Page 1

Classic Organ Date: Oct. 1. 1999
Model: C-280
MIDI インプリメンテーション
1. 受信データ
■チャンネル・ボイス・メッセージ
●ノート・オフ
ステータス 第2 バイト 第3バイト
8nH kkH vvH
9nH kkH 00H
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
kk = ノート・ナンバー: 00H-7FH(0-127)
vv = ノート・オフ・ベロシティー: 00H-7FH(0-127)
●ノート・オン
ステータス 第2 バイト 第3バイト
9nH kkH vvH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
kk = ノート・ナンバー: 00H-7FH(0-127)
vv = ノート・オン・ベロシティー: 01H-7FH(1-127)
※ 18-113 の範囲外のノートナンバーが受信されたときは、この範囲内にオクターブ・シ
フトされます。
※ トランスポーズの設定は、受信したノートナンバーに対して影響を与えません。
●コントロール・チェンジ
※ コントロール・チェンジで設定された値は、プログラム・チェン ジ等を受信しても初期
設定値にリセットされません。
○データ・エントリー(コントローラー・ナンバー 6, 38)
ステータス
BnH 06H mmH
BnH 26H llH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
mm, ll = RPN で指定されたパラメーターに対する値
mm = 上位バイト(MSB)、ll = 下位バイト(LSB)
※ データ・エントリーは、ベーシックチャンネルでのみ受信します。
○ボリューム(コントローラー・ナンバー 7)
ステータス
BnH 07H vvH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = ボリューム: 00H-7FH(0-127)、初期設定値 = 7FH(127)
○エクスプレッション(コントローラー・ナンバー 11)
ステータス
BnH 0BH vvH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = エクスプレッション: 00H-7FH(0-127)、初期設定値 = 7FH(127)
○ホールド 1(コントローラー・ナンバー 64)
ステータス
BnH 40H vvH
第2 バイト 第3バイト
第2 バイト 第3バイト
第2 バイト 第3バイト
第2 バイト 第3バイト
Version: 1.00
** RPN **
コントロール・チェンジには、RPN(レジスタード・パラメーター・ナンバー)、すなわち
MIDI 規格で機能が定義されている拡張パラメーターがあります。
実際の使用にあたっては、まずRPN(コントローラー・ナンバー 100および 101、順番は
どちらからでもよい)を送信して制御するパラ メーターを指定し、その後データ・エント
リー(コントローラー・ナンバー 6, 38)で指定パラメーターの値を設定します。
一旦 RPN のパラメーターが指定されると、その後同一チャンネルで受信するデータ・エン
トリーは全てそのパラメーターに対する値の変更とみなされます。
誤動作を防止するために、必要なパラメーターとその値の設定が終わったら、RPN ヌルを
設定することをお勧めします。
本機は、以下に示す RPN を受信します。
RPN Data entry
MSB
LSB MSB LSB 解説
00H 01H mmH llH マスター・ファイン・チューニング
7FH 7FH --- --- RPNヌル
●プログラム・チェンジ
ステータス 第2 バイト
CnH ppH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
pp = プログラム・ナンバー: 00H...37H(prog. 1...56)
プログラム・チェンジを受信すると、音色が次のように変わります。
prog. 音色
1 Organ Manual
2 Ensemble Chime
3 Ensemble Celesta
4 Ensemble Choir
17 Ensemble Chime + Organ Manual
33 Ensemble Celesta+ Organ Manual
49 Ensemble Choir+ Organ Manual
※ "+" はデュアル音色を示します。
※ 上記以外のプログラム・チェンジは無視されます。
※ Ensemble 音色はプログラム・チェンジ受信後の新たなノート・オンから音色が変わりま
す。Organ 音色についてはプログラム・チェンジ受信直後から音色が変わります。
※ Organ 音色を含むプログラム・チェンジを受信すると [Manual] ボタンが選択されます。
※ Organ 音色はプログラム・チェンジとドロー・ノブの状態を示すシステム・エクスクルー
シブ・メッセージで設定します。ドロー・ノブの状態を示すシステム・エクスクルーシ
ブ・メッセージについては「3.パラメーター・アドレス・マップ」を参照して下さい。
mm、ll:0000H - 40 00H - 7F 7FH
(-100 - 0 - +99.9 セント)
RPNが指定されていない状態にします。RPNヌ
ルに設定後受信したデータ・エントリーは無視し
ます。
(RPNヌルの設定にはデータ・エントリーの送信
は不要です。)既に設定済みの設定値は変化しま
せん。
mm、ll:無視します。
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値: 00H-7FH(0-127)0-63 = OFF、64-127 = ON
○ RPN MSB /LSB(コントローラー・ナンバー 100, 101)
ステータス
BnH 65H mmH
BnH 64H llH
n = MIDI チャンネル・ナンバー:0H-FH(ch.1-h.16)
mm = RPN で指定するパラメーター・ナンバーの上位バイト(MSB)
ll = RPN で指定するパラメーター・ナンバーの下位バイト(LSB)
※ RPN で設定された値は、プログラム・チェンジやリセット・オール・コントローラーな
どを受信してもリセットされません。
※ RPN は、ベーシックチャンネルでのみ受信します。
2001 ローランド 本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
©
第2 バイト 第3バイト
1
Page 2

■チャンネル・モード・メッセージ
■システム・リアルタイム・メッセージ
●リセット・オール・コントローラー
(コントローラー・ナンバー 121)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 79H 00H
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
※ このメッセージを受信すると、以下のコントローラーがリセット値に設定されます。
コントローラー リセット値
エクスプレッション 127(最大)
ホールド 1 0(オフ)
RPN 未設定状態、設定済みのデータは変化しません
●ローカル・コントロール
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7AH vvH
n=MIDIチャンネル・ナンバー: 0H - FH (ch.1 - ch.16)
vv= バリュー: 00H, 7FH (0, 127) 0=OFF 127=ON
●オール・ノート・オフ(コントローラー・ナンバー 123)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7BH 00H
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信すると、該当チャンネルのオ ンになっているノートをすべ
てオフします。ただし、ホールド1 がオンの場合は、それらがオフになるまで発音は終
了しません。
● OMNI OFF(コントローラー・ナンバー 124)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7CH 00H
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ないます。
● OMNI ON(コントローラー・ナンバー 125)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7DH 00H
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ないます。
● MONO(コントローラー・ナンバー 126)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7EH mmH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
mm = モノ数: 00H-10H(0-16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ないます。
● POLY(コントローラー・ナンバー 127)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 7FH 00H
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
※ オール・ノート・オフを受信したときと同じ処理を行ないます。
●アクティブ・センシング
ステータス
FEH
※ アクティブ・センシングを受信すると、それ以降のす べてのメッセージ間隔を監視する
状態になります。監視している状態では、メッセージ間隔が 380ms を超えると、オー
ル・ノート・オフ/リセット・オール・コントローラーズを受信したときと同じ処理を
して、メッセージ間隔を監視しない状態に戻ります。
■システム・エクスクルーシブ・メッセージ
ステータス データ・バイト ステータス
F0H iiH, ddH, ......, eeH F7H
F0H: システム・エクスクルーシブ・メッセージのステータス
ii = ID ナンバー: どのメーカーのエクスク ルーシブ・メッセージであるかの識別をする
dd,..., ee = データ: 00H-7FH(0-127)
F7H: EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
本機が受信するシステム・エクスクルーシブ・メッセージは、ユニバーサル・ノンリアルタ
イム・システム・エクスクルーシブ・メッセージとデータ・セット (DT1) です。
●ユニバーサル・ノンリアルタイム・システム・エクスクルー
シブ・メッセージ
○アイデンティティー・リクエスト・メッセージ
ステータス データ・バイト ステータス
F0H 7EH, dev, 06H, 01H F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
7EH IDナンバー(ユニバーサル・ノンリアルタイム・メッセージ)
dev デバイスID(dev:UNIT#-1)
06H サブID#1(General Information)
01H サブID#2(Identity Request)
F7H EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
※ dev は UNIT#-1 と一致するもの、および7FH(Broadcast)。
※ UNIT# は、ベーシック・チャンネルと同じ値をとります。
●データ転送
C-280 はエクスクルーシブ・メッセージによって、パラメーターを送受信することができ
ます。
C-280のデータ転送に使用するエクスクルーシブ・メッセージのモデル ID は 1AH、デバイ
ス ID は MIDI 設定のUNIT#で決まります。
UNIT# は、ベーシック・チャンネルと同じ値をとります。
○データ・セット 1 DT1
実際のデータの転送を行なうメッセージで、機器に対してデータを設定したい場合に使用し
ます。
ステータス
F0H 41H, dev, 1AH, 12H, aaH, bbH, ccH, sum F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
41H IDナンバー (Roland)
dev デバイスID (dev:UNIT#-1)
1AH モデルID (C-280)
12H コマンドID (DT1)
aaH アドレス上位バイト: 送信するデータのアドレスの上位バイト
bbH アドレス下位バイト: 送信するデータのアドレスの下位バイト
ccH データ: 送信するデータの本体。
sum チェックサム
F7H EOX (エンド・オブ・エクスクルーシブ)
ためのID ナンバー(マニファクチャラーID)です。ローランドのマニ
ファクチャラーID は 41H です。
7EHと 7FH のID ナンバーは、ユニバーサル・ノンリアルタイム・メッ
セージ(7EH)、ユニバーサル・リアルタイム・メッセージ(7FH)と
してMIDI 規格の拡張として使用されます。
データ・バイト ステータス
※「データ・セット 1」を続けて送る場合、パケット間は 40ms 以上の時間間隔をあけてく
ださい。
※ アドレスについては「3. パラメーター・アドレス・マップ」を参照してください。
※ チェックサムについては「4. 参考資料」を参照してください。
2
Page 3

2. 送信データ
■チャンネル・ボイス・メッセージ
●ノート・オフ
ステータス 第2 バイト 第3バイト
8nH kkH vvH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
kk = ノート・ナンバー: 0BH-6AH(18-113)
vv = ノート・オフ・ベロシティー: 01H-7FH(1-127)
●ノート・オン
ステータス 第2 バイト 第3バイト
9nH kkH vvH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
kk = ノート・ナンバー: 00H-7FH(18-113)
vv = ノート・オン・ベロシティー: 01H-7FH(1-127)
●プログラム・チェンジ
ステータス 第2 バイト
CnH ppH
n=MIDI チャンネル・ナンバー:0H - FH (ch.1 - ch.16)
pp= プログラム・ナンバー :00H - 34H (prog.1 .. prog.53)
パネルで音色を選択すると、以下のプログラム・チェンジが送信されます。
音色ボタン prog.
Organ Manual/R1/R2 1
Ensemble Chime 2
Ensemble Celesta 3
Ensemble Choir 4
Ensemble Chime + Organ 17
Ensemble Celesta +Organ 33
Ensemble Choir +Organ 49
※ プログラム・ナンバー1 は[Manual]、[R1]、[R2]、[Cancel]ボタンで送信されます。
また、プログラム・ナンバー17、33、49は[Manual]、[R1]、[R2]ボタンのいずれ
かとEnsamble音色のボタンが同時に押された時に送信されます。
■システム・リアルタイム・メッセージ
※ 送信されるノート・ナンバーは、トランスポーズとオ クターブ・シフトの設定によって
変わります。
●コントロール・チェンジ
○データ・エントリー (コントローラー・ナンバー 6,38)
ステータス 第2 バイト 第3バイト
BnH 06H mmH
BnH 26H lH
n = MIDI チャンネル・ナンバー : 0H - FH(ch.1 - ch.16)
mm,ll = RPN で指定されたパラメーターに対する値
mm = 上位バイト (MSB)、ll = 下位バイト (LSB)
※ データ・エントリーは、ベーシックチャンネルで送信されます。
○エクスプレッション(コントローラー・ナンバー 11)
ステータス
BnH 0BH vvH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = エクスプレッション: 00H-7FH(0-127)
※ エクスプレッションは、ベーシックチャンネルで送信されます。
○ホールド 1 (コントローラー・ナンバー 64)
ステータス
BnH 40H vvH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH(ch.1-ch.16)
vv = コントロール値: 00H,7FH(0, 127)0=OFF、127=ON
○ RPN MSB/LSB(コントローラー・ナンバー 100,101)
ステータス
BnH 65H mmH
BnH 64H llH
n = MIDI チャンネル・ナンバー: 0H-FH (ch.1-ch.16)
mm = RPN で指定するパラメーター・ナンバーの上位バイト (MSB)
ll = RPN で指定するパラメーター・ナンバーの下位バイト (LSB)
※ RPN は、ベーシックチャンネルで送信されます。
**RPN**
C-280が送信する RPN は、マスター・ファイン・チューンと RPNヌルです。
RPNヌルは、マスター・ファイン・チューン送信後に続けて送信されます。
RPN Data entry
MSB LSB MSB LSB 解説
00H 01H mmH llH マスター・ファイン・チューン
7FH 7FH --- --- RPN ヌル
第2 バイト 第3バイト
第2 バイト 第3バイト
第2 バイト 第3バイト
mm、ll :20 00H - 40 00H - 5F 7FH
(-50 - 0 - +49.9 セント)
●アクティブ・センシング
ステータス
FEH
※ 約 240ms 間隔で常時送信します。
■システム・エクスクルーシブ・メッセージ
C-280 はエクスクルーシブ・メッセージによって、パラメーターを送受信することができ
ます。
C-280のデータ転送に使用するエクスクルーシブ・メッセージのモデル ID は 1AH、デバイ
ス ID は MIDI 設定のUNIT#で決まります。
UNIT# は、ベーシック・チャンネルと同じ値をとります。
●ユニバーサル・ノンリアルタイム・システム・エクスクルー
シブ・メッセージ
○アイデンティティー・リプライ
ステータス データ・バイト ステータス
F0H 7EH, dev, 06H, 02H, 41H, 1AH, 00H, 00H, 03H, 00H, 01H, 00H, 00H, F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
7EH IDナンバー(ユニバーサル・ノンリアルタイム・メッセージ)
dev デバイスID(dev:UNIT#-1)
06H サブID#1(General Information)
02H サブID#1(Identity Reply)
41H IDナンバー(Roland)
1AH デバイス・ファミリー・コード(LSB)
00H デバイス・ファミリー・コード(MSB)
00H デバイス・ファミリー・ナンバー・コード(LSB)
03H デバイス・ファミリー・ナンバー・コード(MSB)
00H,01H,00H,00H ソフトウェアー・リビジョン・レベル
F7H EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)
※ アイデンティティー・リクエストを受信し た場合、上記のインクワイアリー・リプライ
を送信します。
●データ転送
○データ・セット 1 DT1
ステータス データ・バイト ステータス
F0H 41H, dev, 1AH, 12H, aaH, bbH, ccH, sum F7H
バイト 解説
F0H エクスクルーシブ・ステータス
41H IDナンバー (Roland)
dev デバイスID (dev:UNIT#-1)
1AH モデル ID (C-280)
12H コマンドID (DT1)
aaH アドレス上位バイト:送信するデータのアドレスの上位バイト
bbH アドレス下位バイト:送信するデータのアドレスの下位バイト
ccH データ :送信するデータの本体。
sum チェックサム
F7H EOX (エンド・オブ・エクスクルーシブ)
※ アドレスについては「3. パラメーター・アドレス・マップ」を参照してください。
※ チェックサムについては「4. 参考資料」を参照してください。
3
Page 4

3. パラメーター・アドレス・マップ
(Model ID=1AH)
アドレス、データの記述は全て 16 進表示です。
+—————————————————————————————————————————————————————————————————+
| Address(H) | Description |
|————————————+————————————————————————————————————————————————————|
| 00 02 | 0aaa aaaa | Reverb Intensity |
| | | 00H—7FH |
| | | |
| 00 05 | 0ttt kkkk | Temperament Select(*1) |
| | | ttt(0H—7H),kkkk (0H—BH) |
| | | |
| 01 05 | 0aaa aaaa | Baroque Pitch |
| | | 00H : Off |
| | | 01H—7FH : On |
| | | |
| | | |
| 01 23 | 0000 aaaa 0000 bbbb | Draw Knob Status |
| | | 0: Off 1: On |
| | | aaaa |
| | | |||| |
| | | |||+— QUINTFLOTE 1 1/3’ |
| | | ||+—— SUPER OCTAVE 2’ |
| | | |+——— OCTAVE 4’ |
| | | +———— PRINCIPAL 8’ |
| | | |
| | | bbbb |
| | | |||| |
| | | |||+— SUBBASS 16’ |
| | | ||+—— NAZARD 2 2/3’ |
| | | |+——— SPITZFLOTE 4’ |
| | | +———— NASON FLUTE 8’ |
+————————————+———————————————————————+————————————————————————————+
(*1) テンペラメント・セレクト
テンペラメント・セレクトの値と調律選択、調律調の基音情報の関係は下表のようになって
います。
ttt 0H - 7H : 調律選択
kkkk 0H - BH : 調律調
※ 平均律では調律調の指定は無視されます。
+------------------------------------------------------------+
+——————————————————+———————————————————————————————————|
|
調律選択
+==================+===================================+
|
平均律
|——————————————————+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——|
純正律(長調)
|
|——————————————————+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——|
純正律(短調)
|
|——————————————————+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——|
中全音律
|
|——————————————————+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——|
|
ベルクマイスター
|——————————————————+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——|
|
キルンベルガー
|——————————————————+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——|
ピタゴラス音階
|
|——————————————————+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——+——|
バロッティ
|
+——————————————————+———————————————————————————————————+
¦ 基音 ¦
|C C# D D# E F F# G G# A A# B |
|00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B|
|10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 1A 1B|
|20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 2A 2B|
|30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 3A 3B|
|40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 4A 4B|
|50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 5A 5B|
|60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 6A 6B|
|70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 7A 7B|
(表中の数字は 16 進数)
4. 参考資料
●ベーシック・チャンネルの設定
[Baroque Pitch] ボタンを押しながら [Temperament] ボタンを押し、両ボタンを押し下げ
たまま C2 〜 D#3 の鍵盤を押すとベーシック・チャンネルを設定することができます。
各パートの受信チャンネル(Rx.チャンネル)は、ベーシック・チャンネルの設定により下
表のようになります。
送信チャンネル(Tx. チャンネル)は、ベーシック・チャンネルと同じ値になります。
鍵盤 チャンネル Rx.チャンネル
電源投入時 1 1
C2 1 1
C#2 2 2
D2 3 3
D#2 4 4
E2 5 5
F2 6 6
F#2 7 7
G2 8 8
G#2 9 9
A2 10 10
A#2 11 11
B2 12 12
C3 13 13
C#3 14 14
D3 15 15
D#3 16 16
● 10 進数と 16 進数の対応表(16進数表記の数字の後ろには
Hをつけています。)
MIDI では、データ値や、エクスクルーシブ・メッセージのアドレスやサイズには、7 ビッ
トごとの 16 進表記が使用されます。
10 進表記との対応表は次の通りです。
+——————+——————++——————+——————++——————+——————++——————+——————+
| 10進 | 16進 || 10進 |16進 || 10進 | 16進 || 10進 | 16進 |
+——————+——————++——————+——————++——————+——————++——————+——————+
| 0 | 00H || 32 | 20H || 64 | 40H || 96 | 60H |
| 1 | 01H || 33 | 21H || 65 | 41H || 97 | 61H |
| 2 | 02H || 34 | 22H || 66 | 42H || 98 | 62H |
| 3 | 03H || 35 | 23H || 67 | 43H || 99 | 63H |
| 4 | 04H || 36 | 24H || 68 | 44H || 100 | 64H |
| 5 | 05H || 37 | 25H || 69 | 45H || 101 | 65H |
| 6 | 06H || 38 | 26H || 70 | 46H || 102 | 66H |
| 7 | 07H || 39 | 27H || 71 | 47H || 103 | 67H |
| 8 | 08H || 40 | 28H || 72 | 48H || 104 | 68H |
| 9 | 09H || 41 | 29H || 73 | 49H || 105 | 69H |
| 10 | 0AH || 42 | 2AH || 74 | 4AH || 106 | 6AH |
| 11 | 0BH || 43 | 2BH || 75 | 4BH || 107 | 6BH |
| 12 | 0CH || 44 | 2CH || 76 | 4CH || 108 | 6CH |
| 13 | 0DH || 45 | 2DH || 77 | 4DH || 109 | 6DH |
| 14 | 0EH || 46 | 2EH || 78 | 4EH || 110 | 6EH |
| 15 | 0FH || 47 | 2FH || 79 | 4FH || 111 | 6FH |
| 16 | 10H || 48 | 30H || 80 | 50H || 112 | 70H |
| 17 | 11H || 49 | 31H || 81 | 51H || 113 | 71H |
| 18 | 12H || 50 | 32H || 82 | 52H || 114 | 72H |
| 19 | 13H || 51 | 33H || 83 | 53H || 115 | 73H |
| 20 | 14H || 52 | 34H || 84 | 54H || 116 | 74H |
| 21 | 15H || 53 | 35H || 85 | 55H || 117 | 75H |
| 22 | 16H || 54 | 36H || 86 | 56H || 118 | 76H |
| 23 | 17H || 55 | 37H || 87 | 57H || 119 | 77H |
| 24 | 18H || 56 | 38H || 88 | 58H || 120 | 78H |
| 25 | 19H || 57 | 39H || 89 | 59H || 121 | 79H |
| 26 | 1AH || 58 | 3AH || 90 | 5AH || 122 | 7AH |
| 27 | 1BH || 59 | 3BH || 91 | 5BH || 123 | 7BH |
| 28 | 1CH || 60 | 3CH || 92 | 5CH || 124 | 7CH |
| 29 | 1DH || 61 | 3DH || 93 | 5DH || 125 | 7DH |
| 30 | 1EH || 62 | 3EH || 94 | 5EH || 126 | 7EH |
| 31 | 1FH || 63 | 3FH || 95 | 5FH || 127 | 7FH |
+——————+——————++——————+——————++——————+——————++——————+——————+
※ MIDI チャンネル、プログラム・チェンジなどの 10 進表記は、前表の 10 進数に1 を足
した値になっています。
※ 7 ビットごとの 16 進表記では、1 バイトのデータで表せる値は最大 128 段階です。そ
れ以上の分解能のデータは複数のバイトを使います。
たとえば、aa bbHと 2 バイトの7 ビットごとの 16 進表記された値は、aa x 128 + bb
となります。
ベーシック(Tx.)
<例 1 > 5AH の 10 進表記は?
前表より 5AH = 90 となります。
<例 2 > 7 ビットごとの16進表記された値 12 34H の10進表記は ?
前表より 12H = 18、34H = 52 ですから
18 x 128 + 52 = 2356
となります。
4
Page 5

●実際の MIDI メッセージの例
<例 1 > 92 3E 5F
9n はノート・オンのステータスで、n は MIDI チャンネル・ナンバーです。2H = 2、3EH
= 62、5FH = 95 ですから、これは MIDI CH = 3、ノート・ナンバー 62(音名は D4)、ベ
ロシティー 95 のノート・オン・メッセージです。
<例 2 > CE 02
CnH はプログラム・チェンジのステータスで、n はMIDIチャンネル・ナンバーです。EH =
14、02H = 2 で すから、これは MIDI CH = 15、プログラム・ナンバー 3(C-280 では
Celesta)のプログラム・チェンジ・メッセージです。
<例 3 > B364 00 65 00 06 0C 26 00 64 7F 65 7F
BnH はコントロール・チェンジのステータスで、n はMIDIチャンネル・ナンバーです。コ
ントロール・チェンジは、第 2 バイトがコントローラー・ナンバー、第 3 バイトはそのパ
ラメーターの値です。MIDIでは、ランニング・ステータスといって、同じステータスのメッ
セージが連続する場合は、2つめ以降のステータスを省略してもよいことになっていますか
ら、このメッセージは以下の情報が順番に送られています。
B3 64 00 MIDICH = 4 にRPN パラメーター・ナンバーの下位バイト:00H
(B3)65 01 MIDI CH = 4 に R PN パラメーター・ナンバーの上位バイト:01H
(B3)06 40 MIDI CH = 4 にパラメーター値の上位バイト:40H
(B3)26 00 MIDI CH = 4 にパラメーター値の下位バイト:00H
(B3)64 7F MIDI CH = 4 に RPN パラメーター・ナンバーの下位バイト:7FH
(B3)65 7F MIDI CH = 4 に RPN パラメーター・ナンバーの上位バイト:7FH
つまり、MIDI CH = 4 の RPN パラメータ ー・ナンバー 0001H(マス ター・ファイン・
チューニング)にパラメーター値 40 00H(440.0[Hz])を送り、その後 RPN パラメーター・
ナンバー 7F 7FH(RPN ヌル)に設定するメッセージです。
RPN は一度パラメーター・ナンバーを設定すると、その後同一チャンネルに送られたデー
タ・エントリーが全て有効にな ってしまうため、必要なパラ メーター値を送った後でパラ
メーター・ナンバーを 7F 7FH(RPN ヌル)に設定して誤動作を防止することが推奨され
ています。最後の(B3)64 7F(B3)65 7F はそのためのものです。
●チューニングについて
MIDI で C-280 のチューニングをするには、RPN #1(マスター・ファイン・チューニング)
を MIDI 送受信チャンネルに送ります。
RPN #1 は、約 0.012 セント(正確には 100 /8192 セント)の細かさでチューニングの
指定ができます。セントとは、1 つの半音の音程の間を 100 等分したチューニングの単位
です。
よく使うチューニングの値は下の表を参照してください。値は16 進表記(カッコ内は十進
表記)になっています。
+————————+————————+——————————————+
|Hz in A4| cent | RPN #1 |
+————————+————————+——————————————+
| 445.0 | +19.56 | 4C 43 (+1603)|
| 444.0 | +15.67 | 4A 03 (+1283)|
| 443.0 | +11.76 | 47 44 (+ 964)|
| 442.0 | + 7.85 | 45 03 (+ 643)|
| 441.0 | + 3.93 | 42 42 (+ 322)|
| 440.0 | 0.00 | 40 00 ( 0)|
| 439.0 | — 3.94 | 3D 3D (— 323)|
| 438.0 | — 7.89 | 3A 7A (— 646)|
+————————+————————+——————————————+
<例>チューニングを A4 = 442.0Hz にする場合 MIDI 送受信チャンネルににRPN#1 に送
ります。値は、上表から45 03H です。
MIDI 送受信チャンネルが 1 の場合、以下のメッセージを送ります。
B0 64 00 MIDI CH = 1に RPN パラメーター・ナンバーの下位バイト:00H
(B0)65 01 MIDI CH = 1 に RPNパラメーター・ナンバーの上位バイト:01H
(B0)06 45 MIDI CH = 1 にパラメーター値の上位バイト:45H
(B0)26 03 MIDI CH = 1 にパラメーター値の下位バイト:03H
(B0)64 7F MIDI CH = 1 に RPN パラメーター・ナンバーの下位バイト:7FH
(B0)65 7F MIDI CH = 1 に RPN パラメーター・ナンバーの上位バイト:7FH
●エクスクルーシブ・メッセージの例とチェックサムの計算
ローランドのエクスクルーシブ・メッセージ(DT1)では、メッセージが正しく受信できて
いるかどうかのチェックを行なうために、データの後ろ(F7 の前)にチェックサムを付け
てメッセージを送ります。チェックサムの値は、送られるエクスクルーシブ・メッセージの
アドレス、データによって決まります。
○チェックサムの計算のしかた(16 進表記の数字の後ろには H つけています。)
チェックサムは、アドレス、サイズ、およびチェックサム自身を加算した値の下位 7 ビッ
トがゼロになる値です。具体的な計算は、送りたいエクスクルーシブ・メッセージのアドレ
スは aa bb 、データがccH とすると、以下のようになります。
aa + bb + cc = 合計
合計÷128=商…余り
128 - 余り = チェックサム
<例> Detune を Depth 4 に設定する場合
「パラメーター・アドレス・マップ」より、Detune のアドレスは 01 20H、Depth 4 はパ
ラメーター値 40H ですから
F0 41 00 1A 12 01 20 40 ?? F7
(1) (2) (3) (4) (5) アドレス データ チェックサム (6)
(1) エクスクルーシブ・ステータス (2)ID ナンバー (Roland) (3) デバイス ID(UNIT#-1)
(4) モデル ID(C-280) (5) コマンド ID (DT1) (6)EOX
※ UNIT# は本体の受信チャンネルと同じ値にします。(上の例は、受信チャンネルが1の
場合です)
次にチェックサムの計算をします。
01H + 20H+ 40H = 1 + 32 + 64 = 97( 合計 )
97( 合計 ) ÷ 128 = 0(商 ) … 97( 余り)
チェックサム = 128 - 97( 余り ) = 31 = 1FH
したがって、F0 41 00 1A 12 01 20 40 1F F7 が送信するメッセージです。
5