DIGITAL MIXING ENGINE SATELLITE
取扱説明書
JA
Explanation of Graphical Symbols
The lightning flash with arrowhead symbol
CAUTION
within an equilateral triangle is intended to
alert the user to the presence of uninsulated
RISK OF ELECTRIC SHOCK
DO NOT OPEN
“dangerous voltage” within the product’s
enclosure that may be of sufficient
magnitude to constitute a risk of electric
shock to persons.
CAUTION: TO REDUCE THE RISK OF
ELECTRIC SHOCK, DO NOT REMOVE
COVER (OR BACK). NO USER-SERVICEABLE
PARTS INSIDE. REFER SERVICING TO
QUALIFIED SERVICE PERSONNEL.
The exclamation point within an equilateral
triangle is intended to alert the user to the
presence of important operating and
maintenance (servicing) instructions in the
literature accompanying the product.
IMPORTANT SAFETY INSTRUCTIONS
1 Read these instructions.
2Keep these instructions.
3 Heed all warnings.
4 Follow all instructions.
5 Do not use this apparatus near water.
6 Clean only with dry cloth.
7 Do not block any ventilation openings. Install in
accordance with the manufacturer’s instructions.
8 Do not install near any heat sources such as radiators,
heat registers, stoves, or other apparatus (including
amplifiers) that produce heat.
9 Do not defeat the safety purpose of the polarized or
grounding-type plug. A polarized plug has two blades
with one wider than the other. A grounding type plug
has two blades and a third grounding prong. The wide
blade or the third prong are provided for your safety. If
the provided plug does not fit into your outlet, consult
an electrician for replacement of the obsolete outlet.
10 Protect the power cord from being walked on or pinched
particularly at plugs, convenience receptacles, and the
point where they exit from the apparatus.
WARNING
TO REDUCE THE RISK OF FIRE OR ELECTRIC SHOCK, DO NOT EXPOSE THIS APPARATUS TO RAIN OR MOISTURE.
11 Only use attachments/accessories specified by the
manufacturer.
12 Use only with the cart, stand, tripod,
bracket, or table specified by the
manufacturer, or sold with the
apparatus. When a cart is used, use
caution when moving the cart/
apparatus combination to avoid
injury from tip-over.
13 Unplug this apparatus during
lightning storms or when unused for long periods of
time.
14 Refer all servicing to qualified service personnel.
Servicing is required when the apparatus has been
damaged in any way, such as power-supply cord or plug
is damaged, liquid has been spilled or objects have
fallen into the apparatus, the apparatus has been
exposed to rain or moisture, does not operate normally,
or has been dropped.
Water warning
• Do not expose the device to rain, use it near water or in damp or wet conditions, or place containers on it containing liquids which might
spill into any openings. If any liquid such as water seeps into the device, turn off the power immediately and unplug the power cord from
the AC outlet. Then have the device inspected by qualified Yamaha service personnel.
Backup battery caution
• This device has a built-in backup battery. When you unplug the power cord from the AC outlet, the internal data is retained. However, if
the backup battery fully discharges, this data will be lost. When the backup battery is running low, the LCD display or indicator shows it.
In this case, immediately save the data to an external media, then have qualified Yamaha service personnel replace the backup battery.
安全上のご注意
ご使用の前に、必ずこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただき、お客様や他の方々への危害や財産への損害
を未然に防止するためのものです。必ずお守りください。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に必ず保管してください。
記号表示について
■
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような意味があります。
「ご注意ください」という注意喚起を示します。
〜しないでくださいという「禁止」を示します。
「必ず実行」してくださいという強制を示します。
■
「警告」と「注意」について
以下、誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害や損害の大きさと切迫の程度を明示す
るために、「警告」と「注意」に区分して掲載しています。
この表示の欄は、「傷害を
負う可能性または物的損
害が発生する可能性が想
定される」内容です。
警告
この表示の欄は、「死亡す
る可能性または重傷を負
う可能性が想定される」
内容です。
注意
警告
電源 / 電源コード
電源は本体に表示している電源電圧で使用する。
誤って接続すると、感電や火災のおそれがあります。
必ず実行
電源コードは、必ず付属のものを使用する。
故障、発熱、火災などの原因になります。
ただし、日本国外で 使用する 場合は、付属の電 源コードを 使
必ず実行
用できないことがあります。お買い上げの販売店また は巻末
のヤマハ修理ご相談センターにお問い合わせください。
分解禁止
この 機器の 内部 を開け たり、内
部の部品を分解したり 改造した
りしない。
禁止
感電や火災、けが、または 故障の
原因 になり ます。異常 を感じ た
場合など、点検や修理は、必ずお
買い上げの販売店また は巻末の
ヤマハ修理ご相談センターにご依頼ください。
禁止
電源コードをストーブなどの熱器 具に近づけたり、無 理に曲
げたり、傷つけた りしない。また、電源コードに重いも のをの
せない。
電源コードが破損し、感電や火災の原因になります。
(5)-8
1/3
水に注意
異常に気づいたら
この機器の 上に花瓶や 薬品など液 体の入った ものを置か な
い。また、浴室や雨 天時の屋 外など湿 気の多い ところで使 用
しない。
禁止
禁止
感電や火災、または故障の原因になります。
濡れた手で電源プラグを抜き差ししない。
感電のおそれがあります。
電源 / 電源コード
長期間使用しないときや落雷のお それがあるときは、必ずコ
ンセントから電源プラグを抜く。
感電や火災、故障の原因になることがあります。
必ず実行
電源プラグ を抜くと きは、電 源コード を持たずに、必ず電 源
プラグを持って引き抜く。
電源コードが破損して、感電や火災の原因になること があり
必ず実行
ます。
必ず実行
必ず実行
注意
必ず実行
禁止
禁止
電源コードやプラグが いたんだ場合、または 使用中に音が出
なくなったり異常なに おいや煙が出たりした場合は、すぐに
電源スイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあり ます。至急、お買い上
げの販売 店または巻 末のヤマ ハ修理ご相 談センター に点検
をご依頼ください。
この 機器を 落とす など して破 損した 場合 は、すぐ に電 源ス
イッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く。
感電や火災、または故障のおそれがあり ます。至急、お買い上
げの販売 店または巻 末のヤマ ハ修理ご相 談センター に点検
をご依頼ください。
この機器を 2 台以上 EIA 標準のラックにマウントする場合
は、17 ページの「ラックマウント時の 注意」をよく 読んでか
ら設置する。
放熱が不十分だと機器 内部に熱がこもり、故 障や火災の原因
になることがあります。
イコライザーやフェーダーをすべて最大には設定しない。
接続した機器によって は、発振したりスピー カーを破損した
りする原因になることがあります。
直射日 光のあたる 場所(日 中の車内 など)や ストーブの 近く
など極端に温度が高く なるところ、逆に温度 が極端に低いと
ころ、また、ほこりや振動の多いところで使用しない。
この機器のパネルが変 形したり、内部の部品 が故障したりす
る原因になります。
設置
必ず実行
必ず実行
必ず実行
この機器を移動するときは、必ず電源コードなどの接 続ケー
ブルをすべて外した上で行なう。
コードをいためたり、お客様や他の方々が転倒したり するお
それがあります。
この機器を電源コンセントの近くに設置する。
電源プラグに容易に手の届く位置 に設置し、異常を感 じた場
合にはすぐに電源スイッチを切り、電源プラグをコン セント
から抜いて ください。また、電源スイ ッチを切 った状態で も
微電流 が流れ てい ます。この製品を長 時間使用しないとき
は、必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。
EIA 標準のラックにこの機器をマウントする場合は、ラック
の背面を開放して、ラックを壁から 10cm以上離す。また、パ
ワーアンプ などの発熱 しやすい機 器といっし ょにラック に
マウントする場合は、機器と機器の間を空けたり通風 パネル
などを 取り付 けた り、この 機器 に熱が こもら ない ように す
る。
その場合は、この機 器を重ね てマウン トできます。放熱が 不
十分だと機器内部に熱がこもり、故障や火災の原因に なるこ
とがあります。
(5)-8
2/3
禁止
禁止
禁止
不安定な場所に置かない。
この機器が転倒して故 障したり、お客様や他 の方々がけがを
したりする原因になります。
この機器の通風孔をふさがない。
内部の温度上昇を防ぐ ため、この機器のリア パネルには通風
孔があります。特に、この機 器をひっくり返したり、横倒しや
前後逆 さまにした りしない。機器内 部に熱が こもり、故障や
火災の原因になることがあります。
テレビやラジオ、ステレ
オ、携帯電話など他の電
気製品 の近くで 使用しな
い。
この機 器または テレビや
ラジオ などに雑 音が生じ
る場合があります。
接続
バックアップバッテリー
他の機器と接続する場合は、すべての電源を切った上 で行な
う。また、電源を入れたり切ったりす る前に、必ず機器 の音量
(ボリューム)を最小にする。
必ず実行
感電、聴力障害または機器の損傷になることがあります。
使用時の注意
機器の周囲温度が極端に変化する ( 機器の移動時や急激な冷
暖房下など) と、結露することがあります。そ のまま使用する
と故障の原因になることがありま すので、電源を入れ ずに数
必ず実行
禁止
禁止
時間放置し、結露がなくなってから使用してください。
この機器の通風孔のすき間に手や指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
この機器の 通風孔のす き間から金 属や紙片な どの異物を 入
れない。
感電、ショート、火災や故障の原因になることがあります。
入った場合 は、すぐ に電源ス イッチを 切り、電 源プラグを コ
ンセントから抜いた上で、お買い上げの販売店または 巻末の
ヤマハ修理ご相談センターに点検をご依頼ください。
大きな音量で長時間使用しない。
聴覚障害の原因になります。
必ず実行
この機器 は内部メモ リー用に バックアッ プバッテリ ーを内
蔵しており、電源を切った状態でも内部メモ リーのデータは
保持さ れます。ただし、バ ックアッ プバッテ リーが消耗 する
と内部メ モリーのデー タ*が消えてしまいますので、消耗す
る前にバックアップバッ テリーを交換する必要があります。
バックアップバッテリ ーが消耗してくると、フロントパネル
のERRORインジケーターが点灯します( 詳しくは、38 ペー
ジのエラーメッセージをご 参照ください )。その場合は、電源
を切らずに、すぐにデータをコンピューター などの外部機器
に保存し、お買い上げの販売店または巻末の ヤマハ修理ご相
談センタ ーにバック アップバ ッテリーの 交換をご依 頼くだ
さい。バッ クアッ プバ ッテリ ーの 寿命の 目安 は約 5年です
が、使用環境などにより変動する場合があります。
* バックア ップバッ テリーに よって 保持され ている内 部メ
モリーのデータの種類は以下のとおりです。
・ カレントシーンの内容、シーン番号
・ 機器固有パラメーター(HA、UTILITY、Master Mute/
Levelなど )
・ イベントログ
上記以外のデータは、バックアップバッテリ ーを必要としな
いメモリーに保存され ているため、バックア ップバッテリー
が消耗してもデータが失われることはありません。
禁止
この機器の 上にのっ たり重いも のをのせ たりしない。また、
ボタンやスイッチ、入出力端子などに無理な力を加えない。
この機器が破損したり、お客様や他の方々がけがをし たりす
禁止
DME Satellite の POWER スイッチの ON/OFF を、連続してすばやく切り替えないでください。POWER スイッチをオフにしてから、再度スイッチをオンにする場合は、6 秒
以上の間隔を空けてください。
この機器に付属のゴム脚はすべり止め用です。すべりやすい机や台の上にこの機器を置く場合にご使用ください。
● データが破損したり失われたりした場合の補償はいたしかねますので、ご了承ください。
● 不適切な使用や改造により故障した場合の保証はいたしかねます。
使用後は、必ず電源スイッチを切りましょう。
スイッチ、接続端子などの消耗部品は、使用時 間により劣化しやすいため、消耗に応じて部品の交換が必要になります。消耗部品の交換 は、お買い上げの販売店または巻末のヤマ
ハ修理ご相談センターにご相談ください。
・ 市販の音楽/ サウンドデータは、私的使用のための複製など、著作権上問題にならない場合を除いて、権利者に無断で複製または転用することが禁じられています。ご使用時には、
著作権の専門家にご相談されるなどのご配慮をお願いいたします。
・ この取扱説明書に記載されているイラストや画面は、すべて操作説明のためのものです。したがって、実際の仕様と異なる場合があります。
・ EtherSoundは、Digigram 社の登録商標です。
・ Ethernet はゼロックス社の商標です。
・ その他記載の社名および製品名は、各社の商標および登録商標です。
る原因になります。
(5)-8
3/3
目次
DMESatellite
の紹介
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
はじめに........................................................ 7
付属品 ( お確かめください ) ............................................. 7
オプション .......................................................................... 7
取扱説明書の表記方法について........................................ 7
ファームウェアのバージョンについて............................ 7
操作の前に .......................................................................... 7
電源コードの接続.................................................................... 7
電源オン / オフ........................................................................ 7
DME Satellite の紹介.................................. 8
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES の違い............. 8
DME Satellite でできること.......................................... 8
オーディオシステムのネットワーク................................ 9
DME Satellite で使用する用語 ...................................... 9
信号の種類 ....................................................................... 11
システム構成例................................................................ 12
DME Designer について.............................................. 13
各部の名称と機能 ........................................ 14
フロントパネル................................................................ 14
電源を切るときの注意.................................................... 15
リアパネル ....................................................................... 16
ラックマウント時の注意................................................ 17
コンピューターとの接続............................... 18
[USB] 端子を使った接続............................................... 18
ネットワーク設定................................................................. 19
[NETWORK] 端子を使った接続 (Ethernet 接続 ).... 20
[NETWORK] 端子を使った接続 .................................. 29
[GPI] 端子を使った接続................................................. 30
その他の機能 .............................................. 31
DME Satellite を初期化する....................................... 31
資料 ........................................................... 32
オプション....................................................................... 32
ICP1...................................................................................... 32
CP4SW/CP4SF/CP1SF ................................................ 32
困ったときは ................................................................... 33
コンポーネント ............................................................... 33
MIDI データフォーマット .............................................. 34
1.
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES の MIDI 機能
2. MIDI データーフロー図..................................................34
3. MIDI Setup .................................................................... 34
4. MIDI Format ................................................................. 35
MIDI Implementation Chart ..................................... 37
メッセージ一覧 ............................................................... 38
エラーメッセージ ................................................................ 38
ワーニング ............................................................................ 38
一般仕様........................................................................... 39
電気的特性....................................................................... 39
入出力特性....................................................................... 42
[NETWORK] 端子 (100Base-TX Ethernet,
RJ-45 コネクター ) ........................................... 43
寸法図............................................................................... 44
索引................................................................................... 45
... 34
資料 外部機器との接続 各部の名称と機能 はじめに その他の機能
6
オーディオ入出力の接続............................... 24
EtherSound 端子を使った接続
( デジタルオーディオ接続 ) ............................... 24
[INPUT]/[OUTPUT] 端子を使った接続
( アナログオーディオ接続 ) ............................... 25
外部機器との接続 ........................................ 26
[REMOTE] 端子を使った接続 ...................................... 26
DME Satellite から外部ヘッドアンプをコントロール.. 26
デジタルミキサーから DME Satellite の内蔵ヘッドアンプ
をコントロール.............................................................. 27
外部機器からリモートコントロール.................................. 27
EtherSound 端子を使った接続.................................... 28
デジタルミキサーから DME Satellite の内蔵ヘッドアンプ
をコントロール.............................................................. 28
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
はじめに
このたびは、ヤマハデジタルミキシングエンジンサテライトDME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ESをお買い
求めいただきまして、ありがとうございます。
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ESの優れた機能を使いこなしていただくために、ぜひこの取扱説明書を
ご活用いただけますようお願い申しあげます。また、ご一読いただいたあとも、不明な点が生じた場合に備え
て、大切に保管いただきますようお願いします。
付属品(お確かめください)
操作の前に
・ DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES取扱
説明書(本書)
電源コードの接続
・ 保証書
・ 電源ケーブル
・ ユーロブロックプラグ(16P)×1
電源を接続する前に必ずすべての機器の電源をオフ
にしてください。
・ ユーロブロックプラグ(3P)×8
・ ゴム足×4
付属の電源コードのソケット側をDME Satellite本
体リアパネルの[AC IN]端子に接続し、プラグ側を
オプション
コンセントに接続します。100Vのコンセントを必
ずご使用ください。
コントロールパネル
・ インテリジェントコントロールパネルICP1
・ コントロールパネルCP4SW
電源オン/オフ
・ コントロールパネルCP4SF
・ コントロールパネルCP1SF
NOTE
コントロールパネルについては、お買い上げのコントロール
パネルに付属の取扱説明書および「DME Designer取扱説明
書」をご覧ください。
1.
電源を入れるときにスピーカーから大きなノイズが
出ないよう、音源、ミキサー (M7CL、PM5Dなど)、
DME Satellite、パワーアンプの順に電源を入れてく
ださい。電源を切るときはこの逆の順序で行なって
ください。
[POWER]スイッチを押してDME Satelliteの
電源をオンにします。
はじめに
DMESatellite
の紹介
各部の名称と機能 外部機器との接続 その他の機能 資料
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
取扱説明書の表記方法について
本書では、DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES
を総称してDME Satelliteと呼びます。また
DME64N/24N、DME8i-C/DME8o-C/
DME4io-CとDME Satelliteを総称してDME シ
リーズと呼びます。
ファームウェアのバージョンにつ
いて
DME Satellite本体のファームウェアのバージョン
はアプリケーションソフトウェアDME Designer
を使用してご確認いただけます。
また最新のファームウェアはウェブサイトからダウ
ンロードしてご利用いただけます。
http://proaudio.yamaha.co.jp/downloads/
[POWER]スイッチをもう1度押すと電源がオフ
2.
になります。
NOTE
電源を切ったときのシーンの設定値は保存されます。電源を
再度入れたときには、その設定値で起動します。また、DME
DesignerのLast Mem. Resume設定で、電源を切ったときの
シーンナンバーのシーンをリコールした状態で起動するよ
うにも変更できます。
DME DesignerからDME Satellite本体にデータを送っ
たり、外部機器から操作しているときは電源を切ら
ないでください。故障の原因になります。
電源スイッチを切った状態でも微電流が流れていま
す。この製品を長時間使用しないときは、必ず電源
プラグをコンセントから抜いてください。
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
7
DME Satelliteの紹介
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ESの違い
DMESatellite
の紹介
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
それぞれのモデルの違いは、次のとおりです。
■ DME8i-ES
8チャンネルのアナログ入力モデルです。
■ DME8o-ES
8チャンネルのアナログ出力モデルです。
■ DME4io-ES
4チャンネルのアナログ入力と4チャンネルのアナログ出力モデルです。
DME Satelliteでできること
DME Satelliteでは、DME Designerを使用して、基本的なミキサーやマトリクス出力に加え、
イコライザー、コンプレッサー、ディレイなどの機能を組み合わせて必要なオーディオシステム
を構築できます。
また、EtherSound端子を装備しており、デジタルオーディオ信号をネットワーク化し、アナロ
グ入出力を遠隔配置できます。
DME Satelliteを使えるようになるまでの流れは次のとおりです。
(詳しくは「DMEセットアップマニュアル」をご覧ください。)
1.
USB-MIDIドライバー、DME DesignerおよびDME-N Network Driverをインストールす
る。
資料 外部機器との接続 各部の名称と機能 はじめに その他の機能
2.
DME Designerを使用して、ネットワークの設定をする(19ページ)。
3.
各種接続をする。
・ ネットワークの接続をする。
Ethernet接続(20ページ)
USB接続(18ページ)
・ EtherSound接続をする(28ページ)。
入出力をルーティングするには、AuviTran社製のアプリケーションソフト「AVSESMonitor」が必要です。
下記ウェブサイトよりダウンロードしてください。
http://www.auvitran.com/view.php?productsAVS-ESMonitor.php
・ アナログ接続をする(25ページ)。
・ 外部機器と接続をする。
REMOTE接続(26ページ)
GPI接続(30ページ)
4.
コンピューターのネットワーク設定をする。
5.
DME Designerでコンフィギュレーションを作成し、DME Satellite本体に転送する。
8
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
DME Satellite の紹介
オーディオシステムのネットワーク
複数のDMEシリーズをEthernetによるネットワークに接続すると、1つのオーディオシステム
として動作します。DMEオーディオシステムでは、連動して動作する機種別のグループを「デ
バイスグループ」、複数のデバイスグループを持つ空間を「ゾーン」、音響設備全体の空間を「エ
リア」と呼びます。デバイスグループには「グループマスター」と呼ばれるDMEシリーズが必
ず1台存在し、同じデバイスグループ内のDMEシリーズをコントロールします。コンピューター
をネットワークに接続すると、グループマスター経由でデバイスグループ全体をコントロールで
きます。
DME Satelliteで使用する用語
ここではDME Satellite特有の用語について説明します。
はじめに
DMESatellite
の紹介
コンポーネントおよびパラメーター
イコライザーやコンプレッサーなどの各種オーディオ処理モジュールを「コンポーネント」と呼
びます。
外部に接続されるヘッドアンプコントロールモジュールなどもコンポーネントとして用意されて
います。コンポーネントのパラメーターを変更することでコンポーネントの動作をコントロール
できます。
コンフィギュレーション
目的のオーディオシステムを構築するためにコンポーネントを組み合わせたものが「コンフィ
ギュレーション」です。コンフィギュレーションによってDME Satelliteの機能が決定します。
また、コンフィギュレーションに含まれるすべてのコンポーネントのパラメーターセットを「プ
リセットパラメーター」と呼びます。1台のDME Satelliteに複数のコンフィギュレーション、
1つのコンフィギュレーションに複数のプリセットパラメーターを持つことができます。
User Defined Button (ユーザー定義パラメーター )
パラメーターをユーザー定義パラメーターに割り当てることで、ICP1やDME64N/DME24N
からコントロールできます。詳細は「DME Designer取扱説明書」をご覧ください。
各部の名称と機能 外部機器との接続 その他の機能 資料
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
9
DME Satellite の紹介
DMESatellite
シーン
コンフィギュレーションとプリセットパラメーターの組み合わせを「シーン」と呼びます。シーン
の呼び出し(シーンリコール)は、ICP1、GPI機器、外部コントローラー、DME64N/DME24N、
およびコンピューターから制御できます。1つのデバイスグループには、最大999のシーンを登
録できます。
の紹介
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
シーンの構成
シーン
シーン 1
シーン 2
シーン 999
シーンの切り替え
第一幕 舞台暗転 第二幕
バンドセット
芝居セット
ステージ ステージ ステージ
MATRIX MIXER
16 x 8
コンポーネント
コンフィギュレーション
バンド
セット
芝居
セット
芝居セット
バンドセット
プリセット
パラメーター
例 GATE
・ Attack
・ Decay
・ Range
・ Threshold
・ Key in
・ Hold
資料 外部機器との接続 各部の名称と機能 はじめに その他の機能
シーン 1 シーンリコール シーン 2
10
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
DME Satellite の紹介
信号の種類
DME Satelliteのオーディオシステムの信号は、次のように分けられます。
オーディオ信号
1
DME Satelliteと、他のDMEシリーズやその他のオーディオ機器間で、アナログやデジタル信
号を入出力します。アナログオーディオ信号の入出力には、[INPUT]/[OUTPUT]端子を使用し
ます。デジタルオーディオ信号の入出力には、EtherSound端子を使用します。
デバイスグループ内の制御信号
2
デバイスグループ全体のDME シリーズを制御します。デバイスグループ全体の制御信号は2種
類あります。
・ コンピューターとグループマスターのDMEシリーズ間の信号
はじめに
DMESatellite
の紹介
・ グループマスターとその他のDMEシリーズ間の信号
コンポーネントの送り込みやパラメーターの設定など、デバイスグループ全体のコントロールに
はDME Designerを使用します。
デバイスグループ以外の機器との制御信号
3
個々の機器間の制御に使用します。これらの制御信号には、[USB]端子を経由したMIDI信号、
[GPI]端子を使用したGPI信号、[REMOTE]端子を使用したヘッドアンプへの制御信号などがあ
ります。
DME Satelliteが扱う信号の種類
使用する端子 オーディオ信号 制御信号 参照ページ
・ コンピューターとDME
[USB]端子 ―
[NETWORK]端子 ―
EtherSound端子 入出力とも最大16チャンネル
[GPI]端子 ―
[REMOTE]端子 ―
[INPUT][OUTPUT]端子
(オーディオ入出力)
入出力チャンネル数はモデルご
とに異なります
Satellite間の制御信号
・ MIDI信号
・ コンピューターとDME
Satellite間の制御信号
・ DME Satellite間の制御信号
・ AMXやCrestronなどコント
ローラーとの制御信号
・ デジタルミキサーと内蔵ヘッド
アンプ間の制御信号
・ AVS-ESMonitorとの制御信号
GPI機器(コントローラーなど)と
の制御信号
・ AD8HR(外部ヘッドアンプ)な
ど外部機器との制御信号
・ デジタルミキサーと内蔵ヘッド
アンプ間の制御信号
・ AMXやCrestronなどコント
ローラーとの制御信号
・ MIDI信号
― 25ページ
18ページ
20ページ
29ページ
24ページ
28ページ
30ページ
26ページ
各部の名称と機能 外部機器との接続 その他の機能 資料
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
11
DME Satellite の紹介
システム構成例
複数のDME Satelliteを使用する場合:大規模システム
DMESatellite
の紹介
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
M7CL
EtherSound
対応 I/Oカード× 2
Primary
Master
Hub
Space B Space A
ICP1 コンピューター
Hub
DME8i-ES
DME8i-ES
DME4io-ES
Analog In
Analog In
Analog In
Analog Out
Space C
DME8o-ES
Analog Out
DME8o-ES
Hub
DME8o-ES
Analog Out
Analog Out
資料 外部機器との接続 各部の名称と機能 はじめに その他の機能
12
EtherSound
Ethernet Control
Analog Audio
NOTE
・ コンピューターは、デイジーチェーン接続したEtherSound機器の1台目の[IN]端子に接続してください。
この端子は、Ethernet Controlと同じネットワークに混在させることが可能です。
・ EtherSound機器の1台目の[OUT]端子以降と、Ethernet Controlを同じネットワークに混在させて使用することはで
きません。
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
Space D
Hub
DME8i-ES
DME4io-ES
DME8o-ES
Analog In
Analog In
Analog Out
Analog Out
DME Satellite の紹介
DME Designerについて
DME DesignerはDMEシリーズを使用したシステムを統括して構築、コントロールするための
ソフトウェアです。
DMEシリーズのオーディオシステムは、DME Designerを使用し、コンピューターのモニター
上でブロック図の形で構築します。
DMEシリーズの設定とコンフィギュレーション、各パラメーターのデータをUSBまたは
Ethernetで接続したDMEシリーズ本体へ転送します。データを転送した後は、DMEシリーズ本
体をコンピューターから切り離して単独のプロセッサーとして使用できます。また、コンピュー
ターと接続して、DME Designerからリアルタイムでコントロールすることもできます。
DMEシリーズを複数台接続している場合には、DME Designerで複数台のDMEシリーズを含む
コンフィギュレーションを構築できます。
以下のウェブサイトから、DME Designer、ドライバー、DMEセットアップマニュアル、DME
Designer取扱説明書をダウンロードしてご使用ください。
http://proaudio.yamaha.co.jp/
コンピューターとDME Satelliteの接続方法は「コンピューターとの接続」(18ページ)、DME
Designerおよび接続のために必要なドライバーのインストール方法は「DMEセットアップマ
ニュアル」をご覧ください。
DME Designerの設定や操作の方法は「DME Designer 取扱説明書」をご覧ください。
はじめに
DMESatellite
の紹介
各部の名称と機能 外部機器との接続 その他の機能 資料
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
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DMESatellite
の紹介
コンピューター
各部の名称と機能
フロントパネル
26
DME8i-ES
345 1 7 8 9
26
DME8o-ES
との接続
オーディオ入出力
の接続
資料 外部機器との接続各部の名称と機能はじめに その他の機能
DME4io-ES
1
[USB]端子
コンピューターのUSB端子と接続します。[USB]
端子でコンピューターと接続する場合、コンピュー
ターにUSB-MIDI Driverをインストールする必要
があります。
ドライバーのインストールについては「DMEセッ
トアップマニュアル」(PDFファイル)をご覧くださ
い。
[USB]端子でコンピューターと接続するときは、以
下のことを行なわないと、コンピューターや本体が
停止(ハングアップ)して、データが壊れたり、失わ
れたりするおそれがあります。
コンピューターや本体が停止したときは、電源を入
れ直し、コンピューターを再起動してください。
345 1 7 8 9
26
345 1 7 8 9
・ [USB]端子でコンピューターと接続する前に、コン
ピューターの省電力(サスペンド/スリープ/スタン
バイ/休止)モードを解除してください。
・ 本体の電源を入れる前に、[USB]端子とコンピュー
ターを接続してください。
・ 本体の電源オン/オフやUSBケーブルの抜き差しを
する前に、以下のことを行なってください。
−すべてのアプリケーションを終了させてください。
−本体からデータが送信されていないか確認して
ください。
・ 本体の電源オン/オフやUSBケーブルの抜き差し
は、6秒以上間隔を空けて行なってください。
2
[NETWORK]インジケーター
[USB]/[NETWORK]端子を使用して通信している
ときにオレンジ色に点灯します。
14
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
3
[MASTER]インジケーター
グループマスターの場合は緑色に点灯します。ス
レーブの場合は消灯します。
グループマスターの設定はDME Designerで行な
います。
各部の名称と機能
4
[ERROR]インジケーター
エラーが生じたときは点灯し、[PEAK]インジケー
ターでエラーの種類を示します。また、バッテリー
の残量の警告のときは点滅します。
5
[TX/RX]インジケーター
EtherSound端子からネットワークへの信号の伝送
状態を表示します。送信状態は[TX]で、受信状態
は[RX]インジケーターで確認できます。信号が正
常に伝送されている場合には点滅します。
EtherSound端子にケーブルが接続されていない、
もしくは正常に通信できない場合は消灯します。
INPUT: EtherSound [IN]端子での通信状態を
表示します。
OUTPUT: EtherSound [OUT]端子での通信状態
を表示します。
6
[PEAK]インジケーター
[INPUT]/[OUTPUT]端子(アナログオーディオ端
子)において、オーディオ信号のレベルが−3dB
FS
以上の場合に赤色に点灯します。また、エラー番号
やステータスを示します。
7
[SIGNAL]インジケーター
[INPUT]/[OUTPUT]端子(アナログオーディオ端子)
において、オーディオ信号のレベルが−40dBFS以
上の場合に緑色に点灯します。また初期化時などの
ステータスを示します。
NOTE
電源を切るときの注意
フロントパネルの[SIGNAL]インジケーターが時計
回りで順番に点灯しているときは、電源を切らない
でください。
時計回りに順番に点灯
内蔵メモリーにデータを書き込み中のため、データ
の一部が破損する場合があります。データの書き込
みは、以下の動作時に発生します。
・ オンラインに移行中
・ シーンメモリーのストア/リコール/削除中
・ Utility設定の変更を保存中
・ DME File Storage機能でファイルの送受信/削
除中
・ ファームウェアの更新中、および更新に失敗し
て更新前のファームウェアに復元中
はじめに
DMESatellite
の紹介
各部の名称と機能外部機器との接続 その他の機能 資料
コンピューター
との接続
オーディオ入出力
の接続
インジケーター部には、工場出荷時に透明の保護フィルムが
貼られていますので、はがしてからご使用ください。
8
[POWER]インジケーター
電源をオンにすると点灯します。
9
[POWER]スイッチ
電源をオン/オフします。電源を入れると、電源を
切ったときのシーンの設定値で起動します。DME
DesignerのLast Mem. Resume設定で電源を
切ったときのシーンナンバーのシーンをリコールし
た状態で起動するようにも変更できます。
Last Mem. ResumeがONに設定されている場合は、
定期的に内部メモリーにデータをバックアップする
ため、パラメーターを操作してから5秒以内に電源を
切らないでください。
DME8i-ES/DME8o-ES/DME4io-ES 取扱説明書
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