Roland AT-5 User Manual [ja]

Copyright © 2003 ローランド株式会社 
本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に 「安全上のご注意」( P.2、3)と「使用 上のご 注意」 (P.4、5)をよく お読みください。また、こ の機器の
書をよくお読みください。取扱説明書は必要なときに
すぐに見 ること ができるよ う、手元に置いてく ださ
い。

安全上のご注意

ビデオ関連商品の取り扱いに関するお問い合わせ先・・・ローランド・ビデオキャンバス・ホットライン
修理に関するお問い合わせは・・・
お問い合わせの窓口
商品をお求めの販売店か「サービスの窓口」に記載の営業所、またはサービス ステーションまでご相談ください。「サービスの窓口」は保証書に同封、もし くは封筒の裏面に記載されています。
'03.4.1現在
※上記窓口の名称、所在地、電話番号等は、予告なく変更することがありますのでご了承ください。
■東京TEL(03)3251-3429■大阪TEL(06)6345-9789■浜松TEL(053)414-7530
その他の商品の取り扱いに関するお問い合わせ先・・・ローランドお客様相談センター
■東京TEL(03)3251-6150■大阪TEL(06)6345-9500■浜松TEL(053)414-7120
DTM商品の取り扱いに関するお問い合わせ先・・・ローランドDTMホットライン
■東京TEL(03)3251-5791■大阪TEL(06)6345-9785■浜松TEL(053)414-7005
<住所> 〒433-8118 静岡県浜松市高丘西4-7-19 ローランド浜松流通センター
<電話> 受付時間:午前10時〜午後5時(土、日曜、祝日および弊社規定の休日を除く)
安全上のご注意
火災・感電・傷害を防止するには
注意の意味について警告と
警告
注意
取扱いを誤った場合に、使用者が 死亡または重傷を負う可能性が想 定される内容を表わしています。
取扱いを誤った場合に、使用者が 傷害を負う危険が想定される場合 および物的損害のみの発生が想定 される内容を表わしています。  ※物的損害とは、家屋・家財およ
び家畜・ペットにかかわる拡大 損害を表わしています。
図記号の例
 は、注意(危険、警告を含む)を表わしていま す。 具体的な注意内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「一般的な注意、警告、危険」を 表わしています。
 は、禁止(してはいけないこと)を表わしてい ます。 具体的な禁止内容は、 の中に描かれています。 左図の場合は、「分解禁止」を表わしています。
は、強制(必ずすること)を表わしています。
具体的な強制内容は、 左図の場合は、「電源プラグをコンセントから抜 くこと」を表わしています。
の中に描かれています。
以下の指示を必ず守ってください
警告 警告
001
●この機器を使用する前に、以 下の指示と 取扱説 明書をよく読んでください。
..............................................................................................................
002c
● この機器および AC アダプターを分解したり、改 造したりしないでください。
..............................................................................................................
003
●修理/部品の交換などで、取 扱説明書に 書かれ ていないこと は、絶対にし ないでください。必
ずお買い上げ店 またはロ ーランド・サービスに 相談してください。
..............................................................................................................
004
●次のような場所での使用や保 存はしない でくだ さい。
○ 温度が極端に高い場所(直射日光の当たる場
所、暖房機器の近く、発熱する機器の上など)
○ 水気の近く(風呂場、洗面台、濡れた床など)
や湿度の高い場所
○ 雨に濡れる場所 ○ ホコリの多い場所
○ 振動の多い場所
..............................................................................................................
007
●この機器を、ぐらつく台の上 や傾いた場 所に設
..............................................................................................................
008c
●ACアダプターは、必ず付属のものを、AC 100
置しないでくだ さい。必ず安 定した水平な場所 に設置してください。
V の電源で使用してください。
008e
●電源コードは、必ず付属のも のを使用し てくだ さい。また、付属の 電源コード を他の製品に使
用しないでください。
..............................................................................................................
009
●電源コードを無理に曲げ たり、電源コー ドの上 に重いものを 載せたりし ないでください。電源
コードに傷 がつき、ショー トや断線の結果、火 災や感電の恐れがあります。
..............................................................................................................
010
●この機器を単独で、あるい はヘッド ホン、アン プ、スピーカーと組み合わせて使用した場合、設
定によっては永 久的な難聴 になる程度の音量に なります。大音 量で、長時間使 用しないでくだ
さい。万一、聴力低 下や耳 鳴りを感じたら、直 ちに使用をやめ て専門の医 師に相談してくださ
い。
..............................................................................................................
011
●この機器に、異物(燃え やすいも の、硬貨、針 金など)や液 体(水、ジュー スなど)を絶対に
入れないでください。
..............................................................................................................
..............................................................................................................
2
警告
注意
012b
● 次のような場合は、直ちに電源を切って AC ア ダプターをコン セントか ら外し、お買い上げ店
またはローラン ド・サービス に修理を依頼して ください。
○ACアダプター本体、電源コード、またはプ
ラグが破損したとき
○ 煙が出たり、異臭がしたとき ○ 異物が内部に入ったり、液体がこぼれたりし
たとき
○ 機器が(雨などで)濡れたとき ○ 機器に異常や故障が生じたとき
..............................................................................................................
013
●お子様のいるご家庭で使 用する場合、お 子様の 取り扱いやいた ずらに注 意してください。必ず
大人のかたが、監視/指導してあげてください。
..............................................................................................................
014
●この機器を落としたり、この 機器に強い 衝撃を 与えないでください。
..............................................................................................................
015
●電源は、タコ足配線などの無 理な配線を しない でください。特に、電 源タップ を使用している
場合、電源タップの容量(ワット/アンペア)を 超えると発熱し、コ ードの被 覆が溶けることが
あります。
..............................................................................................................
016
● 外国で使用する場合は、お買い上げ店または ローランド・サービスに相談してください。
..............................................................................................................
024
●電源コードのアースを確実に 取り付けて くださ い。感電の恐れがあります(P.14)。
..............................................................................................................
104
●接続したコードやケーブ ル類は、繁雑に ならな いように配慮してください。特に、コードやケー
ブル類は、お子様 の手が届か ないように配慮し てください。
..............................................................................................................
106
●この機器の上に乗ったり、機 器の上に重 いもの を置かないでください。
..............................................................................................................
107c
● 濡れた手で AC アダプターのプラグを持って、機 器本体やコンセ ントに抜き 差ししないでくださ
い。
..............................................................................................................
108d(選択)
●この機器を移動するときは 以下のこと を確認し た後、必ず 2 人以上で水平に持ち上げて運んで
ください。この とき、手をは さんだり、足の上 に落とさないように注意してください。
1
○ 機器本 体と スタンドを固定 してい るネジが
ゆるんでいないか、確認する。ゆるんでいる 場合は、しっかり固定する。
2
○ 電源コードを外す。
3
○ 外部機器との接続を外す。
4
○ スタンドのアジャスティング・ボルトを上げ
る。
6
○ 譜面立てを外す。
..............................................................................................................
109b
● お手入れをするときには、電源を切って AC ア ダ プターをコンセントか ら外してく ださい
(P.14)。
..............................................................................................................
110b
● 落雷の恐れがあるときは、早めに AC アダプター をコンセントから外してください。
注意
101b
● この機器と AC アダプターは、風通しのよい、正 常な通気が保た れている 場所に設置して、使用
してください。
..............................................................................................................
102c
●AC アダプターを機器本体やコンセントに抜き 差しするときは、必ずプラグを持ってください。
..............................................................................................................
103b
● 定期的に AC アダプターを抜き、乾いた布でプ ラグ部分のゴミやほこりを拭き取ってくださ
い。また、長時間使用しないときは、AC アダプ ターをコンセントから外してください。AC アダ
プターとコンセ ントの間にゴ ミやほこりがたま ると、絶縁不良を起 こして火 災の原因になりま
す。
..............................................................................................................
..............................................................................................................
117(選択)
●椅子を使用するときは、必ず 次の事項を 守って ください。
1
○ 椅子で遊んだり、踏み台にしない。
2
○2人以上で腰掛けない。
..............................................................................................................
118
●ネジやキャップを外した 場合は、小さな お子様 が誤って飲み込 んだりする ことのないようお子
様の手の届かないところへ保管してください。
..............................................................................................................
3

使用上のご注意

291a
2、3 ページに記載されている「安全上のご注意」以外に、次のことに注意してください。
電源について
301
● 雑音を発生する装置(モーター、調光器など)や消費電 力の大きな機器とは、別のコンセントを使用してくださ
い。
302
●ACアダプターを長時間使用すると AC アダプター本体 が多少発熱しますが、故障ではありません。
307
● 接続するときは、誤動作やスピーカーなどの破損を防ぐ ため、必ずすべての機器の電源を切ってください。
設置について
351
● この機器の近くにパワー・アンプなどの大型トランスを 持つ機器があると、ハム(うなり)を誘導することがあ
ります。この場合は、この機器との間隔や方向を変えて ください。
352a
● テレビやラジオの近くでこの機器を動作させると、テレ ビ画面に色ムラが出たり、ラジオから雑音が出ることが
あります。この場合は、この機器を遠ざけて使用してく ださい。
352b
● 携帯電話などの無線機器を本機の近くで使用すると、着 信時や発信時、通話時に本機から雑音が出ることがあり
ます。この場合は、それらの機器を本機から遠ざけるか、 もしくは電源を切ってください。
353
● この機器はフロッピー・ディスク・ドライブが搭載され ていますので、次の点に注意してください。詳細は、「フ
ロッピー・ディスクをお使いになる前に」をご覧くださ い(P.5)。
○ スピーカーなどの強い磁界の発生する場所には近づ
けない ○ この機器を極端に傾けない ○ フロッピー・ディスク・ドライブ動作中は、振動を
与えたり移動したりしない
354b
● 直射日光の当たる場所や、発熱する機器の近く、閉め 切った車内などに放置しないでください。また、至近距
離から照らす照明器具(ピアノ・ライトなど)や強力な スポット・ライトで長時間同じ位置を照射しないでくだ
さい。変形、変色することがあります。
355b
● 極端に温湿度の違う場所に移動すると、内部に水滴がつ く(結露)ことがあります。そのまま使用すると故障の
原因になりますので、数時間放置し、結露がなくなって から使用してください。
356
● 本機の上にゴム製品やビニール製品などを長時間放置し ないでください。変形、変色することがあります。
358
● 鍵盤の上に物を置いたままにしないでください。発音し なくなるなどの故障の原因になります。
359
● 本機にシールなどを貼らないでください。はがす際に外 装の仕上げを損なうことがあります。
お手入れについて
401b
● お手入れは、柔らかい布で乾拭きするか、堅く絞った布 で汚れを拭き取ってください。木目にそって全体を均一
の力で拭きます。同じ所ばかり強くこすると、仕上げを 損なう恐れがあります。
402
● 変色や変形の原因となるベンジン、シンナーおよびアル コール類は、使用しないでください。
修理について
451c
● お客様がこの機器や AC アダプターを分解、改造された 場合、以後の性能について保証できなくなります。また、
修理をお断りする場合もあります。
452
● 修理に出される場合、記憶した内容が失われることがあ ります。大切な記憶内容は、フロッピー・ディスクに保
存するか、記憶内容をメモしておいてください。修理す るときには記憶内容の保存に細心の注意を払っておりま
すが、メモリー部の故障などで記憶内容が復元できない 場合もあります。失われた記録内容の修復に関しまして
は、補償も含めご容赦願います。
453b
● 当社では、この製品の補修用性能部品(製品の機能を維 持するために必要な部品)を、製造打切後 8 年間保有し
ています。この部品保有期間を修理可能の期間とさせて いただきます。なお、保有期間が経過した後も、故障箇
所によっては修理可能の場合がありますので、お買い上 げ店、または最寄りのローランド・サービスにご相談く
ださい。
その他の注意について
551
● 記憶した内容は、機器の故障や誤った操作などにより、 失われることがあります。失っても困らないように、大
切な記憶内容はバックアップとしてフロッピー・ディス クに保存しておいてください。
552
● フロッピー・ディスクや本体メモリーの失われた記憶内 容の修復に関しましては、補償を含めご容赦願います。
553
● 故障の原因になりますので、ボタン、つまみ、入出力端 子などに過度の力を加えないでください。
554
● ディスプレイを強く押したり、叩いたりしないでくださ い。
555
● ディスプレイから多少音がすることがありますが、故障 ではありません。
556
● ケーブルの抜き差しは、ショートや断線を防ぐため、プ ラグを持ってください。
4
使用上のご注意
558a
● 音楽をお楽しみになる場合、隣近所に迷惑がかからない ように、特に夜間は、音量に十分注意してください。
ヘッドホンを使用すれば、気がねなくお楽しみいただけ ます。
559b
● 輸送や引っ越しをするときは、機器を緩衝材などで十分 に梱包してください。そのまま移動すると、傷、破損、
故障などの原因となります。
560
● 譜面立てを使用するときは、譜面立てに強い力を加えな いでください。
562
● 接続には、当社ケーブル(PCS シリーズなど)をご使用 ください。他社製の接続ケーブルをご使用になる場合は、
次の点にご注意ください。 ○ 接続ケーブルには抵抗が入ったものがあります。本
機との接続には、抵抗入りのケーブルを使用しない でください。音が極端に小さくなったり、全く聞こ えなくなる場合があります。ケーブルの仕様につき ましては、ケーブルのメーカーにお問い合わせくだ さい。
フロッピー・ディスクをお使いにな る前に
602
● 外部からの振動を受けない、しっかりした水平な場所に 設置してください。極端に傾けると、ディスク・ドライ
ブの動作に悪影響を与えることがあります。
603
● 極端に湿度の違う場所に移動すると、ディスク・ドライ ブに水滴がつくことがあります。このまま使用すると故
障の原因になりますので、数時間放置してから使用して ください。
604
● ディスクを挿入するときは、確実に奥まで入れてくださ い。ディスクを取り出すときは、イジェクト・ボタンを
奥まで押してください。万一ディスクが引っ掛かった場 合は、無理に取り出さないでください。
605a(一部修正)
● 読み込み/書き込み中は、ディスクを取り出さないでく ださい。ディスクの磁性面に傷がつき、使用できなくな
ります。(データの読み込み/書き込み時は、ディスク・ ドライブのランプが明るく点灯します。通常はやや暗く
点灯、または消灯しています。)
606
● 電源を入れたり切ったりするときは、ディスクをディス ク・ドライブから抜いてください。
607
● ディスクはディスク・ドライブに対して水平になるよう にして、無理な力を加えずに挿入してください。無理に
挿入すると、ディスク・ドライブのヘッドが破損するこ とがあります。
608
● ディスク・ドライブにフロッピー・ディスク以外のもの
(針金、硬貨、別の種類のディスクなど)を入れないでく
ださい。ディスク・ドライブの故障の原因になります。
フロッピー・ディスクの取り扱い
651
● ディスクはフィルムに磁性体を塗布した円盤状の記憶媒 体です。磁性面には非常に高密度でデータが記憶されま
すので、取り扱いについては次の点に注意してください。 ○ 磁性面に触れない
○ ホコリの多い場所で使用しない ○ 直射日光の当たる場所や、閉め切った自動車の中な
どに放置しない(保存温度 : 10 〜 50 ℃)
○ スピーカーなどの強い磁界を発生する場所やものに
近づけない
652
● ディスクには、書き込んだデータを誤って消さないよう に保護するプロテクト・タブがあります。書き込み操作
を行なうとき以外は、プロテクト・タブをプロテクトの 位置にしておいてください。
裏面
ライト (書き込み可能)
プロテクト・タブ
653
● ディスクのラベルは、しっかりと貼り付けてください。 ディスク・ドライブの中ではがれると、ディスクが取り
出せなくなります。
654
● ディスクは、傷めたり、チリ、ホコリなどが付かないよ う保管には十分注意してください。チリ、ホコリなどが
付いたディスクを使用すると、ディスクが破損したり、 ディスク・ドライブの故障の原因になります。
655
● 本機の演奏データが入ったディスクを、プロテクト・タ ブがライトの状態で、他の機種(HP-G シリーズ、MT
シリーズ、KR シリーズ、ATELIER シリーズ、PR-300 を除く)やコンピューターなどでディスク操作(内容確
認、セーブ、削除など)をすると、以降、本機のディス ク・ドライブで使用できなくなる場合があります。他の
機種やコンピューターで、演奏データの内容確認やロー ドをする場合は、ディスクのプロテクト・タブをプロテ
クトの状態で行なってください。
203
※ GS( )は、ローランド株式会社の登録商標です。
※ XGlite( )は、ヤマハ株式会社の登録商標です。
215a
※ MIDI は社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)の登録商標
です。
215b
※ GM( )、GM2( )は、社団法人 音楽電子
事業協会(AMEI)の登録商標です。
220
※ 文中記載の会社名及び製品名は、各社の商標または登録
商標です。
プロテクト (書き込み禁止)
5

はじめに

このたびは、ミュージック・アトリエ AT-5 をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。AT-5 は、簡単な操作で重厚なオルガン・サウンドが楽しめるオルガンです。本機を存分にお楽しみいただき、 いつまでも良い状態でご愛用いただくためにも、この取扱説明書をよくお読みいただけるようお願い申し 上げます。

■ アトリエ・シリーズの基本コンセプト

○ 充実したオルガン音色
オルガンの基本となるジャズ・オルガン、パイプ・オルガン、シアター・オルガンの音色が搭載されてい ますので、オルガン本来の魅力がお楽しみいただけます。
○ リアルタイム操作重視の伝統に基づいたパネルレイアウト
座ってすぐに弾けるを基本コンセプトに、操作ボタンはクラシックオルガンの伝統に基づいてパネル面
に機能的に配置されているため、操作が簡単です。さらに、アトリエ・シリーズは全機種同じ操作性を実 現しているため、機種を変えた場合でもすぐに演奏することができます。
○ そのまま使える高品位音色の搭載
充実したオルガン音色に加えて、ストリングスなどの高品位な音色を搭載しています。そのため、個々の 音色の面倒なエディット作業は必要なく、音色を選ぶだけで素晴らしい演奏がお楽しみいただけます。
○ 過去の音楽データ資産を無駄にしない設計思想
従来機種の操作性を受け継いでおり、モデルが変わってもすぐに弾くことができます。また、データ互換 性には十分配慮しているため、過去のソング・データもそのまま活用することができます。
○ 世界のミュージック・スタイルを搭載
世界で長く親しまれてきた代表的な音楽のミュージック・スタイル(リズムと自動伴奏パターン)が内蔵 されているので、世界のいろいろな演奏を楽しむことができます。
○ ミュージックデータの活用
SMF ミュージックデータの世界標準である GM2 規格に対応し、フロッピー・ディスク・ドライブも搭載 しているため、市販されている豊富な SMF ミュージックデータを活用することができます。また、パート をミュートして片手ずつ練習したり、ミュージックデータに合わせてアンサンブルを楽しんだりすること ができます。
6

■ AT-5 の主な特長

○リアリティーあふれるリズムと自動伴奏
リズムはすべてプロのドラマーが実際に演奏したデータを使っているため、ノリや細かいニュアンスまで 含め、非常にリアルでクオリティの高いパターンになっています。また、それぞれのリズムにぴったり 合った自動伴奏を使えば、まるでバック・バンドがそこに存在しているかのような演奏を楽しめます。
○充実の基本音色
オルガン音色はもちろん、ストリングス、ピアノ、ギター、ブラスなど、基本的な楽器の音色を余すとこ ろなく搭載しています。さらに 1 つ 1 つの音色は上位機種と同等の高品位なものを採用しています。
○アクティブ・エクスプレッション音色を搭載
エクスプレッション・ペダルを踏み込むことによって、音量だけでなく、音色が変化したり、別の音色が 加わってくる音色を搭載しています。ピアニッシモからフォルティッシモまで、音色そのものが強い音に 変化するクレッシェンドや、ピアノのバックでストリングスが鳴ってくるなど、ダイナミックな音色変化 を表現することができます。
○スプリット機能
61 鍵の鍵盤は音域をスプリット(分割)して、それぞれ別々の音色で演奏することができます。また、ス プリットした低音域側を自動伴奏のコード認識音域、高音域側をメロディーの演奏音域に使い分けること もできます。
はじめに
○ハーモニー・インテリジェンス
鍵盤のロワー(低音域)で弾いたコードに従って、アッパー(高音域)で弾いた音色に自動的にハーモ ニーがつくハーモニー・インテリジェンス機能を搭載しています。より音色に厚みがついて、迫力のある 演奏をお楽しみいただけます。
○高品位なリバーブ
リバーブ(残響)はオルガン演奏になくてはならない重要な要素です。AT-5 には上位機種同等のリバーブ を内蔵しているため、臨場感あふれるオルガン演奏を楽しめます。

■ この取扱説明書の表記について

ボタン名は[Power On]のように[ ]で囲んで表記します。
[−][+]、[
例:Value[−][+]ボタン、Reverb[
][ ▼]、[] ]はどちらかのボタンを押すことを示しています。
][ ▼]ボタン、Tempo[ ][ ]ボタンなど
7
目次
安全上のご注意 ............................................................................................................................................... 2
使用上のご注意 .............................................................................................................................................. 4
はじめに ...................................................................................................6
各部の名称 .............................................................................................12
演奏する前に .........................................................................................14
譜面立ての立てかた ....................................................................................................................................14
AC アダプターを接続する .........................................................................................................................14
電源を入れる/切る ....................................................................................................................................15
電源を入れる ....................................................................................................................................15
電源を切る .........................................................................................................................................15
ヘッドホンを使う ........................................................................................................................................15
すべての設定を製品出荷時の設定に戻す ..............................................................................................16
ディスプレイの明るさを調節する ...........................................................................................................16
基本画面を表示する ....................................................................................................................................16
リズム画面 .........................................................................................................................................16
コンポーザー画面 ............................................................................................................................16
演奏してみましょう ...............................................................................17
デモ曲を聴く................................................................................................................................................ 17
音色を選ぶ.................................................................................................................................................... 19
鍵盤の設定を切り替える ............................................................................................................... 19
音色とパートについて ................................................................................................................... 20
アッパー/ロワー音色選択ボタンの働き.................................................................................. 20
アッパー・ボイスとロワー・ボイスを選ぶ.............................................................................. 21
[Others]ボタンで音色を選択する............................................................................................ 22
ロワー音域で弾いたコードのルート音でベース・ボイスを鳴らす
([Bass To Lower]ボタン).................................................................................................................... 23
ベース・ボイスを選ぶ ................................................................................................................... 23
音量バランスを調節する........................................................................................................................... 24
音の高さをオクターブ単位で変える...................................................................................................... 25
リズム演奏を使う ..................................................................................26
リズムを選ぶ................................................................................................................................................ 26
リズムを鳴らす(リズムのスタート/ストップ)............................................................................... 27
ボタンを押してリズムをスタートする ...................................................................................... 27
ストップの方法................................................................................................................................ 28
リズム演奏に変化をつける....................................................................................................................... 29
テンポを変える ........................................................................................................................................... 29
簡単に自動伴奏の設定をする(ワンタッチ・プログラム機能)...................................................... 30
8
音にさまざまな効果をつける ................................................................31
音にハーモニーをつける(ハーモニー・インテリジェンス)........................................................... 31
ハーモニー・インテリジェンスの種類を変える ................................................................................. 32
音にうねりをつける(ロータリー効果)................................................................................................ 33
音に残響をつける(リバーブ効果)........................................................................................................ 34
音に余韻をつける(サスティン効果).................................................................................................... 35
演奏機能を使う ......................................................................................36
移調する(Transpose[−][+]ボタン)......................................................................................... 36
全体の音量をペダルで調節する(エクスプレッション・ペダル).................................................. 37
ダンパー・ペダルで音に余韻をつける.................................................................................................. 37
フット・スイッチを使う........................................................................................................................... 38
演奏の録音と再生 ..................................................................................39
ディスクの演奏データを再生する .......................................................................................................... 40
特定のトラックの音を鳴らさないようにする(トラック・ミュート).......................................... 42
演奏を録音する ........................................................................................................................................... 43
演奏データを再生する............................................................................................................................... 45
本体に録音した演奏データを録音し直す.............................................................................................. 46
演奏データを消去する............................................................................................................................... 47
フロッピー・ディスクの初期化(フォーマット)............................................................................... 48
演奏データの名前を変える....................................................................................................................... 50
演奏データをディスクに保存する .......................................................................................................... 51
ディスクの演奏データを削除する .......................................................................................................... 53
SMF ミュージックデータに演奏を重ねて録音する ........................................................................... 54
ディスクの曲を録音し直す....................................................................................................................... 55
演奏データからテンポが違うデータを作る.......................................................................................... 55
目次
コンポーザーに関する設定 ....................................................................56
曲を移調して再生する ................................................................................................................................56
メトロノームの設定を変える ...................................................................................................................56
メトロノームの音量を変える ...................................................................................................................57
メトロノームの音を変える .......................................................................................................................57
拍子の設定を変える ....................................................................................................................................58
演奏データをトラックごとに消音する ...................................................................................................58
演奏データをチャンネルごとに消音する ..............................................................................................59
ベース演奏を録音し直す ...........................................................................................................................60
エクスプレッション・ペダルの働きかたを変える ..............................................................................60
録音時のエクスプレッション・ペダルの働きかた ..................................................................60
再生時のエクスプレッション・ペダルの働きかた ..................................................................61
画面の歌詞表示のオン/オフを切り替える ..........................................................................................61
9
目次
音色にかける効果を細かく設定する .....................................................62
サスティン効果をつける ...........................................................................................................................62
サスティンの長さを変える .......................................................................................................................62
いろいろな設定を変える .......................................................................63
イニシャル・タッチのオン/オフを切り替える(Initial Touch)....................................................63
フット・スイッチの機能を切り替える(Left Foot Sw、Right Foot Sw)...................................63
リズムのテンポ設定を自動的に切り替えないようにする(Auto Standard Tempo)................64
イントロの終わりにカウント音を鳴らす(Intro Count Down).....................................................64
イントロ・カウントダウンのカウント音を変える(Count Down Sound).................................64
基準ピッチを変える(Master Tune)....................................................................................................65
MIDI 送信チャンネルを選ぶ(Tx MIDI Channel)...............................................................................65
外部機器との接続 ..................................................................................66
接続端子の名称と働き ................................................................................................................................66
オーディオ機器との接続 ...........................................................................................................................66
接続のしかた ....................................................................................................................................66
MIDI 機器と接続する ..................................................................................................................................67
MIDI 機器との接続方法 ..................................................................................................................67
資料
故障かな?と思ったら ................................................................................................................................68
こんな表示がでたら ....................................................................................................................................70
ボイス一覧 ....................................................................................................................................................72
リズム一覧 ....................................................................................................................................................73
コードの押さえかた一覧 ...........................................................................................................................74
用語集 .............................................................................................................................................................76
アトリエ・シリーズの音源について ...........................................................................................77
MIDI インプリメンテーション・チャート .............................................................................................78
デモ曲一覧 ....................................................................................................................................................79
主な仕様 .........................................................................................................................................................80
索引 .................................................................................................................................................................82
10
MEMO
11

各部の名称

1 2 3 6 7 984 5
1
[Power On]スイッチ(→ P.15)
2
[Master Volume]つまみ(→ P.15)
3
Part Balance[▲][▼]ボタン(→ P.24、P.34)
4
Rotary Sound[Fast/Slow]ボタン(→ P.33)
5
リズム選択ボタン(Rhythm)(→ P.26)
Tempo[ ][ ]ボタン(→ P.29)
Fill In ボタン(→ P.29) [Intro/Ending]ボタン(→ P.27) [Start/Stop]ボタン(→ P.27) [One Touch Program]ボタン(→ P.30)
6
ロワー・ボイス選択ボタン(→ P.21)
Lower パート [Alternate]ボタン [Bass To Lower]ボタン(→ P.23)
Level[▲][▼]ボタン(→ P.24)
7
[Utility]ボタン(→ P.63) [Display/Exit]ボタン(→ P.16)
Menu[ ][ ]ボタン
Value[−][+]ボタン
8
ディスプレイ(→ P.16)
9
拍ランプ(→ P.29)
12
各部の名称
10
[Harmony Intelligence]ボタン(→ P.31)
11
Transpose[−][+]ボタン(→ P.36)
12
アッパー・ボイス選択ボタン(→ P.21)
Upper Organ パート Upper Orchestral パート
[Alternate]ボタン
Level[▲][▼]ボタン(→ P.24)
1413121110
13
コンポーザー
Select[−][+]ボタン [Save]ボタン(→ P.51) [Track Mute]ボタン(→ P.42) [Reset]ボタン [Play/Stop]ボタン(→ P.40、P.45) [Rec]ボタン(→ P.43、P.46、P.54、P.55)
14
ディスク・ドライブ(→ P.40)
13

演奏する前に

譜面立ての立てかた

fig.01-03(AT-90 P.13 の図)
1.
譜面立てを 2 つの穴に差し込みます。

AC アダプターを接続する

1.
パネル左側にある、[Power On]スイッチがオフ
(上がった状態)になっていることを確認します。
付属の電源コードを付属のAC アダプターに接続し
2.
ます。
感電を防ぐために付属の電源コードを使用し、 アースを確実に取り付 けてください。付属 の電源
コードには、感電と機器の 損傷を防ぐため にアー ス用電極端子を加えた 3 端子のプラグがついてい
ます。
○ コンセントが接地コンセント(端子穴が 3 個)の場合
そのままコンセントにプラグを挿し込んでください。
○ コンセントがアースターミナル付コンセント(端子穴が 2
個)の場合 プラグに 2P-3P 変換器をつけ、アース接続後コンセント
に挿し込みます。
※ アース接続は必ず、電源プラグをコンセントに挿し込む前
に行なってください。
※ アース接続を外す場合は、必ず電源プラグをコンセントか
ら抜いてから行なってください。
コンセントにアース端子がない場合は、電気工事店に接地工 事を依頼してください。なお、接続方法がわからないときは、
ローランド・サービスにご相談ください。
fig.01-05 (電源コードの図、Master Volume の図)
3.
AC アダプターを DC In 端子(本体背面)に接続し ます。
4.
AC アダプターのコードをコード・フックに引っか けるようにして固定します。
※ACアダプターのコードは図のようにコード・フックに固
定してください。誤ってコードを引っ張ってしまっても、 プラグが抜けて電源が切れてしまうことや、DC In 端子 に無理な力が加わることを防ぐことができます。 コードを固定してある場合でも、強い力が加わったとき にはコードが傷んだり切れてしまうことがあります。不 用意にコードを引っ張ったり、強い力が加わらないよう に注意してください。
AT-5リアパネル
2P-3P変換器
電源コード  (付属)
または
2P-3P変換器  (付属)
接地コンセント
ターミナル付き
コンセント
アース接続
5.
電源コードをコンセントに接続します。
※ 必ず付属の AC アダプターと電源コードを使ってくださ
い。
※ 長期間ご使用にならない場合は、電源コードをコンセン
トから抜いてください。
14
演奏する前に

電源を入れる/切る

※ 正しく接続したら、必ず次の手順で電源を入れたり、
切ったりしてください。手順を間違えると、誤動作をし たりスピーカーなどが破損する恐れがあります。

■ 電源を入れる

電源を入れる前に、以下のことを確認します。
1.
AC アダプターが DC In 端子に正しく接続されている。
電源コードが、しっかりとコンセントに差し込まれてい
る。
パネル左側の[Master Volume]つまみが、Min(最小) の位置になっている。
2.
[Power On]スイッチを押して、電源を入れます。
電源が入ると、基本画面が表示されます。
fig.01-06
※ 回路保護のため、電源をオンにしてからしばらくは動作
しません。
押し下げられた状態が
オン

ヘッドホンを使う

本機にはヘッドホン端子がありますので、ヘッドホンを接続 すれば夜間でも周囲を気にせず演奏を楽しむことができま
す。
fig.01-08(全体図)
1.
ヘッドホンを、本体左下の Phones(ヘッドホン) 端子に接続します。
本体のスピーカーから音が出なくなり、ヘッドホンから のみ音が出ます。
fig.01-09(ヘッドホン端子の図)
[Master Volume]つまみを動かしたり、エクスプ
3.
レッション・ペダルを踏んで、適度な音量に調節 します。
[Master Volume]つまみは、「Max」方向に動かすと音
量が大きくなり、「Min」方向に動かすと音量が小さく なります。また、エクスプレッション・ペダルは踏み込 むと音量が大きくなり、戻すと小さくなります。
fig.01-07(エクスプレションペダルの図)
Master
Volume
音量小 音量大
MaxMin
音量小
音量大

■ 電源を切る

電源を切る前に、[Master Volume]つまみを Min
1.
(最小)の位置にします。
2.
[Power On]スイッチを押して、電源を切ります。
fig.01-06
上がった状態が
Phones
LCD
Contrast
[Master Volume]つまみを動かしたり、エクスプ
2.
レッション・ペダルを踏み込んで、ヘッドホンの 音量を調節します。
※ ヘッドホンはステレオ・タイプのものをお使いください。
警告
●ヘッドホンご使用上の注意
コードの断線の原因になりますので、ヘッドホンは、本 体またはプラグ部分を持って取り扱ってください。
接続の際、使用機器の音量が上がっているとヘッドホン を壊す恐れがあります。音量を最小にしてから接続して ください。
過大入力で使用すると耳を痛めるだけでなく、ヘッドホン にも無理がかかります。適当な音量でお楽しみください。
オフ
15
演奏する前に

すべての設定を製品出荷時の設定 に戻す

AT-5 に記憶されている設定を、製品出荷時の設定に戻すこ とができます。この機能のことを「ファクトリー・リセッ
ト」といいます。
1.
ファクトリー・リセットをする前に、ディスク・ ドライブにフロッピー・ディスクがないことを確
認してください。
電源を切った状態にします。
2.
[One Touch Program]ボタンを押しながら、
3.
[Power On]スイッチを押して電源を入れます。
fig.01-15
以下の画面が表示されている間は、電源を切らないでく ださい。
fig.01-16(Factory Reset 画面)

基本画面を表示する

本機には、「リズム画面」と「コンポーザー画面」の 2 種類 の基本画面があります。
これらは、ディスプレイの左側にある[Display/Exit]ボタ ンを押すことで切り替えることができます。
fig.01-17([Display/Exit]ボタンの図)(P.49)

■ リズム画面

fig.01-18
リズム
ファクトリー・リセットが終わると、基本画面が表示さ れます。

ディスプレイの明るさを調節する

ディスプレイの明るさ(コントラスト)を調節することがで きます。
1.
本体の底面にある[LCD Contrast]つまみを回し て、ディスプレイの明るさを調節します。
Phones
LCD
Contrast
テンポ
押さえたコード

■ コンポーザー画面

本体内の演奏データを選んでいるとき
fig.01-19
曲名
テンポ 押さえたコード
ディスクの演奏データを選んでいるとき
fig.01-20
曲名
小節数
ファイル番号
16
テンポ 押さえたコード

演奏してみましょう

デモ曲を聴く

AT-5 にはデモ曲が 8 曲内蔵されています。デモ曲を聴いて、内蔵されて いる音色、リズム演奏と自動伴奏の効果を確認してみましょう。
fig.02-01
2, 3
デモ曲を個人で楽しむ以外 に権利者の許諾なく使用す ることは、法律で禁じられ ています。
デモ曲の演奏データは MIDI Out 端子からは出力 されません。
4, 5
ディスク・ドライブにフロッピー・ディスクが入っていない
1.
ことを確認します。
ディスク・ドライブにフロッピー・ディスクが入っていたら、イジェク ト・ボタン(P.41)を押して、フロッピー・ディスクを取り出してくだ
さい。
Select[−][+]ボタンを同時に押します。
2.
fig.02-02
Select[−][+]ボタンを押して、デモ曲を選びます。
3.
[Play/Stop]ボタンを押すと、デモ曲の演奏が始まります。
4.
選ばれていたデモ曲が終わると、続けて次のデモ曲が始まります。
デモ曲の作曲者、プロ フィールについては、「デ モ曲一覧」(P.79)をご覧 ください。
[Play/Stop]ボタンを押すと、デモ曲が止まります。
5.
17
演奏してみましょう
○ このような画面が表示されたら
フロッピー・ディスクに保存していない演奏データが本体にある場合に、 デモ曲を聴こうとすると、以下のメッセージが表示されます。
fig.02-03(Clear Song Sure?)
演奏データを消してもいい場合は[Rec]ボタンを、消したくない場合は
[Reset]ボタンを押します。
演奏データはフロッピー・ディスクに保存しておくことができます。
演奏データをフロッピー・ ディスクに保存する場合は
「演奏データをディスクに
保存する」(P.51)をご覧 ください。
18

音色を選ぶ

AT-5 ではいろいろな楽器の音色を鳴らすことができます。これらの音色 を「ボイス」と呼びます。

■ 鍵盤の設定を切り替える

AT-5 では鍵盤全体でアッパー・ボイスを鳴らしたり、鍵盤の音域をスプ リット(分割)して、それぞれ別々の音色で演奏することができます。ま た、スプリットした低音域側を自動伴奏のコード認識音域、高音域側をメ
ロディーの演奏音域に使い分けることもできます。
[Utility]ボタンを押します。
1.
Menu[ ][ ]ボタンを押して、「Keyboard Mode」を選
2.
びます。
演奏してみましょう
電源投入時には鍵盤全体で アッパー・ボイスが鳴る設 定になっています。
3.
Value[−][+]ボタンを押して、鍵盤の設定を切り替えま す。
設定 説明
UPPER 鍵盤全体でアッパー・ボイスが鳴ります。
鍵盤の音域を 2 つにスプリット(分割)して、高 音域側でアッパー・ボイス、低音域側でロワー・
SPLIT
ロワー音域:C2 〜 B3 アッパー音域:C4 〜 C7
C2 C3 C4 C5 C6 C7
[Utility]ボタンを押します。
4.
ボイスが鳴ります。 また、スプリットした低音域側を自動伴奏のコー ド認識音域、高音域側をメロディーの演奏音域に 使い分けることもできます。
アッパー音域ロワー音域
[Bass To Lower]ボタン
を押してランプを点灯させ て鍵盤のロワー音域を弾く と、ルート音(P.76)で ベースの音を鳴らすことが できます。
基本画面に戻ります。
19
演奏してみましょう

■ 音色とパートについて

アッパー・パートには「Organ」「Orchestral」の 2 つのパートがありま す。それぞれのパートから 1 ボイスずつ選ぶことができ、ボイスを重ねて 鳴らすことができます。
ロワー・パートには「Lower」パートがあります。
アッパー
ロワー
Upper Organ(アッパー・オルガン) Upper Orchestral(アッパー・オーケストラ) Lower(ロワー) Bass(ベース)
([Bass To Lower]ボタン点灯時)

■ アッパー/ロワー音色選択ボタンの働き

fig.02-05(アッパー・ボイスとロワー・ボイスのボタン)
ボイス・ボタンを押すたびにランプの点灯/消灯が切り替わり、ランプが 点灯しているボタンのボイスを鳴らすことができます。
[Bass To Lower]ボタン
を押してランプを点灯させ て鍵盤のロワー音域を弾く と、ルート音(P.76)で ベースの音を鳴らすことが できます。
ボイス・ボタンが消灯して いるときは、鍵盤を弾いて も音は出ません。
アッパー・パートとロワー・パートの各ボタンには同系統の 2 つのボイス が割り当てられています。
これらの 2 つのボイスは、[Alternate]ボタンを押すごとに切り替わりま す。
[Alternate]ボタン 選ばれるボイス
消灯 ボタンに表示されているボイスが選ばれます。
点灯
ボタンに表示されているボイスと同系統の他の ボイスが選ばれます。
20

■ アッパー・ボイスとロワー・ボイスを選ぶ

アッパー/ロワーの各パートのボタンを押して、ボイスを選びます。
例: Upper Organ パートに「Jazz Organ2」、Upper Orchestral に
「Grand Piano」を選ぶ
Upper Organ パートの[Jazz]ボタンを押して、ランプを点
1.
灯させます。
ディスプレイには、選んだボイスの名前が数秒間表示されます。
fig.02-06
鍵盤のアッパー音域を弾くと、「Jazz Organ2」の音色が鳴ります。
Upper Orchestral パートの[Piano]ボタンを押して、ランプ
2.
演奏してみましょう
を点灯させます。
鍵盤のアッパー音域を弾くと、「Jazz Organ2」に「Grand Piano」のボ イスが重なって鳴ります。
ロワー・ボイスも、アッパー・ボイスと同じように選ぶことができます。
ロワー・ボイスを鳴らす場 合は、鍵盤を低音域と高音 域にスプリット(分割)す る必要があります(P.19)。
21
演奏してみましょう

■[Others]ボタンで音色を選択する

アッパー・オーケストラ・パートには[Others]ボタンがあります。
[Others]ボタンを使うと、すべてのボイスを選ぶことができます。
Upper Orchestral[Others]ボタンを押します。
1.
画面にボイス名が表示されます。
fig.02-10-2(P.29)
Upper Orchestral[Others]ボタンのランプが点灯します。
2.
[Alternate]ボタンを押して、ボイスを[Alternate]ボタンの
オン(点灯)/オフ(消灯)のどちらに割り当てるか選びま す。
3.
画面にボイス名が表示されている間に、Value[−][+]ボ タンを押してボイスを選びます。
Menu[ ][ ]を押 してボイス・グループを選
ぶと、ボイス・グループ単 位でジャンプすることもで きます。 各ボイスのボイス番号には
「G15 Strings5」のよう
に、ボイス・グループを表 すA〜Tのアルファベッ トがつきます。
Upper Orchestral[Others]ボタンのランプが点滅します。
途中で操作を中止するときは、[Display/Exit]ボタンを押します。
4.
Upper Orchestral[Others]ボタンを押して、ボイスを確定し ます。
Upper Orchestral[Others]ボタンのランプが点滅から点灯に変わりま す。 
鍵盤のアッパー音域を弾い て、ボイスを確定すること もできます。
[Others]ボタンに選べる ボイスは、「ボイス一覧」
(P.72)をご覧ください。
22
ロワー音域で弾いたコードのルート音でベー ス・ボイスを鳴らす([Bass To Lower]ボタン)
鍵盤のロワー音域(C2 〜 B3)でコードを弾くと、コードのルート音で
ベース音を鳴らすことができます。
[Bass To Lower]ボタンを押して、ランプを点灯させます。
1.
鍵盤のロワー音域(C2 〜 B3)でコードを弾くと、コードのルート音で ベース音が鳴ります。
ロワー音域
C2 C3 C4 C5 C6 C7
演奏してみましょう
[Bass To Lower]ボタン
を押してランプを点灯させ ると、自動的にコード・イ ンテリジェンス機能がオン になります(P.30)。 また、鍵盤がアッパー音域 とロワー音域に分かれま す。

■ ベース・ボイスを選ぶ

ベース・ボイスを変更することができます。
1.
[Bass To Lower]ボタンを押して、ランプを点灯させます。
ディスプレイには、ベース・ボイスの名前が数秒間表示されます。
2.
画面にボイス名が表示されている間に、Value[−][+]ボ タンを押してボイスを選びます。
[Bass To Lower]ボタンのランプが点滅します。
ベース音: Organ Bass1、String Bass
3.
もう一度、[Bass To Lower]ボタンを押して、ボイスを確定 します。
[Bass To Lower]ボタンのランプが点滅から点灯に変わります。
鍵盤のロワー音域(C2 〜 B3)でコードを弾くと、ルート音でベース・ ボイスが鳴ります。
ロワー・ボイス選択ボタン を消灯させてロワー・ボイ スを鳴らさないようにする と、ロワー音域でベース・ ボイスだけを鳴らすことが できます。
23
演奏してみましょう

音量バランスを調節する

「Lower」「Upper Organ」などパートごとに音量バランスを調節すること
ができます。
fig.02-13
以下のボタンは複数のパートの音量を調節します。
Accomp/SMF[▲][▼]ボタン
自動伴奏
アトリエ・シリーズ以外の演奏データを再生するときの音(SMF
ミュージックデータなど)
1.
音量を調節したいパートの Level[▲][▼]ボタンで音量を 調節します。
上のボタン([▲]ボタン)を押すと音量が大きくなります。
下のボタン([▼]ボタン)を押すと音量が小さくなります。
音量は「0 〜 12」の範囲で設定することができます。
また、Level[▲][▼]ボタンを押すと、パートごとの音量がディスプレ イに表示されます。
fig.02-14
ディスプレイに表示される 音量の値が 0 のときは、そ のパートの音は鳴らなくな ります。
24

音の高さをオクターブ単位で変える

鍵盤で弾いた音の高さを 1 オクターブ単位で変えることができます。この 機能を「オクターブ・シフト」といいます。アッパー・パート(Organ/ Orchestral)、ロワー・パート(Lower)のボイスにオクターブ・シフト
を設定することができます。
[Utility]ボタンを押します。
1.
Menu[ ][ ]ボタンを押して、「Octave Shift」を選び
2.
ます。
fig.02-16
[Rec]ボタンを押します。
3.
演奏してみましょう
Menu[ ][ ]ボタンを押して、音の高さを変える演奏
4.
パートを選びます。
パート: Lower、U. Organ、U. Orch
fig.02-16
5.
Value[−][+]ボタンを押して、音の高さを変えるオク ターブ数を設定します。
−3(3 オクターブ下)〜+ 3(3 オクターブ上)の範囲で設定すること
ができます。
6.
[Utility]ボタンを押します。
基本画面に戻ります。
ボイスによっては、オク ターブ・シフトの設定で、 高音域または低音域が推奨 音域から外れて正しく発音 されないことがあります。
25

リズム演奏を使う

AT-5 では、さまざまなジャンルのリズム演奏を鳴らしながら演奏を楽し むことができます。 

リズムを選ぶ

AT-5 にはさまざまなリズムが内蔵されています。
以下の 4 個のボタンを「リズム・ボタン」といい、音楽ジャンルごとにグ ループに分けられたリズムを選ぶことができます。
fig.03-01(リズム・ボタン)
1, 3
1.
リズム・ボタンを押して、リズム・グループを選びます。
リズム・ボタンのランプが点灯します。
選ばれているリズムがディスプレイに表示されます。
fig.03-02(リズムの画面)
2
内蔵されているリズムにつ いては、「リズム一覧」
(P.73)をご覧ください。
26
2.
Value[−][+]ボタンを押して、リズムを選びます。
リズム・ボタンのランプが点滅します。
3.
リズムを選んだ後、もう一度点滅しているリズム・ボタンを 押します。
リズム・ボタンのランプが、点滅から点灯に変わります。
リズムが確定します。
リズムを選んだ後にリズム を鳴らして、リズムを確定 することもできます。

リズムを鳴らす(リズムのスタート/ストップ)

リズムをスタートするには、[Intro/Ending]ボタンもしくは[Start/ Stop]ボタンを押します。[Intro/Ending]ボタンを押すと、イントロを つけてからリズムをスタートさせたり、エンディングをつけてからリズム をストップすることができます。
fig.03-03(Start/Stop のボタンなど)
リズム演奏を使う

■ ボタンを押してリズムをスタートする

○イントロをつけてスタート
[Intro/Ending]ボタンを押します。
1.
イントロが演奏された後、リズムが演奏されます。
イントロが演奏されている間は[Intro/Ending]ボタンのランプが点灯 し、イントロが終わるとボタンのランプが消灯します。
○短いシンプルなイントロでスタート
[Fill In]ボタンを数秒間押し続けます。
1.
[Start/Stop]ボタンと[Fill In]ボタンのランプが点滅します。
[Start/Stop]ボタンを押します。
2.
短いイントロが演奏された後、リズムがスタートします。
○イントロなしでスタート
[Start/Stop]ボタンを押します。
1.
イントロが演奏されずに、リズムがスタートします。
27
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