
CRF1000L Africa Twin
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission

Honda 車をお買いあげいただきありがとうござ
います。
安全で快適なバイクライフをお楽しみください。
この取扱説明書と共に「メンテナンスノート」
を受取り、下記を確認してください。
● お車の正しい取り扱いかた
● 保証内容と保証期間
● 点検・整備について
● 車両受領書・保証書受領書の記入・捺印
安全運転の基本として以下は重要ですので、お
守りください。
● この取扱説明書を、よくお読みください
● 取扱説明書の推奨手順に従ってください
● 安全に関する表示を理解し、守ってください
安全に関する表示
「運転者や他の方が傷害を受ける可能性のあること」
を回避方法と共に、右記の表示で記載しています。こ
れらは重要ですので、しっかりお読みください。
1 危険
1 警告
1 注意
その他の表示
アドバイス
車の仕様、その他の変更により、この本の表紙や内容
と実車が一致しない場合があります。
車を譲られる場合、次の方にこの取扱説明書およびメ
ンテナンスノートをお渡しください。
この取扱説明書は、 CRF1000L Africa Twin Dual
Clutch Transmission を中心に説明しています。イ
ラストは CRF1000L Africa Twin Dual Clutch
Transmission をベースにしています。
指示に従わないと、死亡または
重大な傷害に至るもの
指示に従わないと、死亡または重
大な傷害に至る可能性があるもの
指示に従わないと、傷害を受け
る可能性があるもの
お車のために守っていただきた
いこと

目次
安全なライディング P. 2
操作ガイド
メンテナンス
こんなときは P. 103
インフォメーション P. 116
スペック P. 128
索引 P. 131
P. 14
P. 65

安全なライディング
この章では安全な運転のために必要な情報を記載しています。
安全のためによくお読みください。
安全上守っていただきたいこと ...................... P. 3
安全運転のために .........................................P. 3
運転するときの注意 ...................................... P. 5
アクセサリーと改造について ....................... P. 12
積載について.............................................. P. 13

安全上守っていただきたいこと
安全上守っていただきたいこと
安全のため、日常的に次の内容をお守りください。
● 道路運送車両法で定められた日常点検・定期点
検を行ってください
● ガソリンの補給は、必ずエンジンを止め、火気
厳禁で行ってください
● 排気ガスには一酸化炭素(CO)などの有害な成
分が含まれているため、エンジンは、風通しの
良い場所でかけてください
安全運転のために
● 走行中、運転者は両手でハンドルを握り、両足
をステップに置いてください
● 同乗者が両手でからだを固定し、両足を後席用
ステップにのせているか確認してください
● 急激なハンドル操作や片手運転などはさけ、安
全な運転を心がけてください
● 同乗者、他の車両、歩行者などに対する配慮を
欠かさないでください
乗車時の服装
運転者と同乗者は必ずヘルメットを着用し、天候や
走行状況に応じ、安全性が高く運転操作のしやす
い、被視認性の高い二輪車用の服装を着用してくだ
さい。
次ページに続く
安全なライディング
3

安全運転のために
ヘルメット
#
安全なライディング
安全基準を満たし、頭のサイズにあった視認性の高
いもの
● 二輪車用で PSC、SG マークか JIS マークのある
ものを推奨します
● 正しくかぶり、あごひもを確実に締めてくださ
い
● 視界を妨げないフェイスシールドまたはゴーグ
ルなどを使用し、眼を保護してください
1 警告
ヘルメットを正しく着用していないと、万一
の事故の際、死亡または重大な傷害に至る可
能性が高くなります。
運転者と同乗者は乗車時、必ずヘルメット、
保護具および保護性の高い服を着用してく
ださい。
4
グローブ
#
摩擦に強い皮製のもの
ブーツまたはライディングシューズ
#
滑りにくく、くるぶしまで覆われたもの
ジャケット・パンツ
#
プロテクターを備え、体の露出の少ない長袖・長ズ
ボン

運転するときの注意
運転するときの注意
慣らし運転
適切な慣らし運転を行うと、お車の性能をより良い
状態に保つことができます。
慣らしのポイント(走行距離 500 km まで)
#
● 急発進、急加速をさける
● 急ブレーキ、急なシフトダウンをさける
● 控えめな運転をする
次ページに続く
安全なライディング
5

運転するときの注意
ブレーキ
安全なライディング
次の項目に注意してください。
● 制動力を効果的に得るために前輪ブレーキと後
輪ブレーキを同時に使う
● 不必要な急ブレーキ、急なシフトダウンをしな
い
u タイヤをロックさせるなど、車体の安定性を
損なうおそれがあります。
u コーナリングの際は、コーナーの手前で減速
してください。
● 雨天走行など滑りやすい路面に注意する
u タイヤがロックしやすく、制動距離が長くな
ります。
● 連続したブレーキ操作をしない
u
長い坂や急な坂で繰り返しブレーキをかける
と、ブレーキの温度が上昇して効きが悪くなる
おそれがあります。エンジンブレーキと断続
的なブレーキ操作を併用してください。
6
ABS(アンチロックブレーキシステム)
#
ABS は、直進制動時のブレーキのかけすぎによる車
輪ロックを制御する装置です。
ABS を正常に機能させるため、タイヤは必ず前後輪
とも指定タイヤをお使いください。
● 制動距離を短くするためのものではない
u ABS を装備していない車両と同様に、路面
が滑りやすくなるほど長い制動距離が必要
になります。
● 低速(約 10 km/h 以下)では普通のブレーキと
同じ作動になる
● ブレーキ操作時に、レバーやペダルに反動が生
じることがある
u ABS が作動しているときの現象で異状では
ありません。反動の強さは状況によって異
なります。

運転するときの注意
エンジンブレーキ
#
スロットルを戻すと、エンジンブレーキが効きま
す。さらにエンジンブレーキを必要とするときは
5 速、4 速・・・とシフトダウンを行ってください。
急激なシフトダウンは、尻振りなどの原因や、エン
ジンやトランスミッションに悪影響を与えます。
また、長い下り坂や急な下り坂などでは、断続的な
ブレーキ操作とエンジンブレーキを併用してくだ
さい。
雨天または水たまりを走行したとき
#
路面が滑りやすくなったり、ブレーキの効き具合が
変化します。慎重なブレーキ操作を心がけてくだ
さい。ブレーキの効きが悪いときは、ブレーキを軽
く作動させながらしばらく低速で走行して、ブレー
キを乾かしてください。
次ページに続く
安全なライディング
7

運転するときの注意
駐車するとき
安全なライディング
● 交通の邪魔にならない平坦で足場のしっかりし
た安全な場所に駐車する
● やむをえず傾斜地や足場の悪い場所に駐車する
ときは、車の転倒や動き出しがないよう安全処
置に十分注意する
● 盗難防止のため、車から離れるときは必ずハン
ドルロックをかけ、キーを抜く
8
サイドスタンドでの駐車
#
1.
メインスイッチを (O)にする。
サイドスタンドを下げ、車の重量がサイドスタ
ンドにかかるまで、車をゆっくり左に傾ける。
ハンドルを右にきった状態での駐車は、車が
u
不安定になり、転倒するおそれがあります。
2.
ハンドルバーを左いっぱいにきる。
3.
ハンドルロックをかけ、キーを抜く。 2 P. 44

運転するときの注意
● マフラーなどが熱くなっているので、他の方が
触れることのない場所に駐車する
● エンジン回転中および停止後しばらくの間はマ
フラー、エンジンなどに触れない
1 注意
マフラー、エンジン、ブレーキなどは、エン
ジン回転中および停止後しばらくの間は熱
くなっています。触れるとヤケドを負う可
能性があります。
• マフラー、エンジン、ブレーキなど高温
になる部分は冷えるまで触れないこと
•
高温になる部分に可燃物が接触せず、他の
方が触れることのないよう配慮すること
次ページに続く
安全なライディング
9

運転するときの注意
燃料補給およびガソリンの取り扱い
安全なライディング
エンジンや触媒装置の損傷を防ぐため、下記に注意
してください。
● 無鉛レギュラーガソリンを使用する
● 高濃度アルコール含有燃料を補給しない
● 軽油や粗悪ガソリン(長期間保管したガソリ
ン)、または不適切な燃料添加剤を使わない
●
燃料タンクの中に、泥、ほこり、水などを入れない
10
1 警告
ガソリンは燃えやすくヤケドを負ったり爆
発して重大な傷害に至る可能性があります。
また身体に帯電した静電気の火花により引
火する可能性があります。
ガソリンを取り 扱 うときは以下のことを
守ってください。
エンジンを止め、火元を遠ざける
•
• 給油は必ず屋外で行う
• こぼれたガソリンは、すぐに拭き取る
• 給油作業前に車体や給油機などの金属部
分に触れて静電気を除去する

運転するときの注意
Honda セレクタブル トルク コントロール
このシステムは、アクセルオンの状態で後輪の空転
を検知した際に、選択したトルクコントロールレベ
ルに応じて後輪への駆動力を制限します。
● トルクコントロールレベルを低く設定した場
合、アクセルオンの状態で後輪が空転する場合
がある
u 運転技術、運転状況に応じてトルクコント
ロールレベルを選んでください。
● トルクコントロールは減速時には作動せず、エ
ンジンブレーキによる後輪のロックは防止しな
い
u スロットルを急に閉じる操作はさけてくだ
さい。特に、滑りやすい路面ではさけてくだ
さい。
● トルクコントロールは、急なスロットル操作や
誤ったスロットル操作、道路状態などを補完す
るものではない
u 天候や路面状況に対して常に十分な注意を
してください。
● トルクコントロールを停止状態(OFF)にする
ことで、ぬかるみ、雪、砂地などからの脱出が
容易になる場合やオフロード走行時にバランス
やコントロールの維持が容易になる場合がある
トルクコントロールを正常に機能させるため、タイ
ヤやエンジンおよび後輪側のスプロケットは指定
のものをお使いください。
安全なライディング
11

アクセサリーと改造について
アクセサリーと改造について
安全なライディング
アクセサリーを装着する際は、安全面から Honda
純正アクセサリーを推奨します。Honda 販売店に
ご相談ください。
Honda 販売店で取り 付けられた Honda アクセサ
リーなどの取り扱いについては、その商品に付属の
説明書をお読みください。
車の構造や機能に関係する改造は、操縦性を悪化さ
せたり、排気音を大きくしたり、ひいては車の寿命
を縮めることがあります。不正改造は法律に触れ
ることはもちろん、他の迷惑行為となります。
車の改造は保証の適用を除外されます。
12
1 警告
不適切なアクセサリーや改造は、万一の事故
の際、死亡または重大な傷害に至る可能性が
高くなります。
アクセサリーを装着する際は、Honda 販売店
にご相談のうえ、取扱説明書に従ってくださ
い。

積載について
積載について
●
荷物を積むと積まないときにくらべて操縦安定性
が変わるため、安全な速度で走行してください
● 荷物の積みすぎに注意し、確実に固定して安全
な速度で走行してください
● ハンドル操作ができなくなる場合があるので、
ハンドル付近に物を置かないでください
● ヘッドライト、ウィンカー、ストップ/テール
ランプ、マフラー周辺への積載はさけてくださ
い
u
過熱によりレンズが溶けたり、荷物が損傷す
る場合があります。
● カバー等が破損する場合があるので、指定の場
所以外に荷物を積まないでください
u 走行やハンドル操作に支障をきたすことが
あります。
● 貴重品やこわれ易いものは積まないでください
● 荷物の積載は下記重量までです
リアキャリア:10 kg
安全なライディング
13

各部の名称
CRF1000L Africa Twin
操作ガイド
14
後輪ブレーキリザーバータンク (P.87)
書類入れ/六角レンチ (P.62)
リアサスペンション縮み側減衰力アジャスター
(P.102)
前輪ブレーキリザーバータンク (P.87)
前輪ブレーキレバー (P.96)
ETC アンテナ (P.64)
スロットルグリップ (P.95)
ブリーザードレーン (P.94)
ABS メインヒューズ (P.114)
メインヒューズ/FI ヒューズ
(P.113)
フロントサスペンション縮み側減衰力
アジャスター (P.99)
バッテリーボックスカバー (P.80)
冷却水リザーバータンク (P.85)
後輪ブレーキペダル

クラッチレバー (P.91)
ブリーザードレーン (P.94)
フロントサスペンションスプリング/
伸び側減衰力アジャスター (P.97) (P.98)
オイルフィルキャップ (P.83)
燃料タンクキャップ (P.60)
バッテリー (P.78)
ETC 車載器 (P.64)
ヒューズボックス (P.111)
フロントシート (P.81)
リアサスペンションスプリングアジャスター
(P.100)
携帯工具/携帯工具ボックス (P.63) (P.77)
リアサスペンション伸び側減衰力アジャスター
(P.101)
シフトレバー (P.52)
ドライブチェーン (P.90)
サイドスタンド (P.8)
オイルレベルゲージ (P.83)
操作ガイド
次ページに続く
15

各部の名称
CRF1000L Africa Twin Dual Clutch Transmission
操作ガイド
16
前ページの続き
後輪ブレーキリザーバータンク (P.87)
書類入れ/六角レンチ (P.62)
リアサスペンション縮み側減衰力アジャスター
(P.102)
前輪ブレーキリザーバータンク (P.87)
前輪ブレーキレバー (P.96)
ETC アンテナ (P.64)
スロットルグリップ (P.95)
ブリーザードレーン (P.94)
ABS メインヒューズ/DCT メインフューズ
(P.115)
メインヒューズ/FI ヒューズ (P.113)
フロントサスペンション縮み側減衰力
アジャスター (P.99)
バッテリーボックスカバー (P.80)
冷却水リザーバータンク (P.85)
後輪ブレーキペダル

パーキングブレーキレバー (P.47) (P.89)
ブリーザードレーン (P.94)
フロントサスペンションスプリング/
伸び側減衰力アジャスター (P.97) (P.98)
オイルフィルキャップ (P.83)
燃料タンクキャップ (P.60)
バッテリー (P.78)
ETC 車載器 (P.64)
ヒューズボックス (P.111)
フロントシート (P.81)
リアサスペンションスプリングアジャスター
(P.100)
携帯工具/携帯工具ボックス (P.63) (P.77)
リアサスペンション伸び側減衰力アジャスター
(P.101)
ドライブチェーン (P.90)
サイドスタンド (P.8)
オイルレベルゲージ (P.83)
操作ガイド
17

メーター
操作ガイド
(アップ)ボタン
SET
ボタン
(ダウン)ボタン
ディスプレイの初期表示
メインスイッチを (On) にすると、全ての表示があらわれます。表示されない部分がある場合は、
Honda 販売店で点検を受けてください。
18

スピードメーター(速度計)
レッドゾーン
(エンジン限界回転域)
操作ガイド
タコメーター(エンジン回転計)
アドバイス
エンジン回転数がレッドゾーンに入らない
ように運転してください。エンジン寿命に
悪影響を与えます。
燃料計
マークが1つ(E)だけ点滅した
ときの燃料残量:約 3.4 ℓ
マークの点滅と同時に走行可能
距離を表示します。 (P.28)
燃料計の故障表示 (P.110)
次ページに続く
19

メーター
前ページの続き
操作ガイド
水温計( )
水温が一定の温度を超えると、水温警告灯が点灯し、
水温計のマークが 1 つ(H)だけ点滅 (P.37)
走行中またはアイドリング中に点滅したときは (P.105)
水温計の故障表示 (P.110)
20
時計(12 時間表示)

外気温計/経過時間表示、瞬間燃費/平均燃費/平均速度/減算トリップメーター/残燃料量/走行可
能距離表示またはオドメーター/トリップメーター表示の切り換えは、
(アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタンで選択し、
SET
ボタンで決定する。
SET
ボタンを押したあと、
外気温計[AIR] /経過時間[ELAPSED] 表示 (P.24)
瞬間燃費[CONS.] /平均燃費[AVG. CONS.] /
平均速度[AVG. SPD.] /
減算トリップメーター[ - TRIP] /
残燃料量/走行可能距離表示 (P.25)
オドメーター[TOTAL] /
トリップメーター[TRIP A / B] 表示 (P.29)
操作ガイド
次ページに続く
21

メーター
操作ガイド
前ページの続き
22
トルクコントロール
レベル表示 (P.48)
D 表示
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
オートマチックモードの
D モード選択時に点灯
(P.56)
S 表示 G 表示
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
オートマチックモードの
S モード選択時に点灯
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
G スイッチを ON にすると
点灯 (P.46)
(P.56)

ギアポジション表示
CRF1000L Africa Twin
ギアポジションを表示します。
u トランスミッションが適切なシフトになっていない場合“-” が表示されます
CRF1000L Africa Twin Dual Clutch Transmission
D モード、S モード選択時(オートマチックモード)および、マニュアルモード選択時にギアポジ
ションを表示
u メインスイッチが (On)の状態で、エンジンストップスイッチを (Run)から (O)に
すると“-”表示が点滅します。
u エンジンストップスイッチが (O)の状態で、メインスイッチを (On)にすると“-” 表示が
点滅します。
ギアポジション表示は、下記の場合も点滅することがありますが異状ではありません。
u 前輪が地面から離れた場合
u メンテナンススタンドを立てるなどして、車輪を空転させた場合
この場合はメインスイッチを (O) にし、再度メインスイッチを (On) にします。
走行中にギアポジション表示の“-” 表示が点滅したときは (P.109)
操作ガイド
次ページに続く
23

メーター
外気温計[AIR] /経過時間[ELAPSED]表示
外気温計/経過時間表示を選択している場合は
操作ガイド
(アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタ
ンで外気温計と経過時間を切り換えることがで
きます。
24
前ページの続き
外気温計 経過時間
外気温計[AIR]
#
外気温を表示
表示範囲: −10 ~ 50 ℃
● −11 ℃以下の場合は“--” を表示します。
● 50 ℃以上の場合は 50 ℃が点滅します。
停止中や低速走行中は外気温が正しく表示され
ないことがあります。
経過時間[ELAPSED]
#
エンジンを始動してからの経過時間を表示しま
す。
表示範囲:0:00 ~19:59(時間:分)
● 経過時間が 19:59 を超えると、0:00 に戻りま
す。

瞬間燃費[CONS.] /平均燃費[AVG. CONS.] /平均速度[AVG. SPD.] /
減算トリップメーター[ - TRIP] /残燃料量/走行可能距離表示
瞬間燃費/平均燃費/平均速度/減算トリップメーター/残燃料量/走行可能距離表示を選択している
場合は (アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタンで瞬間燃費、平均燃費、平均速度、減算トリップ
メーター、残燃料量、走行可能距離を切り換えることができます。
残燃料量 走行可能距離 瞬間燃費 平均燃費 平均速度 減算トリップ
メーター
操作ガイド
リザーブ燃料モードになった
ときに、点線の矢印表示に切
り換わる
(アップ)ボタンを押す
(ダウン)ボタンを押す
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅したときに、
自動的に残燃料量表示に切り換わる
※ リザーブ燃料モード: 燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅し、燃料残量警告灯が点灯したとき、
走行可能距離表示と残燃料量表示が選択できます。
次ページに続く
25

メーター
瞬間燃費[CONS.]
#
瞬間燃費を km/L の単位で表示
操作ガイド
表示範囲: 0.0 ~ 99.9 km/L
● 速度が 7 km/h 未満 の場合 は“--.-” を表示しま
す。
● 瞬間燃費が 0.1 km/L 未満または 99.9 km/L を
超えた場合は“--.-” を表示します。
上記の場合をのぞいて表示が“--.-” になったと
きは、Honda 販売店で点検を受けてください。
26
前ページの続き
平均燃費[AVG. CONS.]
#
トリップメーターをリセットしてからの平均燃
費を km/L の単位で表示
平均燃費は選択しているトリップメーター(A
もしくは B )に基づいて算出します。
オドメーターを表示しているときは、トリップ
メーター A の平均燃費を表示します。
表示範囲:0.0 ~ 99.9 km/L
● 初期表示は“--.-” を表示します。
● 平均燃費が 0.1 km/L 未満または 99.9 km/L を
超えた場合は“--.-” を表示します。
● トリップメーター A もしくは B をリセットし
た場合は“--.-” を表示します。
上記の場合をのぞいて表示が“--.-” になったと
きは、Honda 販売店で点検を受けてください。
平均燃費をリセットするには (P.30)

平均速度[AVG. SPD.]
#
トリップメーターをリセットしてからの平均速
度を km/h の単位で表示します。
平均速度は選択しているトリップメーター(A
もしくは B )に基づいて算出します。
オドメーターを表示しているときは、トリップ
メーター A の平均速度を表示します。
● 初期表示は“---” を表示します。
上記の場合をのぞいて表示が“---” になったと
きは、Honda 販売店で点検を受けてください。
平均速度をリセットするには (P.30)
減算トリップメーター[ - TRIP]
#
設定した距離から走行した距離を減算し、表示
します。
設定範囲: 000.0 ~ 999.0 km
−1600.0 km 以下の場合は“−1600.0”が点滅し
ます。
u
“-1600.0”が点滅後に表示切り換えを行い、再
度減算トリップメーターを表示した場合は、
“ - 1600.0” は点滅しません。
u
減算トリップメーター表示中に
し続けると、設定した距離にリセットされる。
上記の場合をのぞいて表示が“---.-” になったと
きは、Honda 販売店で点検を受けてください。
減算トリップメーターの距離を設定するには
(P.35
)
SET
ボタンを押
操作ガイド
次ページに続く
27

メーター
残燃料量(リザーブ燃料モード時のみ)
#
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅し、燃料残
操作ガイド
量警告灯が点灯したとき、残燃料量を L の単位
で表示
表示範囲: 3.4 ~ 1.0 L
● 1.0 L 以下の場合は“-.-” を表示します。
● バッテリーコードを取り外し、再び取り付けた
場合は“-.-” を表示します。
走行する環境などにより、多少の誤差が生じる
ことがあります。
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅もしくは燃
料残量警告灯が点灯したときは、早めに燃料を
補給してください。
上記の場合をのぞいて表示が“-.-” になったとき
は、Honda 販売店で点検を受けてください。
28
前ページの続き
走行可能距離(リザーブ燃料モード時のみ)
#
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅し、燃料残
量警告灯が点灯したとき、その時点で走行可能
な距離を km の単位で表示
表示範囲: 99 ~ 0 km
● 99 km 以上の場合は“99” を表示します。
● 残燃料量が 1.0 L 以下の場合は“--” を表示しま
す。
● バッテリーコードを取り外し、再び取り付けた
場合は“--” を表示します。
走行する環境などにより、多少の誤差が生じる
ことがあります。
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅もしくは燃
料残量警告灯が点灯したときは、早めに燃料を
補給してください。
上記の場合をのぞいて表示が“--” になったとき
は、Honda 販売店で点検を受けてください。

オドメーター[TOTAL] /トリップメーター[TRIP A / B] 表示
オドメーター/トリップメーター表示を選択している場合は、 (アップ)ボタンまたは (ダウ
ン)ボタンでオドメーター、トリップメーター A 、トリップメーター B を切り換えることができます。
オドメーター トリップメーター A トリップメーター B
(アップ)ボタンを押す
(ダウン)ボタンを押す
オドメーター[TOTAL]
#
総走行距離を表示
表示が “------” になったときは、Honda 販売店で点検を受けてください。
トリップメーター[TRIP A / B]
#
トリップメーターを 0 km にリセットしてからの走行距離を表示
表示が “-----.-” になったときは、Honda 販売店で点検を受けてください。
トリップメーターをリセットするには (P.30)
操作ガイド
次ページに続く
29

メーター
トリップメーター、平均燃費、平均速度のリ
#
前ページの続き
セット
操作ガイド
トリップメーター A をリセットすると、トリッ
プメーター A に基づく平均燃費および平均速度
も同時にリセットされます。
トリップメーター A、トリップメーター A に基
づく平均燃費および平均速度をリセットするに
は、トリップメーター A を表示中に
SET
を押し続ける。
ボタン
トリップメーター B をリセットすると、トリッ
プメーター B に基づく平均燃費および平均速度
も同時にリセットされます。
トリップメーター B、トリップメーター B に基
づく平均燃費および平均速度をリセットするに
は、トリップメーター B を表示中に
SET
ボタン
を押し続ける。
平均燃費 平均速度
30
平均燃費 平均速度
または
トリップ
メーター A
または
または
トリップ
メーター B
または

ディスプレイの設定
ディスプレイは以下の機能の設定ができます。
● 時計の設定
● ディスプレイの明るさ調整
● HISS 表示灯の設定
● 減算トリップメーターの設定
通常表示
時計の設定
ディスプレイの明るさ調整
HISS 表示灯の設定
減算トリップメーターの設定
SET
ボタンと (ダウン)ボタンを押
し続ける
SET
ボタンを押す
以下の方法でもディスプレイの設定から通常表
示に戻ることができます。
● 約 30 秒間ボタンの操作がない場合
u 設定中の項目は破棄され、設定済みの項目の
みが反映されます。
● メインスイッチを (O) にしてから (On)
にする
u 設定中の項目および設定済みの項目が反映
されます。
操作ガイド
次ページに続く
31

メーター
前ページの続き
1 時計の設定
a
メインスイッチを (On) にする。
b
時の表示が点滅するまで、
操作ガイド
SET
ウン)ボタンを押し続ける。
c
(アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタ
ンを押し、時を修正する。
u ボタンを押し続けると数字が早く進みます。
SET
d
ボタンを押し、時を決定する。決定と同時
に分が点滅する。
32
ボタンと (ダ
e
(アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタ
ンを押し、分を修正する。
u ボタンを押し続けると数字が早く進みます。
SET
f
ボタンを押し、分を決定する。決定と同時
にディスプレイの明るさ調整に切り換わる。

2 ディスプレイの明るさ調整
明るさを 5 段階で調整できます。
a
(アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタ
ンを押し、明るさを切り換える。
(アップ)ボタンを押す
(ダウン)ボタンを押す
SET
b
ボタンを押し、明るさを決定する。決定と
同時に HISS 表示灯の設定に切り換わる。
操作ガイド
次ページに続く
33

メーター
前ページの続き
3 HISS 表示灯の設定
HISS 表示灯の点滅の ON、OFF を切り換えるこ
操作ガイド
とができます。
a
(アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタ
ンを押し、“ ”(点滅)か“ ”(点滅しな
い)を選択する。
SET
b
ボタンを押し、設定を決定する。決定と同
時に減算トリップメーターの設定に切 り換わ
る。
34

4 減算トリップメーターの設定
a
現在の設定距離が表示され、百の位の表示が点
滅する。
d
十の位、一の位についても、b、c と同様の
手順で設定します。
SET
e
ボタンを押し、一の位を決定する。決定と
同時に通常表示に戻る。
操作ガイド
b
(アップ)ボタンまたは (ダウン)ボタ
ンを押し、百の位を設定する。
u ボタンを押し続けると数字が早く進みます。
(アップ)ボタンを押す
(ダウン)ボタンを押す
SET
c
ボタンを押すと百の位が決定し、十の位が
点滅する。
減算トリップメーターの設定をした場合、減算
トリップメーターはリセットされます。
SET
ボタンのみで設定を終了させた場合や、設
定前と同じ距離を設定した場合は、減算中の走
行距離はリセットされません。
35

警告灯/表示灯
警告灯/表示灯が点灯すべきときに点灯しない場合は、Honda 販売店で点検を受けてください
操作ガイド
方向指示器表示灯
PGM-FI 警告灯
エンジンストップスイッチが (Run)の状態
で、メインスイッチを ON にすると点灯し、数
秒後に消灯
エンジンストップスイッチが (O)の状態
で、メインスイッチを ON にすると点灯
走行中またはアイドリング中に点灯したときは
(P.106)
油圧警告灯
メインスイッチを (On) にすると点灯し、
エンジンを始動すると消灯
走行中またはアイドリング中に点灯したときは
(P.106)
36
ハイビームパイロットランプ
(前照灯上向き表示灯)
ETC 表示灯 (P.64)

方向指示器表示灯
燃料残量警告灯
● メインスイッチを (On) にすると点灯し、数秒後に消灯
● 燃料がリザーブのみになると点灯
燃料残量警告灯が点灯したときの燃料有効残量: 約 3.4 ℓ
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅し、燃料残量警告灯が点灯したときは (P.28)
ニュートラル表示灯
トランスミッションがニュートラルの位置にあるときに点灯
水温警告灯
走行中またはアイドリング中に点灯したときは (P.105)
パーキングブレーキ警告灯
CRF1000L Africa Twin Dual Clutch Transmission
パーキングブレーキレバーが戻っていないときに点灯
操作ガイド
次ページに続く
37

警告灯/表示灯
トルクコントロール OFF 警告灯
トルクコントロールを停止(OFF)状態に
操作ガイド
すると点灯
HISS 表示灯 (P.119)
● エンジンストップスイッチが (Run)
の状態で、メインスイッチを (On)に
すると一時的に点灯し、数秒後に消灯
● メインスイッチを (O)にすると 2
秒間隔で 24 時間点滅
トルクコントロール警告灯
● メインスイッチを (On)にすると点灯し、速度が約 10 km/h に
達すると消灯
同時に、トルクコントロールが作動可能な状態になる
● トルクコントロール作動時に点滅
走行中に点灯したときは (P.108)
38
前ページの続き

後輪 ABS OFF 警告灯
● メインスイッチを (On) にすると一時的に点灯し、数秒後に消灯
● 後輪の ABS 機能を停止(OFF)状態にすると点灯
ABS 警告灯
メインスイッチを ON にすると点灯し、速度が約 10 km/h に達すると消灯
走行中に点灯したときは (P.107)
操作ガイド
39

スイッチ
CRF1000L Africa Twin
操作ガイド
トルクコントロールスイッチ
トルクコントロールレベルの変更
トルクコントロールの ON / OFF
(P.48)
u 解除はスイッチを押して行います。
ヘッドライト(前照灯)上下切り換えスイッチ/パッシングライトスイッチ(追い越し合図)
• (HI):ヘッドライトが上向き
• (LO):ヘッドライトが下向き
• :ヘッドライトが下向きのときのみ作動
40
ホーンスイッチ
ウィンカー(方向指示器)スイッチ

メインスイッチ
電気回路の ON /OFF、ハンドルロックに使用 (P.44)
u (O) または (Lock)の位置で、キーを抜くことができます。
後輪 ABS スイッチ
後輪 ABS 機能の ON / OFF (P.45)
エンジンストップスイッチ/ スタータースイッチ
通常は、 (RUN)位置にしておく
u 非常時に (OFF)位置にすると、エンジンを停止できます。
ハザード(非常駐車灯)スイッチ
● メインスイッチが (On)の時に使用できる
● ハザードの解除はメインスイッチの位置にかかわらず行える
u ハザードを作動させた状態でメインスイッチを (O)または (Lock)にした場合でも点
滅し続けます。
操作ガイド
次ページに続く
41

スイッチ
CRF1000L Africa Twin Dual Clutch Transmission
操作ガイド
トルクコントロールスイッチ
トルクコントロールレベルの変更
トルクコントロールの ON / OFF
(P.48)
ヘッドライト(前照灯)上下
切り換えスイッチ/パッシング
ライトスイッチ(追い越し合図)
• (HI):
ヘッドライトが上向き
• (LO):
ヘッドライトが下向き
• :ヘッドライトが
下向きのときのみ作動
42
前ページの続き
シフトアップスイッチ(+) (P.59)
ホーンスイッチ
シフトダウンスイッチ(-) (P.59)
ウィンカー(方向指示器)スイッチ
u 解除はスイッチを押して行います。
N-D スイッチ
ニュートラルと AT(オートマ
チック)モードの切り換え
(P.57)

メインスイッチ
電気回路の ON /OFF、ハンドルロックに使用 (P.44)
u (O) または (Lock)の位置で、キーを抜くことができます。
後輪 ABS スイッチ
後輪 ABS 機能の ON / OFF (P.45)
G スイッチ
G スイッチの ON / OFF (P.46)
エンジンストップスイッチ/ スタータースイッチ
通常は、 (RUN)位置にしておく
u 非常時に (OFF)位置にすると、エンジンを停止できます。
A / M スイッチ
AT(オートマチック)モードと MT(マニュアル)モードの切り換え (P.57)
ハザード(非常駐車灯)スイッチ
● メインスイッチが (On)の時に使用できる
● ハザードの解除はメインスイッチの位置にかかわらず行える
u ハザードを作動させた状態でメインスイッチを (O)または (Lock)にした場合でも点
滅し続けます。
操作ガイド
次ページに続く
43

スイッチ
前ページの続き
ハンドルロック
盗難予防のため、駐車するときは必ずハンドル
操作ガイド
ロックをかけましょう。
U 字ロックなどの使用も推奨します。
メインスイッチ
のキー
a
(On)
始動・走行
(O)
停止
(Lock)
ハンドルロック
ができる
44
押す
b
回す
かけかた
#
a
ハンドルを左にいっぱいにきる。
b
キーを押し込みながら、 (Lock)の位置まで
回す。
u ロックがかかりにくい場合は、ハンドルを左
右に軽く動かしてください。
c
キーを抜く
外しかた
#
キーを押し込みながら、 (O)の位置まで回
す。

後輪 ABS 機能
オフロード走行のために、任意で後輪の ABS 機
能を OFF(停止)することができます。
u メインスイッチを (On) にすると、自動的に
前後輪の ABS 機能が ON(有効)になります。
後輪 ABS 機能の OFF(停止)のしかた
a
車を停止する。
b
後輪 ABS OFF 警告灯が点滅を開始するまで後
輪 ABS スイッチを押し続ける。点滅している
間にスイッチを離す。
u 後輪の ABS 機能が OFF(停止)の状態に
なっている場合は、後輪 ABS OFF 警告灯が
点灯します。
u 後輪 ABS OFF 警告灯の点滅が終わるまで
スイッチを押し続けた場合は、後輪の ABS
機能は ON(有効)のままになります。
前後輪 ABS 機能の ON(有効)のしかた
a
車を停止する。
b
後輪 ABS OFF 警告灯が消灯するまで、後輪
ABS スイッチを押し続ける。
メインスイッチを OFF にしてから ON にし
u
ても前後輪の ABS 機能が ON(有効)にな
ります。
前後輪の ABS 機能が
ON(有効)
後輪 ABS
スイッチ
後輪の ABS 機能が
OFF(停止)
操作ガイド
45

G スイッチ
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
操作ガイド
G スイッチを ON にすると、クラッチ制御がオ
フロード走行に適したレスポンス重視の特性と
なります。
• メインスイッチを (On) にすると、G ス
イッチは自動的に OFF になる
• G スイッチは、急なスロットル操作や誤った
スロットル操作、道路状態などを補完するも
のではない
u 天候や路面状況に対して常に十分な注意を
してください。
G スイッチ ON/OFF 切り換え
a
車を停止し、スロットルグリップを完全に閉じ
る。
b
G スイッチを押す。
46
G スイッチ OFF G スイッチ ON
G スイッチ

パーキングブレーキ
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
パーキングブレーキレバー
駐車時と暖機中はパーキングブレーキがかかっ
ていることを確認する
u 走行前にパーキングブレーキが完全に解除され
ていることを確認してください。
かけかた
#
a
パーキングブレーキレバーを強く握る。
b
ロックレバーを矢印の方向に動かしてレバーの
先端をパーキングブレーキレバーブラケットの
段差に押し込み保持する。
c
パーキングブレーキレバーを放すと、後輪が
ロックする。
u パーキングブレーキの調整を適切にしないと、
ロックされないことがあります。(P.89
)
ロックレバー
a
パーキングブレーキレバー
解除のしかた
#
パーキングブレーキレバーを強く握ると自動的
にロックレバーが外れる。
u
走行前にパーキングブレーキが完全に解除さ
れ、パーキングブレーキ警告灯が消灯している
ことを確認してください。
段差
b
操作ガイド
47

Honda セレクタブル トルク コントロール
トルクコントロールレベル(エンジン出力の制
御)を選択、またはトルクコントロールの ON
操作ガイド
と OFF の切り換えができます。
u 運転中にトルクコントロールスイッチを操作し
ないでください。トルクコントロールレベル選
択、またはトルクコントロールの ON と OFF の
切り換えは、車を停止してから行ってください。
u トルクコントロールが作動中(トルクコント
ロール警告灯が点滅中)は、トルクコントロー
ルレベル選択、および ON と OFF の切り換えは
できません。
u メインスイッチを (On) にすると、トルクコ
ントロールレベルは自動的にレベル 3(最大)
になります。
u トルクコントロールを OFF から ON にすると、
トルクコントロールレベルは自動的にレベル 3
(最大)になります。
48
トルクコントロールレベル選択
トルクコントロールスイッチを押してトルクコ
ントロールレベルを選択する。
レベル 3:トルクコントロールレベル最大
レベル 1:トルクコントロールレベル最小
トルクコントロール ON/OFF 切り換え
トルクコントロールスイッチを押し続けてトル
クコントロールの ON と OFF を切り換える。
トルクコントロールスイッチ

レベル 3 レベル 2 レベル 1
操作ガイド
トルクコント
ロールレベル:
最大
OFF
トルクコント
ロールなし
トルクコント
ロールレベル:
中
トルクコント
ロールレベル:
最小
トルクコントロールスイッチを押す
トルクコントロールスイッチを押し続ける
49

エンジン始動
CRF1000L Africa Twin
始動するには、エンジン・冷却水の温度にかか
操作ガイド
わらず、次の手順で行ってください。
アドバイス
• スタータースイッチを押して 5 秒以内でエンジン
がかからないときは、一度メインスイッチを (O)
にしてください。その後バッテリー電圧回復のため
10 秒ほど経ってからやり直してください。
•
無用な空ぶかしや長時間のアイドリングはエンジンやマ
フラー、触媒装置に悪影響を与えます。
•
万一転倒した場合は、一旦メインスイッチを (O)
にしてください。再度走行を行う際は、各部の損傷状
態や、走行に支障が無いかを十分に確認してください。
50
c
a
d
b
a
エンジンストップスイッチが (Run)の位置
にあるか確認する。
b
メインスイッチを (On)に回す。
c
ギアをニュートラルにする。(表示灯点灯)
u ギアが入った状態では始動しません。ただ
し、サイドスタンドが格納されている状態で
クラッチレバーを握れば始動します。
d
スロットルグリップを閉じたまま、スターター
スイッチを押す。
エンジンがかからないときは
#
次の方法を試してください。
a
スロットルグリップを全開にし、スタータース
イッチを 5 秒間押す
b
通常手順(a ~ d)でエンジンをかける。
c
エンジンがかかり、エンジン回転が安定しない
場合はスロットルグリップを少し開ける。
d
エンジンがかからないときは 10 秒間待ってか
ら、a b の手順を繰り返す。
それでも始動できないときは (P.104)
#

CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
始動するには、エンジン・冷却水の温度にかか
わらず、次の手順で行ってください。
e
b
アドバイス
• スタータースイッチを押して 5 秒以内でエンジン
がかからないときは、一度メインスイッチを (O)
にしてください。その後バッテリー電圧回復のため
10 秒ほど経ってからやり直してください。
•
無用な空ぶかしや長時間のアイドリングはエンジンやマ
フラー、触媒装置に悪影響を与えます。
•
万一転倒した場合は、一旦メインスイッチを (O)
にしてください。再度走行を行う際は、各部の損傷状
態や、走行に支障が無いかを十分に確認してください。
c
a
d
a
エンジンストップスイッチが (Run)の位置
にあるか確認する。
b
メインスイッチを (On)に回す。
c
ギアがニュートラルになっているか確認する。
(表示灯点灯)
d
スロットルグリップを閉じたまま、スターター
スイッチを押す。
e
走行前にパーキングブレーキが完全に解除され
ているか確認する。
エンジンがかからないときは (P.50)
#
それでも始動できないときは (P.104)
#
エンジンを停止するときは
#
a
ギアをニュートラルにする。(表示灯点灯)
u ニュートラル以外でメインスイッチを
(O)にすると、クラッチが切れた状態で
エンジンが停止します。
b
メインスイッチを (O)に回す。
c
駐車の際には、パーキングブレーキをかける。
(P.47
)
操作ガイド
51

ギアチェンジ
CRF1000L Africa Twin
この車のトランスミッションは、下 1 速、上 5
操作ガイド
速シフトの 6 速リターン式です。速度に応じて
ギアを切り換えることが必要です。
6
5
4
3
2
N
1
走行前に、サイドスタンドが完全に納まってい
るか確認してください。
サイドスタンドを出したままギアチェンジを行
うと、エンジンが停止します。
52
速度範囲
#
1 速 0 - 60 km/h
2 速 25 - 85 km/h
3 速 35 - 110 km/h
4 速 45 - 135 km/h
5 速 50 - 150 km/h
6 速 55 km/h 以上
シフトダウンについて
追い越しなど、強力な加速が必要なときはシフ
トダウンをします。高い速度でのシフトダウン
は、尻振りなどの原因や、走行安定性を損なう
ほか、エンジンやトランスミッションに悪影響
を与えます。次の速度内で行ってください。
シフトダウン可能限界速度
#
6 速→5 速 150 km/h 以下
5 速→4 速 135 km/h 以下
4 速→3 速 110 km/h 以下
3 速→2 速 85 km/h 以下
2 速→1 速 60 km/h 以下

CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
この車は 6 速オートマチックトランスミッショ
ンを装備しています。AT モード時には自動的
に変速し、MT モード時にはスイッチ操作で変速
することができます。
速度範囲
#
1 速 0 - 60 km/h
2 速 25 - 85 km/h
3 速 35 - 110 km/h
4 速 45 - 135 km/h
5 速 50 - 150 km/h
6 速 55 km/h 以上
シフトダウンについて
追い越しなど、強力な加速が必要なときはシフ
トダウンをします。高い速度でのシフトダウン
は、尻振りなどの原因や、走行安定性を損なう
ほか、エンジンやトランスミッションに悪影響
を与えます。次の速度内で行ってください。
シフトダウン可能限界速度
#
6 速→5 速 150 km/h 以下
5 速→4 速 135 km/h 以下
4 速→3 速 110 km/h 以下
3 速→2 速 85 km/h 以下
2 速→1 速 60 km/h 以下
操作ガイド
次ページに続く
53

ギアチェンジ
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
DCT(デュアルクラッチトランスミッション)
操作ガイド
前ページの続き
DCT には 3 つのモードがあり、走行状況やライディ
ングスタイルに合わせ選択することができます。
走行状況に合わせた最適なタイミングで自動的にシ
フトアップ・シフトダウンを行う AT モードには、
通常走行用の D モードと、よりスポーティーな 3 段
階の S モードの 2 つの走行モードがあります。
MT モードでは、シフトスイッチ操作により、マニュ
アルでのシフトアップ・シフトダウンが可能です。
u
DCT システムを正常に機能させるため、タイヤと
スプロケットは前後とも指定のものをお使いくだ
さい。
N-D スイッチ
A / M スイッチ
AT
モード
レベル 1
レベル 2
MT
モード
DCT システムは自己診断機能を備えており、エンジ
ン始動直後にギアポジション表示に“ ”が数秒間表
示され、その後消灯します。
“ ”が表示されている間は走行モードに切り換えで
きません。
54
レベル 3

ニュートラル(N):
メインスイッチを(On) にすると自動的に選択
されます。
メインスイッチを (On) にしてもニュートラ
#
ルにならない場合:
• メインスイッチを (O) にし、再度(On)
にする
• それでもニュートラルが選択されない場合
(P.109)
u ギアがニュートラルに切り換わるときに音
がすることがありますが、異常ではありませ
ん。
N と D の切り換え可能な条件:
#
• 停止した状態でアイドリングしている
• スロットルを完全に閉じている
u スロットル操作中は N と D の切り換えはで
きません。
• ホイールが静止している
u
ホイールが回転している状態では、N と D
の切り換えはできません。
• サイドスタンドが格納されている
アドバイス
クラッチの損傷をさけるため、長時間上り坂でスロット
ルを操作して停止状態を保たないでください。
操作ガイド
次ページに続く
55

ギアチェンジ
オートマチック(AT)モード:
このモードでは走行状況に従って自動的にギア
操作ガイド
が変速されます。
シフトアップスイッチ(+)、シフトダウンス
イッチ(-)を使って、一時的にギアチェンジ
することができます。カーブの手前など、一時
的に減速したいときに便利です。(P.59)
AT モード内では D モード、S モードの 2 種類の
モードを選択できます。
D モード:
#
AT モードを選択時の標準モードです。通常走
行や燃費走行の場合に選択します。
S モード:
#
AT モード選択時での追い越しや登坂、引き離し
など、より大きな駆動力が必要な場合に選択し
ます。
S モードには 3 段階の設定があります。
56
前ページの続き
マニュアル(MT)モード:
6 速マニュアル操作です。
シフトスイッチ操作により、任意に 1 速~ 6 速
を選択できます。(P.59)

ニュートラルと AT、MT モードの切り換え
ニュートラル(N)から AT モードへの切り換え
#
N-D スイッチの D-S 側を押します(a)。
D 表示が点灯し、ギアポジション表示に“1”が表
示され、ギアが 1 速に入ります。
AT、MT モードからニュートラルへの切り換え
#
N-D スイッチの N 側を押します(b)。
AT モード時の D モードと S モードの切り換え
#
N-D スイッチの D-S 側を押します。S 表示もし
くは D 表示が点灯します(c、d)。
AT モードと MT モードの切り換え
#
A / M スイッチを押します(e)。
MT モード選択時は、S 表示もしくは D 表示は点
灯しません(f)。
a
b
A / M
スイッチ
e
c d f
操作ガイド
次ページに続く
57

ギアチェンジ
AT モード時の S モードレベルの選択
#
S モード時に N-D スイッチの D-S 側を押し続
操作ガイド
けます(a)。
u スロットルグリップを完全に閉じてください。
その後 S モードの任意のレベルを選択します。
レベル 1
レベル 2
レベル 3
N-D スイッチの D-S 側を押し続ける
N-D スイッチの D-S 側を押す
58
前ページの続き
N-D スイッチ
a
レベル 1 レベル 3レベル 2
レベルをあげるごとに、より高い
エンジン回転数を使えます。
メインスイッチを (O) または、S モード以
外にしても、選択されたレベルを保持します。

MT モード時の走行
シフトアップスイッチ(+)、シフトダウンス
イッチ(-)でシフトアップ、シフトダウンを
行います。
選択されたギアは、ギアポジション表示に表示
されます。
u MT モード時にギアは自動的にシフトアップし
ません。エンジン回転数がレッドゾーンに入ら
ないようにしてください。
u MT モード時でも低速になると、ギアは自動的
にシフトダウンします。
u MT モード時でも発進は 1 速から行います。
シフト制御
エンジン回転数がレブリミットを越える場合は
シフトダウンはできません。
ギアチェンジの操作
シフトアップ:
#
シフトアップスイッチ(+)を押します(g)。
シフトダウン:
#
シフトダウンスイッチ(-)を押します(h)。
u シフトスイッチを押したままでは連続で変速し
ません。続けて変速をするときは、一度シフト
スイッチから指を離して再びシフトスイッチを
押してください。
g シフトアップスイッチ
g
h
シフトダウンスイッチ
操作ガイド
59

燃料補給
メインスイッチのキー
操作ガイド
燃料がにじみ出ることがあるので、レベルプ
レート以上入れないでください。
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
タンク容量:18 ℓ
燃料についての注意 (P.10
#
60
キーカバー
給油口
レベルプレート燃料タンクキャップ
)
燃料タンクキャップの開けかた
キーカバーを開け、キーを差し込み右に回して、
燃料タンクキャップを開ける。
燃料タンクキャップの閉じかた
a
燃料タンクキャップを手で確実に押してロック
する。
b
キーを抜き、キーカバーを閉じる。
u キャップがロックされないと、キーは抜けま
せん。
1 警告
ガソリンは燃えやすいため、ヤケドを負った
り、爆発して重大な傷害に至る可能性があり
ます。
燃料補給およびガソリンの取り扱い 2 P. 10

その他装備の使いかた
ヘルメットホルダー
ヘルメットホルダーはフロントシート下にあり
ます。ヘルメットホルダーワイヤーはフロント
シート下のリアフェンダーの上にあります。
(P.62 )
ヘルメットホルダー
ワイヤー
ヘルメット
D- リング
ヘルメット
ホルダー
ヘルメットホルダーワイヤー
u
ヘルメットホルダーは駐車時のみお使いください。
フロントシートの取り外しかた (P.81)
#
1 警告
ヘルメットホルダーにヘルメットをつけた
まま走行しないでください。
走行の妨げになり、重傷を負ったり死亡した
りする事故が発生することがあります。
次ページに続く
操作ガイド
61

その他装備の使いかた
ヘルメットホルダーワイヤー/U 字ロック収納
フロントシート下にヘルメットホルダーワイ
操作ガイド
ヤー、U 字ロック収納があります。
ヘルメットホルダーワイヤー
前ページの続き
書類入れ/六角レンチ
フロントシート裏側に、書類入れと六角レンチ
があります。
六角レンチ
U 字ロック収納バンド
u ヘルメットホルダーワイヤーと U 字ロック
は図のようにリアフェンダーの上に収納し、
バンドでしっかりと固定してください。
u U 字ロックは、形状によって収納できない場
合があります。
フロントシートの取り外しかた (P.81)
#
62
書類入れ
フロントシートの取り外しかた (P.81)
#

携帯工具
携帯工具ボックス内に携帯工具があります。
携帯工具ボックス
携帯工具
携帯工具ボックスの取り外しかた (P.77)
#
リアキャリア
最大積載量を超 えて荷物を積まないでくださ
い。
最大積載量:10 kg
リアキャリア
操作ガイド
次ページに続く
63

その他装備の使いかた
ETC 車載器/ ETC 表示灯/ ETC アンテナ
ETC 車載器の取り扱いについては、別冊の ETC
操作ガイド
車載器取扱説明書をお読みください。
ETC 車載器
フロントシートの取り外しかた (P.81)
#
64
前ページの続き
ETC 表示灯
ETC アンテナ
ETC アンテナはフロントカバーの中にありま
す。

メンテナンス
メンテナンスを行う前に必ず「メンテナンスの基礎知識」をお読みください。
また、サービスデータについては「スペック」を参照ください。
メンテナンスの基礎知識.............................. P. 66
主要部品の脱着方法 ....................................P. 77
携帯工具ボックス ............................................. P. 77
バッテリー ......................................................... P. 78
バッテリーボックスカバー .............................P. 80
フロントシート ................................................. P. 81
エンジンオイル........................................... P. 83
冷却水 .......................................................P. 85
ブレーキ ....................................................P. 87
ドライブチェーン .......................................P. 90
クラッチ ....................................................P. 91
ブリーザードレーン ....................................P. 94
スロットル ................................................. P. 95
その他の調整.............................................. P. 96

メンテナンスの基礎知識
メンテナンスの基礎知識
メンテナンスの重要性
お車をご使用の方の安全と車を快適にご使用いた
メンテナンス
だくために、日常のお車の使用状況に応じて、お客
様の判断で適時行っていただく日常点検と、1 年ご
と(12 か月ごと)、2 年ごと(24 か月ごと)の定
期点検整備が義務付けられています。安全快適に
お乗りいただくために、必ず実施してください。
1 警告
誤った点検整備や、不適当な整備、未修理
は、転倒事故などを起こす原因となり、死亡
または重大な傷害に至る可能性があります。
• 点検整備は、取扱説明書・メンテナンス
ノートに記載された点検方法・要領を守
り、必ず実施してください。
• 異状箇所は乗車前に修理してください。
66
安全なメンテナンスのために
メンテナンスにあたっては、次のことに注意してく
ださい。
● エンジンを停止し、キーを抜いた状態で行う
● 平坦地で足場のしっかりとした場所で行う
● エンジン、マフラー、ブレーキなど高温になる
部分はヤケドのおそれがあるので、冷えるまで
触れない
● エンジンを始動して作業をする場合は、換気を
十分に行う
日常点検
安全快適にご使用いただくために法令に従って、日
常のお車の使用状況に応じて、お客様の判断で適時
行う点検です。
点検時期の目安としては、長距離走行や洗車時、給
油時などに実施し、その結果をメンテナンスレコー
ドに記入してください。
異音や異状を感じたときは、直ちに Honda 販売店
にご相談ください。

メンテナンスの基礎知識
日常点検項目
#
この車には下記の日常点検項目が適用されます。
● ブレーキ
• レバーの遊び(油圧式)
• ペダルの遊び(油圧式)
• ブレーキの効き具合
• ブレーキ液の量
● タイヤ
• 空気圧
• 亀裂、損傷
• 異状な摩耗
•
溝の深さ
● エンジン
冷却水の量
•
オイルの量
•
かかり具合、異音
•
低速、加速の状態
•
● 灯火装置および方向指示器
● 運行において異状が認められた箇所
● ドライブチェーンの緩み(Honda 指定)
定期点検
安全快適にお車をご使用いただくために、定期点検
を必ず実施してください。
また、これらの他にも使い始めてから1か月目(ま
たは、1,000 km 時)に行う点検、Honda が指定す
る点検整備項目もあります。
道路運送車両法で定められた点検
#
道路運送車両法で定められた点検には、以下の種類
があります。
●
日常点検
●
1 年ごと(12 か月ごと)に行う点検
●
2 年ごと(24 か月ごと)に行う点検
小型二輪車[250 cm3(cc)を超えるもの]は、1
回目を登録日から 3 年後に、2 回目以降は 2 年ごと
に、国で定める継続検査が必要です。
次ページに続く
メンテナンス
67

メンテナンスの基礎知識
ご自身で点検を実施する場合
#
安全のため、ご自分の知識と技量に合わせた範囲内
で行ってください。難しいと思われる内容につい
ては、Honda 販売店にご相談ください。
メンテナンス
点検結果は、メンテナンスノートの定期点検整備記
録簿に記入し、大切に保存、携行してください。
1 か月目点検について
#
新車から 1 か月目(または、1,000 km 時)は、特
に初期の点検整備が車の寿命に影響することを重
視し、点検を無料でお取り扱いいたします。お買い
あげの Honda 販売店で行ってください。他の販売
店にてお受けになると有料となる場合があります。
また、オイル代、消耗部品代および交換工賃等は実
費をいただきます。詳細については、メンテナンス
ノートをご覧ください。
交換部品について
#
整備の際は、Honda 純正部品を使用してください。
色物部品をご注文のときは、カラーラベルに記載さ
れているモデル名、カラーおよびコードをお知らせ
ください。
68
カラーラベルは、フロントシートを取り外すと確認
できます。 2 P. 81
カラーラベル
1 警告
Honda 純正部品以外のアクセサリー・部品の
使用や、不正な改造は思わぬ事故の原因とな
り、重傷を負ったり、死亡したりすることが
あります。
Honda 純正部品を使用してください。

メンテナンスの基礎知識
バッテリー
この車は、メンテナンスフリータイプのバッテリー
を使用しており、バッテリー液の点検、補給は必要
ありません。バッテリーのターミナル部に汚れや
腐食がある場合のみ清掃してください。
また、密閉式の液口キャップは絶対に取り外さない
でください。バッテリー充電時も液口キャップを
取り外す必要はありません。
アドバイス
バッテリーには寿命があります。交換時期について
は、Honda 販売店にご相談ください。交換する場合
は、必ず同型式のメンテナンスフリーバッテリーを使
用してください。
万一の場合の応急処置
#
以下のようなときは、応急処置したあと、直ちに医
師の診察を受けてください。
● 電解液が眼に付着したとき
u コップなどに入れた水で、15 分以上洗浄し
てください。加圧された水での洗浄は、眼を
痛めるおそれがあります。
● 電解液が皮膚に付着したとき
u 電解液のついた服を脱ぎ、皮膚を多量の水で
洗浄してください。
● 電解液を飲み込んだとき
u 水、または牛乳を飲んでください。
1 警告
バッテリーには、希硫酸が電解液として含ま
れています。希硫酸は腐食性が強く、眼や皮
膚に付着すると重いヤケドを負います。
• バッテリーの近くで作業するときは、保
護メガネと保護服を着用
• バッテリーを子供の手の届く所に置かな
い
• ショートによる火花やたばこなどの火気
に十分注意する
次ページに続く
メンテナンス
69

メンテナンスの基礎知識
ターミナル部の清掃
#
1.
バッテリーを取り外す。 2 P. 78
2.
ターミナル部が腐食して白い粉が付いている場
合は、ぬるま湯を注いで拭く。
メンテナンス
3.
ターミナル部の腐食が著しいときは、ワイヤー
ブラシまたはサンドペーパーで磨く。
4.
清掃後、バッテリーを取り付ける。
電装部品やアクセサリーを取り付けるときは純正アクセ
サリーをご使用ください。それ以外のものを使用すると
バッテリーあがりや故障の原因となります。
ヒューズ
この車の電気回路は、ヒューズで保護されていま
す。電装部品が動作しないときは、ヒューズを調
べ、必要に応じて交換してください。 2 P. 111
70
ヒューズの点検・交換
#
メインスイッチを (O)にして、ヒューズを取
り外して点検します。切れている場合は、指定され
ている容量のヒューズと交換してください。
ヒューズの容量はスペックページをご確認くださ
い。 2 P. 130
ヒューズ切れ
アドバイス
指定容量を超えるヒューズを使用すると、配線の過熱
焼損の原因になるので絶対に使用しないでください。
交換してもすぐにヒューズが切れる場合は、ヒュー
ズの劣化以外の原因が考えられます。 Honda 販売
店にご相談ください。

メンテナンスの基礎知識
エンジンオイル(トランスミッションオイル)
エンジンオイルは走行距離や走行状況、時間の経過
とともに劣化したり減っていきます。そのため、定
期交換時期に行う交換だけではなく日常点検によ
るオイル点検・補給が必要です。汚れたり古くなっ
たオイルはエンジンに悪影響を与えますので早め
に交換してください。
オイル交換は Honda 販売店で行うことを推奨しま
す。交換時期はスペックページをご確認くださ
い。 2 P. 129
エンジンオイル(トランスミッションオイル)
#
の選びかた
推奨エンジンオイル(トランスミッションオイル):
Honda 純正 ウルトラ G1
相当品をご使用の場合は、オイル容器の表示を確認
し、下記の全ての規格を満たしているオイルをお選
びください。全ての規格を満たしている場合でも
特性が異なりこの車に適合しない場合があります。
●
JASO T 903 規格
●
SAE 規格
API 分類
※ 3
●
※ 1
※ 2
:MA
:10W-30
:SG・SH・SJ・SL 級相当
また、必要以上に摩擦を低減するオイル添加剤はエ
ンジンやクラッチの性能や寿命に悪影響を与える
場合がありますので使用しないでください。
※1:
JASO T 903 規格は、二輪車用4サイクルエンジン
オイルの性能を分類する規格です 。適合 し届け出
されたオイルの容器には、次の表示があります。
上段:オイルコード
下段:性能分類の表示
MA 性能であることを示
しています
※2:
SAE 規格は、オイルの粘度を定めた規格です。
※3:
API 分類は、エンジンオイルのグレードに関する分
類です。API マークの入っている相当品を使用す
る場合、下記のものをご使用ください。
推奨しません 推奨します
メンテナンス
71

メンテナンスの基礎知識
ブレーキ液
銘柄の異なるブレーキ液を使用しないでください。
ブレーキ液が変質したりブレーキ装置の故障の原
因となることがあります。
メンテナンス
アドバイス
ブレーキ液は、プラスチックや塗装面を損傷します。
漏れたブレーキ液は直ちに拭き取ってください。
指定ブレーキ液:
Honda 純正ブレーキフルード
DOT4
冷却水
Honda 純正ウルトララジエーター液を、蒸留水また
は水道水で下記濃度に薄めてお使いください。
標準濃度:50%
濃度による不凍温度:
30% の場合:-16°Cまで
50% の場合:-37°C まで
72
アドバイス
指定以外のラジエーター液や不適当な水(井戸水や天
然水)を使うと、サビなどの原因となります。
エアクリーナー
この車には、ろ紙にオイルを含ませたビスカス式の
エアクリーナーエレメントが装備されており点検・
清掃は不要ですが定期的な交換が必要です。
エアクリーナーエレメントの交換は、Honda 販売店
にご相談ください。交換時期はスペックページを
ご確認ください。 2 P. 129
ドライブチェーン
チェーンは、定期的に点検および給油を行ってくだ
さい。また悪路走行が多い場合や連続高速走行、急
加速を繰り返すような運転を行う場合には、頻繁に
点検を行ってください。 2 P. 90
チェーンの異常(回転が滑らかでない、異音、固
着、ローラーや O-リングの損傷)は、Honda 販売
店にご相談ください。

メンテナンスの基礎知識
ドライブチェーンの清掃と給油
#
緩み(たるみ)の点検後、車体を前後に動かし、
チェーンやスプロケットに付着した泥、汚れを中性
洗剤またはチェーンクリーナーを使用し、乾いた布
などで落とします。汚れがひどい場合、やわらかい
ブラシを使用してください。汚れを落としたあと
は、十分に乾燥させ、推奨オイルをチェーンロー
ラーの両側に給油してください。
推奨オイル:
Honda 純正チェーンオイルまたは相当品
チェーンは、ゴムのシールを使用しているため、ス
チーム / 高圧洗浄、ワイヤーブラシ、ガソリンやベ
ンゼンなどの揮発性溶剤、研磨材が入っている洗剤
は使用しないでください。
シール(O-リング)チェーン専用の、クリーナーや
潤滑油(チェーンスプレーなど)以外は使用しない
でください。
オイルがブレーキやタイヤに付着しないようにし
てください。チェーンにオイルをつけ過ぎると、衣
服や車に飛び散り汚しますので、オイルをつけ過ぎ
ないよう注意してください。
ブリーザードレーン
エンジンの性能を維持するためには、定期的なブ
リーザードレーンの清掃が必要です。2 P. 94
メンテナンス
73

メンテナンスの基礎知識
タイヤ
空気圧の点検
#
タイヤの空気圧は徐々に低下します。また、タイヤ
によっては空気圧不足が見た目ではわかりづらい
メンテナンス
ため、少なくとも 1 か月ごとにタイヤゲージを使用
して空気圧を点検してください。
タイヤは、走行後は温まり空気圧が高くなることが
ありますので、必ず冷えた状態で点検してくださ
い。
亀裂と損傷の点検
#
タイヤの全周に、亀裂や
損傷、ひび割れおよび釘、
石、 その他 の 異物が刺
さったり、かみ込んだり
していないかを点検しま
す。道路の縁石などにタ
イヤ側面を接触させた
り、大きな凹みや突起物を乗り越したときは、必ず
点検してください。
74
異状な摩耗の点検
#
タイヤの接地面が異状に
摩耗していないかを点検
します。

溝の深さの点検
#
ウェアインジケーター(スリップサイン)により溝
の深さを確認します。サインが現れたときは、直ち
に交換してください。また、安全走行のため、ト
レッド中央部の溝の深さが最小残溝量になったと
きは交換してください。
ウェアインジケーター
表示マーク
メンテナンスの基礎知識
1 警告
過度にすり減ったタイヤの使用や、不適正な
空気圧での運転は、転倒事故などを起こす原
因となり、死亡または重大な傷害に至る可能
性があります。
取扱説明書に記載されたタイヤの空気圧を
守り、規定の数値を超えてすり減ったタイヤ
は交換してください。
メンテナンス
次ページに続く
75

メンテナンスの基礎知識
タイヤを交換するときは、必ず指定タイヤを使用し
てください。指定以外のタイヤは、操縦性や走行安
定性に悪影響を与えることがありますので使用し
ないでください。
メンテナンス
タイヤの交換は、Honda 販売店にご相談ください。
指定タイヤ、空気圧、最小残溝量(溝の深さ)はス
ペックページをご確認ください。 2 P. 129
● ホイールバランス調整のためにバランスウェイ
トを貼り付けるときは、Honda 純正部品、又は
同等品のバランスウェイトを使用してくださ
い。
76
1 警告
指定以外のタイヤを取り付けると、操縦性や
走行安定性に悪影響を与えることがありま
す。また、そのことが原因で転倒事故などを
起こし、死亡または重大な傷害に至る可能性
があります。
タイヤ交換時には、必ず取扱説明書に記載さ
れた指定タイヤを取り付けてください。

主要部品の脱着方法
携帯工具ボックス
携帯工具ボックス 携帯工具ボックスバンド
ボルト
ガイド
フック
取り外し
#
1.
フロントシートの裏側にある六角レンチを
使い、ボルトを取り外す。 2 P. 62
2.
ガイドからフックを外し、携帯工具ボックス
バンドを取り外す。
3.
携帯工具ボックスを取り外す。
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います
メンテナンス
77

主要部品の脱着方法 u バッテリー
バッテリー
バッテリーボックスリッド
メンテナンス
78
+ 端子
ボルト B ナット
バッテリー/バッテリーケース
ボルト A
- アース端子
取り外し
#
メインスイッチが (O)になっていることを
確認してください。
1.
携帯工具ボックスを取り外す。2 P. 77
2.
バッテリーボックスリッドを開ける。
3.
- アース端子のボルト A を外し、- コード
を外す。
4.
+ 端子のボルト B を外し、+ コードを外す。
u + 端子を外すときは、- アース端子が周
辺の金属部品に触れていないことを確認
してください。
5.
端子のナットを落とさないよう、バッテリー
/バッテリーケースを取り出す。

- 端子
ボルト B
主要部品の脱着方法 u バッテリー
6.
- 端子のボルト B を外し、- コードを外す。
7.
端子のナットを落とさないよう、バッテリー
ケースからバッテリーを取り出す。
ナット
バッテリー
バッテリーケース
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。
バッテリーコードは、必ず先に+側より取り付
けてください。また、ターミナル部にゆるみが
生じないように、確実にボルトを締め付けてく
ださい。
+ 端子を取り付けるときは、- アース端子が周
辺の金属部品に触れていないことを確認してく
ださい。
バッテリーコードを再び取り付けたときに、時
計の時刻がずれている場合は合わせ直してくだ
さい。 2 P. 32
バッテリーの取り扱いについてはメンテナンス
の基礎知識をご確認ください。 2 P. 69
メンテナンス
79

主要部品の脱着方法 u バッテリーボックスカバー
バッテリーボックスカバー
バッテリーボックスカバー
メンテナンス
ガイド ツメ ボルト
80
取り外し
#
1.
ボルトを取り外す。
2.
ガイドからツメを外して、バッテリーボック
スカバーを取り外す。
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。

フロントシート
取り外し
#
フロントシート
シートロック
メインスイッチのキー
1.
メインスイッチのキーをシートロックに差
し込み、右に回して保持しながらシートロッ
クを解除する。
2.
シートを前方へずらしながら持ち上げて取
り外す。
主要部品の脱着方法 u フロントシート
取り付け
#
ハイポジションを選択するとき:
1.
フロントシートの後ろ側にある凸部をリア
キャリアにある上側のガイドに差し込む。
ハイポジション:
凸部
フロントステー
ガイド
フロントシート
メンテナンス
凸部
次ページに続く
81

主要部品の脱着方法 u フロントシート
ローポジションを選択するとき:
フロントシートの後ろ側にある凸部をリア
キャリアにある下側のガイドに差し込む。
ローポジション:
メンテナンス
凸部
フロントステー
フロントシート
82
凸部
ガイド
ハイポジションを選択するとき:
2.
フロントシートの前側にある下側の凸部を
フロントステーに差し込む。
ローポジションを選択するとき:
フロントシートの前側にある上側の凸部を
フロントステーに差し込む。
3.
シートを中央に押し下げ、ロックする。
u シートを軽く持ち上げて、しっかりと取
り付けられていることを確認してくださ
い。
u メインスイッチのキーをシート下に置き
忘れた状態でシートを取り付けると、自
動的にロックされ、キーを取り出せなく
なりますのでご注意ください。

エンジンオイル
オイルの量の点検
1.
足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ
ンドを立てる。
2.
3 ~ 5 分ほどアイドリングさせる。
メインスイッチを (O)にしてエンジン
3.
を止め、2 ~ 3 分間待つ。
オイルレベルゲージを外す。
4.
布等でオイルレベルゲージについたオイル
5.
を拭く。
車を倒さないようにまっすぐに起こす。
6.
7.
オイルレベルゲージをねじ込まずに差し込
む。
8.
オイルがオイルレベルゲージの上限と下限
の間にあることを確認する。
9.
オイルレベルゲージを確実に取り付ける。
オイルフィルキャップ
上限
メンテナンス
下限
オイルレベルゲージ
83

エンジンオイル u オイルの補給
オイルの補給
エンジンオイルが不足している、またはオイル
レベルが下限に近いときは、推奨エンジンオイ
メンテナンス
ルを上限まで補給してください。 2P. 71,
2 P. 129
1.
エンジンオイルの点検後、オイルフィル
キャップを取り外し、オイルレベルゲージで
確認しながら、オイルを注入口より補給す
る。
u オイルレベルを確認するときは、足場の
しっかりとした平坦地にサイドスタンド
を立て、車を倒さないようにまっすぐに
起こしてください。
u 上限を超えて補給しないでください。
u ゴミが入らないようにしてください。
u オイルをこぼしたときは完全に拭き取っ
てください。
2.
オイルフィルキャップとオイルレベルゲー
ジを確実に取り付ける。
84
アドバイス
オイルは規定量より多くても少なくても、エンジンに
悪影響を与えます。また 銘柄やグレードの異なるオ
イルを混用しないでください。
推奨エンジンオイルやオイルの選びかたについ
てはメンテナンスの基礎知識をご確認くださ
い。 2 P. 71
オイル漏れの点検
エンジンなどから、オイルが漏れていないこと
を確認します。

冷却水
冷却水の量の点検
1.
足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ
ンドを立てる。
2.
車を倒さないようにまっすぐに起こす。
冷却水がリザーバータンクの上限(UPPER)
3.
と下限(LOWER)の間にあることを確認す
る。
リザーバータンク
上限(UPPER)
下限(LOWER)
冷却水の減り具合が著しいとき、またはリザー
バータンクに冷却水がない場合は水漏れが考え
られます。Honda 販売店にご相談ください。
メンテナンス
85

冷却水 u 冷却水の補給
冷却水の補給
冷却水の補給はリザーバータンクキャップから
行い、ラジエーターキャップは外さないでくだ
メンテナンス
さい。
リザーバータンクキャップを取り外す。
1.
平坦地で車体を垂直にし、冷却水(2 P. 72)
2.
のレベルを確認しながら補給する。
u 上限(UPPER)を超えて補給しないでく
ださい。
u ゴミが入らないようにしてください。
3.
リザーバータンクキャップを確実に取り付
ける。
86
リザーバータンクキャップ
1 警告
エンジンが熱いときにラジエーターキャッ
プを外すと冷却水が噴き出し、重いヤケドを
負います。
ラジエーターキャップを外す前には、必ずエ
ンジン、ラジエーターが冷えていることを確
認してください。

ブレーキ
ブレーキ液の点検
1.
足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ
ンドを立てる。
フロント
2.
液面が点検窓の下限(LOWER)以上にある
ことを確認する。
3.
が上限(UPPER)と下限(LOWER)の間に
あることを確認する。
フロント リア
下限(LOWER)
リザーバータンク上面を水平にし、
リア
リザーバータンク上面を水平にし、液面
前輪ブレーキリザーバータンク 後輪ブレーキリザーバータンク
u 液面が下限(LOWER)以下の場合は、ブ
レーキパッドの摩耗の点検を行ってくだ
さい。
パッドが摩耗していない場合、あるいは液漏れ
やホースに損傷があるときは Honda 販売店に
ご相談ください。
上限(UPPER)
下限(LOWER)
メンテナンス
87

ブレーキ u ブレーキパッドの摩耗の点検
ブレーキパッドの摩耗の点検
フロント
パッドの摩耗限界溝が無くなったら、パッドの
メンテナンス
摩耗限界です。
リア
パッドの摩耗限界溝がブレーキディスクの側面
に達したら、パッドの摩耗限界です。
フロント リア
ディスク
パッドの
摩耗限界溝
88
パッドの
摩耗限界溝
パッド
パッドの
摩耗限界溝
ディスク
摩耗限界に達したら左右同時にパッドを交換し
てください。
ブレーキパッドの交換は、Honda 販売店にご相
談ください。
フロント
1.
ブレーキキャリパーの前側からの
ぞいて点検します。
u 点検は片側だけでなく、左右のキャリ
パーで行ってください。
リア
2.
車の右後ろ側からブレーキキャリパー
をのぞいて点検します。

ブレーキ u パーキングブレーキの点検(Honda 指定1年点検整備項目)
パーキングブレーキの点検
(Honda 指定1年点検整備項
目)
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
ロックレバー
パーキングブレーキレバー
1.
足場のしっかりとした平坦地でエンジンを
停止させる。
2.
パーキングブレーキレバーを引いてから車
を押し、パーキングブレーキの効き具合を点
検する。
パーキングブレーキの効きが弱い 時は Honda
販売店にご相談ください。
メンテナンス
89

ドライブチェーン
緩み(たるみ)の点検
チェーンの緩み(たるみ)が適正かどうか、滑
らかに回転するか点検します。緩み(たるみ)
メンテナンス
が規定の範囲を超えている場合、回転が滑らか
でないときは Honda 販売店にご相談ください。
トランスミッションをニュートラルに入れ
1.
て、エンジンを停止する。
足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ
2.
ンドを立てる。
3.
前後のスプロケットの中央を手で上下に動
かし、チェーンの緩みが規定の範囲内にある
ことを確認する。
ドライブチェーンの緩み(たるみ):
35 - 45 mm
u 緩みが 60 mm 以上の場合、絶対に走行し
ないでください。
90
車体を垂直にし、車体を前後に動かして
4.
チェーンが滑らかに回転することを確認す
る。
チェーンの回転が滑らかでない場合や、
u
異音が出る場合は清掃と給油を行ってく
ださい。 2 P. 73

クラッチ
クラッチの点検
CRF1000L Africa Twin
スムーズに動くかどうか、ハンドルを左右に
きっても作動が重くないか、クラッチレバーの
遊びが適正か点検します。
遊びが規定の範囲を超えている場合は調整して
ください。
異状を感じた場合やクラッチケーブル外表部に
損傷があるときは Honda 販売店にご相談くだ
さい。
クラッチレバーの遊び:
10 - 20 mm
クラッチレバー
遊び
メンテナンス
91

クラッチ u クラッチの調整
クラッチの調整
CRF1000L Africa Twin
調整はクラッチレバー側から行います。
メンテナンス
クラッチレバー側の調整(微調整)
#
ロックナット
遊びが
少なくなる
遊びが
多くなる
アジャスター
92
1.
ロックナットを緩め、遊びが規定の範囲にな
るまでアジャスターで調整する。
2.
ロックナットを締め付け、クラッチレバーの
遊びを確認する。
調整しきれない場合、クラッチ側で調整します。

クラッチ側の調整(主調整)
#
ロックナット
クラッチ u クラッチの調整
3.
遊びが規定の範囲になるまでアジャスター
で調整する。
4.
ロックナットを締め付ける。
遊びが
多くなる
遊びが
少なくなる
アジャスター
1.
クラッチレバー側のアジャスターで遊びを
最大にする。2 P. 92
2.
ロックナットを緩める。
調整後は、クラッチレバーの遊びを確認してく
ださい。
エンジンをかけ、チェンジ操作がスムーズであ
るか、エンストまたは飛び出し等がないことを
確認してください。
規定の数値に調整できない場合や、クラッチが
正しく動作しないときは Honda 販売店にご相
談ください。
メンテナンス
93

ブリーザードレーン
ブリーザードレーンの清掃
(Honda 指定 1 年点検整備項目)
エンジンの性能を維持するためには、定期的な
メンテナンス
ブリーザードレーンの清掃が必要です。
エンジン停止直後のメンテナンスは、エンジン
本体、マフラーやエキゾーストパイプなどが熱
くなっています。ヤケドにご注意ください。
清掃のしかた
#
1.
ブリーザードレーンプラグの下に受け皿な
どを用意する。
2.
ブリーザードレーンプラグを外し、ブリー
ザードレーン内の堆積物を取り除く。
3.
ブリーザードレーンプラグを確実に取り付
ける。
94
左側
ブリーザードレーンプラグ
右側
ブリーザードレーンプラグ

スロットル
スロットルの点検
メインスイッチを (O) にした状態でスロッ
トルを作動させ、スムーズに動くかどうか、ハ
ンドルを左右にきっても作動が重くないか、ス
ロットルグリップの遊びが適正か点検します。
異状を感じた場合やスロットルケーブル外表部
に損傷があるときは Honda 販売店にご相談く
ださい。
スロットルグリップの遊び:
2 - 6 mm
遊び
メンテナンス
95

その他の調整
ブレーキレバーの距離調整
ブレーキレバーに、レバーとハンドルグリップ
の間隔を調整できるアジャスターが装備されて
メンテナンス
います。
調整方法
#
レバーを前方に押 しながらアジャスターを回
し、アジャスターの数字と矢印が合う位置で段
階的に調整します。
96
調整後は、走行する前にブレーキが正常に作動
することを確認してください。
アジャスター
矢印
ハンドルグリップ ブレーキレバー
アドバイス
調整範囲を超えてアジャスターを回さないでくださ
い。

フロントサスペンションの調整
スプリングの強さ
#
体重や路面の状態などに応じ、スプリングの強
さを調整できます。
スプリングの強さは、アジャスターを右(時計
回り)に回すと強くなり、左(反時計回り)に
回すと弱くなります。
スプリングのアジャスターは、15 回転回すこと
ができます 。
u フロントサスペンションスプリング調整用
ボックスレンチは携帯工具の中に入ってい
ます。2 P. 63
CRF1000L Africa Twin
標準は、アジャスターを左回りに止まるまで回
したあと、右回りに 5 回転戻した位置です。
CRF1000L Africa Twin
Dual Clutch Transmission
標準は、アジャスターを左回りに止まるまで回
したあと、右回りに 8.5 回転戻した位置です。
その他の調整 u フロントサスペンションの調整
メンテナンス
アジャスター
アドバイス
アジャスターは、無理に回さないでください。
左右の強さは必ず同じにしてください。
次ページに続く
97

その他の調整 u フロントサスペンションの調整
伸び側減衰力
#
体重や路面の状態などに応じ、伸び側減衰力を
調整できます。
減衰力の強さは、TEN アジャスターを H 側(右
メンテナンス
回り)に回すと強くなり、S 側(左回り)に回す
と弱くなります。
伸び側減衰力の TEN アジャスターは、約 3 回転
回すことができます 。
標準は、TEN アジャスターを右回りに止まるま
で回したあと、左回りに 2 1/4 回転戻し、ポン
チマークが合わせマークに合う位置です。
98
合わせマーク
ポンチマーク
TEN アジャスター
アドバイス
アジャスターは、無理に回さないでください。
左右の強さは必ず同じにしてください。