Page 1
第1章
概要
AX6F は,Pentium II プロセッサを基本にしてPCI/ISA アーキテクチャーとATX フ
ォーム・ファクターを採用した,高性能なシステム・ボードです。本ボードには,
インテル82440FX のPCI チップセット,ウルトラI/O コントローラ ,バス・マスタ
ー機能をサポートするPCI モード4 のエンハンスドIDE コントローラなどが組み込
まれており,高いシステム性能の実現を図っています。4個のSIMM(シングル・
インライン・メモリー・モジュール)のソケットが用意されており,最大 512MB
までのシステム・メモリーが搭載可能です。オンボードの2次キャッシュは用意
されておりません。(コネクター・スロット1に実装される)Pentium II CPUカ
ード 上にキャッシュが搭載されているからです。
AX6F に備わるもう一つの特長として,CPUの耐熱保護機能 が上げられます。 CPU
のヒートシンクの下に設けられた特別な回路により,温度が55 ℃を超えるとCPU
のスピードを自動的に遅くすることにより,発熱を押さえてCPU を故障から守り
ます。この時BIOS と,更にADM* がインストールされていれば ADM からも,警
告メッセージが出されます。
* 注: AOpen Desktop Manager の略で,インテルのLDCM に相当するものです。
1-1
Page 2
概要
1.1 仕様
フォーム・ファクタ
ー
ボードのサイズ
CPU
システム・メモリー FPM (Fast Page Mode) またはEDO (Extended Data
2次キャッシュ CPU カード上に搭載。 (Slot1 コネクタ)
チップセット Intel 82440FX PCI チップセット
拡張スロット ISA x4 スロット,および PCI x5 スロット
シリアル・ポート 2 ポート。 UART 16C550A コンパチブル
パラレル・ポート
フロッピー・
インタフェース
IDEインタフェース 2チャネル。最大4台までの IDEハードディスク,
USB
インタフェース
PS/2 マウス オンボードにて Mini-Din PS/2 マウス・コネクタ
キーボード
RTCとバッテリー
BIOS
ATX
305 mm x 244 mm
Intel Pentium II プロセッサ
Output) 72-pin SIMM x4。 最大 512MB.
1ポート。
標準パラレルポート(SPP) ,拡張パラレルポート
(EPP: Enhanced Parallel Portあるいは ECP: Extended
Capabilities Port)の全規格をサポート。
1個。 3.5”ドライブ(3モード: 720KB, 1.44MB,
及び 2.88MBフォーマット),あるいは
5.25”ドライブ(2モード: 360KB, 1.2MBフォーマ
ット)をサポート。
またはCDROM ドライブを接続可。モード4のバ
スマスター・ハードディスクをサポート。
USBブラケットを用いて2 USBポート。
BIOSにより,旧モデルのキーボード用 USBドライ
バーもサポート可。
オンボードにてMini-Din PS/2 キーボード・コネク
タ
スーパー I/O コントローラ内にRTC (リアルタイ
ム・クロック)。
バッテリーはリチウム (CR-2032) 。
AWARD フラッシュROM BIOS 。
プラグ・アンド・プレイをサポート。
1-2
Page 3
概要
CPU 耐熱保護機能
温度が55 ℃を超えるとCPU のスピードを自動的に
遅くし,警報を出す。
1-3
Page 4
第2章
ハードウェアのインストール
この章では,本マザーボードのインストール(初期設定)方法について,作業の
順を追って説明します。記述されている順序に従って各節を読み進んで下さい。
注意: 静電放電(ESD )が起きると, CPU プロ
セッサ,ディスクドライブ,拡張ボード,そ
の他の素子に損傷を与える場合があります。
各素子のインストール作業を行う前には常
に,以下に記した注意事項を気を付けるよう
にして下さい。
1. 各素子は,その取り付け直前までは,静
電保護用のパッケージから取り出さない
で下さい。
2. 素子を扱う際には,あらかじめリスト・
ストラップを手首にはめて,コードの先
はシステム・ユニットの金属部分に結ん
で下さい。リスト・ストラップがない場
合は,静電放電を防ぐ必要のある作業中
は常に,身体がシステム・ユニットに接
触しているようにして下さい。
2-1
Page 5
ハードウェアのインストール
2.1 ジャンパーとコネクターの位置
次の図は,マザーボード上のジャンパーとコネクターの位置を示しています。
I
I
S
A
3
I
S
A
2
P
S
C
A
I
1
5
P
P
C
C
I
I
3
4
P
P
C
C
I
I
1
2
JP5
SIMM2
SIMM4
FAN
IrDA
PANEL
2-2
HDD LED
BIOS
CPU SLOT 1
JP6
JP3 JP2 JP1
SPWR
FDC
Page 6
ハードウェアのインストール
ジャンパー:
JP1,JP2,JP3: CPUクロック周波数倍率係数設定
JP5: CPUバス・クロック選択(チップセット用)
JP6: CPUバス・クロック選択(クロックジェネレータ用)
JP14: CMOSのクリアー
コネクター:
PS2 MS: PS/2マウス・コネクター
KB2: PS/2キーボード・コネクター
COM1: COM1コネクター
COM2: COM2コネクター
PRINTER: プリンタ・コネクター
PWR2: ATX電源・コネクター
USB: USBコネクター
FDC: フロッピーディスク・ドライブ・コネクター
IDE1: IDE1主チャネル・コネクター
IDE2: IDE2副チャネル・コネクター
FAN: CPUファン・コネクター
IrDA: 赤外線ポート (IrDA) コネクター
HDD LED: ハードディスク・ドライブ LEDコネクター
PANEL: 多機能フロントパネル・コネクター
2-3
Page 7
ハードウェアのインストール
2.2 ジャンパー
ジャンパーとは,ボード上のピンヘッダーとその2端子間を結ぶプラスチック・
キャップの組み合わせで構成されており,ハードウェアの設定をカスタマイズす
るのに用います。その使用にはコンピュータのハードウェアに関して基礎的な知
識が必要ですから,ジャンパーの意味が良くお分かりにならない方は不用意に設
定を変更しないでください。ボード上の各種ジャンパーは,出荷時のままで通
常は最適な設定になっております。
マザーボード上では通常,ジャンパーの1番ピンの横に太線でマークが記されて
おり,時にはピン番号が振ってある場合もあります。このプラスティック・キャ
ップでピン1番と2番を結ぶ(ショートする)事を,「1-2番ピンにジャンパー
をセットする」と言い,ピン間にプラスチック・キャップを取り付けていない場
合は「ジャンパーがオープンになっている」と言います。
1
2
オープン
(Open )
1
2
ショート
(Short )
1
2
1-2番ピンに
ジャンパー
1
2
2-3番ピンに
ジャンパー
2-4
Page 8
ハードウェアのインストール
2.2.1 CPUクロック周波数の選択
JP1 JP2 JP3
CPUクロック周波数
倍率係数
2-3
1-2
1-2
1-2
1-2
1-2
2-3
2-3
2-3
2-3
1-2
1-2
1-2
1-2
2-3
1-2
1-2
2-3
2-3
1-2
1-2
2-3
2-3
1-2
1-2
2-3
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
1.5x
2.0x
2.5x
3.0x
3.5x
4.0x
4.5x
5.0x
5.5x
6.0x
6.5x
7.0x
7.5x
8.0x
Intelの Pentium IIでは, CPU
内部 (Core) の動作周波数は外
部 (Bus) から加える周波数と
は異なる方式を取っていま
す。
JP1, JP2, JP3 の3 つのジャン
パーは,この両周波数の比:
Core/Busを指定するもので,
CPUは外部からのクロック周
波数をこの倍率設定に従って
何倍かすることによって内部
で用いるクロックを生成しま
す。
内部(Core) クロック周波数=倍率係数 ×外部バス(Bus) クロック
設定の例
JP3, JP2, JP1
1
2
3
JP3, JP2, JP1
3.0x
3.5x
1
2
3
JP3, JP2, JP1
1
2
3
4.0x
JP3, JP2, JP1
1
2
3
4.5x
2-5
Page 9
ハードウェアのインストール
JP6 JP5
1-2
1-2
2-3
2-3
INTEL
Pentium
II
Pentium II
200
Pentium II
233
Pentium II
266
CPU外部クロック
66MHz
(デフォルト)
60MHz
JP5
JP6
注意:次の表は現時点で市場に出ているCPU につ
い て の 可 能 な 組 み 合 わ せ を 示 し ま す 。
新しいCPU製品が現れれば,それに対する正しい設
定はこれとは異なって来ます。詳しくはお使いの
CPU の仕様を参照して下さい。
CPU コア
周波数
200 MHz =
233 MHz =
266 MHz =
倍率
係数
3.0 x
3.5 x
4.0 x
JP6 と JP5 は , CPU の 外 部 ク ロ ッ ク
(バスクロック)の選択に用います。
JP6 は,実際にはクロック発振回路から
のクロック信号を選んでおり,JP5 は,
チップセットに CPU のバス・クロック
を伝えています。
JP6 と JP5
1 2 3
66MHz
(デフォルト )
外部バス
1
2
JP3,JP2,JP1 JP6, JP5
JP6 と JP5
1 2 3
60MHz
1
2
クロック
66MHz
66MHz
66MHz
1-2, 2-3, 1-2 1-2, 1-2
2-3, 2-3, 1-2 1-2, 1-2
1-2, 1-2, 2-3 1-2, 1-2
2-6
Page 10
2.2.2 CMOSのクリアー
ハードウェアのインストール
JP14
1-2
2-3
CMOSクリアー
通常動作時
(デフォルト)
CMOS クリアー時
万一パスワードを忘れてしまった場合などに
は,
CMOS の記憶内容を消去する必要が生じます。
このCMOS クリアーのためには,下記の手順に
従って下さい。
JP14
1
2
通常動作時
JP14
1
2
CMOS クリアー時
(デフォルト)
2-7
Page 11
ハードウェアのインストール
CMOSクリアーの手順:
1. システムの電源をオフにします。
2. ATXの電源ケーブルを PWR2コネクタから抜きます。
3. JP14を見付けて,ピン 2-3を2~3秒間ショートさせます。
4. JP14のピン 1-2を通常通りショートの状態に戻します。
5. ATXの電源ケーブルを元の PWR2コネクタに挿します。
6. システムの電源をオンに戻します。
7. 立ち上がり(ブート)時に キーを押し続ける事により,BIOSセットア
ップ・ユーティリティに入り,必要であれば新しいパスワードを入力します。
2-8
Page 12
ハードウェアのインストール
2.3 コネクター
2.3.1 パワーケーブル
ATX の電源は下記に示す様に20 ピンのコネクタを用いています。方向を間違え
ないよう気を付けてつないでください。ボード上の電源コネクターにはPWR
2と記されております。
注意:パワーケーブルを抜き差しする際には、
その前に電源がオフになっていることを確か
めて下さい。
5V SB
+5V
PWR2
+5V
2.3.2 ATXソフト電源スイッチ・コネクタ
ATX のソフト電源スイッチは,マザーボード上に設けられた2 ピンのピンヘッ
ダー・コネクタです。ATX のケースの前面パネルから出ている電源スイッチ・ケ
ーブルを見つけて,その先にある2 ピン・メスのコネクタを,このSPWR と記
されたソフト電源スイッチ・コネクタに挿します。
1
2
SPWR
2-9
Page 13
ハードウェアのインストール
2.3.3 CPU ファン
ボード上にある2ピンのファン用コネクターにファン用ケーブルを差しま
す。 ファン用コネクターにはFAN と記されております。
GND
+12V
SENSE
FAN
2.3.4 PS/2マウス
ボード上のPS/2 マウス・コネクタは6 ピンのミニDIN コネクタで,PS2 MS と
記されています。ここに示した図はケースの裏側パネルから見た配置です。
2-10
PS/2
PCB
マウス
Page 14
ハードウェアのインストール
2.3.5 キーボード
ボード上のPS/2 キーボード・コネクタは6 ピンのミニDIN コネクタで, KB2 と記
されています。ここに示した図はケースの裏側パネルから見た配置です。
PCB
キーボー ド
PS/2
2.3.6 シリアル装置 (COM1/COM2)
ボード上のシリアル・コネクタは9 ピンのD-sub タイプで,シリアル・ポート1
のコネクタにはCOM1 ,シリアル・ポート2 のコネクタにはCOM2 と記されて
います。ここに示した図はケースの裏側パネルから見た配置です。
PCB
COM1
COM2
2-11
Page 15
ハードウェアのインストール
2.3.7 プリンタ
ボード上のプリンタ・コネクタは25 ピンのD-sub タイプで, PRINTER と記され
ています。ここに示した図はケースの裏側パネルから見た配置です。
PCB
プリンタ
2.3.8 USB装置
システムにUSB 装置のサポートを追加する
ためには、 USB ブラケットが必要です。
USB ブラケットの取り付けは、ボード上で
USB と記されたコネクターにブラケット・
ケーブルを差し込むだけで済みます。
ピン 説明 ピン 説明
1
3
5
7
9
1
9 10
USB
V0
D0-
D0+
GND
NC
2
2
4
6
8
10
V1
D1-
D1+
GND
NC
2-12
Page 16
ハードウェアのインストール
2.3.9 フロッピードライブ
ボード上でFDC と記されたコネクターに34 ピンのフロッピードライブ用ケー
ブルを差し込みます。
2
1
FDC
2.3.10 IDEハードディスクと CD ROM
本ボードでは, IDE1 ,IDE2 と記された2 つの40 ピンコネクターで IDE 装置
をサポートしています。 IDE1 はプライマリー(主)チャネル, IDE2 はセコ
ンダリー(副)チャネルと呼ばれ,それぞれのチャネルには2 台まで,従っ
てトータルでは4 台までの IDE 装置が接続できます。
各チャネルにつながる2 台の装置は,片方がマスター・モードに,他方はス
レーブ・モードにと,互いに補完する関係で設定する必要があります。ど
ちらがハードディスクでも CDROM であっても構いません。いずれのモー
ドであるかはそれぞれの IDE 装置でのジャンパー設定により決まります。
お使いのハードディスクや CDROM のマニュアルをそれぞれ参照して下さ
い。
最初のIDE ハードディスク装置は,プライマリー・チャネルにマスターモー
ドで接続して下さい。2 台目の IDE 装置をこのシステムにつなぎたい場合
は,同じチャネルのスレーブとして下さい。3 台目,4 台目はそれぞれ,セ
コンダリー・チャネルのマスターとスレーブとなります。
IDE1
IDE2
2-13
Page 17
ハードウェアのインストール
注意: 仕様上 IDEケーブルの長さは最長で 46cm (18
inches)と決められています。お使いのケーブル長が
これを越えることの無いようご注意下さい。
注意: 信号品質を考慮すると,ケーブルの最遠端
の装置をマスターモードにし,上述した順番に従う
ことが推奨されます。次図を参照して下さい。
IDE1 (
プライマリー・チャネル
スレーブ
(2nd)
IDE2 (
セコンダリー・チャネル
スレーブ
(4th)
マスター
マスター
2.3.11 ハードディスク LED
ハードディスクLED コネクターは,ボード上では HDD LED
と記されており,ケーブル側ハウジングとしては様々なタ
イプのものがつなげられるように考慮されております。実
際にはLED のためには2ピンあれば足ります。お使いのケー
ブル側ハウジングが4ピンのコネクターの場合はそのまま接
続できます。2ピンタイプの場合は,その極性に応じて1-2
ピン位置あるいは3-4ピン位置でお使いください。
1 2 3 4
1 2 3 4
)
(1st)
)
(3rd)
ピン 説明
1
2
3
4
HDD LED
GND
GND
HDD LED
1 2 3 4
2-14
HDD LED
4ピンコネク
タ
HDD LED
2ピンコネクタ
ピン 1-2位置
HDD LED
2ピンコネクタ
ピン 3-4位置
Page 18
2.3.12 パネルコネクター
ハードウェアのインストール
多機能型のパネル用コネクターは20ピン
で,ボード上ではPANEL と記されていま
す 。
電源表示LED ,キーロック,スピーカー,リ
セットスイッチ,サスペンド(保留)スイ
ッチ,グリーン・モードLED 等のためのコ
ネクターと,右に示すピンとの間で結びま
す。
キーロックと電源表示LED は一組となって
5ピンのハウジングを持つコネクターの場
合がありますが,対応するピンはそれを考
慮した配列となっていますから,こうした
ケースにも応じられます。
キーロック
パワー
スピーカー
KEYLOCK
POWER LED
SPEAKER
SPEAKER
1
LED
10 20
PANEL
GND
GND
RESET
+5V
GND
NC
PANEL
11
1
11
+5V
GND
GREEN LED
GND
SUSPEND SW
SUSPEND SW
GND
NC
RESET
GND
10 20
グリーン
サスペンド
リセット
SW
別のハウジングでは12ピンのコネク
ターを用いている場合もあります
が,右図の様にしてPANELコネクター
と接続できます。赤の導線は+5Vに
つながっていることに注意して下さ
い。
1
11
10 20
+5V
2-15
Page 19
ハードウェアのインストール
PANEL
注: お使いのハウジングがTurbo スイッチとTurbo LED
のコネクターから来ているような場合は,それぞれサス
ペンド・スイッチとグリーン・モードLED 機能に割り当
てる事が出来ます。
注: サスペンドスイッチを押すとシステムを強制的に
サスペンドモードにすることが出来ますが,この機能は
BIOS セットアップメニュー中の節電管理機能がオンに設
定されている場合に限られます。
2.3.13 IrDA赤外線ポートコネクター
IrDA は,ワイヤレスの赤外線モジュールをサポートする様に設定できるも
ので,Laplink や Win95 のケーブル接続(Direct Cable Connection )などのア
プリケーション・ソフトウェアと組み合わせることで,ユーザーはラップ
トップ,ノートブック,PDA あるいはプリンターなどとの間でファイルを
やりとりできます。本ボードでは,115.2 Kbps, 2 メートルの規格を持つ
HPSIR や19.2 Kbps のASK-IR ,および4Mbps, 2 メートルのFast IR などをサポ
ートしております。
ピン 説明
赤外線モジュールはIrDA コネクターと結び,BIOS セ
ットアップ時に赤外線機能をオンにします。IrDA コ
ネクターと接続する際は,極性の向きを間違えないよ
うに気を付けて下さい。
1
2
3
4
5
6
+5V
FIRRX
IRRX
GND
IRTX
NC
2-16
1
2
3
4
5
6
IrDA
Page 20
ハードウェアのインストール
2.4 システムメモリーの設定
バンク0
のピン1
バンク1
のピン1
このマザーボードに使えるSIMM は,次の4種類の要因で決まります:
♦ サイズ:片側タイプであれば1Mx32 (4MB),4Mx32 (16MB) ,16Mx32 (64MB) 。
両側タイプであれば1Mx32x2 (8MB) ,4Mx32x2 (32MB) ,16Mx32x2 (128MB)
であること。
♦ スピード:アクセスタイムは60ns か,または70ns であること。
♦ タイプ:FPM (Fast Page Mode )か,またはEDO (Extended Data Output )であ
ること。
♦ パリティ:パリティ無し(32 ビット幅)か,またはパリティ付き(36ビット幅)で
あること。
Pentium II プロセッサーは64 ビット幅のバスを用いているので,( 32 ビットのデー
タ幅である72 ピンのSIMM メモリーは,2個をペアーにして用いるものとして),
4個のSIMM ソケットはそれぞれ2個のソケットを一組とした2個のバンク:
Bank0 とBank1 と言う構成を取るように設計されております。それぞれのバンク内
の2個のSIMM は,必ず同じサイズ,同じタイプである必要があります。バンク
同士では異なるスピードとタイプであっても構わないので,たとえば一方のバン
クでは70ns のFPM ,他方は60ns のEDO と言う組み合わせは許されます。この様な
場合には,それぞれのバンクが最高の性能(パフォーマンス)が得られるように,
バンク毎に独立に最適化されます。メモリーのタイミング上は,遅くとも70ns の
FPM タイプDRAM チップを要請しておりますが,最適性能を得るには60ns のEDO
タイプDRAM を推奨します。
このマザーボードには4個の72 ピン
SIMM (Single-in-line Memory Module) 用
ソケットが用意されており,この結果
システムメモリーとしては最少で4 M
バイト,最大では512 M バイトまでが
搭載できます。
2-17
Page 21
ハードウェアのインストール
警告: 本ボードの出荷時設定では,メモリータイミン
グは最適な性能が出せる様に60ns にセットしてありま
す。仕様上の制限から,70ns のSIMM はCPU の外部クロ
ックのスピードが60MHz のCPU をお使いの場合にのみお
勧め出来ます。
ヒント:EDO タイプのDRAM は,主としてそのread 性能
の向上を図って設計されているものです。伝統的なFPM
タイプのDRAM が,プリチャージの動作を開始する際
にメモリー素子のデータ出力部を(ハイ・インピーダン
スの)トライステート状態にするのとは違って,EDO 型
のDRAM はメモリーのデータ出力を次のメモリーアクセ
スサイクルまで有効(Valid )な状態に保ち,これによりパ
イプライン効果と同等の結果が得られて,実効的に1ク
ロック・ステートを減らす事が出来る仕組みです。
メモリーのサイズとタイプに関してのジャンパー設定は必要ありません。システ
ムBIOS が自動検出するからです。片側タイプのSIMM ではバンク毎に以下のよう
な任意の組み合わせで,両バンクの合計では最大512MB となります。
SIMM1 SIMM2
無し 無し
4MB 4MB 8MB
8MB 8MB 16MB
16MB 16MB 32MB
32MB 32MB 64MB
64MB 64MB 128MB
128MB 128MB 256MB
バンク0 の小計
0MB
2-18
SIMM3 SIMM4
無し 無し
4MB 4MB 8MB
8MB 8MB 16MB
16MB 16MB 32MB
32MB 32MB 64MB
64MB 64MB 128MB
128MB 128MB 256MB
バンク1 の小計
0MB
Page 22
ハードウェアのインストール
メモリー総容量= バンク0 の小計 + バンク1 の小計
注意: それぞれのバンク内では,同じタイプ,同じサ
イズのSIMM を使う必要のあることにくれぐれもご注意
下さい。
パフォーマンスを上げるためにメモリーバッファーに余裕のない新世代のチップ
セットでは,素子のドライブ能力に限界があります。この結果,SIMM のインス
トールに際しては,重要な要素としてDRAM のチップ数を考慮に入れる必要が生
じます。BIOS には残念ながらチップ数が問題ないかどうかを判定する手段がない
ので,チップの数はユーザーご自身で数えて下さい。規則は簡単です。目で見て
カウントします。SIMM のチップ数が24 個よりも少ないことが必要です。
警告: 24 個以上のチップを載せたSIMM を使ってはい
けません。そうした SIMM はチップセットのドライブ能
力仕様を越えており,敢えて使うとシステムの振る舞い
は不安定なものとなります。
ヒント: SIMMチップのカウント方法の例を示します:
1.32 ビット,パリティ無しのSIMM で,1M x 4 ビットの
DRAM チップであれば,チップ数は32/4=8 。
2.36 ビット,パリティ付きの SIMM で,1M x 4 ビット
の DRAM チップであれば,チップ数は 36/4=9 。
3. 36ビット,パリティ付きの SIMM で,1M x 4 ビット
と1M x 1 ビットの DRAM チップを使っていれば,チ
ップの数は8 個のデータ用チップ(8= 32/4) と4 個のパ
リティ用チップ(4=4/1) で,トータル12 個となる。
2-19
Page 23
ハードウェアのインストール
次の表は各種のSIMM で推奨するDRAM の組合せを示します:
SIMM
データ用
チップ
1M by 4
1M by 4
1M by 4 1M by 1 1Mx36 x1 12 4MB Yes
1M by 4 1M by 4 1Mx36 x1 9 4MB Yes
1M by 4 1M by 4 1Mx36 x2 18 8MB Yes
1M by 16
1M by 16
1M by 16 1M by 4 1Mx36 x1 3 4MB Yes
1M by 16 1M by 4 1Mx36 x2 6 8MB Yes
4M by 4
4M by 4
4M by 4 4M by 1 4Mx36 x1 12 16MB Yes
4M by 4 4M by 1 4Mx36 x2 24 32MB Yes
SIMM
パリティ
用チップ
無し
無し
無し
無し
無し
無し
1面当
たりの
ビット
数
1Mx32 x1 8 4MB Yes
1Mx32 x2 16 8MB Yes
1Mx32 x1 2 4MB Yes
1Mx32 x2 4 8MB Yes
4Mx32 x1 8 16MB Yes
4Mx32 x2 16 32MB Yes
片面か
両面かチップ数
SIMM
サイズ
推奨できる
か?
SIMM
データ用
チップ
16M by 4
16M by 4
16M by 4 16M by 4 16Mx36 x1 9 64MB
16M by 4 16M by 4 16Mx36 x2 18 128MB
2-20
SIMM
パリティ
用チップ
無し
無し
警告: 16M x 4 ビットのチップを使った64MB のSIMM
(64M ビット・テクノロジー)は,未だ市場に出ておら
ず当社の品質保証部門も正式にはテストを済ませていま
1面当
たりの
ビット
数
16Mx32 x1 8 64MB
16Mx32 x2 16 128MB
片面か
両面かチップ数
SIMM
サイズ
推奨できる
か?
Yes ,但し
未確認
Yes ,但し
未確認
Yes ,但し
未確認
Yes ,但し
未確認
Page 24
ハードウェアのインストール
せん。但し,チップセットの設計仕様ではサポートされ
ており,入手出来次第テストする予定です。16M x 1 ビ
ット(16M ビット・テクノロジー)のチップを使った64MB
SIMM は,チップ数が24 個を越えており,ご利用は全く
お勧めできません。
ヒント: 8 ビット=1 バイト,32 ビット=4 バイト。SIMM
のサイズは(パリティの有無とは無関係に)データバイ
トの数で表されます。たとえば1M x 4 ビットのチップを
載せた片面の SIMM は1Mx32 ビット,即ち1M x 4 バイト
= 4MB. 。両面の SIMM の場合は単純にこれに2を掛けま
す。即ち8MB となります。
以下のリストは,推奨出来ないDRAM の組み合わせを示します:
SIMM
データ用
チップ
1M by 1 None 1Mx32 x1 32 4MB No
1M by 1 1M by 1 1Mx36 x1 36 4MB No
1M by 4 1M by 1 1Mx36 x2 24 8MB No
4M by 1
4M by 1 4M by 1 4Mx36 x1 36 16MB No
16M by 1
16M by 1 16M by 1 16Mx36 x1 36 64MB No
SIMM
パリティ
用チップ
無し
無し
1面当
たりの
ビット
数
4Mx32 x1 32 16MB No
16Mx32 x1 32 64MB No
片面か
両面かチップ数
SIMM
サイズ
推奨できる
か?
2-21
Page 25
ハードウェアのインストール
メモリー・エラーのチェックとしては,パリティ・チェックと ECC(Error Check and
Correction)の2つの方法が行われています。このメモリーエラー・チェック機能
を利用するには,36 ビットのSIMM (32 ビットのデータ+4 ビットのパリティまた
はECC ビット)を用います。36 ビットのパリティやECC 用のメモリーがあるかど
うかはBIOS が自動的に検出しますが,パリティチェックなりECC の機能を働かせ
るかどうかに付いては, BIOS のセットアップを行って設定して下さい。
ヒント: パリティチェックでは1バイトのデータ毎に
1ビットのパリティ・ビットを用い,通常は偶数パリテ
ィ・モードで使われます。即ち,メモリー内のデータが
書き換えられる都度,各バイトが"1"のビットを偶数個
持つ様にパリティビットが調節されます。次回にこのデ
ータが読みとられた際に,"1"のビットがもしも奇数個
であった場合は,パリティ・エラーが発生したとみなさ
れ,「単1ビットのエラー検出」と言います。
ヒント: ECC モードでは, 64 ビットのデータに対し
て8 個のECC ビットを必要とします。 36 ビットのSIMM
には,(データ8x4=32 ビットの他に)パリティ用に4 ビ
ットが用意されているので,ECC モードは2個のパリテ
ィ用SIMM の追加のみでサポート出来ます。特別なECC
用のSIMM は不要です。メモリーに対するアクセスの都
度,ECC ビットは特別なアルゴリズムに基づいて更新さ
れまたチェックされます。 ECC のアルゴリズムは,2ビ
ットまでのエラーであればこれを検出し,1ビットのエ
ラーであれば自動的にこれを訂正する能力を持っていま
す。従来のパリティ・モードでは1ビット以内のエラー
に限ってこれを検出できる能力に止まります。
2-22
Page 26
ハードウェアのインストール
2.5 PCIスロット
PCI スロットの 4 と5 は,
同じ割り込み線 INTD を
共有しています。
それぞれのPCI スロットには4本のPCI 割り込みが割り当てられています。その組
み合わせを次の表に示します。たいていのPCI カードでは,割り込みは1本だけ
を使っ ており ,ピン A6 のロ ケーシ ョン1に割り付 けてい るよう です。
チップセットは4本のPCI 割り込みだけをサポートしているので,本マザーボー
ドではスロット4と5では同一の割り込みINTD を共有させています。
ヒント: 普通PCI VGAは割り込みを使わないので,VGA
カードはスロット4か5のいずれかに挿せば,その他の
スロットは別のPCI カードに割り当てる事が出来て好都
合となります。
PCIスロット
Slot 1 INTA INTB INTC INTD
Slot 2 INTB INTC INTD INTA
Slot 3 INTC INTD INTA INTB
Slot 4 INTD INTA INTB INTC
Slot 5 INTD INTA INTB INTC
ロケーショ
ン1
(ピンA6)
注: ボード上にあるUSB ポート群もPCI INTD を共有していま
す。もしも BIOS セットアップにおいて「USB ホストコント
ローラ」をイネーブルにした場合は, INTD はこのUSB によ
って占有されますから,PCI スロットの4 と5にはVGA のよう
な 割り込みを使わないカードだけが使えることになります。
ロケーショ
ン2
(ピンB7)
ロケーショ
ン3
(ピンA7)
ロケーショ
ン4
(ピンB8)
2-23
Page 27
ハードウェアのインストール
2.6 CPU耐熱保護機能
本マザーボードには,CPU のヒートシンクの下に特別な耐熱保護用の回路が組み
込まれています。温度が55 ℃を超えるとCPU のスピードを自動的に遅くすること
により,発熱を押さえてCPU を故障から守ります。この時BIOS と,更にADM
(AOpen Desktop Manager の略で,インテルのLDCM に相当するものです)がイン
ストールされていればADM からも,警告メッセージが出されます。
本機能はBIOS とADM によって自動的にセットされております。ハードウェアの
インストールは特に必要ありません。
2-24
Page 28
第3章
Award BIOSの設定
本章ではシステム・パラメータの設定の仕方について説明します。お手元のBIOS
はAWARD のフラッシュ・ユーティリティを使って最新のバージョンにアップデ
ートすることも出来ます。
重要: BIOSのプログラムはマザーボードの設計の
中でも最もひんぱんに変更される部分なので,こ
の章で述べるBIOS 情報(特に「チップセットのセ
ットアップ・パラメータ」)は,お持ちのマザー
ボードに実際についているBIOS とは少し違ってい
る場合があります。
3.1 Award BIOSセットアップ・メニューの開始
BIOS セットアップ・ユーティリティとは,BIOS フラッシュROM の中に入ってい
る特定のプログラム・コード(ルーチン)部分を指します。このコードによって
ユーザは,システム・パラメータを設定し,これを128 バイトのCMOS 領域に保存
する事が出来ます。このCMOS 部分は通常,RTC (リアルタイム・クロック)チ
ップの中か,またはメインのチップセットの中に直接用意されています。 BIOS
セットアップを開始するには,POST (Power-On Self Test:電源投入時の自己診断)
中に キーを押してください。次ページのようなBIOS セットアップ・メニュ
ーが画面に現れます。
3-1
Page 29
AWARD BIOSの設定
ROM PCI/ISA BIOS (XXXXXXXX)
CMOS SETUP UTILITY
AWARD SOFTWARE, INC.
STANDARD CMOS SETUP
BIOS FEATURES SETUP
CHIPSET FEATURES SETUP
POWER MANAGEMENT SETUP
PNP/PCI CONFIGURATION SETUP
LOAD SETUP DEFAULTS
LOAD TURBO DEFAULTS
ESC : Quit á â à ß : Select Item
F10 : Save & Exit Setup (Shift) F2 : Change Color
Description of each function
INTEGRATED PERIPHRALS
PASSWORD SETTING
IDE HDD AUTO DETECTION
SAVE & EXIT SETUP
EXIT WITHOUT SAVING
ヒント :最適な性能を得るには,"Load Setup
Defaults"(デフォルト設定値の読み込み)を選
ぶことをお勧めします。システムの負荷も軽
く速くて最高の性能を狙うのであれば,"Load
Turbo Defaults" が良いでしょう。3.7 節を参照し
てください。
スクリーンの下段には,画面のコントロールのためのキーが説明されています。
項目(アイテム)間での移動には矢印キーを,画面のカラー設定変更には
を,設定を終了して抜けるには を,そして,抜ける前にそれま
での変更を保存するには をそれぞれ使います。最下段には,選択されてハイ
ライトになっている項目についての簡単な説明が表示されます。
項目を選んだら,その選択を続けたり次のサブメニューに入るには, キー
を押してください。
3-2
Page 30
AWARD BIOS の設定
3.2 Standard CMOS Setup (標準 CMOS設定)
"Standard CMOS Setup" (標準的なCMOS セットアップ)では,日付,時刻,ハー
ドディスクのタイプと言った基本的なシステム・パラメータを設定します。矢印
キーを使って項目をハイライトさせ,次にその値を選択するのには または
キーを用います。
ROM PCI/ISA BIOS (XXXXXXXX)
STANDARD CMOS SETUP
AWARD SOFTWARE, INC.
Date (mm:dd:yy) : Wed. Mar 6 1996
Time (hh:mm:ss) : 00:00:00
HARD DISK TYPE SIZE CYLS HEAD PRECOMP LANDZ SECTORS MODE
Primary Master : Auto 0 0 0 0 0 0 AUTO
Primary Slave : Auto 0 0 0 0 0 0 AUTO
Secondary Master: Auto 0 0 0 0 0 0 AUTO
Secondary Slave : Auto 0 0 0 0 0 0 AUTO
Drive A : 1.44M, 3.5 in
Drive B : None
Video : EGA/VGA
Halt On : All Errors
ESC : Quit á â à ß : Select Item
F10 : Save & Exit Setup (Shift) F2 : Change Color
Base Memory : 640 K
Extended Memory: 15360 K
Other Memory : 384 K
Total Memory : 16384 K
Standard CMOS à Date (日付の設定)
日付をセットするには,Date のパラメータをハイライトし, または を
使って今日の日付に合わせます。日付のフォーマットは月,日,年(mmddyy )
です。
Standard CMOS à Time (時刻の設定)
時刻をセットするには,Timeのパラメータをハイライトし, または を
使って,時,分,秒(hhmmss )のフォーマットで現在の時刻に合わせます。24 時
間制の表現を用います。
3-3
Page 31
AWARD BIOSの設定
Standard CMOS à Primary Master à Type (ハードディスクの
Standard CMOS à Primary Slave à Type タイプ設定)
Standard CMOS à Secondary Master à Type
Standard CMOS à Secondary Slave à Type
Type
Auto
User
None
1
2
...
45
ここではシステムのサポートしているIDE ハードディス
クのパラメータを選択します。サイズ(容量),シリン
ダー数,ヘッド数,プリコンペンセーションの開始シリ
ンダー番号,待機時ヘッド位置(ヘッド・ランディング
ゾーンのシリンダー番号),トラック当たりのセクター
数などがその内容です。デフォルトの設定は Auto で,こ
の場合BIOS はインストールされているハードディスクの
パラメータ群を,POST 時に自動的に検出します。ご自分
で違う値にセットしたい場合は,User を選んでくださ
い。システムにハードディスクの無い場合はNone を選び
ます。
IDE のCDROM は常に自動検出となっています。
ヒント : IDE ハードディスクに対しては,ドラ
イブの仕様を自動的に入力するために "IDE
HDD Auto Detection" を選ぶことをお勧めしま
す。 "IDE HDD Auto Detection" の項を参照。
Standard CMOS à Primary Master à Mode (ハードディスクの
Standard CMOS à Primary Slave à Mode モード設定)
Standard CMOS à Secondary Master à Mode
Standard CMOS à Secondary Slave à Mode
Mode
Auto
Normal
LBA
Large
3-4
システムが528MB 以上の容量を持つハードディスクを使
えるためにはIDE の強化された仕様を適用します。これ
は論理ブロックアドレス(LBA :Logical Block Address)
モードと呼ばれるアドレス変換方式を用いるもので,現
在市場に出ているIDE ハードディスクでは,大容量サポ
ートの理由から標準的なフィーチャーとなっています。
ハードディスクがLBA モード・オンでフォーマットして
ある場合には, LBA オフで立ち上げる(ブートする)
事は出来ないことにご注意ください。
Page 32
AWARD BIOS の設定
Standard CMOS à Drive A (フロッピードライブのタイプ)
Standard CMOS à Drive B
Drive A
None
360KB 5.25"
1.2MB 5.25"
720KB 3.5"
1.44MB 3.5"
2.88MB 3.5"
フロッピードライブのタイプを指定します。このマザーボ
ードのサポートしているフロッピードライブのタイプは左
記の表の通りです。
Standard CMOS à Video (ビデオカードの設定)
Video
EGA/VGA
CGA40
CGA80
Mono
使用するビデオカードのタイプを指定します。最近のPC
ではもっぱらVGA だけが使われている事から,デフォル
トの設定値はVGA/EGA となっています。この選択画面は
ほとんど無意味になりつつあるので,将来の版では削除
の予定です。
Standard CMOS à Halt On (エラー・ストップの設定)
Halt On
No Errors
All Errors
All, But Keyboard
All, But Diskette
All, But Disk/Key
このパラメータを使うと,POST (電源投入時の自動診断)
でエラーの検出された場合に,どんな条件でシステム停止
にするかを決める事が出来ます。
3-5
Page 33
AWARD BIOSの設定
3.3 BIOS Features Setup ( BIOSフィーチャーの設定)
メインのメニューで2 番目の"BIOS Features Setup" を選ぶと,この画面に変わりま
す。
ROM PCI/ISA BIOS (XXXXXXXX)
BIOS FEATURES SETUP
AWARD SOFTWARE, INC.
Virus Warning : Disabled
External Cache : Enabled
Quick Power On Self Test : Enabled
Boot Sequence : A,C,SCSI
Swap Floppy Drive : Disabled
Boot Up Floppy Seek : Disabled
Boot Up NumLock Status : ON
Boot Up System Speed : High
Typematic Rate Setting : Disabled
Typematic Rate (Chars/Sec) : 6
Typematic Delay (Msec) : 250
Security Option : Setup
PCI/VGA Palette Snoop : Disabled
OS Select for DRAM > 64MB : Non-OS/2
Video BIOS Shadow : Enabled
C8000-CBFFF Shadow : Disabled
CC000-CFFFF Shadow : Disabled
D0000-D3FFF Shadow : Disabled
D4000-D7FFF Shadow : Disabled
D8000-DBFFF Shadow : Disabled
DC000-DFFFF Shadow : Disabled
ESC: Quit áâàß : Select Item
F1 : Help PU/PD/+/- : Modify
F5 : Old Values (Shift) F2 : Color
F6 : Load Setup Defaults
F7 : Load Turbo Defaults
BIOS Features à Virus Warning (ウィルスの検出と警告)
Virus Warning
Enabled
Disabled
(この画面の出た時,危険な書き込みを拒絶するには"N" をタイプします)。
ウィルスの侵入が検出された場合に警告メッセージを出すよ
うにするには,このパラメータをEnabled にします。これによ
りウィルスがハードディスクのブート・セクターとパーティ
ション・テーブルに侵入するのを防ごうとするものです。
ブート時にハードディスクのブート・セクターに対して書き
込みをしようとするとシステムを止め,次の警告メッセージ
を表示します。問題を突き止めるためにはウイルス対策プロ
グラム(anti-virus programs )を実行してください。
3-6
! WARNING!
Disk Boot Sector is to be modified
Type "Y" to accept write, or "N" to abort write
Award Software, Inc.
Page 34
AWARD BIOS の設定
BIOS Features à External Cache (外部キャッシュ)
External Cache
Enabled
Disabled
(現在はPBSRAM になっている)二次キャッシュを有効に
するには,このパラメータをEnabled にします。Disabled に
するとシステムは遅くなります。問題があって調査診断の
目的の場合以外は,Enabled にしておくことをお勧めしま
す。
BIOS Features à Power-On Self-Testd (電源投入時自己診断)
Quick Power-on Self-test
Enabled
Disabled
このパラメータをEnabled にすると,通常時にチェ
ックしている項目を省くことにより,POST に要する
時間が短縮されます。
BIOS Features à Boot Sequence (ブート時のサーチ順序)
Boot Sequence
A,C,SCSI
C,A,SCSI
C,CDROM,A
CDROM,C,A
D,A,SCSI
E,A,SCSI
F,A,SCSI
SCSI,A,C
SCSI,C,A
C only
このパラメータによって,ブートアップ時のサーチの順序
を指定することが出来ます。ハードディスクのID は次の通
りです:
C: プライマリー(主)チャネルのマスター装置
D: プライマリー(主)チャネルのスレーブ装置
E: セコンダリー(副)チャネルのマスター装置
F: セコンダリー(副)チャネルのスレーブ装置
BIOS Features à Swap Floppy Drive (フロッピードライブの交換)
Swap Floppy Drive
Enabled
Disabled
この項目でフロッピードライブの指定を交換させることが
出来ます。例えば,A とB の2 台のフロッピードライブのあ
る場合,1 番目をB にして,2 番目をA にする,あるいはそ
の逆に設定することが出来ます。
3-7
Page 35
AWARD BIOSの設定
BIOS Features à Boot-up Floppy Seek (ブート時FDシーク)
Boot-up Floppy Seek
Enabled
Disabled
これをEnabled にするとBIOS はPOST 時に指定のフロ
ッピードライブに対してシーク・コマンドを送り,
ヘッドを前後に動かすことが出来ます。
BIOS Features à Boot-up NumLock Status (ブート時 NumLock)
Boot-up NumLock Status
On
Off
このパラメータをオンにすると,テンキー部の機能は
数字キーモードになります。オフにすると数字キーと
してではなく,カーソル制御の機能に変わります。
BIOS Features à Boot-up System Speed (システム・スピード)
Boot-up System Speed
High
Low
ブートアップ直後のシステムのスピードを,高速
(High )または低速(Low )に設定します。
BIOS Features à Typematic Rate Setting (キーのリピート機能)
Typematic Rate Setting
Enabled
Disabled
キーボードのリピート機能をオンにしたりオフにし
たり出来ます。Enabled になっていると,キーボード
上のキーを押したままにしていると同じキーを何度
もタイプするのと同様の動きになります。
BIOS Features à Typematic Rate (キーのリピート速度)
Typematic Rate
6
8
10
12
15
20
24
30
3-8
上の設定でキーのリピート機能がオンとなってい
る場合,自動的に作られるキーの打ち込みスピー
ドを指定できます。デフォルトの設定では,30
文字/ 秒となっています。
Page 36
AWARD BIOS の設定
BIOS Features à Typematic Delay (リピート開始遅れ)
Typematic Delay
250
500
750
1000
先の設定でキーのリピート機能がオンとなっている
場合,最初に実際にキーを押した時から自動的なキ
ーリピート機能が始まって2 番目のキーが生成され
るまでの時間遅れを指定します。選べる値は250, 500,
750, 及び1000 msec 隣っています。
BIOS Features à Security Option (セキュリティ・オプション)
Security Option
Setup
System
この画面でSystem のオプションを選ぶと,システムの
ブートやBIOS のセットアップ操作に対してアクセス制
限を行います。ブートアップの都度,画面にはパスワ
ードを入れるよう求めるプロンプトが現れます。
Setup のオプションでは,BIOS のセットアップ操作に
対してのみアクセス制限を行います。
このセキュリティ機能をオフにするには,メイン画面
のパスワード設定メニューを選び,パスワードとして
は何も入力せずにただ<Enter> キーを押します。
BIOS Features à PCI/VGA Palette Snoop
PCI/VGA Palette Snoop
Enabled
Disabled
この項をEnabled にすると,パレット・レジスターに
変更が加えられた時にPCI VGA カードが反応せず(従
ってコンフリクトも生じず),通信の信号に対して
は応答すること無しにデータを受け入れるようセッ
トします。 これは例えばMPEQ かビデオ・キャプチ
ャーなどの2 枚のディスプレイ・カードが同じパレッ
ト・アドレスを使用しており,同時にPCI バスにつな
がっている場合にのみ効果があります。この場合PCI
VGA カードは黙っていますが,MPEQ/ ビデオ・キャ
プチャー・カードは通常機能にセットしておきます。
BIOS Features à OS Select for DRAM > 64MB ( OS/2使用)
OS Select for DRAM > 64MB
OS/2
Non-OS/2
OS/2 オペレーティング・システムをお使い
で,64 MB 以上のメモリーのある場合には,
ここでOS/2 の方を指定してください。
3-9
Page 37
AWARD BIOSの設定
BIOS Features à Video BIOS Shadow ( Video BIOSシャド ウ)
Video BIOS Shadow
Enabled
Disabled
VGA BIOSシャドウとは,ビデオ・ディスプレ
イ・カードのBIOS をDRAM 領域にコピーして,
システムのパフォーマンス(性能)を上げよう
とするものです。これはDRAM のアクセス・タ
イムがROM よりも速いからです。
BIOS Features à C800-CBFF Shadow (シャドウ・エリア)
BIOS Features à CC00-CFFF Shadow
BIOS Features à D000-D3FF Shadow
BIOS Features à D400-D7FF Shadow
BIOS Features à D800-DBFF Shadow
BIOS Features à DC00-DFFF Shadow
C8000-CBFFF Shadow
Enabled
Disabled
注 : セグメントF000 と E000 は, BIOS コードが
ここを占めているので,常にシャドウ領域と
なります。
ここに上げた6 項目は,ROM 内のコードを他の
拡張カードに シャドウさせるものです。このパ
ラメータをセットするには,前もってそのROM
コードの特定アドレスを知っている必要があり
ます。その情報を持っていない場合には,ここ
のROM シャドウ設定をすべて, Enabled として
ください。
3-10
Page 38
AWARD BIOS の設定
3.4 Chipset Features Setup (チップセット機能の設定)
"Chipset Features Setup" (チップセット機能の設定)には,チップセットに依存す
る機能の設定項目が集められており,システム性能に密接に関連しております。
ROM PCI/ISA BIOS (XXXXXXXX)
CHIPSET FEATURES SETUP
AWARD SOFTWARE, INC.
Auto Configuration: Enabled
DRAM Speed Selection :70 ns
DRAM Read Burst (EDO/FP) :X333/x444
DRAM Write Burst (EDO/FP):X222/x333
DRAM Fast Leadoff :Disabled
DRAM RAS# Precharge Time :3
MA Additional Wait State :Disabled
RAS# to CAS# Delay :Disabled
DRAM Refresh Queue :Enabled
DRAM RAS Only Refresh :Disabled
Fast DRAM Refresh :Disabled
DRAM ECC/Parity Selection:Disabled
ISA Bus Clock :PCICLK/4
PCI Burst Write Combine :Enabled
PCI-to-DRAM Pipeline :Enabled
CPU-to-PCI Write POST :Enabled
CPU-to-PCI IDE Posting :Enabled
Read-Around-Write :Enabled
System BIOS Cacheable :Enabled
Video BIOS Cacheable :Disabled
注意 : ここでの内容を少しでも変更される場合
には,その内容を充分にわかっていると自信
を持って言えるかどうかご注意ください。シ
ステムの性能をアップさせるためにここのパ
ラメータ設定を変えることは自由です。ただ
し,その変更が本システムの構成や他の設定
に対して正しくない場合には,システムが不
安定になる場合があります。
8-bit I/O Recovery Time :4
16-bit I/O Recovery Time:1
Memory Hole At 15M-16M :Disabled
PCI Passive Release :Disabled
PCI Delayed Transaction :Disabled
ESC: Quit áâàß : Select Item
F1 : Help PU/PD/+/- : Modify
F5 : Old Values (Shift) F2 : Color
F6 : Load Setup Defaults
F7 : Load Turbo Defaults
3-11
Page 39
AWARD BIOSの設定
Chipset Features à Auto Configuration (自動設定)
Auto Configuration
Enabled
Disabled
Enabled にすると, CPU のタイプとクロック・スピー
ドに応じて, DRAM およびキャッシュに関連するタイ
ミングは,既定値にセットされます。独自の DRAM タ
イミングに設定したい場合にはDisable を選びます。S
Chipset Features à DRAM Timing ( DRAM タイミング)
DRAM Timing
60 ns
70 ns
DRAMのタイミング関連パラメータには, 60nsと 70ns
の2 セットが用意されており,この区別を指定すると
後はBIOS が自動的にセットします。
警告 : デフォルトのメモリー・タイミングは最
適な性能を得るために60ns になっています。チ
ップセットの仕様上の制限から,70ns のSIMM
はCPU の外部クロック周波数が60MHz の場合
に限られます。70ns のSIMM を 66MHz のCPU 外
部クロックの下でお使いになると,不安定な
システムになる恐れがあります。
Chipset Features à DRAM Read Burst (EDO/FP)
(リード・バースト)
DRAM Read Burst (EDO/FP)
x444/x444
x333/x444
x222/x333
Read Burstとは,DRAM上のあらかじめ決めら
れた4 アドレスから連続する4メモリーサイク
ルで読み出すものです。60ns のEDO またはFPM
(Fast Page Mode) DRAM についてのデフォルト
値はx222/x333 となっています。この意味は,2
番目,3番目,4番目のメモリーサイクルが ,EDO
に対しては2 CPU クロック,FPM に対しては3
クロックであると言うことで,先頭のx の値は
最初のメモリーサイクルのタイミングを示し,
"DRAM Fast Leadoff" の設定値に依存します。
3-12
Page 40
AWARD BIOS の設定
Chipset Features à DRAM Write Burst (EDO/FP)
(ライト・バースト)
DRAM Write Burst (EDO/FP)
x444/x444
x333/x444
x333/x333
x222/x333
Write Burstとは, DRAM上のあらかじめ決め
られた4 アドレスに対して連続する4メモリー
サイクルで書き込むものです。60ns のEDO ま
たはFPM (Fast Page Mode) DRAM についてのデ
フォルト値はx222/x333 となっています。この
意味は2 番目,3 番目,4 番目のメモリーサイク
ルが , EDO に対しては2 CPU クロック,FPM
に対しては3 クロックであると言うことで,先
頭のx の値は最初のメモリーサイクルのタイミ
ングを示し,"DRAM Fast Leadoff" の設定値に
依存します。
Chipset Features à DRAM Fast Leadoff
DRAM Fast Leadoff
Enabled
Disabled
この項目で"DRAM Fast Leadoff" のタイミングをオン
オフします。イネーブルにすると,最初のサイクルは
7 クロックとなり,ディスエーブルにすると8 クロック
となります。デフォルトは Disabled です。
Chipset Features à DRAM RAS# Precharge Time
DRAM RAS Prechatge Time
3
4
RAS Prechargeとは, RASを非アクティブにし,
DRAMが次の RASの発行される前にプリチャー
ジを行うタイミングを指します。 RASとは
DRAMの行アドレスに対するアドレス・ラッチ
制御信号です。デフォルト値は60ns EDO に対
して3クロック です。
Chipset Features à MA Additional Wait State
MA Additional Wait State
Disabled
Enabled
DRAMの MA (メモリーアドレス )に対する追加的な
1 waitステートをオンオフします。デフォルトは
Disabled ですが, チップ数が多かったり DRAM の
スピードが遅い場合などには Enabled にします。
3-13
Page 41
AWARD BIOSの設定
Chipset Features à RAS# to CAS# Delay
RAS# to CAS# Delay
Disabled
Enabled
“RAS# to CAS#”に追加の遅れを設けるかどうかの
オンオフです。デフォルトは 60ns DRAMに対して
Disabled ですが, チップ数が多かったり 70nsの
DRAMの場合などには Enabledにします。
Chipset Features à DRAM Refresh Queue
DRAM Refresh Queue
Disabled
Enabled
リフレッシュ・リクエストに対して4 レベルまでの
リフレッシュ・キューを設けるかどうかの設定で
す。Enabled の場合には,すべてのリフレッシュ・
リクエストはキューイングされます。
Chipset Features à DRAM RAS Only Refresh
DRAM RAS Only
Refresh
Disabled
Enabled
DRAMのリフレッシュのタイプを指定します。
RAS-Onlyと CAS-before-RASの2種類があり,デフ
ォルトはDisabled ,すなわちCAS-before-RAS タイ
プのリフレッシュです。
Chipset Features à Fast DRAM Refresh
Fast DRAM Refresh
Disabled
Enabled
DRAMのリフレッシュ・レートを指定するもので,
デフォルトはDisabled です。速めのDRAM リフレッ
シュ・レートはパフォーマンスをやや落とすことに
なりますが,もしも古いDRAM を使っていて不安定
だと思われる場合には,Enabled にして見てくださ
い。
Chipset Features à DRAM ECC/Parity Selection
DRAM ECC/Parity Selection
Parity
ECC
Disabled
3-14
メモリーエラーの検出あるいは訂正には,パリ
ティ・モード, ECC モード,行わない,の3 つ
のモードがあります。詳しくは第2 章の「メモ
リーの設定」を参照してください。
Page 42
Chipset Features à ISA Bus Clock
AWARD BIOS の設定
ISA Bus Clock
PCICLK/4
PCICLK/3
ISAバスのクロックを決めます。 PCIバスのクロ
ック周波数はCPU の 外部バスクロックを2 で割っ
たものです。(PCICLK= CPUCLK/2) 。例えば,
CPUCLK=66MHz, PCICLK= 66/2=33MHz の場
合,
ISA bus CLK=33/4=8.25MHz となります。
Chipset Features à PCI Burst Write Combine
PCI Burst Write Combine
Enabled
Disabled
Enabled にすると, ( back-to-back 後縁から後縁
で計る)引き続くCPU to PCI の書き込みサイク
ルは1 個のバースト書き込みとして連結されま
す。 PCI カードの互換性に疑いのある場合はこ
れをDisabled にします。
Chipset Features à PCI-to-DRAM Pipeline
PCI-to-DRAM Pipeline
Enabled
Disabled
PCI to DRAMのパイプライン・サイクルをオン
オフします。書き込みサイクルはFIFO なりバッ
ファーなりにキューイングされ,CPU は解放さ
れて次のジョブに移れます。
Chipset Features à CPU-to-PCI Write Post
CPU-to-PCI Write Post
Enabled
Disabled
CPU to PCIバスの post writeサイクルをオンオフしま
す。書き込みサイクルはFIFO なりバッファーなりに
キューイングされ,CPU は解放されて次のジョブに
移れます。
Chipset Features à CPU-to-PCI IDE Posting
CPU-to-PCI IDE
Posting
Enabled
Disabled
CPU to PCI IDEの post writeサイクルをオンオフしま
す。IDE の書き込みサイクルはFIFO なりバッファー
なりにキューイングされ,CPU は解放されて次のジ
ョブに移れます。 IDE 装置の互換性に疑いのある場
合はこれをDisabled にします。
3-15
Page 43
AWARD BIOSの設定
Chipset Features à Read-Around-Write
Read-Around-Write
Enabled
Disabled
Disabledにすると,これまでに出ていたすべての書
き込み指令は,CPU or PCI の読み出しが実行される
前にリトライされます。 PCI カードの互換性に疑い
のある場合はこれをDisabled にします。
Chipset Features à System BIOS Cacheable
System BIOS Cacheable
Enabled
Disabled
この項をEnabled にすると,システム BIOS のコード
がキャッシュされ,システムのパフォーマンスが更
に向上する可能性が生まれます。
Chipset Features à Video BIOS Cacheable
Video BIOS Cacheable
Enabled
Disabled
ビデオのBIOS コードがキャッシュされ,ビデオのパ
フォーマンスが更に向上する可能性が生まれます。
Chipset Features à 8 Bit I/O Recovery Time
8 Bit I/O Recovery Time
1
2
3
4
5
6
7
8
NA
古いI/O チップの中には,1 つの I/O コマンドを実行
した後,次のコマンド実行を開始する前に,ある量
の時間(回復時間)を必要とするものがあります。
新世代のCPU やチップセットでは I/O コマンドの実
行は更に速くなっており,こうした古い I/O デバイ
スの規定している回復時間よりも短い場合が出て来
ます。ここでの項目は,8-bit I/O コマンドに対する
遅れ時間を, ISA バス・クロックの数で指定します。
もしもこうした8-bit I/O カードで不安定動作のある
場合には,この項を使って回復時間を伸ばすと良い
でしょう。 BIOS のデフォルト値は4 ISAクロック で
す。 NA にするとチップセットは 3.5 システムクロッ
ク時間を挿入します。
3-16
Page 44
AWARD BIOS の設定
Chipset Features à 16 Bit I/O Recovery Time
16 Bit I/O RecoveryTime
1
2
3
4
NA
16-bit I/Oの回復時間に関して上と同様です。 16-bit
I/Oコマンドの実行時に必要な回復時間をISAバスの
クロック数で指定します。 16-bit I/O カードに不安
定動作の認められる時,この項を使って調整するこ
とが出来ます。BIOS のデフォルト値は1 ISAクロッ
ク です。 NA にするとチップセットは 自動的に 3.5
システムクロック時間を挿入します。
Chipset Features à Memory Hole At 15M-16M
Memory Hole At 15M-16M
Enabled
Disabled
この項目を使って,システムメモリーの特定領域
を特別な ISA カード用に確保することが出来ま
す。チップセットはこの領域のコードやデータ
は, ISA バスから直接アクセスします。これは通
常,いわゆるメモリーに割り付けた(memory
mapped )I/O カードに使います。
Chipset Features à PCI Passive Release
PCI Passive Release
Enabled
Disabled
これはIntel のPCI からISA へのブリッジとなる PIIX3
チップセットに必要な Passive Release 機能の制御に
使うもので,この機能は ISA バス・マスターのlatency
要請に合わせるのに用います。ISA カードの互換性
に問題のある場合に,イネーブル,あるいはディス
エーブルにして見てください。
Chipset Features à PCI Delayed Transaction
PCI Delayed
Transaction
Enabled
Disabled
上と同じく Intel PCI to ISA bridge である PIIX3 チッ
プセットの,Delayed Transaction 機能を制御するの
に用います。こちらはPCI サイクルからISA バスへ
の,或いはその逆順のケースで必要となる latency 要
請に合わせるのに用います。 ISA カードの互換性に
問題のある場合に,イネーブル,あるいはディスエ
ーブルにして見てください。
3-17
Page 45
AWARD BIOSの設定
3.5 Power Management Setup (節電機能の設定)
節電管理の設定画面では,本マザーボードの持っているグリーン・パワー機能を
制御することが出来ます。次の画面を見てください。
ROM PCI/ISA BIOS (XXXXXXXX)
POWER MANAGEMENT SETUP
AWARD SOFTWARE, INC.
Power Management : Disabled
PM Control by APM : Yes
Video Off Method : V/H SYNC+Blank
Video Off After : Suspend
Doze Mode : Disabled
Standby Mode : Disabled
Suspend Mode : Disabled
HDD Power Down : Disabled
** Wake Up Events of Doze/Standby **
IRQ3 (COM2) : Enabled
IRQ4 (COM1) : Enabled
IRQ8 (RTC Alarm) : Disabled
IRQ12 (PS/2 Mouse) : Enabled
** Power Down & Resume from Suspend **
IRQ3 (COM2) : Enabled
IRQ4 (COM1) : Enabled
IRQ5 (LPT2) : Enabled
IRQ6 (Floppy Disk): Enabled
IRQ7 (LPT1) : Enabled
IRQ8 (RTC Alarm) : Disabled
IRQ9 (IRQ2 Redir) : Enabled
IRQ10 (Reserved) : Enabled
IRQ11 (Reserved) : Enabled
IRQ12 (PS/2 Mouse) : Enabled
IRQ13 (Coprocessor): Enabled
IRQ14 (IDE1) : Enabled
IRQ15 (IDE2) : Enabled
ESC: Quit áâàß : Select Item
F1 : Help PU/PD/+/- : Modify
F5 : Old Values (Shift) F2 : Color
F6 : Load Setup Defaults
F7 : Load Turbo Defaults
Power Management à Power Management (節電管理)
Power Management
Max Saving
Mix Saving
User Defined
Disabled
ここではデフォルトでの節電モードパラメータを設定
します。節電機能を全く使わない場合は Disable にし
ます。カスタム仕様にする場合は User Defined を選ん
でください。
ドーズとは「うとうと」,スタンバイは「すやすや」,
サスペンドは「ぐっすり」という意味と言えます。
モード ドーズ スタンバイ サスペンド HDD の電源断
最少節電 1 時間 1 時間 1 時間 15 分
最大節電 1 分 1 分 1 分 1 分
3-18
Page 46
AWARD BIOS の設定
Power Management à PM Controlled by APM ( APM任せ)
PM Controlled by APM
Yes
No
先のメニューで"Max Saving" (最大節電)を選んだ場
合には,こちらの項目をオンにして,節電の制御を
APM (Advanced Power Management) に任せることで節
電機能をさらに強化することが出来ます。例えば,
CPU の内部クロックを止めることまでします。
Power Management à Video Off Method (ビデオの節電法)
Video Off Method
Blank Screen
V/H SYNC+Blank
DPMS
モニターをオフにする方法を決めます。Blank Screen
を選ぶとビデオ・バッファーに画面をブランクとす
るための情報を書き込みます。 V/H SYNC+Blank で
は, BIOS に VSYNC とHSYNC 信号の両方を制御する
ことを許します。この機能は,モニターが DPMS
(Display Power Management Standard) の場合にのみ有
効となります。 DPMS モードではVGA カードが持つ
DPMS 機能を利用します。
Power Management à Video Off After (ビデオの節電時)
Video Off After
N/A
Doze
Standby
Suspend
どの節電モードでモニターを消すのかを指定しま
す。
Power Management à Doze Mode
Doze Mode
Disabled
1 Min
2 Min
4 Min
8 Min
12 Min
20 Min
30 Min
40 Min
1 Hour
システムが Doze モードに入るまでの経過時間を指定
します。このモードではCPU のクロックは遅くなって
おり,その低下率は"Throttle Duty Cycle"(スロットル・
デューティ・サイクル)で規定されています。何らか
の活動が検出されるとシステムは全速稼動(エンジン
全開)状態に戻ります。このシステムの活動状態(イ
ベント)は,割込み信号IRQ のモニターによって行い
ます。
3-19
Page 47
AWARD BIOSの設定
Power Management à Standby Mode
Standby Mode
Disabled
1 Min
2 Min
4 Min
8 Min
12 Min
20 Min
30 Min
40 Min
1 Hour
システムが Standby モードに入るまでの経過時間を指
定します。このモードではCPU のクロックは遅くなっ
ており,ハードディスクも電源を落として止まってお
り,モニターの節電機能も働いています。何らかの活
動が検出されるとシステムは全速稼動(エンジン全
開)状態に戻ります。このシステムの活動状態(イベ
ント)は,割込み信号IRQ のモニターによって行いま
す。
Power Management à Suspend Mode
Suspend Mode
Disabled
1 Min
2 Min
4 Min
8 Min
12 Min
20 Min
30 Min
40 Min
1 Hour
システムがSuspend モードに入るまでの経過時間を指
定します。このSuspend モードには,"Power On Suspend"
と "Suspend to Hard Drive" の2 種類があって,"Suspend
Mode Option" で指定されます。
Power Management à HDD Power Down (ハードディスク断)
HDD Power Down
Disabled
1 Min
.....
15 Min
3-20
ここでは,IDE ハードディスク・ドライブにどの程度
の時間アイドル状態が続くと,その電源を落とすのか
を指定します。この項目は先の「Standby 」「Suspend 」節
電状態とは独立に設定されます。
Page 48
AWARD BIOS の設定
** Wake Up Events of Doze and Standby **
( Doze・ Standby モードからの目覚め条件)
Power Management à IRQ3 (COM2) WakeUp
Power Management à IRQ4 (COM1) WakeUp
Power Management à IRQ8 (RTC Alarm) WakeUp
Power Management à IRQ12 (PS/2 Mouse) WakeUp
IRQ3 (COM2 ) WakeUp
Enabled
Disabled
システムがDoze や Standby モードにある時に,目覚
めさせる条件としてCOM ポートや RTC ,PS/2 マウス
などの各種の割り込み信号の検出をを行うかどうか
(enable or disable) を設定します。 OS2 の場合には,リ
アルタイム・クロック (RTC) からの割り込みIRQ8 が
常時入りっぱなしになってるので,IRQ8 をDisabled
にしておかないと,こうしたDoze/Standby/Suspend の
節電モードに移行できないことに気を付けてくださ
い。
3-21
Page 49
AWARD BIOSの設定
** Power Down and Resume from Suspend **
( Suspend モードから活動停止または再開の条件)
Power Management à IRQ3 (COM2)
Power Management à IRQ4 (COM1)
Power Management à IRQ5 (LPT2)
Power Management à IRQ6 (Floppy Disk)
Power Management à IRQ8 (RTC Alarm)
Power Management à IRQ9 (IRQ2 Redir)
Power Management à IRQ10 (Reserved)
Power Management à IRQ11 (Reserved)
Power Management à IRQ12 (PS/2 Mouse)
Power Management à IRQ13 (Coprocessor)
Power Management à IRQ14 (IDE1)
Power Management à IRQ15 (IDE2)
IRQ3 (COM2)
Enabled
Disabled
Suspendモードから電源を落として活動停止状態に,
あるいは再び活動再開に,モードを切り替えるきっか
けとして,各種の割り込み信号IRQn の検出動作を行う
か ど う か ( enable or disable ) を 設 定 し ま す 。
OS2 の場合には,リアルタイム・クロック (RTC) 空の
割り込みIRQ8 が常時入りっぱなしになっていることに
ご注意ください。IRQ8 をDisabled にしておかないと,
絶えず起こされ続けているために,OS/2 ではこうした
Doze/Standby/Suspend の節電モードに移行できないこ
とになります。
3-22
Page 50
AWARD BIOS の設定
3.6 PNP/PCI Configuration Setup ( PNP/PCIの設定)
PNP/PCI の設定画面では,システムにインストールされているISA やPCI の装置に
関する設定を行います。メインの画面で"PNP/PCI Configuration Setup" を選ぶと,
次のメニュー画面が現れます。
ROM PCI/ISA BIOS (XXXXXXXX)
PNP/PCI CONFIGURATION SETUP
AWARD SOFTWARE, INC.
PnP OS Installed : No
Resources Controlled By : Manual
Reset Configuration Data : Disabled
IRQ 3 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 4 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 5 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 7 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 9 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 10 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 11 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 12 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 14 assigned to : PCI/ISA PnP
IRQ 15 assigned to : PCI/ISA PnP
DMA 0 assigned to : PCI/ISA PnP
DMA 1 assigned to : PCI/ISA PnP
DMA 3 assigned to : PCI/ISA PnP
DMA 5 assigned to : PCI/ISA PnP
DMA 6 assigned to : PCI/ISA PnP
DMA 7 assigned to : PCI/ISA PnP
PCI IDE IRQ Map To : PCI-Auto
Primary IDE INT# : A
Secondary IDE INT# : B
Used MEM base addr : N/A
Used MEM Length : 8K
ESC: Quit áâàß : Select Item
F1 : Help PU/PD/+/- : Modify
F5 : Old Values (Shift) F2 : Color
F6 : Load Setup Defaults
F7 : Load Turbo Defaults
PNP/PCI Configuration à PnP OS Installed ( PnPの OS任せ)
PnP OS Installed
Yes
No
通常の場合PnP(プラグ・アンド・プレイ)に必要な資源
は,POST (電源投入時自動診断)時にBIOSが自動割り
付けを行っております。Windows 95などのPnPをサポ
ートしているオペレーティング・システムをお使いの
場合は,この項をYes にすると,BIOSはVGA/IDEや
SCSIなどのブートアップ(立ち上げ)に必要な資源だけ
を組み込んで,その他のシステム資源の割り付け設定
は PnPオペレーティング・システムに任せるようにな
ります。
3-23
Page 51
AWARD BIOSの設定
PNP/PCI Configuration à Resources Controlled By (資源制御 )
Resources Controlled by
Auto
Manual
この項をManual にすると,ISA やPCI の装置に対す
るIRQ とDMA の割り付けを,ユーザーが個別に設
定できます。自動設定に任せるにはAuto にします。
PNP/PCI Configuration à Reset Configuration Data (設定解除 )
Reset Configuration Data
Enabled
Disabled
上のメニューで,非自動設定を選んでIRQ などのシ
ステム設定を個別に行った後,もしも指定の衝突
などの不具合の起こった場合には,この項をEnabled
にするとシステムは自動的に,ユーザーによる設
定内容をリセットして,また改めてIRQ の設定が出
来るようにします。
PNP/PCI Configuration à IRQ3 (COM2) (PNP対応/非対応 )
PNP/PCI Configuration à IRQ4 (COM1)
PNP/PCI Configuration à IRQ5 (Network/Sound or Others)
PNP/PCI Configuration à IRQ7 (Printer or Others)
PNP/PCI Configuration à IRQ9 (Video or Others)
PNP/PCI Configuration à IRQ10 (SCSI or Others)
PNP/PCI Configuration à IRQ11 (SCSI or Others)
PNP/PCI Configuration à IRQ12 (PS/2 Mouse)
PNP/PCI Configuration à IRQ14 (IDE1)
PNP/PCI Configuration à IRQ15 (IDE2)
IRQ 3
Legacy ISA
PCI/ISA PnP
3-24
お手元のISAカードがPnP対応でなく,それを用い
るには特別なIRQ設定を要する場合には,その選ん
だIRQについてはこのメニューでLegacy ISA にセッ
トします。これによりPnP BIOSは,指定のIRQを
このlegacy ISAカード用に確保して,自動割り付け
をしないように計らいます。デフォルトはPCI/ISA
PnP です。ちなみにPCIカードは, (初期の PCI IDE
カードを除けば),すべてPnP互換になっています。
Page 52
PNP/PCI Configuration à DMA 0
PNP/PCI Configuration à DMA 1
PNP/PCI Configuration à DMA 3
PNP/PCI Configuration à DMA 5
PNP/PCI Configuration à DMA 6
PNP/PCI Configuration à DMA 7
AWARD BIOS の設定
DMA 0
Legacy ISA
PCI/ISA PnP
お手元のISA カードがPnP 対応でなく,それを用いるに
は特別な DMA チャネルの設定を要する場合には,その
選んだDMA チャネルについてはこのメニューでLegacy
ISA にセットします。これによりPnP BIOSは,指定の
DMAチャネルをこの legacy ISAカード用に確保しま
す。デフォルトはPCI/ISA PnP です。ちなみにPCI カー
ドはDMA チャネルを必要としません。
PNP/PCI Configuration à PCI IDE IRQ Map To
PCI IDE IRQ Map To
ISA
PCI-Slot1
PCI-Slot2
PCI-Slot3
PCI-Slot4
PCI-Auto
初期のPCI IDE アドオンカードの中にはPnP に完全には
コンパチでないものがあります。こうしたカードで
は,BIOS が PnP 資源を適切に設定出来るようにするた
めには,使用するスロット番号をユーザーがBIOS に教
えて上げる必要があります。ここでは,システム内で
そうした PCI IDE アドオンカードの挿されたPCI スロッ
トを指定します。インストールされている PCI IDE カ
ードでBIOS の自動設定にまかせてよいものについては
Autoにセットします。
PNP/PCI Configuration à Primary IDE INT#
PNP/PCI Configuration à Secondary IDE INT#
Primary IDE INT#
A
B
C
D
この2項目は上に述べた"PCI IDE IRQ Map To"と組み合
わせて,(オンボードの IDEではなく)アドオンのPCI
IDEカードについて,そのプライマリー,セコンダリ
ー・チャネルそれぞれのIRQ割り付けを指定します。
それぞれのPCIスロットには次表に示す配置で4個の
PCI割り込み線が用意されています。該当するカード
上での割り込み番号設定に応じて,挿されたスロット
番号は先のメニュー項目で,使用するPCI割り込み番
号(INTx)はこちらのメニューで指定してください。
3-25
Page 53
AWARD BIOSの設定
PCIスロット
スロット1
スロット2
スロット3
スロット4
スロット5
(もしあれば)
Location 1
(ピン A6)
INTA INTB INTC INTD
INTB INTC INTD INTA
INTC INTD INTA INTB
INTD INTA INTB INTC
INTD INTA INTB INTC
Location 2
(ピン B7)
Location 3
(ピン A7)
PNP/PCI Configuration à Used MEM Base Addr
Used MEM base addr
N/A
C800
CC00
D000
D400
D800
DC00
ここでは,次の"Used MEM Length" と組にして,PnP
コンパチでないISA カードに対するメモリー・スペー
スを,その確保するメモリー空間のベース・アドレ
ス(= 開始アドレス)で指定します。メモリー・サイズ
は次項で指定します。
PNP/PCI Configuration à Used MEM Length
Used MEM Length
8K
16K
32K
64K
お持ちのISA カードがPnP コンパチではなくて,その
機能をサポートするのには特別なメモリー・スペー
スを必要とする場合,PnP BIOS に対してこの legacy
ISA カード用に必要なだけのメモリーを確保するよう
に伝えるために,このパラメータではその必要メモ
リー・サイズを指定します。
Location 4
(ピン B8)
3-26
Page 54
AWARD BIOS の設定
3.7 Load Setup Defaults (デフォルト設定値のロード )
"Load Setup Defaults"オプションでは,最適なシステム性能を得るために用意され
た最適設定値のセットを読み込みます。ここで言う「最適設定」とは次の「ター
ボ設定」よりは比較的安全性を見込んだものです。 あなたのシステムが充分なメ
モリーを積んでおり,多くのアドオン・カードを具えている場合,(例えば両面の
8MB SIMM4個とSCSI ,それにネットワーク・カードでPCIとISAのスロットを占
有したファイル・サーバーでは),この最適設定を用いることをお勧めします。
このマザーボードにおいては,最適とは一番遅い設定ではありません。もしもシ
ステムが不安定でそれを確認する必要のある場合には,最低速ではあるが最も無
難な設定とするためには,"BIOS Features Setup" と"Chipset Features Setup" で扱われ
ているパラメータを個々にセットしてみると良いでしょう。
3.8 Load Turbo Defaults (ターボ・デフォルトのロード )
"Load Turbo Defaults"オプションは,「最適値」よりは良いパフォーマンスが得られ
ます。ただし,「ターボ値」はこのマザーボードにとって最上の設定ではないかも
知れませんが,当社AOpenの開発部門と品質保証部門では,特にシステムにアド
オン・カードやメモリーがそれ程多くはない場合,(例えば1枚のVGA/サウンド・
ボードと2個のSIMMと言った構成の時),これが充分に信頼できる設定値である
ことを確認しております。
最高のシステム・パフォーマンスを達成するには,独自の設定を得るために
"Chipset Features Setup" でパラメータを個別に設定すると良いでしょう。チップセ
ット・メニューでの各機能について知識があり理解していることが必要です。最
適設定に対してターボ設定の性能アップは,チップセットとアプリケーションに
もよりますが,おおむね3% から10% 程度です。
3-27
Page 55
AWARD BIOSの設定
3.9 Integrated Peripherals 周辺装置の設定
メイン・メニューから"Integrated Peripherals" を選ぶと,次の画面になります。こ
こでは入出力の機能を設定します。
ROM PCI/ISA BIOS (XXXXXXXX)
INTEGRATED PERIPHERALS
AWARD SOFTWARE, INC.
IDE HDD Block Mode: : Enabled
IDE Primary Master PIO : Auto
IDE Primary Slave PIO : Auto
IDE Secondary Master PIO : Auto
IDE Secondary Slave PIO : Auto
On-Chip Primary PCI-IDE : Enabled
On-Chip Secondary PCI-IDE : Enabled
USB Host Controller : Disabled
USB Legacy Support : Disabled
Onboard FDC Controller : Enabled
Onboard Serial Port 1 : AUTO
Onboard Serial Port 2 : AUTO
Onboard IR Controller : Enabled
IR Mode : HPSIR
IR Address Selection : 2E8H
IR IRQ Selection : IRQ10
FIR Mode Use DMA : Disabled
Modem Wake Up : Disabled
Onboard Parallel Port : 378/IRQ7
Parallel Port Mode : SPP
ECP Mode Use DMA : 3
ESC: Quit áâàß : Select Item
F1 : Help PU/PD/+/- : Modify
F5 : Old Values (Shift) F2 : Color
F6 : Load Setup Defaults
F7 : Load Turbo Defaults
Integrated Peripherals à IDE HDD Block Mode
IDE HDD Block Mode
Enabled
Disabled
この機能を使うと,複数セクターに渡るデータ転送を
許すことでセクター毎の割り込み処理時間を無くし,
これによってディスクの性能を向上させることが出来
ます。古い設計のものを除いて大抵のIDE ドライブは,
この機能をサポートしています。
3-28
Page 56
AWARD BIOS の設定
Integrated Peripherals à IDE Primary Master PIO
Integrated Peripherals à IDE Primary Slave PIO
Integrated Peripherals à IDE Secondary Master PIO
Integrated Peripherals à IDE Secondary Slave PIO
IDE Primary Master PIO
Auto
Mode 1
Mode 2
Mode 3
Mode 4
この項をAuto にすると,ハードディスクのデー
タ転送スピードの自動検出機能を生かすことが出
来ます。PIO モードはハードディスク・ドライブ
のデータ転送レートを指定します。例えばモード
0 の転送レートは3.3MB/s ,モード1 は5.2MB/s ,モ
ード2 は8.3MB/s ,モード3 は11.1MB/s ,そしてモ
ード4 では16.6MB/s となっています。もしもハー
ドディスクの性能が不安定になるようであれば,
もう少し遅いモードの設定にマニュアルで変えて
みると良いでしょう。
注意 : どのチャネルでも最初のIDE 装置は,そ
のIDE ケーブルの一番遠い端のコネクタにつな
ぐことが推奨されています。 IDE 装置のつなぎ
方に関して詳しくは,2.3 節「コネクタ」を参照
してください。
Integrated Peripherals à On-Chip Primary PCI IDE
Integrated Peripherals à On-Chip Secondary PCI IDE
On-Chip PrimaryPCI IDE
Enabled
Disabled
このパラメータでは,プライマリー・チャネル IDE
のコネクタに結ばれたIDE 装置をEnabled にしたり
Disabled にします。
Integrated Peripherals à USB Host Controller
USB Host Controller
Enabled
Disabled
この項ではチップセット内の USB制御装置を
Enabledにしたり Disabledにします。
3-29
Page 57
AWARD BIOSの設定
Integrated Peripherals à USB Legacy Support
USB Legacy Support
Enabled
Disabled
ここではオンボードのBIOS 内にあるUSB キーボー
ド・ドライバーを Enabled にしたりDisabled にしま
す。このキーボード・ドライバーは従来のキーボー
ド(legacy keyboard) コマンドがそのまま使えるよう
にシミュレートし,さらに,オペレーティング・シ
ステム中にUSB ドライバーの含まれていない場合に
は,USB キーボードをPOST( 電源投入時自動診断)中
でもまたはブート後にも使えるようにします。
注意 : USBドライバーとUSB legacy keyboard の
両方を同時に使うことは出来ません。OS の中
にUSB ドライバーが入っている場合は,"USB
Legacy Support" はDisable にします。
Integrated Peripherals à Onboard FDC Controller
Onboard FDC Controller
Enabled
Disabled
このパラメータをEnabled にすると,お持ちのフロ
ッピー・ドライブを独立の制御カードにではなくて
オンボードのフロッピー用コネクタにつなぐことが
出来ます。この制御カードをお使いになりたい場合
にはこの設定をDisabled にします。
Integrated Peripherals à Onboard Serial Port 1
Integrated Peripherals à Onboard Serial Port 2
Onboard Serial Port 1
Auto
3F8/IRQ4
2F8/IRQ3
3E8/IRQ4
2E8/IRQ3
Disabled
3-30
このメニューでは,オンボードの2 シリアル・ポー
トそれぞれのアドレスと割り込みを指定できます。
デフォルトはAuto です。
注 : ネットワーク・カードをお使いの場合には,
割り込みがかち合わないようにご注意ください。
Page 58
AWARD BIOS の設定
Integrated Peripherals à Onboard IR Controller
Onboard IR Controller
Enabled
Disabled
オンボードのワイアレス赤外線制御装置をEnabled
にしたりDisabled にします。
Integrated Peripherals à IR Mode
IR Mode
ASKIR
IrDA
オンボードのワイアレス赤外線制御装置のモードを
選択します。このIrDA 標準にはHPSIR とFIR の2 種が
あり, Win95 に入っているドライバーは,チップの
違いに応じて自動的に別のモードに変わります。
• ASKIR - この設定は,赤外線モジュールをIrDA コネクタ経由でつないだ
場合に選んでください。(2.3 節「コネクタ」を参照)。 このASKIR 設定では
最高転送レート19.2 Kbps での赤外線シリアル通信が可能となります。
• HPSIR - この設定は,赤外線モジュールをIrDA コネクタ経由でつないだ
場合に選べます。(2.3 節「コネクタ」を参照)。 このHPSIR 設定では最高転
送レート115 Kbps での赤外線シリアル通信が可能となります。
• FIR - この設定は,赤外線モジュールをIrDA コネクタ経由でつないだ場
合に選んでください。(2.3 節「コネクタ」を参照)。 このFIR (Fast IR) 設定
では最高転送レート4 Mbps での赤外線シリアル通信が可能となります。
Integrated Peripherals à IR Address Selection
IR Address Selection
2E0H
2E8H
2F8H
3E0H
3E8H
3F8H
ここでは上記の IR制御装置のアドレスを選びます。
3-31
Page 59
AWARD BIOSの設定
Integrated Peripherals à IR IRQ Selection
IR IRQ Selection
3
4
10
11
ここでは上記 IRポートの IRQを指定します。
注 : ネットワーク・カードをお使いの場合には,
割り込みがかち合わないようにご注意くださ
い。
Integrated Peripherals à FIR Mode Use DMA
FIR Mode Use DMA
Disabled
0
1
3
ここでは Fast IRの DMAチャネルを選びます。
注 : サウンド・カードをお使いの場合には,割
り込みがかち合わないようにご注意くださ
い。
Integrated Peripherals à Modem Wake Up
Modem Wake Up
Enabled
Disabled
モデムによる目覚まし機能(Modem Wake Up )のオン
オフをセットします。
3-32
注 :: この機能は,当社での内部的な検査目的だ
けのものです。
Page 60
AWARD BIOS の設定
Integrated Peripherals à Onboard Parallel Port
Onboard Parallel Port
3BC/IRQ7
378/IRQ7
278/IRQ7
Disabled
ここではオンボードのパラレルポートのアドレスと割
り込みを設定します。
注 : もしもパラレルポート付きのI/O カードをお
使いの場合は,アドレスや割り込みのかち合
わないようにお気を付けください。
Integrated Peripherals à Parallel Port Mode
Parallel Port Mode
SPP
EPP
ECP
ECP + EPP
パラレルポートのモードを設定します。モードのオプ
ションとしては,SPP (Standard Parallel Port), EPP
(Enhanced Parallel Port)および ECP (Extended Parallel
Port)があります。SPP とは従来からのIBM AT やPS/2 と
コンパチブルな標準モード。EPP とはラッチ無しでの
双方向直接読み書きを可能にしてパラレルポートのス
ループットを上げたモード。ECP はDMA 転送と,さ
らにRLE (Run Length Encoded) 方式による圧縮と伸長を
サポートしたパラレルポートです。
Integrated Peripherals à ECP Mode Use DMA
ECP Mode Use DMA
3
1
ここではECP モードのパラレルポートが用いるDMA チ
ャネルを指定します。
3-33
Page 61
AWARD BIOSの設定
3.10 Password Setting (パスワードの設定 )
パスワードによってあなたのコンピュータが勝手に不正に使われることを防ぐこ
とが出来ます。パスワードを設定すると,ブートアップやセットアップをしよう
とすると正しいパスワードの入力を求める画面が現れます。
パスワードをセットするには:
1. 入力を促すプロンプトが現れたら,パスワードをタイプしてください。パス
ワードとしては,8 文字までの英字か数字キーが使えます。入力された文字
に対して,画面上のパスワード表示部分にはアスタリスク(* )が替わりに
示されます。
2. パスワードをタイプし終えたら<Enter> キーを押します。
3. もう一回プロンプトが現れるので,この新規パスワード確認のために先のパ
スワードを再度タイプした後 <Enter> キーを押します。パスワードの入力
が終わると,画面は自動的に元のメイン画面に戻ります。
パスワードを無効にするには,パスワード入力のプロンプトが出た時に<Enter>
キーだけを押します。画面にはパスワードを無効にして仕舞って構わないのかど
うか,確認を求めるメッセージが出されます。
3.11 IDE HDD Auto Detection ( IDE HDDの自動検出)
システムにIDE のハードディスク・ドライブがあると,そのパラメータを自動的
に検出して"Standard CMOS Setup" エリアに格納するこの機能が使えます。
このルーチンはIDE ハードディスク・ドライブのパラメータ一組分だけを検出す
るものです。IDE ドライブの中には二組以上のパラメータを使うことが出来るも
のがあります。お手元のハードディスクが,検出されたものとは異なるパラメー
タを用いてフォーマットされていた場合は,合致するパラメータを個別に入れる
必要があります。リスト表示されたパラメータ値がそのディスクのフォーマット
時に用いられたものと違う場合には,そのディスク上の情報にアクセスすること
は出来ません。もしも自動検出の結果表示されたパラメータ値がお使いのドライ
ブで用いられたものと合わない場合には,無視してください。N をタイプしてそ
の値を拒否の上,Standard CMOS Setup の画面で正しい値を入れます。
3-34
Page 62
AWARD BIOS の設定
3.12 Save & Exit Setup (設定を保存して終了 )
このメニューを選ぶと,セットアップ終了の前にすべてのCMOS 値を自動的にセ
ーブします。
3.13 Exit without Saving (保存せずに終了 )
変更したCMOS の値をセーブすること無しに作業を終えるのに用います。新規の
設定内容をセーブしたい場合には,このオプションは使ってはいけません。
3.14 NCR SCSI BIOS and Drivers
このフラッシュ・メモリーのシステムBIOS 中には,NCR 53C810 SCSI BIOS も入
っております。 BIOS コードを備えていないNCR 53C810 SCSI 制御カードをお使い
の場合には,オンボードのNCR SCSI BIOS がこれをサポートします。
NCR SCSI BIOS は,DOS, Windows 3.1 ,OS/2 を直接サポートします。より良いシ
ステム性能を得るためには,NCR のSCSI カードか,あるいはOS に付いて来るド
ライバーをお使いになると良いでしょう。詳しくはNCR 53C810 SCSI カードのイ
ンストレーション・マニュアルをご覧ください。
3.15 AWARD BIOS Flash Utility
AWARD のフラッシュ・ユーティリティをお使いになると,システムBIOS をアッ
プグレードすることが出来ます。この「AWARD Flash utility 」と「BIOS ファイル
のアップグレード版」を入手するには,販売店にお尋ねになるか,あるいは当社
のホームページ:http://www.aopen.com.tw を訪ねてください。この時正しいBIOS
名がわかる様にしておいてください。BIOS ファイル名は通常「AX6FR100.BIN 」
と言った形式で,その意味は「モデル AX6F のBIOS リビジョン1.00 」となっていま
す。
お役に立つ3つのユーティリティ・プログラムが用意されています。Onboard IO
chip check utility,Checksum utility CHECKSUM.EXE,そして AWARD Flash utility
AWDFLASH.EXEです。お持ちの BIOSのアップグレードは以下の手順で行ってく
ださい:
[CHECKSUM.EXE ]
3-35
Page 63
AWARD BIOSの設定
このユーティリティを使うと, BIOS を正しくダウンロード出来たかどうかを判
断することが出来ます。
1. このプログラムを実行する。
C:> CHECKSUM Biosfile.bin
Biosfile.binはBIOS コードのファイル名です。
2. このユーティリティが "Checksum is ssss" 「チェックサムの値は ssssです」
3. この"ssss"と, Web(ホームページ)や BBSに表示してある正しいチェックサム
値とを比較します。もし違っている場合は,これ以上このまま進むことはせ
ずに,もう一度BIOS のダウンロードからやり直してください。
[IO.EXE ]
このユーティリティを使うと, マザーボードに乗っている IOチップのモデル名や
BIOSのバージョンを知ることが出来ます。この時,ダウンロードした BIOSがオ
ンボードの他のIO チップをサポートしていること,および,そのBIOS のバージョ
ンが現在ボードに乗っているBIOS よりも新しいものであることの2点を確認して
ください。
1. 実行します。
C:> IO
[AOFLASH.EXE ]
このユーティリティは,フラッシュメモリー技術を使うことで,システムBIOSを
プログラム(書き込み)し直します。フラッシュ操作を施すと,BIOSの内容は置き
換えられて,元の内容は永久的に失われます。
1. システムをDOSプロンプトから立ち上げて,一切のメモリー・マネジャー
(HIMEM, EMM386, QEMM386, ...)は読み込まないようにします。
2. 実行開始。
C:> AOFLASH Biosfile.bin
Biosfile.bin はBIOS コードのファイル名です。
3. 新しいBIOS コードを読み込むと,このユーティリティは先ず元の BIOS コード
をハードディスクなりフロッピーにセーブするよう促します。"BIOS.OLD" の
名称で セーブして良ければ,"Y" キーを押します。
4. 古いBIOSを正しくセーブし終えたら,BIOSの交換のために , "Y"を押します。
5. "FLASHING"の間は,決して電源を落とさないでください。
3-36
Page 64
AWARD BIOS の設定
6. "FLASHING" が終わったら電源をいったん切って,システムを立ち上げ直しま
す。
7. BIOS セットアップに移るために,POST ( 電源投入時に自動的に行う自己診断)
の最中に"DEL" キーを押します。
8. "BIOS SETUP DEFAULT" のメニューでデフォルト設定をロードし直した後,
以前と同じように他の項目を設定し直します。
9. セーブして終了(Save & Exit )。 これで完了です!
警告 : 繰り返します。"FLASHING" の間は電源を落と
してはいけません。BIOS のプログラミングが失敗無
しに完了できなかった場合は,システムは2 度と立ち
上がることが出来なくなり,今度は別の方法で手に
入れた正しいBIOS チップに取り替えなくてはならな
くなります。
ヒ ン ト : 以 上 に 述 べ た 同 じ 方 法 で , 元 の BIOS
"BIOS.OLD" をロードし直すことも出来ます。
3-37
Page 65
AWARD BIOSの設定
3-38
Page 66
付録 A
ジャンパー設定の一覧
CPUクロック周波数の選択
JP1 JP2 JP3
2-3
1-2
1-2
1-2
1-2
1-2
1-2
2-3
1-2
2-3
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
2-3
2-3
2-3
1-2
1-2
1-2
1-2
1-2
2-3
1-2
2-3
2-3
1-2
INTEL
Pentium II
Pentium II 200 200MHz = 3.0x 66 MHz
Pentium II 233 233MHz = 3.5x 66 MHz
Pentium II 266 266MHz = 4.0x 66 MHz
CPUコア
CPUクロック周波数
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
周波数
倍率係数
1.5x
2.0x
2.5x
3.0x
3.5x
4.0x
4.5x
5.0x
5.5x
6.0x
6.5x
7.0x
7.5x
8.0x
倍率
係数
外部バス
クロック
JP6 JP5
1-2
2-3
JP3, JP2, JP1 JP6, JP5
1-2, 2-3, 1-2 1-2, 1-2
2-3, 2-3, 1-2 1-2, 1-2
1-2, 1-2, 2-3 1-2 , 1-2
1-2
2-3
CPU 外部
クロック
66MHz
(デフォルト)
60MHz
A-1
Page 67
ジャンパー設定の一覧
CMOSのクリアー
JP14
1-2
2-3
CMOSクリアー
通常動作時 (デフォルト)
CMOS クリアー時
A-2
Page 68
付録 B
FAQ:よく寄せられる質問
注 : FAQ情報は特に予告なしに更新されます。こ
の章にお探しの情報が見付からなかった場合は,
当社のWWW上のホームページを訪ね, FAQのペ
ージで新しい情報がないかチェックして見てくだ
さい。
URLアドレス: http://www.aopen.com.tw
Q: マザーボードのBIOSのバージョンはどうすればわかるのですか?
A: Aopen のマザーボードのBIOS バージョン番号は, POST(電源投入時自己診断)
時のスクリーン左上部に表示されます。通常それはR で始まり,モデル名と
日付の間にあります。例えば:
AP53/AX53 R3.80 Oct.22.1996
リビジョン
Q: ではマザーボードのバージョンは?
A: AOpen のマザーボードのバージョン番号は,PCB 上でPCI スロットの近くに白
線の枠に囲まれて,ppppp-x の形式で記されています。 ppppp はAopen 社内で
用いるプロジェクトコードで,後の-x 部分がバージョンを示しています。例
え ば ,
コード96158 のAX6F プロジェクトでバージョン・コード1の場合, PCB 上に
は次のようにマザーボードのバージョンとして表示されます:
MB バージョン
96158-1
AX6F
48.87710.011
B-1
Page 69
FAQ:よく寄せられる質問
Q:MMXって言うのは何ですか ?
A: MMX とは, Intel のPentium PP/MT (P55C) やPentium II CPU で採用された新し
い技術で,1行のインストラクション(命令語)に複数分の内容を持たせる
(single-line multiple-instruction )方法を取っています。AMD 社の K6 やCyrix 社
のM2 もMMX をサポートします。MMX のインストラクション(命令語)は特
に3D のビデオ,3D のサウンド,ビデオ会議と言ったマルチメディア関連のア
プリケーションに有効で,こうしたインストラクションの使えるアプリケー
ションでは処理性能が向上しています。Aopen のマザーボードはすべて,オ
ンボードでMMX をサポートできる少なくとも2倍の電源余力があります。
MMX CPU のために特別なチップセットを必要とはしません。
Q: Pentium IIではどの位の性能向上があるのでしょうか?
A: 以下に示すのは新世代CPUの比較表です
DRAM: 64MB EDO
HDD : Quantum Fireball 1280AT
VGA : Matrox Millennium VGA, 4MB, 1024x768 24bit, 85Hz.
OS : Windows 95 4.00.950
CPU MB Chipset Winstone97
Business
PP/MT-200 AP5T/AX5T Intel 430TX 48.3 21.9
PP/MT-233 AP5T/AX5T Intel 430TX 50.5 23.6
Pentium II 200 AX6F Intel 440FX 45.3 24.1
Pentium II 233 AX6F Intel 440FX 48.4 26.5
Pentium II 266 AX6F Intel 440FX 50.8 28.2
ビジネスWinstone97 によれば,Pentium II-233 はPP/MT-233 を超えてはいません
が,ハイエンドWinstone97 では大きく向上しています。恐らくこれはPentium II
が浮動小数点演算に強く,グラフィックの処理には向いていることから来て
いるものと思われます。
Q: USB (Universal Serial Bus) と言うのは?
A: USB とは新たに規格化されて来た4-pin のシリアル周辺機器用バスで,キーボ
ード,マウス,ジョイスティック,スキャナー,プリンター,モデム/ター
ミナル・アダプターと言った低中速(10Mbit/s 以下)の周辺装置群を,カスケ
ード式に次々とつなぐことが出来るように設計されています。USB を用いる
B-2
Winstone97
High-End
Page 70
FAQ:よく寄せられる質問
と ,
これまでのように, PC の裏面パネルから何本ものケーブルが複雑に生え出て
いた事情が解消され,すっきりとまとめられる事が期待されています。
USB 装置の駆動にはUSB ドライバーが必要となります。Aopen のマザーボード
はすべてUSB 対応可となっており,最新のBIOS もAopen のWWW サイト
(http://www.aopen.com.tw) から入手できます。このBIOS 最新版には(レガシー・
モードと呼ぶ)キーボード用ドライバーが含まれており,これによってUSB
キーボードがこれまでの AT やPS/2 のキーボードと同等に動作するばかりでな
く,もしもお使いのOS にUSB キーボード用ドライバーがなくても使えます。
他のUSB ドライバーに関しては,それぞれの装置の製造元から提供されるか,
あるいはWin95 などのOS 自体がサポートすることになります。お使いのOS に
別のドライバーが入っている場合は,BIOS 中の「チップセットのセットアッ
プ」 メニューにある「USB レガシー・サポート」をオフにする事にご注意く
ださい。
Q: P1394と言うのは何ですか?
A: P1394 (IEEE 1394) とは,もう一つの高速シリアル機器用バスの規格です。低
中速域を受け持つUSB とは違って,P1394 は50~1000Mbit/s の転送レートをサ
ポートしており,ビデオカメラやディスク,LAN と言った応用が可能です。
P1394 は未だ規格が審議中の為,これを採用した装置は未だPC 市場では出て
おりません。更に,P1394 をサポートするチップセットは出ていませんが,恐
らく近い将来には,P1394 装置をサポートするカードが開発されるものと思わ
れます。
Q: SMBus (System Management Bus, 別名 I2Cバスとも呼ぶ)とは何ですか?
A: SMBus とは,コンポーネント(特に半導体IC )間通信を考慮して考案された
2線式のバスで,ノートブックなどにおいてコンポーネントのステータスを
検出し,ハードウェア・コンフィギュレーション・ピンに置き替わる(pull-high
または pull-low) などの応用で極めて有用と思われます。例えば存在していな
いDIMM のクロックを止める,電池電圧の検出なども考えられます。 SMBus
のデータ転送レートは高々100Kbit/s ですが,1個のホストがCPU と,多くの
マスターやスレーブとの間でメッセージを送受信する事が出来ます。SMBus
によってジャンパーの無いマザーボードが出来るものと思われることから,
今現在は未だSmbus をサポートするコンポーネントは出ていないものの,当
社では眼を離さずにいる積もりです。
Q: FCC DoC (Declaration of Conformity:適合宣言 )と言うのは何でしょうか ?
B-3
Page 71
FAQ:よく寄せられる質問
A: DoC とは, FCC による新たな規制の認定基準です。この新たな規格によれば,
マザーボードのようなDIY (自分で組み立てる)コンポーネントに対しても,
ケースによるシールドの無いままでも独立にDoC ラベルを取得する道が開か
れました。マザーボードをDoC 基準に照らしてテストする規則は,ケースを
除いた状態で規制条件 47 CFR 15.31 にて試験すると言うものです。マザーボ
ードがDoC テストをクリアーするのは実はこれまでのFCC テストよりも更に
困難を伴いますが,これにパスすると言う事は逆にその電磁妨害波放射が極
めて少ない事を意味しており,このボードはいかなる筐体ケースを用いても,
極端には紙製の箱であっても構わない証明となります。以下にはこのDoC ラ
ベルの一例を示します:
AX65
Test To Comply
With FCC Standards
FOR HOME OR OFFICE USE
Q: EDO (Extended Data Output) メモリーとはどんなものですか?
A: EDOに用いられる EDO DRAMテクノロジーとは,実際には FPM(Fast Page
Mode)メモリーと極めて似通ったものです。伝統的なFPMがメモリーの出力
データを,プリチャージ・フェーズに先立ってトライステートのハイ・イン
ピーダンス状態にするのと違って,EDO DRAM ではその出力データを次のメ
モリー・サイクルまで有効な状態に保ち,この結果パイプラインに似た効果
が得られて1クロック・ステート分を減らして高速にすることが出来ます。
Q: ECC (Error Checking and Correction) とは?
それには特別なECC SIMM が必要ですか?
A: ECC モードでは, 64 ビットのデータに対して 8 個の ECC ビットを必要としま
す。 36 ビットのSIMM には,(データ8x4=32 ビットの他に)パリティ用に4 ビ
ットが用意されているので,ECC モードは2個のパリティ用SIMM の追加のみ
でサポート出来ます。特別なECC 用のSIMM は不要です。メモリーに対するア
クセスの都度,ECC ビットは特別なアルゴリズムに基づいて更新されまたチ
ェックされます。 ECC のアルゴリズムは,2ビットまでのエラーであればこ
れを検出し,1ビットのエラーであれば自動的にこれを訂正する能力を持っ
ています。従来のパリティ・モードでは1ビット以内のエラーに限ってこれ
を検出できる能力に止まります。Intel 430HX (P5) および440FX /440LX (P6) は,
このECC モードをサポートしています。
B-4
Page 72
FAQ:よく寄せられる質問
Q: IDE (DMAモード )でのバス・マスターとは何でしょうか ?
A: 伝統的なPIO ( プログラマブル I/O) によるIDE では,遅い機械系からのレスポン
スを待つなど,すべてのIDE アクセス・イベントにCPU が関わり合う必要があ
ります。このCPU の受け持つ負荷を軽減するためにバスマスターIDE と呼ばれ
る装置では,CPU を煩わせること無しにメモリーとの間のデータのやり取り
を実行し,この結果IDE 装置とメモリーの間でのデータ転送中にCPU は解放さ
れて他の処理を行うことが出来ます。バスマスターIDE モードのサポートの
ためには,バスマスターIDE ドライバーとバスマスターIDE ハードディスク・
ドライブが必要となります。バスマスターIDE 装置の接続の際に出てくるマ
スターモード/スレーブモードの概念とは異なることに注意してください。
詳しくは2.3 節「コネクタ」を参照してください。
Q: ウルトラ DMA/33と言うのはどんなものですか?
A: これはIDE ハードディスク・ドライブのデータ転送レートを向上させるため
の新しい仕様です。データ転送時にIDE コマンド信号の立ち上がりエッジだ
けを利用する従来のPIO モードと違って,DMA/33 では立ち上がりと立ち下が
りの両方のエッジを用います。これによってデータ転送レートはPIO モード4
やDMA モード2 の2倍となります。(16.6MB/s x2 = 33MB/s).
次の表はIDE PIO とDMA モードの転送レートを示しています。IDE バスは16 ビ
ット幅,すなわち常に2バイト同時に転送しています。
モード
PIO mode 0 30ns 20 600ns (1/600ns) x 2byte = 3.3MB/s
PIO mode 1 30ns 13 383ns (1/383ns) x 2byte = 5.2MB/s
PIO mode 2 30ns 8 240ns (1/240ns) x 2byte = 8.3MB/s
PIO mode 3 30ns 6 180ns (1/180ns) x 2byte = 11.1MB/s
PIO mode 4 30ns 4 120ns (1/120ns) x 2byte = 16.6MB/s
DMA mode 0 30ns 16 480ns (1/480ns) x 2byte = 4.16MB/s
DMA mode 1 30ns 5 150ns (1/150ns) x 2byte = 13.3MB/s
DMA mode 2 30ns 4 120ns (1/120ns) x 2byte = 16.6MB/s
DMA/33
33MHz
PCIでの
クロック
周期
30ns 4 120ns (1/120ns) x 2byte x2 = 33MB/s
クロック
カウント
サイクル
タイム
データ転送レート
B-5
Page 73
FAQ:よく寄せられる質問
Q: フラッシュ ROM BIOSとは何ですか?
A: マザーボードにはすべてBIOS (Basic Input/Output System) が必要です。 BIOS と
は一組の基本的なI/O 制御ルーチンをグループにまとめた物で,オペレーティ
ングシステムに対して低レベルのハードウェア・サポートを受け持っていま
す。従来のマザーボードではBIOS コードをEPROM(Erasable Programmable
ROM :消去とプログラムの可能なROM) に記憶しているため,もしもBIOS を
アップグレードする必要が生じた場合には,マザーボードからこのEPROM を
外して紫外線で内容を一旦消した後,改めてプログラムを書き込んでから再
度ボードに挿さなくてはなりませんでした。Aopen のマザーボードではこれ
よりもずっと簡単になるフラッシュROM を採用しており,ただこのフラッシ
ュROM の書き直し用ユーティリティが必要となるだけで,ケースを開けたり
BIOS ROM を交換したりする必要はまったくありません。BIOS のアップグレ
ードを行うには,http:// www.aopen.com.tw からダウンロードしてください。
Q: PnP (Plug and Play:プラグ・アンド・プレイ )とは何ですか ?
A: これまでアドオンカードを用いる場合には,IRQ や DMA のチャネル指定,メ
モリーやI/O 空間のアドレス指定はジャンパーの設定や専用のユーティリティ
を使って,一つ一つ手動で行う必要がありました。正しく設定するためには,
ユーザーはマニュアルをチェックして注意深く行わなければならず,それで
も時には資源の割り当てがぶつかって不安定なシステムとなって仕舞うこと
がありました。PnP(プラグ・アンド・プレイ)の仕様ではBIOS と(Windows
95 などの) OS の両者に対して,標準的なレジスターによるインタフェースを
提案しており,両者はこのレジスターを通してシステム資源の割り当てを行
うことによって,設定が衝突する事態が避けられる様に図られています。
IRQ ,DMA ,メモリーなどはPnP BIOS やOS によって自動的に割り付けられま
す。
現時点ではほとんどすべてのPCI カードとたいていのISA カードはPnP 対応に
なっています。もしもPnP をサポートしていない遺産的なISA カードを未だお
使いの場合には,BIOS のメニュー「PCI/PnP のセットアップ」でIRQ ,DMA ,
メモリーなど対応する資源項目をISA にセットしてください。
Q: システムBIOSは何故IRQをPCI VGAカードに割り当てるのでしょうか?
A: システムBIOS は, PCI アドオンカードが検出されると IRQ を, VGA かどうか
には関係なしにPCI/PnP の仕様に従って自動的に,それぞれのカードに割り付
けます。もしもインストールしたPCI VGA カードに対してBIOS がIRQ を割り
振って仕舞うのが困る場合には,BIOS PCI/PnP セットアップ処理を実行し,
この特定PCI スロットについてのIR Q 優先度を <なし>にセットしてくださ
い。
B-6
Page 74
FAQ:よく寄せられる質問
Q: ACPI (Advanced Configuration & Power Interface) と,OnNow と言うのは
何ですか?
A: ACPI と言うのは,節電制御に関して1997 年仕様 (PC97) で新たに規定されたも
ので,パワー制御の役割を,BIOS を通してではなくオペレーティングシステ
ムが全面的に担当することによって,節電効果をより効果的にすることを図
っています。このためにチップセットやスーパーI/O チップには,(Win97 な
どの) OS に対する標準レジスター・インタフェースを備えて,チップの違う
部分に対してOS が電源を切ったり入れたりすることが出来るようにすること
が決められました。この考え方はPnP (プラグ・アンド・プレイ)のためのレ
ジスター・インタフェースと似たものです。
ACPI では,電源状態の切り替え制御を行うためにモーメンタリー型のソフ
ト・パワースイッチを定めています。恐らくこのモーメンタリー型ソフト・
パワースイッチを備えたATX フォームファクターが使われるようになるでし
ょう。デスクトップのユーザーにとってACPI の一番魅力的となるのは,ノー
トブックからのアイデアである「OnNow 」の機能であろうと思われます。電
源を入れた後のブートアップから始まるあの長ったらしい時間を散々待たさ
れること無しに,さっさとWin95 に入り,WORD などの元の仕事の続きから
速やかに取り掛かれることになります。インテルのTX チップセットを用いた
AX5T や本マザーボードは,ACPI をサポートしています。
Q: ATXのソフト・パワー・オン・オフやモーメンタリー・スイッチと言うのは?
A: ATX 仕様にあるソフト・パワー・オンとは,メインの電源を落とした状態に
ありながら,特別な回路にだけ待機用の電流を流しておくことで,電源を復
帰させるべき事象を自動的に待たせる機能を言います。たとえば赤外線,モ
デム,あるいは声による復帰などがあります。今のところ一番単純な利用方
法としては,電源スイッチ回路用のスタンバイ電流をソフト・パワー制御ピ
ンを通して流しておき,電源スイッチで間接的にメイン電源をオン・オフ出
来る機能です。 ATXの電源仕様では,パワースイッチのタイプについては何
も触れていません。(パッチンと片方に切り替えるタイプの)トグル・スイ
ッチでも,(押している間だけその状態に合って,指を離すと元の状態に戻
る)モーメンタリー・スイッチでも構わないのであって,ACPI仕様では「電
源状態(ステート)を制御するのにはモーメンタリーを用いる事」と決めて
いるだけである事にご注意ください。AOpenのすべてのATXマザーボードは,
このモーメン タ リ ー ・ ス イッチをサポー ト し て お り ,またモデル
AX5T/AX58/AX6Lでは「モデム WakeUP」 (Modem Ring-On:モデムの呼び
出し音によるオン)も備えています。.
ソフト・パワー・オフとは,ソフトウェアによってシステムのパワーを落と
せる事を言い,Windows 95 の「電源を切れる」機能を使えばお手元のマザー
B-7
Page 75
FAQ:よく寄せられる質問
ボードにソフト・パワー・オフが備わっているかどうかがわかります。
Aopen のAX5T , AX58 , AX6F , AX6L はこれをサポートしています。
Q: AGP (Accelerated Graphic Port)とは何ですか ?
A: AGP とは高性能な3D グラフィック機能に目標を定めたPCI に似たバス・イン
タフェースで,メモリーの読み書き操作と単一マスター,単一スレーブ間の
1対1通信のみをサポートしています。AGP は66MHz クロックの立ち上がり,
立ち下がり両エッジをとらえて66MHz x 4byte x 2 = 528MB/s のデータ転送レー
トを生み出しています。Aopen のAX6L マザーボードは,インテルの新しいチ
ップセットIntel LX を用いてAGP をサポートしています。
Q: Pentium やPentium Pro のマザーボードはディターボ(Deturbo :逆ターボ)
モードをサポートしていますか?
A: ディターボ・モードとは元来,昔のアプリケーション,特に古いゲームソフ
トを走らせるために考えられたCPU のスピードを遅くするモードを言い,特
別のイベントを待ったり遅らせたりする為にプログラム・ループの手法を用
いておりました。ループによる遅れ時間がCPU のスピードですっかり変わっ
て仕舞い,高速のCPU だとアプリケーションが動かなくなるなどのため,こ
のソフトウェアによる方法は甚だ具合が悪いものでした。最近のアプリケー
ションでは(ゲームも含めて)ほとんどすべて,イベントを待つのにRTC (リ
アルタイム・クロック)や割り込みを利用しています。ディターボ・モード
は今や不要となり,ターボ・スイッチは今ではサスペンド・スイッチとして
使われるようになって来ました。しかしながら,マザーボードの中には今で
もキーボードを介してTurbo/Deturbo 機能をサポートしている物があります。
システムをディターボ・モードにするには<Ctrl> <Alt> <-> キー群を,タ
ーボ・モードに戻すには <Ctrl> <Alt> <+> を押します。最近のマザーボ
ードでは,このために要するフラッシュROM 内のコード用スペースがもった
いないので,ディターボ・モードは取り除かれている事にご注意ください。
Q: 節電制御アイコンが Windows 95のコントロール パネルに出て来ません。
BIOSセットアップの中で「 APMを使う」と設定したのにです。
A: これは,Windows 95 をインストールする前に APM 機能を生かす設定にしてな
かった場合に起こります。既にWindows 95 がインストール済みである場合は,
恐れ入りますがBIOS のAPM 機能をイネイブルにした後でWindows 95 を再度イ
ンストールし直して下さい。
Q: Windows 95のもとでは,何故かシステムはサスペンド・モードになりませんが?
A: これはあなたのCDROM の設定に原因がある可能性があります。 Windows95 の
デフォルト設定では,システムは絶えずCDROM ドライブをモニターしてお
B-8
Page 76
FAQ:よく寄せられる質問
り,CDROM が挿入されると自動的に検出して知らせたりアプリケーション
を起動したりする様になっています。この結果システムはサスペンド・モー
ドになれないのです。この問題を解決するにはコントロール パネルの設定に
入り, è システムè デバイス マネージャ è CDROM è 設定 とたどって,
オプションの「自動挿入」のチェックを外します。
Q: Windows 95のレジストリとは?
A: Windows 95 のレジストリとWindows 3.1 のINI ファイルとはほぼ同じ機能で
す。いずれもハードウェアとソフトウェアの設定状況を保管しており,唯一
の違いはレジストリがデータベースの構成を取っているのに対してINI はテキ
スト・ファイルである事です。レジストリの構造を更によく理解するために
は, REGEDIT.EXE を実行してみると良いでしょう。(但しその変更は十分
な理解の上で行って下さい)。このファイルの構造をチェックし検討してみ
ると,設定に関わる問題点を解決できる場合があります。
Q: 私の使っているWindows '95のバージョンはどうやればわかるのでしょうか?
A: Windows '95のバージョンは次のようにするとわかります。
1. コントロール パネルの「システム」をダブルクリックします。
2. (必要であれば)「情報」タブをクリックします。
3. 「システム:」で始まる先頭ブロックにある次の表示を見付けます:
4.00.950 Windows 95
4.00.950a Windows 95 + PLUSなどのサービスパック,または
OEMサービスのリリース 1
4.00.950b OEMサービスのリリース 2,または
OEMサービスのリリース 2.1
もしもOS リリース 2.1 をお使いの場合は,コントロール パネルにあるプログ
ラムツール追加と削除の中のインストール済みプログラムのリストから,バ
ージョンは「USB OSR2 に対する補足」,および次のディレクトリ:
Windows\System\Vmm32 にあるファイル:Ntkern.vxd 中のバージョン4.03.1212
をチェックするとわかります。
Q: LDCM (LAN Desktop Client Manager)とは何ですか ?
A: これはインテルのソフトウェアで,その主要な目的は企業内ネットワークの
管理者に,すべてのクライアント(ワークステーション)のステータスを容
易にモニターする手段を提供する事にあります。LDCM のためには少なくと
B-9
Page 77
FAQ:よく寄せられる質問
もDMI BIOS が必要です。Aopen のBIOS はDMI が使えるのですが,残念ながら
インテルのLDCM が適切に動作するためにはインテルのネットワーク・カー
ドとATI VGA が必要で,LDCM のための余分なコスト負担は,自宅でお使い
になる個人ユーザーには明らかにあまり引き合わないようです。
B-10