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このたびは、BOSS ドクター・サンプル SP-303 をお買い上げい
ただきまして、ありがとうございます。
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に
・ 安全上のご注意(P.2 〜 3)
・ 使用上のご注意(P.10)
をよくお読みください。
また、この機器の優れた機能を十分ご理解いただくためにも、この
取扱説明書をよくお読みください。取扱説明書は必要なときにすぐ
に見ることができるよう、手元に置いてください。
2001 ©ボス株式会社
本書の一部、または全部を無断で複写・転載することを禁じます。
MIDI は社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標です。
取扱説明書の英語版(有料)をご希望の方は、販売店にお問い合わせください。
If you should require an English Owner’s Manual (at a modest fee), please
contact an authorized Roland distributor.

安全上のご注意
安全上のご注意
火災・感電・傷害を防止するには
注意の意味について警告と
取扱いを誤った場合に、使用者が
警告
注意
死亡または重傷を負う可能性が想
定される内容を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が
傷害を負う危険が想定される場合
および物的損害のみの発生が想定
される内容を表わしています。
※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大
損害を表わしています。
以下の指示を必ず守ってください
警告
001
● この機器を使用する前に、以下の指示と取扱説
明書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002c
● この機器および AC アダプターを分解したり、改
造したりしないでください。
..............................................................................................................
003
● 修理/部品の交換などで、取扱説明書に書かれ
ていないことは、絶対にしないでください。必
ずお買い上げ店またはローランド・サービスに
相談してください。
..............................................................................................................
004
● 次のような場所での使用や保存はしないでくだ
さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所
○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
007
● この機器を、ぐらついた台の上や傾いた場所に
設置しないでください。必ず安定した水平な場
所に設置してください。
..............................................................................................................
008c
● AC アダプターは、必ず付属のものを、AC 100
V の電源で使用してください。
..............................................................................................................
図記号の例
は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま
す。
具体的な注意内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を
表わしています。
は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい
ます。
具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。
左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
●は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、●の中に描かれています。
左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜
くこと」を表わしています。
009
● 電源コードを無理に曲げたり、電源コードの上
に重いものを載せたりしないでください。電源
コードに傷がつき、ショートや断線の結果、火
災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
010
● この機器を単独で、あるいはヘッドホン、アン
プ、スピーカーと組み合わせて使用した場合、設
定によっては永久的な難聴になる程度の音量に
なります。大音量で、長時間使用しないでくだ
さい。万一、聴力低下や耳鳴りを感じたら、直
ちに使用をやめて専門の医師に相談してくださ
い。
..............................................................................................................
011
● この機器に、異物(燃えやすいもの、硬貨、針
金など)や液体(水、ジュースなど)を絶対に
入れないでください。
..............................................................................................................
012c
● 次のような場合は、直ちに電源を切って AC ア
ダプターをコンセントから外し、お買い上げ店
またはローランド・サービスに修理を依頼して
ください。
○ AC アダプター本体や電源コードが破損した
とき
○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき
○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
2
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警告
013
● お子様のいるご家庭で使用する場合、お子様の
取り扱いやいたずらに注意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
● この機器を落としたり、この機器に強い衝撃を
与えないでください。
..............................................................................................................
015
● 電源は、タコ足配線などの無理な配線をしない
でください。特に、電源タップを使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を
超えると発熱し、コードの被覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または
ローランド・サービスに相談してください。
..............................................................................................................
101b
● この機器と AC アダプターは、風通しのよい、正
常な通気が保たれている場所に設置して、使用
してください。
..............................................................................................................
102d
● AC アダプターを機器本体やコンセントに抜き
差しするときは、必ず AC アダプターの本体や
プラグを持ってください。
..............................................................................................................
103b
● 長時間使用しないときは、AC アダプターをコン
セントから外してください。
..............................................................................................................
104
● 接続したコードやケーブル類は、繁雑にならな
いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様の手が届かないように配慮し
てください。
..............................................................................................................
106
● この機器の上に乗ったり、機器の上に重いもの
を置かないでください。
..............................................................................................................
107d
● 濡れた手で AC アダプターの本体やプラグを
持って、機器本体やコンセントに抜き差ししな
いでください。
..............................................................................................................
108b
● この機器を移動するときは、AC アダプターをコ
ンセントから外し、外部機器との接続を外して
ください。
..............................................................................................................
109b
● お手入れをするときには、電源を切って AC ア
ダプターをコンセントから外してください。
..............................................................................................................
110b
● 落雷の恐れがあるときは、早めにAC アダプター
をコンセントから外してください。
..............................................................................................................
118
● コイン・ネジを外した場合は、小さなお子様が
誤って飲み込んだりすることのないようお子様
の手の届かないところへ保管してください。
..............................................................................................................
3
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目次
安全上のご注意..................................... 2
主な特長 .............................................. 6
各部の名称と働き.................................. 7
使用上のご注意...................................10
クイック・スタート ............................11
接続をする .............................................................. 11
電源を入れる........................................................... 12
電源を切るとき....................................................... 12
サンプルを聴いてみよう......................................... 13
サンプルにエフェクトをかけてみよう ................... 14
パターンを演奏させてみよう ................................. 15
テンポを変えて演奏させる............................................... 15
サンプリングをしてみよう ..................................... 16
本体メモリーの保護(プロテクト)の解除方法.......... 16
サンプリングした音が気に入らないときは.................. 17
エフェクト一覧 ....................................................... 24
第 3 章 サンプリングする..................27
サンプリングをする前に......................................... 27
高音質/長時間/ローファイ・サンプリング
の選択(サンプリング・グレード).................................27
ステレオ/モノラル・サンプリングの選択 ..................27
サンプリング時間について ...............................................27
マイクを使ってサンプリングする .......................... 28
CD/MD の音をサンプリングする............................ 29
あらかじめテンポを決めてサンプリングする ........ 30
自動的にサンプリングをスタートさせる
(オート・サンプリング)......................................... 31
オート・サンプリングをやめたいとき...........................32
サンプルにエフェクトをかけながら
再度サンプリングする(リサンプリング).............. 32
サンプルを 1 つ消去する ........................................ 33
サンプルを一括して消去する ................................. 34
パッドへのサンプルの割り当てを変更する............ 34
サンプリング可能な残り時間を調べる ................... 35
第 1 章 サンプルを鳴らす..................18
サンプルの構成....................................................... 18
サンプル・バンクを切り替える.............................. 18
同時に鳴らせるサンプルの数
(最大同時発音数)................................................... 18
パッドから手を離しても
サンプルが鳴り続けるようにする(ホールド)...... 19
外部入力の音を鳴らす(EXT ソース・パッド)...... 19
外部入力音の音量を調節する...........................................20
第 2 章 エフェクトを使う..................21
サンプルにエフェクトをかける.............................. 21
テンポよくエフェクトをオン/オフする
(エフェクト・グラブ).......................................................22
MFX で使うエフェクトを選ぶ......................................... 22
複数のサンプルにエフェクトを
かける ..................................................................... 22
全てのサンプルに同時にエフェクトをかける ........ 23
第 4 章 サンプルの設定を変更する .....36
フレーズを繰り返し鳴らす(ループ再生)/
一度だけ鳴らす(ワン・ショット再生)................. 36
パッドを押している間だけ
サンプルが鳴るようにする(ゲート再生).............. 36
パッドを押しつづけなくても
サンプルが鳴り続くようにする(トリガー再生)... 36
サンプルを逆方向再生で鳴らす(リバース再生)... 37
サンプルの音量を設定する ..................................... 38
不要な部分を鳴らさないようにする
(マーカー/スタート・ポイント/エンド・ポイント)
スタート/エンド・ポイント共に変えたいとき ..........38
エンド・ポイントだけ変えたいとき...............................39
スタート・ポイントだけ変えたいとき
(エンド・ポイントはサンプルの終わり)......................39
スタート・ポイント/エンド・ポイントを
微調整する ............................................................................40
不要な部分を消去する(トランケート)................. 41
サンプルの BPM を変更する .................................. 41
........... 38
4
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目次
ピッチを変えずにサンプルの長さを変更する
(タイム・モディファイ)......................................... 42
第 5 章 サンプルの演奏を記録する
(パターン・シーケンサー)...................43
パターンの構成....................................................... 43
パターンのテンポを変更する ................................. 43
CD やターンテーブルのテンポに合わせるには........... 43
パターンを止める ................................................... 44
再生中にパターンを切り替える.............................. 44
パターンを録音する................................................ 44
間違った演奏データを消去する....................................... 46
パターンを消去する................................................ 46
パターンを 1 つだけ指定して消去する.......................... 46
パターンを一括して消去する...........................................47
パッドへのパターンの割り当てを変更する............ 47
第 6 章 メモリー・カードを使う ........48
メモリー・カードについて ..................................... 48
メモリー・カードの差し込みかた .................................. 48
メモリー・カードを初期化する
(フォーマット)....................................................... 49
メモリー・カードにサンプルを保存する
(サンプル・セーブ)................................................ 49
メモリー・カードからサンプルを読み込む
(サンプル・ロード)................................................ 50
メモリー・カードにパターンを保存する
(パターン・セーブ)................................................ 50
MIDI シーケンサーと組み合わせて使う
(テンポ同期)...........................................................54
パターンのテンポと演奏開始/停止を
MIDI シーケンサーに同期させる......................................54
パターンのテンポだけを
MIDI シーケンサーに同期させる......................................55
テンポを同期させずにサンプルだけを鳴らす ..............55
リズム音源として使う ............................................ 56
リズム・マシンと組み合わせて使う....................... 56
リズム・マシンのテンポに同期させて
SP-303 のパターンを演奏する........................................56
リズム・マシンからのノート情報で
SP-303 のサンプルを鳴らす............................................57
MIDI の設定を工場出荷時の設定に戻す.................. 58
第 8 章 具体的な応用例.....................59
パターン・シーケンサーを使って
リズム・パターンを作る......................................... 59
MIDI 機器と組み合わせて使う ................................ 61
リズム音源として使う........................................................61
ターン・テーブルと組み合わせて使う ................... 62
ターンテーブルの音にエフェクトをかける ..................62
ターンテーブルの音に合わせて
サンプルを演奏する............................................................63
資料...................................................64
操作早見表 .............................................................. 64
故障と思う前に ....................................................... 66
本体のメモリーを初期化する ................................. 68
メッセージ一覧 ....................................................... 69
メモリー・カードからパターンを読み込む
(パターン・ロード)................................................ 51
メモリー・カードのデータを保護する
(プロテクト)........................................................... 51
パソコン上の波形データを SP-303 に取り込む..... 52
第7章
他の MIDI 機器と組み合わせて使う ......53
MIDI キーボードと組み合わせて使う ..................... 53
MIDI チャンネルの変更のしかた ............................ 53
MIDI 操作時の注意.................................................. 54
MIDI インプリメンテーション・チャート .............. 71
主な仕様.................................................................. 72
索引...................................................74
5

主な特長
大容量のメモリー・カード(スマートメディ
ア)を使って長時間サンプリング
SP-303本体では、最長3分12秒のサンプリングが可能です。
さらに、別売のメモリー・カード(スマートメディア:8 MB
〜 64 MB)を使った長時間のサンプリングが可能です。
例えば 64 MB のスマートメディアを使用すれば、標準で最
大 33 分、ローファイ・モードでは、最大約 200分のサンプ
リングをすることができます。
※ 1MB/2MB/4MB のスマートメディアを使用することは
できません。
※ スマートメディアは株式会社東芝の商標です。
グルーブ系ミュージックに最適な 26 種類の
エフェクトを内蔵
アナログ・レコードの音質をシミュレーションするビニール・
シミュレーターをはじめとして、テクノには欠かせないフィ
ルター、リミックスに欠かせないアイソレーター、ボイス・
エフェクトとして強力なボイス・トランスフォーマーなど、
グルーブ系の音楽パフォーマンスや制作の必需品ともいえる
エフェクトを 26 種類搭載しています。
これらのエフェクトは、外部からの入力に対しても使用する
ことができます。
リサンプリングが可能
サンプリング音を再生しながら内蔵のエフェクトをかけて再
度サンプリング(リサンプリング)をすることにより、新た
なサンプルを作ることができます。この操作はすべてデジタ
ルで行われるため、音質の劣化がありません。
すでにあるサンプリング音から、さまざまなバリエーション
を作り出すのに便利です。
サンプリング音の再生操作を記録
(パターン・シーケンサー)
サンプリング音の再生操作をそのまま記録し、後でパターン
として再生することができます。
リズムのサンプリング音を組み合わせて簡単なリズム・パ
ターンを作ったり、フレーズを組み合わせて 1 つの曲にまと
めることも可能です。
最大同時発音数は 8 音
モノラルのサンプリング音であれば、同時に 8 音を発音させ
ることができます。また、エフェクトやメモリー・カードを
使用した場合でも、発音数には影響を与えません。
これにより、サンプル音を重ねたり効果音を入れたりするパ
フォーマンスにも余裕で対応します。
......................................................................................
■ 文中の表記について
● [ ] で囲んだ英字/数字は、パネル上のボタン、パッド
を表します。
[REC] REC ボタン
BANK[A] バンク A ボタン
[1] パッド 1
[HOLD] ホールド・パッド
● 文中の(P.**)は、参照ページを示しています。
......................................................................................
6

各部の名称と働き
fig.P01
4
5
1 2
3
6
7
11
19
8 9
20 21
12
10
13
22
24
1 VOLUME(ボリューム)つまみ
ライン・アウトおよびヘッドホンの音量を調節します。
2 EFFECTS CONTROL
(エフェクト・コントロール)つまみ
選んだエフェクトに応じて各つまみに割り当てられるパ
ラメーターをコントロールします。各つまみは、次のよ
うな場合にも使います。
14
15
16
17
18
23
25
26
4 ディスプレイ
サンプルやパターンの BPM(テンポ)、各設定の値、エ
ラー・メッセージなどを表示します。また、サンプリン
グの残り時間を表示させることもできます。
5 エフェクト・ボタン
使用するエフェクトを選びます。ボタンの点灯でオン、
消灯でオフになります。
CTRL 1(コントロール 1)つまみ
サンプルの発音開始位置や、サンプルの再生時間を変更
する時に使います。
CTRL 2(コントロール 2)つまみ
パターンの BPM(テンポ)や、サンプルの発音終了位置
を変更するときに使います。
CTRL 3/MFX(コントロール 3 / MFX)つまみ
MFX のタイプの選択や、サンプリング・レベル、サンプ
ルの音量を変更するときに使います。
3 PEAK(ピーク)インジケーター
サンプリングするときのレベル調整の目安になるインジ
ケーターです。このインジケーターが時々点灯するくら
いにレベル調整を行うと、適切なレベルでサンプリング
することができます。
※ 同時に複数のエフェクトをオンにすることはできませ
ん。
6 START/END/LEVEL
(スタート/エンド/レベル)ボタン
サンプルの発音開始/終了位置や音量を変更するときに
使います。
7 TIME/BPM(タイム/ BPM)ボタン
サンプルの再生時間や BPM(テンポ)を設定するときに
使います。
8 PATTERN SELECT
(パターン・セレクト)ボタン
パターンの再生/録音をするときに押します。ボタンが
点灯しているときは、パッドを押してパターンを選ぶこ
とができます。
7

各部の名称と働き
9 LENGTH(パターン・レングス)ボタン
パターンの長さを設定します。
10 QUANTIZE(クォンタイズ)ボタン
パターン録音時のタイミング自動補正(クオンタイズ)
の設定をします。
11 TAP TEMPO(タップ・テンポ)ボタン
このボタンを数回押すと、ボタンを押した間隔に応じて
テンポを変えることができます。
12 CANCEL(キャンセル)ボタン
このボタンを押すと、サンプリングやサンプル消去の操
作を途中で中止することができます。
また、再生中のパターンを止めることができます。
13 REMAIN(リメイン)ボタン
このボタンを押すと、ディスプレイにサンプリング可能
な残り時間が表示されます。
また、このボタンを押しながらパッドを押すと、エフェ
クトをかけるサンプルや、設定を変更したいサンプルを
選ぶことができます。
18 REVERSE(リバース)ボタン
このボタンで、サンプルを逆方向に再生させる「リバー
ス再生」に切り替えることができます。
ボタン点灯でリバース再生、消灯で通常の再生になりま
す。
19 DEL(デリート)ボタン
サンプルやパターンを消去するときに使います。消去中
はボタンが点灯します。
20 REC(レコーディング)ボタン
サンプリングの開始/終了をするときや、パターンの録
音/終了をするときに使います。
21 RESAMPLE(リサンプリング)ボタン
サンプルの音にエフェクトをかけて再度サンプリング
(リサンプリング)するときに使います。
22 MARK(マーク)ボタン
サンプリングした音の一部だけを発音させるときに使い
ます。このボタンが点灯しているときに指定した部分だ
けが発音します。
14 LONG/LO-FI
サンプリング時のグレード(高音質/長時間/ローファ
イ)を切り替えます。
ボタン消灯で高音質サンプリング、点灯で長時間サンプ
リング、点滅でローファイ・サンプリングになります。
(ロング/ローファイ)ボタン
15 STEREO(ステレオ)ボタン
モノラルでサンプリングするかステレオでサンプリング
するかを切り替えます。
ボタン点灯でステレオ・サンプリング、消灯でモノラル・
サンプリングになります。
16 GATE(ゲート)ボタン
パッドを押している間だけサンプルが発音する「ゲート
再生」とパッドを押すたびに発音と発音停止を繰り返す
「トリガー再生」を切り替えます。
ボタン点灯でゲート再生、点灯でトリガー再生になりま
す。
17 LOOP(ループ)ボタン
パッドを押したとき、サンプルを繰り返し鳴らす「ルー
プ再生」と一度だけ鳴らす「ワン・ショット再生」を切
り替えます。
ボタン点灯でループ再生、消灯でワン・ショット再生に
なります。
23 BANK(バンク)ボタン A/B/C/D
PATTERN SELECT ボタンが消灯しているときはサンプ
ルのバンク、点灯しているときはパターンのバンクを切
り替えます。
A、B ボタンを押すと本体のバンク A、B が選ばれます。
C、D ボタンを押すとメモリー・カードのバンク C、D が
選ばれます。
24 パッド(1 〜 8)
PATTERN SELECT ボタンが消灯しているときにパッド
を押すと、押したパッドに割り当てられているサンプル
が鳴ります。
サンプルが鳴っている間パッドが点灯します。
また、PATTERN SELECT ボタンが点灯しているときに
は、パターンの再生/停止を行います。
25 HOLD(ホールド)パッド
パッドを押しながらこのパッドを押すと、パッドから指
を離してもサンプルを鳴らし続けることができます。
26. EXT SOURCE
(エクスターナル・ソース)パッド
このパッドを使うと、サンプリングをしなくても外部入
力の音を発音/消音させたり、エフェクトをかけること
ができます。
8

各部の名称と働き
fig.P02
36
27 28 29 30 31
27 AC アダプター・ジャック
AC アダプターを接続します。
※ 付属の AC アダプター以外は絶対に使用しないでくださ
い。故障の原因となります。
28 電源スイッチ
電源をオン/オフします。
29 MIDI IN コネクター
外部 MIDI 機器(シーケンサー、キーボード、リズム・マ
シン)を接続し、SP-303 をコントロールすることがで
きます。接続には MIDI ケーブル(別売)を使います。
30 LINE OUT(ライン・アウト)ジャック
(L/R)
サンプリングした音を鳴らすためのアンプやミキサーを
接続する、ステレオ RCA ピン・タイプのオーディオ出力
ジャックです。
fig.P03
32 PHONES(ヘッドホン)ジャック
ヘッドホンを接続すると、ライン・アウトと同じ音を聴
くことができます。ジャックはステレオ標準タイプのプ
ラグに対応しています。
33 MEMORY CARD
(メモリー・カード)スロット
メモリー・カード(スマートメディア:別売)の差し込
み口です。メモリー・カードのバンク C / D を使い、本
体メモリーではできない長時間のサンプリングをするこ
とができます。
また、本体メモリーに記憶しているデータをそのまま保
存(バックアップ)することができます。
34 MIC LEVEL(マイク・レベル)つまみ
外部マイクの音量を調節します。
35 MIC(マイク)ジャック
外部マイクを接続します。
31 LINE IN(ライン・イン)ジャック(L/R)
CD プレーヤーなど、サンプリングの対象となる音源機器
を接続する、ステレオ RCA ピン・タイプのオーディオ入
力ジャックです。
36 盗難防止用ロック ( SECURITY LOCK)
市販の盗難防止用ケーブル(Kensington 社製)などを接
続することができます。
盗難防止ロックは、Kensington 社製のマイクロセーバー
セキュリティーシステムに対応しています。日本国内総
販売代理店は、以下のとおりです。
日本ポラロイド株式会社
電子映像営業グループ
〒 105-8456 東京都港区虎ノ門 3 丁目 2 番2 号
Tel: 03-3438-8879
Fax: 03-3432-8320
MicroSaver および Kensington は、米国 Kensington
Microware Limited の登録商標です。
9

使用上のご注意
291a
2 〜 3 ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 雑音を発生する装置(モーター、調光器など)や消費電力
の大きな機器とは、別のコンセントを使用してください。
302
● AC アダプターを長時間使用すると AC アダプター本体が
多少発熱しますが、故障ではありません。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐた
め、必ずすべての機器の電源を切ってください。
設置について
351
●
この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを持つ
機器があると、ハム(うなり)を誘導することがあります。
この場合は、この機器との間隔や方向を変えてください。
352
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレビ
画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることがあり
ます。この場合は、この機器を遠ざけて使用してください。
354a
● 直射日光の当たる場所や、発熱する機器の近く、閉め切っ
た車内などに放置しないでください。変形、変色すること
があります。
355
● 故障の原因になりますので、雨や水に濡れる場所で使用し
ないでください。
552
● 本体メモリー、メモリー・カードの失われた記憶内容の修
復に関しましては、補償を含めご容赦願います。
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端子
などに過度の力を加えないでください。
554
●
ディスプレイを強く押したり、叩いたりしないでください。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プラ
グを持ってください。
558a
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからないよ
うに、特に夜間は、音量に十分注意してください。ヘッド
ホンを使用すれば、気がねなくお楽しみいただけます。
559a
● 輸送や引っ越しをするときは、この機器が入っていたダン
ボール箱と緩衝材、または同等品で梱包してください。
562
● 接続には、当社ケーブル(PCS シリーズなど)をご使用
ください。他社製の接続ケーブルをご使用になる場合は、
次の点にご注意ください。
○ 接続ケーブルには抵抗が入ったものがあります。本機
との接続には、抵抗入りのケーブルを使用しないでく
ださい。音が極端に小さくなったり、全く聞こえなく
なる場合があります。ケーブルの仕様につきまして
は、ケーブルのメーカーにお問い合わせください。
お手入れについて
401a
● 通常のお手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く絞っ
た布で汚れを拭き取ってください。汚れが激しいときは、
中性洗剤を含んだ布で汚れを拭き取ってから、柔らかい布
で乾拭きしてください。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル
コール類は、使用しないでください。
修理について
451c
● お客様がこの機器や AC アダプターを分解、改造された場
合、以後の性能について保証できなくなります。また、修
理をお断りする場合もあります。
453
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維持
するために必要な部品)を、製造打切後 6 年間保有して
います。この部品保有期間を修理可能の期間とさせていた
だきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇所に
よっては修理可能の場合がありますので、お買い上げ店、
または最寄りのローランド・サービスにご相談ください。
その他の注意について
551
● 記憶した内容は、機器の故障や誤った操作などにより、失
われることがあります。失っても困らないように、大切な
記憶内容はバックアップとしてメモリー・カードに保存し
ておいてください。
メモリー・カードをお使いになる前に
メモリー・カードの取り扱い
● SP-303 の電源がオンになっている状態でメモリー・カー
ドを抜き差ししないでください。
704
● メモリー・カードは、確実に奥まで差し込んでください。
fig.00-01
接点(金色)の無い面
上にする
705
● メモリー・カードの端子の部分に触れたり、汚したりしな
いでください。
著作権について
851
● 第三者の著作物(音楽作品、映像作品、放送、公演、その
他)の一部または全部を、権利者に無断で録音し、配布、
販売、貸与、公演、放送などを行うことは法律で禁じられ
ています。
853
● 第三者の著作権を侵害する恐れのある用途に、本機を使用
しないでください。あなたが本機を用いて他者の著作権を
侵害しても、ローランドは一切責任を負いません。
10

クイック・スタート
接続をする
SP-303 にはアンプやスピーカーは内蔵されていません。音
を出すためには、アンプやオーディオ・セットまたはヘッド
ホンなどを用意してください。下図を参考にして SP-303 と
外部機器を接続してください。
fig.Q01
オーディオ・セット/アンプ内蔵スピーカーなど
ACアダプター
(ACI-100)
コンセントへ
ステレオ・ヘッドホン
※ オーディオ・ケーブル、MIDI ケーブル、ステレオ・ヘッ
ドホン、マイクは付属していません。別途販売店にてお
買い求めください。
※ 他の機器と接続するときは、誤動作やスピーカーなどの
破損を防ぐため、必ずすべての機器の音量を絞った状態
で電源を切ってください。
LINE IN
オーディオ
ケーブル
MIDIケーブル
MIDI OUT
CD/MDプレーヤーなど
OUTPUT
マイク
クイック・スタート
DJ システムのセッティング
fig.Q02
LINE
LINE
OUT
IN
レコードからサンプリングするときは、ミキサーのフェー
ダーをターンテーブル側(最大側)にします。
サンプリング時の音量レベルは、SP-303 の REC レベル
(P.28、30)とミキサーのエフェクト・センド量で調整して
ください。
CH 1:
LINE IN
SP-303 ターンテーブル
CH 2:
PHONO IN
MIDIシーケンサーなど
EFFECT
SEND
ミキサーの設定
CH1 入力:ライン エフェクト:OFF
CH2 入力:PHONO エフェクト:ON
※ ミキサーによっては設定が変わります。詳しくは、ミキ
サーの取扱説明書をご覧ください。
11

クイック・スタート
電源を入れる
正しく接続したら(P.11)、必ず次の手順で電源を投入して
ください。手順を間違えると、誤動作をしたりスピーカーな
どが破損する恐れがあります。
電源を入れる前に次のことを確認します。
1.
•
外部機器と正しく接続されていますか?
•
本体に接続しているアンプやミキサーの音量が最小に
なっていますか?
2.
SP-303 の電源スイッチをオンにします。
ディスプレイに303と数秒間表示されます。同時に
ドットも点滅します。
fig.Q03
fig.Q04
電源を切るとき
1.
電源を切る前に、本体および接続しているアンプやミキ
サーの音量が最小になっているかを確認します。
2.
アンプ、ミキサーなどの電源をオフにします。
3.
SP-303 の電源スイッチをオフにします。
ドットが点滅している間は、絶対に電源スイッチを OFF
にしないでください。本体のメモリーやメモリー・カー
ドのデータを破壊する恐れがあります。
ドット
3.
アンプ、ミキサーなどの電源をオンにします。
SP-303 の音量を、VOLUME つまみを回して調節します。
4.
fig.Q05
5.
接続しているアンプやミキサーの音量も同じように調節
します。
※ この機器は回路保護のため、電源をオンしてからしばら
くは動作しません。
※ メモリー・カードが差し込まれている状態で電源スイッ
チをオンにすると、メモリー・カードを認識するまでドッ
トが点滅します。その間は動作しません。
ドットが点滅している間は、絶対に電源スイッチをオフ
にしないでください。
12

クイック・スタート
サンプルを聴いてみよう
工場出荷時には、バンク Aの 1 〜8 までにサンプルが割り当
てられています。まずそれらを聴いてみましょう。
●サンプルとは?
実際の演奏に必要な音が鳴るように、サンプリングした
音(波形)にいくつかの設定を加え、パッドに割り当て
たものです。
●サンプル・バンクとは?
パッドに割り当てた 8 つのサンプルをひとまとめにした
ものです。SP-303 には A 〜 D の 4 つのサンプル・バン
クがあります。
fig.Q06
※ SP-303 では、同時に最大で 8 つのパッドの音を鳴らす
ことができます。それ以上鳴らそうとパッドを押すと、
その時点で押しているパッドの中で最初に押したパッド
の音が消え(パッド消灯)、最後に押したパッドの音が鳴
ります(後着優先)。ただし、設定によっては 8 音鳴らな
い場合もあります。詳しくは、『同時に鳴らせるサンプル
の数(最大同時発音数)』(P.18)をご覧ください。
※ 工場出荷時に割り当てられているサンプルは、いったん
消去してしまうと復帰させることはできません。残して
おきたい場合には、市販のメモリー・カード(スマート
メディア:8MB 〜64MB)を別途ご購入の上、メモリー・
カードに保存しておくようにしてください。メモリー・
カードへの保存方法については、『メモリー・カードにサ
ンプルを保存する(サンプル・セーブ)』(P.49)をご覧
ください。
クイック・スタート
1
2
3
1.
[PATTERN SELECT]が消灯していることを確認します。
点灯していたら、[PATTERN SELECT]を押して消灯さ
せます。
2.
パッド 1 を押します。
サンプルが鳴っている間、パッドが点灯します。
3.
音が鳴るのを確認したら、さらにパッド2〜 8を押してみ
ましょう。
※ パッドを押しても音が出ない場合は、サンプル・バンク
A が選ばれているか(BANK[A]が点灯)を確認してく
ださい。他のバンクが選ばれていたら、BANK[A]を押
して、バンク A に切り替えてください。
※ パッドを強く叩いても音量は変わりません。必要以上に
強く叩くと故障の原因にもなります。サンプルの音量の
調節方法については、『サンプルの音量を設定する』
(P.38)をご覧ください。
13

クイック・スタート
サンプルにエフェクトをかけてみ
よう
SP-303 は、音に特殊な効果を与える 26 種類のエフェクト
を内蔵しています。
エフェクトを使うとどんな音になるかを聴いてみましょう。
CTRL1 〜 3 つまみを回して、フィルター+オーバードラ
4.
イブのかかり具合を調節します。
CTRL 1(CUTOFF):
フィルターのカットオフ周波数を調節します。左に回す
ほど暗く、こもった感じの音になります。逆に右に回す
ほど明るく、クリアな感じの音になります。
26種類のエフェクトのうち、フィルター+オーバードラ
イブ/ピッチ・シフター/ディレイ/ビニール・シミュ
レーター/アイソレーターの 5 種類については、直接ボ
タンを押して選べるようになっています。
残りの 21種類のエフェクトは MFX(マルチ・エフェク
ト)としてまとめられ、[MFX]を押しながら CTRL3/
MFX つまみを操作することで 21種類の中から使用する
エフェクトが選べるようになっています。
ここでは、サンプルにフィルター+オーバードライブをかけ
てみましょう。
fig.Q07
4
3,5
1
CTRL 2(RESONANCE):
フィルターのレゾナンスを調節します。右に回すほど音
質のくせが強くなります。
CTRL 3(DRIVE):
フィルターの歪み量を調節します。右に回すほど歪みが
多く、ワイルドな音になります。
5.
フィルター+オーバードライブをオフにするときは、
[FILTER+DRIVE]を押してボタンを消灯させます。
ピッチ・シフター/ディレイ/ビニール・シミュレーター
/アイソレーターについての説明や、MFX で使うエフェ
クトの選びかたと各エフェクトの働きについては、『第 2
章 エフェクトを使う』(P.21)をご覧ください。
2
[PATTERN SELECT]が消灯していることを確認します。
1.
点灯していたら、[PATTERN SELECT]を押して消灯さ
せます。
フィルター+オーバードライブをかけたいサンプルの割
2.
り当てられているパッドを押します。
パッドが点灯し、サンプルが鳴ります。
3.
[FILTER+DRIVE]を押してボタンを点灯させます。
サンプルの音にフィルター+オーバードライブがかかり
ます。
14

クイック・スタート
パターンを演奏させてみよう
SP-303 では、パッドを押していくつかのサンプルを順に鳴
らし、その演奏をそのまま記録して曲にすることができます。
このようにサンプルを演奏の順番に並べたものを「パターン」
といいます。
工場出荷時には、パターン・バンク Aのパッド 1 にデモ・パ
ターンが割り当てられています。このデモ・パターンを聴い
てみましょう。
※ このデモ・パターンを個人で楽しむ以外に権利者の許諾
なく使用することは、法律で禁じられています。
※ デモ・パターンは、いったん消去してしまうと復帰させ
ることはできません。残しておきたい場合には、市販の
メモリー・カード(スマートメディア:8MB 〜64MB)
を別途ご購入の上、メモリー・カードに保存しておくよ
うにしてください。メモリー・カードへの保存方法につ
いては、『メモリー・カードにパターンを保存する(パ
ターン・セーブ)』(P.50)をご覧ください。
●パターン・バンク
パターンもサンプルと同様にパッドに割り当てられ、
パッド 1〜 8に割り当てられたパターンをひとまとめに
したものをパターン・バンクとして扱います。
パッド1が一瞬点灯した後消灯し、[PATTERN SELECT]
が消灯します。
デモ・パターンの演奏がスタートします。
※ パッドを押してもパターンの演奏が始まらない場合は
[PATTERN SELECT]が点灯している状態でバンク Aが
選ばれている(BANK[A]が点灯)かを確認してください。
他のバンクが選ばれていたら、[PATTERN SELECT]を
押してボタンを点灯させた状態で BANK[A]を押し、バ
ンク A に切り替えてください。
3.
音が鳴るのを確認したら、さらにパッド2〜 8を押してみ
ましょう。
押したパッドのサンプルが鳴ります。
※ パターンの演奏がスタートした後は、パッドを押すとサ
ンプルを鳴らせる状態になっています。
パターンの演奏に合わせてサンプルの演奏を重ねること
ができます。
4.
[CANCEL](PATTERN STOP) を押します。
パターンが停止します。
※ パターンを演奏させたり、演奏パターンを切り替えた後
は、パッドを押すとサンプルを鳴らせる状態になってい
ます。
クイック・スタート
パターン・バンクにも A 〜 D があります。
パターン・バンクとサンプル・バンクはそれぞれ別のも
のです。例えばバンク Aのパターンにはバンク A のサン
プルしか使用できないということはありません。
fig.Q08
1
4
2
3
1.
[PATTERN SELECT]を押してボタンを点灯させます。
ディスプレイにPtnと表示されます。
パッド 1 を押します。
2.
テンポを変えて演奏させる
パターンの演奏テンポを変えてみましょう。
fig.Q09
3
2,4
1
[PATTERN SELECT]を押してボタンを点灯させます。
1.
[TIME/BPM]を押してボタンを点灯させます。
2.
3.
CTRL 2つまみを回します。
パターンの演奏テンポが変わります。ディスプレイには
演奏テンポが BPM で表示されます。
BPMとは Beat Per Minutes(ビート・パー・ミニッツ)
の略で、1 分間に演奏される 4 分音符の数のことです。
もう一度[TIME/BPM]を押してボタンを消灯させます。
4.
15

クイック・スタート
サンプリングをしてみよう
ここでは、工場出荷時にサンプルが割り当てられていないサ
ンプル・バンク B のパッド 1 にサンプリングしてみます。
第三者が著作権を保有する CD、レコード、テープ、映像
作品、放送等からサンプリングをする場合、私的使用等
の特別な場合を除き、権利者に無断での使用は法律で禁
止されています。
本体メモリーの保護(プロテクト)
の解除方法
工場出荷時には、本体メモリーに保存されているサンプルや
デモ・パターンが誤って書き替えられたり消去されないよう
に「プロテクト」がオンになっています。
プロテクトがオンのままサンプリングや消去、パターンの録
音などを行おうとすると、ディスプレイにPrtと表示さ
れ、それ以上の操作はできなくなります。
ご購入後、最初にサンプリングまたはパターンの録音をする
ときには、以下の手順でプロテクトを解除してください。
電源をオフにします。
1.
2.
[CANCEL]を押しながら電源スイッチをON にします。
これでプロテクトが解除されました。(プロテクト・オフ)
※ プロテクトの設定は電源オフ後も記憶されますので、ご
購入後、最初に 1 回だけプロテクトをオフにすれば、あ
とはずっとオフのままとなります。
※ プロテクトをオンに戻したい場合は、[REMAIN]を押し
ながら電源スイッチをオンにしてください。
fig.Q10
P.11を参照して、CD/MD プレーヤーやマイクなどを接続
1.
します。
2.
BANK[B]を押してボタンを点灯させます。
[REC]を押してボタンを点灯させます。
3.
サンプリングのスタンバイ状態になり、サンプル音の割
り当てられていないパッドが自動的に選ばれ点滅しま
す。
※ ここでサンプリングを中止したいときは、[CANCEL]を
押します。[REC]が消灯します。
4.
パッド 1 を押します。
パッド 1 が点灯し、他のパッドが消灯します。
[REC]が点滅します。
サンプリングのレベル調整をします。
5.
● サンプリングしたい音を再生させながら、CTRL 3/MFX
(LEVEL)つまみを回して PEAK インジケーターが時々
点灯するように調節します。
※ CTRL 3 /MFX(LEVEL)つまみを右いっぱいに回して
も PEAKインジケーターが点灯しない場合は、入力に接
続された機器の音量が小さすぎることが考えられます。
そのままサンプリングしても問題はありませんが、より
良い音質でサンプリングするためには、PEAK インジ
ケーターが時々点灯するように入力機器側の音量を調節
することをおすすめします。
● マイクでサンプリングをするときには、MIC LEVEL つま
みを右いっぱいに回して、CTRL 3/MFX(LEVEL)つま
みで PEAK インジケーターが時々点灯するように調節し
ます。
3,6,7
16
5
2
4,8
5

クイック・スタート
※ 入力した音が歪むときは、MIC LEVEL つまみを左に回
し、歪みがなくなるところで止めてください。
サンプリングしたい音を再生し、サンプリングを開始し
6.
たいタイミングで[REC]を押します。
[REC]が点滅し、サンプリングがスタートします。
サンプリングを終えたいところで、[REC]を押します。
7.
これでサンプリングが終了し、パッドと[REC]が消灯
します。
※ サンプリング可能な時間を超えると、ディスプレイに
FuLと表示され、自動的にサンプリングが終了します。
表示の内容については、「メッセージ一覧」(P.69)をご
覧ください。
8.
パッド 1 を押すと、今サンプリングした音が再生されま
す。
頭の部分や終わりの部分に不要な音や空白が入ってし
まったとき、必要な部分だけを鳴らすように設定するこ
とができます。
詳しくは、『不要な部分を鳴らさないようにする(マー
カー/スタート・ポイント/エンド・ポイント)』(P.38)
をご覧ください。
サンプリングした音が気に入らないと
きは
サンプリングした音を消して、再び操作 3 からやり直してく
ださい。消去方法は次のとおりです。
fig.Q11
a,c
b
[DEL]を押してボタンを点灯させます。
a.
サンプルの割り当てられているパッドが点滅します。
ディスプレイにはdELと表示されます。
b.
消したいサンプルが割り当てられているパッドを押しま
す。
パッドが点灯し、[DEL]が点滅します。
[DEL]を押します。
c.
[DEL]の点滅が点灯に変わり、ディスプレイのドットが
点滅します。
ドットが消えたら消去完了です。
クイック・スタート
※ 消去が完了するまでに数秒〜数十秒かかりますので、し
ばらくお待ちください。
ドットが点滅している間は絶対に電源を切らないでくだ
さい。消去しようとしているサンプルだけでなく、他の
サンプルのデータも破壊される恐れがあります。
17

第 1 章 サンプルを鳴らす
SP-303 は、1 〜 8 のパッドとバンク・ボタンの操作でサン
プルを鳴らします。
サンプルが鳴っているパッドは点灯します。
一番最後に押して発音させたパッドを「カレント・パッド」
と呼びます。パネル上にはカレント・パッドの設定内容が表
示されます。
SP-303 で未使用(SP-303 で未フォーマット)のメモ
リー・カードを差し込み、BANK[C]または[D]を押
すと、BANK[C][D]が点滅し、ディスプレイにFMt
と表示されます。
ここでフォーマットを実行するには、BANK[C]または
[D]を押してください。
サンプルの設定を変更する場合は、カレント・パッドに
割り当てられているサンプルが対象となります。
サンプルの構成
パネル上のパッド 1 〜 8 には、それぞれひとつずつサンプル
を割り当てることができます。パッドに割り当てた 8 つのサ
ンプルをひとまとめにしたものを「サンプル・バンク」と呼
び、SP-303 では A 〜 D の 4 つのバンクを使うことができま
す。バンク A と B は SP-303 本体のバンク、バンク C と D
はメモリー・カードにあるバンクです。
※ 電源投入時には、サンプル・バンク A が選ばれます。
fig.r01-01
サンプル・バンク
サンプル・バンク
サンプル・バンク
サンプル・バンク
1〜8のパッド(サンプル)
A
D
C
B
メモリー・カード
(計16サンプル)
本体上の
2バンク
(計16サンプル)
2バンク
の
サンプル・バンクを切り替える
BANK[C][D]が点灯に変わり、[DEL]が点滅し始め
ます。さらに[DEL]を押すとフォーマットが開始され
ます。
フォーマットの実行によって、メモリー・カード内部の
データがすべて消去され、SP-303 で使用できるように
なります。
なお、フォーマット中([REC]点灯)は電源を切った
り、メモリー・カードを抜いたりしないでください。
同時に鳴らせるサンプルの数
(最大同時発音数)
SP-303 は、同時に最大 8 つのサンプルを鳴らすことができ
ます(最大同時発音数:8 音)。ただし、ステレオに設定され
ているサンプルは、ひとつで 2 音分に相当します。
※ サンプルのステレオ/モノラルの設定はサンプリングの
時だけ設定が可能で、後から変更することはできません。
サンプリング時に設定する方法については P.29『CD/
MD の音をサンプリングする』をご覧ください。
また、リサンプリング中は最大同時発音数が 4 音となります
のでご注意ください。
※ リサンプリングについては、P.32『サンプルにエフェク
トをかけながら再度サンプリングする(リサンプリン
グ)』をご覧ください。
サンプル・バンクを切り替えるには、BANK[A]〜[D]の
いずれかを押します。押したボタンが点灯し、そのバンクに
切り替わります。
※ メモリー・カードがスロットに差し込まれていないとき
は、BANK[C]または[D]を押してもサンプル・バン
ク C/D を選ぶことはできません。
サンプル・バンクC/Dのサンプルを鳴らしているときは、
メモリー・カードを絶対に抜かないでください。予期し
ない音が出てスピーカーやアンプを破損する恐れがあり
ます。またメモリー・カード自体を破損する恐れがあり
ます。
18
同時に鳴らせるサンプルの数
モノラル・サンプル ステレオ・サンプル
通常の使用 8 4
リサンプリング中 4 2

第 1章 サンプルを鳴らす
パッドから手を離してもサンプルが
鳴り続けるようにする(ホールド)
ホールド機能を使うと、パッドから手を離してもサンプルを
鳴らし続けることができます。
サンプルを繰り返し連続して鳴らす(ループ再生:P.36)と
きに便利です。
ここではバンク A のパッド 1 のサンプルを例とって、ホール
ド機能の使いかたを説明します。
fig.r01-02
1
1
BANK[A]が点灯しているかを確認し、パッド[1]を
1.
押してサンプルを発音させます。
2.
パッドから手を離す前に、[HOLD]を押します。
2,3
外部入力の音を鳴らす
(EXT ソース・パッド)
SP-303 では、LINE IN ジャックに接続した CD/MD プレー
ヤーやMICジャックに接続したマイクなどの外部からの入力
音に対して、サンプルと同様に発音/発音停止をコントロー
ルしたり、エフェクトをかけることができます。
fig.r01-03
4
3
2
第1 章
これでホールド状態になり、パッドから手を離してもサ
ンプルが鳴り続けます。
※ ホールド状態になっても、[HOLD]は点灯しません。
3.
[HOLD]を再度押すと、発音を停止します。
※ パッドは、サンプルが鳴っている間点灯します。
ホールドは、ゲート再生になっているサンプル([GATE]
が点灯)にのみ有効です。トリガー再生に設定されてい
るサンプル([GATE]が消灯)の場合は、[HOLD]を押
す/押さないによる動作の変化はありません。
ゲート再生/トリガー再生はパッドごとに設定すること
ができます。詳しくは P.36をご覧ください。
CD/MD の再生をスタートさせます。またはマイクから音
1.
声を入力します。
2.
[EXT SOURCE]を押してパッドを点灯させます。
パッドが点灯している間、外部入力音が鳴ります。
[GATE]が点灯しているときは[EXT SOURCE]を押
している間だけ音が鳴り、パッドから指を離すと外部入
力音は消音(パッド消灯)されます。
[GATE]が消灯しているときは[EXT SOURCE]を押
すたびに発音(パッド点灯)/消音(パッド消灯)が切
り替わります。
GATE の点灯/消灯は[GATE]を押して切り替えるこ
とができます。
3.
[STEREO]を押してボタンを点灯/消灯させ、外部入力
のステレオ/モノラルを切り替えます。
[STEREO]点灯:外部入力の音がステレオで聞こえます。
[STEREO]消灯:外部入力の音がモノラルで聞こえます。
CD/MD など、もともとステレオの入力の場合は、
[STEREO]を点灯させておくのがよいでしょう。
4.
エフェクト・ボタンのいずれかを押してボタンを点灯させ
ると、外部入力音にエフェクトをかけることができます。
※ エフェクト・ボタンを押して点灯させても外部入力音に
エフェクトが かからない場合は、さらに[REMAIN]
(CURRENT PAD)を押しながら[EXT SOURCE]を押
してください。外部入力音にエフェクトがかかるように
なります。
19

第 1章 サンプルを鳴らす
外部入力音の音量を調節する
入力音の音量が大きすぎて歪んだり、小さすぎてノイズが目
立つような場合は、次の手順で音量を調節してください。
fig.r01-04
3
2,4
1
[EXT SOURCE]を押して、パッドを点灯させます。
1.
外部入力音が鳴ります。
[START/END/LEVEL]を押して、ボタンを点灯させます。
2.
3.
LEVEL つまみ(CTRL3/MFX つまみ)を回して、入力音の
音量を調節します。
左に回すほど音量が小さくなり、右に回すほど大きくな
ります。
PEAK インジケーターが時々点灯するように調節しま
す。
※ LEVEL つまみ(CTRL 3/MFX つまみ)を回しても外部
入力の音量が変化しない場合は、[REMAIN]を押しなが
ら[EXT SOURCE]を押してください。(この操作によっ
て、外部入力が音量の調節対象に選ばれます。)
その後、あらた めて[START/END/LEVEL]を押し、
LEVEL つまみで調節を行なってください。
再度[START/END/LEVEL]を押します。
4.
[START/END/LEVEL]が消灯し、設定した音量が記憶
されます。
※ CD/MD などからの音量が大きすぎたり、マイクを使用
している場合に音量を調節しても音が歪んで聞こえた
り、逆に音が十分に大きくならないことがあります。こ
のような場合には CD/MD 側で音量を調節したり、マイ
クの場合には MIC LEVEL つまみを回して、適当な音量
になるよう調節してください。
20

第 2 章 エフェクトを使う
SP-303 は 26 種類のエフェクトを搭載していますので、本
体だけでサンプルにエフェクトをかけて音に変化をつけるこ
とができます。
● 26 種類のエフェクトのうち、フィルター+オーバードラ
イブ/ピッチ・シフター/ディレイ/ビニール・シミュ
レーター/アイソレーターの 5 種類については、直接ボ
タンを押して選べるようになっています。
残りの 21 種類のエフェクトはMFX(マルチ・エフェク
ト)としてまとめられ、[MFX]を押しながら CTRL3/
MFX つまみを操作することにより、21 種類の中から使
用するエフェクトが選べるようになっています。
● エフェクトは、いずれか 1 つをオンにすることができま
す。複数のエフェクトを同時にオンにすることはできま
せん。
1つのサンプルに複数のエフェクトを使いたい場合や、サ
ンプルごとに違うエフェクトをかけた音が必要な場合に
は、「リサンプリング」を行ってください。
リサンプリングを行うことで、サンプルにエフェクトを
かけた音を新たなサンプルとして扱うことができます。
詳しくは『サンプルにエフェクトをかけながら再度サン
プリングする(リサンプリング)』(P.32)をご覧ください。
サンプルにエフェクトをかける
fig.r02-01a
エフェクト・ボタンがすべて消灯していることを確認し
1.
ます。
いずれかのボタンが点灯している場合、そのボタンを押
して消灯させます。
第2章
2.
エフェクトをかけたいサンプルが割り当てられている
パッドを押します。
パッドが点灯し、サンプルが鳴ります。このパッドがカ
レント・パッドになります。
3.
エフェクト・ボタンのいずれかを押します。
押したボタンが点灯します。
エフェクトは、ボタン点灯でオン、消灯でオフになりま
す。
※ エフェクトによっては、エフェクトをオンにしてから音
にエフェクトがかかるまでにほんの少し時間がかかる場
合があります。
CTRL 1〜3/MFXつまみを回して、エフェクトのかかり具
4.
合を調節します。
選んだエフェクトによって、CTRL1〜 3/MFXつまみの
操作で調節される設定が変わります。詳しくは『エフェ
クト一覧』(P.24)をご覧ください。
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
第 2章 エフェクトを使う
テンポよくエフェクトをオン/オフする
(エフェクト・グラブ)
通常エフェクト・ボタンは、ボタンを押すたびにオン/オフ
が切り替わるため、エフェクトのオン/オフを繰り返すとき
には、何回もボタンを押さなければなりません。特に短時間
でテンポよくオン/オフを繰り返す場合は大変です。
このようなときは、エフェクト・グラブ機能を使います。
エフェクト・グラブ機能を使うときは、[TAP TEMPO]
(EFFECT GRAB)を押しながらエフェクト・ボタンを押し
ます。
fig.r02-01b
押しながら
[TAP TEMPO](EFFECT GRAB)を押しながらエフェクト・
ボタンを押すと、ボタンを押している間だけそのエフェクト
がオンになるので、演奏に合わせてテンポよくエフェクトを
オン/オフさせることができます。
複数のサンプルにエフェクトを
かける
通常、エフェクトをオンにしたり切り替えたりすると、カレ
ント・パッドのサンプルにのみエフェクトがかかり、それ以
外のサンプルにはエフェクトはかかりません。
しかし次の操作によって、カレント・パッドを含む複数のサ
ンプルにエフェクトをかけることができます。
fig.r02-04
1
2,4
3
MFX で使うエフェクトを選ぶ
MFX で使用するエフェクト(MFX タイプ)を切り替えると
きは、次の操作をします。
fig.r02-02
1
2
1.
[MFX]を押しながら CTRL 3/MFX つまみを回します。
ディスプレイに MFXタイプが 1〜 21の番号で表示され
ます。右に回すと番号が大きくなり、左に回すと小さく
なります。
2.
選びたい MFX タイプの番号が表示されたら、[MFX]か
ら指を離します。
[MFX]が点灯し、MFXがオンになります。
1.
使用するエフェクトのボタンを押して、ボタンを点灯さ
せます。
[REMAIN](CURRENT PAD)を押します。
2.
カレント・パッドが点滅します。
[REMAIN](CURRENT PAD)を押したまま、エフェク
3.
トをかけたいパッドを順番に押していきます。
押したパッドが点滅し、新たなカレント・パッドになり
ます。
押したパッドのうち、カレント・パッド以外は点灯に変
わります。
エフェクト
パッド点灯 ○
パッド消灯 ×
カレント・パッド:
点灯時間の長い点滅
カレント・パッド:
点灯時間の短い点滅
[REMAIN](CURRENT PAD)を押したまま同じパッド
を押すたびに、エフェクトがかかる/かからないが交互
に切り替わります。
○
×
22

エフェクトをかけたいパッドをすべて押したら、
4.
[REMAIN](CURRENT PAD)から指を離します。
※ 指定したパッドそれぞれに違うタイプのエフェクトをか
けることはできません。指定したパッドすべてに同じエ
フェクトがかかります。
第 2章 エフェクトを使う
全てのサンプルに
同時にエフェクトをかける
全てのパッドに一度にエフェクトをかけたい場合、パッドの
数だけ操作をしなければならず、時間がかかります。
そこで、全てのパッドにエフェクトをかける場合に限り、簡
単な操作で行うことができるようになっています。
第2章
※ この操作をすると、バンク A〜 D のすべてのパッドにエ
フェクトがかかるようになります。
fig.r02-05
1
[REMAIN](CURRENT PAD)を押しながら、使用する
1.
エフェクトのボタンを押します。
押したエフェクト・ボタンが点滅します。
パッドが全て点灯(カレント・パッドは点滅)し、全て
のパッドにエフェクトがかかります。
エフェクト
ボタン
点灯
点滅
※ サンプルが割り当てられていないパッドは、点灯しませ
ん。
※ カレント・パッドにのみエフェクトがかかる状態に戻す
には、再度[REMAIN](CURRENT PAD)を押しなが
ら、点滅しているエフェクト・ボタンを押します。
※ エフェクト・ボタンが点滅している状態では、パッドご
とにエフェクトがかかる/かからないを切り替えること
はできません。
1 つまたは複数のサンプルにエフェ
クトがかかります。
4 バンク× 8 パッド=32 サンプル
すべてにエフェクトがかかります。
エフェクト
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