Tektronix DMM6500 型6.5 桁デジ タル・マルチメータ ユーザ・マニュアル User manual

jp.tek.com/keithley
DMM6500 6.5 桁デジ
タル・マルチメータ
DMM6500-900-02B
DMM6500-900-02 Rev. B / 2019 8
*PDMM6500-900-02B*
DMM6500
6.5 桁デジタル・マルチメータ
ユーザ・マニュアル
© 2019, Keithley Instruments, LLC
Cleveland, Ohio, U.S.A.
All rights reserved.
Keithley Instruments, LLC の書面による事前の承諾なしに、本書の内容の全部または一部を無断で
複製、コピー、または使用することは固く禁じられています。
これらの指示はオリジナルの英語版マニュアルに記載のものです。
TSP®、TSP-Link®、および TSP-Net® は、Keithley Instruments, LLC の商標です。Keithley
Instruments の製品名は、すべて Keithley Instruments, LLC の商標または登録商標です。その他の
ブランド名は、当該のブランド所有者の商標または登録商標です。
Lua 5.0 ソフトウェアおよび関連ドキュメント・ファイルの著作権表示は、Copyright © 1994 -
2015, Lua.org, PUC-Rio です。Lua ソフトウェアおよび関連ドキュメントのライセンス条項につい
ては、Lua 社のライセンシング・サイト(http://www.lua.org/license.html)を参照してください。
MicrosoftVisual C++Excel、および Windows は米国とその他の国における Microsoft
Corporation の登録商標または商標です。
文書番号;DMM6500-900-02 Rev. B / 2019 8

安全対策

この製品および関連機器を使用するときには、以下の安全使用上の注意に従わなければなりません。一部の機器およびアクセ サリは、通常危険性のない電圧で使用されますが、危険な状態が発生しうる状況があります。
本製品は、負傷の危険を避けるために必要な安全に関する注意事項を理解し、感電の危険を理解したユーザが使用することを 意図しています。本製品を使用する前に、すべての設置、使用、およびメンテナンスに関する情報を注意深く読み、それらを 順守するようにしてください。詳細な製品仕様については、ユーザ・マニュアルを参照してください。
この製品を指定以外の方法で使用した場合には、製品の保証による保護が制限される場合があります。
製品ユーザには、以下のタイプがあります。
責任組織は、機器の使用およびメンテナンスに責任を負う個人またはグループで、機器がその仕様および使用制限の範囲内で 使用されるようにするとともに、オペレータを適切に訓練する責任を負います。
オペレータは、製品をその意図する目的に使用します。電気についての安全手順および機器の適切な使用法について訓練を受 ける必要があります。オペレータを、感電および通電している危険な回路との接触から保護する必要があります。
メンテナンス担当者は、製品が適切に動作するように、ライン電圧の設定や消耗部品の交換など、定期的な手順を実行しま す。メンテナンス手順については、ユーザ・ マニュアルに記載されています。オペレータが実行できる手順は、その旨が明記 されています。明記されていない場合は、それらの手順は保守担当者のみが行います。
保守担当者は、通電している回路に対する作業について訓練を受け、安全な設置および製品の修理を行います。適適切な訓練 を受けたサービス担当者のみが設置およびサービス手順を実行できます。
ケースレー製品は、過渡過電圧が小さい、計測、制御、データ入出力接続などの電気信号向けに設計されていますので、コン セントや過渡過電圧が大きな電源装置に直接接続することはしないでください。測定カテゴリ IIIEC 60664 に準拠)接続で は、当該地域の AC コンセントに接続した場合にしばしば生じる大きな過渡過電圧からの保護が要求されています。ケースレー の測定機器/装置の中には、コンセントに接続可能なものもあります。このような機器や装置には、カテゴリ II またはそれ以 上を示す記号が付いています。
仕様書や運用マニュアル、機器/装置のラベルでコンセントへの接続が明示的に許されている場合を除き、どの機器/装置もコン セントに直接に接続しないでください。
感電の危険があるときには、十分に注意して作業を行ってください。ケーブル コネクタ ジャックまたは試験具には、生命に 危険が及ぶような電圧が生じている場合があります。米国規格協会(ANSI)は、30VRMS、ピーク電圧 42.4V、または 60VDC の電圧があるときには感電の危険があると明記しています。不明な回路について測定するときには、危険な高電圧があること を想定しておくと安全性が高まります。
この製品のオペレータに対しては、常に感電に対する保護を行う必要があります。責任者は、ユーザがすべての接続点から保 護されているか、または絶縁されていることを保証する必要があります。ときには、接続点の露出が避けられず、ユーザが接 触する危険が避けられない場合があります。このような場合は、製品のユーザが自らを感電の危険から守れるように、教育す る必要があります。回路が 1,000V 以上で動作可能な場合は、回路の導体部を露出してはいけません。
制限されていない電源回路に切換カードを直接接続してはなりません。切換カードは、インピーダンスが制限されている電源 での使用を意図したものです。切換カードは AC 主電源には絶対に直接接続しないでください。電源を切換カードに接続してい るときには、保護デバイスを設置してカードへの故障電流および電圧を制限します。
機器を操作する前に、ライン コードが適切に接地された電源コンセントに接続されていることを確認します。使用前に、接続 ケーブル、リード線およびジャンパの摩耗、亀裂または破損について検査してください。
ラックに取り付ける場合など、主電源コードへのアクセスが限られている場所に機器を設置するときには、別の主入力電源切 断デバイスを機器の近くのオペレータの手が簡単に届く場所に用意する必要があります。
最大限の安全性を確保するために、試験中の回路に電源が入っているときには製品、試験ケーブル、またはその他の機器に触 れないでください。ケーブルまたはジャンパの接続/取り外しやスイッチング・カードの取り付け/取り外しを行う前、ある いはジャンパの取り付けや取り外しなど内部で何らかの変更を行う前には、必ず試験システム全体から電源を切断し、すべて のキャパシタを放電してください。
試験中の回路の共通側または電源回路の接地線への電流の経路となる物体に触れないでください。測定する電圧に耐えられる 乾燥した絶縁された足場の上で、必ず乾燥した手で測定を行ってください。
安全上、機器/装置およびアクセサリは、操作説明書に準じて使用してください。操作説明書に指定されていない方法で機器/装 置およびアクセサリを使用すると、機器/装置の保証による保護が制限される場合があります。
機器およびアクセサリの最大信号レベルを超えないようにしてください。最大信号レベルは、仕様または使用情報に記載され ているほか、機器/テスト・フィクスチャのパネルや切換カードにも表記されています。
製品にヒューズが使用されているときは、火災の危険を防止するために同じタイプおよび定格のものと交換してください。
シャーシ接続は測定回路のシールド接続だけで使用可能であり、保護のためのアース(安全接地)の接続として使用すること はできません。
テスト・フィクスチャを使用している場合には、試験中のデバイスに電源が投入されている間はフタを閉じたままにしておき ます。安全に運用するためには、フタのインターロックを使用する必要があります。
ネジのマーク
がある場合は、ユーザ・ドキュメントで推奨されているワイヤを使用して、保護のためのアース(安全接
地)に接続してください。
機器上の という記号は、操作上の危険性を警告するものです。この記号が印刷されている部分を操作する場合は、必ずユ ーザ・マニュアルを参照してその指示に従ってください。
機器上の という記号は、感電の危険性を警告するものです。標準の安全使用上の注意に従って、人員がこれらの電源に触 れるのを防止してください。
機器上にある
という記号は、その面が高温になる場合があることを示しています。火傷を防止するために、人員がこの面
に触れないようにしてください。
という記号は、機器フレームへの接続端子を示しています。
製品上にこの 記号がある場合には、表示ランプに水銀が使用されていることを示しています。ランプは、必ず連邦、州お よび地域の法律に従って適切に処分してください。
ユーザ・ マニュアルにある警告の見出しは、ケガや死亡事故につながる可能性のある危険について説明しています。示されて いる手順を実行する前に、必ず関連する情報をよく読んでください。
ユーザ・マニュアルにある注意の見出しは、機器の損傷につながる可能性のある危険について説明しています。損傷によって 保証が無効になる場合があります。
ユーザ・マニュアルで注意の見出しに
記号が併記されている箇所は、中程度または軽度の怪我や、機器への損傷につなが る可能性の危険について説明しています。示されている手順を実行する前に、必ず関連する情報をよく読んでください。機器 への損傷は保証適用外になる場合があります。
機器およびアクセサリは、人体に接続してはなりません。
メンテナンスを行う前には、電源ケーブルとすべてのテスト・ケーブルを取り外してください。
感電および火災を防止するために、電源変換器、リード線、入力ジャックなどの主回路の交換コンポーネントはケースレーか らご購入ください。定格とタイプが同じであれば、国の安全承認を受けた標準のヒューズを使用することができます。機器に 付属する取り外し可能な電源ケーブルを交換する場合には、同じ定格の電源ケーブルのみを使用してください。安全性と関係 のないそれ以外のコンポーネントは、元のコンポーネントと同一であれば他の供給元から購入することができます(製品の精 度および機能を維持するためには、一部の部品はケースレーから購入するべきである点にご注意ください)。交換コンポーネ ントの適合性について不明な点がある場合には、ケースレーまでお問い合わせください。
製品に付属するドキュメント等で特に断りのない限り、ケースレーの機器は 2,000 メートル(6,562 フィート)以下の標高、 0℃~50℃(32F ゚~122F ゚)の温度範囲、汚染度が 1 または 2 の屋内環境での使用を想定して設計されています。
機器を清掃する場合は、純水に浸した布または水性の弱い洗剤を使用します。清掃するのは機器の外部のみにしてください。 洗剤を機器に直接付着させたり、液体を機器の中に入れたり機器の上にこぼしたりしないでください。ケースまたはシャーシ のない回路ボードで構成されている製品(たとえばコンピュータ取付用のデータ取得ボード)は、指示に従って使用している 場合には清掃は必要ありません。ボードが汚れて動作に影響が出てきた場合には、ボードを工場に返送して適切な洗浄/整備を 受けてください。
安全対策(2017 6 月改訂版)
目次
はじめに ...................................................................................................................... 1-1
はじめに ............................................................................................................................... 1-1
本書の概要 ........................................................................................................................... 1-2
連絡先情報 ........................................................................................................................... 1-2
延長保証 ............................................................................................................................... 1-2
付属マニュアル一覧 ............................................................................................................. 1-2
本書のセクション構成 ......................................................................................................... 1-3
アプリケーション例 ............................................................................................................. 1-3
前面パネルの概要 ........................................................................................................ 2-1
前面パネルの概要 ................................................................................................................ 2-1
機器の電源 ........................................................................................................................... 2-3
電源コードの接続 ..................................................................................................................... 2-4
DMM6500 型をオン/オフにする ............................................................................................. 2-4
タッチスクリーン・ディスプレイ ....................................................................................... 2-4
タッチスクリーンでのアイテムの選択 ..................................................................................... 2-5
スクロール・バー ..................................................................................................................... 2-5
情報の入力 ................................................................................................................................ 2-6
バックライドの明るさ/減光の調整 ......................................................................................... 2-6
イベント・メッセージの確認 .................................................................................................... 2-7
対話型スワイプ・スクリーン .............................................................................................. 2-8
スワイプ画面の見出しバー ....................................................................................................... 2-8
FUNCTIONS(機能)スワイプ画面 ....................................................................................... 2-10
SETTINGS(設定)スワイプ画面 .......................................................................................... 2-10
STATISTICS(統計)スワイプ画面 ........................................................................................ 2-11
SECONDARY(二次)スワイプ画面 ...................................................................................... 2-11
USER(ユーザ)スワイプ画面 ............................................................................................... 2-12
GRAPH(グラフ)スワイプ画面 ............................................................................................ 2-13
SCAN(スキャン)スワイプ画面 ........................................................................................... 2-13
メニューの概要 .................................................................................................................. 2-16
Channel(チャンネル)メニュー ........................................................................................... 2-16
Measure(測定)メニュー ...................................................................................................... 2-17
Views(表示)メニュー .......................................................................................................... 2-17
トリガメニュー ....................................................................................................................... 2-18
Scripts(スクリプト)メニュー .............................................................................................. 2-18
System(システム)メニュー ................................................................................................ 2-19
目次
DMM6500型 6.5
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
リモート・インタフェースの使用 .............................................................................. 3-1
リモート通信インタフェース .............................................................................................. 3-1
サポートされるリモート・インタフェース......................................................................... 3-2
LAN 通信 .............................................................................................................................. 3-3
機器での LAN 通信のセットアップ ........................................................................................... 3-3
コンピュータでの LAN 通信のセットアップ ............................................................................. 3-5
USB 通信 .............................................................................................................................. 3-6
USB を使用してコンピュータを DMM6500 型に接続する ....................................................... 3-6
機器との通信 ............................................................................................................................. 3-7
GPIB 通信 ........................................................................................................................... 3-12
KTTI-GPIB アクセサリ・カードのインストール..................................................................... 3-12
GPIB アドレスの設定 .............................................................................................................. 3-15
RS-232 ............................................................................................................................... 3-15
KTTI-RS232 アクセサリ・カードのインストール .................................................................. 3-16
TSP-Link ............................................................................................................................ 3-18
KTTI-TSP アクセサリ・カードのインストール ...................................................................... 3-18
Web インタフェースの使用 ............................................................................................... 3-20
機器の Web インターフェースへの接続 ................................................................................. 3-20
LAN トラブルシューティング ................................................................................................. 3-20
Web インタフェースの Home ページ ..................................................................................... 3-21
機器の特定 .............................................................................................................................. 3-22
使用するコマンド・セットの決定 ..................................................................................... 3-22
前面パネルを使用した基本測定 ................................................................................. 4-1
はじめに ............................................................................................................................... 4-1
この例で必要な機器 ............................................................................................................. 4-1
デバイスの接続 .................................................................................................................... 4-1
面パネルを使用した基本測定 .............................................................................................. 4-2
測定データの表示 ................................................................................................................ 4-3
高確度 DC 電圧測定 .................................................................................................... 5-1
はじめに ............................................................................................................................... 5-1
必要な機器 ........................................................................................................................... 5-1
デバイスの接続 .................................................................................................................... 5-1
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
目次
6.5
高確度 DC 電圧測定 ............................................................................................................. 5-3
前面パネルの使用 ..................................................................................................................... 5-4
SCPI コマンドの使用 ................................................................................................................ 5-5
TSP コマンドの使用 ................................................................................................................. 5-6
テスト結果 ................................................................................................................................ 5-7
オフセット補正を使用した 4 線抵抗測定 .................................................................. 6-1
はじめに ............................................................................................................................... 6-1
必要な機器 ........................................................................................................................... 6-2
デバイスの接続 .................................................................................................................... 6-2
オフセット補正を使用した 4 線抵抗測定 ............................................................................ 6-4
前面パネルの使用 ..................................................................................................................... 6-4
SCPI コマンドの使用 ................................................................................................................ 6-5
TSP コマンドの使用 ................................................................................................................. 6-5
テスト結果 ................................................................................................................................ 6-6
設定した時間間隔での温度のスキャニング ............................................................... 7-1
はじめに ............................................................................................................................... 7-1
必要な機器 ........................................................................................................................... 7-1
デバイスの接続 .................................................................................................................... 7-2
指定した時間間隔での温度のサンプリング......................................................................... 7-4
前面パネルの使用 ..................................................................................................................... 7-4
SCPI コマンドの使用 ................................................................................................................ 7-5
TSP の使用 ............................................................................................................................... 7-7
テスト結果 ................................................................................................................................ 7-9
抵抗の等級付けとビニング ......................................................................................... 8-1
はじめに ............................................................................................................................... 8-1
必要な機器 ........................................................................................................................... 8-1
デバイスの接続 .................................................................................................................... 8-1
抵抗の等級付けおよびビニング・テスト ............................................................................ 8-3
トリガ・モデル・テンプレート設定による等級付けとビニング・テスト ................................ 8-4
SCPI コマンドの使用 ................................................................................................................ 8-5
TSP コマンドの使用 ................................................................................................................. 8-6
デジタイズおよび TSP-Link を使用した電力測定 ..................................................... 9-1
はじめに ............................................................................................................................... 9-1
必要な機器 ........................................................................................................................... 9-2
目次
DMM6500型 6.5
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
デバイスの接続 .................................................................................................................... 9-2
デジタイズおよび TSP-Link を使用した電力測定 ............................................................... 9-4
SCPI コマンドの使用 ................................................................................................................ 9-4
TSP コードのためのノードのセットアップ ............................................................................. 9-4
TSP コマンドの使用 ................................................................................................................. 9-5
結果 ........................................................................................................................................... 9-8
トラブルシューティングに関する FAQ ................................................................... 10-1
このセクションの内容 ....................................................................................................... 10-1
更新されたドライバはどこにありますか。....................................................................... 10-1
初めての使用に最適なソフトウェアはありますか。 ........................................................ 10-2
設定が変わったのはなぜですか。 ..................................................................................... 10-2
DMM6500 型が USB フラッシュ・ドライブを読み込めないのですが…。 ...................... 10-2
ファームウェアはどうやってアップグレードすればいいですか。 .................................. 10-3
コマンド・セットはどうやって変更すればいいですか。 ................................................. 10-4
機器の現在の状況はどうすれば保存できますか。 ............................................................ 10-5
表示画面を保存する方法はありますか。 .......................................................................... 10-6
Ethernet のポート番号は何ですか。 ................................................................................. 10-6
次のステップ ............................................................................................................. 11-1
DMM6500 型に関する追加情報 ......................................................................................... 11-1
アプリケーション例
セクション

はじめに

1
このセクションの内容:
はじめに ................................................................................... 1-1
本書の概要 ............................................................................... 1-2
連絡先情報 ............................................................................... 1-2
延長保証 ................................................................................... 1-2
付属マニュアル一覧 ................................................................. 1-2
本書のセクション構成 ............................................................. 1-3
................................................................. 1-3

はじめに

ケースレー製品をご愛用くださりありがとうございます。DMM6500 型は、標準的な DMM の機能を 拡張した 6.5 桁ベンチ/システム・デジタル・マルチメータ(内蔵スキャナ・オプション)で、高速 デジタイズ機能とタッチスクリーン対応のグラフィカルな大型カラー・ディスプレイを備えていま す。この DMM は、15 種類の測定機能を始めとするさまざまな測定機能を提供します。業界トッ プ・クラスの DC 確度に加えて、キャパシタンス、10A 電流の測定や、16 ビットの電流/電圧のデ ジタイズ機能など、豊富な機能を備えています。さらに、タッチスクリーン対応の大型カラー・ディ スプレイ(5 型)による優れたデータ視覚化と操作性も備えており、測定結果をより詳細に解析する ことができます。
DMM6500 型は、システム・アプリケーションや製造テストからベンチトップ・アプリケーションま で、さまざまなアプリケーションに対応できる優れた確度と性能を提供します。DMM6500 型は、製 造技術者、研究/開発エンジニア、テスト・エンジニア、サイエンティストなどが日々直面するアプ リケーション要件にも対応できます。
セクション1:はじめに
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル

本書の概要

本書では、Keithley Instruments DMM6500 型を十分に使いこなしていただけるように、各種のア プリケーションについて詳細に説明しています。また、機器の操作に慣れていただけるように、前面 パネルについての情報も記載しています。
それぞれのアプリケーションの概要について説明した後に、前面パネル、SCPI コード、TSP ド、Keithley KickSart Startup ソフトウェアを使用した具体的な手順を示します。
これらのアプリケーションで使用したコマンドに関する詳細情報も用意されています。『Model DMM6500 Reference Manual』の SCPI および TSP コマンド・リファレンスのセクションを参照し てください。 本書はjp.tek.com/keithleyからダウンロードしていただけます。

連絡先情報

本書に記載された情報に関して不明な点や疑問などがございましたら、最寄りのケースレーの支社ま たは代理店までお問い合わせください。電話連絡先:Keithley Instruments 本社(アメリカおよびカ ナダからは無料電話)1-800-935-5595 またはアメリカ国外からは+1-440-248-0400。その他の世界 中の連絡先はKeithley Instruments Web サイトjp.tek.com/keithley)に記載されています。
DMM6500型 6.5
®
コー

延長保証

多くの製品では、保証期間を追加延長することができます。この延長保証を付けますとサービス費用 の予算外の発生を抑えることができ、修理費用の何分の一かの費用で保証年数を延ばすことができま す。この延長保証は、新製品および現用製品でご利用になれます。最寄りの Keithley Instruments の 支社または代理店までお問い合わせください。

付属マニュアル一覧

DMM6500 型のマニュアルは、Keithley Instruments の Web サイトjp.tek.com/keithley)からダウン ロードしていただけます。付属マニュアル:
クリック・スタート・ガイド:開梱の手順、基本的な接続方法、基本操作、機器が正しく動作
していることを確認するための簡単なテスト手順について説明しています。
ユーザ・マニュアル:具体的なアプリケーション例を示し、ユーザが独自のアプリケーション
を構築するために必要な基礎知識を提供します。
リファレンス・マニュアル:高度な使用法やメンテナンス情報、トラブルシューティングの手
順、プログラミング・コマンドの詳細な説明などが記載されています。
アクセサリ情報:DMM6500 型で使用可能なアクセサリについてのマニュアルです。
ドライバやその他の最新情報については、jp.tek.com/keithleyを参照してください。
1-2 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション1:はじめに
6.5

本書のセクション構成

このマニュアルは次のセクションで構成されています。
前面パネルの概要:2-1ページ)前面パネル・インタフェースの基本的な使用方法について説
明します。
リモート・インタフェースの使用:3-1ページ)リモート通信機能の基本および内蔵 Web イン
タフェースの使用法について説明します。
アプリケーション例(下記を参照):さまざまな測定の場面で DMM6500 型を使用するための具
体的な方法について説明します。
トラブルシューティングに関する FAQ10-1ページ)DMM6500 型を使用していて直面するさ
まざまな問題のトラブルシューティングに役立つ、よくある質問に答えます。
次のステップ:(11-1ページ)DMM6500 型を使用するのに役立つその他の情報を紹介しています。

アプリケーション例

本書では、具体的なアプリケーションの実例を示すことで、前面パネルやリモート・インタフェース からテストを実行する方法について説明しています。次のようなアプリケーションを取り上げます。
前面パネルを使用した基本測定:4-1ページ)1 台の DMM6500 型で 2 端子法を使用して、被
測定デバイスを測定する例を示します。
高確度 DC 電圧測定:5-1ページ)DMM6500 型を使用して、高確度 DC 電圧測定を行う方法を
説明します。
オフセット補正を使用した 4 線抵抗測定:6-1ページ)DMM6500 型を使用して、抵抗デバイ
スを正確に測定する方法を説明します。
設定した時間間隔での温度のスキャニング:(7-1ページ)DMM6500 型を使用して、1 分ごとに
24 時間にわたって温度測定データを記録する方法を示します。
抵抗の等級付けとビニング:(8-1ページ)DMM6500 型でトリガ・モデルと外部デジタル I/O
使用して外部の電子部品ハンドリング装置を制御し、ベンチトップ・ビニングを実行します。
デジタイズおよび TSP-Link を使用した電力測定:(9-1ページ)2 台の DMM6500 型を構成し、
TSP-Link®を使用して、Bluetooth®低消費電力デバイスの消費電力を測定します。
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 1-3
メニューの概要
電源スイッチ
機器の電源をオンまたはオフにします機器をオンにするには、電
になります。
キー
画面に戻ります。
セクション

前面パネルの概要

このセクションの内容:
前面パネルの概要 .................................................................... 2-1
機器の電源 ............................................................................... 2-3
タッチスクリーン・ディスプレイ ........................................... 2-4
対話式スワイプ・スクリーン ................................................... 2-8

前面パネルの概要

2
...................................................................... 2-16
下図は、DMM6500 型の前面パネルを示しています。前面パネルのコントロールの概要を図の下に示 します。
1DMM6500 型の前面パネル
源スイッチを押します。オフにするには、電源スイッチを押しま す。機器がオンのときは LED が緑に点灯し、オフのときは橙色
HOME
HOME
セクション2:前面パネルの概要
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
キー
メイン・メニューを表示します。メイン・メニュー上のアイコン
ーの概要」
ページ)を参照してください。
キー
事前定義された
スクリプトのメニューがグラフィカルなユ
ーザ・インタフェースで表示されます。
キー
ディスプレイ上で選択されたエリアまたはアイテムに関連するヘ
ボタンを押したままにします。
ポート
読み取りバッファのデータやスクリーン・スナップショットを
ている必要があります。
タッチスクリーン
型は、タッチスクリーン対応のハイレゾ5型カラー・デ
スクリーン・ディスプレイ」
ページ)を参照してください。
キー
ハイライト表示された選択肢を選択したり、選択されたフィール ドを編集できます。
キー
前のスクリーンに戻ったり、ダイアログ・ボックスを閉じます。
を押すと、メイン・メニュー・スクリーンに戻ります。
キー
トリガ関係の設定や操作にアクセスします。
キーの動作
Model DMM6500
Switching between measurement
」を参照してください。
端子
線抵抗、3線および4線
温度、およびDC電圧の比率の測
端子
電流以外のすべての測定で、
端子と
端子を
DMM6500型 6.5
MENU
APPS
HELP
USB
を押すと、チャンネル、測定、表示、トリガ、スクリプト、およ びシステムの各画面が表示されます。詳細については、「メニュ
2-16
TSP
ルプが表示されます。何も選択されていない状態で HELP キーを 押すと、現在表示しているスクリーンの概要情報が表示されま す。ヘルプを表示するには、HELP キーを押しながら、画面上の
USB フラッシュ・ドライブに保存します。また、USB フラッシ ュ・ドライブにスクリプトを保存し、読み取ることもできます。 フラッシュ・ドライブは FAT または FAT32 でフォーマットされ
DMM6500
ィスプレイを搭載しています。タッチスクリーンを使用してスク リーンをスワイプしたり、メニュー・オプションを表示できま す。前面パネルの MENUAPPSFUNCTION キーを押すと、そ
の他の対話式スクリーンにもアクセスできます。詳細は「タッチ
2-4
ENTER
EXIT
TRIGGER
SENSE
INPUT
たとえば、メイン・メニューが表示されているときに、EXIT キ ーを押すと、Home スクリーンに戻ります。サブスクリーン
Event Log スクリーンなど)を表示しているときに、EXIT キー
は、機器の状態によって異なります。詳細は『
Reference Manual 』の「 methods
4
定で、SENSE HI 端子と SENSE LO 端子、および INPUT 端子を 使用します。
使用します。
TRIGGER
RTD
INPUT HI
INPUT LO
2-2 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション2:前面パネルの概要
端子を接続して、
以下の電流
前面または後部パネルの端子を有効にします。後部パネルを選択
部パネルが有効な場合、橙色の
が点灯します。
6.5
AMPS
TERMINALS

機器の電源

DMM6500 型をコンセントに接続して、機器の電源をオンにするときは、以下の手順に従います。 DMM6500 型の動作電圧は 100V240V、電源周波数は 50Hz60Hz または 400Hz です。電源周波
数は自動的に検出されます。ご使用の地域の電源電圧に対応していることをご確認ください。
ヒューズは、工場における期待電圧に設定されています。電源モジュールに正しい電源電圧が表示さ れていることを確認します。詳細については、『Model DMM6500 Reference Manual』の「Line
voltage verification」を参照してください。
AMPSとINPUT LO
を測定します。
すると、装着されたスキャナ・カードとの適切な接続が確立され ます。前面パネルが有効な場合、緑色の LED が点灯します。後
LED
3A DC/AC
RMS
定格精度を達成するには、DMM6500 型をオンにして、少なくとも 30 分間ウォーム・アップする必 要があります。
機器を不適切な電源電圧で使用すると、機器が損傷する可能性があります(この場合、保証を受 けられない可能性もあります)。
DMM6500 型に付属の電源コードには、アース付きコンセントで使用するための保護接地(安全 接地)線が付いています。適切に接続を行った場合には、電源ケーブルの接地線によって機器の シャーシが電源ケーブルのアース線に接続されます。保護接地線やアース付きコンセントが適切 に使用されていないときに、障害が発生した場合には、感電事故が発生し、負傷または死亡につ ながる危険性があります。
取り外し可能な主電源コードを、不適切な定格のコードに取り換えないでください。定格が適切 なコードを使用しないと、感電による傷害または死亡事故の原因となる可能性があります。
機器を設置する前に、機器からすべての外部電源を外し、電源コードを外します。電源をすべて 遮断しないと、危険な電圧にさらされる可能性があります。誤って接触した場合に、怪我や死亡 の原因となる可能性があります。
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 2-3
セクション2:前面パネルの概要
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル

電源コードの接続

電源コードを接続すると、前面パネルの POWER スイッチの状態によっては、機器の電源がオンに なる場合があります。
DMM6500型 6.5
電源ケーブルを接続するには、以下の手順に従います。
1. 付属の電源コードのメス端子を後部パネルの AC ソケットに差し込みます。
2. 電源コードのオス端子をアース付きの電源コンセントに差し込みます。

DMM6500 型をオン/オフにする

精密な、損傷しやすい被測定デバイス(DUT)の場合、機器のオン/オフのシーケンスによって DUT にトランゼント信号が適用され、動作に影響が現れたり、損傷する可能性があります。このタ
イプの DUT をテストするときは、機器が起動シーケンスを完全に完了し、動作状態が確認できるま では、最終的な接続を行わないでください。そのため、機器の電源をオフにする前に、機器から取 り外すようにしてください。
通電された導体に人体が接触しないように、DUT との接続は完全に絶縁された状態で行う必要があ ります。テスト直前に DUT を接続する際には、体に接触することがないように、安全規格に準拠し た安全ジャック・ソケットのコネクタを使用してください。
DMM6500
型の電源をオンにするには、以下の手順に従います。
1. DMM6500 型に接続している被測定デバイス(DUT)がある場合は切断します。
2. 前面パネルの POWER スイッチを押して、オンの位置にします。
機器が起動すると、ステータス・バーが表示されます。電源が完全にオンになると、ホーム画面が表 示されます。
DMM6500
1. 前面パネルの POWER スイッチを押して、オフの位置にします。
型の電源をオフにするには、以下の手順に従います。

タッチスクリーン・ディスプレイ

タッチスクリーンを使用すれば、前面パネルから測定の設定、システム構成、機器およびテストのス テータス、読み取りバッファ情報など、機器のさまざまな機能に素早くアクセスできます。ディスプ レイには複数のスワイプ画面があり、前面パネルをスワイプすることによってアクセスできます。前 面パネルの MENUAPPSFUNCTION キーを押すと、その他の対話式スクリーンにもアクセスで きます。
2-4 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション2:前面パネルの概要
6.5
タッチスクリーンに触れる場合は、ピンセット、ドライバ、先のとがった物など、鋭利な金属を 使用しないでください。機器を操作する際は、指のみを使用することを強くお勧めします。タッ チスクリーンを操作する際には、クリーンルーム用手袋を使用することもできます。

タッチスクリーンでのアイテムの選択

表示された画面上のアイテムを選択するには、画面上の対応するアイコンを押します。
以下のトピックでは、DMM6500 型のタッチスクリーンについて詳細に説明します。

スクロール・バー

一部の対話式画面には、画面を下にスクロールしないと表示されないオプションが存在します。そう した画面には、タッチスクリーンの右側にスクロール・インジケータが表示されています。これらの オプションを表示するには、画面を上下にスワイプします。
下図は、スクロール・バーがある画面を示しています。
2:スクロール・バー
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 2-5
セクション2:前面パネルの概要
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル

情報の入力

いくつかのメニュー・オプションでは、キーパッドまたはキーボードが表示され、情報を入力できま す。たとえば、前面パネルから GPIB アドレスを設定する場合は、以下の図のようにキーパッドが表 示されます。
DMM6500型 6.5
3DMM6500 型の前面パネルのキーボードを使用した情報の入力
画面をタッチしてキーパッドまたはキーボードから文字やオプションを選択して、情報を入力できま す。画面をタッチすれば、入力ボックスの中でカーソルを移動できます。入力ボックス内のタッチし たポイントにカーソルが移動します。

バックライドの明るさ/減光の調整

前面パネルまたはリモート・インタフェースから、DMM6500 型のタッチスクリーン・ディスプレイ およびボタンの明るさを調整できます。また、前面パネルが一定の時間何も操作されなかったとき に、画面が暗くなるようにバックライトを調整できます(前面パネル画面からのみ設定可能)。前面 パネル画面から設定されたバックライト設定は、リセットや電源サイクルを行っても保存されます。
画面の耐用年数は、明るさが最大の状態で表示された時間の長さに影響されます。画面を明るく設 定した状態が長いほど、画面の耐用年数が短くなります。
2-6 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション2:前面パネルの概要
6.5
前面パネルからバックライトの明るさを調整するには、以下の手順に従います。
1. MENU(メニュー)キーを押します。
2. System(システム)で Settings(設定)を選択します。
3. Backlight Brightness(バックライトの明るさ)を選択します。Backlight Brightness(バックラ イトの明るさ)ダイアログ・ボックスが表示されます。
4. スライダーをドラッグして、バックライトを設定します。
5. OK を選択します。
前面パネルから減光を設定するには、以下の手順に従います。
1. MENU(メニュー)キーを押します。
2. System(システム)で Settings(設定)を選択します。
3. Backlight Dimmer(バックライトの減光)を選択します。Backlight Dimmer ダイアログ・ボッ クスが表示されます。
4. 減光設定を選択します。

イベント・メッセージの確認

操作やプログラミングを行っている間、前面パネルにメッセージが表示されることがあります。これ らは情報、警告、またはエラーのいずれかの通知を示しています。イベント・メッセージについての 詳細は、『Model DMM6500 Reference Manual』の「Using the event log」を参照してください。
4:前面パネルのイベント・メッセージの例
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 2-7
セクション2:前面パネルの概要
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
DMM6500型 6.5

対話型スワイプ・スクリーン

DMM6500 型のタッチスクリーン・ディスプレイは、画面の下半分で左右にスワイプすることで、複 数の画面を切り替えることができます。以下のトピックでは、スワイプ画面で利用可能なオプション について説明します。

スワイプ画面の見出しバー

スワイプ画面の見出しバーには、以下のオプションがあります。
5DMM6500 型のスワイプ画面(最大化と最小化)
2-8 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション2:前面パネルの概要
画面の構成要素
概要
最小化インジケータ
下にスワイプして、画面を最小化します。
スワイプ画面インジケータ
小さな丸いインジケータがそれぞれのスワイプ画面を表しています。左右にス
スワイプ画面に移動できます。
計算ショートカット
(計算設定)メニューを表示します。
測定設定ショートカット
選択された機能の
(測定設定)メニューを表示しま
できます。
リストア・インジケータ
上にスワイプしてスワイプ画面を表示できる状態であることを示します。
グラフ・ショートカット
グラフ画面を表示します。
チャンネル設定ショート
上図にはなし。
(チャンネル設定)画面を表示します。
スキャン・ショートカット
上図にはなし。
(スキャン)画面を表示します。端子が後部に設定され
チャンネル制御ショート
上図にはなし。
(チャンネル制御)画面を表示します。
6.5
#
1
2
3
4
5
6
カット
ワイプすると、インジケータの色が変化し、画面シーケンスのどの位置にいる のかを把握できます。インジケータを選択すると、スワイプ操作なしに特定の
CALCULATION SETTINGS
TERMINAL
FRONT(前面)に設定されているときにのみ使用できます。
MEASURE SETTINGS
す。TERMINAL(端子)が FRONT(前面)に設定されているときにのみ使用
CHANNEL SETTINGS
アクティブなチャンネルが閉じているとき、端子が後部に設定されている場合 に、このショートカットが設定スワイプ画面に表示されます。
SCAN
ているときに、このショートカットを利用できます。
カット
端子が後部に設定されているときに、このショートカットを利用できます。
CHANNEL CONTROL
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 2-9
セクション2:前面パネルの概要
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
DMM6500型 6.5

FUNCTIONS(機能)スワイプ画面

FUNCTIONS(機能)スワイプ画面では、選択された測定機能がハイライト表示されていますが、別 の機能も選択できます。
6FUNCTIONS(機能)スワイプ画面

SETTINGS(設定)スワイプ画面

SETTINGS(設定)スワイプ画面は、選択された測定機能の機器設定に、前面パネルからアクセスで きるようにします。現在の設定を表示し、また変更できます。利用可能な設定は有効な測定機能によ って異なります。
7SETTINGS(設定)スワイプ画面
設定を無効または有効にするには、設定の横にあるボックスを選択して、X(無効)またはチェッ ク・マーク(有効)を表示させます。
設定に関する説明を表示するには、ボタンを選択した後に、HELP キーを押します。
2-10 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション2:前面パネルの概要
6.5

STATISTICS(統計)スワイプ画面

STATISTICS(統計)スワイプ画面には、アクティブな読み取りバッファの測定値に関する情報が含 まれます。読み取りバッファに連続的にデータを取り込み、古いデータを新しいデータで上書きする ように設定されているときは、上書きされたデータの情報もバッファ統計情報に反映されています。 上書きされたデータの情報を含まない統計情報が必要な場合には、実行する読み取りの回数に合わせ て、十分に大きなバッファ・サイズを定義してください。この画面の Clear Active Buffer(アクテ ィブ・バッファのクリア)ボタンを使用すると、アクティブな読み取りバッファのデータをクリアで きます。
複数のウォッチ・チャンネルがセットアップされている場合には、チャンネルの矢印を使用して、そ れぞれのウォッチ・チャンネルの統計値を表示する画面を変更できます。
8STATISTICS(統計)スワイプ画面

SECONDARY(二次)スワイプ画面

SECONDARY(二次)スワイプ画面を使用すると、2 種類の測定結果を前面パネル・ディスプレイ に表示できます。
二次測定値の表示を開始するには、Second Function (二次ファンクション) を選択し、 Secondary Measure(二次測定)を選択します。2 番目の測定値は Continuous Measurement(連続 測定)モードおよび Manual Trigger(マニュアル・トリガ)モードでのみ使用できます。この機能は 機器の前面パネルからのみ使用できます。
詳細については、『Model DMM6500 Reference Manual』の「Display results of two measure
functions」を参照してください。
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 2-11
セクション2:前面パネルの概要
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
DMM6500型 6.5
9SECONDARY(二次)スワイプ画面
選択されている機能により異なりますが、測定タイプを切り替えると、リレーがカチカチと音をた てる場合があります。二次測定値を長時間オンにしたままにすると、リレーの耐用年数が短くなる 場合があります。

USER(ユーザ)スワイプ画面

カスタム・テキストをプログラムする場合には、USER(ユーザ)スワイプ画面に表示されます。た とえば、処理中のテキストを表示するように、DMM6500 型をプログラムすることもできます。この スワイプ画面は、カスタム・テキストが定義されている場合にのみ表示されます。詳細については、
Model DMM6500 Reference Manual』の「Customizing a message for the USER swipe screen」を
参照してください。
10USER(ユーザ)スワイプ画面
2-12 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM
6500型 6.5
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション2:前面パネルの概要

GRAPH(グラフ)スワイプ画面

GRAPH(グラフ)スワイプ画面には、現在選択されている読み取りバッファの読み値がグラフ表示 されます。
11GRAPH(グラフ)スワイプ画面
グラフを全画面表示したり、グラフ設定にアクセスするには、スワイプ画面ヘッダの右側のグラフ・ アイコンを選択します。グラフ画面の全機能を表示するには、MENU キーを押して、Views(表示) の Graph(グラフ)を選択します。
グラフ測定の詳細については、『Model DMM6500 Reference Manual』の「Graphing」を参照して ください。

SCAN(スキャン)スワイプ画面

SCAN(スキャン)スワイプ画面では、前面パネルからスキャンのビルド/編集/開始/ステップ・ スキャン/スキャン結果の表示が行えます。スキャン結果は USB フラッシュ・ドライブに保存する こともできます。
スワイプ画面の見出しバーの右側のアイコンは、Channel Scan(チャンネル・スキャン)メニュー へのショートカットです。Channel Scan(チャンネル・スキャン)メニューを使用して、スキャン をビルドしたり、編集することもできます。
スキャンの実行中は、残り時間とスキャン・カウントが表示されます。
スキャン・プレビューの表示およびスキャンの編集/実行についての詳細は、『Model DMM6500
Reference Manual』の「Channel scan menu」を参照してください。
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 2-13
セクション2:前面パネルの概要
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
DMM6500型 6.5
図12:SCAN(スキャン)スワイプ画面 – 初期画面
図13:SCAN(スキャン)スワイプ画面 – スキャン結果
2-14 DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019
DMM6500
桁デジタル・マルチメータ ユーザ・マニュアル
セクション2:前面パネルの概要
ボタン
概要
(スキャン
の停止)
スキャンを停止します。
(スキャン
のビルド)
(スキャン)画面を表示し、新規スキャンをセットアップします。
(編集)
(スキャン)画面を表示し、スキャンの設定を変更します。
(スキャン
の一時停止)
(スキャンの再開)が押されるまで、スキャンを停止します。
(スキャ
ンの再開)
一時停止状態のスキャンを再開します。 スキャン読み取りバッファのデータを
ファイル・フォーマットで
フラッ
シュ・ドライブに保存します。
(スキャンの
開始)
スキャンを実行します。
(ステップ・
スキャン)
チャンネル番号順にステップ・スキャンを実行します。
6.5
SCAN(スキャン)スワイプ画面には、以下のオプションがあります。
Abort Scan
Build Scan
Edit
Pause Scan
Resume Scan
Save to USB (に保存 )
Start Scan
Step Scan
SCAN
SCAN
Resume Scan
CSV
USB
DMM6500-900-02 Rev. B / August 2019 2-15
Loading...
+ 85 hidden pages