エンジニアで、サウンドシステムに通じている人にとって は、本マニュアルは技術参考書としてお使いいただけます。 基本的な特徴は「基本操作説明」の章に述べてあり、この章 と「仕様」の章と併せて主要な内容が記されています。その 他の部分には、コンソールとオプション機能の適切な使用方 法が説明してあります。
また、AC電源の配線とその安全性、アース、バランスま たはアンバランスケーブル、ダイレクトボックスなどについ ても説明されています。詳しくは目次をご覧ください。
PM1800はモジュール内部にジャンパー線を装備しており、 この位置を変えることにより様々な回路の機能または信号の 経路を変えることができます。詳細はオプション機能の章を ご覧ください。
一般にコンソールにラベル表示されている特定のコントロ ールや機能を示す場合は、すべてに大文字を使用します。つ まり、入力チャンネルのGAINコントロールを示す場合、「イ ンプットGAINコントロール」と表記します。一方その機能が ラベル表示されていない場合は、基本的にはカタカナで表し ます。例えば「入力フェーダは省略されている」等。フロン トパネルのラベルが不完全または不確実の場合は、それに追 加説明を加えます。例えば入力チャンネルスイッチで「1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8」とラベルされているものには、カッ コ内に(グループバスの選択)と付け加えます。
PM1800は8つのグループを装備しており、 グループフェー ダは「グループマスタフェーダ」とします。 これは 8 つの「グループミキシングバス」の音量をコントロ
これは8つの「クルーフミキシンクハス」の音量をコントロールします。
この8つのグループバスは6つの「AUXミキシングバス」とは 異なります。またステレオフェーダは1つのコントロールで 左右の出力レベルを同時にコントロールするフェーダです。 (ステレオバスのL、Rの出力レベルを調節するバランスコン トロールを備えています。)
本マニュアルには、全書を通じて「XLR」と「XLRタイプ」 という用語を使用しています。 実際にコンソールに使われているコネクタはXLBであり、 こ れはXLRと同類でこれと互換性を持つものです。
特に重要な事柄は、次のような形で表記します。
注)には手順や機能を明確、容易にするためのキーポイン トが示してあります。
注意のところには、コンソールやその関連装置を傷めない ように、また好ましくない結果を避けるための手順やガイド ラインが示してあります。
警告のところには、コンソールやその関連装置を操作する 人などの安全性を守るための手順やガイドラインが示してあ ります。
本マニュアルの「基本操作説明」の各機能には番号が付け られています。他の箇所でその機能に言及する場合は、その 番号を[]で示すこともあります。例えば、インプットモ ジュールの3番目のコントロールはPANポットと呼ばれていま すがコンソールには他のPANポットもあるので、 明確をにす るためにこの特定のインプットパンポットを示す場合は「P ANポット[3]」と表します。
警告: 火災や感電を避けるためにこの機器を雨や湿気に さらさないでください。
日 次
ページ | 章 | 題目 |
---|---|---|
А | 本マニュアルの使用説明 | |
A | 表記上の用語 | |
1 – 1 | 1 | まえがき |
2 - 1 | 2 | 基本操作説明 |
2 - 1
2 - 2 2 - 7 2 - 12 2 - 14 2 - 17 2 - 21 2 - 23 2 - 27 |
2.1
2.1.1 2.1.2 2.1.3 2.1.4 2.1.5 2.1.6 2.2 2.3 |
PM1800フロントパネル
インプットモジュール GROUP1からGROUP4のモジュール GROUP5からGROUP8のモジュール ステレオモジュール COMMモジュール メーターブリッジ PM1800後部パネル PW1800電源ユニット |
2 _ 1 | 2 |
3 | - 1 | 3 | Р | м | 1800 | 0) | 工有 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ネー
2 —
2 — 2 — 2 -
3 - 1 | 3.1 | 一般仕様 |
---|---|---|
3 - 4 | 3.2 | パワーサプライ(電源ユニットPW1800)の仕様 |
3 5 | 3.3 | 入力特性 |
3 — 5 | 3.4 | 出力特性 |
3 - 6 | 3.5 | 特性図 |
3 — 7 | 3.5.1 | INPUTチャンネル1からGROUP OUTPUT1への特性図(INPUT GAINコントロールはMAX) |
3 — 8 | 3.5.2 | INPUTチャンネル1からGROUP OUTPUT1への特性図(INPUT GAINコントロールはMIN) |
3 — 8 | 3.5.3 | AUX RETURN4(L)からGROUP OUTPUT1への特性図 |
3 — 9 | 3.5.4 | INPUTチャンネル1からPHONES OUTPUTへの特性図(INPUT PADは40dB、GAINはMIN) |
3 — 9 | 3.5.5 | クロストーク特性図 |
3 - 10 | 3.6 | ブロック ダイアグラム |
3 - 12 | 3.7 | PM 1800 レベルダイアグラム |
4 | - 1 | 4 | 設置方法 |
---|---|---|---|
4 | - 1 | 4.1 | 設置計画 |
---|---|---|---|
т | Ŧ | т. 1 | KEHE |
9 — 1 | 9.1 | コンソールの清掃方法 |
---|
サービスについて
第1章
PM1800は、高い信頼性と、フレキシビリティを備えたプロ フェッショナルオーディオミキシングコンソールです。
好評のM1500シリーズの後を継ぎ、一層の機能性と高性能、 操作性を備えています。
本コンソールは16、24、32、40の4タイプの中から必要な インプットチャンネル数を選択できます。どのタイプにも、 8つのグループミキシングバスがあります。また、AUXミキシ ングバス(1&2)へは、PRE/OFF/POSTスイッチ(3~6はジャ ンパー線)そしてセンドレベルコントロールによって入力信 号が送られます。つまりこれら6つのバスと、8つのグループ バスを合わせて計14のオーディオミキシングバスにすること もでき、また、フォールドバックセンド(ステージモニタ)、 エフェクトセンドとリモートミックスの組合せにも使用する ことができます。
AUXバスとグループバスの他に、 どのグループマスタから の信号も受けることのできる専用のステレオバスがあります。 したがってコンソールは、ステレオ「グランドマスタ」フェ ーダを持つサブグループのモードで使用できます。
PM1800の入力は電子バランス回路となっており、三段階の アッテネーションパッドと連続可変GAINコントロールを備え ているので、チャンネルフェーダがノミナルのレベルで、マ イクや普通のラインレベルのどのような信号でも受けること ができます。特別のグランドアイソレーション(アースの絶 縁)を必要とする場合は、各チャンネル毎に内部にオプショ ンの入力トランスを取り付けることができます。コンソール にはチャンネルを通じて充分なヘッドルーム(5.2.3を参照) がありますが、調整ミスを防ぐため各段階においてレベルチ ェックができるようになっています。インプットプリアンプ には、「CLIP」LEDがあります。
また、プリアンプの段階で信号レベルが正しくても、イコラ イザでオーバーブーストになり、信号がクリップする可能性 があるため、イコライザーの後ろにもう一つEQCLIPのLEDが あります。
ステレオバスのみ、最終的に、ミックスレベルの総和が高 すぎた場合には、出力メーターのクリップ警告用の「PEAK」 LEDが点灯します。
当然ながらPM1800には、ヤマハがプロのオーディオコンソ ール用に開発したミックスマトリックスが備えられています。 PM1800のミックスマトリックスは8X4の構成になっています。 これはつまり、1つのアウトプットに対し、8つまでのソース (音源)をミックスすることができるということです。この 8つのソースが、4通りにミックスされて、4つのモジュール に送られます。各マトリックスは8つのサブグループからの 信号を受け入れます。(機内のジャンパー位置によりPRE<前)
またはPOST<後>マスタフェーダになります。)
これら8つのソースは、全部マトリックスマスタコントロー ルとON/OFFスイッチを通り、リアパネルのそれぞれのアウト プットへ通じています。プログラムを演奏用と録音用に同時 に送り込むため、また同じサブグループからモノとステレオ のミックスを取るためなどの目的あるいはサブグループから ステージモニタミックスを取るときや、会場の部分ごとに異 なった音響調整をしたいときにマトリックスは多大な時間と 労力を節約します。
PM1800には、PM3000で導入されたマスタミュート機能が付 いています。各インプットチャンネルには8つのミュート選 択スイッチがあります。これらにより8つのマスタミュート スイッチからチャンネルのON/OFF機能をリモートコントロー ルすることができます。チャンネルが、ローカルでスイッチ ONされた場合、そのチャンネルがミュートグループとしてセ レクトされていればそのチャンネルをミュート(OFF) また はアンミュート (ON) にすることができます。この方法によ り数本のチャンネルを一度にON/OFFさせたりすることができ、 ライブサウンドミキシング、バンドメンバーの交替や楽器の 交換、ステージの幕変えなどを迅速に行うことができます。 しかし、もし特定のチャンネルがうっかりミュートされては 困る場合、またはミュートを一時的に解除したい場合は イ ンプットチャンネルのMUTE SAFE スイッチをONにすればよい のです。また、ミュートはリアパネルを通じてリモートコン トロールすることができ、自動化システムへの応用も可能で す。
PM1800には、4つのAUX RETURNのチャンネルが備えられて おり、いずれもステレオリターンで、どのグループミキシン グバスにもステレオ信号を送り込むことができ、BAL/PANコ ントロールで左右のバランスを調節することができます。 また、スイッチを切り替えることにより6つのどの AUX SEN DバスにもAUXリターンを送ることができます(1つのエフェ クトと他のエフェクトをループさせたり、エフェクト以外に 使われているAUX バスにエフェクトを加えたりすることがで きます)。またMONOスイッチにより、モノの信号を各バスに 送ることもできます。 この場合はBAL/PANコントロールは奇 数か偶数、または右か左を選ぶPANコントロールになります。 もちろんパンニングが必要でなければ、PANスイッチをOFFに すればよいのです。 リターンにはCUEと ON/OFF機能も装備さ れています。エフェクトリターンが必要でなければ、モノあ るいは、ステレオのライン入力として使うこともできます。
PM1800の優れた特長として、 広範囲なCUEとSOL0機能の可 能性が上げられます。各インプットおよびAUXリターンには、 CUE/SOL0スイッチが付けられており、 各AUXセンド、グルー
プアウトプット、マトリックスアウトプット並びにステレオ マスターアウトプットはCUEスイッチが付いています。 ヘッ ドフォンとステレオCUE XLRアウトプットにCUEスイッチが入 っているチャンネルだけを出力させることができます。 さらに、入力CUEに優先順位があるので、 コンソールを操作 する人は通常ステレオバスやグループバスの CUE信号をモニ タしているとき、それらのバスのCUEスイッチをOFFしなくて も即座に任意のインプットチャンネルや AUXリターンインプ ットをモニタできます。この機能はトラブルシューティング、 ミックスにいれる前のチャンネルチェックや、演奏中にチャ ンネルのイコライザを微調整するのに便利です。ライブショ
ーの前に使うときは、コンソールをSOLOモードにセットすれ ばCUE/SOLOスイッチがONになっているチャンネルだけがコン ソールからアウトプットされ、他のインプットチャンネルは ミュートされます(リターンはミュートされないので、その チャンネルのエフェクトが聞こえます)。 同様にAUXリター ンCUE/SOLOのスイッチ(パネルにはCUEと示されています。) をONにした場合、すべてのインプットチャンネルのCUE/SOL OスイッチがOFFであれば、AUXリターンだけが聞こえ、ほか のインプットチャンネルはミュートされます。 SOLO MODEス イッチをONさせると、 SOLO MODEスイッチとSOLO LEDが点灯 して、オペレータにコンソールがSOLOモードであることを知 らせます。また、CUE/SOLOスイッチまたは、AUXリターンの CUEスイッチがONのときINPUT CUE LEDが点灯します。
PM1800は広範囲トークバックとコミュニケーション機能、 便利なテスト用発振器を備えています。 トークバックXLRイ ンプットはどのようなマイクやラインレベルの信号も受け入 れるようにセットでき、 XLRトークバックスイッチにより作 動させることができます。その信号は、 8 つのグループミキ シングバスや6 つのAUXセンドミキシングバス、ステレオミキ シングバス、リアパネルのXLR TBアウトプットのいずれにも 送り込むことができます。 テスト用発振器は、100HZ、1KH Zまたは10KHZにセットすることができ、 その出力レベルも 調節できます。
また、ピンクノイズも選択できます。発振器はトークバック と同じバスにつなぐことができ、また、リアパネルに専用ア ウトプットコネクタがあるので、他の機器やコンソールのイ ンプットに送り込んでテストをすることもできます。トーク バックと発振機能に加えCOMMインプットがあり、一般にプロ 用のインターカムシステムや、他のコンソールからのトーク バックアウトプットやステージマネージャーのマイク等、ど のマイクやラインレベルのオーディオ信号も受け入れること ができます。信号が入ってきている場合には、フロントパネ ルの COMM IN LEDが点灯してコンソールを操作するオペレー
タにそれを知らせ、オペレータは必要であればCOMMインプッ トスイッチをONにしてコンソールのヘッドフォンやCUE OUT を通じてそれを聞くことができます。このように、COMM IN スイッチとトークバックにより、コンソールのオペレータは、 一つのヘッドフォンで、 CUEのモニタとインターカムによる 二方向通信の両方を行うことができます。
(* 注 PM1800にはXLBのコネクターを使用しています。)
16チャンネルのモデルには合計10個、24、32、40チャンネ ルのモデルには、 合計13個(ステレオモニタにはピークLE Dが付いています。)のVUメーターが付いており、包括的な モニター測定ができます。全部のコンソールのメーターはス イッチにより23の異なった回路をモニタすることができます。 PM1800のエレクトロニクス性能は、高性能のPM3000に追従 するものです。PM1800はその安定した入力プリアンプ、ロー ノイズの集積回路、洗練されたデザインにより操作性を高め ています。ローノイズ、オーバーオールでの広いヘッドルー ム、低歪率のコントロールはトップクオリティーのミキシン グコンソールとしての証です。仕様書ではPM1800の性能の一 部しか表現できません。最も重要であるサウンドの質は、貴 方の耳で実際に確かめることができるでしょう。
デザインも性能に劣らずすばらしいものです。アルミ材を 積極的に採用した特別設計のボディーによりその強度を失う ことなく従来のコンソールに比べて軽量化を計ることができ ました。モダンなグレーカラー仕上げ、精巧なカラーコード コントロール類に何百もの照明付きスイッチやインジケータ が並ぶ様は、さながらNASAのコントロールコンソールを思わ せます。全イルミネーションには(WUメーターや取り外し可 能なオプションの照明ランプを除き)すべて LED発光ダイオ ードが使用され、信頼性を大幅に高めいています。
大きく進歩したPM1800は、内部の数多くのジャンパー機能 により、ヤマハのプロのコンソールとしての価値と、信頼性 を維持しながらもカスタムコンソールとしての特色も備えて います。内部やフロントパネルのたくさんの機能は、慣れな いオペレータにとっては最初はなじめないかも知れませんが、 PM1800は実際には非常に使いやすいコンソールです。 PM3000を使ったことがある方にはこのコンソールの使い方は 難なくお分かり頂けるでしょう。また、ヤマハのM916、M15 16A、M1532コンソールのどれかを実際に使ったことのある 方もPM1800にすぐに親しんで頂けるでしょう。少し時間をか けてパネルを調べ、本マニュアルの説明内容をお読みくださ い。このコンソールが容易に操作できること、さらに他のコ ンソールに比べずっと機能的であることが自然にお分かり頂 けるでしょう。
注)
各モジュール説明の表題の下にヤマハモジュール番号 を()で示しました。
2.1 PM1800フロントパネル
図2-1 PM1800 インプットモジュール(IP1800)
2.1.1 インプットモジュール
–①
-2
-(3)
-(4)
-(5)
1. 12345678 (グループ選択スイッチ)
これらのスイッチはチャンネルアウトプットをグループミキシングバス1~8に出力させます。
2. ON∕OFF∕7−8 (スイッチ)
3ポジションの回転つまみが同軸にはめ込んであり、これがPANポットの機能を決定します。ス イッチをONにすると、 PANポット(内側のつまみ)が奇数(反時計回り)および偶数(時計回り) のグループバスの信号をコントロールします。
スイッチをOFFにすると、信号はパンポットを通らず、 チャンネルから選択スイッチにより直接8つのグループバスへ送ることができます。
スイッチを7-8のポジションにセットすると、 グループバス7.8が選択されていればこれらの バスのみPANポットが影響します。 このようにして、グループバス7と8を便利なステレオバスと して利用することができます。同時に、他の6つのグループバスはインプットチャンネルから選 択でき、 PANポットのポジションに関係なくこれらの選択されたバスのどれにでもフルレベルで 出力することができます。
3. PAN (Pot)
この回転つまみによりチャンネル出力を奇数のグループバス(反時計の回り)と偶数のグルー プバス(時計回り)に振り分けられます。中心のクリックストップは奇数と偶数バスへ等しい信 号を送ることができるように付いており、奇数と偶数番号のグループバスへ均一に信号を出力す るために、右または左にフルに選択した場合のレベルより3dBだけ低い信号を両方のバスにおく ります。
(イコライザ)
インプットチャンネルイコライザは4つの帯域に別れており、 それぞれ周波数可変機能を持っています。HIGH、LOW帯域はシェルビングEQカーブを、HIGH-MID、LOW-MID帯域はピーキングカ ーブを持っています。各帯域のレベル(可変幅)は最大±15dBの調整ができます。
4. HIGH
1.6~16KHz
外側のつまみは段周波数を1,600~16,000Hzの間でコントロールします。
+15~-15dB
内側のつまみは指定した周波数帯域の可変幅を±15dBの間でコントロールします。レベルのつ まみ位置がセンターのときにフラットな特性となります。
5. HIGH-MID
0.8~8KHz
外側のつまみはEQ周波数を800~8,000Hzの間でコントロールします。
+15∼−15d B
内側のつまみは設定した周波数帯域の可変幅を±15dBの間でコントロールします。レベルつま み位置がセンターのときにフラットな特性になります。
6. LOW-MID
0.16~1.6KHz
外側のつまみは四周波数を160~1,600Hzの間でコントロールします。
+15~-15d B
内側のつまみは指定した周波数帯域の可変幅を±15dBの間でコントロールします。レベルつま み位置がセンターのときにフラットな特性となります。
外側のつまみはEQ周波数を40~400Hzの間でコントロールします。
+15~-15d B
内側のつまみは指定した周波数帯域の可変幅を±15dBの間でコントロールします。レベルつま み位置がセンターのときにフラットな特性となります。
このスイッチをONにするとチャンネル段が働き、OFFにすると、チャンネルEQを通りません。 バイパスするとA、B比較ができ、EOの不要なときは音質の微妙な劣化を防ぐことができます。
イコライザを通った直後のレベルがクリップレベルより3dB手前までくると、この赤色LEDが点 灯しイコライザのブーストやチャンネル入力ゲイン段階でのレベルを下げる必要のあることを示 します。入力信号自体はクリップしていなくても、イコライザ回路でブースト(ゲイン)をかけ たためにこの段階でクリップしてしまうこともあります。
このつまみでローカットの周波数を20~400Hzの間で無段階に設定することができます。フイ ルタースロープは12dB/オクターブです。
風の音やポップノイズ、ステージ反響音、近くの楽器から伝わる低周波の雑音などをカットす るのが典型的な使い方です。周波数設定を上げることによって高い周波数を主として扱うマイク に低音ノイズが入ることを防ぎます。一般に、不要な低周波または超低音成分(特にマイクを落 としたり蹴ったりしたとき)からウーハーを保護するためなどにフィルタを使用してください。 一方シンセサイザやドラム、ベースギター等のように低音域が特に求められる場合のみフィルタ を切ってください。 (スイッチを上にする。)
このスイッチで入力チャンネルHIGH PASS FILTERをかけたり切ったり(スイッチをON/OFFにする。)することができます。このスイッチはイコライザのスイッチ(8)とは独立して働きます。
2つのAUXセンドレベルコントロールつまみにはそれぞれPRE/OFF/POSTのスイッチが付いていま す。スイッチをOFFにするとAUXバスに信号は送られず、 PREとPOSTはそれぞれチャンネルフェー ダ前および後の信号を出力します。 内側の回転つまみで番号の対応するAUXミキシングバスに、 選択した信号ソースをどれだけ出力するかを決定します。(次の注参照。)
限られたスペースで最大のAUXバスを提供するため、この4つのアウトプットレベルコントロールは2つの組(AUX3/4とAUX5/6)にしてあります。 出荷時はこれらのアウトプットはイコライザおよびフェーダ前の信号が選択されており、 PREモードにセットした場合のAUX1やAUX2アウトプットと全く同じに作用します。 ただしAUX3~6のそれぞれには内部にジャンパー線が付いているのでイコライザおよびフェーダの後の信号を選択するように配線を変えることもできます。
用途によってはPREモードの場合、出荷時のPREフェーダPPE EQよりも、PREフェーダ、POST EQの方が好ましい場合があります。PM1800は各チャンネルに内部ジャンパー線が付いており、チ ャンネルのAUXセンドを、6系統一括でPRE EQからPOST EQに変えることができます。 この機能の 変更は、チャンネルごとに行えます。詳細については、6.2および6.3を参照してください。
このスイッチをONにすることにより、チャンネルのXLRのインプットコネクタに+48Vのファン タム電源を供給することができます。その際、MASTER PHANTOM POWERスイッチはONにしておかな ければなりません。
MASTERスイッチとこのスイッチの両方をONにすると、6.8KΩの絶縁、電流制限抵抗を通して +48Vのファンタム電源がチャンネルインプットXLRコネクタに送られ、コンデンサマイクロフォ ンへの遠隔電源供給が可能になります。ファンタム電源はほとんどのダイナミックマイクロフォ ンやその他の非ダイナミックマイクロフォンまたはラインレベル装置を傷つけることはありませ んが、不平衡出力のソースをチャンネルインプットに接続すると、コンソールのファンタム電源 のショートや過度の負荷、ハムノイズを引き起こすことがあります。したがって不要のときはチ ャンネルのファンタム電源を切っておいてください。
コンソールのマイク用電源はA-B電源のマイクに限定されていません。これらの装置と一緒に 外部供給品を使うこともできますがその場合はそのチャンネルのファントム電源を切ってくださ い。オプションのインプットトランスを取り付けた場合でもファントム電源の使用には影響あり ません。
このスイッチは、チャンネルのXLRインプットコネクタのピンNO.2とNO.3の極性を切り替えま す。スイッチを上にすると、ピンNO.2がHOTに、スイッチを入れるとピンNO.3がHOTになります。 このスイッチを使うことによって、位相の異なる(極性が反転している)オーディオソース用に コネクタを配線し直したり、アダプタを使用する手間が省けます。接近するマイク同士からの位 相おくれの干渉を相殺したり、同一サウンドソースを拾っているマイク同士からの位相遅れの信 号をミックスして特殊効果を出したい場合、意図的に極性を反転すると効果的な場合があります。
内側のつまみはインプットプリアンプのゲインを34dBの範囲で無段階調整をします。
外側のつまみはチャンネルの XLR インプットからの信号を減衰させる PAD で0、20、40 dB の3段階の設定が可能です。40dBのセッティングが一番感度が低くなります。与えられたソース に必要な適正チャンネル感度を得るため、PAD と GAIN コントロールの両方を調整してくださ い。インプットオーバードライブをさけるために、まず PAD を40 dB にセットしてから下げて 行くのが賢明です。
18. CLIP
(XLR または INSERT IN ジャックからの) チャンネルプリアンプ後の信号のレベルが高過ぎ ると、この赤色 LED が点灯します。この CLIP の LED インジケータは信号がクリップする 3 dB 手前で点灯するので、たまに点灯する程度に調整してください。必要ならば PAD を大きい位置 にするか、GAIN を低い位置に調整してこのインジケーターがひんぱんに点灯しないようにして ください。ひんぱんに点灯する場合には過度の歪が発生することがあります。
インプットチャンネルがONのとき、8つのグループミキシングバスおよび6つのAUXミキシング バスに信号を送ることが可能なことを示すこの黄色いスイッチが点灯します。MUTE機能が働いて いる場合、このスイッチがONになっていても点灯しない場合やチャンネルがONにならない場合が あります。 チャンネルがOFFの場合でもCUE/SOL0スイッチを使って信号を確かめることができま す。
このスイッチを押すととなりの赤色LEDが点灯し、 チャンネルのミュート機能が働かなくなり ます。このスイッチはMASTER MUTEやチャンネル MUTEがどんな組合せになっていても優先的に作 用しますので、このスイッチをONにすると、 チャンネルスイッチがOFFでない限りチャンネルは いつもONになっています。
このフェーダは8つのグループミキシングバスへの信号レベルをコントロールします。また、 POSTフェーダにセットされたAUX信号もコントロールされます。
これらの、8つのスイッチを押すと、対応するグループMUTE MASTERスイッチをONにすることに より、このチャンネルがOFFになります。但し、MUTE SAFEスイッチが入っている場合は、これら のMUTEスイッチが押されていてもチャンネルはOFFされません。 MUTEスイッチが入ると隣の黄色 LEDが点灯します。
このスイッチの各インプットチャンネルに対する機能は、 コンソールのSOLO MODEスイッチの セッティングによって異なります。
コンソールがSOLO MODEにセットされている場合、 このスイッチを押すとCUE/SOLOスイッチが入 ったインプットチャンネルだけがコンソールアウトプットに出力をし、他のすべてのインプット チャンネルをMUTEにします。 (これはSOLO IN PLACEとも呼ばれます。)
インプット信号と共にエフェクトから信号も聞けるように AUXリターン信号はミュートされま
せん。AUXリターンを消すにはAUXリターンONスイッチをOFFにしてください。
コンソールがCUE MODEにセットされている場合、コンソールは二重優先CUEシステムとなり、一番大切なときエンジニアがすばやく適確な対処ができるように設計されています。このモードの とき、インプットチャンネルのCUE/SOL0スイッチを押すと、 CUE OUTおよびPHONES OUTに、マス タ信号の代わりにそのチャンネルの信号を出力モニタすることができます。CUE/SOL0スイッチを 押すことによって20のアウトプットミックス(GROUP1-8、MATRIX1-4、AUX SEND1-6、ステレオ のLとR)のどれでも容易に選択できます。例えば個々のアウトプットミックスを確立した後、
エンジニアはパフォーマンスの間、主に客席へのメインアウトプットやボーカルグループのよう なもっとも重要なアウトプットミックスをモニタしますが、フィードバック(ハウリング)など注 意を要する場合、エンジニアはCUE/SOLOを押すことによってどのインプットチャンネルでも瞬時 にチェックすることができます。
CUEスイッチを入れたインプットが、アウトプットミックスにかわって自動的にPHONE OUTおよび CUE OUTに対しアウトプットされます。 そして必要な調節をした後で、インプットCUE/SOL0スイ ッチを解除して、アウトプットミックスのモニターモードに戻ることができます。
黄色に点灯するCUE/SOLOスイッチ(黄色い照明付き)を途中まで押すと一時的にONになり、深 く押すとON状態にロックされます。 CUE信号は、フェーダやON/OFFスイッチの影響は受けません が、インプットPAD、GAINコントロール、フィルタ、チャンネルイコライザ、 およびチャンネル のINSERT INとOUTジャック間を接続するものの影響は受けます。
注)
オペレータは通常はステレオバスまたは1~2のグループバスを聞いていると思われるのでPM1 800ではインプット系のCUEがアウトプット系のCUEより優先されています。 インプットチャンネ ルのCUEスイッチが1つまたはそれ以上押されると、インプットCUE信号がバスCUE信号に取って代 わります。インプットが優先されているのは、 インプットチャンネルCUE信号だけでなく他のイ ンプット (AUX RETURN CUE) も同じです。
GROUP1からGROUP4のモジュールの上半分はAUXセンドマスタ1 ~4およびAUXリターンインプット1~4の回路を含んでいます。 これらのモジュールは類似しており、異なるのは実際のグルー プバス、AUXセンドおよびAUXリターンの番号だけです。
以下の説明はGROUP1~GROUP4の4つのモジュールについてあ てはまります。 各後部パネルのAUXリターンインプットは実際 にはL/MON0とRの2つのインプットコネクタから構成されること にご注意ください。 また、AUXリターンにMON0信号を使用する ときは、L/MON0インプットに接続してください。
図2-2 PM1800 GROUP1モジュール (RT1800) GROUP2、3、4も外観上同じ
[AUXセクション]
3
5 🔲 🗍 6
MONO
ON
AUX RETURN
-24)
-05)
26)
---27)
24. 12345678(グループ選択スイッチ)
これらのスイッチはAUXリターン信号をグループミキシングバス1~8に出力させます。
25. ON/OFF/7-8 (スイッチ)
3ポジションの回転つまみが同軸にはめ込んであり、これがBAL/PANポットの機能を決定します。 スイッチをONにするとBAL/PANポット(内側のツマミ)が奇数(反時計回り)および偶数(時計回 り)のグループバスの信号をコントロールします。
スイッチをOFFにすると、信号はBAL/PANポットを通らず、 AUXリターンから選択スイッチにより直接8つのグループバスへ送ることができます。
スイッチを7-8のポジションにセットすると、グループバス7、8が選択されていればこれらの バスにのみBAL/PANポットが影響します。 このようにして、グループバス7と8を便利なステレオ バスとして利用することができます。同時に、他の6つのグループバスはAUXリターンから選択で き、 BAL/PANポットのポジションに関係なくこれらの選択されたバスのどれにでもフルレベルで 出力することができます。
26. BAL/PAN
モノAUXリターンの場合はPAN、ステレオAUXリターンの場合はバランスとなります。モノAUXリ ターンのときは、 BAL/PANはPANポットとして作用し、(ON/OFF/7-8スイッチがONの場合)奇数 と偶数のグループミキシングバスにリターン信号を振り分けます。
ステレオAUXリターンのときは、BAL/PANコントロールはバランスコントロールとして作用します。 この場合、グループ選択スイッチで選択されていれば、Lインプット信号は奇数番号のグループ バスへ、Rインプット信号は偶数番号のグループバスへ出力されます。そしてBAL/PANコントロー ルで一方のレベルを上げ、他方のレベルを下げます。
この回転ツマミによりチャンネル出力を奇数のグループバス(反時計の回り)と偶数のグルー プバス(時計回り)に振り分けられます。中心のクリックストップは奇数と偶数バスへ等しい信 号送ることができるように付いており、奇数と偶数番号のグループバスへ均一に信号を出力する ために、 右または左にフルに選択した場合のレベルより3dBだけ低い信号を両方のバスにおくり ます。
AUXセンドバスに出力されるAUXリターン信号はモノまたはステレオリターンのどちらからくる にもかかわらず常にモノとなります。
27. AUX 1-6 (選択スイッチ)
AUXリターン信号を対応する番号のAUXミキシングバスに直接出力させるスイッチです。リターン信号がステレオの場合、L、 Rをミックスさせた信号が選択されたAUXバスに出力されるようになっています。
リターン信号を出力しているシグナルプロセッサ類の入力となっている AUXバスにリターン信号を送らないこと。これはほとんどの場合フィードバックによる発振をおこし、回路やスピーカーを傷めることがあります。
このスイッチを押すと、L/MONO入力端子が入力端子(モノラル)となり、押されていない 状態では、AUX リターンL入力端子と、R入力端子が入力端子(ステレオ)となります。
この回転ツマミは選択したグループミキシングバスまたはAUXミキシングバスに送られるAUXリ ターン信号のレベルをコントロールします。 これはステレオタイプのコントロールで L/MONOと Rの両方のAUXリターンを同時にコントロールします。
このスイッチを途中まで押すと一時的にONになり、深く押すとON状態でロックされます。この スイッチ押すとAUXリターンL/MONO入力端子のCUE信号が、CUE OUTおよびPHONES OUTに出力され ます。
このスイッチを押すと、AUXリターンR入力端子の、CUE信号がCUE OUTおよびPHONES OUTに出力 されます。
コンソールがCUEモードで(SOL0スイッチ [61] を参照)、CUE L/MON0スイッチのみON、CUE R スイッチのみON、または両方ともONのどの場合でも、CUE OUTおよび PHONES OUTに、マスタ信号 に代わってAUXリターン信号が出力されます。 AUXリターンのCUE信号は、入力がモノまたはステ レオのいづれの場合でもモノになります。
インプットチャンネルCUEスイッチの項でもふれたようにPM1800ではインプットCUEを優先しま す。したがってAUXリターンINはインプットなので、優先されます。 AUXリターンCUE(L/MONOま たはR)のどちらかが選択されるとこれが他のグループバスまたはステレオバスのCUE信号に取っ て替わるということです。
コンソールがSOLOモードのとき([61] SOLOスイッチの項を参照)、 AUX CUE関係のスイッチ はインプットチャンネル CUE/SOLOスイッチと同様に機能しますが、全く同じ機能を持つわけで はあります。AUX CUEスイッチの一つを押すと(インプットチャンネルCUE/SOLOスイッチが押さ れていない限り)すべてのインプットチャンネルをミュートしますが、 他のAUXリターンはミュ ートしません。他のAUXリターンをミュートするには、そのON/OFFスイッチをOFFにします。
AUXリターンがONのときこのスイッチが黄色く点灯し、8つのグループミキシングバスおよび6つのAUXミキシングバスに対してAUXリターン信号が出力できることを示します。 また、AUXリターンがOFFのときでもCUEスイッチ([30]または[31])を押すことによって AUXリターン信号 をモニタすることができます。
この回転ツマミは対応する番号のAUXミキシングバスからAUX OUT XLRに送られる信号のレベル をコントロールします。
このスイッチ(黄色い昭明付き)を涂中まで押すと一時的に0Nになり、深く押すと0N状態でロ ックされます。インプットCIEスイッチがONになっていない限り、このCIEスイッチが点灯してい るときは対応する番号のAUXセンドがCUE OUTおよびPHONES OUTから出力されます。(インプット CUE信号はバスCUE信号に対して優先されます。) AUX CUEセンドがいくつキューされてもAUX CUE信号はMONOです。
AUX OUTがONのときこのスイッチが黄色く点灯します。AUX OUTがOFFのときでも、CUEスイッチ [34]を使って信号をモニタすることができます。
36. GROUP TO MATRIX (グループセクション) このスイッチを押すことにより(黄色く点灯)、(GROUP ONの前の)GROUP OUTの信号をそれぞ れのマトリックスコントロールに送り出すことができます。
信号は各モジュール内部のジャンパー線によってマトリックスに送り出されます。出荷時には グループフェーダの後(ポストグループフェーダ)の設定になっていますが、ジャンパー線を切 り替えることでグループフェーダの前(プリグループフェーダ)にすることができます。詳細に ついては6.4を参照してください。
このPANコントロールはGROUP TO STスイッチ [38] がONのときだけ機能します。ステレオミキ シングバスへ送られるポストグループフェーダのグループ信号の左右の音像定位をコントロール します。
このスイッチを押すことにより、GROUP OUT信号をPANコントロール [37] を経由してステレオ バスに送り出すことができます。 このスイッチが入っていないとGROIP信号はステレオバスに出 力されません。
このスイッチを押すことにより(黄色く点灯)、GROUP OUT XLRがONになります。GROUP OUT がOFFのときでもグループCUEスイッチを使ってGROUP OUT信号をモニタすることができます。 こ のスイッチはマトリックス回路やステレオバスに出力されるGROUPOUT信号には影響を与えません。 ジャンパー線の切り替えによって、 このONスイッチのON/OFFに関係なくGROUP OUTの信号をVUメ ーターに表示にさせることができます。詳細については6.5を参照してください。
3 🔲 🔲 4
5 🔲 🗍 6
UE L/MONO
AUX RETURN
ON
このフェーダはGROUP OUT に出力されるグループミキシングバスからのオーディオ信号のレベ ルをコントロールします。
41. CUE(グループ CUE)
このスイッチ(黄色く点灯)を途中まで押すと一時的にONになり、深く押すとON状態でロック されます。このスイッチを押すことにより、 インプットCUEスイッチがONになっていない限りグ ループフェーダ前のGROUP OUT信号をCUE OUTおよびPHONES OUTに出力することができます。 (インプットCUE信号はバスCUE信号に対して優先されます。)いくつのグループがキューされて いてもグループCUE信号はMONOです。
GROUP5~GROUP8のモジュールの上半分にはMATRIX用回路が 含まれています。また、GROUP5およびGROUP6のモジュールに はそれぞれAUX SEND5および6マスタ回路が含まれています。 (これらの回路はGROUP1~4と同一の機能を持っています。) GROUPおよびAUXコントロールの機能はGROUPモジュール1~ 4のそれと同一なので、以下ではMATRIXコントロールに関し てのみ説明します。
図2-3 PM1800 GROUP5モジュール (MT1800A) GROUP6も外観上同じ PM1800 GROUP7モジュール (MT1800B) GROUP8も外観上同に、
42. 1 2 3 4 5 6 7 8 (MATRIXミックスレベルコントロール)
これらの8つのボリュームでMATRIXへ送られるグループバスからの信号レベルをコントロール します。
43. MATRIX MASTER
上記のMATRIXミックスレベルコントロール(1、2、3、4、5、6、7&8)は8つのグループバス からモノラルミックスを出力しますがこのMATRIXマスタコントロールがMATRIX アウトプットXL Rコネクタに出力される前のこの8:1ミックスの全体のレベルをコントロールします。
44. CUE (MATRIX CUE)
このスイッチ(黄色く点灯)を途中まで押すと一時的にONになり、深く押すとON状態でロック されます。このスイッチを押すことにより、インプットCUEスイッチがONになっていない限りMA TRIX MASTER [43] 前のMATRIXミックス信号をCUE OUTおよびPHONES OUTから出力することができ ます。(インプットCUE信号はバスCUE信号に対して優先されます。)MATRIXチャンネルが何本キ ューされても、MATRIX CUE信号はMONOです。
-(42)
-(43)
-(44)
-(45)
ON
MATRIX
このスイッチを押すことにより(黄色く点灯)、MATRIX OUT XLRがONになります。MATRIX OUT がOFFのときでも、CUEスイッチ [44] を押すことで信号をモニタすることができます。
2.1.4 ステレオモジュール
PM1800ステレオモジュール(ST1800) このモジュールにはステレオマスタに関連するコントロール に加えてTALKBACKおよびオシレータ回路も含まれています。
図2-4 PM1800 ステレオモジュール(ST1800)
46. 1234 5678(グループミキシングバス選択スイッチ)
対応する番号のグループミキシングバス1~8にTALKBACKまたはオシレータ信号を出力するための選択スイッチです。
47. AUX1~6(選択スイッチ)
それぞれの番号の AUXミキシングバスにTALKBACKまたはオシレータ信号を直接出力するための 選択スイッチです。
このスイッチを押すことにより、TALKBACKまたはオシレータ信号を直接ステレオミキシングバ スに出力することができます。
このスイッチを押すことにより、TB OUT XLRコネクタがONになります。このスイッチはTB OU Tコネクタに出力されるTALKBACKシステムの出力のみON/OFFさせます。(TALKBACK ONスイッチが 押されているときは、TB入力からくる出力を、その他の場合はオシレータからくる出力をON/OF Fさせます。)グループミキシングバス1~8、ステレオバスまたは6つのAUXミキシングバスに送ら れるTALKBACKまたはオシレータ信号には影響しません。
このスイッチを押すと、OSC OUT XLRコネクタがONになります。このスイッチはOSC OUTコネク タに出力されるオシレータ出力のみON/OFFさせます。グループミキシングバス1~8、ステレオバ スまたは6つのAUXミキシングバスに送られるオシレータ信号には影響しません。
これらのスイッチはオシレータをそれぞれピンクノイズ、100 Hz、1 kHz または10 kHz にセットします。OFFが押されていれば、オシレータは動作しません。
誤ってミキシングバスヘオシレータが出力されるのを防ぐため、オシレータは実際に使用しないときはOFFにしてください。
このつまみはOSC OUT および選択されたミキシングバスに出力されるオシレータ出力レベルを コントロールします。このコントロールはTALKBACKレベルには影響しません。
このXLR-3コネクタは、+4スイッチ [55] のON/OFFにより低インピーダンスマイクロフォン またはラインレベル信号を受け入れます。この入力にはファンタム電源はありません。 この入力からの信号は本モジュールの上部の選択スイッチ(46 47 48 および 49)を使ってTB OUTコネクタおよびその他のミキシングバスに出力されます。
このつまみはTALKBACKプリアンプ後の信号レベルをコントロールします。したがって、マイク 用またはラインソース用のどちらにセットされていてもTB入力の感度に影響を及ぼします。この コントロールはTB OUTコネクタおよびいずれのバスに出力されるTBレベルをコントールしますが オシレータレベルには関与しません。
このスイッチを押すことにより、TB INPUTコネクタの後に54dBのパッドが挿入されます。パッドはその入力の感度をノミナルー50dBu (マイクロフォン用)から+4dBu (ラインレベル入力用) に低減します。
このスイッチをONにすることにより、XLR TALKBACK入力が動作状態になり、この入力からの信 号が選択されたバス(およびTB OUTスイッチがONのときはTB OUTコネクタ)に出力されます。 TALKBACK ONスイッチをOFFにすると、オシレータが選択されていればオシレータ出力がこれらの バス (およびTB OUTコネクタ)に出力されます。 ただし、このスイッチはOSC OUTコネクタには 影響しません。
これは、ステレオ出力のバランスコントロールとして機能します。通常はステレオマスタフェ ーダでセットされたレベルが左右の両方に出力されるように、ポットはまん中のクリックストッ プの位置にセットしてください。左右のバランスの調整が必要な場合はこのコントロールを回し、 一方のレベルを上げ他方のレベルを下げてください。
このスイッチを押すことにより(黄色く点灯)、ポストフェーダの信号が左右のステレオ出力 に送信されます。このスイッチが OFF のとき STEREO 信号は出力されませんが CUE スイッチ [60] を使ってステレオ信号をモニタすることができます。
このフェーダはステレオミキシングバスからステレオ出力コネクタに出力される信号をコントロールします。
この黄色に点灯するスイッチを途中まで押すと瞬間的にONになり、深く押すとON状態でロック されます。インプットCUEスイッチがONになっていない限り、このCUEスイッチが点灯していると きは、このステレオ信号がCUE OUTおよびPHONES OUTに出力されます。
INPUT CUE信号はバスCUE信号より優先されます。このスイッチを押すことにより、ヘッドフォン でステレオCUE信号をモニタすることができます。
2.1.5 COMMモジュール
コンソールモニタシステムがSOLOモードにセットされているとき、このスイッチが赤く点滅し ます。 (PHONESレベルコントロールの下にある赤いLEDもまたSOLOモードが選択されたことを知 らせるために点滅します。)このスイッチは誤ってONにしないように落とし込みのスイッチにな っています。ソロモードでは、入力チャンネルCUE/SOLOスイッチは、録音コンソールにあるSOL 0機能のように、他のすべてのチャンネルをミュートします。
このモードは、ライブ用のセットアップ(準備)やサウンドチェックの際などに有効です。 SOLOモードのときは、AUXリターンCUEスイッチもSOLO機能を持ちますが、それは入力チャンネル のSOLO機能と同じではありません。
SOLOモードのときにAUXリターンCUEスイッチを押すとCUE/SOLOスイッチを入れたチャンネル以外 すべての入力チャンネルがミュートされますが AUXリターンはミュートされません。 (CUEスイ ッチを押されたAUXリターン以外のリターンをミュートするには、ON/OFFスイッチをOFFにしてく ださい。)
このスイッチを切ると演奏中の操作のノーマルモードであるCUEモードになります。 このモード では、入力CUE/SOLOスイッチは、他のチャンネルをミュートしないで、 単に信号をCUE OUTおよ びPHONES OUTに出力します。
操作開始前に、ソロモードがOFFであり、コンソールがCUEモードであることを確認してください。その状態でないと、入力チャンネルCUE/SOLOスイッチを押したときにすべてのチャンネルを ミュートしてしまうことになります。
[COMM IN セクション]
リアパネルCOMM IN (コミュニケーション入力) [97] コネクタを使用して、 PM1800コンソー ルオペレータと交信したりするインターカムシステムのほとんどを使用することができます。ま た同コネクタにステージマネジャーのマイクを接続することもできます。オーディオ信号がこの 端子に入力され(下記参照)このモジュールのコントロールが適切にセットされている場合、C OMM INのライトが点灯します。
COMM IN ONのスイッチを押すとCOMM INからの信号のみがPHONES OUTとCUE OUTに出力されます。 またCOMM INは、ステージモニター用ミキシングコンソール、たとえば、もう1台のPM1800または PM3000コンソールからのTB OUT、 あるいはステージマネジャーのマイク(この場合COMM INがマ イクレベルの感度となっていること。つまり+4スイッチ [63] がOFFであること)からの信号と 接続することもできます。いずれの場合においても、離れた場所にいる人が交信していることを PM1800のオペレータは視覚的にキャッチすることができます。そしてPM1800のオペレータがCOM M IN ONのスイッチをONにすることによって交信をすることができるわけです。
62. LEVEL (COMM IN レベル)
マイク接続、ライン接続とも、COMM 入力信号は COMM プリアンプを通った後、この回転つ まみでレベルを調節できます。COMM IN からの信号は PHONES OUT および CUE OUT のみに 出力されますが、この回転つまみによりそれらのレベルを調節できます。
このスイッチを押すことにより、COMM IN XLR入力後54dBのパッドが挿入されます。 パッドは、 その入力の感度をノミナル-50dBm (マイクロフォン用)から+4dBm(ラインレベル入力用) に低 減します。
64. ON (COMM IN ON)
この黄色の点灯スイッチを押すと、 CUE信号に替りCOMM INからの信号がCUE OUTに出力されま す。また、それはPHONES出力もカットし、COMM INからの信号をPHONES OUTに出力します。
このステレオ回転つまみは、CUE OUT LおよびRコネクタに出力されるレベルを調節します。それは、PHONES OUTに出力されるCUE信号には影響しません。
66. ON (CUE ON)
この黄色の点灯スイッチをONにするとCUE OUT LおよびRコネクタに信号が出力されます。この スイッチは、PHONES OUTには影響しません。
67. PHONES(レベルコントロール)
このステレオつまみは、ステレオPHONES出力ジャックの出力レベルを調節します。
COMM INに信号が入力されると、ほとんどの信号レベルに反応してこのLEDが点滅(緑色)しま す。(「+4」COMM 入力パッドがONされている場合には、マイクロフォンレベルの低い信号には 反応しません)。これによって誰かが交信をしようとしていることがコンソールオペレータにわ かりCOMM IN ONスイッチを入れて交信できることになります。
この黄色のLEDは、入力チャンネルのCUE/SOLOスイッチかAUXリターンCUEスイッチがONされて いるとき、点灯します。 ただし、COMM INがONされているときは、INPUT CUEよりCOMM INが優先 されるためLEDは点灯しません。
これは、ヘッドフォン出力の信号がCUEシステムから入力されていることを表示します。 インディケータは、コンソールがCUE MODE またはSOLO MODEに拘らず同様に作動します。
コンソールがSOLOモードのとき、この赤色のLEDが点滅します。 これは、もし入力CUE/SOLOス イッチ(またはAUX RETURN CUEスイッチ)が押されるとSOLO MODEチャンネルを除く、 他のすべ てのチャンネルがミュートされることを警告します。
このLEDが本番中に点滅している場合、入力CUE/SOLOスイッチやAUXリターンCUEスイッチを押 さないでください。 SOLO MODEスイッチ [61] をOFFにすれば入力チャンネルのCUEスイッチが ONされても、他のチャンネルがミュートされません。
71. MUTE MASTER 1-8
これらの黄色に点灯するスイッチ(ロック付)をONにすることにより、そのナンバーのミュー トスイッチがONされている入力チャンネルをミュートすることができます。 MUTE SAFEスイッチ がONであれば、そのナンバーの入力チャンネルはMUTEされません。
このステレオフォンジャックは、8オームまたはそれ以上のインピーダンスのステレオヘッド フォンに使用できます。
PM1800の24、32、40チャンネル型は各々、13のVUメーター を装備しています。16チャンネル型はコンパクトサイズなの で10のメーターを装備していますが選択スイッチを切り替え て大型コンソールと同様、20の回路のレベルを表示すること ができます。
全モデルについている STEREO L およびRのメーターは大 型サイズで常にステレオ出力を表示します。他のメーターは スタンダードサイズで種々なソースをモニタするよう切り換 え式になっております。各メーターは、照明付で、VU特性 をもち、ステレオ L および R のメーターのみ、メーターで応 答できない瞬間のレベルに対応する赤色"PEAK" LED もも っています。PEAC LEDは、信号レベルがクリッピングポイ ントの手前10 dBU になると点灯します。
16チャンネルモデルには他の大型モデルよりもメーターが 3つ少ないので、大型コンソールには、2ポジションのスイッ チが装備されているのに対し、16チャンネル6つのメーター に3-ポジションのスイッチが装備されています。ここでは、 それぞれのタイプメータースイッチについて説明します。 (図2-6と2-7を参照してスイッチが実質的にどう配列され ているかを確かめてください。)
メーターブリッジの底部端に印刷されている文字はメータ ーの機能を表すのではなく、コンソールのモジュール名を表 示するものです。
出荷時には、グループマスタフェーダとGROUP OUT ON/OF Fスイッチの後の信号がくるようにセットされていますが、 内部のジャンパー線を切り替えることによってGROUP OUT 0 N/OFFスイッチのすぐ後の信号をとることができます。(詳 細については、6.5を参照してください。)
AUX SEND MASTER LEVEL コントロール ON/OFF スイ ッチ後の AUX OUT 出力1-6をモニタする 6 つのメーター。
75. MATRIX 1-4
MATRIX MASTERレベルコントロールと ON/OFFスイッチの後のMATRIX出力をモニタする4つのメーター。
LとRのCUE出力をモニタする一対のメーターです。
77. OSC OUT
このメーターはOSC出力コネクタの信号を表示します。 OSCがONでバスに信号を送っている場合でも、 必ずしもメー ターに表示されません。 オシレータおよびOSC OUTのスイッ チが 両方ともONのときのみモニタすることができます。
両方ともUNのとさのみモーダすることかできます
78. STEREO (L&R)
これらの2つの大型メーターでSTEREO OUTのLとRのレベル をモニタすることができます。
図2ー7 PM1800-24 メーターブリッジ
PM1800のアウトプットXLRコネクタは、 特に断わりのない 限り、すべてバランス式XLR-3タイプで、ノミナル+4dBuレ ベルとなっています。 INSERT IN/OUTジャックは信号の経路 が断たれないよう、 INジャックが使われない限り通常INと OUTがつながった状態を保つようになっています。OUTジャッ クはコンソールを通る信号の流れを断つことなく、直接出力 として用いることができます。なお、INSERT INおよびOUTは アンバランス式です。
工場出荷時において、インプットチャンネルは、電子バラ ンス回路となっていますがオプションとしてインプットトラ ンスを各モジュールごとに装着することもできます(6.6 参 照)。アウトプットチャンネルも同様に電子バランス回路で、 オプションとしてのアウトプットトランスは、8つのトラン スを格納したユニットになっています。このようにしてイン プットやアウトプットに十分なアースの絶縁(アイソレーシ ョン)やコモンモードリジェクション(同相ノイズの低減) などが必要な場合には、これらのオプションを採用すれば良 いわけで、逆に必要のない場合には、オプションのトランス によりコストや重量を増大させたり、音質を犠牲にしたりす ることもないのです。
図2-8 PM1800 後部パネル
XLR端子(メス)で対応する番号のインプットモジュールに 信号を送り込みます。
ノミナルインプットレベルは、インプットゲインコントロ ールと PADスイッチの設定によってー60dBuから+14dBuまで 変わります。
グループミキシングバス(グループマスタフェーダの手前) に直接信号を送るための8つのXLR端子(メス)です。このコ ンソールをマスタとし、他のコンソールをサブとしてサブの グループアウトプットから連結してくるときなどにこの端子 を使います。
AUXミキシングバス(AUXマスタコントロールつまみの手前) に直接信号を送るための6つのXLR端子*(メス)です。他の コンソールの AUXセンドアウトプットからつないできてこの コンソールをマスタとして連結して使用することができます。
PM1800-16のAUX SUB INコネクタはバランス式フォーンジャックです。
AUXリターン信号を入力する8つのXLR端子(メス)です。 L/MON0とR端子のペアをステレオリターンとして使うことも できますし、L/MON0端子のみをモノラルリターンとして使う こともできます。(モノラルリターンのときは、MON0スイッ チ[28]をONにしてください)また、エフェクタ(エコーな ど)の入力に使わずにラインレベルのインプットとして使う ことも可能です。
CUE CTLは、CUE/SOL0 コントロールバスに直結する三相フ ォーンジャックで、入力としても出力としても使用できます。 2台のPM1800のCUE CTLジャックをつないだ場合、一方のコン ソールのインプットCUE/SOL0スイッチを入れると両方のコン ソールがCUE、あるいは、SOL0モードになりスレーブ側のCU E OUTをマスタ側のCUE SUB INへつなげておけばすべてのCU EあるいはSOL0信号がマスタ側コンソールでモニタできます。
グループマスタフェーダにかかる直前のグループミキシン グバス信号を出力するための8つのフォーンジャック(アン バランス式)です。グループ信号をシグナルプロセッサ(コ ンプレッサやグラフィックイコライザなど)に送るために装 備されていますが、マルチトラックテープレコーダや他のコ ンソールへのグループアウトプット用として使用することも できます。
グループマスタフェーダの前に信号を入力する8つのフォ ーンジャック(アンバランス式)で、たとえばグループミキ シングバスにかけたシグナルプロセッサからのリターン信号 をここに入力して使用します。
AUX SENDのマスタレベルコントロールつまみを通る前の信 号を出力するという点以外は「84」のGROUP INSERT OUTジャ ックと同じです。
AUX SENDマスタレベルコントロールつまみの前に信号を入 力するという点以外は「85」のGROUP INSERT INと同じです。
インプットチャンネルの信号(GAINコントロール、 PADお よび極性スイッチの後、イコライザおよびフェーダの前)を 出力する16の(あるいは24、32、40の)フォーンジャックで す。ノミナルアウトプットレベルは-6dBu(388mV)です。 コンプレッサやグラフィックイコライザ、ノイズケート装置 などのシグナルプロセッサへの出力のための端子ですが、マ ルチトラックレコーダや他のコンソールへの出力としても利 用できます。 なおこの端子はチャンネルがON, OFFに関わら ず常に信号がきています。
インプットチャンネル(イコライザやフェーダの手前)に 信号を入力する16の(あるいは24、32、40の)フォーンジャ ック(アンバランス式)で、ノミナルインプットレベルはー 6dBu(388mV)です。 この端子は普段は直結されておりプラ グを差し込んだときだけシグナルプロセッサなどの装置から の信号を受け入れるようになっています。
AUXマスタレベルコントロールの後の信号を出力する6つの XLR(オス)端子です。 リバーブ、ディレイ等への出力や、 ステージモニタ用アウト、あるいはレコーディングなどのた めのAUX(ステレオまたはモノ)出力として利用できます。
グループマスタフェーダの後のグループミキシングバスの 信号を出力する8つのXLR端子です。用途としては、別の場所 のコンソール(例えばステージモニタ用コンソールや放送用 コンソール)へ送るミックス信号、マルチトラックテープレ コーダへの出力、マルチゾーンサウンドシステムへの出力な どが考えられます。
MATRIX MASTERコントロールおよびON/OFFスイッチ後の4つ の8:1マトリクスミックスからの信号を出力する端子です。 91と同様の用途の他、エフェクト装置やモニタ用などに利用 できます。
TB OUTスイッチ [49] がONのとき、トークバックラインの 信号を出力するXLR端子(オス)です。またスイッチがOFFの ときは、この出力はミュートされています。TB OUTスイッチ がONのときにのみ信号が流れるわけですが、その信号がTAL K BACKスイッチ [56] が入っているときは、トークバックイ ンプットXLRから、 入っていないときはコンソールのオシレ ータからきます。
TB OUTの信号は、インターカムシステムのIFB (Interrupti ble Fold Back)プログラムインプットにつないでコンソール を操作する人がインターカムを通じて交信できるようにする ことも可能です。 また、標準のインターカムシステムのAU Xプログラムインプットなどにつなげることもできます。 (7.3参照)モニタコンソールのCOMMインプットやインプット チャンネル (これはCUEでモニタできます)につないで、PMI 800を操作する人と他のコンソールを操作する人が交信でき るようにすることもできます。
OSC OUTスイッチ [50] がONのとき、 コンソールのオシレ ータからの信号を出力するXLR端子(オス)です。 実際に信 号を取り出すにはオシレータスイッチ [51] を入れ、 OSCレ ベルコントロール [52] を上げておく必要があります。
このL, R一組のフォーンジャックはPHONESのジャックと同 じ信号を出力しますが、 ここではL,R別々のアンバランス出 力になっています。 さらに、このCUE OUTジャックは前部パ ネルにあるCUE OUT ON/OFFによってミュートすることもでき ます。コンソールを操作する人のためのコントロール室のモ ニタアンプやスピーカ、あるいは、ヘッドフォンディストリ ビューションシステム (外部パワーアンプを使用) などへの 出力に適しています。
ステレオマスタフェーダの後のステレオミックスを出力するL,R左右一対のXLR端子です。ステレオサウンドシステム、マスタテープレコーダ、遠隔ソースやモニタシステムなどに使用できます。
他のコンソールのTB OUTなどからの出力や、多くのプロ用 インターカムシステムからの信号をマイクレベルまたはライ ンレベルで受け入れるXLR端子(メス)です(インターカムと つなぐときにはアダプタが必要になることがあります)。こ こでのラインは"一方通行"であり、インターカムからのオー ディオ信号は受け付けますが、信号の出力はしません。イン ターカムとの接続方法については、7.3を参照してください。
外部電源ユニット(ヤマハPW1800)を専用ケーブルで結ぶ ロック付コネクタです。使用中に抜けてしまうことのないよ う、接続時にロックリングを手で締めてくさい。
16チャンネルモデルから40チャンネルモデルまですべて同 じ電源ユニットとケーブルを使用しています。(PW1800につ いては国や地域による電圧および周波数の違いによってモデ ルが異なります。必ずその場所の電源に適合したモデルをご 使用ください。)
PM1800のコントロール用ラインにつながっており、2台の PM1800を連結してミュート機能を連動させるための端子(ロ ック付)です。MUTE CONTROL MASTER/SLAVEスイッチ [100] によってこの端子の機能を選択します(100参照)。この端子 を使って、マスターミュート機能をリモコン操作するシステ ムを接続することも可能です。
図2-9 ミュート端子ピン配列
このスイッチをMASTERにしておくと、 MASTER MUTEスイッ チ [71] によるインプットチャンネルのミューティングが機 能します。またSLAVEにしておくと、MASTER MUTEスイッチは 動かず、MUTE CONTROL端子 [99] のつながっている別のPM1 800 (あるいはリモコンシステムなど)の制御を受けてミュー ティングが機能します。
電源ユニットからの48Vファンタムパワー電源のマスター ON/OFFスイッチです。 OFFにすると各チャンネルの+48V ON/OFFスイッチ [14] 設定に関わらず、 マイクへの電源供 給はOFFとなります。
別売品の照明ランプ(LA1800)を接続する4ピンXLR(メス) 端子で、ここからランプの電源(最大12V)が供給され、 明 るさをボリューム [103] 調整することができます。 16チャ ンネルモデルには2つ、24および32チャンネルモデルには3つ、 40チャンネルモデルには4つのソケットが付いています。 な おピン構成は、ピン1と2は未使用、ピン3がDC12V、ピン4が DCグラウンドです。
ランプの明るさをドライバーで調整するボリュームです。 ランプをOFFにすることもできます。
3.1 一般仕様 | • MTRX OUT | -70dB以 - | 下(マトリクスマスタおよび | |
---|---|---|---|---|
全高調波歪率
0.1 %以下、20-2 周波数特性 |
20,000Hz 600Ω@ +14dBm出力 |
クルーラマスタウェータ
=ノミナルレベル,マト リクスミックスVR=MAX、 GROUP TO MTRX スイッチ =ON) |
||
+1, −3dB, 20~20, | .000Hz 600Ω@ +4dBm出力 | CE JD | ||
ハム&ノイズ
20~20,000Hz,R: |
s=150Ω,インプットパッドOdB,GAIN VR
MAX(入力感度 -60dB) |
• AUX 001 | - 65dB |
(AUXマスタニノミナルレ
ベル,チャンネル AUX VR=MIN,チャンネルAUX PRE/POSTスイッチ=OFF) |
・入力換算雑音 | —128dB以下 (EIN) | |||
・残留ノイズ | —93dB以下 | • AUX OUT | 63dB |
(AUXマスタ=ノミナルレ
ベル,チャンネルAUX VR =ノミナルレベル チャ |
• GROUP OUT |
ー74dB以下(グループマスタフェーダ
=ノミナルレベル,チャ ンネルのグループ:アサ インスイッチ=OFF) |
注) 0 dB=0. 77 | 5Vrms |
ンネルAUX PRE/POST ス
イッチ=PRE) |
• GROUP OUT | -64dB以下(グループマスタフェーダ | 12.7kHz, —6d | B/OCTのLPFで補 | 〕 |
およびチャンネルフェー
ダ=ノミナルレベル) |
最大電圧利得
84dB CH IN ⊂ 94dB CH IN ⊂ |
⇒ GROUP OUT ⇒ STEREO OUT | ||
• STEREO OUT |
-82dB以下(ステレオマスタフェーダ
=ノミナルレベル,GROUP TO STスイッチ=OFF) |
84dB CH IN □
94dB CH IN □ 84dB CH IN □ 20dB AUX RTN □ |
> MATRIX OUT
> AUX OUT > CUT OUT > GROUP OUT |
|
• STEREO OUT |
ー74dB以下(ステレオマスタフェータ
およびグループマスター フェーダ=ノミナルレベ |
10dB SUB IN ⊏
10dB SUB IN ⊂ |
⇒ GROUP OUT ⇒ AUX OUT | |
ル, Group to STEREO ス
イッチ=ON) |
インプットチャン
変化量 34dB M |
ネルゲインコン
IN~MAX |
>トロール | |
• MTRX OUT |
-84dB以下(マトリクスマスタ=ノミ
ナルレベル,マトリクス ミックスVR=MAX,GROUP |
インプットチャン
0 、20、40 dB |
ネルPADスイ
ッ
アッテネーショ |
チョン |
TO MTRXスイッチ=OFF) |
インプットチャン
各帯域とも±15dB HICH : 1.6KH HI-MID: 800H LO-MID: 160H LOW : 40H |
ネルイコライセ
z ~ 16KHz(ミ z ~ 8KHz(ヒ z ~1.6KHz(ヒ z ~ 400Hz(ミ |
ザ
シェルビング) ピーキング) ピーキング) シェルビング) |
3-1
インプットチャンネルハイパスフィルタ 20~400Hz(周波数連続可変)、12dB/オクターブ クロストーク -60dB@ 1KH7 オシレータ 正弦波(100、1K、10KHz切替+4dBm出力レベルにおいて全高 調波歪率1%以下)、およびピンクノイズ VUメータ STEREO LおよびR : 昭明付大型VIメータ、(ピークインジケ ータLED付) その他のメータ : 照明付小型VIメータ (ピークLEDなし) 各メータの表示調整:OVU=+4dBm=1.23Vrms出力 ピークIFD : クリップレベルから10dB手前にて占灯 16チャンネルコンソール:メータ 1-4 GROUP/MATRIX/AUX メータ 5 GROUP 5/CUE L/AUX5 メータ 6 GROUP 6/CUE R/AUX6 メータク GROUP 7/OSC メータ 8 GROUP 8 メータ 9 STEREO L メータ10 STEREO R 24、32、40チャンネルコンソール:メータ1-4 GROUP/MATRIX メータ 5 'GROUP 5∕AUX 1 メータ 6 GROUP 6 / AUX 2 メー・タ 7 GROUP 7 / AUX 3 GROUP 8 / AUX 4 メータ9 CUE L/AUX 5 メータ10 • CUE R/AUX 6 メータ11 0SC メータ12 STEREO L メータ13 STEREO R シグナル/クリップインジケータ 各インプットモジュールに内蔵の2個のLEDによるレベル表示 PRE-EQシグナルがクリップレベルの手前3dBに達したとき CLIP(赤LED ) 点灯
POST - EQシグナルがクリップレベルの手前3dBに達したとき EQ CLIP(赤LED)点灯
ファントムパワー
コンデンサーマイク用電源としてバランス入力端子に供給さ れる。後部パネルのphantom masterスイッチがONのとき、各 インプットモジュールの +48Vスイッチを通じてチャンネル ごとにON/OFF可能
オプション
4
・IT 1800インプットトランス、各インプットモジュールに 取付可能 実効入力インピーダンスは、3キロオームから1キロオーム に変わる。 ・OT3000アウトプットトランス(8個内蔵)
法 | 高さ | 307 mm | |
---|---|---|---|
奥行き | 865mm | ||
中国 | 16チャンネル | 1003 mm | |
24チャンネル | 1290mm | ||
32チャンネル | 1578 mm | ||
40チャンネル | 1854 mm | ||
重量 16CH 24CH 32CH 40CH (電源ユニットを除く) 57kg 73kg 88kg 102kg
定格電源電圧 AC100V (±10%)、50/60HZ 定格消費電力 PM1800-16 200W
肖費電力 | PM1800-16 | 200W |
---|---|---|
PM1800-24 | 240W | |
PM1800-32 | 270W | |
PM1800-40C | 320W |
図3-1 PM1800寸法図
) |
---|
D幅) |
フロン |
く、上 |
)排出) |
注)仕様は、予告なく変更することがあります。
図3-2 PW1800寸法図
コネクション | 18 | ゲイン | 実効入力イン | ソースイン | インプットレベル | - > | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
יייי | トリム | ピーダンス | ピーダンス | センシティビティ | ノミナルレベル | MAX(クリップ前) | コネクタ | |
CH INPUT, 1-16, | 0 | - 60 | 雷子バランス時 | 50 ohm ~ | - 80 dB (0.075 mV) | - 60 dB (0.75 mV) | - 34 dB (1.75 mV) | |
1-24, | 0 | - 26 | :3kohms | 600 ohm mics | — 46 dB (3.88 mV) | - 26 dB (38.8 mV) | 0 dB (755 mV) | |
1-32, | 20 | - 26 | トランス使用時 |
およひ
600 ohm lines |
- 26 dB (38.8 mV) | 6 dB (388 mV) | + 20 dB (7.75 V) | XLH-3-31 type |
or 1-40 | 40 | 26 | :1kohms | 600 onm lines | - 6 dB (388 mV) | + 14 dB (3.88 V) | + 24 dB (12.3 V) | |
AUX RETURN, 1-4
(stereo) |
10Kohms | 600 ohm lines | – 16 dB (123 mV) | + 4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-31 type | ||
SUB IN: GROUP 1-8 | 10K ohms | 600 ohm lines | — 6 dB (388 mV) | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-31 | ||
AUX 1-6 | 10K ohms | 600 ohm lines | — 6 dB (388 mV) | + 4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | ** | ||
CUE | 47K ohms | 600 ohm lines | — 6 dB (388 mV) | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) |
フォーンジャック
(TRS) |
||
- 50 | 3K ohms | 50-600 ohm mics | – 70 dB (0.25 mV) | - 50 dB (2.45 mV) | - 24 dB (48.9 mV) | |||
+ 4 | 3K ohms | 600 ohm lines | – 16 dB (123 mV) | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-31 type | ||
- 50 | 3K ohms | 50-600 ohm mics | - 70 dB (0.25 mV) | - 50 dB (2.45 mV) | - 24 dB (48.9 mV) | XLR-3-31 type | ||
+4 | 3K ohms | 600 ohm lines | – 16 dB (123 mV) | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | |||
INSERT IN:
CH1-16 thru 40 GROUP 1-8 AUX 1-6 |
10K ohms | 600 ohm lines | — 16 dB (123 mV) | – 6 dB (388 mV) | + 20 dB (7.75 V) |
フォーンジャック
(TRS) |
注)
(1) 0dB=0.775V rms
(2)センシティビティとは、規定出力レベル(+4dB=1.23V)の出力を得るために必要な最小の入力レベル (3)XLRコネクタは、すべて電子バランスがとられている。フォーンジャックはバランスされていない。
**16チャンネルモデルは、TRSフォーンジャック、24、32、40チャンネルモデルは、XLR-3-31によるバランス入力
T | |||||
---|---|---|---|---|---|
コネクション | 実効出力 | 合告インピーガンフ | アウトラ | ||
インピーダンス | 貝向インビーダンス | ノミナルレベル | MAX(クリップ前) | 1473 | |
GROUP OUT, 1-8 | 150 ohms | 600 ohm lines | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-32 type |
STEREO OUT, L-R | 150 ohms | 600 ohm lines | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-32 type |
MATRIX OUT, 1-4 | 150 ohms | 600 ohm lines | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-32 type |
AUX OUT, 1-6 | 150 ohms | 600 ohm lines | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-32 type |
CUE OUT, L-R | 150 ohms | 600 ohm lines | +4 dB (1.23 V) | + 20 dB (7.75 V) |
フォーンジャック
(TRS) |
OSC OUT | 150 ohms | 600 ohm lines | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-32 type |
TALKBACK OUT | 150 ohms | 600 ohm lines | +4 dB (1.23 V) | + 24 dB (12.3 V) | XLR-3-32 type |
INSERT OUT
(1-16, 1-24, 1-32 or 1-40) |
600 ohms | 10K ohm lines | — 6 dB (388 mV) | + 20 dB (7.75 V) | フォーンジャック |
GROUP 1-8, AUX 1-6 | 600 ohms | 10K ohm lines | —6 dB (388 mV) | + 20 dB (7.75 V) | フォーンジャック |
PHONES OUT | 15 ohms | 8 ohm phones | 75 mW | 150 mW |
フォーンジャック
(TRS) |
40 ohm phones | 65 mW | 130 mW | (ステレオ配線) |
注)
(1) 0dB=0.775V rms
(2) XLRコネクタは、すべて電子バランスがとられており、フォーンジャックは、バランスされていない。
図3-4 HI-MID(A)およびLO-MID(B)帯域イコライザ特性(ピーキング)
図3-5 ハイパスフィルタ特性
図3-6 周波数特性
出力レベル+4dBm、+14dBm、PAD=0dB
(PAD20および40dBにおいても特性は同じ)
13ー7 周波数対全高調波金率 出カレベル十4dBm、十14dBm
A) PAD=0dB
B) PAD=20dB
図3-8 出力レヘル対全高調波定率 100Hz、1KHz 、20KHz
C) PAD=40dB
出力レベル+4dBm、+14dBm、 PAD=0dB (PAD20および40d Bにおいて特性は同じ)
3.5.4 INPUTチャンネル1からPHONES OUTPUTへの特性図(INPUT PADは40d B、GAINはMIN)
(100Hz、1KHz、20KHz)
3.5.5 クロストーク特性図
図3-18 GROUP1から2、またはから12 の場合のクロストーク (INPUT PAN=>>=-IFULLCW, FULL CCW ポジション)
図3-19 STEREO LからR、または RからLの場合のクロストーク (GROUP TO ST PAN コントロール はFULL CW、 FULL CCWポジション )
図3-20 GROUP BUS1からGROUP BUS2~8の場合のクロストーク
GROUP OUT (+4) ERED OUT (+4) MTRX OUT(+4) AUXICA AUXICA AUX OUT (+4) OUT L (+ GROUPB G score ou STEREO R 5 MTRX (A) [] AUX回路あり MTRX (B) [] AUX回路なし 80 Ж 3 ت م م ASTER CUE CUE PRIC SOLO CTL INPUT CUE 5 3 4 AUX 3 4 A1 1 2 7 6 5 4 GROUP 3 2 1 2 đ COMM MODULE ST MODULE INPUT MODULE MUTE MUTE S . S (+4) GROUP (++) ا ا BA (6) BA (-6) ....................................... Ĩ₽₽₽ Ş
図3ー21 PM1800-16(ブロックダイアグラム)