ユーザ・マニュアル
TDS3FFT
FFT モジュール
071-0367-02
*P071036702*
071036702
型
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行されている他の資料の内容に代わるものです。また製品
の仕様は、予告なく変更されていただく場合がありますの
で、予めご了承ください。
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目次
安全にご使用いただくために 2 ..............
静電気に対する注意事項 2 ..................
FFT 波形の表示方法 4 ......................
FFT メニュー 5 ............................
FFT ウィンドウ 9 ..........................
エイリアシング 11 ..........................
1
安全にご使用いただくために
本製品のサービスは、専門のサービス員のみが行え
ます。詳しくは、当社 お客様コールセンターまで
お問い合わせください。
本製品をご使用になる場合、他のシステムの製品を
操作することがあります。このような場合、他のシ
ステムの製品の、安全に関する注意事項もお読みく
ださい。
静電気に対する注意事項
モジュールの
ついて
作業台の上などでモジュールを引きずることのない
ようにご注意ください。モジュールの金属部分には
手を触れないでください。また、モジュールの取り
扱いは手早く行ってください。
モジュールの保管について
モジュールの保管、輸送には、静電気防止袋または
コンテナを使用してください。
注意: 静電気によってオシロスコープおよびモ
ジュール回路が損傷するおそれがあります。次の
注意事項をよくお読みになり、モジュールのイン
ストール、取り外しおよび取り扱いには十分にご
注意ください。
リスト・ストラップの使用
モジュールを取り扱う場合、帯電防止用のリスト・
ストラップを着け、体に蓄積される静電気を放電し
てください。
作業環境に対する注意
モジュールのインストール、取り外しを行う場合、
帯電しやすい機器を周囲に置かないでください。ま
た、静電気を発生しやすい床、作業台での作業は避
けてください。
2
マニュアルの収納について
このマニュアルは、オシロスコープのフロント・カバーの
内側に収納できます。
3
FFT 波形の
1.
時間軸波形の信号のピークが、波形目盛から外れない
ように垂直軸スケールを調整します。信号のピークが
波形目盛から外れると、FFT 波形に誤差が生じます。
2.
信号の周期が 5 周期以上表示されるよう、水平軸スケー
ルを調整します。表示される波形の周期が多いほど
FFT 波形の周波数分解能が向上し、エイリアシングを
抑えることができます。(エイリアシングについては、
11 ページを参照してください。)
単発波形(トランゼント波形)では、信号のすべての
部分(すべての過渡状態およびリンギング部分または
ノイズ)が表示され、かつ、スクリーンの中央に表示
されるように調整します。
XY 波形でも FFT 測定が行えます。
3.
フロント・パネルの MATH ボタンを押すと、波形演算
メニューが表示されます。(クイックメニューからは波
形演算メニューは表示できません。)
4.
メイン・メニューで FFT を選択すると、FFT 測定に関
するサイド・メニューが表示されます。FFT 測定は、
最後に選択されたチャンネルの波形に対して実行され
ます。
FFT 測定を行う波形を選択します。FFT 測定は、任
5.
意のチャンネルまたは保存されている波形に対しても
実行できます。
FFT 波形の垂直軸スケールと FFT ウィンドウを選択
6.
します。
7.
ズーム機能およびカーソル機能により、FFT 波形を測
定します。
示方法
FFT メニュー
メイン・
メニュー
FFT
FFT ソース波形について
H FFT のソース波形は、サイド・メニューから選択します。
H ノーマル取り込みモード(10k ポイント)で FFT 測定
すると、オシロスコープの反応速度が遅くなります。
H ノーマル取り込みモード(10k ポイント)での FFT 測
定は、高速トリガ・モードでの FFT 測定に比べ、ノ
イズ・フロア、周波数分解能共に優れています。
サイド・
メニュー
FFT ソース
FFT 垂直軸
スケール
FFT
ウィンドウ
解説
ソース波形を選択します。
2 チャンネル仕様のオシロス
コープでは、 Ch1 、Ch2 、
Ref1 ~Ref4 、4チャンネル仕
様のオシロスコープでは
Ch1 ~ Ch4 、 Ref1 ~
Ref4 から選択し ます。
FFT 波形の垂直軸スケール
を、 dB RMS または リニア
RMS から選択します。
FFT ウィンドウを、方形
波、ハミング、ハニング ま
たは ブラックマン・ハリス
から選択します。
4
5
H 測定信号内に DC 成分またはオフセット成分
ある
と、FFT 波形の振幅値に誤差を生じます。DC 成分の
影響を抑えるには AC カップリングを使用します。
H オシロスコープの 波形取込 モードを 16 回以上の アベレー
ジにすると、ランダム・ノイズおよびエイリアシングの
影響を抑えることができます。アベレージ・モードでは、
トリガに同期しない信号成分を減衰します。
H トリガに同期していない周波数成分を観測する場合
は、アベレージ・モードは使用しないでください。
H ピーク検出およびエンベロープ・モードでは、FFT 測
定は行わないでください。FFT 波形が著しく歪む原因
になります。
H トランゼント信号(インパルス、単発信号)を測定す
る場合は、パルスが波形レコードの中央に取り込まれ
るよう、オシロスコープのトリガ・ポジションを調整
します。
FFT 波形の垂直軸スケールについて
H FFT 波形の垂直軸スケールは、サイド・メニューから
選択します。
H FFT 波形の垂直軸スケールとポジションは、垂直軸ス
ケール(VERTICAL SCALE )ノブと 垂直軸ポジショ
ン(VERTICAL POSITION) ノブで調整します。
H FFT 波形のダイナミック・レンジを広くとって表示す
るには、垂直軸スケールで dB RMS を選択します。
dB RMS では、振幅のスケールを log スケール
(0 dB = 1 V
)で表示します。
RMS
H FFT 波形の垂直軸スケールで リニア RMS を選択する
と、リニア・スケールで振幅を比較できます。
ナイキスト周波数について
H フロント・パネルの 波形取込 ボタンを押すと、スク
リーン右下にサンプル・レートが表示されます。この
値の 1/2 がナイキスト周波数になります。例えば、サ
ンプル・レートが 25.0 MS/s の場合、ナイキスト周波
数は 12.5 MHz になります。
6
7
FFT 波形の
フロント・パネルのズーム・ボタン
ーム表示
を押してスケー
ル(SCALE )ノブ、ポジション(POSITION )ノブを回
すと、FFT のズーム波形の倍率 、ポジションが調整でき
ます。水平方向のズーム倍率 を変更すると、中央の垂直軸
を中心 にして波形は拡大 、縮小されます。垂直方向にズー
ム倍率を変更すると、 M のマークを中心 に拡大 、縮小 さ
れます。ズームのパラメータを変更しても、時間軸および
トリガ・ポジションの設 定は影響を受 けません。
注: FFT 波形は、波形レコード全体 から 計 算さ
れます。時間軸波形または FFT 波形をズーム表
示しても、ズームされた部分で再計算されること
はありません。
FFT 波形でのカーソル測定
FFT 波形でカーソルを使用すると、振幅(dB または電流
などソース波形の垂直軸単位 )と周波数(Hz )が測定で
きます。dB による振幅測定では、0 dB は 1V
RMS
に対応
します。水平バーでは振幅が、垂直バーでは周波数が測定
できます。
FFT ウィンドウ
FFT ウィンドウを使用すると、時間軸波形の開始点 と 終
了点 を同じ振幅に近付 けることができ、不連続点 の発生を
抑えることができます。これにより、FFT で計 算される
周波数もより正確 になります。周波数を正確 に測定するの
か、周波数成分の振幅を正確 に測定するのかによって、
FFT ウィンドウの形状を使い分けます。
YT
(時間軸
領域)波形
波形
レコード長
×
=
FFT
ポイントごとに
かけ算を行う
ウィンドウ
(ハニング)
FFT
ウィンドウ
により成形され
YT
波形
た
8
振幅カーソル
(水平バー)
周波数カーソル
(垂直バー)
FFT
ウィンドウを
使用した
FFT
波形
9
FFT
ウィンドウ
ブラックマ
ン・ハリス
ハミング
ハニング
方形波 周波数測定に適
特性 用途
振幅測定に適し
ていますが、周
波数測定には適
していません。
周波数測定に適
/
しています。振
幅測定は、「方形
波」ウィンドウ
に比べて優れて
います。「ハミン
グ」の周波数分
解能は、「ハニン
グ」に比べてわ
ずかに優れてい
ます。
していますが、
振幅測定には適
していません。
ウィンドウなし
で測定したもの
と同じ結果が得
られます。
高次の高調波を検出するた
めの、1 つの周波数が支配
的な信号
正弦波、繰返し性のある狭
帯域のランダム・ノイズ
信号の遷移またはバースト
の開始点と終了点の振幅が
著しく異なる場合
信号の遷移またはバースト
の開始点と終了点の振幅が
ほぼ等しい場合
振幅の変化が少なく、周波
数が安定している正弦波
スペクトラムがゆっくりと
変化する、広い帯域におけ
るランダム・ノイズ
エイリアシン
ナイキスト周波数より高い周波数成分を 含んだ、時間軸 領
域の波形を取り込むと、エイリアシングが発生します。下
図に示すように、ナイキスト周波数(サンプル・レートの
1/2 の周波数)を中心 にしてナイキスト周波数より高い成
分が折 り込まれ、実際より低 い周波数成分として表示され
ます。これを「 エイリアシング」 といいます。
ナイキスト周波数
(サンプル・レート
の
1/2
0Hz
周波数
エイリアス周波数
の周波数
実際の周波数
10
11
エイリアシン
を防ぐための測定ヒントを次に示します。
H 水平軸スケール (Time/Div)ノブを時計方 向に回し、サ
ンプル・レートを上げます。サンプル・レートを上げる
とナイキスト周波数が上がり、エイリアシングの影響を
低 減できます。たくさんの周波数成分が表示される場合
は、ズーム機能により波形を拡大 表示します。
H 帯域制限フィルタを使用し、ソース波形の周波数帯域 を
ナイキスト周波数以下に制限 します。(すべてのオシロ
スコープには 20 MHz の 帯域制限 フィルタが、
300 MHz および 500 MHz の帯域のオシロスコープに
は、さらに 150 MHz の帯域制限 フィルタが装備 されて
います。)帯域制限フィルタは、垂直軸 (VERTICAL )
MENU ボタンを押して表示されるメニューから選択し
ます。
12
保証規定
保証期間 (納入後 1 年間) 内に、通常の取り扱いによって生じた故
障は無料で修理いたします。
.
1
取扱説明書、本体ラベルなどの注意書きに従った正常な使用
状況で保証期間内に故障した場合には、販売店または当社に
修理をご依頼下されば無料で修理いたします。なお、この保
証の対象は製品本体に限られます。
.
転居、譲り受け、ご贈答品などの場合で表記の販売店に修理
2
をご依頼できない場合には、当社にお問い合せください。
.
保証期間内でも次の事項は有料となります。
3
H 使用上の誤り、他の機器から受けた障害、当社および当
社指定の技術員以外による修理、改造などから生じた故
障および損傷の修理
H 当社指定外の電源(電圧・周波数) 使用または外部電源の
異常による故障および損傷の修理
H 移動時の落下などによる故障および損傷の修理
H 火災、地震、風水害、その他の天変地異、公害、塩害、
異常電圧などによる故障および損傷の修理
H 消耗品、付属品などの消耗による交換
H 出張修理(ただし故障した製品の配送料金は、当社負担)
.
本製品の故障またはその使用によって生じた直接または間接
4
の損害について、当社はその責任を負いません。
.
この規定は、日本国内においてのみ有効です。
5
(This warranty is valid only in Japan.)
H この保証規定は本書に明示された条件により無料修理をお約
束するもので、これによりお 客様の法 律上の権利を制限する
ものではありません。
H ソフトウェアは、本保証の対象外です。
H 保証期間経過後の修理は有料となります。詳しくは、販売店
または当社までお問い合せください。
お問い合わせ
製品についてのご相談・ご質問につきましては、下記まで
お問い合わせください。
お客様コールセンター
TEL 03-3448-3010 FAX 0120-046-011
東京都品川区北品川 5-9-31 〒141 ー0001
電話受付時間/9:00 ~12:00 ・13:00 ~19:00
月曜~金曜 (休祝日を除く)
E-Mail: ccc.jp@tektronix.com
URL: http://www.tektronix.co.jp
修理・校正につきましては、お買い求めの販売店または下
記サービス受付センターまでお問い合わせください。
(ご連絡の際に、型名、故障状況等を簡単にお知らせください)
サービス受付センター
TEL 0120-741-046 FAX 0550-89-8268
静岡県御殿場市神場 143-1 〒412 ー0047
電話受付時間/9:00 ~12:00 13:00 ~19:00
月曜~金曜 (休祝日を除く)
Original English Manual
TDS3FFT FFT Application Module
User
071-0349-01