
東芝インテリジェントパワーデバイス シリコンモノリシック集積回路
TPD7101F
2ch ハイサイド nch パワーMOS FET ゲートドライバ
TPD7101F は 2ch のハイサイドスイッチ用 nch パワーMOS FET ゲートド
ライバです。パワーMOS FET のドライバおよび保護、診断機能を内蔵してお
り、大電流アプリケーションのハイサイドスイッチを容易に構成することがで
きます。
特 長
z 大電流チャージポンプにより、高速スイッチングが可能です。
z パワーMOS FET の保護、診断機能を内蔵しています。
保護機能 : 過電圧 (内部素子保護)、過電流保護、VDD電源低下検出
* 過電圧は内部制限。診断およびシャットダウンはしません。
診断機能 : 過電流
z 過大電流検出レベルが外付け抵抗により設定可能です。
z SSOP–24 パッケージ (300mil) で、梱包形態はエンボステーピングです。
ピン接続 現品表示
質量: 0.29g (標準)
TPD7101F
CP2-
1
CP1-
CP1+
CP2+
V
Vsense1
V
Vsense2
この製品は MOS 構造ですので取り扱いの際には静電気にご注意ください。
2
3
4
5
CPV
6
N.C
7
GS1
8
9
GS2
10
11
GND
12 13
GND
24
23
22
21
20
19
18
17
16
15
14
V
DD1
V
DD2
Rref
RISref1
RISref2
ENB
DIAG1-2
DIAG1-1
DIAG2-2
DIAG2-1
IN1
IN2
TPD7101F
製品名 (または略号)
ロット No.
外装鉛フリー
識別マーク
( なし: 鉛含有
あり: 鉛フリー)
2006-10-31 1

端子説明
端子番号 記号 端子の説明
1 CP2- チャージポンプ用コンデンサ 2 段目の負極側接続端子。
2 CP1- チャージポンプ用コンデンサ 1 段目の負極側接続端子。
3 CP1+ チャージポンプ用コンデンサ 1 段目の正極側接続端子。
4 CP2+ チャージポンプ用コンデンサ 2 段目の正極側接続端子。
5 CPV+
6 N.C. ―
7 V
8 V
9 V
10 V
11 GND 接地端子。内部で 12 ピンと接続されています。
12 GND 接地端子。内部で 11 ピンと接続されています。
13 IN2
14 IN1
15 DIAG2–1
16 DIAG2–2
17 DIAG1–1
18 DIAG1–2
19 ENB
20 RlSref2
21 RlSref1
22 Rref
23 V
24 V
GS1
sense1
GS2
sense2
DD2
DD1
チャージポンプ用コンデンサ 3 段目の正極側接続端子。
の約 3 倍の電圧が発生しますが、電圧クランプ回路により約 28V で制限されます。
V
DD
ch1 の外付けパワーMOS FET のゲートドライブ端子。外付けパワーMOS FET をコントロールする端
子です。
外付けパワーMOS FET に過電流が流れた際には、シャットダウンしてラッチ状態となり、パワーMOS
FET を保護します。ラッチの解除は入力を “L” レベルとした場合に行います。
ch1 の外付けパワーMOS FET のモニタ端子。V
します。
ch2 の外付けパワーMOS FET のゲートドライブ端子。外付けパワーMOS FET をコントロールする端
子です。
外付けパワーMOS FET に過電流が流れた際には、シャットダウンしてラッチ状態となり、パワーMOS
FET を保護します。ラッチの解除は入力を “L” レベルとした場合に行います。
ch2 の外付けパワーMOS FET のモニタ端子。V
します。
ch2 の入力端子。(正論理) プルダウン抵抗 (100kΩ標準) が接続されており、端子がオープン状態に
なっても出力が誤ってオンすることはありません。
ch1 の入力端子。(正論理) プルダウン抵抗 (100kΩ標準) が接続されており、端子がオープン状態に
なっても出力が誤ってオンすることはありません。
ch2 の診断出力端子。nch オープンドレイン端子です。過電流異常状態を検出すると、出力が “L” レ
ベルとなります。また過電流を検出した場合には、次の入力の立ち上がりエッジまでその状態をラッ
チします。
ch2 の診断出力端子。nch オープンドレイン端子です。V
ベルと比較することにより、外付けパワーMOS FET のオン/オフ状態を出力します。
ch1 の診断出力端子。nch オープンドレイン端子です。過電流異常状態を検出すると、出力が “L” レ
ベルとなります。また過電流を検出した場合には、次の入力の立ち上がりエッジまでその状態をラッ
チします。
ch1 の診断出力端子。nch オープンドレイン端子です。V
ベルと比較することにより、外付けパワーMOS FET のオン/オフ状態を出力します。
インヒビット端子。(負論理) この端子が “H” となると、入力信号にかかわらずに、すべての出力をオ
フできます。プルアップ抵抗
ch2
の過電流検出レベル設定端子。Rref 端子に接続された抵抗で決定した定電流と RlSref2 端子の外付
け抵抗で決定される電圧を過電流検出の基準電圧とします。
ch1
の過電流検出レベル設定端子。Rref 端子に接続された抵抗で決定した定電流と RlSref1 端子の外付
け抵抗で決定される電圧を過電流検出の基準電圧とします。
過電流検出回路に使用する定電流値を決定するための抵抗接続端子。
62k
Ω (推奨) を GND 間に接続してください。
外付けパワーMOS FET のドレイン電圧検出端子。
電源端子。過電圧が印加されると電圧を制限し、内部素子を保護します。
(100kΩ標準) が接続されています。
TPD7101F
端子との差電圧と基準電圧を比較し過電流を検出
DD2
端子との差電圧と基準電圧を比較し過電流を検出
DD2
DD2
DD2
と V
と V
端子間の電圧を過電流設定レ
sense2
端子間の電圧を過電流設定レ
sense1
2006-10-31 3

TPD7101F
絶対最大定格
電源電圧 V
入力電圧 V
診断出力電流 I
許容損失 P
動作温度 T
保存温度 T
(Ta = 25°C)
項目 記号 定格 単位
30 V
DD
-0.5~6 V
IN
2 mA
DIAG
0.8 W
D
-40~110 °C
opr
-55~150 °C
stg
注: 本製品の使用条件 (使用温度/電流/電圧等) が絶対最大定格/動作範囲以内での使用においても、高負荷 (高温お
よび大電流/高電圧印加、多大な温度変化等) で連続して使用される場合は、信頼性が著しく低下するおそれが
あります。
弊社半導体信頼性ハンドブック (取り扱い上のご注意とお願いおよびディレーティングの考え方と方法) およ
び個別信頼性情報 (信頼性試験レポート、推定故障率等) をご確認の上、適切な信頼性設計をお願いします。
電気的特性
動作電源電圧 V
消費電流I
入力電圧
入力電流
出力電圧
出力電流
過大電流検出抵抗設定範囲 RlSref RlSref ― 10 20 40 kΩ
定電流源設定端子電圧 VRref Rref Rref = 62kΩ 1.17 1.30 1.43 V
過電流検出電圧
診断出力電流 I
診断出力電圧 V
電源低下検出電圧 V
電源低下検出解除電圧 V
低電圧保護V
スイッチングタイム
特に指定のない場合、
(
項目 記号 端子 測定条件 最小 標準 最大 単位
DD
V
IN (1)
V
IN (2)
I
IN (1)
I
IN (2)
I
I
VOH V
VOL V
IOH
IOL
V
DS (ON) (1)
V
DS (ON) (2)
V
DS (ON) (3)
DH
DDUV1
DDUV1
DDUV2
tON ― 2 5
t
OFF
VDD = 8~18V、Tj = -40~110°C)
V
DD
V
V
V
)1(ENB
)2(ENB
Rref = 62kΩ, RlSref = 10kΩ 0.16 0.20 0.24
Rref = 62kΩ, RlSref = 20kΩ 0.32 0.40 0.48
V
DL
― 6.3 6.7 7.3
-
― 6.6 7.2 7.8
+
― 8 ― 18 V
DD
= 12V, VIN = 0V,
V
DD
DD
IN1, IN2
IN1, IN2
ENB
V
GS1
V
GS2
V
DD2
V
sense1
V
sense2
DIAG1
DIAG2
V
DD
V
GS1
V
GS2
CP = 0.01
DD
VDD = 12V, VGS = “L” ― ― 1.5
DD
VDD = 12V, VIN = 0V -1 ― 1
V
DD
VDD = 12V, 0V
DD
DD
V
DD
CP = 0.01
V
DD
CP = 0.01
Rref = 62k
DD
VDD = 12V, IDL = 1mA ― ― 0.6 V
V
DD
μF
= 12V, VGS = “H” 3.5 ― ―
= 12V, VIN = 5V ― ― 200
= 12V, 5V
= 12V, VIN = 5V ―
= 12V, VIN = 0V ― ― 0.4
= 12V, VIN = 5V,
= 12V, VIN = 0V,
= 12V, V
= 12V, C = 3000pF
V = -45 ― ―
ENB
V = -250 ― ―
ENB
μF
μF
Ω, RlSref = 40kΩ 0.64 0.80 0.96
= 5V ― ― 10 μA
DIAG
― ― ― 4.5
― ― 10 mA
V
*
sense
+15
― 0.1 ―
― 0.1 ―
― 2 5
V
sense
+19
*
V
μA
V
A
V
V
μs
* : Vsense は Vsense 端子電圧
過電流検出抵抗 (RlSref) の計算式
RlSref = Rref×R
DS (ON)×ID
/VRref = Rref×V
DS (ON)
/VRref
ただし、 Rref : Rref 端子に接続される外付け抵抗 (定電流設定用)
R
V
: 外付け MOS FET のオン抵抗 ID : 外付け MOS FET のドレイン電流
DS (ON)
: 外付け MOS FET のオン電圧 VRref : Rref 端子電圧
DS (ON)
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真理値表
IN ENB VGS DIAG*–1 DIAG*–2 モード
L H L H H
H H L H H
L L L H H
H L H H (注 1) L
L L L H H
H L H H (注 1) L
L L L L (注 1/注 2) H
H L L L (注 1) H
L L L H H
H L H H H
L L L H H
H L L H H
L L L H L
H L H H L
TPD7101F
正常時
過電圧時
過電流時
電源低下検出
低電圧保護
パワーMOS FET
ショート時
注 1: 過電流はパワーMOS FET のドレイン・ソース間電圧を検出しているため、入力を “H” としてパワーMOS
FET がオンするまでの間はドレイン・ソース間電圧が高く、一時的に過電流を誤検出することがあります。
このため、誤検出しないようマスク回路で 15μs (標準) の期間 DIAG 機能は動作しません。
このマスク時間は内蔵コンデンサと Rref で決定される定電流により決まります (15μs は Rref が 62kΩの場
合です)。
注 2: 過電流を検出した後は、次の入力の立ち上がりエッジまで、DIAG はラッチされます。
タイミングチャート
入力信号
過電圧検出
過大電流検出
V
電源低下検出
DD
V
低電圧検出
DD
パワーMOS FET
ショート
出力信号
(V
出力電圧)
GS
DIAG*-1
IN
ENB
信号
DIAG*-2
信号
2006-10-31 5

応用回路例 1 パワーMOS FETのドレイン・ソース間をモニタ
TPD7101F
5V
V
CC
IN
17
DIAG1
24 23
V
DD1
CPU
IN
OUT
18
14
DIAG2
TPD7101F
IN
OUT
19
ENB
GND
Rref
22
Rref
GND GND
11 12
応用回路例 2 シャント抵抗間電圧をモニタ
5V
V
CPU
GND
CC
IN
IN
OUT
OUT
Rref
17
18
14
19
22
DIAG1
DIAG2
IN
ENB
Rref
24 23
V
DD1
TPD7101F
GND GND
11 12
防湿梱包に関する注意事項
V
DD2
V
GS
7
V
sense
8
RISre
21
RISref
過電流を高精度で検出する場合
(
+B
nch
負荷
+B
パワーMOSFET
V
DD2
V
GS
7
シャント抵抗
Rshunt
パワーMOSFET
nch
V
sense
8
RISre
21
RISref
負荷
)
防湿梱包開封後は 30°C・RH60%以下の環境で 48 時間以内に実装していただくようお願いします。エンボステーピ
ングのためべーキング処理ができませんので、かならず防湿梱包開封後の許容範囲内にてご使用ください。
テーピングの標準梱包数量は、2000 個/リール (EL1) です。
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TPD7101F
当社半導体製品取り扱い上のお願い
• 当社は品質,信頼性の向上に努めておりますが,一般に半導体製品は誤作動したり故障することがあります。当
社半導体製品をご使用いただく場合は,半導体製品の誤作動や故障により,生命・身体・財産が侵害されること
のないように,購入者側の責任において,機器の安全設計を行うことをお願いします。
なお,設計に際しては,最新の製品仕様をご確認の上,製品保証範囲内でご使用いただくと共に,考慮されるべ
き注意事項や条件について「東芝半導体製品の取り扱い上のご注意とお願い」,「半導体信頼性ハンドブック」な
どでご確認ください。
• 本資料に掲載されている製品は,一般的電子機器(コンピュータ,パーソナル機器,事務機器,計測機器,産業
用ロボット,家電機器など)に使用されることを意図しています。特別に高い品質・信頼性が要求され,その故
障や誤作動が直接人命を脅かしたり人体に危害を及ぼす恐れのある機器(原子力制御機器,航空宇宙機器,輸送
機器,交通信号機器,燃焼制御,医療機器,各種安全装置など)にこれらの製品を使用すること(以下“特定用
途”という)は意図もされていませんし,また保証もされていません。本資料に掲載されている製品を当該特定用
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20070701-JA
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2006-10-31 8