Tektronix TCP0030A User manual

x
TCP0030A 型 120MHz、30AmpAC/DC電流プローブ
ZZZ
取扱説明書
*P077032900*
077-0329-00
TCP0030A 型 120MHz、30AmpAC/DC電流プローブ
ZZZ
取扱説明書
www.tektronix.com
077-0329-00
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本保証に基づきサービスをお受けいただくため、お客様には、本保証期間の満了前に当該欠陥を当社に通知して いただき、サービス実施のための適切な措置を講じていただきます。お客様には、当該欠陥製品を梱包していただ き、送料前払いにて当社指定のサービス・センターに送付していただきます。本製品がお客様に返送される場合に おいて、返送先が当該サービス・センターの設置されている国内の場所であるときは、当社は、返送費用を負担し ます。しかし、他の場所に返送される製品については、すべての送料、関税、税金その他の費用をお客様に負担し ていただきます。
本保証は、不適切な使用または不適切もしくは不十分な保守および取り扱いにより生じたいかなる欠陥、故障または 損傷にも適用されません。当社は、以下の事項については、本保証に基づきサービスを提供する義務を負いません。 a)当社担当者以外の者による本製品のインストール、修理またはサービスの試行から生じた損傷に対する修理。b)不 適切な使用または互換性のない機器への接続から生じた損傷に対する修理。c)当社製ではないサプライ用品の使用 により生じた損傷または機能不全に対する修理。d)本製品が改造または他の製品と統合された場合において、改造 または統合の影響により当該本製品のサービスの時間または難度が増加したときの当該本製品に対するサービス。
この保証は、明示的または黙示的な他のあらゆる保証の代わりに、製品に関して当社がお客様に対して提供するも のです。当社およびベンダは、商品性または特定目的に対する適合性についての一切の黙示保証を否認します。 欠陥製品を修理または交換する当社の責任は、本保証の不履行についてお客様に提供される唯一の排他的な法 的救済となります。間接損害、特別損害、付随的損害または派生損害については、当社およびそのベンダは、損害 の実現性を事前に通知されていたか否に拘わらず、一切の責任を負いません。
[W2 – 15AUG04]
目次
安全にご使用いただくために.......................................................................... iii
安全に保守点検していただくために................................................................... v
適合性に関する情報.................................................................................. vi
はじめに.............................................................................................. ix
主な特長 ............................................................................................. 1
接続.................................................................................................. 2
コントロールとインジケータ ............................................................................ 4
機能チェック......................................................................................... 11
基本操作............................................................................................ 12
使用例 .............................................................................................. 14
プロービングの原理.................................................................................. 17
アクセサリとオプション................................................................................ 24
仕様................................................................................................. 27
性能検査............................................................................................ 31
目次
安全性........................................................................................... vi
環境への配慮 ................................................................................... vii
マニュアル ....................................................................................... ix
本マニュアルの表記規則 ......................................................................... ix
修理のためのプローブの返送..................................................................... x
プローブの消磁 .................................................................................. 3
プローブのスライダと導体開口部.................................................................. 4
コントロール・ボックス ............................................................................. 5
インダクタンス測定............................................................................... 14
インダクタの巻数の測定.......................................................................... 16
開口部に非通電状態の導体を入れた状態でのプローブの消磁 ................................... 17
差動電流の測定................................................................................. 17
電流レンジの拡大 ............................................................................... 18
感度の向上 ..................................................................................... 20
コモン・モード・ノイズ/磁場エラー ............................................................... 20
AC/DC カップリング ............................................................................ 21
最大電流限界値................................................................................. 21
オプショナル・アクセサリ ......................................................................... 25
オプション ....................................................................................... 26
保証特性........................................................................................ 27
代表特性........................................................................................ 27
公称特性........................................................................................ 30
必要な機器...................................................................................... 31
DC 電流ループの作成........................................................................... 32
機器の設定 ..................................................................................... 32
DC ゲイン確度................................................................................... 33
立上り時間と帯域幅 ............................................................................. 35
検査記録........................................................................................ 37
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 i
目次
調整................................................................................................. 38
必要な機器...................................................................................... 38
機器の設定 ..................................................................................... 38
DC ゲイン確度................................................................................... 38
高周波応答 ..................................................................................... 39
メンテナンス ......................................................................................... 40
トラブルシューティング ........................................................................... 40
クリーニング ..................................................................................... 41
索引
ii TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
安全にご使用いただくために
人体への損傷を避け、本製品や本製品に接続されている製品への損傷を防止するために、次の安全性に 関する注意をよくお読みください。
安全にご使用いただくために、本製品の指示に従ってください。
資格のあるサービス担当者以外は、保守点検手順を実行しないでください。
火災や人体への損傷を避けるには
安全にご使用いただくために
接続と切断は正しく行
ないでください。
ってください。
プローブと検査リードは、電圧ソースに接続されている間は着脱し
接続と切断は正しく行ってください。 被測定回路の電源を切ってから、電流プローブの着脱を行ってく
ださい。
接続と切断は正しく行ってください。 プローブ出力を測定機器に接続してから、プローブを被測定回路
に接続してください い。プローブ入力とプローブの基準リードを被測定回路から取り外した後で、プローブを測定機器から取り 外してください。
。被測定回路にプローブの基準リードを接続してから、プローブ入力を接続してくださ
すべての端子の定格に従ってください。 火災や感電の危険を避けるために、本製品のすべての定格と
マーキングに従っ 照してください。
電流プローブを、その定格電圧を超える電圧がかかっている電線に接続しないでください。
てください。 本製品に電源を接続する前に、定格の詳細について、製品マニュアルを参
カバーを外した状態で動作させないでください。 カバーやパネルを外した状態で本製品を動作させな
いでください。
故障の疑いがあるときは動作させないでください。 本製品に故障の疑いがある場合、資格のあるサー
ビス担当者に
露出した回路
触れないでください。
検査してもらってください。
への接触は避けてください。
電源がオンのときに、露出した接続部分やコンポーネントに
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 iii
安全にご使用いただくために
湿気の多いところでは動作させないでください。
爆発性のあるガスがある場所では使用しないでください。
製品の表面を清潔で乾燥し
た状態に保ってください。
本マニュアル内の用語
本マニュアルでは、次
警告: 人体や生命に危害をおよぼすおそれのある状態や行為を示します。
注意: 本製品やその他の接続機器に損害を与える状態や行為を示します。
の用語を使用します。
本製品に関する記号と用語
本製品では、次の用語を使用します。
DANGER: ただちに人体や生命に危険をおよぼす可能性があることを示します。
WARNING: 人体や生命に危険をおよぼす可能性があることを示します。
CAUTION: 本製品を含む周辺機器に損傷を与える可能性があることを示します。
本製品では、次の記号を使用します。
iv TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
安全に保守点検していただくた
めに
安全に保守点検していただく
資格のあるサービス担当者のみが、保守点検手順を実行する必要があります。保守点検手順を実行する前 に、この『安全に保守点検していただくために』と『安全にご使用いただくために』をお読みください。
一人だけで保守点検しな
の内部点検や調整を行わないでください。
電源を切断してください: 感電を避けるため、機器の電源を切り、電源コードを電源コンセントから抜いて
ください。
電源オン時の保守点検には十分注意してください: 本製品には、危険な電圧や電流が存在している
可能性があります。 バッテリの取り外し(可能な場合)、試験導線の切断を行ってください。
感電を避けるため、露出している接続部には触れないでください。
保護パネルの取り外し、はんだ付け、コンポーネントの交換をする前に、電源の切断、
いでください:
応急処置と救急蘇生ができる人の介在がないかぎり、本製品
ために
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 v
適合性に関する情報
適合性に関する情報
このセクションでは、本製品が適合している EMC 基準、安全基準、および環境基準について説明します。
安全性
EC 適合宣言 - 低電圧指令
『Official Journal of the European Communities』に記載の以下の基準に準拠します。
低電圧 指 令 2006/95/EC
EN 61010-1:2001:測定、制御および実験用途の電子装置に対する安全基準。
EN 61010-2-032:2002:電気計測および試験機器用のハンドヘルド電流クランプに対する特定要求事項。
米国の国家認定試験機関のリスト
UL 61010-1:2004、第 2 版:電子計測器および試験用機器の標準規格。
IEC 61010-2-032:2002:電気計測および試験機器用のハンドヘルド電流クランプに対する特定要求事 項。
カナダ規格
CAN/CSA-C22.2 No. 61010-1:2004:測定、制御、および実験用途の電子装置に対する安全基準、第 1部。
CAN/CSA-C22.2 No. 61010-2-032-04、第 2 版。電気計測および試験機器用のハンドヘルド電流クラ ンプに対する特定要求事項。
その他の基準に対する適合性
1010-1:2001:測定、制御、および実験用途の電子装置に対する安全基準。
IEC 6
1010-031:2002:電気計測および試験機器用のハンドヘルド・プローブ・アセンブリに対する特定要
IEC 6 求事項。
IEC 61010-2-032:2002:電気計測および試験機器用のハンドヘルド電流クランプに対する特定要求事 項。
機器の
テスト機器および計測機器
種類
vi TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
適合性に関する情報
汚染度について
製品内部およびその周辺で発生する可能性がある汚染度の尺度です。通常、製品の内部環境は外部環 境と同じ規定が適用されるものとみなされます。製品は、その製品に指定されている環境でのみ使用して ください。
汚染度 1:汚染なし、または乾燥した非導電性の汚染のみが発生します。このカテゴリの製品は、通常、
被包性、密封性のあるものか、クリーン・ルームでの使用を想定したものです。
汚染度 2:通常、乾燥した非導電性の汚染のみが発生します。ただし、結露によって一時的な導電性が 発生することもまれにあります。これは、標準的なオフィスや家庭内の環境に相当します。一時的な結露 は製品非動作時のみ発生します。
汚染度 3:伝導性のある汚染、または通常は乾燥して導電性を持たないが結露時に導電性を帯びる汚 染。これらは、温度、湿度のいずれも管理されていない屋内環境に相当します。日光や雨、風に対する 直接の曝露からは保護されている領域です。
汚染度 4:導電性のある塵、雨、または雪により持続的に導電性が生じている汚染。これは一般的な屋 外環境に相当します。
汚染度
汚染度 2(IEC 61010-1 の定義による)。注:屋内使用のみについての評価です。
測定カテゴリ/過電圧カテゴリの記述
本製品の各端子には異なる測定(過電圧)カテゴリが指定されている場合があります。各測定カテゴリは次 のように定義されています。
測定カテゴリ IV:低電圧電源を使用して実施する測定用
測定カテゴリ III:建築物の屋内配線で実施する測定用
測定カテゴリ II:低電圧電源に直接接続した回路で実施する測定用
測定カテゴリ I:AC 電源に直接接続していない回路で実施する測定用
過電圧カテゴリ
過電圧カ
テゴリ II(IEC 61010-1 の定義による)
環境への配慮
このセクションでは本製品が環境に及ぼす影響について説明します。
製品の廃棄方法
機器またはコンポーネントをリサイクルする際には、次のガイドラインを順守してください。
機器のリサイクル: 本製品の製造には天然資源が使用されています。本製品には環境または人体に有
害となる可能性のある物質が含まれているため、製品を廃棄する際には適切に処理する必要があります。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 vii
適合性に関する情報
有害物質の放出を防ぎ、天然資源の使用を減らすため、本製品の部材の再利用とリサイクルの徹底にご協 力ください。
このマークは、本製品が W
EEE(廃棄電気・電子機器)およびバッテリに関する指令 2002/96/EC および 2006/66/EC に基づき、EU の諸要件に準拠していることを示しています。リサイクル方 法については、当社の Web サイト(www.tektronix.com)のサポート/サービス・セクションを参 照してください。
viii TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
はじめに
このマニュアルでは、TCP0030A 型電流プローブの取り付けと操作について説明します。また、プローブの 基本的な操作と概念についても説明します。このマニュアルおよびその他の関連情報については、当社の Web ページからもアクセスできます。
マニュアル
はじめに
参照項目
TCP0030A 型プローブ:初めての操作、機能チェッ ク、基本操作、仕様、性能検査
オシロスコープの詳細な操作、ユーザ・インタフェー ス・ヘルプ、GPIB コマンド
*
機器にインストールされているドキュメンテーションを参照するには、タスク・バーの Start をクリックして、Programs > TekApplications の順に選択してください。
本マニュアルの表記規則
このマニュアルで
は、手順番号を示すために次のアイコンを使用しています。
使用するマニュアル
この取扱説明書をお読みください。
ホスト機器の Help メニューで、オンライン・ヘルプを 参照してください。
*
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 ix
はじめに
修理のためのプローブの返送
プローブの修理が必要な場合は、プローブを当社に返送してください。元の梱包資材が使用に適していな いか、見つからない場合は、次のガイドラインに従って梱包してください。
輸送の準備
1. 内寸がプローブの寸法よ も 2.5 cm 大きい、輸送用の段ボー ル箱を用意します。使用する箱は、 少なくとも 90 kg の ることがテストで確認されている必 要があります。
2. プローブを湿気から防ぐために、帯 電防止バッグに入れ で包みます。
3. プローブを段ボール箱に収め、軽 いパッキング材を使用して動かない ようにします。
4. ガムテープで段ボ ます。
5. 送付先の住所については、このマ ニュアル巻頭の「Tektronix 連絡先」 を参照してくだ
さい。
り少なくと
強度を持ってい
るか、包装材
ール箱を密閉し
x TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
主な特長
TCP0030A 型電流プローブを使用すると、DC ~ 120 MHz の範囲で正確な測定ができます。このプローブ は、実績のあるホール効果 主な特長は次のとおりです。
主な特長
技術と Tektronix TekVPI オシロスコープ・インタフェースを兼ね備えています。
帯域幅 120MHz 以上
2.92ns 未満
AC/DC 測定機能
50 A ピーク・パルス電流(パルス󲴝幅 10 μs 未満)
5Aおよび30Aレンジ設定
感度 1 mA (1 mV/div 設定をサポー トする TekVPI 合)
DC 確度 1%(代表値)
ワン・ボタン消磁/自動ゼロ機能
TekVPI オシロスコープ・メニューを 使用したプローブ制御、あるいはオ シロスコープか ローブ制御
ホスト機器上での直接スケーリング および単位のリードアウト
AC カップリング(AC カップリングを サポートする プの場合)
オシロスコープの場
TekVPI オシロスコー
、立上り時間
らリモートによるプ
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 1
接続
接続
注意: プローブ・ヘッド は精密部品です。プローブを落としたり、物理的な衝撃、歪み、および環境条件下
での急激な変化を与えないようにしてください。プローブの開口部に、直径 5.0 mm(0.20 インチ) を超える 導体を挿入しないでくださ
い。プローブが損傷する恐れがあります。
ホスト機器との接続
1. プローブを TekVPI コネクタに接続 します。完全に差し込むと、カチッ と音がします。
2. 取り外すには、ラッチ・ボタンを押 して機器からプローブを引き抜きま す。
プローブが接続されると、ホスト機器は プローブから情報を読み込み、デバイ スを特定します。プローブの 目視点検 用の LED がすべて短時間点灯します。
2 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
プローブの消磁
1. プローブがホスト機器に認識される
と、ホスト機器の画面に消磁ルーチ ンの実行を要求するメッセ 示されます。
また、プローブ上のマルチカラー Degauss/Aut が赤色で点滅します。これも、消磁 が必要であることを示します。
2. プローブを消磁するには、プローブ の開口部が閉じている てから、プローブ上のまたはホスト機 器の Degauss 画面の Degauss/Au­toZero ボタン
注: LED が赤色で点滅している場合
は、DC ゲインおよびオフセット・エラー は保証されません。
3. 消磁ルーチンが正常に実行される と、マルチカラー ステータス LED が緑色になり、プ ローブが正常な動作モード状態で あることを示しま
oZero ステータス LED
接続
ージが表
ことを確認し
を押します。
Degauss/Autozero
す。
ヒント
測定の確度を維持するために、次の場 合にはプローブを消磁してください。
測定システムの電源をオンにし、20 分間のウォーム・アップ期間が終了 した後
プローブを導体に接続する前
電流または熱の過負荷状態が発生 した場合
プローブを強力な外部磁界にさら
した場合
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 3
コントロールとインジケータ
コントロールとインジケータ
プローブのスライダと導体
1. プローブの消磁や測定は、スライダ がロック位置にあるときに行うことが できます。
2. 開口部に導体を挿入する び導体を引き抜く際は、スライダを ロック解除の位置までずらします。
3. 開口部には、最大直径が 5 mm(0.2 インチ)の導体まで挿
警告: プローブを破損しないために、
直径が 5 mm(0.2 インチ)を超える導体 は開口部に挿入しな
4. 測定の際には、指が安全取り扱い ゾーンから出ることのないよう注意し てください。
警告: 感電を避けるために、測定の際
には安全取り扱いゾーン(網掛け部分) を超える領域にア てください。
いでください。
クセスしないようにし
際、およ
入できます。
開口部
警告: プローブ
プローブを落としたり、衝撃を与えたり しないようにしてください。
警告: 電流プローブの定格を超える電
流および電圧のワイヤに、電流プロー ブを接続しな
を破損しないために、
いでください。
4 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
グランド・リード
グランド・リードを使用すると、高周波数での EMI 除去性能が改善されます。
1. グランド・リードを、プローブ・ヘッド
の底部のグランド・ポストに留めま す。
2. ワニ口クリップ端を回路のグランド
に接続します。
3. プローブを回路導体にクランプしま
す。
コントロールとインジケータ
コントロール・ボックス
プローブのコントロール・ボックスの上 にファンクション・ボタンと LED ステー タス・インジケータがあります。これらに ついては以降のページで説明します。
プローブを接続した直後は、すべての LED インジケータが一時的に点灯し、 続いて Degauss/AutoZero LED が点滅 しますが、これはプローブを消磁する 必要があることを意味します。
レンジ LED はいずれか 1 つが点灯し たままになり、それに該当する電流レン ジが選択されていることを示します。
注: このレンジ選択は記憶されるため、
プローブの電源を投入し直しても同じ レンジが選択されます。
プローブのスライダがロックされていな い場合は、Jaw Open LED も点灯しま す。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 5
コントロールとインジケータ
Jaw Open LED
1. Jaw Open LED が点 灯 している 場 合、プローブ・スライダはロックされ ていません。
2. 電流測定時は正確を期すためスラ イダを閉じてください。プローブを消 磁する際にもスライダを閉じる必要 があります。
注意: 直径 5.0 mm(0.20 インチ)を超
える導体は測定しないでください。プ ローブが損傷する恐れがあります。
Overload LED
マルチカラー Overload LED は、プロー ブが仕様の範囲外で使用されているこ とを警告します。 状態を示します。
赤色の場合、最大入力連続電流の 制限を超えています
オレンジ色の場合、プローブの安
全動作温度を超
赤色とオレンジ 最大入力連続電流の制限とプロー ブの安全動作温度の両方を超えて います
注意: プローブを、長時間 Overload
(過負荷)LED が点灯するような状態に しないでく
LED の色により次の
えています
色の点滅の場合、
ださい。
ヒント
入力電流の過負荷により、プローブ が帯磁することがあります。過負荷 がかかった後には、必ずプローブを 消磁してください。
6 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
Range Button
Range ボタンを押して、5 A ~ 30 A の 間で電流レンジを選択します。
緑色の LED は選択したレンジを示し ます。レンジと単位はオシロスコープの 画面上にも表示されます。
Degauss/AutoZero
コントロールとインジケータ
マルチカラー De テータス LED が赤色で点滅する場合 は、プローブを消磁する必要がありま す。
LED がオレンジ色に点滅する場合にも プローブの消磁が必要です。この LED がオレンジ色で DC ゲインおよびオフセット・エラーは 保証されません。
また、Dega プローブのすべての DC オフセットが クリア(自動的にゼロに)されます。
プローブを消 実行します。
1. 電流源からプローブを取り外し、ス
ライドを閉じます。
2. Degauss/AutoZero ボタンを押して、
消磁ルーチ Degauss/AutoZero ルーチンが正常
に完了すると、LED が緑色に点灯 します。
uss/AutoZero 機能により、
gauss/AutoZero ス
点滅している場合は、
磁するには、次の手順を
ンを開始します。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 7
コントロールとインジケータ
Menu ボタン
TCP0030A 型プローブの Menu ボタン を押すと、オフセット設定やデスキュー など、プローブのその他の機能にアク セスすることができます。
オシロスコープの画面に次のメニュー が表示されます。メニューはモデル によって異なりますが、ここでは、 MSO/DPO4000 シリーズ・オシロスコー プでの表示例を示します。
1. プローブの Menu ボタンを押します。 下のベゼル・メニューが画面の下
部、下のベゼル・ボタンの上に表示 されます。
2. 下のベゼル・メニューをスクロール
するには、オシロスコープの More ボタンを押します。
3. 下のベゼル・メニューの各項目をハ
イライトすると、右のベゼル・ボタン の隣の側面ベゼルに、その機能の メニューが表示されます。右の図は Probe Setup メニューの例です。
4. 再度、プローブの Menu ボタンを押
して、画面を閉じます。
8 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
コントロールとインジケータ
メニューによるプローブ機能
多くの Tektronix オシロスコープで、メニューから次のプローブ機能が使用できます。この例では、MSO/ DPO4000 シリーズのオシロスコープを使用しています。
Fine Scale: この機能により、垂直
軸の mA/div 設定を、多くのオシロス コープで固定の 1–2–5 スケールの間 の任意のスケールに調整することが できます。
たとえば、320 mA 信号を垂直軸 8
div ちょうどに収まるように表示するに は、スケールを 40 mA/div にする必 要があります。それにはまず、スケー ルを固定の 50 mA/div に設定しま す。そして、下のベゼル・メニューで Fine Scale を選択し、画面表示を見 ながら Multipurpose ノブを使用 し て Fine Scale を 40 mA/div に調節しま す。
Offset と Position: 各項目を選択
し、側面ベゼル・ 該当するパラメータを調整したり、値 をゼロに戻すことができます。
ボタンを押すことで
Probe Setup: Probe Setup メニューに
は、プローブ設定とファンクション・ボタ ンが表示されま
側面ベゼル・ボタンを使用して Degauss や Deskew などのルーチンを開始しま す。プローブ に表示されます。
す。
の消磁ステータスもボタン
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 9
コントロールとインジケータ
デスキュー: TCP0030
他のプローブとの間でデスキューを行 うには、この機能を選択して、プローブ をオプションのデスキュー します (25 ページ 「デスキュー/校正 装置」 参照)。
デスキュー手順では、プ たチャンネル間の遅延時間を測定し、 遅延(スキュー)を揃えるための手動と 自動の調整を行います。 オシロスコープのマニュアルまたはデ スキュー装置の手順書を参照してくだ さい。
A型プローブと
装置に接続
ローブを含め
使用している
10 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
機能チェック
次の手順を使用して、プローブが正常に動作していることを確認します。プローブが保証仕様を満たしてい るかどうかを確認するには、「性能検査」の手順を参照してください (31 ページ参照)。
注意: プローブの開口部に挿入できるのは、直径 5 mm(0.20 インチ)以下の絶縁導体です。直径 5 mm
(0.20 インチ) を超える導体を挿入しないでください。プローブが損傷する恐れがあります。
プローブが正常に動作していることを確 認するには、次の手順を実行します。
1. オシロスコープの任意のチャンネル にプローブを接続します。
2. プローブのチャンネルが表示される ようにオシロスコープを設定します。
3. Degauss/AutoZero ボ タ ンを押 し ま す。
4. プローブを回路にクランプします。
機能チェック
5. オシロスコープを調整するか、ある いはオートセット機能を使用して、 安定した波形を表示します。
安定した波形が表示される場合は、 プローブは正常に動作しています。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 11
基本操作
基本操作
注意: プローブ開口部に、直径 5.0 mm(0.20 インチ)を超える導体を無理に挿入しないでください。プロー
ブが損傷する恐れがあります。
プローブ・ヘッドのトランスフォーマの接続表面は、精密研磨されており、注意深く取り扱う必要があります。 プローブ・ヘッドのトラ す。プローブ・ヘッドのトランスフォーマの表面を清掃する方法については、このマニュアルの「メンテナン ス」のセクションを参照してください。
1. オシロスコープの表示を確認してか ら、プローブを導体に接続します。
DC オフセットが存在 ローブを消磁します (3 ページ 「プ ローブの消磁」 参照)。
2. プローブの開口部で導体を挟み、 開口部を閉じてロッ
読み取り値の極性を正しくするため に、開口部の矢印に合わせて、電 流の流れが正から ようにプローブを接続します。
ンスフォーマの接続表面が汚れていると、正しい測定結果が得られないことがありま
する場合は、プ
クします。
負の方向になる
3. オシロスコープに表示される測定値 を読み取ります。
12 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
基本操作
プローブの接地
6 インチのグランド・リードで、プローブ側ケーブル端のトランスフォーマ周囲の被覆を接地します。これによ り、接地ポイントを被測定回路により近い位置に取り、高周波応答を向上させることができます。
高周波信号を測定する際は、プローブ のグランド・リードをプローブのグランド・ コネクタに接続し、高い EMI 除去比が 得られるようにワニ口クリップを RF グラ ンドに直接接続してください。
また、グランド・リードまたはプローブ本 体を被測定回路のノイズ発生源から遠 ざけることでも、高い EMI 除去比が得 られるケースがあります。
1. グランド・リードを、プローブ・ヘッド
の底部のグランド・ポストに留めま す。
2. ワニ口クリップ端を回路のグランド
に接続します。
3. プローブを回路導体にクランプしま
す。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 13
使用例
使用例
このセクションでは、プローブを一般的なトラブルシューティング作業で使用する方法、および測定システム の用途を拡大する方法について説明します。
インダクタンス測定
電流プローブを使用する インダクタンスを測定できます。
と、低インピーダンスまたは高インピーダンスの、既知のパルス源を持つコイルの
低インピーダンスのパルス源
この図は、出力インピーダンスの非常 に低い定電圧パルス・ゼネレータに低 抵抗値のインダクタを接続した場合を 示しています。
1. インダクタを、パルス・ゼネレータの 出力端子の両端に接続します。
2. インダクタの両端の電圧を一定に 保ちます。
3. 信号源のリードの片方に電流プロー ブをクランプします。
注: プローブのインピーダンスが回路
全体のインダクタンスのかなりの部分 を占める場合は、測定確度に影響しま す。プローブの挿入インピーダンスに ついては、プローブの仕様を参照して ください。
14 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
4. 電流ランプを測定します。インダク
タンスは、事実上ここに示す電流ラ ンプのスロープによって定 す。
5. 次の公式を使用して、インダクタン
スを計算します。
ここで、
L は、ヘンリー単位のインダクタン ス、 Eは、パルス・ゼネレータの電圧、 dt は、時間変化量、 di は、電流変化量を示します。
義されま
高インピーダンスのパルス源
パルス源が既知の抵抗値を持ちイン ピーダンスが高い場合、電流の増加と 共に出力電圧が低下し、コイルのイン ダクタンスは充電曲線の時定数から計 算できます。
電流ランプからインダクタンスの公式で 使用する値を求めます。
この公式を使用して、電流測定に基づ いてインダクタンスを計算します。
使用例
ここで、
L は、ヘンリー単位のインダクタン ス、 τ は、電流が全電流値の 63.2% ま で上昇、または全電流値から 63.2% 低下するのに要する時間、および R は、パルス・ゼネレータの出力抵 抗値を示しています。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 15
使用例
インダクタの巻数の測定
インダクタのおおよその巻数を求める には、次の手順を実行しま
す。
1. 図のように、インダクタを
電流制限
された電流源に接続します。
2. インダクタ・リードの片方で入力電 流を測定します。
3. 電流プローブでインダクタをクラン プし、電流値を記録しま
す。
巻数は、コイル電流と入力電流の比率 に等しくなります。
この方法の確度は、電
流の測定確度
に制約されます。
より正確な巻数を測定するには、巻数 がわかっているコイ
ルを基準として使用 する必要があります。その場合は、次 の手順を実行します。
1. 上で説明した手順 1 および 2 を
繰り返し、次の変
2. 基準コイルを電流
更を行います。
プローブに挿入
します。
3. 図のように、テスト・コイルと基準コイ
ルの電流の方向が逆になるように、 テスト・コイル
を電流プローブに挿 入します。コイル電流の極性を確認 して、テスト・コイルの巻数が基準コ イルよりも少
ないか多いかを判定し ます。巻数は、次の公式を使用して 計算します。
ここで、
N
は、テスト・コイルの巻数、
2
N
は基準
1
I
は測定されたコイル電流、および
m
I
は入力電流です。
1
コイルの巻数、
16 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
プロービングの原理
プロービングの原理
以下の説明を参考に、電流プローブが持つ性能を最大限に引き出してください。
開口部に非通電状態の導体を入れた状態でのプローブの消磁
電源の入っていない回路 ていない回路で消磁する利点は、漂遊 DC 磁界から生じるすべてのオフセットが補正されることです。また、 プローブの開口部に導体を入れたまま消磁すると、プローブを手動で取り外す必要がなくなります。
注: プローブの開口
いると、電流プローブ内に残留オフセットが発生し、測定値が不正確になったりエラー状態を引き起こす可 能性があります。
消磁手順を実行するには、回路のインピーダンスが 10 mΩ より高くなければなりません(10 mΩ 未満のイ ンピーダンスではプローブのコアが飽和しません)。消磁中、プローブでは約 50 mVp-p の誘導電圧が発生 します(50 Ω、 低インピーダンスの回路では、被測定回路に数アンペアの誘導電流が発生することがあります。非常に細 い導体では、この現象が問題になる場合があります。
周波数 190 Hz)。回路にはこの誘導電圧を吸収できるだけのインピーダンスが必要です。
差動電流の測定
差動電流あるいはゼロ電流の測定を簡 略化するには、1 つの電流プローブに 2 本の導体を置きます。
の導体を開口部にクランプした状態で、電流プローブを消磁できます。電源の入っ
部の導体が、完全に非通電状態であることを確認してください。導体に電流が流れて
警告: スライドを無理に閉めないでください。プローブが損傷する恐れがあります。導体を通してスライドを
閉じられない場合は、測定する導体の本数を減らすか、可能な場合は細目の導体で測定してください。
1. 2 つの被測定導体は、極性(+ およ
び -)が互いに反対になるように配 置します。
2. 電流プローブで 2 本の導体をクラ
ンプします。このとき、プローブの開 口部内の導体を傷付けないように 注意してください。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 17
プロービングの原理
3. 電流を測定します。 通常の電流の方向は正から負です。
ベースラインより上に波形が存在す る場合は、電流の方向がプ の矢印の向きと一致する導体に、よ り大きな電流が流れています。
4. 電流をゼロに調整するには、一方 の導体に流れる電流を調整して、 表示される測定値をゼロにします。
電流レンジの拡大
測定値が接続されたプローブの最大電流定格を超える場合は、次の手法を使用して、指定された制限を越 えることなく AC および DC 電流レンジを拡大できます。
ローブ
警告: 負傷や機器の損傷防止のため、プローブや装着可能なすべてのアクセサリについて、指定された
電気的制限値を超えないようにしてください。複数の導体を使用する場合は、どの導体でも電流の制限値 を超えないようにしてください。
DC レンジの拡大
非常に大きな定常 DC 成分(電源など)に重畳された低振幅の AC 成分を測定する場合、またはプローブの DC 電流レン
警告: 複数の非絶縁導体を同時にプローブの開口部に挿入しないでください。非絶縁導体とは、絶縁され
ていない導体、または被測定導体に加わる電圧に見合う定格の絶縁が行われていない導体のことです。
ジを拡大したい場合は、もう 1 本の導体を使用してオフセット(バッキング)電流を追加します。
18 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
バッキング電流を追加で供給する方法 は、次のとおりです。
1. 被測定導体に加え、既知の DC 成
分を持つもう 1 本の導体を ブの開口部に通します。
2. 追加する導体は、バッキング電流が
被測定導体の DC と逆向きに流れ るようにします。
、プロー
プロービングの原理
3. 測定値を求めるには、表
定値にバッキング電流値を加えま す。
注: プローブに導体を
らに複数回巻くと、挿入インピーダンスが増加して、帯域幅の上限値がさらに低下します。
バッキング電流の値を増加するには、 次のようにします。
1. プローブの周囲にもう 1 つの導体
を複数回巻きます バッキング電流は、追加した導体を
流れる電流とプローブに巻き付けた 回数を乗じた値
たとえば、100 mA DC の電流が流れる 追加導体をプローブに 5 回巻き付け た場合、DC に5を乗じた500mADCになります。
となります。
バッキング電流は 100 mA
示される測
追加すると、挿入インピーダンスが増加し、プローブの上限帯域幅が低下します。さ
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 19
プロービングの原理
感度の向上
極小振幅の DC または低周 号を測定する場合に電流プローブの測 定感度を拡張する方法は、次のとおり です。
1. 図のように、プローブに を数回巻き付けます。信号の電流 値は、プローブに巻き付けた回数 倍になります。
2. 実際の電流値を求める される振幅を巻数で除算します。
たとえば、導体をプローブの周囲に 3 回巻き、オシロスコー 読み値を示した場合、実際の電流は 3 mA を 3 で除算した 1 mA DC です。
注: プローブへの
ます。
プが 3 mA DC の
巻数を増やすと、挿入インピーダンスが増加して、プローブの帯域幅の上限値が低下し
波AC信
被測定導体
には、表示
コモン・モード・ノイズ/磁場エラー
高い周波数のコモン・モード・ノイズお よび回路の電源 測定誤差の原因になる可能性がありま す。 これを防ぐには、以下を実行しま す。
側での強力な磁界は、
1. 回路のロー側 定します。
2. プローブを規約電流方向に向けて 測定します。
、つまり接地側で測
20 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
AC/DC カップリング
DC カップリングまたは AC カップリングのいずれかを使用して、信号をオシロスコープに入力できます。DC カップリングは、DC および AC の両成分を測定して表示します。AC カップリングは、表示される信号から DC 成分を除去します。
1. 図の低周波数の方形波は、AC カッ
プリングを使用して表示されていま す。信号が低周波のロールオフを 示しています。
2. DC Coupling ボタンを押して、表示
される波形をきれいな方形波にしま す。
注意: AC カップリングを使用する場合
は、入力する DC 電流がプローブの仕 様を超えないように注意してください。
最大電流限界値
プロービングの原理
電流プローブに の定格のいずれかを超えると、プローブ・コアは飽和して磁気を帯び、測定エラーの原因になります。プロー ブの最大電流定格については、仕様を参照してください (27 ページの 表 2 参照)。
最大パルス電流(I 制限内であれ に狭くとも、正確に測定できるパル ス電流の最大ピーク値を指します。
最大連続電流(I 指定した AC 定できる最大電流を指します。最大 連続電流値は、周波数に応じて低 下します。 大連続電流定格は下がります。
は、パルス電流、連続電流、および電流時間積の 3 つの最大電流定格があります。これら
)は、帯域幅
maxP
ばパルス幅がどんな
)は、DC または
maxC
周波数で連続的に測
周波数が大きくなると、最
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 21
プロービングの原理
電流時間積は、パルス振幅が
最大 連続電流と最大パルス電流の仕様 値の間にある場合に、測定可能な パルス電流の最大幅です。
最大連 続電流の仕様値は周波数によって 変化します。
測定値が電流時間積を超
えているか どうか判断するには、次のセクションで 説明するように、まず最大許容パルス 幅または最大許容パルス
振幅を知る必
要があります。
注: プローブの最大連続電流、最大パルス電流、または電流時間積の定格を超える電流を測定した後は、
必ずプローブを消磁してください。これらの定格を超えるとプローブは磁気を帯び、測定エラーの原因にな ります。
最大許容パルス幅
最大許容パルス幅は次の手順で決定 できます。
1. パルスのピーク電流を測定します。
2. TCP0030A 型プローブ の レ ンジ 設
定に対する電流時間積(アンペア ×秒、あるいはアンペア×マイクロ 秒)の仕様値を、測定されたパルス のピーク電流で除算します。
商の値が、最大許容パルス幅
(PW
)になります。
max
3. 測定された信号の 50% ポイントにお
けるパルス幅が、計算した最大許容 パルス幅(PW
)より小さいことを確
max
認します。
22 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
最大許容パルス振幅
最大許容パルス振幅は次の手順で決 定できます。
プロービングの原理
1. 50% ポイントにおけるパ 定します。
2. TCP0030A 型プローブ の レ ンジ 設 定に対する電流時間積(アンペア ×秒、あるいはアンペア 秒)の仕様値を、パルス幅で除算し ます。
商の値が、最大許容パ す。測定パルスのピーク振幅は、こ の値より小さくなければなりません。
たとえば、TCP0 A の範囲設定で最大 500 A・μs の電 流時間積を持ちます。プローブで測定 した信号のパルス幅 最大許容ピーク電流は 500 A-μs を 11 μs で除算して、45.5 A になります。
030A 型プローブは 30
ルス幅を測
×マイクロ
ルス振幅で
が 11 μs の場合、
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 23
アクセサリとオプション
アクセサリとオプション
このセクションでは、プローブのスタンダード・アクセサリと、それらの使用方法について説明しています。 ニーズに最適なアクセサリを選択できるように、必要に応じて仕様も記載してあります。
プローブ・グランド・リード
1. 小さいクリップを、プロ グランド・スタブに固定します。
2. ワニ口クリップを回路に留めます。
3. プローブを回路に取り付けます。
追加注文時の当社部品番号
196-3521-
xx、数量 1.
ーブ本体の
取扱説明書
取扱説明書には、操作およびメンテナ ンスの手順が記載されています。
注文用当社部品 本製品には以下の言語版のマニュア
ルが用意されています。他の言語版も 入手可能な場 サイト( www.tektronix.com/manuals ) を ご覧ください。
番号:071-3006-xx
合があります。当社 Web
日本語
簡体字中国語
24 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
オプショナル・アクセサリ
このセクションでは、プローブ用のオプショナル・アクセサリについて説明します。
電流ループ
「性能検査」の手順では、1 回巻きの 50 Ω 電流ループを使用 コネクタを使用すると、電流源に簡単に 接続できます。
電流ループは、実行す 手順に従って使用しください。
注文用当社部品番号:067-2396-xx
TekVPI 校正アダプタ
します。BNC
る作業に適した
アクセサリとオプション
この校正アダプタは 検査とゲイン確度調整手順を完了す るために必要です。プローブに電源を 供給し、アダプタ背 を介してプローブの出力信号を伝えま す。その信号を高精度 DMM など、別 の機器で測定する のゲイン確度をチェックし、調整するこ とができます。
当社部品番号:
、プローブの性能
面の SMA コネクタ
ことにより、プローブ
067-1701-xx
デスキュー/校正装置
この装置を、 スキューの手順をサポートしているホス ト機器に接続します。デスキュー手順 を実行すると ローブ間のゲインのエラーおよびタイミ ング差が補正されます。使用している オシロスコ 置の手順書を参照してください。
注文用当社部品番号:067-1686-xx
プローブの校正またはデ
、電流プローブと電圧プ
ープのマニュアルまたは装
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 25
アクセサリとオプション
オプション
サービス・オプション
オプション CA1:1回の
オプション C3:3年間
オプション C5:5年間
オプション D1:校正
オプション D3:3年
オプション D5:5年
オプション R3:3
オプション R5:5
の校正サービス
の校正サービス
データ・レポート
間の校正データ・レポート(オプション C3 型付き)
間の校正データ・レポート(オプション C5 型付き)
年間の修理サービス
年間の修理サービス
校正作業を保証
26 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
仕様
このセクションの表内の仕様は、次の条件の下で有効です。
プローブが環境温度 23 ℃ ±5 ℃ で校正済みである。
プローブが入力インピーダンス 1 MΩ のホスト機器に接続されている。
プローブは記載範囲を超えない環境に置かれ、少なくとも 20 分間ウォーム・アップされていることが必
要です(表 1 を参照)。
TCP0030A 型電流プローブの仕様は、保証特性、代表特性、および公称特性という 3 つのカテゴリに分け られます。
保証特性
仕様
保証特性とは、許容 クションで検査される保証特性には、
表 1: 保証電気特
特性 説明
DC ゲイン確 度
立上り時間(10% ~ 90%)
帯域
代表特性
代表特性とは、代表値であり保証されていない性能です。
表 2: 代表的電気特性
特性 説明
最大連続電流 — DC および低周 波数
最大ピーク電流 50 A(最大ピーク・パルス)(29 ページの 図 3 参照)。 表示 RMS ノイズ 挿入インピーダンス 信号遅延 裸線での最大電圧 最大アンペア秒積値 5 A レンジ:50 A·μs
限界内または一定のタイプ・テストされた要件内で保証される性能です。「性能検査」セ
マークが付いています。
<3%(代表値 <1%、+23 ± 5 ℃) ≤2.92 ns DC ~ 120 MHz
5Aレンジ:5ARMS 30Aレンジ:30ARMS(42.4Aピーク)(29ページの図3参照)。
≤75 μA RMS(限界測定帯域幅 20 MHz の場合) (28 ページの 図 2 参照)。
~ 14.5 ns 150 V CAT II
30 A レン ジ:500 A·μs
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 27
仕様
図 1: 周波数ディレーティング(ピーク電流と周波数の関係)
図 2: 代表入力インピーダンス対周波数
28 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
図 3: 最大ピーク・パルスとパルス幅の関係
仕様
表3: 環境特性
特性 説明
温度 動作時:0 ~ +
非動作時:-40 ~ +75 ℃(-40 ~ +167 ゚F)
湿度 動作時:5 ~ 95% RH、気温 ≦ +30 ℃(+86 ゚F)で測定
5~85%RH、気温+30~+50℃(+86~+122゚F)で測定 非動作時:
5~85%RH、気温+30~+75℃(+86~+167゚F)で測定
高度
動作時:3 非動作時:12,192 m(40,000 フィート)以下
50 ℃(+32 ~ +122 ゚F)
5~95%RH、気温≦+30℃(+86゚F)で測定
,000 m(10,000 フィート)以下
表 4: 代表的な機械特性
特性 説明
mm × 30.5 mm × 41 mm(4.2 インチ × 1.2 インチ × 1.6 インチ)
寸法、補正ボックス 寸法、プローブ・ヘッド
寸法、ケーブル長 重量
107
148.3 mm × 15.2 mm × 30.5 mm(5.8 インチ × 0.6 インチ × 1.2 イ ンチ)
(79 インチ)(プローブ・ヘッドから補正ボックスまで)
2m
0 g(1.5 ポンド)(プローブ、アクセサリ、および梱包材)
70
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 29
仕様
公称特性
公称特性は保証されている特性ですが、この特性には許容限界がありません。
表5: 公称電気
特性 説明
入力カップリング 電流レンジ 終端 出力を 1 MΩ 適用オシロ
特性
スコープ
DC
5Aおよび3
TekVPI インタフェースを搭載したオシロスコープ
0A
に終端
30 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
性能検査
次の手順を使用して、下に示すプローブの保証仕様を検査します。推奨される校正間隔は 1 年間です。
DC ゲイン確度
立上り時間
帯域
記載順に、次の検査手順を実行します。
必要な機器
性能検査手順で必要な機器を以下に示します。 (表 6 参照)。
表 6: 測定機器
性能検査
説明と数量 性能要件 推奨例
オシロスコープ
高振幅パルス・ゼネレータ
校正器
DMM
TekVPI 校正/検証アダ プタ
DC 電流ループ
HF 電流ル アダプタ アダプタ BNC ケーブル テスト
1
9 桁の部品番号(xxx-xxxx-xx)は、当社部品番号です。
ープ
・リード(2)
500 MHz 以 上 フェース
立上り時間 <50 幅 >10 Vpp(50 Ω の場合)
DCV:確度 0.2%、0 ~ ±1.5 V、方形波出力 ACA:確度 0.25%、0 ~ ±6 A、方形波出力
≥2 V レンジ、≥1% 確度 TekVPI インタフェース
76 mm( 被覆線
50 Ω±0.5%、BNC オス型 BNC - デ ュアル・バナナ SMA オス - BNC メス
50 Ω バナナ
3 インチ)円筒形、5 回巻きの 18 AWG
、長さ 0.76 m(30 インチ)
・プラグ - クリップのリード
の帯域幅、TekVPI インタ
0ps、パルス幅>100ns、振
Tektroni
Picosecond Labs 2600C
Fluke 9100
Keithl
067-1701-xx (25 ペ ー ジ参 照)。
次の手順を参照
067-2 103-0090-xx
1018-xx
015-
-0117-xx
012 Keithley 1681
1
x DPO4000 シリーズ
ey 2700
396-xx
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 31
性能検査
DC 電流ループの作成
No.18 被覆線および直径が約 76 mm(3 インチ)の円筒を使用し、ループを作成します。
1. No.18 被覆線で円筒にコイルを正 確に 5 回巻きます。
2. 導線の両端の被覆を 1 cm(半イン チ)程度はがします。
注: 電流ループが正確に 5 回巻かれていることを確認します。巻数が異なっていると、重大なエラーを引き
起こします。
機器の設定
次の手順に従って、プローブを検査するための機器のセットアップとウォーム・アップを実行します。
1. オシロスコープの電源を投入しま す。
2. オシロスコープの任意のチャンネル (1 ~ 4)にプローブを接続します。
3. プローブのスライダを閉じて De­gauss/AutoZero ボタンを押します。
4. オシロスコープのカップリングを DC に設定します。
5. 電流ソースとパルス・ゼネレータの 電源をオンにします。
6. 機器を 20 分間ウォーム・アップしま す。
7. 検査記録をコピーして、検査結果を 記録するのに使用します (37 ペー ジ参照)。
32 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
DC ゲイン確度
この検査では、プローブの DC ゲイン確度をチェックします。測定値が検査記録に指定されている制限値か ら外れている場合は、「調整」セクションを参照してください (38 ページ参照)。
1. BNC - デュアル・バナナ・アダプタ
をデジタル・マルチメータ(DMM)の 入力に接続します。
2. SMA M - BNC F アダプタを TekVPI
校正/検証アダプタの SMA 出力 に接続します。
3. TekVPI 校正/検証アダプタの BNC
アダプタと DMM に取り付けられて いる BNC アダプタを BNC ケーブ ルで接続します。
4. TekVPI 校正/検証アダプタをオシ
ロスコープの任意のチャンネル(1 ~ 4)に接続します。
5. プローブを TekVPI 校正/検証ア
ダプタに接続します。
性能検査
注: アダプタはプローブに電源を供
給するためだけに使用します。測定は DMM で行います。
6. 電流プローブでは何も導体をクラン
プせずに、開口部が閉じてロックし ていることを確認します。
7. Degauss/AutoZero ボタンを押して、
プローブを消磁します。
8. 5 回巻き電流ループを電流源につ
なぎ、図に示すように電流プローブ でその電流ループをクランプしま す。
プローブ上の矢印が電流源の(+) 端子から離れる方向に向けます。
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 33
性能検査
5 A レンジのテスト
9. 電流源の出力を +0.50 A DC に設 定します。
10. DMM の DC 電圧測定レンジを ≥2 V に設定するか、Autoset を使用しし ます。
11. プローブのレンジを 5 A に設定しま す。
12. 電流源の出力を有効にします。
13. DMM の正確な測定値を M1 として 記録します。
14. 電流源の出力を -0.50 A に設定し ます。
15. DMM の正確な測定値を M2 として 記録します。
16. 測定した振幅値と右の公式を使用 して、%Error を計算します。
30 A レンジのテスト
17. 電流源の出力を ます。
+3.00 A に設定し
テスト電流 = ±2.500 A(±0.50 A のソース出力 x 5 回巻き) 予想出力電圧(Ve) = 2
例:
テスト電流 = ±15.00 A(±3.00 A のソース出力 x 5 回巻き)
.50 V
18. プローブのレンジを 30 A に設定し ます。
19. DMM の正確な測定値を M1 として 記録します
20. 電流源の出 ます。
21. DMM の正確な測定値を M2 として 記録します。
22. 測定した振幅値と右の公式を使用 して、%
23. 計算した 録します。
24. 校正器の出力を無効にします。
力を -3.00 A に設定し
Error を計算します。
%Error 値を検査記録に記
予想出力電圧(Ve) = 1.50 V
34 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
立上り時間と帯域幅
この手順を使用して、プローブが両方の電流レンジで立上り時間の仕様を満たしているか検査します。プ ローブの帯域幅は、測定されたプローブの立上り時間を使用して計算します。
1. 任意のチャンネル(1 ~ 4)にプロー
ブを接続します。
2. 必要に応じて BNC-SMA アダプタ
を使用して、BNC ケーブルをパル ス・ゼネレータの出力に接続します。
3. BNC ケーブルのもう一方の端を HF
電流ループに接続します。
4. パルス・ゼネレータの出力とパルス
幅を最大(0 dB、100 ns)に設定しま す。
5. オシロスコープを次のように設定し
ます。
垂直感度: 200 mA/div
水平目盛: 2 ns/div
性能検査
トリガ位置: 50%
平均回数: 32
カップリング: DC
立上り時間を計測するには
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 35
性能検査
6. プローブのレンジを 5A に設定しま す。
7. プローブを消磁します。
8. 電流プローブで HF 電流ループを クランプします。プローブ パルス・ゼネレータの逆方向を指し ているか確認します。
9. 立上り時間の測定値を、検査記録 に記録します。
注: 立上り時間の測定値が公差から
逸脱する場合は、再調整をお勧めしま す。 (38 ページ 「調整」
の矢印が、
参照)。
10. 次の公式に立上り時 代入し、プローブの帯域幅を計算し ます。
11. 計算した帯域幅の値を検査記録に 記録します。
12. プローブのレンジ 軸感度を 200 mA/div にそれぞれ 設定します。
13. プローブを電流ループから取り外 し、手順 7 ~ 1
手順の完了です。
間の測定値を
を30Aに、垂直
1 を繰り返します。
36 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
検査記録
性能検査
プローブのモデル/シリア 温度: 校正日:
性能試験 レンジ 検査電流
DC ゲイン確 度
立上り時間
帯域
5A 30 A 5 A ~ 1 A <2.92 ns NA 30 A ~ 1 A <2.92 ns NA 5 A NA >120 MHz 30 A NA >120 MHz
ル番号:
±2.5 A ±2.50 V ±15 A ±1.50 V
検査証番号: 相対湿度 %: 検査者:
予想結果 最小値
-3% +3%
-3% +3%
120 MHz 120 MHz
入力 出力
最大値
2.92 ns
2.92 ns NA NA
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 37
調整
調整
以降のセクションでは、プローブを調整して保証仕様内の性能を維持する方法を説明します。
DC ゲイン確度
立上り時間/アベレーション
必要な機器
必要な機器については、「性能検査」の手順を参照してください。絶縁された、平坦な刃を持つ調整ツール も必要です。このツールは当社からお求めいただけます(部品番号 003-1433-00)。
機器の設定
機器のセットアップについては、「性能検査」の手順を参照してください。
注意: ESD によりプローブが損傷するのを防止するために、帯電防止リスト・ストラップを着用し、プローブ
を取り扱うときは静電気防止措置が施された作業台で作業してください。
DC ゲイン確度
この手順では、プローブの D ンジ、次に 30 A レンジの順で行う必要があります。
5 A レンジの調整
1. 「性能検査」手順の「DC ゲイン確度」検査を 完了します(33 ページ 「DC ゲイン確度」 参 照)。測定値が限界値を超えている場合は、 次の手順に進みます。
2. 校正器の出力を 0.5 A に設定します。
3. プローブ・ヘッドの 5 A DC ゲイン・コント ロールを調節して、DMM の表示を 2.50 V、 ±0.075 V にします。
C ゲイン確度の調整方法について説明します。この確度調整は、先に 5 A レ
38 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
30 A レンジの調整
4. プローブのレンジを 30 A に設定します。
5. 校正器の出力を 3.0 A に設定します。
6. プローブ補正ボックスの 30 A DC ゲイン・コン
トロールを調節して、DMM の表示を 1.50 V、 ±0.045 V にします。
7. プローブを電流源から取り外します。
高周波応答
プローブの立上り時間を保証仕様内に収めるには、ここで説明する手順に従ってください。この調節は、プ ローブの出力波形の るケースもあります。
1. 「性能検査」手順の「立上り時間と
帯域幅」検査を完了します測定値 が限界値を超えて の手順に進みます。
調整
アベレーションにも影響するので、電流レンジごとに 2 特性間の最終調整が必要にな
いる場合は、次
2. プローブのレンジを 5 A に設定しま
す。
3. H.F.(高周波)コントロールを調節し
て、立上り時 最適化します。
4. レンジを 30
を繰り返します。
5. プローブの応答がどちらのレンジで
も最適化されていることを確認しま す。
間とアベレーションを
Aに設定して、手順 3
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 39
メンテナンス
メンテナンス
このセクションでは、プローブの保守について説明します。
トラブルシューティング
TCP0030A 型電流プローブは、TekVPI インタフェース対応のすべてのオシロスコープおよびアダプタと連 携して機能するように設計されています。プローブの LED は、プローブに影響を与えるエラーまたはステー タスの状態を通知します かが正常に動作しない場合は、エラー状態が存在します。次の表を参照してください。
。プローブの LED が予期したように点灯しないか、あるいはプローブ機能のいくつ
表7: プローブのトラ
症状 推定原因
プローブの LED が点滅するか点 灯したままになる
Jaw Open
Overload
Degauss
プローブの LED が点灯しない オシロスコープのチャンネルが故障している可能性があります。別の
オシロス ジが表示される。
/AutoZero
コープ上にエラー・メッセー
ブルシューティング
赤色で連続点灯:導体開口部が開いています。スライダを前に押し、 開口部を閉じてロ
点滅:過負荷が間 プローブを電流源から取り外します (18 ページ 「電流レンジの拡大」 参照)。
赤色で連続点灯 ます。プローブを電流源から取り外します (18 ページ 「電流レンジの 拡大」 参照)。
赤色で点滅:プローブの消磁が必要です。プローブを消磁します。 赤色/緑で点 緑色で連続点灯:プローブの消磁が完了し、使用できます。
チャンネル、または別のオシロスコープを使用してみてください。正常 な場合は、 LED が点滅します。
他のチャンネルまたは他のオシロスコープではプローブが正常に動 作する場合 なことがあります。クリーニングについては、オシロスコープのマニュ アルを参照してください。
他のチャ い場合は、プローブが故障しています。当社に返送して修理する必 要があります。
メッセージは、エラーの原因と解決方法を示します。たとえば、Probe
auss needed(プローブの消磁が必要です)というメッセージが表
deg 示される場合は、消磁の手順を実行します。
ックします。
欠的に、繰り返してプローブに加わっています。
:測定された電流がプローブの限界値を超えてい
滅:プローブで消磁ルーチンが実行されています。
すべての LED が一旦点灯し、その後 Degauss/AutoZero
、問題のある入力チャンネルの接点のクリーニングが必要
ンネルまたは他のオシロスコープでもプローブが動作しな
40 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
クリーニング
プローブは悪天候にさらさないようにしてください。このプローブは防水加工されていません。
注意: 噴霧、液体、または溶剤がプローブを触れないようにしてください。プローブが損傷する可能性があ
ります。外装部をクリーニング中に、プローブ内部に水気が入らないようにしてください。
化学洗浄剤は使用しないでください。プローブが損傷する恐れがあります。ベンジン、ベンゼン、トルエン、 キシレン、アセトンまたはこれに類似する溶剤を含有する化学薬品を使用しないでください。
プローブの表面のクリーニングには、乾いた柔らかい布か柔らかい毛ブラシを使用してください。汚れが落 ちない場合は、75% のイソプロピル・アルコール溶剤をしみこませた柔らかい布または綿棒を使用し、イオン 除去した水ですすいでください。綿棒はプローブの狭い場所の清掃に便利です。綿棒または布は十分な溶 液で湿らせて使用してください。研磨剤は、プローブのどの部分にも使用しないでください。
メンテナンス
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 41
メンテナンス
42 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
索引
索引
ENGLISH TERMS
AC カップリング, 21 DC
カップリング, 21 ゲイン確度チェック, 33
ゲイン確度調整, 38 ESD による損傷, 2 Fine Scale
メニュー, 9 LED、点滅, 40 Menu ボタン, 8 Offset
メニュー, 9 Position
メニュー, 9 TekVPI, 2
アクセサリ
オプショナル, 25
スタンダード, 安全にご使用いただくため
に, iii
24
インジケータ
,5
オプション, 26
開口部, 4 開口部の カップリング・モード, 21 関連マニュアル, ix
損傷, 11
機器の 記録、検査, 37
設定, 32
検査記録, 37
コモン・モード・ノイズ
,20
最大値
許容パルス振幅, 23 許容パルス幅, 22 パルス電流定格, 21
連続電流定格, 21 差動電流, 17 サービス・オプション, 26
磁場エラー, 20 周波数ディレー 仕様, 27
公称, 30
代表, 27
保証, 27 消磁, 3
導体に接続し
ティング, 21
て, 17
スライダと導体開口部, 4
性能検査, 31 ゼロ電流
,17
損傷
ESD, 2
り時間チェック, 35
立上
デスキュー
メニュー, 10
電流限界値
最大パルス, 21 最大連続, 21
電流時間積, 22 電流時間積, 22 電流の測定
差動電流, 17
電流ゼロ, 17 電流ループ, 32
特長, 1 トラブルシューティング, 40
バッキング電流 バッキング電流の増加, 18
,18
必要な機器
性能検査, 3
1
プローブ
カップリング, 21
コントロー
最大電流限界値, 21
設定メニ
電流限度の拡大, 18
電流レンジの拡大, 18
飽和, プローブ感度の向上, 20 プローブの接続, 2
ブの接地, 13
プロー プローブの電流レンジの拡
大, 18
ルとインジケー
タ, 5
ュー, 9
21
クリーニング, 41
TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書 43
調整, 38
ボタ
メニュー, 8
索引
マニュアル, ix
メニューによるプローブ機能, 9
メンテナンス, 40
44 TCP0030A 型電流プローブ取扱説明書
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