
Dio110・ベーシック
Dio110

Honda 車をお買いあげいただきありがとうござ
います。
安全で快適なバイクライフをお楽しみください。
この取扱説明書と共に「メンテナンスノート」
を受取り、下記を確認してください。
● お車の正しい取り扱いかた
● 保証内容と保証期間
● 点検・整備について
● 車両受領書・保証書受領書の記入・捺印
安全運転の基本として以下は重要ですので、お
守りください。
● この取扱説明書を、よくお読みください
● 取扱説明書の推奨手順に従ってください
● 安全に関する表示を理解し、守ってください
安全に関する表示
「運転者や他の方が傷害を受ける可能性のあること」
を回避方法と共に、右記の表示で記載しています。こ
れらは重要ですので、しっかりお読みください。
1 危険
1 警告
1 注意
その他の表示
アドバイス
車の仕様、その他の変更により、この本の表紙
や内容と実車が一致しない場合があります。
車を譲られる場合、次の方にこの取扱説明書お
よびメンテナンスノートをお渡しください。
この取扱説明書は、Dio110 を中心に説明してい
ます。イラストは Dio110 をベースにしていま
す。
指示に従わないと、死亡または
重大な傷害に至るもの
指示に従わないと、死亡または重
大な傷害に至る可能性があるもの
指示に従わないと、傷害を受け
る可能性があるもの
お車のために守っていただきた
いこと

目次
安全なライディング P. 2
操作ガイド
メンテナンス
こんなときは P. 82
インフォメーション P. 99
スペック P. 111
索引 P. 114
P. 12
P. 54

安全なライディング
この章では安全な運転のために必要な情報を記載しています。
安全のためによくお読みください。
安全上守っていただきたいこと ...................... P. 3
安全運転のために .........................................P. 4
運転するときの注意 ...................................... P. 5
アクセサリーと改造について ....................... P. 10
積載について.............................................. P. 11

安全上守っていただきたいこと
安全上守っていただきたいこと
安全のため、日常的に次の内容をお守りください。
● 道路運送車両法に準じて設けられた日常点検・
定期点検を行ってください
● ガソリンの補給は、必ずエンジンを止め、火気
厳禁で行ってください
● 排気ガスには一酸化炭素(CO)などの有害な成
分が含まれているため、エンジンは、風通しの
良い場所でかけてください
安全なライディング
3

安全運転のために
安全運転のために
安全なライディング
● 走行中、運転者は両手でハンドルを握り、両足
をステップに置いてください
● 同乗者が両手でからだを固定し、両足を後席用
ステップにのせているか確認してください
● 急激なハンドル操作や片手運転などはさけ、安
全な運転を心がけてください
● 同乗者、他の車両、歩行者などに対する配慮を
欠かさないでください
● ウインドスクリーン、フェアリングと車体の間
に物を置かないでください。
乗車時の服装
運転者と同乗者は必ずヘルメットを着用し、天候や走
行状況に応じ、安全性が高く運転操作のしやすい、被
視認性の高い二輪車用の服装を着用してください。
ヘルメット
#
安全基準を満たし、頭のサイズにあった視認性の高
いもの
● 二輪車用で PSC、SG マークか JIS マークのある
ものを推奨します
●
正しくかぶり、あごひもを確実に締めてください
4
● 視界を妨げないフェイスシールドまたはゴーグ
ルなどを使用し、眼を保護してください
1 警告
ヘルメットを正しく着用していないと、万一
の事故の際、死亡または重大な傷害に至る可
能性が高くなります。
運転者と同乗者は乗車時、必ずヘルメット、
保護具および保護性の高い服を着用してく
ださい。
グローブ
#
摩擦に強い皮製のもの
ブーツまたはライディングシューズ
#
滑りにくく、くるぶしまで覆われたもの
ジャケット・パンツ
#
プロテクターを備え、体の露出の少ない長袖・長ズ
ボン

運転するときの注意
運転するときの注意
慣らし運転
適切な慣らし運転を行うと、お車の性能をより良い
状態に保つことができます。
慣らしのポイント(走行距離 500 km まで)
#
● 急発進、急加速をさける
● 急ブレーキをさける
● 控えめな運転をする
ブレーキ
次の項目に注意してください。
● 制動力を効果的に得るために前輪ブレーキと後
輪ブレーキを同時に使う
● 不必要な急ブレーキをしない
u タイヤをロックさせるなど、車体の安定性を
損なうおそれがあります。
u コーナリングの際は、コーナーの手前で減速
してください。
● 雨天走行など滑りやすい路面に注意する
u タイヤがロックしやすく、制動距離が長くな
ります。
● 連続したブレーキ操作をしない
u 長い坂や急な坂で繰り返しブレーキをかけ
ると、ブレーキの温度が上昇して効きが悪く
なるおそれがあります。エンジンブレーキ
と断続的なブレーキ操作を併用 してくださ
い。
コンビブレーキ
#
左ブレーキレバーを操作すると、後輪ブレーキが作
動すると共に前輪ブレーキが作動し、右ブレーキレ
バーを操作すると前輪ブレーキが作動します。右
ブレーキレバーのみ操作した場合と左ブレーキレ
バーのみ操作した場合では、制動力が異なるため効
き具合に違いがあります。
制動力を効果的に得るためには、右ブレーキレバー
と左ブレーキレバーを同時に使う必要があります。
次ページに続く
安全なライディング
5

運転するときの注意
雨天または水たまりを走行したとき
#
安全なライディング
路面が滑りやすくなったり、ブレーキの効き具合が
変化します。慎重なブレーキ操作を心がけてくだ
さい。ブレーキの効きが悪いときは、ブレーキを軽
く作動させながらしばらく低速で走行して、ブレー
キを乾かしてください。
駐車するとき
交通の邪魔にならない平坦で足場のしっかりし
●
た安全な場所に駐車する
やむをえず傾斜地や足場の悪い場所に駐車する
●
ときは、車の転倒や動き出しがないよう安全処
置に十分注意する
Honda SMART Key 装備車
●
盗難防止のため、車から離れるときは必ずハン
ドルロックをかけ、メインスイッチを施錠して
Honda SMART Key を携帯する 2 P. 32
必要に応じて Honda SMART Key システムを作
動停止状態にする 2 P. 30
Honda SMART Key 非装備車
●
盗難防止のため、車から離れるときは必ずハン
ドルロックをかけ、キーを抜く
6
サイドスタンドまたはメインスタンドでの駐車
#
1.
メインスイッチを (O)にする。
2.
サイドスタンドでの駐車
サイドスタンドを下げ、車の重量がサイドスタ
ンドにかかるまで、車をゆっくり左に傾ける。
ハンドルを右にきった状態での駐車は、車が
u
不安定になり、転倒するおそれがあります。

運転するときの注意
メインスタンドでの駐車
左手でハンドルをまっすぐにし、右手でリア
キャリアをしっかり持ち右足でスタンドを左右
同時に地面につけて、立たせる。
3.
ハンドルバーを左いっぱいにきる。
Honda SMART Key 装備車
4.
ハンドルロックをかけ、メインスイッチを施錠
する。2 P. 32
Honda SMART Key 非装備車
ハンドルロックをかけ、キーを抜く。 2 P. 22
次ページに続く
安全なライディング
7

運転するときの注意
● マフラーなどが熱くなっているので、他の方が
安全なライディング
触れることのない場所に駐車する
8
● エンジン回転中および停止後しばらくの間はマ
フラー、エンジンなどに触れない
1 注意
マフラー、エンジン、ブレーキなどは、エン
ジン回転中および停止後しばらくの間は熱
くなっています。触れるとヤケドを負う可
能性があります。
• マフラー、エンジン、ブレーキなど高温
になる部分は冷えるまで触れないこと
•
高温になる部分に可燃物が接触せず、他の
方が触れることのないよう配慮すること

運転するときの注意
燃料補給およびガソリンの取り扱い
エンジン、燃料装置、触媒装置の損傷を防ぐため、
下記に注意してください。
● 無鉛レギュラーガソリンを使用する
● 高濃度アルコール含有燃料を補給しない
● 軽油や粗悪ガソリン(長期間保管したガソリ
ン)、または不適切な燃料添加剤を使わない
● 燃料タンクの中に、泥、ほこり、水などを入れ
ない
1 警告
ガソリンは燃えやすくヤケドを負ったり爆
発して重大な傷害に至る可能性があります。
また身体に帯電した静電気の火花により引
火する可能性があります。
ガソリンを取り扱 うときは以下のことを
守ってください。
• エンジンを止め、火元を遠ざける
• 給油は必ず屋外で行う
• こぼれたガソリンは、すぐに拭き取る
• 給油作業前に車体や給油機などの金属部
分に触れて静電気を除去する
安全なライディング
9

アクセサリーと改造について
アクセサリーと改造について
安全なライディング
アクセサリーを装着する際は、安全面から Honda
純正アクセサリーを推奨します。Honda 販売店に
ご相談ください。
Honda 販売店で取り付けられた Honda アクセサ
リーなどの取り扱いについては、その商品に付属の
説明書をお読みください。
車の構造や機能に関係する改造は、操縦性を悪化さ
せたり、排気音を大きくしたり、ひいては車の寿命
を縮めることがあります。不正改造は法律に触れ
ることはもちろん、他の迷惑行為となります。
車の改造は保証の適用を除外されます。
10
1 警告
不適切なアクセサリーや改造は、万一の事故
の際、死亡または重大な傷害に至る可能性が
高くなります。
アクセサリーを装着する際は、Honda 販売店
にご相談のうえ、取扱説明書に従ってくださ
い。

積載について
積載について
● 荷物を積むと積まないときにくらべて操縦安定
性 が変 わるため、安全な速度で走行して
ください
● 荷物の積みすぎに注意し、確実に固定して安全
な速度で走行してください
● フックには、車体からはみ出したり、足に当た
るような大きな荷物はかけないでください
u 走行やハンドル操作に支障をきたすことが
あります。
ハンドル操作ができなくなる場合があるので、
●
ハンドル付近に物を置かないでください
● ヘッドライト、ウィンカー、ストップ/テール
ランプ、マフラー周辺への積載はさけてくださ
い
u 過熱によりレンズが溶けたり、荷物が損傷す
る場合があります。
● カバー等が破損する場合があるので、指定の場
所以外に荷物を積まないでください
u 走行やハンドル操作に支障をきたすことが
あります。
● レンガや鉄片等、固くて重いものをトランクに
積んだまま走行しないでください
u 積載重量以内でもトランク底面が損傷する
場合があります。
● 貴重品やこわれ易いものは積まないでください
● トランクに熱の影響を受け易い物は積まないで
ください
荷物の積載は下記重量までです
●
グローブボックスとフックの合計:1.5 kg
リアキャリア:3 kg
トランク:10 kg
グローブボックスとフックの
合計:1.5 kg
リアキャリア:3 kg
トランク:10 kg
安全なライディング
11

基本操作の流れ
操作ガイド
12
エンジン始動前 (P.55)
#
運転する前に日常点検を行いましょう。
燃料残量を確認しましょう。
エンジン始動 (P.40)
#
周囲の安全を確認して、エンジンをかけ
ます。空ぶかしはさけましょう。
基本装備の使いかた
-
メーター (P.16
-
警告灯/表示灯 (P.17
-
スイッチ (P.20
-
ハンドルロック (P.22
-
Honda SMART Key
システム (P.25)
-
アイドリングストップ・
システム (P.37)
)
)
)
)
加速 (P.45)
#
発進や加速はスロットル
をゆっくり回し、急加速は
さけましょう。
発進
#
後方の安全や周囲の状況に
注意し、方向指示器で合図
を出し走り出します。

減速 (P.45)
#
停止
#
早めに方向指示器で合図を出し、
後方や側方の車に注意しながら、
徐々に路肩に寄ります。
燃料補給 (P.47)
#
スロットルを素早く戻し、前後のブ
レーキの両方を使い速度を下げ、不必
要な急ブレーキはさけましょう。制
動灯(ストップランプ)が点灯し、後
車への合図になります。
手前で十分に減
速して・・・
駐車 (P.6)
#
安全な場所に駐車しましょう。
サイドスタンド、メインスタンド、ハン
ドルロックを確認します。
コーナリング
#
スロットルをゆっくり
回して加速します。
操作ガイド
13

各部の名称
書類入れ (P.51)
操作ガイド
14
トランク (P.50)
スロットルグリップ (P.79)
前輪ブレーキリザーバータンク
(P.73)
右ブレーキレバー
フック (P.52)
バッテリー (P.66)
ヒューズボックス (P.97)
ヘルメットホルダー (P.50)
オイルレベルゲージ (P.69)

ブレーキロックレバー (P.36)
左ブレーキレバー (P.74)
シート (P.49)
携帯工具 (P.52)
燃料タンクキャップ (P.47)
グローブボックス (P.53)
ヘルメットホルダー (P.50)
ブリーザードレーン (P.78)
トランスミッションオイル
チェックボルト (P.71)
メインスタンド (P.6)
サイドスタンド (P.6)
操作ガイド
15

メーター
操作ガイド
16
スピードメーター(速度計)
燃料計
ガソリンの量を確認するときは、車体を垂直にしてく
ださい。サイドスタンド状態では、正確な表示はしま
せん。マークが 1 つ(E)だけ点滅したときの燃料残
量:約 0.9 ℓ
燃料計の故障表示 (P.91)
メーターの初期表示
メインスイッチを (On) にすると、オープニング表示があらわれます。
また、スピードメーターの指針が一度最高目盛に振れた後、“0” に戻ります。表示され
ない、または、指針が振れない場合は、Honda 販売店で点検を受けてください。
オドメーター
総走行距離を表示

警告灯/表示灯
警告灯/表示灯が点灯すべきときに点灯しない場合は、Honda 販売店で点検を受けてください。
ハイビームパイロットランプ(前照灯上向き表示灯)
方向指示器表示灯
PGM-FI 警告灯
メインスイッチを (On) にする
と点灯し、数秒後に消灯
走行中またはアイドリング中に点灯
したときは (P.84)
アイドリングストップ表示灯
アイドリングストップモード切り換えスイッチが
(Idling stop) のときに、メインスイッチを (On)
Honda SMART Key 装備車
Honda SMART Key 警告灯
車両と Honda SMART Key の照合が完了すると点灯し、メインスイッチの操作が可能になる
メインスイッチを (On)にすると消灯
Honda SMART Key 警告灯が点滅したときは
(P.85)
にすると点灯し、数秒後に消灯
アイドリングストップ・システム (P.37)
操作ガイド
次ページに続く
17

警告灯/表示灯
操作ガイド
18
前ページの続き
ECO 表示灯
一定の速度で走行中に、燃料消費量が良い走り
を行うと点灯。さらに燃料消費量が向上する
と明るく点灯。
u スロットルを急激に開けると消灯します。
u スロットルを急激に閉じると点灯します。

19
操作ガイド

スイッチ
操作ガイド
ウィンカー(方向指示器)スイッチ
u 解除はスイッチを押して行います。
ホーンスイッチ
ヘッドライト(前照灯)上下切り換えスイッチ
• (HI):ヘッドライトが上向き
• (LO):ヘッドライトが下向き
20
アイドリングストップモード
切り換えスイッチ
• :アイドリングストップ・シ
ステム作動
• :アイドリングストップ・シス
テム解除
アイドリングストップ・システム
(P.37)
スタータースイッチ

メインスイッチ
電気回路の ON / OFF、ハンドルロック、シートを開けるときに使用
Honda SMART Key 装備車
u メインスイッチを解錠するには (P.31)
(On)
始動・走行
SEAT
シートを開ける
ことができる
(O)
停止
Honda SMART Key 非装備車
(Lock)
ハンドルロックができる
Honda SMART Key 装備車
アンサーバックスイッチ
アンサーバックシステムの操作に使用
アンサーバックシステム (P.34)
Honda SMART Key ON/OFF
スイッチ
Honda SMART Key システムの作動可
能状態と作動停止状態の切り換えおよ
び、作動状態の確認に使用 (P.30)
u (O) または (Lock) の位置で、キーを抜くことができます。
SEAT シートを開けることができる
(O)
停止
(On)
始動・走行
(Lock)
ハンドルロックが
できる
操作ガイド
次ページに続く
21

スイッチ
前ページの続き
ハンドルロック
盗難予防のため、駐車するときは必ずハンドル
操作ガイド
ロックをかけましょう。
U 字ロックなどの使用も推奨します。
Honda SMART Key 装備車
メイン
スイッチ
押す
Honda SMART Key 非装備車
メインスイッチのキー
押す
22
回す
回す
かけかた
#
a
ハンドルを左または右にいっぱいにきる。
Honda SMART Key 装備車
b
メインスイッチを押 し 込 みながら、
(Lock) の位置まで回す。
u メインスイッチを解錠するには (P.31)
u ロックがかかりにくい場合は、ハンドルを左
右に軽く動かしてください。
Honda SMART Key 非装備車
メインスイッチのキーを押し込みながら、
(Lock) の位置まで回す。
u
ロックがかかりにくい場合は、ハンドルを左
右に軽く動かしてください。
Honda SMART Key 装備車
c
メインスイッチを施錠する。(P.32
Honda SMART Key 非装備車
メインスイッチのキーを抜く。
)

外しかた
#
Honda SMART Key 装備車
メインスイッチを押し込みながら、 (O) の
位置まで回す。
u メインスイッチを解錠するには (P.31)
Honda SMART Key 非装備車
メインスイッチのキーを押し込みながら、
(O) の位置まで回す。
操作ガイド
次ページに続く
23

スイッチ
Honda SMART Key 非装備車
シャッター
操作ガイド
盗難やいたずら防止のため、メインスイッチに
シャッターを装備しています。車から離れると
きは必ずシャッターを閉じましょう。
開ける
閉じる
前ページの続き
ツマミ
閉じる
シャッターキー
閉じかた
#
a
メインスイッチのキーを抜く。
b
ツマミを上方へ動かして閉じる。
u シャッターキーの突起部を溝にあわせて差し込
み、反時計回りに回すことで閉じることもでき
ます。
開けかた
#
a
シャッターキーの突起部を溝にあわせて差し込
む。
b
シャッターキーを時計回りに回す。
24
溝
メインスイッチ
のキー

Honda SMART Key システム
Honda SMART Key 装備車
Honda SMART Key システムは、車両と Honda
SMART Key の間で相互認証を行い、登録された
Honda SMART Key であることを確認すること
で、キーシリンダーにキーを差し込むことなく
メインスイッチの操作が行えるシステムです。
操作ガイド
次ページに続く
25

Honda SMART Key システム
発信機位置と作動範囲
発信機位置
操作ガイド
Honda SMART Key システムは、 車両と Honda
SMART Key の間で電波による通信を行っています。
発信機
26
前ページの続き
1 注意
車両の発信機から Honda SMART Key シス
テムの電波が発信されます。
植え込み型心臓ペースメーカーおよび植え
込み型除細動器の作動に影響を与える可能
性があります。
発信機から 22 cm 以内に植 え 込 み 型心臓
ペースメーカーおよび植え込み型除細動器
を近づけないようにしてください。
その他の医療用電子機器を使用している方
は、医師や医療用電子機器製造業者に影響を
確認してからご使用ください。

作動範囲
作動範囲はメインスイッチの解錠/施錠の状態
により変化します。
Honda SMART Key システムは、微弱電波を使用
しているため、使用環境により作動範囲が広く
なったり、狭くなったりすることがあります。
また、以下の使用環境では正常に作動しないこ
とがあります。
● Honda SMART Key の電池が消耗しているとき
● 近くにテレビ塔や発電所、ラジオ局、空港など
強い電波を発生する設備があるとき
●
Honda SMART Key と一緒にノートパソコン、
ラジオ、携帯電話などの無線通信機器を携帯し
ているとき
●
Honda SMART Key が金属製のものに接した
り、覆われているとき
メインスイッチ解錠時の作動範囲
#
イラストの斜線範囲内でシステムが作動可能で
す。
操作ガイド
次ページに続く
27

Honda SMART Key システム
メインスイッチ施錠時の作動範囲
#
イラストの斜線範囲内でシステムが作動可能で
操作ガイド
す。
約 2 m
28
前ページの続き
ガラス越しや壁越しなどの隔てた場所でも
Honda SMART Key が車の作動範囲内にあると、
他の人でもメインスイッチの解錠およびエンジ
ン始動が可能です。
車から離れていても Honda SMART Key の作動
範囲内の場合は、Honda SMART Key システムを
作動停止状態にしてください。
Honda SMART Key システムを作動停止状態に
切り換えるときは (P.30)

Honda SMART Key システム作動範囲内に
Honda SMART Key を携帯している人がいると
きは、携帯していない他の人でも以下の操作が
可能になります。
● エンジンの始動
● メインスイッチの解錠
● シートロックの解除
● ハンドルロックの解除
乗車時や車 から離れるときは、必ず運転者が
Honda SMART Key を携帯してください。
Honda SMART Key を車体の収納スペースに入
れないでください。
メインスイッチを (On)の位置にしておくと、
Honda SMART Key を携帯していない他の人で
もエンジン始動が可能です。
車から離れるときはハンドルロックをかけメイ
ンスイッチを施錠してください。(P.32)
全ての方向指示器が 1 回点滅します。
操作ガイド
次ページに続く
29

Honda SMART Key システム
Honda SMART Key システムの作動状態の切り
換え
操作ガイド
作動可能状態と作動停止状態の切り換え
#
ON/OFF スイッチを LED の色が変わるまで押
し続ける。
作動状態の確認
#
ON/OFF スイッチを軽く押すと LED が点灯し
作動状態が確認できる。
緑色: Honda SMART Key
システムの認証ができる(作動可能状態)
赤色: Honda SMART Key
システムの認証ができない(作動停止状態)
30
前ページの続き
LED
ON/OFF スイッチ

メインスイッチの解錠/施錠
メインスイッチの解錠
#
a
Honda SMART Key システムが作動可能状態で
あることを確認する。(P.30)
b
メインスイッチを押す。
u 正常に認証が行われると、メインスイッチが
解錠され、Honda SMART Key 警告灯が点灯
します。
c
Honda SMART Key 警告灯が点灯している間
に、メインスイッチを (On)にする。
u メインスイッチを押した後、約 20 秒以内に
メインスイッチを (On)にしなかった場
合、Honda SMART Key 警告灯が消灯し、方
向指示器が 1 回点滅してから、メインス
イッチが施錠されます。
Honda SMART Key システムが正しく作動し
#
ないとき (P.95)
Honda SMART Key を携帯していない人がメイ
ンスイッチを回そうとした場合、メインスイッ
チは空回りします。
メインスイッチが施錠した位置と違うときは、
施錠した位置( (O)、または (Lock))
に戻してください。
Honda SMART
Key 警告灯
Honda
SMART Key
メイン
スイッチ
操作ガイド
次ページに続く
31

Honda SMART Key システム
メインスイッチの施錠
#
a
メインスイッチを SEAT、 (O)、または
操作ガイド
32
(Lock)の位置にする。
b
以下のいずれかの方法でメインスイッチを施錠
する。
• Honda SMART Key を携帯して作動範囲
から離れる。(P.27)
• メインスイッチを押す。
• メインスイッチを SEAT、 (O)、ま
たは (Lock)の位置にしてから、約 20
秒間待つ。
•
Honda SMART Key システムを作動停止
状態にする。(P.30)
c
Honda SMART Key 警告灯が消灯し、方向指示
器が 1 回点滅したことを確認する。
これはメインスイッチが施錠されたことを
示します。
Honda SMART Key システムが正しく作動しな
いとき (P.95
)
前ページの続き
メインスイッチ
(On)
SEAT
(Lock)
(O)

車から離れるときは、 必ずメインスイッチが
(O)または (Lock)の位置にあることを
確認してください。
メインスイッチを SEAT の位置で施錠した場合
は一度だけ (O)に回すことができます。
メインスイッチを (O)の位置で施錠する
と、ハンドルロックをかけられません。ハンド
ルロックをかけるにはメインスイッチを解錠し
てください。
操作ガイド
33

アンサーバックシステム
Honda SMART Key 装備車
アンサーバックシステムは車の位置を見つける
操作ガイド
ための機能です。
メインスイッチが (O)または (Lock)の
ときに、Honda SMART Key のアンサーバックス
イッチを押すと、方向指示器が点滅することで
車の位置を知らせます。
アンサーバックシステムは微弱な電波を使用し
ています。植え込み型心臓ペースメーカーなど
の医療用電子機器に影響を与える可能性があり
ます。
34
アンサーバックスイッチ

使いかた
#
Honda SMART Key のアンサーバックスイッチ
を押す。
u メインスイッチが (On)のときはアンサーバッ
クシステムは機能しません。
メインスイッチが (O)または (Lock)
の位置で 10 日以上経過すると、アンサーバック
システムは作動停止状態になります。
アンサーバックシステムが作動可能な期間にア
ンサーバックスイッチを押して車両が信号を受
信すると、アンサーバックシステムが作動停止
状態になるまでの期間が、その時点から 10 日間
延長されます。
システムの作動停止状態を解除するには、メイ
ンスイッチを一度
u メインスイッチを解錠するには (P.31
アドバイス
車のバッテリーが弱っているときはアンサーバックシス
テムが作動しないことがあります。
(On)にしてください。
)
操作ガイド
35

後輪ブレーキロック
ブレーキロック
レバー
操作ガイド
左ブレーキレバー
かけかた
#
a
左ブレーキレバーを強く握る。
b
ブレーキロックレバーを矢印の方向に動かして
保持する。
c
ブレーキロックレバーをセットしたまま左ブ
レーキレバーを放せば、タイヤがロックする。
u ブレーキの調整を適切にしないと、ロックさ
れないことがあります。(P.75)
36
ブレーキロックレバー
左ブレーキレバー
外しかた
#
左ブレーキレバーを強く握ると自動的にブレー
キロックレバーが外れる。

アイドリングストップ・システム
アイドリングストップ・システムは、信号待ち
等の停車時にアイドリングストップ(エンジン
を停止)することで燃料消費の低減および騒音
の抑制を目的としたシステムです。
アイドリングストップ・システムの切り換え
#
アイドリングストップ・システムの作動と解除
の切り換えを、アイドリングストップモード切
り換えスイッチにて行います。
作動の場合: (Idling stop) にします。
u
走行中にアイドリングストップが可能な状態にな
るとアイドリングストップ表示灯が点灯、停車後
アイドルストップ状態のときに点滅します。
解除の場合: (Idling) にします。
u アイドリングストップ・システムを解除した 場
合、アイドリングストップ表示灯は消灯のまま
となります。
アイドリングストップ・システムの起動
#
アイドリングストップモード切り換えスイッチ
が (Idling stop) の位置で下記条件を満たす
と、アイドリングストップが可能な状態となり、
アイドリングストップ表示灯が点灯します。
• サイドスタンドを格納していること
• スタータースイッチによりエンジンが始動
されていること
• エンジンが十分に暖機されていること
• 車速 10 km/h 以上で走行していること
アイドリングストップ
モード切り換えスイッチ
アイドリングストップ表示灯が点灯しない
#
(P.92
ときは
)
アイドリングストップ
表示灯(点灯)
次ページに続く
操作ガイド
37

アイドリングストップ・システム
アイドリングストップ(エンジンの停止)
#
アイドリングストップ表示灯が点灯していると
操作ガイド
きに、スロットルグリップを完全に戻し、停車
するとアイドリングストップし、アイドリング
ストップ表示灯が点滅します。
u
アイドリングストップ中はヘッドライトが減光
します。
u
アイドリングストップ中に、アイドリングス
トップモード切り換えスイッチを (Idling) に
する操作を行うと、アイドリングストップ・シ
ステムが解除され、スロットルグリップを回し
てもエンジンは再始動しません。
アイドリングストップ表示灯(点滅)
38
前ページの続き
アイドリングストップ表示灯が点灯している
#
がアイドリングストップしないときは
(P.93)
アドバイス
長時間のアイドリングストップ(エンジンの停止)はバッ
テリーあがりの原因となります。
アイドリングストップ・システムを安全に使用
#
するために
アイドリングストップ表示灯が点滅している状
態で車から離れないでください。車から離れる
ときは、必ずメインスイッチを (O)にして
ください。
u スロットルグリップを回すと、エンジンが再始
動するおそれがあります。

エンジンの再始動
#
アイドリングストップ表示灯の点滅を確認し、
スロットルグリップを回す。
u アイドリングストップ表示灯が点滅していない
とスロットルグリップを回しても、エンジンは
再始動しません。
u
アイドリングストップ状態でサイドスタンドを
出すと、アイドリングストップ表示灯が点滅か
ら点灯に切り換わり、アイドリングストップ・
システムが解除されます。
スロットルグリップを回してもエンジンが
#
始動しないときは (P.93)
アドバイス
アイドリングストップ・システムが作動しエンジンが停止
した状態でもヘッドライトは点灯しています。
バッテリーが弱っている際にこの状態が続くと、バッテ
リーがあがって再始動できなくなるおそれがあります。
バッテリーが弱っているときは、アイドリングストップ
モード切り換えスイッチを (Idling) にし、アイドリン
グストップしないようにしてください。
バッテリーの点検は6か月ごとに Honda 販売店で行って
ください。
操作ガイド
39

エンジン始動
始動するには、エンジンの温度にかかわらず、
次の手順で行ってください。
操作ガイド
この車は、イグニッションカットオフ式サイド
スタンドを装備しています。
u サイドスタンドを出したままでは、エンジンが
始動しません。エンジンを始動する前に、必ず
サイドスタンドを格納してください。
u エンジンが始動しているときにサイドスタンド
を使用すると、エンジンが停止します。サイド
スタンドは、エンジンを停止してから使用して
ください。
Honda SMART Key 装備車
この車は Honda SMART Key システムを装備し
ています。乗車中は、Honda SMART Key を常に
携帯してください。
40
アドバイス
• スタータースイッチを押して 5 秒以内でエンジン
がかからないときは、一度メインスイッチを (O)
にしてください。その後バッテリー電圧回復のため
10 秒ほど経ってからやり直してください。
• 無用な空ぶかしや長時間のアイドリングはエンジン
やマフラー、触媒装置に悪影響を与えます。
•
万一転倒した場合は、一旦メインスイッチを (O)
にしてください。再度走行を行う際は、各部の損傷状
態や、走行に支障が無いかを十分に確認してください。

a
メインスタンドを立てる。(P.6)
b
左ブレーキレバーを強く握り(a)ブレーキ
ロックレバーを矢印の方向に動かして保持しな
がら(b)左ブレーキレバーを放して、タイヤ
をロックする。
u ブレーキをかけた状態でないとエンジンは
かかりません。
ブレーキロックレバー
左ブレーキレバー
Honda SMART Key 装備車
c
メインスイッチを (On)に回す。
u メインスイッチを解錠するには (P.31)
Honda SMART Key 非装備車
メインスイッチのキーを (On) に回す。
Honda SMART Key 装備車 Honda SMART Key 非装備車
メイン
スイッチ
メイン
スイッチ
のキー
次ページに続く
操作ガイド
41

エンジン始動
d
スロットルグリップを完全に 閉 じたまま、
スタータースイッチを押す。
u エンジンがかかったらすぐに、スターター
操作ガイド
42
スイッチから手をはなしてください。
前ページの続き
もし、エンジンがかからない場合は、スロット
ルグリップをわずかに(遊びを除いて 3 mm 程
度)回しながら、スタータースイッチを押して
ください。
遊びを除いて 3 mm 程度

エンジンがかからないときは
#
次の方法を試してください。
a
スロットルグリップを全開にし、スタータース
イッチを5秒間押す。
b
通常手順(a ~ d)でエンジンをかける。
(P.41
)
c
エンジンがかかり、エンジン回転が安定しない
場合はスロットルグリップを少し(3 mm 程度)
開ける。
エンジンがかからないときは 10 秒間待って
から、a b の手順を繰り返す。
長時間ご使用にならなかった場合や、ガス欠を
したときにガソリンを補給してもエンジンがか
かりにくいことがあります。このようなとき
は、スロットルグリップを回さずにスターター
スイッチを普段より多めに使用してください。
バッテリーあがりを防ぐため、スターターモー
ターは連続して 15 秒以上回さないでください。
15 秒回してもエンジンが始動しなかったとき
は、一度メインスイッチを (O)に戻して
10 秒以上待ってから再始動してください。
それでも始動できないときは (P.83)
#
操作ガイド
43

正しい運転の操作
スタートの手順
a
ブレーキロックが外れないように注意しなが
ら、車を前にゆっくり押してメインスタンドを
操作ガイド
外す。
u エンジンをかけてから走り出すまではエン
ジンの回転をむやみにあげないでください。
u 乗車する前に、サイドスタンド、メインスタ
ンドは完全に納まっているか確認してくだ
さい。
44
b
車の左側から乗車し、正しい乗車姿勢でシート
にしっかりと腰をおろす。このとき足で車が倒
れないように支える。
u 乗車してスタートするまではブレーキロッ
クは外さないでください。

c
ブレーキロックを外す。
左ブレーキレバーを強く握る(a)とブレー
キロックレバーが自動的に外れる(b)。
u ブレーキロックレバーを外すときは、スロッ
トルグリップを回さないでください。飛び
出しなどの危険性があります。
ブレーキロックレバー
左ブレーキレバー
d
スロットルグリップをゆっくり回し、発進する。
u スロットルグリップをいきなり手前に回す
と急加速して危険です。
スロットルグリップで速度調整を行う。
加速する・・・スロットルをゆっくり回す。
減速する・・・スロットルをすばやく戻す。
戻す
回す
操作ガイド
次ページに続く
45

正しい運転の操作
ブレーキの使いかた
操作ガイド
左ブレーキレバー 右ブレーキレバー
ブレーキは、右ブレーキレバーと左ブレーキレ
バーを同時に使いましょう。
走行中は、ブレーキロックを操作しないでくだ
さい。
46
前ページの続き

燃料補給
5 マーク
給油口の下端
燃料タンク
キャップ
燃料がにじみ出ることがあるので、給油口の下
端以上入れないでください。
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
タンク容量:4.9 ℓ
燃料についての注意 (P.9)
#
燃料タンクキャップの開けかた
a
シートを開ける。(P.49)
b
燃料タンクキャップを左に回して開ける。
操作ガイド
次ページに続く
47

燃料補給
燃料タンクキャップの閉じかた
a
燃料タンクキャップを右に回して閉める。
u 燃料タンクキャップの△マークとタンク上
操作ガイド
b
シートを閉じる。
前ページの続き
面の△マークが合うところまで確実 に回し
てください。
1 警告
ガソリンは燃えやすいため、ヤケドを負った
り、爆発して重大な傷害に至る可能性があり
ます。
燃料補給およびガソリンの取り扱い 2 P. 9
48

その他装備の使いかた
シート
Honda SMART Key 装備車
メイン
スイッチ
SEAT
Honda SMART Key 非装備車
メインスイッチ
のキー
シートオープナー
スイッチ
シートオープナー
スイッチ
SEAT
SEAT
SEAT
シートの開けかた
a
ハンドルを直進状態にする。
Honda SMART Key 装備車
b
メインスイッチを回し、SEAT の位置にする。
メインスイッチを解錠するには (P.31)
u
Honda SMART Key 非装備車
メインスイッチのキーを回し、SEAT の位置
にする。
c
シートオープナースイッチの SEAT を押して、
シートを開ける。
シートの閉じかた
シートをおろし、シート後部を上 から押して
ロックします。
シートを軽く持ち上げて、ロックがかかってい
ることを確認してください。
Honda SMART Key 装備車
u Honda SMART Key やエマージェンシーキー、
ID タグをトランクに入れないでください。
操作ガイド
次ページに続く
49

その他装備の使いかた
シート下にヘルメットホルダーとトランクがあ
ります。
操作ガイド
u ヘルメットホルダーは駐車時のみお使い
ください。
50
前ページの続き
ヘルメットホルダー
トランク
ヘルメット
1 警告
ヘルメットホルダーにヘルメットをつけた
まま走行しないでください。
走行の妨げになり、重傷を負ったり死亡した
りする事故が発生することがあります。

トランクにヘルメットを収納することができ
ます。ヘルメットの前側をトランク前方に向け
て収納してください。
ヘルメット
トランク
u ヘルメットの種類や形状、大きさなどにより、
一部収納できない場合があります。
アドバイス
トランク内に貴重品やこわれ易いもの、熱の影響を受け易
いものは入れないでください。また、トランク本体が損傷
する場合があるので、固くて重いものを入れたまま走行し
ないでください。
書類入れはシートの裏側にあります。
書類入れ
シートの開けかた (P.49)
#
次ページに続く
操作ガイド
51

その他装備の使いかた
携帯工具はトランクにあります。
操作ガイド
シートの開けかた (P.49)
#
52
携帯工具
前ページの続き
フック
ハンドル下側にフックがあります。
フック
u フックには車体からはみ出したり、足に当たる
ような大きな荷物はかけないでください。
走行やハンドル操作に支障をきたすことが
あります。

グローブボックス
ハンドルの左下にグローブボックスがありま
す。
アドバイス
グローブボックス内に貴重品やこわれ易いものは入れな
いでください。また、グローブボックス本体が損傷する
場合があるので、固くて重いものを入れたまま走行しな
いでください。
操作ガイド
53

メンテナンス
メンテナンスを行う前に必ず「メンテナンスの基礎知識」をお読みください。
また、サービスデータについては「スペック」を参照ください。
メンテナンスの基礎知識.............................. P. 55
主要部品の脱着方法 ....................................P. 66
バッテリー ......................................................... P. 66
バッテリーカバー ............................................. P. 67
バッテリーメンテナンスリッド .....................P. 68
エンジンオイル........................................... P. 69
トランスミッションオイル........................... P. 71
ブレーキ ....................................................P. 73
ブリーザードレーン ....................................P. 78
スロットル ................................................. P. 79
その他の交換.............................................. P. 80
Honda SMART Key の電池交換......................... P. 80

メンテナンスの基礎知識
メンテナンスの基礎知識
メンテナンスの重要性
お車をご使用の方の安全と車を快適にご使用いた
だくために、日常のお車の使用状況に応じて、お客
様の判断で適時行っていただく日常点検と、1 年ご
と(12 か月ごと)、2 年ごと(24 か月ごと)の定
期点検整備を設けてあります。安全快適にお乗り
いただくために、必ず実施してください。
1 警告
誤った点検整備や、不適当な整備、未修理
は、転倒事故などを起こす原因となり、死亡
または重大な傷害に至る可能性があります。
• 点検整備は、取扱説明書・メンテナンス
ノートに記載された点検方法・要領を守
り、必ず実施してください。
• 異状箇所は乗車前に修理してください。
安全なメンテナンスのために
メンテナンスにあたっては、次のことに注意してく
ださい。
Honda SMART Key 装備車
●
メインスイッチを (O)にしてエンジンを停
止し、Honda SMART Key システムが作動停止
状態で行う 2 P. 30
Honda SMART Key 非装備車
●
エンジンを停止し、キーを抜いた状態で行う
● 平坦地で足場のしっかりとした場所で行う
● エンジン、マフラー、ブレーキなど高温になる
部分はヤケドのおそれがあるので、冷えるまで
触れない
●
エンジンを始動して作業をする場合は、換気を
十分に行う
メンテナンス
55

メンテナンスの基礎知識
日常点検
安全快適にご使用いただくために法令に準じ、日常
のお車の使用状況に応じて、お客様の判断で適時行
う点検です。
メンテナンス
点検時期の目安としては、長距離走行や洗車時、給
油時などに実施し、その結果をメンテナンスレコー
ドに記入してください。
異音や異状を感じたときは、直ちに Honda 販売店
にご相談ください。
日常点検項目
#
この車には下記の日常点検項目が適用されます。
●
ブレーキ
• レバーの遊び(油圧式)
• レバーの遊び(機械式)
• ブレーキの効き具合
• ブレーキ液の量
●
タイヤ
• 空気圧
• 亀裂、損傷
• 異状な摩耗
• 溝の深さ
56
● エンジン
• オイルの量
• かかり具合、異音
• 低速、加速の状態
● 灯火装置および方向指示器
● 運行において異状が認められた箇所

メンテナンスの基礎知識
定期点検
安全快適にお車をご使用いただくために、定期点検
を必ず実施してください。
また、これらの他にも使い始めてから1か月目(ま
たは、1,000 km 時)に行う点検、Honda が指定す
る点検整備項目もあります。
道路運送車両法に準じて設けられた点検
#
道路運送車両法に準じて設けられた点検には、以下
の種類があります。
●
日常点検
●
1 年ごと(12 か月ごと)に行う点検
●
2 年ごと(24 か月ごと)に行う点検
ご自身で点検を実施する場合
#
安全のため、ご自分の知識と技量に合わせた範囲内
で行ってください。難しいと思われる内容につい
ては、Honda 販売店にご相談ください。
点検結果は、メンテナンスノートの定期点検整備記
録簿に記入し、大切に保存、携行してください。
1 か月目点検について
#
新車から 1 か月目(または、1,000 km 時)は、特
に初期の点検整備が車の寿命に影響することを重
視し、点検を無料でお取り扱いいたします。お買い
あげの Honda 販売店で行ってください。他の販売
店にてお受けになると有料となる場合があります。
また、オイル代、消耗部品代および交換工賃等は実
費をいただきます。詳細については、メンテナンス
ノートをご覧ください。
交換部品について
#
整備の際は、Honda 純正部品を使用してください。
色物部品をご注文のときは、カラーラベルに記載さ
れているモデル名、カラーおよびコードをお知らせ
ください。
次ページに続く
メンテナンス
57

メンテナンスの基礎知識
カラーラベルは、シートを開けると確認できます。
2 P. 49
カラーラベル
メンテナンス
1 警告
Honda 純正部品以外のアクセサリー・部品の
使用や、不正な改造は思わぬ事故の原因とな
り、重傷を負ったり、死亡したりすることが
あります。
Honda 純正部品を使用してください。
58
バッテリー
この車は、メンテナンスフリータイプのバッテリー
を使用しており、バッテリー液の点検、補給は必要
ありません。バッテリーのターミナル部に汚れや
腐食がある場合のみ清掃してください。
また、密閉式の液口キャップは絶対に取り外さない
でください。バッテリー充電時も液口キャップを
取り外す必要はありません。
アドバイス
バッテリーには寿命があります。交換時期について
は、Honda 販売店にご相談ください。交換する場合
は、必ず同型式のメンテナンスフリーバッテリーを使
用してください。
万一の場合の応急処置
#
以下のようなときは、応急処置したあと、直ちに医
師の診察を受けてください。
● 電解液が眼に付着したとき
u コップなどに入れた水で、15 分以上洗浄し
てください。加圧された水での洗浄は、眼を
痛めるおそれがあります。

メンテナンスの基礎知識
● 電解液が皮膚に付着したとき
u 電解液のついた服を脱ぎ、皮膚を多量の水で
洗浄してください。
● 電解液を飲み込んだとき
u 水、または牛乳を飲んでください。
1 警告
バッテリーには、希硫酸が電解液として含ま
れています。希硫酸は腐食性が強く、眼や皮
膚に付着すると重いヤケドを負います。
• バッテリーの近くで作業するときは、保
護メガネと保護服を着用
• バッテリーを子供の手の届く所に置かな
い
• ショートによる火花やたばこなどの火気
に十分注意する
ターミナル部の清掃
#
1.
バッテリーを取り外す。 2 P. 66
2.
ターミナル部が腐食して白い粉が付いている場
合は、ぬるま湯を注いで拭く。
3.
ターミナル部の腐食が著しいときは、ワイヤー
ブラシまたはサンドペーパーで磨く。
4.
清掃後、バッテリーを取り付ける。
電装部品やアクセサリーを取り付けるときは純正アク
セサリーをご使用ください。それ以外のものを使用す
るとバッテリーあがりや故障の原因となります。
ヒューズ
この車 の 電気回路は、 ヒューズで保護されて
います。電装部品が動作しないときは、ヒューズを
調べ、必要に応じて交換してください。 2 P. 97
次ページに続く
メンテナンス
59

メンテナンスの基礎知識
ヒューズの点検・交換
#
メインスイッチを (O)にして、ヒューズを取
り外して点検します。切れている場合は、指定され
ている容量のヒューズと交換してください。
ヒューズの容量はスペックページをご確認くだ
メンテナンス
さい。 2 P. 113
ヒューズ切れ
アドバイス
指定容量を超えるヒューズを使用すると、配線の過熱
焼損の原因になるので絶対に使用しないでください。
交換してもすぐにヒューズが切れる場合は、ヒュー
ズの劣化以外の原因が考えられます。 Honda 販売
店にご相談ください。
エンジンオイル
エンジンオイルは走行距離や走行状況、時間の経過
とともに劣化したり減っていきます。そのため、定
期交換時期に行う交換だけではなく日常点検によ
60
るオイル点検・補給が必要です。汚れたり古くなっ
たオイルはエンジンに悪影響を与えますので早め
に交換してください。
オイル交換は Honda 販売店で行うことを推奨しま
す。交換時期はスペックページをご確認くださ
い。 2 P. 112
エンジンオイルの選びかた
#
推奨エンジンオイル:
Honda 純正 ウルトラ E1
相当品をご使用の場合は、オイル容器の表示を確認
し、下記の全ての規格を満たしているオイルをお選
びください。全ての規格を満たしている場合でも
特性が異なりこの車に適合しない場合があります。
● JASO T 903 規格
● SAE 規格
● API 分類
※1:
※ 3
JASO T 903 規格は、二輪車用4サイクルエンジン
オイルの性能を分類する規格です 。適合 し届け出
されたオイルの容器には、次の表示があります。
※ 2
:10W-30
:SJ 級以上
※ 1
:MB

メンテナンスの基礎知識
上段:オイルコード
下段:性能分類の表示
MB 性能であることを示
しています
※2:
SAE 規格は、オイルの粘度を定めた規格です。
※3:
API 分類は、エンジンオイルのグレードに関する分
類です。API マークの入っている相当品を使用す
る場合、下記のものをご使用ください。
推奨しません 推奨します
トランスミッションオイル
トランスミッションオイルの選びかた
#
推奨トランスミッションオイル:
Honda 純正 ウルトラ E1
相当品をご使用の場合は、オイル容器の表示を確認
し、下記の全ての規格を満たしているオイルをお選
びください。全ての規格を満たしている場合でも
特性が異なりこの車に適合しない場合があります。
● JASO T 903 規格
● SAE 規格
● API 分類
※ 3
※ 2
:10W-30
:SJ 級以上
※ 1
:MB
次ページに続く
メンテナンス
61

メンテナンスの基礎知識
※1:
JASO T 903 規格は、二輪車用4サイクルエンジン
オイルの性能を分類する規格です 。適合 し届け出
されたオイルの容器には、次の表示があります。
メンテナンス
※2:
SAE 規格は、オイルの粘度を定めた規格です。
※3:
API 分類は、エンジンオイルのグレードに関する分
類です。API マークの入っている相当品を使用す
る場合、下記のものをご使用ください。
推奨しません 推奨します
62
上段:オイルコード
下段:性能分類の表示
MB 性能であることを示
しています
ブレーキ液
銘柄の異なるブレーキ液を使用しないでください。
ブレーキ液が変質したりブレーキ装置の故障の原
因となることがあります。
アドバイス
ブレーキ液は、プラスチックや塗装面を損傷 します。
漏れたブレーキ液は直ちに拭き取ってください。
指定ブレーキ液:
Honda 純正ブレーキフルード
DOT 3 または DOT4

メンテナンスの基礎知識
エアクリーナー
この車には、ろ紙にオイルを含ませたビスカス式の
エアクリーナーエレメントが装備されており点検・
清掃は不要ですが定期的な交換が必要です。
エアクリーナーエレメントの交換は、Honda 販売店
にご相談ください。交換時期はスペックページを
ご確認ください。 2 P. 112
ブリーザードレーン
エンジンの性能を維持するためには、定期的なブ
リーザードレーンの清掃が必要です。2 P. 78
タイヤ
空気圧の点検
#
タイヤの空気圧は徐々に低下します。また、タイヤ
によっては空気圧不足が見た目ではわかりづらい
ため、少なくとも 1 か月ごとにタイヤゲージを使用
して空気圧を点検してください。
タイヤは、走行後は温まり空気圧が高くなることが
ありますので、必ず 冷 えた状態で点検してくだ
さい。
亀裂と損傷の点検
#
タイヤの全周に、亀裂や
損傷、ひび割れおよび釘、
石、 その他 の 異物が刺
さったり、かみ込んだり
していないかを点検しま
す。道路の縁石などにタ
イヤ側面を接触させた
り、大きな凹みや突起物を乗り越したときは、必ず
点検してください。
次ページに続く
メンテナンス
63

メンテナンスの基礎知識
異状な摩耗の点検
#
メンテナンス
タイヤの接地面が異状に
摩耗していないかを点検
します。
1 警告
過度にすり減ったタイヤの使用や、不適正な
空気圧での運転は、転倒事故などを起こす原
因となり、死亡または重大な傷害に至る可能
性があります。
溝の深さの点検
#
ウェアインジケーター(スリップサイン)により溝
の深さを確認します。サインが現れたときは、直ち
に交換してください。
または TWI
ウェアインジケーター
表示マーク
64
取扱説明書に記載されたタイヤの空気圧を
守り、規定の数値を超えてすり減ったタイヤ
は交換してください。

タイヤを交換するときは、必ず指定タイヤを使用し
てください。指定以外のタイヤは、操縦性や走行安
定性に悪影響を与えることがありますので使用し
ないでください。
タイヤの交換は、Honda 販売店にご相談ください。
指定タイヤ、空気圧はスペックページをご確認くだ
さい。 2 P. 112
1 警告
指定以外のタイヤを取り付けると、操縦性や
走行安定性に悪影響を与えることがありま
す。また、そのことが原因で転倒事故などを
起こし、死亡または重大な傷害に至る可能性
があります。
タイヤ交換時には、必ず取扱説明書に記載さ
れた指定タイヤを取り付けてください。
メンテナンスの基礎知識
メンテナンス
65

主要部品の脱着方法
バッテリー
メンテナンス
66
バッテリー
-端子
+端子
ターミナル
カバー
取り外し
#
メインスイッチが (O)になっていることを
確認してください。
1.
バッテリーカバーを取り外す。2 P. 67
2.
-端子のボルトを外し、-コードを外す。
3.
ターミナルカバーをめくり、+端子のボルト
を外し、+コードを外す。
4.
端子のナットを落とさないようにバッテ
リーを取り出す。
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。
バッテリーコードは、必ず先に+側より取り付
けてください。また、ターミナル部にゆるみが
生じないように、確実にボルトを締め付けてく
ださい。
バッテリーの取り扱いについてはメンテナンス
の基礎知識をご確認ください。 2 P. 58

バッテリーカバー
スクリュー
マイナスドライバー
バッテリー
カバー
スロット
タブ
主要部品の脱着方法 u バッテリーカバー
取り外し
#
1.
バッテリーメンテナンスリッドを取り外す。
2 P. 68
2.
スクリューを取り外す。
3.
マイナスドライバーなどを使って、スロット
からタブを外す。
4.
バッテリーカバーを取り外す。
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。
u タブが正しく取り付けられていることを確
認してください。
メンテナンス
67

主要部品の脱着方法 u バッテリーメンテナンスリッド
バッテリーメンテナンスリッド
スクリュー
メンテナンス
バッテリー
メンテナンス
リッド
68
タブ
スリット
タブ
タブ
タブ
取り外し
#
1.
スクリューを取り外す。
2.
スリットに保護布をあてたマイナスドライ
バーを差し込み、バッテリーメンテナンス
リッドを取り外す。
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。
タブが正しく取り付けられていることを確
u
認してください。

エンジンオイル
オイルの量の点検
エンジンオイルの点検は、アイドリングストッ
プモード切り換えスイッチを (Idling) にして
行ってください。
エンジンが冷えている場合は、3 ~ 5 分ほど
1.
アイドリングさせる。
メインスイッチを (O)にしてエンジン
2.
を止め、2 ~ 3 分間待つ。
足場のしっかりとした平坦地にメインスタ
3.
ンドを立てる。
4.
オイルレベルゲージを外す。
5.
布等でオイルレベルゲージについたオイル
を拭く。
6.
オイルレベルゲージをねじ込まずに差し込む。
7.
オイルがオイルレベルゲージの上限と下限
の間にあることを確認する。
8.
オイルレベルゲージを確実に取り付ける。
オイルレベルゲージ
上限
メンテナンス
下限
69

エンジンオイル u オイルの補給
オイルの補給
エンジンオイルが不足している、またはオイルレ
ベルが下限に近いときは、推奨エンジンオイルを
メンテナンス
上限まで補給してください。 2 P. 60, 2 P. 112
1.
エンジンオイルの点検後、オイルレベルゲー
ジで確認(2 P. 69)しながら、オイルを注入
口より補給する。
u 上限を超えて補給しないでください。
u ゴミが入らないようにしてください。
u オイルをこぼしたときは完全に拭き取っ
てください。
2.
オイルレベルゲージを確実に取り付ける。
アドバイス
オイルは規定量より多くても少なくても、エンジンに
悪影響を与えます。また 銘柄やグレードの異なるオ
イルを混用しないでください。
推奨エンジンオイルやオイルの選びかたについ
てはメンテナンスの基礎知識をご確認くだ
さい。 2 P. 60
70
オイル漏れの点検
エンジンなどから、オイルが漏れていないこと
を確認します。

トランスミッションオイル
オイルの量の点検
ワッシャー
オイルチェックボルト
ボルト穴
1.
足場のしっかりとした平坦地にメインスタ
ンドを立てる。
2.
オイルチェックボルト、ワッシャーを外す。
3.
オイルがボルト穴の下端まであることを油
面の位置で確認する。
4.
ワッシャーを新品に交換し、オイルチェック
ボルトを確実に取り付ける。
メンテナンス
71

トランスミッションオイル u オイルの補給
オイルの補給
オイルの油面が低い場合は、推奨オイルをボル
ト穴の下端まで補給してください。
メンテナンス
● 上限を超えて補給しない
ゴミが入らないようにする
●
オイルをこぼしたときは完全に拭き取る
●
アドバイス
オイルは規定量より多くても少なくても、トランス
ミッションに悪影響を与えます。また 銘柄やグレー
ドの異なるオイルを混用しないでください。
推奨トランスミッションオイルやオイルの選び
かたについてはメンテナンスの基礎知識をご確
認ください。 2 P. 61
72
オイル漏れの点検
トランスミッションケースなどから、オイルが
漏れていないことを確認します。

ブレーキ
前輪ブレーキ液の点検
1.
足場のしっかりとした平坦地にメインスタ
ンドを立てる。
2.
ブレーキリザーバータンク上面を水平にし、
液面が点検窓の下限(LOWER)以上にある
ことを確認する。
液面が下限以下の場合は、ブレーキパッ
u
ドの摩耗の点検を行ってください。
パッドが摩耗していない場合、あるいは液漏れ
やホースに損傷があるときは Honda 販売店に
ご相談ください。
ブレーキリザーバータンク
メンテナンス
下限
73

ブレーキ u 前輪ブレーキパッドの摩耗の点検
前輪ブレーキパッドの摩耗の
点検
パッドの摩耗限界溝がブレーキディスクの側面
メンテナンス
に達したら、パッドの摩耗限界です。
パッド
パッドの摩耗
ディスク
摩耗限界に達したら左右同時にパッドを交換し
てください。
ブレーキパッドの交換は、Honda 販売店にご相
談ください。
ブレーキキャリパーの下側からのぞいて点検します。
74
限界溝
後輪ブレーキレバーの遊びの
点検
抵抗を感じるまで、左ブレーキレバーを引き、
レバー先端の遊びの量が規定の範囲内にあるこ
とをスケールなどで確認します。
後輪ブレーキレバーの遊び:10 - 20 mm
遊び
規定の範囲を超えている場合は調整してください。

後輪ブレーキレバーの遊びの
調整
ブレーキ u 後輪ブレーキレバーの遊びの調整
1.
後輪のアジャスターを半回転ずつ回し、左ブ
レーキレバーの遊びを調整する。
ブレーキの遊びはハンドルを直進状態にして調
整します。
遊びの調整時は必ず、アジャスターの凹部をピ
ンの凸部に一致させてください。
ピン アジャスター
レバーの調整範囲を超えた場合や、詳しい遊び
の調整については Honda 販売店にご相談くだ
さい。
ピン
遊びが多くなる
アジャスター
遊びが少なくなる
次ページに続く
メンテナンス
75

ブレーキ u 後輪ブレーキレバーの遊びの調整
2.
ブレーキアームを押し、アジャスターとピン
の間に隙間があることを確認する。
ブレーキアーム
メンテナンス
押す
ピン
隙間
アジャスター
調整後は、ブレーキレバーの遊びを確認してく
ださい。
76

ブレーキ u 後輪ブレーキシューの摩耗の点検
後輪ブレーキシューの摩耗の
点検
ブレーキパネル
ブレーキアーム
ブレーキ
インジケーター
5 マーク
左ブレーキレバーをいっぱいに引いて、ブレー
キインジケーターの先端とブレーキパネルの 5
マークが一致しないことを確認します。
一致する場合は、ブレーキシューの使用限界で
すので交換してください。ブレーキシューの交
換は、Honda 販売店にご相談ください。
メンテナンス
77

ブリーザードレーン
ブリーザードレーンの清掃
(Honda 指定 1 年点検整備項目)
エンジンの性能を維持するためには、定期的な
メンテナンス
ブリーザードレーンの清掃が必要です。
清掃のしかた
#
ブリーザードレーンの下に受け皿などを用
1.
意する。
ブリーザードレーンを外し、ブリーザード
2.
レーン内の堆積物を取り除く。
3.
ブリーザードレーンを確実に取り付ける。
78
ブリーザードレーン

スロットル
スロットルの点検
メインスイッチを (O) にした状態でスロッ
トルを作動させ、スムーズに動くかどうか、ハ
ンドルを左右にきっても作動が重くないか、ス
ロットルグリップの遊びが適正か点検します。
異状を感じた場合やスロットルケーブル外表部
に損傷があるときは Honda 販売店にご相談く
ださい。
スロットルグリップの遊び:
2 - 6 mm
遊び
メンテナンス
79

その他の交換
Honda SMART Key の電池交換
Honda SMART Key 装備車
メインスイッチを (On)にしたとき Honda
メンテナンス
SMART Key 警告灯が5回点滅した場合や作動
距離が不安定になった場合は、早めに電池を交
換してください。
電池を交換するときは、 Honda SMART Key の
各スイッチを押さないでください。
電池交換の際は Honda 販売店での交換をおす
すめします。
使用電池:
ボタン電池 CR2032H
80
1 注意
ボタン電池および取り外した部品は小さい
ため、子供が誤って飲み込み、傷害を受ける
可能性があります。
ボタン電池および取り外した部品を子供の
手の届く所に置かないでください。

1.
スリットに、保護布をあてたマイナスドライ
バーもしくはコインなどを差し込み、カバー
を取り外す。
u 傷つき防止のためマイナスドライバーも
しくはコインなどは保護布をあててくだ
さい。
u 本体の内部回路、電子端子などに触れな
いでください。故障の原因となります。
u 防水シール部分の傷つきやゴミの混入に
ご注意ください。耐水性能の低下や故障
の原因となります。
電池交換の際、本体に無理な力を加えな
u
いでください。
その他の交換 u Honda SMART Key の電池交換
2.
古いボタン電池を取り出し、新しいボタン電
池の-側を上側にしてはめ込む。
3.
カバーを取り付ける
u カバーは正しい位置で取り付けられてい
ることを確認してください。
カバー
ボタン電池
保護布
スリット
メンテナンス
81

こんなときは
エンジンが始動しない ................................. P. 83
警告灯が点灯/点滅 ....................................P. 84
PGM-FI 警告灯 ...................................................P. 84
Honda SMART Key 警告灯 ................................P. 85
緊急時のシートロックの解除 ....................... P. 86
緊急時のメインスイッチの解錠 ....................P. 88
その他の故障表示 .......................................P. 91
燃料計の故障表示............................................. P. 91
アイドリングストップ・システムが正しく
作動しない ...............................................P. 92
Honda SMART Key システムが正しく作動
しない...................................................... P. 95
電装部品のトラブル ....................................P. 97
ヒューズ切れ..................................................... P. 97
エンジンが一時的に不調になる ....................P. 98

エンジンが始動しない
スターターモーターは作動する
がエンジンが始動しないとき
次の点を確認してください。
● 正 しい手順でエンジンをかけているか
2P. 40
● 燃料タンクにガソリンはあるか
● PGM-FI 警告灯が点灯していないか
u 点灯している場合は、直ちに Honda 販売
店にご相談ください。
スターターモーターが作動せ
ず始動できないとき
次の点を確認してください。
● 正 しい手順でエンジンをかけているか
2P. 40
● ヒューズが切れていないか 2 P. 59
● バッテリーターミナル部に緩みや腐食がな
いか 2 P. 58
これらに該当しない場合や異常がある場合は、
Honda 販売店にご相談ください。
こんなときは
83

警告灯が点灯/点滅
PGM-FI 警告灯
走行中またはアイドリング中に点灯した場合は
何らかの異常が 考えられます。高速走行をさ
け、直ちに Honda 販売店にご相談ください。
こんなときは
84

警告灯が点灯/点滅 u Honda SMART Key 警告灯
Honda SMART Key 警告灯
Honda SMART Key 装備車
Honda SMART Key 警告灯が 5 回
#
点滅したとき
Honda SMART Key のボタン電池を交換してく
ださい。2 P. 80
メインスイッチの位置が (On)の
#
状態で Honda SMART Key 警告灯
が点滅したとき
メインスイッチが
SMART Key の通信が途切れると Honda SMART
Key 警告灯が点滅します。
以下の場合、通信が途切れることがあります。
● 強い電波やノイズの影響
● 走行中の Honda SMART Key の紛失
(On)のとき車両と Honda
但しアイドリングストップ・システムの作動以
外で、エンジンが停止するまでは操作に影響は
ありません。
Honda SMART Key 警告灯が点滅中にメインス
イッチの位置を SEAT、 (O)または (Lock)
にすると、 Honda SMART Key 警告灯の点滅が
約 20 秒間速くなります。その後自動的に消灯
し、メインスイッチが施錠されます。
u この機能の最初と最後を方向指示器の点滅
でお知らせします。
メインスイッチを 2 秒以上押し続けることでも
この点滅を解除できます。点滅を解除するとメ
インスイッチは施錠されます。
Honda SMART Key がない場合、別の方法でメイ
ンスイッチを解錠することができます。2 P. 88
こんなときは
85

緊急時のシートロックの解除
Honda SMART Key 装備車
エマージェンシーキーを使ってシートロックを
解除できます。
シートの開けかた
#
1.
フロントリッドの左端部を軽く浮かせなが
こんなときは
ら、フロントリッドを手前方向にスライドさ
せる。
フロントリッド
2.
エマージェンシーキーの突起部を緊急用
シートオープナーのスロットに合わせ、エ
マージェンシーキーを反時計回りに回す。
3.
シートを開け、エマージェンシーキーを時計
回りに回す。
緊急用
シートオープナー
86
左端部
スロット
突起部
エマージェンシーキー
閉じる
開ける

シートの閉じかた
#
1.
シートをおろし、シート後部を上から押して
ロックします。シートを軽く 持ち上げて、
ロックがかかっていることを確認してくだ
さい。シートがロックされない場合は、エ
マージェンシーキーを時計回りに回して
ロックします。
2.
緊急用シートオープナーからエマージェン
シーキーを抜き、フロントリッドを取り付け
る。
緊急時のシートロックの解除
こんなときは
フロントリッド
87

緊急時のメインスイッチの解錠
Honda SMART Key 装備車
ID タグを使ってメインスイッチを解錠できま
す。
準備
#
1.
ID タグの ID ナンバーを確認する。
こんなときは
2.
メインスイッチを 4 秒以上押し続ける。
u Honda SMART Key 警告灯が点滅しま
す。
3.
Honda SMART Key 警告灯が点滅中にメイン
スイッチを押す。
u Honda SMART Key 警告灯が点灯に変わ
り、ID ナンバー入力モードになります。
ID タグ
88
ID ナンバー
ID ナンバーの入力
#
メインスイッチが SEAT、 (O)、または
(Lock)の位置のとき ID タグの ID ナンバーを
左から順にメインスイッチを押すことによって
入力します。
ID ナンバーはメインスイッチを押した数によっ
て認証されます。
Honda SMART Key 警告灯が点灯してから5秒
以内にメインスイッチを必要な回数押してくだ
さい。
5秒経過すると、Honda SMART Key 警告灯が消
灯し入力したナンバーが決定されます。再び点
灯したら、次の桁のナンバーを入力してくださ
い。

緊急時のメインスイッチの解錠
入力例
● "0"を入力するには、Honda SMART Key 警告
灯が点灯中に、メインスイッチを押さずに5
秒間待つ。
● "1"を入力するには、Honda SMART Key 警告
灯が点灯してから5秒以内に、メインスイッ
チを1回押す。
"0"を入力するとき:
ID ナンバー
"1"を入力するとき:
ID ナンバー
メインスイッチ
押さない
メインスイッチ
1回押す
ID ナンバー入力が成功した場合
最後の ID ナンバーの入力が終了すると、Honda
SMART Key 警告灯が消灯し、再び点灯したあ
と、メインスイッチが解錠されます。
メインスイッチを6分以内に(On)にしてくだ
さい。
エンジンの始動が可能になります。
メインスイッチの施錠は SEAT、
(O)、ま
たは (Lock)の位置にしてメインスイッチを
2 秒間押してください。
また、 ID ナンバー入力に成功した後、メインス
イッチが SEAT、 (O)、または (Lock)の
位置で6分経過すると自動的に施錠されます。
メインスイッチが施錠されると Honda SMART
Key 警告灯が消灯します。
再びメインスイッチを解錠するには、緊急時の
メインスイッチの解錠をやり直してください。
次ページに続く
こんなときは
89

緊急時のメインスイッチの解錠
ID ナンバー入力に失敗した場合
最後の ID ナンバーの入力が終了すると、Honda
SMART Key 警告灯が 1 秒ごとに点滅したあと
消灯します。
メインスイッチは解錠されません。
緊急時のメインスイッチの解錠をやり直してく
こんなときは
ださい。2 P. 88
ID ナンバー入力をキャンセルする場合
ID 入力中に間違えた場合は、メインスイッチを
2 秒以上押し続けてください。
Honda SMART Key 警告灯が消灯します。
緊急時のメインスイッチの解錠をやり直してく
ださい。 2 P. 88
90

その他の故障表示
燃料計の故障表示
燃料計のマークが図のように点灯、消灯をくりかえ
したときは Honda 販売店にご相談ください。
こんなときは
91

アイドリングストップ・システムが正しく作動しない
次の点を確認してください。該当しない場合や
処置をしても症状が改善されない場合は、お買
い上げの Honda 販売店へご相談ください。
アイドリングストップ表示灯
が点灯しない
こんなときは
アイドリングストップモード切り
#
換えスイッチが (Idling) になっ
ている
● アイドリングストップモード切 り 換えス
イッチを (Idling stop) にしてください。
エンジンが冷えている
#
●
エンジンが冷えている状態ではアイドリン
グストップ・システムは作動しません。エン
ジンの暖機を行ってください。
92
エンジン始動後、走行していない
#
● エンジンを始動したあと、走行(車速
10 km/h 以上)しないとアイドリングストッ
プ・システムは作動しません。一度、走行し
てください。
PGM-FI 警告灯が点灯している
#
PGM-FI 警告灯が点灯している状態では、エ
●
ンジン保護のためアイドリングストップ(エ
ンジンが停止)しません。お買 い 上 げの
Honda 販売店へご相談ください。
バッテリーの電圧が低下している
#
●
バッテリーの電圧が低下するとアイドリン
グストップ・システムが作動しないことがあ
ります。しばらく走行して、一度エンジンを
停止し、スタータースイッチでエンジンを再
始動してください。頻繁に発生する場合は、
Honda 販売店へご相談ください。

アイドリングストップ・システムが正しく作動しない u アイドリングストップ表示灯が点灯しているがアイドリングストップしない
アイドリングストップ表示灯
が点灯しているがアイドリン
グストップしない
停車していない
#
● 車速が 0 km/h にならないとアイドリングス
トップ・システムは作動しません。完全に停
車してください。
スロットルグリップを回している
#
●
スロットルグリップを回しているとアイド
リングストップ・システムは作動しません。
スロットルグリップを全部戻してください。
スロットルグリップを回して
もエンジンが始動しない
サイドスタンドが格納されていない
#
● アイドリングストップ中にサイドスタンド
の操作を行うと、アイドリングストップ表示
灯が点滅から消灯または点灯に切り換わり
アイドリングストップ・システムは解除され
ます。スタータースイッチでエンジンを再
始動してください。2 P. 40
次ページに続く
こんなときは
93

アイドリングストップ・システムが正しく作動しない u アイドリングストップ表示灯は点滅しているがスロットルグリップを回してもエンジンが始動しない
アイドリングストップモード切り
#
換えスイッチが (Idling) になっ
ている
● アイドリングストップ中に、アイドリングス
トップモード切り換えスイッチを (Idling)
こんなときは
にする操作を行うと、アイドリングストッ
プ・システムは解除されます。スタータース
イッチでエンジンを再始動してください。
2 P. 40
94
アイドリングストップ表示灯
は点滅しているがスロットル
グリップを回してもエンジン
が始動しない
● スロットルグリップを回してもエンジンが
始動しない場合はバッテリーコード端子の
緩み、バッテリーあがりが考えられます。こ
のようなときは、バッテリーコード端子に緩
みがないか点検してください。2 P. 66
バッテリーがあがっている場合は、Honda 販
売店にご相談ください。

Honda SMART Key システムが正しく作動しない
Honda SMART Key 装備車
Honda SMART Key システムが正しく作動しな
い場合は次の点を確認してください。
● Honda SMART Key システムが作動停止状態
になっている
Honda SMART Key の ON / OFF スイッチを軽
く押し LED が赤色のときは作動可能状態に切り
換えてください。 2 P. 30
Honda SMART Key の LED が点灯しない場合は
Honda SMART Key の電池を交換してください。
●
Honda SMART Key システムに通信障害がある
Honda SMART Key システムは、微弱な電波
を使用しています。よって以下の使用環境
では正常に作動しないことがあります。
u
近くにテレビ塔や発電所、ラジオ局、空港
など強い電波を発生する設備があるとき
u Honda SMART Key と一緒にノートパソ
コン、ラジオ、携帯電話などの無線通信
機器を携帯しているとき
u Honda SMART Key が金属製のものに接
したり、覆われているとき
● 登録された Honda SMART Key を使用して
いない
登録された Honda SMART Key を使用しな
いと、Honda SMART Key システムは作動し
ません。登録された Honda SMART Key を
使用してください。
次ページに続く
こんなときは
95

Honda SMART Key システムが正しく作動しない
● 壊れた Honda SMART Key を使用している
Honda SMART Key が壊れているとシステム
を作動できません。
エマージェンシーキーと ID タグを持って
Honda 販売店へご相談ください。
こんなときは
● 車両のバッテリーが弱っている、もしくはあ
がっている
バッテリーとバッテリーターミナルを点検
してください。バッテリーが弱っている、ま
たはあがっている場合は Honda 販売店にご
相談ください。
他の原因で Honda SMART Key が作動しない場
合は Honda 販売店にご相談ください。
96

電装部品のトラブル
ヒューズの取り扱いについてはメンテナンスの
基礎知識をご確認ください。 2 P. 59
ヒューズ切れ
ヒューズボックス内のヒューズ
#
バッテリー
カバー
ヒューズ
プーラー
スペア
ヒューズ
メインヒューズ
1.
バッテリーカバーを取り外す。2 P. 67
2.
メインヒューズ、その他のヒューズが切れて
いる場合はヒューズプーラーを使って、同じ
容量のスペアヒューズと交換する。
u スペアヒューズ、ヒューズプーラーは
バッテリーカバーの裏側にあります。
3.
外した部品を逆の手順で取り付ける。
アドバイス
ヒューズが切れた際は、早めに Honda 販売店で点検
し、スペアのヒューズを補充してください。
こんなときは
97

エンジンが一時的に不調になる
燃料ポンプのフィルターがつまると、走行中ス
ロットルグリップを戻したような減速が散発的
に発生します。
この症状が発生しても再走行は可能です。
ガソリンがあるにもかかわらず、走行中一時的
なエンジン不調が発生した場合は、 直ちに
こんなときは
Honda 販売店にご相談ください。
98