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基本コンセプト
GT Playerアプリケーションは、ソフトウェアベースのエフェクトプロセッサで、特にギター奏者の方がライブ演奏などにお使い頂けるようデザインされています。
GT Playerには、メインラックユニット(ウインドウ)のEffect Processor(エフェクトプロセッサ)が1つと、プレーヤー機能を持つTrack Player(トラックプレ
イヤー)と
ReWire Player(リワイヤプレイヤー)のオプションラックユニット2つで構成されています。
Effect Processorは、不可欠なギターエフェクトとサウンドセットアップの2つで構成され、簡単な操作ですぐにお使い頂けます。また、GT Player VSTプラグ
インを他のアプリケーションと同時に使用すれば、サウンドエンジニアや作曲家にとって最適のツールとなります。
Effec t Processorの使用方法は、任意の番号に保存できる編集可能なプログラムに基づいています。各プログラムは、サポートされているVSTエフェクトや
VSTインストゥルメントならどの組み合わせでも収納することができます。
各GT Playerプログラムは、プログラム名とエフェクトや設定(プリセットの設定、パラメータ値、エディターのポジション、エフェクトの状態)についての情報が
MIDIパラメータのマッピングやプログラム入出力レベルと共に記録されています。用意されたプログラムで簡単に閲覧でき、必要な時にはすぐにロードできます。
低レイテンシーのリアルタイムプロセッシングにより、ハードウェアのギターエフェクトプロセッサと同様のサウンドを実現することができます。プレーヤー、
MIDIオートメーション、他のプログラムなど特徴を追加で活用することで、GT Playerアプリケーションは多種多様な設定やアレンジが可能になります。
*VST:Virtual Studio Technologyの略称でSteinberg Media A.G.が開発したソフトウェアベースのオーディオエフェクトや音楽インストゥルメントなどの柔
軟なシステム。
バージョン情報
GT Player Expressは、M-Audioユーザー用のスペシャルな簡易バージョンです。エフェクトやプログラムやトラックなどを多数含みます。
フルバージョンのGT/RT Playerにアップグレードすることも可能です。GT/RT Playerでは、より多数のエフェクト、プログラム、トラックが含まれています。
詳細は、DSoundウェブサイト(http://www.DSound1.com)へアクセスするか、またはディストリビュータにお問い合わせ下さい。
お使いになる前に
GT Playerは、簡単に使いこなせるソフトウェアですが、最初にオーディオとMIDIを設定し環境を整えてお使い頂くことをお勧めします。
各コントロールの基本機能について確認するには、各コントロールの上にマウスのカーソルを移動させるとコントロールの詳細が表示されます。
多くの特徴や機能は、Pro g ram Prefe rencesで設 定できます。P refe renceのダイアログを開くには、Opt i onsのボタンをクリックして、メニューから
Preferencesを選択します。
GT Playerでは、MacintoshバージョンもWindowsバージョンもほとんど違いはありません。重要な違いは、システムロゴの隣に書かれてい
注意:
ます。
動作環境
ソフトウェアとハードウェアの動作環境
< オペレーティングシステムはWindows XPまたはMac OS X以上
< 低レイテンシーのASIO(Windows XP)またはCore Audio(Mac OS X)ドライバ対応のオーディオカード
< スピーカー、ヘッドフォン、アンプなどの再生機器
< MIDIフット/リモートコントローラやMIDIキーボード
< エレクトリック/アコースティックギター、マイク等のオーディオ機器
注意:アクティブではないギターに関しては、オーディオカードの高インピーダンス入力へ接続するとサウンドはベストな状態になります(Hi-Zま
たはインストゥルメント入力と呼ばれます)。オーディオカードのユーザーマニュアルで、様々なタイプのオーディオ機器の接続方法についてご参
照下さい。
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オーディオ設定
オーディオカードのインストールが無事に終了したところで、オーディオ設定について簡単にご説明します。最も重要なパラメータはバッファサイズで、バッファ
サイズの値はレイテンシーに比例します(レイテンシーとはコンピュータがサウンドを処理する過程で生じる時間のずれです)。時間のずれはアルゴリズムの複
雑性とは関係なく、むしろバッファのサイズやサンプリングレートに依存しますが、数多くのエフェクトを使いプロセッサに負担が大きい場合、バッファサイズが
小さいとうまく作動しないことがあります。この場合、バッファサイズを最大値まで上げて下さい。コンピュータに接続したギターでコードを引いて出力サウンド
が遅れる場合には、バッファのサイズを小さくしなければなりません。
Preferences
ダイアログとオーディオ設定:
Windows:
1. Deviceでは、お使いのオーディオカードのデバイスドライバを選択します。(例:M-Audio Fast Track)
2. Sample rateでは、サポートするサンプリングレートから必要な周波数を選択します。ほとんどの場合、44.1kHzまたは48kHzが適当です。
低周波数ではサウンドの質が低下し、高周波数ではプロセッサへの負担が大きくなります。
3. InputとOutputで使用可能なチャンネルからステレオ入出力端子を選択します。ギターを接続する端子をInputに選択し、アンプを接続した端子
をOutputに選択します。
4. その他の設定は、サウンドカードのコントロールパネルを起動してバッファサイズの設定などを行います(変更個所を有効にするにはアプリ
ケーションを再起動する必要がある場合もあります)。
5. Latencyでレイテンシー情報を確認して下さい。20ms未満であれば最適な効果を得られます。
注意:ここで選択したサンプリングレートはTrack Playerで再生可能なファイルに影響を及ぼします。
Macintosh:
1. Deviceで入出力の機器を選択します。(例:M-Audio Fast Track)
2. Formatを選択します。
3. InputとOutputに入出力のチャンネルペアを選択します。
4. Buffer sizeでバッファサイズを選択します。
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設定
MIDI
GT Player Expressの最も強力な特徴は、MIDIを使ってほとんど全てをコントロールできる点です。PreferencesウインドウのMIDIページでは、MIDIコントロール
のオプション(MIDI入力、MIDIスルーへの出力、コントロールデータを受信するMIDIチャンネル、MIDIプログラムチェンジの受信方法、インストゥルメントの
デフォルト・テンポ等)を設定できます。
Effect processor
GT Playerエフェクトユニットは、プログラムモードとエフェクトモードの2種類のモードで動作します。
< プログラムモードでは、既存のプログラムを使って閲覧、ロード、保存、編集、新規プログラムの作成ができます。
< エフェクトモードでは、有効な(ロードされた)プログラムでエフェクトやパラメータを閲覧することができます。
ほとんどのエフェクトはそれぞれ、グラフィックインターフェイス(エディタ)でパラメータを変更することができます。
以下の2つの方法でエフェクトのパラメータを変更できます:
< エフェクトモードに変更して、ハードウェアのエフェクトプロセッサと同様にパラメータを閲覧、変更します。
< パラメータを選択してMIDIコントローラに割当て、外部MIDI機器で設定値を変更することが可能です。
GT Player Express
< POWER(パワー)‒信号処理を開始/停止します。
< ASSIGN(割当て)‒選択したパラメータにMIDIコントロールチェンジを割当てることができます。(MIDIによるパラメーターのコントロール参照)
< SAVE(保存)‒プログラム番号を選択して、有効なプログラムと全ての設定を保存できます。
< LOAD(ロード)‒ 選択したプログラムをロードすると同時に、保存されていたエフェクト設定も全て復活します。
< BYPASS(バイパス)‒ロードされたプログラムを一時的に無効にします。
< MODE(モード)‒プログラムモードとエフェクトモードを切換えます。
(メイン
ボタン:
GT Player Express
ラック)
GT Player Expressでは
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