日本語
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Studiophile
TM
CX5 ユーザーガイド
日本語
1.
はじめに
M-Audio CX5
バイアンプ・スタジオ・モニターをお買い上げ頂きまして誠に有り難うございます
。
CX
シリーズの
モニターは
、高性能で評判の高
い
M-Audio
のスタジオ・モニターに基づいて設計されたラウド・スピーカーで
、歪
みや音色の変化を起こすことなく正確で
高品位
なオーディオ再生を提供します
。録音
ソースからのサウンドを
余
すことなくモニターすることができるのでミックスはより優れた仕上がりになります
。
レコーディングやミキシングの経験が豊富であっても
、
CX
シリーズのモニターをご使用の前にユーザーガイドを
よくお
読み下さい。
CX
シリーズのモニターの
設定方法
やその他の役に立つ
情報等を充分にご理解の上、本製品
を
最大限にご活用下さい。
2.
製品パッケージ内容
CX5
または
CX8
の製品パッケージには以下の製品が含まれています
:
CX5
スタジオ・モニター
1
ペア
(左右各1台)
IEC
電源
ケーブル
2
本
周波数特性表(
スピーカーごと
)別紙
本
ユーザーガイド
3. CX
シリーズ・スタジオ・モニターについて
一般的に大量生産
されているラウド・スピーカーは心地の良い音を得ることができますが、これは
低音域と高音域
の
周波数帯域を人工的に強調する不均一
でノンリニアの
周波数特性を意図的に導入
するようデザインされてい
るためです
。
このタイプのスピーカーでは
、完成した楽曲を楽
しんで聴く目的には向きますが、ミックスに問題が
あってもその
箇所を「緩和」
してしまうため修正すべき箇所の全てが再現されるわけではなく
、実際
のミキシング
に
使用する目的
にはお勧めできません
。
M-AudioのCX
シリーズ、バイアンプ型スタジオ・モニターは
、一般的な大量生産品
のラウド・スピーカーとは異な
り
、歪みや音色の変化を起
こすことなく
、正確で精度が高く、信頼性に優れた再生を実現
するようデザインされて
おり
、内部
でCXモニターのドライバ
、内部電子機器(
アンプリファイヤ、クロスオーバー等)とエンクロージャーの
全てが連携して、正確な低音、滑
らかな
高周波過渡応答、高度
なリニア
周波数特性
をスピーカーの
可聴域全
てか
ら
提供する厳重な統合
システムを搭載しています。これにより録音されたトラックの優れた部分も悪い部分も
全
てをモニターすることができるため
、問題の箇所を見
つけて修正し
、最終的には他
のスピーカーやオーディオ・シ
ステムでも
適切に再現
できる優れたミックスを制作することができます
。
スタジオ内でのCXモニターの配置や方向は
重要で、正しく配置
すれば音のイメージング
や
透明度、全体の性能が改良
されます。詳しく
は
本
ユーザーガイドの
「
CX
モニターを設定す
る
」
のセクションを参照して下さい
。
また
、
CX
モニターには特定のスタジオ環境に
スピーカーをマッチさせるのに
役立つ複数
の
スイッチが
装備
されていることを覚えておい
て
下さい。
これらのスイッチがデフォルトの
状
態
であ れば
、
CX
モニタ ーは製品に同梱され
ている
別紙、各
スピーカー用の
周波数特性表
に記載された通りの
周波数特性を示
します
。
これらは
無響室での測定結 果
であり
、音響
が
入念
にチューニングされているレコーディング・スタジオに類似する
「理想的な」環境
でのスピーカーの性能を
示
します。ところが
現実的には、特定
のスタジオ(またスタジオ内でのスピーカーの
配置)での音響効果
により、モニ
ターの
低音域、中音域、高音域等が小さ過ぎる(
または大き過ぎる
)結果を示
すことがあります。これを補うため
に
、リア・
パネルのスイッチを使用して、スピーカーの
周波数特性
をその特定のスタジオに合わせるように設定しま
す
。
これらのスイッチについては「リア・パネルのEQコンツアー・スイッチについて」のセクションを参照して下さい
。
*
無響室
について
:
無響室とは床、天井、全ての壁が吸音素材の防音
ウエッジ(くさ
び
型)で覆
われている部屋で、ウエッジは室内で生成されたサウ
ンドの
反響
やラウド・スピーカーの
音響測定への影響を回避
する
ものです
。
無響室は、部屋自体が室内に含
まれる任意の音のソースへいかな
る
種類
のサウンドも伝達することがないため
、音響的に「
ニュート
ラル
」な空間
であると考えられています。このためラウドスピーカー
(
CX
モニターを含む)は
、通常、無響室
のような部屋で
分析
/
チュー
ニングされます
。
重要
なのは
細部:
スピーカーのキャビネットの形状や素材がスピーカーのサウンド全体に大きな影響を及ぼすことをご存知ですか
?
CX
モニターに装備された分厚い
MDF
や慎重に配置された内部の
補強材
により
、低音域
でスピーカーが共鳴するのを
防
ぎます。つまり、スピーカーのキャビネット自体がミックスの中の
低周波
のサウンド(キックドラムやベース等)に合わせ
て
鳴り響
くことはありません。これでより正確な低音のレスポンスが実現します
。
更に、丸みを付
けたエッジやツイーターの輪郭に沿ったウエーブガイドは、単にスピーカーの外観を美しく見せるための
表面的な飾
りではなく
、室内に高周波を平均に行き渡らせ、左右2台
のスピーカー間の「スイートスポット」を広げるのに
役立
つものです
。
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Studiophile
TM
CX5 ユーザーガイド
4. CX
モニターの特徴と技術仕様
CX5
ウーファー
5 ¼
インチ、ボイスコイル1½インチ
ウエーブガイド
搭載
のシルクドーム・ツイーター
、
1 ¼
インチのボイスコイル
装備
バイアンプ型クラス
A/B
アンプリファイヤ
ウーファー
50W
ツイーター
40W
周波数特性:
50Hz to 30kHz (+/- 3dB)
XLR
、
1/4
インチ
TRS、RCA
入力端子装備
防磁型
で
CRT
(
チューブベース)モニターやテレビの近くに
配置可能
リア・パネルのコンツアー・スイッチによりスタジオに合わせた
設定可能
頑丈
で
音響的に優
れている1インチの
MDF
バッフルがフロント/リア・パネルに装備されキャビネットの
共鳴を阻止
リア・パネルに装備されたフレア状のファイアリング・ポートによりシステムのヘッドルームが
認識可能
な
ほどに
増加
キャビネットによる音色の変化を
最小化する最適化
された
内部補強
キャビネットの丸みを帯びたエッジと音響ウエーブガイドにより
高周波の拡散を平均化
スピーカー
保護:
•
出力電流制限
•
加熱保護
•
電源
オン/オフ
過渡保護
によりスピーカーのポップノイズを
回避
•
サブソニック・フィルタ
•
外部
メイン・ヒューズ
5.
ハードウエアのコントローラとインジケータ
リア・パネル
1
入力
ゲイン・ノブ:このノブは
、
XLR/TRS(2
)入
力
と
RCA(3
)入力
のゲイン・レベルを調節しま
す
。
ノブを
一番左まで回した状態
ではゲインは
最
小
になり、ノブを
一番右まで回
すとゲインが
最大
レベルになります
。
2
XLR /TR S
入力 端 子:
このコンボ
入力 端 子
に
は
、
XLR
端子
と
1/4TRS
タイプ の端子のどち
らかを
接続
することができます。オーディオ・イ
ンターフェイス
、
ミキサ ー等のライン・レベルの
オーディオ
・
ソースを接続します
。
3
RCA
入力端子:この端子は、
アンバランス
RCA
タイプの
出力端子を装備
するオーディオ・ソース
からライン
・
レベルのシグナルを受信します
。
▶
XLR/TRS
入力
と
RCA
入力
はCXモニターのアンプリファイヤに送信される前にミックスし
、同時
に2つのサウンド
・
ソースを出力することができます。但し
、両方の端子で同時
にオーディオを入力しないよう注意して下さい
。入力端子
に負担がかかり過ぎて入力シグナルにクリッピング(ディストーション)が発生する恐れがあります
。
4
電源
スイッチ
:
CX
モニターの電源のオン/オフを切り替えます
。
5
電源
ケーブル
端子:標準的
な
IEC
タイプの電源ケー
ブルを
接続
します
。
6
入力 電圧
セレクタ:このスイッチは、埋め込み式で
100-120V
または
220-240V
のいずれかの
電圧
を選択することができ
、世界中
どこでも使用するこ
とができます
。
スピーカーの損傷を防ぐために、ご
使
用
になる地域の電圧に合う電圧を選択して下さい
。
ヒント:アメリカ
合衆国 、日本、南
アメリカの
多
くの地域では
一般家庭用の電圧
が
100V
から
120V
で、ヨーロッパやアフリカ、アジアのほと
んどの
地域
で
220Vから240V
の電圧が
供給
されています。ご使用になる地域の電圧が
不
明
であれば
、
CX
モニターを接続したり電源を
オンにする
前に、
まずコンセントの規格を
確認
してから
入力電圧
セレクタを適切に設定して
下さい。