東芝バイポーラ形リニア集積回路 シリコン モノリシック
TA8263BH
最大出力 43 W BTL × 4CH低周波電力増幅用
TA8263BH はカーオーディオ用に開発された 4 チャネル BTL ア
ンプ内蔵パワーIC です。
出力段は上側バーチカル PNP トランジスタ、下側 NPN トランジ
スタを採用したピュアコンプリメンタリで構成され、高出力、高音
質を得ることが可能です。
カーオーディオ用に必要な、スタンバイスイッチ、ミュート機能
に加え、ビープ専用アンプ、自己診断機能、各種保護回路を内蔵し
ています。
自己診断機能は出力ショート、出力オフセット、過電圧などの異
常状態時にパワーIC 外部に信号を出力します。この機能を利用し、
より安全なシステムの設計が可能です。
特
特 長長長長
特特
質量: 7.7 g (標準)
TA8263BH
· 高出力です。
: P
(VCC = 14.4 V、f = 1 kHz、JEITA max、RL = 4 Ω)
: P
(V
: P
(VCC = 14.4 V、f = 1 kHz、THD = 10%、RL = 4 Ω)
: P
(VCC = 13.2 V、f = 1 kHz、THD = 10%、RL = 4 Ω)
· 自己診断機能 (25 ピン)
· 1 入力 4 チャネル出力型ビープ音用アンプ内蔵: AUX IN (16 ピン)
· 低歪率です。
: THD = 0.02% (標準)
(V
· 低雑音です。
: V
(V
· スタンバイスイッチ内蔵 (4 ピン)
· ミューティング機能内蔵 (22 ピン)
· 各種保護回路内蔵 : 熱しゃ断、過電圧、天絡、地絡、負荷短絡
· 動作電源電圧 : V
MAX (1) = 43 W (標準)
OUT
MAX (2) = 40 W (標準)
OUT
= 13.7 V、f = 1 kHz、JEITA max、RL = 4 Ω)
CC
(1) = 28 W (標準)
OUT
(2) = 24 W (標準)
OUT
= 13.2 V、f = 1 kHz、P
CC
= 0.10 mVrms (標準)
NO
= 13.2 V、Rg = 0 Ω、GV = 26dB、BW = 20 Hz~20 kHz)
CC
CC (opr)
= 9~18 V
= 5 W、RL = 4 Ω)
OUT
1
2002-02-12
動作説明
動作説明
動作説明動作説明
1. 電圧利得
2. スタンバイスイッチ機能
(ただし、
ただし、1 チャネルで説明しています。
ただし、ただし、
電圧利得
電圧利得電圧利得
本 IC は NF 端子を設けていないため、電圧利得 GVは IC 内部で決定されます。
アンプ 1 の電圧利得: G
アンプ 2A、B の電圧利得: G
BLT 接続による電圧利得: G
従って、アンプトータルの電圧利得 G
G
= GV1 + GV2 + G
V
なお、NF 端子がないため電圧利得を調整することはできませんが、NF コンデンサが不要となるため、セッ
トのトータルコストおよびスペースメリットに優れています。
スタンバイスイッチ機能
スタンバイスイッチ機能スタンバイスイッチ機能
4 ピン (Stand-By 端子) を High、Low に制
御することによりパワーの ON/OFF 制御が可
能です。
4 ピンのスレッショルド電圧は約 3 V
準) に設定されスタンバイ状態での電源電流は
約 2 mA (標準) となっています。
4 ピンコントロール電圧
ピンコントロール電圧: VSB
ピンコントロール電圧ピンコントロール電圧
チャネルで説明しています。)
チャネルで説明しています。チャネルで説明しています。
入力
V (BTL)
(4 ピン
アンプ 1
図
図 1 アンプ構
図図
= 0dB
V1
= 20dB
V2
V (BTL)
V
= 0 + 20 + 6 = 26dB
ピン)
ピンピン
BE
アンプ構成
アンプ構アンプ構
= 6dB
は次式で決定されます。
(標
アンプ 2A
アンプ 2B
成
成成
ON
Power
OFF
4
10 kW
V
CC
» 2 VBE
TA8263BH
バイアス
しゃ断回路へ
Stand-by Power VSB (V)
ON OFF 0~1.5
OFF ON 3~VCC
4 ピンの時定数を変更する場合にはポップ音の確認をしてください。
<スタンバイスイッチのメリット
スタンバイスイッチのメリット>
スタンバイスイッチのメリットスタンバイスイッチのメリット
マイコンからダイレクトに V
制御電流が微小なため、小電流容量のスイッチングリレーですみます。
図
図 2 4 ピン
図図
® ON、OFF を制御可能であり、スイッチングリレーを省くことができます。
CC
3
ピン ®®®® High にて
ピンピン
にて Power ®®®® ON
にてにて
2002-02-12
TA8263BH
大電流容量スイッチ
V
CC
バッテリー
– 従 来 –
V
CC
リレー
バッテリー
マイコンから
3. ミューティング機能
ミューティング機能
ミューティング機能ミューティング機能
22 ピンを “L” にすることでオーディオミュートが可能です。
ミュートの時定数は R
のでご検討の上定数決定してください。(図 4、図 5 参照)
22 ピンシリーズ抵抗: R
ミュート制御は、I
います。
22 ピン端子電圧は 4.6 (低温)~3.2 V (高温) の温度特性をもちます。5 V 未満動作のマイコンを使用する際には
注意してください。
なお、22 ピンのプルアップによるご使用はできるだけ避け、オープン/L にて制御願います。
やむを得ず 22 ピンをプルアップする場合は電流の流れ込みを防ぐため、ダイオードを介してプルアップして
ください。
<推奨回路>
I (100 mA)
I
MUTE (OFF)
小電流容量スイッチ
Stand-By V
(22 ピン
と C4で決定され、パワーON/OFF およびミュート ON/OFF 時ポップ音に関係します
1
1
MUTE
22
R1
4
C
I
MUTE
V
CC
図
図 3 スタンバイスイッチ
図図
ピン)
ピンピン
はミュート減衰量を十分得るために、10 kW以下でご使用願います。
= 250 mA 以上の能力があるトランジスタ/FET もしくはマイコンポートをご使用願
A
V
MUTE
バッテリー
– スタンバイスイッチ付き –
スタンバイスイッチ
スタンバイスイッチスタンバイスイッチ
マイコンから
Stand-By
20
0
-20
-40
CC
ATT – V
R1 = 10 kW 5 kW
バッテリー
MUTE
<プルアップ時応用回路>
I (100 mA)
I
MUTE (OFF)
図
図 4 ミューティング機能
図図
22
ミューティング機能
ミューティング機能ミューティング機能
R1
4
C
I
MUTE
V
MUTE
-60
---
(V)
V
VCC = 13.2 V
Po = 10 W
PL = 4 W
f = 1 kHz
MUTE
(V)
2002-02-12
-80
ミュート減衰量 ATT (dB)
-100
0 0.4 0.8 1 1.2 1.6 2 2.4 2.8 3
A 点電圧: V
図
図 5 ミュート減衰量
図図
ミュート減衰量 -
ミュート減衰量ミュート減衰量
MUTE
4