Behringer SL3242FX-PRO User Manual [ja]

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取扱説明書
A50-24432-00002
EURODESK SL3242FX-PRO/SL2442FX-PRO
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EURODESK SL3242FX-PRO/SL2442FX-PRO
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安全にお使いいただくために
このマークが表示されている箇所には、内部に高圧電流 が通じています。手を触れると感電の恐れがあります。
取り扱いとお手入れの方法についての重要な説明が付 属の取扱説明書に記載されています。 ご使用の前に良
くお読みください。
注意
感電の恐れがありますので、カバーやその他の部品を取り外 + したり、開けたりしないでください。 製品内部には手を触れな いでください。 故障の際は当社指定のサービス技術者にお問 い合わせください。
注意
火事および感電の危険を防ぐため、本装置を水分や湿気のあ + るとろには設置しないで下さい。 装置には決して水分がかか らないように注意し、花瓶など水分を含んだものは、装置の上 には置かないようにしてください。
注意
これらの指示は、資格のあるサービス技術者に向けたもので + す。 感電の危険を防ぐため、有資格者以外は、装置の操作 方法に記載された内容以外の整備は、行わないようにしてく ださい。 修理は、資格のあるサービス技術者のみが行うよう にして下さい。
取扱説明書を通してご覧ください。1)
取扱説明書を大切に保管してください。2)
警告に従ってください。3)
指示に従ってください。4)
本機を水の近くで使用しないでください。5)
お手入れの際は常に乾燥した布巾を使ってください。6)
本機は、取扱説明書の指示に従い、適切な換気を妨げない場所7) に設置してください。 取扱説明書に従って設置してください。
本機は、電気ヒーターや温風機器、ストーブ、調理台やアンプと8) いった熱源から離して設置してください。
ニ極式プラグおよびアースタイプ (三芯)プラグの安全ピンは取り9) 外さないでください。 ニ極式プラグにはピンが二本ついており、 そのうち一本はもう一方よりも幅が広くなっています。 アースタ イプの三芯プラグにはニ本のピンに加えてアース用のピンが一 本ついています。 これらの幅の広いピン、およびアースピンは、 安全のためのものです。 備え付けのプラグが、お使いのコンセ ントの形状と異なる場合は、電器技師に相談してコンセントの交 換をして下さい。
電源コードを踏みつけたり、挟んだりしないようご注意ください。 10) 電源コードやプラグ、コンセント及び製品との接続には十分にご 注意ください。
すべての装置の接地(アース)が確保されていることを確認して11) 下さい。
電源タップや電源プラグは電源遮断機として利用されている場合12) には、これが直ぐに手に届く場所に設置して下さい。
付属品は本機製造元が指定したもののみをお使いください。13)
ート、スタンド、三脚、ブラケット、テーブルなどは、本機製造元が14) 指定したもの、もしくは本機の付属品となるもののみをお使いくだ さい。 カートを使用しての運搬の際は、器具の落下による怪我に 十分ご注意ください。
雷雨の場合、もしくは長期間ご使用にならない場合は、電源プラ15) グをコンセントから抜いてください。
故障の際は当社指定のサービス技術者にお問い合わせくださ16) い。 電源コードもしくはプラグの損傷、液体の装置内への浸入、 装置の上に物が落下した場合、雨や湿気に装置が晒されてしま った場合、正常に作動しない場合、もしくは装置を地面に落下さ せてしまった場合など、いかなる形であれ装置に損傷が加わっ た場合は、装置の修理・点検を受けてください。
テクニカルデータや製品の外観は予告なしに変更される場合があります。 ここに記載された情報は、印刷時のものです。 表記された登録商標(BEHRINGER 、BEHRINGER ロゴ、 JUST LISTEN および ULTRABASSを除く)は、すべて該当する登録商標所有者に帰属するものであり、BEHRINGER 社とは一切関係ありま せん。 BEHRINGER 社は、ここに含まれたすべて、もしくは一部の記述、画像および声明を基にお客様が起こした行動によって生じたいかなる損害・不利益等に関 しても一切の責任を負いません。 色およびスペックが製品と微妙に異なる場合があります。 製品の販売は、当社の正規代理店のみが行っています。 製品のデ ィストリビューター(配給元)およびディーラー(販売業者)は、 BEHRINGER の特約代理店ではなく、これらは明示・暗示を問わずあらゆる行動および表現によって BEHRINGER を拘束する権限を一切有しません。 この説明書は、著作権保護されています。 本取扱説明書に記載された情報内容は、 BEHRINGER International GmbH からの書面による事前の許諾がない限り、いかなる利用者もこれを複製、使用、変更、送信、頒布、入れ替え、工作することは禁じられています。
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EURODESK SL3242FX-PRO/SL2442FX-PRO
はじめに 3
目次
1. はじめに ............................................................................................................... 3
1.1 ご使用の前に ..........................................................................................3
1.1.1 出荷 ................................................................................................3
1.1.2 スタートアップ ..............................................................................4
1.2 本取扱説明書について ......................................................................4
2. コントロールパネルと接続端子類..............................................................4
2.1 モノ入力チャンネル ..............................................................................4
2.1.1 マイクおよびライン入力 .......................................................... 4
2.1.2 イコライザー.................................................................................4
2.1.3 AUX/FX センド ...........................................................................5
2.1.4 モノチャンネルフェーダーとその
他のコントローラー .................................................................. 5
2.2 ステレオチャンネル ...............................................................................6
2.2.1 チャンネル入力 ..........................................................................6
2.2.2 ステレオチャンネルイコライザー .........................................6
2.2.3 ステレオチャンネル AUX/FX センドバス ........................6
2.2.4 ステレオチャンネルフェーダーとその他のコントローラ
ー類 ...............................................................................................6
2.3 ステレオチャンネル 21 - 24 (SL2442FX-PRO)
および 29 - 32 (SL3242FX-PRO) ................................................. 6
2.4 サブグループ 1 - 4 ...............................................................................7
2.5 サブウーハー使用の際のモノ出力セクション............................7
2.6 メイン出力セクション ............................................................................7
2.6.1 トークバック機能 ........................................................................ 8
2.6.2 フォーンとコントロールルーム ..............................................8
2.7 CD /テープ ............................................................................................8
2.8 マスター Aux センド 1 と 2 .................................................................9
2.9 グラフィック 9 バンドステレオ EQ ....................................................9
2.10 エフェクトセクション.............................................................................9
2.11 リアパネル .......................................................................................... 10
3. デジタルエフェクトプロセッサー ............................................................... 10
4. 接続例 ................................................................................................................ 11
4.1 スタジオセットアップ .......................................................................... 11
4.2 ライブでのセットアップ ...................................................................... 12
EURODESK のお買い上げ、まことにありがとうございます。これは新 たなスタンダードを築く最先端のパワーミキサーです。あらゆるアプリ ケーションに対応できる革新的な装置の開発が当社の当初からの目 標でした。その結果、幾多の性能を備え、幅広い接続環境とオプション を提供するこのパワーミキサーが誕生したのです。
BEHRINGER は、プロ用のレコーディングスタジオ技術にそのルーツを 求める企業です。当社はこれまで長年にわたり、ライブおよびスタジオ で使用できる製品の開発に携わってきました。それはマイクや 19 イン チ製品(コンプレッサー、エンハンサー、ノイズゲート、チューブプロセ ッサー、ヘッドフォンアンプ、デジタルエフェクト機器、 DI ボックス等)、 モニターおよび PA スピーカー、そしてプロ仕様のライブ/スタジオ用 レコーディングミキサーなど多岐にわたります。当社のこれまで培って きた技術的なノウハウのすべてが、この EURODESK ミキサーに詰め 込まれているのです。
FBQ フィードバック検知システム
このミキサーに備えられた優れた特徴の一つとなるの は、グラフィックイコライザーに内蔵された FBQ フィード バック検知システムです。この独創的なスイッチはフィ ードバック周波数を即座に察知し、これを抑制します。
問題となる周波数は、 LED ディスプレイに点灯によっ て表示されます。かつては骨の折れる作業だったフィードバック周波 数の検出も、今ではこれほど容易に行うことができるのです。
IMP インヴィジブル・マイク・プリアンプ
マイクチャンネルには BEHRINGER の最新ハイ エンドインヴィジブル・マイク・プリアンプが装備さ れています。
130 dB のダイナミックレンジが余裕のヘッドル =
ームを実現 10 Hz から 200 kHz にわたる広域なバンドワイズが細かなニュア =
ンスも透明感のある優れたオーディオで再現 ノイズ/歪みの少ない回路がニュートラルな信号再生を実現 = 市販されているあらゆる種類のマイクと完璧な相性 ( 60 dB ゲイ =
ンおよび +48V ファンタム電源) 24-bit/192 kHz HD レコーダーのダイナミックレンジを最大限に広 =
げられることで、究極のオーディオクオリティを提供
さらに、EURODESK には、 24-bit A/D-D/A コンバー ターに加えて、当社が誇る 19 インチマルチエフェクトプ ロセッサー VIRTUALIZER PRO DSP2024P がもつエフ ェクトアルゴリズムを備えた 2 基のエフェクトプロセッサ
ーが内蔵されています。そのため、ディレイやコンプレッ サー、チューブディストーションといった高品位なエフェクトの数々を備 えた計 2 x 99 ものプリセットが利用可能となっています。
5. 接続とフォーマット ......................................................................................... 13
6. プリセット ........................................................................................................... 14
7. テクニカル・データ ......................................................................................... 15
このミキサーには最先端のスイッチモード・パワーサプ
ライが備えられています。慣例的な回路とは異なり、こ
のシステムは 100 V から 240 V 間の電圧に自動的に
適応するようになっています。この優れた性能によって、
これまでのパワーサプライと比べて非常に効率的な消 費電力が達成されています。
製品は、安全な輸送のために工場出荷時に十分な注意を払って梱 包しておりますが、 万が一包装ダンボールが破損している場合は、 機器の外面に破損がないことをご確認ください。
万が一機器に破損がある場合は、保証請求権が無効となるこ + とを防ぐために、製品を当社へ直接返送せずに、必ず販売代 理店および運送会社までご連絡ください。
パワーミキサーの使用や運搬を最適に保護するために、ハー + ドケースの使用をお勧めします。
機器を保管したり輸送する場合は、破損を防ぐために、必ずオ + リジナルの梱包箱を使います。
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EURODESK SL3242FX-PRO/SL2442FX-PRO
コントロールパネルと接続端子類4
機器や包装箱は子供の手の届かない場所に保管してくださ + い。
梱包材は環境保護に適した方法で廃棄します。 +
十分な換気を確保し、過熱を防ぐために機器は暖房などのそばに設 置しないでください。
ヒューズが焦げた場合は、正しい値のヒューズと交換します。 + ヒューズの値については「テクニカルデータ」の章をご覧くだ さい。
電源への接続には付属の常温機器コネクター付き回路ケーブルを使 用します。このケーブルは必要な安全基準を満たしています。
すべての機器が正しく接地されていることを確認します。 安全の + ために、機器や電源回路ケーブルからアース線を取り外したり 使用不能にすることは絶対にしないでください。 必ず正常な接 地線をご使用のうえ、装置を電源網に接続してください。
過大な音量は、聴覚障害およびヘッドフォン故障の原因となる + 恐れがあります。スイッチオン時にミキサーおよびその他の機 器からボンという大きなノイズが発生しないよう、パワーアンプ 類またはアクティブスピーカーは必ず最後に電源を投入し、使 用後は一番最初に電源を切ってください。常に適切な音量で の使用を心がけてください。
接続の際の注意(重要)
電波の強い放送局や高周波音源の範囲内では、音質が減退す + る可能性があります。 その場合は、送信機と機器の距離を離 し、すべての接続にシールドケーブルを使用してください。
本取扱説明書は、ユーザーの皆さんが操作部全体の機能について 理解できるように、そしてそれと同時に、その詳しい使用方法もわか るように構成されています。また、各機能の関連性がすぐにわかるよう に、本書での説明は機能ごとにまとめられています。特定のテーマに 関するさらに詳しい説明が必要な場合には、当社ウェブサイト (www. behringer.com) をご覧下さい。製品関連情報ページや ULTRANET 内 の用語解説などもあわせてご覧下さい。
この章では、本ミキサーの各コントローラーに関する説明を行ってい きます。すべてのコントローラーおよび接続端子に関する詳細が述 べられています。
を使用することも可能です。
モニタースピーカーから出されるスイッチオン時のノイズを防ぐ + ため、ファンタム電源を作動させる前には必ずオーディオシス テムのスイッチをオフにしてください。第 2.11 章「リアパネル」 に記載された内容も合わせてご覧下さい。
{2} 各モノ入力には 6.3mm フォンジャックで使用できるバランス型
ライン入力も備えられています。もちろんこれらの入力端子は アンバランス型 6.3mm TS フォンジャックでも使用可能です。
{3} この INSERT I/O コネクターは、ダイナミックプロセッサーまた
はイコライザーを使用して信号処理する際に使用します。この インサート端子はプリフェーダー、プリ EQ 、プリ AUX センドと なっています。
通常ドライ信号に加えられるリバーブなどのエフェクトとは異な
り、ダイナミックプロセッサーは信号全体を処理します。そのた め、ここでは AUX センド端子を使用するのは良い方法とはい えません。この代わりにシグナルパスを遮断し、ダイナミックプ ロセッサーおよびイコライザーを送り込むのです。信号はいっ たん処理されると、この信号が送信されたミキサーのもとの場 所に戻ります。信号の遮断は、該当端子が使用されている場 合にのみ発生します( 6.3mm ステレオフォンジャック:チップ= 信号出力、リング=入力 ) 。インサート端子はすべてのモノ入 力チャンネルに装備されています。これらはプリ EQ ダイレクト アウトとして使用することも可能ですが、信号遮断はこの場合発 生しません。その場合は 6.3mm TS フォンジャックをレコーディ ング機器/エフェクトプロセッサー側に、ブリッジステレオ 6.3mm TRS フォンジャックをミキサー側に接続する必要があります (チ ップとリングは相互接続)。
{4} TRIM コントローラーは入力ゲインの調節に使用します。音声信
号の接続もしくは切断を行う際は、このコントローラーを完全に 半時計回りに廻しきってください (レベル 0 状態)。
TRIM の目盛りは 2 つの異なる値範囲を示します:最初の値範
囲は +10 から +60dB となり MIC 入力に適用され、ここで取り込 まれる信号のゲインを表示します。
二つ目の値範囲は +10 から -40dBu となりライン入力の感度
示します。 -10 dBV もしくは +4 dBu といった通常のラインレベ ル出力をもつ機器に対しては、以下のような設定となります: TRIM コントローラーを半時計回りに絞りきった上で外部機器 を接続し、出力レベルを製造メーカーが提示する値に調節しま す。外部機器に出力レベルディスプレイが備えられている場合 は、シグナルピーク値が 0 dB になるよう調節してください。 +4 dBu を使用する場合は、 TRIM を若干上げ、 -10 dBV の場合 はさらにそれ以上上げてください。音声信号を流すと、 LEVEL SET LED に最適な信号レベルが表示されます。これを参考に して最終的な調節 ( ファインチューニング ) を行ってください。
{5} モノチャンネルには、フロアノイズ ( 18 dB/oct, -3 dB @ 80 Hz )
などの不要な低周波信号をカットするハイスロープな LOW CUT フィルターが備えられています。
{1} 各モノ入力チャンネルには XLR コ ネクターで使用可能なバランス型マイク入力が備 えられています。リアパネルにあるボタンを押して +48 V ファンタム電源を入れ、コンデンサーマイク
すべてのモノ入力チャンネルには 3 バンドイコライザーが備えられて います。各周波数帯域におけるブースト/カットの最大値は 15 dB で す。 EQ を中間位置に設定するとニュートラルとなります。
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コントロールパネルと接続端子類 5
{6} EQ セクションの HI コントローラーは、該当チャンネルの高周波
帯域を調節する際に使用します。これは設定したカットオフ周波 数 ( 12 kHz ) を超えた周波数すべてをブーストまたはカットしま す。
{7} MID コントローラーは中音域周波数の調節に使用します。これ
はセミパラメトリックピークフィルターとなっており、中音域の可 変周波数付近の周波数をブースと及びカットします。各 FREQ コントローラーを使用して 100 Hz から 8 kHz の範囲で中域周 波数を選択することができます。
{8} LOW コントローラーは、低周波帯域のブーストおよびカットを行
います。 HI フィルター同様、このコントローラーもシェルビングフ ィルターとなっているため、特定のカットオフ周波数 ( 80 Hz ) を 下回るすべての周波数をブースト/カットします。
AUX センドを使用すれば 1 つもしくは複数のチャンネルから信号を取 り出し、それを一つのバスに集めることができます。この信号は AUX センド端子に取り出され、例えばアクティブモニタースピーカーや外部 エフェクト機器にルートすることができます。エフェクトリターンは処理 済の信号用のリターンバスとして使用可能となります。
{9} 各チャンネルでは AUX 1 および AUX 2 コントローラーを使用し
てチャンネルから送信される AUX 信号の音量を調節できます。 全チャンネルから送られる AUX センド信号から構成されるサム 信号は、マスター AUX SEND コントローラー ( (51) 参照 ) で調 節でき、これは AUX SEND 出力 ( (52) 参照 ) で取り出すこと ができます。両 AUX センドともモノラル、ポスト EQ 、ゲインは +15 dB までです。
(10) PRE スイッチを押すことによって、すべての AUX センドをプリフ
ェーダーに設定することができます。この場合、 AUX 信号の音 量はフェーダー位置によって左右されなくなりますが、完全に独 立したモニターミックスを生成することが可能となります。
外部エフェクト機器を AUX バスの一つを使って操作する場合、 + チャンネル内のエフェクトボリュームをチャンネルフェーダーで操 作できるよう AUX センドはポストフェーダーとなっている必要 があります。そうでない場合、たとえチャンネルの音量が完全 にゼロになっていても、エフェクト信号が聴こえてしまいます。 こういった場合は、 PRE スイッチをオフ ( 押さない状態 ) にす ることをお勧めします。
(11) FX 1 と FX 2 の各コントローラーは内蔵エフェクトプロセッサー
への直接ルートとなります。さらにこれらは FX SEND 1 および 2 の両出力を介し ( AUX SEND 1 および 2 と類似 ) 外部エフ ェクト機器用コントローラーとして使用することもできます。内部 エフェクトプロセッサーと FX SEND 出力に信号を確実に流すた め、該当するエフェクトコントローラーは半時計回りに絞りきらず に ( レベル 0 状態 ) 、マスター FX SEND ( (60) 参照 ) を上げ てください。エフェクトバスはポストフェーダーとなっています。
第 2.10 章「エフェクトセクション」および第 3 章「デジタルエフェ + クトプロセッサー」も合わせてご参照ください。
(12) PAN コントローラーを使用してステレオフィールド内のチャンネ
ル信号位置を調節できます。さらにチャンネル信号をルートす るサブグループの決定が行えます ( 第 2.4 章参照 ) 。
(13) MUTE スイッチでチャンネル信号の切断またはミュートができ
ます。つまりこれによってチャンネル信号はメインミックス信号 の一部ではなくなるというわけです。同時に、ポストフェーダー に設定された該当チャンネルの AUX バスはミュートされます。 一方、プリフェーダーモニターバスは操作可能となります。
(14) チャンネルがオーバーロードすると CLIP LED が点灯します。点
灯した場合は、 TRIM コントローラーを使用して入力ゲインを下 げてください。この LED は SOLO スイッチでソロ機能を起動さ せた際にも同様に点灯します。
(15) チャンネル信号をソロバス ( ソロインプレース ) または PFL バ
ス ( プリフェーダーリッスン ) にルートする際は、この SOLO ス イッチを使用してください。これによってメイン出力信号に影響 を与えずにチャンネル信号をモニターすることができます。モ ニター信号はこの時パノラマコントローラーおよびチャンネルフ ェーダー ( SOLO/PFL スイッチ (40) の位置に左右されます) のプリ段階 ( PFL 、モノ ) または、ポスト段階 ( ソロ、ステレオ) で取り込むことができます。
(16) SUB スイッチは信号を該当するサブグループへとルートします。
この EURODESK には 4 つのサブグループ ( 1-2 および 3-4 ) があります。入力チャンネル ( (12) 参照 ) の PAN コントローラ ーを使えば、信号をどちらのサブグループにルートするかを決 定することができます ( 左位置 1 または 3 。右位置 2 または 4 ) 。
(17) MAIN スイッチは信号をメインミックスにルートします。 (18) チャンネルフェーダーは、メインミックス ( もしくはサブミックス )
の一部としてのチャンネル信号レベルを調節します。
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コントロールパネルと接続端子類6
(19) 各ステレオチャンネルには 2 つのバランス型ラインレベル入力
が 6.3mm フォンジャックでそれぞれ左/右に備えられていま す。左側の端子のみを使用すれば、各チャンネルともモノ信号 を処理することが可能です。
(20) すべてのステレオチャンネルには、ゲイン調節用の TRIM コン
トローラーが備えられています。調節可能範囲は、 +20 ~ -20 dB です。これによって入力レベルをラインレベルに適用させる ことができます。
ー類
ッチ等
(22) この BAL(ANCE) コントローラーは、モノチャンネル部の PAN コ
ントローラーと同様の働きをします。このコントローラーは、左/ 右入力信号がステレオメインミックスバスにルートされる前の相 対音量を調節します。
ステレオチャンネル部のその他のコントローラーは、モノチャンネル部 の各該当コントローラーと同様の機能をします。
ご注意ください: SUB スイッチを使用してステレオチャンネルを + サブグループへルートする場合は、 BAL コントローラーを事前 にミドルポジションに設定してください。これによって信号は 2 つ のサブグループに送り込まれ、ステレオの状態で保たれます。
ステレオチャンネルにはもちろんステレオイコライザーが備えられてい ます。 HIGH および LOW フィルターのフィルタータイプおよびカットオフ 周波数はモノチャンネルのものと同一です。ステレオチャンネルには、 1 つのセミパラメトリック中音域バンドの代わりに、固定中音域周波数 ( 3 kHz と 400 Hz ) をもつ 2 つの独立した中音域バンド ( (21) HIGH MID と LOW MID ) が備えられています。モノイコライザーに比べ、ス テレオイコライザーはステレオ信号の周波数レスポンスの処理に好ま れて使用されます。 2 つのモノイコライザーでは、左右両チャンネルの セッティングの違いによって問題が生じる場合があります。
基本的には、ステレオチャンネルの AUX および FX バスもモノチャン ネルのものと同様です。 AUX バスは常にモノラルとなっているため、 ステレオチャンネルからの信号は AUX バスにルートされる前にモノラ ルにミックスされます。
よび 29 - 32 (SL3242FX-PRO)
EURODESK には、ひとつの AUX センドセクション ( (23) AUX 1 と AUX 2 ) と LEVEL コントローラー (24) のみで構成されている 2 つのステ レオチャンネルが備えられています。これらのチャンネルでは、 AUX バスはプリフェーダーで接線されているため、モニタリングの際に特 に便利となります。ルーティングスイッチが装備されていないので、信 号は常にメインミックスに送り込まれます。通常のステレオチャンネル 同様、左右両チャンネルに 6.3mm フォンジャックで使用可能な 2 つの ラインレベル入力端子と SOLO スイッチが備えられています。
CD/TAPE 入力部同様 ( (49) 参照 ) 、追加ステレオチャンネルに CD プレーヤーやテープデッキなどを接続し、プレイバック音源を流 すこともできます。
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コントロールパネルと接続端子類 7
EURODESK には 4 つのサブグループがあるため、複数の入力信 号からモノまたはステレオミックスを作成することが可能となります。 サブグループはひとつ ( モノ ) またはふたつ ( ステレオ ) のサブグ ループフェーダーによってコントロールされます。さらに、サブグルー プ出力をテープセンドとしてマルチトラックレコーダーに接続すること も可能です。
(25) サブグループフェーダーは、サブグループ出力端子 ( (28)
照 ) におけるサブグループ信号の音量を調節します。ルーティ ングスイッチ ( (27) 参照 ) の位置によっては、メインミックス内 のサブグループボリュームを調節することも可能です。
(26) SOLO スイッチは、サブグループ信号をソロバス ( ソロインプレ
ース ) または PFL バス ( プリフェーダーリッスン ) にルートしま す。これによってメイン出力またはサブ出力信号に影響を与え ることなくサブグループ信号のモニターが可能となります。モニ ターされる信号は、 SOLO/PFL スイッチ ( (40) ) の位置に応 じて、プリ ( PFL 、モノ ) もしくはポストサブグループフェーダー ( ソロ、ステレオ ) で取り込まれます。 SOLO スイッチを押すと SOLO LED が点灯します。
(27) サブグループ信号をメインミックスにルートする際は、サブグル
ープのルーティングスイッチを使用します。これによって、左ステ レオ側 ( LEFT を押す ) 、右ステレオ側( RIGHT を押す ) または 両側 ( LEFT と RIGHT の両方を押す ) に信号を送り込むことが できます。例えば、サブグループ 1 と 2 を使ってステレオサブミ ックスを作成した場合は、グループ 1 を左ステレオへ、グループ 2 を右ステレオへ送り、正しいステレオポジションが得られるよう に気をつけて下さい。モノサブミックスの作業をただひとつのサ ブグループで行う場合は、信号をメインミックスの左右ステレオ サイドへ送り込み、両サイドから信号が聞こえるようにします。
(29) MONO フェーダーは、 MONO OUT で取り出される信号の音量
調節を行います ( (32) 参照 ) 。
(30) FREQ コントローラーは、ローパスフィルター (30 - 200 Hz ) の
カットオフ周波数を設定する際に使用します。フィルター起動時 は、ここで設定したスレショルド値を超える周波数はカットされま す。
(31) この LOW PASS FILTER スイッチで、フィルター機能を起動させ
ます ( LED が点灯 ) 。
(32) この MONO OUT 端子に流れるモノ信号は、パワーアンプやア
クティブスピーカーの入力端子に接続することができます。この 出力端子をモニターバスとして使用し、ヘッドフォンアンプを接続 することも可能です。その場合はもちろん、信号は LOW PASS FILTER で制限されていてはなりません。
(28) これら 4 つの SUBGROUP OUT では各サブグループ信号が取
り出されます。マルチトラッキングの際は、マルチトラックレコー ダーの入力端子とこの出力端子を接続してください。 ( 第 4.1 章 「スタジオセットアップ」参照 )
追加モノ出力を使用すればメインミックス信号をモノラルで取り出し、 外部パワーアンプに接続することができます。調節可能なローパス フィルターを使って信号を低周波域に限定することで、サブウーハ信 号が完璧に取り出されます。この際、信号はモノラルとなります。低 周波は音波長のために人間の耳には聞こえません。そのため信号 をステレオとして取り出すことは意味をなしません。
(33) この正確な MAIN フェーダーを使って、メインミックス信号の出
力レベルをコントロールすることができます。
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コントロールパネルと接続端子類8
(34) MAIN OUT は +4 dB のバランス型 XLR コネクターとなってお
り、メインミックス信号が取り出されます。
(41) LEVEL コントローラーは AUX 1/2 出力端子に取り込まれるト
ークバック信号の音量調節を行います。
(35) 追加 MAIN OUT の 6.3mm フォンジャック端子でも同様にメイン
ミックス信号が取り出されます。
(36) チャンネルインサートとほぼ同様に、 MAIN INSERT コネクター
も、ミックス信号の処理のためにダイナミックプロセッサーやイコ ライザーへ接続することが可能となっています。 MAIN INSERT は、 MAIN OUT ( XLR および 6.3mm フォンジャック ) 、 MONO OUT ( (32) 参照 ) 、さらに PHONES/CONTROL ROOM セクシ ョンの MAIN スイッチが入っていれば PHONES/CTRL ROOM 出力にも適用されます ( 参照 ) 。
(42) この TALK TO AUX 1/2 スイッチを使用して、ビルトイン型のト
ークバックマイクを起動させます。この信号は AUX SEND 端子 1 と 2 に送り込まれます。話している間は、このスイッチを押し つづけてください。
(43) これがビルトイン型のトークバックマイクです。
(44) PHONES/CTRL R コントローラーは、 PHONES/CTRL ROOM
OUT 端子に接続されたヘッドフォンの音量調節を行います ( (46) 参照 ) 。アクティブモニタースピーカーまたはパワーアン プをここに接続している場合は、モニターの音量もこれで調節 できます。
(45) これらのスイッチによって PHONES/CTRL ROOM 端子に送り込
む信号を選択することができます。利用可能なソースは、 MAIN 、 CD/TAPE 、 AUX 1/2 およびサブグループ 1-2 と 3 - 4 で す。
(37) ファンタム電源がオンになると、赤色の +48V LED が点灯しま
す。ファンタム電源は、コンデンサーマイクの使用時に必要とさ れるもので、ミキサーのリアパネルにあるスイッチで起動させる ことができます。
(38) ミキサーに電源が入るとこの POWER LED が点灯します。 (39) 出力信号レベルは、この精確なレベルメーターに表示されます。
例えば、入力チャンネル部の SOLO スイッチを押すと、このメー ター上に信号レベルがプリフェーダー (PFL) もしくはポストフェー ダー (POST) で表示されるわけです。これは SOLO/PFL スイッ チの位置に左右されます ( (40) 参照 ) 。 PFL モードでは、信号 が常にモノラルとなるため、左のディスプレイのみにレベルが表 示されます。
(40) SOLO/PFL スイッチは、 SOLO スイッチを押した際 ( LED が点
灯 ) に信号がプリ (PFL) またはポスト (SOLO) フェーダーのど ちらでモニターされるかの設定をします。レベルメーターには該 当信号が表示されます ( (39) 参照 ) 。 TRIM コントローラーを 使用して信号を調節した場合は、表示されたレベルがチャンネ ルフェーダーの位置に左右されないよう PFL モードを選択する ことをお勧めします。
EURODESK に備えられたトークバック機能を使えば、レコーディング ルームまたはステージにいるミュージシャンとのコミュニケーションが 可能となります。トークバック信号は AUX SEND 出力に取り込まれる ため、モニター/ヘッドフォンミックスの際に特に便利となります。
(46) ヘッドフォンまたはモニタースピーカーをこの PHONES/CTRL
ROOM OUT の 6.3mm TRS フォンジャックに接続してくださ
い。
あまりにも高音で使った場合、聴覚への障害やヘッドホン及 + び/或いはラウドスピーカーを破損する原因となりますので、 ご注意下さい。ミキサーやその他の装置のスイッチオンやスイ ッチオフ時のノイズを避けるために、パワーアンプやアクティブ スピーカーは常に最初にスイッチを入れ、最後にスイッチを切 って下さい。適切な音量での使用を心がけてください。
(47) 例えば CD プレーヤーを CD /テープ入力端子に接続した場
合 ( (49) 参照 ) 、メインミックスの音量は TO MAIN コントロー ラーで調節することができます。
(48) STANDBY スイッチを押すと、すべての入力チャンネルはミュ
ートされ、 CD /テープ信号のみがメインミックスにルートされ ます。これによって、休憩時やセットチェンジ時にマイクがノイ ズや干渉を拾い、 PA システムに流してしまうことを防ぐことが できます。場合によってはスピーカーのダイアフラムを破壊して しまうこともあります。このスイッチの特に優れた特徴は、メイン ミックスフェーダーを調節することなく、 CD /テープ入力 ( (49) 参照 ) からの CD 音源をプレイバックできることです。ミュートさ れたチャンネルのフェーダーを下げる必要ももちろんありませ ん。
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コントロールパネルと接続端子類 9
(49) これは CD プレーヤーやテープデッキなどラインレベル信号接
続用の CD/TAPE INPUT RCA ピンプラグ端子です。信号音量 は TO MAIN コントローラーで調節してください。
(50) CD/TAPE OUTPUT RCA ピンプラグ端子はステレオメインミ
ックス信号を取り込みます。ミックス音源のレコーディングの際 は、ここにテープデッキや DAT レコーダーを接続してください。 信号は、フェーダーの動きに左右されないようプリフェーダーで 取り込まれます。
(53) EURODESK には、メイン信号もしくは AUX 1 信号を処理する
グラフィック 9 バンドステレオ EQ が備えられています。サウン ドをルーム音響に適応させる際に使用します。
(54) この EQ IN スイッチで、イコライザーを起動させます。 フェーダ
ー LED が点灯します。
(55) MAIN/AUX 1 スイッチによって、メイン信号または AUX 1 信号
のどちらをイコライザーで処理するかを決定します。
(56) FBQ IN スイッチを押すと、 FBQ フィードバック検知システムが
作動します。フィードバックの原因となる周波数は明るく点灯し たフェーダー LED に表示されます。その他の周波数 LED は薄 暗します。問題となる周波数帯域のレベルを下げ、フィードバッ クを抑制してください。
スイッチが AUX 1 の位置にある場合は( + (55) 参照)、 EQ フェー ダー LED には MAIN と AUX 1 の信号が同時に表示されます。 しかし、そのうちいずれかの信号でフィードバックが発生した場 合、フィードバックを起こしていない信号は徐々にミュートされ、 これによってフィードバック信号をより明確に検出することができ ます。もし MAIN 信号にフィードバックが発生した場合、スイッチ (55) を MAIN に切り替え、その後 9 バンド EQ を使ってフィード バックを取り除いてください。
(51) これはマスター AUX SEND コントローラー 1 と 2 です。これに
よって該当する AUX センド端子 ( (52) 参照 ) の音量レベルを 調節することができます。これを使用することで、入力チャンネ ル部のすべての AUX 1 または AUX 2 信号のミックスをコント ロールできます。 SOLO スイッチは、 AUX SEND セクションに も備えられています。
(52) この AUX SEND 出力 1 と 2 でマスター AUX SEND 信号を取
り出し、外部エフェクト機器やモニタースピーカーにルートするこ とができます。エフェクト信号は、例えば STEREO FX RETURN 入力端子 ( (67) 参照 ) または特定の入力チャンネルを介して リターンさせることも可能です。
(57) すべてのマルチエフェクトプリセットの一覧がここに記載されて
います ( 第 3 章の「デジタルエフェクトプロセッサー」もご参照 下さい ) 。
(58) エフェクトプロセッサーの入力信号がこの FX LED レベルメータ
ーに表示されます。クリップ LED は、信号超過時にのみ点灯す るよう設定してください。常にクリップ LED が点灯している場合 は、エフェクトプロセッサー信号がオーバーロードしており、歪み の原因となります。
(59) この EFFECT ディスプレイには、現在選択中のプリセットが表
示されます。
(60) このマスター FX 1 ( または 2 ) SEND コントローラーで、各 FX
センド端子 ( (66) 参照 ) および内蔵エフェクトプロセッサーの入 力部に流される全ての FX センド信号の音量を調節できます。 入力チャンネルからの全ての FX 1/FX 2 信号のマスター信号 をコントロールする際に使用します。どちらの FX SEND コント ローラーも使用していない場合は、エフェクトプロセッサーに入 力信号は流れません。
(61) FX 1 ( または FX 2 ) コントローラーを使用してエフェクトプリセッ
トを選択してください。コントローラーを軽く押す ( プッシュ ) と、 選択したエフェクトが決定され、起動します。
(62) FX 1 ( または 2 )TO AUX 1 コントローラーによって、内蔵エフェ
クトプロセッサー ( FX 1 または FX 2 ) のエフェクト信号を AUX 1 モニター信号へミックスすることができます。このためには事前 にエフェクトプロセッサーに信号が流される必要があります。つ まりチャンネルセクションの FX コントローラーおよび FX SEND コントローラーが使用され、フェーダーが開放されていなければ なりません。
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デジタルエフェクトプロセッサー10
(63) これは FX 1 ( または 2 ) TO AUX 2 コントローラーで、エフェク
トプロセッサーのエフェクト信号を AUX 2 モニター信号にミック スさせることができます。詳細は をご参照ください。
(64) FX 1 ( または 2 ) TO MAIN コントローラーを使って、エフェクト
信号をメインミックス、もしくはサブグループ 1 と 2 ( もしくは 3 と 4 ) にルートすることができます ( コントローラー上のセレク タースイッチの位置で変化します。 (65) 参照 ) 。コントローラー を左に絞りきると、エフェクト信号は聞こえなくなります。ここでも チャンネルセクションの FX コントローラーおよび FX SEND コン トローラーが使用され、フェーダーが開放されていなければなり ません。
(65) この選択スイッチによって、エフェクト信号をメインミックスあるい
はサブグループ 1 - 2 もしくは 3 - 4 にルートすることができま す。上部の MAIN/SUB スイッチが押されていない場合、エフェ クト信号はメインミックスに流されます。下方にある SUB 1/2 / SUB 3/4 スイッチはこの場合機能しません。しかし、上部のス イッチを押すと ( SUB ) 、下部のスイッチはエフェクト信号をサ ブグループ 1 と 2 ( SUB 1/2 ) または 3 と 4 ( SUB 3/4 ) のど ちらにルートするかを決定します。
(66) FX SEND 1 と 2 端子ではさらにマスター FX 信号が取り出され
ます。これは例えば外部エフェクト機器の入力部と接続できま す。この時、信号は「ドライ」となります。エフェクトプロセッサー からのエフェクト信号は加わりません。
(67) STEREO FX RETURN 入力 12 を使用して、外部エフェクト
プロセッサーからのエフェクト信号をリターンさせ、それをメイン ミックスに加えることができます。
(68) この FOOTSW(ITCH) コネクターに標準的なデュアルフットスイ
ッチを接続すれば、 FX 1 または FX 2 を自由に切り替えること が可能となります。
(69) この POWER スイッチで装置に電源を投入します。このスイッチ
は、装置を主電源につなげるまで「オフ」の状態になっていること をご確認ください。
ご注意ください:この POWER スイッチを切っただけでは装置の + 電源が完全に切れたことにはなりません。本体を主電源から切 り離す際は、メインコードのプラグを引き抜いてください。装置を 設置する際は、この電源ケーブルが損傷のない完全な状態で あることを必ずご確認ください。長期間装置を使用しない場合 は、主電源からコンセントを抜いて下さい。
(70) この PHANTOM スイッチで、モノチャンネルの XLR コネクター
にコンデンサーマイク使用時に必要となるファンタム電源を供 給することができます。ファンタム電源が起動すると、この +48 V LED ( (37) 参照 ) が点灯します。ダイナミックマイクの使用も バランス接続されている限りは可能となります。詳しくは、マイ ク製造メーカーまでお問い合わせください。
(71) 電源接続には標準型 IEC ケーブルを使用してください。適切な
電源ケーブルは製品に付属されています。
(72) ヒューズホルダー/電圧設定:装置を電源に接続する前に、電
圧の表示が供給電圧と同じであることを確認してください。ヒュ ーズ交換の際には、必ず同じタイプのものを使用してください。 詳しい値は、第 6 章「テクニカルデータ」をご参照ください。
(73) シリアルナンバー。
99 種の一流プリセット
マルチエフェクトプリセットの一覧です。内蔵されたエフ ェクトプロセッサーでは、リバーブ、コーラス、フランジャ ー、ディレイやその他のコンビネーションエフェクトなど、 当社の 19 インチエフェクトプロセッサー VIRTUALIZER
PRO DSP2024P で既に定評のある多様な標準エフェク トを提供しています。チャンネル部の FX コントロールや FX SEND コ ントローラーを使ってエフェクトプロセッサーに信号を流すことができま す。デジタルステレオエフェクトプロセッサーを内蔵しているため、外部 接続を必要とせず、そのためハムノイズやレベル相違などの問題を回 避できます。これによって操作も大変楽になっています。
PARALLEL FX
1 ~ 70 のエフェクトプリセットで、典型的な「多重ミックスエフェクト」が 実現します。 FX TO MAIN 1 ( または 2 ) コントローラーを廻すと、 ( ドライな ) チャンネル信号とエフェクト信号のミックス信号を生成でき ます。両信号のミックスバランスは、チャンネルフェーダーおよび FX TO MAIN 1/2 コントローラーで調整します。
これはエフェクト信号を AUX 1 ( または 2 ) モニターミックスに加える 際にも適用されます。ただし、この場合のミックスは、チャンネル部の AUX 1 または 2 コントローラーと FX TO AUX 1 または 2 コントロー ラーによって調節されます。この場合、エフェクトプロセッサーには FX 1 か 2 コントローラーを使って、チャンネルからの信号が流されていな ければなりません。該当チャンネル部の PRE スイッチが押されている かどうかご確認ください。スイッチが押されていない場合、 AUX バス はポストフェーダーに設定され、 AUX モニター信号の音量はチャンネ ルフェーダーに左右されてしまいます。
INSERT FX ( チャンネルはミュート状態 )
エフェクトプリセット 71 番以上は、信号全体を処理するものですの で、「多重ミックス」エフェクトと混合しないようお気をつけ下さい。イン サートプリセットを使用したい場合は、該当チャンネルを全てのバス から独立させ ( SUB ボタンと MAIN ボタンは押しません ) 、エフェク ト信号のみをメインミックスにルートするようにしてください ( FX 1/2 コントローラー、 FX SEND 1/2 コントローラー、および FX TO MAIN 1/2 コントローラー) 。
該当チャンネルのチャンネルフェーダーはアクティブの状態とな + り、 FX コントローラーを併用することで内蔵エフェクトプロセッサ ーへ送られる信号レベルをコントロールします。
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接続例 11
以下の接続例は 4 トラックレコーディングにおけるセットアップです。この場合、ドラムとベースはふたつのサブグループにまとめられ、サブグ ループ出力を介して MTR の 2 つのトラック上にルートされます。残りの 2 つのサブグループは、ギター、キーボード ( ステレオチャンネル ) と 2 つのヴォーカルパートを残りの 2 トラック上でレコーディングするために使用します。レコーダーの 4 つのリターンパスは、 EURODESK の 4 つの独立モノ入力チャンネルと接続します。内蔵されたコンプレッサーはベースに使用します。入力チャンネルが全てのバスから独立している のはこれが理由です ( SUB と MAIN スイッチは押さないで下さい) 。ベース信号は内蔵エフェクトプロセッサーから該当するサブグループへ直 接ルートされます ( FX TO MAIN コントローラー ) 。この場合、 FX 1 セクションの MAIN/SUB スイッチは押された状態となりますが、 SUB 1/2 SUB 3/4 ボタンは押さないで下さい。
レコーダーのリターンに接続されたチャンネル部のサブグループルーティングスイッチ ( 1-2 および 3-4 ) は決して押さないようにご注意 + ください。レコーディング開始と同時にフィードバックがループ発生してしまいます。入力チャンネル部の MAIN スイッチのみを押し、テー プリターン信号がメイン出力とミキサーの Phones/CTRL Room 出力にルートされるようにしてください。
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接続例12
この接続は、典型的なライブでのセットアップ例です。前の例と同様、 4 本のドラムマイク、ベース、キーボード ( ステレオチャンネル ) 、ギター、 2 本のヴォーカルマイクが接続されています。 4 つのドラムチャンネル ( キック、スネア、トップシンバル左、トップシンバル右 ) は 2 つのサブ グループでミックスダウンされ、その後メインミックスにルーとされます。こうすることで、メインミックス内のドラム信号の音量を 2 つのサブグル ープフェーダーを使用して随時調節することが可能となるのです。ここでも内蔵コンプレッサーはベースに用いられます。該当する入力チャンネ ルは、その他の全てのバスから独立しており、ベース信号は内蔵エフェクトプロセッサーからメインミックスバスに直接ルートされます。 MAIN/ SUB スイッチはこの場合押さないで下さい。 SUB 1/2 SUB 3/4 スイッチの位置は、ここでは関係ありません。
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接続とフォーマット 13
BEHRINGER EURODESK の入/出力端子は、 6.3mm アンバランス 型 TS モノラルフォンプラグ仕様となっています。モノおよびステレオ チャンネルのバランス型ライン入力とメイン出力端子は例外となりま す。すべての入/出力端子はバランス型としてもアンバランス型とし ても機能します。テープ入/出力は、ステレオ RCA ピンプラグ仕様 となっています。
EURODESK の設置は、必ず専門家が行うようにしてください。 + 設置および操作の際には、本装置を完全な状態で作動させ、 静電気の放電などによる悪影響を防ぐため、作業者の設置を 十分に確保してください。
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プリセット14
エフェクト 解説 使用例
PARALLEL EFFECTS
カテドラル 大きな教会の非常に密度が濃く長い反響音 スローな曲におけるソロ楽器やボーカル プレート 初期プレートリバーブのサウンドをシミュレート ドラム(スネア)とヴォーカル用の代表的リバーブ コンサート 小劇場または大きなコンサートホールをシミュレート 「雰囲気」をつくりあげます ステージ ライブ用の非常に密度の高いリバーブ キーボードパッドなどのサウンドを消します ルーム 反響壁をはっきりと再現 目立たないリバーブエフェクト スタジオ サウンドに空間を加え、自然な鳴りを再現 より洗練されたミックスサウンドをつくります 小ホール 反響音の多い小さなホールをシミュレート ドラム音の処理に最適 アンビエンス 中規模な部屋における後期リバーブを再現 多様性のあるエフェクトです アーリーリフレクション 初期反射が強調された密度の非常に濃いリバーブ ドラム、パーカッション、スラップベース用 スプリングリバーブ 代表的なスプリングリバーブを再現 非常に多様性のあるエフェクトです ゲートリバーブ 全体がカットオフされるリバーブ 歯切れのよいスネアサウンドを生成 リバースリバーブ 徐々に音量が大きくなる逆パターンのリバーブ 非常に変わったヴォーカルサウンドを生成
コーラス オリジナル信号を微妙に変調
フランジャー
フェイザー 位相ずれを発生させるもう一つのエフェクト
ロータリースピーカー 電子オルガン用の代表的なエフェクトをシミュレート オルガン/キーボード ディレイ 入力信号を繰り返し生成するエフェクト 非常に多様性のあるエフェクト コーラス&リバーブ コーラスとリバーブの組み合わせ ヴォーカル用の代表的なエフェクト フランジャー&リバーブ リバーブエフェクトとフランジャーの組み合わせ 幅広く対応 フェイザー&リバーブ リバーブエフェクトとフェイザーの組み合わせ 幅広く対応 ロータリースピーカー&リバーブ リバーブとロータリースピーカーの組み合わせ オルガン/キーボード/エレキギター
ディレイ&リバーブ リバーブとディレイの組み合わせ
ディレイ&コーラス 信号を拡大し、面白いリピートサウンドを生成
ディレイ&フランジャー
INSERT EFFECTS
コンプレッサー 小さな音を持ち上げ、大きな音を下げます マイクからの単一信号用 エキスパンダー ハムノイズなどの干渉ノイズを抑制します 単一信号用。特にマイク用に最適。
ゲート 特定した時間に信号を通すために開き、再び閉じます
ウルトラマイザー
ウルトラベース
パンナー ステレオの左右両スピーカーを交互に行き交う効果 ラジオドラマなどの特殊効果用
エキサイター
オートフィルター
チューブディストーション
ギターアンプ ギターアンプシミュレーション エレキギター/エレキベース ビニライザー 古いアナログ盤のヒスノイズを加えます DJ 用/ライブ用サウンドエフェクト テストトーン 1 kHz のテストトーン PA システムのレベル設定を容易にします
オリジナル信号にやや遅延した信号を加えることでうね るサウンドを生成
ディレイ&コーラスと似てますが、うねり効果が聞き取 れます
コンプレッションパラメータを自動的に適用させる効率 的なコンプレッションエフェクト
サブハーモニックプロセッサー、ベースエキサイター、 およびリミッターの組み合わせ
信号にハーモニクスを加え、高音域と音量を持ち上 げます
特定の周波数帯域をレベルによってブースと。エレキギ ター用のオートワウと類似しています。
代表的なギターアンプのチューブディストーションサウ ンドを再現
ギター、ヴォーカル、ベース、キーボードなど幅広く 対応
ギター、ヴォーカル、ベース、キーボードなど幅広く 対応
ギター、ヴォーカル、ベース、キーボードなど幅広く 対応
ヴォーカルやギターに使用する最も一般的なエフ ェクト
ヴォーカルミックス用。声の分かりやすさが伝わり ます。
一風変わったサウンドの生成に最適です
フィードバックを起こしやすいマイクをコントロール/ 干渉ノイズを抑制
ミックス信号が一定のレベルに保たれます
洗練したキーボードサウンドを再現/エレキベース 用のサウンド効果
ミックス信号および単一信号両用。ヴォーカルパート を際立たせます。
DJ による使用/ライブ用のサウンドエフェクト/エレ キギター/エレキベース用
エレキギター/ヴォーカル/キーボード
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テクニカル・データ 15
モノラル入力
マイク入力 (IMP “Invisible” Mic Preamp)
タイプ XLR接続 , フォンジャック, 別系統入力
Mic E.I.N.1(20 Hz - 20 kHz)
@ 0 Ω 入力インピーダンス -134 dB / 135.7 dB 出力スケール @ 50 Ω 入力インピーダンス -131 dB / 134 dB 出力スケール @ 150 Ω 入力インピーダンス -129 dB / 130.5 dB 出力スケール
周波数帯域
<10 Hz - 160 kHz -1 dB <10 Hz - 200 kHz -3 dB 増幅域 +10 dB から +60 dB 最高入力レベル +12 dBu @ +10 dB ゲイン インピーダンス 約 2.6 kΩ バランス S/N 比 110 dB / 112 dB 出力スケール (0 dBu In @
歪み率 ( THD+N ) 0.004 % / 0.003 % 出力スケール
ライン入力
タイプ 6.3 mm TRS, フォンジャック インピーダンス 約 20 kΩ バランス, 約 10 kΩ アンバランス 増幅域 -10 dB から +40 dB 最高入力レベル +22 dBu @ 0 dB ゲイン
フェードアウト減衰2(クロストーク減衰)
メインフェーダーが閉じている場合 90 dB チャンネル音量を切っている場合 84 dB チャンネルフェーダーが閉じている場合w 85 dB
周波数帯域 (Mic In → Main Out)
<10 Hz - 70 kHz +0 dB / -1 dB <10 Hz - 130 kHz +0 dB / -3 dB
ステレオ入力
タイプ 2 x 6.3 mm TRS, バランス インピーダンス 約 20 kΩ バランス, 10 kΩ アンバランス 増幅域 -20 dB から +20 dB 最高入力レベル +22 dBu @ 0 dB ゲイン
CD/Tape in
タイプ RCA インピーダンス 約 10 kΩ 最高入力レベル +22 dBu
イコライザ
EQ モノラルチャンネル
低域 80 Hz / ±15 dB Mid 100 Hz - 8 kHz / ±15 dB 高域 12 kHz / ±15 dB ローカット 80 Hz, 18 dB/oct.
EQ ステレオチャンネル
低域 80 Hz / ±15 dB Low Mid 400 Hz / ±15 dB High Mid 3 kHz / ±15 dB 高域 12 kHz / ±15 dB
チャンネルインサート
タイプ 6.3 mm TRS, アンバランス 最高入力レベル +22 dBu
AUX/FX Send
タイプ 6.3 mm モノラルフォンジャック, アンバラン
インピーダンス 約 120 Ω 最大出力レベル +22 dBu
FX Returns
タイプ 6.3 mm モノラルフォンジャック, アンバラン
インピーダンス 約 10 kΩ 最高入力レベル +22 dBu
+22 dB ゲイン)
サブグループ出力
タイプ 6.3 mm モノラルフォンジャック, アンバラン
インピーダンス 約 120 Ω 最大出力レベル +22 dBu
メイン出力 ( XLR )
タイプ XLR接続 , フォンジャック インピーダンス 約 240 Ω バランス, 120 Ω アンバランス 最大出力レベル +28 dBu
メイン出力 ( 6.3mm )
タイプ 6.3 mm TRS, フォンジャック インピーダンス 約 240 Ω バランス, 120 Ω アンバランス 最大出力レベル +28 dBu
Main Inserts
タイプ 6.3 mm TRS, アンバランス 最高入力レベル +22 dBu
モノ出力
タイプ 6.3 mm モノラルフォンジャック, アンバラン
インピーダンス 約 120 Ω 最大出力レベル +22 dBu Low Pass 可変30 Hz から 200 Hz, 18 dB/oct.
Phones/CTRL Room 出力
タイプ 6.3 mm TRS, アンバランス 最大出力レベル +19 dBu / 150 Ω (+25 dBm)
CD/Tape Out
タイプ RCA インピーダンス 約 1 kΩ 最大出力レベル +22 dBu
DSP
タイプ Texas Instruments コンバーター 24-bit デルタシグマ, 64/128 倍オーバー
サンプリングレート 46 kHz
サンプリング
メインミックス・システムデータ3(ノイズ)
Main mix @ -∞, チャンネルフェーダー @ -∞ -100 dB / -102.5 dB 出力スケ
Main mix @ 0 dB, チャンネルフェーダー @ -∞ -82 dB / -85 dB 出力スケー
Main mix @ 0 dB, チャンネルフェーダー @ 0 dB -72 dB / -75 dB 出力スケー
ール
電源供給
消費電力 50 W ヒューズ (100 - 240 V~, 50/60 Hz) T 2.0 A H 250 V 電源接続 標準 IEC 電源コネクター
外形寸法および重量
SL3242FX-PRO
外形寸法 (高さ x 幅 x 奥行) 100 mm x 896 mm x 410 mm 質量 (正味重量) 11.5 kg
SL2442FX-PRO
外形寸法 (高さ x 幅 x 奥行) 100 mm x 682 mm x 410 mm 質量 (正味重量) 8.5 kg
1
Equivalent Input Noise
2
0 dBu あたり 1 kHz rel. 、20 Hz ~ 20 kHz、ライン入力、メイン出力、ゲイン@ ユニティー
3
20 Hz ~ 20 kHz 、メイン出力によるチャンネル 1~4 ゲイン @ ユニティー、サウンドコント
ロール ニュートラル、全チャンネル メインミックス設定、チャンネル 1/3 左端、チャンネル 2/4 右端レファレンス = +6 dBu
BEHRINGER 社は、最高の品質水準を保つ努力を常に行っています。 必要と思われる改 良等は、事前の予告なしに行われますので、技術データおよび製品の写真が実物と多少 相違する場合がありますが、あらかじめご了承ください。 技術仕様および外観は予告なく 変更する場合があります。
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