000R への取り付け ........................................................................................................................ 29
電源コード・クランプの取り付け...................................................................................................................30
フェライト・コアの取り付け........................................................................................................................... 31
REAC コネクター・カバーの取り付け(S-1608/S-0816)..................................................................... 32
ゴム足の取り付け................................................................................................................................................32
接続の概要図 ........................................................................................................................... 33
REAC モードを設定する ......................................................................................................... 34
ユニットを接続する ................................................................................................................ 35
S-1608/S-0816 に電源コードを接続する................................................................................................... 35
REAC 機器を接続する ....................................................................................................................................... 36
ケーブルについて...................................................................................................................................36
REAC ケーブルを延長する..................................................................................................................36
REAC 接続時のご注意.......................................................................................................................... 36
Cat5e ケーブル(REAC ケーブル)ケーブル取り扱いのご注意 ............................................... 36
S-4000R リモート・コントローラーを接続する........................................................................................ 37
S-1608/S-0816 にオーディオを接続する................................................................................ 38
オーディオ・インプット ...................................................................................................................................38
アンバランス音源を接続する........................................................................................................................... 39
インプット・ステータス・インジケーター.................................................................................................. 39
オーディオ・アウトプット ...............................................................................................................................39
電源を入れる/切る ................................................................................................................ 40
電源を入れる........................................................................................................................................................ 40
電源を切る ............................................................................................................................................................40
システム・ステータス・インジケーター ................................................................................ 41
POWER インジケーター ................................................................................................................................... 41
REAC インジケーター(REAC 通信)............................................................................................................41
REMOTE(CTRL)インジケーター(REMOTE 通信).............................................................................41
システム出力をミュートする .................................................................................................. 42
S-4000R リモート・コントローラーを使う............................................................................ 43
システムの設定変更を禁止する(ロック機能)............................................................................................ 43
入力信号をモニタリングする........................................................................................................................... 44
シグナル・ステータス・インジケーター .........................................................................................44
CLIP インジケーターをクリアする....................................................................................................44
インプット・レベル・メーター..........................................................................................................44
S-1608/S-0816 のインプット・チャンネルを設定する ..........................................................................45
編集したいチャンネルを選択する......................................................................................................45
プリアンプ・ゲインを設定する..........................................................................................................45
ゲイン・レンジを切り替える(パッド)...........................................................................................46
ファンタム電源を使う .......................................................................................................................... 46
2 つのチャンネルをペアで操作する(ステレオ・リンク)........................................................... 47
メモリー機能を使う............................................................................................................................................ 48
メモリーへ保存する(メモリー・ストアー・モード)..................................................................48
メモリーを呼び出す(メモリー・リコール・モード)..................................................................48
6
7 章 システムの応用 ................................................................................... 49
1 組の S-1608/S-0816 システムで 2 台の S-4000R を使う .................................................... 49
システムをコンピューターからコントロールする(S-4000 RCS)........................................ 50
S-4000 RCS を入手する ..................................................................................................................................50
動作環境について................................................................................................................................................50
S-1608 に入力した音声を複数箇所に分配する(スプリット)................................................ 51
必要な機器 ............................................................................................................................................................51
スイッチング・ハブの必要条件.......................................................................................................................51
スプリット接続の例............................................................................................................................................ 52
スプリット設定のご注意 ...................................................................................................................................53
REAC モードを設定する ...................................................................................................................................53
REAC の接続........................................................................................................................................................ 53
オーディオ機器の接続と電源の入れ方 ..........................................................................................................54
8 章 システムの接続例 ................................................................................ 55
16 × 8 システム ...................................................................................................................... 55
16 × 8 システム 16 チャンネル・スプリット付き ................................................................. 56
32 × 16 システム ....................................................................................................................57
32 × 16 システム 32 チャンネル・スプリット付き ............................................................... 58
S-4000S/S-4000H と接続する場合 ......................................................................................... 59
目次
資料 .......................................................................................................... 60
付録 A:トラブルシューティング........................................................................................... 60
S-1608/S-0816 ユニット:システム・ステータス・インジケーター ................................................. 60
S-4000R ユニット:システム・ステータス・インジケーター ..............................................................61
S-4000R ユニット:エラー・インジケーター ...........................................................................................61
付録 B:ピン配列図................................................................................................................. 62
Cat5e イーサーネット・ケーブル(RJ45 EtherCon タイプ・コネクター)....................................... 62
Cat5e クロスオーバー・ケーブル(REAC ケーブル SC-W100S)...........................................62
Cat5e ストレート・ケーブル.............................................................................................................. 62
REMOTE コネクター(RS-232C、DB-9 タイプ).....................................................................................63
S-1608/S-0816 オーディオ・コネクター(XLR タイプ)....................................................................... 63
付録 C:スイッチング・ハブの必要条件 ................................................................................ 64
付録 D:主な仕様 ....................................................................................................................65
S-1608 ステージ・ユニット............................................................................................................................65
S-0816 FOH ユニット....................................................................................................................................... 66
S-4000R リモート・コントローラー ............................................................................................................67
外形寸法図............................................................................................................................... 68
S-1608 ステージ・ユニット............................................................................................................................68
S-0816 FHO ユニット....................................................................................................................................... 69
S-4000R リモート・コントローラー ............................................................................................................70
索引 .......................................................................................................... 71
7
1

はじめに

ようこそ

RSS S-1608/S-0816 デジタル・スネーク・システムをお買い上げいただきありがとうございます。 S-1608/S-0816 システムは、REAC(Roland Ethernet Audio Communication)インターフェースを特
長とし、デジタル時代にふさわしいオーディオ・スネークを提案します。
S-1608/S-0816 システムは、システ ムの構築や設定がきわめて 簡単にできるように設計され ています。 マルチ・チャンネル・オーディオ伝送を必要とするあらゆるアプリケーションに対応します。

取扱説明書について

取扱説明書の構成
取扱説明書では、S-1608/S-0816 システムや各ユニットの機能について、詳しく説明しています。また、 システム構成に役立つヒントや接続例も豊富に載せています。
S-1608/S-0816 システムの機能を十分に活用していただくためにも、取扱説明書をよくお読みください。
取扱説明書の構成と各章の内容は、以下のとおりです。
「主な機能」(P.10)
S-1608/S-0816 システムや各ユニットの機能と利点について説明しています。
「ユニット/付属品/オプション」(P.12)
S-1608/S-0816 システムの基 本ユニット、各ユニットの付属品、および オプション製品について記 載しています。
「各部の名称と働き」(P.14)
ボタンやコネクターなど各部の機能を簡単に説明しています。
「S-1608/S-0816 システムの概要」(P.21)
デジタル・スネークのコンセプトやシステムを構成するテクノロジーについて説明しています。
「S-1608/S-0816 システムを使う」(P.28)
システムの接続方法や使用方法を説明しています。
「システムの応用」(P.49)
コンピューターでシステムを制御する方法や入出力の拡張、オーディオ信号を複数へ分配する方法に ついて説明しています。
「システムの接続例」(P.55)
さまざまな S-1608/S-0816 システムの接続図を記載しています。
「資料」(P.60)
インジケーターの説明やトラブルシューティング、ピン配列図、仕様を記載しています。
8
章 はじめに
1
名称について
S-1608/S-0816 デジタル・スネーク・システムは、以下の 3 つの基本ユニットで構成されています。
S-1608 ステージ・ユニット
S-0816 FOH ユニット S-4000R リモート・コントローラー
取扱説明書では、ユニット名を省略して「S-1608」、「S-0816」、「S-4000R」と表記することがあります。 システム全体を指すときは、「S-1608/S-0816 システム」と記載しています。
[ ]の囲みは、ボタンやつまみを示します。
また、S-4000R の[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンのようにボタン名が併記されている場合は、1 つの ボタンに 2 つの機能が割り当てられていることを示しています。
用語について
S-1608/S-0816 システムは、マルチ・チャンネルのオーディオを長距離伝送するオーディオ・スネーク として機能します。本システムの最大の特長がオーディオのデジタル伝送であることから、「デジタル・ス ネーク」と呼んでいます。
オーディオ・スネークは多くの場合、ミュージカルや劇場公演、講演会など音声を扱う場面で使用されま す。これらの事例では、オーディオ信号のソースがステージ側にあり、音声はオーディオ・スネークによっ てミキシング・ポジション(フロント・オブ・ハウスまたは FOH ポジションともいいます)へ送られます。
このほかにもレコーディングのセットアップやブロードキャスト送信など、マルチ・チャンネル・オー ディオ伝送を必要とするあらゆるアプリケーションでオーディオ・スネークが利用されています。
取扱説明書では、「ステージ」、「ミキシング」、「フロント・オブ・ハウス」という用語を使って、各ユニッ トの配置場所を指定しています。これらの用語は、システムの信号フローを分かりやすくするために使っ ているだけで、ステムの接続方法やユニットの配置場所を限定するものではありません。
S-1608/S-0816 システムは、オーディオ・スネークを必要とするどのような環境でも、申し分のないパ フォーマンスを発揮することでしょう。
各種アイコンについて
取扱説明書には、以下のアイコンが記載されています。
S-1608/S-0816 システム、そのほかの機器、および人への損害・損傷を回避するための重要な 情報を記載しています。
手近なトピックを記載しています。
取り上げられた機能を使用するためのアイディアを記載しています。
参照ページを示しています。
S-4000R 取付説明書
S-1608/S-0816 システムには、S-1608/S-0816 取扱説明書(本書)のほかに、S-4000R 取付説明書が あります。S-4000R をお使いになる前に、本書と合わせてよくお読みください。
9
2

主な機能

S-1608/S-0816 システム

REAC 伝送プロトコル(REAC で使用される通信方法)は、24 ビット /96kHz のオーディオ信号を最
大 40 チャンネルまで 1 本の Cat5e イーサーネット・ケーブルで伝送します。 S-1608/S-0816 システムでは、S-1608 からの 16 チャンネルと S-0816 からの 8 チャンネルの合計
24 チャンネルのオーディオ信号を伝送します。
REAC による伝送距離は 100m です。REAC スプリッター S-4000-SP やイーサネット・スイッチン
グ・ハブ(以下、スイッチング・ハブと呼びます)を使用すれば、さらにケーブルの長さを延長する ことができます。
REAC 機器間の伝送遅れが非常に少なく、ほとんど気になりません。(REAC のネットワーク・レーテ
ンシーは、約 375 マイクロ秒。一方のアナログ入力から他方のアナログ出力への信号のレーテンシー は、約 1.2 ミリ秒。)
付属のラック・マウント・キットの取り付けによって、ラックへの収納が可能です。
Windows または Macintosh でシステム制御ができるフリー・ソフトを提供しています。

システム構成ユニット

S-1608 ステージ・ユニット

インプット 16 チャンネル、アウトプット 8 チャンネルの XLR コネクターを備えたステージ・ユニット
余裕のヘッドルームとクリーンで豊かなサウンドを実現する新開発・高精度設計のプリアンプを全イ
ンプットに装備(ゲインレンジ:-65 〜 +10dBu typical、最大入力 +28dBu)
オーディオ信号やシステムの状態を表示する各種インジケーター
S-0816 やほかの REAC 機器と接続する REAC ポ―ト
S-4000R リモート・コントローラーやコンピューターと接続する RS-232C インターフェース
オーディオ・ケーブルの接続をノイズ・レスで実現する[MUTE ALL OUTPUTS]ボタン

S-0816 FOH ユニット

インプット 8 チャンネル、アウトプット 16 チャンネルの XLR コネクターを備えたフロント・オブ・
ハウス(FOH)ユニット
余裕のヘッドルームとクリーンで豊かなサウンドを実現する新開発・高精度設計のプリアンプを全イ
ンプットに装備 ( ゲインレンジ : -65 〜 +10dBu typical、最大入力 +28dBu)
オーディオ信号やシステムの状態を表示する各種インジケーター
S-1608 やほかの REAC 機器と接続する REAC ポ―ト
S-4000R リモート・コントローラーやコンピューターと接続する RS-232C インターフェース
オーディオ・ケーブルの接続をノイズ・レスで実現する[MUTE ALL OUTPUTS]ボタン
10

S-4000R リモート・コントローラー

シンプルで使いやすいリモコン
S-1608/S-0816 のインプット・チャンネルごとに、プリアンプ・ゲイン、ファンタム電源、および
パッドのコントロールが可能
高音質を維持したまま入力ゲイン調整が可能(1dB ステップ)
よく使用する設定の記憶/呼び出しが可能なメモリー機能(10 メモリー)
正確な入力信号レベルをモニタリングする 8 セグメント LED メーター
24 チャンネルのすべての入力状態が確認できるレベル・インジケーター
システムの状態が確認できる各種インジケーター
チャンネル設定を保護するロック機能
章 主な機能
2
11
3

ユニット/付属品/オプション

S-1608/S-0816 システムには、以下のユニット、付属品、およびオプションがあります。

基本ユニット

S-1608 ステージ・ユニット
S-0816 FOH ユニット
S-4000R リモート・コントローラー

S-1608 付属品

電源コード(2.5m)※ 2P-3P 変換器付属
REAC コネクター・カバー(1 個)
ラック・マウント・キット(左アングル 1 個、右アングル 1 個)
電源コード・クランプ(1 個 )※ 本体サイド・パネルに付属 フェライト・コア(1 個)
ゴム足(4 個)
S-1608/S-0816 取扱説明書(本書)
保証書
S-1608/S-0816 システムをお使いになる場合、お客さまに REAC ケーブルをご用意していただく必要があ ります。REAC-REAC 間の接続には、別売の REAC ケーブル SC-W100S をお使いになることを推奨します。
※ 市販の Cat5e イーサネット・ケーブルをお使いいただくこともできます。 REAC ケーブルについては、「基礎知識」(P.22)をお読みください。

S-0816 付属品

電源コード(2.5m)※ 2P-3P 変換器付属
REAC コネクター・カバー(1 個)
ラック・マウント・キット(左アングル 1 個、右アングル 1 個)
電源コード・クランプ(1 個)※ 本体サイド・パネルに付属
フェライト・コア(1 個) ゴム足(4 個)
S-1608/S-0816 取扱説明書(本書)
保証書

S-4000R 付属品

RS-232C ケーブル(3m) ラック・マウント・キット(アングル 2 個、固定ネジ 4 本)
S-4000R 取付説明書
保証書
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章 ユニット/付属品/オプション
3

システム・オプション

システム・オプションとして、以下の製品を用意しています。
S-4000 リモート・コントロール・ソフトウェア(S-4000 RCS) Windows/Macintosh 用コンピューター制御ソフトウェア(「http://www.roland.co.jp/solution/ 」か
ら無料ダウンロード)
SC-W100S Neutrik EtherCon(ノイトリック社製イーサコン)プラグ・タイプの Cat5e イーサーネット・クロス
オーバー・ケーブル(100m)
S-4000-SP
REAC ケーブルの延長、および複数のスプリット REAC 機器にオーディオを分配するための REAC ス プリッター
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4

各部の名称と働き

S-1608 ステージ・ユニット/ S-0816 FHO ユニット

S-1608 フロント・パネル

S-0816 フロント・パネル

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章 各部の名称と働き
4
INPUT コネクター
バランス・タイプのメス型 XLR インプット・コネクターです。各インプットには、ゲイン可変のプリア ンプがあり、-65 〜 +10dBu(最大 +28dBu)の信号を受けることができます。
また、インプットごとに、以下の 3 つのインジケーターがあります。
......入力信号が 0dB に達すると赤色に点灯します。
CLIP
......... 入力信号が -40dB を超えると緑色に点灯します。
SIG
......ファンタム電源を供給しているとき、オレンジ色に点灯します。
+48V
S-4000R リモート・コントローラーまたはコンピューターで S-4000 RCS(リモート・コントロール・ソフ トウェア)を使用すると、プリアンプ・ゲインの調整やファンタム電源のオン/オフができます。
S-4000R リモート・コントローラーまたはコンピューターで S-4000 RCS(リモート・コントロール・ソフ トウェア)を使用して、プリアンプ・ゲインの調整を行うときに滑らかに変化しないように感じられること がありますが、故障ではありません。
また、ゲイン・レベルが下記の値で切り替わるときに多少のノイズが出ることがありますが、故障ではあり ません。
パッド = オン: +3 パッド = オフ: -17 ↔-18、-33 ↔-34、-49 ↔-50(dBu)の 3 カ所
S-4000R のバージョン・アップを行っていただくと、ゲイン・レベルを数値で確認できるようになります。 対応バージョンやバージョン・アップの方法については、ローランドのホームページをご覧ください。
http://www.roland.co.jp/solution/
+2、 -13 ↔-14、 -29 ↔-30(dBu)の 3 カ所
OUTPUT コネクター
バランス・タイプのオス型 XLR アウトプット・コネクターです。出力される信号のレベルは、+4dBu(最 大 +22dBu)固定です。
REMOTE インジケーター
S-1608/S-0816 システムが RS-232C 機器と通信しているとき、オレンジ色に点灯します。RS-232C 機 器が接続されていないときや、RS-232C 通信に問題がある場合は、インジケーターは点滅または消灯し ます。詳しくは、「付録 A:トラブルシューティング」(P.60)をお読みください。
4
REMOTE コネクター
9 ピンのオス型 D-sub コネクターです。RS-232C シリアル・インターフェース・プロトコルをサポート する外部機器から S-1608/S-0816 システムをリモート・コントロールしたり、信号をモニターしたりす るときに使用します。
通常は、RS-232C ケ ーブルで S-4000R リモート・コントローラーを接続します。コンピューターで S-4000 RCS を使用する場合は、コンピューターの RS-232C ポートと接続します。
S-1608/S-0816 システムのリモート・コントロールについては、「S-4000R リモート・コントローラーを 使う」(P.43)、「システムをコンピューターからコントロールする(S-4000 RCS)」(P.50)をお読みくだ
さい。
REMOTE コネクターのピン配列については、「REMOTE コネクター」(P.63)をお読みください。
DIGITAL OUT コネクター(オプティカル・タイプ)
オプティカル(光)タイプのデジタル・アウト・コネクターです。S-1608/S-0816 の INPUT1/2 に入力 されたオーディオ信号が出力されます。
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章 各部の名称と働き
4
[MUTE ALL OUTPUTS]ボタン
S-1608/S-0816 システム全体のオーディオ出力をミュート(消音)します。ミュート中は、ノイズ・レ スでオーディオ・プラグの抜き差しができます。
[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを押し続けると、およそ 1.5 秒後に MUTE ALL
OUTPUTS インジケーターが点灯します。インジケーターが点灯している間、す べての REAC 機器の音声出力がミュートされます。
[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを離すと、ミュートが解除されて音声が出力され
ます。
[REAC MODE]スイッチ
S-1608/S-0816 の動作モード(REAC モード)を設定します。
M
.........S-1608/S-0816 は、スレーブ REAC 機器として動作します。
S
SP
MUTEALLOUTPUTS インジケーター
ミュートを解除したとき、音声が正常に出力されるまでに多少のノイズが混ざることがありますが、故障 ではありません。
冷却ファンに異常があって回転が止まると、MUTE ALL OUTPUTS インジケーターが点滅します。詳しく は、「付録 A:トラブルシューティング」(P.60)をお読みください。
........S-1608/S-0816 は、マスター REAC 機器として動作します。
......S-1608/S-0816 は、スプリット REAC 機器として動作します。
システムを適切に動作させるためには、各ユニットの REAC モードを正しく設定する必要があります。 REAC モードの設定およびシステムの構築については、「REAC モードを設定する」(P.34)、「S-1608 に入
力した音声を複数箇所に分配する(スプリット)」(P.51)をお読みください。
REAC インジケーター
S-1608/S-0816 システムで REAC 通信が行われると、REAC インジケーターが緑色に点灯します。 REAC 通信が途絶えると、インジケーターは点滅したあと、消灯します。
POWER インジケーター
S-1608/S-0816 に電源が供給されると、POWER インジケーターが青色に点灯します。
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S-1608 /S-0816 サイド・パネル

章 各部の名称と働き
4
AC インレット
付属の電源コードを接続します。AC コンセントからの電源を S-1608 に供給します。誤って電源コード が引き抜かれないように電源コード・クランプを使用して固定してください(P.30)。
AC インレットへの接続は、付属の電源コードだけを使用してください。
アース端子
本体とアース(接地)接続するときに使用します。
アースは、以下の場所と接続しないでください。
水道管(感電の原因になります) •ガス管(爆発や引火の原因になります)
電話線のアースや避雷針(落雷のとき危険です)
電源コード・クランプ
電源コードを挟んで固定します(P.30)。
4
冷却ファン吸気口   冷却ファン排気口
S-1608 には、ユニットの過熱を防ぐ冷却ファンが内蔵されています。吸気口から外気を吸入し、排気口 から内部の熱を放出します。
冷却ファン吸気口および排気口をふさがないでください。本体内部の温度が上昇し、熱によって故障する恐 れがあります。
REAC ポート
ほかの REAC 機器、REAC スプリッターS-4000-SP、またはスイッチング・ハブと接続するポートです。 信頼性の高い Neutrik EtherCon(ノイトリック社製イーサコン)RJ45 プラグに対応しています。また、
標準 RJ45 プラグを接続することもできます。
REAC 接続に使用できるイーサーネット・ケーブルについては、「ケーブルの種類と接続について」(P.23)、
「Cat5e イーサーネット・ケーブル」(P.62)をお読みください。
盗難防止用ロック
市販の盗難防止用セキュリティー・ワイヤーなどを接続します。 http://www.kensington.com/
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章 各部の名称と働き
4

S-4000R リモート・コントローラー

S-4000R トップ・パネル

シグナル・ステータス・インジケーター
S-1608/S-0816 システムに入力される 24 チャンネルの信号状態を表示します。
CLIP インジケーター
入力信号が 0dB に達すると赤色に点灯します。 CLIP インジケーターを消灯するには、[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押します。
SIG インジケーター
A/D 変換後の入力信号レベルが -40dB を超えると緑色に点灯します。
S-4000R は、S-4000 システム(S-4000S、S-4000H)のリモート・コントローラーとしても使えるように 設計されています。したがって、CLIP と SIG のインジケーターは、40 チャンネル分まで用意されています。
S-1608/S-0816 システムでお使いになる場合は、チャンネル 1 からチャンネル 24 までが有効となります。 S-4000 システムでお使いになる場合は、S-4000S 取扱説明書をご覧ください。
メモリー・ボタン([RECALL]ボタン/[STORE]ボタン)
S-4000R には、S-1608/S-0816システムのインプット・チャンネルの設定を保存する 10 個のメモリー が用意されています。[STORE]ボタンで設定を保存し、[RECALL]ボ タンで保存した設 定を呼び出し ます。
メモリーの操作方法については、「メモリー機能を使う」(P.48)をお読みください。
[CHANNEL]つまみと数値表示部
[CHANNEL]つまみで、設定の変更や信号レベルを確認したいインプット・チャンネルを選択します。現
在選択されているインプット・チャンネルが数値表示部に示されます。
[CHANNEL]つまみと数値表示部は、メモリーの選択やステレオ・リンク機能にも使用します。
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各チャンネルの設定方法については、「S-1608/S-0816 のインプット・チャンネルを設定する」(P.45)をお 読みください。
章 各部の名称と働き
4
4
[CLIP CLEAR / ENTER]ボタン
以下の 2 つの機能があります。
CLIP インジケーターのクリア
オーディオ・インプットへの入力信号が 0dB に達すると、対応するチャンネルの CLIP インジケーター が赤色に点灯します。同時に[CLIP CLEAR / ENTER]インジケーターが点滅します。
CLIP インジケーターを消灯するには、[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押します。点灯しているす べての CLIP インジケーターが消灯します。
選択の確定
メモリー機能などでパラメーターを選択しているとき、[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押すと選 択が確定します。
[PAD]ボタン
現在選択しているインプット・チャンネルに 20dB のパッドを当てます。パッドがオンになっているとき は、[PAD]インジケーターが緑色に点灯します。
パッドをオフにするには、希望のチャンネルを選択し、もう一度[PAD]ボタンを押します。[PAD]イ ンジケーターが消灯し、パッドがオフになります。
[GAIN]つまみ
現在選択しているインプット・チャンネルのプリアンプ・ゲインを設定します。ゲイン・レベルは、[GAIN] つまみの回りにあるインジケーターで確認できます。
各インプット・チャンネルのゲイン・レンジは、パッドをオンにすると -45 〜 +10dBu になります。パッ ドがオフのときは、-65 〜 -10dBu になります。
S-4000R またはコンピューターで S-4000 RCS(リモート・コントロール・ソフトウェア)を使用して、プ リアンプ・ゲインの調整を行うときに滑らかに変化しないように感じられることがありますが、故障ではあ りません。
また、ゲイン・レベルが下記の値で切り替わるときに多少のノイズが出ることがありますが、故障ではあり ません。
パッド = オン: +3 パッド = オフ: -17 ↔-18、-33 ↔-34、-49 ↔-50(dBu)の 3 カ所
S-4000R のバージョン・アップを行っていただくと、ゲイン・レベルを数値で確認できるようになります。 対応バージョンやバージョン・アップの方法については、ローランドのホームページをご覧ください。
http://www.roland.co.jp/solution/
+2、 -13 ↔-14、 -29 ↔-30(dBu)の 3 カ所
インプット・レベル・メーター
現在選択しているインプット・チャンネルの入力レベルを表示します。
[LOCK]ボタン
S-4000R からの 操作を禁止し、チャ ンネル設定を 変更できない ようにします。ロ ックがオンのと きは、
[LOCK]インジケーターが赤色に点灯します。
ロックをオフするには、[LOCK]インジケーターが消えるまで[LOCK]ボタンを押し続けます。
現在の設定を記憶させるには、S-4000R をロック状態に切り替えてから電源を切ってください。次に電源を 入れたとき、現在の状態が自動的に復元されます。
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章 各部の名称と働き
4
[PHANTOM +48 V]ボタン
インプット・チャンネルごとに、+48V ファンタム電源を供給することができます。コンデンサー・マイ クロホンやアクティブ・ダイレクト・ボックスなど、ファンタム電源を必要とする機器に電源を供給する 場合はオンにします。
[PHANTOM +48V]ボタンを押すと[PHANTOM +48V]インジケーターが緑色に点灯し、現在選択さ
れているインプット・チャンネルのファンタム電源がオンになります。 ファンタム電源を切るには、希望のチャンネルを選択し、もう一度[PHANTOM +48V]を押します。
[PHANTOM +48V]インジケーターが消灯し、ファンタム電源がオフになります。
POWER インジケーター
S-4000R に電源が供給されると青色に点灯します。(電源の入った S-1608 または S-0816 に S-4000R を接続すると、RS-232C ケーブル経由で電源が供給されます。)
+48V ファンタム電源を必要としない機器を接続するときは、必ずファンタム電源を切ってください。ファン タム電源を必要としないダイナミック・マイクロホンやオーディオ再生機器、そのほかの機器に誤ってファ ンタム電源が供給されると故障の原因となります。使用するマイクロホンやそのほかの機器に付属の取扱説 明書をよくお読みになり、仕様を確認してください。
(S-1608/S-0816 のファンタム電源:各チャンネル +48V DC、14mA)
10
REAC インジケーター
S-1608/S-0816 システムで REAC 通信が行われると、REAC インジケーターが緑色に点灯します。REAC 通信が途絶えると、REAC インジケーターは点滅します。
10
CTRL インジケーター
電源の入ったS-1608 またはS-0816 にS-4000R を接続し、通信が確立すると CTRL インジケーターがオ レンジ色に点灯します。

S-4000R リア・パネル

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REMOTE コネクター
付属の RS-232C ケーブルを使用して、S-1608 または S-0816 のいずれかの REMOTE コネクターに接続 します。
REMOTE コネクターのピン配列については、「REMOTE コネクター」(P.63)をお読みください。
5

S-1608/S-0816 システムの概要

コンセプト

今までは…
これからは…
S-1608/S-0816 システムは、オーディオ・スネークの世界にデジタル革命をもたらします。コンピュー ター・ネットワーク技術を使用することにより、わずか 1 本のイーサーネット・ケーブルで 24 チャンネ ルのオーディオ信号を高品質のまま長距離伝送することを可能にしました。
さらに、デジタル伝送を可能にしたことで、システム構築の手軽さ、価格の安さ、持ち運びのしやすさ、 拡張のしやすさなど、多くのメリットが生まれました。
従来のオーディオ・スネークは、オーディオをアナログのまま伝送しています。アナログ伝送では、各 チャンネル分の専用ワイヤーを束にした非常に太いケーブルが使われます。そのため、アナログのオー ディオ・スネークには、かさばる、重たい、高価といったいくつかの問題点がありました。さらに、アナ ログ・ケーブルが持つインピーダンスなどの電気特性によって、信号の劣化が避けられないという弱点も 抱えていました。
デジタル・スネークのメリットは、オーディオのアナログ伝送で避けることのできなかった信号の劣化や ケーブル・ノイズがなくなることにあります。オーディオ信号を入力部でデジタル化することによって、 高音質のまま長距離伝送することができるのです。さらに、1 本のイーサーネット・ケーブルでマ ルチ・ チャンネルのデジタル信号を伝送できるので、アナログのオーディオ・スネークのように太く重いケーブ ルで困ることもありません。
アンプ アンプ アンプ アンプ
00111000
S-0816
S-1608
11001010
10100011
デジタル・データ
21
章 S-1608/S-0816 システムの概要
5

基礎知識

REAC について

S-1608/S-0816 システムの中心となるのが (Roland Ethernet Audio Communication)イン ターフェースです。イーサーネット・テクノロジーをベースとするローランド独自のプロトコルを使用し、 1 本の Cat5e イーサーネット・ケーブルで最大 40 チャンネルのデジタル・オーディオを伝送することが
できます。
S-1608/S-0816 システムでは、S-1608 からの 16 チャンネルと S-0816 からの 8 チャンネルの合計 24 チャ ンネルのオーディオ信号を伝送します。
REAC の機能や利点には、以下のようなものがあります。
デジタル・オーディオ最大 40 チャンネルを 24 ビット /96kHz で伝送
1 本の REAC ケーブルで 100m まで伝送可能 REAC スプリッター S-4000-SP やスイッチング・ハブを使用してケーブルの延長が可能
REAC スプリッター S-4000-SP やスイッチング・ハブを使用して信号を簡単に分配(スプリット)
REAC 機器間の伝送遅れが非常に少ない(REAC のネットワーク・レーテンシーは約 375 マイクロ秒。
一方のアナログ入力から他方のアナログ出力への信号のレーテンシーは約 1.2 ミリ秒。)
REAC スプリッター S-4000-SP やスイッチング・ハブを経由すると、1 台につき約 200 マイクロ秒の遅れ が加算されます。
電源を入れたままケーブルの抜き差しが可能(ホット・スワップ)
22
章 S-1608/S-0816 システムの概要
5

ケーブルの種類と接続について

REAC 機器同士の接続は、Cat5e イーサーネット・ケーブルを使うだけなのでとても簡単です。 Cat5e イーサーネット・ケーブルは、コンピューターのネットワーク接続で一般的に使用されています。
コンピューターと高速モデムやプリンター、ネットワークなどを接続するために、ご家庭やオフィスで実 際にイーサーネット・ケーブルをお使いになっているかもしれません。
イーサーネット・ケーブルは、RJ45 と呼ばれるプラグを使用しています。
Cat5e イーサーネット・ケーブルの種類
S-1608/S-0816 システムに使用できる Cat5e イーサーネット・ケーブルは、2 種類あります。ケーブル の外形は同じですが、RJ45 プラグの配線が異なります。
クロスオーバー・ケーブル
ケーブル内部の配線が、各 RJ45 プラグで交差しています。ケーブルの両端で RJ45 プラグの接続が 異なります。
ストレート・ケーブル
ケーブル内部の配線が、ケーブルの両端で同じ配列です。
以下の場合、クロスオーバー・ケーブルとストレート・ケーブルのどちらでも使うことができます。
S-1608 と S-0816 を直接 REAC 接続する場合
REAC スプリッター S-4000-SP によって REAC ケーブルを延長したり、別の S-1608 や S-0816 に スプリット接続したりする場合
イーサーネット接続では、イーサーネット機器とスイッチング・ハブとの接続にストレート・ケーブルを使 用します。スイッチング・ハブ同士の接続にはクロスオーバー・ケーブルを使用します。
一部のスイッチング・ハブでは、クロスオーバー・ケーブルとストレート・ケーブルを自動認識し、接続先 によって切り替えるものがあります。スイッチング・ハブの取扱説明書をお読みになり、使用できるケーブ ルの種類を確認してください。
クロスオーバー・ケーブルとストレート・ケーブルのピン配列については、「Cat5e イーサーネット・ケーブ ル」(P.62)をお読みください。
イーサーネット・コネクター
イーサーネット・ケーブルは RJ45 プラグを使用します。REAC 機器には REAC ポートごとに RJ45 コ ネクターが用意されています。
RJ45プラグ REACRJ45コネクター
RJ45 接続は信頼性の高いものですが、重要度の高い通信では RJ45 プラグとコネクター部を保護してお きたいことがあります。この場合は、REAC RJ45 プラグに丈夫な Neutrik EtherCon(ノイトリック社製 イーサコン)プラグを使用します。EtherCon RJ45 プラグを使用すると、XLR プラグを使用したときと 同様のラッチ型接続ができます。
ノイトリック社は、EtherCon RJ45 プラグ、または市販のイーサーネット・ケーブルの RJ45 プラグに 追加・加工することができる EtherCon プラグを用意しています。
REAC ポートの RJ45 コネクターは、RJ45 プラグ、EtherCon プラグのどちらでも接続することができます。
23
章 S-1608/S-0816 システムの概要
S-1806(マスター)
S-4000-SPまたは スイッチング・ハブ
S-0816(スプリット)
放送
マルチトラック・レコーダー
モニター・コンソール
メイン・コンソール
S-0816(スプリット)
S-0816(スプリット)
S-0618(スレーブ)
ON AIR
5
スイッチング・ハブについて
スイッチング・ハブは、イーサーネット・ネットワークで複数の機器(専門用語で「ノード」という)を 相互に接続することができるインターフェースです。スイッチング・ハブには RJ45 コネクター付きポー トが複数用意されており、ネットワーク機器を接続することができます。
REAC システムでは、以下の場合にスイッチング・ハブを使用します。
REAC ケーブルの長さを延長しなければならないとき
REAC ケーブルの長さは、最大 100 m です。ケーブルの長さを延長する必要がある場合は、スイッチ ング・ハブを直列に使用することで、さらに 100 m 延長することができます。
ただし、使用できるスイッチング・ハブは直列で 4 台まで(最長 500m)です。
入力オーディオを分配したいとき
マスター REAC 機器から 1 つ以上のスプリット REAC 機器へオーディオ信号を分配します。複数の REAC 機器へのオーディオを分配する場合は、「システムの応用」(P.49)をお読みください。
24
REAC モード(マスター、スレーブ、およびスプリット)については、「REAC モードを設定する」(P.34)を お読みください。
REAC システムでは、以下の条件を満たすスイッチング・ハブをお使いいただけます。
100BASE-TX(IEEE802.3u、ファースト・イーサーネット)をサポートする 1000BASE-T 対応機器
(IEEE802.3ab、ギガ・ビット・イーサーネット)
全二重通信(同時双方向通信)
REAC 機器の通信プロトコルは、100BASE-TX(ファースト・イーサーネット)を使用しています。REAC
機器は、最大 40 チャンネルのデジタル・オーディオ・データを転送するために、プロトコルの全帯域を使 用します。100BASE-TX スイッチング・ハブの中には、この量のデータ通信を扱えないものがあります。
1000BASE-T(ギガ・ビット・イーサーネット)対応のスイッチング・ハブであれば、100BASE-TX プロトコ ル以上のデータを高速で扱うことができます。REAC 機器の接続は、1000BASE-T 対応のスイッチング・ ハブのご使用を推奨します。
お使いのスイッチング・ハブの取扱説明書をよくお読みください。
章 S-1608/S-0816 システムの概要
5

A/D-D/A 変換と信号の最適化について

アナログ・オーディオ信号を REAC で伝送するために、まず、アナログ・オーディオ信号がデジタル・ データに変換されます。デジタル化されたオーディオ信号は、イーサーネット・ケーブルを通って REAC 機器へ伝送されます。REAC 機器に到達した信号は、再びアナログ・オーディオ信号に変換され、アナロ グ・ミキシング・コンソールなどのオーディオ機器に伝送されます。
アナログ信号をデジタル・データに変換することをアナログ・デジタル(A/D)変換、デジタル・データ をアナログ信号に変換することをデジタル・アナログ(D/A)変換といいます。
S-1608/S-0816 は、すべてのオーディオ入出力に高品質な 24 ビット /96kHz の A/D および D/A 変換 回路を内蔵し、最高の音声品質を追求しています。
また、S-1608 のインプット 16 チャンネルと S-0816 のインプット 8 チャンネルには、それぞれ可変ゲ イン・プリアンプが装備されています。これにより、信号入力の初期段階で、品質の高い A/D 変換が可能 となっています。

RS-232C シリアル・インターフェースについて

S-1608/S-0816 は、RS-232C シリアル・インターフェース・プロトコルをサポートしています。 RS-232C とは、コンピューターで使用される標準通信インターフェースのことです。
RS-232C によって、S-4000Rリモート・コントローラーから S-1608/S-0816 システムをコントロール することができます。同様に S-4000 RCS(リモート・コントロール・ソフトウェア)を使ってコンピュー ターからコントロールすることもできます。
S-4000R(または S-4000 RCS)を S-1608 と S-0816 の両方に接続する場合、ロックをオフにした S-4000R
(または S-4000 RCS)からシステムをコントロールすることができます。
25
章 S-1608/S-0816 システムの概要
5

ユニットの概要

S-1608 ステージ・ユニット

S-1608 は、ステージ接続用のインターフェースです。オーディオ・インプット 16 チャンネルとオーディ オ・アウトプット 8 チャンネルの合計 24 チャンネルをサポートします。

S-0816 FOH ユニット

S-0816 は、フロント・オブ・ハウス(FOH)接続用のインターフェースです。オーディオ・インプット 8 チャンネルとオーディオ・アウトプット 16 チャンネルの合計 24 チャンネルをサポートします。
S-0816 FOH ユニットは、主にフロント・オブ・ハウスのミキサー・コンソールの近くに設置されて使われ ることが多いため、この名称がつけられています。
しかし、S-0816 はミキサー・コンソールだけでなく、S-1608 からのオーディオ信号を必要とする機器(モ ニター・コンソール、マルチ・チャンネル・レコーダー、ブロードキャスト送信など)にも使うことができます。
また、スイッチング・ハブを使えば、別の分配先に向けて複数の S-0816 を使うことができます。詳しくは、
「S-1608 に入力した音声を複数箇所に分配する(スプリット)」(P.51)をお読みください。
新開発の可変ゲイン・プリアンプ
S-1608/S-0816 の各インプットは、新開発の可変ゲイン・プリアンプを搭載しています。暖か味があり、 精密な音の再現のために設計された可変ゲイン・プリアンプは、-65 〜 +10dBu の入力信号レベルに対応 しています。また、最大入力 +28dBu の大きなヘッドルームが用意されています。
各チャンネルのプリアンプ・ゲインは、S-4000R または S-4000 RCS からリモート・コントロールする ことができます。
アナログ・ミキシング・コンソールに S-1608/S-0816 システムを接続している場合、なぜアナログ・イ ンプットに可変ゲイン・プリアンプが必要なのか疑問に思われるかもしれません。アナログ・ミキシング・ コンソールのゲイン調整を使わずに、S-1608/S-0816 のインプットでゲイン調節をすることには、いく つか理由があります。
アナログ信号品質の向上
アナログ信号がケーブル内を移動する距離を短くするほど、ノイズ増大と信号劣化の可能性は小さく なります。
デジタル信号品質の向上
アナログ信号は、電圧の変化(波形)として伝送しています。A/D コンバーターは、デジタル変換過 程でアナログ波形を数値に置き換えます。このとき、小さな波形を数値化するよりも、大きな波形を 数値化したほうが波の変化を細かく捉えることができます。
アナログ信号を A/D コンバーターに通す前に増幅しておくことで、高い分解能のデジタル・データを 得ることができるため、信号の品質(再現性)が向上します。
S-1608/S-0816 のアナログ出力は、ライン・レベル +4dBu(最大出力 +22dBu)固定です。
26
設定のメモリー機能
メモリー機能を使えば、アナログ・ミキサーにデジタル要素を付加することができます。デジタル・ ミキサーで便利なのは、現在の設定を保存しておき、使いたいときに呼び出して瞬時に設定を再現で きる機能です。S-4000R を接続することで、10 個のメモリーを使って設定の保存と呼び出しができ るようになります。
S-4000 RCS の場合は、1 つのプロジェクト(ファイル)に 100 個のシーンを記録できます。プロ ジェクトは、コンピューターの保存先に空き容量があれば無制限に作成できます。
章 S-1608/S-0816 システムの概要
5

S-4000R リモート・コントローラー

S-4000R は、S-1608/S-0816 システム用のリモート・コントローラーです。必要に応じて S-1608 ま たは S-0816 のどちらにも接続することができます。
インプット・チャンネル・コントロール
S-1608/S-0816 システムのイ ンプット・チャンネルをコントロール することができます。プリアン プ・ゲインの調整、ファンタム電源やパッドのオン/オフ、チャンネル・リンクの設定ができます。
インプット・レベルのモニタリング
8 セグメントのインプット・チャンネル・レベル・メーターによって、S-1608/S-0816 システムのイ ンプット・チャンネルのプリアンプ・ゲインを適正に調整することができます。
入力信号の状態(SIG インジケーター)
S-1608/S-0816 システムのインプット 24 チャンネルの入力状態を SIGインジケーターで確認できま す。
CLIP インジケーター
S-1608/S-0816 システムのインプット 24 チャンネルに CLIP インジケーターが用意されています。
メモリー機能
10 個のメモリーに S-1608/S-0816 システムのインプット・チャンネルの設定を保存しておき、必要 なときに呼び出すことがができます。
S-4000R は、S-4000 システム (S-4000S、S-4000H) のリモート・コントローラーとしても使えるように 設計されています。そのため、CLIP と SIG のインジケーターは、40 チャンネル分まで用意されています。
S-1608/S-0816 システムでお使いになる場合は、チャンネル 1 からチャンネル 24 までが有効となります。 S-4000 システムでお使いになる場合は、S-4000S 取扱説明書をご覧ください。

コンピューター制御について

S-4000 リモート・コントロール・ソフトウェア(S-4000 RCS)を使って、RS-232C ポートを装備し たコンピューターから S-1608/S-0816 システムを制御することができます。S-1608/S-0816 システム は、最大 4 台まで同時に制御することができます。
S-4000 RCS は http://www.roland.co.jp/solution/ から無料でダウンロードすることができます。
S-4000 RCS の詳細は、「システムをコンピューターからコントロールする(S-4000 RCS)」(P.50)をお 読みください。
ソフトウェアの使用料は無料です。ダウンロードにかかる通信費用などは、お客さまご負担となります。
27
6
ラック・マウント時のご注意
S-1608/S-0816 をラックへマウントするときは、効率のよい冷却をするため、下記の点にご注意く
ださい。
通気性のよい場所に設置してください。
S-1608/S-0816 のサイド・パネルにある冷却ファン吸気口および排気口をふさがないようにし てください。
密閉タイプのラックへのマウントは避けてください。ラック内の暖まった空気を排出できないた

S-1608/S-0816 システムを使う

設置について

ラック・マウント・キットの取り付け

S-1608/S-0816 への取り付け
S-1608/S-0816 は、据え置きのままお使いいただけるほか、付属のラック・マウント・キットを使用し てラックに収納することができます。
め、本体内に暖まった空気を吸入することになり、効率のよい冷却を行うことができません。 ラック背面を開放できない場合は、暖かい空気がたまるラック後面上部に排気口または排気ファ
ンを設けてください。 移動用ケース(ポータブル・ラック)などにマウントする場合は、ケースの前面および背面のふ
たを外し、本機の前面および背面をふさがないようしてください。
ラックなどへ取り付けを行うときは、指などをはさまないように十分ご注意ください。
1.
すべての機器の電源を切り、S-1608 または S-0816 からすべてのケーブルを外します。
図で指定された 4 本の固定ネジ(片側 2 本)をパネルの両サイドから外します。
2.
指定されたネジだけを取り外してください。
28
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6
3.
付属のラック・マウント・アングルを図の向きに取り付け、手順 2 で外した 4 本のネジ(片側2 本)で固定します。
ラック・マウント・アングルの形状は左右で異なります。図をよくご確認の上、取り付けてください。
S-4000R への取り付け
S-4000R リモート・コントローラーは、卓上に設置するほか、手に持ってお使いいただけるように設計さ れています。付属のラック・マウント・アングルを取り付けることで、ラックに収納することもできます。
1.
S-4000R から RS-232C ケーブルを取り外します。
2.
S-4000R ラック・マウント・アングルを図の向きに取り付け、付属の4 本のネジ(片側 2 本)で 固定します。
29
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

電源コード・クランプの取り付け

電源コードを電源コード・クランプで固定し、電源コードの抜けを防止します。
1.
図で指定されたクランプ固定ネジ(2 本)を外し、電源コード・クランプを取り外します。
図のように電源コードを電源コード・クランプで挟み、手順 1 で外したネジ(2 本)で固定しま
2.
す。
30
電源コードをハンドルに巻き付けても、電源コードの抜けを防 止できます。

フェライト・コアの取り付け

章 S-1608/S-0816 システムを使う
6
1.
図のように 2 箇所のツメを広げて、フェライト・コアを開きます。
REAC ケーブル SC-W100S(別売)またはイーサネット・ケーブルのRJ45 プラグの根元付近に
2.
フェライト・コアを取り付けます。
パチンと音がするまで押さえて、フェライト・コアを閉じます。
3.
REAC 接続には、フェライト・コアを取り付けたケーブルをお使いください。
31
章 S-1608/S-0816 システムを使う
REACコネクター・カバー
6

REAC コネクター・カバーの取り付け(S-1608/S-0816)

市販の Cat5e イーサーネット・ケーブルを使用する場合は、付属の REAC コネクター・カバーを S-1608 または S-0816 の REAC コネクターに取り付けてください。
イーサコン・タイプの REAC ケーブル(SC-W100S)を使用するときは、REAC コネクター・カバーを取り 外してください。このとき、取り外した REAC コネクター・カバーを紛失しないようにご注意ください。

ゴム足の取り付け

ゴム足(付属)は、S-1608/S-0816 をラック・マウントしないで使用するときなど、必要に応じて取り 付けてください。
ゴム足の両面テープをはがし、図の位置に貼り付けます。
32

接続の概要図

S-160816入力x8出力(マスター)
S-08168入力x16出力(スレーブ)
コンソール
からの8ch出力
ステージからの16chの音源 コンソールからの8ch出力
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
16chのマイク/ライン入力
S-1608またはS-0816の
REMOTEコネクター
S-4000R
リモート・コントローラー
RS-232Cケーブル
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6
33
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

REAC モードを設定する

S-1608 および S-0816 には、REAC モードを設定する[REAC MODE]スイッ チがあります。[REAC MODE]スイッチで各ユニットの動作(REAC モード) を設定し、システム全体でオーディオをどのように伝送するかを決定します。
S-1608/S-0816 システムを適切に動作させるためには、ユニットごとに REAC モードを設定する必要があります。
REAC モードについて
[REAC MODE]スイッチで、3 つの REAC モードを切り替えます。
........マスター REAC 機器となり、以下の動作をします。
M
オーディオ信号をスレーブ REAC 機器、スプリット REAC 機器に送信します。
オーディオ信号をスレーブ REAC 機器から受信します。
.........スレーブ REAC 機器となり、以下の動作をします。
S
オーディオ信号をマスター REAC 機器から受信します。
オーディオ信号をマスター REAC 機器に送信します。
......スプリット REAC 機器となり、以下の動作をします。
SP
オーディオ信号をマスター REAC 機器から受信します(スプリット機器は、オーディオ信号を送信 することができません)。
REAC モードを設定するときは、システムを適切に動作させるために、以下の点に留意してください。
システムには、マスター REAC 機器とスレーブ REAC 機器が 1 台ずつ必要です。
システムには、複数のスプリット REAC 機器を置くことができます。
ほとんどの環境において、S-1608 をマスターREAC 機器に、S-0816 をスレーブ REAC 機器にする設 定が適用されます。この設定では、ステージ上のオーディオ信号を複数に分配(スプリット)するこ
とができます。
REAC スプリッター S-4000-SP やスイッチング・ハブを使うと、S-0816 を追加してシステムを拡張 することができます。このとき、S-0816 は必ずスプリット REAC 機器として追加してください。追
加した S-0816 をスプリット REAC 機器に設定した場合、S-0816 からのオーディオ信号は、マスター REAC 機器へ伝送されません。
S-0816 をスレーブ REAC 機器として追加した場合は、複数のスレーブ REAC 機器からのオーディオ信号が マスター REAC 機器に向かうため、通信に障害が発生し、正常に動作しません。このような状態になったと きには、次のようにしてください。
「電源を切る」(P.40)にしたがって、すべての機器の電源を切ります。
1.
REAC モードを適切に設定し直します。
2.
「電源を入れる」(P.40)にしたがって、電源を入れます。
3.
34
6
REAC モードを設定する
[REAC MODE]スイッチの設定は、先のとがったもの(ボールペンや
シャープペンシルの先など)で切り替えてください。
章 S-1608/S-0816 システムを使う
電源を切り、次のように各ユニットの REAC モードを設定します。
S-1608 の[REAC MODE]スイッチを M に設定します。
1.
S-0816 の[REAC MODE]スイッチを S に設定します。
2.
ユニットの電源を入れたまま[REAC MODE]スイッチの設定を変更しても、ユニットの電源を入れ直すま で、設定は有効にはなりません。

ユニットを接続する

S-1608/S-0816 に電源コードを接続する

付属の電源コードで、AC コンセントとサイド・パネルの AC インレットを接続します。電源が S-1608/ S-0816 に供給されます。
感電を防ぐために付属の電源コードを使用し、アースを確実に取り付けてください。
付属の電源コードには、感電と機器の損傷を防ぐためにアース用電極端子を加えた 3 端子のプラグがつい ています。
コンセントが接地コンセント(端子穴が 3 個)の場合
そのままコンセントにプラグを挿し込んでください。
fig.connection
コンセントがアースターミナル付コンセント(端子穴が 2 個)の場合
プラグに付属の 2P-3P 変換器をつけ、アース接続後コンセントに挿し込みます。
アース接続は必ず、電源プラグをコンセントに挿し込む前に行ってください。
アース接続を外す場合は、必ず電源プラグをコンセントから抜いてから行ってください。
接地コンセント
ターミナル付き
コンセント
アース接続
または
電源コード (付属)
Sー1608/S-0816
サイド・パネル
2P-3P変換器
N
L
(付属)
※ コンセントにアース端子がない場合は、電気工事店に接地工事を依頼してください。
なお、接続方法がわからないときは、ローランド・サービスにご相談ください。
35
章 S-1608/S-0816 システムを使う
SC-W100Sまたは
Cat5eイーサネット・ケーブル
SC-W100Sまたは
Cat5eイーサネット・ケーブル
REACスプリッターS-4000-SP
またはスイッチング・ハブ
最長100mまで 最長100mまで
S-1608
S-0816
6

REAC 機器を接続する

ケーブルについて
REAC-REAC 接続には、ストレート・タイプまたはクロスオーバー・タイプの RJ45 プラグ付き Cat5e イーサーネット・ケーブルが必要です。信号ケーブルの長さは最長 100m です。
SC-W100SまたはCat5eイーサネット・ケーブル
S-1608
最長100mまで
S-0816
REAC ケーブルを延長する
REAC 機器とスイッチング・ハブを直列に接続することで、さらに 100m までケーブルを延長することが できます。ハブまでの距離は 100m を限度として複数のスイッチング・ハブを使用することができます。
一部のスイッチング・ハブでは、クロスオーバー・ケーブルとストレート・ケーブルを自動認識し、接続先 によって切り替えるものがあります。スイッチング・ハブの取扱説明書をお読みになり、使用できるケーブ ルの種類を確認してください。
イーサーネット・ケーブルについては、「Cat5e イーサーネット・ケーブル(RJ45 EtherCon タイプ・コネ クター)」(P.62)、「付録 C:スイッチング・ハブの必要条件」(P.64)をお読みください。
36
REAC 接続時のご注意
REAC 接続は、ホット・スワップ(活線挿抜)時にノイズが出ないように設計されています。しかし、
まれにシステムのオーディオ・アウトプットでノイズが出る場合があります。ホット・スワップによ るスピーカーやオーディオ・アウトプットに接続したほかの機器へのダメージを防ぐには、[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを押しながら接続してください。
[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンから指を離し ても、ミュート状態の ままになっている ことがあります。そ
のときは再度[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを押し続けてミュートしたあと、指を放して解除してください。
Cat5e ケーブル(REAC ケーブル)ケーブル取り扱いのご注意
Cat5e ケーブルに強い力を加えないでください。
Cat5e ケーブルを半径 25mm 以内で巻いたり(曲げたり)、2 つ折りにしないでください。 Cat5e ケーブルを束にしてきつく締め付けないでください。
複数の Cat5e ケーブルを、平行に長い距離で配線しないでください。
Cat5e ケーブルをノイズ源(電源コード、モーター、蛍光灯など)に近づけないでください。
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

S-4000R リモート・コントローラーを接続する

付属の RS-232C ケーブルで、S-1608 または S-0816 の REMOTE コネクターと S-4000R の REMOTE コネクターを接続します。
RS-232Cケーブル
S-4000R
リモート・コントローラー
S-4000R の電源は、S-1608 または S-0816 から RS-232C ケーブルを通じて S-4000R に供給されます。 電源が供給されると S-4000R の POWER インジケーターが青色に点灯します。
REMOTE コネクターはホット・スワップ(活線挿抜)が可能です。S-1608/S-0816 の電源を入れたま ま、ケーブルの抜き差しをすることができます。S-1608 から S-0816 へ S-4000R を付け直すときなど、 S-1608/S-0816 システムの電源を切る必要はありません。
S-1608/S-0816システムのすべての S-1608/S-0816 に、複数のS-4000Rユニットを同時に接続すること ができます。詳しくは「1組のS-1608/S-0816システムで2台のS-4000Rを使う」(P.49)をお読みください。
付属のケーブルより長いケーブルが必要な場合、市販の RS-232C ケーブルを使用することもできます。ま たは自作する場合は、「REMOTE コネクター」(P.63 )をお読みください。
37
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

S-1608/S-0816 にオーディオを接続する

S-1608 または S-0816 の電源がオンのときにインプットへの接続を行う場合は、フロント・パネルの[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを押し続けながら接続をします(インジケーター点灯)。こうすることで、 S-1608/S-0816 システムからのアウトプットはミュート状態になり音声は出力されません。接続したスピー カーやそのほかの機器に与えるダメージを防ぎます。
[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンが有効なのは、S-1608/S-0816 システムのみです。S-1608/S-0816 シス
テムに接続したほかの機器のミュートはできませんので、それらの機器の接続を行う場合はボリュームを絞 るか電源を切ってください。

オーディオ・インプット

16チャンネルXLR入力
マイク、楽器などを接続
S-1608(S-0816)のオーディオ・インプットから、S-0816(S-1608)のオーディオ・アウトプットに オーディオ信号を送信します。
S-1608(S-0816)のフロント・パネルにあるバランス・タイプのオーディオ・インプットに、オーディ オ機器のアウトプット(マイク、楽器など)を接続します。
S-1608/S-0816 は、バランス(XLR)タイプのコネクターを装備しており、図のように配線されていま す。接続する機器の配線を確認して接続してください。
GND
1
2
HOT
COLD
3
8チャンネルXLR出力
ミキシング・コンソール、
アンプなどへ接続
38
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

アンバランス音源を接続する

アンバランス音源を接続するには、次の方法があります。
ダイレクト・ボックス(BOSS DI-1)やバランス - アンバランス変換器を使う方法。
次の図のような配線のケーブル・アダプターを使う方法。
GND
1
3
2
HOT
長いケーブル(6m 以上)でアンバランス音源を接続する場合は、ノイズの影響を最小限にするため、音 源からなるべく近いところでダイレクト・ボックス(BOSS DI-1)やバランス - アンバランス変換器を接 続することをおすすめします。
また、エレクトリック・ギターや、パッシブ・ピックアップ・タイプのベースなどのハイ・インピーダン スな楽器などを接続する場合は、ダイレクト・ボックスやインピーダンス変換器を接続します。
マイクロホンとスピーカーの位置によっては、ハウリング音(キーンという音)が出ることがあります。そ の場合は、以下のように対処してください。
1. マイクロホンの向きを変える
2. マイクロホンをスピーカーから遠ざける
3. 音量を下げる

インプット・ステータス・インジケーター

S-1608 と S-0816 の各インプットには、次の 3 つのステータス・インジケーターがあります。
.....入力信号が 0dB に達すると、赤色に点灯します。
CLIP
........入力信号が -40dB を超えると、緑色に点灯します。
SIG
.....ファンタム電源が供給されるとオレンジ色に点灯します。
+48V
CLIP と SIG インジケーターは音声信号をデジタル化した直後のレベルを表示しています。 CLIP が点灯する ような入力は信号がひずみます。
ファンタム電源オン/オフやプリアンプ・ゲインの設定は S-4000R からコントロールします。詳しくは、「電 源を入れる」(P.40)、「プリアンプ・ゲインを設定する」(P.45)をお読みください。

オーディオ・アウトプット

S-1608(S-0816)のオーディオ・アウトプットからは、S-0816(S-1608)のオーディオ・インプット に入力されたオーディオ信号を出力します。
S-1608(S-0816)のオーディオ・アウトプット・コネクターにバランス・タイプのオーディオ機器(モ ニター・スピーカーなど)を接続します。
アンバランス機器に S-1608(S-0816)のオーディオ・アウトプットを接続する場合は、ダイレクト・ ボックス(BOSS DI-1)や、次のような配線のケーブル・アダプターを接続してください。
GND
HOT
1
3
2
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章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

電源を入れる/切る

電源を入れる

正しく接続したら(P.33)、必ず次の手順で電源を投入してください。手順を間違えると、誤動作をしたりス ピーカーなどが破損する恐れがあります。
本機は回路保護のため、電源をオンしてからしばらくは動作しません。
1.
S-1608/S-0816 システムのユニットを接続します(P.33)。
S-1608 および S-0816 のオーディオ・インプット、オーディオ・アウトプットにオーディオ機器
2.
を接続します。
3.
S-1608 および S-0816 のオーディオ・インプットに接続した機器の電源を入れます。
S-1608 および S-0816 の電源を入れます。
4.
付属の電源コードで、AC コンセントとサイド・パネルの ACインレット を接続します。電源がS-1608/ S-0816 に供給され、POWER インジケーターが青色に点灯します。
S-1608 および S-0816 のオーディオ・アウトプットに接続したオーディオ機器(パワーアンプ、
5.
モニター・スピーカなど)の電源を入れます。

電源を切る

S-1608 および S-0816 のオーディオ・アウトプットに接続したオーディオ機器(パワーアンプ、モ
1.
ニター・スピーカなど)のボリュームを絞り、電源を切ります。
2.
S-4000R をお持ちの場合は、ロック(P.43)の状態に切り替えます。
現在、ロックがオフのときはオンに切り替えます。ロック状態を切り替えるタイミングで、現在のパ ラメーターが S-1608/S-0816 に保存されます。
40
S-1608 および S-0816 の電源を切ります。
3.
電源コードのプラグを AC コンセントから抜きます。POWER インジケーターが消灯します。
6

システム・ステータス・インジケーター

S-1608、S-0816、および S-4000R には、システム・ステータス・インジケーターがあります。システ ムの電源が入るとユニットの現在の状態を確認することができます。
システム・ステータス・インジケーターの詳細は、「付録 A:トラブルシューティング」(P.60)をお読みください。

POWER インジケーター

S-1608/S-0816
ユニット内部の AC 電源回路に電源が供給されている場合、POWER イン ジケーターが青色に点灯します。
S-4000R
S-1608またはS-0816から電源が供給されると、POWER インジケーター が青色に点灯します。
章 S-1608/S-0816 システムを使う

REAC インジケーター(REAC 通信)

S-1608/S-0816 システムで REAC 通信が行われると、インジケーターが緑 色に点灯します。REAC 通信が途絶えると、インジケーターは点滅したあと、 消灯します。

REMOTE(CTRL)インジケーター(REMOTE 通信)

REMOTE に接続された機器との通信(RS-232C 接続)の状態を示します。
S-1608/S-0816
S-1608/S-0816システムがRS-232C機器と通信しているとき、イン
ジケーターはオレンジ色に点灯します。
RS-232C 機器が接続されていないときや RS-232C 通信に問題があ
るとき、インジケーターは消灯します。
RS-232C 機器との通信が確立したあとに接続を切り離すと、インジ
ケーターは約 10 秒間点滅します。
REMOTEインジケーター
S-4000R
S-1608 または S-0816 と通信しているとき、インジケーターはオレンジ色に点灯します。 S-1608 または S-0816 との通信が確立したあとに接続を切り離すと、インジケーターは点滅しま
す。
41
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

システム出力をミュートする

通常、オーディオ機器のプラグを抜き差しするとき、接続されているすべて の機器のボリュームを下げたり、電源を切ったりして、スピーカーなどの再 生装置を保護する必要があります。
しかし、プラグの抜き差しのたびにボリュームを下げる作業は、実用的では ありません。S-1608/S-0816 システ ムでは、システムから出力されるす べ ての音声を一時的にミュートすることができます。
1.
S-1608 または S-0816 のフロント・パネルの[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを押し続けます。
約 1.5 秒後に音声がミュートされ、MUTE ALL OUTPUTS インジケーターが赤色に点灯します。
[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを押し続けている間は、音声が出力されません。
インプットの接続が完了したら、[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを離します。
2.
MUTE ALL OUTPUTS インジケーターが点滅し、システムのミュートが解除されます。MUTE ALL OUTPUTS インジケーターは消灯します。
MUTEALLOUTPUTS インジケーター
[MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを使うと、S-1608/S-0816 システムのアウトプットだけがミュートされま
す。ほかのオーディオ機器のアウトプットはミュートされませんので、ご注意ください。 ほかの機器のオーディオ・インプットに S-1608/S-0816 のオーディオ・アウトプットを接続する場合は、接
続前にオーディオ機器のボリュームを下げるか、電源を切ってください。
ミュートを解除したとき、音声が正常に出力されるまでに多少のノイズが混ざることがありますが、故障
ではありません。
S-4000R を接続している場合、ミュート中は S-4000R の数値表示部が点滅します。
[ALL MUTE OUTPUTS]ボタンを押しているときに REAC ケーブルが抜けると、S-1608/S-0816 シス
テムは、ミュート状態を保持したままになることがあります。このような場合は、以下の手順でミュート を解除してください。
1. REAC ケーブルを再接続します。
2. [MUTE ALL OUTPUTS]ボタンを押して離します。
42
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

S-4000R リモート・コントローラーを使う

S-1608/S-0816 システムに S-4000R を接続すると、以下のことができます。
S-1608 と S-0816 のインプット・チャンネルをコントロール
プリアンプ・ゲイン、パッド、ファンタム電源を設定できます。
入力信号の状態をモニター 入力信号の有無やクリップの状態を確認できます。
インプット・チャンネルの入力レベルのモニター 8 セグメントのレベル・メーターでインプット・レベルが確認できます。
システムの状態をモニター
S-4000R のインジケーターでシステムの状態を確認できます。
S-1608/S-0816 システムのチャンネル設定をメモリー
10 セット分のチャンネル設定を保存したり呼び出したりできます。
S-4000R をスプリット REAC 機器に接続した場合は、パラメーターの確認だけができます。スプリット設定 の詳細は、「S-1608 に入力した音声を複数箇所に分配する(スプリット)」(P.51)をお読みください。
S-4000R を使う前に「S-4000R リモート・コントローラーを接続する」(P.37)をお読みください。

システムの設定変更を禁止する(ロック機能)

S-1608/S-0816 のインプット・チャンネル設定の変更を禁止するロック機能 があります。ライブ・パフォーマンス中などに、意図しない操作によって、 チャンネル設定を変更してしまうことを防ぎます。
S-4000R をロックする
[LOCK]ボタンを押して、[LOCK]インジケーターを点灯させます。ロッ
クをオンにすると、S-1608/S-0816のチャンネル設定は変更できません。
S-4000R のロックをオフにする
[LOCK]インジケーターが消灯するまで[LOCK]ボタンを押し続けます(約 1.5 秒)。
現在の設定を記憶させるには、S-4000R をロック状態に切り替えてから電源を切ってください。次に電源
を入れたとき、現在の状態が自動的に復元されます。 メモリー機能を使って現在の設定を保存する方法もあります(P.48)。
S-4000R がロック状態のときでも、[CHANNEL]つまみでチャンネルを選択して、インプット・レベルを
モニターすることができます。
43
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

入力信号をモニタリングする

シグナル・ステータス・インジケーター
S-1608/S-0816 システムで扱う 24 チャンネルのオーディオ・インプット(S-1608 は 1 〜 16、S-0816 は 17 〜 24)の信号入力状態をモニターするインジケーターです。
S-1608のINPUT1〜16 S-0816のINPUT1〜8 S-1608/S-0816システムでは使われません。
SIG インジケーター
各チャンネルの入力信号レベルが -40dB を超えると、緑色に点灯します。
CLIP インジケーター
各チャンネルの入力信号レベルが 0dB に達すると、赤色に点灯します。 CLIP インジケーターを消灯するには、[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押します。
システム・ステータス・インジケーター(CLIP、SIG)は、音声信号を デジタル化した直 後のレベルを表 示しています。CLIP インジケーターが点灯する場合、音声が歪むことがあります。
システムに問題がある場合は、システム・ステータス・インジケーター(CLIP、SIG)が点灯/点滅して 知らせます。詳しくは、「付録 A:トラブルシューティング」(P.60)をお読みください。
CLIP インジケーターをクリアする
各チャンネルの入力信号レベルが 0dB に達すると、対応するチャンネルの CLIP イ ンジケーターが赤色に点灯し、[CLIP CLEAR / ENTER]インジケーターが点滅し ます。
点灯した CLIP インジケーターを消灯するには、インプット・レベルを適正に調整 したあと、[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押します。
インプット・レベル・メーター
インプット信号を測定する 8 セグメントのインプット・レベル・メーターです。
[CHANNEL] つまみで、インプット・レベルを確認したいチャンネルを選択します
(S-1608 は 1 〜 16、S-0816 は 17 〜 24)。
インプット・レベル・メーターは、音声信号をデジタル化した直後のレベルを表示し ています。チャンネルの入力信号レベルが 0dB に達すると、「CLIP」が点灯します。
44
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6

S-1608/S-0816 のインプット・チャンネルを設定する

S-4000R を S-1608 または S-0816 に接続し、ロックをオフにした状態でそれぞれのインプット・チャ ンネルを設定します。
編集したいチャンネルを選択する
[CHANNEL] つまみで、編集したいチャンネル(1 〜 24)を選択します。現在選択されているチャンネル は、数値表示部に表示されます。
プリアンプ・ゲインを設定する
各インプット・チャンネルのプリアンプ・ゲインを設定します。
[CHANNEL] つまみで設定したいチャンネル(1 〜 24)を選択します。
1.
選択したチャンネルへ音声を入力します。
2.
3.
インプット・レベル・メーターでインプット・レベルを確認しながら、[GAIN]つまみで希望の レベルに調節します。
インプット・レベルが 0dB に達すると、インプット・レベル・メーターの CLIP インジケーターとシ グナル・ステータス・インジケーター(CLIP)が点灯します。CLIP インジケーターが点灯する場合、音 声が歪むことがあります。
高品質な音声を伝送するために、インプット・レベル・メーターのピーク・レベルが -18 〜 -3dB の間で 振れるようにプリアンプ・ゲインを調節してください。
4.
手順 1 〜 3 を繰り返し、ほかのチャンネルのプリアンプ・ゲインを調節します。
[GAIN]つまみの回りにあるインジケーターで、現在選択しているチャンネルのゲイン・レベルを表示します。
45
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6
ゲイン・レンジを切り替える(パッド)
チャンネルごとにプリアンプ・ゲインの可変域を切り替えることができます。 パッドをオンにすると、チャンネルの入力感度が 20dB 低下します。[GAIN]つま
みを最低に設定しているときでも、0dB を超えてしまう(CLIP インジケーターが 点灯する)音源を接続するときは、パッドをオンにしてください。
[CHANNEL] つまみでパッドをオンにしたいチャンネル(1 〜 24)を選択します。
1.
[PAD]ボタンを押して、[PAD]インジケーターを点灯させます。
2.
3.
ほかのチャンネルにもパッドをオンにしたいときは、手順 1 〜 2 を繰り返します。
パッドをオフにするには、[CHANNEL] つまみでチャンネルを選択し、[PAD]ボタンを押して[PAD]イ ンジケーターを消灯させます。
パッドの設定を切り替えるとき、ノイズの発生を防止するため、設定を変更したチャンネルの出力が一時的 にミュートされます。
ファンタム電源を使う
コンデンサー・マイクロホンやアクティブ・ダイレクト・ボックスなど、+48V のファンタム電源を必 要とする機器にファンタム電源を供給することができます。
+48V ファンタム電源を必要としない機器を接続するときは、必ずファンタム電源を切ってください。ファン タム電源を必要としないダイナミック・マイクロホンやオーディオ再生機器、そのほかの機器に誤ってファ ンタム電源が供給されると故障の原因となります。使用するマイクロホンやそのほかの機器に付属の取扱説 明書をよくお読みになり、仕様を確認してください。
(S-1608/S-0816 のファンタム電源:各チャンネル +48V DC、14mA)
[CHANNEL]つまみでファンタム電源をオンにしたいチャンネル(1 〜24)を
1.
選択します。
2.
[PHANTOM +48 V]ボタンを押して、[PHANTOM +48 V]インジケー
ターを点灯させます。
3.
ほかのチャンネルにもファンタム電源を供給させるには手順1〜2を繰り返 します。
ファンタム電源をオフにするには、[CHANNEL] つまみでチャンネルを選択し、[PHANTOM +48 V]ボ タンを押して[PHANTOM +48 V]インジケーターを消灯させます。
ファンタム電源の設定を切り替えるとき、ノイズの発生を防止するため、設定を変更したチャンネルの出力 が一時的にミュートされます。
46
章 S-1608/S-0816 システムを使う
6
2 つのチャンネルをペアで操作する(ステレオ・リンク)
ステレオ・リンク機能は、隣り合った奇数と偶数のチャンネル(1 と 2、3 と 4 など)を同時に操作でき ます。ステレオ音源を S-1608/S-0816 システムに入力しているときに使用します。ステレオ・リンクを オンにすると、奇数チャンネル側のゲイン、パッドの設定などは偶数チャンネル側にコピーされます。
ステレオ・リンクをオンにする
[CHANNEL] つまみでステレオ・リンクをオンにしたいチャンネル(1 〜 24)を選択します。
1.
7 チャンネルと 8 チャンネルをペアで操作したい場合は、「07」または「08」を選びます。
[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押しながら、[CHANNEL]つまみを時計方向に回します。
2.
ステレオ・リンクがオンになります。
3.
[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンから手を放します。
ステレオ・リンクがオンのときは、数値表示部に表示されるチャンネル番号に 2 つのピリオド(.)が 表示されます。
チャンネル7と8を
ステレオ・リンクしたとき
チャンネル23と24を
ステレオ・リンクしたとき
ステレオ・リンクをオフにする
[CHANNEL] つまみでステレオ・リンクを解除したいチャンネル(1 〜 24)を選択します。
1.
[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押しながら、[CHANNEL]つまみを反時計方向に回します。
2.
ステレオ・リンクがオフになります。
3.
[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンから手を放します。
ステレオ・リンク時のご注意
ステレオ・リンクでペアにできるチャンネルは、隣り合った奇数と偶数チャンネルの組み合わせに限 られます(1 と 2、3 と 4 など)。
ステレオ・リンクをオンにすると、奇数チャンネル側の現在のゲインとパッドの設定が、偶数チャン ネル側にコピーされます。
ステレオ・リンクをオフにしても、各パラメーターの値はステレオ・リンクをオンにする前の状態に は戻りません(現在の値のままです)。
ステレオ・リンクがオンのときでも、ファンタム電源の設定はチャンネル単位で切り替えることがで
きます。
47
章 S-1608/S-0816 システムを使う
現在ロードされているプリセット 現在ロードされているプリセット(値を変更)
6

メモリー機能を使う

S-1608/S-0816 システムの全インプット・チャンネルの設定(プリアンプ・ゲイン、パッド、ファンタ ム電源、チャンネル・リンク)を 1 セットとして保存/呼び出しする機能です。10 セット分の設定を保 存することができます。よく使う設定を保存しておくことで、オーディオ・インプットの設定を素早く再 現することができます。
S-4000R のロックがオンであっても、メモリーの保存や呼び出しをすることができます。自動的にロックが オフになります。
メモリーへ保存する(メモリー・ストアー・モード)
次の手順で、現在の設定をメモリーに保存します。
1.
[STORE]インジケーターが緑色に点灯するまで[STORE]ボタンを押し続けます。
メモリー・ストアー・モードになります。
2.
保存先のメモリー番号(0 〜 9)を[CHANNEL]つまみで選択します。
現在ロードされているメモリー番号には、メモリー番号の横にピリオドが 1 つ(.)表示されます。ロー ドされているメモリー番号の設定と、現在のインプット設定が異なっている(値が編集などによって 変更されている)場合は、ピリオドが 2 つ表示されます。
3.
[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押すと、手順 2 で選択したメモリー番号に設定が保存されます。
メモリー・ストアー・モードから通常の状態に戻るには、もう一度[STORE]ボタンを押します。
メモリーを呼び出す(メモリー・リコール・モード)
次の手順で、保存した設定を呼び出します。
[RECALL]インジケーターが点灯するまで[RECALL]ボタンを押し続けます。
1.
メモリー・リコール・モードになります。
設定を呼び出したいメモリー番号(0 〜 9)を[CHANNEL]つまみで選択します。
2.
現在ロードされているメモリー番号には、メモリー番号の横にピリオドが 1 つ(.)表示されます。ロー ドされているメモリー番号の設定と、現在のインプット設定が異なっている(値が編集などによって 変更されている)場合は、ピリオドが 2 つ表示されます。
3.
[CLIP CLEAR / ENTER]ボタンを押すと、手順2 で選択したメモリー番号の設定が呼び出されます。
メモリー・リコール・モードから通常の状態に戻るには再度[RECALL]ボタンを押します。
メモリーを呼び出している間、すべてのシステム出力が一時的にミュートされます。
48
7

システムの応用

1 組の S-1608/S-0816 システムで 2 台の S-4000R を使う

S-4000R は通常、S-1608 または S-0816 のどちらかに接続して使います。しかし、もう 1 台の S-4000R が用意できる場合は、これらを S-1608 と S-0816 の両方に接続することができます。このような接続で、 ステージ側とコンソール・ミキサー側のどちらの位置からでも S-1608/S-0816 システムのコントロール や信号の確認をすることができます。
1 組のシステムで 2 台の S-4000R を使用する場合、以下のように動作します。
ひとつの S-4000R のロックをオフにすると、もう 1 台の S-4000R は自動的にロックがオンになり、
[LOCK]インジケーターが点滅します。
チャンネルの編集、メモリーの保存や呼び出しはロックがオフの 1 台の S-4000R に限られます。
S-4000R の操作については、「S-4000R リモート・コントローラーを使う」(P.43)をお読みください。
S-4000R と S-4000 RCS を組み合わせて使用することもできます(P.50)。
49
章 システムの応用
7

システムをコンピューターからコントロールする(S-4000 RCS)

S-4000 リモート・コントロール・ソフトウェア(S-4000 RCS)を使うと、RS-232C ポートを装備し たコンピューターから S-1608/S-0816 システムのリモート・コントロールとモニタリングができます。
S-4000 RCS は、S-4000R リモート・コントローラーでの使いかたと似ていますが、コンピューターな らではのメリットがあります。
S-1608/S-0816 インプット・チャンネル・コントロール画面
S-1608/S-0816 のインプット・チャンネルすべての設定を 1 つの画面で確認、コントロールできます。
わかりやすいインプット・レベル・メーター画面 インプット・チャンネルすべての入力状態を 1 つの画面で確認できます。
100 個のシーン 100 種類の S-1608/S-0816 の設定の保存と呼び出しができます。
多重システムをわかりやすくモニタリング
コンピューターに複数の RS-232C ポートがあれば、S-1608/S-0816 システムを 4 つまで接続する ことができます。1 台のコンピューターで複数のシステムの信 号をモニターしたりコントロールした りすることができます。

S-4000 RCS を入手する

S-4000 RCS は http://www.roland.co.jp/solution/ から無料でダウンロードすることができます。 S-1608/S-0816 システムでご使用になる前に、S-4000 RCS に添付の取扱説明文をお読みください。
S-4000R と S-4000 RCS を組み合わせて使用することもできます。

動作環境について

S-4000 RCS には、Windows 版と Mac OS 版があり ます。コンピュ ーターの 動作条件 や、最新版の S-4000 RCS に関する情報は、http://www.roland.co.jp/solution/ でご確認ください。
50
章 システムの応用
7

S-1608 に入力した音声を複数箇所に分配する(スプリット)

REAC インターフェースでは、REAC スプリッター S-4000-SP(またはスイッチング・ハブ)と S-0816 を追加することで、S-1608 のインプットに入力されたオーディオ信号を複数の場所に分配することがで きます。
このような接続をスプリット接続といい、ステージからミキサー・コンソールへの伝送に限らず、さまざ まな転送先へオーディオ信号を分配できます。
モニター・コンソール
マルチトラック・レコーダー
リモート・トラック 放送機器への送信
セカンダリ FOH コンソール
そのほか、ステージ・オーディオを送信したい場所へどこにでも
これまでのアナログ・オーディオ・スネーク・システムでは、音源の近くでオーディオ信号を分けてそれ ぞれの転送先に接続をしていました。これには、それぞれの転送先に向けてアナログのオーディオ・ス ネークを準備しなくてはなりません。また、アナログ信号を分流することで、オーディオ信号の品質が落 ちるだけでなく、グランド・ループや電波干渉などによりシステム全体にわたってノイズが入り込む可能 性が大きくなります。
デジタル・スネークの REAC を使用すると、これらの問題を解決しつつ簡単にオーディオを分配すること ができます。REAC スプリッター S-4000-SP(またはスイッチング・ハブ)を介して、それぞれの分配 先に S-0816 を追加し、それらを REAC ケーブル(Cat5e ケーブル)で接続するだけで準備は終わりで す。設定の便利さに加えて REAC スプリット接続は、アナログのオーディオ・スネークを利用していた当 初のセッティングのまますぐに置き換えて運用ができます。オーディオ信号を S-1608 でデジタル信号に してしまえば、品質を損なうことなくいくらでも分配をすることができます。

必要な機器

S-1608 に入力された 16 チャンネルのオーディオ信号を分配するには、次の機器が必要です。
接続したい REAC 機器の数のポートを備えた REAC スプリッターS-4000-SP、またはスイッチング・ ハブ
分配先の S-0816 必要数の Cat5e イーサーネット・ケーブル
本書の「Cat5e イーサーネット・ケーブルの種類」(P.23)での説明のとおり、一部のスイッチング・ハ ブではクロスオーバー・ケーブルとストレート・ケーブルを接続先によって自動認識するものがあります。 使用するスイッチング・ハブの取扱説明書をお読みになり、使用できるケーブルの種類について確認して ください。

スイッチング・ハブの必要条件

REAC システムで使用するスイッチング・ハブは、次の条件を満たす必要があります。
100BASE-TX(IEEE802.3u、ファースト・イーサーネット)をサポートする 1000BASE-T 対応機器
(IEEE802.3ab、ギガ・ビット・イーサーネット)
全二重通信(同時双方向通信)
51
章 システムの応用
S-1608またはS-0816の REMOTEコネクター
S-4000R
リモート・コントローラー
RS-232Cケーブル
モニター・ コンソール
S-4000-SPまたは
スイッチング・ハブ
ステージからの
16chのマイク/ライン音源
S-08168x16(スプリット)
S-08168x16(スレーブ)
S-160816x8(マスター)
16chのマイク/ライン入力
コンソール
からの8ch出力
ステージからの16chの マイク/ライン音源 コンソールからの8ch出力
※スプリット・モードの機器へ 接続した場合は、パラメーター の確認のみ可能です。
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
7

スプリット接続の例

52
章 システムの応用
7

スプリット設定のご注意

スプリット REAC 機器はマスターREAC 機器からのみオーディオ信号を受信することができます。ス レーブ REAC 機器からのオーディオは受信できません。
スプリット REAC 機器として設定されたユニットへはオーディオ・インプットはできません。 REACスプリット機器にもS-4000R を接続することができます。ただし、マスターREAC機器とスレー
ブ REAC 機器に入力されるインプット・チャンネルの状態確認に限って使用できます。

REAC モードを設定する

電源を切り、次のように各ユニットの REAC モードを設定します。
1.
S-1608 の[REAC MODE]スイッチを M に設定します。
S-0816 の[REAC MODE]スイッチを S に設定します。
2.
ステージからオーディオ・スプリットとして分配される各 S-0816 の[REAC MODE]スイッチ
3.
を SP に設定します。
[REAC MODE]スイッチおよびREAC 信号フローへの影響について、「REAC モードを設定する」(P.34)を
お読みください。
ユニットの電源を入れたまま[REAC MODE]スイッチの設定を変更しても、ユニットの電源を入れ直すま で、設定は有効にはなりません。

REAC の接続

基本的な REAC 接続は次のようにします。 すべての S-1608/S-0816 の REAC ポートと REAC スプリッター S-4000-SP(またはスイッチング・ハ
ブ)を Cat5e ケーブルで接続します。
S-4000-SPまたは
スイッチング・ハブ
S-1608
(マスター)
(スレーブ)
S-0816
最長100mまで
S-0816
(スプリット)
各ユニットから REAC スプリッターやスイッチング・ハブまでのケーブルの長さは 100m を超えてはいけま せん。100m 以上で使いたいときは、途中でスイッチング・ハブを接続して中継してください。
最長100mまで
S-0816
(スプリット)
53
章 システムの応用
7

オーディオ機器の接続と電源の入れ方

次の手順でオーディオ機器を接続して電源を入れます。
S-1608/S-0816 システムのユニットを接続します(P.53)。
1.
マスター、スレーブの各 REAC 機器のオーディオ・インプット、オーディオ・アウトプットに
2.
オーディオ機器を接続します。
スプリット REAC 機器のオーディオ・アウトプットにオーディオ機器を接続します。
3.
マスター、スレーブの各 REAC 機器のオーディオ・インプットに接続されたオーディオ機器の電
4.
源を入れます。
マスター、スレーブ、スプリットの各 REAC 機器の電源を入れます。
5.
POWER インジケーターが青色に点灯します。
マスター、スレーブ、スプリットの各 REAC 機器のオーディオ・アウトプットに接続されたオー
6.
ディオ機器(パワーアンプ、モニター・スピーカなど)の電源を入れます。
S-1608/S-0816 のオーディオ接続については、「S-1608/S-0816 にオーディオを接続する」(P.38)をお読 みください。
54
8
S-160816x8(マスター)
S-08168x16(スレーブ)
コンソール
からの8ch出力
ステージからの16chの音源
コンソールからの8ch出力
16chのマイク/ライン入力
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル

システムの接続例

16 × 8 システム

55
章 システムの接続例
モニター・ コンソール
S-4000-SPまたは
スイッチング・ハブ
ステージからの
16chのマイク/ライン音源
S-08168x16(スプリット)
S-08168x16(スレーブ)
S-160816x8(マスター)
16chのマイク/ライン入力
コンソール
からの8ch出力
ステージからの16chの音源
コンソールからの8ch出力
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
8

16 × 8 システム 16 チャンネル・スプリット付き

56

32 × 16 システム

コンソールからの16ch出力
ステージからの32chの音源
S-160816x8(マスター:2台)
S-08168x16(スレーブ:2台)
32chのマイク/ライン入力
コンソールからの16ch出力
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
章 システムの接続例
8
57
章 システムの接続例
S-08168x16(スプリット:2台)
S-08168x16(スレーブ:2台)
S-160816x8(マスター:2台)
モニター・コンソール
コンソール
からの16ch出力
32chのマイク/ライン入力
ステージからの32chのマイク/ライン音源
ステージからの
32chのマイク/ライン音源
コンソールからの16ch出力
S-4000-SPまたは
スイッチング・ハブ(2台)
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
REACケーブルSC-W100S またはCat5eケーブル
8

32 × 16 システム 32 チャンネル・スプリット付き

58
章 システムの接続例
SI SI 空き 空き 空き 空き 空きSOSO SO SO
空き 空き 空き 空き 空きSOSOSI SI SI SI
REACケーブルSC-W100S
またはCat5eケーブル
REACケーブルSC-W100S
またはCat5eケーブル
REACケーブルSC-W100S
またはCat5eケーブル
SI
SO
=SI-AD4/SI-AES4
=SO-DA4/SO-AES4
S-08168x16
S-160816x8
S-4000S
S-4000S
S-4000H
S-160816x8
※S-4000HのREACモードは、必ずS(スレーブ)に 設定してください。 
※S-4000HのOUTPUT17〜24、25〜32には、何も 出力されません。
※S-1608のREACモードは、必ず  M(マスター)に設定してください。 
※S-1608のOUTPUT1〜8には、何も  出力されません。
8

S-4000S/S-4000H と接続する場合

S-4000S および S-4000H は、以下の組み合わせでお使いいただけます。
※ S-4000S の入出力モジュール(SI-AD4/SI-AES4/SO-DA4/SO-AES4)は、下図のように構成してくだ
さい。モジュールの取り付け・取り外しは、お客様自身では行えません。必ずローランド・サービスにご 相談ください。
※ S-1608/S-0816 システムに関する最新の情報は、ローランドのホームページでご確認ください。
http://www.roland.co.jp/solution/
59
資料

付録 A:トラブルシューティング

S-1608/S-0816 システムの各ユニットには、システムの状態を表示するシステム・ステータス・インジ ケーターが用意されています。また、S-4000R には、エラー・インジケーターがあり、点灯/点滅によっ てシステムに問題が発生していることを知らせます。
以下の表では、システム・ステータス・インジケーターとエラー・インジケーターの意味を解説していま す。トラブルシューティングの対策や安全なシステム運用にご活用ください。

S-1608/S-0816 ユニット:システム・ステータス・インジケーター

インジケーター 状態 動作 トラブルシューティングの対策
REAC 点灯 通信の確立
点滅
REAC 通信なし
消灯
消灯 システム立ち上げ
REMOTE 点灯 REMOTE 通信の確立
点滅
REMOTE 通信なし
消灯
消灯 REMOTE ジ ャッ ク に接
MUTE ALL OUTPUTS
続機器なし
点灯 すべてのアウトプットが
ミュート
点滅 すべてのアウトプットが
ミュート解除動作中 冷却ファン停止
消灯 すべてのアウトプットが
ミュート解除
正常作動
REAC 機器すべてに電源が入っていることを確認する。
Cat5e ケーブルの接続を確認する。
Cat5e ケーブルに損傷がないかを点検する。
ケーブルは適切な種類を使用しているか。
→「ケーブルの種類と接続について」(P.23) スイッチング・ハブを使用している場合、作動しているか。
スイッチング・ハブを使用している場合、接続は正しいか。
→「スイッチング・ハブについて」(P.24) 正常作動
正常作動
RS-232C ケーブルに損傷がないかを点検する。
RS-232C ケーブルの配線は正しく行われているか。
→「REMOTE コネクター」(P.63 ) コンピューターに接続している場合、コンピューターの RS-232C
ポートは適切に機能しているか。 正常作動
正常作動
正常作動
冷却ファンが回転しているか点検する。
電源を切り、過熱や損傷を防ぐ。
最寄りのローランド・サービスにご相談ください。
正常作動
60

S-4000R ユニット:システム・ステータス・インジケーター

インジケーター 状態 動作 トラブルシューティングの対策
POWER 点灯 電源が供給されている
消灯 電源が供給されない
REAC 点灯 通信の確立
点滅 システム立ち上げ
REAC 通信なし
CTRL 点灯 REMOTE 通信の確立
点滅 システム立ち上げ
REMOTE 通信なし
正常作動
REAC 機器すべてに電源が入っていることを確認する。
RS-232C ケーブルに損傷がないかを点検する。
RS-232C ケーブルの配線は正しく行われているか。 →「REMOTE コネクター」(P.63 )
正常作動
正常作動
REAC 機器すべてに電源が入っていることを確認する。
Cat5e ケーブルの接続を確認する。
Cat5e ケーブルに損傷がないかを点検する。
ケーブルは適切な種類を使用しているか。 →「ケーブルの種類と接続について」(P.23)
スイッチング・ハブを使用している場合、作動しているか。
スイッチング・ハブを使用している場合、接続は正しいか。 →「スイッチング・ハブについて」(P.24)
正常作動
正常作動
RS-232C ケーブルに損傷がないかを点検する。
RS-232C ケーブルの配線は正しく行われているか。 →「REMOTE コネクター」(P.63 )
資料

S-4000R ユニット:エラー・インジケーター

インジケーター 状態 動作 トラブルシューティングの対策
CLIP 1 / SIG 1 点滅 REAC 接続が障害を起こ
し、REAC 接続が切断さ れた。
CLIP 2 点灯 マスター REAC 機器の冷
却ファンが停止した。
点滅 マスター REAC 機器の冷却ファンが停止状態から回復した。
CLIP 4 / SIG 4 点灯 REAC 通信にエラーが
あった。
SIG 2 点灯 スレーブまたはスプリッ
ト REAC 機器の冷却ファ ンが停止した。
点滅 スレーブまたはスプリット REAC 機器の冷却ファンが停止状態から回復した。
チャンネル数値 表示部
Er 点滅 この 表のエ ラー・インジ
ケーターの中の 1 つが点 滅すると、必ず点滅する。
REAC ケーブルの配線を点検する。 →「Cat5e イーサーネット・ケーブル(RJ45 EtherCon タイプ・ コネクター)」(P.62)
REAC 接続を点検する。
REAC 接続のスイッチング・ハブを点検する(使用している場合)。
冷却ファンが回転しているか点検する。
電源を切り、過熱や損傷を防ぐ。
最寄りのローランド・サービスにご相談ください。
REAC ケーブルの配線を点検する。 →「Cat5e イーサーネット・ケーブル(RJ45 EtherCon タイプ・ コネクター)」(P.62)
REAC 接続を点検する。
REAC 接続のスイッチング・ハブを点検する(使用している場合)。
冷却ファンが回転しているか点検する。 電源を切り、過熱や損傷を防ぐ。
最寄りのローランド・サービスにご相談ください。
エラーの原因を捜す。
正常な S-4000R 操作に戻るには[CLIP CLEAR / ENTER]ボタン
を押す。
61
資料

付録 B:ピン配列図

Cat5e イーサーネット・ケーブル(RJ45 EtherCon タイプ・コネクター)

Cat5e クロスオーバー・ケーブル(REAC ケーブル SC-W100S)
TX+
1
TX-
2
RX+
3
4
5
RX-
6
7
8
Cat5e ストレート・ケーブル
TX+
1
TX-
2
RX+
3
4
5
TX+
1
TX-
2
RX+
3
4
5
RX-
6
7
8
TX+
1
TX-
2
RX+
3
4
5
62
RX-
6
7
8
RX-
6
7
8

REMOTE コネクター(RS-232C、DB-9 タイプ)

ケーブルの長さは、最大 15m までを推奨します。
ピン番号 信号名 ピン配置
1 NC
2 TxD(Data Out)
3 RxD(Data In)
4 NC
5 GND
6 +5V
7 8 番ピンと接続
8 7 番ピンと接続
9 NC
4
2
5
3
1
9
7
6
8
付属RS-232Cケーブル
資料
1
2 3
4 5 6
7 8 9
1
2 3
4 5 6
7 8 9

S-1608/S-0816 オーディオ・コネクター(XLR タイプ)

ピン配列(INPUT / OUTPUT)
バランス接続(推奨)
GND
1
2
アンバランス接続
アンバランス接続のときは、コールドとグランドを接続します。
GND
HOT
3
HOT
COLD
1
3
2
63
資料

付録 C:スイッチング・ハブの必要条件

REAC 機器を接続するスイッチング・ハブは、次の条件を満たす必要があります。
1000BASE-T 対応スイッチング・ハブを推奨(IEEE802.3ab、ギガ・ビット・イーサーネット)
100BASE-TX インターフェースに対応していること(IEEE802.3u、ファースト・イーサーネット)
全二重通信(同時双方向通信)をサポートしていること
スイッチング・ハブ使用時の注意
REAC 機器間のネットワーク伝送時間は約 375 マイクロ秒ですが、スイッチング・ハブを経由した場合
は、1 台につき約 200 マイクロ秒の遅れが発生します。 直列で接続できるスイッチング・ハブは 4 台までです。したがって、延長できるイーサーネット・ケー
ブルの長さは 500m までです。
REAC 機器は、100BASE-TX をサポートしたハブに接続してください。
REAC 機器の通信プロトコルは 100BASE-TX(ファースト・イーサーネット)を使用しています。REAC 機器は 40 チャンネルのデジタル・オーディオ・データを転送するためにこのプロトコルの全帯域幅を使用 します。しかし 100BASE-TX スイッチング・ハブの中にはこの量のデータ通信を扱えないものがありま す。1000BASE-T(ギガ・ビット・イーサーネット)対応のスイ ッチング・ハブであれば 100BASE-TX プロトコル以上のデータを高速で扱うことができます。REAC 機器の接続は、1000BASE-T 対応のスイッ チング・ハブの使用をおすすめします。
使用するスイッチング・ハブの取扱説明書をよくお読みください。
64

付録 D:主な仕様

S-1608 ステージ・ユニット

チャンネル数 16 チャンネル入力/ 8 チャンネル出力 AD 変換 サンプリング周波数:96.0kHz
信号処理:24 ビット
DA 変換 サンプリング周波数:96.0kHz
信号処理:24 ビット 周波数特性 -2dB / +0dB(@ +4dBu、20Hz 〜 20kHz) 全高調波ひずみ率 0.05% 以下(Pad:オン、Input Gain:+4dBu、22Hz 〜 20kHz) ダイナミック・レンジ 110dB クロス・トーク -80dB 以下(Input Gain:+4dBu、typ.) 規定入力レベル -65 〜 -10dBu(PAD:オフ)
-45 〜 +10dBu(PAD:オン)
(1dB ステップ、最大 +28dBu) PAD 20dB オン/オフ 入力インピーダンス 14kΩ 規定出力レベル +4dBu 固定(最大 +22dBu) 出力インピーダンス 600Ω 推奨負荷インピーダンス 10kΩ 以上 残留ノイズ・レベル(IHF-A、typ.) -80dBu 以下 等価入力雑音レベル(E.I.N.) -128dB ネットワーク遅延時間 375μs(AD → REAC → DA 遅延時間:約 1.2ms)※1 コネクター インプット× 16(XLR タイプ、バランス、ファンタム電源)
アウトプット× 8(XLR タイプ、バランス) DIGITAL OUT コネクター× 1(オプティカル・タイプ) REAC コネクター× 1(RJ-45 EtherCon タイプ) リモート・コネクター× 1(RS-232C、9 ピン D-sub タイプ)
インジケーター POWER インジケーター× 1
REAC インジケーター× 1 REMOTE インジケーター× 1
MUTE ALL OUTPUTS インジケーター× 1 電源 AC100V(50/60Hz) 消費電力 45W ファンタム電源 +48V / 1 4mA(各インプット・チャンネル、リモート・コントロール可能)
外形寸法 401(幅)× 135.0(奥行)× 177.0(高さ)mm 質量 5.5kg 動作温度 0 〜 +40 ℃ 付属品 電源コード(2P-3P 変換器)× 1
REAC コネクター・カバー× 1
フェライト・コア× 1
ゴム足× 4
ラック・マウント・キット× 1
保証書
取扱説明書 別売品 REAC スプリッター:S-4000-SP
Cat5e イーサーネット・クロスオーバー・ケーブル: SC-W100S(100m)
(ノイトリック社製イーサコン・プラグ付き)
資料
※ 1)REAC の回線に REAC スプリッター S-4000-SP やスイッチング・ハブを挿入する場合、それらスプリット機器の性能に応じて
ネットワーク遅延時間が増えます。スプリット機器が挿入された時の遅延時間は、1台あたり最大で200マイクロ秒(0.2mS)です。 ※ 0dBu = 0.775Vrms ※ 製品の仕様および外観は、改良のため予告なく変更することがあります。
65
資料

S-0816 FOH ユニット

チャンネル数 8 チャンネル入力/ 16 チャンネル出力 AD 変換 サンプリング周波数:96.0kHz
信号処理:24 ビット
DA 変換 サンプリング周波数:96.0kHz
信号処理:24 ビット 周波数特性 -2dB / +0dB(@ +4dBu、20Hz 〜 20kHz) 全高調波ひずみ率 0.05% 以下(Pad:オン、Input Gain:+4dBu、22Hz 〜 20kHz) ダイナミック・レンジ 110dB クロス・トーク -80dB 以下(Input Gain:+4dBu、typ.) 規定入力レベル -65 〜 -10dBu(PAD:オフ)
-45 〜 +10dBu(PAD:オン)
(1dB ステップ、最大 +28dBu) PAD 20dB オン/オフ 入力インピーダンス 14kΩ 規定出力レベル +4dBu 固定(最大 +22dBu) 出力インピーダンス 600Ω 推奨負荷インピーダンス 10kΩ 以上 残留ノイズ・レベル(IHF-A、typ.) -80dBu 以下 等価入力雑音レベル(E.I.N.) -124dB ネットワーク遅延時間 375μs(AD → REAC → DA 遅延時間:約 1.2ms)※1 コネクター インプット× 16(XLR タイプ、バランス、ファンタム電源)
アウトプット× 8(XLR タイプ、バランス) DIGITAL OUT コネクター× 1(オプティカル・タイプ) REAC コネクター× 1(RJ-45 EtherCon タイプ) リモート・コネクター× 1(RS-232C、9 ピン D-sub タイプ)
インジケーター POWER インジケーター× 1
REAC インジケーター× 1 REMOTE インジケーター× 1
MUTE ALL OUTPUTS インジケーター× 1 電源 AC100V(50/60Hz) 消費電力 45W ファンタム電源 +48V / 1 4mA(各インプット・チャンネル、リモート・コントロール可能) 外形寸法 401(幅)× 135.0(奥行)× 177.0(高さ)mm 質量 5.5kg 動作温度 0 〜 +40 ℃
付属品 電源コード(2P-3P 変換器)× 1
REAC コネクター・カバー× 1
フェライト・コア× 1
ゴム足× 4
ラック・マウント・キット× 1
保証書
取扱説明書 別売品 REAC スプリッター:S-4000-SP
Cat5e イーサーネット・クロスオーバー・ケーブル: SC-W100S(100m)
(ノイトリック社製イーサコン・プラグ付き)
※ 1)REAC の回線に REAC スプリッター S-4000-SP やスイッチング・ハブを挿入する場合、それらスプリット機器の性能に応じて
ネットワーク遅延時間が増えます。スプリット機器が挿入された時の遅延時間は、1台あたり最大で200マイクロ秒(0.2mS)です。 ※ 0dBu = 0.775Vrms ※ 製品の仕様および外観は、改良のため予告なく変更することがあります。
66

S-4000R リモート・コントローラー

コネクター リモート・コネクター:1(RS-232C、DB-9 タイプ) インジケーター CLIP インジケーター(1 〜 40)
SIG インジケーター(1 〜 40) POWER インジケーター REAC インジケーター CTRL インジケーター インプット・レベル・メーター
ゲイン・インジケーター(15 ステップ) メモリー 10 メモリー 電源 接続機器より供給(S-1608 または S-0816 よりリモート・ケーブルにて供給) 外形寸法 215.0(幅)× 87.0(奥行)× 54.6(高さ)mm 質量 0.8kg 動作温度 0 〜 +40 ℃ 付属品 RS-232C ケーブル(3m)
ラック・マウント・アングル
取付説明書
資料
※ 製品の仕様および外観は、改良のため予告なく変更することがあります。
67
資料
101.6
177
135
465
135
単位:mm
401
177
482

外形寸法図

S-1608 ステージ・ユニット

68

S-0816 FHO ユニット

101.6
177
135
482
465
135
単位:mm
401
177
資料
69
資料
215
54.6
89.2
54.3
60.9
87.8
単位:mm

S-4000R リモート・コントローラー

70
索引
A
A/D-D/A 変換
25
C
CHANNEL つまみ(S-4000R) CLIP インジケーター
S-1608、S-0816
S-4000R CLIP インジケーターのクリア CTRL インジケーター
18, 44, 61
15, 39
18, 45
19, 44
20, 41, 61
F
FOH(フロント・オブ・ハウス)
G
GAIN つまみ(S-4000R)
19, 45
I
INPUT コネクター
ピン配列図
15, 38
63
M
MUTE ALL OUTPUTS
16, 42
O
OUTPUT コネクター
ピン配列図
15, 39
63
P
PAD ボタン
19, 46
R
REAC
22
インジケーター
ケーブル
ケーブルの延長
ケーブルの接続
ケーブルの接続(スプリット)
コネクター・カバー
コネクター(RJ45)
スイッチング・ハブを使う REAC モード
スイッチの設定
スイッチの設定(スプリット) REMOTE コネクター
S-1608、S-0816
S-4000R REMOTE インジケーター RJ45 コネクター RS-232C
ピン配列図
25
23, 36
34
20, 37
63
41, 60, 61
36 36
32
23
34
15, 37
23, 62
24, 36, 51, 53
15, 41
9
53
53
2 台の S-4000R を使う パッドの設定 プリアンプ・ゲインの設定 ホット・スワップ(活線挿抜) メモリー機能
保存 メモリー・ストアー・モード メモリー・リコール・モード 呼び出し
ロック機能
48
48
43
46
49
45
37
48 48
X
XLR コネクター
アンバランス接続 ピン配列
15
39
63
イーサーネット・コネクター(RJ45)
ピン配列図
イーサネット・ケーブル
延長する クロスオーバー ストレート 取り扱いのご注意 ピン配列図
イーサネット・スイッチング・ハブ 
インプット・レベル・メーター(S-4000R)
62
36
23, 36, 51
23, 36, 51
36
62
<参照> スイッチング・ハブ
23
19, 44
エラー・インジケーター
61
外形寸法図
S-0816
69
S-1608
68
S-4000R
70
吸気口
17
クロスオーバー・ケーブル  
<参照> イーサネット・ケーブル
ケーブル  <参照> イーサネット・ケーブル ケーブルの延長 <参照> REAC
コンピューター制御 <参照> S-4000 RCS
スイッチング・ハブ
ケーブルの延長 スプリット接続で使う
必要条件(REAC システム) ステレオ・リンク ストレート・ケーブル  
スプリット
24
23, 36, 53
51, 53
51, 64
47
<参照> イーサネット・ ケーブル
51
接続の概要図
S-1608/S-0816 システム
33
電源コード・クランプ 電源の接続
S-1608、S-0816
S-4000R 電源を入れる
S-1608/S-0816 システム
S-1608/S-0816 システム(スプリット) 電源を切る
37
40
30
35
40
トラブルシューティング
60, 61
排気口
17
ピン配列図
62, 63
ファンタム電源
ステータス・インジケーター
設定
20, 46
フェライト・コア プリアンプ フロント・オブ・ハウス(FHO)
31
26
15, 39
9
ミュート
16, 42
メモリー機能
48
ラック・マウント
S-1608、S-0816
S-4000R
28
29
54
S
S-4000 RCS S-4000R
CLIP インジケーターのクリア インプット・レベル・メーター ゲイン・レンジの切り替え(パッド) シグナル・ステータス・インジケーター ステレオ・リンク 接続 チャンネルの選択
27, 50
44
47
37
45
44
46
仕様
S-0816
66
S-1608
65
S-4000R
消音
44
16, 42
67
リモート・コントロール 
リンク
<参照> S-4000R、 S-4000 RCS
47
冷却ファン吸気口、排気口
17
ロック機能(S-4000R)
43
71
お問い合わせの窓口
取扱説明書の英語版(有料)をご希望の方は、販売店にお問い合わせください。
If you should require an English Owner’s Manual (at a modest fee), please contact an authorized Roland distributor.
04569245 07-04-1N
*04569245-01*
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