DIGITAL PIANO Date: Oct 8, 2002
Model:F-30 MIDI インプリメンテーション Version 1.00
1. 受信データ
■チャンネル・ボイス・メッセージ
●ノート・オフ
ステータス 第2 バイト 第3バイト
8nH kkH vvH
9nH kkH 00H
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
kk = ノート・ナンバー:00H-7FH(0-127)
vv = ノート・オフ・ベロシティー:00H-7FH(0-127)
※ ノート・オフ・メッセージのベロシティーの値は無視します。
●ノート・オン
ステータス 第2 バイト 第3バイト
9nH kkH vvH
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
kk = ノート・ナンバー:00H-7FH(0-127)
vv = ノート・オン・ベロシティー:01H-7FH(1-127)
※ 15-113 の範囲外のノートナンバーが受信されたときは、この範囲内にオクターブ・シ
フトされます。
※ トランスポーズの設定は、受信したノートナンバーに対して影響を与えません。
●コントロール・チェンジ
※ コントロール・チェンジで設定された値は、プログラム・チェンジ等を受信しても初期
設定値にリセットされません。
○ データ・エントリー(コントローラー・ナンバー 6, 38)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 06H mmH
BnH 26H llH
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
mm, ll =RPN で指定されたパラメーターに対する値
mm = 上位バイト(MSB)、ll = 下位バイト(LSB)
○ ボリューム(コントローラー・ナンバー 7)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 07H vvH
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = ボリューム:00H-7FH(0-127)、初期設定値 = 64H(100)
※MIDI によるボリューム・コントロールは、MIDI からのノート情報にのみ有効です。本
体で演奏されたノート情報には影響を与えません。
○ エクスプレッション(コントローラー・ナンバー 11)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 0BH vvH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値:00H-7FH(0-127)0-63 = OFF、64-127 = ON
※ 受信情報は、MIDIからのノート・イベントにのみ有効です。
○ エフェクト 1(リバーブ・センド・レベル)(コントローラー・ナンバー 91)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 5BH vvH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値:00H-7FH(0-127)0-63 = OFF、64-127 = ON
○ RPNMSB / LSB(コントローラー・ナンバー100, 101)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 65H mmH
BnH 64H llH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-h.16)
mm = RPNで指定するパラメーター・ナンバーの上位バイト(MSB)
ll = RPNで指定するパラメーター・ナンバーの下位バイト(LSB)
※ RPNで設定された値は、プログラム・チェンジやリセット・オール・コントローラーな
どを受信してもリセットされません。
※ *RPN**
コントロール・チェンジには、RPN(レジスタード・パラメーター・ナンバー)、すなわち
MIDI 規格で機能が定義されている拡張パラメーターがあります。
実際の使用にあたっては、まずRPN(コントローラー・ナンバー 100 および 101、順番は
どちらからでもよい)を送信して制御するパラメーターを指定し、その後デ ータ・エント
リー(コントローラー・ナンバー 6, 38)で指定パラメーターの値を設定します。
一旦 RPNのパラメーターが指定されると、その後同一チャンネルで受信するデータ・エン
トリーは全てそのパラメーターに対する値の変更とみなされます。
誤動作を防止するために、必要なパラメーターとその値の設定が終わったら、RPN ヌルを
設定することをお勧めします。
本機は、以下に示す RPNを受信します。
RPN Data entry 解説
MSB LSB MSB LSB
00H 01H mmH llH マスター・ファイン・チューニング
mm、ll:0000H - 40 00H - 7F 7FH 初期値 = 40 00H
(-100 - 0 - +99.9 セント)
7FH 7FH --- --- RPN ヌル
RPNが指定されていない状態にします。
RPNヌルに設定後受信したデータ・エントリーは無視します。
(RPNヌルの設定にはデータ・エントリーの送信は不要です。)
既に設定済みの設定値は変化しません。
mm、ll:無視します。
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = エクスプレッション:00H-7FH(0-127)、初期設定値 = 7FH(127)
※ 受信情報は、MIDIからのノート・イベントにのみ有効です。
○ ホールド 1(コントローラー・ナンバー64)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 40H vvH
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値:00H-7FH(0-127)0-63 = OFF、64-127 = ON
※ 受信情報は、MIDIからのノート・イベントにのみ有効です。
○ ソステヌート(コントローラー・ナンバー 66)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 42H vvH
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値:00H-7FH(0-127)0-63 = OFF、64-127 = ON
※ 受信情報は、MIDIからのノート・イベントにのみ有効です。
○ ソフト(コントローラー・ナンバー 67)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 43H vvH
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Model:F-30 MIDI インプリメンテーション Version 1.00
●プログラム・チェンジ
ステータス 第2 バイト
CnH ppH
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
pp = プログラム・ナンバー:00H...40H(prog. 1...65)
プログラム・チェンジを受信すると、音色が次のように変わります。
prog 音色
1 Grand Piano
2 Bright Piano
3 Stage Rhodes
4 E.Piano
5 Harpsichord
6 Organ Flute
7 Pipe Organ
8 Rotaly Organ
9 Strings
10 Choir
11 --12 Grand Piano + Stage Rhodes
13 Grand Piano + E.Piano
14 Grand Piano + Harpsichord
15 Grand Piano + Organ Flute
16 Grand Piano + Pipe Organ
17 Grand Piano + Rotaly Organ
18 Grand Piano + Strings
19 Grand Piano + Choir
20 Bright Piano + Stage Rhodes
21 Bright Piano + E.Piano
22 Bright Piano + Harpsichord
23 Bright Piano + Organ Flute
24 Bright Piano + Pipe Organ
25 Bright Piano + Rotaly Organ
26 Bright Piano + Strings
27 Bright Piano + Choir
28 --29 Stage Rhodes + Harpsichord
30 Stage Rhodes + Organ Flute
31 Stage Rhodes + Pipe Organ
32 Stage Rhodes + RotalyOrgan
33 Stage Rhodes + Strings
34 Stage Rhodes + Choir
35 E.Piano + Harpsichord
36 E.Piano + Organ Flute
37 E.Piano + Pipe Organ
38 E.Piano + Rotaly Organ
39 E.Piano + Strings
40 E.Piano + Choir
41 --42 Harpsichord + Pipe Organ
43 Harpsichord + Rotaly Organ
44 Harpsichord + Strings
45 Harpsichord + Choir
46 Organ Flute + Pipe Organ
47 Organ Flute + Rotaly Organ
48 Organ Flute + Strings
49 Organ Flute + Choir
50 --51 Pipe Organ + Strings
52 Pipe Organ + Choir
53 Rotaly Organ + Strings
54 Rotaly Organ + Choir
55 --56 Ac.Bass ¦ Grand Piano
57 Strings ¦ Grand Piano
58 Vibraphone
59 El.Bass ¦ StageRhodes
60 Clavinet
61 Strings ¦ Harpsichord
62 Strings ¦ Pipe Organ
63 Rotaly Organ ¦ Jazz Organ
64 Strings And Brass
65 Strings ¦ Flute
■チャンネル・モード・メッセージ
●リセット・オール・コントローラー
(コントローラー・ナンバー 121)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 79H 00H
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
※ このメッセージを受信すると、以下のコントローラーがリセット値に設定されます。
コントローラー リセット値
エクスプレッション 127(最大)
ホールド 1 0(オフ)
ソステヌート 0(オフ)
ソフト 0(オフ)
●ローカル・コントロール(コントローラー・ナンバー122)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7AH vvH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値:00H,7FH(0,127) 0 = OFF、127 = ON
●オール・ノート・オフ(コントローラー・ナンバー 123)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7BH 00H
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信すると、該当チャンネルのオンになっているノートをすべ
てオフします。ただし、ホールド1 またはソステヌートがオンの場合は、それらがオフ
になるまで発音は終了しません。
● OMNI OFF(コントローラー・ナンバー 124)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7CH 00H
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ない、モードが OMNIOFF、
POLY (Mode 3) になります。
● OMNI ON(コントローラー・ナンバー 125)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7DH 00H
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ない、モードがOMNI ON、
POLY (Mode 1) になります。
●MONO(コントローラー・ナンバー 126)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7EH mmH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
mm = モノ数:00H-10H(0-16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ないます。
● POLY(コントローラー・ナンバー 127)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7FH 00H
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ないます。
※ '+'はデュアル音色です。'¦'はスプリット音色です。
※ '---'および上記以外のプログラム・チェンジは無視されます。
※ プログラム・チェンジ受信後の新たなノート・オンから音色が変わります。プログラム・
チェンジ受信前からすでに発音中のボイスは影響を受けません。
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Model:F-30 MIDI インプリメンテーション Version 1.00
■システム・リアルタイム・メッセージ
●アクティブ・センシング
ステータス
FEH
※ アクティブ・センシングを受信すると、それ以降のすべてのメッセージ間隔を監視する
状態になります。監視している状態では、メッセージ間隔が 360ms を超えると、オー
ル・ノート・オフ/リセット・オール・コントローラーズを受信したときと同じ処理を
して、メッセージ間隔を監視しない状態に戻ります。
■システム・エクスクルーシブ・メッセージ
ステータス データ・バイト ステータス
F0H iiH, ddH, ......, eeH F7H
F0H: システム・エクスクルーシブ・メッセージのステータス
ii = IDナンバー: どのメーカーのエクスクルーシブ・メッセージであるかの識別をする
dd,..., ee = データ: 00H-7FH(0-127)
F7H: EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
●ユニバーサル・ノンリアルタイム・システム・
エクスクルーシブ・メッセージ
○ アイデンティティー・リクエスト・メッセージ
ステータス データ・バイト ステータス
F0H 7EH, dev, 06H, 01H F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
7EH IDナンバー(ユニバーサル・リアルタイム・メッセージ)
dev デバイスID(dev:UNIT#-1)
06H サブID#1(General Information)
01H サブID#2(Identity Request)
F7H EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
※ devは UNIT#-1 と一致するもの、および 7FH(Broadcast)。
※ UNIT# は、MIDI 送受信チャンネルと同じ値をとります。
●データ転送
F-30 はエクスクルーシブ・メッセージによって、パラメーターを送受信することができま
す。
F-30 のデータ転送に使用するエクスクルーシブ・メッセージのモデル ID は 1AH、デバイ
スIDはMIDI設定の UNIT# で決まります。
UNIT# は、MIDI 送受信チャンネルと同じ値をとります。
○ データ・セット 1 DT1
実際のデータの転送を行なうメッセージで、機器に対してデータを設定したい場合に使用し
ます。
ステータス
F0H 41H, dev, 1AH, 12H, aaH, bbH, ddH, sum F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
41H IDナンバー(Roland)
dev デバイスID(dev:UNIT#-1)
1AH モデルID(F-30)
12H コマンドID(DT1)
aaH アドレス上位バイト:送信するデータのアドレスの上位バイト
bbH アドレス下位バイト:送信するデータのアドレスの下位バイト
ddH データ:送信するデータの本体。
sum チェックサム
F7H EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
ための ID ナンバー(マニファクチャラー ID)です。ローランドのマ
ニファクチャラーID は41Hです。
7EHと 7FHのID ナンバーは、ユニバーサル・ノンリアルタイム・メッ
セージ(7EH)、ユニバーサル・リアルタイム・メッセージ(7FH)と
してMIDI規格の拡張として使用されます。
本機が受信するシステム・エクスクルーシブ・メッセージは、ユニバー
サル・ノンリアルタイム・システム・エクスクルーシブ・メッセージ
とデータ・セット(DT1) です。
データ・バイト ステータス
2. 送信データ
■チャンネル・ボイス・メッセージ
●ノート・オフ
ステータス 第2 バイト 第3バイト
8nH kkH 40H
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
kk= ノート・ナンバー:0FH-71H(15-113)
●ノート・オン
ステータス 第2 バイト 第3バイト
9nH kkH vvH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
kk = ノート・ナンバー:0FH-71H(15-113)
vv = ノート・オン・ベロシティー:01H-7FH(1-127)
※ 送信されるノート・ナンバーは、トランスポーズの設定によって変わります。
●コントロール・チェンジ
○ データ・エントリー(コントローラー・ナンバー 6,38)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 06H mmH
BnH 26H llH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H - FH(ch.1 - ch.16)
mm,ll = RPNで指定されたパラメーターに対する値
mm = 上位バイト(MSB)、ll = 下位バイト (LSB)
○ ホールド 1(コントローラー・ナンバー 64)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 40H vvH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値:00H,7FH(0, 127)0=OFF、127=ON
○ ソフト(コントローラー・ナンバー 67)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 43H vvH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値:00H-7FH(0,127)0=OFF、127=ON
○ エフェクト 1(リバーブ・センド・レベル)(コントローラー・ナンバー 91)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 5BH vvH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1 - ch.16)
vv = コントロール値:00H,7FH(0,127)0=OFF、127=ON
○ RPNMSB/LSB(コントローラー・ナンバー 100,101)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 65H mmH
BnH 64H llH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH (ch.1-ch.16)
mm = RPNで指定するパラメーター・ナンバーの上位バイト (MSB)
ll = RPNで指定するパラメーター・ナンバーの下位バイト (LSB)
※ *RPN**
F-30 が送信する RPN は、マスター・ファイン・チューンとRPN ヌルです。
RPNヌルは、マスター・ファイン・チューン送信後に続けて送信されます。
RPN Data entry 解説
MSB LSB MSB LSB
00H 01H mmH llH マスター・ファイン・チューン
mm、ll :00 00H - 40 00H - 7F7FH
(-100 - 0 - +99.9 セント)
7FH7FH --- --- RPN ヌル
※「データ・セット1」を続けて送る場合、パケット間は 40ms 以上の時間間隔をあけてく
ださい。
※ アドレスについては「3. パラメーター・アドレス・マップ」を参照してください。
※ チェックサムについては「4. 参考資料」を参照してください。
3
Model:F-30 MIDI インプリメンテーション Version 1.00
●プログラム・チェンジ
ステータス 第2 バイト
CnH ppH
n=MIDIチャンネル・ナンバー:0H - FH (ch.1 - ch.16)
pp=プログラム・ナンバー:00H...40H(prog. 1...65)
※ プログラム・チェンジ・ナンバーと音色の対応については、1. 受信データ「●プログラ
ム・チェンジ」をご覧下さい。
■システム・リアルタイム・メッセージ
●アクティブ・センシング
ステータス
FEH
※約210ms 間隔で常時送信します。
■システム・エクスクルーシブ・メッセージ
F-30 はエクスクルーシブ・メッセージによって、パラメーターを送受信することができま
す。
F-30 のデータ転送に使用するエクスクルーシブ・メッセージのモデル ID は 1AH、デバイ
スIDはMIDI設定の UNIT# で決まります。
UNIT# は、送受信チャンネルと同じ値をとります。
●ユニバーサル・ノンリアルタイム・システム・
エクスクルーシブ・メッセージ
○ アイデンティティー・リプライ
ステータス データ・バイト ステータス
F0H 7EH, dev, 06H, 02H, 41H, 1AH, 00H, 06H, 02H, 01H, 01H, 00H, 00H, F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
7EH IDナンバー(ユニバーサル・ノンリアルタイム・メッセージ)
dev デバイスID(dev:UNIT#-1)
06H サブID#1(General Information)
02H サブID#1(Identity Reply)
41H IDナンバー(Roland)
1AH デバイス・ファミリー・コード(LSB)
00H デバイス・ファミリー・コード(MSB)
06H デバイス・ファミリー・ナンバー・コード(LSB)
02H デバイス・ファミリー・ナンバー・コード(MSB)
01H,01H,00H,00H ソフトウェアー・リビジョン・レベル
F7H EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
※ アイデンティティー・リクエストを受信した場合、上記のアイデンティティー・リプラ
イを送信します。
●データ転送
○ データ・セット 1 DT1
ステータス データ・バイト ステータス
F0H 41H, dev, 1AH, 12H, aaH, bbH, ddH, sum F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
41H IDナンバー(Roland)
dev デバイスID(dev:UNIT#-1)
1AH モデル ID(F-30)
12H コマンドID(DT1)
aaH アドレス上位バイト:送信するデータのアドレスの上位バイト
bbH アドレス下位バイト:送信するデータのアドレスの下位バイト
ddH データ:送信するデータの本体。
sum チェックサム
F7H EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
3. パラメーター・アドレス・マップ
(Model ID=1AH)
アドレス、データの記述は全て 16進表示です。
+————————————+—————————+————————————————————————————————————————+
| address(H) | data(H) | Description |
|————————————+—————————+————————————————————————————————————————|
| 01 03 | 00—7F | Reverb Type |
| | | 00H — 0FH : Type 1 |
| | | 10H — 1FH : Type 2 |
| | | 20H — 2FH : Type 3 |
| | | 30H — 3FH : Type 4 |
| | | 40H — 4FH : Type 5 |
| | | 50H — 5FH : Type 6 |
| | | 60H — 6FH : Type 7 |
| | | 70H — 7FH : Type 8 |
+———————————————————————————————————————————————————————————————+
4. 参考資料
●10進数と16 進数の対応表(16 進数表記の数字の後ろには
H をつけています。)
MIDI では、データ値や、エクスクルーシブ・メッセージのアドレスやサイズには、7 ビッ
トごとの 16進表記が使用されます。
10 進表記との対応表は次の通りです。
+——————+——————++——————+——————++——————+——————++——————+——————+
| 10進 | 16進 || 10進 | 16進 || 10進 | 16進 || 10進 | 16進 |
+——————+——————++——————+——————++——————+——————++——————+——————+
| 0 | 00H || 32 | 20H || 64 | 40H || 96 | 60H |
| 1 | 01H || 33 | 21H || 65 | 41H || 97 | 61H |
| 2 | 02H || 34 | 22H || 66 | 42H || 98 | 62H |
| 3 | 03H || 35 | 23H || 67 | 43H || 99 | 63H |
| 4 | 04H || 36 | 24H || 68 | 44H || 100 | 64H |
| 5 | 05H || 37 | 25H || 69 | 45H || 101 | 65H |
| 6 | 06H || 38 | 26H || 70 | 46H || 102 | 66H |
| 7 | 07H || 39 | 27H || 71 | 47H || 103 | 67H |
| 8 | 08H || 40 | 28H || 72 | 48H || 104 | 68H |
| 9 | 09H || 41 | 29H || 73 | 49H || 105 | 69H |
| 10 | 0AH || 42 | 2AH || 74 | 4AH || 106 | 6AH |
| 11 | 0BH || 43 | 2BH || 75 | 4BH || 107 | 6BH |
| 12 | 0CH || 44 | 2CH || 76 | 4CH || 108 | 6CH |
| 13 | 0DH || 45 | 2DH || 77 | 4DH || 109 | 6DH |
| 14 | 0EH || 46 | 2EH || 78 | 4EH || 110 | 6EH |
| 15 | 0FH || 47 | 2FH || 79 | 4FH || 111 | 6FH |
| 16 | 10H || 48 | 30H || 80 | 50H || 112 | 70H |
| 17 | 11H || 49 | 31H || 81 | 51H || 113 | 71H |
| 18 | 12H || 50 | 32H || 82 | 52H || 114 | 72H |
| 19 | 13H || 51 | 33H || 83 | 53H || 115 | 73H |
| 20 | 14H || 52 | 34H || 84 | 54H || 116 | 74H |
| 21 | 15H || 53 | 35H || 85 | 55H || 117 | 75H |
| 22 | 16H || 54 | 36H || 86 | 56H || 118 | 76H |
| 23 | 17H || 55 | 37H || 87 | 57H || 119 | 77H |
| 24 | 18H || 56 | 38H || 88 | 58H || 120 | 78H |
| 25 | 19H || 57 | 39H || 89 | 59H || 121 | 79H |
| 26 | 1AH || 58 | 3AH || 90 | 5AH || 122 | 7AH |
| 27 | 1BH || 59 | 3BH || 91 | 5BH || 123 | 7BH |
| 28 | 1CH || 60 | 3CH || 92 | 5CH || 124 | 7CH |
| 29 | 1DH || 61 | 3DH || 93 | 5DH || 125 | 7DH |
| 30 | 1EH || 62 | 3EH || 94 | 5EH || 126 | 7EH |
| 31 | 1FH || 63 | 3FH || 95 | 5FH || 127 | 7FH |
+——————+——————++——————+——————++——————+——————++——————+——————+
※ MIDIチャンネル、プログラム・チェンジなどの 10進表記は、前表の 10進数に1 を足
した値になっています。
※7ビットごとの 16 進表記では、1 バイトのデータで表せる値は最大 128 段階です。そ
れ以上の分解能のデータは複数のバイトを使います。たとえば、aa bbHと2 バイトの7
ビットごとの16進表記された値は、aa x 128 + bb となります。
<例 1>5AHの 10進表記は?
前表より 5AH= 90 なります。
<例 2>7 ビットごとの 16 進表記された値 12 34H の 10 進表記は ?
前表より 12H = 18、34H = 52 ですから
18 x 128 + 52 = 2356
となります。
※ アドレスについては「3. パラメーター・アドレス・マップ」を参照してください。
※ チェックサムについては「4. 参考資料」を参照してください。
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Model:F-30 MIDI インプリメンテーション Version 1.00
●実際の MIDI メッセージの例
<例 1>92 3E5F
9n はノート・オンのステータスで、n は MIDI チャンネル・ナンバーです。2H = 2、3EH
= 62、5FH = 95 ですから、これはMIDI CH =3、ノート・ナンバー 62(音名はD4)、ベ
ロシティー 95のノート・オン・メッセージです。
<例 2>CE 08
CnH はプログラム・チェンジのステータスで、nはMIDIチャンネル・ナンバーです。EH =
14、08H = 8 ですから、これは MIDI CH = 15、プログラム・ナンバー 9(F-30 では Strings)
のプログラム・チェンジ・メッセージです。
<例 3>B3 64 00 65 00 060C 26 00 64 7F 65 7F
BnH はコントロール・チェンジのステータスで、n は MIDIチャンネル・ナンバーです。コ
ントロール・チェンジは、第 2 バイトがコントローラー・ナンバー、第 3 バイトはそのパ
ラメーターの値です。MIDIでは、ランニング・ステータスといって、同じステータスのメッ
セージが連続する場合は、2つめ以降のステータスを省略してもよいことになっていますか
ら、このメッセージは以下の情報が順番に送られています。
B3 64 00 MIDI CH = 4 にRPNパラメーター・ナンバーの下位バイト:00H
(B3)65 01 MIDI CH = 4 にRPNパラメーター・ナンバーの上位バイト:01H
(B3)06 40 MIDI CH = 4 にパラメーター値の上位バイト:40H
(B3)26 00 MIDI CH = 4 にパラメーター値の下位バイト:00H
(B3)64 7F MIDI CH = 4 に RPNパラメーター・ナンバーの下位バイト:7FH
(B3)65 7F MIDI CH = 4 に RPNパラメーター・ナンバーの上位バイト:7FH
つまり、MIDI CH = 4 の RPN パラメーター・ナンバー 0001H(マスター・ファイン・
チューニング)にパラメーター値 40 00H(440.0[Hz])を送り、その後 RPN パラメーター・
ナンバー 7F7FH(RPN ヌル)に設定するメッセージです。
RPN は一度パラメーター・ナンバーを設定すると、その後同一チャンネルに送られたデー
タ・エントリーが全て有効になってしまうため、必要なパラメーター値を送った 後でパラ
メーター・ナンバーを 7F 7FH(RPN ヌル)に設定して誤動作を防止することが推奨され
ています。最後の(B3)64 7F(B3)65 7Fはそのためのものです。
●エクスクルーシブ・メッセージの例とチェックサムの計算
ローランドのエクスクルーシブ・メッセージ(DT1)では、メッセージが正しく受信できて
いるかどうかのチェックを行なうために、データの後ろ(F7 の前)にチェックサムを付け
てメッセージを送ります。チェックサムの値は、送られるエクスクルーシブ・メッセージの
アドレス、データによって決まります。
○ チェックサムの計算のしかた(16 進表記の数字の後ろには Hつけています。)
チェックサムは、アドレス、サイズ、およびチェックサム自身を加算した値の下位 7 ビッ
トがゼロになる値です。具体的な計算は、送りたいエクスクルーシブ・メッセージのアドレ
スは aabb 、データがccH とすると、以下のようになります。
aa + bb + cc =合計
合計 ÷ 128 = 商…余り
128 - 余り = チェックサム
●チューニングについて
MIDI で、F-30 のチューニングをするには、RPN #1(マスター・ファイン・チューニング)
をMIDI 送受信チャンネルに送ります。
RPN #1 は、約 0.012 セント(正確には 100 /8192 セント)の細かさでチューニングの
指定ができます。セントとは、1 つの半音の音程の間を 100 等分したチューニングの単位
です。
よく使うチューニングの値は下の表を参照してください。値は16進表記(カッコ内は十進
表記)になっています。
+————————+————————+——————————————+
|Hz in A4| cent | RPN #1 |
+————————+————————+——————————————+
| 445.0 | +19.56 | 4C 43 (+1603)|
| 444.0 | +15.67 | 4A 03 (+1283)|
| 443.0 | +11.76 | 47 44 (+ 964)|
| 442.0 | + 7.85 | 45 03 (+ 643)|
| 441.0 | + 3.93 | 42 42 (+ 322)|
| 440.0 | 0.00 | 40 00 ( 0)|
| 439.0 | — 3.94 | 3D 3D (— 323)|
| 438.0 | — 7.89 | 3A 7A (— 646)|
+————————+————————+——————————————+
<例>チューニングを A4 = 442.0Hz にする場合 MIDI 送受信チャンネルにRPN#1 を送り
ます。値は、上表から45 03Hです。
MIDI 送受信チャンネルが 1の場合、以下のメッセージを送ります。
B0 64 00 MIDI CH = 1 に RPN パラメーター・ナンバーの下位バイト:00H
(B0)65 01 MIDI CH = 1 に RPNパラメーター・ナンバーの上位バイト:01H
(B0)06 45 MIDI CH = 1 にパラメーター値の上位バイト:45H
(B0)26 03 MIDI CH = 1 にパラメーター値の下位バイト:03H
(B0)64 7F MIDI CH = 1 に RPN パラメーター・ナンバーの下位バイト:7FH
(B0)65 7F MIDI CH = 1 に RPN パラメーター・ナンバーの上位バイト:7FH
Reverb Type を Type 4 に設定する場合
「パラメーター・アドレス・マップ」より、Reverb Type のアドレスは 01 03H、Type 4
はパラメーター値 30H ですから
F0 41 00 1A 12 01 03 30 ??F7
(1) (2) (3) (4) (5) アドレス データ チェックサム (6)
(1) エクスクルーシブ・ステータス、(2)IDナンバー(Roland)、(3) デバイス ID(UNIT#-1)、
(4) モデルID(F-30)、(5) コマンドID(DT1)、(6)EOX
※ UNIT# は本体の受信チャンネルと同じ値にします。(上の例は、受信チャンネルが1の
場合です)
次にチェックサムの計算をします。
01H + 03H+ 30H =1 + 3 +48 = 52( 合計)
52( 合計 ) ÷ 128 = 0(商 ) … 52(余り)
チェックサム = 128 - 52(余り ) = 76 = 4CH
したがって、F0 41 00 1A 12 01 03 30 4C F7 が送信するメッセージです。
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