HP Visualize B クラスおよび C クラス ユーザー
ズ・ガイド
HP Visualize ワークステーション
HP Part No. A5992-90100
2000 年 1 月
Printed in U.S.A.
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Copyright (c) 2000 Hewlett-Packard Company
(c)copyright 2000 日本ヒューレット・パッカード株式会社
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2
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出版履歴
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1999 年 4 月 ... 第 1 版
2000 年 1 月 ... 第 2 版
原典
本書は『HP Visualize B Class and C Class Owner’s Guide』(HP 部品番号 A5992-90000) を翻訳し
たものです。
4
納入後の保証について
・保証の期間は、ご購入時に当社よりお出しした見積書に記載された期間とします。保証サー
ビスは、当社の定める休日を除く月曜日から金曜日までの、午前 8 時 45 分から午後 5 時 30
分の範囲で無料で行います。当社で定めたシステム製品については出張修理を行い、その他
の製品については当社にご返却いただいた上での引取り修理となります。
当社が定める地域以外における出張修理対象製品の修理は、保証期間中においても技術者派
遣費が有料となります。
・ソフトウェア製品の保証は上記にかかわらず、下記に定める範囲とさせていただきます。
・ソフトウェア製品およびマニュアルは当社が供給した媒体物の破損、資料の落丁およびプ
ログラム・インストラクションが実行できない場合のみ保証いたします。
・バグおよび前記以外の問題の解決は、別に締結するソフトウェア・サポート契約に基づい
て実施されます。
・次のような場合には、保証期間内でも修理が有料となります。
・取扱説明書等に記載されている保証対象外部品の故障の場合。
・当社が供給していないソフトウェア、ハードウェア、または補用品の使用による故障の場
合。
・お客様の不適当または不十分な保守による故障の場合。
・当社が認めていない改造、酷使、誤使用または誤操作による故障の場合。
・納入後の移設が不適切であったための故障または損傷の場合。
・指定外の電源(電圧、周波数)使用または電源の異常による故障の場合。
・当社が定めた設置場所基準に適合しない場所での使用、および設置場所の不適当な保守に
よる故障の場合。
・火災、地震、風水害、落雷、騒動、暴動、戦争行為、放射能汚染、およびその他天災地変
等の不可抗力的事故による故障の場合。
・当社で取り扱う製品は、ご需要先の特定目的に関する整合性の保証はいたしかねます。また、
そこから生じる直接的、間接的損害に対しても責任を負いかねます。
・当社で取り扱う製品を組み込みあるいは転売される場合は、最終需要先における直接的、間
接的損害に対しては責任を負いかねます。
・製品の保守、修理用部品の供給期間は、その製品の製造中止後 5 年間とさせていただきます。
本製品の修理については取扱説明書に記載されている最寄の事業所へお問い合わせください。
5
6
目次
第 1 章 システムの概要・・・17
製品について・・・18
システム・ユニットの前面パネルと着脱可能な装置・・・21
液晶ディスプレイ・・・22
電源スイッチ・・・22
着脱可能な記憶装置・・・22
背面パネル・コネクター・・・24
オーディオ・コネクター・・・26
USB コネクター・・・27
キーボード・・・27
HP スクロール・マウス・・・ 27
USB 装置用 HP ハブ・・・ 28
HP パラレル I/O コネクター・・・ 28
802.3 ネットワーク・コネクター・・・ 28
RS-232C シリアル入出力コネクター・・・ 28
SCSI コネクター・・・ 29
電源コード・コネクター・・・29
保全ループ・・・30
システム・ユニットの左側パネルのロック・・・31
メモリ・・・32
モニター・・・33
オペレーティング・システムの概要・・・34
記録が必要な情報・・・35
LAN のステーション ID・・・ 35
IP アドレスとサブネットワーク・マスク情報・・・ 35
システムの電源を入れる・・・36
必要な情報の入手・・・36
7
電源を入れる・・・37
ドキュメント類・・・38
第 2 章 CD ドライブの使用・・・39
CD について・・・ 40
CD の取扱い・・・ 40
CD ドライブの操作・・・ 41
CD ドライブ・・・ 41
操作スイッチ類と特徴・・・ 41
CD の挿入と取り出し・・・ 43
CD の挿入・・・ 43
CD の取り出し・・・ 44
ヘルプの参照・・・ 44
CD のマウントとマウント解除・・・ 45
SAM を使用して CD をマウントする・・・ 45
SAM を使用して CD のマウントを解除する・・・ 47
CD ドライブの動作の確認・・・ 49
CD ドライバーの構成・・・ 50
CD ドライブ用オーディオ・コントロール・・・ 51
xmcd ユーティリティーのインストール・・・ 51
xmcd ユーティリティーの使用・・・ 51
第 3 章 3.5 インチ・フロッピーディスク・ドライブの使用・・・55
フロッピーディスク・ドライブの操作・・・56
フロッピーディスク・ドライブ・・・56
操作スイッチ類と特徴・・・56
フロッピーディスクの使用方法・・・57
フロッピーディスクの書き込み保護タブの設定・・・57
フロッピーディスクの挿入と取り出し・・・58
デバイスファイルの使用・・・58
新しいフロッピーディスクの初期化・・・60
フロッピーディスクとシステム間のデータ転送・・・61
フロッピーディスクへのファイルの保存・・・61
ファイルをフロッピーディスクからシステムに復元する・・・61
8
フロッピーディスク上のファイル名の一覧を表示する・・・61
トラブルシューティング・・・62
フロッピーディスク・ドライブの構成確認・・・63
フロッピーディスク・ドライブについてのその他の情報・・・64
フロッピーディスク・ドライバーの構成・・・64
詳細情報・・・64
第 4 章 SCSI の接続・・・67
SCSI バスの特徴・・・ 68
SCSI の制限事項・・・ 69
ケーブル・・・69
ターミネーター・・・70
SCSI バスに接続する装置の数・・・ 71
SCSI 装置の選択に関する注意事項・・・ 71
SCSI バスの長さに関する制限・・・ 72
Ultra Narrow Single-Ended SCSI バスの長さ・・・ 72
Ultra2 Wide Low-Voltage Differential SCSI バスの長さ・・・ 73
SCSI デバイス ID の指定・・・ 74
Ultra Narrow Single-Ended SCSI デバイスの ID の指定・・・ 75
Ultra2 Wide Low-Voltage Differential SCSI デバイスの IDの指定・・・ 76
SCSI ポートへの接続・・・ 77
システムの SCSI ポートへの接続・・・ 77
第 5 章 ワークステーションのハードウェア構成の変更方法・・・79
システム・ユニットの前面パネル・・・81
システム・ユニットの前面パネルの開け方・・・81
システム・ユニットの前面パネルの閉じ方・・・82
システム・ユニットの左側パネル・・・83
システム・ユニットの左側パネルの開け方・・・83
システム・ユニットの左側パネルの閉じ方・・・85
システム・ユニットの電源・・・86
電源ユニットの位置を上方に固定する・・・86
電源ユニット位置の固定を解除してシステム・ユニットを閉じる・・・88
I/O カード・・・ 89
9
I/O カードの取外し・・・ 90
I/O カードの取付け・・・ 91
システム・ユニット用ファン・・・93
ハードディスク・ドライブ用ファンを取り外す・・・94
ハードディスク・ドライブ用ファンを元の位置に戻す・・・95
着脱可能な記憶装置・・・96
CD ドライブの取付け・・・ 96
CD ドライブの取外し・・・ 101
フロッピーディスク・ドライブの取付け・・・106
フロッピーディスクの取外し・・・111
ハードディスク・ドライブ・・・117
ハードディスク・ドライブの取付け・・・118
ハードディスク・ドライブの取外し・・・121
ファイルシステムとしてハードディスク・ドライブを構成する・・・125
SAM を使ってハードディスク・ドライブをファイルシステムとして追加する・・・ 125
SAM を使ってハードディスク・ドライブのファイルシステムとしての認識を解除す
る・・・127
メモリ・カード・・・129
追加メモリの取付け・・・129
メモリの取外し・・・133
モニター機種の変更・・・135
電源投入時のモニター機種の設定・・・135
ブート・コンソール・インタフェースを使ったモニター機種の設定・・・135
SAM を使ってモニター機種を設定する・・・135
モニターに関するトラブルシューティング・・・137
第 6 章 ブート・コンソール・インタフェース・・・139
ブート・コンソール・インタフェースの機能・・・140
ブート・コンソール・インタフェースの起動・・・143
ワークステーションのブート・・・144
ブート可能な媒体の検索・・・146
ワークステーションのリセット・・・147
システム・パスの表示と設定・・・148
モニター機種の表示と設定・・・150
10
monitor コマンド・・・ 150
現在のモニター構成の表示・・・151
モニター機種の設定・・・151
SAM を使ったモニター機種の設定・・・153
電源投入時のモニター機種の設定・・・155
モニターに関するトラブルシューティング・・・156
外付け端末をコンソールとして使用する方法・・・157
現在のメモリ構成の表示・・・158
メモリ情報の例・・・158
システム I/O ステータスの表示・・・160
auto boot フラグおよび auto search フラグの設定・・・161
保護モードの表示と設定・・・162
高速ブート・モードの表示と設定・・・163
LAN ステーション・アドレスの表示・・・164
システム情報の表示・・・165
第 7 章 トラブルシューティング・・・167
一般的な問題とその解決方法・・・168
ブート障害への対処方法・・・172
メモリ障害・・・173
LCD 情報の解釈・・・ 174
LCD に表示されるファンに関する障害および警告メッセージ・・・ 175
モニターに関するトラブルシューティング・・・177
システム検査テストの実行方法・・・178
付録A 安全性および規制に関する規約・・・179
本製品が準拠している規格・・・180
電波放射規制・・・181
FCC B アプリケーション・・・ 181
EMI クラス A RRL (Korea)・・・ 182
VCCI クラス B ITE (日本 )・・・ 182
EMI クラス A (Taiwan)・・・ 182
特別ビデオ構成規約・・・182
他社製品における電波放射規制への適合性・・・184
11
特記事項・・・185
騒音・・・185
Laser Safety Statement (U.S.A. Only)・・・ 185
LED・・・ 185
警告および注意・・・186
警告・・・186
警告・・・186
用語集・・・187
12
図一覧
図 1 −1 システム・ユニットの前面パネルの操作スイッチ類・・・21
図 1 −2 HP Visualize B クラスおよび C クラスの液晶ディスプレイに表示されるシンボ
ル・・・22
図 1 −3 システム・ユニットの背面パネルのコネクター・・・25
図 1 −4 オーディオ・コネクター・・・26
図 1 −5 保全ループの構成部品・・・30
図 1 −6 左側のパネルが閉じている状態・・・31
図 2 −1CDドライブの操作スイッチ類と特徴・・・41
図 2 −2 開いた状態の CD トレイ・・・43
図 2 −3CDをディスク・トレイに置く・・・44
図 2 −4 閉じた状態のディスク・トレイ・・・44
図 3 −1 フロッピーディスク・ドライブの操作スイッチ類と特徴・・・56
図 3 −2 フロッピーディスクの書き込み保護タブの設定・・・57
図 3 −3 フロッピーディスクの挿入と取り出し・・・58
図 5 −1 前面パネルの開け方・・・81
図 5 −2 システム・ユニットの左側パネルの開け方・・・84
図 5 −3 電源ユニットの留めねじを外す・・・86
図 5 −4 電源ユニットをの位置を上方に固定する・・・87
図 5 −5 PCI カードのスロット番号と機能・・・89
図 5 −6 I/O スロットの番号・・・90
図 5 −7 I/O カード・リテーナの取外し・・・91
図 5 −8 I/O カードの取外し・・・91
図 5 −9 システム・ユニット用ファンの冷却領域・・・93
図 5 −10 ファンをハードディスク・ドライブ・シャシーから取り外す・・・95
図 5 −11 CD ドライブベイの背面カバーを取り外す・・・97
図 5 −12 前面パネルを外した状態のシステム・ユニットの前面・・・97
図 5 −13 CD ドライブ・ブラケットとブランクの取外し・・・98
図 5 −14 CD ドライブの取付け・・・99
13
図 5 −15 オーディオ/ATAPI/ 電源の各ケーブルを差し込む・・・100
図 5 −16 ブラケットねじを締める・・・100
図 5 −17 取り外した CD ドライブ・ベイの背面カバーを元に戻す・・・101
図 5 −18 CD ドライブベイの背面カバーを取り外す・・・102
図 5 −19 前面パネルを取り外した状態のシステム・ユニットの前面・・・102
図 5 −20 CD ドライブを取り外す・・・103
図 5 −21 CD ドライブ・ブランクの取付け・・・104
図 5 −22 ブラケットねじを締める・・・105
図 5 −23 CD ドライブ・ベイの背面カバーを元に戻す・・・105
図 5 −24 フロッピーディスク・ドライブ・ベイの背面カバーを取り外す・・・107
図 5 −25 前面パネルを外した状態のシステム・ユニットの前面・・・107
図 5 −26 フロッピーディスク・ブラケットとフロッピーディスク・ブランクを外す・・・108
図 5 −27 フロッピーディスク・ドライブの取付け・・・109
図 5 −28 フロッピーディスク・データ・ケーブルと電源ケーブルを差し込む・・・109
図 5 −29 ブラケットねじを締める・・・110
図 5 −30 フロッピーディスク・ドライブ・ベイの背面カバーを元に戻す・・・110
図 5 −31 フロッピーディスク・ドライブ・ベイの背面カバーを取り外す・・・112
図 5 −32 前面パネルを外した状態のシステム・ユニットの前面・・・112
図 5 −33 フロッピーディスク・ドライブを取り外す・・・113
図 5 −34 フロッピーディスク・ブランクとブラケットの取付け・・・114
図 5 −35 ブラケットねじを締める・・・115
図 5 −36 フロッピーディスク・ドライブ・ベイの背面カバーを元に戻す・・・115
図 5 −37 ハードディスク・ドライブ用スロット・・・118
図 5 −38 ハードディスク・ドライブ・ブラケットの取外し・・・119
図 5 −39 ハードディスク・ドライブの挿入・・・120
図 5 −40 ハードディスク・ドライブ用スロット・・・121
図 5 −41 ハードディスク・ドライブの取外し・・・122
図 5 −42 ブラケットからハードディスク・ドライブを取り外す・・・123
図 5 −43 ハードディスク・ドライブ用ブラケットを元に戻す・・・124
図 5 −44 電源ユニット位置の固定解除・・・130
図 5 −45 メモリ・カードのスロット番号および取付けの順序・・・131
図 5 −46 メモリ・カードの取付け・・・132
図 5 −47 電源ユニットの位置を上方に固定・・・133
14
図 5 −48 メモリ・カードの取外し・・・134
図 7 −1 ファンの位置・・・176
15
表一覧
表 1 −1 HP Visualize B クラスおよび C クラスの特徴・・・18
表 1 −2 オーディオ関連の電気仕様・・・27
表 1 −3 シリアル I/O ピン・・・28
表 2 −1CDドライブの操作スイッチ類と特徴・・・41
表 3 −1 フロッピーディスク・ドライブの操作スイッチ類と特徴・・・56
表 4 −1 SCSI バスの特徴・・・68
表 4 −2 Ultra Narrow Single-Ended SCSI ケーブル・・・69
表 4 −3 Ultra2 Wide Low-Voltage Differential SCSI ケーブル・・・69
表 6 −1 システム・パス・・・148
表 6 −2 ブート・パスのニーモニック表記法・・・148
表 7 −1 システムの電源投入に関する問題・・・168
表 7 −2 オペレーティング・システムのロードおよびブートに関する問題・・・169
表 7 −3 802.3 ネットワークに関する問題・・・169
表 7 −4 ハードディスク・ドライブの使用に関する問題・・・170
表 7 −5CDドライブの使用に関する問題・・・170
表 7 −6 フロッピーディスク・ドライブの使用に関する問題・・・171
表 7 −7 ファン番号および名称・・・175
表 A −1 -3.GSGV 計算機の騒音に関する規制・・・185
16
第 1 章 システムの概要
本章では、HP Visualize B クラスおよび C クラスについて説明します。本章では、このコンピ
ュータとその操作スイッチ類、およびインジケーターに慣れていただくことを目的としていま
す。
本章の説明は、ご使用のコンピュータが HP-UX 10.20 または 11.0 オペレーティング・システ
ム上で動作し、HP CDE インタフェースを使用していることを前提としています。HP-UX 10.20
および 11.0 は、2000 年問題に対応しています。
本章では、以下の項目を説明します。
・本製品について
・システム・ユニットの前面パネルと着脱可能な装置
・システム・ユニットの背面パネル・コネクター
・モニター
・オペレーティング・システムの概要
・記録が必要な情報
・システムの電源を入れる
第 1 章 17
システムの概要
製品について
製品について
下の「表 1 −1 」に、HP Visualize B クラスおよび C クラスの主な特徴を示します。本製品の理
解にお役立てください。
表 1 −1 HP Visualize B クラスおよび C クラスの特徴
特徴 説明
プロセッサー PA8500 使用。操作速度は、以下のとおりです。300MHz( モデ
ル B クラス)、400MHz(モデル C クラス)。キャッシュ・メモ
リは、以下のとおりです。命令キャッシュ 0.5 Mbyte、デー
タ・キャッシュ 1.0 Mbyte。
オペレーティング・システムHP-UX 10.20
HP-UX 11.0
ユーザー・インタフェースHP CDE グラフィック・ユーザー・インタフェース
互換性 ソース・コードおよびバイナリ・コードは、B クラスおよび
C クラスの製品ファミリーと互換性があります。
モニター 互換性のあるモニターは、以下のとおりです。
・
19 インチ、解像度 1280 × 1024 または 1600 × 1200 、
カラー、75 Hz
・
21 インチ、解像度 1280 × 1024 ( ステレオ機能付き)
または 1600 × 1200、カラー、75 Hz
・
18 インチ・フラット・スクリーン・ディスプレイ
18
第 1 章
システムの概要
製品について
特徴 説明
グラフィックス・オプションサポートされているグラフィックス・デバイスは以下のとお
りです。
・
HP Visualize-EG 、Visualize-fx2Pro (B クラス用)
・
HP Visualize-EG、 Visualize-fx2Pro、
Visualize-fx
4
Pro (C クラス用 )
・
HP Visualize Fe
メイン・メモリ B クラス、C クラスは、128 MByte と 256 MByte の DIMM
メモリを使用して、最小 128 MByte 、最大 2 GByte のメモリ
を搭載できます。B クラス、C クラスには、メモリ・スロッ
トが 8 つあります。
内部記憶装置 Ultra2 Wide Low-Voltage Differential (LVD; 低電圧差動型)
SCSI ハードディスク・ドライブと、フロッピーディスク・ド
ライブまたは CD ドライブ、あるいはその両方を選択するこ
とができます。
標準ネットワーク RJ45 、ツイスト・ペア 10 BaseT 、100 BaseT
標準 I/O 標準コンピュータ I/O ポートは以下のとおりです。
・
Ultra2 Wide LVD (Low-Voltage Differential) SCSI ×1
・
第 1 章
Ultra Narrow Single-Ended (NSE) SCSI × 1
・
パラレル・ポート(IEEE 1284) × 1
・
ユニバーサル・シリアル・バス(USB) ポート ×2
・
シリアル・インタフェースポート(RS-232C) × 2
・
オーディオ・ポート (ライン・イン、ライン・アウト、ヘッ
ドセット、マイクロホン・イン)
19
システムの概要
製品について
特徴 説明
PCI スロット スロット 1:64 ビット、5.0 V 、 33 MHz
スロット 2: 一次グラフィックス、64 ビット、3.3 V 、66
MHz
スロット 3: 64 ビット、5.0 V 、33MHz
スロット 4: 二次グラフィックス、64 ビット、5.0 V 、33
MHz
スロット 5: 32 ビット、5.0 V 、33 MHz
スロット 6: 32 ビット、5.0 V 、33 MHz
キーボード ユニバーサル・シリアル・バス(USB) キーボード
マウス ユニバーサル・シリアル・バス(USB) マウス
20
第 1 章
システムの概要
システム・ユニットの前面パネルと着脱可能な装置
システム・ユニットの前面パネルと着脱可能な装置
システムの電源を入れる前に、システム・ユニットの操作スイッチ類を理解しておく必要があ
ります。「図 1 −1 システム・ユニットの前面パネルの操作スイッチ類」に、システム・ユニッ
トの前面パネルの操作スイッチ類を示します。
図 1 −1 システム・ユニットの前面パネルの操作スイッチ類
第 1 章
21
システムの概要
システム・ユニットの前面パネルと着脱可能な装置
液晶ディスプレイ
液晶ディスプレイ(LCD) は、前面パネルの左側にあります。この液晶ディスプレイには、16 文
字以内の行を 2 行まで表示することができ、シャシー・コードなどのシステムの状態に関する
メッセージが表示されます。ご使用のシステムが HP-UX 10.20 または 11 オペレーティング・
システムで動作している場合、システム起動時に、「図 1-2 」に見られるシンボルが液晶ディス
プレイに表示されます。これらのシンボルは、以下のようなシステムの動作を意味します。
図 1 −2 HP Visualize B クラスおよび C クラスの液晶ディスプレイに表示されるシンボル
液晶ディスプレイに関する詳細は、第 7 章の「液晶ディスプレイの情報」の項を参照してくだ
さい。
電源スイッチ
このスイッチで、システム・ユニットの電源の投入と切断を行います。コンピュータの電源を
切ると、オペレーティング・システムが自動シャットダウン・コマンド shutdown -q を実行し
ます。このコマンドを実行することにより、システム・ディスクのプログラムやデータの破損
を防ぎます。自動起動するようにシステムが構成されている場合は、電源スイッチを入れると、
自動的に HP-UX 10.20 または 11.0 オペレーティング・システムが起動します。自動起動の設
定方法については、第 6 章の「自動起動と自動検索フラグの設定」の項を参照してください。
着脱可能な記憶装置
システムの構成によって、システム・ユニットの中に下記の着脱可能なデバイス・ドライブの
内、一方または両方を使用することができます。
・CD ドライブ
・フロッピーディスク・ドライブ
22
第 1 章
システムの概要
システム・ユニットの前面パネルと着脱可能な装置
注記
CD ドライブ 2 台、あるいはフロッピーディスク・ドライブを 2 台といったように、同じ
種類の機器を 2 台以上構成することはできません。
着脱可能な記憶装置の操作スイッチ類に関する詳しい情報については、CD ドライブの操作スイ
ッチ類は第 2 章を、フロッピーディスク・ドライブの操作スイッチ類は第 3 章を参照してくだ
さい。「図 1−1 システム・ユニットの前面パネルの操作スイッチ類」は、CD ドライブとフロ
ッピーディスク・ドライブが装着されたシステム・ユニットの状態です。
第 1 章
23
システムの概要
背面パネル・コネクター
背面パネル・コネクター
本項では、システム・ユニットの背面パネルにある以下のコネクターについて説明します。
・オーディオ・コネクター (ヘッドホン、マイクロホンを含む)
・USB キーボードと USB マウス・コネクター
・HP パラレル IEEE 1284 I/O コネクター
・802.3 TP (ツイスト・ペア) LAN コネクター
・RS-232C シリアル I/O コネクター
・Ultra2 Wide Low-Voltage Differential (LVD) SCSI および Ultra Narrow Single-Ended SCSI を含
む SCSI コネクター
・TOC ( 転送制御) ボタン
・電源コード・コネクター
注記
FCC/EMI 互換性を保つために、全てのケーブルが正しく安全に固定されていることを確認
してください。
「図 1 −3 システム・ユニットの背面パネルのコネクター」は、システム・ユニットの背面パネ
ルのコネクターの位置を示しています。
注記
Ultra Narrow Single-Ended SCSI および Ultra2 Wide Low-Voltage Differential (LVD) SCSI コネ
クターを使用していないときは、コネクターにターミネーターを取り付けてください。
24
第 1 章
背面パネル・コネクター
図 1 −3 システム・ユニットの背面パネルのコネクター
システムの概要
第 1 章
25
システムの概要
背面パネル・コネクター
オーディオ・コネクター
ご使用のコンピュータでは、背面パネルの外部入出力コネクターと内部のスピーカーを通して、
オーディオ信号の入出力を行うことが可能です。背面パネルには、ライン・イン、ライン・ア
ウト、マイクロホン・イン、ヘッドホン・アウトのコネクターがあります。「図 1 −4 オーディ
オ・コネクター」を参照してください。
図 1 −4 オーディオ・コネクター
オーディオ・コネクターは、標準ステレオ・オーディオ・ミニジャックです。外部コネクター
を通して最高の品質で録音および再生をするために、オーディオ販売店で金メッキのプラグを
購入し、ご使用になることをお勧めします。以下に、このコンピュータのオーディオ関連の電
気仕様を説明します。
26
第 1 章
システムの概要
背面パネル・コネクター
表 1 −2 オーディオ関連の電気仕様
周波数応答 25Hz 〜20kHz
最大入力感度/ 電気抵抗
ライン・イン
マイクロホン
最大出力レベル/ 電気抵抗
ライン・アウト
ヘッドホン
内部スピーカー
2.8Vp-p/10Kohm
40mVp-p/47Kohm
2.8Vp-p/920ohm
5.6Vp-p/110ohm
n.a.
USB コネクター
コンピュータの背面パネルには、2 つのユニバーサル・シリアル・バス(USB) コネクターがあり
ます。これらの USB コネクターは、HP 社製キーボード、スクロール・マウス、ハブをサポー
トしています。HP 社製キーボード、スクロール・マウス、ハブはどちらの USB コネクターに
も接続することができます。
マウスとキーボードは、システム・ユニットご購入の際、付属品として付いてきます。HP 社製
ハブは、別途ご注文ください。個々の入力デバイスの使用方法は、各デバイスに付属のマニュ
アルを参照してください。
ユニバーサル・シリアル・バスについての詳細は、以下の URL を参照してください。
http://www.usb.org
キーボード
USB コネクターは、システムとキーボード間のインタフェースとなります。このキーボードに
は、ほとんどの PC と同様に、標準的なキー配列が採用されています。
HP スクロール・マウス
HP スクロール・マウスは、左右にボタンがあり、ほとんどのマウスと同様の機能が備わってい
ます。他のマウスと異なる点は、左右のボタンの間にスクロール・ホイールが付いていること
です。スクロール・ホイールを使って、ウィンドウ中の画面を垂直方向にスクロールすること
ができます。このスクロールは、マウス・カーソルがウィンドウの垂直スクロールバーにある
ときだけ、行うことができます。また、このスクロール・ホイールはボタンとしても使えます。
したがって、HP スクロール・マウスは、3 つボタンのマウスといえます。
カーソルの形など、HP CDE に関する一般的な情報については、「HP ワークステーションの使
第 1 章
27
システムの概要
背面パネル・コネクター
用」を参照してください。
USB 装置用 HP ハブ
HP USB ハブを使用すると、 1 つ以上の USB デバイスをコンピュータに接続したり、 USB デバ
イスのケーブルの長さを延長することができます。例えば、キーボードとマウスをコンピュー
タから遠く離れたところ使用する際に、キーボードやマウスのケーブルの長さが足りないとし
ます。その場合、USB ハブのケーブルを延長ケーブルとして使用し、コンピュータの背面の 2
つのコネクターの内のどちらかとハブ・ケーブルとをつなぎ、USB ハブのそれぞれのコネクタ
ーにキーボードとマウスをつなぐことができます。
HP パラレル I/O コネクター
25 ピンの HP パラレル I/O インタフェースは、 IEEE 1284 I/O インタフェース・プロトコルを使
用します。
802.3 ネットワーク・コネクター
HP B クラスおよび C クラス・ワークステーションには、 802.3(ETHERNET) あるいは 10
BaseT/100 BaseT ネットワーク用のツイスト・ペア (TP)コネクターが組み込まれています。適切
なネットワークの設定は自動的に選択されます。
RS-232C シリアル入出力コネクター
RS-232C シリアル入出力 (SIO)ポートには、ポインティング装置 (マウスやトラックボール )や周
辺装置(プリンタ、プロッタ、モデム、スキャナ)を接続します。周辺装置の使用方法については、
各装置に付属のマニュアルを参照してください。SIO ポートはプログラム可能なポートです。
SAM (System Administration Manager) を使用したり、あらかじめプログラムされている機能を使
ってシステムの特別なデバイスファイルを選択することにより、ビット転送速度、文字長、パ
リティ・ビット、ストップ・ビットなどを設定することができます。SIO ポートは、CPU への
非同期式シリアル・インタフェースのデバイスとして使われます。
「表 1 −3 」は SIO コネクター・ピンのリストです。このシリアル・コネクターは 9 ピンの D-
sub コネクターです。信号名は EIA RS-232 規格に指定されている名称です。
表 1 −3 シリアル I/O ピン
ピン番号 信号 説明
1 DCD データ・キャリア検出
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第 1 章
ピン番号 信号 説明
2 RXD データ受信
3 TXD データ送信
4 DTR データ端末レディ
5 GND アース
6 DSR データ・セット・レディ
7 RTS 送信要求
8 CTS 送信可
9 RI リング・インジケーター
システムの概要
背面パネル・コネクター
SCSI コネクター
SCSI コネクターを使って、 DDS フォーマット・テープ・ドライブなどの外付け SCSI 装置を接
続します。SCSI 装置の詳しい使用方法は、各装置に付属しているドキュメント類を参照してく
ださい。
注記
外部 Ultra Narrow Single-Ended SCSI(NSE SCSI) や Ultra2 Wide Low-Voltage Differential
(LVD) SCSI デバイスを接続する際、外部 SCSI バス上の最後の装置にそのバスに適したタ
ーミネーターを取り付けてください。LVD SCSI バス、および NSE SCSI バス用のターミネ
ーターは製品と一緒に出荷されています。
電源コード・コネクター
ワークステーションの電源コードを電源コード・コネクターに差し込んで、システムに交流電
源を供給します。
第 1 章
29
システムの概要
保全ループ
保全ループ
HP Visualize B クラスおよび C クラス・ワークステーションの背面パネルには、保全ループが
あります。この装置を使ってコンピュータの左側のパネルをロックし、コンピュータ内部の部
品を保護することができます。「図 1 −5 保全ループの構成部品」は、保全ループの構成部品を
表しています。
図 1 −5 保全ループの構成部品
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第 1 章